アルミン「ボール?」カービィ「ぽよ」(498)

エレン「なんだそれ」

アルミン「そこで拾ったんだけど」

カービィ「ぽよ?」

エレン「おい、しゃべったぞ」

ミカサ「こんな生き物みたことない」

アルミン「害はなさそうなんだ」ヒョイ

カービィ「ぽよ」

ミカサ「なかなかかわいい」ツンツン

カービィ「んぃ…」

アルミン「うーん…君、名前は?」

カービィ「ぽよ?」

エレン「聞いても無駄じゃねえか?ぽよぽよボールって名前でいいだろ」

アルミン「うん。よろしくね、ぽよぽよボール」

カービィ「カービィぽよ」

エレン「えっ」

アルミン「ぽよ以外の言葉をしゃべった!」

ミカサ「カービィ?」

カービィ「カービィ、カービィぽよ」ピョン ピョン

アルミン「あ、ああ、よろしくね、カービィ」

カービィ「ぽよよー」ニコ

エレン「カービィはどこから来たんだ?」

カービィ「ぽよ?」

ミカサ「お父さんやお母さんは?」

カービィ「ぽよよ」

アルミン「君は一体何者?」

カービィ「ぽよぽよ」

エレン「ぽよぽよ、じゃわかんねえよ」

カービィ「ぽーよ?」

アルミン「ぽよがゲシュタルト崩壊しそう…」

アルミン「とりあえず、夕食を食べに行かないと」

カービィ「ぽよ!」ピョン ピョン

エレン「ジャンプ力がすごいな」

ミカサ「それにすごく軽い」ヒョイ

カービィ「ぽよ?」パタパタ

ミカサ「しかも、かわいい」

食堂

ライナー「なんだ、こいつは」

アルミン「カービィっていう生き物だよ。拾ったんだ」

カービィ「ぽよ」

ベルトルト「まずいよ、教官にバレたら…」

アルミン「後で教官に報告するよ。珍しい生き物だから、教官も拾ったことは許してくれると思う」

カービィ「ぽよよ」タタタタ

エレン「あっ、おい」

カービィ「ぽよ!ぽよ!」モグモグ

ライナー「おい!俺のパン!」

カービィ「ぽよ!」スゥゥウ

ゴォオオオ

ベルトルト「うわっ!」

ライナー「うおっ!」

カービィ「けぷっ」ゴクン

エレン「おい、皿ごと食ったぞ」

ライナー「あぁ!俺たちの夕食が!」

ベルトルト「どうしてくれるんだ!」

カービィ「ぽよ」

ライナー「ぽよじゃねえ!返せこのやろう!」ブンブン

カービィ「ぽよよよよよ」ブンブン

アルミン「落ち着いて!僕の夕食を分けるから!」

ベルトルト「どいてくれ、アルミン!」チャキ

エレン「おいおい!大袈裟だぞ!たかが夕食でブレードを…」

ベルトルト「こいつは化け物だ!二人分の夕食を皿ごとなんて、どう考えても普通じゃない!殺す!」フー フー

ミカサ「落ち着きなさい!」ガシッ

サシャ「あわわわ!何事ですか!」

ライナー「このっ!」ブンッ

カービィ「ぽよー!」ピュー

キース「貴様ら!騒がしいぞ!」ガチャ

カービィ「ぽよっ!」ポテン

キース「うおっ!?」

カービィ「ぽよー…」

キース「…」ヒョイ

キース「この状況とこの物体…」

キース「誰か説明してもらおうか…」ゴゴゴゴ

シーン

カービィ「ぽよよ、ぽよぽよ」パタパタ

キース「…」

キース「…他に説明してくれる者はいないのか。なら私から聞こう」

キース「フーバー!」

ベルトルト「ハッ!」

キース「貴様は何故ブレードを持っている!」

ベルトルト「そのピンクボールを殺すためです!」

カービィ「ぽよ、ぽよぽよ。んぃ」パタパタ

キース「…わからんな。普段消極的なお前が何故殺すという発想に至った」

ベルトルト「そいつは私とブラウン訓練兵の夕食を食べました!しかも皿ごとです!もちろん、そいつの体にそんな量が入ることは、あってはならないことであり、巨人と同じ類いの生物だと判断しました!」

キース「なんだと…」チラッ

カービィ「ぽよ!」ニコ

キース「…それは本当か?アルレルト」

アルミン「ハッ!夕食を丸ごと飲み込んだのは事実です。しかし、巨人と異なり、基本的に無害であることは確認しています」

キース「ほう…何故そう断言できる?」

アルミン「それは…私が拾った後、コミュニケーションをとることができたからです」

キース「ほほう…貴様が拾ったのか」

キース「で、何がわかったのか?」

アルミン「その生物の名前はカービィといいます」

キース「カービィ…」

カービィ「ぽよ?」

キース「貴様の名前はカービィか?」

カービィ「ぽよ!」ニコ

キース「…嘘ではなさそうだな」

キース「おい、カービィとやら。貴様は何者だ!」

カービィ「カービィぽよ」

キース「いや、そうではない。貴様は何者だ!敵か、味方か、どっちだ!」

カービィ「ぽよぉ?」

アルミン「教官!カービィの知能は人間の三歳児程度しかないと思われます!」

キース「ほう…」

カービィ「ぽよ、ぽよ」ニコ

キース「…」

アルミン「カービィが二人の夕食を勝手に食べたのは、幼さ故の本能に従った行動であり、我々人間ではなく、通常の食事を選択して食べたことから、害はないと私は改めて判断いたします!」

キース「…うむ」

ベルトルト「教官!」

キース「…フーバー、本来ならばブレードの無断使用は営倉入りだが、お前の判断は間違っていなかったものとして、この件は不問にしてやる」

ベルトルト「しかし…」

キース「この生物に害はない。ブレードを片付けてこい」

ベルトルト「…ハッ!」

キース「アルレルト!」

アルミン「ハッ!」

キース「こいつを拾ったのは貴様だとな?」

アルミン「ハッ!間違いありません!」

カービィ「ぽよ、ぽよ」パタパタ

キース「…」

キース「三歳児と同じなら、しつけは可能か?」

アルミン「!…おそらく、できるはずです」

キース「こいつを一般市民に見せるのはまずいが、かといっていちいち上に預かってもらうわけにもいかん。報告するのも面倒ではある。害がないなら尚更だ」

キース「ここで預かるにも、世話係が必要だ。アルレルトには、拾った罰として、こいつの世話をしてもらおう」

アルミン「ハッ!」

キース「食事は貴様の分を分けてやれ。いいな」トン

カービィ「ぽよ!」トテトテ

アルミン「ハッ!あっ、こら!」ヒョイ

キース「…以上だ。食事を続けろ」バタン

エレン「ふー…」

カービィ「ぽよー」パタパタ

アルミン「はぁ…まったく、なんなんだ、お前は…」

教官室

キース「…」

キース(上に報告すれば、おそらく解剖だろうな…)

キース(害はあるとすれば、持ち上げた時に何かしらの反撃をするはずだが、しなかった)

キース(アルレルトが正しい…はず)

キース(…)

キース(しかしかわいい)

