勇者「魔物とセックスした」 (805)

エロ、グロあり

胸糞あり

お気を付け下さい

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「うん、旅の道中でのことだよ」

「いやいや、比喩とかでもない。正真正銘、出くわした魔物とセックス…というより強姦だけど」

「倒して殺すのは簡単だけどさ、殺すだけじゃつまらないだろ?」

「特に最初は仲間なんていなかったから、ムラムラしても相手が居ない」

「奴隷でも買えば発散できたんだろうけどな。最初だから金も無いし信用も無かったし」

「ほら、奴隷を買うのって色々信用問題とかあるだろ? 根無し草だと、どうにもね」

「だから適当に倒した魔物で発散することにしたんだよ」

「え? メス型? そういうのもいたけどさ、そういうのって基本的に中盤からじゃん」

「最初はあれだよ。スライムとか、動物型とか」

「比喩じゃない」

「知ってるだろ、緑色だったり青だったりする、ぶよぶよの柔らかいやつ」

「まあ子供でも頑張れば倒せるからな。その辺の棒で勝てるのがありがたかった」

「金も落とすだろ。子供の小遣いにもならないけど金は金だし」

「まあ俺もはじめは道に出るゴミにしか思ってなかったんだけどさ」

「その頃は……動物型のコボルトいるだろ。凶暴な犬。うん、冒険者の最初の敵」

「あれで死ぬ奴も多いから油断はできない。特に最初は装備なんてろくなもんじゃなかったし」

「修行のために倒し続けてさ。一番初めは疲れてチンコ立つどころじゃなかったけど」

「段々倒し慣れてくると、あんまり疲れずに戦闘の緊張と興奮だけ残ってね」

「もうビンビン」

「でも金が無くて女も買えない。スラム街のゴミ女でも捕まえればいいけど、さすがに病気が怖い」

「チンコ腐ったらヤだし」

「初めは家でシコシコしてたんだけどな、いい加減飽きるというか、虚しくなってきて」

「そんなとき、いつもの狩りから帰る途中にスライムが目に入ったんだ」

「いや、最初はね。ああスライムがいるなあ、ってだけだったんだけど」

「どうも誰かに追い払われたのか、ゼリーみたいな身体に傷があるんだよ。ナイフでぶっ刺した感じの」

「それがウネウネしながら粘液だしててさ。グッチュグッチュ音出してるわけ」

「その音がなあ……女のアソコの、アレな音に聞こえてさ」

「いやいや。引くのは分かる。でもひたすらムラムラしてる時ってそういうの関係ないんだよな」

「もう一回考えたら止まらない。気付いたらスライムを掴んで草むらに入ってた」

「大きさも丁度良くてさ。両手で持てる程度で、そこそこの重量感があった」

「まあ多分嫌がってたんだろうな。手の中で蠢いてたんだけど、それが余計にエロかった」

「もう鼻息も荒かったね。チンコビンビンで、ひたすら服が邪魔だった」

「どうにかズボンと下着を下ろしたらもうびっくり」

「今までシコってたのが木の棒なら、その時のは聖剣レベルの切っ先が天を仰いでたよ」

「今思えば木刀レベルかな」

「いてもたってもいられず、ぐちゅぐちゅの切れ目を下にして、緑色の割れ目にチンコを添えたのな」

「そしたらトローッと愛液が出てくる。チンコに絡みついてくる」

「亀頭で割れ目を擦ってやったらさ、ぬち、ぬち、って割れ目がちょっと広がるの」

「チンコの先を包もうとしてくれるっていうのか。離れると名残惜しそうに」

「ちゅぱ、って音を立ててヒクヒクしてる」

「でも手の中ではひたすら動いて逃げようとしてるんだよ」

「可愛いよな」

「当然我慢なんてできないから、一気に割れ目に突っ込んだ」

「死ぬかと思ったね」

「亀頭が沈んだかと思ったら、一気に割れ目の一番奥まで入っていく」

「割れ目自体はそこまでキツくないけど、密着して包み込んでくれてる」

「しかも全体から粘液が出てるからしっかりすべるし、前後に動かしても痛くない」

「腰を引いたら、じゅぶぶっ、って音を出しながら絞り出そうとするし」

「突き入れたら今度はキュッと締め付ける」

「止まらなかったよ。声は出てないと思うけど、頭ん中は真っ白だった」

「サルモドキ共みたいに腰振ってあっという間に昇天だ」

「我に帰ったら凄かった。スライムは動き続けていつまでも刺激してくるから射精が止まらない」

「あっという間に割れ目の中は精液まみれて、というか溢れて腰までベットベトだよ」

「いままで出したことが無いレベルでベトベトだった。臭いし、最悪だったな」

「それによく見ると可愛いどころか気持ち悪い。ウネウネしてるし、緑色だし」

「ムカついて思いっきり遠くに投げたけど、途中で俺の精液が舞い散ってるのは滑稽だったな」

「まあでも気持ち良かった。女のアソコよりは気持ちよくなかったけど」

「それ以来、獣狩りの後にはスライムを使うのが日課になったよ」

「切り方と体勢に気を付ければ汚れたりしないから」

「おすすめの切り方は……いらない、聞きたくない? そりゃそうか」

「スライムにいい加減飽きた頃には、住んでた町の周りなんてもう問題じゃなかった」

「コボルトも軽く殺せたから隣の町に行くには十分だったよ」

「それまで使ってたボロナイフと木の棒を捨てて剣を新調した時は嬉しかったなあ……」

「ああ、とにかく家のいらないものは処分して、旅支度をして旅立ったんだ」

「見送り? ないない、家族や知り合いとは前の日に挨拶したし、恋人もいなかったし」

「多分みんなすぐ帰ってくるって思ってたんだろうな。そういう奴、絶対いるだろ?」

「まあ俺もその頃は旅行気分だったから、せいぜい一か月くらいで帰ると思ってた」

「それが魔族討伐ってんだから世界は分からないよなあ」

「次の町までは徒歩で2日の距離でさ。夜営ってのは初めてだったから正直ワクワクしたね」

「馬鹿だった」

「朝起きたら荷物が無かったよ。慌てて探したけどある訳がないよな」

「まあ街道沿いで盗賊もいなかったから、今思えば授業料としちゃ全然安いもんだったけど」

「とにかく有り金も剣も全部盗まれて途方に暮れたよ」

「さすがに今帰ったら恥の上塗りというか、情けなさすぎる」

「ひとまず目的の隣の町に行くことにしたんだ」

「辺鄙な場所だから関所も通行税もないから、行くにはタダだからね」

「隣町は結構栄えてて、よそ者でも安い仕事くらいならあったんだ」

「まして俺は隣の町の住人だから、一応知り合いがいないでもなかったし」

「その人に土下座して仕事を紹介して貰ったよ。そこそこ鍛えてたから、少しだけ危険な仕事もした」

「って言ってもまだ本職の冒険者みたいな迷宮探索とか凶悪な魔物退治じゃないよ」

「畑を襲うコボルト退治が多かったな。危ないから町人は避けるし、冒険者は賃金が安いから受けない」

「その点俺にとってはありがたかったね」

「刃こぼれしててほとんど金属の棒きれだったけど、一応剣も貰えたから」

「仕事は夜の間の警備だったし畑もそんなに大きくなかったから基本的に一人仕事でさ」

「コボルトの群れ? ないない、干ばつとかで食い物が無いとかなら別だけど、基本的に人間の町の近くには来ないんだよ」

「来るのははぐれた奴や、はみだし者だけだから、物の数じゃない」

「それで一人で警備してると段々ムラムラしてくるんだ」

「……いいんだよ、若いんだから」

「でも持ち場を離れてスライムを探すわけにもいかない。仕事放棄なんてしたら、すぐに悪評が広まるだろ」

「そしたら家に戻っても後ろ指さされるだけし、それだけはできない」

「じゃあどうする?」

「女は連れ込めないからね。金も無いし」

「コボルトがいたよ」

「コボルトにも穴はあるんだよな」

「思いついたら一直線だ。あれほどコボルトに襲って来て欲しいなんて思ったのは後にも先にもあの時くらかな」

「もうヤる気に満ち溢れてたら、雇い主から褒められたのにはさすがに苦笑したけど」

「ヤる気違いだった。つまらないか、ごめん」

「で、その日から三日くらいは来なかったからひたすら悶々としてた」

「射精はコボルトでって決めてたから自慰もしなかったな。いやあ、あの時は阿呆だった」

「そしてついに待ちに待ったコボルトが来たんだよ」

「しかもメスが一匹。これはもう天神の祝福かと思ったね」

「コボルトが飛び掛かってきたところを剣で受け止めて、こう、慎重に頭をぶっ叩いた」

「さすがに死体は犯せなかったよ……その時は」

「なんでもない。気絶させたコボルトを物陰に連れてって、脚を掴んで股開かせたらさ」

「感動したなあ。一応穴があるんだよ、交尾するから当然なんだけど」

「よしよしチンコはしっかり入りそうな穴だな、って品定めして、早速チンコを取り出したね」

「良い具合にビンビンだよ。溜めすぎてチンコの先から我慢汁出てた」

「え? 病気? いや全然大丈夫」

「コボルトを使おうと思った日には薬屋で薬草とスライムの粘液の混ぜ汁買ってたから」

「あれ使うと病気にならないんだ。理屈? 知らないよ」

「しかも何がいいかって、塗り込むとベトベトして愛液代わりになるんだ」

もう一心不乱に指に絡めて塗り込んでね。キツくて毛深いコボルトのアソコに突っ込んでジュッポジュッポと」

「途中で気を取り戻したらさすがに暴れてたな。背中をぶっ叩いて四肢を半分削いだら大人しくなったけど」

「服従したってことだよ。所詮牙が生えた犬みたいなもんだし、強い相手には逆らわないんだろ」

「指を二本、三本に増やして指を挿入して。しばらくやってると完全に大人しくなった」

「気持ち良かったのか知らないけどね。さすがに動物が快感を感じてるかなんて分からん、言葉を話す魔物なら別だけど」

「そろそろ頃合いだろってとこでチンコを添えたんだけど、これが面白い」

「亀頭の先に体毛が触れてくすぐったいったらない。ぶち込んだら今度は腰回りがくすぐったい」

「きゃいん、って声はなかなか可愛かった。動物を飼う理由も分かるよ。違う? そりゃそうだ」

「スライムと違ったのは、温かかったことと締め付けがあったことかな」

「チンコに纏わりつくような熱さで、腰までジンジン快感が来る感じ」

「それをギュウッと締め付けてくる力強さはスライムの比じゃない」

「そりゃそうだよな。スライムは交尾なんてしないけど、コボルトは交尾じゃないと増えないんだから」

「ぐ、っと押し込むと亀頭の先に違和感があった」

「あれは多分胎だったんだろうなあ。人の女と同じ」

「そう考えると面白くて嬉しくて、本格的にコボルトの腹を掴んで前後に動かしてやったよ」

「だんだん消毒液だけじゃなくて獣臭い汁が混じってきて、締め付けもどんどん強くなってきた」

「オスの汁を欲しがってる感じかな……本能で子を孕むための感じ」

「バチンバチン腰をぶつけると、ぐちゃぐちゃの液が地面に落ちていく」

「もう泣き声は、くぅーん、みたいな声だったかな。文字通りメス犬だった」

「暗がりでコボルトを犯してる。字にすると気が狂ってるけど、気持ち良かった」

「なにせ畑の傍だから多少見つかる可能性もある。人に見つかるおそれもあるけど、それだけに昂ぶってくる」

「胎を突き潰す勢いでチンコを突き立てて、孕ませるつもりで射精してやった」

「孕む訳ないだろう」

「湿った鼻先をぷるぷるさせて、精液をきっちり飲み込んでくんだよ」

「ずるっと引き抜くと臭い臭い。酷い悪臭だったね。水浴びじゃ取れないだろってくらいだった」

「焦ったよ。さすがに怪しまれたらどうするか。異常性癖だ、知られたらまずい」

「自覚はあるさ」

「その時、ぶちまけてやったコボルトがのっそり立ち上がった」

「何かと思ったら俺の方を向いてさ、もう殺気剥き出し。牙剥いて『グアアアアッ!』ってなもんで」

「あと一瞬剣を掴むのが遅かったら死んでたな」

「咄嗟に剣を向けたとこにコボルトが飛び掛かってきて、ギリギリのとこだった」

「なまくらでも切っ先は切れる。頭から突っ込んできたから上手い具合に真っ二つだ!」

「あれは剣神の奇跡だと思う。剣神が聞いたら殺されそうだけど」

「とにかく面白いくらい綺麗に切れた。けど飛び掛かってきたわけだから、臓物も血液も俺に向かって飛んでくる」

「さすがに避けられなくて頭から被ったよ。もう酷いもんだった。混ぜ汁の残りを飲まなかったら病気になってたかもしれん」

「ただそれはそれで良かったよ。獣臭さを誤魔化すにはうってつけだったからね」

「実際翌朝雇い主が来たら、仰天して水場とお湯を貸してくれた」

「いい仕事だったね」

「しばらく仕事を続けてそこそこ金も溜まって、ようやく装備と道具も整えてさ」

「次に目指したのは近くにある都市だよ。あそこに行けば冒険者になれるって聞いてたから」

「行ったこと? 無かったよ。なにせ歩いたら早くても5日はかかる」

「元の町からだと1週間。さすがに遠いし、わざわざ行かなくても生活はできてたからね」

「それに都市が近いと治安も悪くなる。護衛でも居ないと危ないんだ」

「俺? 今言ったけど一人旅は危ないから、都市に行く人たちにくっ付いてったよ」

「気のいい人達でさ、なんでも奴隷商らしくて都市まで売りに行くんだって言ってたな」

「馬車の中は子供と女が多かった。ただどれもみすぼらしかったから大して高くなかったみたいだ」

「護衛もそこそこ強い人がいて、少し鍛えて貰ったよ」

「しかも剣の砥ぎ方まで教えてくれた。良い人だったなあ」

「その強い人には商人も一目置いててね。色々便宜も図ってた」

「特に夜なんかは凄かったなあ。商品の奴隷の、そこそこ若い……14くらいか、それくらいの女を提供して」

「好きにしていい、っていうもんだから、強い人もニンマリ笑って受け取ってたよ」

「その子? やせ細ってたから胸もなにもないよ。ただ穴はあるし、怯えた目が可愛いとか言ってたかな」

「最初の晩には草陰でヤったみたいで、悲鳴と泣き声が響いてたかな」

「さすがにうるさくて文句を言いに行ったら『すまん』って苦笑してたよ」

「女の子? 助けて、とか言ってたけど、それがどうかしたかい?」

「自分の奴隷ならともかく、助ける義理もない。ただまあ、あの巨根で抉られるのは痛々しかったけど」

