※エロ、マジキチ系、一部キャラ崩壊
忘れてた……。デレマスSSです
P「……」
ちひろ「あの、プロデューサーさん?」
P「……」
ちひろ「プロデューサーさん」
P「……」
ちひろ「プロデューサーさん……!」トントン
P「ああああああああああああっすううううううううううううう……!!!!」
ちひろ「――ひっ!!」
P「ああ……! す、すみません……」
ちひろ「あの……。大丈夫ですか?」
P「ええ。大丈夫ですぅぅぅぅぅー……」キリッ
ちひろ「そ、そうですか……」
P「どうしました?」
ちひろ「い、いえ……。真顔でずっと正面向いていらっしゃったので、心配になって」
P「あ、ああ……。なるほど、すみません」
ちひろ「いえいえ……。最近疲れてます?」
P「疲れ――確かに、疲れてるかもしれません」
ちひろ「最近忙しいですもんね」
P「ええ。おかげさまで……」
ちひろ「うちの事務所のクール部門もプロデューサーさんのおかげで右肩上がりです」
P「いえ、そんなことは……」
ちひろ「しかし新ユニットの構想や新人のスカウト、営業など……色んな仕事が急に増えました」
ちひろ「嬉しい反面、この事務所のキャパシティーを超える勢いで……」
ちひろ「なんだかプロデューサーさんにまかせっきりになってしまい、申し訳ありません」
P「いえいえ、それが私の仕事ですから」
P「今を乗り越えれば、ある程度は安定すると思います」
P「なので、あとひと踏ん張りです」
ちひろ「私にできることがあれば申しつけください」
P「いえ、私こそちひろさんに頼りっぱなしで……。申し訳ない……」
ちひろ「そんなことはありません……。お疲れのようなので、無理はなさらないでくださいね?」
ちひろ「プロデューサーさんが倒れてしまったら大変です」
P「ええ……。お気遣い、ありがとうございます」
P「ということで――さっそくですが一服してきます」
P「仕事もちょうど一段落したので」
ちひろ「はい。行ってらっしゃいませ」
P「行ってきます――」
P「……」
P「ふぅ……」
P「……」
P「ああああああああああああああああっ!!!!!!」
P「もう我慢できにゃいっ!」
P「にゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!!!」
P「ふざけんなっ! フ〇ック! ビ〇チ!」
P「ちひろフ〇ック!!」
P「あいつをフ〇ックしてやる!」
P「何だあの脚っ! ストッキング!」
P「エッッッッロッッッッ!!!!」
P「ああああああああっすううううううううううう……!!」
P「……」
P「ダメだ。タバコタバコ……」
P「……」モゾモゾ
P「あああああああああああああああああああっすうううううううううううううううう!!」
P「ポケットまさぐっただけでフル〇ッキとかやべぇよ!! なんだこれ!?」
P「ニコチンとらないと……! タバコで誤魔化せ……」
P「ふぅー……。はぁ……。生き返る……」
P「……」
P「クソ……。エレクションがおさまらねぇ」
P「ちなみに、英語のElection(選挙)とErection(〇起)の発音には気をつけようね!」
P「日本人はLとRの区別が苦手だからねっ!」
P「私は今回の〇起は自民党の〇〇に投票しました――なんてことのないように!」
P「……」
P「ダメだ。本格的に頭がおかしくなってきた……」
P「頭だけじゃなく、MyLittleBrotherもおかしい……」
P「ふぅ……」
P(そもそもどうしてこんなことになったのか――それは一か月ほどさかのぼる)
[一か月前]
志希「お疲れーっ!!」ガチャッ
P「部屋、間違ってるぞ」
志希「あ、間違えましたー! てへっ☆」ガチャ
P「……」イラッ
志希「――お疲れっ!!」
P「部屋間違ってるぞ」
志希「あ、間違えましたー」ガチャ
P「……」イラッ
志希「お疲れーっ!!」
P「分 か っ た よ ! !」
P「部屋間違ってるって言ってるだろ!! ここはキュートの部屋じゃねーから!!」
志希「確かにこんな窓際族、某特命係みたいな僻地はキュートの部署じゃないねっ」
P「分かってるなら帰れよ!! イヤミか貴様っ!?」
志希「冗談だよ冗談!」
P「キュートのアイドル様がクールの僻地に何の用だ」
P「先輩(キュートのP)に言いつけてやるからな」
志希「まぁまぁ。ここに来たのは理由がありましてー」
P「そうだろうな。早く言え、そして帰れ」
志希「これ、キミに差し入れだよん♪」コトッ
P「――これは?」
志希「見れば分かるじゃーん。栄養ドリンクだよ栄養ドリンク」
P「……」
志希「なにかな、その目は」
P「お前、『くれぐれも悪用するんじゃないぞ』ってセリフ、知ってるか?」
志希「なんのことかな」
P「お前の大先輩でもあるア〇サ博士のありがたいお言葉だ」
志希「それ、原作では一言も言ってないんじゃなかった?」
P「知ってるんじゃねーか」
志希「おっと、バレたー(棒)」
P「いらん、お前が飲め」
志希「えー。あたしの心遣いを無下にするんだ」
P「理由その一――栄養ドリンクのラベルがないのはなぜか」
志希「それは……。ほら、テレビ的な意味で」
P「今は収録してない。スポンサーのしがらみもない。よってラベルを剥がす意味はない」
P「お前、俺をモルモットにする気だろ」
P「自分が間違って飲まないように、区別するためにラベルを剥がしたんだな?」
志希「ヒュー、ヒュー……。プヒュー。ピーヒョロロロロ……」
P「口笛吹けてない……。ってか、最後のトンビの鳴き声はむしろどうやるんだよ。思わず上を見ちゃったじゃねーか」
志希「だってさぁー。モルモッ……実験台としてふさわしいのはキミくらいだもん」
P「認めたな――ってか、モルモットも実験台も意味は同じなんですけど。言い換えられてねーよ」
志希「お願いっ!」
P「やだ」
志希「おーねがい、シンデレラッ☆」
P「――死ねッ」ボソッ
志希「今『死ね』って言ったでしょ!? アイドルに向かって!!」
P「ふざけんな!! 何でモルモットにならなくちゃいけないんだよ!?」
志希「あー、いいのかなぁ……」ニヤリ
P「何だよ……」
志希「あたし、知ってるんですよぉー……。キミが『DT』ってこと」
P「――ッ!?」
志希「彼女いない歴=年齢」
志希「20代も後半に入って、彼女の一人もいないんだぁ……」
P「やめろ」
志希「その上、DTなんて……。いや、童貞なんてっ!!」
P「言い直すな」
志希「先輩や同僚さんと飲み会の時、大変そうですねー」
P「……」
志希「飲み会……。仕事の話だけじゃないと思います」
志希「過去の恋愛から下ネタトークまで、アルコールが入れば色んな話をしますよねー」
志希「どうやって切り抜けたんですか?」
P「うるせー」
志希「まさか……。見栄を張って『俺にも彼女がいた』なんて言っちゃったり……?」
P「そんなこと言ってねぇ」
志希「飲み会の後、男の人ってよく大人のお店に行くって聞きますけど」
志希「ガールズバー、キャバクラ、〇っパブ、〇ープ……」
P「おい待て。何でそんなリアルな話を知ってるんだ。お前18だろ。アイドルがそんなこと言っちゃいけません」
志希「先輩に誘われたりしませんでしたか……?」
P「ないね。うちの先輩方はちゃんとした人だから」
志希「もしかして、本番が怖くて自分だけ逃げた――」
P「うるさいわ!! 〇すぞ!!」
志希「あーっ、アイドルに向かって『殺すぞ』って言ったぁ!!」
P「わざわざ『〇すぞ!!』って伏せたのに直接言うな!!」
志希「普段『お前たちならできる』とか『緊張して当たり前だ』とか、さぞありがたいお言葉を言っているキミがDT、童貞ってことを知られたら……」
P「だからわざわざ言い直すな」
志希「キミの担当アイドルはどう思うかなぁー」
P「……」
志希「キミはあたしが見込んだモルモッ……男性です」
P「ここまで来たら、もう隠さなくていいよめんどくせー」
志希「あなたには可能性の匂いがする」
P「あなたには希望の匂いがする――みたいに言うな。あの鐘を鳴らすのは俺じゃねぇから」
P「ってか、今どきの18歳がよく知ってたなオイ」
志希「そういうわけで、お願いっ☆」
P「断る」
志希「アイドルのプロデューサーが女性経験もない大人だって分かったら、みんなどう思うだろうねぇー」
P「はっ、笑わせるな!」
P「お前たちのファンがどんな人間か、知らないとは言わせないぞ!?」
P「そんなどうしようもない人間の心理が分かるのは俺みたいなDTだけだっ!!」
志希「その、『どうしようもない人間』の中にはキミも入っているんですがそれは……」
