一ノ瀬志希と宮本フレデリカがラジオのパーソナリティをするというSSです。
連載形式となっていますが、今作からでも楽しんでいただけると思います。
前作はこちらです。
星輝子「第2回 フレ志希のケミカルカオスキュートラジオ(仮)」
星輝子「第2回 フレ志希のケミカルカオスキュートラジオ(仮)」 - SSまとめ速報
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星輝子「第1回 フレ志希のケミカルカオスキュートラジオ??」
星輝子「第1回 フレ志希のケミカルカオスキュートラジオ??」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469226531/)
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――カフェテリア――
宮本フレデリカ「ん~~っ! マカロンおいしい! サックサクでふっわふわ! そして軽やかな口どけ……!
ほ~ら~、みんなも食べなよ~! マカロンが逃げちゃうぞっ! ……あたしのお腹に」
一ノ瀬志希「マカロンは逃がさな~い! はむはむ……。ん~~、デ~リシャ~ス~!」
星輝子「ぼ……ぼっちのわたしが、こんなオシャレカフェでティータイムとは……」
フレ「ショーコちゃんもブルブルしてないで食べなよー。フランボワーズ味が、究極だよ~」
志希「いやいやフレちゃん、ラズベリー味こそ至高……」
輝子「どちらも木苺味じゃないか……。 じゃあ……チョコ味をいただこう……。 もぐもぐ……うまい……」
フレ「あたしのチョコ味がー!」
フレ「そういえばシキちゃん」
志希「なーにーフレちゃん?」
フレ「ラジオ始まる前に『ケミカルカオスラブリーラジオ』って題名だったのを、『ケミカルカオスキュートラジオ』
にしたのってなんで?」
志希「それはね~、プロデューサーからこのラジオに関しては自由にして良いよって言われてたんだよね」
フレ「言われなくても好きにするくせにー!」
志希「バレてたか! バレてるよね!」
フレ「バレバレだよ~」
輝子「……フフ……バレバレ……」
志希「始めは『ドクター志希のクレイジードクターラジオ』にしようと思ってたんだけどー」
輝子「おぉ! CRAZY DOCTOR(クレイジードクター)! 日本が誇るレジェンドLOUDNESSの名曲!
次回からそれにするべきだ!」
フレ「おぉ! ショーコちゃんが輝いた!」
志希「でもさー、タイトルで同じ言葉が二つ入るのは微妙だな~って思ってやめた!」
輝子「……(シナシナ)」
フレ「あぁ~、ショーコちゃんがしなびれた~」
志希「そもそも一人でラジオやるのって前に惚れ薬作ったときにやったし、違う形にしたかったんだよねー。
……で、誰かとツインパーソナリティーしようって思ったら……フレちゃんしか居ないよね~」
フレ「シキちゃん……!!」
志希「……で、フレちゃんとラジオするのに良い名前無いかなーって考えて~」
輝子「……バンド名は象徴……目指す音の方向性が……うかがえる……」
フレ「うんうん~それでそれで~?」
志希「途中でめんどくさくなって、前のクレイジーカオスケミカルショーをもじってケミカルカオスラブリーになった!」
フレ「フレちゃんラブリー担当!」
志希「それで、chemical chaos lovely(ケミカル カオス ラブリー)だと頭文字がCCLで収まりが悪いから、
chemical chaos cute(ケミカル カオス キュート)にしたのだー!」
フレ「頭文字CCCだ~。シキちゃん策士~!」
志希「策士じゃなくて、錬金術師だよー!」
輝子「……と、するとそこまで考えてたところに割って入ってしまったのか……すまん……」
志希「にゃは、謝ることないよ~。輝子ちゃんをラジオに呼んだのは、何を隠そう……あたしだったのだー!」
フレ「えぇ~~! でもプロデューサー知らなかったよ?」
