輝子「キノコは友情の証…」 (44)
P「キノコ料理を食べに行こう?」
輝子「地元で良いキノコが…できた…から」
P「そっかぁ、輝子がどこか行こうなん初めてかもな。」
輝子「Pがいくと…キノコも喜ぶ…」
P「よし、いつ行く?」
輝子「フヒ…さすが親友…じゃあ明後日…」
P「よし、スケジュール的に何も問題ないな。」
輝子「ヨロシク…親友…フヒッ!」
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P「ところで場所は?」
輝子「実家近く…」
P「そっかぁ…久々に輝子の家族に近況報告するのもいいな、じゃあ車で行こうか。」
輝子「電車が…いい、迎えが来るから…フフ」
P「(珍しいな…)お、おう。じゃあ弁当買わなきゃな。」
輝子「山菜キノコ弁当…」
P「はいはい。」
輝子「やっぱり、電車は…ボッチにツライ…」
P「俺がいるだろ?」
輝子「フヒ…さすが親友わかってる…」モグモグ
P「それにしても、輝子の弁当美味そうだな。」
輝子「シイタケ! エリンギ! ブナシメジ!…どれ食べたい?」
P「しゃ、車内では静かにな?」
輝子「あ、はい、すみません…」
P「よろしい。じゃあエリンギ貰おうかな。」
輝子「Pはキノコ…好き?」
P「おう、特に焼きたては大好きだな。」モグモグ
輝子「じゃ、じゃあ、同じ…」
P「そうだなー、お揃いだな♪」
輝子「フヒッ…フヒヒ…」
P「お、そろそろ着くぞ。」
輝子「ゴートゥーホームッ!!!!」
P「だから、電車内では静かにな?」
輝子「やっぱり、電車は…ボッチにはツライ…」
P「俺がいるだろ?」
輝子「フヒ…さすが親友わかってる…」
P「それにしても、輝子の弁当美味そうだな。」
輝子「シイタケ! エリンギ! ブナシメジ!…どれ食べたい?」
P「しゃ、車内では静かにな?」
輝子「あ、はい、すみません…」
P「よろしい。じゃあエリンギ貰おうかな。」
輝子「Pはキノコ…好き?」
P「おう、特に焼きたては大好きだな。」
輝子「じゃ、じゃあ、同じ…」
P「そうだなー、お揃いだな♪」
輝子「フヒッ…フヒヒ…」
P「お、そろそろ着くぞ。」
輝子「ゴートゥーホームッ!!!!」
P「だから、電車内では静かにな?」
輝子「あ、はい、すみません…」
P「いやー迎えに来ていただき助かりました。」
輝子母(以降母)「いいのよー、それに輝子のこともいろいろ聞きたいし♪」
P「ええ、輝子さんについては特に目覚ましい活躍していますので。」
母「楽しみだわ―」
輝子「フヒヒ...照れるぜ親友…」
母「あ、そろそろ着くわよ。」
・・・
・・
・
輝「「ゴートゥホーーームッ!!! フヒヒヒヒフハハッアッハッハ!!!」
P「やっぱり実家に帰ると嬉しいもんなんだな。」
輝子「シイタケ! エリンギ! ブナシメジ!マイタケ!!」
P「ちょ、ちょっと喜びすぎ、か?」
父「お、お帰り輝子。」
輝子「ただいま、パパ」
P「パパ?」
父「おう、輝子は可愛いからパパって呼ばせてるんだ。」
P「あ、そうでしたね。」
母「とりあえず今日はどうするの?」
父「飯は家で食べるだろ?」
輝子「食べる、明日はPとお出かけ…」
父「な、何!?じゃ、じゃあ俺も付いていく!」
輝子「パパは…ダメ…」
母「そうよ、パパ。輝子の邪魔をしたらだめよ♪」
輝子「さすがママ…フヒッ」
母「ところで、明日行く場所って…」
輝子「あそこ…」
母「本当にいいの?後悔しない?」
輝子「だいじょうぶ…もう決めたから…」
母「そう、ならいいわ。」