「体格差もかなりあったからね。細い脚首なんて、少し力を入れたら折れそうなくらいだった」

「圧し掛かれば壊れるだろう、そんな人がチンコ突っ込んで腰振ってんだから、そりゃ痛いだろうね」

「段々強い人もノってきて、勢いよく腰を動かし始めたんだ」

「もう悲鳴がね。『きゃああ!』だったのが『ぐ、ぎゃっ!』みたいに変わったよ」

「目玉が飛び出るんじゃないかってくらい目を剥いて、口をパクパクさせながら手を伸ばしてきたけど」

「俺にできることは特に無い」

「強い人はもう、凄まじい勢いで腰を振りながら圧し掛かるんだ」

「多分使い捨てにするつもりだったんだろう。容赦なく足を引っ張って、思いっきりぶち込んでた」

「射精する時には力加減を間違えたみたいで、『ぎゃあああっ!』って悲鳴」

「足首を潰すとこだったって後で苦笑してたよ」

「一通り出したら満足して水浴びしに行って、俺は後片付けを頼まれた」

「色々教えて貰ったからね、もちろん引き受けたよ。なんなら使っていいって言ってくれたし」

「ぐずぐず泣いてる子を背負って川の下流まで行って、股を洗ってやった。なにせ足が痛かったみたいだから」

「その時身の上を聞いたよ。家族で盗みを働いたんだってさ」

「生きるためには仕方なかった、もともと中等市民で下層暮らしなんてしたくなかった。って」

「そうだよ。そりゃ同情されるわけない。奴隷仲間からも避けられたり、奴隷商もタダ譲るわけだ」

「特別綺麗なわけでもない、内側に馬鹿みたいな反抗心を持ってる犯罪奴隷じゃ、売りにくいだろうね」

「そういうのを痛めつけるのが好きなのもいるけど」

「一通り出したら満足して水浴びしに行って、俺は後片付けを頼まれた」

「色々教えて貰ったからね、もちろん引き受けたよ。なんなら使っていいって言ってくれたし」

「ぐずぐず泣いてる子を背負って川の下流まで行って、股を洗ってやった。なにせ足が痛かったみたいだから」

「その時身の上を聞いたよ。家族で盗みを働いたんだってさ」

「生きるためには仕方なかった、もともと中等市民で下層暮らしなんてしたくなかった。って」

「そうだよ。そりゃ同情されるわけない。奴隷仲間からも避けられたり、奴隷商もタダ譲るわけだ」

「特別綺麗なわけでもない、内側に馬鹿みたいな反抗心を持ってる犯罪奴隷じゃ、売りにくいだろうね」

「そういうのを痛めつけるのが好きなのもいるけど」

「俺は適当に流してたんだけど、どうも勘違いしたらしい」

「股間を洗ってると甘い声で鳴き出して『私を助けて』なんてほざいてくる」

「その代りって感じで俺の手を引き寄せてさ、股に触らせてくるんだ」

「久しぶりに触った女のアソコ」

「我慢は出来なかったね。まあ好きにしていいって言われたから大丈夫だろう」

「指を入れたり、肉豆を摘まんだりしてやると嬉しそうに喘ぐわけだ」

「『こんなに優しくしてくれるなんて……』って泣きながらキスしようとしたからさ」

「持ってた手拭いを濡らして、きったない顔と髪を洗い流してやった」

「そしたらまあまあ見れる顔になったよ。顔を近づけるのに問題ないくらいには」

「面倒くさかったのはまた勘違いしたのか、むちゃくちゃに感激してキスしてきたことだな」

「足を開かせたらそりゃもう素直に開いた」

「とろん、って目で俺を見ながら誘ってくるもんだから、チンコを宛がって」

「腰を掴んでゆっくり挿れてやると、背筋を反らして嬌声を上げてる」

「やっぱヤるなら人間だな。そう思ったよ。男のチンコは女に入れるのが正道だ」

「俺も楽しみたかったからゆっくり、じっくりチンコでアソコを抉ってやった」

「甘い声と一緒にアソコがキュウキュウ締まるんだけど、これがコボルトとは全然違う」

「チンコに合った形の穴っていうのかね。体温から何から、最高の快感だよ」

「ただ難があるとすれば、強い人のチンコでかなり拡がってたことかな」

「正直ちょっと緩かった」

「単純に快感が欲しい俺と、勝手に愛情を求めてる奴隷じゃ感じ方が違う」

「アソコの奥をコツコツ突いてやるだけで、身体をヒクヒク震わせて愛液を噴き出してる」

「まあイったらその分締まるから俺としては別にいいんだけど」

「キスを求めてくるからしてやると、涙を浮かべながら舌を絡めてくる」

「適当に舌先で撫でてやるとまた積極的に腰を動かして、射精を促してくるんだよ」

「愛情でもなんでもないんだけどね。気持ちいいから別にいいか、って中に出してやったよ」

「その時の声が一番うるさかったな……一際強くイったみたいで、しばらくぐったりしてた」


「また汚れちゃったから綺麗にしてやってたら、喋る喋る」

「勝手に愛を囁いて勝手に盛り上がってくもんだから辟易したよ」

「何を言ったかって? 在り来たりな言葉ばっかりだったな。しかも意味も無く詩人の言葉を流用するから分かりにくいときた」

「あれなら下層民のたどたどしい言葉の方がいい」

「まだ足が痛むみたいで、歩かせたら全然歩けない。朝になったら困るから背負ったらまた騒ぐ」

「もう黙って強い人の所まで運んでいったよ」

「強い人は本当に良い人で、都市までの間、自分が使ってなかったらいつでも俺が使っていいって言ってくれた」

「去り際に奴隷が良く分からない目で俺を見てたのが印象的だったかな」

「夜が深くなって奴隷と見張り以外で集まってたとこで、その日の話をしたよ」

「ああ、もちろん。愛を囁かれたこととかも全部ね」

「そしたらもう皆大笑いだ。俺も含めて、あの馬鹿奴隷が滑稽でしかたなかった」

「しかも強い人の所に戻ったあと『私にはあの人が居て必ず助けてくれる。お前を殺して助け出してくれる!』って言い放ったらしい」

「もう大爆笑だね。曲がりなりにも持ち主相手にそんな事を言って、なにがしたいやら」

「その子はどうしてるかって? 都市に着く前に死んだよ」

「4日目だったかな、強い人から借り出して、野営地の傍の川でセックスしてたんだ」

「いつも通りキスしながら、しっかり愛撫してね。俺は愛を囁いたりしてないけど」

「射精が終わって抱きしめてると、茂みからなんと、赤熊が出てきたんだ」

「どうも縄張りから出て来たらしい。うん、そうだよ。凶暴な赤熊だ」

「俺達を見るや襲いかかって来た。急いで剣を取ったけど、コボルトの時と違って確実に間に合わない」

「ここまでか、って目を瞑ったら、横から衝撃が来てね」

「そう。奴隷が、俺を突き飛ばしたんだ」

「俺を餌に逃げるのかと思って目を開けた瞬間、違うって分かった」

「……その通りだよ。俺を助けるために突き飛ばして、勝手に死んだ。遺言も残さず一瞬で」

「目を開けた俺が見たのは肉塊だった。熊の剛腕で上と下が千切れて、残ったのは下半身だった」

「実を言うとその時の記憶はあんまりない。気付いたら俺も傷だらけで、赤熊は死んでた」

「俺の剣で殺したらしい。助けに来てくれた強い人が言うには、無表情で熊を真っ二つにしてたと」

「……その後は、奴隷の残った身体を埋めてやったよ」

「名前は知らなかった。何も持ってなかったから遺品もない」

「その子は幸せだった、か……君の言うとおりかもしれないね」

「……酒を飲む気分でもないね。今日はもうお開きにしよう」

「気が向いたらまた話すよ。君はまだこの宿に居るんだろ?」

「じゃあこれで。ああ、今日の事はどっちでもいいよ。広めても良いし、君の中で留めても良い」

「ただまあ……広めても君が嘘つき呼ばわりされるだけだろうね」

「おやすみ。君に女神の安らぎがあることを祈ってるよ」

「……酒を飲む気分でもないね。今日はもうお開きにしよう」

「気が向いたらまた話すよ。君はまだこの宿に居るんだろ?」

「じゃあこれで。ああ、今日の事はどっちでもいいよ。広めても良いし、君の中で留めても良い」

「ただまあ……広めても君が嘘つき呼ばわりされるだけだろうね」

「おやすみ。君に女神の安らぎがあることを祈ってるよ」

とりあえずここまでで。ありがとうございました。
続くかもしれませんが。

酉つけておきますね

1

勇者コルネギス卿は辺境の町ファスにて生まれた。少年の頃より自らを鍛える彼の姿を、当時の町の人は「まるで自ら英雄になることを知っているようだった」と語ったという。

後に天神の加護を受ける彼であるから、自らに降りかかる使命を知っていたのだろう。

未練を捨てるように手持ちの物を破棄し、誰にも悟られぬよう生家を旅立ったのである。

この頃のコルネギス卿を語ろうというのであれば、アルエレナとの悲恋を抜きにはできない。

中層の民として生まれたアルエレナは詩を嗜み、知に富み、礼節を知っていた。

またその美貌は実際に彼女を見た詩人ですら言葉を紡ぐことができず、ただ黙って顔を伏せたという。

彼女は美しく聡明だったが親の愚行により立場を奴隷に落とされ、悲嘆に暮れる日々を送っていた。

そして今まさに売られようという時、まだ若い男であったコルネギスと出会ったのである。

二人は出会った瞬間から激しい恋の炎に身を委ねた。それも当然であろう。

だが二人の愛は悲劇によって切り裂かれる。その逸話はもはや語るまでも無いほど知られているはずだ。

演劇、歌、物語。数えきれないほど語り継がれ、赤熊が恋人の縁切りの象徴とされた理由でもある。

そしてアルエレナの没した土地には今、立派な墓標があり静謐を保っている。

残念ながら当時コルネギスが作ったという墓標は今は残されていないが、歴史を辿る意味でも、観光としても良い場所である。

――コルネギス英雄伝、一巻より――

ありがとうございました

「や、また会ったね」

「この間の続き? 物好きだね、君も妙な性癖でもあるのかな」

「まあいいさ。俺も時間はあるし……どこまで話したかな」

「そうそう、都市に着いたところだった」

「都市といってもほとんど辺境だから、はっきり言って王都周辺の町と変わらないよ」

「けど辺鄙な場所から出てきた俺から見れば、立派な都市だった。もう嬉しくて嬉しくてね」

「強い人と奴隷商、一緒に来た人たちに礼を言って冒険者の集まりに向かったんだ」

「いや凄かったよ。見た事も無い武器や防具を纏った人があんなに居るなんて思ってなかった」

「俺ときたら皮の鎧も無くて、剣も安物だったから場違いも甚だしい」

「相当右往左往してたんだろうね。近くにいた戦士が声を掛けてくれたよ」

「どうも初めての奴は同じような動きをするみたいで、丁寧に教えてくれてね」

「いや、本当に丁寧というか親切だったよ。なにせ『一緒に行ってみるか』って誘ってくれるくらいだから」

「どう見ても素人の年下の男を、魔物退治に誘うかい? ありえないだろう」

「聞いてみると新人の育成が趣味のようなものらしくてね」

「筋骨隆々の身体を揺らして豪快に笑うけど、どこか愛嬌もあって親しみやすい」

「肩を叩かれただけで衝撃があって、鍛え方からして違った。俺は自分で狩りしてただけだから仕方ないんだが」

「連れて行かれたのは宿屋で、部屋の中には3人の人がいた」

「魔法使い、神官、剣士。ありきたりだけどバランスのいい構成だった。みんないい人達でね」

「仕方ないなあ、なんて苦笑しながら俺を迎え入れてくれたよ」

「魔法使いと神官は女性で、結構美人だったのが印象的でね。魔法使いは影のある美女、神官は清楚な感じで」

「ロマンス? 無理だね」

「その4人、二組の恋人だったから。入る隙間なんて全くなかったし、入る気も無かったよ」

「あれは本当に運が良かった」

「後から聞いた話じゃ、まず冒険に出るには何年か街で働いたり荷物持ちに従事したりするらしい」

「その点、都市に来た次の日から剣を教えて貰った俺は凄まじく幸運だったね」

「剣士の人は王都で修業した人らしくてね。ザルツブルド。そう、あの将軍の家だ」

「剣士からは剣の振り方、戦士には身体の鍛え方。魔法使いと神官は魔物や迷宮のこと」

「色々と教えて貰いながら都市の周りの魔物を狩ったり、迷宮に入ったりして過ごしたよ」

「有意義だった。有意義だったけど、一つだけ困ったことがあったんだ」

「何がって、決まってるだろ?」

「夜だよ」

「恋人が二組いて、俺は一人だからね。夜営の時も見張りの二人は警戒しながらイチャついてるし、見張りじゃない方はヤってるし」

「俺はといえば素振りをしたり持ち物を確認したりすぐけど、どうしても悶々とするわけだ」

「シコシコすればいいと思うだろ? 最初はそうしたよ」

「……段々虚しくなってきてね。欲は溜まるのに発散する気にならなくなっちゃったんだ」

「そんな時、木陰から出てくる剣士と神官を見てふと気付いたんだ」

「俺、前にコボルトやスライムとヤってたなって」

「じゃあまたヤればいいじゃん、って」

「半年もした頃には都市周辺なら、俺だけでも倒せるようになってたからな」

「小遣い稼ぎがてら品定めに適当に狩りまわってたよ」

「ちなみにその頃付けられたあだ名が『掃除人』」

「はは、そうそう。都市に暮らす下層民が安全に暮らすための善行だ、って聞いた時は本当に驚いたよ」

「そんな善良な人が居るんだなあ、って感激してたらどうも俺の事らしいし」

「まあともかく、適当に見て周ってたらそこそこ良いのを見つけてね」

「双頭狐って居るんだけど知ってるかな」

「文字通り首が2つある狐でね。大体人と同じくらいの大きさで、森の中に住んでるんだ」

「これがコボルトよりも大人しいから基本的に都市の傍までは来ない」

「珍しいってわけでもないけどね、毛並みはそこそこ綺麗で可愛いんだ」

「森に入って2時間くらいしたらすぐに見つかった。また運よくメス一匹なんだ」

「なんだろう。これが天運ってやつかな」

「うん……天運呼ばわりしたら天神に怒られるか」

「とにかくゆっくり近づいたよ。逃げられたりしたら困るからね」

「さすがに俺も敵対しない相手を痛めつけるつもりは無いから、剣は抜かないさ」

「まずは手を伸ばしてみたわけだ。賢い魔物と聞いてたから、敵意がなければあるいは、と思ったから」

「その予想通り、狐も警戒してたけどゆっくり撫でてるうちに落ち着いてきてね」

「しまいには片方の頭が俺の匂いを嗅いで、鼻先を擦りつけてきた」

