速水奏「むっつりだなんて、失礼しちゃうわ」 (106)


好きな人に邪険にされるのが好き。

たとえばそう、私が誰かに対して。

いくら声をかけても、ちょっかいをかけても、その人は簡単に打ち払うだけでちっともこちらをむいてくれない。

私が何をしたってどうでもよくって、私が何をしたって、なんとも思ってくれない。

それって、どんな私でも受け入れてくれてるってことじゃない? 

それがとても楽しいから、なんて。


そんな秘密を漏らしてしまったのはいつのことだったかしら。

ああも赤裸々に口にしちゃって、どうしてだかは覚えてないけれど、その時の私はよほどご機嫌だったらしい。

たしかお相手は加蓮。

もちろん加蓮は、またこの子は変なこじらせ方して、なんて言ってるような、どうしようもないしかめっ面をしていたけれど。

その顔に、その目に。

少しだけ、満足した。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1464873332


読んでいただいてありがとうございます!
過去作も置いておくのでよかったらどうぞ

真面目なの
関裕美「その言葉を、胸にしまって」
工藤忍「まっくろこげのハート」

ほのぼの
千川ちひろ「ライブカメラで幸せをお届け☆」
沙理奈「ここにおっぱいがあるでしょ?」千枝「はい!」
etcetc......

ではでは、おやすみなさい

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