ハンジ「縁談?」(116)

リヴァハン。
なるべくキャラ崩壊は避けようと思ってるので甘さ控えめかも?

※ハンジさん女性

エルヴィン「そうだ。興味あるか?」

ハンジ「いやー、ないね!全く!」

エルヴィン「まぁ、そうだろうとは思っていた。だが...」

ハンジ「あー、言いたいことはわかってるよエルヴィン。貴族の情報収集の一環として受けてほしいんでしょ?」

エルヴィン「さすが、話が早いな。面倒だと思うが、これも仕事だと思って頼まれてくれ」

ハンジ「いいよ!私の色気でいろいろ聞き出してやるよ!」フフン

エルヴィン「............」

エルヴィン「......そうだな」ニッコリ

ハンジ「変に肯定すんな!」ガーッ

@ハンジの部屋


リヴァイ「ハンジ、入るぞ」

ハンジ「どぞー」

___服の山___

リヴァイ「......なに脱ぎ散らかしてやがんだ」

ハンジ「え?や、まだ着てない服だから!選んでんの!」

リヴァイ「あ?着る物で悩んでやがんのか?お前が?」

ハンジ「失礼だなあ~これでも乙女だからさ!」

リヴァイ「気持ち悪いこと言うな」

ハンジ「あはは!いやさ、今日お見合いなんだ」

リヴァイ「!?」

ハンジ「エルヴィンに頼まれちゃってね~まあ面白そうだしいいけど」

リヴァイ「ああ...大方情報収集ってとこか?」

ハンジ「ご名答。てことで!ちょっとはまともな格好しようと思ってね!」

リヴァイ「...別に普通でいいだろ。結婚自体に興味ねえんなら」

ハンジ「まーまー、めったにお洒落なんてできないしね?リヴァイ、服選び手伝ってよ~」ルンルン

リヴァイ「...知るか、めんどくせえ」ガタッ

ハンジ「えー!行っちゃうのかよー!」

リヴァイ「用ができた。じゃあな」バタン

@エルヴィンの部屋


リヴァイ「オイ、エルヴィン...。ハンジの見合い相手ってのはどこのどいつだ?」

エルヴィン「ん?ああ、ハンジと同じくらいの年齢の貴族だそうだが」

リヴァイ「いくら情報収集のためったって、わざわざ奇行種と見合いなんて向こうに失礼だろうが。なんでハンジなんだ」

エルヴィン「向こうからの指名だぞ?研究熱心な女性は魅力的だと」

リヴァイ「はっ、奇行種ぶりを知らねえからだろ」

エルヴィン「......なんだ、そんなに気になるのか」

リヴァイ「ああ?そんなんじゃねえよ。ただモノ好きもいるもんだと思ってな」フンッ

エルヴィン「............」ニヤ

エルヴィン「まあ、いいじゃないか。ハンジも案外ノリ気なようだしな」

リヴァイ「あいつは巨人以外興味ねえだろ」

エルヴィン「どうだかな?」

リヴァイ「......」イラ


リヴァイ(チッ、あのクソメガネ......結婚なんて柄じゃねえだろ)ツカツカ

__ドンッ

モブリット「すみません......って!わあ!リヴァイ兵長!」

リヴァイ「......なんだ人をバケモノみてえに」

モブリット「そ、そんなつもりでは」アタフタ

リヴァイ「珍しく落ち着きがねえな......ハンジの事か?」

モブリット「あ......知ってたんですか」

リヴァイ「ただの情報収集だとよ」


モブリット「え、そうなんですか?」

リヴァイ「ああ。んな事で悩んでる暇あったらクソして寝ろ」

モブリット「は、はあ...」

モブリット(慰めてくれてる...のか?ん?なんで俺が慰められてるんだ?傷ついてるのは兵長なんじゃ......??)

モブリット「............」ゴク

モブリット「あの......リヴァイ兵長は......分隊長の事、好きなんですよね?」

リヴァイ「!?何言ってやがる」ギロ

モブリット「ヒッ!い、いえ忘れて下さい!では!」ダダダ

リヴァイ「......」チッ


ハンジ「貸してくれるのは嬉しいけど......これはちょっと」

ナナバ「なーに言ってんだよ!相手は貴族でしょ!それだって普通な方だって」

ハンジ「だってこれ、ドレスじゃん」

ナナバ「普段着で貴族と見合いするバカがどこにいるんだよ」

ハンジ「そりゃそうか......うーん、こんなの似合わないけどなあ」

ナナバ「まあ、とりあえず着てみなって」

ハンジ「う......わかったよ」

ハンジ「ど、どお?」キテミタ

ナナバ「おおおお!!」

ナナバ「想像以上!!すっごい綺麗だよハンジ!!」

ハンジ「え、本当?照れるなあ~」ハハハ

ナナバ「......ちょっと。せっかくなんだから喋り方女の子らしくするんだよ?」

ハンジ「?男っぽいかな?」

ナナバ「......可愛げに欠ける。まあ人のこと言えないか私も」

ハンジ「そうか......わかった気をつけてみるよ」

ナナバ(無理だな)ハァ

ナナバ「......ねぇ、せっかくなんだし、みんなに見せびらかさない?」

ハンジ「は?」

ナナバ「や、だって、せっかくじゃん?この際、性別不詳のレッテル剥がそうよ」

ハンジ「別にそれは気にしてないっていうか」

ナナバ「しろよ」

ハンジ「いやうん無理だ。キャラ崩壊にも程があるよやめとく」

ナナバ「普段から崩壊してるじゃん」

ハンジ「だああ!崩壊キャラが崩壊するからダメ!!」

ナナバ「ややこしいわ」

ナナバ(素直に恥ずかしいって言えばいーのに。照れてんの?可愛い奴め。あーリヴァイにみせたいみせたい!)

ナナバ(どんな反応すっかなあ)


いよいよ縁談__


ハンジ(き、緊張してきた)

ハンジ(ただの情報収集だっつの!ただの!)

ハンジ(とりあえず縁談というのは忘れよう......普通に貴族との交渉に来たと思えば何のことはない)

ハンジ「............」スゥー

ハンジ(きっとこんな女らしい格好してるからだな。兵服じゃないと調子狂うなあ......)

ハンジ(......リヴァイにはちょっと今日の格好見せたかったかも)

ハンジ(いや、ほら、普段バカにされてるから、ね。それだけ)

とりあえず今日はここまでで~

これは面白くなりそう
期待

≫12
ありがとうございます。頑張ります


@エルヴィンの部屋


リヴァイ「あの馬鹿......まだ帰ってきてねえのか」

エルヴィン「リヴァイ、愚痴をいいに私の部屋にくるのはやめてくれないか」

リヴァイ「愚痴じゃねえ」

エルヴィン「生憎だが、ハンジの帰宅時間までは把握していない」

リヴァイ「お見合いなんて泊まりがけでするもんじゃねえだろ」

エルヴィン「だから知らん」

リヴァイ「......エルヴィンお前、機嫌悪くねえか」

エルヴィン「............」

エルヴィン「そんな事はない」

リヴァイ「いつものお前ならハンジの心配するくらいの余裕みせんだろ」

エルヴィン「これでも心配はしているぞ?」

リヴァイ「嘘つけ」


エルヴィン「縁談といっても形だけだしな、そんな心配には及ばないだろう」

リヴァイ「......それもそうか」

エルヴィン「だろ?」

リヴァイ「つーか、それにしてもお前機嫌悪いだろ」

エルヴィン「まだ言うのか」

リヴァイ「お前が本当の事言わねえからだ」

エルヴィン「......苛立っていたのは事実だ、反省しよう。だが理由は言えないな」

リヴァイ「変なとこでもったいぶんな......気になるだろうが」

エルヴィン「............」ハァ

エルヴィン「......。......カツラだと噂されていると知ったものでな、少々」

リヴァイ「くだらねえ!!」


____

リヴァイ(む、ハンジの部屋の明かりが漏れてる)

リヴァイ(帰ってきたのか)

コンコン

リヴァイ「ハンジ、俺だ」

シーン

リヴァイ「......」

カチャッ キィ...