P「つまり、プロデューサーとして申し分ないステータスを持っている、ということだ!!」
P「まあ、生まれ持った才能ってやつかな……」
志希「どうしてそんな悲しい顔をしているの?」
P「……」
志希「自分で言ってて虚しくならない?」
P「やめろ。やめてください……」
志希「だーかーら、そんなキミのためにこのドリンクがあるんだよ♪」
P「な、なんだってー!?」
志希「てってれてっててーっててー♪ あかまむし~」
P「〇ラえもんにしては夢も希望もねぇよその道具!!」
志希「生たまごぉ~(ネットリ)」
P「お前ほんとに18歳かっ!?」
志希「というわけで、クソ童貞野郎のキミには最適な栄養ドリンクだよ」
P「もうツッコムの疲れた……」
志希「突っ込む!?」
P「うるさいなもう!!」
P「それで……。一応聞くけど、どんな効能があるんだよ」
志希「ズバリ、これを飲めばモテるでしょう!」
志希「――こんな感じで」スッ
P「わざわざ雑誌の後ろにある『金の風呂に女と浸かってるアイツ』の画像を用意しなくてもいいから」
P「ってか、そんなもん信用できるわけがねーだろ」
志希「ところがどっこい」
志希「このドリンクには、あたしが長い年月をかけて調合してきた様々なフェロモンが入っています♪」
P「いや、『老舗のタレ』みたいに言われても信用できねーよ!!」
P「ってか、混ぜればいいってもんじゃねーだろが!!」
志希「もちろん、この天才ドクターのあたしが実験に実験を重ねて調合したものだから安心してねん♪」
P「できねーよ!!」
志希「これを飲めば、あらビックリ!! すれ違う女の人のピーがピーでピー!!」
P「ピーじゃ分かんねぇよ!? ピーって俺かっ!?」
志希「そんな効能です♪」
P「どんな効能だよっ!?」
志希「まあ簡単に言えば、飲んだ次の瞬間からモテモテってことだよ!」
P「簡単に言うな」
志希「彼女も簡単にできちゃうよん♪」
P「あのな、そいつの効能がどれくらい続くのか知らねーけど」
P「例えそいつのおかげで彼女ができたとしても、効能が切れたらおしまいじゃねーか」
志希「わかってないなー。あのね、第一印象でグッと引き寄せて、それからは自分の努力次第だよ? 恋愛ってそういうもんでしょ? なんでもかんでも道具で解決できると思ったら大間違いだよ? 20数年も生きてきて気付かないもんなの?」
P「何で俺が説教されてるんですかね」
志希「つまり、これを飲んだらどれくらい異性をメロメロにできるか――それを知りたいわけです!」
志希「実験の環境としてはこれ以上ふさわしい場所はないでしょ?」
P「あのな、巻き込まれる人間の身にもなってみろ」
志希「最初はうちのプロデューサーさんで試そうかと思ったんだけど……」
志希「うちは『プロデューサーさんLOVE』の人が多いから」
P「つまり、俺は担当アイドルから信用されてないって言いたいんだな」
志希「誰も言ってないんですけど」
志希「まあ、そこで……。文字通りクールな女の子が多いこの場所で試した方が色々と分かりやすいと思ったわけよー」
P「パッションへ行け。俺たちを巻き込むな」
志希「えぇー。だって、パッションはほら――」
パッションP「アーイッ!! ア、アーイッ!! エブリバディパッションッ!!」
志希「――って感じの人じゃん?」
P「懐かしいなオイ!?」
P「いや、パッションのプロデューサーは――」
パッションP「一番になるって言っただろ!? 『富士山のように日本一になる』って言っただろ!? お前昔を思い出せよ!! 今日からお前は富士山だっ!!」
P「――こっちだろ!?」
志希「そうだっけ……」
P「そうだよ」
志希「まあ、ともかく――パッションはほら、あんな人間だから。絶対効かないと思うし。精神的にも肉体的にも」
P「あんな人間言うな」
志希「ごめん間違った――あんな人外だから」
P「そっちの方が失れ……。いや、そうだよ」
志希「だから、ふさわしいのはキミだけってわけ」
P「だから、嫌だ」
志希「何で」
P「なんか怖い」
志希「これだから童貞は」
P「てめーも処女だろうが」
志希「……」
P「何だよその目は」
志希「……」
P「お、お前まさか――」
志希「ししし、しょじょなんかじゃねーし!」
P「童貞を馬鹿にすんな」
志希「ねー、お願い!」
P「副作用とかありそうで怖い」
志希「だから、この天才ドクターのあたしが作ったドリンクだよ?」
P「お前だから信用できないんだ」
志希「もういいもん。童貞ってこと言いふらしてやる!!」
P「はいはい。好きにしなさい」
P「さーて、タバコ吸ってこようかなぁー。お前のせいで休憩時間が潰れたし」
文香「――失礼します」ガチャッ
P「あ……」
文香「お疲れ様です……?」
志希「……」ニヤリ
P「いやぁ、文香あのな――」
志希「ねぇねぇ、文香ちゃん。知ってるぅ?」
文香「一ノ瀬さん……?」
志希「実はね、あのプロデューサーさんって――」
P「志希、ありがたくいただこうか」ゴクゴク
志希「あ、ちょっと……!!」
P「――え?(裏声)」
志希「何やってるのキミ!! それは一気に飲んだら……!!」
P「……」
志希「……」
文香「あ、あのー……」
志希「あ、もうこんなじかーん(棒)」
P「ちょっと待て!! 一気に飲んだらどうなるんだ!!」
志希「おしごとおしごと~♪」ガチャ
P「おい、てめぇ待ちやがれっ!!」ダッ
文香「あの、プロデューサーさんっ……!?」
P(――ということがあった)
P(そして今の状態がある)
P(あいつが言うには、あの栄養ドリンクには女性を惹きつけるようなフェロモンが含まれており)
P(それと同時に男性フェロモンを分泌させる効能もあるとか)
P(つまり、そんなものを一気に飲んだ俺は……)
P「とんでもねえってことだ」ギンギン
P(どうしよう、マジで〇ックスしてえ……)
P(オッス、おらPちゃん! ちょっとペェズリさせてくれっ!)
P「……」
P(一気に飲んだ俺も悪い……。しかし……)
P(これ、ヤバすぎだろ……)
P(まず、万年発情期って感じで)
P(すぐに俺のロンギヌスが〇起する)
P(使徒もビックリ。司令も『〇ンジ、おめでとう』って一話で言っちゃうレベルだ)
P(このままでは痴漢かなんかで豚箱行きになるのは確実)
P(そこで――俺はオナ禁誓いウォーカーになった)
P(いや、性欲ヤバイなら出しちゃった方がいいじゃん――そう思うでしょ?)
P(黙れ小童)
P(いや、あのね……。出しちゃったらまずいらしいんすよ……)
P(フェロモンが過剰分泌しまくって大変なの)
P(つまり、俺のゴールデンボールは今核の融合炉)
P(もし誓いを破ってダークサイドに堕ちれば)
P(たちまちメルトダウン)
P(俺のミルタンクから牧場の一番搾りが破壊光線の如くあふれ出し)
P(宇宙の法則が乱れる!)
P(その結果、精という精がすっからかんになって)
P(アドレナリンが沸騰し)
P(俺はいわゆる『テクノブレイク』で死ぬ)
P(死因――スイサイドオ〇ニー、Bakabombならぬバカニー)
P(大日本帝国も真っ青の特攻兵器だ)
P(俺、やだよ……。死因がテクノブレイクなんて……)
P(一族の恥だよ……)
P(だから決して発射しちゃだめなの。今の世界情勢みたいなもんよ。核兵器使っちゃ駄目、絶対)
P(オ〇ニーもできず、ドリンクの効能が消えるのを待つしかない)
P(ってか、もう一か月は経ってるのに消えないってどういうことだよ!?)
P(早く消えろ……。お願い神様……)
P「くそおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ダンッ
P「どうすればいいんだ……」
P「性欲は収まるどころか増えるばかり……。なのに出しちゃだめ」
P「アドレナリンのジェイソンステイサムもビックリだよ!」
P「あっちはアドレナリンが切れたら死ぬけど、俺は出したら死ぬんだよ! ミルクを!」
P「ああああああ!!!!」
P(しかも周りは女だらけ!!)
P(これで周りがボストロールオンリーならまだ良かった! いや、むしろそうなって欲しいくらいだ! アイドルとかプロデューサーとか知らん! ブスを連れてこいッ!!)
P(何で周りが美少女ばっかりなんだよ! 死ねっ!)
P(俺はB専か!? PじゃなくてBか!! ブスデューサーか!!)
P(何だよブスデューサーって!?)
P「あああああ!!!!」
P(美少女、美女に囲まれて幸せー――なんて言っとる場合か!? いいからテーピングだっ!!)
