王様「金に糸目は付けん、世界を救ってくれ」【安価】 (145)

王様「この世界は、じき魔王の手に落ちるじゃろう」

王様「その前に、なんとしても魔王を倒して欲しい」

王様「わしには旅の資金を用意することしかできんが……」

勇者「……なぜ僕なんですか?」

王様「我が国で最も心が清らかな者を占ったところ、お主の顔が映ったのじゃ」

勇者「そんなことありませんよ、何かの間違いでは……」

王様「謙遜するでない、我が城の占い師は皆一流じゃ、間違いはない」

勇者「そうですか……? こんな僕に出来ることでしたら」

王様「よくぞ申した! 大臣! あれを持って参れ!」

大臣「ただいまこちらに!」


勇者は、財布(?)を手に入れた! ▼

勇者「これは……? なんだか可愛らしいお財布ですけど」

王様「それはな、テングのガマグチというアイテムじゃ」

王様「遙か東方から伝来したアイテムで馴染みのない言葉じゃから、わしらは魔法の財布と呼んでおる」

勇者「魔法……? どんな魔法が掛ってるんですか?」

王様「要するに、どこの国の通貨でも、いくらでも、好きなだけ取り出せる財布なのじゃ。所謂国宝じゃが、お主に預けよう」


勇者が試しに指を入れると、金貨銀貨が溢れ出る ▼

勇者「ほんとだ! すごい!」

大臣(……私がやっても何も出なかったのに)

王様「心の清らかな者にしか扱えない、という欠点があるのじゃが、どうやら心配なかったようじゃな」

王様「さあゆけ、勇者よ! 無限の資金で世界を救うのじゃ!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1435252402


~~~~~


大臣「……良かったのでしょうか、あんな子供に国宝を任せるなど」

王様「よい。どのみちアレを扱える者は、もうこの城にはおらんのだから」

大臣「それは……王でさえも」

王様「無論、そういうことじゃ。わしも使えなくなって久しい」

大臣「あのアイテムには、子供の純真な心が必要だと?」

王様「いや……」

王様「魔法は代価を伴う、とよく言うじゃろう」

王様「財布が力を貸すのは、財布が欲しい物を持ってる人間だけなのじゃ」


~~~~~







勇者「こんな大金、初めて見た……」

勇者「……さて、どこに行こうかな」

勇者「魔王を倒すっていっても、何から始めればいいんだろう」



【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 武器や防具を揃えるため武器屋へ
2 仲間を探しに酒場へ
3 魔王の情報を集めるため酒場へ
4 王都の外に出て次の街を目指す


勇者「腕に自信もないし、まずは一緒に旅をしてくれる仲間を探そう」

~酒場~

勇者「ここが街で一番大きな酒場……」

勇者「あの~、すみません」

主人「なんだい、ボウヤ。御使いかな?」

勇者「いえ、そうじゃなくて……」

主人「わるいけど、ボウヤくらいの年の子に、お酒は出せないんだ」

勇者「えーっと……」

勇者(困ったな……、相場がわからないや)

勇者「仲間を1人、これで雇いたいんですけど……」


勇者は、鷲掴みにした金貨の山をカウンターに置いた ▼

主人「えっ、えぇっ!?」

主人「あっ、いやっ、わかった!わかったよ!ちょっっとここで待ってなさい!」

主人は金貨を抱き込むように掻き集めると、一度奥へ引っ込んでいった ▼



【安価下1~2 酒場の主人が連れてきた仲間候補の特徴 職業とか】

あ、筆遅めなので、作業の合間にお付き合い頂ければ幸いです


主人「待たせたね、ボウヤの条件に合うのは、この二人だったよ。戦士と魔法使いだ」

戦士「……子供を守りながらの旅だと聞いた、お前がそうなのか?」

勇者「うわー、大きい! あっ、そうです!僕が勇者です」

魔法使い「えっ! 勇者? きみが勇者……ってことは、旅の目的は魔王討伐なのかな?」

勇者「そうですそうです……って、伝えてませんでしたね」

主人「あー……、道理であんな大金だったのか」

主人「旅の仲間としか言ってなかったが、どうする? 降りるなら――」

魔法使い「うぅん、大丈夫! 今日、『勇者』が出立するって聞いて、張り込んでたんだもん!」

戦士「……俺も、問題ない。金さえ払ってくれるなら、誰からであろうと、守る」

勇者「ありがとう!すごく頼もしいよ!」

主人「それじゃ、仲間を一人って話だったが、二人とも連れて行くか? それともどちらか選ぶか?」


勇者(戦士さんは、寡黙な人だけど、すごくムキムキで強そうな男の人)

勇者(魔法使いさんは、明るくて、魔王討伐自体に乗り気な女の子)

勇者(どうしようかな)


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 戦士だけ連れて行く
2 魔法使いだけ連れて行く
3 二人とも連れて行く


勇者「それじゃ二人とも、これからよろしくお願いします!」

勇者「厳しい旅n」

魔法使い「やったー!! ありがとっ! 勇者くん大好きっ!」

勇者「むがっ?!」

魔法使いのハグが決まった! ▼

魔法使い「こちらこそ、よろしくね!」

勇者「むぐぐ――」


戦士が魔法使いの襟首を捕まえて、勇者から引き剥がす ▼

戦士「……こいつからも、守った方が、良いか?」

勇者「ぷはぁっ」

魔法使い「ちょっとー! 離してー!」

戦士「……魔法使いなら、思慮深く行動すべきだ」

戦士「戦場を共にした、優秀な魔法使いは、みなそうだった」

魔法使い「じゃあ、これからきみは例外を見ることになるねっ」ニコッ

戦士「……だといいがな」

勇者(あれ? いま笑った?)


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】 【※今回はここまで】

1 さっそく出発、次の街へ
2 武器屋さんに寄っていこう
3 折角だし、酒場で腹ごしらえ
4 自由安価、無茶でない範囲でやってみたいことなど

~王都を出てすぐの草原~

勇者「酒場で聞いた話によると、山岳地帯の街周辺に強力な魔物が出現してるらしいですね」

魔法使い「山を越えて来てるのかな? この地図で見ると、ちょうど真南だね」

勇者は、魔法使いが広げている地図を覗き込んだ ▼

勇者「まっすぐ行くと、森を横断するコースになりますね」

魔法使い「あ、この森はね、良質な魔法素材が採れるんだよー」

魔法使い「ポーションになるキノコとか、気分を高翌揚させるキノコとか、良い夢を見られる蜜とか、滋養強壮に効くヘビとか、滋養強壮に効くキノコとか――♡」

勇者「詳しいんですね!」

魔法使い「……ふふーん! もっと頼りにしていいよ!」

勇者「わっ、なんで撫でるんですか!?」


戦士「……一つ、すまない」

勇者「なんですか?」

戦士「森は、迂回した方が良いだろう」

魔法使い「えーっ、どうして?」

戦士「……木の陰から奇襲されると、守り切れない可能性がある。危険な魔物も多い」

魔法使い「でもでも、迂回してる間に山麓の街が襲われちゃうかもしれないよ?」

戦士「急ぐときこそ、堅実な道を行くのが大切だ」


勇者(どっちも正しい気がする。どうしようかな)


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】
1 最短ルートで森を突っ切る(アイテムの取得、奇襲の可能性あり)
2 迂回ルートで草原を行く(魔物弱め、到着が遅れる可能性あり)