リヴァイ(......鍵掛けてねえ......無防備すぎだろうが)チッ

リヴァイ「オイ、入るぞ」


リヴァイ「っ!」



ドレス着たハンジ「」スゥスゥ



リヴァイ「......」

リヴァイ「せめて着替えてから寝ろ」ハァー

ドガッ**

リヴァイ「オイ......起きろクソメガネ」

ハンジ「んぐぉ!む......痛ぃ~」ムニャムニャ

リヴァイ「こんな格好で寝てんじゃねえよ」

ハンジ「むぁ~ちがう~りばいに見せようとおもって待ってたの~」ムニャムニャ

リヴァイ「あ?寝ぼけてんのか?」ペシッ

ハンジ「んん~あといちじかん~」

リヴァイ「......そこは五分だろうが」チッ


ハンジ「ん...」ムクッ

ハンジ「ふあ~寝ちゃってた......ん?毛布......」

リヴァイ「......起きたか」

ハンジ「わっリヴァイ!?いつからそこに!!てか私の部屋!!」

リヴァイ「五分前だ。今もう一度起こそうとしてたとこだった(蹴りで)」

ハンジ「は?」

リヴァイ「......説明もめんどくせえ。別にずっと居た訳じゃねえよ。早く着替えろ」

ハンジ「あ!そうじゃん見て見て!どう?可愛いだろ~!」スカートヒラヒラ

リヴァイ「......。まあまあだな」

ハンジ「おっ!?予想よりいい反応!けなすかと思ったのに!」

リヴァイ「......そこまでひねくれてねえよ」


ハンジ「で、何。私の心配してここで待ってたんだ?」

リヴァイ「違え」

ハンジ「じゃあなんで起きてんの、めずらしい」

リヴァイ「......たまたまだ。やることあったしな」

ハンジ「ふーん?じゃあとりあえず着替えるからおやすみっ」

リヴァイ「待て。なんでこんなに遅かった」

ハンジ「んー?馬車で送ってもらったから別に平気だったよ?」

リヴァイ「そういう問題じゃねえだろ」

ハンジ「ぷ!あっはは!リヴァイお父さんみたい!」ケラケラ

リヴァイ「黙れクソメガネ。......情報収集は上手くいったのか」

ハンジ「ま、ぼちぼちね!」

リヴァイ「......そうか」

ハンジ「うん」

ハンジ「じゃあ、おやすみ?」

リヴァイ「......ああ」


____

リヴァイ(なんか、腑に落ちねえ)

リヴァイ(妙にあっさりしてる。普段のハンジならあれこれ話しがりそうなもんだが)

リヴァイ「......まぁ、単に疲れてたのか」


@エルヴィンの部屋


ハンジ「エルヴィン」

エルヴィン「ああ、お帰り。遅かったな。リヴァイが心配していたぞ」

ハンジ「まあ、さっきちょっと寝ちゃってたのもあるけど。てか、へーっ!本当に心配してたんだ!嬉しいねえ」ニヤニヤ

ハンジ「エルヴィンも心配してくれた?」ニマー

エルヴィン「もちろんだ」ニコ

ハンジ(うわ、嘘くせえ~)

エルヴィン「で、どうだったんだ?」

ハンジ「ああ、新たな情報も探れたし、収穫はあったよ。王政と取り引きしている貴族は思っていたより多いみたいだ。まあ、それは後日資料としてまとめておくよ」

エルヴィン「そうか、頼む」

ハンジ「__でね。こっからが肝心なんだけど」



ハンジ「結婚しようかなって」

今日はここまでで~


エルヴィン「!?」

ハンジ「いやね?結婚自体にメリットが多くてさあ」

エルヴィン「ちょ」

ハンジ「というのも、向こうが言うには___」

エルヴィン「ちょっと!......待ってくれ。頭が追いつかない」

エルヴィン「本気で言ってるのか」

ハンジ「うん。あ、でもでも私仕事はもちろんだけど続けるし、ここで生活するし、子供も作る気ないし、結婚っていっても形だけっていうか」

エルヴィン「???」


ハンジ「うーん、とりあえず聞いて。 なんかね、向こうは研究者として頑張る私を好いてくれてて、巨人研究も壁外調査も好きにやってくれて構わないって」

ハンジ「そしてね、なんと!!それらの資金をできる限り提供してくださるんだと!!!」

エルヴィン「.......」

エルヴィン「それって向こうにメリットあるのか?こう言っちゃなんだが、落とし穴がありそうな話だな」

ハンジ「ん~、向こうは自分にもメリットあるって話してたよ?そろそろ身を固めたくてどうたらこうたら......」

エルヴィン(......つまりハンジに惚れたんだな)

エルヴィン「そうか......趣味趣向は人それぞれだな」

ハンジ「な!どういう意味だ!」

エルヴィン「コホン。とにかく、まあ仕事に支障がないのなら結婚云々は俺が口出しする問題ではないしな。ただ、軽率な行動はするなよ」

ハンジ「わかってる。返事は保留にしてあるし、ちゃんと考えるよ」

エルヴィン「ああ。___しかし納得がいかないな。リヴァイの事はいいのか」


ハンジ「なんでリヴァイ!?」

エルヴィン「わからないか?」

ハンジ「ん?......んん?」

ハンジ「......ちょっとエルヴィン。何か勘違いしてない?リヴァイは仲間として特別だけど、それだけだよ」

エルヴィン「......まあ、それならいいんだが」

エルヴィン(無自覚なのか、自制してるのか......全く世話が焼ける)ハァ

エルヴィン「ハンジ、あまり広めたくはないだろうが、幹部には伝えておいてもいいか?」

ハンジ「うん、いいよ!隠し通そうとは思ってないし」

エルヴィン「俺から伝えていいか」

ハンジ「え、いや別にそれは私がはなs
エルヴィン「いいよな?」ゴオッ

ハンジ「......ハイ......」


__

ハンジ(何だったんだ一体......エルヴィンってリヴァイとは違った威圧感出す時あるよなあ)

ハンジ(......まあ何でもいーや。疲れた寝よう)


__

エルヴィン「リヴァイ、ちょっといいか」

リヴァイ「何だ」

エルヴィン「大事な話がある」

エルヴィン「来い」


__

リヴァイ「どうした」


エルヴィン「結婚したい!!」


リヴァイ「!?」ゾオッ

エルヴィン「......と、ハンジが言っている」フッ

リヴァイ「なんだ、無駄に驚かせやがって......は?ハンジ!?」

エルヴィン「ああ」

リヴァイ「どういう事だ」

エルヴィン「実は___」


カクカクシカジカ


エルヴィン「___こういうわけだ」

リヴァイ「......正気か?あの馬鹿は」

エルヴィン「ハンジなりの考えはあるらしいが」

リヴァイ「相手もマトモじゃねえな。やめさせろ」

エルヴィン「ああ、リヴァイに説得を任せる」

リヴァイ「あ?」

エルヴィン「私はもう十分ハンジに説得を試みたのでな、もうお前しかいない」

リヴァイ「ふざけんな。俺はあいつの飼い主じゃねえ」

エルヴィン「でも大事だろ?」

リヴァイ「......はっきり言え」

エルヴィン「............」

エルヴィン「......もう遠回しに言うのはよそう。リヴァイ、お前ハンジが好きだろ」

リヴァイ「は!?」

リヴァイ「断じて違う。まず女として見てねえ。お前までモブリットみてーな事言いやがって」

エルヴィン(......はぁ、どうやらこっちも認める気ないらしい。まあ想定していたが)

エルヴィン「大切な仲間であることには変わりないだろ。 ちゃんと説得してくれよ」

リヴァイ「チッ、面倒くせえな」

エルヴィン(......なんだかんだ言って引き受けるんじゃないか)


