勇者「大人になるって大変だね」(14)
どこかの世界のいつかの時代
森の中にかまえられた小さな村
そこには10歳になった子供はその年の春
少し離れた町へと子供だけで向かい
成人の儀式を受けるという習わしがあったとか
村長「四人共準備はできたな」
勇者「あーい」
魔法使いママ「落ちてるものなんでも口にいれたらあかんで」
魔法使い「そんな事せーへんって」
弓使いパパ「皆さんに迷惑を掛けてはいけませんよ」
弓使い「はい、父様」
暗黒大魔導剣士ママ「大きなモンスターが居たらすぐに逃げるのよ」
暗黒大魔導剣士「うん、モンスター怖いもんね、それじゃあソロソロ行こうか?」
勇者「んだな~母ちゃん言ってくるよ~」
魔法使い「ママーほななー」
弓使い「手紙書きますねー」
村一同「気をつけるんだぞー」
魔法使い「るんるん~♪」
暗黒「魔法使いちゃん楽しそうだね」
勇者「んだな~」
魔法使い「当然や、うち町に行くのはじめてやさかいな」
暗黒「僕も初めてだな~どんな所なんだろう?」
勇者「おれいったことあるよ~」
弓使い「夢の中でだろう」
勇者「うん~すっごい大きなお城があったよ~」
魔法使い「お城?」
弓使い「でっかいお家の事ですよ、王様とかお姫様が住むような」
暗黒「さすが弓使い、よく本読んでるだけあって物知りだね」
弓使い「6歳の時にみんなで村長さんから聞いた話しですよ?」
暗黒「そうだっけ?よく覚えてないな」
魔法使い「お姫様かーうちもなりたいなー」
勇者「お城はわかんないのにお姫様はわかるんだね~」
おとなになるってかなしいことなの
サラマンダーより、
弓使い「と・に・か・く」
弓使い「こんな所でおしゃべりしてたら何時までたっても町につきません」
魔法使い「せやな、村が見えるようなところでだべってるのはあかんなー」
暗黒「僕たちの姿がまだ見えるから、母さんたちが見送りから帰るに帰れないみたいだね」
弓使い「とりあえずこの道をまっすぐ行って森を出ましょう」
勇者「んだな~いくか~」
青いぶよぶよしたヤツが現れた!!
魔法使い「あ、見て見てー例のあれやでー」
勇者「あ~よく排水管につまってる奴だ~」
弓使い「お、おちついて下さい!ま、まずは適切な距離を取って…」
魔法使い「うわーおにぎり食べたーかわええなあ」
勇者「んだな~一生懸命くっとるな~」
暗黒「あれ?透明なのに食べた物が透けない?」
弓使い「うわー!みんな危ない!」ヒュンヒュン
勇者は3のダメージを受けた
魔法使いは4のダメージを受けた
ミス 暗黒大魔導剣士はダメージを受けなかった
一同「おめーがアブねえよ」
魔法使い「ほらこの子全然襲ってけえへん、めっちゃええ子やで」
弓使い「で、でっでもモンスターなんですよ!やっつけないと」
勇者「いいっていいって、襲ってこない奴なんだからさ~よしよし」ナデナデ
暗黒「あ、笑ってる、可愛いなあ」
勇者「ほらおまえも触ってみなよ~」
弓使い「僕はいいですよ!モンスターなんて」
魔法使い「ごめんなースラちゃん、あいつ頭はええんやけど、びびりやねん」
弓使い「誰がびびりですか!あとスラちゃんなんて名前付けないでください、どっかに訴えられますよ!」
勇者「ふわ~眠いな~ソロソロテント張らねえか?」
魔法使い「もー勇者ちゃん、まだ村をでてから3時間やでー」
勇者「いつもなら昼寝の時間だな~」
暗黒「勇者もうちょっと頑張ろう」
弓使い「そんな事より皆気付いてますか?」
勇者「そんな事ってなんだよ~睡眠は人生の中でも特に大事な…」
弓使い「ついてきてるんですよ!さっきのアイツが」
魔法使い「知っとるで、さびしいんちゃうかな?別にええやろあの子無害やし」
弓使い「小さくたってモンスターですよ 、多分僕らが疲れるのを待って襲うつもりですよ!」
暗黒「う~んあいつにそんな知能があるのかな?」
魔法使い「まあほっといてええやろ、襲ってきたらバサー切ればええし」
勇者「さっきまで可愛がってたのに…女ってこわいな~」
暗黒「それで森を出るまでどれくらい掛かるの?」
勇者「う~ん、そだな~ここをこう来てこう来たから~」
弓使い「ま、まだついてきてますよ」
魔法使い「あーうるさいわー男やったらどっしり構えとけ!湖も見えてるし二、三時間で抜けれるんちゃう?」
勇者「んだな~湖で休憩しよう~」
暗黒「そうだね、僕おやつに干した木の実もってきたんだ」
勇者「気が利くな~愛してるぜ~」
暗黒「気持ち悪いよ」
魔法使い「わー、冷たくて気持ちいいわー」パシャパシャ
勇者「干し木の実うまいな~ほら、スラ彦もお食べ~」
弓使い「餌付けしないでくださいよ!」
暗黒「別に大丈夫だって、弱いし懐いてるし」
弓使い「だからモンスターを舐めちゃいけませんって」
勇者「危なくないって~ほ~ら弓使い触ってみろって~」
弓使い「その手には乗りま…」
スラ彦「」ピョン
弓使い「ウキャアアアアアアッ!くっ付いた―!とって!とって」
魔法使い「あらあ、スラちゃんは弓使いちゃんのこと好きみたいやなー」
勇者「ふ~あと少しだな~」
暗黒「たくさんモンスターもやっつけられたな」
弓使い「狼型7匹、兎型13匹、ピーマン型3匹…というかこいつは何時になったら離れてくれるんですか?」
スラ彦「」ウニュー
魔法使い「さあ?スラちゃんが飽きるまでちゅうん、あ!笑ってる、笑ってる!」
勇者「よかったな~弓使い」
弓使い「良くないですよ!早く離れて下さい!」ベシベシ
ミス!スラ彦はダメージを受けなかった
あげないと落ちるよ?
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