輝子「キノコの力も借りる…フフ…」
P「明日行くのか、じゃあ今夜はお世話になります。」
父「輝子の親友!」
P「プロデューサーでも大丈夫ですよ?」
父「輝子との風呂は渡さんぞ!」
輝子「ママと入るからいい…」
父「…」orz
P「元気出してください…パパ…」
父「パパと呼ぶなー!」
食事も終わり…
母「あら、輝子ったらそんなことが…」
P「ええ、でもその後…」
母「あ、輝子…」
輝子「ママと親友が…ボッチノコーハホシショウコー♪ 」
母「あらあら…」
P「今輝子の話をしていたところだよ。」
輝子「フヒヒ…」
母「あ、そうそう。」
P「どうかしました?」
母「これ後で必ず目を通すこと!いいわね?」
P「は、はい。」
輝子「親友よ…私にも見せて…」
母「輝子はだーめ♪」
輝子「フヒヒ…やっぱり……ひとりボッチ…」
P「開けて読もっと…なになに…
『輝子には幼いころ親友がいた。
その子は輝子のキノコに興味を持っていた。
輝子は友達をすごく信頼していた。
輝子はある日突然キノコを肌身離さず持つようになった。
それに触ろうとすると必ず
「ノオォォマイフレエェェエエンズッ!」
と口にするようになった。』
なんだこれ?まぁいいや、寝よっと。(輝子にも友達がいたんだな…)」
P「お世話になりました。」
母「お話楽しかったわ。」
輝子「バイバイ…ママ…」
母に抱きつく輝子
父「お、おれは?」
輝子「パパも…」ギュ…
父「ふぉぉぉ!輝子ぉ、輝子ぉ!!」
P「だ、大丈夫かな、この人…」
輝子「じゃ、じゃあ行こうP…」ギュ…
Pと手をつなぐ輝子
P「おう、じゃあ、また来ます!」
母「じゃあね~」
P「ところで良いキノコが食べれる場所ってどこだ?」
輝子「ついた、ここ…」
P「キノコハウス亦野?」
輝子「そう…ここがいい…」
P「そ、そうか。」
?「あれ、輝子ちゃん?」
輝子「あ、マスター…」
マスター「久しぶりじゃない!」
輝子「フヒヒ…」
マスター「あら?隣の彼は…」
P「あ、申し遅れました。輝子さんのプロデューサーです。」メイシワタス
マスター「亦野です。って、あら?…そう言うことぉ、輝子ちゃん♪」
輝子「さすがマスター…」
マスター「とっておきのを用意してあるわ、早く入って入って。」
P「おじゃましまーす。」
マスター「芸能人なんですし、地下の特別室へ案内するわ。」
輝子「フヒヒッ…楽しみ…」
P「メニューは…」
輝子「今日は…違う…」
マスター「今回は輝子ちゃん専用メニューよ。」
P「特別メニュー?」
輝子「そう。」
マスター「ええ、特製のキノコを使ったメニューよ。」
P「へぇぇー、楽しみだなぁ」
輝子「頼むぜマスター!」
マスター「久しぶりだけど頑張るわぁ♪」
マスター「はいプロデューサーさん、『特製 亦野キノコディッシュ』よ。」
P「焼きたてのいい匂い…ってあれ?輝子の分はないんですか?」
輝子「私は…」
マスター「輝子ちゃんはコレでしょ?」
輝子「そう…」
P「キノコの盛り合わせと…ハンバーグか。」
マスター「輝子ちゃんのは普通のメニューよ。」
P「え?」
輝子「親友に食べてほしい…」
P「わかった。ありがとう輝子、マスター」イタダキマス
輝子「ど、どう…」
P「美味い!!けどなんてキノコですか?」
マスター「…亦野キノコでいいわ。」
P「それって大丈夫なんですか?」
亦野「たぶん毒はないし大丈夫よ。」
P「まぁ美味しいですし…」
マスター「よかったわ。」
輝子「あとでアレ見せて・・・」
マスター「ああ、わかったわ。ご飯食べたら行きましょう…」
P(アレ?)