__

リヴァイ「おいクソ奇行種メガネ野郎」

ハンジ「なんかいつもより眉間のシワ深いよ? 何?」アハハ

リヴァイ「てめえ結婚するのか」

ハンジ「ああ、その話。 まだ検討中だけどね」

リヴァイ「やめとけ」

ハンジ「なんで? 今の所デメリットが無いんだ」

リヴァイ「そんなムシのいい話があるわけねえだろうが。 騙されてんじゃねえのか」

ハンジ「可能性として考えられるのは、私の持ってる巨人に関する情報を手に入れたいってとこかな?」


ハンジ「でも私は結婚しようと一切口外しないし、少しでも怪しかったらすぐに離婚するよ」

リヴァイ「お前の暗殺でも企んでんのかもしれねえだろ」

ハンジ「だとしたら、もうすでに殺されてる。 結婚なんて面倒なことしないと思うけど」

リヴァイ「......金目当て」

ハンジ「私の財産なんて向こうからしたら鼻くそみたいなもんでしょ」

リヴァイ「............」

リヴァイ「本当わかんねえな、こんな性別もハッキリしねえ奴のどこがいいんだか」

ハンジ「く!エルヴィンもだけど失敬だなお前ら本当に!」ガーッ

リヴァイ「俺は奇行種とは絶対結婚したくねえ」ジトー

ハンジ「こっちから願い下げだあ!!こんな小姑みたいな夫!!」


__

リヴァイ(チッ、あいつを口で納得させんのは無理だろ)

リヴァイ(ああ言えばこう言いやがる)

リヴァイ(くそ、腹立つ)イライラ


__

リヴァイ「説得は無理だ」

エルヴィン「やはりか」

リヴァイ「やはりか、じゃねえよ。なんか方法はねえのか」

エルヴィン「いや、あれからいろいろ考えたんだが、反対する理由がないと思ってな。いいんじゃないか?結婚」

リヴァイ「......認めんのか」

エルヴィン「ああ。 むしろこちらの利益になる話だ。 ハンジが希望しているのに、わざわざ止める必要はない」

リヴァイ「............」

リヴァイ「信用できないだろ」

エルヴィン「まあ、私は直接会ったこともないしな、何とも言えないが。 しかしハンジも子供じゃないんだ。 そこはわかっているだろ」

リヴァイ「............」

エルヴィン「まあ、止める方法はないわけじゃないがな」

リヴァイ「あんのか?」

エルヴィン「ハンジが別の誰かに恋をすればいい」

リヴァイ「!?」

エルヴィン「ハンジが提示された唯一の条件が、浮気をしないことだそうだ。 つまり、向こうは自分を好きになれと強要するつもりはないらしいが、努力はしてほしいと」

リヴァイ「......ほう」


リヴァイ(あいつが色恋沙汰に興味があるとは思えねえけどな)

リヴァイ(......だがこのままいけば)

リヴァイ(エルヴィンはもう受け入れてるしな、ハンジの様子からしても結婚を決めるのも時間の問題か)

リヴァイ「......」チッ

今日はここまでで~

ハンジさん黙ってれば美人だもんな
リヴァイの反応が面白い
続き楽しみ

>>34
レスありがとうございます。
本当に、残念な美人ですねハンジさん。うん、大好きです(笑)


では投下


リヴァイ「オイ、モブリット......協力しろ」

モブリット「はい?」

リヴァイ「お前、ハンジが好きだったよな?」

モブリット「え!?いや、あの」

リヴァイ「ハンジが結婚するかもしれない」

モブリット「!?」

リヴァイ「とにかく、時間がねえ。至急告白しろ」

モブリット「な、なに言ってるんですか兵長!?」


モブリット「じ、自分は分隊長を慕ってますけど!あくまで尊敬の範囲内です!!」

リヴァイ「んな事言ってたら結婚しちまうぞ」

モブリット「ですから!......ああもう!仮にですよ!仮に自分と分隊長がうまくいっても兵長は嫌でしょう!!」

リヴァイ「あ?......別に、いいんじゃねえか? 禁止されてるわけじゃねえ」

モブリット「嘘です!いや、まだ自覚されてないかもしれませんが!傍目からみて兵長と分隊長は!想い合ってるように見えます!!」

リヴァイ「はあ!?」

モブリット「じ、自分はむしろ応援しています! この前の事で誤解を生んだようですが、決して隊長と今以上の関係は望んでません!」

リヴァイ「誤解してんのはお前の方だろうが! 胸糞悪い」

モブリット「とにかくです! 告白するのは自分の役目ではないと心得ています!」

リヴァイ「お前......」
モブリット「告白は!! リヴァイ兵長がするべきです!! では失礼します!!!」ダダダ

リヴァイ「オイ!......くそ、毎度逃げ足早え」

リヴァイ(何が悲しくてあんなクソメガネに告白しなきゃなんねえんだ)

リヴァイ(フン、知るか。結婚でも何でも勝手にしやがれ)

__

ナナバ「ねえ、リヴァイ!今度の休日に街でハンジと例の貴族デートするらしいよ」

リヴァイ「デ......柄じゃねえ」

ナナバ「同感。ね、面白そうだし、見に行ってみない?」

リヴァイ「いいだろう。モノ好きのツラも気になるしな」

ナナバ「よし決まりっ」

ナナバ(あれ~、案外すんなり。 てっきり「そんな趣味悪いことしねえ」とか言って渋るかと思ったのに)

ナナバ(結構焦ってんのかな?)ニヤ

壁|ミケ(リヴァイとナナバ......珍しい組み合わせだな)スンッ


そして休日__


ナナバ「いたいた、あそこ! 今日のハンジは普段と変わらないねえ~。この前は張り切ってたのに」

リヴァイ「向こうも幻滅するだろ」

ナナバ「あ、向こうから男が......あの人じゃない? 庶民の格好してるけど、目立つと面倒だからかな?」

リヴァイ「......あいつか」

ナナバ「しっかし、なんていうの?仕草っていうか......雰囲気が上品だね~」

リヴァイ「奇行種には勿体無えな」

ナナバ(まーたそんな事......)ハアー

ナナバ「ねね、けっこうカッコ良くない?」

リヴァイ「あーゆーのが好みなのか?」

ナナバ「私は結構タイプかも? ハンジは知らないけど」

リヴァイ「......そうか」


10分後__


ナナバ「ねえ、なんか二人いい感じじゃない?」

リヴァイ「」フアー

ナナバ「ちょっと、欠伸してる場合か!」

リヴァイ「なあ......いつまで尾行続ける気だ」

ナナバ「は、あんたもう帰る気!?まだ10分しかたってないのに!それでも調査兵団!?」

リヴァイ「かつてなくどうでもいい調査だな」

ナナバ「うるさい!とにかくまだ帰らない!」

ナナバ(もー! リヴァイってほんとわかんない! 素直についてきたと思ったらこれだよ! ハンジの相手のこと知りたいんじゃないの!?)


リヴァイ「......オイ、ナナバ。あいつら店入ったぞ」

ナナバ「あ、じゃあ私たちも」

リヴァイ「さすがにバレんだろ」

ナナバ「この寒い中外で待ちたくないよ!」

リヴァイ「だから帰るっつってんだろうが」

ナナバ「」イラッ


ナナバ「ほんっとーに顔だけ見て満足だったわけ!?気になるから来たんじゃないの?」

リヴァイ「......どんな奴か気にはなるが、休日潰してまでして知りたかねえ。 何よりクソ寒いクソ眠い」

ナナバ「あんたねえ......」

ナナバ(ったく、こいつの中でハンジってどんな存在なわけ? てっきり好きだと思い込んでたけど)

ナナバ(うーん本当わかんない)

ナナバ「......お腹も減ったし、帰るとしても食べてからね! ハンジ達が入った店で!!」

ナナバ(リヴァイがハンジを好きなのかどうかも、今日ハッキリさせてやる!!)