志希「だって言ってないもん」
輝子「……もしかして……プロデューサーの机の下にいること分かってて、落ちやすいよう書類に細工したのか……」
志希「輝子ちゃん正解~! ちひろさんにアロマオイルを差し入れて交渉したの。正解記念にラベンダーのアロマオイルをプレゼント。
リラックスできるよ~」
輝子「……おぉ……ありがとう……」
フレ「プレゼントで誤魔化さないでよ~! フレちゃんは激おこぷんぷん丸なんだぞっ! プンプン!」
志希「わーかった、こーさんっ! ちゃんと話すよ……。輝子ちゃんは頼めば来てくれると思ってたけど、自分から来て欲しかったの」
フレ「自分から……あぁ、そっか。も~、諸葛孔明シキちゃんにしてやられちゃったか~」
志希「ご~め~ん~。マカロン奢るよ~! 許してマカロン! なんちゃって~」
フレ「フッフ~ン! そのらしくない言葉遊びと照れ顔に免じて許してマカロン~」
輝子「……マカロン……汎用性高いな……マカロン……私も真似しよう」
志希「ごめん真似しないで恥ずかしいから、あたしが……」
フレ「いやいや~! マカロンブーム起こす勢いであたしがマカロン言いまくっちゃうよ! これからはマカロンデリカだよー!」
輝子「フフ……マカロンデリカ……いつもより語呂悪いな……」
フレ「ショーコちゃんにつっこまれた!」
輝子「志希ちゃんがケミカル担当で……フレちゃんがキュート担当なら……わたしがカオス担当なのか……フフ……
カオス……いい響きだ……」
志希「ん~、そうでもあるし、そうではない~」
フレ「店員さ~ん! 注文お願いしまーす!」
輝子「……つまり、どっちなんだ……?」
志希「カオスっていうのは、混沌とした状態、何も決まってない状態。何物でもないってことは何にでもなれるし、
想像もしないようなどんなことでも起きちゃうんだよ。ワクワクしちゃうよね!」
店員「お待たせしました。ご注文承ります」
フレ「マカロン3個追加~! 味は今まで以外ので、キミのセンスに任せる!」
志希「あ! あたしバニラ味!」
輝子「わたしは……お任せ……」
店員「一つはバニラ味で、残り二つはお任せですね。かしこまりました」
フレ「よろしく~」
輝子「……何者でもないのがカオスだから、カオス担当は空白なのか……?」
志希「始めの構想ではあたしとフレちゃんだけで考えてて、カオスの部分はトークかゲストって感じにしてたんだよね~」
フレ「ちひろさんに頼んではいたけど、輝子ちゃんが来るかどうかは当日までわからなかったから?」
志希「イグザクトリィ! で、蓋を開けてみるとフレ志希輝子の3人体制になってたから、タイトルどうしよっかにゃ~?
ってなったのだー!」
輝子「……わたしはメタルミュージックコーナー専属だから、タイトルには入らなくていいぞ……」
フレ「カオスミュージックコーナーだよ~、……ってツッコミしたものの、あながち間違ってない……」
志希「今となってはメタル専門だからにゃー。でもタイトルに輝子ちゃんの要素もどこかに入れたい。うーん……」
店員「お待たせしました。こちらがバニラ味、こちらがキャラメル・フルール・ド・セル、塩キャラメル味、
こちらがカシス・ロマラン、~ローズマリーの香るカシスとブルーベリーの香るコンフィチュールを添えて~になります」
志希・フレ・輝子『おぉー』
――第3回収録当日 某スタジオ――
フレ「……で、結局マカロン食べてたらラジオの事を忘れちゃって今に至る……」
志希「仕方なーい!」
フレ「今すぐ決めなくちゃいけないこともないけど、輝子ちゃんのことも考えると早く決めたいよ~」
志希「フ~レ~ちゃん~。焦っても良い考え浮かばないし、まずは目の前の第3回だよ~」
フレ「でーもー! ……ん、今日はあたしでも分かる。この香りはラベンダー!」
志希「せいかーい! この企画をもらったとき、ラジオで何ができるんだろうって考えたんだー」
フレ「番宣? 告知? ゲストやリスナーとの交流?」
