咲「兵庫県代表…SOS団?」(449)

ハルヒ達SOS団を咲の麻雀のIHに出してみたかったので。

ミス等どんどん指摘お願いします。

基本不定期更新でだらーりとやっていきますのでお暇であればお付き合いください。
構想も結末も考えてあります。文章化には至っていませんが。
あとごく希に(人がいれば)安価をとります。

最後に一言。

劒谷高校は犠牲になったのだ…

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1352725581

21世紀、世界の麻雀人口は一億人を超え、我が国日本でも大規模な大会が毎年開催され、プロに直結する成績を残すべく、
高校麻雀部員達が覇を競っている…らしい。

タン。 タン。 タン。

静まりかえった部室内にこの音のみが響く。
外からかすかに聞こえる運動部の奴らのかけ声も、長門がページをめくる音も、この部室の静寂の一部となったかのようだ。

定位置で読書中の長門を除く俺たちSOS団四人は、いつもの長テーブルではなく、小さな正方形のテーブルを囲むように座っていた。

わずかに部室の空気を揺らすのは、俺たちの右手がわずかな距離を往復する動作と、時折発せられる短い声のみ。
俺は神経を集中し、卓上を見つめながら思考を巡らす。

頭の中にいくつか選択肢はある。今はどれをとるのが得策か?

これは戦いであり、気を抜けば一気に奈落の底へ転落することは目に見えている。
俺は頭で弾き出した選択に従い、手元の小さな直方体を掴み、テーブル中央付近に置く、と

「ローン!19800!あんたのトビね!」
くそ。山越しかよ。悔しがる俺にとどめを刺すように対面のニヤケ面男が口を開く。

「貴方はもっと放銃を少なくするべきでしょう。」
黙れ古泉。てめぇはさっきからずっとベタオリし続けてるだけだろうが。

「ばれましたか。」

「キョンくん、どんまいです~」
ああマイエンジェル朝比奈さん。この状況下では貴方だけが俺の精神的支柱ですよ。

「まるで成長してないわね。キョン。そんなんじゃ出場しても赤っ恥かくだけよ?長孝してるふりだけは様になってたけど。」
うるさいわい。つい数日前までルールすら忘れかけていた状態だったんだ。お前が俺ばかり狙い撃ちするからだろうが。山越しで和了りやがって。

「ふん。あんたがうかつに合わせ打ちなんかするからでしょ。」
あーはいはい次からは善処いたしますよ団長さん。いいからさっさと洗牌しろ。こら爆弾積みしようとすんな。

まるで格ゲー上級者の俺TUEEEEEに付き合わされているような心境である。モチベーションはだだ下がりだ。

もうおわかりと思うが、俺たちが今やっているのは麻雀である。

なぜ去年の夏休みに孤島でやったっきりの麻雀を、いまさら部室でやっているのか。話は数日前に遡る。回想モード、スタート。

周防やら藤原やらの一件が、過去の俺にプレゼントを渡させるという最後のミッションを達成したことで完全に終わった後、数日経ったある日の放課後のこと。
俺はいつものように部室へと足を運んでいた。一人で。
なぜ一人かというと、HRが終わるなりハルヒが重大な発表があるから先に行っててと言い残し教室から飛び出していったからだ。
この手の発表をすることが俺に事前に知らされるとは珍しいなと思いつつ、部室のドア前に立ち、ノック。

「はぁい」
うーん、いつ聴いても癒やされるね。自然と顔がにやける。ドアを開け、部室に入るとそこには見慣れた光景が広がっている。

「お茶いれますねー」
椅子に座った俺に朝比奈さんが笑いかけながら言う。
よし、これで今日も禁断症状に悩まされずに済む。もはや俺の体の水分の殆どは朝比奈さんの煎れるお茶だと言っても過言ではないね。

「ありがとうございます。ところで今日はハルヒが重大な発表があるとかいってましたが知ってました?」
「ううん。私も初耳。」
朝比奈さんも知らないのか。珍しい。

しばらくすると、音高くドアを開けて我らが団長が部室に入ってきた。入ってくるなり
「麻雀のIHに出るわよ!」

と、資料と思しき書類を俺たちに突きつけながら叫んだ。誰も口を開かないので俺が返答する。

「なんだって?麻雀?IH?つまり高校生の麻雀大会ってことか?」

「そうよ!今年からルール改正があって、男女別だったのが統合されたからあたしたちでも出られるようになったのよ!
というわけで、私たちSOS団は高校麻雀部員一万人の頂点に君臨すべく、IHに出場します!」

「ウチの学校に麻雀部があったらどーすんだ」

「無いわよ。だからモーマンタイ!」
……いつぞやの野球大会を思い出す。あのときもこんな風だったよな確か。つーか一万人って。たいした規模だな。

「古泉くん、一時的に私たちSOS団は麻雀部として活動することになるわ。その辺の申請とかはよろしく!」
申請先は生徒会なんだろうな。こいつがネゴシエーターとして出ればまぁ大丈夫だろう。

「かしこまりました。閣下。」

「キョン、あんたは大会ルールを簡潔にまとめてホワイトボードに書いておくこと。後でミーティングするときに使うからね!」
俺が返答する暇も与えず、

「有希、みくるちゃん、あたし達は麻雀牌を買いに行くわよ!さぁ!さっさと着替えてみくるちゃん!」

「わひゃあ!脱がさないでください~」
俺と古泉はハルヒがさぁ!と言ったあたりから既に部室のドア付近に移動しており、外に出た。
あいかわらず俺たちの意見は聞かず、か。まあ承諾はせども拒絶することはあり得ないんだけど。ハルヒもそこら辺は分かっているのだろう。

部室のドアに背中を預けつつ、俺はとなりのニヤケ面に訊いた。

「今回もお前の差し金か?」

「いえ。違います。涼宮さんがご自分で見つけられたのでしょう。」

「それにしても麻雀大会とはね。そんなもんが開催されていること自体知らなかったぜ。しかも結構規模がでかいんだろ?ハルヒが言うには。」

「はい。テレビ中継もされていますからね。」

「知名度で言うとどれくらいだ?」

「甲子園と同じくらいでしょうね。」
知らなかった。我が家は俺以外麻雀のまの字も知らないからな。確か従姉妹には麻雀やってるやつがいたが。

「入っていいわよー。ほら有希。いくわよ。」
ドアの向こうから許可が下りたのでドアを開けると至近距離にハルヒの顔があった。

「んじゃ行ってくるわ。二人とも作業よろしくぅ!」
三人娘の後ろ姿を見送った後、俺は古泉とともに部室に戻る。

「大会要綱はこの書類でしょうね。僕は生徒会長の所へ行ってきます。」

「おう。」
部室には俺一人になった。さてさて、任務を果たしましょうかね。
えーとなになに…前大会からの変更点。まずはこれを見るとするか。
この規定をまとめると次のようになった。

(このSS内でのIHのルールです。原作との相違点には※をつけます。)

※今大会は、男女混合とする。ただし、男子のみ、女子のみのチームも可能とする。

※各校は、試合ごとにオーダーの配置を変更しなければならない。また、一度配置されたオーダーに再び配置することはできない。
 (先鋒に外国人をオーダーしてはならないという制限は取っ払います。じゃないと臨海がカタカタしてしまうので。)

 この制限は、県予選大会、全国大会それぞれに適用される。予選から全国へ勝ち抜いた場合は、オーダーの制限がリセットされる。

赤ドラ四枚入りルールを採用する。

包あり。

大明カンからの嶺上開花は責任払いとする。

云々。

知らない単語が沢山あるんだが…まぁおいおい思い出せばいいだろう。
こんなもんか。あとは書類に書いてある、で済まそう。そうしよう。
しばらくすると古泉が戻り、申請はおそらく受理されるであろう旨を俺に伝え、またしばらくするとハルヒ達が戻り、ミーティングやらルールの確認やらやったあと、つつがなく団活は終了した。

はい、回想終わり。そんでもって今、我々SOS団は北高麻雀部として、活動しているということになったわけだ。
「キョン何ぼーっとしてるの。さっさと始めるわよ。」
はいはい。ちょっとは手加減してほしいね。なんせ今まで南入したことが一度も無いんだからな。お前が起家だったら東一局で終わっちまう。
「うるさいわね。その状況をどーにかして切り抜けなさいよ。SOS団の一員ならね!あ、天和。」
「………」

とりあえずここまでがプロローグ。
キリがいい上に文章を精査し直したいので、ここでいったん切ります。
(文章がまだ書けていないというのもありますが。)
それでは。



長門強すぎになるような気はするがどうなるのかな?期待

パワーバランスが良く考えられてたら面白い作品になると思う



なんか上から目線ですみませんね、、、期待してます

乙乙 これはすばらな構想


ハルヒssはここ最近完結いたのを見たことがないから頑張って完結して欲しい

この手のパターンは前にアイマスでやって
スレが荒れまくったのがあったけど大丈夫か

出かける前にちょこっと更新します。以下本文。

話は一気に飛ぶ。
特筆すべき事が起こらなかったからだ。
強いて言えば大会前に中間テストがあった位だが、ハルヒによる個人教授は継続されていた為その成果が出たのかお袋を多少は納得させるような結果になった。
もちろん麻雀は毎日打っていた。ハルヒがいると俺がラスを引くというのが日常化されていたのが悲しいが。
まぁ色々あって六月上旬。晴れて俺たちSOS団は、第71回IHの県予選に出場した。
結果から言おう。

俺たちは全国に出場した。



なんか、もう、対戦した高校全てに同情の念を禁じ得ない有様だったといっておこう。大会荒らしといわれても文句は言えまい。
その原因は主にと言うか殆どハルヒであり、部室で俺たちと打っていた時のテンションのさらに三割増しのような気迫で、親で連荘するわしかも打点がめちゃ高いわさらにその殆どが5,6巡目以内での和了だというんだから、ハルヒと対戦した者達の心中如何ばかりかお察し申し上げる次第である。
そいつらからしたら信じられないことなんだろうが、俺から言わせれば「ま、ハルヒだし。」の一言で片付く。
ましてやこれは以前やった野球と違って麻雀の大会であり、ハルヒだけが驚異的なプレーを見せても他多数が下手なため敗色濃厚になるという状況なんか起こらない。100000点を全て失わなければいいからだ。
そして、運という要素が絡む時点でハルヒの右に出る者はそうそういないだろう。例の神様的パワーが働いているのか、そうだとしたらどれぐらいの強さで働いているのかは古泉か長門に訊かないとわからんけどさ。
決勝戦なんてハルヒが先鋒でしかも起家だったため、前半戦の東一局で試合が終了した。
ちなみにハルヒは今大会で県予選大会全試合飛ばし勝ちという記録を打ち立てた。
古泉長門朝比奈さんはそれぞれ自分たちの持ち味を遺憾なく発揮したといってよいだろう。
古泉はとにかくハルヒに回すためにスピードゲームを心がけたという。
長門に関してはコンピ研とのゲーム対決と同じように宇宙的パワーは封印し、完全デジタル打ちに徹してもらった。
朝比奈さんは、質問したところ本人曰く「未来から麻雀のマニュアルを禁則事項して脳内に禁則事項したうえ、それを禁則事項を使い禁則事項を行って」云々と説明してくれた。
あ、そうそう。俺たちSOS団は、個人戦には出場していない。ハルヒ曰く「みんなでって感じがしないから」だそうだ。

ん?まだ何か言うことがあるか?俺たちは全国に出場した。それでいいじゃないか。

ああ俺?俺はというと……



一度も対局せずに終わった。



いや、マジで。

もうそろ時間なのでこの辺で。それでは。

配置の件
地区大会は激戦区だと5回以上戦うことになると
同じ所に配置出来ないとなるとレギュラー全員 出れなくなるんだが

ご指摘ありがとうございます。
地区大会で五回以上戦う事があると全員出られなくなるとのことですが、
地区大会での試合数の設定としましては、長野県の予選の試合数を基準に考えておりました。
作中には、長野県予選の規模を指して「激戦区に比べれば三分の一もない」との言及があります。
長野県予選は1、2回戦決勝戦で計三試合です。単純に三倍すると9試合となります。
そして作中で激戦区の例として挙げられていた大坂、東京は二つの区に分けられています。
それぞれを1234回戦決勝戦と仮定した場合、それが二つなので計10試合です。
この仮定でいけば、長野県予選の規模の三倍より大きいという条件と、5試合以内という条件を両方クリア出来るかなと思いましたのでルールの文言に地区大会と追加しました。

地区大会での事は描写しませんでしたのでもし矛盾があっても特に今後のストーリーに影響は無いと思います。
私のつたない頭で考えた設定ですのでもしかしたらこれから矛盾など生じてくるやもしれませんが。
そうなった場合は脳内補完をお願いします。

ご指摘ありがとうございました。

キリがいいところまで書けましたので再開します。

以下本文

大会一日目はオーダーが全てハルヒの後ろだった為(ちなみにオーダーは全て試合ごとにくじ引きで決めていた。)に出番がなく、その日の大会終了後に風邪に罹患した俺は、翌日は家で妹に突っつかれながら熱に浮かされてうんうん唸っており、俺の代役として、あらかじめメンバーの一人として登録されていた鶴屋さんがハルヒほどではないが大活躍する様子をテレビで眺めていた。
前々から彼女は天才なんじゃないかと思っていたが、この前の国木田の話といい、今回の事といい、よりその確信が深まったね。
まぁ麻雀歴一ヶ月でSOS団内ラス率放銃率ダントツトップの俺がまともに戦えたとも思えんけどさ。
俺は一応全ての基本的な役の名前と形は知っているんだが、どうも作りづらい。毎回ツモや配牌が良くないのが悪い。呪うぞ。
とにかく悲しいくらいに和了できないのでタンヤオや平和でしか和了したことがない。それも数える程なんだけど。
初心者だから仕方が無いじゃないか。タンヤオは素晴らしい。適当に中張牌を集めればとにかく和了できるというタンヤオはまさに俺にとっての得意技であり、リーサルウェポンでもあるのだ。自分で言ってて悲しくなってきた。

さて、ここで俺たちを取り巻く状況について説明しておこう。

結成後わずか一ヶ月しか経っていない我が北高麻雀部は、北高に今まで麻雀部が無かったのであるから当然初出場でしかもハルヒが前述のような快進撃(新聞より)を成し遂げたもんだから、
全国からの注目を集めちまっているらしい。
我がSOS団の部室には雑誌やら新聞といったメディアが時々訪れた。
対応を全て任されていた古泉曰く、安全だと判断したメディアにのみその取材に応じているそうだ。
機関の目はメディアにまで及んでいるのかと思うと、普段俺たちが耳にしている情報にまで機関が何らかの統制をしているのではないかと少々陰謀論じみたブラックな考えが一瞬頭をもたげたが、
触らぬ神になんとやらというので追求するのはやめておいた。


いやはや、高校生麻雀全国出場校ってこんなに注目を集めるものだったとはね。

ちなみに一切大会で打つことがなかった俺は補欠かマネージャーか何かだと思われていたようで取材陣には一切見向きもされなかった。
一応大会一日目はオーダーされていたんだけどね。
実際新聞の記事を見ると、鶴屋さんの名前が当然のようにレギュラーメンバーの一人として載っていた。どこでどう情報の伝達ミスがあったんだろうね。
ちなみに全国出場メンバーの登録も、我がSOS団五人と名誉顧問たる鶴屋さんで済ませてある。

新聞記事のSOS団メンバーの紹介の最後らへんに、「他補欠一名」と書かれていたので、多分それが俺なんだろう。合っているとも間違っているとも言えない。
むしろ実力的には鶴屋さんの方が明らかに俺より上なのだからその方がいいような気もするがその事をハルヒに進言したところ問答無用で却下された。
新聞の件は訂正するのも面倒だからそのままにしてある。
我が高校の外壁には「祝・麻雀部全国出場」と書かれた大きな垂れ幕がかかっており、ただでさえ売りが少ない我が北高が必死になって外部へ功績をアピールしようとする姿勢が伺える。

といったように、俺たちの周囲には結構な変化が生じたのであるが、SOS団的活動になんらかの変化が生じることはなく、
休日の不思議探索も続いている。

あと特筆すべき事と言えば長門の事である。コイツは普段部室での卓打ちにあまり参加しない。
なぜかというとネット麻雀で主に練習しているからで、家でもずっとやっているらしい。(果たしてこいつに練習が必要なのかどうか疑わしくはあるが。)
ハルヒがIH出場を宣言した日から始めたようで、既にレーディングは2000台を突破したらしい。
そのネット麻雀界隈では長門は結構な有名人になっているらしく、HNがYUKI.Nでアバターが天使なもんだから、いちいちYUKI.Nと打つのが面倒なのかいつの間にか「ユキエル」と呼ばれ、
ネット麻雀界の伝説のプレイヤー「のどっち」に比肩しうる存在の候補として話題になっているようだ。

私の中ではキリがいいので今日はここまでとします。
これ以降の展開は安価による決定事項がないと文章化が難しいのです。

書き忘れ。ご覧になっておられる方々が複数人でしたら、
今とりたいと考えているのですが、いらっしゃいますでしょうか。

今から20分以内にIDの異なるレスが2,3個以上つきましたら開始したいと思います。

つかなかった場合はこのまま終了いたします。それでは。

とりたいってなにを?

安価じゃない?

失礼しました。
先にとる対象を明記しておくべきでしたね。以後はこのようなことがないよういたします。

で、安価の内容なのですが、序盤の方に言及があった麻雀をやっているキョンの従姉妹が誰か、を決定したいと思います。

ハルヒの原作の中では、
キョンのおそらくはどちらかの両親の郷里に向かったという文章があります。
具体的な場所が言われていなく、夏休みに避暑と先祖供養をかねて向かい、従姉妹やらハトコやら甥やら姪やらと会った
と記述されています。

安価で選ばれたキャラクターと別にフラグが立つわけでは(というよりキョンは咲キャラとフラグは立てません。多分。)ありません。
登場頻度が他のキャラより少し上がります。

方針といたしましては全てのキャラクターをまんべんなく出したいなと思っております。
しかし折角キョンと咲キャラの接点を作るに適した原作の設定なので、活用したいと考えました。

さて、お願いというか注文というか、留意していただきたい点があります。

1,主役勢(清澄、阿智賀。京太郎は可。)は結構出番がありますので、外させてください。

2,できるだけIHで東京に来ているキャラクターの中からでお願いします。

ではあと少しだけ時間をとらせてください。10分くらい。

美穂子さん

やえさん

>>33

今ではなくて、10分後に安価を指定するという趣旨で前回の書き込みを行いました。
言葉足らずですみません。

この書き込みの時間から
5分後に下いくら、と記述した書き込みをいたしますので少々お待ちください。

確かにそんな設定あったがキョンの従姉妹やらハトコやら甥やら姪やらって
小学生とか小さい子供が多かったような…

安価は衣
一応IHには出てないが東京には来ているキャラクターなので大丈夫ですよね…

すみませんリロード忘れてました…

トラブってしまい申し訳ありませんでした。

安価をとらせていただきます。

安価は 下3 でお願いします。

キャップ

>>33

安価の結果、キョンの従姉妹は 長野県 風越女子三年生の 福路美穂子 に決定いたしました。

ということはキョンの田舎は長野県ということになりますね。了解しました。

ご協力ありがとうございます。この安価の内容に符合した形で物語を勧めていきます。
それでは本日はこれにて終了とさせていただきます。
更新がないときは、作者は他の用事で忙しいんだなと思っていてください。
どんなに時間がかかろうと完結させますのでご安心ください。

ありがとうございました。

乙です



ハルヒと美穂子さんの絡みに期待
「ああいう人には絶対裏があるのよ!」とか言いそうだわww

ハルヒも咲も大好きな俺には、すばらなSSだ。
期待してます。

応援してます

>>45 >>46
ありがとうございます。

書けたところまで透華します。以下本文

あー…そうだ。全国といえば麻雀やってる従姉妹も全国に出場したみたいだ。新聞読んだら名前が載っていたからな。

閑話休題。ようやく話を今日に持ってくることができた。本日は六月下旬某日日曜日。晴天なり

ハルヒが用事があるとかで今日の雀荘修行は休みである旨連絡してきており、久々に暇な休日である。
朝飯を食い、牛にでもなろうかとシャミセンと共にしばらくゴロ寝をしていたのであるが、どうも落ち着かん。
ネット麻雀はもう飽きた。みなさんはネトマで慣れてしまって卓打ちの時に作法が分からず戸惑ってしまった経験はないか?麻雀を再開したばかりの頃の卓打ちの際、俺はチーやポンができるときに視界左下にボタンが出ないという当たり前の事に慣れていなかった為に鳴く機会をさんざ逃した。

うん。やはり卓打ちがしたいな。いい機会だし、雀荘ってのに行ってみようか。
俺はやにわに布団から立ち上がり(俺の体を枕にしていたシャミセンが転げ落ちて俺に恨めしげな視線をくれた)、外出着に着替えて母親に雀荘に行く旨伝え、一緒に行きたいとゴネる妹を振り切り、家を出た。

書き込んだ後に気づきました。
なぜか知りませんが前の書き込みの五行目に「雀荘修行」と書いてありますが「不思議探索」に変えておいてください。

街の雀荘についた。
ここは高校生も多く利用する場所であるようで、入場料だけをとり、ノーレートで数時間打つことができる。延長する際は料金が発生する仕組みである。
どこの卓が空いているかとあたりを見回していると
「おーいそこのキミー」
外見からして20代くらいの女性に声をかけられた。
「はい?」
「今あたしが入ってたとこ、ワン欠けになったからさ、入りな。」
女性の指さす方を見ると、俺と同じくらいの年齢であろう女子が三人、座っている卓が見えた。正直かなり入りづらい。でもまぁせっかくの好意を無下にするわけにもいかんよな。
俺は外に電話しに行くという女性に礼をいい、その卓に向かった。

卓に近づき、挨拶をする。
「あの方に言われて来ました。よろしくお願いします。」
「よろしくー」
「…よろしく。」
「よろしくおねがいします!」
「ルールは?」
「うーんあたしたちもうすぐここを出るし…東風戦であとは高校大会ルールでいい?わかる?」
「大丈夫です。わかりました。」

場決めの後、俺の対面に座ったのは髪が長門くらいの長さのおかっぱ頭の女子で、どういうわけかボーリング用グローブを手に嵌めている。ゲン担ぎってやつかね。
名前が分からんから便宜上Aさんとしよう。
聡明な読者諸賢は既にお気づきと思うが、この場で俺と彼女たちは今まさにとんでもないことをしでかそうとしている。
後にこの事実に気がついたのが彼女ら三人のうち一人だけで、結果的に問題になることはなく終わったのが幸いだったんだけど。
俺の上家…左隣には俺にルールを確認した女子が座った。Bさんとする。
そして下家には学校指定のものらしきジャージを着ているポニーテール(ここ重要)の女子が座った。Cさんとする。

さて…実はハルヒ達SOS団メンバー以外と打つのは初めてだったりする。
ハルヒは「あたしという最強の打ち手がいるじゃない!知らない人と打つよりよっぽどタメになるわ!」という理由(?)でSOS団内練習を推奨していたからだ。

ハルヒ相手だと焼き鳥ハコテンがデフォルトであったのだが、今回はせいぜいハコらないようにがんばりますかね。

今日はここまでです。

次更新時は麻雀パートになります。
当方、麻雀は咲から入ったビギナーであり、手探りの状態で目下、書いています。
とりあえず書き上がったところから上げていきますが、私がミスをする蓋然性がもっとも高い場面なので推敲に推敲を重ねて慎重に投稿していきます。

更新頻度の低下はやむを得ないと思われます。どうかご了承いただきますようお願いします。
それでは。

乙です
この時点で阿知賀は奈良代表校?

ちゃんと見てますぜ

>>53
はい。その通りです。第71回IH奈良県予選は6月1日~5日のいずれかに行われており、
今の雀荘でのキョンと阿知賀の面々の邂逅の時期はその節の冒頭にあるとおり六月下旬の日曜日で、
阿知賀女子の面々が土日を利用して各県の二位を倒しに行っている時期です。

とんでもないことをしでかそうとしてるな…

キョンは知らないかもしれんが2位を倒しにきてるアチガは知ってる筈だから
不特定多数の知らない人と当たる雀荘は要注意なんだよな……

とりあえず書けたところから再開します。以下本文。

※対局中は、各キャラクターの独白を()で、その他の事象を三人称視点での地の文にしていきます。
 牌の表示はワンズがm ピンズがp ソーズがs で、字牌はその字です。鳴いた牌は()でくくります。赤ドラの場合はその牌を【】でくくります。

※ミスが発生する蓋然性が最も高い場面です。お許しください。

対局開始


東:キョン 南:Cさん 西:Aさん 北:Bさん

東一局 親キョン ドラは9p

(一巡目)
キョン(理牌完了。またいつものような配牌の悪さ。さて、この配牌でどうしろと言うんだろうね。)

キョン手牌:北北南發白1p3p7p4s6s8s2m9m ツモ東

――打、東


Cさん(おお~これは好配牌!)

Cさん手牌:3m4m5m【5s】7s8s2m3m5m北南發發 ツモ南

――打、北

Aさん(あれ、急に配牌が良くなった。さっきまで全然ダメだったのに。)

Aさん手牌:9m9m1s5s7s1p2p5p8p7p9p中中 ツモ3p 

――打、1s


Bさん(配牌で対子4つ!状況に応じて手代わりもできそう!これは和了りたい!)

西西1m4m8m4m6s6s4s9s8s9s東 ツモ2p

――打、1m

(二巡目)

キョンのツモ:西

キョン(…俺はタンヤオを和了りたいんだがなあ。)

――打、西

(三巡目)
キョンのツモ:中

キョン(……いい加減にして欲しいね)

――打、中

Aさん「ポン」

Aさん手牌:白1p2p4p5p6p7p8p9p1m發(中中中)

――打、1m

Aさん(さっきから字牌ツモ切りばっかりだなこの人…)

(数巡後)
キョン(なんだこれ。さっきから殆どツモ切りしかしてねえ。それに俺は流し満貫なんか狙っちゃいねえぞ。)
キョンツモ:白
キョン(だからいらねぇっつってんだろ)
――打、白。

Aさん「ロン。8000。」

Aさん手牌:1p2p3p4p5p6p7p8p9p白(中中中)

キョン(あらら。幸先悪いな。)「はい。」
Aさん(……字牌が殆どあの人から出てるから思い切って愚形の単騎にしたんだけどまさか本当に振り込んでくれるなんて。こいつ、ザコ?あんまり素人とはやりたくないんだけど。)
Cさん(ありゃーもしかして素人さんか。)
Bさん(私も麻雀始めた頃はあんなんだったなぁ…)

点数:キョン17000 Cさん25000 Aさん33000 Bさん25000

東二局 親Cさん ドラ發

Cさん(配牌いい!憧みたいに早上がりで連荘コース!)
發發6s7s8s5m6m7m2p3p6p9p3p ツモ8m
――打、9p


Aさん(………!?偶然…かな…?)タンッ
1s3s4s6p4m6m7m7m9m南中中白 ツモ白
――打、南


Bさん(よし!さっさと上がって流す!)タンッ
1m2m3m9m6s7s8s9s1p3p5p西南 ツモ1m
――打、9m


キョン(八種八牌ってやつかこれ………)
北南白發西1p1m9p8p6m2m4s7s ツモ7s
――打、發

Cさん「ポン!」
――打、2p

Cさん(うっしドラポン!)

Aさん(穏乃がドラポン…私なら絶対にさせないけど…)
――打、9s

Bさん(う…速さなら負けないわよ!しず!)
――打、北

(数巡後)

キョン(三連続でいいツモが来た。一向にピンズがこねえし、とりあえずこれはいらねぇかな。)
――打、8p

Cさん「ロン!12000!」
6m7m8m6s7s8s6p7p3p3p(發發發)

キョン(あーあ。ま、仕方ないな。)「はい。」
Aさん(また振り込んだ…普通中張牌なんてこの状況じゃ切らないでしょ…しかもノータイムで。ハルちゃん早く戻ってこないかなあ。)
Cさん(うーん簡単に和了れるのはいいんだけど手応えが…今のはツモる気でいたし。)
Bさん(雀荘にくるにはちょーっと実力不足かな?この人。)

A、B、Cの三者、互いに目配せをし、小さく頷く。
(((さっさとこの人トバして終わらせよう……)))

点数 キョン5000 Cさん37000 Aさん33000 Bさん25000

すみません。

ここまでです。

正直力尽きました。

麻雀描写はこんなにも難易度が高い物だったとは。
キョンと共にレベルアップしていけるよう全力を尽くします。

それでは。

キョン…

いっそのこと国士無双狙えばよかったんや
ハルヒが天和出したのは本人の力以外にもキョンの影響があったりして

東二局一本場 親Cさん

Cさん(あれれ??なんだこの配牌…)

Aさん(これは…またピンズがない…和了れるかどうか…)

Bさん(ひどい配牌…これじゃ鳴けない…)

キョン(……俺、日頃の行い別に悪くないよな……?)