リヴァイ「帰る気ねえだろ......お前も実はかなり自分勝手な奴だな」ハァ


リヴァイ「ハンジ達と席近すぎねえか? バレるぞ」

ナナバ「シッ!なんか喋ってる」



ハンジ「私の好きなタイプ?」

ハンジ「うーん、わかりやすく反応くれる子かなあ。 陽気な子の方が接してて楽しいね。 あ、でも根暗っぽい子も味はあると思うんだけどね?」

男「僕もだよ。 君みたいな陽気な女性がタイプなんだ。 たまに謎めいてるところなんかもね」

ハンジ「あはは!嬉しいなあ」



ナナバ「............」

リヴァイ「確実に話噛み合ってねえだろ」

ナナバ「ツッコミたいとこありすぎて......とりあえず謎めいてるっていうか」

リヴァイ「ただの変態だな」


ハンジ「そうそう。 結婚のことなんだけど、前向きに検討させていただくよ」

男「そうか!いい返事を期待しているよ」

ハンジ「でも、よく考えたら、この結婚は私しかメリットはないんじゃないかな?」

男「それは、どういう?」

ハンジ「そのまんまだよ。 私にはいい話に思えるけど、貴方は特に何も得しないんじゃないかな? 結婚相手だって他にいいところのお嬢さんがいるでしょ」

男「......僕は結婚は損得で考えてないよ」

男「仕事に関しては専ら打算的だけどね。 君との結婚は別だ」

ハンジ「それなら、なぜ貴方は私との結婚は互いにメリットがあるものだと説明したんだ?」

男「そうとでも言わなければ、君は結婚の話なんて考えもしないと思ったからだ。 君にしかメリットがないなんて、君からしたら不自然に思うだろう」

ハンジ「......私が結婚に興味ないこと、知ってたってこと?」

男「わかるさ。 初めて挨拶した時、君は仕事の顔をしていたから。 要するに君が見合いに参加したのも、上からの命令だろ?」

ハンジ(そんな......全部気づいてたのか......)


ハンジ「......その通りだよ......最低だね、ごめん」シュン

男「いや、いいんだ。 おかげでこうして君と巡り会えたんだから。 正直に言おう。 一目惚れしたんだ、君に」

ハンジ「っへ!?」

男「だから理屈じゃないんだ。 単純に君に恋をしたから、僕の物にしたくなった」

ハンジ「っっ......?!」

男「君が僕に恋愛感情を持ってないのはわかってる。 すぐにとは言わない。 いくらでも待とう」

男「でも、心配だからね。 結婚は男除けみたいなものだ。 いつか君に振り向いて貰えるまでは、僕は君に一切手は出さない」

ハンジ(ちょ......ええええええ???)

男「じゃあ、今日の事を踏まえてもう一度考えてほしい」

ハンジ「うっ、うん。あ......あの、今日は送ってくれなくていい。少し......一人で考えたいんだ」

男「わかった、気をつけるんだよ」

男「では、また」


ナナバ「わーお......」ドキドキ

ナナバ(こ、こっちまで赤面するわ!あんな事言われたらいくらハンジでもドキッとするよなああ)

リヴァイ「......」

ナナバ「リヴァイ?」

リヴァイ「......」

ナナバ「?」

リヴァイ「......」

リヴァイ(なんだ、これ)

リヴァイ(血液が逆流してるみてえだ......身体ん中がドロドロして......吐いちまいてえ)

リヴァイ「......気分が悪い。帰っていいか」

ナナバ「え?だ、大丈夫?水持ってこようか」

リヴァイ「いや、いい。外の空気を吸いたい」

ナナバ「......わかった。じゃあ私はもう少しここに残るね」

ナナバ(なんだか、一人にさせてあげた方が良さそうだよね)

今日はここまでで~

ナナバさんのキャラは勝手なイメージです。気を悪くした方がいたら申し訳ない...

注意、次はリヴァイ兵長が少しキャラ崩壊してしまう...かな
なるべくさせたくないんですが、兵長から恋愛臭が皆無すぎるのでどうしても誰?ってなっちゃうんです(言い訳)


ハンジ「............」フゥー

ナナバ「ハンジ」

ハンジ「ぎゃうっ!?」ビクゥ

ハンジ「ナナナナナナバ!? なんでここにっ!?」

ナナバ「ごめん。 盗み聞きしてた」

ハンジ「そっ......!? ば、馬鹿あああ~~~!!!!」

ナナバ「ちょ、店で叫ぶなって! ごめんごめん悪かったよ!」

ハンジ「さっきの全部聞いてたのお?」


ナナバ「......うん。 ごめん」

ハンジ「っっっ」カアアアアア

ナナバ「ごめんごめんごめん! なんか奢るから!! でもね? 言い訳さしてもらうと、好奇心がなかったと言えば嘘になるけど、一番はハンジのためだよ!」

ハンジ「......なにそれ」

ナナバ「相手がどんな人か心配だったの!」

ハンジ「......それは、嬉しい......かも、だ、けど」

ハンジ「でも!!! 恥ずかしい死ぬ!! うわあああがががが」

ナナバ「......今はそっとしておくべきだったね、ごめん」


リヴァイ「クソ、疲れた......」グッタリ

ミケ「リヴァイ、今帰ったのか」

リヴァイ「ああ」

ミケ「......」

リヴァイ「?何か用か」

ミケ「......ナナバと出掛けてたのか?」

リヴァイ「ああ、そうだが」

ミケ「お前......ハンジが結婚するからって」

リヴァイ「は!?違う」

リヴァイ「ハンジと例の男が会うっていうから、見てきただけだ」

ミケ「そういうことか」ホッ

リヴァイ「......」

ミケ「なあ、今日のこの後の予定は?」

リヴァイ「特にない」

ミケ「飲みに行かないか?たまには二人で」

リヴァイ「ああ、行く」

ミケ「お、誘いに乗るとは珍しい。熱でもあんのか?」スンッ

リヴァイ「......気分だ」

ミケ「む......? よく見たら本当に顔色悪いな。大丈夫か?」

リヴァイ「ああ。飲めば治る」

ミケ「オイオイ......」


@リヴァイの部屋


リヴァイ(あー久々に酒飲んだ)

リヴァイ(少し飲みすぎたな......昼間の気持ち悪さは消えたが今度は頭痛え......)

コンコン

ハンジ「ハンジさんだよ~」

リヴァイ「......」

ハンジ「リヴァイ?いるんでしょ?」

ガチャッ

リヴァイ「......何の用だ」

ハンジ「なんかフラフラしてるね?」

リヴァイ「......こっちの質問に答えろ」

ハンジ「これ、報告書!遊びに来てる訳じゃないんだから、そんなに不機嫌な顔しないでよ」

リヴァイ「お前の用事の大半はくだらねえ事だからな」


ハンジ「ほうほう? そんなに構ってほしいの~? しょうがない、じゃあお邪魔しちゃおうかな~」ズカズカ

リヴァイ「帰れ」ギロ

ハンジ「なに、今日は特に冷たいね?」

リヴァイ「......婚約者のいる奴が男の部屋あがってんじゃねえ」

ハンジ「! それは......」
リヴァイ「その位の分別もつかねえと?」

リヴァイ「それとも俺だから安心してんのか」

ハンジ「......婚約は保留だって言ってるでしょ?」

リヴァイ「ハッ、じゃあ今ここで間違いが起こったら断るんだな?」

ハンジ「? 間違い?」

リヴァイ「......」ジッ..

ハンジ「っ」ドクッ

ハンジ「わ、わかった、今日は帰......」
リヴァイ「もう遅え」グイッ


__ドサッ


ハンジ「!?ちょっ!?なに押し倒してんだよ!!」

リヴァイ「埒が明かねえ」


ハンジ「は...」

リヴァイ「襲われたくなきゃ逃げるんだな」

ハンジ「はぁ!? ......っ早くどけ!!」アセアセ

リヴァイ「......俺と結婚しろ......」

ハンジ「っ!?へ!?はあああ!??」ドキッ

リヴァイ「てめえは結婚相手は誰だろうが構わねえんだろ」

ハンジ「な、なん!?」

リヴァイ「安心しろ、メリットはある......てめえは俺の女になりゃ命はまず狙われなくなる。 俺は毎回縁談断るのが面倒だったしな」

ハンジ「っはあああ!? そんな理由で?!」ムカッ

リヴァイ「嫌か」

ハンジ「嫌だよ! ていうかなんだよこの状況!? 意味わかんねえ!!」

ハンジ「リヴァイさっきからおかしいって!! ていうか酒くさいし! 飲んだだろ!?」

リヴァイ「......」

ハンジ「どう考えても酔ってんだろ!! ていうかどいてくれ! 今のは忘れたげるから!」

リヴァイ「嫌だね」

ハンジ「っはああ?! おっまえなあ! いよいよ別人だっつの! 正気じゃねえ!!」

リヴァイ「お前に言われたかねえ」

ハンジ「じゃあどけし!!」


リヴァイ「どかねえ」

ハンジ「だ...」
リヴァイ「お前が俺と結婚するってんなら退いてやる」

ハンジ(な、なんで酔っ払いのクセに無駄に真剣な眼すんだよ......くそ! ズルイなあ!!!)