志希「そう! 交流! リスナーの手紙読んだり、フレちゃんや輝子ちゃんと話して、ラジオの中でみんな化学変化していくの」
フレ「交流することが化学変化なの?」
志希「人間関係は化学変化なのだよ! 手紙を通じたり顔を向け合って話すことでヒトは化学変化を起こすの。
例えば今のあたしとラジオで話した後のあたしは同じあたしじゃない。でも物理的には一ノ瀬志希という存在」
フレ「人間関係によってヒトは精神的に変化する、それが『人間関係は化学変化』っていうこと?」
志希「イグザクトリィー! カオスポイント1つプレゼント~!」
フレ「わ~い。ありがと~!」
フレ「ラジオが化学変化を誘発するなら、このケミカルカオスキュートラジオは実験場みたいだね~」
志希「ナーイス着想! 実験場……ガレージ……ラボ……」
フレ「うーん、いまいちピンとこないなぁ」
志希「じゃあ発想を変えて、あたしとフレちゃんと輝子ちゃんの共通点ってなんだろうね」
フレ「みんなかわいい女の子でアイドル!」
志希「それは広義だにゃ~。346アイドル全員当てはまっちゃうよー」
フレ「ん~、ぜんぜん思い浮かばない……」
志希「今は3人の共通点が見つからないけど、ラジオで化学変化していくうちに見えてくると思うんだよねー」
フレ「ラジオしながらみんなで見つける……。いいね~、それ!」
志希「でしょ~? 結局、今のCCCで本決まりかもしれないけどね~」
フレ「CCCって略し始めたら定着しちゃうから、略した呼び方ダメぜったい!」
~~ON AIR~~
フレ「ねぇねぇシキちゃん」
志希「な~に~? フレちゃん」
フレ「いつの間にか8月が終わっちゃったね~」
志希「早いね~。つい最近まで7月だと思ったのにね~」
フレ「シキちゃんはこの夏、どこかお出かけした~?」
志希「ん~。 あ! 飛鳥ちゃんと山奥まで失踪して一緒に旅館泊まったー!」
フレ「えぇっ! (声色変えて)一ノ瀬さんわたくしというものが居ながら他のオンナとお泊りなんて……!!」
志希「(声色変えて)仕事だったから仕方がなかったんだ……!」
フレ「いつも仕事仕事って、わたくしをないがしろにして……!」
志希「そんなことないよフレデリコ! ボクはキミがイチバンさ!!」
フレ「シキオ……! わたくし、考えすぎていましたわ。わたくしもシキオが一番ですわ!」
志希「(声色戻って)フレデリコ、チョロインだねー」
フレ「(声色戻って)えへへー、短くまとめたらチョロくなっちゃった~」
志希「ちょっとお嬢様っぽいのが桃華ちゃんに似てたね」
フレ「あ~、バレちゃったか~! ちょっとモモカお嬢様を参考にしてみたー」
志希「桃華ちゃんといえば~、良い香りのハンカチを持ってるんだけど……先にタイトルいっちゃおう~!」
フレ「そうだね~! タイトルコールしちゃおう~! せーのっ」
志希・フレ『“フレ志希のケミカルカオスキュートラジオ”はっじまっるよー!』
志希・フレ『はい拍手~、パチパチパチパチ~』
志希「みんなー! ラビュー! 最近あっついよねー! 夏バテ気味なキミにはペパーミントとラベンダーと
ジェニパーを混ぜた芳香浴がオススメだぞー! 一ノ瀬志希でーす。そしてー」
フレ「あたしはチョコの香りだけでも元気になっちゃうぞ! 宮本フレデリカだよ~! みんなー! ラビュー!」
志希「いやいやフレちゃん、アロマオイルにチョコは無いよ~」
フレ「ガーン! フレちゃんショックー!」
志希「カカオの天然香料があるから、チョコっぽい香水も探せばあるかもね」
フレ「あ、そういえばさっき言いかけてたのはなんだったの? モモカお嬢様について」
志希「桃華お嬢様はいつもバラの香りがするんだけど、香りの付いてるハンカチを身につけてるのもあるんだよねー。
中世ヨーロッパ貴族の香手袋、現代版って感じであたし好きだなー」
フレ「な~るほど~。あたしが抱きついちゃうのもバラの香りに誘われてるからだな~!」
志希「良い香りの蜜に誘われちゃうのかな? ミツバチデリカだね!」
