ちひろ「苦情がかなりきてますよ」 (36)

P「えっ」

ちひろ「それもほとんどがセクハラ……とうとうアイドルに手を出しましたね? この鬼、悪魔!」

P「ちょ、落ち着いてくださいよ。俺は何もしてませんって」

ちひろ「セクハラは本人がそう感じたら成り立つんです。言い逃れはできませんよ!」

P「えー……じ、じゃあ教えてください。誰からどんな苦情がきてるんですか?」

ちひろ「例えば――」

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ちひろ「卯月ちゃんへのセクハラですね」

P「卯月? ますます身に覚えがないんですが……」

ちひろ「本当ですか~? 私のもとにきてる情報によりますと、何でも卯月ちゃんに個人レッスンを指導していたとか。いやらしい顔で!」

P「? たしかにレッスンを見てくださいって頼まれたこともありましたが。頑張り屋ですからね卯月」

ちひろ「そこそこ暗くなるまで個人レッスンを見届けた後、嫌がる卯月ちゃんの手を無理やり繋いで家まで送っていったそうじゃないですか!」

P「いや、それも卯月の方から手を繋いでもらってもいいですかって……え?」

ちひろ「ほほう、つまりプロデューサーさんは全て卯月ちゃんのせいにするつもりなんですね?」

P「そんな……まさか卯月が俺をハメたっていうのか……。ちひろさん、本当に卯月がそのような苦情をあなたに……?」

ちひろ「いえ、これは凛ちゃんから受けた報告です」

P「」

なるほど(゜д゜)






続けてどうぞ( ・◇・)

P「……卯月からじゃないんですか?」

ちひろ「違いますよ? 卯月は黙って耐えちゃうタイプだろうからって凛ちゃんがこっそり教えてくれたんです。友達思いですよねぇ」

P「ですよねぇ、じゃないですよ! あなたさっき言ったじゃないですか、本人が感じたらセクハラは成り立つって」

ちひろ「デリケートな問題ですし、泣き寝入りってこともあるじゃないですか。あなたはみんなのプロデューサーなんですよ?」

P「うっ、それは……ま、まあそれはそうかもしれません。でも俺はセクハラなんてしないって、苦情が届いた時点で少しは疑問に思ってくれても……」

ちひろ「てへっ☆」

P「おい」

ちひろ「で、でも数が数ですし……激務に耐えかねてついにやったかって気にもなりますよ!」

P「……あの、もしかしてそのセクハラの苦情全部が本人からのものじゃない、とかだったりしませんか?」

ちひろ「他にも例えば凛ちゃんへのセクハラがあったと報告がありましてね?」

P「聞けよ」

ちひろ「凛ちゃんとは愛犬のハナコちゃんと一緒に公園へお散歩に出掛けたりするそうですね?」

P「たまにありますね。時間がある時にふらっと近くを歩いたりとか。でもそれが何か?」

ちひろ「えっとですねぇ……話によればハナコちゃんのリードを凛ちゃんが握って、何故か凛ちゃんに付けられたリードをプロデューサーさんが握りながら散歩してたって……」

P「それが何か?」

ちひろ「変態だー! アウトアウトアウト! 絶対アウトですよ!」

P「……? ああ、そうですよね。俺が二つのリードを持つべきでした」

ちひろ「そこじゃないです! なに女子高生を犬みたいな扱いして平然といられるんですか!」

P「いやあ、頼まれたからつい……あの目つきは断っても断らせない凄味があったもので」

ちひろ「断ってくださいよ! ……って凛ちゃんも何を頼んでるんですか!」

P「でも普段見せてくれないくらい満足そうな表情するんですよ。そんなに愛犬と散歩するの好きなんでしょうねえ」

ちひろ「愛犬と、というか愛犬になって、というか……とりあえずいろいろな問題が浮上しましたがセクハラではないんですね?」

P「当然ですよ。当たり前じゃないですか!」

ちひろ「今のプロデューサーさんからはもう説得力が限りなく0に等しくなりましたけどね……」

P「ちなみにそれを報告してきたのは?」

ちひろ「藍子ちゃんです。おおかた趣味のお散歩中に偶然見てしまったんじゃないですか?」

P「今度は藍子か……」

ちひろ「ちなみに藍子ちゃんへのセクハラも報告に上がってます」

P「……ちょっと待ってくださいね、藍子と変わったことをした覚えがないので」

ちひろ「そうですか? 話によりますと、何でもお休みの日に喫茶店へ呼びつけたあげく長時間もの拘束を強いたとかなんとか」

P「あー…………あー! たしかにそんなこともありました」

ちひろ「これは認めるんですね?」

P「いえいえ、よければお茶しませんかって誘いを受けたんですよ。それで楽しそうにいろいろ話してくれるものですから、あのゆるふわ空間も相まって気づいたら日が暮れてたってだけです」

ちひろ「ふーむ……たしかにそれなら納得出来ます。その話が本当なら、ですが」

P「疑わないでくださいよ……それで、それを報告したのは誰なんです? 首を締めるようでアレですが、喫茶店に長く居たことなんて知りようがないのでは?」

ちひろ「のあさんですね。その時ウェイトレスしてたのに気がつかれなかったようで」

P「えっ、あの人Wワークしてるの!? そっちの方が聞きたくなかったような……」

ちひろ「のあさんへのセクハラもしてますよね」

P「うーん……想像つかないですがどんな件で?」

ちひろ「新しい衣装がやたらコスプレみたいな格好ばかりで、プロデューサーさんの趣味を押し付けてるんじゃないかって」

P「うっ! 決して俺の一存で決まるわけではないんですが、猫耳メイドやバニーガールにカウガール……そう思われても仕方ないかもしれませんね」

ちひろ「ですがまあ、これも本人から来てる苦情ではないので少なくとものあさん本人はコスプレ楽しんでるかもしれませんよ?」

P「コスプレ言わんでください……その苦情はいったい誰が?」

ちひろ「えっと……あっ、これ私がいつも思ってたことでした。てへっ☆」

P「三度目はないぞ千川」

ちひろ「だって最近あんまりコスプレできてないんですよ~」

P「遊びでやってんじゃないんだよ! ……はあ。えーと、まだあるんですか?」

ちひろ「他にはそうですねぇ、響子ちゃんにセクハラしてるとの声が」

P「響子? 何かしたっけなあ」

ちひろ「例えばお弁当を作らせたりとかスーツのほつれたボタンを縫わせたりとか、響子ちゃんの家事スキルをいいように使わせてるかもしれませんよぉって」

P「うーん、別に俺から頼んでしてもらってるわけじゃないんですけどね。たしかにいろいろ世話になってるように見えるかもしれませんが」

ちひろ「響子ちゃんも勘違いして愛妻弁当のつもりで作ってきたりしちゃうかもしれないから、そういうのはいけないですよねぇって」

P「……ん? 何か今回は雲行きが……これは誰からの?」

ちひろ「まゆちゃんです」

P「あっ……」

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