【安価下2 コンマ1桁で敵遭遇判定(森補正:-2 草原補正:+2)】
1以下:ファンブル
2~4:失敗
5~7:成功
8以上:大成功
0:特殊判定orクリティカル

アイディアを募集したかったので、少し投稿しました
要素を少しずつ頂いて合成したいと思います
再開は多分お昼以降になります


戦士の武器、防具、スキル(ドラクエの特技的な)、戦闘スタイルなど
【安価下1~3 コンマ2桁で大きい方ものから優先?】

魔法使いの武器、防具、魔法(ドラクエの呪文的な)、こんな魔法を覚えていて欲しいなど
【安価下4~6 コンマ2桁で大きい方ものから優先?】

武器 ハルバード 防具 黒の鎧 スキル かばうの心得 戦闘スタイル 全身を覆う黒の鎧とハルバード(巨斧)を盾代わりに使用し闘う。巨大な体から想像もつかない軽いフットワークと重厚な武装が特徴的。

●戦士
武器:身の丈程もある大剣
防具:フルアーマー
スキル:通常攻撃
 敵一体に大ダメージを与える。
スキル:ビッグインパクト
 敵一体に必殺の一撃を与える。
スキル:なぎ払い
 近距離に居る敵味方全員に大ダメージを与える。
スキル:挑発
 敵を引きつける。
スタイル:近距離物理攻撃で大ダメージを与える事に特化したスタイル。防御は体力と鎧任せ。

武器 はがねの大剣 防具 はがねのよろい、はがねのかぶと スキル ブレードガード 戦闘スタイル 持ち前の巨体と硬い防具、スキのない守り方、敵を寄せ付けない大剣で他の人間を守りつつ戦う壁役を果たす

武器 大型拳銃
防具 近衛銃士の鎧
魔法 銃姫の魔法のように弾丸に「言霊」を込め、それを拳銃で発射することによって発動する魔法を得意とする。
主に身体強化や回復魔法が得意で弾丸を当てることにより効果を発動するため、はたからみたら同士討ちにしかみえない。また、即席で魔法を銃弾に込められず、安全な場所で魔法の篭った弾丸を作れないが、作った場所によってその場所の特性に合った魔法が創りだせるので、魔法の発動の際、気候や場所に左右されないといった利点がある。

●魔法使い
武具:可愛い装飾の付いた箒
防具:魔法少女らしくフリルの多いストラップレスワンピース
魔法:四大元素魔法(不安定)
 火水風土に関するものを生成したり、操ったりする魔法。未熟なため、威力が大きすぎたり小さすぎたりして安定しない(コンマ次第)。
魔法:空間魔法(設置)
 魔法を空間に設置して、指定した条件を満たしたら発動する。
魔法:空間魔法(探索)
 指定した空間に何があるのかを探る。
スタイル:箒に乗って空を移動し、座標指定の四大元素魔法で攻撃するスタイル。

●魔法使い
武具:先端に蒼い魔石がついた杖
防具:急所を護る革鎧と、魔術師のローブとマント
魔法:メラ、ヒャド、バギ、ホイミ、レミーラ、キアリー、ルーラなど(のような)初歩的な呪文は一通り使える。意外に基本をしっかり抑えている。上級魔法はこれからの課題。
杖術も多少使える。

凝った設定を頂いて非情にありがたかったです
合成しやすい反面、削る部分がもったいなかったり……
コンマの大きい>>27 >>26 >>25さんの順で比重を掛けました
これから00は100として扱い、同数は先着優先の方向にします(今回出なくて良かったです)

戦士
武器 身の丈ほどもある鋼の大剣
防具 黒鋼のフルアーマー
スキル ブレードガード:大剣を盾のように使って、敵の攻撃を防ぐ。
    ビッグインパクト:敵一体に必殺の一撃を与える。
    薙ぎ払い:近距離に居る敵味方全員に大ダメージを与える。
    かばう:仲間へのダメージを肩代わりする。
持ち前の巨体と堅牢な装備を活かして、仲間の壁役を第一にこなす。
最前線で敵と肉薄し、物理攻撃で圧倒するマッシヴな戦闘スタイル。



魔法使いは三者三様で迷いましたが
コンマの大きい>>31 >>28 >>29さんの順で比重を掛けました
どれも単体で使えるほどの設定だったので、また別の形で登場させるかもしれません

魔法使い
武器 カノンセプター:筒状になっており、魔法の弾丸を発射できる珍しい杖。フレームの蒼い魔石からリロードを行う。
防具 急所を護る革鎧と、魔術師のローブとマント
魔法 四大元素の魔法と、初歩的な補助魔法(回復、解毒、照明等)を一通り習得しており、弾丸として生成できる。
   篭められた魔法は、弾丸として当てることにより効果を発動する。
   ただし魔法弾の生成には極度の集中を要するため、安全な場所でしか行えず、
   その土地のマナの性質や体調により、効果量が大きく変動する。
   魔法弾の質は、実際に使ってみるまで本人にも分からない。杖術も多少使える。


勇者「迂回して草原から行きましょう」

魔法使い「がーんっ」

戦士「良い判断だ、助かる」

魔法使い「お姉ちゃん悲しい!」

戦士「……、行くぞ」

魔法使い「ぅぐっ」

戦士は魔法使いを引き摺って歩き出した ▼


~~~~~


戦士「……少し、いいか?」

勇者「なんですか? 戦士さん」

戦士「……お前の強さを、確認しておきたい」

魔法使い「あ、私も知りたい!」

勇者「えーっと、そうですね……」キョロキョロ

勇者「……あの子と死闘を繰り広げられるくらい、です」


ブルーゼリーLv1「プルプル?」

魔法使い「そんなに!? この草原の魔物って、大陸でも一番弱くて大人しいって聞いたけど……」

戦士「にわかには信じられん……。戦ってみてくれないか」

勇者「……でも、こちらから手を出さなければ、何もしてこない魔物ですし、あまり傷つけたくありません」

戦士(だから弱いままなのか)

魔法使い(だからレベルが上がってないんだね)


~~~~~


~~ブルーゼリー地帯を抜けて~~


勇者「――なにか、走ってきます!」

魔法使い「燎原トカゲかな、この草原では一番強い子だね」

戦士「俺の後ろにいろ」


[敵エンカウント:判定4 戦闘開始]

燎原トカゲは火炎の息を吐いた!

戦士は火炎の息を大剣で受け止めた! ▼

戦士「ぬぅ……っ!」

勇者「戦士さん! 援護します!」


勇者は木の枝となべのふたを装備した!

勇者の突進攻撃!

しかし魔法使いに抑えつけられてしまった! ▼

魔法使い「いやいやいや! 無理だよ! 絶対無理! そんな装備じゃ流石に死んじゃう!」

勇者「離してください! 戦士さんが!」

魔法使い「大丈夫、すぐ終わるよ、だってあの人は――」


戦士が大剣を薙ぎ払う!