フレ「その名前は未央ちゃんに怒られそう! ……って、それはミツボシだった!」
志希「さて一つ目のコーナーは」
志希・フレ『カオスレターのコーナー!』
志希「じゃ、さっそく読みまーす。カオスネーム『世界線をいくら越えても幸せになれない』さんからいただきました。
サンキュー! 不思議なセンスオブワンダーに頼らなくても幸せは近くにあると思うよー。
えーっと、なになに……最近アニメ映画で恋愛ものが大ヒットしていますね。
私も先日観て、恋って良い物だなと思いました。そこで質問ですが、宮本フレデリカさんの恋バナが聴きたいです。
よろしければ教えてください……だって~」
フレ「フレちゃん狙い撃ち!? シキちゃんには聴かないの?」
志希「あたしは香りの神秘に恋して香りの虜なのー! はい、しゅーりょー!」
フレ「早い! うーむ、恋バナか~」
志希「ちなみに今回のカオスレベルは1! もうちょっとひねろう! ところでフレちゃん整った~?」
フレ「整いました!」
志希「じゃー、フレちゃんの恋バナ。いってみよー!」
フレ「フレちゃんが中学二年生になったばかり、厨二時代のお話だよー」
フレ「あふれんばかりのパリジェンヌ感で有名人だったから、クラス替え直後でも周りほとんどの子が顔見知りだったの」
フレ「でもそのときの隣の席の子は全然面識なくて」
フレ「更に仲の良い子が居なくって、声を聞くのは意見を求められたときだけ。前髪長ーい寡黙な男の子」
フレ「休み時間は延々と文庫本や、分厚いハードカバーの本を読んでたんだー」
フレ「あるときフレちゃん気になって聞いてみたの。『何でそんなに本読んでるの?』って」
フレ「その男の子は『上手な言葉の遣い方を知りたい』って答えたんだ」
フレ「『しゃべられないわけじゃないんだから、本読まずに友達と話せばいいじゃない』って話したら」
フレ「『自分の気持ちを上手く言葉に表せない。相手の気持ちもよく分からない』」
フレ「『だから、誤解なくちゃんと気持ちを伝えられるように本を読んで学んでいるんだ』って言うの」
フレ「なんでそこまで真面目に考えているのか心底わからないって顔したら」
フレ「その子がカバンの中から一冊の文庫本を差し出して『貸してあげる』って一冊の本を貸してくれたの」
フレ「言葉遊びが有名な小説家の本で、読んだ中二のフレちゃんはまさに目からウロコだったんだよー!」
フレ「言葉の遣い方ってそういうことか~、日本語面白い!って思って」
フレ「同い年でこんなに大人っぽい考え方する人居るんだーって思ったんだよね」
フレ「翌日に『面白かった』って返したら、すごい驚いた顔して」
フレ「その顔がいつもの大人びた澄ました顔から急に年相応の子供っぽい顔になって面白かったんだ~」
フレ「大人びた考え方を聞いたときに気になって、そのギャップを目の当たりにしたときにときめいたのかなー」
フレ「胸がキュールールン♪ ってやつだね!」
フレ「後から聞いたんだけど、返してもらえると思ってなくて小説捨てる気分で貸したんだって。フレちゃん見くびられてた!」
志希「それで~それで~? 恋する中二フレちゃんどうしたの!?」
フレ「その男の子、クラスの優等生・委員長・学校のバスケットボールエースプレイヤー・妹の友達の同級生にまで手を掛ける
最低男だと判明してフレちゃんの恋は終わりを告げた……」
志希「本を読んで学んだ言葉の遣い方を発揮したんだねー」
フレ「この上なく最悪な形で発揮してたよー、っていう……」
輝子「(ガチャ)フレちゃん元気出せ。傘の立派なシイタケをあげよう。ヨシヨシ」
フレ「!!……輝子ちゃん優しいね。シイタケはフライパンで焼いて醤油を垂らして美味しくいただくよ……けど、あのね」
輝子「天日干しして出汁にして美味しくいただくのも、いいぞ」
志希「輝子ちゃん来たし、次のコーナー行っちゃおう~!」
輝子「カァァァァオスミュージックコォォォナァァァァ!! 冥界より産まれいずる化身! 鋼鉄の求道者! その名は星輝子だぁああああ!