P(安〇先生……。〇ッチがしたいです……)
P「くそっ、まるで成長していない……」
P(ほんと、マジでどうしよう)
P「このままじゃ……」
P「俺の中のダース・シディアスが『ダークサイドに来い』って囁きかけてる」
P「シスの暗黒面が囁きかけてる……」
P「心が叫びたがってる」
P「〇ンコが出したがってるんだ……」
P「とにかく、マジでヤバイ」
P「効能が消えるまで、オナ禁を守り通すにはどうすれば――」
P「……」カツカツ
ちひろ「プロデューサーさん、あの……」
P「Sorry,CHIHIRO」
ちひろ「えっ? あ、おう……」
P「一ノ瀬ェッ!!」ガチャッ
志希「んにゃっ!?」ガタッ
志希「き、キミ……。キュートの部屋に来てどうしたのさ……」
ザワ……ザワ……。ヤッパリクールノプロデューサーサンッテカッコイイヨネ……。クールダヨネ……。
P「ちょっと来い」
志希「え、えぇ……。ちょっと、そ、それは無理というか……」
P「志希ィ!!」カベドン
ザワ、ザワ……。キャアーッ! アレミテ! カベドンヨカベドン! ドカベンジャナクテ!
志希「な、何かな……//」
P「俺の気持ち、分かるか?」
志希「き、気持ちって……」
P「お前のせいだぞ」
志希「そ、それは……」
P「俺は今、お前と〇ックスがしたい」
志希「ちょ、〇ックスって――何言ってんの!?」
キャアーッ! ノビタサンノエッチ!
P「確かに、一気に飲んだ俺も悪い」
P「だが、お前にも責任はある」
P「だから、手伝え」
志希「て、手伝うって……。何を……//」
P「ナニだよっ!!」クワッ
志希「え……//」
志希「あ、あたしでいいの……//」
志希「じゃなくてっ!!」
志希「危ない……。あたしもキミのフェロモンの匂いにやられるところだった……」
志希「というか……。やられそう……」
志希「ヤバイ……。キミ、かっこよすぎるよ……//」
P「自滅してんじゃねぇ」
P「せめて発射しない方法を教えろ――テポドンを」
志希「発射しない方法?」
P「このままだと俺は『死因テクノブレイク』でお通夜と葬式で爆笑されながら火葬場で精グッバイになる」
P「死んでも嫌だ」
P「だから、せめて性欲を紛らわせる方法を教えろ。お前も考えろ」
P「連帯責任だ」
志希「紛らわせる……」
志希「う、運動とかどうかな?」
P「運動はしているが――他には?」
志希「め、瞑想とか……?」
P「瞑想……。座禅とかか」
志希「そうそう! 修行僧みたいな生活をすればなんとかなるかも!」
P「なるほどな。確かに疲れたらオ〇る気分じゃなくなるし」
P「眠気がやってくる」
P「分かった――激しい運動だ!!(〇ックス以外)」
P「ありがとう、志希」
志希「う、うん……」
P「じゃあな……。〇ックス!!」
志希「サンクスみたいな発音で言うな……!!」
志希「ふぅ……。危なかった……」
志希「あのドリンクにこんな破壊力があるなんて……」
志希「まるで歩く〇イアグラ……。凶悪すぎる……」
志希「我ながら天才過ぎて恐ろしい……」
ちひろ「お疲れ様です。プロデューサーさん」
P「お疲れ様です」
ちひろ「なんか、日に日にやつれてません?」
P「いえ、そんなことは――」
ちひろ「ここら辺でパーッとストレス解消するのはどうです?」
P「ストレス……解消……?」
ちひろ「はい……! お仕事、もう終わりそうですか?」
P「ええ。今日の業務はもう既に終わってます。今は明日の会議で使用する資料を見直していました。あとはアイドルのスケジュールチェック、営業先のチェックなど……。まあ、これもちょうど終わります」
ちひろ「さすがプロデューサーさんですね!」
P「いえ、仕事ですので」
P「自分、不器用ですから……」
ちひろ「――え?」
P「いえ、言ってみたかっただけです」
P(ちひろ〇かしてえ……!!)
P(脚ッ!! ストッキングの脚ッ!! ペロンチョして鍋で煮てからタッパーに煮汁を小分けにして寝かせて片栗粉で固めてから寝かせてペーストになったらパンに塗って食いてえ……!!)
ちひろ「あの、それじゃ……。終わったら一杯、どうですか?」
ちひろ「お酒を飲んでストレスを解消しましょうっ!!」
P「いいですね――」
P(いや、待てッ!!)
P(体がこんな状態でアルコールを入れたら――)
P(そして今、俺の体からフェロモンってやつが出てるかどうかは知らねぇ……)
P(しかし、もしそいつが出ていたら)
P(ちひろさんは居酒屋で俺に迫って来る……!!)
P(YATTA――じゃねぇ!! 懐かしいなオイ!!)
P(いや、葉っぱ隊はどうでもいい……。それはマズイ!!)
P(しかも俺も発情ゴリラになってる!! ウホウホだ、ゴー〇ーカレーのゴリラだ!)
P(ヤバイ……!! ワンナイトラヴァーじゃすまねぇ!! ウィークエンドラヴァーじゃすまねぇ!!)
P(あんなこといいな、こんなこといいなってやるんだろ!?)
P(そしたら、たちまち――着 〇 完 了 だ !!)
P(ダメだ……!! お互い理性がない状態で『出来ちゃった婚』なんて……!!)
ちひろ「あの、プロデューサーさん……?」
P(授かり婚!? アホか、授かったんじゃなくて激情に流されて授けただけじゃねーか! 〇子を!!)
P(そういうのはちゃんとお互いが落ち着いてからやるもんだろうが!!)
P(まあ、でも少子化だし……。できちゃった方が……)
P(とか、言ってる場合じゃねーよ!)
P(こんなゴールド免許ならぬゴールドDTの俺じゃ幸せにできない!!)
P(いや、そもそもそんな関係じゃないだろ!?)
P(とにかく、今の状態で酒を飲むわけにはいかん!!)
P(心苦しいが……)
P(それに、俺にはやるべきことがある……)
P「ちひろさん――」
ちひろ「はい?」
P「すみません……。大変嬉しいのですが……」
P「この後、ちょっと予定がありまして……」
ちひろ「あら、もしかして先約がありました?」
P「そんな感じです……」
ちひろ「そうですか……。それではしょうがないですね!」
P「すみません。また後で誘っていただければありがたいです」
ちひろ「はい! また後でお誘いしますね!」
ちひろ「じゃあ、私はお先に帰る準備をしてきます――!」
P「ええ。私もそろそろ帰ろうと思います」
P「……」
P(なんとか切り抜けた……)
ちひろ(残念……)
ちひろ(最近のプロデューサーさん、なんかかっこいいし……)
ちひろ(まあ、前からかっこいいとは思ってたけど……)
ちひろ(でも、最近はちょっとおかしい……。何でこんなにドキドキするのかしら……)
ちひろ(初恋を体験した女の子じゃあるまいし……。やだ、もう……)
ちひろ(飲みに行きたかったなぁ……)
P(どうすれば性欲を紛らわせることができるのか――)
P「というわけで、やってきました」
[黒井ボクシングジム]
黒井「私が会長の黒井崇男(たかお)だ。よろしく」
P「よろしくお願いします。あの、無料体験コースを予約させていただいたPと申しますが……」
黒井「そうか、ではうちのトレーナーの天ヶ瀬くんに任せよう」
冬馬「俺は天ヶ瀬冬馬だ。よろしく」
P「よろしくお願いします」
冬馬「じゃあ、まずは運動できる格好に着替えてくれ。更衣室はあそこだ」
P「はい、よろしくお願いします――」
P「……」
P(汗の臭い、ラウンドタイマーのカウント、爆音の音楽、ミットを叩く音、バックが軋む音……。久しぶりの感覚だぜ……)
P(I’ll be back.俺は戻ってきた……)
P(志希に提案される前も、なんとか筋トレで性欲を紛らわせていた)
P(後はランニングとか)
P(しかし、筋トレやちょっとした運動だけでは限界があった……)
P(そこでやって来たのがボクシングジム)
P(実は学生時代にボクシング部だったので、これしかないと思った)
P(闘争心は性欲を昇華させる。修行僧だ、お前は修行僧になるんだ)
P(みなぎってきたぜ。別の意味で)
P「――お待たせしました」
冬馬「それじゃ、準備運動から始めるか――」
P「――ということがありまして」
P「この体が元に戻るまで、あのジムへ毎日行こうかと思う……」
P「おかげで性欲は薄らいだ……」
P「この状態が続けばいいのだが……」
P「はぁー、疲れた。寝よう」
P「夢精しないことを祈ろう……」
P「果たして、私は生き残ることができるのでしょうか」
P「おやぷみ~」
美波「おはようございます」
アーニャ「Здравствуйте.プロデューサー」
P「Bonjour,Mademoiselle」
美波「グローバルコミュニケーションッ!!」
P「……」
アーニャ「……」
美波「あ、すみません……」
P「二人とも、お疲れ」
アーニャ「おつかれさま、です」
美波「お疲れ様です」
P「美波、さっそくだが来週発売の週刊誌の巻頭グラビア……。前撮影したやつのサンプルがきたぞ」
P「お前もチェックしてくれ」
美波「あ、本当ですか? ありがとうございます」
アーニャ「美波、綺麗に撮れてます」
美波「そう? ありがとう!」
P「ああ、綺麗に撮れてるぞ。さすがだな……」
美波「あ、ありがとうございます……//」
美波「あ、あの……」
P「どうした?」
美波「プロデューサーさん、ちょっと言いづらいんですけど……」
P「……?」
美波「どうして上裸なんですかっ……//」
P「あ、忘れてた」ムッキムキッ! カッチカチヤゾ! カッチカチ!