四者、お互いの必要牌を手牌に持ち合い、裏目るなどして誰も鳴けず遅々として手が進まぬまま流局へ。

Aさん(ん?)
Bさん(え?)
Cさん(お?)
キョン(あ。)

キョン捨牌:1p9p北白北北北
      9s1m9s發南南中
      中白發

A、B、C(((流し満貫…!)))

キョン「…あー…2100・4100です。」(……和了は和了なんだけど記念すべき初和了がロンでもツモでもなく、流し満貫ってどうよ。素直に喜んでいいものか…ま、結果的に首はつながったしいいか。)

点数 キョン13300 Dさん32900 Aさん30900 Mさん22900

東三局 親Aさん ドラ3p

(一巡目)
Aさん(……安定しないな…この人が来てから良くなったり悪くなったりめまぐるしい。)
東西白2p3p5s6s7s8s2m3m9m9m ツモ3p
――打、白

Bさん(そろそろ和了りたいなーでもあんまりいい配牌じゃないなー)
1s1s2s3s4s5s5p7p9p南東發中 ツモ白
――打、白

キョン(うーむ、どれを切ればいいんだこれ…わかんね。)
1p4p4p7p8p5s6s7s8s2m4m南北 ツモ西
――打、西

Cさん(うーん配牌がさっきの局の尾を引いちゃってるかな-?)
6p9p2m2m7m8m1s5s7s北北中西 ツモ7p
――打、西

(4巡後)
Aさん(よしできた。ワッシャー待ち!どうなるかと思ったけど持ち直した!ここまでムダヅモ無し!リーチなしでも十分な手だ。)
2p3p3p3p4p5p6p2m3m6s7s8s東 ツモ4m
――打、東

Bさん(……)
――打、9p

キョン「チー」
1p2p4p4p9p9p5s6s7s2m4m(7p8p9p)
――打、2m
キョン(………あ、やべ。やっちまった。タンヤオの目を潰してしまった。仕方ない。えーっと確か非面前でも和了れる役でここから近いのは染め手とかか…?)

Cさん(なんだろう…今の鳴き…)
――打、1m

(さらに数巡後)

Aさん(そろそろツモれてもいい頃なんだけど…穏乃と憧は分かってるだろうから捨ててくれないし、あの人の鳴きからツモが悪くなった…)
――打、6s

Bさん(チー材もポン材も来ない…)
――打、9p

Cさん(最悪!もう次にかける!)
――打、9s

キョン(面白いくらいにツモがいいな今回は。テンパイしたぞ。)
1p1p1p2p2p3p4p4p7p7p7p(7p8p9p)
――打、3p

Aさん(く、惜しい…)


(さらに数巡後)

Bさん「ツモ。400・700」

Bさん(配牌ボロボロだったけど和了れてよかった…オーラスに賭ける!)
2m2m7m8m9m1s1s1s(5s6s7s)(北北北)

Aさん(結局あれから一度もピンズをツモれなかった…)

キョン(とほほ。結局あがれずか。ま、切り替え切り替え。)

キョン、手牌を表にした上、卓中央の穴へ牌を流し込む。

Aさん(!…私の和了牌…殆どあの人に抱えられてたんだ……そういえば確かあの人、序盤ツモ切りで私が張ってからは殆ど手出しだったから、おそらく私が張ってからあの手に進んだって事。意識的にやってないだろうけど、三巡目のあの鳴きで私の良ツモを喰いとった…)

点数:キョン12900 Cさん34400 Aさん30200 Bさん22500

東四局 親Bさん ドラ東

Bさん(早和了で連荘目指す!)
2m3m1p6p2s3s4s4s6s9s白白中 ツモ9s
――打、1p

キョン(配牌で対子5つ。たしかこれは七対子の一向聴だったはず。しかし逆転手ではないよな…染めるしかないか…)
南南6p6p7s7s9p9p4m4m1p5p北 ツモ3p
――打、7s

Cさん(よっし!この配牌ならドカンと高い手狙える!)
1m2m2m4m5m7m8m8m9m北4p9s白 ツモ4s
――打、9s

Aさん(う…まぁ悪くはないか。それにしてもまたピンズが少ない…面前三色狙いで行こう。)
1m3m4m6m8m1p7p8p1s5s8s南北 ツモ7s
――打、1m


(数巡後)

Bさん(一向聴!まずは連荘!)
――打、中

キョン(これは…ひょっとするとひょっとするかもな。ハルヒがアレを和了るのは嫌と言うほど見せつけられてきたもんだが…)
南南南6p6p6p7s9p9p4m4m5p3p ツモ9p
――打、7s

Cさん(よし一通確定!字牌よ来い!)
――打4p

Aさん(うーん…やっぱり来ないな。)
――打、南

キョン(っと、確かあの捨牌でカンできるよな。でもテンパイしていないし、やめておいた方が良さそうだな。)

(2巡後)

キョン(さて…次ツモは…)
南南南6p6p6p9p9p9p4m4m7s5p ツモ9p

キョン(ん?これは…今度こそカンができるな。せっかくだしやるか。しっかしこんなにツモが良かったのは初めてだ。)

キョン「カン」

Aさん(え?二人にテンパイ気配がするのにここでカン?)

新ドラ表示牌は8p。つまり新ドラは9p

Aさん(私の待ち牌が片方潰れた!?しかもドラがモロ乗り!?)

南南南6p6p6p4m4m7s5p(■9p9p■) ツモ4m

キョン(おおう。テンパイ。確か暗カンしてもリーチは出来るよな。)


キョン「リーチ」


A、D、M(((!!!)))

Bさん(ここでリーチ…高い手なんだろうね…オリではないけど現物っと。)タンッ
Aさん(あの捨牌…あからさまな対子系…ドラ絡みの三暗刻とか…?捨牌にピンズは無いしワンズも少ないからピンズかワンズの染め手かな…?それにしても今回もピンズが全然来ない…)タンッCさん(うう打点高そうだな……安牌だし対子崩しで回そう…)タンッ
Cさん(うう打点高そうだな……安牌だし対子崩しで回そう…)タンッ



が、しかし。そのまま卓は動かず、流局。


Bさん「あーー!シズなんかに負けるなんて-!ノーテン!」

Cさん「なんかってなんだよアコ!テンパイ!」

キョン「テンパイ」(………あー…なんだ。ま、所詮単騎待ちだしな。和了できないことの方が多い。うん。)


A、B、C(((!!!……す…四暗刻単騎…))))

Aさん(しかも待ちは5p単騎……キング……)

Aさん「…テンパイ」

キョン(あーあ。負けちまったか。ハルヒが知ったらどんな風にどやされるやら。)

Aさん「………」

Aさん(この人…何?この人が卓に来てからおかしい。あそこまで私にピンズが集まらなかったのは本当に初めてだ。今まで若干の多い少ないはあったけど三局連続であの集まりの悪さ…東三局でのあの鳴きも、私が張ってから私の和了牌を連続でツモりだしたのも…上がれなかったとはいえ今の5p単騎も…この人のビギナーズラックと言えばそれまでかもしれないけれど…考えたらもっと不思議な事もある。
配牌の善し悪しがあんなに局によって変化した例も今まで経験してないし、対局の中でのみんなの調子の変化も激しかった……憧があんなに鳴いてないのも、天江さんとの対局以外では初めて見るし……でも東一局に関してはまったくなんの異変も起こってないんだよね……)

BCさんが小言を言い合う中、Aさんは黙し、思考する。

Aさん(普通じゃないような気配に敏感な玄はあっちで普通に大人と打ってるし、ハルちゃんもなんらリアクションを起こしてなかったし……それに、天江さんみたいに相対しただけで私でも強いプレッシャーを感じるとか、そういうのは全然無い…まだ普通の人だと決まったわけじゃ無いけど……興味が出てきた。確かめたいし、経験の為にももっとこの人と打ちたかったけど…)

Aさん、キョンをじっと見つめる。

Aさん(見たところ学生なんだろうな。けど、兵庫県予選の試合の映像にはこんな…って言ったら失礼か。この人は居なかったから少なくとも麻雀部レギュラーというわけじゃないんだろうけど。)

対局終了。

点数:キョン13900 四位  Cさん35500 一位  Aさん31200 二位  Bさん19500 三位

力尽きましたので今日はここまでとさせてください。

それでは。

いい感じ

さて、俺の初めての対外戦となった今回の対局であるが、ご覧の通り、ボロ負けである。

俺と対局した彼女らもおそらくは高校生なんだろうな。なんでもかつては男子の方が女子よりもレベルが高く、それがIHが男子と女子に分けられている理由の一つであったようなのだが、今は女子と男子のレベルは同じくらいらしい。
正直に言うと体を動かすスポーツじゃあるまいし麻雀を男子と女子に分ける意味がよく分からないのだが、その話は別にせんでもいいな。

そんなことを考えながら点棒を整理していると

「惜しかったね。キョン。」

背後からなにやら聞き覚えのある声がしたので俺は振り向き……ん?……なんで、お前がここにいるんだ。

佐々木。

「なぜって、決まってるだろう。麻雀を打ちに来たんだよ。」
いやそりゃそうだがよ…お前に読書以外の趣味があったことに驚いただけだ。
佐々木は唇の端をわずかに歪め、
「心外だね。たしかに僕は本の虫である自覚はあるよ。だからって読書以外の趣味が無いわけじゃ無いさ。それに驚いたのは僕の方だよ。なんせ君達が…………」
佐々木は俺と打っていた面子を順々に眺め、最後に俺を見て、フッと笑った。
何だ?なにか含みのある笑みだったぞ今の。
「いや、よそう。ところでキョン、その対局は東風戦かい?」
「はい。今終わった所です。」
俺の右隣のCさんが答える。
「そうですか。ではキョン、一緒に向こうで打たないか?」
おう、いいぜ。
「あ、ハルちゃん」
俺の対面にすわるAさんが誰かを見つけたようだ。つられて佐々木の背後に目を移せば先ほど俺に卓に入るように促した女性がこちらに近づいてくるのが見えた。
電話が終わったんだろう。どうでもいいがずいぶん長い電話だったな。ハルちゃん。

「あー、俺、この辺で失礼しますね。あの方も帰ってきたことですし。」
「いいよー。おつかれー」
「おつかれさまでした!」
「…おつかれさま。」
「はい。ありがとうございました。佐々木、行こうぜ。」
「ああ。」

俺は椅子から立ち上がり、女性に礼を言った後、佐々木について行く。
「ところで佐々木、お前さっき何を言いかけた?」
「ん?…あああれか。気にしないで。忘れてくれ。言わぬが花さ。」
「そうか。」
お前がそういうなら忘れるさ。

その後俺は、実は中学時代から麻雀をやっていたという佐々木に指導を受けつつ、ひたすら打った。気づけばもう夕方であり、昼飯を食べていなかったため猛烈に腹が減っていることに気がついた俺は同じく昼飯を食べていなかった佐々木と久々に二人でメシを食いに行き、その後それぞれ家路についた。
それにしても佐々木が麻雀をやっていたなんて軽く驚いた。俺が知らないだけで意外と俺の知り合いに麻雀やってるやついるんじゃないか?
佐々木の指導を受けて俺は、いかに基本ができていなかったかを知った。やはりハルヒにボコられているだけじゃ成長は難しいかね。まあ配牌で字牌が多いのにそれを全部切ってタンヤオを無理矢理狙うなんて愚策とは思っていたんだけど。

そんな訳で、色々得るものが多かった一日が終了した。

よくわからない新参者だが見てますよ

ささっきーは末原先輩くらいの強さありそう

その後は特になんら特筆すべきことは起こらずに日にちが過ぎ、今は夏休み間近の七月中旬頃の週末である。
俺たちは相も変わらず放課後は部室に集まり麻雀。休日は不思議探索か雀荘。という日々を続けていた。
俺はというと、なんとかスジとか裏スジとかを暗記して、少しは実戦に用いることができるようになったくらいには成長している。と思う。最近振り込むことが少なくなってきたし。
…つっても、団長様相手には成績はからっきしなんだけどね。
ちなみに俺は、インターネットで配布されている各県予選の牌譜をダウンロードし、集計して整理したり、長門と共に分析したりと、まさに雑用係といった作業を平行して行っている。
地味な作業だが、やってみると以外にハマった。また参考になる打ち方も多かった。
ただ、上手すぎて参考にならないというか、あきらかに普通じゃないような牌譜も多々あるんだけどね。

例えば?あーそうだな…
IHチャンピオンと名高い宮永照って人の牌譜は、まさにそんな感じだ。
最初は低い打点で和了るんだけど、そこから連続で和了する度に配牌が良くなって打点が高くなっていく。
しかもその殆どが数巡以内。つまり速攻だ。今年の東京予選では先鋒戦でトバし勝ちを決めた試合があるらしい。ハルヒ以外でそんなことやれる人がいるとはね。

他には?あー…どこの人のか忘れたが、ドラが異常に手牌に来てるものとか、殆ど裏目ってないものとか、カンしたら必ず必要な牌をツモってるものとか、四回ぐらい海底で和了ってるものとか、まあ色々だ。
これらの事象が連続で起こる確率を計算する気にもならんね。そもそも俺の数学力ではできん。
あきらかに運じゃねえだろ。超能力者は古泉以下機関のメンバーだけで間に合ってるぞ。
と思って長門に訊けば、「地球人のもつ能力の範囲内」だそうだ。ホントかね。

話は変わるが明日から夏休みである。
またハルヒが何か企画するんだろうなきっと。十中八九麻雀絡みなんだろうが。さて、何をするつもりなんだい団長様。
といったモノローグを無言で諳んじていると、
「明日から遠征するわよ!!」
部室に入ってくるなりハルヒはそう高らかに宣言した。
遠征?麻雀のためなんだろうけど、どこで打とうが一緒だろ。なんでわざわざ遠征なんてする必要がある。日程的には問題ないんだけどね。明日から夏休みだから。
「そうそうだからよ。それに、ただあたし達だけで打つなら遠征なんてしないわよ。練習試合を組んでもらったの。古泉くん?」
「はい。実は僕の知り合いが、去年団体戦でIH全国に出場した高校の職員でしてね。そのコネで組んでもらいました。向こうも乗り気でしたので話がすいすい進みましたよ。その高校は今年は残念ながら団体戦二位という結果に終わってしまったんですが、部員の実力は折り紙付きです。」
「県代表同士は練習試合をしちゃいけないから、それぞれの県で二位の高校であたしのメガネに敵うような高校を探したんだけど、これから行く所の高校が一番強そうだったわ。」
そんなのどうやって判断したんだ?
「もちろん試合の映像と牌譜を見てよ。すっっっごい時間がかかったわ。」
ずいぶんと地道な事をしたもんだ。お疲れさんと言ってやろう。
「なんていう高校だ?」
「長野県の、龍門渕高校です。」
へぇー。
「というわけでキョン!あんたは特に練習が必要なんだからしっかりやりなさい!」
「へいへい」

練習っつったって毎日お前にボコられてるのが練習だって言うのかいハルヒさん。まぁ俺も少しはお前ともまともな麻雀ができるようにはなったと思うけどね。
だが相手の捨牌を見て手を読んでその読みを根拠として山に残ってる牌を読むだの相手の手をかわしたりだの、所謂高等技術は俺にはまだムリだ。ちなみにハルヒはというと、この技術の使用に関しては一言「勘よ。」と言い放った。どこまで本気で言っているのやら。
デジタルだのオカルトだのっていう打ち方の分類みたいなのがあるらしいが、そもそも基本すらまだ完璧とは言えない俺はまだ分類する以前の世界にいると思うね。
…っと待てよ…古泉、お前高校名言う前に何県っていった?

「長野県です。」
長野。長野ねぇ…

「どしたのキョン?」
何でも。

「あっそ。じゃ説明するわね。」
その後、ハルヒは全員にプリントアウトを配布し、目的地までのルートや所要時間など諸々を詳細に述べた。
その中にあった長野県全域を表した地図によると、龍門渕高校とやらがある長野県安曇野市はアイツが居る飯田市まではかなり遠かった。
こりゃ目的地に行っても会えるわけないわな。なら別に電話入れる必要もないか。

そうそう。なんと宿泊先はその龍門渕高校の施設らしい。どうやら私立の学校であるようなので、そういう設備やら何やらが設置されているのだろう。

つーか練習試合を申し込んだのはこっちなのに宿泊代やら交通費やらが向こう持ちってどんだけ太っ腹なんだ龍門渕高校。
最近高校麻雀界で急上昇した我らSOS団のネームバリューの恩恵か。これは考えすぎか。

「交通手段は夜行バスよ。集合時間とかはメールで伝えるから。分からないことがあったらメールして。それでは練習準備!」
ハルヒの号令で俺たちは牌や机を出して並べる。
作業が終了した後、椅子に座った俺は遠き田舎を想起した。

更新キターー

それにしても長野ねぇ…

俺は去年は会えなかったアイツの顔を思い浮かべた。
最後に会ったのが俺が中三の時の夏休みだな。
去年は堪え性のない団長様のせいで夏休み初日に孤島へ行くことになり、その後も個人的に色々あったので(実はただ単に何もする気が起きなかったんだが)田舎に行くのが8月になってしまい、俺が行った時にはアイツは強化合宿だとか何とかで家におらず、結局会えずじまいだった。
その後は年賀状のやりとり以外は全く音沙汰なく、今に至る。
麻雀部の部長になったと年賀状に書いてあったし、色々忙しかったんだろうな。
アイツのことだから、多分部長になっても自分から進んで雑用やらなにやら一手に引き受けているんだろう。
昔からそういうヤツだった。
団長という立場を最大限に利用、時には濫用し、俺含むSOS団メンバーを普段はもちろんイベント毎には特に馬車馬の如く働かせ、それに自分も混じって楽しむハルヒとはエライ違いである。

おっと、おわかりと思うが、活動のカテゴリーや規模はまったく違えど同じ長の地位にあるハルヒとアイツを比べてどっちが良い悪いと断じている訳じゃないぜ。
俺は去年の冬、あの悪夢のような出来事をきっかけにこの日常を選んだ。
なぜならば、SOS団長たるハルヒが巻き起こした様々な事件を、頭を抱えながらも奔走し解決してきたこれまでを、俺は楽しんでいたと気づいたからだ。
俺自らが、ハルヒや他の三人と共に歩むことを望み、選んだからだ。

今となっては、こっちを選んで良かったと確信をもって言える。
こんな面白い連中と会わせてくれたハルヒにも、まぁ、俗に言う感謝の念くらい抱いているさ。
そうじゃなかったら、ハルヒと出会った日のカレンダーの日付に印をつけるなんて事はしない。

アイツがいる学校の麻雀部は、部員数80名を擁するらしい。そんな部をまとめ上げるなんて至難の業だろう。
今年はIH団体戦の切符を逃したが、新聞にあった監督の述懐によれば歴代メンバーの中では最強だったという。
それにアイツ自身は長野個人戦一位という成績で全国出場を決めている。

アイツならその結果について「部のみんなのおかげ。私の力じゃないわ。」なんて微笑みながら言うんだろうが、紛れもなくそれはアイツのたゆまぬ努力の成果だ。
そしてそれは必ず後輩にも伝わるはずだ。今年の団体戦では成果こそ実らなかったものの、次世代の部員達の活動の豊かな土壌となるに相違ない。

なんで側で見ていたわけじゃないのにそう断言できるのかって?

それは、努力を忘れず、それを誇ることなく、どんな事にも真摯に取り組む。

俺の従姉妹。

他ならぬアイツ……福路美穂子が、やったことだからだ。



「…ョン!キョン!」
……あ?何だよ?
「何だよじゃないわよ。はやくツモりなさいよ。」
あーはいはい。…っと……あー…これかな。
「ロン。12000。」
とほほ。俺もがんばらんとな。

今日はここまでです。書き溜めてきます。それでは。

乙だねぃ

頭がべらぼうに良くて望みを現実化する能力者が麻雀とかチートすぎるだ

キョン子と古泉いつきちゃんの女子五人組だったら評価した

キョンには能力あるの?

>>88スレタイみたときはそれ想像してた

つまりキョン京、ハギ古のホモSS

>>91
ホモはお帰りください

ハギキョン、古京だろ

再開します。以下本文

翌、土曜日の夜。俺たちはまずは大阪へ行き、そこから出る夜行バスに乗った。ちなみに鶴屋さんは居ない。家の用事だとか何かで。
毎年のように乗っているので慣れたもんだ。ハルヒのテンションは深夜帯になるほど最高潮に達していっているようで、窓の外の景色を飽きもせず眺めていた。

寝とけ。明日が辛いぞ。

いつしか俺も眠りにつき、そのまま夜通しバスに揺られること9時間。

到着した。JR長野駅。時刻は早朝。
ハルヒの話では、なんと向こうさんが迎えの車まで出してくれているらしい。そして到着した後朝食も向こうが振る舞ってくれるらしい。
本当にどんだけ太っ腹なんだ龍門渕。なにか裏でやってるんじゃないだろうな。機関のスポンサーの一つだったりして。
てな事を古泉に問うても案の定言葉を濁した。ま、そんなに興味もないしいいんだけど。
向こうの話によると、駅前に「執事」を待たせているらしい。

ハギヨシは機関の人間か、もしくは古泉の例の知り合いの1人だと思うな…

執事!?と思って古泉に聴いた所、麻雀部の部長付の執事だという。
個人で執事をもってる高校生ってのはいったい何者なんだよと思って再度古泉に聴いた所、その麻雀部の部長は龍門渕高校を運営する理事の娘で、そして龍門渕というのはその地域のなかでは結構な名家であり、資産家でもあるんだと。
執事を持っているのもうなずける。
つまりは、規模はどっちがでかいのか分からんけど、俺たちの住んでるところで言う鶴屋家のような立場ってことだな。
どうでもいいが鶴屋さんの家にも執事はいるのかね。
いつぞやの、料理の腕は高級料理店のシェフレベルで、WRCレベルのドライビングテクニックと船舶免許を持つ荒川さんは時期限定の執事だったが、執事を生業とする人になんて初めて会う。
えーと、駅を出たところで名前を呼べば、瞬時に来てくれるといっていたらしいんだが本当かね。

確か名前は…
「萩原さん?」

「はい。お待ちしておりました。SOS団の皆様。」

後ろから声がした。振り向くと荒川さんみたいな服に身を包み、慇懃に礼をする若い男性が居た。
執事と言うとなんとなーく荒川さんのイメージがあったから軽く驚いた。
服装からしてこの人が執事なんだろうな。つーか今までどこに居たんだこの人。
仮に隠れていたとしても周囲に遮蔽物なんてないぞ。

「屋敷でお嬢様方がお待ちです。どうぞこちらへ。」
萩原さんは俺たちを黒塗りの車へ案内し、ドアを開けて俺たちを車内に座らせた後、自ら運転席へ乗り込む。
ちなみに席順は助手席が俺、運転席の後ろがハルヒ、その他という座り方だ。ちなみに助手席ってのは一番身分が低い者が座る席である。
SOS団内貢献度で地位を定めた所俺がダントツで最下位なのでこの席順だそうだ。悪かったな。
「ご気分が悪くなりましたらなんなりとお申し付けください。」
萩原さんはそういったあと、ゆっくりと車を発進させた。
龍門渕高校までは一時間ほどで到着するという。
ハルヒがなにやら喋っているが、どうにも疲れが抜けていない俺は船をこぎ始めた。
席が助手席で良かったな。ハルヒに邪魔される心配がない……そして俺はまたも眠りについてしまった。

バァン!
「!!」
爆音で目が覚めた。一気に目が冴えた。何が起こった一体。横を見るとハルヒがバスでもらったパンフか何かで作った紙鉄砲みたいなものを持って立っていた。
「何時までも寝てるんじゃないわよこのバカ。着いたわよ」
俺はお前程エネルギーに満ちあふれてるわけじゃないんでね。
「ほら早く行くわよ!」
襟首を掴むなバカ。服が伸びるだろうが。ハルヒの手を外して車内から出る。
「おはようございます。もうお疲れのようですね。」
古泉がニヤけながら言う。ほっとけ。
「環境適応能力の欠如ね。だからあんたは平団員なのよ。まさかいつも使ってる枕がないと寝られないーとかそんな理由じゃないでしょうね。」
んなわけあるか。
「ま、いいわ。萩原さんが荷物出してくれたし、行くわよ!道場破りへ!」
練習試合じゃなかったのか。

今日はここまでです。次回はモンブチメンバーとの邂逅、の予定です。
書き溜まったら透華します。それでは。

胸を張って堂々と歩くハルヒ、それに追随する俺たち、という列でお屋敷へ向かう。
つーかどんだけ庭が広いんだここ。庭で五輪が開けるんじゃないか?
萩原さんの案内で屋敷に入った俺達は、あてがわれていた部屋へ(数人は泊まれるような広さの部屋が一人一人に与えられた。)行って荷物を置き、龍門渕高校麻雀部の部長さん―つまりは龍門渕高校の理事長のご令嬢―がいるという部屋に向かった。萩原さんがその部屋の扉をノックする。
「お嬢様、SOS団の皆様がお見えになりました。」
「通しなさい。もう下がってよろしいですわよ。ハギヨシ。」
「はっ。」
…ここはアニメの中か何かか?現実でこのような「ザ・執事と令嬢が交わす会話」を聞くとは。

萩原さんがドアを開け、最後に俺が部屋に入るとドアが閉められた。
部屋中央には長い金髪の女子がいた。どうやらこの人が龍門渕のご令嬢のようだな。
お嬢さんはこちらに向かってスカートをつまんでお辞儀をした。
「龍門渕家へようこそ。私は龍門渕家当主の娘、龍門渕透華と申します。以後お見知りおきを…」
「あーーめんどくさいからいいわよそういうの。」
おい。折角向こうが挨拶してるのになんつーこと言いやがる。
「だって同い年でしょ?そんな肩肘張らなくてもいいじゃない。強いやつと打たせてくれるんでしょ?あんた達の強さは映像で見たし、特に最後に打ってた娘とは是非とも打ちたいわ!」
どこまでも自分本意なことだ。ほらみろ。やっこさん、固まってるぞ。

「…ふふっ」
ん?
「おほほほほっ。」
なんか笑ってるけど。
どうでもいいことだが手を口にかざして上体を斜め気味にして笑う、いわゆるお嬢様笑いをする人間を俺は初めて見た。
「お噂の通りの方ですわね。」
一体どんなお噂が流れていたのだろうな。
「お許しくださいませ。形式に則った挨拶でしたので。」
「もうあんたの事は分かったしいいわよ。あたしがSOS団の団長の涼宮ハルヒ。そしてあたしの忠実なる下僕達よ。コイツはキョン。」
「キョンさん、ですの。面白い名前ですこと。」
おいやめろ。アホなあだ名がまた広がる。かといって本名を言おうにももう言うタイミングを逃したと言わざるを得ない。ちくしょう。
龍門渕のお嬢さんは、俺の顔をまじまじと見つめ、
「…失礼ですが、団体戦には出場していらして?」
「ああこいつ、風邪のせいで欠場して補欠に代わりに出てもらってたのよ。まったく軟弱な部下で困ったもんだわ。」
俺が風邪に罹患したのは二日目からだろう。まぁ確かに一日目からそういう兆候があったことは否めなかったが。
「まぁそういうことでしたの。」
納得されてしまった。訂正するのも面倒だしいいか。
ハルヒは何事もなかったかのように、
「で、古泉君、有希、みくるちゃんね。以上!」
ずいぶんとずさんな紹介だ。ま、この三人の真のプロフィールを言っても頭がお花畑な人扱いされるのが関の山だがな。

眠気が限界なのでここまでとさせて下さい。それでは。

おつおつ

荒川さん(意味深)

ナースか何か?

おつかれー

ここで三人の素性を紹介すれば荒川さん√にいける可能性が微レ存?