「いやもう、この成功は本当に嬉しかった。思わず首を抱きしめるくらいには」

「もう片方の頭? 俺の身体をガジガジ噛んでたよ」

「単なる甘噛みだったから気にしなかったけどね。どうやら両方とも俺を気に入ってくれたらしい」

「段々首から身体を撫でていって、お腹を撫でまわすうちに少しずつ身体を寄せてくる」

「本当に賢い魔物だよ」

「俺の匂いから、発情してるって分かったのかな」

「指でアソコを弄ってやるといい感じで濡れてる。話が早くて助かった」

「魔物だろうとそのための穴だからな。加えてコボルトと違って湿り気もあんまり獣臭くないから遥かに気が楽でね」

「もっとも狐に人間みたいな体勢は取れないから、こっちに尻を向けるよう言ったんだけど」

「そしたら何故か頭が喧嘩を始めてね」

「どうも、片方が俺に甘えて離れないから身体を回せないらしいんだ」

「俺を噛んでた方は素直に回りたいみたいで、イライラしてる感じだったよ」

「可愛いもんだ」

「俺としては発散したいだけだから、別にアソコに突っ込む必要はない」

「それで、閃いたんだよ。別に離れなくても気持ちよくなれればいいわけだ」

「善は急げっていうだろ? 服を脱ぎ散らかして、俺はそのまま横になったよ」

「狐は目を白黒させてた。まあそうだろうね」

「さっさと狐の身体の下で横になって、頭を狐のアソコの下に突っ込んだ。仰向けでね」

「また呆れた顔をして……ああ、舐め合いの格好だよ」

「何も言わなくても本能で悟るっていうのかな」

「狐がゆっくり身体を伏せたと思ったら、目の前にはアソコが置いてある」

「身体を抱きしめてやってね、口ごと顔を埋めて、頑張って舌を伸ばしてみたんだ」

「いや。これが意外と獣臭くないから意外だったよ」

「さすがに甘いとかそういうことはない。でも舐めとっても嫌じゃない程度なんだ」

「これなら薬草の混ぜ汁も飲まないでいいかと思ったけどそれはそれで別問題だろうな」

「また毛だらけなんだけど、舌で撫でると素直に倒れてくれるくらい柔らかい」

「足元の方からは二頭の高い声が聞こえたよ。感じてる、って思えるような声だったな」

「ますます気合いが入ってね。舌を入れて激しく責めてみた」

「『きゅいぃ』って鳴き声がまあ、森の中でやたらと良く響いて、他の魔物が来なくて本当に良かったよ」

「なにせ俺も狐も行為に没頭してたからね」

「ん? ああ、狐も頑張ってくれてたんだよ。なにせ頭が二つあるだろ?」

「二つの舌がチンコを左右から舐めまわしてくるんだ。そりゃもう、根元から先端まで」

「競い合うみたいに舐めまくるから腰までベットベトだ」

「負けじと俺も舌突っ込んだり指で責めたりするけど、獣の舌使いにはさすがに勝てん」

「かなり早かったね。多分三分ももたなかったかな」

「出る、って叫んだら甘えてくる方が咥えたみたいで、やたらネットリする口の中にぶちまけた」

「やたら喜んで飲み込んだよ。そしたらその後どうなったと思う?」

「……正解。もう片方が怒ってそっちの口に射精するように舐めまくられた」

「その後のことも聞きたいかい? 今度は量で争う二匹の話」

「分かった分かった。俺もあんまり話したくないから……」

「……ま、そんな感じで金玉から尻穴まで下半身全部舐められたんだ」

「上半身は獣液でベトベト。全裸になって良かったよ、身体を拭くだけで済んだからね」

「ともかくお互い満足したわけだ。時々二匹の所に行ってはヤって、それ以外は金稼ぎと修行の毎日」

「大体二か月くらいか……これ美味いな。前から名物だったけど今の方が断然美味い」

「王都側にある迷宮は知ってるかな。そうそう、その大迷宮。まあ有名だからね」

「一緒に連れて行ってもらえることになったんだよ。死んでも自己責任だけど、それは当たり前だ」

「もう嬉しくて、娼館に使うはずだった金で装備を新調したもんだ」

「まさか! 安物じゃないとはいえ、そんなに良いもんじゃないさ」

「は? いやいや。その頃は聖剣なんて持ってない」

「というより俺は聖剣なんて持った事ないよ」

「ええと何だっけ…ああ迷宮の事なんだけど」

「なにせ王都は遠いから、都市から2週間かかったかな」

「まあ道中は大したこともないね。二組の喘ぎ声を何回も聞いたりしたけど、大したことじゃない」

「迷宮に着いた後は凄かったよ。これまで4人の事はあんまり話してなかったけどさ」

「もう凄いの何の。剣士は一振りで3匹殺すし、魔法使いは下級呪文が中級レベル」

「戦士も全然傷つかないし、神官の杖の一振りで傷も全快だ」

「俺? 荷物持ち」

「いや、さっきから凄いとしか言ってないけど、本当にすごいんだよ」

「俺が何をする間もなく道が切り開かれていくからね。手を出す暇も隙もありゃしない」

「事前に1日の平均速度は5階層って聞いてたけど、嘘だろって思ったから」

「いや、本当だけど、その時は嘘だと思ったんだ。なにせ初日で15階層だよ」

「10階層の大物も剣士の一振りでお仕舞い」

「露骨な大部屋が無かったら、あれが大物だとすら気づかなかったと思う」

「それで『今日は調子が悪かったね。ブランクかな』って笑いあってるんだから」

「もう釣られて笑うしかない」

「そういえばあの迷宮、何階層まであるか知ってるかい?」

「はは、実は違うんだよ…一般的にはそう、100階層だけどね」

「100階層の大物をうまく倒せると、更に下に行く扉が出てくるんだ」

「言いふらしてもいいよ。でも条件の達成が無茶苦茶難しいから、多分行ける連中はみんな知ってることだけど」

「それで更に下層はね。実はこれ、天魔の陵墓に繋がってるんだよ」

「言葉も出ないだろ? あの場所の凶悪極まりない魔物が、迷宮の下をウヨウヨしてるなんて」

「俺も一人で行ったら一生縁の無い場所だったかもしれん」

「それが狩場らしいんだから、本当に強い連中ってのは怖いよ」

「でね。そこに何があったと思う?」

「なるほど…いやこれが、財宝でも強い武具でも無い…いや、それは迷宮の道中にあるから間違いじゃないんだけど」

「とにかく一番の収穫っていうのが、ベッドなんだ」

「いや? ベッドだよ。でも普通のベッドじゃなくて『女神の寝屋』って名前らしい」

「そこで寝ると体力回復、精力増強、腹は減らず魔物は近寄らず汚れもすぐに消えてしまう優れもの」

「何のために4人が来たかって、つまりそういうことだよ」

「4人の耐久大乱交の始まりだ」

「俺は追い出されたけどね。謝られながら、魔物避けと食糧と武器、寝袋を渡されて放り出されたよ」

「世のなか辛いね」

「せいぜい一晩。やっぱり君もそう思うだろ?」

「2日過ぎた時、俺は1週間を覚悟したね。あの人達尋常な体力じゃなかったから」

「けど一人ではとてもじゃないけど帰れない。となるとすることは一つだ」

「何かって、そりゃ修行だよ」

「幸いやたらと強い不死の魔物がうようよしてたからね。魔物避けで釣り出して、一匹ずつ渡された剣士の洗礼剣でザクリ」

「さすがあのレベルの剣士だと洗礼の強さも尋常じゃない。陵墓の魔物ですら一撃だ」

「で、話は変わるんだけど、例のベッドの部屋から四六時中嬌声が漏れてくるんだよ」

「そのせいでこっちもムラムラしてね……どうしたと思う?」

「自慰ね。確かにそうすればいいんだけどさ」

「その時思いついたんだよ。不死者……動く死体なんだけど」

「可愛い女の子の死体が居てね」

「引く気持ちは分かるから、とりあえず聞いてくれ」

「……そうだよ。その通り。死体である以上腐っていく」

「その子も多分に漏れず腐り始めててね。片足は腐ってるし、手はもげてた。顔も2割くらい溶けてたな」

「あと腹も真っ黒でね。押すと黒い汁がアソコから垂れるから、胎ごと腐ってたんだろう」

「あ、肉はもう止めにしようか。酒だけにしよう」

「その死体をうまく釣って、魔物避けで囲んで簡易結界作って準備万端だ」

「手足は根元を折った。動いたらこっちが死ぬから、仕方ない」

「寝かせて足を広げると、これが酷い臭いでね。見た目も真っ黒だし」

「じゃあなんでするかって?」

「そこに魔物の女の子がいたからさ」

「あの時ほど入念に混ざり汁を塗り込んだことは無い」

「虚ろな腐りかけの目を天井に向けたまま、端正な顔は氷みたいでね。腐ってない部分は可愛かったよ」

「胸はそこそこ…触ったら千切れそうだったから触ってないよ」

「で、とにかくシようかと思ってアソコに指を当てて広げてみたわけだ」

「ねちっ、ってね。真っ黒な粘液が糸を引いて、凄まじい腐臭が溢れてくる」

「死体共の闊歩する空間で鼻を慣らしておいてそれだから、普通の場所で嗅いだら鼻がもげただろうなあ」

「要らないならその肉、俺が食べておくよ。ありがとう。悪いね」

「チンコの先をあてがったらなんというか…生温いような、気色の悪い感覚で」

「川底に溜まった腐植物があるだろ? あれにチンコを突っ込んでる感じが近いかもしれない」

「したことない? そりゃそうだろうね。したことがあったらとんだ変態だ」

「勇気を出して腰を突き出したら、それはもう入る入る。にゅるんって勢いでスムーズに入ったよ」

「けどね、これがまた、緩い緩い!」

「初めは良かったんだけど、どうも腐った肉は簡単に形が戻らないみたいでね」

「突けば突く程緩んでいく。そのうち膣はガバガバに広がって、胎から出る黒い汁が溢れ出してきた」

「死体は全く無反応。もともと大して意思もなくうろついて生者を襲うだけだから当然か」

「というか、チンコが真っ黒な腐液でコーティングされてて凄まじく気持ち悪かったよ」

「ちなみに突くとその勢いで肺が押されるのか、あっ…て感じの声だけは漏れてたな」

「どうしようかと思ったよ。もう膣なんか拳より大きく広がってるんだから」

「諦めろ? いや全く同感。でもその時はなぜか意地になっちゃってさ」

「チンコが勃ってたのは奇跡だな、あれ」

「もう野となれ山となれって感じで腰を掴んで、胎の中に突っ込もうと思ったんだ」

「うん、普通の人間なら胎の入り口は閉じてて入らないけど、そこは死体」

「突けば抉じ開けられるから、無理矢理亀頭を捻じ込んでやったよ」

「いや、もう」

「黒い汁の溜まり袋だ。突き入れた瞬間、ヘソあたりの薄い皮を破って胎が飛び出て来て」

「辺り一面臭い臭い……とにかく早く終わらせたくて、内臓を掻き回す勢いで腰を振ってさ」

「無我夢中だったから、アソコの肉は潰れて俺の腰にへばりついてるし」

「射精したら腹の穴から精液が漏れて、抜いたらチンコには腐った内臓が絡んでる」

「あれはつい笑っちゃったな」

「何より出し終わった後、我に帰ったらこれまでで一番後悔したね。後片付けが地獄だった」

「身体は腐臭が取れないし、死体は燃やし尽くすまでずっと俺の方を見て来るし」

「まあ何事も経験は大事だけどさ」

「それから? 4人が大乱交から戻って来るまで素直に死体共を切り殺してた」

「戻ってきた二組の恋人の構成が変わってたのは面白かった。なんでも穴と棒の具合が良かったらしい」

「もう4人で結婚しろよって話だ」

「お、気分悪そうだね。さっきの肉が腐ってたかい?」

「はは、ごめんごめん。今日はこれくらいにしておくよ」

「それじゃあまた……俺? 腹が減ったからステーキでも食べてから帰ろうかな」

「君に女神の安らぎがあらんことを」

え、僕の先祖? 参ったな、あんまり言いふらす話でもないんだけど。

えと、レグナス・フォン・ザルツブルド……そうだよ、若きコルネギス様を導いた騎士だ。

その頃はまだザルツブルドの家に入って無かったらしいんだけど、あのパーティ、『獅子の聖牙』は結成してたみたいだ。

うん、コルネギス様が来て結成されたんじゃなくて、既にあったパーティにコルネギス様が加入したらしい。

僕も世間ではそっちの認識だって知ってちょっと驚いたな。

ええ? いや、僕もそんな詳しいわけじゃ……一応、家に伝わるご先祖の日記に記述はあるけど。

なんでも最初はあんまり剣も上手くない。一生かければそこそこになるとは思うけど、って結構辛辣に書かれてた。

い、いや! そう言われても僕には分からないよ! その時の印象だろうし……

とにかく最初はそんな風だったんだけど、彼が双頭狐を従えた、ってくだりから段々評価が変わってるんだ。

そうそう! 凄いよね。それと相当狐って今は聖獣みたいな扱いだけど当時は魔物だったらしい……っていうのは有名か。

獅子の聖牙関連ならやっぱり迷宮? まあね、その辺りの記述もあったよ。

あー……ごめん、ご期待に沿えないんだけど、当時の戦いぶりについては全然書いてないんだ。

元々、4人だった獅子の聖牙だけでも最下層まで潜れてたみたいで、書くまでも無かったんだろうね。

ただその後。4人が何か神聖な儀式を1週間続けていたらしいんだけど、そこであった事が書かれてた。

いや…なんの儀式かは分からない。なんでも最後には精根尽き果てるくらい大変な儀式だったらしいんだけどね。

4人が儀式を終えて、1人待っていたコルネギス様の所へ戻ると、儀式の部屋を、聖剣を携えて入り口を守護する姿があったんだって。

『詳しく書く事は叶わない。けれど、彼の行いは男として真に称賛されるべき行いだった』

そんな記述があるんだから、きっとコルネギス様はその頃には才能を開花していたんだと思う。

王都でコルネギス様と別れた後の日記にも、度々その時の事を回想してるんだ。

どれも詳しい内容は無いんだけど……コルネギス様の勇気と度胸、雄々しさに打ち震えるような記述なんだよね。

『獅子の聖牙』の高位試験に『陵墓』の中で強烈な媚薬を飲むっていうのがあるだろ? これも有名な話だね。

衝動を抑えながら敵を倒し、1週間の試練を乗り越える。ただ……今と昔では、少し違うらしいんだ。

何が違うかは分からない。ただ、当時はその試練を乗り越えた人は一人もいないらしい。

だからこそご先祖はコルネギス様に畏怖の感情を抱いていたんだと思う。僕もコルネギス様を尊敬してるよ。

じゃあ僕はこれで。また何かあったら呼んでよ。ここではお互い身分なんか気にしない。だろ?