美波「アーニャちゃんも何も言わないし……//」
アーニャ「ロシアではたくましい男の人、いつも薄着でした」
美波「そうなのっ!?」
アーニャ「たまに、そのまま凍死してます。むさしぼーべんけー、ですね」
美波「いや、そんなわけないでしょ!?」
P「あながち嘘でもないな。『バイカル湖の悲劇』でググって、どうぞ」
アーニャ「ダー。さすがプロデューサーです」
アーニャ(プロデューサー、わいるどでせくしーです……//)
美波「それで――どうして上裸だったんですか?」
美波「心なしか、この部屋暑いですし……」
P「ああ、すまん。休憩がてら運動をしていてな」
美波「それ、休憩って言わないんじゃ……」
美波(プロデューサーさんの汗の匂い……//)
美波(クラクラする……。なんだろう。今日の私、変……)
美波「すみません、ちょっとお手洗いに行ってきます」
P「そうか。行ってらっしゃい」
美波「失礼します――」
アーニャ「あ、私も行きたいです」
P「おう、行ってこい」
アーニャ「はい。失礼します――」
P「……」
P「ああああああああああっすうううううううううっっっっごいっっっっ!!!!」
P「何だよこの水着グラビアッ!! エッッッッロッッッッ!!!!」
P「美波ちゃああああああああん!!!! 黒柳さあああああああん!!!!」
P「マッチでえええええええええええす!!!!!」
P「ヤバイ!! 歩く〇ックス!! マジでなんばしよっと!?」
P「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」ギンギン
P「歩くわいせつ物陳列罪ッ!! チ〇チンだけにチン列ってか!?」
P「山田君、座布団全部持ってって!!」
P「やばいやばいやばい……ッ!! ぶち〇かしてえ!!」
P「せっかく薄らいだのにっ!! また性欲が……っ!!」
P「ってか、前よりも衝動がヤバい!?」
P「いつまで続くんだこの地獄はよっ!?」
P「ああああ!!!!」
P「ダメだ!! シャドーボクシング!!」
P「性欲退散ッ!! 性欲退散ッ!!」
P「びっくりするほどユートピアッ!! びっくりするほどユートピアッ!!」シュッシュッ
P「シュッ!! シュッ!! シュッ――って、これ別にしごいてる擬音じゃねーから!!」
P「あああっ!! しかもアーニャもアーニャだっ!!」
P「まだ渡してないけど、こいつも撮影したサンプル届いてんのよこれっ!!」
P「ファッション誌だからまだ刺激は少ないけどっ!!」
P「なんだよマジでッ!! 〇せ、ロシア人だっ!!」
P「インド人は右にッ!!」
P「ああああああっすうううううう!!!!」
P「いたいけなハーフ少女に欲情するなんて……!!」
P「人間シュトゥルモヴィークだ!! ураааа!!!!」
P「白い肌、モデル体型、脚ッ!! 脚ッ!! タイトなジーンズにねじ込む私という戦うヒップッ!!」
P「アニョハセヨオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!」
P「美波ちゃんの〇っぱい!! エロスッ!! 秘められたエロスッ!! 若妻〇ァック!!」
P「ファアアアアアアッッッッッックッッッッッッ!!!!!(Native)」
美波「ただいま戻りました」
アーニャ「戻りました」
P「ファッッッッッックッッッッッッ!!!!」
美波「――ひっ」
アーニャ「Ой!!」
美波「ど、どうしたんですか……?」
P「ああ、最近体を鍛えていてな……」シュッシュッ
アーニャ「あの、変な言葉、言ってました……」
P「いやー、それは最近戦争映画にハマっていてな」
P「ほら、よく〇ァック〇ァック言うだろ? あ、でもお前たちは真似するなよ」
P「〇ァックはFワードって言って、向こうじゃ放送禁止用語の下品なスラングだ」
P「外国で言ったら最悪殺されかねん。ここは日本だけど」
P「やがて海外へ羽ばたく可能性を秘めたお前たちは特に気をつけるんだぞ〇ァック!!」
美波「プロデューサーさんが一番言ってますけど……」
アーニャ「Oasisのギャラガー兄弟並みに言ってます」
P「まあ、そういうことだ……。ふぅ……」
美波「プロデューサーさん、大丈夫ですか……?」
アーニャ「疲れてる……ように見えます」
P「大丈夫だ、問題ない(フラグ)」
美波「お疲れのところ申し訳ないのですが……。私たち、ちょっと相談したいことがありまして」
アーニャ「はい。悩み、あります……」
P「相談、悩み……? どうした」
美波「あの、その運動を一旦中止して聞いて下さればありがたいのですが……」
P「HAHA、ごめんごめん」
P「――で、どうした?」
美波「私も、アーニャちゃんも、『今のままでいいのか』って思っていまして……」
P「なるほどな」
美波「もちろん、今こうして第一線で活躍できているのはプロデューサーさんのおかげです」
アーニャ「はい。プロデューサーのおかげ、です」
美波「でも、今後自分がどういう路線で行けばいいのか……。それを悩んでいまして」
美波「決して今の自分に不満があるわけじゃないんです」
アーニャ「ただ、今の私で大丈夫なのか、プロデューサーに教えて欲しい、です」
美波「はい、このままの私でいいのか――それが気になって」
P「なるほどな、なるほどなるほどなるほどな……(美波ちゃんを甲子園へ連れて逝きたい)」
P「ハッキリ言おう」
美波「……」
アーニャ「……」
P「大丈夫だ」
美波「……」
アーニャ「……」
P「もしかして『キャラが定まってない』とか、『個性がない』と思っているかもしれないが」
P「お前たちは充分個性があるし、キャラも立ってる」
アーニャ「キャラ、立ってますか?」
P「ああ、キャラは立って――立ってる!?」
美波「え……?」
P「ねぇ、今何て言った!? アナスタシア!!」
アーニャ「え……? 私、ですか?」
P「そうそう! キャラがどうしたの? 何がどうしたの?」
アーニャ「キャラが、立ってる……?」
P「あああああああああああああっっっっっっっすうううううううううううう!!!!!」
美波「ひっ――」
アーニャ「……ッ!?」
P「立っちゃうんだ!? キャラ、立っちゃうんだ!?」
アーニャ「ダー。キャラ、立ってます……?」
P「ああああっっっっすううううっっっっごいっっっっ!!!!!!」
P「立っちゃうんだ!? キャラが!!」
アーニャ「だ、ダー……」
P「凄いねー。あーっ、立っちゃうんだキャラ……。すっごい……」
美波「あの……」
P「あー、ごめんごめん」
P「そうそう、お前たちは充分魅力的だから安心しろ」
P「例えば美波」
美波「はい」
P「お前は、世のお父さんたちに大変需要がある」
美波「は、はあ……」
P「恐らく『娘的なキャラ』として認知され、そして愛されているんだ」
P「実際、そのグラビアを載せることになった週刊誌――購読層は主にお父さん世代だ」
P「それだけじゃない。若者世代にも『癒し』を与えている」
美波「そうだといいのですが……」
P「そうさ、例えばある雑誌では『お姉さんにしたいアイドル』のランキングで、お前が見事に一位になった」
P「その雑誌は主に若者が呼んでいるファッション誌だったな」
P「つまり、お前は若者からは『お姉さん』として、そしてお父さん世代からは『娘』として愛されている。さしずめ『国民的〇〇』みたいな感じだ」
美波「そんな、国民的なんて……」
P「大袈裟じゃない。これは事実だ」
P「だから、今はそのままでいい」
P「もちろん、柔軟な姿勢は大切だが……。気にし過ぎるのもいかん」
P「十分魅力的だよ、お前は」
美波「あ、ありがとうございます……//」
美波(魅力的、ですか……//)
P「そしてアーニャ」
アーニャ「はい」
P「芸能界にはハーフタレントってポジションがあってな」
P「お前も今、そこで頭角を現してきた」
P「しかも単なるバラエティー枠ではなく、モデルや俳優など幅広い活躍が期待できる」
P「実際、そうなってきているし」
アーニャ「でも、私、そんなにしゃべったりもできないです……」
P「そこがいいんだ」
アーニャ「そこが……、ですか?」
P「ああ。人間ってのは秘密があると知りたくなる」
P「お前はミステリアスな一面を持っている」
アーニャ「ミステリアス、ですか?」
P「例えばお前の喋り方……。お前は、自分が流暢に話せないことを気にしているかもしれないが、それがかえって興味を引くんだ」