>>108
おっかない女神様に憩ちゃん改変されるんじゃね

執事の荒川さんは三箇牧の荒川さんの娘じゃないのかよ!

>>110言う順番逆だろ

金曜ロードショーを見ていたら遅くなってしまいました。作者です。
ちなみに、私は単行本を持っておりませんので、龍門渕の屋敷の内装や敷地内の営造物については完全に創作しています。
本誌と異なるものがございましても、あしからず。

では再開します。

「で、あたしはもういつでも勝負できるんだけど、やんない?」
「ふふっ、お待ちくださいませ。皆様はまだ朝食をとっておられないでしょう?私もですし、それに皆様は長旅でお疲れですわ。まずは朝食をとって、十分お休みになられては?」
「んーあたしとしては今すぐでもいいんだけど、確かにお腹がすいたし、眠いし、それでいいわ。あんたたちもそれでいい?」
文句があるわけがない。俺も腹が減った。眠くはないけど。
「ではここを出ましょう。ハギヨシ?」
と、龍門渕さんが言うとドアが開き、萩原さんが現れた。ドア越しなのによく聞こえたな。
「皆様、お食事のご用意ができておりますので、どうぞこちらへ。」


俺たちは広い空間に長テーブル、暖炉、テーブルの上には小さな燭台などなど、洋風の屋敷で食事をとる場所といったらここ、というイメージそのまんまの部屋に通された。
そこで俺はまた軽く驚いた。なぜかというと予想はしていたんだが、メイドが数人居たからである。
そのメイド達は外見から察するに全員ミドルティーンだ。年齢的に俺達と違うところが見いだせない。それより、一人男混じってないか?気のせいか?そいつは俺や古泉よりも背が高く、顔も美形だからなおさら男に見えるが、俺がそう思ったのを感じ取ったのかご令嬢が「我が龍門渕家のメイドは全員女性ですわよ」と若干笑いをこらえつつ言った。
いや別にそこまで詮索する気は無いんだけどさ。
メイド達は俺たちに向かって深々とお辞儀をしていた。
そしてそいつらが甲斐甲斐しく給仕をしてくれる中、俺たちはお互いの事を喋りつつ(主に話してるのはハルヒと龍門渕のご令嬢だったが。)朝食をとった。朝比奈さんが真剣に彼女らの事を観察していた。

当然っちゃあ当然なんだろうが、洋風の朝食はめちゃくちゃ美味かった。
龍門渕のお嬢さんは作法に乗っ取って食べていたようだが俺たちは全く分からなかったので適当に喰った。
食事が終わると
「さて皆様、長旅でお疲れでしょうからまずはお部屋でごゆっくりおくつろぎ下さい。」
そうだな。特に我らが団長様はお休みになられた方がいいだろうな。俺の精神的にも。
「んー……やっぱりやんない?今から」
やんない?ってお前今はまだ朝の八時前だぞ。こんな朝っぱらからやるか普通。折角、仮眠取れる時間があるんだ。寝とけ。
「何いってんのよあんた。一番グースカ寝てたくせに。」
「向こうさんも色々準備とかあんだろ。俺たちには分からないような。」
「そういうわけではないのですけども、実は外部から数人ゲストを招いているんですの。少々彼女らとはつながりがありまして、皆様がこちらに来る事を話したら、是非ともあなた方と打ちたいとの事で。あと数時間ほどで到着するとの事なのですが…」
ゲスト?へぇー。

「へー。相手が増えるのは別に構わないけど、そいつら強いの?」
「ええ。実力はわたくしが保証いたしますわ。」
「ならなおさらよ。あんたたちと打って今からウォーミングアップしたいわ。」
麻雀強豪校の龍門渕高校麻雀部の部長さんがいうなら、腕に覚えのあるもの達、ということだろう。

それにしても、なんかお嬢さんの歯切れが悪いな。
なんとなくだが、向こうさんが今すぐ麻雀を始められない理由がなにかあるようだな。と思い俺はハルヒの言葉を遮った。
「まずは休もうぜハルヒ。お前だって体調が万全の状態とはいえんだろうよ。他のみんなもな。休んでコンディションを整えておいた方がいいんじゃねえの?それにお前、バスであんまり寝てなかったし、眠いって言ってただろ。仮眠とっとけよ。」
実は俺はハルヒが隠れて欠伸をかみ殺すのを屋敷についてから何回か目撃していた。
ハルヒはぶすっとしたときに見せる特有のアヒル口を俺に向けて見せた後
「…わかったわよ。でもその代わり打つ順番はあたしが最初だからね。」
龍門渕のお嬢さんは俺に向かって僅かに顎を引いて見せた。多分俺にしか分からなかっただろう。
「皆様には随時、内線でご連絡いたしますし、時間になったら呼びにも行かせますわ。まずはお休み下さい。では皆様、ハギヨシにお部屋まで案内させます。ハギヨシ?」
「はっ。みなさん、こちらに。」
萩原さんに促され、俺達は部屋を出た。俺が最後だったのだが、部屋を出る間際
「コロモは起きまして?」
「いえ、まだのようです…」
なんて会話が聞こえてきた。なんだろうね。ま、そのうち分かるか。

俺達は各々部屋に戻った。ハルヒは目をこすりつつ、「そんなにあたしに寝て欲しいなら寝てやるわよ」とかいいながら部屋に引っ込んだ。眠いなら素直に眠いって言え。
古泉も「いやあ実は僕も少々眠くてですね。すこし寝させてもらいますよ。」と言い、朝比奈さんも「わたしも少し…」と言って部屋に入っていった。
長門?果たしてコイツに睡眠は必要なのか疑わしい。こいつは何も言わずに部屋に引っ込んだ。
俺はと言うと、まったく眠気を感じていない。ハルヒに言われた通り、一番グースカ寝ていたようだ。
部屋でしばらくぼーっとしていたり持参した麻雀の本を読んだりしていたのだが、さすがに退屈なので内線をかけて萩原さんに許可を得た後、俺は外の空気を吸いに出た。

お屋敷の外に出る。空は真っ青、快晴だ。
行く当てもないのでなんとなく車で来た方向を逆に歩く。
少し歩いたところで俺は立ち止まって空を見あげ、セミの喧騒に耳を澄ませる。
いいね。俺は夏の暑さとセミの喧騒をこよなく愛する男と自負している。
自分の好きな季節が近づいてきている。嬉しいことじゃないか。
ふと、アイツの顔が頭に浮かんだ。元気にやってるかな……前にも言ったがアイツの邪魔はしたくないので、今はもちろん東京に行っても連絡はしないつもりだ。
まぁどうせ分かるだろうから、向こうから来る可能性も……ま、無きにしもあらずと言ったところだが、そんな余裕はアイツにはないだろう。
アイツは個人戦出場だからな。俺の記憶が正しければ個人戦は団体戦が全て終了したあとに行われるはずであり。個人戦が始まる頃には俺達は結果はどうあれ東京を後にしているはずだ。
もし団体戦出場だったとしてもなおさらだ。なんといってももしそうなっていた場合はアイツにとって俺は敵なんだからな。
つまり、どっちにしろこちらからの連絡はしないって事だ。

でもまぁ、会えたら会えたで嬉しいけどな…
と思いつつまた歩き出す。そのとき、俺の横を車が通った。だが俺は大して気にするでもなく、歩きを続ける。

それにしても練習試合ね…初めての対外戦となり、見事に負けたあの雀荘の一件から一ヶ月近くは経っているものの、まだまだ俺は弱い。
去年IH全国出場を全員一年生というメンバーで決めた龍門渕高校。そしてその部長が実力を認める「ゲスト」たち。
はっきり言って俺と彼らの実力差は段違いといえるだろうな。
ま、それは今は仕方のないことだから、胸を借りるつもりで挑もう。
そりゃ、多少の劣等感を感じざるを得ないだろうが、俺にできる精一杯のことをやってやろうじゃないか。

せいぜいSOS団平団員の名に恥じないように、な。

そんな事を考えながら歩いていると、右肩を二回後ろからつつかれた。感覚的に判断すれば、人差し指のみで。

後ろを振り向くと、途中で右頬になにか細いものが突き立つ感触がした。視界の右端に金色の髪が見える。



過去に俺に対してこんないたずらを仕掛けてきたやつは、妹を除けば一人しか居ない。



俺は肩をすくめ、後ろを振り返る。

そこには、一昨年までは毎年のように見ていたアイツの笑顔があった。


相変わらず綺麗な顔立ちに、切りそろえられた金髪。左右で色が違う瞳。赤と青の瞳が、俺を優しく見つめている。


「ふふ。ひっかかったわね。これで何回目かしら?」

そりゃ何の警戒もしてなかったからな。お前こそやめようとは思わないのか?
そう返すと、そいつは子供のようにいたずらっぽく微笑んだ。

「久しぶりね。キョンくん。」

俺の従姉妹――福路美穂子が、そこにいた。

キリがいいので今日はこの辺で。それでは。

キャプテン! 乙



これはキャップでなく美穂子さんだな間違いない

風越の頼れるキャプテン福路美穂子と上埜さん狂のキャップは別人

遅くなってしまいました。作者です。再開します。

「背、伸びたわね。もう私よりもずっと高いじゃない。」
そりゃあお前、一応成長期ですし。
「あーあ。昔は私の方がキョンくんより高かったんだけど。ついに私の方がお姉ちゃんだって言い張れる要素が、歳だけになっちゃったわ。」
実に良い笑顔で言った。歳は一年しか違わないだろうが。あと、何がお姉ちゃんだ。
「あら。たしか私が6歳の頃だったかしら。ミホコお姉ちゃんの家の子になりたいー弟になりたいーって言ってたじゃない。」
知らん。大昔の話をしてんじゃない。
「今でも大歓迎よ?」
なるわけねえだろ。バカ。
「ふふっ。」
こいつは相変わらずだ。俺をからかう為に俺が昔犯した失態やら失言やらをしぶとく記憶し、話題に出してくる。正直言って恥ずかしい。
そしてこのような話題にたいして対抗する術を俺は持っていない。俺の記憶の中では、こいつは品行方正を貫いているからだ。故にツッコミを入れるしかない。なんたる理不尽。

遥かに年下の親戚たちなら沢山居たんだが、年齢が近い親戚はお互いしかいなかった。
故に、俺が物心ついてからは、夏やたまに正月に親戚が集合した時は必ずコイツと一緒に行動していた。
一緒にいろんな所にも行ったさ。遊園地行ったり釣りしたり海に行ったり山上ったり、枚挙に暇がない。コイツが麻雀を始めてからはそういう機会も少なくなったんだがね。

「ところでお前、どうしてここに来たんだ?」
「昨日電話で龍門渕さんに呼ばれたのよ。今日と明日はコーチの用事で練習が休みなんだけど、明日は自主練に学校に行こうと思ってたら突然電話がきて、あの涼宮ハルヒがいる兵庫県代表チームのSOS団と練習試合をするから来ないかって。キョンくんは?」
ああコイツは知らないんだな。俺がSOS団のメンバーだってこと。それもそのはずだ。全ては新聞と、それを訂正しない俺達が悪い。
「ああ、俺は」


「キャプテーーーーーーーーーーーーン!!!」


なんだ?誰だ?声がした方向―お屋敷がある方向だ―を見るとこちらに向かって走ってくる女子が見えた。おそらく俺達と同じくらいの歳だろう。
短い髪が猫耳みたいに屹立している。逆立ってんのか?針金かなんか入れてるのか?
そいつは俺を押しのけ俺と美穂子の間に割って入ると美穂子をかばうように立ち、息を整えつつ。
「おま、お、おおお、おま、お前、なにもんだし!!」
痛えなおい。それよりお前こそ何者だよ。美穂子の知り合いか?
「にゃ!?名前呼び!?」
そいつは素っ頓狂な声を上げたと思ったら、うつむき、
「キャプテンに男とか……ぜ、絶対、ぜったいありえないし……」
なんかぶつぶつ言ってて聞き取れない。キャプテンってのは美穂子のことだろうな。

「あの、華菜?」
「……いや、もしかしたら親戚って可能性も…ってはい!?なんだし!?」
「何を思ってるのか分からないけど、彼は私の従兄弟よ?」
「イトコ!?…なんだ、よかった…」
何が良かったのだろう。
「紹介するわね。彼、キョンくんっていうの。」
おいこら。そっちの名前で紹介するな。
「いいじゃない。みんながみんなあなたのことキョンくんって言うんだから。」
またいたずらっぽく微笑みながら言う。


毎度毎度、この笑顔の前では反論する気が雲散霧消していく。なんでだろうね。


「キョン。わかったし。あたしは池田華菜っていうし。二年生だからお前とタメだし。よろしくだし!」
池田ね。了解。
「それで、キョンくんはなんでここに?」
ああそういえばそういう話だったな。俺、SOS団のメンバーなんだよ。
「へ?」
「え?」
おお、驚いたお前の顔なんて久しぶりに見たな。

「てことはお前……兵庫県代表選手なの?」
そういうことになるな。俺はまだ全然弱いけど。
「でも…新聞で兵庫県の代表が北高だって知って、まさかと思ってメンバーを見たけどキョンくんの名前なかったわよ?試合の映像は見ていないけれど…」
新聞に書いてある、補欠一名ってのが俺だ。本当は正規メンバーなんだがね。
それに試合の映像を見ても名前は出てるかもしれんが俺の姿は出ていないと思うぞ。俺、試合に出ていなかったからな。
「どういうこと?」
俺は前述した経緯を話した。
「そういうことだったの。なにはともあれ、全国出場おめでとう。キョンくん。」
ああ。サンキュー………若干複雑だが。

そのとき、龍門渕家の敷地前の歩道で話していた俺達の横を猛スピードで車が走り抜け、大きな音を響かせながら急ブレーキをかけて停止した。
後ろのタイヤが若干宙に浮いていたぞ。どんだけスピード出してたんだよ。あっけにとられて見ていると、停止した車の運転席の窓から人が身を乗り出してこちらを向き手を振った。

「ワハハー、みっぽー、かなー。元気だったかー?」

「あっ蒲原さん。おはようございます。」
「おはようございますだし!」
「ワハー?なんか知らない顔がいるぞー?」
とか言いながら停止した車(おそらくフォルクスなんとか)から降りてきた女子は、ワハハーといいながら俺に近づいてきて、蒲原だーよろしくなーと言った。
次いで、もう一人女子が降りてきた。若干ふらつきながら。あんなハチャメチャな運転の車に乗ってたんだから当然そうなるだろうな。
その人はしばし頭を抑えてからきりりと背筋を伸ばして加治木だ。よろしく。と自己紹介をした。
「もう一人いるんだが…モモ?」
「……ここ……っす。」
俺の正面やや右にいきなり人が現れた。うお。いつ沸いたこいつ。いつぞやの周防九曜を彷彿とさせる登場の仕方で出てきた女子は、東横というらしい。

「あー俺は」
「彼は私の従兄弟で、キョンくんっていいます。」
……もういいや。それでいい。よろしくどうぞ。
「よろしくお願いするっす。」
「福路の従兄弟とは。それにしても変わった名前だな。どうぞよろしく。」
なんというか、頼もしい雰囲気が漂う人だな。キャリアウーマンっていう言葉が似合いそうな印象だ。この加治木さんは。
「私たちはキミを知らないんだが、ここに居ると言うことはキミも龍門渕に呼ばれた口か?どういった理由で?」
俺はさっき話した経緯をダイジェスト版でお送りした。
「…なるほど。ここで会ったのも何かの縁だ。清澄ほどではないが、君たちの事も応援させてもらうよ。がんばってくれ。」
「先輩かっこいいっす!」
今の台詞のどこにかっこいい要素があったのか皆目わからん。が、とりあえず礼を言っておいた。
「んじゃちょっち車おいてくるよ。先行っててくれー」
と言って蒲原さんは車の方へ小走りに駆けていった。
「行こうか。あんまり向こうを待たせるのも悪い。」

今日はここまでです。
できるだけ需要が沢山ありそうなキャラを出したつもりですけども、如何でしょうか。
書き溜めてきます。それでは。


美穂子さんかわいい



久しぶりにSSで美穂子さんを見た気がする

短めですが、再開します。

加治木さんの一言で、俺達は屋敷に向かって歩き出した。すぐに蒲原さんも合流し、屋敷の入り口まで少しという所にくると、
「さとみーーみんなーー」
ここに来たときに龍門渕さんから、従姉妹が住んでいる離れがある、と言われた方角から、妹くらいの背丈の女の子が小走りでこちらに向かって来た。ウサギの耳のように見える赤いカチューシャがぴょこぴょこ揺れている。腰ぐらいまである長い金髪が日の光を浴びてキラキラ光っている。あとこいつはどういうわけか腰にでかい懐中時計(懐に入らないくらい大きいから機能面から見れば“懐中”時計とは言えんよな)をつけている。重そう。
「わははー♪」
「ワハハー。」
駆け寄ってきたかと思うとなんか蒲原さんと抱き合ってくるくる回ってる。ああ俺も昔アレを妹にやってとせがまれたことがあるなと思いながら見ていると、
「して、主は何者だ?……あっ、衣は、天江衣というのだ。」
そいつは突然停止すると小首をかしげながら俺に喋りかけてきた。ずいぶんと…あー、個性的な言葉使いだ。
しかし外見だけでみたら妹と同年代にしか見えない。

やや不躾気味に名前を訊いてから、まるで漫画か何かでの自己紹介の際に飛び出す台詞のお決まりである「人に名前を訪ねるときは自分から云々」を思い出したかのように自己紹介を付け加えている。別に俺は気にしないけどね。
つーか、天江衣ってどっかで聞いたことがあるぞその名前。なんだったかな…まぁいいや。
そういえば俺はやっと今回自己紹介の際に本名を告げる機会に恵まれたな。本名を告げると、
「お前の名前の字はどう書くのだ?」
お前って。まあいい。スルーだ。それにしてもなんでそんなことを言う必要があるのか。
一応教えると
「そう書くのか…………」
しばしの逡巡の後、
「よし。お前の事はこれから、キョンと呼ぶ。よいな。キョン!それと、衣とともだちになってくれ!」
……なんだ?俺には初対面の人間にキョンと呼ばれる呪いでもかかってるのか?

俺の名前の字面からキョンという名称を連想して始めに俺をそう呼んだのは俺の祖母だったが、こいつは今日俺とは初対面のはずで、たった今名前を教えただけなのにいきなりそう呼ばれるとは。板についてきたってことなのか。こんなのが板についてたまるか。だいたいキョンと呼ばれるのが板についてきたってどういう状況だ。
名前の方はまあいいとして、なんの脈絡もなく友達になってくれとはいきなり何を言い出すんだこいつ。ちょっと面食らった。
いや別に友人になるのに否やはないが……
俺の後ろで従姉妹が小さく吹き出した。おいこら。笑うな。
「どうしたのだ?ともだちっていうのはあだ名をつけたりするものなのだろう?トーカが昨日教えてくれた!」
「いえ何でもありません…ふふ…ちょっとおかしくて…」
「そうか、で、キョン。衣と、ともだちになってくれるか?」
若干不安気なニュアンスが混じっているように思える。今時のガキにしてはやけに邪気がないというか、素直っぽいというか。
まるで妹と話しているような印象を受ける。
「断る理由がないしな。いいぜ。」
「本当か!わーいまたともだちが増えたー♪」
「ワハハー。よかったなーころもー」
「うん、良かったー♪」
蒲原さんとじゃれあうこいつの姿は、なんかまた妹の姿とダブって見えた。背丈同じくらいだし。振る舞いも…まぁまだ知り合って五分と経ってないから全ては分からんが。

「キョンくん、」
俺の後ろから従姉妹が囁きかけてきた。何だ?
「あの子、天江さん、長野県予選団体戦で龍門渕の大将をやっていたのよ?知らない?」
龍門渕の大将?ああ、思い出した。長野県予選の試合の映像は俺は見ていないのだが、牌譜でその名前を見たことがあった。海底を4回和了してたやつだ。
ってことはこの子供みたいなのが俺とタメってことか。本当に世の中いろんなヤツがいるもんだ。ま、知り合いが増えるってのは悪い事ではないよな。
「キョン。衣のことは、姓ではなく、名前で呼んでくれ!」
名字呼びで済ませようと思っていたのだが。別にそうしようと意識しているわけではないんだけどね。
思えば俺は人を名前で呼ぶ事が殆ど無いな。妹とハルヒくらいか。まあそれは別に関係ないか。
「あいよ。衣。」
「うん!」

以上です。では。

読みづらい

>>140 改行を忘れていたようですね。以後気をつけます。

では書けた所まで。短いですが。
衣が透華の事をどう呼んでいるのか知識が曖昧なのでとりあえず想像で書きました。これで合っているでしょうか。


屋敷入り口前で溜まっていた俺達は、会話を聞きつけてやってきたのだろう萩原さんの案内で俺達がちょっと前に食事をとった広間に向かった。どうやらそこに全員集合させるらしい。途中、衣に肩車をせがまれ仕方なくやってやりながら歩く。肩車なんて数年前に妹にしてやって以来だな。

屋敷に入ると、龍門渕のご令嬢に出くわした。
「あ、トーカ!キョン!下ろしてくれ!」

俺が身をかがめるとさっと飛び降り、とてとてと駆け寄り
「おはよう!さっきともだちができたぞ!ほら、キョンだ!」
「おはよう、衣。良かったですわね。」

慈愛の微笑み、とでもいうのだろうか。優しげな笑顔を衣に向けるご令嬢。
どうやら先ほどの朝食の時、雑談の中で訊いた彼女の従姉妹というのは俺の肩の上に乗ってたこいつの事らしく、よく見たらなんとなーく似ている気がする。

「あの涼宮ハルヒと相見えるのが楽しみだ!早く行こう!トーカ!」
衣は待ちきれないのか俺達よりも少し先行し、萩原さんと話しながら歩いている。
と、俺の横にご令嬢が近づいてきて、声を低くして話しかけてきた。

「先ほどはフォローして下さってありがとうございます。あの時点では衣がまだ起きてきておりませんでしたので…」
そういうことだったのか。んじゃあさっきあの部屋を出る間際に訊いた会話はこれについての内容だったんだな。
礼をいわれるほどじゃないっすよ。ウチの団長に堪え性がないから悪いんです。
あれでも抑えてる方なくらいの破天荒なやつですから。

「ふふっ。雑誌のインタビューの記事からそのような印象は受けておりましたわ。」
そりゃそうだろう。初見なら誰でもそう思うだろうな。
なんせ、「怒濤の高打点和了が武器のようですが、どのようにその戦法を身につけられたのですか」という質問に一言
「気合いよ!」って答えるやつなんて日本中の高校麻雀部員探してもハルヒしかいないだろう。
質問者からしたら、こういう努力をしていたとか練習法がどうとか、
そういった切り口に話を持っていきたいという風に考えている質問だというのにまるっと無視してあの回答だからな。

「衣にもそろそろボーイフレンドができていい頃だと思っていましたの。どうぞ仲よくしてくださいまし。キョンさん。」
ボーイフレンドて。正直に言って反応に困る一言であるが、ご令嬢の笑顔を見てると肯定しないのがとても悪い事のように思え、
俺はええ、とだけ返答した。
どうせ会う機会なんてこれっきりだろうから、別に問題なかろう。すると何を思ったのかご令嬢はふふっと小さく笑った。
月並みな台詞だが、お金持ちの思考回路はどうもよく分からん。鶴屋さんは別として。

「さ、行きますわよ。SOS団の皆様もすでにお集まりですし。」

今日は以上です。それでは。

お疲れ様です

地の文はともかく台詞「」の上下は一行空けて欲しいな

>>147 了解です。以後そのように致します。

再開します。

ここを曲がればさっきの場所に着くという角を曲がったところ

「うお!」
「!」

曲がった先から歩いてきた人とぶつかりそうになったが、お互いたたらを踏んで何とか転ばずにとどまった。

「あー…すまない。」
「…いえ。」

目を合わせようとしない。印象悪くするぞ。そいつはやはりというか女子であり、整った顔立ちで学校の制服を着ている。髪型はポニーテールで、青いリボンで髪を縛って後ろに垂らしている。

「あら、南浦さん、どこかへ?」
「…お手洗いを、借りに。」
「場所は分かりまして?」
「分かります。」

というと俺達の横をすり抜けていった。そういえばアイツもゲストの一人なんだろうか。

「はい。南浦数絵さんと言いまして、個人戦で大活躍なさった方ですわ。」

ご令嬢の話によると、長野県個人戦一位が俺の従姉妹であり、二位、三位、四位が長野県団体戦優勝校である清澄高校の生徒なので俺達と試合ができない。なので個人戦五位である彼女をツテを頼って招待したという。するってーと、俺達SOS団と龍門渕高校で10人、それと俺の従姉妹と池田のコンビ、加治木さん、蒲原さん、東横で16人。これが今回の練習試合のメンツなんだろうな。ちょうど4で割り切れるし。

ゲストの事に思考が至ったので、ついでになんでゲストを呼んだのかご令嬢に訊いてみた。

「端的に言えば、本来私たちだけが受けるはずだった皆様との練習試合の機会を、私たち個人個人のレベルアップの為に利用させていただこうと考えましたの。
先日、清澄、龍門渕、風越、鶴賀の麻雀部員たちで合同合宿を行ったのですが、それと同じような目的ですわ。
そちらは練習試合ができて、こちらは今全国で一二を争うほど注目されているダークホース中のダークホースである兵庫県代表校と試合ができる。
所謂win-winの関係というやつですわね。」

ご令嬢はさらに続ける。

「それに、私たちのように麻雀にどっぷり…これははしたない言葉でしたわね。
かなり傾倒している者達は、まだ見ぬ未知の相手や、相当な強者と打つことを至上の喜びとして享受するのですわ。
それを私たち龍門渕だけで受けるのはもったいなく思いましたの。
もっと沢山の相手と打って、もっともっと強くなりたいというのは、私たち雀士の共通の願いですから。」

俺達は全国クラスの実力を持つ強者たちにそんな事を思われる程に注目されていたのか。
なんだかさっき自分の中で決意をあらわにしたはずだったんだけど、俺の今の力量でそんな風に考えている奴らと対戦するのは申し訳なく思えてきた。
そんなことを思う俺の表情を読み取ったのか

「そんなに緊張なさることはありませんわ。
先ほど申しましたようにに確かにそういった少々真面目な目的もありますけど…」

けど?