食堂

ベルトルト「納得がいかないよ…」ムスッ

ライナー「教官命令だ。仕方ねえよ」

アルミン「ごめんね。ほら、僕の夕食を二人で分けて食べて」スッ

カービィ「ぽよ!」キラキラ

アルミン「めっ!もうカービィは食べただろ?」

カービィ「ぽよ…」シュン

エレン「こっちの言葉は理解できるんだな」モグモグ

カービィ「ぽよ、ぽよ」パタパタ

アルミン「こら、人のを食べようとしない!」ポコッ

カービィ「ぽよー…」ウルウル

アルミン「うーん…難しい言葉はむりみたいだけど、簡単なことならわかるみたいだね」ナデナデ

カービィ「ぽよー」ニコー

ミカサ「あら、かわいい」

ベルトルト「油断しちゃいけないよ」モグモグ

ライナー「そうだ。…いや、でもかわいいのは事実だな」モグモグ

エレン「しかし、食った皿はどこに入ったんだ?」

アルミン「わからない。重さも食べる前と変わってないし」グー

アルミン「あっ…」

ミカサ「私のパンを半分あげる」サクッ

アルミン「ありがとう」スッ

カービィ「ぽよ!ぽよ!」パタパタ

アルミン「仕方ない、ちょっとね」サクッ

カービィ「ぽよよ!」ゴクン

男子寮

ジャン「へえ、こいつがカービィか」

カービィ「ぽよ」

マルコ「まるでボールだね。形といい、サイズといい」

カービィ「ぽよぽよ」トテトテ

ベルトルト「うっ」ビクッ

カービィ「ぽーよ」ニコ

ベルトルト「…そんな顔しても無駄だぞ」

カービィ「ぽよよぃ」ピョン ストン

ベルトルト「なっ…」

エレン「おお…」

ライナー「状況を説明しよう。あぐら状態のベルトルトの間に、カービィが座っている」

カービィ「ぽよ…」ウトウト

ライナー「しかも眠そうである(かわいい)」

ベルトルト「アルミン、なんとかしてよ!」

アルミン「しーっ、眠そうだから静かに…」

カービィ「…」ウトウト

ライナー「いいじゃねえか。特に害はなさそうだからよ」

ベルトルト「そうは言っても…」

カービィ「スゥ…スゥ…」zzz

ベルトルト「…」

エレン「かわいい」

ジャン「初めてお前と同意見だ」

ライナー「なっ?さっきのことは水に流したほうが得だぞ?お前が今一番おいしいポジションだからな」

ベルトルト「…そうだね」ナデナデ

カービィ「スゥ…」zzz

翌朝・食堂

カービィ「ぽよよー」トテトテ

アルミン「カービィ!走らないで!」

エレン「小さいのに足がすげー速いな」

カービィ「ぽよ、ぽよ」ピョン

ベルトルト「ほら、少しあげる」サクッ

カービィ「ぽよ!ぽよ!」モグモグ

ミーナ「あらら…一晩で何が…」

アルミン「おいでカービィ。自分の分の朝ごはんまだでしょ」

カービィ「ぽよ!」トテトテ

ライナー「うーむ…いい」

ベルトルト「はは」

アルミン「いい?自分の分だけだからね。他の人のを食べちゃだめだよ?」

カービィ「ぽよ!」モグモグ

アルミン「ゆっくり、よく噛んで食べるんだよ」モグモグ

カービィ「ふぁあい」モグモグ

ミカサ「お母さんみたい」

アルミン「はは、お兄ちゃんのほうが嬉しいかな」

エレン「でも、ちゃんと言うこと聞くな」

カービィ「ぽよ」

アルミン「やっぱりまだ子どもなだけなんだよ。ちゃんとしつけをすれば、特に問題は起こさないはず」

エレン「そうか。頼んだぜ」

カービィ「ぽよ?」

座学

教官「固定砲を使ったこの戦術では」

カービィ「ぽよ」

アルミン「しーっ」

カービィ「ぽよ?」

アルミン「静かに」ナデナデ

カービィ「ぽよ」ニコ

教官「…オホン。で、固定砲の前に巨人を…」

カービィ「…」ウトウト

ミーナ「えー…かわいい」ヒソヒソ

アニ「静かに」ヒソヒソ

教官「では、この場合はどうすべきか。わかる者は?」

アルミン「はい」スッ

教官「アルレルト。答えなさい」

アルミン「ハッ」ガタッ

アルミン「固定砲は無理に巨人のうなじを狙わず、下半身を狙うべきだと思います」

教官「うむ。…しかし何故それを抱えている?」

カービィ「スゥ…スゥ…」zzz

アルミン「監視と保護の両方を達成するためです」

教官「いや、発言の時くらい下ろしたらどうかね」

アルミン「寝ていますので」

教官「…まあいい。座りなさい。で、アルレルトの言う…」

アルミン「…」スッ

エレン「寝たのか」ヒソヒソ

アルミン「うん」ヒソヒソ

カービィ「スゥ…スゥ…」zzz

ミーナ「きゃー、かわいい」ヒソヒソ

教官「この場合のとるべき行動は?カロライナ、答えなさい」

ミーナ「えっ?あっ、その」

格闘訓練

アルミン「大人しくしててね」ナデナデ

カービィ「ぽよ、ぽよ」ニコ

キース「うむ。私が責任をもって預かろう」ダキッ

アルミン「それじゃあ、よろしくお願いします」ダッ

キース「…では、見回りだ」スタスタ

カービィ「ぽーよ!」ニコ

キース「…しかし本当にお前は何者なんだ」

カービィ「ぽよ?」

キース「ふむ…」モミモミ

カービィ「ぽぉよぉ、ぽよぽよ!」ニコニコ

キース「まさか骨がないのか…」モミモミ

そもそも巨人を吸えるのか?
ウィスピーウッズやクラッコより遥かにでかいんだぞ

>>67
がんばりすいこみで(いつか)吸えるさ(たぶん)

必殺技 説教
カービィ「貴様の心臓は右にあるのか!」ワロタ



キース「よし!それまでだ!アルレルト、来い」

アルミン「はい!」タタッ

キース「ほれ。寝てしまった」スッ

カービィ「ぽよよ…」zzz

アルミン「ああ…また…ありがとうございました」スッ

キース「アルレルト。明日の立体機動訓練だが、私はカービィを預かれん」

アルミン「えっ?」

キース「私も飛び回らねばならんからな。しかしそいつを一人でうろちょろさせるわけにもいかん。檻に入れるなり、何か対策をしろ」

アルミン「はぁ…」

夕食

ライナー「なるほどな。ほれほれ」サッサッ

カービィ「ぽよっ、ぽよっ」ピョン ピョン

エレン「やめてやれよ」

ライナー「はは、ついな。ほれ、パンだ」スッ

カービィ「ぽよ!」モグモグ

ベルトルト「で、アルミンは?」

エレン「女子に材料をもらってくるとか言ってたな」

サシャ「ライナー!カービィにあげるくらいなら私にくださいよ!」

ライナー「芋女とかわいいピンクボールを一緒にすんなよ。なっ?」

カービィ「ぽよ!」ニコ

アルミン「お世話ありがとう」スタスタ

エレン「アルミン、それ何の箱だよ」

アルミン「ああ、これには教官から借りた裁縫道具と、クリスタたちからもらった布とかが入ってるよ」

ライナー「」ガタッ

アルミン「あげないからね」

ライナー「せめて匂いを」ハァハァ

ベルトルト「ライナー…」

アルミン「うーん…これがクリスタの布。小さすぎる切れ端だからこれはあげるよ」スッ

ライナー「おおおおおお」クンカクンカクンカクンカ

クリスタ「アルミン、約束通りカービィを一晩預かるからね」スタスタ

クリスタ「って…ライ、ナー…?」

ライナー「」ピタッ

ユミル「おい、それクリスタがやった布切れじゃねえか」

クリスタ「ひっ…」

男子寮

ライナー「」

ベルトルト「自業自得だし」

エレン「カービィは?」

アルミン「女子寮で一晩預かってもらってるよ。布をもらった代わり。やっぱり女子からもかわいいって評判なんだ」ヌイヌイ

ジャン「女子は小動物に目がないか…俺もカービィになればミカサと…」

マルコ「ないない」

エレン「で、何縫ってんだよ」

アルミン「カンガルーポケット」ヌイヌイ

エレン「なんだそりゃ」

アルミン「うーん…ポーチかな」ヌイヌイ

女子寮

ミーナ「きゃあああ、かわいいぃ!」デヘヘ

クリスタ「はい、よしよし」ナデナデ

カービィ「ぽよぅ、ぽよぽよ」ニコニコ

サシャ「おいしそうですよね」ジュルリ

ユミル「食べんなよ」

カービィ「ぽよ?」

ミーナ「なぁんでベルトルトってこんなかわいい生き物にマジギレしてたのかなぁ?」デヘヘ

アニ「…食べ物に関しては仲間でも許せないからね。部外者なら尚更でしょ」

ミカサ「そう?」

アニ「そう」

翌朝・食堂

クリスタ「おはよう」ナデナデ

カービィ「ぽよ!」ニコ

ライナー「なんと神々しい…(結婚しよ)」

ユミル「消えろクズ」

アルミン「おはよう、クリスタ」

クリスタ「はい。ありがとう」スッ

カービィ「ぽよ」

アルミン「礼を言うのはこっちだよ。布をもらったうえに、カービィのお世話まで…。カービィ、いい子にしてた?」

カービィ「ぽよ!」ピョン

アルミン「それじゃ…」カチッ

エレン「昨日作ってたやつか」

アルミン「うん」カチッ

アルミン「はい、カービィ」ヒョイ

カービィ「ぽよ?」ストン

アルミン「うん…大丈夫かな」グイグイ

カービィ「ぽよ!」

ミーナ「いやぁぁぁあああん!きゃわいいぃ!」クネクネ

コニー「アルミン、なんだよそれ」

アルミン「カービィを入れるポーチみたいなものかな」

ベルトルト「赤ん坊みたいにたすき掛けでもいいんじゃないの?」

アルミン「いや、それは立体機動の邪魔になるかもしれないんだ。一回一回手間もかかるし、緩いとずれるからね」

アルミン「かといってきつくするとカービィが苦しいし、この形が一番だと思う」

カービィ「ぽよ!」

アルミン「固定には教官からもらった立体機動用のベルトの留め具を使ってるから、僕以外の人も装着できるよ」

コニー「すげーな、アルミン」

エレン「技巧職に行けよ」

アルミン「はは…」

コニー「でもなんで花柄なんだよ」

立体機動訓練

アルミン「教官!この形での訓練の許可をください!」

カービィ「ぽよ!」ヒョコ

キース「…なるほど、昨日のはそういうことか」

キース「許可しよう。しかし訓練に支障が出ても特別扱いはせん」

アルミン「ありがとうございます!」

カービィ「ぽよよ」ニコ

キース「…」

キース「では、訓練を開始する!」

アルミン「よし。大人しくしててね」カチッ

カービィ「ぽよ」

クリスタ「大丈夫なの?」

アルミン「…たぶん」

ミーナ「アルミン、大変なら私に渡してくれてもいいのよ?」

アルミン「いや、いいよ。ありがとう」

ミーナ「むしろください」

キース「次!アルレルト、スプリンガー、行けっ!」

アルミン「行くよ!」ダッ

カービィ「ぽよ!」

アルミン「よっ」バシュ

ギュン

アルミン「ふっ!」シュルル

カービィ「ぽよぉぉ」キラキラ

アルミン「カービィ、大丈夫?」スタッ

カービィ「ぽよ!」ニコ

アルミン「よし、まだまだ行くよ!」バシュ

コニー「へへっ、お先!」シュルル

カービィ「ぽよぉ!」ムッ

アルミン「うん!負けないよ!」シュルル



コニー「ゴール!」スタッ

アルミン「ああ、負けた…」スタッ

カービィ「ぽよ、ほぉよ…」

アルミン「ごめんね」ナデナデ

キース「アルレルト、スプリンガー。前回より少し記録が伸びたぞ」

アルミン「!」

コニー「やったぜ!」

カービィ「ぽよ?」

キース(無駄な心配だったか)