燎原トカゲは火炎の息ごと両断された! ▼

魔法使い「――あの人は、王都で最も高い傭兵だからね」


【戦闘終了(?) 安価下1 コンマ1桁で判定(草原補正:+2)】
1以下:ファンブル
2~4:失敗
5~7:成功
8以上:大成功
0:特殊判定


戦士「……お前、俺のこと、知ってたのか」

魔法使い「王都できみのことを知らない冒険者なんて、もぐりでしょ」

勇者(知らなかった……)

戦士「俺は、お前のことを知らないがな」

魔法使い「酷っ!」


~~~~~


戦士「燎原トカゲは、単騎だったようだな」

魔法使い「群れだったら、流石に護りきれなかった?」

戦士「……そんなことは、ない」

魔法使い「ふ~ん?」

勇者「このトカゲって食べられますか?」


~~~~~


勇者「街に着く前に日が落ちてきちゃいましたね」

戦士「……元から野営の予定だった」

魔法使い「このペースなら、到着は明日の昼過ぎかな」

勇者「薪を集めてきますね」

戦士「……俺が行く。この時間は魔物に会いやすい」

魔法使い「勇者くんは私とテント張ろっか」


~~三人で夕食を共にした~~


【夕食後コミュ 安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】
【聞きたいことがあれば併記しても構いません】
【※次遅くなります】

1 魔法使い
2 戦士


鎧を脱ぎ、身の丈ほどもある大剣を素振りしている戦士

逞しく鍛え抜かれた肉体、均整の取れた筋肉の凹凸は古代英雄像的な美に近い

剣を振り下ろす度、迸る汗が焚き火に照らされ煌めき、 ▼


勇者「……戦士さん、何をされているんですか?」

戦士「なんだ、まだ起きていたのか」

戦士「……いや、起こしてしまったのか? ……ただの日課だ、気にするな」

勇者「昼間の戦い、格好良かったです」

勇者「僕も、戦士さんのように訓練すれば、戦士さんぐらい強くなれますか?」

戦士「……さあな」

戦士「それには、年月が必要だ。……しかし、お前の使命は、急を要する。時間がない」

戦士「……だから、俺を使えばいい。俺ぐらいになる必要は、ない」

戦士「俺が、どんな相手からでも、守ってやる」

勇者「……」



【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 勇者「足手まといは嫌です! 鍛えてください!」
2 勇者「……じゃあ、戦士さんは誰が守るんですか?」
3 勇者「……わかりました」
4 その他自由安価


勇者「足手まといは嫌です! 鍛えてください!」

戦士「………………鍛えても、望み通り、強くなれるわけじゃない」

勇者「今よりはマシなるはずです!」

戦士「…………キツいぞ」

勇者「弱音は吐きません!」

戦士「……技術は、商売道具だ。俺は、高いぞ」

勇者「いくらでも払います!」

戦士「………………」

戦士「…………ちょっと来い、……それで、脱げ」

勇者「はいっ! …………えっ」

魔法使い(…………)ジー


戦士「上だけだ……、適正があるか、見る」



【戦士適性 安価下1 コンマ1桁で判定 (子供補正:-1)】
1以下:ファンブル
2~4:失敗
5~7:成功
8以上:大成功
0:クリティカル


戦士の無骨な両手が、勇者の柔肌を這い回る

まだ稚気の抜けない幼児のような身体を蹂躙していく

太い指が上腕を揉み、背や腰を探るが、筋肉の隆起などあるはずもない ▼

魔法使い(……)ジー


[戦士適性 判定:2 恐ろしく不向き]

戦士「……率直に言う」

勇者「……」

戦士「……資質を感じない、筋肉の質、身体のバネ、骨格、どれを取っても向いてない」

戦士「……俺のスタイルとは、合わない、……俺の方法で鍛えても、伸びない」

勇者「うぅ……」ウルウル

戦士「……今日は、もう寝ろ」

戦士は、涙目の勇者に上衣を羽織らせると、気遣うように肩を叩いた ▼

勇者「はい……」

勇者はテントに戻っていく ▼

魔法使い(……勇者くんも、焦ってるのかな。傍にいて、慰めたほうが――)


戦士「魔法使い、起きてるなら、火の番を交代してくれ」

魔法使い「えっ」


~1日目終了~




【翌日開幕イベント 安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】
1 魔法使いに朝食を任せたら(ry
2 襲われているキャラバンに遭遇
3 出来る限り応えたい自由安価

鈍い風切り音が聞こえる

早朝、目を覚ました戦士が見たのは、素振りをする勇者の姿だった

昨晩見た戦士の型を、一心不乱に繰り返しているようだ ▼


魔法使い「――ぁ、おはよ」

戦士「これは……?」

魔法使い「明け方前に起き出してきたと思ったら、ずっとやってるの」

魔法使い「火の番を代わって貰おうと思ったけど、あんなに真剣な目を見たら、ほら」

戦士「……」

魔法使い「ねぇ、いいんじゃないかな、鍛えてあげても」

戦士「……実らないものに、時間を費やすのは、あいつの為にならない」

魔法使い「本当に伸びないのかどうか、やってみなくちゃわからないよ」

戦士「……やってみて、やはり駄目だとしたら、どうするんだ?」

魔法使い「Zzz」スーピー...スーピー...

戦士「……お前の狸寝入りも、向いてない」



戦士「……」

勇者「あっ! 戦士さん! おはようございます!」

戦士「余計な力が入りすぎてる。だから、振りが遅い」

勇者「……えっ?」

戦士「返事は、はい、だ。……剣の持ち方くらいは、教えてやる」

勇者「ありがとうございます! ……じゃなかった」

勇者「はい!」



【戦士の指導 安価下1 コンマ1桁で判定 (不向き補正:-1 戦士の指導補正:+1)】
【※次遅くなります】

1以下:物理武器そのものが向いてない、酷い筋肉痛になった
2~4:本当に、剣の持ち方だけ教わった
5~7:戦士適性はゼロだが、基礎体力を伸ばすことになった
8以上:少し教えただけで、見違えるほど上達した
0:全然別の新たな才能を発掘した