「私たちの一番の目的は、みんなで楽しんで打つことですわ。
わざわざ遠くからいらして下さったんですもの。楽しみましょう?」

そう言って完爾と笑うご令嬢の顔は、俺の頭から不安をぬぐい去るのに十分な程の安心感を俺に与えてくれた。
おおう、これがアレか、器のデカさってやつか。やっぱ帝王学とか習ったりしてんのかね。この人。龍門渕家の次期当主だっていうし。
会社の社長とか、名家の人間とか、そういう人の上に立つ者には求心力とか、人間的な魅力がある、
というのはよく聞く話だが、俺は今それを身をもって体験している最中なのかも知れない。

「ワハハー。そうだぞー。確かに強くなりたいのもあるけど、それ以前に私たちは楽しいから麻雀を打ってるんだ。」

蒲原さんが付け加えた。

「強くなりたいんなら華奈ちゃんが手ほどきしてやるし!スパルタだけどな!」

はっ、サンキューな。池田。

「これから強くなればいいさ。大会まではまだ少しあるんだからな。」

と加治木さん。

他にも皆口々に俺に言葉をかけてくれた。有難い。

そうだな。ここまで来ちまった以上、憂えたって仕方が無い。
なんだか俺らしくもないアンニュイな考えに頭を支配されそうになっていたようだ。
小粒は小粒でもピリリと辛いっていうのを体現して見せようじゃないか。
こんな程度の状況、今までと比べたら苦境の内にも入らん。
精々全力でぶつかってやるさ。砕けない程度にな。

本日はこれにて終わりです。

突然ですが、今から、安価ではなく多数決をとりたいと思います。

もうすぐ麻雀パートに入るのですが、キョンがどんなメンツと卓を囲むのか決めていませんので、皆さんに決めてもらおうと思います。
キョンと戦わせたい人以下の中から三人選んで下さい。
名前が多く挙がった方から決定で、同数のメンバーが複数いる場合は私がサイコロなりなんなり使って決めます。

メンバーはSOS団を除く11名で、
福路美穂子、池田華菜、加治木ゆみ、蒲原智美、東横桃子のゲストたちと、龍門渕メンバーの五人と、南浦数絵です。

<書き込みの例>
・○○
・○○
・○○

と書いて下さい。

本日の0時にIDが変わるときまでが期限です。同一IDの複数の書き込みは後に書かれた方を無効をします。
書き込みがなければ私の好みで決めます。

それでは。本日はこれで。希望があれば書き込みお願いします。

乙です


透華
美穂子の三人で

キャプテン
ともきー
池田

加治木

キャプテン

福路美穂子
東横桃子
天江衣

>>153


純ニキ
○んぽさん

書き込みありがとうございます。

まだ麻雀パートまで行けませんけど、再開します。

鶴屋さんとはまた違ったご令嬢の人間力を感じつつ、そんなことを考えているとさっきの部屋の前に着いた。
中にハルヒ達がいるらしい。いざ萩原さんがドアを開けようという時に、隣にいた衣が真剣な表情をして呟いた。
「……やはり、ここまで来ても何も感じぬ。」
あ?何をだよ。
「気配だ。」
気配?それはアレか、プレッシャーとか、闘気とかか?いきなりなにいってんだこいつ。毒電波でも受信したのか。

てーのは嘘で。

あれほどの異常な和了を連発するようなヤツだから、少なくとも確率外の事象を起こす何らかの能力とか、力を持っていることは想像できる。
長門が言うには地球人の持つ能力の範囲内の、な。
今まで宇宙人やら未来人やらハルヒやらが起こす非日常の出来事にさんざ東奔西走してきたんだから、
俺が直面してきたそれらの規模を考えると、今のコイツの発言は一般人からしたら電波じみてんだろうが俺はそれを否定するのは憚られる。
今の俺は、コイツは少なくとも麻雀に関しては、いわゆる「オカルト」な力や感覚を持っているんだろう、なんてことなどたやすく信じられるさ。
実際に牌譜を見たってのもあるし。
古泉に言わせれば、「分かってしまうのだからしょうがない」ってヤツだろう。
というか、こいつさっきとは明らかに雰囲気が違うな。

「向こうから異様な気配は感じる。三つのそれぞれ異なったものだ。だが衣が想像していた涼宮ハルヒのものとは違う。」

三つ?それはSOS団のメンバーの事を言っているのかね。
ハルヒとは違うと言っているんなら古泉長門朝比奈さんしか居ないわけだが…というかそれしか考えられないか。
ん?確か前にも似たような事があったよな。
まさかコイツ、いつかの中河みたいに長門のパトロンの姿が見えるとか、そんなヘンテコな力を持っているんじゃなかろうな。
こいつが長門に一目惚れするなんてのはありえんだろうけど。
そうだとしたら長門が真っ先に動いているはずであるが、長門はこの屋敷に来てから何らアクションを起こしていない。
俺にも誰にも知らせずに既に消去なりなんなりを実行に移している可能性も無くは無いが、
ま、そこんところは今はどうでもいいな。
とすると、俺には分からない麻雀打ち特有の感覚なんだろう。

「清澄の咲や、ノノカの後輩や、去年全国で相見えた者達……常人ならざる力を持つ者から、衣は力を感じ取ることができる。」

衣はさらに続ける。

「衣は涼宮ハルヒの試合の映像を見た。かの者の力は満月の衣に勝るとも劣らぬものであった。
あれほどの支配を敷く剛の者の気配を衣が感じ取れぬはずがないのだが……それが床を出たときからずっと気にかかっていた……」

途中から独り言になったなこれ。
色々突っ込みたいところがあったのだが、俺は返事をしなかった。するとコイツは俺をまっすぐ見つめ

「お前からは何も感じぬ。驚くほどな。」

そうか。感じ取られても困るが。俺は古泉が太鼓判を押す普遍的一般人だからな。
いまさらミステリアスな属性は欲しくない。今のままで十分だしこれ以上何も望んでいない。
ただ最後の「驚くほど」っていうのが気になるが。

短いですが以上です。対局パートがある程度書けたら投稿します。

では


キョンェ…



キョンはてっきり近藤の能力もちかと思ったが違うのか

何もないからこそ何にでもなれるとか可能性が無限だとか未知数だとかそういうこと?

予想はよそう

無理に能力つけなくてもいいでしょ

どうしてみんなキョンに能力つけるの嫌がるかな?
作中で一般人だからってのは言い訳でしょうが、一般人から能力を得たキャラも数多くいるんだからキョンもそうあっていい
はずでしょ。

なにいってだこいつ

アスペ?

全員が全員何かしらの能力を持っていないといけないって訳でもないだろうに

対局パートまではもうちょっとだけお待ち下さい。

再開します。

萩原さんがドアを開けた。広間には雀卓(当然全自動卓だ)が四台。豪華だな。休憩用の椅子とテーブルもある。そこに座ってハルヒがだれかと談笑を…ってあいつ服は違うけどさっきのでかいイケメンメイドじゃないか?
見渡せば他にも朝食の時にみた顔がいる。全員さっきと服装がちがう。
頬に星のタトゥーシールかなにかつけてる女子とか、眼鏡をかけた長身の女子とか。
そいつは長門と向き合ってノートPCを目にもとまらぬ速さでタイピングしている。長門も同様だ。何してるんだろうね。
俺達が来たことに気づいたハルヒはこちらを振り向き

「やっと来たわね。さぁ始めま…」

固まった。どうしたんだろう。ハルヒの視線は俺というより俺の隣の方に向けられている。

「…か」

か?

「可愛い!!!」

やにわに叫んだハルヒは一直線に衣に駆け寄って隣に居た俺を押しのけ

「邪魔!」

痛えなおい。酷い仕打ちだ。デモ起こすぞ。

「いやーやっぱ実物で見るとより一層可愛いわねー!こんなに可愛いのにあたしと同い年だなんてー!」

とか言いながら衣に頬ずりしたり抱き上げたりなで回したり色々弄び始めた。

やれやれ、団長さんの悪い癖が出てしまったみたいだ。
コイツに目をつけられ、真っ先にその毒牙にかかってしまったのは朝比奈さんだったが、彼女は全力で応援したくなる程の健気さと、持ち前の天使の如く清らかで、
海よりも広いお心を持ってハルヒによる数々のセクハラに耐え、今やSOS団にはなくてはならない存在にまでになったのである。
だが今回はどうだ。天江衣が朝比奈さんのように広い心を持っているかなんてわからんし、
そもそも今までのまるで俺の妹みたいな振る舞いを見るに精神年齢が朝比奈さんとは大分違うと思われる。
まさか昔の妹みたいに泣いたりは…しないだろうが、衣の反応次第で場の空気が悪くなることは間違いないと思われる。
これから対局するっていうのに。自重しろよな。
しかし、自重しているハルヒ、なんてものは想像すらできず、はて、ではこうなることは避けられない事だったのかもな、
などど少し達観気味な心境になった。
とにかくだ、止めなきゃならん。なんせ

「んにゃああ~なでるなぁ~」

「…………」

俺とSOS団員以外は唖然として見てるだけであったからな。
SOS団内では俺を除いてハルヒを咎めるような言動をする者やハルヒに意見する者は皆無であり、
団長の暴走等こういった事態の収拾はどういうわけだかいつも俺がつけることになっているからだ。
俺はハルヒによる過剰スキンシップがそろそろエスカレートしそうなので

「アホかお前は」

団長の頭にチョップを入れた。さっきの恨みも込めて若干強めに。ハルヒは停止して俺を睨む。

「何すんのよ。痛いわね。」

何すんのよじゃありません。周りを見ろ。みんなドン引きしてるぞ。さっさと放してやれ。

「…わかったわよ。……ごめんね?つい。」

なにがつい、だ。しかし謝罪の言葉が出てきたあたり、去年の春頃のハルヒとは違う。こいつも最初期と比べたらずいぶんと丸くなったもんだなぁ。などと場違いにも俺は思った。

「…うん。大丈夫。一寸吃驚しただけだ。」

どうやら悪い方向には進まなかったようだ。それにしてもこの天江衣、初対面でハルヒの過剰スキンシップを受けたというのに意外と平然としているな。去年の朝比奈さんとは大違いだ。

「……衣?大丈夫ですの?」

さすがにご令嬢も虚を突かれたように唖然としていた。
ハルヒパワーがよもやここまでのものだとは思っていなかったんだろうな。

「うん。へっちゃらだ。」

「そうですの、では…初めてもよろしいですか?」

ええ、全然構いません。あのセクハラ女のことは気にせずどうぞ。
ちなみに、長門と長身眼鏡女子はこの間、ずっとカタカタやってた。

キョンがハルヒに制裁とは珍しい、もっとやれ

今日は以上です。では

乙です

過去話で、
クラスで浮いていて苦しんでいるが誰にも話さないキャプ→親戚の集まりの時にキョンがそれを見抜く→キャプ、キョンに悩みを打ち明ける→キョン、キャプを励ます→キャプ、キョンに惚れる
みたいな展開はよ

再開します。以下本文

まずは改めて自己紹介を、とご令嬢の仕切りでSOS団、そして美穂子らゲスト、龍門渕高校麻雀部員の自己紹介が始まった。
まずは龍門渕高校麻雀部員達の分を話すとしよう。
まず改めまして、と口火を切ったのが龍門渕のご令嬢。次に天江衣が、そして次が、

「透華から言われてるかも知らんが、井上純だ。よろしく。」

俺や古泉よりもまだ長身な井上純は、言っておくが、オレは女だからな。念を押すように付け加えた。さっきメイド服を着用していた事実があるのだから、これで男だったら俺は確実に引いている。心配ご無用。ちゃんとわかってんぜ。

「…沢村智紀。」

さっきまで長門とノーパソを向かい合わせてカタカタやってたのがこの沢村智紀だ。ちなみに、何をやっていたのかと思って長門の後ろからのぞき込んだところ、画面がどっかで見たことがあるようなゲームであった。
それもそのはずで、それは俺達が去年の秋あたりにコンピ研と対決したときのゲームだったのだ。
なんで長門がこれを持ってきたのかは知らん。
双方、分艦隊を最大限まで展開して目にもとまらぬ速さでタッチパネルに指を滑らせつつキーボードに指を叩きつけていた。
長門はともかく沢村智紀よ、これから麻雀やるのに指痙らないのか?

「国広一だよ。よろしく。」

こいつは頬に星のタトゥーシールをつけていたメイドだな。
どういうわけか両手に手錠をはめ、それぞれの手錠から伸びる鎖を腰に回している細く白いベルトに繋いでいる。
何の意味があるのやら。
思ったんだがこいつら、三人とも男みたいな名前だな。本当にどうでもいい話だが。
そして、さっきから主人であるはずのご令嬢に対して思いっきりタメ口で話しているのには誰も突っ込まないのかね。

で、次がゲストたちである。
「風越女子高校麻雀部三年生の福路美穂子です。」
「同じく二年生の池田華奈だし!」

従姉妹と池田のコンビと

「ワハハー。鶴賀学園麻雀部部長で三年の、蒲原智美だー」
「同じく加治木ゆみだ。」
「同じく一年生の東横桃子っす。」

鶴賀学園三人組。つーか最後の東横はいつからそこに居たんだろう。
全く気づかなかった。
それはハルヒも同様であったようで「あたしに存在を気づかせないとはやるわね…」なんて言っていた。
そして、いつの間にか戻ってきていた

「平滝高校一年、南浦数絵です。よろしくお願いします。」

こいつを加えて16人。これが、今回の練習試合のメンツだ。
ああそうだ、この時、美穂子は自分が俺の従姉妹であることを俺が既にSOS団に言っているだろうと考えていたようで、特に何も言うことなく自己紹介を終わらせていたらしい。
おわかりの通り、俺はそのことをまだSOS団に申告していないし、(古泉は知っていたようだ。なんせ俺の身辺調査をしたって言ってたからな。)
この時俺はコイツが従姉妹で側にいるという事実があまりにも自分の中で当たり前すぎて、周囲に言うという考えが露ほども浮かんでこなかった。
そのせいなんだろうが、昼に休憩をとって飯を食ってた時にある誤解が生じたのだが、まぁそれは後で話す。
別に重要なことでも無いし、すぐに収拾着いたからさ。

自己紹介も早々に、それぞれが席に移動し、練習試合が始まる。
ご令嬢が席に着くよう宣言したとたん、みんなの目つきが変わった。
漂わせる雰囲気も。この部屋全体の空気がぴりっと張り詰めた。これが、本場の空気なんだろうな。
練習試合とはいえ勝負は勝負。負けたくあるはずもないだろう。
この部屋に居るのは全員(無論、俺以外。古泉や朝比奈さんはどうかな。)が全国クラスの実力を持った猛者達であり、俺も思わず体に力が入る。
入ったところでどうなるもんでもないんだろうが。

さて、俺にとっては二回目の対外戦になる。

前に雀荘で打ったヤツらもおそらくは高校生であろうと思うが、今回は強いと言うことが確実に分かっている歴戦の強者達だ。
まぁ俺もあのボロ負けした時よりは経験を積んでいるし、さすがにワンサイドゲームって事にはならないと思うんだが………

という俺の甘い認識は、一番始めに卓を囲む事となった三人のうちの、一人の魔物によって、脆くも崩れ去ることになる―――

今日は以上です。いよいよ対局パートが近づいてきましたが…すみません。まだ書けておりません。
もう少し、お待ち下さい。

それでは。


ころたん来たか!

キョンがんばれ。強くなってくれ

ゲームでは負け続きの古泉だけど、麻雀では勝てるのかしら

古泉はなんというかそもそも勝つ気がなさそうだな
ひたすらベタオリ

見てる 最後まで完走してください
お願い致します

古泉のゲーム下手は何か勝ちを狙ってないというか接待プレイな気がする。

キョンが強ければ何でもいい

>>190
中学生はもう寝る時間だよ?

ごく短いですが再開します。以下本文

本日初戦の俺の対局相手は、
「よろしくね。キョンくん。」
「よろしくお願いしますわ。」

長野個人戦一位である従姉妹と、昨年度IH団体戦長野県代表校、龍門渕高校麻雀部部長のご令嬢―龍門渕透華。そして



「25000点か…衣と戦うにはちと、少ないぞ。」



全国区の魔物にして、昨年度IH最多得点記録保持者、天江衣。

………言っていいか?




なにこれ。




もう一度言う。なにこれ。

ここは地獄の1丁目とやらか?戦車に徒手空拳で立ち向かうようなもんだろこれ。
レベル1の状態で魔王城まで来てしまった勇者のような心持ちでいると

「キョン!トんだりしたら承知しないわよ!罰ゲームよ罰ゲーム!」

団長様のありがたいお言葉を賜った。
罰ゲームは嫌だがトばない保証は致しかねるね。
できればそれだけは避けたいと言うのが切実な願いだが。と考えながら俺は生返事をした。

ルールは高校大会ルール。持ち点は25000点。トビあり。途中流局あり他は云々。個人戦と同じだな。
ただハルヒに対して25000点は足りなすぎるだろ。
俺達はハルヒ相手には10万点持ちでやってたんだからな。それでも何回もトばされているんだけど。
主に俺が。
まぁ全国クラスの面々が集まっているんだから大丈夫かも知らんが。

全ての卓が半荘二回を打ち終わったら適宜交代。半荘一回毎に各自の点数はリセット。手加減は無し。
といった取り決めで行うようだ。とりあえずは放銃をせんようにしよう。
そしてどうせトぶならば、クセルクセス一世率いる六万のペルシア軍に僅か三百人の兵士で闘いを挑み、
大苦戦させたスパルタ王レオニダス一世のように、せめて最大限の抵抗を試みてから雄々しく散りたいもんだ。l

本日は以上です。本当に短くて申し訳ございません。
さて対局パートの直前まで来ました。次更新時は本当に対局パートです。
それでは。

乙です。
キョンがんばれ

再開します。以下本文

対局開始

東:キョン 南:福路美穂子 西:天江衣 北:龍門渕透華

東一局 親:福路美穂子 ドラは中

<初巡>

透華(まずまずの配牌ですわね。衣が様子見をしているうちに和了っておきたいのですが…)
1m2m2m3m8p9p1s2s3s4s南南中
――打、南

美穂子(……キョンくんはまだ分からないけど、天江さんと龍門渕さん相手では、初めから全力で行くしかないわね。)
4m6m7m1p4p2s3s5s5s6s7s8s東西 ツモ9s
――打、西

福路美穂子、開眼。

キョン(勝てる可能性はごく小さい。生き残るためにも、まずは和了らんとな。)
1m2m3m5m6m8m2p7p8p9p西北4s ツモ2p
――打、4s

美穂子(…初巡からそれを切るの?いい手なのかしら…)

衣(…まずは様子見だ。)
1m5m7m1p1s2s3s南西北北白 ツモ白
――打、西

<12巡目>

透華(張りましたわ…。高目で満貫以上ですしダマで構えましょう。)
1m1m2m2m3m7p8p9p9p1s2s3s中 ツモ中
――打、9p

美穂子(……河の状況から考えると、龍門渕さんは張ったみたいね。私も張っているけど。)
1s2s3s4s5s6s7s8s9s東東5p5p ツモ1s
――打、1s(ただしツモ切りでなく手牌の1sと入れ替え)

キョン(さて、安牌候補としてとっておいた東を切ればテンパイな訳だが……字牌があんまり場に出てないってことは結構危険牌だったりするんだろうな…)
1m2m3m5m6m7m7p8p9p東(7m8m9m) ツモ4m

キョン(…もうすぐ局が終わるし、ノーテン罰符は嫌だ。切っちまえ。)
――打、東

美穂子「ロン。5200です。」
1s2s3s4s5s6s7s8s9s東東5p5p 東

キョン(あらら。素直に罰符払いに甘んじておけば良かったのか。)

点数 キョン:19800 福路美穂子:30200 龍門渕透華:25000 天江衣:25000

美穂子(キョンくんは打牌の度に理牌し直し、次に切る牌の候補をあらかじめ手牌右端に置いておく癖がある。
前巡に手牌右端に置いた牌は、順子の最後か頭か字牌としか考えられない位置から動かされていた…
その私の読みが的中した結果ね。)

透華(この状況下での生牌の字牌切りはまずいですわよキョンさん…)

衣(……此奴、真の凡夫のようだな。)

透華(……個人戦一位福路さんの実力は県内随一。私も県内上位ですし、特に衣は合同合宿以降、特定の相手への高打点直撃や、
一向聴地獄からの海底といった、相手の心を折りに行くような打ち方に拘らなくなり、戦術の幅が広がったことでさらに強くなった……
キョンさん……厳しいことを言うようですがこの程度では、東場オーラスまで生き残れるかどうか、微妙といわざるを得ませんわ。)

各自が思考を巡らす中、SOS団団長、ハルヒの大声が部屋に響く。

ハルヒ「さーて、やっとこ、あたしの親ね!!」

衣(!!!)

透華(なっ…)

美穂子(えっ…)

三人とも、同時にハルヒの方を向く。大声に驚いたわけではない。
理由は離れていても感じる事のできる圧倒的な、プレッシャー。神に等しい能力の、その片鱗。
麻雀における異能の力への強い感応性を持つ衣はもとより、オカルトとは縁遠い福路美穂子さえも戦慄させるほどのものであった。
途端に、部屋全体が水を打ったように静まりかえった。

ハルヒ「え?何?どしたのみんな?」


衣(なるほど。卓につかぬうちは感じ取らせぬと言うことか。先刻力を感じ取れなんだのはこのためか。
しかしこれは……どうやら涼宮ハルヒ、衣はお前を見くびっていたようだ…)

透華(………未だかつて、これほどの気を放つ者には出会ったことがありませんわ…)

美穂子(……私でも感じ取れた………)

キョン(こいつらはなんで三人そろってハルヒの方を見てるんだ?もしかしてさっき天江が言ってた、力ってのを感じ取ったのかね。
俺は何にも気づかなかったが。ただ毎日近くにいるせいで慣れちまってるのかもな。ところで、誰か何か言ってやれよ。あいつに)

古泉「何でもありませんよ。さ、皆さん、続けましょう。」

古泉の一言で皆は麻雀を再開した。




東二局 親:龍門渕透華


キョン、配牌から好形の一向聴だったが和了できず、
九巡目、龍門渕透華、リーチ・一発・ツモ・タンヤオ・平和で満貫のツモ和了。2000・4000


点数 キョン:17800 福路美穂子:26200 龍門渕透華:33000 天江衣:25000

今日はここまでとさせて下さい。では。

ハルヒがいるとキョンの能力が出るとか、ハルヒがいないとキョンは弱いとかやめてくれよ

東場オーラス?

キョンの一人称じゃないとちと寂しいな
原作の雰囲気をよく再現してると思ったし
でもまぁ麻雀だし仕方ないか

>>202
>>1が引っ込んでssが書かれなくなってスレ落ちる原因になるから展開とか能力予想を書き込むのはやめて差し上げろ

おっそうか(ゲス顔)

キョンが弱いのヤダー

再開します。

東三局 親:天江衣 ドラは2p

衣(こちらも衣の親番だな。……さて、御戸開きと行こうか。)
北北1s3s4s6s8s9s3p6p1m2m9m ツモ5p
――打、5p

放たれる魔物の力。これまで幾多の雀士を悉く屠ってきた圧倒的な場の支配が、始まった。

透華(…来ましたわね。様子見は終わりと言うことですか。衣。)
2p4p4m7m中9m5m7p8p9m2m8s2s ツモ西

美穂子(!…配牌が…天江さん、始まったようね…)
2m6m9m5p白1p8p3s5s9s9s西發 ツモ南
――打、2m

キョン(あーくそ。喉渇いたな。なんか飲んどけば良かった。)
3m6m2p4p4p6p6p6p1s2s9s西發 ツモ東
――打、東


その後、一向聴地獄の名の通り、誰も鳴けず、有効牌を引けず、為す術も無く水底へ引きずり込まれてゆく。

透華(まだ午前中だと言うのに、この支配…。一年前の満月の衣よりも強いですわ。)

美穂子(…この局は和了れないわね。)

キョン(さっきからなんなんだ一体。俺は滅多に鳴かないプレイスタイルだけどさ。全く鳴けもしないわいい牌は来ないわ散々だ。これが一向聴地獄ってやつか。まぁ俺はまだ三向聴なんだけど。牌譜では見たが、実際に体験してみるとこうも精神すり減らすもんなのかね…)

そして、最後の巡、衣が海底牌を手にする。

衣「ツモ。」

1s2s3s4s5s6s7s8s9s1s(北北北)ツモ1s

衣「4000オール。」

キョン(へぇー…これがあの有名な天江衣の海底ね。確かに海底牌が何か分かっていないと無理だわなこんな打牌。

キョン(……というか、点数がやべえ。半分切ってんじゃん。)

点数 キョン:13800 福路美穂子:22200 龍門渕透華:29000 天江衣:35000

東三局一本場 親:天江衣 ドラは發

衣(…キョン以外のSOS団の四人は、それぞれが違った異質な気を放っている…。ことに涼宮ハルヒは。しかし此奴―キョンは全くの凡夫。以前の衣ならば、此奴など歯牙にもかけず壊していただろうが……分からぬのは、なぜあれほどの奇怪な手合いの中に、ただの凡夫が一人混じっているかと言うことだが……いや、衣の考えが過ぎていると言うのもあるのか…)

衣(いずれにせよ…この親で連荘して討ち果たすつもりで行く。お前がただの凡夫か、そうでないのか……そうでないのなら、衣に示して見せよ。キョン。)
1m1m2m1p2p3p8p8p3s7s8s8s東 ツモ2p
――打、東

透華(……衣の打点の高さを考えると、この局で終わるかも知れませんわね。)
4m6m9m3p3p5p3s8s8s東東北西 ツモ4s
――打、9m

キョン(うっわ。なんだこれ。)
1m4m9m1p3p7p8p1s5s9s西發白 ツモ3s
――打、白

美穂子「ポン」
1m2m4m5m7m3p4p7p1s6s9s(白白白)
――打、1m

美穂子(一向聴地獄から抜け出すには、独力では無理。他家を上手く利用しなきゃと思ってたけど…私にとってはいい打牌だったわよキョンくん。)

美穂子(これはチャンス…天江さんの親…早く流さないと。)

<三巡目>

衣(………)
――打、3s

透華(引けませんわね…ツモ切りですわ。)
――打、9p

キョン(…!)「チー」
1m9m1p1s2s5s9s發發西4m(7p8p9p)
――打、4m

衣(む…)

透華(…よく鳴けましたわね。しかしあまり有効な鳴きとは思えませんわね…。)

美穂子(……序盤からその形をとるの?余りにも不用意な鳴き…何をしようとしているの?キョンくん……)

キョン(ツモが悪い時は意味が無くっても鳴けば何かが変わるかもしれない。って聞きかじったもんでね。ナントカ殺法ってやつさ。)


美穂子(あのポンからツモはからっきしだったけど……いい所を引いたわ。)
2m4m5m3p4p7p1s6s9s(白白白)ツモ3m 
――打、9s

異常を発見したのでここで止めます。修正したらまた投下します。それでは

乙ー

異常!?
乙ー


>>211の福路美穂子の手牌が間違っていたので修正版を改めて書き込みます。



<三巡目>

衣(………)
――打、3s

透華(引けませんわね…ツモ切りですわ。)
――打、9p

キョン(…!)「チー」
1m9m1p1s2s5s9s發發西4m(7p8p9p)
――打、4m

衣(む…)

透華(…よく鳴けましたわね。しかしあまり有効な鳴きとは思えませんわね…純の真似かしら。)

美穂子(……序盤からその形をとるの?余りにも不用意な鳴き…何をしようとしているの?キョンくん……)

キョン(ツモが悪い時は意味が無くっても鳴けば何かが変わるかもしれない。って聞きかじったもんでね。ナントカ殺法ってやつさ。)

美穂子(あのポンからツモはからっきしだったけど……いい所を引いたわ。)
2m4m5m7m3p4p7p1s6s9s(白白白) ツモ3m
――打、9s

<四巡目>

美穂子(…あら、また…)
2m3m4m5m7m3p4p7p1s6s(白白白) ツモ7s
――打、1s

<五巡目>

美穂子(これで一向聴ね。)
2m3m4m5m7m3p4p7p7s6s(白白白)ツモ2p
――打、7m

<六巡目>

衣(……)
――打、3s

透華(……)
――打、西

キョン(……)
――打、中

美穂子(……張れたわ。)
2m3m4m5m2p3p4p7p7s6s(白白白) ツモ5s
――打、7p

衣(四巡連続の手出し……なっ、点は低いが張っているのか…?)

鳴くと、鳴いた相手の運気を弄くる能力か?

<七巡目>

美穂子(……キョンくんの初巡の白打ちと、無意味にも見えたあの鳴きのおかげかしらね。)

美穂子「ツモです。400・600」

2m3m4m5m2p3p4p5s6s7s(白白白) ツモ2m

衣(……差し込みで親を流された事なら県予選大会の時もあったが…夜ではないとはいえ衣の支配下で自摸和了だと?)

透華(衣の支配下で普通のツモ和了ですって?珍しいですわ…)

キョン(結局鳴いても俺のツモが良くなって状況が好転するわけじゃなかったな……ま、天江の親が流れただけでも良しとするべきだろう。)

点数 キョン:13400 福路美穂子:23600 龍門渕透華:28600 天江衣:34400

トラブって申し訳ありません。今日はここまでです。では。

乙乙ー

続きがたのしみ



次回も期待

乙なのよー
ちょー面白くなって来たよー

乙ですよー
続きが楽しみですよー

>>217
だから予想を書き込むのはやめれ

これからはageる程の更新量では無いものはsageで投稿します。今日がそれです。少なくてすみません。

東四局 親:龍門渕透華 ドラは6s

<初巡>

透華(………)
5m9m3p6p9p1s1s4s6s7s西西中 ツモ發
――打、發

衣(先ほどの和了…衣の支配を破っての物では無い。荒目の網から雑魚が抜け落ちるが如く、衣の支配の僅かな隙間を縫っての和了と考えるのが自然か。ならば二度は起こるまい。咲のように槓材を察知し、衣の支配の及ばぬ王牌から和了するなら兎も角だが、槓などそうそうできる物では無い。)
2m3m4m1s3s5s6s9s9s1p3p5p9p ツモ1m
――打、4m

キョン(うーむ……)
9m2p4p4p8p2s3s3s6s西白發中 ツモ東
――打、發

美穂子(………)
1m3m5m5p8p1s2s6s8s9s東南南 ツモ7m
――打、東

<九巡目>

透華(………)
5m4m3p6p5p1s1s4s6s7s西西西 ツモ9s
――打、9s

衣(今のところ誰も鳴けず手も進まず、といった所か…)
1m2m3m1s3s6s9s9s9s1p3p5p9p ツモ北
――打、北

キョン(さっきと同じだ。鳴けねえし有効牌もこねー。チー材でもポン材でもいいから誰か捨ててくれよ。)
2p3p4p8p9p2s3s3s6s8s西白發 ツモ南
――打、南

美穂子(さっきの和了は本当に僥倖だったようね…)
1m2m3m5m5p4p1s2s6s8s9s南南 ツモ南
――打、5m

<17巡目>

衣「リーチ。」
1m2m3m1s2s3s2p3p9s9s9s1s1s9p9p9p ツモ白
――打、白

キョン(ラスト一巡でのツモ切りリーチ…)

美穂子(鳴けないわ…)


<18巡目>

衣(先刻のミホコの和了…もしや衣の支配が及んでおらぬのかと思ったが今はそうではない……現に皆手が進んでおらず、今こうして衣が海底を手にする。)

1m2m3m1s2s3s2p3p9s9s9s1s1s9p9p9p ツモ 4p

衣(なっ……ド安目!?)

