シンジ「『巨人』…ですか?」(8)

第三新東京市近郊

ズズ…ンッ

シンジ「はぁ…はぁ…倒せた…かな?」

マヤ『使徒、沈黙。状況終了、第二特務大隊は速やかに教則802に以降、現場及び使徒処理を開始して下さい、回収班及び第七航空隊はエヴァ各機を先導し帰投して下さい』

アスカ「しっかしまぁた骨の無い相手だったわねー、もっとやりがいのある使徒はいないのかしら?」

ミサト『何言ってるの、アスカ?むしろ私達は最近の使徒が弱い事に感謝した方がいいのよ~』

アスカ「はいはい、わかってますぅー」

シンジ「でも確かに、今回の使徒はいつにも増して手応えの無い相手だったね、まるで、戦うのが目的じゃ無いみたいだ」

リツコ『確かに、他の使徒とは違って周辺地域の磁場や一部の測定器が反応してるわね、もしかしたら、これまでと違うタイプの使徒とも考えられるわ』

ミサト『それを特定するのが私達の仕事ね。さあ、あなた達の仕事はこれでおしまい。シャワー浴びたら帰っていいわよ』

レイ「了解」

シンジ(死海文書は嘘のシナリオだった…)

シンジ(予定外の使徒が現れ出してからしばらくした後、父さんは死海文書の全てとゼーレの実態、そして人類補完計画を世界に公表した)

シンジ(結果的にゼーレは崩壊、計画されていた戦略自衛隊によるネルフ制圧計画も阻止され、父さん自身も補完計画を放棄した…)

シンジ(とは言え、特に僕を取り巻く状況が変わったわけじゃない)

シンジ(これまで通り、僕達は使徒と戦うために奔走するだけだ…)

シンジ(だけど…それにかこつけて僕は色々な事から逃げている気がする…)

シンジ(僕は…このままでいいのだろうか?)

ーーーーーーーーーーーーーーーー

トロスト区奪還作戦から数週間後、調査兵団本部

班長「それでは今回の訓練は終了、解散!」

アルミン「ふぅ…流石調査兵団だね、訓練のキツさが桁違いだ」

ミカサ「…!…エレンが私を呼んだ気がする」

アルミン「いやいや、エレンは僕らとは別行動なんだよ?ここにいるわけg「オーイ!!」

エレン「アルミーン!ミカサー!」

ミカサ「エレン、体は大丈夫?あの変な分隊長に何かされてない?先輩からいじめられてない?」

アルミン「…居たね、うん、流石ミカサだよ」

エレン「ちょ、ミカサ、近いって!なんもされてねえから!」

アルミン「ところでエレン、特別班に居るはずの君がここに来たって事は何か用があるんでしょ?」

エレン「おう、実はハンジ分隊長からお前ら二人を呼んでくれって言われたんだ」

ミカサ「私とアルミンを?」

エレン「オレもあんま詳しい話は聞かせてもらってないんだ、とにかく一緒に旧本部に来いってさ」

アルミン「今からかい?」

エレン「ああ、馬はもう用意してある、行くぞ」

調査兵団旧本部

エレン「よし、着いたな、アルミン、大丈夫か?」

アルミン「うん、でもまさか訓練後にまた馬を走らす羽目になるとは思わなかったけどね…」

ミカサ「…」チラ

ミカサ(凄い数の警備…駐屯兵団まで駆り出されてる…一体、ここに何が?)

グンタ「エレン、やっと来たか!」

エレン「あっ、グンタさん!えっと、この二人がオレの幼馴染のミカサとアルミンです」

グンタ「紹介は後でいい、中で兵長と分隊長がお待ちだぞ、早く行くんだ」

コンコン
エレン「イェーガーです、二人を連れてきました」

『入れ』

エレン「失礼します」

リヴァイ「遅かったじゃねぇか…クソでも長引いたか」

ハンジ「まあまあ、訓練後の疲れた体に鞭打って来たんだから、そりゃ多少遅くもなるよ」

ミカサ・アルミン「…!」バッ!

リヴァイ「そんなに畏らなくていい。敬礼を解け」

エレン「…それで、なんですか?こいつらを呼んだ理由は…」

ハンジ「それは私から説明するよ」

ハンジ「数日前に君の寝ていた部屋を出入り禁止にしたよね?」

エレン「は、はい、オレはてっきり、オレの使ってたシーツとかを分隊長が調べるためにそうしたのかと…」

ミカサ「エレン、それは聞き捨てならない」ガタッ

アルミン「うん、落ち着こうね、ミカサ」

ハンジ「あぁ、確かに一回調べて見たいなぁ、それ」

エレン「違うんですか?」

リヴァイ「…まぁ、百聞は一見に如かず、だ。着いてこい、クソガキ共」

はよ

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