~~朝~~

戦士「このぐらいだな」

終了の合図と共に、勇者が地面に崩れ落ちる ▼

勇者「ハァ……ハァ……ッ」

戦士「……また、時間があるときに、稽古をつけよう」

戦士「何をするにも体が資本になる」

勇者「はい!」

魔法使い「棒の振り方は、様になってきたと思うよ」

勇者「そうですか? えへへ」

戦士「……そのうち、自分の手に馴染む武器を、探すといい」


~~~~~


戦士「…………」ガッショガッショ

勇者「…………すみません」

戦士「……いや、加減を間違えた、俺の責任だ」


勇者は、戦士に背負われて移動中だった

夜明け前からの過剰な運動で、スタミナを使い果してしまったらしい ▼

魔法使い「私も眠いよ-、背負ってー」

戦士「それは自業自得だ」

魔法使い「私にだけ厳しいよね? 厳しくない?」

勇者「眠気覚ましの魔法は、習得してないんですか?」

魔法使い「うーん……確かに使えるけど、自分には使えないの」

魔法使い「何か、目の覚めるようなことでもあったら良いのにね」

戦士「いまは両手がふさがってる、勘弁してくれ」

勇者(早く一人前になりたい)



【山麓の村まで、あと少し】
【敵出現判定 安価下1 コンマ1桁で判定(草原補正:+2)】
1以下:ファンブル
2~4:失敗
5~7:成功
8以上:大成功
0:特殊

今回はここまでです
飛び飛びの投稿でしたが、お付き合いありがとうございました

【出現モンスター指定】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用 コンマが奇数なら複数体出現】
1 フライアイ (空飛ぶ目玉:ビーム持ち)
2 グラスウルフ (木属性の狼:自己再生能力)
3 自由安価


魔法使い「ねぇ、あのトピアリー、ちょっとずつ近づいてきてないかな?」

勇者「トピアリー?」

戦士「樹木を、動物の形に剪定した、美術品のことだ」

戦士「……まだ、寝ぼけてるのか?」

魔法使い「絶対動いてるって!」



[敵エンカウント判定:3]

グラスウルフが駆け寄ってくる!

魔法使いは武器を構え、砲口を向けた! ▼

魔法使い「ほらっ! ねっ! やっぱり!」ドヤッ

戦士「あまり、聞かない魔物だ……。見晴らしの良い場所で、助かった」

勇者「一度降ります!」

戦士「いや……、魔法使い、一人でやれるか?」

魔法使い「どーかなー」


魔法使いは、グラスウルフに照準を合わせ、穿風の魔法弾を放った!

弾丸はグラスウルフの上半分を撃ち抜き、風穴を開けた! ▼

魔法使い「やった!」

戦士(……この距離で、当てるのか)

しかし、傷口から蔓草が伸び、即時再生していく。

グラスウルフは止まらない! ▼

魔法使い「……そんなのなしでしょ!」

戦士「ああいう手合いは、一度に全て吹き飛ばすと良い」

魔法使い(距離をだいぶ詰められちゃった、普通に撃てるのはあと1回かな)


魔法使いの使えそうな弾丸
・穿風の魔法弾(一番得意、ストック多)
・氷結の魔法弾
・火炎の魔法弾(ストック少)
・砂礫の魔法散弾(不得意。射程短め)

・回復弾
・解毒弾
・照明弾
・目覚まし弾
・失敗作の魔法弾


【魔法使いの次の行動】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】
【魔法弾を使う場合は、安価下2のコンマ1桁で効果量判定。適正威力は4~7】

1 植物には火属性。火炎の魔法弾を放つ
2 まず足を封じよう。氷結の魔法弾を放つ
3 やっぱ無理! 戦士助けて!
4 自由安価


魔法使い「フレイムシュート!」

勇者(あれ、さっきは何も言ってなかったのに)


[魔法弾 効果量判定:7(最優)]

魔法使いの動作に合わせて、グラスウルフが飛び跳ねる。

亜音速の弾丸が空を切り、魔物の凶悪な顎が魔法使いに迫ってくる……

……と思われたその瞬間、弾道が変わった。

魔法使いの目前で、グラスウルフが火の球に包まれる! ▼

戦士「おぉ……」

勇者「……すごい!」

魔法使い「ザッとこんなものだよ!」ドヤァ


魔法使い(外したかと思った……)


~~~~~

魔物は消し炭になり、それ以上の再生はないようだった ▼

[グラスウルフ 撃破!]


~~山麓の街~~

勇者「着きましたね、山麓の街!」

魔法使い「やったー! 休めるー! ふかふかのベッドで眠れるー!」

戦士「……じゃあ、俺は、酒場で情報を集めてくる」

勇者(僕は、どうしようかな)


【※ >>53で表記ミスがありました。正しくは山麓の街でした】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 強力な魔物について、情報収集
2 この街で装備を調える
3 自由安価



勇者(宿も3部屋確保できたし、僕も自分の準備をしよう)

勇者「魔法使いさん、行ってきますね」ガチャ

魔法使い「こんなおっきいベッド見たことないy」ムニャムニャ

勇者「普段着のまま寝てる……、おやすみなさい」パタン

魔法使い「Zzz」


~~武器屋~~

勇者(この辺りで武器屋はここだけなのかな。結構、寂れたお店みたい)

勇者(でも、どの武器もちゃんと磨かれてる)

武器屋のオヤジ「いらっしゃい」

武器屋のオヤジ「どんな武器が欲しいんだ?」

勇者「まだ、見てるだけです」

勇者「……何を使えば強くなれるのか、分からなくて」

武器屋のオヤジ「ふぅーん」

武器屋のオヤジ「まあ、どんな武器であれ、上達の早道は良い武器を使うことだろうなあ」(営業トーク)

武器屋のオヤジ「ようは慣れなんだから、長く使える物の方が良いに決まって云々」(営業トーク)

武器屋のオヤジ「戦場で命を預けるもんにケチっているようじゃ云々」(営業トーク)

武器屋のオヤジ「長年武器屋をやってる俺が言うんだ、間違いない」(営業トーク)

武器屋のオヤジ「で、予算はどれくらいなんだ?」(営業トーク)


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 勇者「これぐらいです」 勇者は金貨の山を出した! ▼
2 勇者「これぐらいです」 勇者は銀貨を数枚を出した! ▼
3 勇者「……やっぱり自分で選ぶから良いです」
4 自由安価(購入したいもの等)


勇者「これぐらいです」

勇者は金貨の山を出した! ▼


武器屋のオヤジ「……うおおおぉっ!?」

武器屋のオヤジ(……おもちゃでもねぇ、本物だ!)

勇者「えっ、もしかして何か間違えて――」

武器屋のオヤジ「いやいやいや、何を馬鹿な! 滅相も! 問題なんかあるわけ!」

武器屋のオヤジ「もしや、なんごとなき立場の御子息であらせられるとか!?」

勇者「……僕のことですか? 違いますけど」

武器屋のオヤジ「ああ、お忍びということですね! わかりました!」

勇者「あの、なにか、口調変わってませんか?」

武器屋のオヤジ「そうとは知らずに御無礼を! どうぞお許しください!」

オヤジは気味の悪い笑みを浮かべている! ▼

勇者「えっと……」タジタジ

武器屋のオヤジ「こちらが当店にある一番高価な武器です!どうぞ手にとって確かめてください」

勇者は武器を受け取った!

オヤジは揉み手をしている!▼


武器屋のオヤジ「この武器は、戻らずの洞窟と呼ばれるダンジョンから持ち帰られた唯一の品で云々」(営業トーク)

武器屋のオヤジ「死線を何度も越え、生還できたのはこの武器のおかげだったとかそうじゃないとか云々」(営業トーク)

勇者「これにします!」(単純)



【購入した武器 安価下1 コンマ1桁で判定】
1以下:ファンブル 蛇腹に折られた金メッキの紙束。マンザイ界と呼ばれる異界の武器
2~4:失敗  イミテーションのふんだんに施された純金のファルシオン(儀式用)
5~7:成功  投げても手元に戻ってくる、魔法銀(ミスリル)製の槍
8以上:大成功 紅い魔石が埋め込まれた指輪
0:特殊判定