衣(……衣の感覚が間違っていた時はあった。咲たちと戦った県予選決勝の時だ。しかし今はそれとは違う。あのとき来たのは不要牌だったが、これは有効牌だ。)

衣(今回も、感覚を一つの選択肢として選び、ここまで手を作った。打点が高いことは半ば確信していたのだが…。)

衣(釈然とせぬ。感覚が完全に合っている訳でもなければ完全に間違っている訳でもない……)

衣「……ツモ。2000・4000」

キョン(うひー。親でなくて良かったぜ。なんとか一万点を切らずに済んだ。)

透華(…………)

美穂子(天江さんにしては打点が低い。不調なのかしら?)

衣(む、透華の様子が……。涼宮ハルヒの力にあてられたか。だが完全にあの状態になるまでには至っていないようだ。)

点数 キョン:11400 福路美穂子:21600 龍門渕透華:26600 天江衣:42400

書き込んでから気づきました。
>>225の17巡目と18巡目の天江衣の手牌が誤っています。正しくは

<17巡目>

1m2m3m1s2s3s2p3p9s9s9s1s1s ツモ白
――打、白

<18巡目>

1m2m3m1s2s3s2p3p9s9s9s1s1s ツモ4p

です。間違えてしまい申し訳ありません。それでは。

改めて読み返してみたらミスの多さに辟易してしまいました。ここに修正点を列挙します。

・最初の席順は 東:キョン 南:福路美穂子 西:天江衣 北:龍門渕透華 ですので起家はキョンです。
 よって東一局の親はキョン、東二局の親が福路美穂子、東三局の親が天江衣、東四局の親が龍門渕透華です。
 これについては書き直せないので脳内補完でお願いします。

・東四局について、親を終えたはずの天江衣が何故か二番目にツモっています。親を終えた人は次の局では北家になるはず で、ツモ巡は最後になりますので間違いです。東四局についてはこれから全体的に書き直します。ですが和了者も点数も 変わりません。

・他にもミスなどありましたら、ご指摘の程お願いします。

以上です。これから書きますのでしばらくお待ち下さい。

>>225の修正版です。

東四局 親:龍門渕透華 ドラは9p

<初巡>

透華(………)
5m9m3p6p9p1s1s4s6s7s西西中 ツモ發
――打、發

キョン(うーむ……)
9m2p4p4p8p2s3s3s6s西白發中 ツモ東
――打、發

美穂子(………)
1m3m5m5p8p1s2s6s8s9s東南南 ツモ7m
――打、東

衣(先ほどの和了…衣の支配を破っての物では無い。荒目の網から雑魚が抜け落ちるが如く、衣の支配の僅かな隙間を縫っての和了と考えるのが自然か。ならば二度は起こるまい。咲のように槓材を察知し、衣の支配の及ばぬ王牌から和了するなら兎も角だが、槓などそうそうできる物では無い。)
2m3m4m1s1s3s5s6s1p3p9p東白 ツモ1m
――打、4m

<九巡目>

透華(………)
5m4m3p6p5p1s1s4s6s7s西西西 ツモ9s
――打、9s

衣(今のところ誰も鳴けず手も進まず、といった所か…)
1m2m3m1s3s6s9s9s9s1p3p5p9p ツモ北
――打、北

キョン(さっきと同じだ。鳴けねえし有効牌もこねー。チー材でもポン材でもいいから誰か捨ててくれよ。)
2p3p4p8p9p2s3s3s6s8s西白發 ツモ9p
――打、9p

衣「ポン」
1m2m3m1s1s3s6s1p3p東白(9p9p9p)
――打、6s

キョン(鳴かせちまった……しかもよく見たらドラだし……すまん。)

美穂子(キョンくん……)

<18巡目>

衣(先刻のミホコの和了…もしや衣の支配が及んでおらぬのかと思ったが今はそうではない……現に皆手が進んでおらず、今こうして衣が海底を手にする。)

1m2m3m1s2s3s2p3p1s1s(9p9p9p) ツモ 4p

衣(なっ……ド安目!?)

衣(……衣の感覚が間違っていた時はあった。咲たちと戦った県予選決勝の時だ。しかし今はそれとは違う。あのとき来たのは不要牌だったが、これは有効牌だ。)

衣(今回も、感覚を一つの選択肢として選び、ここまで手を作った。打点が高いことは半ば確信していたのだが…。)

衣(釈然とせぬ。感覚が完全に合っている訳でもなければ完全に間違っている訳でもない……)

衣「……ツモ。2000・3900」

キョン(うひー。親でなくて良かったぜ。なんとか一万点を切らずに済んだ。)

透華(…………)

美穂子(天江さんにしては打点が低い。不調なのかしら?)

衣(む、透華の様子が……。涼宮ハルヒの力にあてられたか。だが完全にあの状態になるまでには至っていないようだ。)

点数 キョン:11400 福路美穂子:21600 龍門渕透華:26800 天江衣:42300

南一局 親:キョン ドラは6p


キョン(この親でなんとか稼ぎたいもんなんだが……リアルの麻雀では殆ど和了できないんだよな俺。まぁ、練習相手が練習相手だし仕方ないのかもしれんが…)
――打、1m

美穂子(ここで稼ぎ負けているようでは、この先に憂いを残してしまう。勝たないと。)
――打、東


透華(………)
――打、6p


衣(トーカ…衣の支配を抜け出したな。トーカの手牌から危険な香りがする…)
――打、北

<九巡目>

キョン(さて、ご令嬢のリーチがかかっちまった訳だが…)

透華捨て牌:6p東7p9m西1p4s8p(リーチ)

キョン(俺の手牌の中には現物はあるにはあるが…面子になってるから捨てたくねぇし、ソーズは切りにくい。
それにこれ、久々にいい手になりそうだし。ここはスジだな。)
1s5s3s3s中中7s8s9s9s2p3p4p ツモ5p
――打、4p

透華「ロン。」

キョン(……あれ?)

美穂子(…多分スジで打ったんでしょうけど、スジは両面待ちのみにしか安全と言えないのよ。キョンくん。)

2p3p4p2s3s4s2m3m4m5s5s5s4p 4p

キョン(は?単騎??そんなんアリかよ。……つかこれ、えーと……リーチ、一発……タンヤオ……三色…満貫かよ。裏ドラ次第で俺トバね?)

美穂子(キョンくん……)

衣(モロヒッカケ…普段の透華ならば絶対にしないであろうな。)

透華の手が裏ドラをめくりに王牌へ伸びる。それほど緩慢な動きでは無かったが、キョンにとっては異様に長く感じられた。

キョン(俺がこうなって欲しくない…って願ったときって大抵起こるんだよな…そういうこと…さて、覚悟を決めるか。)

裏ドラ表示牌:4p

キョン(!!…あ、5pか。)

透華「裏は無し…8000…ですわ。」

点数 キョン:3400 福路美穂子:21600 龍門渕透華:32700 天江衣:42300

キョン(なんとか皮一枚でつながったか。5sに赤が混じってなくて助かったぜ。さらに危険な状態になってしまったけど。)

美穂子(ギリギリ残ったわね。それにしてもキョンくん、ずいぶんと落ち着いた表情してるわね…こういってはかなり失礼だけど、慣れているのかしら?)

衣(表情だけは一丁前か。こんなところで終わっていては衣はつまらんぞ。キョン。)

疲れたのでここまでとします。

早く阿知賀の連載が読みたいです。
個人的に淡の能力は宇宙のようなエフェクトから重力っぽい物を連想して
相手の手を重くしてテンパイ速度を遅くしたり、軽くして安い手しか和了れなくする、それでいて自分は高打点
とか妄想しています。

それでは。

乙ー

南二局 親:福路美穂子 ドラは5m


美穂子(この親で稼ぎたいけど…この配牌じゃ勝負にならないかも知れないわね…。)
發西2p3p7p8p1m2m5m9m1s6s9s ツモ1s

――打、中

衣(な…これは……)
3m8m1p2p9p1s赤5s8s9s西東白中 ツモ發
――打、發

透華(………)
1m6m9m1p3p5p9p9p2s6s8s南北 ツモ1s
――打、北

キョン(おお。配牌いい。つってもな…直撃なら3900から、ツモなら倍満以上で即死だ。張ってもリーチはせんでおこう。直撃だけは避けねばならん。逆にいっそこともう開き直ってノーガードでいこうかね。いや冗談だけどさ。)
1m2m2m5m6m5p7p1s2s7s7s8s9s ツモ西
――打、西

<八巡目>

美穂子(まずいわ…来る牌が全然かみ合わないし…鳴けもしない…)
發西2p3p7p8p1m2m5m9m1s6s9s
――打、5s

衣(手が全く動かぬ…自らの刃に貫かれた気分だ…)
1m3m1p2p1s1s赤5s7s8s9s西中 ツモ東
――打、東

透華(……)
1m6m8m9m1p3p5p9p2s3s8s南南 ツモ7s
――打、9p

キョン(おっと、初めて張れたが…いつでもオリられるようにダマテンにとろう。)
1m2m3m赤5m6m4p5p6p7p1s2s7s7s ツモ3s
――打、4p

しかし、キョンは和了れず、結局この局は流局となった。

美穂子(流局…この面子で流局があるなんて。)

透華「…ノーテン、ですわ。」

美穂子「ノーテン、です…」

キョン「テンパイ」

美穂子(その手でダマテン!?結局和了れなかったわけだけど私ならそれを張ったら即リーするわね…)

衣「むぅ…ノーテンだ。」

衣(しかしその手でリーチをかけぬとは…臆したか。キョン。)

キョン(和了れなかったが…これで3000点ゲット。5200の直撃まで耐えられるぜ。)

衣(それにしても衣がノーテンだと……ノーテンなど何時ぶりだろう…)

美穂子(天江さんがノーテンだなんて……)

透華(………)

点数 キョン:6400 福路美穂子:20600 龍門渕透華:31700 天江衣:41300

面白い

>>66でキョンがCさんの4pをロンしなかったのは四暗刻狙いだったからか
それともキョンが未熟なために気がつかなかったからなのか、どっち?

>>238
作者です。ご指摘ありがとうございます。
その4pにはおっしゃったような意図はなく、ただ単に私のミスです。
その4pは特に意味のあるものでは無いので、何か別の牌、つまりその時点でのキョンの当たり牌ではないものとして下さい。

ご指摘ありがとうございました。

南三局 親:天江衣 ドラは北


衣(配牌一向聴…。前局とは大違いだ。なんだったのだ前局は…)
――打、南

透華(………)
――打、白

キョン(あと二局…トバずにいけるかね。)
――打、9s

美穂子(……天江さんとの卓だとは思えないほどのいい配牌ね。単騎だけどこれはリーチしましょう。)
5p6p7p5s6s7s6m6m7p8p9p1s西 ツモ5m

美穂子「リーチ」
――打、西

キョン(おーこわ。読めるわけねぇ。幸い手牌に西あるから良かったよ。とりあえず一発はねぇ。)

衣(何?衣の支配は衰えておらぬぞ。ミホコに衣の支配を単独で破る術は無いはず…だのにダブリーだと!?)

訂正。>>240の福路美穂子の手牌が誤っていました。正しくは

5p6p7p5s6s7s6m7m7p8p9p1s西 ツモ5m

で西切りのダブリーです。

<次巡>

衣(……危険。手牌に字牌は無し。ならばこれだ。)
1s3s7s8s9s5p5p5p2m3m4m5m ツモ5s
――打、1s

美穂子「…!ロン。……裏無し。8000です。」

衣(なぁ……っ!この衣が…一発で放銃だと……)

美穂子(よし。これでまだ分からなくなったわ。)

キョン(天江衣が一発で放銃、か…これは珍しいものが見られたな。)

点数 キョン:6400 福路美穂子:28600 龍門渕透華:31700 天江衣:34300



※また訂正で申し訳ありません。>>240で天江衣は配牌二向聴でした。こちらもタイプミスです。

続きが楽しみ

>>239了解

そして、更新乙

南四局 親:龍門渕透華 ドラは發

<初巡>

透華(……)
1m1m2m3m2p7p1s2s3s6s南白白 ツモ中
――打、中

衣「ポン」
2m3m3m2p4p5p4s8s東西(中中中)
――打、西

キョン(オーラス…三人の邪魔はできんな。配牌も良くねえし大人しくしてよう。悲しいけど。)
南西北1p4p7p9p6m6m9m8s9s9s ツモ發
――打、發

美穂子「…!ポン」
1m2m6m1p3p5p9p7m7s9s白(發發發)――打、白

透華「ポン」
1m1m2m3m2p7p1s2s3s6s南(白白白)
――打、南

キョン(俺以外全員が役牌を鳴いた…)

美穂子(これで最低三ハンは確保。3900以上を天江さんに直撃させるか、7700以上を龍門渕さんへ直撃させるか、ね。1300・2600以上のツモでも勝てるわ。)

衣(キョン以外では先に和了った者が勝つ。そんな気がする。故に支配は捨てて速攻で行く。)

透華(………)

更新きたか!!

キョン以外ではw そりゃそうなんだけど哀しいw

>>245美穂子さん發ドラ3で四ハン確定だから和了で勝ちだね

<九巡目>

透華(………)
1m1m2m3m4m6m1s2s3s6s(白白白) ツモ1m
――打、6s

キョン(うーむ…塔子になるが……どうしようか……うーん、頭はあるし、アンコができてるからここはスルーだ。)
2m3m4m4p5p6p9p5m5m9m9m9s9s ツモ6m
――打、6m

美穂子(張った……8sは待たずシャンポンに受けましょう。)
7m8m9m7s7s9s北(3p4p5p)(發發發)ツモ北
――打、9s

キョン「ポン」
2m3m4m4p5p6p9p5m5m9m9m(9s9s9s)
――打、9p

衣(くっ、小癪な。衣のツモが飛ばされた…おそらくキョン以外が張っているこの状況下では一巡の差が勝負を分けるというのに…)

>>248 役牌の存在を失念しておりました。ご指摘ありがとうございます。
福路美穂子の台詞ですが、書き直せないので脳内補完をお願いします。


キョン(さて、役無しの形式テンパイ。少しでも高い点数で終わりたいからな。仮に流局するとしても罰符支払は嫌だ。)

美穂子(9sポン…形式テンパイ狙い?狙いに行くにしてもこの巡目では少々早すぎないかしら…)

7m8m9m7s7s北北(3p4p5p)(發發發)ツモ7s

美穂子(…来た!)

美穂子「ツモ。2000・4000です。」

7m8m9m7s7s北北(3p4p5p)(發發發)ツモ7s

透華(………!)

キョン(ん、図らずもあいつの和了をアシストした形になったなこれ。………はぁ。焼き鳥か。しっかしすげえな俺の従姉妹は。終わってみれば天江衣を押さえての一位。さすが長野県個人戦優勝者。)

美穂子(よかった……)

衣(衣も張っていたのだが…くっ、競り負けたか!)

透華(………)

対局終了

点数 キョン:4400 四位 福路美穂子:36600 一位  龍門渕透華:27700 三位  天江衣:31000 二位

sage更新にもかかわらず複数人がいらっしゃるのには驚きました。ありがとうございます。
何も言わず去ろうと思っていましたが、挨拶まで。
今日はここまでです。
対局パート、やっと半分いきました。次更新はいつになるか分かりませんが、がんばって書きたいと思います。

あと、蛇足ですが雑談です。
阿知賀の連載で淡の能力が判明しましたね。個人的にはまだ先がありそうと思っているんですけど、どうなんでしょうか。

何にせよ楽しみですね。本編は次号休載らしいですけど……。

それでは。


乙!

乙!

あー……疲れた。マジで疲れた。小パンチ一発でKOされる自信があるね。精神的疲労と肉体的疲労(主に眼精疲労)が凄まじい。他の三人はなんであんなに涼しい顔をしてるんだよ。
試合結果は………まぁ大方の予想通りなんじゃないか。トバされなかっただけ良かった、と考えるべきだろう。何事も前向きに、だ。

「はぁ……」

俺は背中を椅子の背もたれに深く預け、眉間を指で押さえて天を仰いだ。取り敢えず一段落がつくところまで生き残れた、という安堵感が身を包む。結局焼き鳥だったけど。編集者に急かされながら締切ギリギリに原稿を提出し終わった漫画家のような脱力感を感じていると

「お疲れ様、キョンくん。でもまだ半分よ?」

従姉妹が声を低くして話しかけてきた。

わーってるよ。だが今だけはつかの間の休息を味わわせてくれ。マジでこんなに疲れるとは思わなんだ。部室でハルヒたちと打ってる時の百倍くらい疲れた。なぜだろうね。
おそらく気分の問題であり、文芸部室というすっかり馴染みの空間で一年間ツラ付き合わせてきたSOS団連中と時折くっちゃべりながら打ってる時は何の苦も感じないんだろうが、例外一人他知り合ったばかり&実力は全員折り紙付きの者達と「試合」という形式で打ってるんだから、そりゃ緊張感もあるわな。

「あらキョンくん、緊張していたの?」

ま、それなりにな。

「そうなの?全然そうは見えなかったわね。」

そうなのか?俺は結構戦々恐々としていたぞ。特に満貫放銃したときなんかは。

「キョン。」

先ほどから押し黙っていた天江衣が口を開いた。

「半荘一回が終わったら点数はご破算で再び半荘戦、だったな。」

頷く。

「この試合、一荘戦にせぬか。」

「え?」

従姉妹が驚いた様子を見せた。なんだ一荘戦って。

「ええとまず半荘って言うのが東場と南場を一括りにして計8局打つもので、一荘っていうのはそれに西場と北場を加えてもう8局打つものよ。つまり合計16局ね。」

するってーと。

「つまり、あと8局残ってるって事になるから、このまま試合続行ってこと。」



へぇー。





…………は?




本来なら一荘が普通らしいが、現代人は東南戦だけでも長く感じるのだ
初心者ならなおさら

乙!

東風戦なんて4分の1だもんな

>>230よく見たら1-4p待ちでフリテンだな

>>260
作者です。
本当ですね。単騎待ちになっておりませんでした。私のミスです。
今日はもう修正する気力が無いので後日修正します。
ご指摘ありがとうございました。

>>230の修正です。
龍門渕透華の手牌の修正です。

2p3p4p2s3s4s2m3m4m5s5s5s6p

捨て牌も修正します。

2p東7p9p西3p4s8p

キョンの手牌も修正です。

1s5s4s3s中中7s8s9s9s2p3p4p

この手牌からツモは6pでツモ切りで放銃、ということにしてください。
多分これで 大丈夫かと思います。


久々にage更新です。以下本文

コイツは何を言っているんだ?まさか負けるのが嫌だからとかそんな理由じゃなかろうな。コイツは俺がそう思ったのを読み取ったのか

「此度の勝負の決着はついた。それはよい。だが衣はこの試合を終わらせたくないのだ。」

何で。

「教えぬ。」

なんだそれ。理由を論理的に提示しろ。点数そのまんまってなったら、俺はトビ終了寸前という憂いを持ったまま打つことになるじゃねえか。どんなハンデだよ。立場が逆だろ逆。

「………」

長門ばりに沈黙する天江衣。理由を教えない、ということは、言うことがよろしくない理由、という事になる。
はてさて、何なんだろうね。俺をトバしたいとかか?
なぜこう思ったのかというと今思い出したのだが、今年の長野県団体予選試合の決勝戦の牌譜では、風越女子の点数がコイツに0点にされていた。
しかも、それより前に和了っていれば龍門渕の勝ちが決まっていたにもかかわらず、だ。
つまり、コイツは麻雀に於いてはわざわざ勝利を遠ざけてでも他人をいたぶる方を優先したってことだ。
多くの部員の思いを背負ってレギュラーとなり出たIHの試合の中、先鋒から副将までが稼いできた点数をゼロにされること。
いったいどのような精神状態になるのか。想像に難くない。
ま、あくまでも一ヶ月前の事だし、今でもそのような打ち方をしているんだったら十中八九他人はコイツと打つことを敬遠するはずであるが、
大量のゲストが来ている上、数時間前コイツと知り合った時に見た周りの人間との会話や触れ合いを見れば、決して周りとは悪い関係ではないと推測できる。
何よりも0点にされた張本人が天江衣と親しげに会話しているのを俺は見ている。

少なくとも今ここにいる俺達SOS団以外の人間の前では、天江衣はあのような打ち方はやめている可能性が高い。
手加減という形なのか、それともプレイスタイル自体を変えたのかは知らんし興味も無いが。だとしたら、なぜこのような提案をしたのか……

まぁいいや。

色々考えるのも面倒だ。別に誰の命や、世界の運命がかかってる訳じゃ無し。
どうもハルヒと出会ってからこの方、些細な事でも深読みして分析(のようなこと)をしてしまう癖がついてしまったようだ。いや、佐々木の影響もあるのか?
それは置いといて、そうせざるを得ないような状況に多々遭遇してきたせいだなきっと。

とにかく、こういう場合に一番平穏無事にすむ方法というのは、唯々諾々と従うことが最善手だと、俺は経験で知っている。
それにだ。もし―まぁ殆どあり得ないだろうが―俺がハルヒに何か勝負事で一旦勝ったとして、ハルヒはどうするのか考えると、すぐさま答えが出てくる。
つまりは、あいつは自分が勝つまでやるだろうってことだ。
去年の夏休みには長門にクロール勝負を幾度となく挑んでいたことからも容易に推測可能である。
そして俺はハルヒが満足するまで付き合うだろうな。これはまず間違いない。
天江衣とハルヒを同じにするわけではないが、要はそういう事に付き合うのには別にやぶさかではないって事を言いたかっただけだ。

精々付き合ってやるさ。こいつが満足するまでな。
前にも言ったが俺は本質的に温厚な性質であるし、多少の理不尽があったからといって即座にドロップアウトを宣言するほど矮小な器では無いつもりだ。
でなけりゃSOS団もとい団長様の唯我独尊独善圧政の中一年間も団員をやってない。
何よりも、この提案を受けてデメリットらしいものがあるのは俺だけであり、それならば俺がそれを甘受すればいいだけの話だ。
なんだかんだ言って今の試合はヒヤヒヤし通しだったけどまあ楽しかったし、それが続くだけの話だ。どんな状況でも俺が楽しめればそれでいい。
団活と同じだ。今の俺にとっては、SOS団的活動はもはや無くてはならないものになっている。
今やってる麻雀はそれの延長線上にあるからして、俺が楽しめない理由など一つも無いのだ。

ま、受けるからにはトバされるつもりはないぜ。
それに焼き鳥になるのは慣れているけど、一回くらいは和了りたいしな。


「ま、いいや。構わんぞ。」

こちらも何か腹があるような素振りを見せつつ、多少余裕のニュアンスを入れて俺は答えた。麻雀で言えば、腰を使うってやつかね。
従姉妹が少し驚いた様子で俺を見た。何だ?意外か?

「え?いいえ…」

「二人は、それで良いか?」

「私は、キョンくんがいいって言うなら別に異論はありませんが…」

「………」

ご令嬢は黙って頷いた。ひどく静かになったなこの人。
ハンドルを握ると性格が変わる人がいるように、麻雀やるときになると性格が変わるとか、そんなんかね。

「では。」

天江衣がサイコロのボタンを指し示す。
俺は若干表情に余裕をにじませ(る演技をしつつ)、押し…

「あ!ちょっとキョン何よその点数!!トビ寸前じゃないのよ!!」

俺の後ろから団長様のお言葉が降ってきた。あーあ。
この状況下で俺の点数を一番見られたくないヤツに見られてしまったな。
しかもコイツ、大声で叫びやがったから周囲にも俺の点棒的危機的状況が知れ渡った。別にだからどうという訳ではないんだけどね。

「おいハルヒ。対局はどうした。」

「ちょうど半荘一回終わってキリがいいから小休止中よ。それはそうとキョン!SOS団に負けは許されないのよ!あんたも団員の端くれなら、もっと気張って稼ぎなさいよ!」

無茶いうな。俺はまだ麻雀歴半年にも満たないビギナーだ。全国クラスの奴らを相手取ってまともに戦えるわけなかろう。
ん?半荘一回終わったってことは……ハルヒ相手に卓を囲んだ連中はトバなかったって事か。25000点持ちで?……なんというか、実力の違いをまざまざと見せつけられた気がするぜ。
俺はハルヒを相手にしてトバされなかった事など殆ど無いからな。

「ラスを引くっていうのを負けっていうんだったらもう遅い。」

と言った瞬間、やべ、と思った。なぜ俺は愚直にも自分の戦績を報告してしまったのか。
ハルヒが俺に何らかのペナルティを与える理由を。つまり、負けたって事を。
コイツにまた付けいるスキを与えてしまったじゃないか。
ほら、ハルヒが俺をやりこめようとするときに浮かべる特有のニヤニヤ顔になって俺を見下ろしている。

「ふーん。ならあんた罰ゲーム確定ね。」

うそーん。トバなきゃいいんじゃなかったけ。

「気が変わったわ。」

さいですか。で、俺は何をすればいいんだ?帰った後、喫茶店で奢ればいいのか?
俺がそう返すと、ハルヒは実に良い笑顔で俺を見下ろしつつ、残酷きわまりない刑を俺に宣告した。


「お昼に軽食を透華ちゃん達が用意してくれるらしいわ。そのときにあんた、メイド服着てあたしたち全員に笑顔で奉仕すること。」


………は?

ふざけんな。

ただでさえ麻雀で精神的にも肉体的にも摩耗して参っているというのに、そのうえいつぞやのトナカイ芸よりも生き恥を晒すような真似をせにゃならんのか。
いや、俺の中だけの問題じゃない。体面の問題もある。
トナカイ芸の時は……まあまだマシだったさ。見られたのがSOS団with鶴屋さんだけだったんだから。
今回はどうだ。初対面の奴らばかりの上俺の従姉妹まで居る。
特に従姉妹はもしこれが実現してしまったらまたそのネタを使って俺で遊ぶに違いない。これ以上誰に対しても弱味を増やしたくないというのが俺の本音なのだが。

「え?キョンくんがメイド服着るんですかぁ?」

「そうよーみくるちゃん。先輩メイドとして、メイドのなんたるかをたたき込んでやりなさい。」

「これはこれは。個人的にはとても興味がありますね。」

ちょうど隣の卓で一局を終えたらしい朝比奈さんがハルヒと話し始めた。
食いつかないで下さい朝比奈さん。着ませんって。
メイド服着た野郎なんて噛み古したガムほどの価値も無いでしょう。
なんかそのさらに後ろの方でこの空間にいるもう一人の野郎が何かほざいたみたいだが、無視だ無視。

「おいハルヒ。なんで俺がそんな事せにゃならん。」

「何よ。トナカイよりはマシでしょ?去年のあんたのめっっっっっちゃくっっっっちゃつまんないトナカイ芸には失笑すらできなかったけど、
ここには現役のメイドさんが少なくとも三人はいるのよ。いくらあんたでも相当のクオリティのものを提供できるんじゃないの?」

俺の傷を抉るのはやめろ。思い出すだけで壁に頭を打ち付けてその事を記憶している脳細胞を一切合切死滅させたくなってくる。わざとらしく小さい「っ」を貯めやがって。
それに、クオリティの問題じゃねえ。そんなこと俺は気にしちゃいねーんだよ。俺の精神の安寧の問題だ。
あいにく、エンターテインメントを提供するような職業に就くことは去年のトナカイ芸以降完全に諦めているんでね。

「ぐだぐだ言わない!もうこれ、決定だから。」

にべもなく返すハルヒ。ちくしょう。八方塞がりじゃねえか。
このままじゃ全身を苛む恥に耐えつつ罰ゲームを遂行した後、拳銃を探しにいかなきゃならん事態に陥ること請け合いだ。

……ん?いや待てよ。まだあったじゃないか。俺にとっての希望が。
先ほどの提案をしてくれた天江衣には感謝せねばならんな。

「待ちたまえハルヒくん。」

「なによ。」

実はな、この試合、半荘ではなく一荘にしようって事になってな。
つまりはこれから西入するんだよ。まだこの試合は終わっちゃいねえ。俺はまだ負けてない。だから俺がそれを受けるか受けないかはまだ未確定だ。
あとさ、正直この点差はプロでもまくるのは難しいと思うんだ。だから、なんとか罰ゲームの条件を緩和してもらえないか?