――いつの日か、友人達との会話にて。ウィリアム・フォン・ザルツブルド――

今日はここまでで。ありがとうございました。

「お待たせ。これ? 炭酸水だけど」

「好きだからね。味が無いせいかかえって飽きも来ないのがいいんだよ」

「ふー……気持ちいいな……これくらいの天気が一番だ」

「……王都に着いてからは何か月かそうやって暮らしてたけど、そんな時にアレがあったんだ」

「北方領域からの魔獣大侵攻。魔王が率いてたって噂になってなかった?」

「知ってるだろうけど、王都は北方に近いからさ。冒険者から市井の戦える人間まで、最低限を残して駆り出された」

「俺もちょこちょこ仕事してたからね。まだ冒険者には登録してなかったけど、当然行かされたよ」

「ま、前線は騎士と冒険者だったけどさ」

「一番近い基地までは各自で行って、そこで防衛軍に編成される手順だった」

「早く行けば早いほど手当も厚かったから、結構人は居たな」

「あの時の事は色々本にもなってるだろ? 第一線の冒険者や有名な騎士も勢揃いだったし」

「あの四人? 居たよ。剣士が騎士になってたのは驚いたけど、それ以上に驚いたのは」

「剣士と神官、戦士と魔法使いの組み合わせに戻ってたことかな。ホント仲良いよあの4人」

「まあ、神官と公然にくっつくなら騎士にならないとダメだしね」

「そういえば……聖女様扱いが始まったの、大侵攻の後だったっけ。懐かしいね」

「4人は速攻前線に行かされたけど、俺みたいなのは防衛軍でもほとんど後詰めだ」

「最終防衛線だよ。いや、名前はいいけどそこまで魔獣が来たらもうほぼ終わりだから」

「実際には基地内の安全を守るための、警備隊みたいな扱いさ」

「なにせ冒険者もピンキリだし。志願兵も普通のゴロツキみたいなのが結構居るんだよ」

「俺は色々仕事して知ってくれてる人もいてさ。そこそこ信頼できそう、ってトコで基地内警備に回された」

「隊長? まさか、上司になるのは当然正規の軍人だ」

「俺は下っ端。気が楽だから俺としてもありがたかった」

「正直甘く見てたね。問題がやたらと多いんだ」

「ゴロツキはもちろん全体的にピリピリしてるから揉める揉める」

「ああいう場所じゃ、暴力での上下関係が許される。非常時だしね」

「強いのは大概前線行きだから、基地内じゃ俺でもトップクラス。楽しいよホント」

「そこまで無茶苦茶じゃなければ上司も黙認。それどころか弱い奴からは感謝される始末だ」

「キリカ猿山のボス猿気分。ハーレムが無いのが残念だったけど」

「そんな中で問題が起きた」

「基地に3匹魔獣が入ってきた」

「最前線を抜かれたわけじゃないよ。それは公式説明通り。ホントにいきなり現れてね」

「だからこそ、魔王が送り込んだとかの噂が流れたりしたんだけどさ」

「魔獣自体は角付き狼だから、普通の獣に毛が生えた程度だけど」

「なにせ後詰めはだいたい俺程度がトップレベルのザコばっかり。あっという間に蹂躙だ」

「ありがたかったのは震えて固まってる補助要員じゃなく、逃げ回る雑魚に狙いを定めてくれたことかな」

「ゴロツキどもが食い殺され終わる前に、ある程度の退避ができたからね」

「後は掃除。上司がねじ伏せてる間に俺が急所を狙っておしまいだ」

「え、俺1人で魔獣退治?」

「無理無理。そんときは3体1になったらさすがに負けそうだし」

「見物人も居なかったから後付けでそういう話になったんじゃない?」

「手柄が欲しい連中は前線に行ってるし、ビビリの上司殿は退避連中と一緒に逃げたから手柄の横取りもできなかったから」

「ただ、戦局が進んでくるとその時に役に立ったってことで戦場行きになったのは面倒だった」

「そりゃ使える駒は使いたいだろうけど」

「紙巻煙草吸っていい? ありがと」

「ふー……防衛戦中盤だったかな。前線が一番激しい頃だった」

「前線から少し下がった大本営の外周、その更に外の警備。たまにはぐれた魔獣が来る程度でね」

「人もそこそこ居るから危険ってわけでもないよ。それにその頃に会った奴もいたし」

「一番の親友? あー、まあ……そういうことにしておこうか」

「いやいや。それをバラしたらつまらないし、今はそういうことで。一応間違ってないからね」

「正直言って強かったよ。大剣を無造作に振り回しながら味方には絶対当てないんだから」

「でも気持ちのいい奴でね。少し粗暴だけど人を褒めたり仲良くなるのが上手だった」

「いつの間にか警備隊の中心みたいになってたな」

「背格好も年齢も近い感じだったから、飯一緒に食べたりしてね」

「あれは長い休憩を貰った時か。ソイツが面白いもん見つけた、ってニヤニヤ笑っててさ」

「一緒に見に行ったら何が居たって」

「死ぬほど驚いたね。魔族の女だよ」

「魔族なんて見た事無かったから、またアホみたいな顔してたと思う」

「で、更に何が驚いたかって」

「その魔族が傷だらけのアザだらけ。手足は三本潰されてさ。喉もやられてたのかな、唸り声も掠れてた」


「それでソイツ……分かりにくいな。友達というか、バカでいいか」

「バカがニヤつきながら魔族の頭を踏むと、悲鳴を上げて命乞いなんてしてる」

「見た目は伝え話とそう変わんなくて、青色の肌に銀の髪。目は底の無い真っ黒な瞳」

「顔のつくりは良かったな。体は人間と同じ作りに見えたよ。中身は分からないけどさ」

「あ、血は黒かった。血の赤黒さじゃなくて、汚泥みたいな黒」

「命乞いの時の涙は普通だったかな。魔族も泣くんだなあ、ってしみじみ思ったね」

「なんでも魔獣の後方で控えてたらしい。300メートル後ろに」

「嘘くさいよなあ。俺も嘘だろって思ったけど、魔族を倒して捕まえたのは確かだし」

「まあいいか、ってなもんだ」

「で、命乞いに対してバカは笑いながら『俺らに自慰を見せてみろ。おら』って顔面を踏みにじってる」

「嘘じゃないんだよね……そういう奴なんだよ、ホント。外面はいいんだあのバカ」

「可哀想に。魔族は『ごべんなざいぃ!』って泣きながら潰れてない手でアソコ弄り出して」

「でもそれでそう簡単に濡れるかって話でさ」

「バカの罵倒と蹴り、魔族の悲鳴と懇願の繰り返しだよ」

「魔族って言えば高いプライドってイメージ。俺もあったし、実際プライドあったんだろうね」

「それもバカに言われるがままに『汚い魔族マンコに人間様の大事な精子をお恵み下さい』」

「眼球に石を当てられて、震えながら言わされて。もうプライドズタズタだっただろうに」

「バカは大笑いして魔族の誇りは無いのかって罵倒するし」

「笑えって言われれば、魔族は引き攣り笑顔で指を2本立ててる。泣きながらだけど」

「勃起? するよ」

「助ける? なんでさ」

「足掴むと悲鳴が上がって困ったけど、そこはまたバカが魔族の口に足突っ込んでね」

「くぐもった苦しそうな悲鳴。足を開いてもあんまり濡れてないのは当然か」

「そこでバカが『さっさと濡らせ』って強く言ったら、また驚きだ」

「いきなり愛液が溢れ出してもうヌレヌレ。前戯なんて要らない」

「バカも目で促してくるし、そのままぶち込んでみた」

「最初は抵抗あったよ。締めて入れさせまいとするから少し滑ったけど」

「手で位置を調整すれば大丈夫。バカがいるから、魔族は最終的に拒否できないからね」

「もう一回ゆっくり挿入したらしっかり入ったよ」

「感触は人間と変わんない。体温もあるから慣れた感覚だ」

「ただ、娼婦とかと違ったのが処女だったことだね」

「ぎゅう、っと締め付けて、甲高い悲鳴がして。顔の方を見たらアザだらけの顔に涙がぼろぼろと」

「やめてくれって言いたかったんだろうけど、バカはニヤニヤしながらそれを見てる」

「足に力を入れ始めたから魔族の顎が外れそうになってね」

「『処女が無くなるのと、顎が無くなるの。どっちがいい?』」

「しばらく泣きべそかいた後、締め付ける力が弱くなった」


「そうなったら後は捻じ込むだけだろ?」

「ぶぢっ、って色々貫きながら腰を進めて、一気に奥を突いたよ」

「バカの足が口からどかされても、俺を振り払う気力も無かったんだろうね」

「無事な腕で目元を覆いながら、悲鳴をかみ殺してる」

「顔を見せろ、ってバカに言われて腕をどかせば死んだような目でさ」

「虚ろに俺を見てブツブツ呟いてるんだ」

「後で聞いたら処女を捧げるって魔族には結構大事らしい」

「それを人間に捧げるなんて言語道断、魔族の面汚し。迫害決定の愚かしい行為だって」

「悲しいよな」

「膣中に射精する頃には涙と鼻水で顔はぐしゃぐしゃ」

「何で中でって? バカが魔族に中で出すようおねだりさせたからだよ」

「俺も目で促されたし。気が知れてるとはいえ、自分より強い奴に逆らって殴られても嫌だろ?」

「膣中出し自体は俺自身嫌なことでもないからね」

「ひとしきり終わると、バカも満足そうに『ご苦労さん、んじゃ行くぞ』って魔族の足を引っ張ってく」

「あのバカは性根腐ってるよ。俺が言えた義理でもないけどさ」

「何が何だか分からない、って混乱してる魔族をそのまま司令部まで連れてってね」

「初めての魔族を見て騒然とするお偉方の前でバカが喋る喋る」

「魔獣を操っているのは魔族、これを捕えたのはここにいる男です。だとさ」

「恭しく一礼したついでに魔族に耳打ちしたのを俺は聞き漏らさなかった」

「ここで死ぬのと、永遠に迫害されるの、どっちがいい?」

「悪魔だよな」

「魔族も顔は真っ青でぶるぶる震えて。それでも最後には覚悟を決めた様にうな垂れてた」

「バカも魔族の危険性を真剣に、かつ大げさに言うもんだから、尋問はせず即刻打ち首すべし」

「そんな空気が流れてね」

「俺も逆らう必要ないし、その場で首を刎ねてやったよ」

「そしたら体も首も塵になって消えた。明らかに人間じゃない証拠だ」

「その日は一晩中緊急会議。この辺りで俺が持ち上げられるようになった気がする」

「言い換えれば面倒くさくなった頃だよ。ホント」

一旦ここまでで。

「会議の結果、他に魔族がいて後ろから操ってる可能性が出てきてね」

「次の日には嫌な予想通り。魔族を捕えるほどの腕前ってことで最前線送り」

「バカは阿呆みたいに笑ってたから、無理矢理引っ張って連れてったよ」

「というか盾代わりかな。殺しても死なない感じだし、魔獣の餌にも丁度いいかと」

「バカもバカで魔獣を千切っては投げ千切っては投げ。ストレス発散らしい」

「俺かい? 何もした記憶が無いかな……」

「剣なんて一回も振るってない」

「それがどういうわけか、魔獣の血を刀身に残さないほど凄まじい剣筋だと」

「そんな馬鹿馬鹿しい話が広まるのを止められなかった」

「そんな日が何週間か続いたんだ。魔獣もそろそろ打ち止めかって頃に掃討作戦が始まった」

「知ってるって? じゃああの作戦、単に各個が好きに攻めろ、って通達だったのは知ってるかい?」

「ははは。そうなんだよ」

「俺もバカを連れてね。植物型魔獣の所まで突っ込んでったんだ」

「穴倉というか、洞窟の中に木の根っこがうじゃうじゃと」

「襲ってきた木の根は全部バカが斬り飛ばしてたけど、俺1人だったら間違いなく死んでたな」

「どんどん奥まで行って、2時間くらいかな」

「一番奥に着くと親玉登場だ。アルラウネ? まさか、ウッディリアだよ」

「あんまり知られてないからね。姿はまんま女性型なんだけど、アルラウネと違って完全に木でね」

「木偶人形って言った方がいいな。人のカタチをした木だよ」

「それでも知性はあるらしくて顔の部分をグルンって俺らに向けて威嚇してくる」

「いや、鳴き声というか……ぎちぎち、って感じの音かな……」

「強さとしては魔物の中でもそこそこ高位でね。一級の騎士でも討伐は犠牲が出たりするんだけど」

「10秒かからなかったな」

「それとも10秒近くもったことを讃えるべきか」

「バカがウッディリアの核を潰そうとした時、股の部分に穴が見えてね」

「ちょっと待てと」

「あん? って俺にガンつけるから、蹴り飛ばしてやった」

「さすがに死ぬ寸前だから俺が触っても反撃は無し。安心して股ぐらに入り込んでさ」

「股に空いてる木のウロに手を突っ込んでみた」

「締め上げるだけの力も無い。指先の感じもやっぱり木の肌、ざらざらしてる」

「さすがにそれにチンコ突っ込んだら痛いからセックスは諦めた」

「その辺からバカが目を輝かせて俺を見てきたよ。『ヤベエパネエ頭おかしいゼお前』」

「そこから大人しくなったから別にいいんだけどさ」

「しばらくウロの中を撫で回してると、だんだん蜜が溢れ出して」

「舐めてみるとこれが結構甘い。さっき君が飲んでた花蜜の滴と同じくらいかな」

「ごめんごめん。例えるとホントそれくらいなんだって」

「蜜がだいぶ多くなったから直接顔を付けてみると、案外サラサラしてる」

「啜って飲んだらこれが案外クセになるんだよ」

「少し残しておこうと思ってね。手持ちのビンに溜めておこうかと」

「でも蜜にしては飲めるくらいに薄味なわけで」

「なるべく多く持って行こうとしたら、煮詰めるしかないだろ?」

「じゃあたくさん出させないとダメなわけだ」

「手でウロを刺激するだけじゃ大した量が出ないんだ」

「どうしようかと思ったんだけど、ここでバカが良い事言った」

「なんでも核を刺激するといいんじゃないか、ってさ」

「バカに核を切り出させて握り込むと、これが出てくる出てくる」

「なんか気持ち悪いぐらい震えだしてたけど」

「煮詰め方? 魔法で土器をつくらせて火も起こさせたから楽だったよ。誰が? バカが」

「まあでもさすがに死にかけだったからね。1時間近く蜜を吐き出させたら急に動かなくなって」

「辺り一面の木の根が一斉に枯れたのは見ものだったよ」

「蜜は十分足りたから全然いいんだけどね」

「そっからはバカが質問攻め。コボルトとヤったこととか教えてやったよ」

「何が面白いのかやたら感心した感じでね」

「帰る間もずっと楽しげなんだから、あのバカの事はホント分からなかったな」

「一応植物型のトップを片付けたってことで褒賞は貰ったよ」

「ただあのバカ、また俺がメインで戦ったとか言うからさ」

「まー、俺の評価がうなぎ上り」

「ついには騎士叙勲の話まで出てくる始末」


「……もう昼か。ちょっと昼飯食べてくるよ」

「君も行くかい?」

「え、ホントに……分かった分かった、奢るから」

「じゃあ安いものでいいね。ったく、もう根っからの庶民だね君は」

「手でも握るかい? 冗談だよ」

『王立中等学校定期テスト、歴史』

Q:以下の用語を用いて「カラム平野の戦い」の概要を述べよ。
「魔族、ギルトヴォルグ、魔王、カスパー、北方領域」

回答1
A:北方領域から魔獣の群れが侵入した際、王国の戦力を結集しその討伐戦が行われた。

侵入が確認された水神の月の5日から天神の月11日までを地名からカラム平野の戦いと定めた。

最終的に魔獣の群れは総数2万を超え、現在でも類を見ない大侵攻である。

また魔獣の背後に魔王がいたとされる。その根拠は、コルネギスが討伐した魔族の存在である。

魔族はコルネギスだけでなく、聖騎士カスパーも発見し討伐。しかし騎士20人が死傷する被害だったという。

コルネギスは戦いの中で親友ギルドヴォルグと出会い、前述の魔族だけでなく、高位魔獣ウッディリアを討伐。

その成果もあり、コルネギスとギルドヴォルグは騎士に叙勲された。

回答2

北方領域の魔獣が王国に入ってきて、何か月か掛けてカスパー達が倒した。

ギルドヴォルグが魔族を倒した。また背後には魔王がいたとされる。


回答3

わかりません


回答4

魔王がギルドヴォルグで北方領域の魔族はカスパーだった。


回答5

(落書きが紙面を埋め尽くしている。どうやら自作の脱衣用魔方陣のようだ)
(担任の美人教師の魔力に反応するよう作成されている)

今日はここまでで。特に同じような物は書いていません。
今後もよろしくお願いしまああああああああああす!