P「ゆっくり話されると、人間は引き込まれる」
P「それに加えてお前の優れた容姿、雰囲気が相まって、見ている人間は『アーニャという人間がもっと知りたい』と思うんだ」
アーニャ「そう、でしょうか……?」
P「ああ。だからそんなお前がたまに冗談を言ったりするとみんな笑うだろ?」
アーニャ「確かに、そういうこと、ありました」
P「そのギャップもある。まあ、ハーフのポジションってのも競争が激しい」
P「――が、お前にはアイドルという根幹があるし」
P「それに、ロシアのハーフってのは類を見ないような稀有な存在だ」
P「真面目な方へもいけるし、バラエティな方へもいける」
アーニャ「それは、どういうことですか?」
P「そうだな……。例えば今、お前はN〇Kの『ロシア語講座』にレギュラーメンバーとして出ている」
アーニャ「はい。凄く楽しいです」
P「そういう真面目な分野でも活躍できる」
P「お前の可能性は幅広いってことだ」
アーニャ「なんだか、嬉しいです」
P「そういうことだ。つまりお前らは、今は心配する必要はない!!」
P「十分魅力的だ!! このまま突っ走れ!!」
美波「なんだか前向きになれました。本当にありがとうございます……」
アーニャ「はい……。元気、出てきました」
美波「うん……。元気、出ました……!!」
P「お前らは自慢のアイドルだからな」
P「元気が出たようでなにより――ちょっと待って!?」
美波「え……?」
アーニャ「どうしました?」
P「今、何て言った?」
美波「え?」
P「何が出る……。何が出ちゃうの? ねえ!?」
美波「えーと――」
P「新田!!」
美波「は、はぁい!!(どうして名字呼び!?)」
P「何が出ちゃうの?」
美波「え、それは……」
P「何か出ちゃうんだよね? 何、何が出るの!?」
美波「げ、元気が――」
P「ああああああっす!!!!」
美波「ひっ――」
アーニャ「Ой!」
P「ちょっと待って!? 元気出ちゃうの!?」
美波「あ、はい……。元気、出ちゃう……」
P「あああああああっっっっっっすううううううううっっっっっっごい!!!!!」
P「すっごい……!!」
P「元気が出ちゃうんだ!?」
美波「は、はい……」
P「元気がドピュッて出ちゃうんだ!? 下から」
美波「ど、ドピュッて!? 下から?」
P「あああああっすうううううううううううう……!!」
P「ビンビンなんだ!? 元気」
アーニャ「ビンビン……?」
P「あああああああああああっす!!!! ああああああああああっすううううううう……」
P「元気ビンビンなんだねぇ~。ああああっ、すっごい!!」
P「いやらしいねぇ~」
美波「えぇ……?」
P「元気ビンビンでドピュッて出ちゃうんだぁ~? 下から」
アーニャ「元気、ビンビンです……!」
P「ああああああああああああああああああああっっっっす!!!!!!!!!!!」
P「ああああああああああああああああああああっっっっっっすうううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!」
P「アーニャ、凄いねぇ~!」
アーニャ「……?」
P「出ちゃうんだ!? 元気がビンビンって」
P「俺も出ちゃうよ!! 元気!!」
美波「……?」
P「ほらほら、見てこれ!!」
アーニャ「どれですか……?」
P「ほらほら、プロデューサーも元気出ちゃうから!! 見て!!」
美波「あの……」
P「ほらほらほら!! 出ちゃうよほら!! 元気出ちゃうよ!!」
P「見てほら!!」
美波「えっと、見てます……」
P「ほらほら、見てこれ!! 出ちゃうよ元気!! ほらほらほら、見てこれ!!」
アーニャ「見てます」
P「あああああっすっごい!! 出ちゃうよ!? 行くよ? 行くよほら!! 見ててっ!?」
美波「見てます……!!」
P「ああああああっすううううううううううううう!!!!!!」
P「あー、元気出ちゃう!! 出るよアーニャ!!」
P「出ちゃうんだね元気!! ほらほらほら!!」
P「いち、に、さん――」
アーニャ「ダー」
P「ああああああああああああああああっすうううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!」ガチャッ
美波「ちょ、プロデューサーさんっ!?」
アーニャ「どこかへ行ってしまいました……」
美波「相当疲れてるのかな……」
アーニャ「なんだか、申し訳ないです……」
P「――危なかった」
P「視覚的要素だけじゃなく、言葉まで反応するようになってしまった」
P「今の俺は全身性感帯……。何にでも反応してしまう……」
P(〇魔忍もビックリだ)
P「俺、ほんとにもう死ぬかもしれん」
P「もう、ゴールしていいよね……?」
P「さっきから鼓動バクバクでヤバイわ、ほんと……。人間の鼓動の回数って決められてるんだよね……?」
P「俺、何年分の寿命を縮めてるんだろ……。今……」
P「……」
凛「お疲れ様です」ガチャッ
奈緒「お疲れ」
加蓮「ただいまー」
P( 死 亡 確 定 )
P「……」プルプル
奈緒「どうしたんだ? Pさん」
P「あぁー……。トラプリの三人か……」
P「お疲れ」
凛「プロデューサー……。疲れてる?」
P「大丈夫だ、問題ry」
加蓮「トラプリのインタビュー終わったよ!」
P「どうだった?」
加蓮「もちろん、バッチリだよ」
P「さすがお前らだ」
奈緒「――なあ、Pさん」
P「どうした? 奈緒」
奈緒「突っ込んだら悪いのかもしれないけどさ……」
P「つっこ――ああああああっす!!」
奈緒「ひっ――!? 急に叫ぶな!!」
P「ああ、すまん……」
P「で、どうした?」
奈緒「あのさ――」
奈緒「 何 で 上 裸 な ん だ っ ! ! 」
奈緒「服を着ろよ……// 目のやり場に困るだろ……//」
加蓮「奈緒……!!」
凛「ちょっと、奈緒……!!」
P「あぁ……。すまんすまん、運動してたんだ」スッ
加蓮(もう、奈緒のせいで見納めだよ……//)
凛(プロデューサーの体、凄いたくましい……。というか……)
加蓮(エロい……//)
奈緒(割れた腹筋……。hshsしてぇ……。じゃなくて!!)
奈緒(何考えてんだあたし!!)
P「これでいいか?」
奈緒「お、おう……」
凛(でも、ある意味グッジョブだよ。奈緒)
加蓮(ワイシャツ一枚、はだけた胸元……)
三人(なにこのエロい人……//)
凛「プロデューサー、疲れてるみたいだからコーヒー淹れたよ」
P「お、セッ――サンクス」
凛「セ……?」
P「さすが凛は気が利くなぁ」
凛「褒めても何も出ないよ?」
加蓮(しまった……。見惚れている間に先を越された……)
奈緒(凛は抜け目ないな……)
P「だが――すまん」
凛「――え?」
加蓮(……!?)
奈緒(……!!)
P「実はな……。個人的に今カフェイン規制中なんだ」
凛「規制中?」
P「まあ、規制というか制限というか……。一日に摂取する量を決めてる」
凛「どうして?」
P(今の状態でカフェインをとりすぎたらヤバイからに決まっとろうが……!!)
P(カフェインには覚醒作用や興奮作用があると言われている)
P(ただでさえアドレナリンが元気ビンビ――あああああっす!!)
P(アドレナリンがハイボルテージな今、いつも通りコーヒーでも飲もうものなら)
P(気付いた時にはこの事務所の人間、男女問わず着〇完了だ)
P(そして俺はテクノブレイクでお陀仏)
P(だから迂闊にコーヒーも飲めない)
P(――などと正直に言えないので)
P「まあ、最近なんか知らんが疲れていてな……」
凛「ほんとに大丈夫?」
P「ああ、心配するほどじゃない……!」
P「ただ、疲れた体にカフェインをとり過ぎるとヤバイと思ってな」
P「ちょっと制限をかけてるんだ」
P「だから、すまん」
凛「そっか、ごめんね……」
P「こちらこそ、すまん……」
P「だから――凛」
凛「え?」
P「代わりにお前が飲んでくれ」
加蓮「……ッ!!」
奈緒「な……!」
凛「え、えぇ……!?」
P「何だ、どうした」
凛「だってこれ、プロデューサーが使ってるマグカップじゃん……!」
P「さっき休憩の時使ったけど、ちゃんと洗ったから問題ない」
P「あ、俺のじゃ嫌か――そうだ、だったら代わりに俺がコーヒー淹れてやるよ」
P(淹れる……。入れ――ああああああっすうううううううう!!!!)