俺の言葉を聞いたハルヒは数秒間考え込んでいたが

「……仕方ないわね。分かったわ。トバなかったら、罰ゲームは許してあげる。それじゃ。」

ハルヒは卓に戻っていった。よし。なんとか首はつながったぞ。
俺の交渉術もなかなかのものじゃないか?ハルヒ限定で、って気もするが。

で、だ。従姉妹よ。そろそろこちらを向いてくれないか。
対局を再開したいのだが。さっきからこちらに背を向けて肩を振るわせているようだが何をして…いややっぱり言わなくていい。
察した。笑いすぎだこの野郎。

「……ごめん……ふっ……」

しばしの間、あの未来人野郎みたいに静かに爆笑したあと、涙をぬぐいつつやっと従姉妹はこちらを向いた。

「ごめんね。もう大丈夫よ。」

そうか。では早速始めるとしよう。
俺は深呼吸をし、疲れ切った右腕と両目に活を入れる。

この闘い、トバされてやるわけにはいかない。俺の社会的生命と、精神的安寧がかかっている。

トナカイの時ですら結構な精神的摩耗を経験したというのに、今回の罰ゲームはまるっきり公開処刑と同義だ。
俺はまだ死にたくない。絶対に生き残ってみせる。

おお、なんだかスポ根漫画の主人公というか、バトル漫画の主人公というか、どっちでもいいがそれっぽいモノローグを語ってみると、なんだか気分が高揚するような錯覚に陥るぜ。
αとβの世界が一つに収斂され、二人の俺が一人となったあの閉鎖空間内で、古泉が超能力バトル漫画の主人公になっているような気分だ、なんて言っていたが、今の俺もそんな気分なのかもしれんな。
もちろんあのときと、この今とでは全く状況が違うわけだが。

なにはともあれ、対局、再開だ。

本日は以上です。対局パートが終われば、後はすいすい書き進めていけるんですが、
対局パートを考えるのは難しいです。それ以上に楽しいんですけどね。
次更新は何時になるか未定です。どうか気長にお待ち下さい。それでは。

乙!



ハーマイオニーキョン発動かw

>>249のキョンの最初の台詞がおかしいので訂正します。

訂正前
キョン(うーむ…塔子になるが……どうしようか……うーん、頭は あるし、アンコができてるからここはスルーだ。)

訂正後
キョン(うーむ塔子になるが・・・どうしようか。いいや。迷ったらツモ切りだ。)

以上です。>>249のキョンの手牌にアンコなどありませんでした。

対局再開 

東:キョン 南:福路美穂子 西:天江衣 北:龍門渕透華


西一局 親キョン ドラは中

キョン(トバされてやるもんか。意地でも絶対生き残ってやる。)

キョン(……運命がカードを混ぜ、我々が勝負する。ってね。運命とやらを信じている訳じゃ無いが、もしそういうもんがあったとしたら、今の俺に対して少しでも良く作用してくれることを祈るぜ。それ、ポチっとな。)

賽の目は2・5。

各々山から牌を取り始めた。
山から手牌をとりつつ、天江衣は思考する。

きたきた
期待してるでー

衣(なにやら奇怪な事になっているが…。それはひとまず置いておこう。)

衣(それよりも先ほどの半荘。一発で放銃した事やノーテンだった事など衣は殆ど…いや全くと言っていいほど無い。
なぜ今日に限ってこのような事が起こるのか…未だ全ては分からぬ。)

衣(確かな事はある。トーカとはほぼ毎日打っているし、合同合宿でミホコとも沢山打った。
しかし、先刻のようなことは一度も起きなんだ。今までと、この今のと、異なる要素があるとしたら……)

衣(SOS団の存在だ。涼宮ハルヒとキョン以外の面子の実力は推し量れぬが、キョンの実力はただの凡夫以外の何物でも無い。明確に言えば弱者よ。
咲や涼宮ハルヒのように何か常人ならざる力を感じぬからだ。技術を磨けばそれなりにはなるであろうが、お前が常人の枠から離れることは決して無いと、衣は断言できる。
だが、お前は衣やトーカ、ミホコという強者がいる中半荘一回をトバずに生き残った。)

衣(お前は知っているか?昨年の全国では今よりも弱い衣でさえ二回戦で全国出場校三校の大将を同時にトバして勝った。あの状態のトーカは、屈指の強豪臨海女子の選手も恐れた存在だ。また、先刻はお前は結果的にミホコの和了の助けとなった事をしている。
それはジュンが用いる技術の一つと、結果は違えど酷似している。ましてやお前は初心者だ。衣やこの状態のトーカを相手にトバなかったという事自体が異常。)

衣(それか、一連の現象は涼宮ハルヒの影響であると考える事もできる。彼の者の力は強大。その作用は未知。かの者の力が卓を越え、こちらにも何らかの作用をもたらした可能性も否定できぬ。
全国には、二人で一つの力を共有し発動する者達もいると聞く。今回の事もそれに属する現象であるという可能性は否定できぬ。)

衣(ノノカならこう言うであろうな。このような事が連続で起こる確率は決してゼロではない。そのような現象は偶然の重なりであり、そこに原因などは存在しない、と。)

衣(たしかにそれは一般的に見れば真実と言えよう。麻雀で起こりうることは全て確率、という言葉で説明することができる。低確率で起こる事象であるならば特に偶然、と言われたりもする。
しかしそれはあくまで外から観測した結果にすぎぬ。無論、ノノカのようにそれのみを信じ、打つことも一つの立派な打ち方だ。それを否定するつもりは毛頭ない。)

衣(しかし、実際に卓を囲み、麻雀を内から観測するとき……衣には、例えば咲が嶺上牌を察知でき、嶺上牌で和了できる事のように、外からはかなり低確率で起こるとされている事象を起こす事ができる力が、感じられるのだ。)

衣(要するに衣は、前の半荘で起きた、衣が今まで打っていた時には全く起きなかった事が起きた事に何らかの原因がある、という可能性を捨てきれぬのだ。それがSOS団の存在なのか、涼宮ハルヒの存在なのか、偶然の重なりなのか、はたまたキョンの持つ技なのか、それとも衣が予想だにしない全く別の原因なのか。未だ分からぬが。)

衣(それを確かめたい。確かめられなかったとしても、もう少し見ていたい。)

衣(此度の事は、試合の後半に多く起こっている。前半と後半で明確に違っていた事といえば点数だ。特にキョンの点数は著しく減少していた。今回も同じような事が起こる保証は無いが、点数をご破算にしなかったのはそのため。)

衣(この試合を終わらせ、また一からやり直すと、その原因が消滅してしまうやもしれぬ。なれば、終わらせず続行するに如かず。)

透華(………)

<初巡>

キョン(さてさて、親番なんだけどなんだこれ。)
發白北南9m9m6m2m2s5s5s8s5p ツモ西
――打、西

美穂子(私が知ってるキョンくんならこの悪条件での試合は絶対拒否すると思ったんだけど………正直言って意外だわ。)
9m1m1p2p5p7p8p2s3s4s白發南 ツモ5m
――打、南

透華(………)
南中東白白9m7p9p2p3p4s3s1s ツモ2s
――打、南

衣(トーカ…完全に仕上がっているようだな。この状態のトーカは衣の支配も咲の支配をもものともせず、唯々淡々と手を進める。さながら静水の如く。そして、時にそれは濁流と化し、奔流となりて我々を飲み込み、蹂躙する。見境無しにだ。さて、誰にその力の矛先が向けられるか…。)

<五巡目>

透華「リーチ」

透華捨て牌:南中9m1s東(リーチ)

キョン(早っ!確かご令嬢、一巡目からずっと手出しだったからムダヅモが全くなかったってことじゃねーか。こちとら配牌から向聴数が進んでないってのによ。読めるかこんなもん。)

美穂子(この状況下で読むのは難しい。当たったら事故だと思いましょう。)

<六巡目>

キョン(とりあえず現物っと。)
――打、中

美穂子(これかしら……)
――打、9s

透華「ロン」

白白7p8p9p1p2p3p1s2s3s9s9s 9s

美穂子(――!!)

キョン(あれは…チャンタってやつだったか。早すぎだろ。比較的できにくいんじゃなかったけ。)

透華「裏は……無し。8000。」

美穂子「…はい。」

キョン(従姉妹が振り込むとは。しかしこれは誰が振り込んでもおかしくない状況だったよな。たまたま俺じゃ無かっただけだ。……これであと七局。)

衣(県予選決勝先鋒戦では全く振り込むことの無かったミホコが振り込んだ…。この状態のトーカはそれほどの手合いなのだ。)

点数 キョン:4400  福路美穂子:28600   龍門渕透華:35700   天江衣:31000 

今日は以上です。

リアルで言われて気づいたので一応明言させていただきますと、私が書き込んでいる最中にレスを書いていただいても一向に構いません。むしろ歓迎します。

みなさま良いお年を。それでは。

さすが衣、勘がいい

乙!
キョンの席、やっぱ化物揃いだよな

本当なら日付が変わってから5・5・5の定型句と共に更新するつもりでしたけど、BSフジで0時から新海誠監督のアニメ映画「秒速5センチメートル」、「ほしのこえ」、「星を追う子供」とが三本連続で放映されるとのことで、私はそれが死ぬほど見たいので今更新します。

以下本文

西二局 親:福路美穂子 ドラは4s

<六巡目>

透華「リーチ」
1p1p6p6p7p7p7p9p9p東東西西 ツモ白
――打、7p

美穂子(くっ、早い……しかもおそらくあれは一巡待ってのリーチね。でもこちらも追いつきそうだわ。)
赤5s6s7s赤5m6m7m1p6p9p南南9s9s ツモ7p
――打、9p

衣(早い…が衣も手は進んでいるぞ。)
中中中發發1m3m5m北東7m8m9m ツモ2m
――打、5m

美穂子(無スジど真ん中を迷い無く切ってる…さすが天江さん、というところね…。)

キョン(だから早いって。こちとらまだ三向聴だっつーの。)
1s4s5s8s6p8p9p4m5m8m9m西西 ツモ7m

キョン(お、いいとこ引いた。とりあえず現物な。)
――打、西

<七巡目>

美穂子(親番だし、この手で降りるという選択肢はないわ。ダマでもよさそうだけど、ちょっと欲張っちゃおうかしら。)
赤5s6s7s赤5m6m7m2p6p7p南南9s9s ツモ5p

美穂子「こちらもリーチです。」
――打、2p

衣(追っかけ……押しているな。それにしても僅か一巡差で三人がテンパイとは……衣のこの手も打点十分。当たり牌も場に一切出ておらぬ。衣ならばツモれる。ダマでも良いが、衣も皆と戯れようぞ。)
中中中發發1m2m3m北東7m8m9m ツモ北

衣「衣もリーチだ!」
――打、東

キョン(楽しそうだなコイツ……)

美穂子(天江さんまで。珍しいわね…。)

衣(さて、キョン。この状況下で、どのような手管を見せる?)

透華(………)

キョン(三人がリーチってなんだよこの状況。それにオリきるには手牌が心元ないことこの上ない。なんかみんな点数が高そうな気がするしツモられるのも嫌だ。ここは……)
1s4s5s8s6p8p9p4m5m7m8m9m西 ツモ3s

キョン(……どうしよう。とりあえず現物。)
――打、西

キョン(いや、冗談冗談。ちゃんと考えはあるぜ?って、俺は誰に言ってるんだろうね。)

<八巡目>

美穂子(一発ならず……)
――打、東

衣(こちらも一発は無い…か。)
――打、1s

透華(………)
――打、中

キョン(一向聴。おりゃ。通れ。)
1s3s4s5s8s6p8p9p4m5m7m8m9m ツモ3m
――打、8s

美穂子(キョンくん……ツッパっているわね。高い手なのかしら。)

<九巡目>

キョン(よっし。来たぜ。さて、全体的に点数が高そうな場で申し訳ないんだが……)
1s3s4s5s6p8p9p3m4m5m7m8m9m ツモ7p


キョン「リーチ」
――打、1s

美穂子(え?)

衣(む?)

透華(………)

キョン「流局だな。」

全員手牌を明らかにする。


福路美穂子:赤5s6s7s赤5m6m7m5p6p7p南南9s9s

キョン:3s4s5s6p7p8p9p3m4m5m7m8m9m

天江衣:中中中發發1m2m3m北北7m8m9m

龍門渕透華:1p1p6p6p7p7p9p9p東東西西白


キョン(やっぱりな……三人とも高い手を張っていたようだ。いやー悪いね。ここまでやられっぱなしだったから、少し仕返ししてやった気分だぜ。もっとも……)

キョン(失った点棒は全員1000点で平等だから、点棒の上では仕返しにも何にもなっていない上にむしろ俺のトビが近づいたんだけどね。)

キョン(………って、6pも9pも死んでたんじゃ無いか。そしてよく7p引けたな。だけどもっと他の状況でこの鬼ヅモを発揮しろよな俺。)

美穂子(リーのみのゴミ手……)

衣(ふむ……四家立直。それにキョンの待ち…空聴か。点数も最低。このような手に潰されるとは。しかし残り一枚の7pを引いてくるとは…。)

点数 キョン:3400  福路美穂子:27600   龍門渕透華:34700   天江衣:30000

西三局 親:天江衣 供託4本 積み棒1本 ドラは發

<七巡目>

透華「ツモ。300・500は400・600ですわ。」
4s5s6s7s(9p9p9p)(2s3s4s)(中中中) ツモ7s

衣(親を蹴られた…配牌二向聴で高めの手を作っていたのだが、察知されたか。捨て牌を見るに配牌が悪く良い手が作れぬ故、衣の親を流すことに重きを置いた、そんなところか。)

キョン(残り5局……)

点数 キョン:3000  福路美穂子:27200   龍門渕透華:39100   天江衣:29400

今日の分はこれで以上です。では。

乙!
キョンが地味に勝負師だw

>>293
キョン:リーチ、ドラ1

家族にテレビを奪われ、見たい番組が見られないのでその怒りをぶつけるようにもう一局だけ更新します。

>>297
たしかにドラ1でしたね。ではその局のドラは4sではなく北ということにします。

西四局 親:龍門渕透華 ドラは東

透華「リーチ。」
東東東西西5s6s7s2p3p4p5p6p ツモ北
――打、北

キョン(げえっ。親のダブルリーチ。)
4m8m9m9m1p4p4p7p9p4s5s5s9s ツモ北

キョン(ほっ。字牌ツモれて良かった……)
――打、北

美穂子(現物、ね。)
1m4m4m5m6m1p7p1s2s5s北西西 ツモ7s
――打、北

衣(北が三連続……む、これは。)

天江がツモった牌は、北。

衣(ふっ。偶然か。それとも流れるべくして流れるのか……)

衣(もちろん流さぬこともできる。衣次第だ。なれど……清澄の部長ではないが、ここでこの牌を引いた、或は引かされた意味が、もし"そう"であるならば……なおさら、"そう"だ。)

キョン(何笑ってんだあいつ。)

僅かに唇の端を歪めつつ、キョンを一瞥する天江衣。目が合った。

キョン(??)

天江衣、打――北。

衣「流局だ。」

透華(――!)

キョン(おお。四風連打。儲けた。これであと4局。)

美穂子(北入……キョンくん、この面子相手にここまで初期点数4400点で生き残っている……なかなかしぶといわね。)


福路はキョンの表情を伺うが、やはりその顔からは緊張や焦燥といった感情は読み取れない。麻雀で培った技能により、人の表情を読み取ることには精通していると内心自負していた彼女でも、である。


美穂子(……再会してから思ってたけど、少なくとも最後に会ったときの彼と比べると、表情とか、佇まいとか、漂わせてる雰囲気とかが……なんというか、重厚というか、深淵というか……。余裕がありそう、という表現が一番かしら。)


美穂子(人間、経験を積んでいない物事に対しては往々にして不安を抱き、ストレスを感じる。そしてそれが表情――目の動きや口元――に出る。それ以外でも、例えば発汗があったり、手足が震えたりするものだけど……この局を通して一度も、彼にはそれが見られない。)


美穂子(かなり場数を踏んでいないとあのような厳しい状況で涼しい顔なんてできない。ポーカーフェイスは一朝一夕で身につくものじゃ無いわ。来る日も来る日も練習して、大会に出て勝ったり負けたりして、長い期間をかけて経験を積むことである種の余裕が生まれ、そのことで自然と身につくもの。)


美穂子(彼はまだ麻雀を初めて数ヶ月。経験を積むにはあまりにも期間が短すぎる。だとすると、かなり厳しいこの状況下でも平静を保っていられる程胆力がつく経験を麻雀以外で培った、ってことかしら。)


美穂子(とにかく、最後に会った時から彼は驚くほど変わっている……最後に会ったのは一昨年の夏。会わなかった期間は日数にして約二年間。その間、キョンくんは一体どんな経験をしてきたのかしら。)


点数 キョン:3000  福路美穂子:27200   龍門渕透華:40100   天江衣:29400

もう不貞寝することにします。

あと、遅ればせながら皆様あけましておめでとうございます。このスレを見て下さってありがとうございます。
今年も不定期更新というスタイルは崩さずにだーらだーらやっていきたいと思いますのでお暇であればお付き合い下さい。

あと>>294の龍門渕透華の点数が誤っていました。正しくは>>301にあるものです。

それでは。

乙ー


ダテに修羅場はくぐってないかww

乙ー
修羅場を潜ったというより、しゃぶしゃぶの如く強制的に箸で摘まれ潜らされた気がするww

北一局 親:キョン 積み棒1本

キョン(さてさて………ここまで嬉しくない親番は初めてかも知れねえ。なんせ7700以上をツモられたら即死だからな。かといって俺が和了っても局は進まず、ましてや安手で和了っても焼け石に水で、高い手を目指して手を進めるとますますツモとか俺の放銃で和了られる可能性が高くなる。しかも俺一人がノーテンだった場合、0点になっちまう。この場合はトビじゃないけどさ。)

キョン(……うーむどうしようか。どうにもならんな。ここから先どうなるかは神のみぞ知る。God knows……うわ。いかん、去年の文化祭後のあの事件の時みたいにまた頭の中でリピートし始めたぞ。しかもメロディーだけじゃなくハルヒのボーカル付きで。確かこういうときは頭の中でリピートしている歌を歌えばリピートが解消されるとか妹が言ってたっけ。ええい今はこんな事考えている場合ではない。)

キョン(さて配牌は……中張牌が多めだが見事にかみ合ってねえなおい。何を切るか一番困るパターンじゃねえかこれ。)
1p1p1p3p7p2s2s6s6s9s發發 ツモ中
――打、中

美穂子(今まで和了れていない。そろそろ和了っておきたいところなんだけど……)

衣(………今日は驚くことがまっこと多いな。配牌でこのような手になったのは始めてだ。面白い。九種九牌だが今回は流さぬ。まさか、己の弱点となっている手を目指す事になるとは……)
東南西北中1s4s6s2p9p1m3m9m ツモ2p
――打、2p

衣(国士を目指すのであれば必然的に鳴きが不可能になる。自ら必要な牌を呼び込むような所作はできぬ。完全に天の采配に従う形になるが……これもまた一興よ。)

キョン(さっきからなにニヤニヤしてんだ天江は。)

透華(………)

<15巡目>

美穂子(天江さんの捨て牌……おそらくあれはチャンタ系か国士ね。)

衣捨て牌:2p5p4s5s3p6s
1s東3m2p9m7p
7p2m

キョン(さてさて……来るツモ来るツモまったくかみ合わずに此処まで来ちまったわけだが……)
1p1p1p3p7p2s4s6s7s發發發 ツモ1p

キョン(うーむ決めちまっていいかな。追加ドローもできるし。)

キョン「カン」
5p7p2s4s6s7s發發發 (■1p1p■) ツモ8m

新ドラ:發

美穂子(え?ここでカン?天江さんの捨て牌は字牌やヤオチュー牌も無いわけじゃ無いけどおそらく国士系よ!?……通ったわね。)

衣(な……)

美穂子(天江さんの表情が動いた……ということはやっぱり…。)

キョン(何の意味も無いカンだったなこりゃ。)
――打、8m

美穂子(表情から察するに天江さんの手は死んだようね…。なら安心して切れるわ。)
――打、發

衣(嶺上開花ではなかった。咲ではあるまいし当然か。……仕方あるまい。どうにかテンパイまでには持って行きたいが……)
東南西北北1s9s1m9m9p白中 ツモ中
――打、中

この局は驚くほど淡々と進行し、あげく流局となった。

キョン「ノーテン」

美穂子「ノーテン」

衣「ノーテン」

透華「…ノーテン」

衣、美穂子(む(え)??)

キョン「へ?あ、いや、すまん。何でも無い。」

衣(……お前が驚くのも無理はあるまい。衣も驚いている。さすがにここまで来ると、まるで………いや、早計かもしれぬ。そうだと断ずるのはこの局が終わってからだ。)

衣(それにしても……新鮮な気分だ。国士を狙いにいった事など初めてよ。)

美穂子(全員ノーテン……)

点数 キョン:3000  福路美穂子:27200   龍門渕透華:40100   天江衣:29400

短いですけども今日は以上です。

全然関係ないですけど、ダンガンロンパがアニメ化するという情報を得て小躍りして喜びました。楽しみです。
これまた蛇足な話ですけど、IHチャンピオンの宮永照あたりなら「超高校級の雀士」として呼ばれても不思議ではなさそうですね。

では。

おつー

>>309
それだとてるてるが宇宙旅行に行っちゃうじゃないですかやだー

乙!

>>307でキョンの3pが5pに化けてない?

訂正です。
>>311の方の書き込みにもありますが、>>307で暗カンが行われた時のキョンの手牌が誤っていました。
3p7p2s4s6s7s發發發 (■1p1p■) が正しいです。ご指摘ありがとうございました。

北二局 親:福路美穂子 積み棒1本 ドラは8p

キョン(おっ。これはいい配牌っぽいか?理牌っと。)

キョン(……テンパイしてる……な。もしかしたら地和もある…のか?それでないにしても、さらにトビが近くなるけどここでリーチをかけないやつはおらんだろうよ。)

美穂子(………)

衣(………)

透華(………)

キョン(さてさて、第一ツモは?)

ツモ:北

キョン(……ま、そう上手くは行かないのが世の常だよな。例外を一人ばかり知っているが。)
2p3p4p3m4m赤5m5s6s7s7m8m8p8p ツモ北

キョン「リーチ。」
――打、北

キョン(実はダブルリーチをかけたのはネトマ以外ではこれが初めてだったりする。)

透華「ポン」
――打、中

衣(ここに来てテンパイ速度が上がるのか……高そうな手であるな。12000くらいか…。)

美穂子(ダブリー……)

<六巡目>

透華「ロン。1300。」
6m7m1p2p3p7s8s9s(7p7p7p)(北北北) 8m

衣「うむ。」

キョン(あれ?あっさり流されちまった……リーチかけ損じゃねーか。)

衣「キョン。」

キョン「ん?何だ。」

衣「手牌を見せてくれないか。」

キョン「?……まあいいが。」

衣(メンタンピンドラ3……)「……すまない。もういいぞ。」

キョン(??今のコイツの行動に、なんの意味があるんだ。…っと、そんなことは別にどうだっていい。あと二局だ。点数守ってできれば和了ってやる。)

衣(………)

天江衣は自身の前にある王牌を卓中央の投入口に押し入れる際、ドラ表示牌の裏をさりげなくめくる。

7p

衣(最後の7p。ふむ……)

点数 キョン:2000  福路美穂子:27200   龍門渕透華:41400   天江衣:28100

乙です

ダブリータンヤオピンフドラ5で9翻……キョンにバカツキ来たか!?

北三局 親:天江衣 ドラは8p

衣(親番……他の事に気をとられ今まで気づいていなかったが、このままでは衣は焼き鳥ではないか。なんとしても和了りたいところだ。)

キョン(うーむ。この配牌じゃ難しいか。)
1s7s8s5m5m2m2p3p4p北白發中 ツモ白
――打、發

透華(………)

美穂子(今まで和了れていない……途中流局が二回あったからまだ妥当な範囲内ではあるんだけど。)
5s7s8s9s1p3p4p8p8p3m4m6m東 ツモ5s
――打、東

<四巡目>

キョン(………)
――打、8p

美穂子「ポン」
5s5s7s8s9s1p3p4p3m4m6m(8p8p8p)
――打、6m

キョン(げ。またドラ鳴かせちまったよ。)

<次巡>

キョン(………)
――打、5m

美穂子「チー」
赤5s5s7s8s9s1p3p4p(3m4m5m)(8p8p8p)
――打、1p

キョン(また鳴かせてしまった…一応念のため言っておくが、コンビ打ちしてるわけじゃないぞ。)

<さらに次巡>

美穂子「ツモ。2000・4000です。」
赤5s5s7s8s9s3p4p(3m4m5m)(8p8p8p) ツモ2p


衣(テンパイしていたが、美穂子の方が一巡早かったか……)

キョン(……あーあ。ついに来ちまったよこの瞬間が。実際目の当たりにすると凹むなこれ……。点棒ぴったりボーナスとか某カードゲームかっつーの。ま、慣れてるんだけどね。この場合得意げになっていいのか。なわけないわな。)

衣(此奴の点数は文字通り風前の灯火。さて、次の局で決まるか……)

透華(………)

点数:キョン:0 福路美穂子:35200 龍門渕透華:39100 天江衣:24400

ライフ0ジャストボーナスってあるよね

キャップ役なくない?

誰も指摘しないんならそれはチョンボではない(キリッ

いや、もしかしたら6巡目くらいで既にハイテイの可能性が……

作者です。また確認を怠ってしまいましたね。失礼しました。

ご指摘の通り、ですね。タンヤオドラ4で和了の筈が9sがあるせいで役なしです。
>>316-317にかけての福路美穂子の手牌の9sは6sだったことにして下さい。

北四局 親:龍門渕透華 ドラは9p

キョン(さて………0点だ。日々の練習の中でこうなる事がほぼ毎日である俺にとってはあんまり動揺するようなことじゃないと思ってしまう自分が情けない……あ、いつもは手積みでやってるから電光表示で0点を見るのは初めてか。ま、些末な違いだからどうでもいいか。)

各自、前局に使った牌を投入口に流し入れ、親の龍門渕透華により賽のボタンが押された。
山がせり上がってくる音が、局の開始を告げる。

衣(ッ―――!)

衣(何だ……この感覚は……)

己の内側から、己の意図せざる強さの何らかの力が、無限に湧き出る。奇妙な感覚だった。これまで感じ取ってきた自分の力の上昇は、自身の鍛練や時間帯の変遷によるもののみであったのだが、今回は違った。なんの前触れもなく、突然、である。

衣(トーカに破られて以降は発動させていなかった衣の支配の力が……己の中で増しているのがわかる。これまでに無い程に。満月の夜であったとて、これほどまででは無い…。)

衣(感覚の傀儡となる事は県予選以降は潔しとせなんだが……どういうわけかこれほどまでに増したのだ。今回は身を任せよう。)

衣(さぁ……御戸開きぞ。)

――――――――――!!!

美穂子(ッ!何これ…なんだか………寒い………手が…震える…)

透華(―――!?)

