俺「ふん…こいつもクソ個体か…逃すか」 (14)
俺「ふん…こいつもクソ個体か…逃すか」
フカマル「ふかー…」
フタバタウンを出発してからどのくらい経つのだろう。
俺はここ数カ月間ずっとズイタウンの育て屋付近をずっと自転車で走っている。
バトルタワーで6発連続急所を食らってから、ポケモンの才能に責任を押し付け、
6Vが出るまでタマゴ孵化をしていた。もちろん、やすやすと生まれるはずはない。
大して親も厳選していないのだから。そう、俺は負けることに恐怖してバトルを意識的に避けていたのだ。
俺「はあ…ボックスがいっぱいになってきたな」
俺「そういえば孵化作業せずにボックスに放置してたタマゴがいくつかあったな…適当に孵化させて逃すか」
そうして手持ちの出来損ないのフカマル5匹を逃し、砂パを作っていた頃のタマゴ5コを引き出す。
長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいま した!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです (正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、 これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じていま す。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸 れたのか、それは人それぞれだと思います。 少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちに なってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にあり がとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお 願いします! ではこれにて。
以下好きな変化球
パーム
手持ちに残っているのはいつか捕まえたマグカルゴ1匹。
マグカルゴLv35
技:
かたくなる
じこさいせい
げんしのちから
ドわすれ
特性:
ほのおのからだ
はっきり言って使えないポケモンだが、タマゴ孵化の時にはとても役に立つ。
いつもありがとうと思いつつも、ザコポケにふさわしいポジションだという考えも頭に浮かぶ。
俺「う~ん、ちょっと眠くなってきたなあ…」フラフラ
俺「お~っとっとっと、て うわあっ!」ガシャーン
いつもなら華麗に通り過ぎる草むらの間の道で転び、俺は草むらに倒れこんでしまった。
ここで野生ポケモンが出てきたら困るなあ、なんて思いつつ、身を起こす。
…ガサガサガサガサガサガサッ!!!!!!
俺「くそっ!野生ポケモンか!…ん?ここって砂嵐吹き荒れてたっけか?それに、今の音…」
不自然な砂嵐と多すぎる音に戸惑いながら立ち上がる。そこで目にしたのはまさに悪夢だった。
カバルドン・バンギラス・マンムー・ジバコイル・ユレイドル
「「「「「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」」」」」
ガブリアス「グオオオオオオオオオオ!」ツルギノマイー
俺「なんだこれ…テンプレ砂パメンバー6匹だと…!?」
おかしい。こんなところにこんなポケモンが生息しているはずがない。
ガブリアス「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」ツルギノマイー
俺「…ん?待てよ?ガブリアスってレベルアップでつるぎのまい覚えたか?」
ポケモンずかん「ムリー」
俺「…だよな。…ッ、まさかこいつら、俺が逃がした…っ!」
うっかりしていた。癖で遺伝できる技をしっかり親に覚えさせていたのを忘れていた。
ユレイドル「ユレエエエエエ!」タクワエルー
マグカルゴ「マグウウウ!」ボワン
俺「マグカルゴ!?ダメだ、勝ち目なんかない!逃げるぞ!…くそっ、ノロマだから逃げられねえ!」
個体値こそ良くはないものの、相手は技構成がしっかりしていてレベルも上。勝てるわけがない。
ジバコイルは10まんボルトを、マンムーはれいとうビームを、バンギラスはいわなだれを、
カバルドンはじしんを、ユレイドルはたくわえるを、そしてガブリアスはつるぎのまいを。
彼らの目には俺に対する怒りだけが宿っていた。
俺「くそっ、マグカルゴ!全部受け止めろ!耐えるんだ!」
無茶だ、そんなのできっこない。そんなことは分かっている。
マグカルゴがかわいそうだと思わないのか?そんなことは全く思わなかった。
こんな窮地に陥っていながら、俺はまだ平和ぼけした頭で「また捕まえに行けばいい」と考えていた。
目の前で強力な技をモロに食らうマグカルゴ。耐えられるはずもなく瀕死になる。
しかし彼らの怒りはそれだけでは全くおさまらなかった。
俺の方向に視線が集まる。
俺「ヒィッ…くそ、この状況を打開できる何かはないのか…!?」
手持ちにはタマゴ5コ、バッグにはパワーリストなど。薬などは必要なかったので全て捨ててしまっていた。
ポケモン達が技を出しにかかる。
俺「こうなったら、やるしかない!」
俺は手持ちからたまご5個を出した。
俺「お前ら動くなあああああああああああああああああ!このタマゴたちがどうなってもいいのか!?」
ポケモン「「「「「グオ!?」」」」」
可能性があるとすれば、これしかない。
俺「こいつらはな、お前らと同じゴミ個体だ!そして、お前らと同じ父親を持っている…」
俺「そう、お前らの兄弟なんだよ!」
ポケモン「「「「「!!!!!」」」」」
ポケモン達の動きが止まる。さすがに兄弟には手が出せないか。ゴミめ。
クッソワロタ
ガブリアス「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」げきりん!
俺「なっ!?…くそっ、脅すのが少し遅かったか!」
ガブリアスがとんでもない形相で暴れようとしている。
脅しをかけた時にはすでに発動していたのだろう。
ガブリアス以外のポケモン達が慌てて静止にかかる。兄弟の命が危ないもんな、当然だ。
しかしガブリアスに攻撃が当たらない。頼みの綱のマンムーのれいとうビームでさえ、外れてしまった。
すなあらしだ。すなあらしがガブリアスの特性を発動させ、技が当たりにくくなっているのだ。
一方ユレイドルはたくわえて巻き込まれても平気なように準備を整えていた。
このSSまとめへのコメント
最後まで書けやクソ野郎 二度とくんな