凛「い、いいよこれ飲む!!」
P「お、おぅ……。そうか……」
凛(プロデューサーの愛用マグカップ……//)
加蓮(ぐぬぬ)
奈緒(凛……。恐ろしい娘……!!)
P「そうだ、お前らにもコーヒー淹……。いれ……。淹れてくる」
加蓮「ありがと、Pさん」
奈緒「ありがと……」
P「ぁっす」
P「……」
加蓮(なんか、今日……。今日のプロデューサー、何倍もカッコいい……//)
奈緒(前からその、か、かっこよかったけど……。今日は一段と……//)
凛(セクシー……//)
三人(なんか、体が変……//)
凛(運動してたって言ってたけど……)
奈緒(汗の匂いとか……。その……//)
加蓮(体が……。なんか、うずうずする……//)
三人(が、我慢できない……//)
P「ぁっ」
P「っす……」ソワソワ
三人「……」
P「ほら、コーヒーだ」
三人「……」
P「何だ、いらないのか?」
凛「ねえ、プロデューサー」
P「どうした?」
凛「疲れてるなら、私が肩揉んであげる」
P「揉ん――あああああっすっ!!!!」
P「……ッ!?」
加蓮「なら、私は腕ね」
奈緒「だ、だったらあたしは……!! 脚を!!」
奈緒「か、勘違いすんなよ……// 肩と腕だけじゃバランスが悪いと思っただけだ//」
P(なん……だと……)
P(これは、まずい……!!)
P「いや、大丈夫だ!! オッス、オラ元気ッ!!」
P「元気ビンビ――あああああっす!!」
凛「やっぱり疲れてるじゃん」
加蓮「ほら、座って?」
奈緒「あくしろよ……//」
P「やめて!! ダメ、ゼッタイ!!」
凛「ほらほら、座って……!!」スッ
P「ああああああああっ!!!! アモーレ長友!!!!」
加蓮「ほーら、気持ちいい?」
P「やめろおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
奈緒「ふくらはぎ、どうだ……?」
P「悔しいっ!! でも感じちゃああああああああああっす!!!!」
凛「ここは?」
P「昨日、今日、ああああああああああああっす!!!!」
加蓮「ん……// あっ……//」
P「ヤバイよヤバイよ!! お前は馬鹿か!?」
P(何で体こすりつけてんのっ!?)
P(加蓮ちゅあぁん!? おっPあたってまつ!!)
凛「凝ってるね……// んっ……//」
P(お前の頭が凝ってるよ!? おっPで肩を揉むな!! あんたのおっPそんな大きくないでしょ!?)
奈緒「どうだ……? ここは……? んっ……//」
P(どうだ――じゃねぇよ!! 角野卓造じゃねぇよ!?)
P(おっPをふくらはぎに当てるな!! さりげなく!!)
P(おっP……。ホッピーみたいに言うな!! あ、ホッピー飲みたい!!)
P(――じゃねぇよ!!)
P(なにここ!? JKリ〇レ!? 〇ープ!?)
P(俺捕まっちゃうの!?)
凛「ん……// はっ……//」
加蓮「んしょ……// あっ……//」
奈緒「んんっ……// あ……//」
P(なんか喘いでない!?)
P(どうして!? Why!? なぜ!?)
P(なーぜー見つめるほーどー行ーき違ーうのー二人のこーいー♪)
P(それは解散したバンドの曲なっ!? 懐かしいわっ!! 俺何歳だよ!!)
P(とか言ってる場合じゃなぁぁいっ!!)
P(もしや……。こいつら……)
P(ドリンクの効能、フェロモンにやられて――)
P「What the 〇uck is going on!?」
P(ということは、このままだと……)
P(この三人は確実にピーがピーでピーになって俺はピーになる!!)
P(それだけは……!!)
凛「ちょっと、力入れるね……//」
加蓮「こうして、腕を回して……//」
奈緒「ちょっとだけ……。我慢しろよな……//」
P「――こらえてつかぁさい!!」ダッ
凛「あ、プロデューサー!?」
加蓮「ちょっと、どこ行くの!?」
奈緒「まだ途中だぞ……!!」
P「ぼく、うんちいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!」
P「漏れりゅううううううううううううううううう!!!!!!!!!!(〇液)」ガチャッ
三人「……」
三人(逃げられた……)
P「危なかった。マジで……」ギンギンヴォルギン
楓「プロデューサー、お疲れ様です」
P「ああああああああああっすううううううううううううう」
楓「大丈夫ですか……?」
P「ああ、ちょっと寒気がしてな……」
P(はーい確定演出ぅ! 僕、今日死にまぁす! S〇AP細胞ありまぁす!!)
楓「ちょうど事務所へ行くところでした」
P「そうか……。ということは、撮影が終わったんだな?」
楓「はい」
P「どうだった?」
楓「チョベリグ、です」
P「OKバブリーッ!!」
楓「ふふっ、今日のプロデューサーはテンション高いですね」
P「いや、最近バブルネタ流行ってるからな……」
P「ってか、お前まだ生まれてないだろその頃……。よく知ってたな」
楓「最近流行ってるので、取り入れてみました」
楓「ところで――プロデューサーはここで何を?」
P「――ナニを」
楓「え?」
P「あ、いやなんでもなぁぁぁっす!!」
楓「……?」
P「なんでもない……。ちょっと休憩に行こうかと思ってな」
楓「寒気がしたって言ってましたけど……。その格好……」
P「あぁ、これな!? こんな格好してるから寒いんだよなぁ!? 馬鹿だなぁっ!!(〇チョウ倶楽部)」
楓(なんか、凄いセクシー、です……//)
楓「あの、プロデューサー」
P「どうした?」
楓「今日、お仕事の後って時間ありますか?」
P「――ない!!」
楓「え……」
P「あぁ、ごめんごめん!! 相談ごとか?」
楓(私、嫌われているのでしょうか……)
楓「あの、久しぶりにご飯を食べに行きたいと思って……」
P「あ、あぁー、なるほど……」
P(なんか、目がトロンとしてません? 楓さん!?)
P(既にアルコールが――じゃなくて、きっとフェロモンのせいだ)
P(イキた――あぁぁっす!! 行きたいけど、それは昇天を意味する)
P(心苦しいが……)
楓「プロデューサー――」ニギッ
P「な――ああああああああああああああああっすううううううううううううううう!!!!!」
P(楓!? 楓さんっ!? どうして僕のお手てを握ってるんすかぁっ!?)
P(ヤバイッ!! 臨界点ッ!! ツァーリボンバッ!!)
楓「あの、私……」
楓(今日の私、なんか変……。まだ飲んでもないのに……)
楓(プロデューサー、魅力的な人ですが……。今日は一段と……)
楓「飲みに、行きたいです……。二人で」
P「あああああぁっす!!」
P(俺のピーを飲みたいってか!? いやん馬鹿ん!! そこはお〇ん〇んなのぉっ!!)
P(とか言ってる場合じゃなくて!!)