衣(……視える……自らが和了牌を手にする光景…それに至るまでの軌跡が……これほどまでに鮮明に視えたことは未だ嘗て無い。)

キョン達は対局に集中していたため未だ気づいていないが、彼ら以外の者は既に全員半荘二回の対局を終えていた。その者達は雑談に興じたり、再び対局したりしていたが、そのうち何人かは各々キョン達の後ろで見に回っていた。そのもの達の間に、戦慄が走る。

純(なんだ……これ……こいつ、本当に昼間の衣か!?満月の衣よりも強いんじゃねーのか!?)

ゆみ(県予選決勝……そして合同合宿で打った中で感じたものとは段違いに強いものを感じ取れる……!この天江と卓を囲んだ上でこれを目の当たりにしたら、さしもの私でも冷静ではいられなくなるかもしれん。)

一(それに、透華が……この状態の時は無表情で淡々と打つはずの透華が…驚いている…?)

数絵(天江衣の力…まさかこれほどとは。)

純(それに、なんか表情が……前の衣と同じになったな……それでいて、力は依然と段違い……。)

一(なんだろう……ボクが初めてここに来たときに衣と打って感じたものと同じ……それでいてさらに強いプレッシャーを感じる……)

驚愕する周囲。そしてそれは天江と卓を囲む者達も同様であった………ただ一人を除いては。


キョン(トビませんようにトビませんようにトビませんように)

<初巡>

透華(………)
1s6s6s9s9s2p7p3m8m白發中北南 ツモ7m
――打、1s

キョン(悪い配牌ではないな。しかし……ラス確定の小さな和了をするのは気が引けるっつうかタブーだよな。よし。できるだけ高い手を目指すぞ。これならトバされても雄々しく散ったことになるんじゃないか。多分。うーむこっからだと……)
1m1m1s1s2s3s4s5s7s1p1p西南 ツモ3s
――打、3s

純(衣の支配下にしちゃあ伸びそうな配牌だなコイツ……)

美穂子(八種八牌…中張牌もかみ合ってない。おそらく勝負にならないわね…)
5p8p3s5s3m9m9m北南東發中白 ツモ中
――打、中

数絵(鳴かない!?天江衣の手牌はドラもあって打点十分のはず。なぜ……)

衣(今までにないほど感覚も冴え渡っている……ここはこうだ。)
2p3p赤5p赤5p6p7p9p9p8m9m中中 ツモ3p
――打、3p

ゆみ(中見逃しの上にこの手牌で3pをツモ切り…?何を考えている。天江。)


福路美穂子、龍門渕透華の両名の手牌は、配牌の時点で和了からはほど遠く、ほぼ死に体を晒していた。
言うまでも無く、不明な原因により著しく上昇した天江衣の絶対的な支配の影響である。
ツモはかみ合わず、塔子や対子すらも作ることはほぼ敵わず、為す術無くツモ切りを続けていた。
しかし、例外が一人いた。

<15巡目>

透華(………)
――打、南

キョン(さてと、ムダヅモのオンパレードだったがなんとかここまで来たぜ。)
1m1m1m1s1s1s2s3s4s1p1p西南 ツモ西

純(テンパイしやがった………衣の支配が効いてないのかコイツ!?)

キョン(ツモり三暗刻、運が良ければ三色だ。ここでリーチをかけて、裏に期待するしかねえ。さて、リー………あ。)

キョンは自分の点数表示を確認する。点数を告げる赤い電光表示は、無機質に、ただ事実のみをキョンの目に叩きつける。
それは、わざわざ引き出しを開けて点棒の存在を目で確認するまでもなく……0点である。

キョン(あちゃー…………)

キョン(……リーチ、できないじゃん。)


長くなるので今日はここで切ります。

本編の連載を読みました。有珠山高校の先鋒の子、可愛いですね。他の面子も。私は北海道在住なので彼女らを応援します。
一昨日ワカサギ釣りにいってきたのですけど、そのときに有珠山高校の面子とワカサギ釣りしたいなーとか考えてました。ちなみに釣果は爆釣でした。

余計な話ですが、臨海の留学生達は、麻雀での発声は日本語で行うんでしょうかね。

ダヴァンなら、普段は日本語での会話を行うけども試合の時は英語で「tsumo!!! forty thousand all!!!」とかいいそうです。かっこいい。
中国人のミョンファは、中国麻雀の発声が出ると予想します。中国麻雀はツモの時もロンの時も和了宣言の時は「和(フー)」と発音するそうです。

なんかだんだん透華終了宣言の書き込みが私の日記みたいになりつつありますが、ここはそんなことをいう場所ではないので、この辺で。

それでは。

透華終了だと……(ガタッ

キョンの能力は幻想殺しか……

キョン(やっちまったよ………どーすんだよこれ。いや、まだ和了れる可能性はあるんだ。諦観するのはまだ早い。)
――打、南

純(ん?なぜリーチを……あー。こりゃダメだなコイツ。リーチをかけられれば全てうまくいった場合三色、三暗刻、一発ツモがついて裏も乗れば…ってことだったが。おそらく自分が0点って事忘れてたな?凡ミスにも程があるぜ。)

一(うーん……全国屈指の激戦区、兵庫県の代表選手がこういうことするのはちょっと……)

ゆみ(しかし、普通これだけのミスを犯してしまったら、戦略を失ったことへの動揺やら周りに対する羞恥やらで少しは表情に変化がでそうなものだが……小さく聞こえないようにため息をついただけで全く表情が変わらないというのは凄いな。ミスに気づいていないという可能性もあるかもしれないが、さすがにそこまで素人ではないだろう。場数は踏んでいると言うことなのだろうか…)

美穂子(………)
――打、西

一(あちゃー……)

キョン(げ。最悪だ。フリテンじゃねえか。次の俺のツモ順までロン和了できねえ。)

衣(………)
2p3p赤5p赤5p7p7p7p8p8p8p9p9p9p ツモ1p

一(ツモった……終わりかな?)

衣(………)
――打、1p

ゆみ(なっ!?)

数絵(和了り拒否…)

純(ということはおそらく……アレだな。)

一(1pは彼が二枚持っていて、今衣が一枚切った。残り一枚。衣がここで和了拒否をする理由は一つ…)

ゆみ(しかし、今まで誰も鳴いていない。このままでは海底をツモるのは南家である彼だ。残り数巡でズラすのか……)

キョン(………泣いていいかな。俺。いや、鳴くじゃねえよ?今の1p鳴いてもなんにもならないからな……すまん。)

美穂子(悔しいけど、私、蚊帳の外ね…)
――打、發




……17巡目。山に残る牌は、6枚。



透華(………)
――打、2s

キョン(このまま罰符で死ぬことはないんだがよ。どうにもしょっぱい結果になりそうだなこれ…ハルヒになんて言われるか。)
ツモ:9p

ゆみ(彼のツモは……9p……か。あの天江の捨て牌を見ると、初心者は9pを切ってしまうだろう。おそらく意図的な迷彩だな。あれは。初巡に切った3pのスジだし、中盤にピンズの連打もある……)

一(これまでチーもポンも行われていないこの状況から衣が海底をツモるには南家の彼から鳴くしかない。これまでの南家の時以外の衣は、海底を和了するときは他家にポンさせるか自分でポンするかの二つの方法で海底コースに持って行った。今回は一応、二通りの鳴きが可能だね。あり得ないだろうけど、カンすれば嶺上牌をツモ切りすることになる。そのまま海底で和了れば海底、喰い下がりの清一、ドラ6で三倍満。もし嶺上開花したら数え役満だけど……。ポンした場合、9pを捨てることになるから下がるのは1翻だけ……11翻も12翻も同じ三倍満。)

純(どっちにしろ三倍満だ。確実にポンだろうな。)

キョン(生牌だが……まぁ大丈夫だろ)
――打、9p

衣(………)

衣(………)

衣「カン。」

純、一、ゆみ、数絵((((!?))))

乙!

どうした衣っ!?

作者です。
>>332の国広一の台詞の訂正です。

一(これまでチーもポンも行われていないこの状況から衣が海底をツモるには南家の彼から鳴くしかない。これまでの南家の時以外の衣は、海底を和了するときは他家にポンさせるか自分でポンするかの二つの方法で海底コースに持って行った。今回は一応、二通りの鳴きが可能だね。あり得ないだろうけど、カンすれば嶺上牌をツモ切りすることになる。そのまま海底で和了れば海底、喰い下がりの清一、ドラ6で三倍満。ポンした場合、9pを捨てることになるけど下がるのは1翻だけ……11翻も12翻も同じ三倍満。)

嶺上開花しても三倍満でした。

キョン(なぬ?大明槓??何で??)

純(大明槓だと!?衣が!?)

一(メリット発生の期待が小さい上に発生が避けられないデメリットの方が多いから、宮永さんみたいな特殊な打ち手以外は殆ど用いないもの……)

ゆみ(驚くべき光景だ……あの天江が大明槓をする所を見るとはな……そうだ、新ドラは?)

新ドラ:5p

数絵(頭に乗った……)

純(……そういうことかよ。衣。)

ゆみ(三倍満で和了ってもトップを取れるだろうに………オーバーキルにも程があるぞ。)

キョン(あ、そっか…天江がここ数局大人しかったから今まで忘れていたぜ……こいつの得意技は海底撈月だったな。今の鳴きで、海底をツモるのは天江になった、ってことか……残り一巡だし、打つ手無しか……)

衣(嶺上牌……この牌は衣には不要。次の巡、衣は月を掬い取る。)

天江衣は、ツモった嶺上牌を盲牌すらせず、卓上に叩きつける。その牌は――


1m


キョン(ちくしょう………ん?)

キョンは自らの手牌を確認する。

1m1m1m1s1s1s2s3s4s1p1p西西

キョン(………)

キョン(………)

数絵(彼の手牌……これは。)

キョン(……三暗刻が崩れちまうが、コイツに海底で和了られて派手にトバされるよりマシだな。天江よ。その鼻っ柱、へし折ってやるぜ。)

美穂子(……キョンくん…今ちょっと笑った…?海底がほぼ確定のこの状況下で……?)

キョンの内心は多少高揚状態にあったが、彼は努めて冷静に、まるでそうするのが当然であるかのように、ただただ無表情で、ぽつりと告げた。

キョン「……カン。」



1s1s1s2s3s4s1p1p西西(1m1m1m1m)


新ドラ:1m

ゆみ(!!)

純(へっ!?)

美穂子(えっ?)

衣(なっ!!……に……っ……)

半ば呆然とする天江衣。それは周囲も同様であったが、それを余所にキョンは淡々と嶺上牌をツモる。

衣(そんな……まさか……)

ツモった牌の腹から親指をずらし、盲牌。その牌は――




西




1s1s1s2s3s4s1p1p西西(1m1m1m1m)


新ドラ:1m

ゆみ(!!)

純(へっ!?)

美穂子(えっ?)

衣(なっ!!……に……っ……)

半ば呆然とする天江衣。それは周囲も同様であったが、それを余所にキョンは淡々と嶺上牌をツモる。

衣(そんな……まさか……)

ツモった牌の腹から親指をずらし、盲牌。その牌は――




西


おお!

ゆみ(和了った……)

純(嶺上……開花……)





しかし――――――





キョン(大明カンしちまったからな……三暗刻消失。よって役無しにつき、和了れませんっと。)

1s1s1s2s3s4s1p1p西西(1m1m1m1m) ツモ西

キョン(ツモ切りでもいいんだけど……4s切っとけば1pが出た時にロンできるな。一枚しか残ってない上に、残り一巡だけどさ。ツモ切りよりはちょいマシだろう。)


――キョン、打4s。

何切ってもフリテン変わんねーww

キョンェ…

>>1です。
>>340は何切ってもフリテンになるのですか。
麻雀ビギナーですみません。

では>>340の二個目のキョンの台詞は

キョン「あーこりゃ何切ってもフリテンだな。じゃあ・・・まだ和了牌が一枚残ってるし、4s切りかな。」

とします。

ご指摘ありがとうございました。

>>343
アガり形からだと何を切ってもフリテンになる
何故なら切った牌でアガれるから

結構重要だから覚えるといいよ

あれ?リンシャンカイホウで普通に上がれないのか?
それともキョンが気づいてないだけ?

>>345
きっとそう
他の人はこれで上がられると思ってるんだと思う

>>346
やっぱりそうか……
ここからどうなるのか。というか残り1巡じゃ難しいな

まあでも、そうなると三暗刻が消滅すると知ってて何故カンをしたのかという問題も出てくるけどね
ただ後先考えずに鳴いたら役無しになるというのはよくあることだけど

>>348
>>336に キョン(……三暗刻が崩れちまうが、コイツに海底で和了られて 派手にトバされるよりマシだな。

って台詞があるから、理由これじゃね?

あ、そっか
カンの1つ前のレスを見たつもりが、同じレスが2つ続いてたせいでそこしか見てなかったorz

見に回っていた一同、騒然。

数絵(え!?)

純(はぁっ!?何考えてんだコイツ!?和了ってんだぞオイ!!)

ゆみ(確かに和了ってもラスだが……残り一巡だぞ?できることはないと思うんだが……)

美穂子「………」

透華「………」

衣「………」

衣(手出しだったのが気になるが……嶺上開花ではなかった……妥当だろう。衣の支配下でそんな芸当ができるのは……衣の知る限りでは、咲のみだ。)

なるほど、1pツモって三色でアガるのか


キョン(通った……みたいだな。)

キョン(ま、海底牌を抱えてテンパイを崩さなければならないわけだから、結局俺はノーテン罰符で飛んじまうんだけどさ。和了られて飛ぶよりはまあ……端から見たら五十歩百歩だろうが多少はマシだ。俺の心情的にな。)

キョン(どや。天江衣。山椒は小粒でもピリッと辛いんだよ。………少々調子に乗りすぎたな。すまん。)

衣(………此奴……これまで、トーカにも美穂子にも放銃していたし、衣の支配にも呑まれていたが……今だけは確かに、この衣の感覚を超越した……)

険しい表情でキョンを見つめる天江。しかしキョンはあくまで平然としている。

キョン(そんな顔で睨まれても、俺には妹がへそ曲げて頬を膨らませてる顔と同じに見えるね。あのくそったれな未来人野郎にも一応感謝しておくか。他人に睨まれてガチで恐怖を感じた度合いの人生の中での最大瞬間風速はタクシーの車内で奴に凄まれた時だ。そんときに比べりゃ今の天江の可愛い事可愛い事。)



ゆみ(天江は間違いなく、確信を持って今まで打牌してきたはずだ。他家の捨て牌、そして自分のツモに至るまで……奇妙な捨て牌がそれを物語っている。しかし、盲点があったんだろう。)

ゆみ(おそらく……天江は嶺上牌が何だったのか、分からなかったんだ。)

ゆみ(でもそれは些末なこととして無意識のうちに切り捨てていたんだろう。)

ゆみ(そして天江のあの表情……彼の手牌が自らの脅威となることを察知することもできなかったんだ。)

ゆみ(嶺上牌を察知しているとしか思えない打牌を見せたのは私の知る限り一人だけ……)

ゆみ(そう。宮永咲だ。)


ゆみ(卓上を完全に己の掌中に収めていたかのような力を感じ取れたし、実際天江はそのような打牌であった。それに彼以外の他家の手は死んでいたが……天江の力が異様に増していたこの局でさえ、宮永の持つ力の範疇まではカバーしきれていなかったということか。)


ゆみ(そして偶然か否か……いや、この状態の龍門渕すら完封しているこの局の天江の半ば絶対的な支配の中で偶然が発生する蓋然性はおそらくほぼゼロだろうが……定かでは無いが彼はそこをピンポイントで突いた、ということだろう。)


ゆみ(天江の支配に対し真っ向から対抗し越えたのは、私の知る限りでは清澄の宮永咲、そして合同合宿の時の龍門渕透華…そしてほんの一時的とは言え彼、か。しかも彼は県予選や合同合宿での天江よりもさらに強い状態の天江の支配を越えた、ということになるな。)


ゆみ(なかなかどうして……見たところ妹尾にちょっと毛が生えたくらいの素人だが、妹尾と同じく一筋縄ではいかなそうな打ち手では無いか。彼は。胆力もありそうだし、よい指導者に巡り会えば、存外、化けるかもしれないな。)

三色だと頭が無い
1sでチャンタかあるいは海底

ああ、ホントだ頭がないや
カンだと山が1つ減るから誰かが鳴かないとキョンのツモはもうないしフリテンだからから、海底も河底も無い
現在フリテンな以上キョンが何を鳴いて何待ちでテンパイしてもロンできないし、しかも1sは4枚見えているとなるとこりゃ難しいわ

>>1です。
カンが行われた時は山が一個減るのですか。

そのルールの把握をしていませんでした。
ド素人ですみません。

と言うことは天江がカンした時点で天江が海底をツモることが不可能になってしまいますね。自滅してます。

指摘してくださって本当にありがとうございました。醜態を晒す所でした。

ちょっとこれは看過し難い程のミスです。
この先の話に繋がっていますからね・・・

サーバーに負担をかけるのは忍びないのですけど、このスレはHTML依頼をだしてもう一回ルールを確認してこの対局を全体的に書き直してからスレ立てすることにします。

本当にすみません。

いやいや、別に新しく立てずともここで書けばいいのよ?
書き直すのがこの対局だけなら「>>(レス番号)からやり直し」とか書いておけばいいし

別にこのスレのままでいいと思いますよ?

どうかこのスレのまま書いてくださいお願いします

ん?落とさずに完結させるって言ったよね

まだスレの半分もいってないしね

html化依頼出されてた

マジか…新しく立っても気付かないって事があるからなあ

なんて題名で立てるのか教えてください

>>1です。
依頼は出しましたけども、後の書き込みで撤回の意思表示をしましたのでこのスレで書きます。
ミスが発覚した当時、私はかなり動揺してましてあのような文章を書き込んでしまいました。

もし伝達がなされていなく、このスレがhtml化された場合は、

「咲-saki- 北高編 episode of side SOS 」

というスレタイで立て直します。全体的に書き直した上で。
特に序盤の対阿知賀勢の対局を。

その場合、私のせいで皆さんにはスレ探しさせてしまうことになってしまいます。申し訳ありません。

展開については今考え中です。申し訳ありませんがもう少しお待ち下さい。
どんなに更新頻度が落ちようが時間がいくら経過しようがスレを建てたからには完結はさせますので。。。

舞ってる

あ・・・良かった(安堵)

よかった!

大変長らくお待たせしました。忙しい合間を縫っての執筆だったのでかなり後れてしまいました。すみません。

>>324から全面的に書き直しました。では投下します。


北四局 親:龍門渕透華 ドラは7p

キョン(さて………0点だ。日々の練習の中でこうなる事がほぼ毎日である俺にとってはあんまり動揺するようなことじゃないと思ってしまう自分が情けない……あ、いつもは手積みでやってるから電光表示で0点を見るのは初めてか。ま、些末な違いだからどうでもいいか。)

各自、前局に使った牌を投入口に流し入れ、親の龍門渕透華により賽のボタンが押された。
山がせり上がってくる音が、局の開始を告げる。

衣(ッ―――!)

衣(何だ……この感覚は……)

己の内側から、己の意図せざる強さの何らかの力が、無限に湧き出る。奇妙な感覚だった。これまで感じ取ってきた自分の力の上昇は、自身の鍛練や時間帯の変遷によるもののみであったのだが、今回は違った。なんの前触れもなく、突然、である。

衣(トーカに破られて以降は発動させていなかった衣の支配の力が……己の中で増しているのがわかる。これまでに無い程に。満月の夜であったとて、これほどまででは無い…。)

衣(感覚の傀儡となる事は県予選以降は潔しとせなんだが……どういうわけかこれほどまでに増したのだ。今回は身を任せよう。)

衣(さぁ……御戸開きぞ。)

――――――――――!!!

美穂子(ッ!何これ…なんだか………寒い………手が…震える…)

透華(―――!?)

衣(……視える……自らが和了牌を手にする光景…それに至るまでの軌跡が……これほどまでに鮮明に視えたことは未だ嘗て無い。)

キョン達は対局に集中していたため未だ気づいていないが、彼ら以外の者は既に全員半荘二回の対局を終えていた。その者達は雑談に興じたり、再び対局したりしていたが、そのうち何人かは各々キョン達の後ろで見に回っていた。そのもの達の間に、戦慄が走る。

純(なんだ……これ……こいつ、本当に昼間の衣か!?満月の衣よりも強いんじゃねーのか!?)

ゆみ(県予選決勝……そして合同合宿で打った中で感じたものとは段違いに強い……!この天江と卓を囲んだ上でこれを目の当たりにしたら、さしもの私でも冷静ではいられなくなるかもしれん。)

一(それに、透華が……この状態の時は無表情で淡々と打つはずの透華が…驚いている…?)

数絵(天江衣の力…まさかこれほどとは。)

純(なんか表情が……前の衣と同じになったな……それでいて、力は依然と段違い……。)

一(なんだろう……ボクが初めてここに来たときに衣と打って感じたものと同じ……それでいてさらに強いプレッシャーを感じる……)

驚愕する周囲。そしてそれは天江と卓を囲む者達も同様であった………ただ一人を除いては。

キョン(トビませんようにトビませんようにトビませんように)

<初巡>

透華(………)
6s6s8s9s9s2p7p3m8m白發中北南 ツモ7m
――打、北

美穂子(っ……いえ、鳴くのはやめておきましょう。手が狭まりすぎる。)

キョン(悪い配牌ではないな。しかし……ラス確定の小さな和了をするのは気が引けるっつうかタブーだよな。よし。できるだけ高い手を目指すぞ。これならトバされても雄々しく散ったことになるんじゃないか。多分。リーチはできないし、うーむこっからだと……)
1m1m8m8m1s1s2s4s5s7s1p1p南 ツモ西
――打、西

純(手牌が見づらい……こいつ壁打ちしてるからなー。配牌は…可も無く不可も無い感じだな。)

一(マナー的にはあんまり良くないよねあれ……)

美穂子(七種九牌…中張牌もかみ合ってない。おそらく勝負にならないわね…)
3p8p1s3s5s3m9m9m北北南發白 ツモ中
――打、中

数絵(鳴かない!?天江衣の手牌はドラもあって打点十分のはず。なぜ……)

衣(今までにないほど感覚も冴え渡っている……ここはこうだ。)
2p3p赤5p赤5p6p7p9p9p8m9m中中 ツモ3p
――打、3p

ゆみ(中見逃しの上にこの手牌で3pをツモ切り…?何を考えている。天江。)


福路美穂子、龍門渕透華の両名の手牌は、配牌の時点で和了からはほど遠く、ほぼ死に体を晒していた。
言うまでも無く、不明な原因により著しく上昇した天江衣の絶対的な支配力の影響である。
ツモはかみ合わず、塔子や対子すらも作ることはほぼ敵わず、為す術無くツモ切りを続けていた。
しかし、例外が一人いた。


<10巡目>

透華(………)
――打、3s

キョン「!っ、チー。」
1p1p1s1s1s4s東南1m1m1m(1s2s3s)
――打、4s

数絵(やはり三色チャンタに決めていましたか。ミスター麻雀が最も好む役ですね。しかし、頭候補がこの牌だと残念ながら和了れそうにはありませんね……。)

数絵(ですが私は、配牌からの高い理想型を狙うその心意気や良し、と評価できます。手役決め打ちは前時代のスタイルであるとはいえ、まだまだ色あせていません。おそらくおじいさまもあの配牌だとそう決め打つでしょう。この状況だと私もそう打ちます。今は北場ですが、半荘だと南場にあたりますからね。)

美穂子(鳴いた…?海底を押しつけられた形になるわね。こちらとしても、キョン君が天江さんに鳴かれて海底をツモられるよりは、私が直接抑えられるから悪いことでは無いけど。)

ツモ:東

――打、東

キョン(げ。東だ。ちくしょうこれで東は死んだ。頭どうしよう……いや、まだ南がある。っつっても南も二枚切れてるんだけど。)

キョン(くそ。一巡……二巡か。遅かった。)

キョン(……つーか、今鳴かなきゃあの東は俺に入ってたじゃねーか。仕方ないこととは言え、余計な事しちまったぜ。)


~そのとき面子の背後では~

一「純君、純君」

純「あん?」

一「しーっ……ついてなかったね彼。ボクもよくあるよ。こーいうこと。」

純「オレならこんなミスは犯さないけどな。」

一「例の場の流れってやつ?」

純「そ。お前はどうだ?」

数絵「わ、私ですか?南場ならば絶対にしませんが…」

一(やっぱりボクにはオカルトはわからないなあ。)

こんな会話が繰り広げられていた――――――――――

未だ10巡目。

ゆみ(いや……全く意味の無い鳴きだったわけでは無い。これでツモ巡は一つずれて海底牌をツモるのは福路になった…。)

ゆみ(そして、今までは彼からポンすれば海底をツモれたのが、海底をツモるには福路からポンしなければならなくなった……しかし、彼女ならそうそう簡単には鳴かせない。結果的に今のチーは天江衣の海底を抑止する結果になったといえるだろう。)

美穂子(悔しいけど、私、蚊帳の外ね……)

衣(………)

2p3p赤5p赤5p7p7p7p8p8p8p9p9p9p ツモ4p

しかし、天江衣は口元に僅かに笑みを浮かべ、盲牌後即ツモ切り。打、4p。

一(……え!?和了拒否するの?)

純(ん?どうしたんだ国広く……和了拒否かよ!?昔の衣じゃあるまいし……)

ゆみ(そうするとつまり……海底狙いということか。今和了ってもトップになるだろうに。)

数絵(やっていることは違えど……風越の大将をジャスト0点にしたときと似た意図を感じざるをえませんね…。)

<11巡目>


透華(………)
――打、南

ゆみ(はは………これは。)


キョン(げ。これで東も南も死んだ。)
1p1p1s1s1s東南1m1m1m(1s2s3s)ツモ1p


南は初巡に龍門渕透華が、9巡目に福路美穂子が、そして今龍門渕透華によって切られたことで死に、東も2巡目、9巡目に天江が、10巡目に福路によって切られたことにより死んでいた。


キョン(1p……来るのがおせーよ……もう一巡早くテンパイしていれば……)
――打、東

キョン(あーあ。配牌の時点で判断をミスったかな。もっと手軽な役にしとけば良かったかも。)

一(うわー……これはきっついなぁ。)

ゆみ(…次のツモでまだ死んでいない牌が来るに賭けるしかないな。。)

<16巡目> 山の残り枚数は11枚。

福路美穂子と龍門渕透華の手は相変わらずの死に体であり、この局は事実上天江とキョンの一騎討ちのような様相を呈していた。

透華(………)
――打、7s

キョン(とりあえずだ。何でもいいから今ツモったやつを南と入れ替えで、ワンチャンを狙うぞ。幸い役はあるんだ。ロンでもツモでも和了ってやる。)


ツモ:1m


キョン(………まぁ、悪くはない。ココはこうだろう。)

キョン「カン。」

美穂子(暗カン……)

1p1p1p1s1s1s南(■1m1m■)(1s2s3s)

新ドラ:5p

衣(やはり来たか…衣の手が肥えたわ。)

キョン(さてさて、嶺上牌は……)



ツモ:西


一(あー……)

数絵(よりにもよってそれですか。とことんツキに見放されていますね…。)

ゆみ(西か……西は一枚切れ。他の字牌も三元牌も序巡に殆ど切られている中、誰の手牌にも無く唯一生き残っている字牌でもあるのだが……)

加治木はキョンの河に目をやる。



西5p8m8m7s3m
5m5m5s4s東白
中發8m



ゆみ(彼は初巡に西を切ってしまっている。つまりフリテンだ。もちろん、純カラとなっている南よりはマシであるが……残りは二巡。これはかなり厳しいと言わざるを得ないだろう。)

ゆみ(それに、今のカンで海底牌が一つずれたことにより、海底をツモるのは彼になった。鳴かれて海底コースに持って行かれないように注意しなければならないぞ。)

ゆみ(……いや、もっと大切なことは他にもある。天江の表情だ。)

加治木は天江の表情を伺うが、そこには戸惑いや焦燥といった感情は読み取れない。むしろ今キョンによってカンが行われるのを最初から分かっていたかのような、そんな余裕すら感じさせる表情だった。

ゆみ(カンが行われると海底牌は王牌へと取り込まれてしまい、今の海底牌の上にある牌が新しい海底牌になる。)

ゆみ(最初の海底牌に合わせて手を作っていたのなら天江は今のカンで戦略を失うことになるが……)

ゆみ(あの表情をみる限り、このカンが行われることを予期した上で手を作っていたのか……。)

キョン(…泣いていいか?俺?いや南持つよりは幾分マシなんだけど。)
――打、南

美穂子(………)
――打、3p

衣(………)
――打、2p

<17巡目>

透華(………)
――打、5m

キョン(何でもいいからいいやつ来い!)