ハンジ(どう切り抜けよう)

ハンジ「......アハハ!今更ながらリヴァイの冗談って面白くないよね!クソネタとかさ、本当__」
リヴァイ「茶化すな」ギロ

ハンジ「う......」

ハンジ「や、意味わかんないって本気で。おかしいおかしい」

リヴァイ「何がだ」

ハンジ「だぁから!リヴァイが私に求婚なんて笑うっつってんの!頭冷やせこの酔っ払いっ!!」ドンッ

リヴァイ「っ」フラッ


__どしーん!


ハンジ「!?は??」

ハンジ「こ!今度は自分が倒れんのかよ!!ったく、どんだけ飲んだんだよアホリヴァイ!!」

リヴァイ「」スゥースゥー

ハンジ(一見酔ってるようには見えなかったけど......くそぉ、だから無駄にドキドキしちゃったじゃんか!! 顔には出にくいタイプなのか......なにこのタチ悪い酔っ払い)

ハンジ(この様子じゃあ、明日になったら何も覚えてなさそうだ)

今日はここまでで~

リヴァイ「......」ムクッ

リヴァイ(もう朝か......クソ、風呂に入る前に寝てたか)

リヴァイ「頭痛え......」ズキズキ


@食堂


ハンジ「......あっ......リヴァイ......お、おはよー......」

リヴァイ「? ああ」

ハンジ「......」

ハンジ(......やっぱり覚えてないか)ハアー

ハンジ「~なあ! リヴァイ昨日、なんであんな酔っ払ってたんだよ? 酔いにくい体質じゃなかった?」

リヴァイ「......昨日はミケとかなり飲んだが、その後お前とも会ったか?」


ハンジ「会ったも何も!...........っ。と、とにかく!今後一切酒は飲むな!! いいな!?」

ハンジ「忘れてるかもしんないけど(忘れてて助かったけど)!! とにかくこっちに迷惑掛かったんだよ!それは覚えとけ!!」

リヴァイ「......思い出せねえな......ハンジに何かしたのか?」

ハンジ「何か......は、されてないけど!精神的被害!!」

リヴァイ「......そうか......悪かった」

リヴァイ(相当怒ってんな......ひどい暴言でも吐いちまったか)

__


リヴァイ「なあミケ」

ミケ「ああ、リヴァイ。昨日大丈夫だったか?」

リヴァイ「その事で聞きたい。俺は相当酔ってたのか?」

ミケ「......ああ、パッと見は普通だったがな」

リヴァイ「......ハンジに酷いことを言っちまったらしい」

ミケ「酷いこと?」

リヴァイ「ああ。だが全く記憶がねえ」

ミケ「それは......マズイな。
普段あまり怒らないハンジなのに」

リヴァイ「......」

ミケ「しかし酔っていたからといってリヴァイがハンジを本気で怒らせるとは考え難いな......」ハッ

ミケ「リヴァイ、ハンジは本当に‘‘怒っていた’’のか」

リヴァイ「?......そう見えたが」

ミケ「もしかしたら、怒らせたんじゃないのかもしれんぞ」

リヴァイ「どういう意味だ」

ミケ「......憶測でしかないからな、下手な事は言えん。ハンジにちゃんと確認しろ」スンッ

__


リヴァイ(ミケの奴、遠回しに物を言いやがって)チッ

リヴァイ(あークソ、考えてると余計に頭痛え......)ズキッ


___俺と結婚しろ


リヴァイ「!?」

リヴァイ(なんだ......これ?)

リヴァイ(まさか......)

リヴァイ「............最悪だ」


@ハンジの部屋


リヴァイ「ハンジ」

ハンジ「わあ!!!」ビックゥ

ハンジ「なななな何!?いきなり現れないでくれよ心臓に悪い!ていうか、毎度私の部屋に勝手に入ってくんじゃねえ!!」

リヴァイ「ノックしただろうが。入られたくねえなら鍵を掛けやがれ」

ハンジ「だって私基本研究に没頭しててノック聞こえないし、鍵掛けちゃうと部下達が困るんだよ」

リヴァイ「......てめえは不用心すぎだ」


ハンジ「__で? 用件は?」

リヴァイ「謝罪だ」

ハンジ「うん?」

リヴァイ「昨日のことだ」

ハンジ「あ......ば、馬鹿!もうその事忘れかけてたのに!!」

リヴァイ「このままじゃ俺が気持ち悪ぃ」

ハンジ「もういいんだって!今度から酒を飲みすぎないならそれで」

リヴァイ「よくねえ......さっき思い出した」

ハンジ「え」

リヴァイ「断片的にだが......確か俺、お前に」
ハンジ「っわああああー!! ストップ!! いいから!!酔っ払いの言う事を真に受けるわけないでしょ!? もういいから蒸し返すな!!!」////

リヴァイ「別に俺は」
ハンジ「な!に!も! 喋るな向こう行け! GO! ハウス!!」

リヴァイ「犬じゃねえ」

ハンジ「うん犬より猫だね! ってそう事じゃないわ早よ行けっ!」ググググ

リヴァイ「二日酔いで頭痛えんだ、腕強く引っ張んな」

ハンジ「知るかァ!!!」

__


ナナバ「えっ、縁談断るの!?」

ハンジ「......うん」

ナナバ「どういう風の吹き回し?」

ハンジ「うーん......なんというか、やっぱり向こうだけが好いてくれてる状況も気まずいなって」

ハンジ「今までは、さ。この縁談はお互いに恋愛感情とかナシっていう......取り引き?みたいなのだと思ってたし」

ナナバ「......それだけ?本当に?隠してるよね、何か」

ハンジ「へ!?な、なん」
ナナバ「もっともらしい理由だけど、それなら昨日の時点で私にすぐ相談してたはずだよね。昨日はむしろ浮かれてるようにも見えた」

ナナバ「リヴァイでしょ」

ハンジ「!!!!」

今日はここまでで~


ハンジ「な...な...!!」

ナナバ「リヴァイのこと好きなんでしょ?」

ハンジ「は?! 別に私は! リヴァイのことそーゆー目で見てねえ!!」

ナナバ「じゃあなんで断ったの、縁談」

ハンジ「だっから言ってんじゃん! 相手に悪いと思ったの!」

ナナバ「そ? まぁ、認めないのは勝手だけど。 あんまりグズグズしてると誰かに盗られちゃうよ」


ハンジ「......あの仏頂面で無愛想で口悪いチビを好きな奴なんかいるの?」

ナナバ「そりゃあいるよ。人気高いのは知ってるでしょ?」

ハンジ「それは......尊敬とかそういう意味合いのものじゃん」

ナナバ「知らない? ペトラとか、噂になってるよ」

ハンジ「?」

ナナバ「リヴァイとペトラが付き合ってるっていう噂」

ハンジ「!?」


ナナバ「だかr」
ハンジ「まじで!? それ超ウケる!!!」キラキラ

ナナバ「............」

ナナバ「は?」

ハンジ「っしゃ! そのネタは使える! これでやっとリヴァイに仕返しできる!!」ヒャフー

ナナバ「」

ナナバ(そこは嫉妬するところだろ!!! 馬鹿なの? 馬鹿なの!?)

ナナバ(それとも本当にリヴァイの事なんとも思ってない? やばい、ハンジも掴めなくなってきた......)