P「ききき、今日はジムに行く――あぁあっす!! ジムへ行、行くんでっ!!」
P「ほんとは凄い逝きた――行きたい!! けど、予約まで入れちゃったから、その、申し訳ナイスッ!! だから凄い逝き――行きたい!! 楓と!! だけどごめんなサイ!! サイ、白サイッ!!」
P「ごめんなさいタバコ吸ってきまつ!! ごめんなさい神様ごめんなさいお母さんごめんなさいお父さんおじいちゃんおばあちゃんみんな、ごめんなさいっ!!」ダッ
楓「行ってしまいました……」
楓(残念……)
P「――Don't wanne die(辞世の句)」
P「〇慢汁かなんか知らんがもうヤバイ。誰かダクトテープ持ってこい」
P「死ぬ……」
P(そういえば、楓は2×歳だから『チョベリグ』の頃は生まれてるな……)
P(後から修正しても遅いぞ)
P(――何言ってんだ俺)
P「タバコ……。バタコ……」スゥー
P「ハァ、ハァ……」
P「Don't wanne die……。『Wanne』じゃねーよ『Wanna』だよっ」
P「もう、もう駄目だマジで……」
P「どうしてだぁっ!?」
P「ジムへ行って闘争心を磨いてるっ!! 激しい運動で昇華してるっ!!」
P「食生活も気を付けてるっ!!」「
P「なのに、なんで――」
P「お〇ん〇んフルスタンドッ!! エクストリームエレクションッ!!」
P「性欲は収まるどころかどんどん増えて、アドレナリンはドクドクッ!!」
P「一ノ瀬ェッ!! てめー許さねぇっ!! お前ら人間じゃねぇっ!!(タケシ)」
P「もう、駄目だ……」
P「あははははははははははははははは」
P「お空、きれい……」
P「スノーハレーションッ!!」
P「……」
P「タバコ、もう一本……」
P「ふぅー。アメリカンスピリット!!」
P「メンソールでイ〇ポになぁれっ!!」
P「――て、それ都市伝説ゥ!!」
P「もう、イ〇ポでいいよもう……」
P「どーせ童貞だしっ!!」
P「どーせ結婚なんてできねぇし!! 兄貴夫婦の子供がいるしっ!!」
P「妹も学生だけどやがては彼氏とあんなことやこんなことしてチャイルドがオギャーだしっ!」
P「I am GOD’S child!! この腐敗した世界に堕とされたぁああああああ~っす!!!!」
P「鬼〇ちひろっ!! 鬼、悪魔、ちひろっ!!」
P「千川ちひろォ!! 千川ァ!! 東京メトロ副都心線!!」
P「兄貴が子孫残したし!! 俺は自由だ、自由だぁあああああああああっすっ!!」
P「……」
P「どうしてだよ、俺がナニしたっていうんだよ……」
P「運動もダメ、食生活を制限してもダメ……」
P「もう、やっちまおうか……。グヘッ」
P「全員ぶち〇して死んでしまおうか」
P「……」
P「最低だ、俺……(シ〇ジ)」
P「どうすれば、どうすれば……」
P「運動、食生活、修行僧……」
P「修行僧みたいな生活……」
P「そうだっ!!」
P「分かったぞ……!! 修行僧だ!!」
P「仏門だ……。お坊さんになるんだ……」
P「しかし、今の生活は? プロデューサーの仕事は?」
P「……」
P「いや、宗教ってのは個人の信仰心だ」
P「何もお坊さんにならなくても、心は変えられる」
P「その為には、俺は――」
P「修行僧に、俺はなる」チ~ンッ!!
[そして……]
志希「さーて、どうなったかなぁ――あのプロデューサーさん」
志希「いいデータが取れそう♪」
志希「さてと――お疲れっ!!」ガチャ
帰命無量寿如来 南無不可思議光
法蔵菩薩因位時 在世自在王仏所
覩見諸仏浄土因 国土人天之善悪
建立無上殊勝願 超発希有大弘誓
志希「――ha?」
P「五劫思惟之摂受 重誓名声聞十方 普放無量無辺光 無碍無対光炎王 清浄歓喜智慧光 不断難思無称光――」
志希「こ、これは――〇土〇宗〇願寺派の正信念仏偈ッ!?」
志希「まずいですよっ(色々と)!! 訴えられちゃ^~うっ」
P「超日月光照塵刹 一切群生蒙光照 本願名号正定業 至心信楽願為因 成等覚証大涅槃 必至滅度願成就――」
志希「あたし、夢を見ているのかにゃ……?」ポカーン
志希(あ、ありのまま――今起こったことを話すぜ)
志希(クールの事務所――プロデューサーのデスクに鎮座する仏像)
志希(壁には達筆な掛け軸……。お線香まで焚いてある……)
志希(なのに、部屋の片隅には……。サンドバックと、バスケ部とかバレー部が使ってるようなタイマー、コンポ……)
志希(コンポからはお経が流れている……)
志希(なに、このカオス――)
志希(そして、そのお経を復唱するプロデューサー)
志希「――ッ!?」
志希(あ、アイドルまで……!? アイドルも正座して読経している……!?)
志希「え、あたし場所間違った……?」
P「如来所以興出世 唯説弥陀本願海 五濁悪時群生海 応信如来如実言 能発一念喜愛心 不断煩悩得涅槃――」
志希「……」
志希「ストオオオオオオオオオオオオップ!!!!」ポチッ
一同「……」
志希「き、キミィ!! どうしたのさっ!?」
P「凡聖逆謗斉廻入 如衆水入海一味 摂取心光常照護 已能雖破無明闇――」
志希「ちょっと……!!」サスサス
P「……」
P「あぁ……。一ノ瀬さんですか……」
志希「キミ、誰ェッ!?」
P「どうされました? 今は朝の勤行の時間ですよ……?」
志希「ご、ごんぎょー?」
P「はい、朝のお勤めの時間です……」
志希「口調が……変わってる……。別人……!?」
P「なんのことですか? あ、一ノ瀬さんも一緒に勤行しませう」
志希「嫌だよッ!! ちょっと、これどうしたのさ!?」
P「――破ァッ!!」
志希「ひ、ひぃ――!!」
P「すみません。あなたの心を整えました」
志希「……」
志希(こ、こんなの絶対おかしいよ……!?)
志希(あれから何が起こったの!?)
志希(あの栄養ドリンクを飲んで、どうしてこんな状態になるの!?)
志希(インコース高めを要求したのにアウトコース低めに球が来たくらい予想外だよっ!?)
志希(いつもなら、あのフェロモンに吸い寄せられるのに……。フェロモンが消えてる!?)
志希(え、えぇ……)
志希(この人はもう駄目だ……。はやくなんとかしないと……!!)
志希「ちょっと、文香ちゃん!!」
文香「――はい?」
志希「これぇ、どうしたの!?」
文香「あ、一ノ瀬さん――心が浄化されますよねぇ……」
志希(洗脳されてるっ!?)
文香「私、恥ずかしながら仏教の本って読んだことなかったんですよ」
文香「それが、このお経を読んだら心が落ち着いて――」
志希「ゴブリン☆バットォォオオオオオオオオッッッッ!!!!」ドゴォッ!
文香「パァアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ☆」〇本〇美
志希「ふぅ、ふぅ……。ごめんね、文香ちゃん……」
文香「あ、あの……。ここは――」
志希「目が覚めた!?」
文香「あの、この状況は……。私……」
志希「文香ちゃん、これはね――」
[説明中]
文香「なるほど……。私、全然気が付かなかった……」
志希「ねぇ、あのプロデューサーはいつからあんな風になったの?」
志希「和服姿だし……。会社勤めとしてどーなのよ……」
文香「プロデューサーさん……。最初はその、とてもアグレッシブでした……」
文香「いつの間にサンドバックが事務所に置いてあって、暇があればボクシングに打ち込んでいました……」
志希(そこまでしなくても……)
文香「それに、その……。大変いやらしいことを言いますが……」
文香「その、プロデューサーさん……。たいへん魅力的というか……」
文香「急に色気が増したというか……。私たちもそれにあてられていたような気がします……」
志希(なるほど、ドリンクの効果は抜群だったというわけね……)
文香「どんどんアグレッシブになっていって……。ですが……」
志希「……?」
文香「数日前から、急に変わってしまったんです」
志希「――あんな風に?」
文香「はい。まるで人が変わったように……。和服姿になってて……」
文香「お経を読み始めて……」
志希(修行僧……。そういうことか……)
文香「全てを悟ったお坊さんみたいな表情になって……」
文香「それで、今日ここへ来てみたら――あんな風に」
志希「お経が流れていた……」
文香「はい……。それで最初はみんな混乱していたんですが……」
文香「気付いたら、こんな状態に……」
志希「おかしい――ドリンクの効能を自力で克服したってわけ?」
志希「そんなはずが……」
文香「あの、『ドリンクの効能』ってなんですか?」
志希「あ……。いや、なんでもないよっ!!」
凛「――聞いちゃった」
志希「ひぃ――!!」
加蓮「志希ちゃん、その話……」
奈緒「ゆっくり聞かせてもらおうか」
志希「な、洗脳されていたんじゃ――」
美波「どうりで、何かがおかしいと思ったのよね……」
アーニャ「ロシアンルーレット、しますか?」HOTEI
楓「志希ちゃん、詳しく聞かせてもらいましょう」
志希(\(^o^)/オワタ)
[数分後]
志希「ど う゛も゛、ずびばぜんでじだ……」ボロボロ
楓「なるほど、そんなことが……」
美波「それじゃ、そのドリンクのせいでこうなったってことね」
凛「どうやったら元に戻るの?」
志希「そ、それはー……」
加蓮「どうにかしてよ」
奈緒「最近のPさん、『仏教アイドル、いいかもしれませんね……』とか言ってる始末なんだぞ!?」
文香「暇さえあればお経読んでますし……」
アーニャ「ハラショーって感じです。悪い意味で」
志希「あたしでさえも、こうなったらもう――」
楓「待ってください。ちょっと整理しましょう」
楓「プロデューサーは、その……。ドリンクの効能を自力で克服し」
美波「超越して、悟ってしまった状態」
文香「さしずめ聖人ですね……」
凛「――ということは」
加蓮「元に戻るには……」
奈緒「その、『思い出させる』ってことか……?」
アーニャ「――よ、悦びを//」
志希「よ、悦びって……」
楓「そうです。思い出させるしかありません」
楓「そ、その……// せ、性の悦びを……」
一同「……//」
志希「ど、どうやって……」
楓「どうもこうもありません。やるしかないんです」
美波「やるしかない……」
凛「このままでは、大変なことになっちゃうからね」
加蓮「宗教アイドルになんてなりたくないし……」
文香「宗教なのにアイドルって、矛盾してるというか……」
アーニャ「社長さんもちひろさんも、手に負えません」
奈緒「で、でも……// その、具体的にはどうすれば……」
一同「……」
ちひろ「――聞かせてもらったわ!!」ドォン!!
