男「何だこれは」
エルフ「…………」スヤスヤ
男「何か耳の長い女が俺の家で寝てる……」
エルフ「ん……むぅ……」スヤスヤ
男「おいこら、人の家で何やってんだ」
エルフ「ひゃあ!?」
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エルフ「耳は無いと思うんですよ、耳は」
男「なんで俺が怒られるはめに……」
エルフ「エルフにとって耳とは、その……大切な器官です。無闇やたらと触らないようにしてください」
男「もしかして性か……なんでもないです。落ち着け、殴り合いは何も生まない」
エルフ「女性の前でずけずけとそういうことを言うのはどうかと思いますが」
男「それは俺が悪かった。というか、なんで家に勝手に入られた挙句に怒られなきゃいけないんだ」
エルフ「ちゃんとお邪魔しますって言いましたよ?」
男「いや、それ家人の許可取ってないから駄目だろ」
エルフ「えー」
男「えーじゃない」
エルフ「私だって好きで狭い家に転がり込んだわけじゃありませんよ」
男「言いたい放題のやりたい放題だな」
男「それで、なんでここにいるんだ?」
エルフ「黒い穴に吸い込まれたと思ったら、どこか分からない場所に来て、泊まるところを探していたらここに辿りつきました」
男「そういえば戸締り忘れてたな……」
エルフ「ラッキーでした」
男「こっちはアンラッキーだ」
エルフ「いやあ、宿泊費もただで三食昼寝つきだなんて夢のようですね」
男「誰が泊めるか。帰れ」
エルフ「いや、だって帰ろうにもその場所に行けませんし」
男「まだ言い張る気か」
エルフ「だから本当ですって」
男「……分かった。泊めてもいいが、そのかわり働け」
エルフ「働くと言っても、私働いたことありませんよ?」
男「ニートか。残念ながら無駄飯ぐらいは置く余裕はないぞ」
エルフ「大丈夫です! 狩猟と採集なら小さいころからやってましたから」
男「わお、アウトドア。多分それじゃあ職は見つからない」
エルフ「ええ……? じゃあどうしようもないじゃないですか」
男「諦めるの早いな、ぽんこつエルフ」
エルフ「誰がぽんこつですか! 誰が!」
男「だから言っただろう、殴り合いは何も生まないって」
男「ほら、求人情報誌でも見てろ」
エルフ「旅行……会社で、楽しく……働こう。んー、私達の字に似てますけれど、慣れるとこちらの方が詠みやすいですね」
男「参考までに。どんな字だったんだ?」
エルフ「こうこうこういう字です」スラスラ
男「うわ、旧字体ばっかりだ。それにしても出来すぎてやしないか」
エルフ「出来過ぎと言われても。エルフには文字を書く習慣が無かったんですけれど、見慣れない服を着た、丸刈りの青年が字を広めてくれたんです。顔立ちはですね……丁度あなたに似ていました」
男「へえ、そりゃ珍しいこともあるもんだ。そうだ、この字を写してみろ」
エルフ「はあ、分かりました」カキカキ……
男(字を書くスピードが遅い。元からそういった速度ではなくて、慣れていない文字の書き方だ)
男「とりあえず、文字も書けるから履歴書でも書こうか」
エルフ「……」カキカキ
カキカキ
カキカキ
エルフ「出来ました!」
男「見せてみろ。名前もちゃんと新字体でかけているし、志望動機もどこにでも使えそうな当たり障りのないものだ。よくやったな」
エルフ「えへへ」
男「ただ、これから面接とかあるからその耳は隠していった方が良いな」
エルフ「ああ、耳なんですけれど、これは適性のある人にしか見えないようになっているんです。だから心配しなくていいですよ」
男「なんというご都合設定」
何の適性だよ(棒)
将来sexすうわなんだおまえやめくぁwせdrftgyふじこlp
エルフ「やった! 受かりましたよ!」
男「おー、凄いな。どこに受かったんだ?」
エルフ「コンビニの店員です。これで無駄飯ぐらいの烙印を押されずに済みます」
男「おかげでこっちはカツカツだった」
エルフ「ふふふ、任せてください。私が働くからにはそれはもう裕福な思いをさせてあげますよ」
男「コンビニバイトってそこまで給金でないからな?」
男:カタカタカタ
エルフ「男さんは何をしているんですか?」
男「WEBデザインだよ。ホームページを代わりに作ってそれで金を貰ってる」
エルフ「へえ、よくわからないけれど大変そうですね」
男「本分は勉強なんだけれども、誰かさんが住み着いたせいでもっと仕事を入れざるを得ないんだよね」
エルフ「へ、へえ、よくわからないけれど大変そうですね」
男「和室に逃げようとするなよ」
男「そういえば、エルフ」
エルフ「なんですか、男さん」
男「その耳って動くの?」
エルフ「動きますよ。ほら」ぴくぴく
男「確かに動くけどそういうことじゃなくて」ニギッ
エルフ「な、なにするんですか……」ヘロヘロ
男「おお、やっぱり耳が垂れてる」
エルフ「男さん? 覚悟は出来ていますよね……?」
男「まて、パターはヤバい。殴り合いは何も生まない。というか何で俺の家にゴルフ用品があるんだ」
エルフ「言い残すことは?」
男「ナデナデしてやった、今は興奮している」
エルフ「最悪だ!」
男「よいしょ」
エルフ「おじさん臭いですね。まだ二十代ですよね?」
男「男は皆二十歳過ぎると部分部分おっさんになりゆくのだよ。まあ、エルフにはかなわないけれどな」
エルフ「言外に老人呼ばわりしていません? 凄く腹立たしい」
男「へえ、老人扱いしたつもりは無かったんだけどな。そんな歳なのか」
エルフ「そろそろ私は怒ってもいい気がします」
なぜ依頼出したし
面白かったのに
みてるぞ
スマヌ。次スレ立ててぼちぼち続けるわ。読んでくれた人ありがとう。
次スレ建てたらURLよろ
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男の家にエルフさんが転がり込んできたようですその2
男の家にエルフさんが転がり込んできたようですその2 - SSまとめ速報
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立てたよー
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