ハンジ「ねえ もっと詳しく聞かせてくれよ!!」

ナナバ「............」

__


ハンジ「ペトラ~!」

ペトラ「ハンジさん! こんにちは」

ハンジ「ねえねえ、ちょっと聞きたいんだけど」

ペトラ「何でしょう?」

ハンジ「リヴァイと付き合ってるってホント?」

ペトラ「」ブフッ

ハンジ「あ、本当なんだ?」

ペトラ「ちちちちちちち違いますう!!!」

ハンジ「私はバラさないってえ」

ペトラ「本当に違いますっ!! 私なんかがそんなおこがましいっていうか......ゴニョゴニョ」

ハンジ「むー。 なんだ違ったかー」

ペトラ「え......その噂が事実の方がよかったんですか?」


ハンジ「ちょっと事情があってね! まあだからペトラの恋を応援するよ私は!」グッb

ペトラ「............」

ペトラ「やめといた方がいいですよ......」

ハンジ「あ、そうか、ペトラは別にリヴァイの事好きな訳じゃないか」

ペトラ「いえ、その......お、お慕いしてますが。そういう意味ではなく」

ハンジ「おお??」

ペトラ「......ハンジさんの気持ちに気づかないほど鈍感じゃないつもりです」


ハンジ「んん?」

ハンジ(嫌な予感)

ペトラ「本人が無自覚なのをいいことに利用するような真似はしたくないってことです。 ハンジさん、兵長のこと」
ハンジ「だからそれはー!! 誤解なの!!」

ハンジ「なんでみんなしてそんな勘違いしてんのか知らないけど! 私とリヴァイは戦友だから! そこにロマンスはないよ!」

ペトラ「......。どっちにしろ、私は別に兵長とどうにかなりたいわけじゃないですし」

ペトラ「それに、ハンジさんに協力してもらったところで叶うはずがありません......」

ハンジ「」ガーン

ペトラ(だってきっと兵長はハンジさんのこと......)

ハンジ(私ってそんな頼りにならないのか)シクシク

__


ハンジ「」ドンヨリ

ナナバ「ちょっと何へこんでんの」

ハンジ「......ねえ、私って頼りないかなあ??」

ナナバ「私は頼りにしてるけど?」

ハンジ「恋愛面において?」

ナナバ「............」

ハンジ「ねえ」

ナナバ「頼りに......してないね」

ハンジ「くっ! 私だって兵団に入る前は人並みに恋愛してるのに!!」

ナナバ「へえ? そうだったの?」

ハンジ「まあ自慢できるほど恋愛経験豊富じゃないけども」

ナナバ「そういや、ハンジの恋バナとか聞いたことないかも」

ハンジ「......私そういう話を誰かにしたことないし」

ナナバ「聞きたい聞きたい!!」



ナナバ「__それでね? 今ちょっとミケの事気になってるんだけどー」

ハンジ「そうなんだ」

ナナバ「ミケもあの通り変人でしょ? 今までにいたことないタイプだから読めないっていうかー」

ハンジ「たしかにねー」

ハンジ(......あれ? いつの間にかナナバの恋バナになってた)

ハンジ「ていうか! 聞き流してたけど、ミケの事気になってたんだ」

ナナバ「正直自分でもビックリ。第一印象サイアクだったから」

ハンジ「ああ......思いっきり嗅がれたもんね」

ナナバ「そうそう! 今じゃ慣れっこだけど、あの時は全力で引いたもん」アハハ

ハンジ「__長話しちゃったね、そろそろ寝ようか」

ナナバ「本当だ、もうこんな時間! でも、たまにはこういう話も悪くないね」

ハンジ「うん。そうだね」

ハンジ(ナナバと話してるとなんだか平和だった頃に戻ったみたいで......安心するな)

今日はここまでで~ 短くてすまぬ

最近忙しいので、これから更新が遅くなるかもです
ゆっくり更新だけどたっぷり投下か、毎日更新だけど内容短いのか、どっちがいいのやら......うーん迷いどころ

続きが待ち遠しいけどやっぱり作者には無理なく楽しく書いてもらうのが一番
負担にならない様にマイペースでお待ちしてます!
乙です

>>72
ありがとうございます、なんだか泣きそう...いや、元気でた
そう言ってもらえて本当に嬉しい
お言葉に甘えてマイペースで書いていきます

では投下


ハンジ(ペトラの恋はやっぱり協力したい! つか、二人に何もなかったらリヴァイの事をからかう材料がなくなる......)ツマラン

ハンジ(ほら、ペトラってリヴァイより小柄だし、可愛いし、いい子だし)

ハンジ(私より女の子っぽいし......)

..チクン

ハンジ「!」

ハンジ(わ、なんで地味に傷ついてんだ自分! 私は外見とかどーだっていいっつの!)フンヌー

ハンジ「そんなもん気にする歳じゃねえっつのー!!」

モブリット「ぶ、分隊長お!?」ビックー


ハンジ「あれぇ? いたんだモブリット」

モブリット「さっきからずっと隣で仕事してたじゃないですか! ボーっとしないでくださいよ!」

ハンジ「あ、そうだ。 男性としての意見を聞きたいんだけど~」

モブリット「話そらさないでくださいよ......何ですか?」

ハンジ「小柄で可愛い年下の女の子ってどうよ?」

モブリット「へ?」


ハンジ「加えて健気! プラス仕事もできる!」

モブリット「それは......最高ですね」

ハンジ「......だーよねぇー」

モブリット「ていうか、何の話ですか?」

ハンジ「ペトラだよペトラ」

モブリット「ペトラさん?」

ハンジ「そ。 あんな可愛いのに控えめで自信なさげなんだよねー。 まぁそこがまたカワイイんだけどっ」キャー

モブリット「ぶ、分隊長......?いくら男勝りする性格だからって、同性愛」
ハンジ「削・ぐ・よ」ギロ


モブリット「そうですよね」ホッ

ハンジ「ったく......フツーに、男ってああいうタイプに弱いよなってちょっと思っただけー」

モブリット「」

モブリット(普通じゃない......絶対普通じゃない!! いつもは研究にしか興味ない分隊長が......一般女性みたいなことを......!!)

モブリット(いや一般女性だけども! いや一般ではないか!)グルグル

モブリット「いつもみたいに生き急いでください!!」

ハンジ「はぁ??」

__


ハンジ「リーヴァイー」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「ペトラのことどう思う?」

リヴァイ「......優秀な部下だ」

ハンジ「え~? それだけ~?」

リヴァイ「」イッラー

リヴァイ「何が言いてえ」

ハンジ「いやね! ペトラと付き合ってるって噂を耳にしたもんだから」


リヴァイ「付き合ってねえ」

ハンジ「あ、それはペトラに確認済みなんだけどさあ」

リヴァイ「じゃあ何だ」

ハンジ「リヴァイ的にさあ~、ペトラの事どう思ってんのか知りたくて!」

リヴァイ「んなの確かめるまでもねえ事だろ。 てめえは俺が部下に手を出すとでも思ってんのか」

ハンジ「別に合意なら手え出しちゃっても問題ないんじゃない?」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「別に禁止されてないじゃん?」


リヴァイ「............」

リヴァイ(......なんだこの既視感)

リヴァイ(そういや、俺が前にモブリットに似たような事言ったな)