一同「ちひろさん……!!」
ちひろ「もう、ここまで来たらやるしかないわね……!!」
ちひろ「このままではクール部門が崩壊し、会社自体も大変なことになる!!」
ちひろ「そうよ……。これは私たちのため、会社のため、そしてプロデューサーさんのため!!」
P「雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫な体を持ち――」
ちひろ「私が先陣を切るわ……!!」
楓「ちひろさん……!?」
ちひろ「――プロデューサーさん」
P「祇園精舎の鐘の声」
ちひろ「失礼します――」
チュッ
一同「――ッ!?」
P「――ッ」ズキュウウウウウウウウウウウウンッ!!
ちひろ「んぁ……。ん……。あ……//」ジュルルルルッ
凛(で、デープキスゥッ!?)東北訛り
文香「……//」
奈緒(なん……だと……//)
ちひろ「どう、れふかぁ……? プロデューファーさぁん……//」
P「よだかの星は燃え続けました。いつまでもいつまでも燃え続けました――」
ちひろ「そんな……!?」
楓「ちひろさん、私に任せて下さい」
ちひろ「楓さん……」
楓「プロデューサーさん、性の悦びを取り戻しましょう」YOUはSHOCK!!
楓「ん……//」ズキュウウウウウウウウウウンッ
楓「ん……。あ……。んんっ……//」ジュルルルルルルルルル
アーニャ(大人の、キス……//)
美波(い、いやらしい……//)
楓「――どうですか?」
P「愛で空が落ちてくる……?」YOUはSHOCK!!
楓「どうやら効果は出ているようです……!!」
美波「この調子で、次は私が――」
アーニャ「私も、行きます……!!」
P「俺の胸に落ちてくる……?」
美波「はぁーい、プロデューサーさぁん――いや、パパッ♪」
P「……ッ!?」
アーニャ「папа、パーパ……。大好きです//」
美波「ん……//」
アーニャ「……//」チュッ
志希(唇と、頬と、首筋と、おでこを交互に……。まるで精密爆撃ッ!!)
P「熱い心鎖で繋いでも……。今は、無駄だよ……?」
美波「だんだん、戻ってきた……?」
アーニャ「そのように、感じます……」
文香「で、では……。次は私が……。が、頑張ります……!!」
P「邪魔する奴は指先一つで……。ダウンさ……?」
文香(えーと、さっきは『パパ』って言っていたし……)
文香「お兄様……。私、お兄様のことが、だ、大好きです……//」チュッ
P「……ッ!?」
文香(ふ、〇ランス書院の知識をフル活用して……//)
加蓮(ふ、文香さん……!? Pさんの、ち、ちく……エリアBをいやらしく攻めてるッ!?)
凛(掟破りの地元走りかよォッ!?)
文香「お兄様……。気持ちいい、ですか……//」
P「愛で鼓動、早くなる……?」
文香「あと一頑張りです……!!」
凛「よし……。加蓮、奈緒!! 行くよ……!!」
加蓮「やるしかないね……」
奈緒「顔はやばいよ、ボディやんな、ボディを――」
ちひろ「金八先生ッ!!」
ちひろ(奈緒ちゃん、あなた何歳……?)
凛「プロデューサー……。いや……」
加蓮「ご主人様……//」
奈緒「ご奉仕……。するからな……//」
奈緒「か、勘違いするなよっ!! これは仕事でしょうがなく……//」
凛「ご主人様……// 失礼します……」チュッ
P「俺の鼓動、早くなる……?」
加蓮「ん……//」ジュルルッ
志希(これは――ジェットストリームアタック!?)
奈緒「あ……//」ジュッ ジュルル
志希(三人交互にキス……。からの、B地区強襲、腹筋なでなで、ふとももなでなで……)
志希(なんて恐ろしいことを……!!)
凛「ん……//」
志希(唾液まで……。垂らしてやがる……//)
凛「どう、かな……//」
P「お前求め彷徨う心、今、熱く燃えてる……?」
加蓮「もう少し……!!」
P「全て溶かし無残に飛び散るはずさ……?」
奈緒「あと一押しだ!!」
ちひろ「志希ちゃん」
志希「ひ、ひゃい……!!」
楓「最後は、全ての発端となったあなたで締めるべき――です」
志希「あ、あたしが……?」
美波「ええ。この際、誰の責任とか言ってる場合じゃないわ」
ちひろ「あなたで、終わらせて――」
志希「……」ゴクリ
志希「わ、わかったよ……」
志希「こうなったのも、あたしのせいだもんね……」
志希「腹をくくるよ」
志希「キミ、ごめんね――」
P「俺との愛を守るため、お前は旅立ち……?」
志希「明日を見失った」
P「微笑み忘れた顔など、見たくはないさ……」
志希「――いくよ」ヌギッ
一同「――ッ!?」
一同(じ、上裸になった――だと!?)
志希「これで、元に戻って……//」
志希「あたしも、そ、その……。キミのこと……」
P「……ッ!?」
志希「す、好き……だし……//」パフッ
P「――ッ!?」
一同(い、いったあああああああああああ!?)
一同(やりやがった……!? あ、あれは……)
一同(伝説の『パフパフ』だああああああああああ!?)
志希「ん……// んしょ……// んん……//」パフパフ
志希「これで……。どうかな……//」パフパフ
P「……」
一同「……」ゴクリ
志希「……」
P「……」
P「あ~いをとりもどっせえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!(ハイトーンボイス)」
P「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
P「ああああああっすううううううううううううううううううううううううう!!!!」
P「Earth!! Earth!! アースミュージックアンドエコロジイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!!」
P「あああああああっすううううううううううううう!!!!!」
P「――あ」
志希「も、戻った……!?」
P「でりゅううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!」
志希「え――?」
P「YOUはSHOCKッ!!!!!!!!!」
P「でちゃうのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
ビュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
志希「――え」
P「精グッバイッ!!!!!!!!!!」
ビュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
そして、プロデューサーは星になった(享年20代後半)。
事務所一体は〇液の濁流に呑まれ、大地は妊〇し、世界は核の炎に包まれた。
P「こ、ココア……?」
しかし、人類は死滅していなかった!!
P「俺……。生きて、る……?」
ちひろ「プロデューサーさん」
P「あ、あなたは――」
ちひろ「私の名前、分かりますか?」
P「東京メトロ副都心線千川駅」
ちひろ「違います」
P「千川ちひろ――さん?」
ちひろ「はい、そうですっ」
P「あの、私……。気を失って」
ちひろ「安心して下さい。履いてますよ」
P「え?」
ちひろ「安心して下さい。ここは病院です」
P「そ、そうか……。良かった……」
P「あの、ところで……。私は一体何を……」
ちひろ「あなたは……。その、急に倒れたんです(嘘だけど)」
P「そうですか……。何だか仏教にハマってた所までは覚えているんですが……」
ちひろ「プロデューサーさん、疲れているんですよ。今はゆっくり休んでください」
P「あ、そうだ――アイドルのみんなは!?」
ちひろ「大丈夫です。私や社長さん、それにみんなで助け合ってそれぞれのスケジュールをちゃんとこなしています」
P「そうか……。良かった……」
P「なんだかホッとしました……。全て出し切ったというか……」
ちひろ「……ッ!?」
P「早く復帰できるよう、頑張ります!!」
ちひろ「え、えぇ……」
P「……?」
ちひろ「えぇ!! 今は全力で休んで下さい!! みんなが待ってます!!」
P「よーし、オラ頑張るぞ!!」
P「な、なんだって……?」
医者「アナタノ キャンタマ No Boy,No Cryネ」
年末に差し掛かったとある街中、そこには全てを悟った一人の男がいた……。
P「性の悦びを知りやがって……!! お 前 許 さ ん ぞ !! 性の悦びを知りやがって!! 自分たちばっかし!! 俺にもさせろよ!! グギィイイイッ!! 〇ックス……。この野郎……。許 さ ん ぞ !! 自分ばかりしやがってよ……この野郎。許さんぞ、こういうことは!!」
P「人の自由を剥奪しやがって!! 性愛の自由を剥奪しやがって!! 許 さ ん ぞ !!」
男の叫びは雑踏の中へ消えていく……。
そうして、この世全てへ向けた男の慟哭は電車の中へ吸い込まれていくのだった……。
終
お粗末様でした。
このSSまとめへのコメント
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精神状態おかしいよ……(賛辞)