斬撃訓練

アルミン「…」クルクル

カービィ「ぽよよよ」

アルミン「ふっ!」ズバッ

アルミン「カービィ、大丈夫?」スタッ

カービィ「ぽよぉ…」

アルミン「うーん…ちょっと厳しいか」バシュ

ライナー「俺と代わるか?」ビュン

アルミン「ライナーだったら余計にしんどいよ」ビュン

ライナー「そうだな。しかしポーチがしっかり機能していて良かったな」スタッ

カービィ「ぽよ!」

訓練終了
整備タイム

アルミン「…」カチャカチャ

カービィ「ぽよ?」ツンツン

ミーナ「触っちゃだーめ」ナデナデ

カービィ「ぽよぉ」ニヘ

ミーナ「あー、かわいい!」ギュッ

クリスタ「早く整備しないと怒られるよ!」カチャカチャ

夕食

ライナー「ほれ、今日も少しやろう」サクッ

カービィ「ぽよ!」モグモグ

アルミン「ごめんね、ライナー」

ライナー「いや、俺がやりたいだけだからな。気にすんな」

ライナー(これでクリスタの好感度アップ!)チラッ

ユミル「ライナーと目を合わせるなよ。何されるかわかったもんじゃねえ」グイッ

クリスタ「う、うん」

ライナー「」

ベルトルト「食事中に悪いけど、カービィってトイレどうしてんの?」

カービィ「ぽよ?」

アルミン「そういえば一回もしてないね」

ミカサ「ちょっと借りる」ヒョイ

ミカサ「…」クル クル

カービィ「ぽよ?」

ミカサ「…穴がない」

エレン「えっ…」

アルミン「食べた分はどうなったんだ…?」

カービィ「ぽよぽよ」ニコ

一ヶ月後
解散式

教官「後日、配属兵科を問う」

教官「本日はこれにて第104期訓練兵団解散式を終える…以上!」

一同「ハッ!」


ガヤガヤ

キース「アルレルト!こっちだ」ナデナデ

カービィ「ぽーよ」ニヘ

アルミン「すみません。また預かってもらって」

キース「いや、最後だからな。それとこれを貴様に渡しておく」スッ

アルミン「これは…」ピラッ

キース「カービィの紹介状だ。これを所属する兵団に提出すれば、カービィと今まで通り一緒にいられるはずだ」ナデナデ

アルミン「…!あ、ありがとうございます!」

カービィ「ぽよ!」ニコ

キース「礼には及ばん」ナデナデ

晩餐

アルミン「僕も調査兵団にするよ」

エレン「いいのか?それで」

アルミン「元々外の世界を見たかったし。それにカービィのことも何がわかるかもしれないから」

カービィ「ぽよ?」

エレン「何がだ?」

アルミン「カービィの正体とか、色々と」

ミカサ「かわいいピンクボールではだめ?」

アルミン「さすがに無理だよ。ね?」ポンポン

カービィ「ぽよ」

ミーナ「えー…アルミンが調査兵団ってことはカービィもだよねー…」

アルミン「そうなるね」

ミーナ「私も調査兵団にしようかな…」

エレン「志望動機が不純すぎだろ」

翌日
超大型巨人出現
トロスト区 防衛戦



アルミン「…」ドキドキ

カービィ「ぽよぉ、ぽよぉ…」ツンツン

アルミン「…ありがとう。大丈夫」ナデナデ

カービィ「ぽよ」

エレン「なあアルミン。この作戦で手柄をたてれば、スピード昇格間違いなしだな」ニッ

アルミン「…ああ、間違いない!」

ミーナ「カービィとにゃんにゃんする時間が欲しいから、さっさと片付けよ!」

トーマス「さっきはエレンに遅れをとったけど、今回は負けないぜ」

エレン「言ったな、トーマス」

トーマス「誰が一番多く巨人を狩れるか勝負だ!」

ミーナ「一位はカービィと三日間過ごす権利ね」

カービィ「ぽよ」

アルミン「カービィは誰にも譲れないね」

エレン「はは、数をちょろまかすなよ」

エレン「それじゃ、行くぞ!」

一同「おー!」

カービィ「ぽよー!」

バシュ

シュルル

スタッ ダダッ

バシュ

ビュン

ヒュッ

スタッ

ダダッ ダッ

バシュ

シュルル

スタッ

バシュ

トーマス「巨人に遭遇しないな…」シュルル

ミーナ「前衛がふんばってるのかな?」シュルル

スタッ

エレン「おいおい。門まで着いちまったぜ」

アルミン「みんな門の前で集まってる…何かあったのかな?」

カービィ「ぽよ?」

ライナー「おう。お前らも来たか」

エレン「どうなってんだよ。巨人と遭遇しなかったんだが」

ライナー「どうも間抜けな巨人が門で詰まってるらしくてな。他の巨人が入ってこれねえみたいだ…」

エレン「んなことあんのかよ」

ライナー「百聞は一見にしかず、だ。とりあえず見てみろよ」

ミーナ「どれどれ?」

超大型ワドルディ「…」ムギュ

ミーナ「きゃあああ!かわいいいい!」

エレン「おい、あれ本当に巨人かよ」

ライナー「いや…実を言うと俺も巨人には見えん」

カービィ「ぽよ!ぽよぽよ!」バタバタ

アルミン「カービィ、どうしたの?」

超大型ワドルディ「…」パチクリ

キッツ(以下、小鹿)「な、何だこいつは…」

リコ「巨人…とは到底思えませんが、今はこいつが巨人の侵入を防いでいる事実が大切ではないでしょうか」

小鹿「う、うむ…引き続き監視を続けろ。下手に手を出すなよ」

リコ「ハッ!」


カービィ「ぽよ!ぽよ!」トテテ

アルミン「こら、だめだよ」ガシッ

カービィ「ぽよ、ほぉよ!」バタバタ

超大型ワドルディ「…」ビクッ

ミカサ「エレン!」スタッ

エレン「ミカサ!後衛じゃなかったのか?」

ミカサ「巨人が来ないから、前進の許可が出たの」

ミカサ「…あれは、何?」

エレン「よくわかんねえんだ。口がないから、巨人じゃねえとは思うが…」

超大型ワドルディ「…」ジーッ

カービィ「ぽよ!ぽよ!」フリフリ

アルミン「こら、手を振っちゃだめ!下手に刺激したらどうなるか」

ライナー「あの巨人?いや、何か知らんが…とりあえずあいつ、カービィのことじっと見てるな」

ミーナ「そうか!」

ミーナ「あれ、カービィの親なのよ!」

ライナー「はあ?」

ミーナ「ほら、カービィが興奮してるし、あれはカービィをじっと見てるし。何よりカービィと形が似てる!」

ベルトルト「いや…似てるけど…」

エレン「おい。その理屈だと、カービィは巨人の子供ってことか?」

ライナー「その前にあれが巨人かどうか怪しいわけだが」

アルミン「そうなの?カービィ」

カービィ「ぽよ?」

アルミン「あれ、カービィの家族?」

カービィ「ぽよ」フルフル

アルミン「違うって」

ジャン「じゃあ、あれ何なんだよ」

超大型ワドルディ「…」ウトウト

ミーナ「きゃあああ!きゃわわ!」クネクネ

ライナー「さすがにあれには萌えんが…」

ユミル「なんだありゃ」スタッ

クリスタ「あー、かわいい」

ライナー「だよな。かわいい」

カービィ「ぽよ、ぽよ」バタバタ

アルミン「家族じゃないならなんでこんなに…」ギュッ

超大型ワドルディ「…」ピクッ

リコ「おい!頭の上の隙間から何かが…」

ワドルディ「…」モゾモゾ

ワドルディ「…」ヨイショ

ヒュー コテン

ワドルディ「…」ムクッ

リコ「いっ…」

ワドルディ「…」

ワドルディ「…」トテトテ

リコ「ひっ…止まれ!」チャキ

ワドルディ「…」ピタッ

リコ「…」ジッ

ワドルディ「…」ジッ

超大型ワドルディ「…」ジーッ

エレン「なんだよこの状況」

ワドルディ2「…」モゾモゾ

ワドルディ2「…」ヨイショ

ワドルディ「!」クルッ タタタ

リコ「あ!待て!」

ワドルディ「…」ヘイカモン

ワドルディ2「…」コクッ

ヒュー ポコッ

ワドルディ「…」ムクッ

ワドルディ2「…」ムクッ

リコ「ひっ…増えた!」

ライナー「おい、あの小さいの、でかいのと同じ姿じゃねえか」

ベルトルト「なんだよ。なんだよ」

ワドルディ3「…」モゾモゾ

ワドルディ3「…」ヨイショ

ヒュー コテン

ワドルディ3「…」ムクッ

ワドルディ4「…」モゾモゾ

ワドルディ4「…」ヨイショ

小鹿「な、なんだ!?どんどん、増えとる…」

ミーナ「きゃあああ!かわいい!」ジタバタ

エレン「あのでかいやつの頭と門の隙間から来てんのか」

ミカサ「エレン、やばそうだから私の後ろに」

アルミン「こら、カービィ!大人しくしてよ!」ギュッ

カービィ「ぽよ!ぽよ!」バタバタ

ワドルディ27「…」ヨイショ

ヒュー ポスッ

カービィ「ぽよ!」スルッ

アルミン「あっ!」

カービィ「ぽよー!」トテテテ

ワドルディたち「!」

カービィ「ぽよ!ぽよ!」ピョン ピョン

ワドルディ「わにゃ!」ニコ

わにゃ わにゃ わにゃ

小鹿「な、なんだこれは…なんなんだ…」

ミーナ「ああん…かわわ」ニヘ

アルミン「まずいよ!カービィも敵だと思われるよ!」

ワドルドゥ「狭い…」モゾモゾ

ワドルドゥ「ふー」ヨイショ

ワドルドゥ「受けとめ用意!」

ワドルディたち「…」サッ

ヒュー ポスッ

カービィ「ぽよ!ぽよー!」ピョン

ワドルドゥ「おお!カービィ!こんなところに…」

カービィ「ぽよ!」

リコ「ひっ…目玉!」

小鹿「化け物…!た、大砲用意!」

リコ「門を狙える大砲はありません!」

アルミン「カービィの仲間?」

小鹿「どこからでもいいから、狙える位置に持ってこい!」

ワドルドゥ「ここは…」キョロキョロ

リコ「化け物が!」チャキ

ワドルドゥ「お、落ち着いてください!我々は敵ではありません!」

リコ「その腰の刃物はなんだ!」

ワドルドゥ「我々は兵隊ですので…」

小鹿「どこの兵だ!調査兵団か!?」

ワドルドゥ「調査兵団?」

カービィ「ぽよ、ぽよ」

小鹿「大砲、まだか!?」

アルミン「このままじゃ、本当に大砲をぶちこみそうだ…そうなったら何がどうなってるのか永遠にわからなくなる…」

アルミン「カービィ!」ダッ

エレン「おいアルミン!あぶねえぞ!」

カービィ「ぽよ!」

リコ「なんだ?訓練兵か?」

小鹿「おい、貴様!勝手な行動は許さんぞ!」

アルミン「すみません!少し話をさせてもらいます!」ダッ

ワドルドゥ「おお、私の話を聞いてもらえますか!」

アルミン「うん…君たちは敵じゃないんでしょ?」

ワドルドゥ「もちろんですとも!」

ワドルディたち「…」ウンウン

アルミン「君たちは何者?」

ワドルドゥ「プププランドという国の兵隊です」

アルミン「プププランド?」

ワドルドゥ「ポップスターという星にある国のことです」

アルミン「ポップスター?星って、あの、空の?」

ワドルドゥ「はい。説明すると長いのですが、我々はプププランドからここに飛ばされてしまったようで」

アルミン「わかった。詳しいことは後で聞くから、今は必要なことだけ聞くね。君たちは巨人とは無関係なの?」

ワドルドゥ「巨人?外をうろついている大きな方々のことでしょうか?」

アルミン「うん。僕たちより遥かに大きい人たち」

ワドルドゥ「特に関係はありませんが、踏み潰されそうになったことは多々あります」

アルミン「カービィとの関係は?」

ワドルドゥ「カービィはプププランドの住人です」

アルミン「兵士?」