ハンジ「ほら、こんなご時世じゃいつどうなるかわかったもんじゃないでしょ? ペトラには少しでも幸せに過ごしてもらいたいわけよ」

リヴァイ「俺は無責任な事はしねえ」

ハンジ「かったいなあ!」

リヴァイ「ほっとけ」


ハンジ「んもーっ!! 付き合ってくれれば私にあらぬ疑いをかけられる事もなくなるし! リヴァイを存分にからかえるのにい!!」

リヴァイ「......本心ただ漏れだ」

ハンジ「やべ」ギクッ

リヴァイ「てめえ......面白半分でペトラにややこしい事吹き込んでねえだろうな」

ハンジ「吹き込んでない吹き込んでない!!」アセッ

リヴァイ「......‘‘あらぬ疑い’’って何だ」

ハンジ「っへ?! ......やー? そんなこと言ったカナ~? アハ」

リヴァイ「吐け」ジトッ


ハンジ「あーもー......なんでか知らないんだけど、最近勘違いされること多くて」

リヴァイ「勘違い?」

ハンジ「......だから......」

ハンジ「私がリヴァイのこと......す、好き......って」////

リヴァイ「ほぅ? 初耳だ」

ハンジ「ちっげえよ事実じゃねえよ!!」////

リヴァイ「......冗談だクソメガネ」

ハンジ「真顔で冗談やめてくれる?」キッ

リヴァイ「てめえも事実じゃないなら顔真っ赤にしてんじゃねえ」ペシッ


@エルヴィンの部屋


ハンジ「エルヴィーン! できたよ、報告書」

エルヴィン「ああ、お疲れ様」

ハンジ「あのさ......縁談の話断ることにしたって言ったじゃん? この前その件で相手に手紙出したんだけど、返事返ってきてる?」

エルヴィン「......」

エルヴィン「それがだな......少し面倒な事になっている」


ハンジ「?」

エルヴィン「向こうは婚約成立を疑ってなかったらしい......どうやら手紙じゃ納得できないようだ」

ハンジ「......つまり、直接話したいってことね」

エルヴィン「ああ」

ハンジ「まあ、元はといえば浅はかに婚約なんかに興味持っちゃった私が悪いね。 あーバカした......真っ先に断るべきだったなあ」

エルヴィン「それを言えば俺も同罪だ。 情報収集の方法なんかいくらでもあるというのに、縁談なんて勧めて悪かったな」

ハンジ「ううん、エルヴィンは悪くないよ。 それに、いい勉強になったかな......この件は私の問題だから、自分で後始末させてくれ」

エルヴィン「......わかった、任せよう」

今日はここまでで~

ハンジさんの自由奔放さと大人の魅力がたまらん
今日も楽しかったです!
乙!

>>86
レスありがとうございます。
ハンジさん扱い難しくって自分も振り回されっぱなしです(笑)

では投下


@食堂


ナナバ「リヴァイおはよー」

リヴァイ「ああ」

リヴァイ「」キョロキョロ

ナナバ「......」

ナナバ(ハンジのこと探してんのかな)プ

リヴァイ「......あいつはまだ寝てんのか」

ナナバ「あいつ?」シランプリ

リヴァイ「......いや、いい」

ナナバ「っぷー!!」

リヴァイ「?」

ナナバ「ほんっとに変なとこですぐ意地張るよね! ハンジを探してるんでしょ?」


リヴァイ「! てめえ......」チッ

ナナバ「ふふ、ハンジは今日は街に出掛けてるよ。 __ ‘‘例の人” に会いに」

リヴァイ「あ? またか」

ナナバ「ううん、今日はデートじゃなくて」

ナナバ「縁談をね、断るらしくって。 決着つけてやる! とか言ってた」

リヴァイ「......聞いてねえぞ」

ナナバ「私とエルヴィンくらいしかまだ知らないんじゃない? まあ元々ハンジの縁談の一件を知ってる人も限られてるけど」

リヴァイ「お前がハンジを説得でもしたのか?」


ナナバ「してないよ」

リヴァイ「じゃあ理由はなんだ」

ナナバ「向こうがハンジのこと本気で考えてくれてたからじゃない? 普通だったら喜ぶべきところだけど、ハンジにとっては負担にしかならないからね」

リヴァイ「あいつ......とことん幸せになれそうもねえな」

ナナバ「よく言う。 なってほしくなかったくせに」

リヴァイ「あ? 人の不幸を願う趣味はねえよ」

ナナバ「愛の告白を聞いて本気で吐きそうになってたじゃん。 今考えると失礼極まりないよね」

リヴァイ「あのクソ寒い告白は聞くに堪えなかっただけだ」

ナナバ「......あんたも大概幸せになれそうにないよ」

__


男「手紙、読んだよ」

ハンジ「うん......申し訳ないけど、婚約の話は白紙にしたい」

男「僕の気持ちが重かった?」

ハンジ「ごめんね......私には他に背負うものがありすぎる」

男「僕は君に思われなくても、たとえ一生君の気持ちは変わらなくても......それでもいいって言ってるよね?」

ハンジ「......うん。 でもそれじゃ私が納得できない」

ハンジ「あなたに恋をしてるわけじゃないけど、好意を寄せてもらって素直に嬉しかったのは本当なんだ」

ハンジ「貴方には、私よりも相応しい人が絶対いるよ」


男「............」

男「......君は残酷な人だね」

ハンジ「......」

男「そんな言い方されちゃ、僕は君を責められない」

ハンジ「そう......だね。 いい人ぶるなんてズルいね」

ハンジ「でも、上手く全てを説明できそうにないんだ」

男「それでもいい。 建前より、君の本音を聞きたい。 ......じゃなきゃ僕が救われない」

ハンジ「......わかった」

ハンジ「あの日、貴方に本心を告げられた日......ちょっとしたハプニングがあってね」

ハンジ「酔っ払った男にプロポーズされたんだ」


ハンジ「ひどく動揺したよ。 憎まれ口が挨拶みたいな関係だったから」

ハンジ「......まあ、プロポーズって言うと語弊があるかな。 実際は酔っ払いの戯言だったわけで」

ハンジ「よくよく聞けば貴方と違って求婚理由がサイアクでさ。 それこそ愛なんて全くなくて......それで、なんていうか、ものすごく腹が立った」

ハンジ「でも、そんなのおかしい話で。 だってアイツが求めてきた打算的な結婚は、私が貴方に求めてたものと何ら変わらなくて......私に怒る資格なんてあるはずなかった」


ハンジ「その出来事があって、結婚って私が考えていたより崇高なものだなって。 軽い気持ちで貴方と向きあってた自分が......どうしようもなく愚か者だなって、嫌になった」

男「......」

ハンジ「自分のことも、貴方のことも。 もっと大事にしたい」

男「......君は......その男に惚れてるんだね」

ハンジ「......」

ハンジ「そう......とも言えなくもないかな。 信頼しているし、いろんな面で尊敬できる男だ、惹かれる部分はある」

男「......」

ハンジ「もし......あのまま結婚まで話が進んでいても、きっと誰も幸せになれなかったと思う」

男「...... ‘‘君が’’ の間違いだ」

ハンジ「え?」

男「僕は君といれるだけで幸せだから。 でも君は違うね」

ハンジ「......」

男「......さようなら」

ハンジ「......ありがとう......さようなら」

__


エルヴィン(あれは......ハンジか。 帰ってきてたのか)

エルヴィン(なんだかひどく落ち込んでるな。 そっとしておくか?)

エルヴィン(いや、こっちに向かって歩いてきてるのにスルーはおかしいか)

エルヴィン「やあハンジ、どうだった?」

ハンジ「......たぶん......納得してくれたと思う」

エルヴィン「そうか、よかったな」

ハンジ「............」


エルヴィン「ハンジ?」

ハンジ「私ものすごく最低だ......」

ハンジ「あの人、すごくいい人だった。 何の魂胆もなく、純粋に私を好いてくれれた......」

エルヴィン「............」

ハンジ「なのに私......最初から最後まで自分のことばっかで、ロクにあの人の気持ち考えてなかった」

ハンジ「どうしたら上手く断れるか......そればっかりだった」

エルヴィン「ハンジ」

ハンジ「......は、私らしくないね......たぶん疲れてるんだ、もう休むよ」

エルヴィン「......ああ、ゆっくり休め」

エルヴィン(相当こたえてるな......)