ツモ:5p


数絵(……ついてないときはとことんついてないものですね……)

キョン(あーもう。またフリテンかよ。どっちを残そう……)

キョン(もし5pを残して和了れたとしたら三色だけ。西で和了ったら三色にチャンタがつく。和了れる可能性は極々低いにしても、どうせ和了るなら高い手がいいよな。それにピンズも場に安いし。よし。5p切るか。)

キョン、5pをツモ切り。

一(あ。)

ゆみ(いけない!それを切ったら……)


キョンが5pを切った直後、彼が牌の表面から指をどける前に天江が厳かに声を発する。

衣「ポン。」

これで天江衣は清一対々三暗刻ドラ5のテンパイ。数え役満確定手である。

2p3p7p7p7p8p8p8p9p9p9p(赤5p赤5p5p)
――打、2p

キョン(あーあ。)

美穂子(キョンくん……)

数絵(やってしまいましたね……)


山に残る枚数は先ほどのキョンのカンで一枚減っているので残り四枚。ツモ順は透華→キョン→美穂子→衣となる。
つまり、今のポンで海底コースへと持って行かれてしまったのである。

純(おそらく、切る牌の危険度を考えることもせず、打点が高いという理由だけでの5p切り……自分が和了るより、他人に和了らせないことの方が、麻雀に於いては重要なんだぜ?俺みたいな戦術をとる奴にとっては特にな。そこんとこ、まだ分かってないみたいだなコイツ。)


一(うーん…。この人、全国屈指の激戦区、兵庫県の代表選手、なんだよね……うーん。)


純(……SOS団ってのは、智紀が集めた情報によれば涼宮ハルヒのワンマンチームだっていうのがもっぱらの評判だ。確かに大会の映像を見ても涼宮以外は今日来てない鶴屋ってやつを除いては全然ぱっとしなかったし、実際にその中の一人であるもう一人の男…名前忘れた…と打ったけど、はっきり言って弱かった。他の二人も今日の対局を見る限りでは全然強くない。大会当日調子が悪かったからぱっとしなかったわけではなさそうだ。)


純(こいつ……キョンだっけ?……については、衣と透華、風越のキャプテン相手に飛ばないってことは一定の評価に値するけどな。一方的にやられているようではIH全国レベルの選手相手には全く刃が立たないと断言できる。少なくとも善戦くらいできなきゃ、はっきり言って無理だ。)


純(こいつらは結成僅か二ヶ月でIH全国出場した事で注目を浴びてるけど、涼宮以外は全体的に肝心の麻雀の力量が圧倒的に足りないと言わざるを得ない。)


純(総合力で言えば、この前打った阿知賀の連中の方が…いや、ちょっと辛辣だが、こいつらは比較対象にもならねえ。)


純(評判は事実に即している。と認めざるを得ないかもな。今のままだと、涼宮が出た後、または出る前にトバされて、初戦敗退が関の山だろ。)

<18巡目>

最終巡である。山の残り枚数は四枚。ツモ巡は前述の通り透華→キョン→美穂子→衣。
衣のファイナルドローの前になんらかの対処をしなければ、キョンのトビが確定する。

透華(………)

――打、西


残り枚数、三枚。海の底が近づいてくる。そして今し方切られた牌は西。キョンの唯一の和了牌である。



キョン(う……マジか……)



数絵(これで西は二枚切れ。自身で一枚切っていますから……)



ゆみ(フリテンの上、地獄単騎待ち……)



一(究極の悪待ちだね……清澄の部長を越えるんじゃない?)



透華の河から目を離したキョンは目を閉じ、深く息をすって思考を巡らした。



キョン(敗色は死海に含まれる塩分濃度よりも濃厚だ……


そういや、ハルヒのやつにはいっつもトバされてるけど、今までハルヒ以外の奴にトバされたことはなかったっけ……。



負け……か……。


痛感する。これが全国レベルなんだってな。



………………



………………


俺の圧倒的なまでの実力不足は仕方ない。まぎれもない事実だからな。



しかし、しかしだ。



本当に、このままでいいのか?



このまま何を思うことも、何も考えもせず、諾々と結果を受け止めるか?



否。



たとえ現実がそうであっても、納得できない、割り切れない感情ってのが、俺の中にはあるんじゃないのか?

つまりこうだ。

さっきの半荘、俺は負けて、悔しいと、露ほども思わなかったのか?

そして、

この半荘……いくら点数が引き継ぎありだったといっても、一荘だとしたら一試合だ。


この試合に負けたとして……俺はまあ仕方ないさと、思考停止したまま漫然と次の試合に向かうのか?



思い出せ。俺。さっきの半荘が終わったあと、焼き鳥だったって事を思い返したとき、感じたのは実力不足だからこれが予想通りだっていう諦めの感情だけだったか?

さっきは「団活の一部だから楽しむ」なんて言葉で上手くごまかしたつもりだろうが、俺の感情の深層にあるわだかまりを認知していなかったわけではないだろう。


それにだ。


周りの奴らを見てみろ。全員が全員、日々己の技を磨いて、一年に一度しか無いIHに全てを賭けてきた連中だ。そして多くは敗北という辛酸を舐めさせられ、なお折れず、リベンジを誓っている奴らだ。


そんな思いっきりガチな連中しかいない中でだ、楽しむ?バカを言え。


さっき、この部屋に入るまでにご令嬢が言ったあの言葉、あれはただのリップサービスに過ぎんはずだ。俺の緊張を和らげる為のな。

おかげ様で心置きなく打てたさ。感謝するよ。だが、あやうくその言葉に甘えちまう所だったぜ。


今回の団活…麻雀のIH出場。宇宙的、未来的、超能力的要素は皆無ではあるが、これは今までの団活とは違う。まるっきり。


100%白か、100%黒か。勝ちか負けか。それしか存在しない世界へ飛び込んで行くものだ。


なのにだ。俺は日々何を思って練習していた?ただのいつもと同じ、ルーティーンの中の一部としてしか思っていなかったんじゃないのか?
そして今回、半荘でぺしゃんこにされて、俺は何を思った?


甘い。甘すぎるぜ俺。こんなんじゃハルヒにも、みんなにも軽蔑されちまう。それは、今の俺にとっては何にもまして耐え難いものだ。


考えを改めろ。これはれっきとした勝負の世界だ。負けは必要ない。必要なのはただ勝利のみ。少なくとも、負けないようにするべきだ。

罰ゲームが嫌だから負けたくない?アホか。そんなのは関係ねえ。今回の試合の結果に付随するものでしかない。


結果が全てだ。

思えば俺はそういったことを避けて此処まで生きてきた。

勝ちも負けも存在しない、ぬるま湯の日常の中でな。確かにSOS団での日々は特殊だった。だがそれと純粋な勝負の世界とは違う。

全くとんだ甘ちゃんだぜ。俺は。従姉妹はとっくにそういう世界で何年も生きてきてるってのによ。

一年間SOS団をやってきたから俺は他の奴らよりは色々な経験がある、なんて自惚れは捨てろ。


……色々言ったが、コレ一言に尽きる。


今まで、俺は勘違いをしていた……って事だ。


さて、気合いを入れ直したところで……今のこの状況を振り返ってみよう。


残りの山の枚数は三枚。そしてこのまま何もできなければそのままノーチラス号で海底二万海里へれっつらゴーだ。夏が好きな俺としちゃあ、ネモ船長みたいに一生涯を海底で過ごすなんてまっぴらごめんだし、行きたくも見たくも無いね。


それはさておき、
この状況を打開するには……ま、そんなに手段は多くないけどさ。他家が鳴いてくれそうな牌を出すとか……くらいしか思いつかねえ。はっきり言って望みは薄だろう。


だが………負けない可能性は完全に潰えたわけではないんだ。俺がツモった牌を河に置くまでは分からん。腹をくくるにはまだ早い。)


…………………


美穂子「キョンくん……?どうしたの?」

キョン「……ああ。すまねえな。すこしぼーっとしてた。」

美穂子(いえ、そういう意味じゃないんだけど……キョンくん、少し表情が変わったわよね…?)

衣(ほう……今までは能面のような無表情であったのが、生気が宿ったかのようだ。)

透華(………)


透華はキョンに顔を向けると、うっすらと微笑んだ。まるで、やっと分かったんですわね。とでも言いたげに。


キョン(なんか……やっとこここに居る奴らと同じラインに立って麻雀を打てるようになったのかもしれんな。もちろん、実力的な尺度でいうと遥か後方に置いて行かれているとしても。)


ゆみ(彼、雰囲気が変わったか……?具体的にと言われると答えられないが……)

数絵(…………風を……感じます。私やおじいさまのものとも全く気色が異なりますが……)



キョン(うっし。いざいざ。)


66枚目の牌に、手を、伸ばす。

キョンはいつも牌をツモる時、人差し指と中指で側面を抑え、親指の腹を表面につける。そのまま眼前まで持って行き、親指をずらし、盲牌する。

そして牌を手牌の上に横向きに置くことはせず、手の中に収めたまま切る牌を考え、打牌する。

この数ヶ月幾度となく繰り返してきたその動作。今回も同じように、ツモった牌を眼前に掲げ、盲牌。


キョン(…………)

ゆみ(1p……まだ諦めるには早いぞ。)



ツモった牌は、1p。

キョン(まだだ。)


キョン「カン!」


キョンが行った今日一番の声量のカン宣言が、部屋に響く。


1s1s1s西(■1p1p■)(■1m1m■)(1s2s3s)


新ドラ:1m



一(モロ乗り!?)

美穂子(ッ!びっくりした……それよりも。)

衣(なん………だと……)

ゆみ(これで天江の海底は…なくなったな。)




キョン(~~~~~~ッ!!ガラにもなくちょっと叫んじまった。やべえ。めちゃくちゃ恥ずい。

……いや、構うもんか。
今の俺はノってる状態なんだ。それくらい許されていいだろう。冷静なる別の俺よ。今から数分間だけお前に暇を出してやるぜ。自嘲的で現実的な能書きは、今は必要ない。俺だってたまには、戦隊ヒーロー物の定番みたいに、必要ないし時間の無駄にしかならない技名の詠唱を、気合いを入れてするくらいいいだろ。まあもっとも今のは二文字で、おまけに必要な発声だったけどさ。)



衣(なんだ……このような光景……こんなものは視えなかったぞ。ただの幻想だったというのか!?

いや、だとしたら今までの衣の打牌はどうなる。全て的確だったし、海底に持って行くこともできたではないか。この凡夫は、一時的にせよ衣の感覚を越える程の力を持っているというのか。それも、今回は著しく上昇した衣の力おや、だ。)


一(衣……呆然としてる……。でもまだ終わってないよ。嶺上牌がなんなのか…まだ分からない。)


キョン(よし。さっさとツモって、西と入れ替えでテンパイ流局だ。どうだ。負けてねえだろ。

……そりゃ。)

さきほどと同じ動作で、嶺上牌を、ツモった。その牌は……





西




純(………へぇー。太いツキ、もってんじゃねーか。コイツ。強い弱いは兎も角として、早くこいつと打ちたくなってきたぜ。)

キョン(………和了っ……た……?のか……?)

これは予想の範囲の埒外にあったのか。今更…本当に今更…彼の手は震え始め、嫌な汗が噴き出した。

興奮。喜び。戸惑い。様々な感情が入り交じり、彼の心はオーバーワークを強いられる。

キョン(あああえーとえとえと…まずあれだ。えーとなんだっけ。とりあえず。)

キョン「…ツッ…ツモ。」


1s1s1s西(■1p1p■)(■1m1m■)(1s2s3s)西


……………

キョン(おいいいいい何たった二文字の言葉いうだけで噛んでんだよ俺。どんだけ焦燥状態だよ。)

美穂子(え……フリテン地獄単騎!?上埜さんでもこんな待ちしないわよ!?)

衣(………)

驚いたのは周囲の人間だけでは無い………ちなみに、一番驚いていたのは彼のその言葉を遠くで真っ先に聞きつけた、キョン曰くデビルイヤーの持ち主。
インターバルの時間を再び対局に使っていたハルヒが、やにわに椅子から立ち上がりずかずかと近づきながらまくし立てる。


ハルヒ「え??ツモ??キョン。あんた今……ツモって言った??本当?嘘じゃ無いわよね?」


キョン「あ?……いや、嘘じゃねーよ。俺が和了って悪いかよ。」


ハルヒ「べっつにー。ただ、あんまりめずらしいもんだから。」


一(珍しいんだ……)


キョン「はは…まぁそうだわな。」


キョン(コイツは……相変わらずの地獄耳だ。そのうち10メートル先で落とした針の音とかも聞き取るかもしれん。

……あれ、なんかさっきまでの鉄火場みたいな俺の精神状態が、いやに平静に戻ってきてるぞ。ハルヒと話しただけでか?
おいおい、常にスーパーハイテンションを貫いているようなコイツとはなしただけで落ち着くってのは……いや事実そうなったわけで……って顔が近い近い。)


ハルヒはキョンの座っている椅子の背もたれに手をかけ、上体をキョンの方に寄せて彼の肩口に顔を寄せる。キョンが横を向けば、至近距離で見つめ合うことができるような、そんな距離で。
ハルヒはキョンの手牌を一瞥し、横を向いてキョンに笑いかけた。


ハルヒ「あ、ホントだ。しかも結構高いじゃない。そうだ。さっきあんたがやたらと大っきい声でカンって言ったときはびっくりしたわよ。」


キョン「悪かったな。」


ハルヒ「ともあれ。やったわね。キョン。」

…………

キョン「…………」


ハルヒ「何よ?あたしの顔になんかついてんの?」


キョン「別に。」



キョン(……もしかして、ハルヒに労いの言葉をかけられたのって、これが初めてじゃないか?それに…和了った時には確かに嬉しかったけど、コイツに今の言葉を言われた時の方が…その、なんだ。嬉しいと感じちまったのはなんでだろ。)


キョン(そして、なんだ。従姉妹。その何とも言えない、自分の所を巣立つ小鳥に親鳥が向けるような、少し寂しげにも見える視線と微笑は。何を思ってるかは知らねえが、俺は別に何もこいつに含む所は無いぞ。いや、マジでマジで。)


キョン(はぁ……なんかもう……いいや。とにかく、点数計算せにゃ。)


キョン「対局中なんだろ。とっとと戻れい。」


ハルヒ「言われなくても。もーすぐ終わるけどね。」


そう言ってハルヒは離れていった。


キョン(さて、気を取り直して。)


キョン「すまねえな。これ……点数計算は少し怪しいんだが、三色とチャンタで1300・2600か?」


純(全然ちげえ。)


数絵「違いますよ。さっき涼宮さんが言われていましたが、もっと高いです。」


衣「倍満だ。」


キョン「倍満?あー……18000?」


一「16000。三色、チャンタ、三暗刻、ドラ4、嶺上開花で10翻。4000・8000だね。」


ゆみ「惜しくもキミのラスは動かなかったけどな。よい和了だった。この状況では、困難ではあったがこれが最高点の和了だっただろう。それを成し遂げたんだ。誇って良いと思う。」

キョン「ああ。どうも。」


衣(………ふ……焼き鳥か………)


衣(二人は気づいておらぬかも知れぬが……この一荘戦の中で、衣、美穂子、透華は満貫より上の手を和了れていない。)


衣(唯一それを成し遂げたのは、今し方倍満を和了した……キョンのみ。)


衣(今の試合……間違いなく衣の力の範囲、強度、精度……あらゆる面が普段よりも上昇していた。原因は分からぬが。

その支配下での嶺上開花……成し遂げた事の困難さでいえば間違いなく咲を上回るだろう。)


衣(今までの対局でも……滅多にない途中流局が二度あったり、なにより衣が焼き鳥であったり……ほんに、衣の思い通りに事が進んだことが殆ど無かった。)


衣(原因の詮索は抜きにして……まっこと……対局が自分の思い通りに行かなかったというのは……本当に……)


衣(……楽しかった! 良い対局だったぞ!)

対局終了。
点数:キョン:16000 四位 福路美穂子:31200 一位 龍門渕透華:31100 二位 天江衣:20400 三位

以上です。

ちなみにキョンは、大方の咲キャラみたいに大げさに腕を振り上げてツモったり、引きツモしません。

鳴いた牌を卓の右端にずらすときに勢いをつけてずらしたりはませんし、右腕を大きく横に広げることもしません。当然ズラした牌が卓の縁にぶつかって煙を出すこともありません。役名を申告することもありません。リーチ棒は投げませんし立てません。

また、彼の手牌には雷とか爆発のエフェクトも発生しません。ツモった牌がなぜか発光することも当然ありません。

彼は嶺上開花を和了しましたが当然花びらなんかでません。

宮永咲みたいにどや顔しながらツモりません。

目とか手に炎や雷が宿ることもありません。

淡々とツモって淡々と捨てます。

おつ

背中に天使の羽が生えるが抜けてるな

ハルヒが麻雀アニメ見ないことを祈るか

乙!

地味だっていいじゃない
キョンだもの

それはそうと長門はあまり好成績じゃないのか
それとも意図的に力を制御してるのか
次回も期待

長門はその気になれば全部の牌が見えるからなぁ

全牌操作出来るだろ

長門さんはキョンの指示で完全なデジタル打ちだよ
つまりのどっちと多分同程度だと思う


復活して良かった

乙です。
強くなっていく主人公って良いね
キョンの力がどんなものか判明して欲しい!

>>1です。
前回更新分を読んだら生じるであろう疑問への補足説明と、お知らせです。
まずは補足説明から。
本文中でも触れますが、キョンが盲牌している描写がさりげなくあります。そうすると、なぜキョンの手の中にある牌の種類が、キョンがツモった直後に後ろにいる人間に分かるのかという素朴な疑問が生じます。単純に私のミスです。
ですので、キョンがツモった牌を手牌に入れたときに、後ろの人間は牌の種類を知ることができたんだな、と思って下さい。

だいぶ咲の話になりますけども、完結したら、ミスを修正して足りなかった表現を付け加えた完全版を、スレタイを新しくして書く予定です。

そしてお知らせです。
私がssを読んでいたときがそうだったので、皆さんにも通じる物があると信じていますけども、ssが更新されているか確かめるために一日の内に何回もそのssのページに飛ぶのは面倒ですよね。
なので、今日以降、このssを更新するときは、22時までにageます。その時間までにageられていなければ、その日は更新がないものと考えていただいて構いません。

更新は…すみません。気長にお待ち下さい。
それでは。

私は専ブラ導入してるからそんな事はないけどね


対局が終わった。社会的危機的状況に置かれた中、ガラにも無く意気軒昂し叫んだり久々にテンパったり色々あったが、後に残ったのは麻雀を初めて以来今までに無かったような達成感だった。スポーツ系の部活をやっている奴らは試合が終わった後はこんな気持を抱くのか?俺には経験が無いから確かめようが無いが。
ずっと緊張状態の下にあったからか、今は目よりも肩がパンパンだ。いやな発汗もある。

麻雀に於いて理牌と倒牌以外で殆ど使うことのない左手を、いつの間にか俺は手のひらに爪の後が残るくらい強く握りしめていた。
山と手牌を行き来した右腕や、緊張のせいかずっと同じやや前傾の姿勢で椅子に座り続けていたので痛む背中、ハルヒの命令でやっていた盲牌の練習の影響かマメが潰れてしょっちゅう痛む親指の腹、それらから感じる痛みは、なぜか今だけはとても心地よいもののように思えた。

達成感。安堵感、爽快感……
これらはいずれも字面では三文字だが、今の俺の心中には決して三文字では表せない様々な感情が渦巻いている。いちいち論うことはめんどいのでしない。
俺の右手は未だに極寒の気温の下にあるかのように震えている。
それもそのはず……って納得してしまうのが少々情けないが、満貫以上の手を今まで和了ったことなんてなかったのだ。
しかも、俺の初の高打点和了はこの全国クラスの奴らが居る中で達成されたのだ。

いやー。少々自分で自分を持ち上げすぎなのは自覚しているさ。でも本当に嬉しかったんだよ。テストで赤点をとらなかったときよりも、ゲームで軍師のレベルをカンストしたときよりもさ。

「お疲れ様。キョンくん。見事な和了だったわよ。」

おう。サンキューな。お前にほめられると素直に嬉しく感じるぜ。

「ああ。私もそう思ったよ。時に、キミは盲牌ができるのか?さっき西を嶺上牌からとったときに、それを見ずにツモ宣言していただろう?」

まだ練習段階ですがね。ウチの団長が、人と違うことをやって周囲を威圧するだかなんだか言って、俺達全員にそれを義務づけさせましたよ。結局は指にタコができるのをいやがって女子連中はやめちまいましたが。俺と古泉の奴は多少はできますね。

「そうか。メリットも少なからずあるから、続けるといいよ。」

「……はっ?」

ん?どうかしたのかご令嬢。って、あれ?なんか対局前のような雰囲気になってないか。
「一…もしかして、また、ですの?」

「……うん。なってた。でも今回は戻るのがすぐだったね。」

「そんなこと関係ありませんわ!もう!また私は……」

なんだなんだ。またって何だ?と俺は思っただけで口にはしなかった。どうやら様子から察するに、先ほどの対局中の佇まい、あれは本人があまり良く思わない変化なのであろう。そして、どうやら本人には先ほどの対局の記憶がないらしい。

「ハギヨシ!」

ご令嬢がパチンと指を鳴らすと
「はっ。こちらです。」

萩原さんがどこからともなく出現(この表現で間違ってないだろ)し、書類を……ってそれ牌譜か?もしかして
「はい。たった今、この卓で終わったばかりのものです。」

どんだけ早いんだよ。後で聞いた話になるが、どうやらこの部屋の天井にあった無数の火災報知器みたいな物がカメラだったようで、それで室内の各人の手牌、捨て牌を見て、この日の貯めに雇った牌譜作りのプロたちと共に地下で試合と同時進行で牌譜を作成していたらしい。もうなんでもありかこの龍門渕は。

「牌譜のデータは全て私どもの所にございます。印刷はお嬢様達の対局を最優先にさせていただきましたので他のものはまだできておりませんが、まもなくできあがります。どうかもう少々お待ちください。」

「うむ。トーカ。あとで衣にも見せてくれ。」

「え?…ええ。」

「衣が牌譜をみるだぁ?読めるのかお前?」

俺の後ろに居たさっきのイケメンメイド(名前忘れた)が天江にからかうように問うた。
「うー!バカにするなー!衣は……………」

………

「……あはは。ご飯にしようか。衣。」

なぜ天江が言葉を中断したか。その原因は、簡単に説明すると、人間の胃や腸は絶えず伸縮運動をする中で酸素や様々なガスが流動させており、その作用によるものだ。そして特にその活動が活発になる時があり……余計な説明だったか。一言でまとめると、空腹で腹が鳴った。以上。

「うう……」

恥じることはないぞ天江。避けることのできない生理現象だ。ご令嬢は天江に向かいまるで我が子を慈しむような笑みを浮かべ、

「ハギヨシ。そろそろ昼食にしましょう。みなさまはよろしくて?」


ああそうそう。さっきハルヒが言ってたあの公開処刑予告だが、「ああ、そんなこと言ったわね。もしかして本気にとってたの?常識的に考えなさいよ。誰が得するよあんなの。よりにもよってあんたにそんなのさせるのは頭がどうかしてる人間よー」と、一笑に付された。常識的に考えて誰も得しないのならば、去年やったトナカイ芸も誰も得しなかっただろうがよ。と切り返すと、

「相対的に見てみなさい。あんたが沈んだ分、あたし達が消極的にだけど得してたじゃない。」

なんだその論理。ま、いつものことだけど。

「そうかい。」

と、俺は苦笑混じりに返した。

……さて閑話休題。飯だ飯。
昼食が運ばれてきた。メニューはサンドイッチである。
ハルヒたちはわいわいいいながらパクついている。姦しいことだ。俺は俺以外では唯一の野郎であり、今回ばかりは存在が有難い相方の古泉と共に少し離れて喰っている。
このサンドイッチは、雪山の竜宮城でハルヒが作ったあのサンドイッチみたいに、きちんと下味がついていたり、俺には分からない様々な工夫がなされているようで、確かにとても美味だった。

従姉妹は自前の弁当を持ってきているようで、従姉妹に付き従う池田は従姉妹に弁当を作ってもらったらしい。
従姉妹の料理か……大げさな表現だが、その味はたとえお袋が同じ料理を作ったとして、目隠しをしている状態でさて従姉妹の作った物はどっちだと聴かれても即答する自信がある。あいつの料理の腕は親戚一同が絶賛するほどだ。

短くてすみません。以上です。
10時までに間に合わなかったのでsageで投稿しました。一週間放置は不味いと思ったので書いたそばから投稿しました。
書き溜め無しで投稿したのは初めてなのでミス等あったらすみません。

おつおつ

乙ん
この本家っぽい書き方いいな……真似したいけどできない。センスほしい

乙!
ハルヒや他の面子はどうだったのか……

キャプはキョンのことが好きなの?
そうだと嬉しい

お前のことなんざどうでもいい

エタったか・・・

お前エタった言いたいだけだろ
なんで一週間ちょいでエタった言われなきゃいけないんだw

2ヶ月ぎりぎりで帰ってきた作者とかもいるしなあ


お疲れ様です、楽しみに待ってます。

そろそろ生存報告ぐらいは欲しいなぁ

そうだな 生存報告と勘違いするから勝手にageてんじゃねぇよ

作者です。生存報告です。
このスレの存在を忘れていたわけではありません。
ただ今は繁忙期の終わりが見えず、PCに向かう時間すら満足に取れない状況です。ただモチベーションは微塵も落ちていませんし、この先の展開は全て考えてあるので時間さえ取れれば書きたいと思っております。
如何なる批判も受ける覚悟で申し上げます。次回更新日は未定です。本当に申し訳ありません。

わたしまつわ

いつまでもまつわ

続きを書いてくださるのなら、わたしはいつまででも、
たとえ、このスレがHtml化してしまって、別スレがたてられるとしても
ずっとずっと待ち続けるよ

html化防止の為の生存報告です。
繁忙期の終わりはまだ見えておりませんので執筆に取りかかれる時期がいつになるのかまだ未定です。

なら落とせよボケ

あ1

携帯からですが、保守

結局一年中ずっと繁忙期でした ごめんね
って感じになりそう

おい

>>1です。あと一月で長かった繁忙期も終了見込です。
どんな繁忙期なのかというと、「し」で始まって「つ」で終わるアレです。
トリップ機能を知ったのでつけてみました。
生存報告でした。

おい…

しゃーない。頑張れや

失踪しないだけマシ

頑張れ

お久しぶりです。遅くなってしまい申し訳ありません。
初心者の域は出ていませんが、ある程度麻雀の知識がついた今、自分が書いたものを見直してみるとなんとも酷い…
ものすごく書き直したい衝動に駆られています。書き直すなら、ストーリーもハルヒ達を中心とし、他の学校の生徒視点でも書いていく群衆劇にしようかなと…
かといってここまで進んだストーリーを放棄するのももったいない気がします。すみませんがこれからの方針をもう少し考えてきます。

把握

待ってるお

待ってますで

考えた結果、やっぱり話一新して立て直すことにしました。
群衆劇にすれば、無理矢理展開をつくってハルヒキャラと咲キャラを絡ませなくても、咲キャラに出番を与えることが出来ますし、描写もしやすいので。
対局の描写もキョンの一人称でないとやっぱり寂しいですよね。原作っぽくないですし。
従姉妹設定の安価をとって頂いた方には申し訳ありません。接点を作る必要性がなくなりましたので無しにさせていただきます。
書き溜めがある程度出来たら「咲-saki- SOS団編」というスレタイで立てます。取り敢えず来年の四月一日までは(学校もありますが)暇なのでエターなることはないと思います。
ここまで見て下さった方々には申し訳ありません。きちんと各キャラの出番は作るつもりですのでどうかご容赦下さい。
それでは数日中に。ここのスレはHTML依頼を出します。

せめて新しいスレ立てるまでここ残して!
じゃないと新スレ立てても見れないかもしれない

了解

咲-saki- SOS団編 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379291784/)

立て直したスレです。書き溜めが溜まったら投下していきます。
次スレでもよろしくお願いします。

新スレ乙です

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