P「ふぅ…ごちそうさまでした。」
輝子「フヒヒ…じゃあ私たちはアレを見てくる…」
P「アレって何だ?」
マスター「キノコ栽培場よ、この隣で作っているの。」
P「へー、だからあんなに美味しかったのかぁ…」
マスター(あなたのは別のせいでもあるけどね)
輝子「親友も行く?」
P「おれは腹いっぱいで無理かな。」
輝子「じゃ、じゃあ行ってくる…」
P「おかしい…30分たっても戻ってこない…」
P「様子見てくるか…ってなんだ?足が重いな…疲れたのかな?」
P「っと、たしか…この部屋だったよな…」
P「!?」
マスター「あら…来たのね…」
輝子「フヒ、ここすごいでしょ?」
P(なんだここ…キノコって木から作るんじゃないのか…あたり一面木なんかどこにもない、あるのは動物の死体…)
マスター「美味しい秘密はこの動物になっているからなのよぉ。」
輝子「いきた動物の栄養をキノコに送る…」
P「生きた動物...(そういえば、輝子には親友がいた…)」
マスター「不思議なものでね、この動物たち普通ならウジが湧いてもおかしくない!ってくらい腐ってきているのに、良いキノコが出来るのよぉ。」
輝子「腐りかけ..いいキノコ…」
マスター「小さい動物だと簡単なんだけど、大きい動物だとちょっと成長が遅いのよね、このキノコ」
輝子「これは6年物…」
マスター「何回かなったんだけど、どれもボロボロ崩れ落ちちゃって、全然食べられるような代物が出来なかったのよ。」
輝子「私が育ててたのもそれを分けたもの…」
P(6年前…輝子の親友が消えた頃か…)
輝子「やっぱりただの土じゃ…ダメだった。」
マスター「そんなときにコレが出来たわけ。」
P「それ、さっき食べたキノコ…(その時からキノコに触れると…)」
マスター「そしてそのキノコの苗床がこれよ。」
P「そ、それって…」
輝子「フヒヒヒ…キノコの親友…」
Pが目にしたものは小学生程度の体躯の人間?である。
しかし「人間だった」と形容したほうがいいかもしれない。
なぜなら、人間にあるであろう皮膚がほぼ存在しておらず、あるのはそれに代わりキノコの繊維のようなものが、体中に覆い尽くされていたからだ。
P(輝子のキノコに触ろうとすると、輝子は…!)
マスター「あらぁ..気付いたみたいねぇ...」
P「ああ。あんたのやっていることはただの犯罪だ!それに輝子まで巻き込むな!!」
輝子「Pよ…それは、ちがう…」
マスター「ええ。」
P「な、なにがだ…」
輝子「親友はキノコ、キノコは親友…だから、問題ない…」
マスター「プロデューサーさん…輝子ちゃんはね、今まで全然友達がいなかったのよ。」
P「そ、それがどうした!」
マスター「そんな中、輝子ちゃんの趣味に興味を持つような女の子が同年代にいたのよ?」
輝子「……ひとりボッチだったから…嬉しかった…フヒッ」
マスター「その子と輝子ちゃんはまるで親友…いや姉妹の様に仲が良くなっていったわ。」
輝子「そ、そう。」
マスター「でも幸せは長く続かなかった。 その子がクラスで言われたのよ『キノコお化けの親友だー菌が移るぜ―』ってクラス中から。」
P「そ、それって…」
マスター「ええ、小学生ってそういう遊び大好きじゃない?だからクラスからクラスへ、ドンドンそのうわさは広まったわ。輝子ちゃんは誉められてると思って喜んでたけど、親友の子は違った…」
マスター「その子はその噂が嫌で嫌でしょうがなかったのよ。だから輝子ちゃんに『キノコばっかりいじっている輝子ちゃんは変だよ!』って言っちゃったのね。」
輝子「あれは、悲しかった…」
マスター「それをクラスで言ってから、その子は輝子ちゃんと遊ぶことはなくなったわ。」
輝子「でも、私にはその子しかいなかった…」
P「輝子…」