~~山麓の街・市中~~


??「あっ、戦士さーん」ガッチャガッチャ

戦士「……誰だ?」

??「僕です、勇者です」ヨロヨロ

戦士「……どうしたら、そんな格好に」

勇者「武器屋さんで買い物したら、装備を色々おまけしてくれて」

勇者「似合ってませんか?」

戦士「ミノムシみたいだ」



~~宿屋・作戦会議(?)~~

魔法使い「Zzz...」

勇者「ただいま戻りました」ガチャ

魔法使い「Zzz...ぅわあ!? 誰!?」ガバッ

勇者「……僕です」

魔法使い「……あぁ、なんだ、お化けミノムシかと思ったよ」

勇者「みなさんひどい」ヨロヨロ


戦士「情報を、共有したいんだが」

魔法使い「うん、いいよ…………これ何枚着てるの?」

魔法使いは、勇者を脱がしている! ▼

勇者「わかりません……」

魔法使い「剥いても剥いても……タマネギみたい」

勇者「……あっ、腕が曲がるようになりました!」

戦士「……」

戦士「……後にしよう」


~~~~~


【その後、戦士の口から語られた重大な事実とは!】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 夜ごとに街から若者がさらわれている。噂の魔物の仕業に違いない!
2 この街の近くに、一年中霧が吹き溜まる谷がある。魔物達の根城は、恐らくここ!
3 魔物は山岳地帯の向こう側から来ている。明日は山越えだ!


~~宿・戦士の部屋~~

勇者「魔物はもう街に入り込んでいたんですね」

戦士「……そういう訳で、今晩から、張り込みだ」

戦士「人間を浚う以上、アジトもあるはずだ」

魔法使い「尾行して、そこを叩くんだね」

勇者「でも、夜行性の魔物だとしたら、人間の目と足で追いつくでしょうか?」

戦士「……囮を浚わせる手もあるが」チラッ

魔法使い「……なんで私を見るの? いやだよ?」

戦士「勇者は守る契約だからな、……他に候補がいない」

魔法使い「一番足の遅そうな戦士が一番囮に向いてると思うよ」

戦士「俺は遅くないし、若くもない」

魔法使い「ぐぬぬ」

勇者(普通の人に、これ以上被害を出さないなら、囮作戦が一番だけど)

勇者(それは魔法使いさんが危険だ)

勇者(張り込み作戦は、僕達のリスクが少ない代わりに、まだ被害が出るし確実とは言えない)

勇者(どうしようかな)


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 張り込み作戦
2 囮作戦
3 その他、新規の作戦を求ム

~~宿・夕食後~~


勇者「作戦の決行は、人攫いの現れる深夜に決まったし」

勇者「それまで、どう過ごそうかな」


【食後のコミュニケーション 聞きたいことがあれば併記できます】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 魔法使い
2 戦士
3 自室で指輪を調べる

~~宿・魔法使いの部屋~~

勇者「魔法使いさん、いますか?」ガチャ

魔法使い「勇者くん!? 待って今ちょっと――」

勇者「うわっ」

勇者が見たのは、尋常ではなく散らかった部屋、……部屋だった物の残骸であった

台風が過ぎ去ったかのような惨状で、原形を留めている家具は一つとしてなかった

部屋の中心に立っている魔法使いだけが、認識できる唯一のものだった ▼

魔法使い「――見たね?」

勇者「――ニア いいえ」バタン


~~宿・廊下~~

魔法使い「お待たせー!」

魔法使いは何事もなかったかのように声を掛けてきた

しかし、自室の扉の前に立ったまま動こうとしない ▼

勇者「あっ、大丈夫でしたか?」

魔法使い「ん? んん? 何のことかな? お姉ちゃんわかんない!」

勇者(ダメそう)

魔法使い「そ、そんなことより、何か用事があったんだよね?」

勇者「今日、武器屋さんでこういう指輪を買ったんですけど……」

魔法使い「……魔石だね、それも結構レアなやつ」

魔法使い「凄く高かったんじゃない? よく買えたね」

勇者「はい。でも、どんなアイテムなのか見当つかなくて、魔法使いさんなら何か分かりませんか?」

魔法使い「そうだね……。もっとよく見せてくれる?」

魔法使いは勇者の傍でしゃがみ込むと

勇者の右手を両手で包みこみ、魔石に顔を近づけた ▼

勇者(くすぐったい)

魔法使い「これは……」


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 実体、非実体、あらゆるものを右手で捕えられるようになる指輪
2 知性のあるモンスター1体と主従関係を結べる指輪
3 自由に設定可能。ただし魔法使いの見解より強化or弱化する可能性があります


魔法使い「これは……、実体のあるなしに拘わらず、捕まえられるようになる指輪だね」

勇者「じったいのあるなし? ですか?」

魔法使い「例えば、水や空気みたいに流動的な物や、魔法や幽霊みたいに触れないものを掴めるってこと」

勇者「……それって、強いんですか?」

魔法使い「珍しい力ではあるね。……使い方によっては強いかもしれないけれど」

勇者「うーん……」

魔法使い「難しい?」

勇者「ビームとか出る魔石がよかったです」

魔法使い「ふふふ、男の子だね」


戦士「……二人で手繫いで、どうした?」

魔法使い「うわぁ!? びっくりしたー」

勇者「魔石の鑑定をお願いしてたんです」

戦士「そうか……、魔法使い、作戦のことで話が」

魔法使い「……ここでいいかな?」

戦士「どこでもいいが……」

戦士「作戦時は武装を解いて、普段着で囮になってくれ」


魔法使い(無事な服、あったかな……)


~~~~~


~~山麓の街・深夜の路地裏~~

魔法使い「……ねぇ、本当にこの格好じゃないとダメなの?」///

魔法使いは、いつもの服からストラップレスワンピースに着替えていた

膝丈の裾を強く抑え、紅潮した顔を隠すように俯いている ▼

戦士「……革鎧を着てたら、囮にならない」

戦士「それに、元からお前の服だろう」

魔法使い「そうだけどっ! 魔法力が上がるから持ってただけで……」

魔法使い「フリル多すぎだし……、私のキャラじゃないかな……って」

勇者「そんなことないです、可愛いですよ」ニコッ

魔法使い「……ありがと」///

勇者「必ず助けに行きますからね」

魔法使い「……うん」


【作戦の可否判定】
【安価下1 コンマ1桁で判定 (囮作戦補正:+2 黙っていれば美少女補正:+1)】

1以下:ファンブル 別の人が浚われてしまった
2~4:失敗 今日は現れなかった
5~7:成功 追跡開始
8以上:大成功 いきなり本命の登場
0:特殊判定


ひとけのない通りを歩く魔法使い

山の嵐気が降りてくるこの街は、夜になると靄が立ちこめ、視界が悪い

付かず離れず尾行する勇者と戦士の目の前で、魔法使いの影がフッと消えた ▼

勇者「戦士さん!」

戦士「静かに、このまま追う」

戦士(悲鳴すらあがらなかった。想像以上の手練れかもしれん)

魔法使いの消えた場所に駆け寄る二人

すでに人攫いの姿は何処にもない

いや、姿など始めから見えなかった。神隠しの如き早業である。 ▼


戦士「気絶したフリをして、目印を落すように言っておいたが」

戦士「……本当に気絶しているのか」

勇者「……」

戦士「すまない、敵の技量を見誤った。俺の責任だ」

勇者「……大丈夫です」


勇者「――魔法使いさんの残り香を、〝掴み〟ました!」



【※今回はここまでです、ありがとうございました】

【敵アジトで出てくる魔物のアイディアを募集したいと思います】
【一行でも構いませんので、発想をお貸し頂ければ幸いです】

乙でした

黒い霧の魔物:若者を攫い労働力にし、自分の王国を作ろうと画策している
力も知能もあるものの、アホ。実体がなく変幻自在であり倒すのには苦労するだろう


>>90-93さん、ありがとうございました!】
【ストーリーに組み込んでいこうと思います】
【ここまでのまとめ(仮)を置きつつ、更新はまた後ほど】


~~冒険の書 2日目~~

勇者
[性別] 男性
[身長/体重] 148cm/39kg
[ステータス]
 筋力:E- 耐久:E 敏捷:E 器用:C- 魔力:? 財力:EX

[装備]
 木の棒:草原で拾った棒きれ
 バックラー:武器屋でおまけしてもらった盾
 クロース・アーマー:武器屋でおまけしてもらった子供服
 紅い魔石の指輪:実体の有無に拘わらず物を掴める(右手中指)

