提督「……」

提督「……ああ、そっか」

提督「挨拶とかそんなの気にしなくていいよ」

提督「上官じゃなくなるしさ、時々手紙でも送ってくれればいいって」

榛名「でも……ご実家に嫌われたらと思うと……」

榛名「提督は優しいのですね、榛名にここまで気を使っていただいて……」

提督「え？」

榛名「え？」

提督「ちょっとまって」

提督「確認しよう」

提督「戦争は終わった」

提督「ここまではOK？」

榛名「はい、最終決戦は大変でしたね……」

提督「壮絶だったな」

提督「ここの鎮守府の所属部隊は解散することになった」

提督「これも大丈夫？」

榛名「はい！艦娘は解体されて民間に行くか艦娘のまま軍籍として残るか選ぶことになりました」

提督「よし」

提督「それで……すぐじゃなかったけど期間を決めてどっちかを選んだんだよね？」

榛名「榛名は秘書艦として残りました！」

提督「俺のほうは業務内容の一部を他の鎮守府所属の提督に受け持ってもらうことになった」

榛名「連日遅くまで書類お疲れ様でした」

提督「ほんとに辛かった」

提督「辛かった……」

提督「榛名にも迷惑をかけたな……」

榛名「いいえ！そんなことありません！榛名は大丈夫です！」

提督「無事に引継ぎも終わって今月末に退役します」

提督「あってるよね？」

榛名「はい！大丈夫です！」

提督「……」

提督「……それで、榛名はなにを知りたいんだっけ？」

榛名「とりあえずお義父さまとお義母さまの好みを……」

提督「え？」

榛名「え？」

提督「おとうさんって俺の？」

榛名「はい！でも……先に私のほうでも……」

提督「ごめん、よくわからない」

提督「とりあえず家の親父は酒がすぎだぞ」

榛名「それじゃあ家族みんなで楽しめますね！」

提督「ああ？うん、そうかも」

榛名「はい！」

提督「榛名も酒が好きだったっけ？」

榛名「はい！人並みには飲めます！」

提督「そうか、それじゃあ田舎に帰ったら名物でも何か送るよ」

榛名「いえそんなわざわざ……これからいくらでも食べれますから……」

提督「え？」

榛名「え？」

提督「……」

提督「……まぁ家の田舎の名物はありがちだからな」

提督「口に合うかどうかわからないけどとにかく送るよ」

提督「榛名はこれからどうするんだ？」

榛名「ええっと……」

榛名「子供が大きくなるまでは働きに出るのはちょっと……」

提督「そっか……そういうものかもな」

提督「え？」

榛名「え？」

提督「そっか……」

提督「榛名は子供を持つことを考えてるのか……」

提督「計画的なことはいいことだな、うん」

榛名「はい！」

提督「……」

榛名「……」

提督「それで……相手はだれなんだ？」

榛名「え？」

提督「え？」

榛名「あ、いえその……」

提督「？」

榛名「こんな真昼のうちから……そんなこと……」

提督「いやいや、ごめんそんなこと聞くのは失礼だよな」

榛名「……もう」

提督「ははは、すまんなデリカシーがなくて」

榛名「そんなことありません！」

提督「おおう」

榛名「…………すみません」

提督「……いままでいろいろありがとな」

提督「榛名の助けがあったからここまでやってこれたよ」

榛名「そんなお言葉……榛名にはもったいないです」

提督「退役するから上官としての命令にはできないんだけど……」

提督「すまないが荷物は送ってもらってもいいか？」

榛名「！？」

榛名「最初から同居ですか？」

提督「？」

提督「まあ、できなかった分親孝行しないとな」

榛名「……そうですか……」

提督「そうです」

榛名「最初二人でもすぐに三人以上になるから実家のサポートがあったほうがいいですよね！」

榛名「そのためにもやっぱり第一印象が……」

提督「え？」

榛名「え？」

提督「よし、わかった」

提督「勘違いだったら申し訳ないんだけど……」

提督「俺の実家に挨拶しに来ようとしてる？」

榛名「はい！」

提督「……そっかあ」

榛名「はい！緊張しますけど頑張ります！」

提督「榛名はいまどきしっかりしてて偉いなあ」

提督「……偉いなあ」

榛名「はい！ありがとうございます！」

提督「……」

榛名「……」

提督「……あの」

榛名「はい！」

提督「……なんで？」

榛名「結婚してますしこれからは家族じゃないですか！」

榛名「ちょっとのいびりだって榛名は大丈夫です！」

提督「……」

榛名「……」

榛名「……いじめられるのは大丈夫じゃないです……」

提督「……結婚してないです」

榛名「え？」

提督「……」

榛名「え？」

提督「……」

榛名「でもおなかの中の赤ちゃんは……」

提督「！？」

提督「身に覚えないです」

榛名「……」

提督「ないです」

榛名「……」

榛名「……榛名にもなかったです」

提督「よかった」

榛名「……よかったです」

提督「結婚ってカッコカリのこと？」

榛名「……はい」

提督「俺たち指輪以外に何も無かったよね？」

榛名「……はい」

提督「……」

榛名「……」

提督「どうして何も無かったと思ってたの？」

榛名「……」

提督「大丈夫、怒ってないから」

榛名「……不能だと思ってました」

提督「違います」

榛名「……で、でも！榛名は大丈夫です！」

榛名「辛いけど一緒にのりこえましょう！」

提督「違います」

榛名「じゃあどうして何も無かったんですか！？」

榛名「……」

榛名「……提督はゲイだったんですね！？」

提督「違います」

榛名「……・大丈夫です！」

榛名「最初は偽装結婚でも大丈夫です！」

提督「だから違います、大丈夫じゃないです」

提督「……」

榛名「……」

榛名「……ゲイでインポ」

提督「止めて」

榛名「……はい」

提督「……」

提督「……」

榛名「……」

榛名「……これが」

榛名「……これが運命なら受け入れます」

提督「……」

榛名「……榛名は大丈夫です」

提督「……」

榛名「……」

提督「手を出して」

榛名「え？」

提督「だったらお互いにこの良くわからない指輪はいらないな」ｸﾞｯ

榛名「……え？」

提督「……こんな紛らわしいものがあるから」ﾎﾟｰｲ

榛名「ああっ！？」

ﾁｬﾎﾟﾝ

榛名「そんな……海に……」

榛名「たった一つの……」

榛名「たった一つの提督とのつながりだったのに！」

提督「……」

榛名「ああ……あ……」

提督「……」

榛名「……」ｸﾞｽｯ

提督「俺たちの絆はこんなものに左右されるものだったか？」

榛名「え？」ﾋｯｸ

提督「……こっちに来い」ｷﾞｭｯ

榛名「……えっ」

提督「……いつまでもついて来い」

提督「……こんどは任務じゃない指輪を買ってやる」

榛名「あっ」

提督「……」

榛名「……んっ」

提督「……ちゃんと体にもしるしをつけなきゃな」

榛名「……そんなっ……まだ明るいうちから……」

提督「……だめか？」

榛名「……」

榛名「……榛名は大丈夫です」

これもうわかんねえな(祝福)

………………
…………
……

提督「……ハァハァ」

榛名「んっ……」

提督「……榛名っそろそろっいれるぞ！」

榛名「……きてください」

提督「……」

榛名「……」

提督「……」

榛名「……」

提督「……」

榛名「……あの」

提督「……勃たない」

榛名「え？」


榛名「え？」




おしまい

ダメみたいですね(呆れ)