ヒャッハァァアアアアアア!!(大体シャウト)」
志希「輝子ちゃん今日もよろしくー。今回は名乗りがちょっと変わったね」
輝子「悩んでたら……蘭子が『我が叡智、盟友たるソナタに授けよう』って言って、一緒に考えてくれた……」
フレ「みんな優しいね。友達に感謝! だよね~」
輝子「ふふ……一人で考えてると偏ってしまう……たまには毛色を変えていこうと思う……」
志希「にゃは。どんどん変わっていくのは大歓迎~。じゃ今週の曲いってみよう」
輝子「カオスネーム『孤独なドライブは無名新人の独演場』さんからいただきました。ありがとう……。
リクエストはFukiCommuneの『輝く夜へようこそ!』です」
~~視聴開始~~
志希「おぉ~、力強い歌声」
フレ「輝子ちゃんと同じくらいのハイトーン?」
輝子「……ふふ……声質の違いでわたしの方が少し高く聞こえるくらいと思うけど……ハイトーンは音程の高さよりも、
その状態での響き方が重要……ここまで声量あって……キレイに響かせられるのがすごい……」
志希「この曲はアニメのEDなんだー。尖ってる感少なめでメロディもキャッチーだね!」
フレ「演奏の音圧はやっぱりメタルだよー」
輝子「フヒ……キーボード担当の人が作曲してるから……全体的にキーボードに存在感あるし、キーボードソロもバッチリある……。
良いバンドサウンドだよね……」
~~視聴終了~~
フレ「輝子ちゃん、総括どうぞ!」
輝子「……この曲は公式MVでフル尺聴けるので、是非MVを観て欲しい……。1stアルバムの『Welcome!』では多彩な歌い方が堪能できる……。
こちらはトレイラーMVで……要確認……」
志希「輝子ちゃん……宣伝プロデューサーみたいだね……」
輝子「フフ……わたしは……メタルが音楽界を再燃させてくれると信じている……。メタルは人の心の輝きだからな……(ガチャ)」
フレ「ものすごいメタル大好き発言を残して帰っていった……」
志希「メタルに限らず音楽が人の気持ちを表しているってなんか分かる気がするー」
フレ「思い当たる節あるの?」
志希「楽しい気持ちで歌った曲は悲しい曲調でも楽しく聞こえるってことは……」
フレ「悲しい気持ちで歌った曲は楽しい曲調でも悲しく聞こえるってこと?」
志希「イグザクトリィ。だから演者は気持ちを曲にシンクロさせるよね。気持ちは表情にも表れるの。
フレちゃんの『き・ま・ぐ・れ☆Cafe au lait!』は良い笑顔だったよ~!」
フレ「えへへ~! お褒め預かり恐悦至極~!」
志希「ん~、考えてみれば気持ちを伝えるために音楽が生まれたわけだから、その逆は当たり前かにゃ~」
フレ「当たり前の再確認だね!」
志希「そういえばフレちゃん、ありすちゃんにはラジオの事聞けたの?」
フレ「ちょうど事務所で会ったから聞いてみたんだ~。そしたら……」
志希「そしたら?」
フレ「『嫌です。ぜーったい嫌です! 私の喉が持ちません!』って頑なに断られた……」
志希「ここまで来ると清々しいまでの嫌がられっぷりだね~。フレちゃんなんかしたの?」
フレ「してないよ~! 会う度に抱きついてありすミンを補給してるだけだよ~?」
志希「フレちゃんにとってはオ○ナミンCと同列くらいにありすちゃんがいるのかにゃ?」
フレ「ちがうよ! アリ○ミンEX GOLDと同列だよ!」
志希「でもさ~ありすちゃん偉いよね~。私の喉が持ちません!ってラジオ聴いてなくちゃ言えないよ?」
フレ「ハッ! これはありすちゃんを抱きしめに行かねば!」
――346事務所 休憩室――
鷺沢文香「あら、どうしたんですか? ありすちゃん……急にキョロキョロして」
橘ありす「急に嫌な予感が……。いえ、気のせいですね。気にしないでください」
文香「虫の知らせですか……。女性の勘が鋭いのは右脳と左脳を繋ぐ脳梁という部分が男性に比べて太く、
それにより過去の出来事と合致するか無意識に確認するためと言われています。ですので、言葉で説明できなくとも、
過去の嫌な経験と似た状況にあるのかもしれません」
ありす「嫌な経験と似た状況だなんて……私、今とても幸せですよ!」
文香「……あら、私とお茶してるだけなのに幸せなんて、うれしいこと言ってくれますね」
ありす「!! ……は……はやく飲まないと、こ……紅茶が冷めちゃいます……!」
文香「ふふ……、そうですね。ありすちゃんが淹れてくれた美味しい紅茶なので、温かいうちにいただかなくては」