[アビリティ]
 清純:真っ直ぐな善意を持つ。単純で騙されやすい。
 ――:――
 戦士適性ゼロ:戦士系技能の使用、習得において常にマイナス修正。

[魔法]
 なし

[所持品]
 所持金:∞ゴールド
 魔法の財布 鍋のふた 大量の防具(在庫処分品)

~~~~~


~~山麓の街・深夜のストリート~~

勇者は、魔法使いの残り香を掴み、糸のように手繰っていた

それらは目に見えないものの、勇者はしっかりとした手応えを感じていた ▼

勇者「こっちです」

戦士「……横道に、跳んだのか」

勇者「急ぎましょう! 匂いが流されると追えなくなります」

戦士「……そうだな」


迷路のように入り組んだ路地を、迷うことなく進んでいく二人

しかし勇者も嗅覚が鋭くなったわけではないのだ

頼みの綱は徐々に細くなってきている

タイムリミットまで、そう長くはない ▼


~~~~


【安価下1 コンマ1桁で判定】
1以下:ファンブル 筒虫に足を取られてしまった!
2~4:失敗 覆面を被った男達が行く手を阻む!
5~7:成功 道中邪魔が入ったものの、路地を抜けることが出来た
8以上:大成功 無傷でアジトらしき場所に辿り着いた
0:特殊判定


~~山麓の街・路地迷宮~~


壁龕に安置された石像が羽ばたき、勇者達を見下ろしている

1.5mほどもある、ガーゴイルの亜種だ ▼

アプスゴイル「ギー! ギー!」

勇者「うわっ、石像が!」

戦士(剣は、振れないか。狭すぎる)

戦士「掴んでる物、離すんじゃないぞ」


勇者に向かって突っ込んできた魔物を、戦士が背中で受け止める

黒鋼と衝突した魔物は粉々に砕け散ったが

その衝撃は戦士さえもよろめかせるものだった ▼

戦士「……ぐっ」

勇者「戦士さんっ! 大丈夫ですか!?」

戦士「俺の心配は良い……、急ぐぞ」


戦士が負傷したものの、二人は路地迷宮を突破した! ▼


~~山麓の街・廃鉱~~


勇者「この中に繋がっています」

戦士「……十中八九、ここがアジトだろう」

勇者「でも……、どうやって入りましょう」

元々あった鉱山の入り口は土砂で塞がれ、封鎖されていた

魔法使いを浚った者は、地上から2mほどの高さにある穴から内部に入ったようだ

勇者「人一人抱えて……、すごく身軽な犯人なんですね」

戦士「浚った人間を、逃がさない作りか」

戦士「とはいえ、この構造はあまりにも不便だ」

勇者「……別の入り口があるってことですか?」

戦士「恐らくな」


【侵入経路】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 別の入り口を探す(コンマ判定有り)
2 小さな入り口から勇者が入る(単独行動)
3 その他、自由安価


勇者「別の入り口を探しましょう」

戦士「……こういう場合の隠し扉は、地面か岩肌に偽装していることが多い」

戦士「茂みに覆う場合もあるが、ここは緑が少ない。不自然な境界を探せばいい」

勇者「わかりました」

戦士「……物理的な偽装なら良いが、魔術的なカムフラージュだと見破るのは難しい」

勇者「魔法使いさんが居てくれたら……」



【安価下1 コンマ1桁で判定 (夜間補正:-1)】
1以下:ファンブル 時間だけが過ぎていく! 空が白み始めた!
2~4:失敗 暫く探しても見当たらない。作戦を切り替えた方が良いかも
5~7:成功 時間はかかったが、隠し扉を見つけた
8以上:大成功 偶然、一発で入り口を見つけた
0:特殊判定


~~薄暗い石畳の部屋~~


勇者達が廃鉱前で苦戦している頃

魔法使いは小柄な娘に抱きかかえられ、アジトの奥深くまで運ばれていた

魔法使い「……」

シルフィード「……今夜のノルマは達成しました」

気乗りしない表情で虚空に話しかける小柄な娘

若草色の長い髪、凜々しい顔立ち、平時であれば美しかったであろう姿は、今や泥にまみれ、見る影もなく汚れていた

怪しげな祭壇の上に、手足を縛った魔法使いを転がす

黒い霧が集まり、シルフィードの前で人型に変わった ▼

イリットフォグ「ご苦労ご苦労♪ 今日は一段と上玉だねぇ♪ お前才能あるよ♪」

シルフィ「嬉しくありません、死んでください」

フォグ「ヒューッ、クールだねぇ、自分の立場わかってんの? 機嫌が良いから許すけど♪」

シルフィ「契約の期限まであと3日です。その時が着たら本当に……」

フォグ「しつこいなあ お前がちゃーんとお仕事すれば、お仲間は返してやるよぉ♪」

シルフィ「……」

黒い人型の顔に、真っ赤な口が浮かび、にんまりと嗤った ▼


フォグ(こんな便利な駒、手放すわけないだろぉ)

フォグ(俺様の計画に荷担して、人攫いになったお前に戻る場所なんてないんだ)