ギルトヴォルグって用語を用いてって書いてあるけど誰1人使ってなくて草
全員ギルドヴォルグって書いてるし

>>247
おでれーた。ご指摘ありがとうございます。
ギル「ド」の方が一応正しいということでお願いします。

「え」

「今日恋人と別れる?」

「夜に会う約束がある、か。それなら俺はもう少ししたら帰ろうかな」

「別に純潔なんて気にしないから、たっぷり楽しんでくれていいんだけどね」

「……君がそうしたいなら、好きにしたらいいさ」

「確かに、一緒に寝た後に別れを切り出されたら男もツラいと思うし」

「じゃあ……今日はあと少しだけ話そうか」

「聖都を出たのは味噌漬け事件から2週間くらい経った頃だった」

「理由はまあ、お金なんだけど」

「聖都周辺って、大きい魔物は大概聖騎士がタダで討伐しちゃうから」

「冒険者としちゃ儲けが薄いんだよ。毎日こつこつ働けば別だけどさ」

「俺は4日に一回くらいのペースで仕事してたから、どんどん手持ちが目減りしてね」

「いや。大抵キメラとセックスしたり遊びに行ったり」

「報奨金……あぶく銭持つと人間ダメになる。それがよく分かったよ」

「かといって今更あくせく働くのも面倒くさい」

「どうしようか、って時にキメラを通してあのバカから伝言が来たんだ」

「なんでも王都に飽きたからエルフの集落に行くらしい」

「暇だったら来てくれ、ってことだったけどさ。タイミング良すぎ」

「まあキメラから話が行ってたのかもね」

「当然了承したよ。エルフ自体、見た事無かったし」

「ああ、エルフの隠れ里。どうやって見つけたのかって?」

「バカがどう見つけたのかは知らないけど」

「行くのは一瞬だった。キメラが指を鳴らして、次の瞬間には森の中だったからね」

「よう、ってヘラヘラ手を上げてるバカ。その隣になんか耳の長い子がいてさ」

「もちろんエルフだよ。エルフは見目麗しいってのはホントだった」

「その子は長い透き通るような水色の髪でね。穏やかな垂れ気味の目に、小さいパーツの顔」

「息を飲むような凄まじい美しさじゃなくて、庇護欲と愛情が掻きたてられる感じの美しさ」

「巨乳じゃないけど、しっかりある胸とほっそりした腰。手足まで真っ白な肌が綺麗だった」

「男の理想だよ。まさに」

「そんなエルフに首輪を付けて、無造作に抱きかかえながら首筋を舐めるバカ」

「男の敵だよ。あれは」

「よく見るとエルフの子は死んだような目をしててね」

「王都で学院の子達を手籠めにしたのとは全然違う感じ」

「それなのにバカの遠慮なさすぎる質問に、何の戸惑いも無く答えてるから不思議なもんだ」

「初体験は無し。キスは一度、幼馴染と。家族は両親と妹がいる。今年で83歳」

「ちょっと萎えたけど、エルフだからね。83なら思春期くらいだよ」

「集落は200人。戦える人員から詳細な防衛設備、秘宝の場所、神への通じ方」

「もしかして、言ったら駄目なやつだったのかね。エルフっ子は泣いてたし」

「ニヤつくバカを見れば、ロクでもないことを考えてるのが分かる」

「色々聞き出した後、バカがキメラを手招きしてさ」

「なんか耳打ちしてるんだけど聞き取れない」

「まあ、耳打ちされてるキメラがどんどん笑顔になってくから、善良なことじゃないだろうなって」

「そう思いながら深呼吸してたよ。エルフの森って空気が滅茶苦茶美味しいんだ」

「聖泉ほどじゃなきけど、神の加護があって魔物や魔族は近づけないんだってさ」

「バカとキメラも『良い空気だ』って笑ってたからぶち壊しだけどね」

「で、話が終わってキメラが走り去ってったんだ」

「やけに楽しそうだった。ていうか、目がアレだったね」

「王都でレイプしてきた男達を潰して遊んでた時の顔だったよ」

「それからは手持無沙汰でバカと色々話してた。聖都での事件とかさ」

「……話してたんだけど、やっぱり気になるというか」

「バカがエルフの子の胸を揉みしだくだけで、トロットロの泣き声で喘ぐからチンコに悪い」

「先走っちゃうから」

「エルフといえばどんな性格か。君は知ってるかな」

「ああ、基本的にはね。でも一度仲良くなれば、とにかく穏やかでいい人達だよ」

「そんなエルフが思いっきり睨みつけるくらいなんだから、バカはよっぽど敵視されてるんだろうね」

「もうエルフっ子の顔は真っ青。今にも吐きそうな感じ」

「エルフは神族の系譜? ああなるほど! だからバカは睨まれてたのか……」

「ありがとう。勉強になったよ」

「ええと、それからだけど。バカがエルフっ子の胸やアソコをいじると体がガクガク震えてさ」

「いまいち魔法は分からないけど、神性を犯すとかよくわからんことを言ってたっけ」

「エルフっ子の顔ときたら。目は見開いて、口も大開きだからヨダレが垂れっ放しでさ」

「全身が汗だくで息も凄まじく切迫してた。過呼吸で死ぬんじゃないかってくらい」

「そう思った次の瞬間が凄まじかったね」

「真っ白な手の甲が、どんどん褐色になり始めたんだ」

「同時にまたこれが。エルフっ子の喉が千切れるような強烈な叫び声」

「耳が壊れるかと思った」

「褐色がどんどん広がってくほど、叫び声も悲痛というか苦痛に塗れてさ」

「右腕を包む頃には脂汗で水溜りができそうだった」

「ほら、普通倒れる時って、反射的に腕が出たりするだろ?」

「それすらもない。バカに突き倒されたら、そのまま土に倒れ込んでたよ」

「まあ、それどこじゃなかったんだろうけど」

「痙攣しながらジワジワ褐色が浸食してく。それを抑える様に腕を抱きかかえて震えてる」

「追いつめられると声も出ない。エルフっ子はまさにそんな状態だったんだろうね」

「バカ? 大笑い。ゲラゲラ笑って、商都で売ってる砂糖菓子頬張ってたな」

「知らない? じゃあ今度買ってこようか」

「浸食が肩まで来たくらいには、もう悲鳴どころか息遣いすら飛び飛び」

「死んじゃうかと思うと勿体なかった。可愛いのに」

「そう思ってバカを見たら、気付いたように砂糖菓子を渡してくれたよ」

「それじゃないし」

「この子どうすんだ、って聞いてやっと言いたいことが分かったらしい」

「ホントにバカなんだよアイツ」

「なにやら考え込んで、やっと出た言葉がまた」

「『あ、ヤる? オッケー、ちょい待ってろって』」

「ニヤついたまま、エルフっ子の頭を踏みにじって一言」

「『この人間のチンコしゃぶって精液飲んだら浸食止めてやるよ』」

「魔族の時と手口が一緒なんだよ。お前それしかないのか?」

「呆れたけど、チンコは正直だね」

「明らかに怪しい誘い火でも、それしかなければ一筋の光明って奴でさ」

「可愛かった顔を苦痛に歪めてエルフっ子が這いつくばって来る」

「凄まじいよ。鼻水も涎も凄いけど、何より形相が凄まじい。あそこまで目って開くんだ」

「若干怖い。でも不死者よりは全然マシ」

「使い物にならない右腕を引きずって、必死に地面を掴んで俺の所までやってきて」

「血反吐を吐きそうな声で『お願いします』って言うんだよ」

「可愛いね」

「まあビンビンだからさ。取り出した途端にチンコがエルフっ子の鼻先に」

「キスも1回で83年間処女。怯えるかな、って思ったけど命の危機って凄い」

「目に入った途端にむしゃぶりついて来て、じゅぱじゅぱ音立てて咥えこむんだ」

「難点といえば、鬼気迫った表情で必死にしゃぶってることかな」

「あとどうにも経験が無いからさ。刺激自体も結構単調で微妙」

「……今思えば、よく噛まれなかったなあ」

「それでもまあ、出せるかな。そう思ってエルフっ子の頭を掴んで引き寄せてみたんだけど」

「これが大失敗だった」

「今までキメラのフェラが多かったから、ついその勢いで喉奥までぶっ込んだんだよ」

「そりゃキツい。考えれば当たり前だ」

「喉奥を一気に突かれたらどうなるって、まあ決まってるね」

「エルフっ子から聞こえるえづきと、ビチャビチャ水っぽい物が落ちる音」

「チンコを包み込む生温かい感触」

「ああ……ゲロってたよ」

「ゲロとチンコで喉が塞がれて、エルフっ子も気絶したみたいでさ」

「口の端からゲロを垂らしながら後ろ向きにぶっ倒れた」

「それでもそこそこ見れるサマなんだから、エルフの美貌ってのは完成されてるよ」

「普通、ゲロまみれで白目剥いて失神してる子なんてドン引きなのにさ」

「でもそれじゃ終わらないのがツラい所だね」

「気絶した途端に浸食が広がって、首筋まで褐色に模様替えだ」

「そのまま気絶してれば楽だったんだろうけどね。そうはいかない」

「痛みで一気に目が覚めて、咳き込みながら絶叫してる」

「もう精液云々なんて忘れてる感じでさ」

「ひたすらのた打ち回って、首輪あたりをガリガリ掻きむしってるけど」

「なぜか肝心の首と指は触れ合わない。ちょっと隙間が空いてて、掻きむしれてないんだ」

「もちろんバカの仕業」

「俺は俺で困ってたというか」

「ゲロまみれの勃起したチンコがね。どうしたものかと」

「エルフっ子は手を出したら弾みで蹴り飛ばされそうだし。かと言ってキメラは居ない」

「仕方ないから自慰で抜いておくか」

「正直、あの時はちょっと達観してた気がする」

「そんな時にちょっと辺りを見回したら、居たんだよ」

「カマキリモドキ」

「……なんか俺も結構ワンパターンだなあ」

「あれはあんまり居ないからね。知らないのも無理ないよ」

「カマキリみたいに足は6本だけど、全部が刃物になってて、身体の部分が人型なんだ」

「いや。人間の身体じゃない。あくまでパッと見た瞬間がヒトっぽいだけだよ」

「頭はヒトを模してるけど、目の位置に目は無くて、代わりに頭の両側に複眼がある」

「身体は円筒形で、メス型だから胸っぽい部分はあるんだけどさ」

「あと体は全部緑色。魔獣だけあって体は人と同じくらいの大きさだ」

「何が丁度いいって、まあこれまでの話で見当はつくだろうけど」

「アソコのあたりに穴があるんだよ」

「総排泄腔って言うらしい。カマキリモドキは全部1つの穴で済ますんだって」

「便利というべきか、汚いと思うべきか。分からないね」

「チンコを引っさげたまま、剣を掴んで即戦闘」

「一対一ならまあ、勝てるよ。大ぶりな攻撃だから」

「足と翅を切り飛ばして身体だけにしたら、もうほとんど抵抗できない」

「後はおきまりだね」

「混ぜ汁をチンコに塗りたくって、緑色のツヤツヤした腹の部分を掴んで穴の中へ」

「これも失敗だった」

「全然気持ちよくないんだよ」

「穴はホントにタダの穴で、動かしても穴があるだけで凹凸も締め付けも特にない」

「せめて体温でもあればとは思うけど、それも無し」

「顔はね。頭の両側でギョロギョロしてる大きな複眼を見て興奮するは難しいよ」

「あれほど無意味なセックスは後にも先にも無かったな」

「虫の身体相手にむなしく腰を振る俺と、苦痛にのた打ち回るエルフっ子」

「そんな俺達を見て腹を抱えて笑うバカ」

「なんだったんだろう、あの時間は」

「結局射精できなかったのには、ちょっと傷ついた。今まで魔物相手でも射精はできたのに」

「ため息交じりにエルフっ子の方を見たら、おや不思議」

「無茶苦茶可愛い。むしろ顔だけでも抜ける」

「ゲロも苦痛に歪む表情も気にならなかったよ。むしろエッセンスみたいな」

「カマキリモドキの後だと何もかも良く見える」

「あっというまに射精できた。ある意味カマキリモドキのおかげというか」

「ちなみにエルフっ子の顔にぶっかけた。まあ本人はそんな余裕なくて、目もくれてなかったんだけどね」

「いよいよ浸食が体中に回ったみたいで、左腕や顔も褐色に変わってさ」

「最後に血の涙を流しながら声にならない叫びをあげて」

「喉でも切ったのか血の泡まで吹いて、ゲロの海に顔面から再突入」

「白い肌も神秘的な美しさだったけど、褐色の肌も悪くない」

「抱き上げてみると柔らかいしね」

「まあ抜いたばっかりだから弄ったりはしなかった」

「手に伝わる感触を楽しみながら、キメラが戻って来るまでバカと雑談してたよ」

「もっぱらカマキリモドキの感想だったけどね」

「っと、そろそろいい時間だろ?」

「話はちょっと中途半端だけど、また今度にしよう」

「さすがに君の恋人と鉢合わせするのはアレだし」

「それじゃあまた。円満に別れられるよう祈ってるよ」

――むかしむかしのお話です。

世界がまだ、神族と人間、そして魔族が一緒になって暮らしていた、ずっとむかしのお話です。

大神様は悩んでいました。人間は素直だけれど、愚かなやつらだ。

大神様は悩んでいました。魔族は賢いけれど、傲慢なやつらだ。

大神様は悩んでいました。神族は賢いけれど、やっぱり傲慢なやつらだ。

ああ、また神族と魔族が喧嘩をしてる。どうすればいいだろう?