今日はここまでで~


明日の更新でハンジさんの縁談騒動の件は一応完結の予定です

でもまだリヴァハンは書きたいことがあって(この甘さのない絡みをリヴァハンと呼んでいいのかは疑問だけども)、ここで続けていくか新しくスレ立てるかで迷ってます

ちなみに、この縁談騒動はリヴァイ班の編成前(エレンが巨人化できると発覚する前)のお話で、次からはリヴァイ班の編成後の設定で書きたいと思っています


あと、別にいらないかもだが、‘‘男’’について補足。

本当は男をどうしようもないゲス男にして、リヴァイが騙されそうになったハンジさんを守る!的な流れにするつもりだったんですが、罪悪感に駆られるハンジさんを書きたくて純粋にハンジさんに恋する貴族に変更しました。

男の名前はソニーかビーンにして、ハンジさんが運命感じちゃうってのも考えましたが、自分が男に愛着湧くと嫌なのでやめました(笑)


うん、あまりいらない補足だった。なんだか男がかわいそうになってつい......

長々と申し訳ない。

乙です
男の設定は素晴らしいと思うよ
どれだけ想われても変えられない何か、即ち本人さえ気づいてないリヴァイへの気持ちががあるのが伝わったし
切なさもハンジさんには良いギャップだな
終わるのが寂しいけど次回作の予告もあったからワクワク待ってる!

>>100
ありがとうございます
ハンジさんの心情をしっかり汲み取ってくれていて嬉しい
本当に感謝です


では投下


モブリット「エルヴィン団長!
お願いがあります!」

エルヴィン「どうかしたのか?」

モブリット「分隊長に休むよう指示してください!」

モブリット「この前から様子がおかしくて、飲まず食わずで研究に没頭していまして......いや、今までも研究熱心な人でしたが」

モブリット「しかしまるで壁外調査後のような今詰めっぷりで」

エルヴィン「......」

エルヴィン(あれから丸2日たっているが......まさか一睡もせずに?)

モブリット「情けないですが......自分じゃ分隊長を止めなれそうにありません」

エルヴィン(まったく、部下にここまで心配かけるとは)

エルヴィン「......わかった、ハンジの事は任せてくれ」

モブリット「ハッ! ありがとうございます!」

__


エルヴィン「リヴァイ、ハンジの様子を見てきてくれないか」

リヴァイ「......俺も暇じゃねえんだが」

エルヴィン「丸二日、ぶっ続けで机にかじりついてるらしい」

エルヴィン「さすがに放っておけない状態だ」

リヴァイ「お前が様子を見てくればいいだろうが」

エルヴィン「俺は他にやる事が山積みなのでな」

リヴァイ「チッ、人使いの荒え奴だ」

リヴァイ「しかしどうしたんだハンジは。 クソでも出てねえのか」

リヴァイ「それとも縁談関連か?」

エルヴィン「無論、縁談関連だが」

エルヴィン「婚約を断ることには成功したらしいんだが......かなりハンジは罪悪感を感じているようでな」

リヴァイ「......」


リヴァイ「チッ、あの馬鹿......そんなんで悩んでる場合じゃねえだろ」

リヴァイ「今どこにいる」

エルヴィン「部屋にいるはずだ。 資料でも読み漁っているんじゃないか?」

リヴァイ「......変わらねえな」

エルヴィン「ハンジは落ち込んだ時ほど研究やらで誤魔化そうとするからな」

リヴァイ「ハッ、らしくねえことに首突っ込むからだ」

エルヴィン「まあ、本人も傷心中なんだ。 無闇にえぐってやるなよ」

リヴァイ「......努力はする」


@ハンジの部屋


リヴァイ「オイ、クソメガネ」つコーヒー

ハンジ「ああ、ありがとう」

リヴァイ「倒れるぞ。少しは寝ろ」

ハンジ「......私は好きでやってることだ、気にかけなくて結構だよ」

リヴァイ「体を壊しちゃ元も子もねえ」

ハンジ「......はは。そりゃそうだ」

リヴァイ「お前、なんかおかしいぞ」

ハンジ「元からだよ」

リヴァイ「......」

ハンジ「ふふ、否定しないね」


リヴァイ「......縁談断ったんだってな」

ハンジ「まあね」

リヴァイ「何故だ」

ハンジ「別に? 私の気まぐれ」

リヴァイ「てめえの気まぐれに付き合わされた男も災難だな」

ハンジ「あはは、そうだね」

リヴァイ「本当に何も理由はねえのか」

ハンジ「あるとしても、リヴァイに教える必要はないよね」


リヴァイ「......」

リヴァイ「そうだな、俺には関係ねえ事だ」

ハンジ「うん」

リヴァイ「だが、てめえの体調は兵団に関わる問題だ。さっさと寝ろ」

ハンジ「! ......さっきのコーヒー、睡眠薬入り?」フラッ..

ハンジ「......勝手なこと......してくれるよね......」

ハンジ「」スースー

リヴァイ「............」

リヴァイ「普段は平気で仕事押し付けてくるくせに......大事な時に限って全部自分で背負いやがる」

リヴァイ「少しは頼れ、馬鹿が」ナデ..

__


リヴァイ「クソ!! 巨人がそこまで迫ってる!」

ハンジ「リヴァイ!!」

リヴァイ「馬鹿が! 早く逃げろハンジ!!」

ハンジ「やだああああ!!! 嫌だよリヴァ__」

__

ハンジ「!!!」ガバッ

ハンジ「......夢、か」

ハンジ「...っ...」ゾクッ

ハンジ(くそ......こんな酷い夢......久しぶりだ)

ハンジ(......)

ハンジ(一体なにやってんだ......バカじゃないか。 私情でへこたれてる場合じゃないっつーのに)

ハンジ(......リヴァイに謝ろう)

__


ハンジ「__リヴァイ! ほんっっとーにごめん!! 私が悪かった!!」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「昨日、せっかくリヴァイが心配してきてくれたのに変な態度とったりして......ごめんなさい。 どうかしてた」

リヴァイ「......別に気にしちゃいねえ」

ハンジ「でも......」
リヴァイ「お前が改まって謝る事の方が気持ち悪ぃ」


リヴァイ「まあ、てめえが普段の変人に戻れて何よりだ」フンッ

ハンジ「~っ」パアア

ハンジ「リヴァイが珍しく優しい! 感動!!」

リヴァイ「あ? 優しくしたつもりは__」
ハンジ「じゃあ仲直りのハグーっ!!」ギュッ

リヴァイ「!」

__ゲシッ!

ハンジ「ぐお! いってえな!!」

リヴァイ「......抱きついてくんじゃねえ。 お前、昨日風呂入ってねえだろ」

ハンジ「昨日どころか、縁談断った日から入ってないよ?」

リヴァイ「」ブチッ

ハンジ「だって何も食べずにぶっ通しで仕事してたんだよ? お風呂になんか入ってるわけないじゃーん」ケロッ

リヴァイ「......この......」ワナワナ

リヴァイ「クソメガネが!!!」ドガッ

ハンジ「ってえー!!」


昨日言ったように、これでハンジさんの縁談編は終わりです
戦友以上な二人の関係を少しでも楽しんでいただけてたら何より

いろいろ不安もあったけど書きたかったことが書けて満足
さらに嬉しいレスで励まされて大満足

ここまでお付き合いしてくださった方、本当にありがとうございます

ちなみに次回作に関しては、新しくスレを立てることにしました

この微妙で絶妙な距離感がたまらないな
楽しくて切なくて、ハンジさんは可愛くて最高だった
次回作も楽しみにしてます
乙でした!

リヴァハンは、
ハンジがリヴァイを
怖がったりしてないし
リヴァイがハンジに
暴力振るったり(笑)

これだからリヴァハンはやめられない!!

>>112
>>113
レスありがとうございます
本当に感謝です

新スレ立てました
リヴァイ「クソメガネにイライラする」
リヴァイ「クソメガネにイライラする」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/comic/6689/1395329194/l30)

よろしければお付き合い願います

リヴァイかっこつけててキモイ

結構面白かった。乙!

このSSまとめへのコメント

1 :  ハンジの妹   2014年10月01日 (水) 19:40:15   ID: ThHAVKCm

ウーケール

2 :  ✨リヴァイ✨   2015年01月31日 (土) 21:13:28   ID: CdHXJIzR

リヴァハン大好きです(*^^*)
はやく続きを!!

3 :  SS好きの774さん   2018年10月14日 (日) 21:31:55   ID: fNyDhz5t

貴族の男を応援してしまった

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