ワドルドゥ「いえ、民間人です。しかし、星の戦士でもあります」

カービィ「ぽよ!」

アルミン「星の戦士?」

ワドルドゥ「これも説明すると長くなりますが…」

アルミン「いや、これも後で。門で詰まっているあのでかいのは何?」

超大型ワドルディ「…」ムギュ

ワドルドゥ「ああ、この普通の兵士…ワドルディといいますが」

ワドルドゥ「ワドルディの中にはごくまれに規格外の大きさになる者がおり、ビッグワドルディと呼ばれます」

ワドルドゥ「あのビッグワドルディに、先頭を歩いてもらっていたのですが、どうも不注意で詰まってしまったようです」

アルミン「それじゃ、僕たちを襲ったりはしないよね?」

ワドルドゥ「もちろん。あれも基本的にワドルディですから、私にとってはただの兵士です。ワドルディたちも敵意はありません」

ワドルディたち「…」ウンウン

カービィ「ぽよ!」

アルミン「うん。わかったよ」

小鹿「訓練兵!下がれ!そいつらは化け物だ!」

アルミン「…!」クルッ

アルミン「彼らに敵意はありません!私は彼らと対話をすべきだと判断します!」

ワドルドゥ「おお…ありがとうございます!」

小鹿「まだそいつは帯刀している!敵意がないとは判断できんぞ!」

アルミン「ちょっと、礼を言う前に刃物を外して」ヒソヒソ

ワドルドゥ「そうですね…しばしお待ちを」カチャカチャ ポイッ

リコ「外しましたね…対話しますか?」

小鹿「…まだだ!まだそのでかい化け物が暴れないとも限らん!」

アルミン「彼らは巨人とは無関係です!彼らには巨人と違い、口がなく、我々を食べることはありません!」

ワドルドゥ「いや、正確にはあるのですが」ヒソヒソ

アルミン「えっ、うそ」ヒソヒソ

アルミン「あのビッグワドルディは動ける?」ヒソヒソ

ワドルドゥ「前にも後ろにも無理です。後ろから一回押し込んでしまったので」ヒソヒソ

小鹿「何をひそひそと話をしている!」

アルミン「対話に応じてもらえないので、私が仲介しています!」

リコ「本当に敵意はないのでは?現にあの訓練兵は無事ですし…」

小鹿「…」

アルミン「あのでかい個体は、ただでかいだけで、他の個体と根本は何ら変わりありません!」

アルミン「見てください!彼らは無害です!」ヒョイ

ワドルディ「…」ニコ

小鹿「…」

ミーナ「きゃあああ!アルミンずるーい!」クネクネ

リコ「…隊長」

小鹿「…もはや、私には判断できん。ピクシス司令を待とうと思う」

リコ「ハッ…」

小鹿「訓練兵!ピクシス司令が来るまで、そいつらをその場から逃がすな!敵かどうかは司令に判断していただく!」

アルミン「…!ありがとうございます!」

小鹿「ただし、我々はまだそいつらを信用してはいない!少しでもおかしな素振りを見せたら、砲弾をぶちこむからな!」

アルミン「ハッ!」

ワドルドゥ「ありがとうございます!助かりました!」

アルミン「いや、まだ礼を言うのは早いよ。えっと…名前は?」

ワドルドゥ「これは失礼を。私はワドルドゥと申します。ワドルディたちの隊長です」

アルミン「ややこしいな…」

カービィ「ぽよ?」

ミーナ「アルミン!パス!」ダダダ

アルミン「へ?」

ミーナ「さあ、そのワドルディとやらを、私にも」ハァ ハァ

アルミン「えっ…うん」スッ

ワドルディ「…」パチクリ

ミーナ「きゃあああ!かわいい!」ギュッ

アルミン「ここ危ないよ?砲弾が飛んでくるかもしれないし。というかよくも抵抗なく抱けるね」

ミーナ「アルミンが言ったんでしょ?無害だ、って。ねー?」ナデナデ

ワドルディ「…」ニコ

ミーナ「にゃあああん!」ギュー

アルミン「…まあとにかく、ワドルドゥ隊長。ワドルディたちが門から離れないようにしてね」

ワドルドゥ「もちろんですとも」

アルミン「あと、この刃物も預かるよ」カチャ

ワドルドゥ「お願いします」

ワドルディ52「…」ヨイショ

ヒュー ポスッ

エレン「アルミン、心配したぞ。あの隊長、マジで砲弾をぶちこみそうだったぜ?」

アルミン「ごめん。でもカービィも巻き込みそうだったから」

カービィ「ぽよ!」

ミーナ「すっかりお母さんて感じね」スリスリ

ワドルディ「…」ニヘヘ

ミカサ「…」ヒョイ

ワドルディ34「…」

ミカサ「なかなかかわいい」ナデナデ

ワドルディ34「…」ニコ

ライナー「どれどれ」ヒョイ

ワドルディ「…」ジタバタ

ライナー「なんでだよ」

ライナー「大人しくしろよ」ナデナデ

ワドルディ16「…」ガタガタブルブル

ライナー「なんで怯えてんだよ」

アニ「あんたがでかいからでしょ」ナデナデ

ワドルディ8「…」ニコニコ

ライナー「いや、あれ見ろよ」

残りのワドルディ「わにゃ、わにゃ」ワラワラ

ベルトルト「ちょっ…一斉に寄らないで!」

ライナー「あいつの方がでかいだろ」

ワドルドゥ「こら!あまり動くな!」

アルミン「で、さっきの話なんだけど、プププランドって、どんなとこ?」

ワドルドゥ「えー…人口は少なく、緑豊かな土地でして。デデデ大王陛下(自称)が治められています」

マルコ「そっちも王政なのか」ヒョイ

エレン「マルコも来たのか」

マルコ「みんな楽しそうだから」

カービィ「ぽよ、ぽよぽよ」

ワドルドゥ「そのデデデ陛下が酷い暴君でして。気まぐれで住民に悪事を働き、何か気に入らないことがあるとすぐに極刑だと叫ぶのです」

マルコ「うわぁ…それはさすがに酷いな」

アルミン「悪事って?」


小鹿「あいつら…何をこんな時にのほほんと…」ギリッ

リコ「しかし、おかげであの連中を門から離れないようにできています。詳しい事情も聞き始めたようですし…」

小鹿「そうだが…」

小鹿「…私は巨人の警戒部隊の再編に行ってくる。ここは任せた」スタスタ

リコ「ハッ…さてと…」

ワドルドゥ「主にカービィを倒すために魔獣を送り込んでくるのです」

アルミン「魔獣?」

ワドルドゥ「ホーリーナイトメア社が販売している怪物です。火を吐いたり剣を振り回したり、料理で洗脳したりと、色々な魔獣がいます」

アルミン「えーと…なんでカービィを倒そうとするの?」

ワドルドゥ「気に入らないから、だそうです」

エレン「理不尽だな」

アルミン「うーん…聞いたところ、その魔獣って強そうだけど」ヒョイ

カービィ「ぽよ?」パタパタ

アルミン「…カービィには特に大きな怪我とかないよね」

ワドルドゥ「カービィは強いですから」

カービィ「ぽぉよ!」ニコ

アルミン「そうは見えないんだけど」

ワドルドゥ「うーん…」チラッ

ミーナ「どうです?癒されますよ?」グヘヘ

リコ「ほう…」ヒョイ

ワドルディ21「…」ニコ

リコ「…よく見たら、うん」ナデナデ

ワドルドゥ「今はちょっと無理ですね」

アルミン「何が?」

ワドルドゥ「カービィの力を見せることですよ」

カービィ「ぽよ」

アルミン「今は、か。機会があったら見せてもらうとするよ」


ワドルディ217「…」ヨイショ

ヒュー ポスッ

アルミン「すごい数だね」

ワドルドゥ「まだ外にいますよ」

ミカサ「全員で何人になるの?」

ワドルドゥ「たくさんです」

ミカサ「数を教えて」

ワドルドゥ「10より多いので、たくさんです」

ミカサ「…」

エレン「なんだよそりゃ…」

カービィ「スゥ…スゥ…」zzz

ミーナ「至福」ナデナデ

ピクシス「ふむ…これがそうか」スタスタ

小鹿「ピクシス司令!無用心に近づくのは危険です!」

ピクシス「お前にはあの光景が見えんのか。門を破壊されたのにも関わらず、平和に戯れている訓練兵たちの姿が」

小鹿「見えますが…」

ピクシス「ならわかるじゃろ。奴らに敵意はない」スタスタ

リコ「…!お前たち、ピクシス司令だ。敬礼!」バッ

訓練兵たち「ハッ!」バッ

ワドルドゥ「我々も、整列!」

ワドルディたち「…」ザッ

カービィ「ぽよ!」ザッ

ワドルドゥ「おお…我々部外者のために、少ない食べ物を分けてくださるとは…」ドバー

アルミン「いや、しっかり働いてもらってるからね。これでも足りないとは思うよ」

ワドルドゥ「いえ、我々、感激で…」ドバー

ワドルディたち「…」ドバー

アルミン「あはは…」

カービィ「ぽよ」

エレン「お前も何かしたらどうなんだ」ナデナデ

カービィ「んぃ…」

アルミン「カービィも手伝いをしてるよ。掃除とか」

エレン「そうか。偉いな」ナデナデ

ミカサ「エレン、私も撫でて」

ミーナ「ミカサ、エルヴィン団長が呼んでたよ」スタスタ

ミカサ「わかった。行ってくる」タタタ

ワドルドゥ「おっと、休憩時間も終わりだ」

ワドルドゥ「これから馬の世話があるので。では失礼します」タタタ

ワドルディたち「…」タタタ

ミーナ「えー…せっかく調査兵団に入ったのにもふもふする機会が少ないなー」

ミーナ「ねー、カービィ」ギュッ

カービィ「ぽよ」ニコ

エレン「動機が不純すぎんだろ」

開拓地

憲兵「もう今期のノルマを達成したのか」

開拓地の人「はい。彼らのおかげですよ」

ワドルディたち「…」ザク ザク

開拓地の人「非常に手際がいい。それに文句も言わない、さぼらない。数も多いし、労働力として最高ですよ」

憲兵「ふん…」

トロスト区
外門

壁上の駐屯兵「よーし、資材を下ろせ!1、2、1、2、1、2…」

壁上のワドルディたち「…」ヨイショ、ヨイショ

ギシ…ギシ…

ワドルディ1385「…」オーライオーライユックリユックリ

ドスッ

門外のワドルディたち「…」ヨイショ

門内の駐屯兵「よし、次だ。ロープを引き上げてくれ!」

壁上のワドルディたち「…」コクッ

ギシ…ギシ…

ハンネス「修復の進み具合はどうだ?」

壁上の駐屯兵「予定より早いですよ。半年の予定が三ヶ月で終わりそうですよ」

ハンネス「そんなにか」

壁上の駐屯兵「ええ。どうもこいつら、こういう作業に慣れてるみたいですよ。工具の使い方も教えなくてもわかってましたし」

ハンネス「全員実は兵士じゃなく建築家だったってか?マリア陥落前の俺かよ」

壁上の駐屯兵「はは…そういえば彼らは?調査兵団みたいですが」チラッ

ライナー「結構早いな」ジーッ

ベルトルト「うん…」ジーッ

ハンネス「ああ、壁外調査がいつになるのか調べてるんだろ。門が直らないことには外に出られんからな」

壁上の駐屯兵「最初に外側を修復し、門を閉めてから超大型ワドルディを掘り起こす。それから内側を直す。途方もない作業だと初めは思いましたよ」

ハンネス「そうだな。外側だけで1年は覚悟したが…」

ワドルディたち「…」ヨイショ ヨイショ

ゴトッ

壁上の駐屯兵「よし、少し休憩だ」

ワドルディたち「…」フー

ハンネス「はは、しかもかわいいな」

壁上の駐屯兵「そうなんですよ」ニヤ

調査兵団
馬小屋

ピカピカ

ワドルドゥ「よし、掃除とエサやり終わり!休め!」

ワドルディ「…」フー

ハンジ「ご苦労さん」

ワドルドゥ「これはハンジ殿。何か用でしょうか」