あいつらときたら、賢いのはいいけどとにかく誇り高すぎる。

血なんて気にせずに仲良くすればいいのに。いったいどうすればいいだろう?

その時、大神様は思いつきました。

そうだ! 住む場所を分けてしまえばいい。

大神様はさっそく世界をもう2つ作りました。

1つは神族の世界。終わらない朝と、清浄な泉の湧き立つ楽園です。

1つは魔族の世界。終わらない夜と、瘴気の森が広がる楽園です。

神族は喜んで早く移り住みたいと言ったので、大神様は言いました。

作った世界は人間の世界と繋がっていなければいけない。お前たちのうち、誰かが残りなさい。

神族は1人の神と、使っていた泉を残して自分たちの世界に行ってしまいました。

残された神は寂しかったので子供を作り、彼らをえるふと呼んで慈しみました。

けれど人間の世界には寿命があり、力も衰えてやがて死んでしまいました。

魔族はなかなか移り住もうとしませんでしたから、大神様は地上瘴気を消してしまいました。

すると魔族は呼吸がしにくくなってしまいますから、渋々移り住むことにしました。

大神様は言いました。お前たちはなるべく人間の世界に繋がっていない方がいいから、一番弱い魔族だけを残しなさい。

魔族は仲間たちの中で一番弱い魔族を残して、自分たちの世界へ移り住んでいきました。

残された魔族はひっそり暮らしていました。時には人間と仲良くして、独りでしたが楽しく暮らしていました。

ある日の事です。魔族のもとに、一人の人間が現れました。

彼の名前はわかりません。けれど、彼は聖なる力を持っていて、その力を使い魔族に襲いかかったのです。

魔族は抵抗しましたが、瘴気の無い世界では力が発揮できず、殺されてしまいました。

魔族の世界の魔族たちは怒りました。人間め、なんてことをする!

そしてそれ以上に怒りました。神族め、人間をそそのかしたな!