ありす「……もう、今日の文香さんはいじわるですっ」
文香「ありすちゃん。私も今とても幸せだと思っていますよ……」
ありす「!! ……ホントにいじわるなんですから……」
――某スタジオ――
フレ「何かとても美しい空間が生まれている気がする……!」
志希「女の勘って――」
フレ「だいじょーぶ! フレちゃんのシックスセンスは研ぎ澄まされてるからね! 的中率2割8分1厘だよー!」
志希「そこそこ上等な打率だねー」
フレ「そういえば、始めに自己紹介で話してたジュニパーって聴きなれない名前だけど、どんなアロマオイルなの?」
志希「軽くウッディーでくっきりとしたリフレッシュさせる香り。この香りが神経を明敏にして物事にチャレンジできる
心の状態にしてくれる~。夏バテの無気力感もこれでバッチリ解消!」
フレ「へぇー! 無気力感……あんまりあたしには縁が無いかな!」
志希「使いすぎると体に良くないから用法容量正しく使ってねー!」
フレ「そろそろお別れの時間になってしまいました」
志希「早いねー」
フレ「あれ!? シキちゃんなんか死んだ魚の目してない!?」
志希「今回なんかたくさん話しすぎた気がする……ぴちぴち……ぴちぴち……」
フレ「それあたしの方だから! カオスレターはフレちゃん劇場だったよ!?」
志希「あ、それそれ~。フレちゃんの恋バナって即興で作った創作でしょー?」
フレ「あ! 言うの忘れてた! リスナーの皆さんごめんなさい! あれはフレちゃんが即興で作った嘘話でした! 許してへぺろ!」
志希「あたしは整う整わない言ってたから気付いてたけど、輝子ちゃん気付いてなかったねー」
フレ「輝子ちゃーん! ごめんなさーい!! フレちゃんの完成度の高い即興話でごめんねー!」
輝子『ゴー! トゥー! ヘェェェェエエル!!』(フレ志希のインカムをつんざくシャウト)
志希「にゃははー。フレちゃん地獄行きが決定しましたー」
フレ「ごめーーーん! 今週のお相手は宮本アンドレ・ザ・フレデリカとー!」
志希「一ノ瀬トリスメギストス志希でしたー! みんなー!」
志希・フレ『ば~いば~い!』
~~OFF AIR~~
志希「にゃはは~。今回もおつかれ、おつデリカだよ~」
フレ「シキちゃんじゃないけど、死んだ魚の目しちゃいそう~。ぴちぴち~」
輝子「(ガチャ)……ふふ……おつかれ……」
フレ「あ! 輝子ちゃん! ごめんね! こんな立派な傘のシイタケも渡して励ましてくれたのに……!」
輝子「……謝らなくていいぞフレちゃん……実はあの流れ……志希ちゃんと打ち合わせ済みだ……」
フレ「んなっ……!! も~~っ! シキちゃん~~~!!」
志希「……ぴちぴち……ぴちぴち」
輝子「……次回もよろしく……しるぶぷれ~?」
フレ「はぁ~~。楽しかったし、まぁいいや! こちらこそよろしくしるぶぷれ~!」
お わ り
補足です。
1.『前一人でラジオして惚れ薬作ったとき』と志希が話していたのは“THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 038一ノ瀬志希”収録の
ドラマパートのことを指しています。
2.『飛鳥と失踪した』というのはデレステ、ストーリーコミュ33回のことです。
3.志希からフレデリカのソロ曲についての発言は3rdLIVEBDを観て、入れました。マジ天使でした。
参考文献
『アロマテラピーのレシピ12か月 池田書店 監修 佐々木薫』
『アロマテラピーのための84の精油 フレグランスジャーナル社 ワンダ・セラー著 高山林太郎訳』
前回から時間が空いてしまい申し訳ありません。
前よりも倍の文量でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
少しでも笑っていただけたり、FukiCommuneの輝く夜へようこそ!をグー○ルで検索していただけたら、それ以上の喜びはありません。
作中様々な解釈は作者個人の解釈となっておりますので、ご了承願います。
次回の構想はありますが、少し変わったことをする予定です。気長にお待ちください。
最後に当方のデレステ名刺IDを載せます。早く続きが読みたい!と思っていただけたら、名刺交換してください。
【d18c2e6949】
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