ハンジ「明日ワドルディを五人ほど借りたいんだ。というか借りるよ。団長の許可ももらったし」

ワドルドゥ「あの、何をなさるので?」

ハンジ「ミニ壁外調査。ドゥ隊長も行く?」

壁上

ワドルドゥ「これでうなじを削ぐのですか」チャッ

ハンジ「そう」

ワドルディ3「…」ンショ

エルヴィン「両手でやっと持てるようだが、大丈夫なのか?」

ハンジ「巨人に襲われないからね。大丈夫でしょ。とりあえずやってみて、ダメならダメで構わないし」

ワドルドゥ「はい!」

ハンジ「さ、このロープに掴まって。下に降ろすから」


壁上

エルヴィン「この望遠鏡、ちょっと傷が目立つな」ジーッ

ハンジ「団長権限で新品をお願いしますよ」ジーッ

エルヴィン「検討しておくか」ジーッ

リヴァイ「相手は7m級か」ジーッ

ハンジ「さあ、どうなることやら」ジーッ




マリア内

巨人「…」

ワドルドゥ「よし、接近!」

ワドルディたち「…」コクッ

ササッ

巨人「…」

ワドルドゥ「座っている今がチャンスだ!登れ!」ダッ

ワドルディたち「…」ダッ

ヨイショ ヨイショ

巨人「…」

ワドルドゥ「ふう」ヨイショ

ワドルドゥ「ちょっと支えてて」チャッ

ワドルディ2「…」ハイ

ワドルディ4「…」オチル

ワドルドゥ「それっ!」プス

巨人「…」

ワドルドゥ「えい!」プス

巨人「…」

ワドルドゥ「やっ!」プス

巨人「…」ペシッ

ヒュー

ワドルドゥ「いてっ!」ポトン

ワドルディたち「…」ポトン

巨人「…」



エルヴィン「…ふむ」ジーッ

リヴァイ「時間の無駄だったな」

ハンジ「いや、そうでもないよ。巨人も蚊を払うようなことをすることがわかったよ」ジーッ

リヴァイ「そんなことはどうでもいいだろうが。あいつらが戦力にはなれんことが確定しただけじゃねえか」

エルヴィン「…確かに戦力にはなれんだろうな」ジーッ


食堂

カービィ「…」モグモグ

アルミン「お疲れ様」

ワドルドゥ「巨人に登るのにも一苦労で、とても無理ですよ…」

トーマス「そりゃそうだろうな」

ミカサ「明日も射撃のテストを行うから、今日は早く休むといい」

エレン「なんでそんなことお前が知ってんだ?」

ミカサ「団長に射撃の監督を任されたの」

ミーナ「さすが首席」

ワドルドゥ「射撃、ですか…」

ワドルディ「…」スルッ モグモグ

コニー「何回見ても不思議な食い方だな」

サシャ「ちょっと失礼しますね」サワサワ

ワドルディ「…」

サシャ「やっぱり何もないです」

エレン「そういえば、超大型ワドルディは、飯足りてるのか?」

ワドルドゥ「彼はああ見えて燃費が良いので、我々と同じ分だけで十分なんですよ」

アルミン「でもずっとあれじゃ、しんどいだろうね」

カービィ「ぽよ」

アルミン「あ、また食べかすついてる」フキフキ

カービィ「ぃ…」

ワドルドゥ「彼が自由になるのはいつになるやら…」

ライナー「門の工事があと二ヶ月ほどかかるらしい。まだしばらく我慢してもらわないとな」

アルミン「えっ、半年はかかるんじゃなかった?」

ライナー「そのはずだったんだが、ワドルディの作業効率がすごいらしい」

ベルトルト「一番時間がかかる外門はもう半分できてたよ」

トーマス「すごいな、ワドルディって」

ワドルディ「…」エッヘン

ミーナ「ちょっと今のドヤ顔見た!?見た!?」グヘヘ

エレン「お前、少しは自重しろよ」

ワドルドゥ「我が国の城が全壊すると、陛下から一週間以内に修復するよう命じられますからね。この程度は制限時間がない分、むしろ楽ですよ」

ライナー「城って…あの、レンガを積み上げたやけにばかでかい城のことか?」

ワドルドゥ「はい、その城です」

ベルトルト「それを一週間で?」

エレン「いくらなんでも酷すぎるな」

ミーナ「うう…辛い目にあってきたのね。よしよし」ギュッ

ワドルディ「…」

アルミン「そんな暴君いるんだね…」

ワドルドゥ「はい…しかし忠義を尽くすことが兵士の努めですので」

アルミン「大変だったんだなぁ…カービィも大変だったろうに」ナデナデ

カービィ「ぽよ?」

エレン「門の修復が終わるのが早くなるってことはよ、壁外調査も早くなるんだよな?」

アルミン「そうだろうね」

エレン「巨人を駆逐できる…!ありがとな」

ワドルドゥ「いえいえ。仕事ですから」

ワドルディ「…」コクッ

ミカサ「…私はあまり嬉しくない。エレンが危なくなるから」

エレン「またお前はそうやって…過保護なんだよ」

ミカサ「エレンは私がいないと早死にする」

エレン「またそれかよ。他にないのか」

ミカサ「事実だから言ってるの、エレン」

ワドルドゥ「エレン殿とミカサ殿は仲が悪いのですか?」ヒソヒソ

アルミン「昔からこうなんだ。気にしないで」ヒソヒソ

アルミン「それより、本当にありがとう。君たちがいなかったら、トロスト区は今ごろ放棄されていたよ」

ワドルドゥ「と、申しますと?」

アルミン「僕たちじゃ、あの穴を一時的に塞ぐことも、修復することもできないからさ」

ワドルドゥ「はぁ」

アルミン「もし君たちがいなかったらと思うと…ね」

ライナー「全くだ」

ベルトルト「うん」

カービィ「ぽよ!」

サシャ「カービィは元気ですねー」

翌日

ミカサ「ここをこうして、弾をここに」カチッ

ワドルドゥ「なるほど」カチッ

ワドルディたち「…」カチッ

ミカサ「これで、あとは狙いをつけて撃つ。こうやって構えて」スッ

ワドルドゥ「あのー」

ミカサ「何?」

ワドルドゥ「我々はその構え方はできません」

ワドルディたち「…」ウンウン

ミカサ「あっ」

エルヴィン「参ったな」

リヴァイ「やはり無理だろ。こいつらに戦闘は」

調査兵団書庫

エレン「今ごろは銃を撃ってるんだろうな…おっと」バサバサ

アルミン「気を付けてよ。大事な書類もあるんだから」

エレン「わかってるって」

カービィ「ぽよぽよ」フキフキ

アルミン「カービィ、そこが終わったら次はあっちの隅を拭いてね」ヨイショ

カービィ「ぽよ」フキフキ

エレン「アルミン、ワドルディたちに射撃を教える必要ってあるのか?」

アルミン「うーん…巨人の視覚を奪うためとか?よっと」ドサッ

エレン「やっぱ壁外調査に連れていくのか?」

アルミン「巨人に襲われない人材っていうのは今までにないことだからね。連れていけば戦略・戦術の幅も広がると思うよ」


エレン「よし、掃除終了」

カービィ「ぽよ!」ピョン

アルミン「これなら兵長も文句ないだろうね」

エレン「変にきれい好きだからな、あの人」

ガチャ

コニー「アルミン、団長が呼んでたぞ」

アルミン「えっ」

コニー「カービィも連れてこいってよ」

エレン「カービィも?」

アルミン「なんだろ…」ヒョイ

カービィ「ぽよ?」

団長室

コンコン

エルヴィン「誰かね?」

アルミン『アルミン・アルレルトです』

カービィ『ぽよ』

エルヴィン「入りたまえ」

アルミン『失礼します』ガチャ

エルヴィン「よく来てくれた。そこにかけてくれ」

アルミン「はい」スッ

エルヴィン「カービィも一緒だね」

カービィ「ぽよ」

エルヴィン「では、本題に入ろう」

エルヴィン「アルミン、君が今装着しているそのポーチ…」

エルヴィン「それを作ってほしい。調査兵の数だけ」

アルミン「えっ…それは、つまり…」

エルヴィン「ワドルディたちも壁外調査に参加することになってね。我々のサポートをしてもらう」

アルミン「射撃で、ですか?」

エルヴィン「はは、それなら尚良かったんだがね。撃った時に反動で転がってしまうんだ。彼らには大きすぎた」

エルヴィン「しかし煙弾の方は問題なく撃てたのでね。彼らには我々の代わりに伝令役を務めてもらおうと思う」

エルヴィン「ワドルディ一人に一頭の馬を任せるのが理想だがね。彼らが馬を操れても、煙弾を撃ちながらでは落馬の恐れがある」

エルヴィン「なので通常時には調査兵とペアになって参加してもらう。立体機動時、ワドルディに馬を任せたりもできるからね。調査兵がやられても馬を失うことは少なくなるはずだ」

アルミン「なるほど」

エルヴィン「一人で作れとは言わない。掃除係のワドルディを使ってくれ。あと、協力してくれる者がいれば、私が許可しよう」

アルミン「ありがとうございます」

エルヴィン「できるなら一ヶ月以内に作ってほしい。ぶっつけ本番で行くわけにはいかないからね」

アルミン「わかりました。頑張ります」

カービィ「ぽよ!」

エルヴィン「無理を言ってすまない」

エルヴィン「それと、カービィについてだが」

カービィ「ぽよ」

エルヴィン「壁外調査に連れていくかどうか、アルミン、君が決めてくれ」

アルミン「えっ」

エルヴィン「君はカービィを弟のように慕っている、と訓練所からの紹介状にあった。実際、君はカービィを大切にしている。そうだろ?」

アルミン「はい」ギュッ

カービィ「ぽーよ」ニコ

エルヴィン「壁外調査は非常に危険だ。新兵の多くは初回で死に、熟練の兵士もいつ死ぬのかわからない」

エルヴィン「そんな危険な壁外調査に、ワドルディのように役に立てもしないカービィを連れていく。君にとってはありえない選択肢だろう」

アルミン「…はい」

エルヴィン「壁外調査に連れていかず、ここに残した場合を考えよう」

エルヴィン「先に述べたように、壁外調査の死亡率は高い。こうは言いたくないが、君が死ぬ確率も高いだろう」

アルミン「…はい」

エルヴィン「その場合、誰がカービィの面倒を見るのか。君と親しいエレンやミカサか?カービィに心酔しているミーナか?それとも私か?」

エルヴィン「その全員が死ぬ場合も否定できない。巨人は我々の事情など関係なく襲ってくるからね」

アルミン「…」

エルヴィン「残されたカービィはどうなるのか。ワドルディのように仕事もできない、民間人からも広くは認知されていない異世界の生物…どんな扱いを受けるのか、君ならわかるはずだ」

アルミン「…」ギュッ

カービィ「ぽよ?」

エルヴィン「壁外調査に連れていき、全力で戦って共に巨人に食われて死ぬのか。壁外調査に連れていかずに、飢えで苦しませて死なせるのか」

エルヴィン「それは、君が決めてくれ」

アルミン「…」

カービィ「ぽよぉ、ぽよぉ…」

アルミン「…カービィは」

カービィ「ぽよ?」

アルミン「…カービィは、僕と一緒にいたい?」ウルウル

カービィ「ぽーよ!」ニコッ

アルミン「そっか…うん」グスッ

アルミン「連れていきます…でも、死にません。カービィは僕が守ります」ギュッ

エルヴィン「…そうか」フッ

エルヴィン「辛い話をして悪かった。下がってくれ」

アルミン「…はい」

ガチャ

バタン

エルヴィン「…」

エルヴィン「少しキツく脅しすぎたか?」

エルヴィン(いや、これでいい。ワドルドゥが言っていた、カービィの力…)

エルヴィン(それを発揮するには危機的状況が必要らしいが…)