マスター「でも気付いたの。あの子もキノコの気持ちになればまた『親友』に戻ってくれるってことに。」
輝子「そんな時に見つけたのがこのキノコ…」
P「それって…俺が食べたやつより大きい…」
マスター「ええ。突然このキノコを持ってきて『これを親友に!』なんて言いに来た時は驚いたわ。でもその不思議なキノコを見ているうちに、輝子ちゃんの願いをかなえてあげたくなったの。」
輝子「マスター…良い人…フヒッ」
マスター「ありがとう、輝子ちゃん。それでね、その子に謝罪の意味も含めてここでキノコを御馳走したの、『今まで仲良くしてくれてありがとう。』ってね。」
輝子「親友も食べてくれた…」
マスター「最初は嫌そうだったけど、今までのこともあるし食べてくれたわ。その後あの子は食べ終わってからこう言ったわ。
『御馳走さま、美味しかったよ輝子ちゃん。』
『今までごめんね。ひどいことを言っちゃって…』
『許してくれるの?ありがとう!輝子ちゃん!!』
『あれ、おなかいっぱいだからかな?眠くなってきちゃったよ。』
『あれ?なんだか足も重くなってきたかも…』
ってね。」
輝子「だから…そのキノコは親友の証…」
マスター「一度壊れた絆をもう一度つないでくれたキノコ。」
P「でも…それを食べたら…」
マスター「ええ、たぶんあなたが考えていることで間違いないわ。」
輝子「親友がキノコになっても親友…」
P「こ、こんなのおかしい!」
輝子「P…キノコ嫌いになった…」
マスター「輝子ちゃんのことを悲しませたら許さないわよ!」
輝子「フヒッ…大丈夫…」
P「い、いや、そんなことは・・・」
輝子「ここ…居心地がいい…湿度とか…。ここに住むといいな…親友もそう思う…ね?」フヒヒ
P「お、おれは、先に外にいってるな..って、あれ?体が動かない….」
マスター「あ、やっと体にも回ってきたみたいね。」
P「な、なにをいれたんです?」
マスター「だからさっき言ったじゃない。あのキノコを食べると…になるって。」
輝子「だ、大丈夫…Pも、と、友達になればイイんですよ。私の友達のキノコと…」
P「だ、大丈夫なわけないだろ!はやくここから出せ!!」
輝子「やっぱり…ボッチ…フヒ」
マスター「大丈夫よ、輝子ちゃん。」
P「くそ、足が、足が…」
マスター「また一緒に育てましょ♪」
輝子「マスター…また育てよう…」
マスター「ええ、今度はもっといいのが出来るわ。だって今度は前より元気で大きい動物ですもの。」
P「ま、まて…俺にはアイドルたちが…」
輝子「フヒヒヒヒ…遠慮するな…Pは…し、親友だろ? ず、ずっと…」
P「…」
マスター「あらあら、もう喋れなくなっちゃってるわね。」
輝子「喋れなくても…わかる…だって…キノコだから、フヒヒ…」
マスター「ふふ、そうね。輝子ちゃんとキノコは親友ですものね。」
ちひろ「輝子ちゃん遅いわねぇ…って、あ、帰ってきたみたい。」
輝子「あ、ちひろさん、ただいま…フヒ…」
ちひろ「お帰りなさい。あれ、プロデューサーさんは?」
輝子「…一緒…」ボソッ
ちひろ「全く、アイドルを一人で帰らせるなんて…」
輝子「あ、あの…ココに居ますけどー…」
ちひろ「あ、輝子ちゃんは気にしないでね。」
輝子「フヒヒ…気にしてない…」
ちひろ「って、あれ?そのキノコ…珍しい形しているわね。」
輝子「これは…親友だから…」
ちひろ「そ、そうなの?って,はやくプロデューサーを探さないと…」
輝子「居ますけど…キノコですけど…」
輝子「…みんな気付かない…私たちボッチ…」
輝子「フヒヒヒヒフハハッアッハッハ!!!……」
輝子「それでも、私たち……大親友だからな…フヒヒ…」
おわり。ありがとうございました。
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