人間は素直で愚か者です。魔族はそのことを知っていたので、神族の仕業だと疑いませんでした。

それは正解でした。神族は自分たちの世界に少し飽きてしまい、聖泉を通じ天啓という形で人間をたぶらかして遊んでいたのです。

気が付くと神族が作った聖教という教えが人間にすっかり広まり、魔族は悪人と思われていました。

それは今でも愚かな人間の中にはびこり、私達を悪者扱いしているのです。

――魔族に伝わる昔話より――

今日はここまでで。

「おはよう」

「目が赤いね。泣き腫らしたって感じだけど」

「食べに行くよりお茶でも飲みに行く方がいいかな」

「甘い物とかの方がいい?」

「両方にしようか」

「紅茶は悪くないけど、商都を思い出すから微妙な感じだなあ」

「無茶苦茶悪い思い出じゃないんだけど……」

「飲み方を押し付けられると困るね。好きに飲ませてほしいもんだ」

「昨日は確か……エルフ、カマキリ。ああ、そこまでだったね」

「俺はスコーンにしようかな。君は?」

「ザッハトルテ?」

「名前じゃどんなのか想像できないな」

「褐色になったエルフっ子を抱えてしばらくすると、目が覚めてきたみたいでさ」

「ぼんやり自分の手を見て、バカを見て、もう一度手を見て」

「頬と声を引き攣らせて泣いてるのも絵になるね」

「体撫でまわしても反応なし」

「俺のテクニックが下手過ぎるかも」

「正直そう思ってビクビクしてた」

「射精した後だからね。あんまり積極的じゃ無かったのもある」

「少し薄暗くなってきたくらいで、キメラが帰ってきたんだけどね」

「もう真っ赤っか。髪の毛なんて血だらけで赤髪っぽくなってたし」

「笑顔だったよ。楽しかったって満足顔だった」

「千切ってきたらしい長い耳をしゃぶってたかな……おつまみ代わりみたいに」

「コリコリして美味しいってさ」

「いやいや。俺はさすがに食べてない」

「『うっし、んじゃ行くぜー』」

「バカに誘われて森の奥へ。エルフっ子は俺が背負ってね」

「キメラは耳を齧りながら留守番」

「焦土というかなんというか」

「辺り一面血だらけの、集落だった跡地だね、あれは」

「まだケガの手当てもしてないエルフがそこら中で蹲ったりしててね」

「耳が千切れてる人はさすがに止血されてたけど」

「耳元で聞こえる声がくすぐったかった」

「『おばさん……?』」

「知り合いかな。その人も片手がなくなってたよ」

「騒いだり泣きだしたりされなくて良かった」

「まあ、そんな体力も無かったんだろうけどさ」

「焼けた集落の中に、一か所だけ無事な建物があったんだ」

「教会とは違うんだけど、それでも聖教の聖堂っぽい感じの建物でさ」

「心が洗われるっていうのかな」

「けど建物の中から聞こえるのは、切羽詰った声や怒声の嵐」

「そこにバカが声を掛けるんだけどさ。これがまた、上手いのなんの」

「横で見てる俺でも騙されそう。正義の心を持った騎士ってああいう感じなんだろうなあ」

「無茶苦茶警戒してた人達がアッサリ扉を開いたよ」

「ちょろい、って言ったのは俺とエルフっ子に聞こえてたけどね」

「入るとエルフ達が忙しそうに治療してた。動いてたのは若い子ばっかだったな」

「その一人が血相変えて俺……というか、エルフっ子に向けて近寄ってきてさ」

「『エミナ!?』って声掛けながら俺からエルフっ子をひったくる」

「背格好とか気遣う仕草的に彼氏っぽかった。エルフっ子も心なしか安らいだ雰囲気だったし」

「ただ、他のエルフは結構怯えてたっけ。まあ肌の色が全然違ってるからね」

「『なんでこんなことに……!』って彼氏の悔しそうな声。顔も良いし、勝ち組だね」

「エルフっ子は何か言おうとしてるんだけど、声が出てない」

「誰にも見られないようにニヤついてるバカ」

「またお前か」

「バカの奴、なんて言ってたっけ」

「確か、道中でキメラを見つけた。信じられないほど凶悪な瘴気を纏い、どうにかその子を救助したが手遅れだった」

「そんな感じで言ってたと思う。堂に入った演技でね」

「エルフの話だと、集落を襲ったのも見たことのない凶悪なキメラだったとか」

「まあそうだろうね。俺は見慣れてるけど」

「お互いの認識が一致してるから、すんなり信用されたよ」

「自作自演ってスゴい」

「なんでもキメラは集落を破壊して回ったけど、神聖な力の強い聖堂にだけは近寄れなかったとか」

「後でキメラに聞いたら、余裕で行けたけどそこは壊すなってバカに言われたんだってさ」

「真実って怖いね」

「しばらくすると、これからどうすればいいの、って無事だった子供たちが泣くんだ」

「集落は廃墟同然。不思議と死人は少なかったけど油断はできない」

「キメラもまだ、その辺をうろついてるかもしれないからね」

「いるっちゃ居るし」

「大人も交えてとりあえず守りを固めようってことになったけど、なにせ生き残りで戦えるのは1人だけ」

「エルフっ子の彼氏がさ。一応狩人見習いだったらしいんだよ」

「いや……俺より弱かったと思う。まあカマキリモドキが大手を振って歩く程度の森だし」

「元々強い魔物はいなかったんだろうね」

「『エミナを元に戻す!』って熱くなってさ。いいね、お嬢様を守る騎士見習いって感じ」

「そんな彼氏を宥めながらも、言葉巧みに戦わせようとするバカ」

「大人達は止めようにも手傷を負わされて戦えないから、どうしても止めきれない」

「乗せられる彼氏に手を伸ばして止めようとして、動けなくされるエルフっ子」

「俺? 怪我人を手当てして回ってた」

「そこにタイミングよくキメラが来て、集落の外で威嚇の叫び声なんて上げるからもう大変だ」

「生き残りは怯えきっちゃって。その中で彼氏はビビりながらも強がってたのは偉い」

「見た目はやっぱり怖いかもね。骸骨と蛇の顔が歪みながら吠えてるわけだから」

「俺も何も知らなかったらビビって腰ぬけてたかも」

「それに対して彼氏は勇敢だったみたいだ。恐怖より彼女への愛が勝ったのかな」

「飛び出してった勢いで思いっきりキメラに飛び掛かって、一気に剣を振りかざした」

「全然効かなかったらしいけどね」

「あっさり弾かれてそのままキメラの腕の一振りで死んだってさ」

「後でバカどうでもよさそうに聞かせてくれたよ」

「俺もバカに大声で呼ばれて行ってみたら、キメラが俺に近寄って腕を振り下ろしてくる」

「んー……それがさ。いつもキメラとやってる訓練の動きなんだよ」

「避けて避けて反撃反撃、10回切れば訓練終わり。いつもと同じ流れ」

「普段はその後セックスしたり風呂入ったりだけど、その時は怯えたように森の中に逃げていったんだ」

「フリだろうけどね。10回の切り傷なんてキメラは一瞬で治すし」

「あれ? って首をかしげてるといつの間にか俺がキメラを退治したことになってた」

「まあ、そう見えるよね」

「あれよあれよって間に感謝されまくり」

「気分は悪くないかな」

「状況が状況だけに彼氏の死も仕方ない、みたいな空気でさ」

「むしろ仇をってくれてありがとう。そんな声が俺に聞こえるくらいだった」

「唯一心の底から泣いて俺達を憎んでたのは、当然あのエルフっ子。完全に自作自演だからね」

「でも、バカに逆らえない。それどころか若干孤立気味でさ」

「瘴気に犯されたっていうエルフっ子に、みんな接し方が分からなかったんだろうけど」

「何日かしてくると、エルフっ子の方から他のエルフを避ける様になってったよ」

「嫌だったんじゃないかな。どうしても、みんなの視線に憐みとか好奇心を感じちゃうだろうから」

「人間、心が弱ると少し優しくされるだけでコロッといっちゃうけどさ」

「エルフっ子も同じだよ。いや、その時は全然違ったんだけど」

「とにかく自暴自棄というか、もう何がどうなってもいいって感じで聖堂の隅にうずくまってた」

「もう友達すら近づけるのを嫌がっててね。俺が食事とか持ってってたんだ」

「全然食べないから、なんとなく匙ですくって口の中に突っ込んで」

「そしたら上手い事飲み込んだ。それからは鳥の餌付けだよ。掬って運んでの繰り返し」

「仕方ない、世話してやるか。最初はそんな風に思ってたんだけどね」

「身体を拭くために服を脱がしてあげたらさ」

「褐色の肌もきめ細かいんだよ。そこそこの胸の先端には桃色の乳首」

「薄く生え揃った陰毛は濃い目の青。ピタッと閉じたアソコを可愛く覆ってる」

「まあ汚い。垂れ流しじゃないけど、しっかり拭いてなかったらしい」

「甘い匂いより、すえた臭いの方が強かったかな」

「アソコを拭くとしっかり黄色い」

「立たせたまま今度はお尻の穴に濡れた手拭いを当てて、指で押してみた」

「汚いよ。臭う塊みたいなのがポロッと落ちてきたりしたから」

「しつこいくらい布越しに、指をグリグリ押し付けて、時々優しく撫で上げたり」

「しばらくそうしてたら、尻穴がキュウって締まったりするんだ」

「よく見ると少し息が荒い」

「どうにか息を殺そうとしてるんだけど、静かな聖堂じゃ難しいよ」

「まさか息をしない訳にもいかないし」

「面白いからつついたりしながらね」

「締まった直後の緩んだ隙に、人差し指の先っぽを突っ込んでみた」

「ああ、一応布越しだよ」

「さすがに『ぅ、くぅ…!』みたいな唸り声が漏れてたな」

「慎重に、ゆっくり円を描くようにさ」

「揉み解すっていうのかな。締め付けるケツ穴を宥めながら、もう片方の手でアソコの掃除」

「そっちは割れ目にそって布を前後させるのと、肉豆辺りを拭う感じで」

「だんだん足が震えだして、聖堂の祭壇みたいなのに倒れ込んで」

「ほら、上半身を机に倒して、お尻を突き出す格好だよ」

「手を口元に当てて必死に声を漏らすまい」

「あれはあれで、エルフっ子の抵抗だったんだろうね。逆らえないからせめてって感じの」

「ケツ穴に挿した指を、押し込んでいくんだ」

「二つ目の関節まで入れると腰がビクって震えて、少しだけアソコが湿ってくる」

「なるほど」

「そっちがイケるクチか」

「アソコを拭く手を止めて、掴みがいのある尻肉を横に引っ張ると、ケツ穴の皺が伸びるだろ?」

「何本あるか数えてみた。21本。声に出して数えたよ」

「ちなみにカウントは奇数で指をギリギリまで引いて、偶数で根元まで押し込んだ」

「偶数のときはなんていうか、喉が詰まったみたいな声が出て」

「奇数の時は、ヒュッ、って息を吸い込むような声」

「それはそれで面白い楽器みたいな気分だった」

「指を根元まで捻じ込んで肉壁を擦ってやると、ダラダラ愛液が流れ出すんだ」

「そこで常識を教えてあげた。人間はケツ穴セックスって一般的にはしないだろ?」

「処女なのにケツ穴で感じるなんてね。どんな淫乱かな。ホントは色々してたんじゃないの?」

「耳元で聞くだけで、ケツ穴の締まりがよくなるから面白い。あと愛液も良く出るし」

「俺ももうビンビンだからさ」

「ズボンと下着を下ろして、エルフっ子のお尻に当てると、これには小さく悲鳴が上がったよ」

「でも、やっと可愛い声が出たね、って撫でると途端に口をつぐむ」

「可愛いよね」

「ビショビショの割れ目にチンコを擦りつけるとビクビク怯えたように足を閉じようとする」

「まさか。手で開かせてチンコに塗りたくったよ」

「そのまま滑ってアソコに入っても面白かったかもだけどね。膣口に亀頭をくっつけるだけにしておいた」

「ケツ穴に挿してた指を引き抜いて、両手で尻肉を摘まんで開いて準備万端」

「ヒクつくケツ穴と、怖いのか荒くなる息がまたいい」

「いくよ」

「チンコをケツ穴にあてがって、囁いたその瞬間だよ」

「聖堂の扉から、ノックの音が響いた」

「少なくともバカじゃない。バカはノックなんてせずにズカズカ入って来るから」

「じゃあ誰だ? ってなるよね」

「すぐに分かった。エルフっ子の友達の声がしたんだ」

「『ごめんね。エミナちゃんのこと、私達ちゃんと見てあげてなかった』」

「『エミナちゃんはエミナちゃんで。それだけなのに、色が変わっただけでどうすればいいのか分からなかった』」

「謝って許してくれないかもしれないけど、友達だから。そう切々と言うんだよ」

「終いには泣きながら言うから、こっちも思わず涙が出そうになって」

「エルフっ子なんか普通に泣いてたし」

「え? いや。まあそれはそれとして」

「一気に腰を突き出して、ケツ穴にぶち込んだよ」

「声なき声っていうのかな」

「足と背中をピンと張って、喉を震わせるんだけど声にはなってないんだ」

「引き抜いて、押し込む」

「亀頭を少し下に向かせて、ゴリゴリ肉壁を抉る感じで」

「ゆっくりね。あんまり音立てると、すぐバレちゃうだろ?」

「でもそのままにしてても、友達が扉を開けちゃうかも」

「そう言ってみると、上擦った声で『私もごめん』ってさ」

「お互い謝り合って友情を結び直す。いいね、そういうのはホント涙が出そうだよ」

「まあチンコの出し入れは続くんだけど」

「勢いよく突くと甲高い声が出たりね。スリルっていいスパイスだと思う」

「友達が『入ってもいい?』って聞くけど、エルフっ子的にそれはね」

「俺は別にいいんだけど」

「『待って!』って切羽詰った声が響くわけだけど、あれは俺に言ってたのかも」

「扉の向こうは躊躇する気配もあったんだけどさ」

「『ここで逃げたら友達でいられない』とかなんとか。ああ、これは開けるなあって分かったよ」

「友情っていいもんだね」

「ついに扉が開いたその瞬間」

「エルフっ子の悲鳴に被せるように、バカの声が外から響いた」

「バカは猫被ってたから、エルフの女の子に結構人気があったんだよ」

「あっという間にエルフっ子の友達を説得して帰らせてた」

「あれは俺達が何してるか知ってたに決まってる」

「呆然としてるエルフっ子に覆い被さって、より深く挿入するとなかなか気持ちいいんだ」

「最高級のベッドでもここまで柔らかくは無いだろうと思えるくらい」

「まあ、臭いんだけど」

「そろそろ射精が近づいてたから、ほじくり返すみたいにガツガツぶつけてさ」

「そしたらエルフっ子、どうしたと思う?」

「……一旦切れた堰って、そんなすぐに直せるもんじゃないからね」

「『やめて、やめて!』って完全に喘ぎながら言ってるんだ」

「ギュウギュウ締め付けが強くなると、それが『ごめんなさい、ごめんなさい』に変わった」

「両親と、多分彼氏の名前も出てた」

「どうだろう? それよりも、集落を破壊した連中の1人にイかされそうな事が嫌だったのかも」

「そっちのほうが、彼氏1人への操じゃなくて集落全員への裏切りっぽくなるし」

「聖堂に響くのは腰と尻の打つ音と、泣きながらの謝罪の声」

「エルフっ子が最後の瞬間に出したのが泣き声じゃなくて、絶頂の快感に震える声だったのがトドメかな」

「しばらく呆然としてたけど、段々壊れたような笑い声と一緒にボロボロ泣きだしてね」

「キスしても抵抗はしない。それどころか、ゆっくり舌を差し出してくる」

「ん?」

「いや、ケツ穴セックス自体は別に汚くは感じなかった」

「だって不死者のアソコより、むしろ綺麗だから」

「腐ってない。それだけで清潔な気がするのが不思議だよ」

「ザッハトルテってチョコだったのか」

「スコーンも結構美味いね。紅茶によく合ってるよ」

「ジャムも甘すぎないし」

「食べる? 俺もそれ、一口欲しいし」

「……へえ、いいねこれ」

「俺も次来た時はそれにしようかな」

大神は世界を三つ作った。

一つは今、ここにある人間の世界。もう一つはその下にある魔族の世界。

そして最後に、人間の世界の上に作ったという神族の世界。

「は。クソ共が、見下ろして大神気取りか?」

屋根の上から見上げた先。そこにある煌めく星を神族の加護とみるのが今の人間どもの考え方だ。

気に食わない。気に食わないが、人間はもともとそういうものだ。腹を立てても仕方ない。

「しっかし……くく、アイツは本当に面白い奴だ」

思い出すだけで笑いたくなるとは、人間にしておくのが勿体ない。

まさかカマキリや木にまで欲情するなんて、思いもしなかった。今まで数えきれないくらいの女を抱いてきた俺でも絶対無理だ。

それをあの、とぼけた人間が何事も無い顔でスるんだから、本当に面白い生き物だ。

『ギルドヴォルグ様、失礼いたします……』

「イローネか。なんだ」

『聖泉の占拠、完了いたしました……大司教も、掌握……』

笑う門にはなんとやら。そんな言葉を思い出させるように、脳裏に響く声は良い知らせをもたらしてくれる。

これもあの人間のおかげか。まったく、まさか人間に感謝する日が来るとは思ってないかった。

「分かった。エルフの方もアイツが上手いこと動いてくれたから、手に入れたも同然だ」

『は……操作なされたのですか?』

「いや。アイツの思うように動いた結果が、俺の利益になっているにすぎん」

本当にありがたい。俺が抱いてしまうと、せっかく手間を掛けた意味がなくなってしまう。

わざわざ神性を残したまま、魂を瘴気で汚染するなんて面倒な真似をしたのだから。

「イローネ、お前は引き続き聖教に根を張れ。俺のためにな」

『承知致しました……あ、あの、ギルドヴォルグ様……次に、抱いていただけるのは……』

まったく。

部下まで俺を笑わせてくれるのだから、困ったものだ。

「く、く、く。そんなに俺が好きか? お前の美貌なら、人間でも魔族でもよりどりみどりだろうに」

男を手玉に取るイローネが、二人きりの会話ではまるで処女を捧げた小娘だ。

……まあいい。今はそう、そんな気分も悪くない。

「いいだろう。今から抱いてやるから俺の所へ来い」

『! は、はい! 今すぐに!』

リアネアのような弾む声とは、珍しい。もっともそんな所がなかなか可愛いのだが。

「くく……俺も、コルの奴と同じかもしれんな」

絶世の美女が俺の手で悶え、乱れる。突き上げれば膣を震わせて精を求めてくるだろう。

目の前に現れたイローネを、巫女服越しに尻を撫でまわす。

今夜は朝まで使うのもいい。今頃ベッドでまぐわっているだろうアイツとエルフを頭の片隅から追いやって、心地よさに沈むことにした、

今日はここまでで。

「雨、止んだみたいだね」

「俺の家? いいけど」

「そっか。別れたばっかりで見られるのは、少しね」

「じゃあ何か食べられそうな物でも買ってからにしようか」

「ビーストミートでいい?」

「安いし美味い。ちょっと臭いに癖があるけど」

「そこに座ってくれればいいよ」

「ああ、定住はしてないから。宿屋暮らしなんだ」

「まあ金はあるからね」

「それで……ええと、竜人が転がってきたとこか」

「キメラが蹴り転がしてたけど、そのうち飽きて来たみたいでさ」

「今度は背中を踏みつけながら髪の毛引っ張ってるんだ」

「まあ、髪の毛っていうか、タテガミみたいに背中当たりまでまっすぐ生えてるんだけど」

「さすがに痛みで気が付いたらしい」

「キメラを見ると、半端ない目力で睨むんだよ」

「俺なんて眼中にない感じ」

「それなのに俺はビビりまくってたよ。格が違いすぎたなあ」

「『殺すぞ雑種!』『やってみればぁ? 赤ヤモリちゃん、あははぁ!』」

「仲良いね、あの二匹」

「そうこうしてる内に、バカがやってきて竜人の頭を踏みにじる」

「竜人はとにかく抵抗しようとしてたけど、ボロボロだったし」

「なんか話してたよ。エヴェリラーナがどうとか」

「その時は意味わからなかったから、イマイチ詳しい内容は覚えてないな」

「ただ、エヴェリラーナの命令で竜人。というか魔族が動いてるらしい」

「ああ……君の知り合いだったのか」

「竜人はもう、とにかくバカを罵倒しまくっててさ」

「それでも敬語なのがなんとも言えない」

「まあ、考えれば当然か。魔王だしね」