…回想…

ワドルドゥ「カービィは強いですよ」

エルヴィン「そうは見えないが」

ワドルドゥ「強いですよ」

エルヴィン「具体的にどんな風に?」

ワドルドゥ「ピンチになると、吸い込みでコピー能力を使います」

エルヴィン「吸い込みとは?」

ワドルドゥ「こう、口でスーッと、何でも吸い込んでしまうんです」

エルヴィン「ほう。ではコピー能力とは?」

ワドルドゥ「うーん…吸い込んだ物によって変わるので」

エルヴィン「何が変わるのかな?」

ワドルドゥ「コピー能力です」

エルヴィン「いや、そうではなくて、具体的に何が変わるのかね?」

ワドルドゥ「具体的に、と申されましても…」

エルヴィン「では、この銃を吸い込んだ場合、どうなる?」

ワドルドゥ「わかりません」

エルヴィン「何故わからないのかね?」

ワドルドゥ「そんなもの、吸い込んだことがないので」

エルヴィン「あ、そう」


…回想終了…

エルヴィン(他は説明を聞いてもよくわからなかったからな。とにかく一度、危機的状況に追い込んで、力を確認したい)

エルヴィン(もし、その力が巨人を上回るものならば…)

倉庫

ミケ「ここにある物を好きなだけ使ってくれ。エルヴィンから許可はもらっている」

アルミン「…はい。ありがとうございます」ゴシゴシ

ミケ「…頑張れよ」バタン

カービィ「ぽよ!」タタタ

アルミン「走り回っちゃだめだよ」

カービィ「ぽよ、ぽよ!」

アルミン「だーめ」

カービィ「ぽよぉ…」シュン

アルミン「そんな顔してもだめ」

アルミン(そう、泣いていても仕方ないんだ)

アルミン「大人しくしててね。えーっと、さすがに良いのがあるな…」ガサゴソ

カービィ「ぽよ、ぽよ」ブンブン

アルミン「あっ、こら!物を振り回しちゃだめ!」


食堂

アルミン「どっこいしょ」ドサッ

エレン「ん?なんだよ、この箱」

ワドルディ91「…」ドサッ

ワドルディ92「…」ドサッ

ワドルディ93「…」ドサッ

ワドルディ94「…」ドサッ

ワドルディ95「…」ドサッ

エレン「お、おい。なんだよ」

アルミン「裁縫道具と、材料一式」

ミカサ「何の材料?」

アルミン「このポーチの材料。団長から人数分作ってほしいって頼まれたんだ」

カービィ「ぽよ」

ミーナ「えっ!?」ガタッ

エレン「それってつまり、俺たちもポーチを?」

アルミン「うん。一人ずつワドルディとペアになってもらうらしい」

ミーナ「きた!」グッ

ワドルディ「…!」バタバタ

ライナー「おい、ワドルディが苦しんでるぞ」

ワドルドゥ「ということは、我々も壁外調査に?」

アルミン「あれ?聞いてなかったの?」

ワドルドゥ「はい。射撃テストで困った顔をしていましたので、てっきり参加できないかと」

ミカサ「確かに辛うじて煙弾を撃てる程度だったから」

ワドルドゥ「一応通常の銃も撃てますよ。転びますが」ムッ

ミカサ「それは撃てないのと同じ」

アルミン「一ヶ月以内に作らないといけないんだ。手伝ってくれる人、募集中」

ミーナ「はいはい!やります!」

エレン「手伝ってやりたいけど、訓練もあるからなぁ」

アルミン「その点なら心配ないよ。団長から訓練よりこっちを優先してもいいって、許可が出てるし」

エレン「そうなのか。なら手伝うぜ」

ミカサ「私も手伝おう」

ライナー「合法的に訓練をさぼれるわけか。俺も手伝うぜ」

ベルトルト「ライナーが手伝うなら」

ワドルドゥ「今のところ暇なので」

カービィ「ぽよ!」

アルミン「みんな、ありがとう。じゃあ、まず…」


エレン「こうか?」ヌイ

アルミン「そう、そこにこれを縫い合わせて…」

ワドルディ92「…」ツンツン

アルミン「あ、できた?」スッ

アルミン「…うん。大丈夫。あとはもう一回縫って補強しておいて。はい」スッ

ワドルディ92「…」コクッ

ミカサ「…」ヌイヌイ

エレン「ミカサ、縫うの早いな」

ミカサ「昔、よく裁縫を手伝ってたから…」ヌイヌイ

エレン「…そっか」ヌイ

コニー「難しいな」ヌイ

サシャ「これ牛革ですよね…」ジュルリ

アルミン「食べちゃだめだよ」

ライナー「お前ら、いつの間に」ヌイ

コニー「たまには訓練さぼりたいしな。あぶね、こっちじゃなかった」ブチブチ

エレン「不真面目な奴らだな。そんなんで巨人を駆逐できるかよ」ヌイ

サシャ「エレンも似たようなものじゃないですか」ヌイ

エレン「俺はアルミンのためだから…」ヌイ

ライナー「そんなこと言ったらミーナはどうなんだよ」ヌイ

ミーナ「これ最高」グヘヘ

ワドルディ「…」オロシテ

ベルトルト「ちゃんとできてるか確かめてるように見えなくもないけど…」ヌイ

アルミン「理由はどうあれ、みんなありがとね」チョキチョキ


エレン「よし、終わり」

ミカサ「…」ヌイヌイ

エレン「ミカサはもう二つ目が終わりそうなのか」

アルミン「チェックするね」スッ

アルミン「うん。ちゃんとできてるよ。補強お願い」スッ

エレン「よし」

ユミル「クリスタ、ここができないんだが」

クリスタ「また?できないならやらなきゃいいのに」

ユミル「そうも言ってられねえし」

ライナー「…(裁縫、家庭的、結婚)」チラッ チラッ

ベルトルト「ライナー、手が止まってるよ」ヌイ

ユミル「…ライナーと目を合わせるなよ。絶対な」ヒソヒソ

クリスタ「う、うん」

ペトラ「ここはこうで…」ヌイヌイ

オルオ「なんで俺まで…これは新兵の仕事だろ」ブツブツ

ワドルディ71「わにゃ」モゾモゾ

オルオ「こら、頭に乗るな!ずれちまったじゃねえか!」

ワドルディ72「わにゃ」モゾモゾ

オルオ「乗るなって!」

ペトラ「一番ワドルディから人気なんだから、手伝うのは当然でしょ」ヌイヌイ

オルオ「いや、確かに俺がワドルディから人気なのは事実だが」

ワドルディ73「…」ニコ

オルオ「だからといって…こんなことをする必要は…」ブツブツ

ワドルディ74「わにゃ!」ピョン ピトッ

オルオ「ああ!?もう!」

アルミン「すみません、手伝ってもらって」

ペトラ「いいの。たまには休みたいし」ヌイヌイ

カービィ「ぽよ!」ピョン ピトッ

オルオ「あああああ!なんなんだお前らは!」ブンブン

ポテン

ワドルディたち「わにゃ!わにゃ!」モゾモゾ

カービィ「ぽよ、ぽよ!」モゾモゾ

オルオ「おい、ドゥ隊長!なんとかしろよ!」ブンブン

ワドルドゥ「すみません。兵たちもたまには息抜きがしたいようでして」

オルオ「俺は今、作業中だから!」ブンブン

ペトラ「どうせ私の半分しか進まないし、好きにしてね」ヌイヌイ

オルオ「はあ!?」ブンブン



リヴァイ「で、ここがこうか」ヌイ

ペトラ「はい、そうです」

オルオ「…」ヌイ

ワドルディたち「…」ホッコリ

ミーナ「なんでオルオさんばっかり…」ブツブツ

オルオ「これが羨ましいか?山盛りに乗っかったワドルディが!」

ミーナ「はい」

エルド「こうか?」

エレン「はい、それとこれを縫い合わせれば、完成です」スッ

グンタ「チェックを頼む」スッ

アルミン「…はい、大丈夫です。ありがとうございます」

オルオ「何も兵長までこんなことをする必要はありませんよ」ヌイ

リヴァイ「お前らがこれをしているから訓練ができねえんだ」ヌイ

ライナー「結局調査兵団総出か」ヌイヌイ

ベルトルト「ライナー、早くなったね」ヌイ

アルミン「おかげで一日で終わりそうだよ」チョキチョキ

ミカサ「できた」

翌日・団長室

エルヴィン「もうできたのか」

アルミン「はい。みんなが手伝ってくれました」

ミケ「リヴァイも手伝ってたぞ」

エルヴィン「なんだと」

エルヴィン「とにかく、よくやってくれた。感謝する」

アルミン「ハッ!ありがとうございます!」バッ

エルヴィン「下がってくれ」

アルミン「失礼します」

ガチャ
バタン

エルヴィン「…で、本当にリヴァイが裁縫をしていたのか?」

ミケ「ああ」

エルヴィン「見てみたかったな」

またしばらく休みます

エルヴィン「今回の訓練は、陣形を組みながら、ワドルディがどの程度役に立つのかを見るのが目的だ」

エルヴィン「よって、各自本番と同様に動いてもらう。巨人がどこから来るのかという想定書を、今から索敵班に配布する。これに基づいて、索敵班は信煙弾を発射してくれ。発射のタイミングはいつでもいい」