フォグ「今は悪人同士、せいぜい仲良くやろうぜ、精霊様よぉ♪」

シルフィ「……それは契約に入ってません」


~~~~~


[捜索判定:2 失敗]


~~山麓の街・廃鉱前 夜明けまで1時間~~

勇者「……見つかりません」

戦士「魔術的な隠蔽だろうか……」

勇者「やっぱり僕だけでも!」

戦士「早まるな、中は魔物の巣だ、一人ではどうにもならないだろ」

勇者「でも、それじゃ、どうしたら……」


【侵入経路】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 隠し扉を探し続ける(コンマ判定有り、二回目補正:+1)
2 小さな入り口から勇者が入る(単独行動)
3 戦士が怪しいところをぶっ壊しまくる(コンマ判定有り)
4 その他、自由安価

勇者「僕が中に入って、中から別の入り口を探します!」

戦士「……無茶な」

勇者「でも、魔法使いさんが浚われてから、随分時間が経ってます!」

戦士「……わざわざ浚うんだ、そう簡単に、殺されはしない」

勇者「さっきの石像の魔物みたいに、人間も魔物に変えられてしまったら」

戦士「……言い出したら聞かないな、お前は」

戦士「説得してる間に、日が昇ってしまう」

勇者「……じゃあ!」

戦士「一人では、絶対に戦うなよ」(フリではない)

勇者「わかりました! 絶対に戦いません!」(フリではない)



~~廃鉱内、細い通路~~


勇者(……戦士さん、僕を抱き上げて通路に入れるだけでも、辛そうでした)

勇者(僕を庇ってくれたときのダメージが残ってるのかも……)

勇者(……でも僕だけじゃ肝心の敵を倒せないし)


曲がりくねった細道を進んでいくと、坑道の大きな空間に降りる横穴を見つけた

内部から別の出入り口を開くなら飛び降りた方が良いだろう

しかし、魔法使いの匂いは細道の先に続いている ▼


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 このまま指輪で匂いを手繰り細道を進む
2 横穴から飛び降りて出入り口を探す(敵エンカウント率UP)


【敵エンカウント判定 安価下2 コンマ1桁で判定(敵アジト補正:-2)】
1以下:ファンブル
2~4:失敗
5~7:成功
8以上:大成功
0:特殊判定


【※次、遅れます】


~~廃鉱・祭壇 魔法使いSIDE~~


魔法使い「……」

フォグ「ククッ、よく眠ってる、やはりお前の力は俺様が使ってこそだ♪」

黒い人影がノイズ混じりの声で歌うように嗤った

風の精霊は溜め息まじりに応える ▼

シルフィ「……わたしたちの力は、生命を育むためのもの」

シルフィ「こんな邪悪な使い方を思いつくのは、あなただけ」

フォグ「それが人間様の知恵なのさぁ♪」

シルフィ「……、まだ自分が人間だと思っているんですか?」

フォグ「人外に言われる筋合いはないねぇ」

シルフィ「……」

フォグ「オラ、もう起こせ」

フォグ「人形遊びはいつでも出来るが、嫌がる女をいたぶるのは今しか出来ねぇんだからよぉ♪」

シルフィ「悪趣味です、土に還ってください」

フォグ「さっさとしろ」


シルフィードが指を弾くと、魔法使いの瞼がパッチリと開いた ▼

魔法使い「……あれ? ここ……私、何を……――っ」

魔法使いの身体がビクンッと跳ねた

むきだしの白い内腿に魔物の黒い指が這ったのだ

全身に怖気が走り、総毛立つ。眼前には闇を煮詰めたようなヒトガタ ▼

魔法使い「だ、誰っ!?」

フォグ「俺様の名はフォグ♪ イリットフォグだ♪ 魔王軍、土の四天王にして、お前のご主人様さぁ♪」

フォグ「ああ、覚えなくていいぞ♪ お前の体に刻んでやるからなぁ♪」


~~~~~


~~廃鉱・細道 勇者SIDE~~

細道は何度も枝分かれを繰り返した

それは、侵入者に対する偽の通路も含まれていたが

勇者は正しいルートを選び続け、最奥への直通路を走っていた ▼

勇者「……手応えが強くなってきました」

勇者「もう、見失いません!」


[敵エンカウント判定:4 失敗]

勇者「……はわっ!?」ビターンッ

足が膝まで地面にめり込んでしまい、つんのめって顔面を地面に叩き付けてしまった

匍匐前進するように引き抜いてみると、小型ワームに足をしゃぶられている ▼

筒虫「ピギー!」

勇者「離れてっ! いま急いでるんです! うぎぎ……!」

渾身の力を込めると、右足だけ引き抜けた! ▼


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 木の棒でポコポコ叩く
2 もう片方も頑張って外す
3 長靴を履いたと思えば……、このまま走る!(敏捷:E → 敏捷:E-)
4 その他自由安価


【追加の敵エンカウント判定 安価下2 コンマ1桁で判定(敵アジト補正:-2 直通路補正:+1)】
1以下:ファンブル
2~4:失敗
5~7:成功
8以上:大成功
0:特殊判定


~~廃鉱・細道 勇者SIDE~~

勇者「くっ、このっ、このっ」

勇者の打撃攻撃!

筒虫に1のダメージ! 筒虫に1のダメージ! 筒虫に1のダメージ! ……

筒虫は様子を見ている! ▼

勇者「……フゥ……フゥ」

勇者「……なかなか、手強いモンスターです」

勇者「さすが魔物のアジト……」

筒虫「ピギッ!」


[追加敵エンカウント判定:1 ファンブル]


筒虫と勇者がじゃれ合っていると

枝分かれした通路から、正気を失った人間達がゆらりゆらりと歩いてくる

音を聞きつけて集まってきたようだ ▼

勇者「手足が岩に覆われて……」

勇者「やっぱり魔物にされてしまったんですか……?」

デミゴーレム「……」

来た道から2人、向かう先に2人、一番近い脇道を塞ぐように1人

勇者は右足を筒虫に捕われている! ▼

勇者(考えろ……、僕には考えることしかできない、ここから切り抜けるには……)


【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 相手の動きは遅い、筒虫を外しながら弱点を観察する
2 筒虫を履いたまま駆け出して、横を擦り抜ける!
3 やってやる!戦って正面突破だ!(力量差補正:-6 挟撃補正:-2)
4 その他、妙案を求ム


~~廃鉱・細道 勇者SIDE~~

あれほど吸い付いてきた筒虫が、あっさりと外れる ▼

勇者「……賢い魔物ですね」

勇者「僕と一緒に殴り殺されるのはごめんですか」

筒虫「ピギー」

勇者はデミゴーレムの観察を続けた

包囲網は徐々に狭まってくる、囲まれたら終わりだ

しかし、デミゴーレム達は互いに連携する気配がない

ターゲットに向かって歩いているから、偶然包囲する形になっているように見える ▼ 

勇者「ゾンビと同じ……決められた単純な命令に従っているだけ……でしょうか……」

勇者「……手足と額の宝石以外は生身で、走ったりはできない……といいな……」

勇者「手足が重いから、攻撃はきっと大振り」

勇者「……ということは」

【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 木の棒を投げつけて、攻撃を誘った後に横を擦り抜けて逃げ切る
2 このまま大人しく捕まってボスの所に連れて行かれるのを願う
3 その他、妙案を求ム


~~廃鉱・細道 勇者SIDE~~


勇者「これでっ!」

前方のデミゴーレム二人に向かって駆け出し、木の棒を投げつけた

一つの投擲物に二人が反応し、豪腕を振るう

土壁を豆腐のように抉りながら、明らかなオーバーパワーで棒を粉砕した! ▼

勇者「大振りっ、いけた!」

振り上がった豪腕の下に飛び込み、潜り抜ける勇者

それを、もう片腕が捉えて ▼


勇者(あ――――死ん)

デミゴーレムが互いを潰しあった

岩の装甲が崩れ、額の宝石が砕けて、狭い通路に倒れ込む

口からは黒い靄のようなものが燻っていた ▼


勇者「……これは、人に戻った……?」

勇者「まだ3人、追ってきてます……調べてる時間はないですね……」

勇者は廃鉱の最奥に向かって駆け出した! ▼


[デミゴーレム包囲網 突破!]


~~~~~


【今回はここまでです。夜分遅くまでお付き合い頂き、ありがとうございました!】


【魔法使いの抵抗判定】
【安価下1 コンマ1桁で判定  ただし数字の書き込みがあればそれに準ずる】
1以下:ファンブル
2~4:失敗
5~7:成功
8以上:大成功
0:クリティカル


【1回分だけ更新します】

~~冒険の書 ボス前セーブ~~

勇者
[性別] 男性
[身長/体重] 148cm/39kg
[ステータス]
 筋力:E- 耐久:E 敏捷:E 器用:C- 魔力:? 財力:EX

[装備]
 バックラー:武器屋でおまけしてもらった盾
 クロース・アーマー:武器屋でおまけしてもらった子供服
 紅い魔石の指輪:実体の有無に拘わらず物を掴める(右手中指)

[アビリティ]
 清純:真っ直ぐな善意を持つ。単純で騙されやすい。
 ――:――
 戦士適性ゼロ:戦士系技能の使用、習得において常にマイナス修正。

[魔法]
 なし

[所持品]
 所持金:∞ゴールド
 魔法の財布 鍋のふた 大量の防具(在庫処分品) 筒虫(生きてる)