「けどあのバカ、相当好き勝手やってたんだな」

「途中から竜人が泣きながらエヴェリラーナって魔族の苦労を語ってた」

「それもこれも、魔王とイプスラーナのせいだってさ」

「バカ? 欠伸してた」

「キメラは完全に飽きたみたいで、俺の首にぶら下がってたよ」

「ホント長々とした罵詈雑言」

「バカも面倒くさくなったらしい。とりあえず竜人を穢してやろうって言いだしてさ」

「その方が面白い。ゲラゲラ笑って竜人の身体からボロ布も剥ぎ取って」

「後ろから抱え上げて、大きく股を開かせるんだよ。俺に向けてね」

「なかなか面白い体つきだったな。鎖骨からヘソまでは白い肌なんだけど」

「四肢と背中、あと尻やアソコ周りは鱗に覆われてる」

「特にアソコは入り口まで見るからに固そうでさ」

「俺のチンコじゃさすがに負けるだろうし、困ったもんだ」

「竜人は刺さりそうな目で睨んで来るし」

「というか普通に脅してきたからね。汚らわしい人間がとかどうとか」

「顔も鱗で覆われて、目は三白眼を万倍凶悪にした感じ」

「元は優しい子ねえ……時の流れは残酷だね」

「とはいえ」

「動けないのはバカのお墨付き。じゃあ手を出し放題だし」

「早速そこそこ大きくて柔らかそうな乳房に顔を埋めてみた」

「いい感じだったよ。柔らかいし、少し辛い匂いがした。乳首も少し辛いのが面白かったな」

「おぞましい、って青い顔して歯を食いしばってたな。赤い鱗との対比が面白かったよ」

「しばらく乳首をしゃぶって、揉みしだいてたんだけど」

「バカが『ヤらねーの?』って聞いてくるんだよ」

「いやいや。竜人のアソコに挿れたらチンコが潰れかねないし」

「そう言ったらため息なんて吐きやがるから、脚を蹴り飛ばしてやったけど、全然効いてなかったな」

「そしたら竜人がホッとした感じでさ」

「人間に犯されなくて良かった、ってとこだろうね」

「まあ、次の瞬間には青くなってたけど」

「バカのチンコが竜人のアソコにあてがわれたから」

「容赦も躊躇もないのはさすがバカ」

「一気に突き上げると、ゴリゴリバキバキ音がするんだよ」

「あれはセックスの音じゃなかったね」

「そもそも濡らしたりしてないから、竜人もさすがに歯を食いしばって悲鳴を殺してた」

「可愛い顔なんだけど、キスしたら食い殺されるかもしれないし」

「仕方ないから俺は胸を弄りまわすだけ」

「でも、そこで気付いたんだよ」

「この大きさなら、チンコ扱くのに使えるなってさ」

「胸使うわ。そう言ったらバカも素直に騎乗位になって、そのまま仰向けに寝かせてさ」

「鱗は固そうなのに、身体は柔らかいみたいだった」

「仰向けのままでセックス…というかレイプを続けてるし」

「魔族のいいところは、そのまま竜人の腹に上に乗ってもビクともしないとこかな」

「チンコを胸で挟んで、体重を掛けて前後に動けるのが良いね」

「無理やり胸で潰すみたいにチンコを挟むから、人間なら痛いだろうけど竜人にはそれほどでもないらしい」

「ただそのぶん睨む勢いが凄まじいんだけどさ」

「牙が割れそうなくらい歯を食いしばってるのがまた」

「ああいう、殺意まみれの目も悪くない。安全が保障されてる場合に限るけど」

「乳首で遊びながら胸を上下させて、そろそろ射精しようかなって頃になってバカが待ったをかけてきた」

「コイツが感じていない事が申し訳ない、なんて言うんだよ。そりゃレイプだし当然だろ?」

「それを聞いて、バカがニヤニヤ笑いながら指パッチン」

「俺の中じゃ、指パッチンは転移魔法なんだけどさ。バカは違ったらしい」

「そもそもアイツなら指を鳴らす必要ないんだけどね。言うまでもないけど」

「指パッチンの途端に尻の下の竜人が悶えるったら」

「いきなり息が荒くなったと思ったら、バカにチンコで突かれる度に喘ぎまくり」

「それどころか、動かない腕を無理やり動かして自分でパイズリなんて始めてさ」

「必死に首を上げて舌を伸ばしてる」

「竜人の舌って結構長いね。蛇ほどじゃないけど、亀頭をレロレロ舐めてた」

「乳首で遊びながら胸を上下させて、そろそろ射精しようかなって頃になってバカが待ったをかけてきた」

「コイツが感じていない事が申し訳ない、なんて言うんだよ。そりゃレイプだし当然だろ?」

「それを聞いて、バカがニヤニヤ笑いながら指パッチン」

「俺の中じゃ、指パッチンは転移魔法なんだけどさ。バカは違ったらしい」

「そもそもアイツなら指を鳴らす必要ないんだけどね。言うまでもないけど」

「指パッチンの途端に尻の下の竜人が悶えるったら」

「いきなり息が荒くなったと思ったら、バカにチンコで突かれる度に喘ぎまくり」

「それどころか、動かない腕を無理やり動かして自分でパイズリなんて始めてさ」

「必死に首を上げて舌を伸ばしてる」

「竜人の舌って結構長いね。蛇ほどじゃないけど、亀頭をレロレロ舐めてた」

「ああいうのってどうやるんだ?」

「真名と呪文……なるほど、それで名前をよこしたのか」

「ん? ああ、その時も使ってたみたいだ。呪文は無かったけど」

「名前っぽい単語だけは呼んでたからね」

「しかし……魂を縛る魔法ってまた遠慮が無いな」

「俺としてはありがたかったからいいんだけどさ」

「ん?」

「……それはまあ……でも、竜人の心を完全に壊したわけじゃないらしい」

「舐めてる最中も涙は流れてたから」

「胸の感触を楽しみながら、セックスしてるとこを横目で見たんだけど」

「バカのチンコが凄いデカくなってるんだ」

「さっきからバキバキ言ってたのは、アソコの鱗が壊れた音か。なんとなく納得」

「そう思うと体が震えてるのも、感じてイってるというより痙攣してる感じだし」

「その状態でピストンなんだから激しすぎるよ」

「アソコから血が出てるのも、破瓜じゃなくてアソコが壊れ始めてたんだろうね」

「そこでもう一段階、バカのチンコが巨大化するもんだから」

「凄かった。下腹部がボコッと膨らんで、アソコは完全に裂けてたよ」

「白目剥きながら、まだ舌で舐めてパイズリ。魂に刻まれた命令ってあそこまでのもんなのか」

「可愛いね」

「さすがに射精したよ。胸の谷間にね」

「だいたい2時間くらいかな」

「一切反抗できないから、俺も安心してセックスできる」

「アソコ? 壊れて人間サイズのチンコサイズじゃ締まらなくなったから、お尻の穴を使ったよ」

「二穴セックスも悪くない。ただ、バカがチンコをデカくし過ぎて、俺のチンコは圧迫されたけど」

「バカに頭を掴まれて、魂の命令を加えられたのかな」

「あがががが、って壊れた声を出しながら、イってイってイキまくり」

「俺とバカが満足した頃には、大体どの穴も使い物にならなくなってた」

「まあ後で治してたけどね。さすがに」

「竜人の地獄の始まりだ。今まで? 入り口じゃないかな」

一旦ここまでで

「体が治ると恨み言を吐くんだけど、それにニヤつくバカがもう一回犯しだした」

「俺? さすがに疲れたからね。鱗を撫でながら、尻穴に棒を捻じ込んだり」

「それを見たバカがまた命令を書き替えて、今度は快楽無しの痛み増し増し」

「かと思ったら10秒ごとに快楽と激痛の感覚を入れ替えた、って笑ってた」

「顔色悪いよ。大丈夫?」

「まあ……知り合いがそんな目に合えば気分悪いか」

「ああ。強制発情と絶頂の命令は残ったままだから、今度は1時間で動かなくなってたね」

「また治すのかな、って思ったらその通り」

「治しては壊し、治しては壊し」

「殺してください、って泣き叫ぶけど治してケツ穴をほじくり返したりね」

「一通りやったかな」

「首絞めセックス、食べ物は全部精液まみれ、身動きできないままで逆鱗を剥がしたり」

「あれは凄かった。目を血走らせて、窒息するまで叫び続けてたよ」

「俺じゃないよ。バカが全部やった」

「精液は俺だけどさ」

「最後には魔界の豚小屋と泉を繋げて、そこにポイッと」

「魔界の豚って、普通に他の生物のメス相手に発情するんだってね」

「しばらく酒の肴にしてたけど、途中で飽きておしまい」

「それから? 今もそこに居ると思うけど……バカなら知ってるんじゃないかな」

「俺達はどうすんのかな、って思ったけど、バカは悠長にタバコ吸ってるし」

「『一週間待つ。手は打ってあるから心配しなくていーぜ』って言うんだよ」

「まあ、俺が何を出来るわけでもないし」

「大人しくキメラの身体を撫で回しながら、星を見て寝っ転がったり」

「固かった目玉が少しずつ柔らかくなってね。しかしまあ、よく見えるんだ」

「キメラを抱き寄せると、空気を読んで抱かれてくれる」

「たまにキメラ形態に戻って甘えてくるのも可愛いもんだ」

「一週間経って何があるか?」

「正直そう思ったけど、まあ驚いた」

「来るわ来るわ。王国からは騎士団と冒険者連中が」

「聖都からは最高位巫女と聖騎士が来て、商都からも冒険者と物資が続々運ばれてくるし」

「どうもバカが手を回してたらしい」

「……魔王の細工で世界が動くって手遅れな感じだけどね」

「まあそれはどうでもいいんだけど」

「集まった連中にバカが言うんだよ」

「『みんな! ここまで集まってくれてありがとう。知ってのとおり、ここにいるコルネギスは万に届く魔族の先兵を打ち滅ぼした!』」

「俺は知らないんだけど、他の連中は知ってるんだってさ」

「不思議なもんだね」

「『今、コルネギスが魔界の入り口を封じているが限界が近い』」

「完全に開けば魔族が出てくる。それを抑え、精鋭を魔族の世界へ向かわせる」

「『そして魔王を打ち滅ぼす! 我らの手に、安寧を取り戻すんだ!』」

「歓声が凄かったよ。耳がおかしくなるんじゃないかってくらいに」

「魔王を滅ぼすって、どの口が言うんだ?」

「まあそんな野暮な事は言わないけどさ」

「最高位巫女がバカの隣に立って何やら呟いて」

「辺り一面、人間全員に光が降り注いで、綺麗なもんだったよ」

「物語に出てくる神界ってのがあんな感じかもね」

「瘴気を防ぐ聖魔法、だったかな」

「あれで巫女の人気は極まったらしい。神々しかったし、そういうものかも」

「俺はなんか目玉が熱くなったんだけど、どうも貴玉種の一部は力が溜まりやすいらしい」

「一時的なものらしいけどね」

「それを見た聖騎士連中が『浄眼だ!』って騒ぐんだよ」

「神に選ばれた勇者だけが持つとされる、浄化の瞳だってさ」

「もう大変だった。巫女さんはその場で勇者認定してくるし」

「泉の傍に行くと、ぼんやり奥が見えるんだけど」

「どうも城の広場らしいんだよ」

「え? 普通は繋がらない様にできてる? バカのせいか、なるほど」

「バカが剣を掲げて泉を切り裂いたら、一気に瘴気が辺り一面に広がってさ」

「怒号と一緒に先遣隊が突入だ。向かってくる魔族連中に潰し潰されながらね」

「俺はまあ、バカの後ろにくっ付いてく感じだったけど」

「一応、眼のおかげで魔族が近寄って来なかったから楽だった」

「魔族があんなにうじゃうじゃいるとは思わなかったよ」

「特に他の連中はね。初めて魔族を見る奴らもいて、ビビった奴が殺される感じ」

「基本的に戦うのはバカと、例の騎士たち四人なんだけど」

「俺も一応洗礼剣を振ってたよ。眼の力で攻撃は喰らわないわ、掠らなくても倒せるわ」

「楽なもんだよ」

「ただ、段々力が弱まってるのは分かったからね」

「バカを追う感じで……というか、バカに引っ張られて城の奥へ」

「まあ元々バカの城なら、迷いは無いに決まってるか」

「走って走って、ひたすら奥まで行くとさすがに他の連中も居なくてさ」

「さすがに敵も強くなってるけど、それ以上にバカが暴れ回るもんだから」

「ほとんど最上階まで一直線だったよ」

「玉座に居たのは……え? その前の部屋?」

「デカイ竜人とか、司教っぽい服着た偉そうな骸骨とか?」

「それなら真名と寝てろって命令だけバカが言ったらおしまいだよ」

「つくづく魔王ってのは。戦いの様式も何もあったもんじゃない」

「ホントなら側近とか、とんでもなく強かったのかもしれないけどね」

「全部無視だよ」

「玉座に座ってたのは、思ったのとは全然違ってた」

「見た目はまだ10代半ばの女の子でね。服は綺麗だし、将来は絶世の美女って感じ」

「目元や髪の毛はバカによく似てたかな」

「まさか、って思ったらまあ」

「『ようやく来たのね、お父様』だってさ」

「『よ、愛娘。なかなか上手くやってるみたいだな』ってバカも返すわけだ」

「俺? 部屋の隅に居たメイドがお茶を淹れてくれたから、二人を見ながら飲んでたけど」

「二人がひたすら殺気立ってるから、俺が間に入れるわけないからね」

「話を聞いてると、バカが放浪してから娘が代わりに魔界を治めてたんだって」

「どうも姉がいたらしいんだけど、それがバカの放浪と同時に出て行ったから」

「たった一人で支えてきたってさ」

「和やかなもんだよ。バカが娘の頭を撫でると、嬉しそうに笑ってね」

「しばらくそうしてたけど、段々空気が変わってきたというか」

「『そろそろ殺るか』『ええ、今日こそ殺してあげるわお父様!』」

「俺の目には見えなかったけど、メイドさんが逐一俺に教えてくれたよ」

「極大魔法のぶつかり合いだってさ。なんだそれ? 聞いたこともない」

「メイドさんが守ってくれなかったら、爆発で塵一つも残ってなかったね」

「二人とも聖剣を掴んでの殺し合い。斬って斬って切り結んで、身体が千切れては再生して」

「魔族の城に聖剣を置いておくってのもアレだけどさ」

「飛んでくる斬撃や瓦礫はメイドさんが全部防いでくれた。強いね」

「出して貰ったお菓子はスコーンが一番おいしかったかな」

「途中から魔法も入り乱れて、血飛沫が霧みたいになってたよ」

「30分くらい戦い続けてた。最終的に勝ったのは、まあ当然というか」

「娘の頭を鷲掴みにしたバカが、俺に向かって言うんだよ」

「『コル、待たせたな。俺の娘犯していいぜ』」

「バカ、ここに極まれりというか。娘を犯させるってなんだよ」

「いや、貰えるならヤるけどさ」

「ん? ああ、それが……暴れたらさすがに面倒くさいってことで」

「頭を潰してからこっちに放り投げてさ」

「ビクンビクン震える体を抱きかかえて、足を開かせたけど」

「良くも悪くも普通だったな。綺麗だけど、人間のソレだし」

「そう思ってため息ついたら、メイドさんが娘さんの潰れた頭をこっちに向けて」

「『どうぞ。気道、食道、どちらもお使いいただけます』って言いながら残った下顎を引きちぎる」

「背骨と喉肉、骨の前の部分に穴が二つ」

「気道が呼吸するように動いてるから、そっちで良いか」

「挿れるとどうにも生温い。湿ってるし」

「いいね。新鮮な感触だったよ」

「さすがに頭が無いし、締まったりしないから首を絞めながらピストンしたけど」

「妙な感じだよ。いや、気持ちいいんだけどね」

「アソコみたいな気持ち良さとは違うんだけど」

「さすがにそれ以上の刺激は無さそうだから、さっさと出しておくことにした」

「……早漏じゃないよ?」

「気道に出すと、手足が無造作にバタバタ暴れてた」

「バカが『お前すげえなあ』って言ってたっけ」

「そんなもんでもないと思うけどね」

「離れると娘さんの頭が再生され始めて、少ししたら完全に元に戻ってた」

「咳き込んでたよ。精液が気道に入ってるから当然か」

「ニヤニヤ笑うバカが、娘を見下ろしながら言うんだよ」

「『エヴェリィ、いい感じの侵攻計画だったぜ。俺がいなけりゃ今頃人間どもを蹂躙してただろーよ』」

「『わりーな。人間を使って混ぜてくことにした。一応俺がいない間に好き勝手した罰ってことで』」

「『お前も、親友と一緒に居させてやるよ。千年くらい』」

「そう言って指パッチン。行先を丁寧に床に映して見せてくれたよ」

「豚小屋。魔族の世界のね」

「あの竜人の子が豚のチンコ突っ込まれてるとこに、娘を転移させたらしい」

「瞬く間に豚共の中に消えて、悲鳴のような嬌声のような」

「千年間は豚の性処理道具。親としてどうなんだろう、それは」

「ひとしきり大笑いしたバカが、玉座を作り直してそこにふんぞり返ってさ」

「真向かいに俺の席も作ったから、そこに座ることにした」

「メイドさんが紅茶を淹れてくれたよ」

「色々話したな。俺を勇者に仕立て上げるために、色んな場所を周って宣伝してたこと」

「俺が勇者になると色々都合がいいらしい。魔族が居ても全然気にしないから」

「これからのバカが……というか魔族が」

「人間の世界と混ざるためには必要なんだとさ」

「本当の勇者だとね。どうしても魔族と戦い続けるらしい」

「それだと面倒くさい。人間と魔族が混ざるためには、敵対的じゃない存在の方が都合がいい」

「特に一番いいのは、魔族と子供を作るのに抵抗が無い奴だ。そう言ってたな」

「なんでも千年後くらいには魔族と人間を融和させる。語り継がれる勇者と魔族の子孫がいれば、その時に使えるんだってさ」

「魔族らしい、先の長すぎる視点だよ」

「俺としても子供が迫害されるのはイヤだけど、その辺はバカが守ってくれるらしいし」

「千年後に子孫が繁栄してるなら、そこそこ嬉しい事だしね」

「娘さんについては計画通りだってさ」

「自分に憧れる娘に人間世界への侵攻するよう言い残して自分は放浪の旅」

「まあ、放浪というか……人間に種付けしてたらしいけど」

「娘さんも娘さんで、バカが大好きで殺したい。ついでにかつて叔母を殺した人間もウザい」

「ああ、人間は壊したいらしいよ。好きな相手を殺すのとどう違うのか分からないけど」

「日常的に殺し合ってたらしいからね。そういう愛情なんだろ?」

「違う? へえ……そういうものか」

「話してるうちに、他の場所での戦いも終わり始めてさ」

「そろそろ行こうって話になって、適当に死体から遺品を回収しつつ戻ったんだけど」

「来た泉を通って人間の世界に行くとまあ、死人の山が凄いんだ」

「魔族も死んでるけど、人間も死にまくってる」

「ただまあ、壊滅はしてなかったのが幸いかな」

「勝鬨を上げるバカに、大喜びの人間軍団」

「まあ一応相手方の頭は潰したからね」

「そこからは……まあ、いいか。聖都に呼ばれたり王城に呼ばれたり、そんなのばっかりだし」

「バカと酒を飲みに行って、そこで色々貰ったよ」

「まずはキメラ。俺が死ぬまで好きにしていいってさ」

「あと、財産。使い切れないくらいだけど、まああるに越したことはないし」

「鍵もあるよ。会いたくなったらいつでも来いって」

「それと最後に」

「君だよ。イプスラーナ」

「それとも……長女殿下って言った方がいいかい?」

「魔族としての生を捨てて、人間の中で生きることを選んだ愚か者」

「寿命は今までは際限なし。けどこれからは許さない、そう言ってた」

「『人間としてマトモな心を持った娘を、お前の奴隷にやるよ。好きに使ってくれ』」

「だってさ」

「これ、何か分かるかい?」

「君の真名と魂を束縛する呪文書だ」

「覚悟は、いいね?」

「――――。君の魂は、俺のモノだ」

「今後、君の命は俺の命と死を同じくする。俺が死んだ時が君が死ぬ時だよ」

「さあ、ベッドに寝て」

「決まってるだろ? 君は俺のモノになったんだから」

「泣いてる? そりゃそうか。恋人と別れさせられたばっかりだしね」

「別にいいよ。愛したりしなくても」

「俺が勝手に、ヤるだけだから」

「さすがに処女じゃないか。いいけどさ」

「……気持ちいいって顔じゃないね」

「ん?」

「膣の中に出すよ」

「俺の子供、孕んでもらいたいし」

「……ふぅ」

「さ」

「もう一回しようか」

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