ザワザワ

ミーナ「ワドルディに煙弾を撃たせるのかな?」

エレン「そうじゃないと意味がないだろ?」

アルミン「僕はカービィとペアだけど」

カービィ「ぽよ」

アルミン「はは、カービィには無理だね」

カービィ「ぽよ?」

問題その1

ドドドド

オルオ「よし、ここらで巨人と遭遇したことにするか」

オルオ「ワドルディ!赤の信煙弾を込めて撃て!」

オルオワド「…」コクッ

オルオワド「…」ググッ

オルオワド「…」ウーン

オルオ「…」

オルオワド「…」バタバタ

オルオ「なあ、弾に届かないならそう言えよ」スッ カチャ

問題その2

オルオ「ほら」スッ

オルオワド「…」ガシッ

オルオワド「…」カチャカチャ

ドドドド ドドッ

馬「…」ズルッ

オルオ「おっと」

オルオワド「…」ポロッ

オルオ「あ、おい」

オルオ「全く、しっかりしろよ。弾だって貴重なんだからな」

オルオワド「…」シュン

問題その3

オルオ「ったく。今度は落とすなよ?」スッ

オルオワド「…」ガシッ

オルオワド「…」カチャカチャ カチン

オルオ「よし、撃て!」

オルオワド「…」スッ

ドォォン

オルオ「うげっ!?ゴホッ、ゴホッ!」


ポーチの位置のせいで、ワドルディの撃った信煙弾の煙がパートナーを
直撃

以上3点より、信煙弾はワドルディより調査兵が撃った方が良いという結論が出た

立体機動に関しての問題点

リヴァイ「…」クルクルクル

リヴァイ「ふっ!」ズバッ

木製巨人「」

リヴァイ「この訓練は久しぶりだな…」スタッ

ペトラ「そうですね」スタッ

リヴァイ「ん?」

リヴァイワド「」

リヴァイ「チッ、使えねえ」

ペトラワド「…」オエー

ペトラ「あ、大丈夫!?」


立体機動があまりに激しすぎると、ワドルディは気分が悪くなる

最悪、気絶してしまう可能性がある

しかし、次回の作戦には参加させる

エルヴィン「…」カリカリ

リヴァイ「なんで役立たずを連れていく?」

エルヴィン「ああ…確かに戦闘に関しては全くの役立たずだが、幸いなことに馬を操ることができる」

エルヴィン「荷馬車を任せれば、護衛班は必要なくなる。攻撃対象から外れるからな」

リヴァイ「…」

エルヴィン「それに、立体機動時にはスムーズに馬を任せれただろ?」

リヴァイ「そうだが、いちいち下ろして乗せるのは面倒だ」

エルヴィン「全員がお前みたいに必ず戻ってこれるわけでもない。馬の損失は避けたい」

エルヴィン「…言ってはなんだが、ワドルディなら時間をかけての死体の回収も可能だ」

リヴァイ「…チッ」

食堂

ワドルディたち「…」シュン

サシャ「元気ないですね」

ワドルドゥ「皆さんのお役に立てなくて、悲しいのです」

ライナー「今日の訓練のことか」

アルミン「いつも役に立ってるじゃないか。掃除、馬の世話、給仕、整備…他にも色々と手伝ってくれるし」

ワドルドゥ「そのくらいは当たり前です。一宿一飯の恩義がありますから」

ナナバ「十分恩は返してもらってるよ」

ワドルドゥ「いえ!まだまだ皆さんには感謝しきれません」

ワドルドゥ「デデデ陛下に仕えていた頃、兵士たちは奴隷の如き扱いを受けておりました」

ワドルドゥ「しかし皆さんは我々を仲間として扱ってくださいました。今はよく笑いますが、以前はほとんど笑うことはなかったのです」

ミーナ「そうなんだ」

ミーナワド「…」ニコッ

ミーナ「いやーん、さすが私のワド」ギュッ

コニー「まあ、そんなに思い詰めんなよ」

エレン「ああ。本当に役立たずなタダ飯食らいもいるからな」ナデナデ

カービィ「ぽーよ」

アルミン「またカービィをバカにして」

エレン「事実だろ」

アルミン「エレンは見てないだろうけど、カービィだって色々やってるよ」

カービィ「ぽよ」

ミカサ「アルミンは少しカービィの肩を持ちすぎ。過保護だと思う」

アルミン「ミカサに言われたくないね」

ゲルガー「ほら、飲めよ。元気出るぞ」グイッ

ゲルガーワド「…」グビッ グビッ

ゲルガーワド「///」ボンッ

ゲルガー「はは、いい飲みっぷりだ!」グビッ

ミーナ「飲む?飲む?」ハァ ハァ

ミーナワド「…」フルフル

翌日

エレン「どうだ?俺のワド」

エレンワド「…」ドヤ

アルミン「あー…鉢巻きか」

エレン「ああ。『駆逐』って、気合い入ってるだろ」

アルミン「はは…エレンのワドルディにはぴったりだね」

ミカサ「どう?」

ミカサワド「…」

アルミン「マフラーか。なるほど」

エレン「お前いつもマフラーしてるもんな」

ミカサ「大切な物だから。ワドルディには新しいのをあげた」

ワドルドゥ「これが団長の言ってたペア毎の目印ですか」

アルミン「うん。さすがにワドルディの区別ができるようにはしないとね」

カービィ「ぽよ」

アルミン「カービィは何もつけないよ」

カービィ「ぽよ、ぽよ」

エレン「お前は目印無しでわかるだろ」


ミーナ「私のワドにはリボン」グヘヘ

ミーナワド「…」

サシャ「私のワドルディには、わらで編んだ服?です」

サシャワド「…」モゾモゾ

ミカサ「少しチクチクしてそう」

サシャ「はは…改善の余地あり、ですかね」

コニー「俺のワドルディには、ほら、名前書いておいた」

コニーワド「…」ムスッ

アルミン「ちょっと怒ってない?」

コニー「そうか?」

エレン「いや、でも一発でわかるな」

ライナー「機能性を考えると、コニーのがベストだな」

エレン「ライナーのは?」

ライナー「あー、腕章?ってか包帯か?」

ライナーワド「…」

ベルトルトワド「…」

コニー「ベルトルトのも同じか」

ベルトルト「少し違う。ライナーのは右手で、僕のは左手」

アルミン「色を変えた方がいいんじゃないかな。そっちの方がパッと見てわかるよ」

ライナー「それもそうか」

カービィ「あぅ。ぽよ、ぽよ」クイックイッ

アルミン「カービィには必要ないから我慢」

カービィ「ぽよぉ…」シュン

約二ヶ月後
トロスト区

ハンネス「終わったか」

駐屯兵「ええ。超大型ワドルディも、無事に出せましたし」

超大型ワドルディ「…」

ハンネス「しかし本当にでかいな」

駐屯兵「でも必要な食事は、普通のワドルディと変わらないんですよね?」

ハンネス「まったく不思議な連中だな、お前らは」

ワドルディ1192「?」

ハンネス「誉めてんだよ。お前らがいなかったら、トロスト区は今頃巨人の巣だ」ポンポン

ワドルディ1192「…」

駐屯兵「で、明日にはもう壁外調査だと聞きましたが」

ハンネス「調査兵団も待ちくたびれた様子だったからな」



ワトルドゥ「…」ソワソワ

エレン「何そわそわしてんだよ」

ワトルドゥ「明日は壁外調査ですよ?初めてですから」ソワソワ

エレン「俺たちも初めてだぞ」

ミカサ「前にミニ壁外調査をしたと聞いたけど」

ワトルドゥ「今回は本格的ですし、何より団長から景色を覚えるように命令されていますから」ソワソワ

ライナー「どうしてだ?」

ワトルドゥ「我々だけでシガンシナ区に行けるようにしたいとのことで」ソワソワ

ベルトルト「…」

ライナー「…なるほどな。それより少し落ち着け」

アルミン「…」ソワソワ

コニー「おいおい、大丈夫かよアルミン」

アルミン「大丈夫…うん。ちょっと緊張してきただけだから」ソワソワ

カービィ「あぅ。ぽよ、ぽよ?」

アルミン「あ、はは、ごめん。心配かけたね」ヒョイ

アルミン「ほれほれー」コチョコチョ

カービィ「くひゅぃ」キャッ キャッ

ミーナ「きゃあああん!私もワドといちゃいちゃするぅ!」

ミーナワド「!」ビクッ

ミーナワド「…」スタコラ

ミーナ「ああ!?待ちなさい!」ダッ

サシャ「ミーナは平常運転ですね」モグモグ

トーマス「サシャもな」

翌朝
トロスト区・外門前

ガヤガヤ

アルミン「…」プルプル

ワドルドゥ「アルミン殿。震えていらっしゃいますが、大丈夫ですか?」

アルミン「あ、ああ、大丈夫」プルプル

カービィ「ぽーよ、ぽよぽゆ」ツンツン

アルミン「大丈夫…うん、大丈夫」スー ハー

エレン「そんなんじゃ巨人を駆逐できねえぞ、アルミン」

アルミン「はは、そうだね」

ライナー「おいおい。逃げるための長距離索敵陣形だろうがよ」

エレン「市街地に着いたら戦うんだろ?やってやるさ」


援護班「開門30秒前!」

ワドルドゥ「道を覚えられるのでしょうか…不安です」

ライナー「心配しなくても南に進むだけだ。覚えるのはあくまで補助のはずだ」

アルミン「落馬しないでよ?予備の馬を任せてるんだから」

ワドルドゥ「むっ、失礼な。訓練でも落馬したことはありません!」



援護班「開門始め!」

ゴゴゴゴ

エルヴィン「第57回壁外調査を開始する!前進せよ!」

ドドドド

超大型ワドルディ「…」フリフリ

ウォールマリア内


ドドドド

エルヴィン「長距離索敵陣形、展開!」サッ


ライナー「じゃあな!エレン、アルミン!」ススッ

エレン「また後で会おうぜ!怪我すんなよ!」ススッ

アルミン「うん!エレンも気をつけて!」

ワドルドゥ「えーと、私はどうしましょう?」

アルミン「元々僕の予備の馬だから、僕についてきて」

ワドルドゥ「わかりました!」

ドドド

アルミン「…」キョロ キョロ

カービィ「ぽよ!ぽよ!」

アルミン「カービィも巨人を探してね」キョロ キョロ

カービィ「ふぁい」

ワドルドゥ「いませんねえ」キョロ キョロ

アルミン「ここは陣形の内側ではあるからね。いても困るよ」

ワドルドゥ「そうですが」

アルミン「見落としがあるかもしれないから念入りに」キョロ キョロ

カービィ「ぽよ」キョロ キョロ

ドドドド

パァン

アルミン「!」

ワドルドゥ「アルミン殿!あそこに赤い煙です!」

アルミン「右翼前方か…」カチャ パァン

ドドドド

パァン

アルミン「…緑か。進路が変わった」カチャ パァン

ワドルドゥ「あー、少し左にですね」

アルミン「うん。さっきの報告がちゃんと団長に届いたみたい」

カービィ「ぽよ」キョロキョロ


パァン

ワドルドゥ「あ!また緑!」

アルミン「直進…左からも来たのかな」カチャ パァン

ワドルドゥ「しかしこれが続くとなると、道を覚えるなんて無理ですよ」

アルミン「ライナーも言ってたけど、南に進めばいいだけだから心配しなくていいよ」キョロ キョロ

ワドルドゥ「むー」

カービィ「…」ウトウト

パァン

ワドルドゥ「黒い煙弾!?」

アルミン「奇行種か!」カチャ パァン

ワドルドゥ「あ、アルミン殿!あそこ!あそこ!」

アルミン「あれは…ネス班長!」




ドドドド

奇行種「…」ズシン ズシン

ネス「陣形を壊させるわけにはいかん…」

ネス「シス!お前はうなじを狙え!俺が動きを止める!」

シス「了解!」

ネス「ワド!シャレットを任せた!」スッ

ネスワド「…」コクッ

ネス(先ずは奴の腱をっ!)ザシュッ

奇行種「…」ズデーン

シス「よし、いまだ!」ズグシュウッ

奇行種「…」シュウウウウゥゥゥゥ

アルミン(凄いなぁ...さすが調査兵団の先輩方だ)

カービィ「zzz...zzz」スヤスヤ

アルミン「...こんな状況で寝ていられるなんてある意味羨ましいなぁ」

ワドルドゥ「彼は元々よく眠ります」

休憩中

カービィ「......!ぽよ!」

アルミン「あ、カービィ起きたの?」

カービィ「ぽよーーー!!!」

アルミン「あっ!?カービィどこへ行くんだ?」

カービィ「ぽよーーー!!!」

アルミン「待ってカービィ!僕から離れちゃダメだ!」

ワドルドゥ「ああっ、カービィ!アルミン殿!!」

スイカ畑

アルミン「はあ...はあ...大分遠くまで来ちゃった...」

アルミン「カービィも見失っちゃったし、どうしよう...」オロオロ

アルミン「おーい!カービィ!」

ワドルドゥ「アルミン殿!あそこにいるピンク色は!」




カービィ「しゅいかー!」モグモグ

アルミン「あ、いたいた」

カービィ「ぽよぉ」ケプッ

アルミン「カービィ、突然走って何処かに行っちゃダメじゃないか」プンプン

カービィ「ぽよぉぉ」シュン

ワドルドゥ「そういえばカービィはスイカが大好物でした」

アルミン「全く、食い意地だったらサシャと言い勝負してるよ。僕等と初めて会った時もライナーたちのご飯を吸い込んじゃうし、スイカも丸呑m」ガミガミ

ワドルドゥ「......!!ああっ!アルミン殿!!」

アルミン「どうしたんだい?」

ワドルドゥ「ぜ、前方に....」プルプル

アルミン「え?」チラッ


巨人「...」ゴォォォォォ

アルミン「.........わあああああああああああ!!!」

アルミン「どうしようどうしよう、ここは平地だし馬も無いs」アタフタ

ワドルドゥ「あ、アルミン殿、お気を確かに!」

巨人「...」ズシンズシン


アルミン「ああ...もうダメだ、こんな惨めな状況で...」ウルウル

アルミン(ミカサ...エレン...)ポロ







?????「カービィ!彼の腰にあるブレードを吸い込むのだ!!」

カービィ「!ぽよっ!!!」スウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ

BGM:特技は吸い込み!!