~~~~~


[魔法使いの抵抗判定:8 必死の抵抗]


~~廃鉱・祭壇~~


魔法使い「やだやだやだ! やめて! こないで変態!」

フォグ「ほらほら、もっと芋虫みたいにのたうってみろよ♪」

フォグ「嫌悪と憎悪で心を満たしたら、俺のゴーレムにしてやるからさぁ♪」

魔法使い「誰がっ! 私はそんなのにならない!」

フォグ「抵抗すれば寿命が延びるぜ♪ 頑張れよ♪」

魔法使い「ひぁぁぁぁっ!? どこ触ってるの!? 変態!」

フォグ「おいおい、肩もだめなのか? だったらこんな服着てちゃダメだろぉ♪」

魔法使い「首もダメっ! くしゅぐっ! きゅふふふっ! らめぇっ!」


笑い転げる魔法使いのあごが、つぃと引き上げられ、白い首筋が晒される

どす黒いのっぺらぼうの顔が、桜色の唇に近づいていく ▼

魔法使い「な、なんなの? 何する気!? 待って、まさか……」

フォグ「四天王様の接吻さぁ♪ 光栄に思ってくれよ、俺様が直接入れるのは珍しいんだぜ♪」

シルフィ「不潔です、見ていられません」

魔法使い「こ、こうなったら、くちびる噛んでやる!」ガルル

フォグ「可愛い脅しだねぇ♪ 残念だが俺は気体なんだ」

魔法使い「……やだっ! 絶対やだよ! 勇者くん! 勇者くん助けて!」

フォグ「勇者ぁ? ククッ、勇者ときたか! 頭の中まで温かいねぇ♪」

フォグ「そんなのはおとぎ話の中の存在さぁ、現実はもっと汚ねぇのよ♪」



【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 勇者「待て! 魔法使いさんを離せ!」と向こう見ずに飛び出す
2 勇者(確実に助けられる瞬間を待ちます) (魔法使い抵抗値8→5)
3 その他、出来ること


~~廃鉱・祭壇~~


勇者(いま飛び出しても、僕の力じゃ勝てない)

勇者は物陰に息を潜め、魔法使いとフォグのやりとりを聞いていた

魔物の下種な所業に歯がみし、それ以上に、今すぐ助けに入れない自分の弱さに憤りを覚える

本当ならば、今すぐにでも助けに入りたい

しかしその衝動を抑え、冷静にチャンスを窺っていた ▼

勇者(魔法使いさん、もう少し待っててください)

勇者(確実に助けられる瞬間を……)

シルフィ(……)


[魔法使いの抵抗判定:5 ギリギリの抵抗]


魔法使い「勇者くんは絶対来てくれるよ! そう約束してくれた!」

フォグ「そうかいそうかい♪ いいねぇ♪ 最後まで希望に縋る姿♪ 美しいねぇ♪」

フォグ「信頼が強いほど、裏切られたときに、より強い憎悪が生まれるもんさぁ♪」

黒い人型はノイズ雑じりの声で歌った

顔面に真っ赤な口が裂け、黒い触手のような舌を覗かせる

それが、至近距離にある魔法使いの唇に触れそうになり ▼


魔法使い「ん――っ!? んん゛っ!」

魔法使いは首を捩って回避した!

口をぎゅっと結んで、抗議の声音をあげる ▼

フォグ「苦しそうだねぇ♪ 俺様を受け入れれば、楽になれるぞ♪」

フォグ「ほら、あーん♪ だ♪」

太い指が魔法使いの小鼻を摘まみ、呼吸を封じた

フォグの背中に亀裂が入り、羽化するように靄が広がる

靄の黒い粒子が魔法使いに纏わり付き、全身を撫で、くすぐり始めた ▼

魔法使い「――ふぎゅっ??! んっ! くふっ! ――――っっっ?!」


~~~~~

フォグの攻撃リソースが、全て魔法使いに向かっている! ▼


【行動安価】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 勇者(今だ!) フォグに突撃!
 A 相手は気体だ!まず実体を捕まえる!(その後ノープラン)
 B 預かってた魔法使いの杖を武器代わりに握り締め、突撃(でも打撃無効)
 C 筒虫でつつむし!(はい)
2 勇者(いや、まだだ!) (魔法使い抵抗値5→2)
3 将を射んと欲すれば先ず馬を射よ! シルフィに突撃!
4 確実な突破口が見当たらない自由安価


【???の行動判定 安価下2 コンマ1桁で判定(フォグ嫌い:+3 人質:-1)】
1以下:ファンブル
2~4:失敗
5~7:成功
8以上:大成功
0:特殊判定

【纏った時間が取れなくてすみません】
【次の投稿で今回はここまでです】


勇者(――今だ!)

物陰から飛び出し、ドスンッとフォグに〝跳びついた〟

フォグに生じる久方ぶりの重さ

魔法使いの身体を這い回っていた黒い粒子が、細かな宝石(ジェム)に変わる

黒い靄の体が色づき、実体を持っていく ▼

フォグ「くっ、なんだ! 何が起きた!?」


[???行動判定:9 大成功]

シルフィ「本当に人間だったのですね」

風の精霊がワンピースを翻し、フォグの顔面を横薙ぎに蹴り飛ばす ▼

フォグ「――ガッ!?」

勇者「うわぁっ!?」

沢山の宝石を身に纏った男が一瞬で壁に叩き付けられ

シルフィードの足元には、ちいさな少年が尻餅を付いていた ▼

魔法使い「――勇者くん! 信じてたよ!」

勇者「はい! お待たせしました!」

シルフィ「手応えあり、ですね……スッとしました」


土煙の中から、人影が立ち上がる

趣味の悪い成金風の男が、ゴキゴキと首を鳴らした ▼

フォグ「……やってくれるねぇ♪ お仲間はもういいのかい?」

シルフィ「気体じゃないあなたなんて怖くありません」

宝石の嵌まった首輪に触れながら、忌々しげに呟いた ▼

シルフィ「契約を行使される前に、一瞬で終わらせます」

フォグ「……なるほどねぇ♪」

成金風の男が大粒の指輪をかざす

周囲に魔力が漲り、ゆっくりと黒い靄の姿に戻っていく! ▼

シルフィ「…………」


シルフィ「勇者?、さん」


シルフィ「……さっきのアレ、ずっとじゃないんです……?」(冷や汗



【勇者の行動安価】
【安価下1~2 コンマ2桁で大きい方を採用】

1 もう一度フォグを掴みに行く
2 シルフィについて
 A 敵の敵は味方理論で援護
 B 敵の敵も敵だし、油断してるところを取り押さえる
 C ポンコツ精霊に味方なのか訊ねる
3 魔法使いの拘束を解いて、杖を返す
4 その他、自由安価

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