ピコーン

カービィ「ぽよぉっ!!」スタッ

ワドルドゥ「おお、あれはソードカービィ!」

アルミン「僕のブレードを...吸い込んだ...??」

カービィ「はああっ!!」ズシュアアッ

巨人「...」ボトン

ワドルドゥ「おお、巨人の腕を切り落としました!」

巨人「...」シュウウウ

ワドルドゥ「...だめだ、ハンジ殿がおっしゃっていたように、巨人は弱点を突かなければ倒せないようですね...」

カービィ「はああああっ!!」ゾシャア

巨人「...」シュウウウ

カービィ「ぽよぉ...」

アルミン「カービィ!」

カービィ「?」クルッ

アルミン「うなじだ!うなじを切りつけるんだ!!」ユビサシ

カービィ「!ぽよ!!」

カービィ(心の声)「ソード・ビーム!!」キィィィィィィン ドゴーン

巨人「...」ウナジスパーン

巨人「」シュワシュワシュワシュワ

アルミン「やった!カービィの討伐数1だ!」

ワドルドゥ「危なかったですね!」

カービィ「ぽおよっ!!」スタッ

アルミン「さあ、カービィ、ワドルドゥ!今のうちに馬へ戻ろう!」

エアライドマシン:馬



バァン



ワドルドゥ「あ、アルミン殿。あの煙弾は...」

アルミン「...あれ?市街地まで行くんじゃ...。と、とりあえずみんなと合流しよう!」

ゾロゾロゾロゾロ



エレン「あ、アルミン。お前らどこに行ってたんだよ」

アルミン「あはは、ちょっとね...」

ミカサ「アルミン達だけ迷子になっていたなんて考えていたら心配で堪らなかった」

アルミン「だ、大丈夫だよ!僕も兵士だから!」アタフタ

ワドルドゥ「あ、門が見えて来ましたよ」ユビサシ


ミーナ「よくわからないけど、今回の壁外調査では誰も死ななかったらしいわよ」ギュー

カービィ「ぽようぃ」ギュー

アルミン「凄くいいことだけど、いつまでカービィを抱いているんだい?」

ミーナ「当分貸して」キリッ


ガチャ


ミカサ「アルミン、団長が呼んでいた。ので、早く行った方がいい」

アルミン「ありがとう、ミカサ。じゃあカービィは...」

ミーナ「...」キラキラ

アルミン「はあ...じゃあ、ミーナに頼むよ」

団長部屋前


スタスタ



アルミン「君も呼ばれたの?」

ワドルドゥ「はい、エルヴィン殿に」


コンコン


ワドアル「失礼します」


エルヴィン「誰かね?」

アルミン『アルミン・アルレルトです』

ワドルドゥ『ワドルドゥであります』

エルヴィン「入りたまえ」

アルミン「エルヴィン団長、要件とは」

エルヴィン「君達に会わせたい者がいる」

?????「先程ぶりであったな。いや、面と向かい話すのは初めてか」

アルミン「.....!君は、あの時の声の...」

ワドルドゥ「あなたもこの星に飛ばされて来たのですか?...メタナイト卿!」

メタナイト「うむ、そのようだ」

エルヴィン「やはりメタナイトとワドルドゥは面識があったようだな」

アルミン「エルヴィン団長、実は今回の壁外調査で...」

エルヴィン「いや、説明する必要はない。メタナイトからカービィの件は聞いた」

メタナイト「勝手に話しをしてしまってすまない。...エルヴィン殿、彼としばらく話をさせてもらえぬだろうか」

エルヴィン「いいだろう。まだメタナイトとは話したいことがあるがまた今度にしよう」

メタナイト「御免」

スタスタ

メタナイト「アルミン殿と言ったか」

アルミン「あ、うん。僕はアルミン・アルレルト」

メタナイト「私はメタナイト。ワドルドゥ達と同じ、プププランドからやってきた」

メタナイト「そなたと話をする目的は」

アルミン「カービィのことでしょ?」

メタナイト「うむ」

アルミン「とりあえず、兵団の部屋で話そう」

スタスタ

ガチャ


ミーナ「もーホントに可愛い/////」ニタニタ

ミカサ「同じく」ツンツン

カービィ「zzz...zzz...」スヤスヤ

アルミン「また寝てる」

メタナイト「...まあいいだろう」

ミーナ「あれ?」

ミカサ「新しい一頭身...」

メタナイト「私は名はメタナイト。カービィとの関係はこれから話そう」



アルミンの記録2

カービィはナイトメアという悪夢から生まれた正義の心を持つ存在

だがカービィは200年早く目覚めてしまったため、言葉も話せない

コピー能力で吸い込んだ物の特徴を真似ることができる

他、アニカビの内容etc

カーンカーン


アルミン「話している間に夕食の時間になっちゃったみたいだね」グー

ミーナ「いろんなことがありすぎてお腹減っちゃったぁ」グー

ミカサ「急ごう。サシャに食べつくされてしまう」

アルミン「メタナイト、君も来るかい?」

メタナイト「そなたのお気遣いは嬉しいが、私はエルヴィン団長の元へ戻る」

メタナイト「それと、ミーナ殿とミカサ殿」

ミーミカ「?」

メタナイト「私の存在、そして先ほどまでの話は皆には黙っておいてくれ」

ミーナ「どーしてー?みんなと仲良くなろうよぉ」

メタナイト「不要な騒ぎが広まってしまう恐れがあるからな。カービィも望まないだろう」

ミーナ「そっかー...」

メタナイト「ではアルミン殿、これで」スッ

アルミン「待って!」

メタナイト「?」クルッ





アルミン「...もう僕たちは呼び捨てで呼んでもらっても構わないよ」

メタナイト「.......」




メタナイト「...フッ。また会おうぞ、アルミン」


バタン

食堂


エレン「アルミン達遅えよ、早くメシ食おうぜ」

アルミン「ゴメンゴメン、カービィも早く食べよう?」

カービィ「ぽよっ!」ピョンピョン


オギョウギヨクタベラレルヨウニナッタンダ カービィ
ポーヨッ
ボクガチャントオシエタンダヨ
サシャトハオオチガイ
ナンデスッテー
アハハハハハハハ

団長の部屋

エルヴィン「なるほど、コピー能力か」

メタナイト「うむ、彼が力を発揮すれば巨人を撲滅することが出来るかもしれぬな」

エルヴィン「あの小さな身体のどこにそんな力が...。だが、このことが周りに広まればカービィの命が危機に晒されるかもしれない」

メタナイト「...どういうことだ?」

エルヴィン「........」

メタナイト「........」

エルヴィン「敵勢力が壁内に潜り込んでいる可能性がある」

メタナイト「......スパイがいるということか」

エルヴィン「あまり細かく説明することは出来ない」

メタナイト「そうか。もちろんこのことは他言無用と」

エルヴィン「その通りだ」

メタナイト「心得ておく。夜分遅く失礼した」ガチャ

スタスタ


メタナイト(今の話が本当だとすれば、カービィはもちろんアルミンも危険な目に遭うのではないか)

メタナイト(....敵勢力が壁内に、か。もしスパイだとしたらこちらの戦力を確かめる必要がある)

メタナイト(この兵団にも可能性はあるか...。うむ、兵士たちの情報を集めてみることにしよう)

メタナイト「...フッ。ポップスターに帰るのは暫く先の話になりそうだな」


スタスタスタスタ

ここまででの原作との相違点

超大型ワドルディが壁の穴に挟まったので一連の件が無い
①ミーナやマルコが生きている
②ジャンは憲兵団に
③エレンが覚醒していない
      ↓
④壁外調査にもアニが襲いにくることもなかった
      ↓
⑤エルヴィンの索敵陣形が機能して全員生存
⑥今回は陣形の機能テスト兼新兵の初合わせの壁外調査だった

_______to be continued_______



EDテーマ 美しきまん丸な世界

これで一旦このスレを終了いたします。
このスレは進撃メンバーとカービィメンバーの出会い編と捉えていただきたいです。
シリアス:ギャグ=3:7位をイメージしております。



ここで読んでいただいた皆様に一つ謝罪したいことがございます。
実はこのSS、だいぶ前から乗っ取っておりました。
そして人生初めてSSを執筆いたしました。
他の方々の作品を読みながら学んだつもりではありますが、読みにくい部分が多々あったかも知れません。
元の作者含め、皆様に大変なご迷惑をかけたことをここにお詫び申し上げます。

最後に....{アルカビ流行れ}

すみません、だいぶ前と書きましたが、詳しく始めたのは447からです。はい。
って考えたら全然「前」ではありませんね、申し訳ない。



で、前述の通り2chすら初心者だしIT詳しくないので、よく聞く「HTML化」っていうのがよく分かりません。(文字通りググったのですが訳分かりません)

こんなのが続編のようなものを書いてもよろしいでしょうか?

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年09月08日 (日) 01:35:56   ID: 9G3BJvor

続き早く!

2 :  SS好きの774さん   2013年10月05日 (土) 22:25:13   ID: aQT-slpw

面白い!

3 :  SS好きの774さん   2013年11月15日 (金) 19:14:58   ID: DWTclUKL

カービィのコラボは考えてなかった

4 :  SS好きの774さん   2013年11月25日 (月) 17:38:26   ID: Ch-W3d7g

超面白い!!
続編スーパー期待してます!

5 :  SS好きの774さん   2013年11月25日 (月) 23:06:29   ID: J1-2ixmW

続き待ってます

6 :  SS好きの774さん   2014年01月04日 (土) 18:27:57   ID: Kt4d03Xd

続きカモン!

7 :  SS好きの774さん   2017年01月15日 (日) 13:21:58   ID: zcKN4VCr

騙して悪いが続きなどない
しんでもらおう

8 :  SS好きの774さん   2017年01月15日 (日) 13:23:41   ID: zcKN4VCr

とでも、言うと思ったかい?
http://ssmatomesokuho.com/thread/read?id=126848

9 :  SS好きの774さん   2018年10月10日 (水) 23:43:26   ID: UMuuk0b8

カービィが星に帰る日を想像して号泣してしまった
※8さんありがとう

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