由良「休暇、ですか?」【艦これSS】 (60)
イベントが猫りすぎてどうにもならないリビドーを叩き付けたいだけの人生だった。
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提督「ああ、お前たちの活躍のおかげでこのあたりの制海権は確保できた。次は外洋のルート確保、なんだが……道中の中継基地もないような遠方への遠征になるぶん資材の準備に時間がかかりそうでな。確保した海域の警備と防衛は他の鎮守府が担当することになっているのでその間我が鎮守府は完全なるフリーだ」
由良「えっと、具体的には何日くらいになるの?」
提督「さてな、そこは本部のご機嫌次第というところだろうが……まあ、量が量だ。少なくとも備蓄に五日以上はかかるだろう」
由良「え、そんなに?」
提督「どうした? あまり嬉しくなさそうだな」
由良「そんなことないけど……」
提督「……なあ、由良。何か思うことがあるなら遠慮なくいってくれていいんだぞ。実際の戦闘では私はいつも銃後であれこれ指示を飛ばすぐらいしかできんからな。何かお前たちの助けになれることがあるならなんでもやらせて欲しい」
由良「そんな大げさなことじゃないの。ただお休みの間何をしていいか分からなくって……」
提督「ふむ……そういえばうちには長良型はお前しかいなかったな。姉妹艦がいないとたしかにこういう時に立ち位置に困る、か」
由良「えっと……」
提督「ああ、いや、責めているわけではない。うちはまだ結成からそう間がないからな。姉妹艦同士でグループが完結しているところに加わるのには体力がいるだろう。そこは分かっているつもりだ」
由良「何か一人でもできる趣味とかあればよかったのかもしれないけど、私そういうのよく分らなくって……それでお休みの間どうしたらいいのかなって」
提督「ふむ、そうか……」
由良「あの、提督?ちょっとどうしようかなって思ただけだからそんな真剣に考えてくれなくても、由良は大丈夫だから、ね?」
提督「由良さえよければ、なんだが」
由良「?」
提督「一緒に街に出てみないか。車も出すぞ」
由良「え?」
翌日 鎮守府工廠脇
提督「おう、来たか」
由良「おはようございます提督さん。今日はよろしくお願いしますね」
提督「あはは、そう固くなるな。元々俺も街に出ようとは思っていたし、それに、なんだ……お前さんみたいに見目のいい女性を車に乗せてどこかに出かけるってのは男の身分としてはそれだけでそれなりに嬉しさのある事なんだ。ガチガチに畏まられるとかえってこっちが申し訳なくなる」
?「うわぁ、提督ってばそういうこと言っちゃう人だったんですか。由良にすけべなことしたりしないでしょうね」
提督「女性経験無いなりの精一杯小粋なトークをすけべってお前……」
由良「……夕張?」
夕張「やっほー由良。提督とお出かけだって。今日は提督のおごりで美味しいランチお腹一杯食べられるわよーいいなぁ」
提督「だったらお前も来ればいいだろ」
夕張「そうしたいのはやまやまなんですけどねー。深夜アニメの録画が溜まってるから今日はその消化をしないといけないんですよ。お休みはまだあるんですしまた誘ってください」
提督「お前の暇がついたらそうしようか。土産、何が良い?」
夕張「クッキー生地の美味しいメロンパンを売っている移動販売車のことこの前テレビでやってましたよね。もし向こうで見かけたらそれをお願いします。なければ何か洋物の甘味が食べたいです」
提督「分かった。じゃあそろそろ出てくる。留守は頼んだぞ」
夕張「はいはーい。車はいつも通り裏に回してるので安全運転でいってらっしゃい」
提督「おう。由良、こっちだ」
由良「あ、はいっ」
道中 車内
由良「提督さん、夕張と仲がいいのね」
提督「ああ、うちに配属された艦娘の中では古参だからな。付き合いは長い。着任してすぐの少人数での運営をしていた時分には秘書艦として随分と世話になったもんだ」
由良「ふーん、そうなんだ」
提督「―――この車な、エスティマっていうんだが」
由良「うん、大きい車。提督さんこんな車乗ってたのね。ちょっとびっくりしちゃった」
提督「8人乗れる。まー嫁さんも子供もいないのによくもまあこんなでかい車を買おうと思ったもんだと我ながら思うがね。大きな車ってのは見栄えがするしこれで結構気に入ってる」
由良「由良もこういう大きな車って男の人ーって感じでかっこいいと思うな。お友達を乗せて出かけたりするのも楽しそうだし」
提督「ははは、そう言ってもらえるとオーナーとして嬉しい。ただどうも、提督業ってのは月月火火水水木木金金ってな具合でなかなか乗り回す機会に恵まれなくてな。普段は殆ど夕張に管理を任せっきりなのさ。多分俺よりも彼女の方がこいつのことはよく知ってるんじゃなかろうか。俺の手が無い時に足が欲しければ夕張に言えば運転してくれるだろう」
由良「夕張、運転できるの?」
提督「ああ、ちゃんと免許も持ってる」
由良「知らなかった。艦娘でも運転免許ってとれるんだ」
提督「一応、最低限アクセルブレーキに足が届くかどうかって程度には身長制限があったはずだがな。軍属だから運転教習も大変お得なお値段で受講できますですよ?」
由良「そうなんだ……ねえ、提督さん、由良も運転できるかな?」
提督「由良なら大丈夫だろう。一応手元にまだ俺が免許をとった時の教習本もあるし、俺や夕張に聞けば基礎的なことくらいなら教えられる。興味があるなら手配するよ。運転が出来る人間が増えれば鎮守府全体としても色々と助かるからな」
由良「ほんと?ありがとう提督さん」
提督「ふふ」
由良「なあに?」
提督「何かをしたい、何かが欲しい、そういう気持ちがはたらいてる時はなんとなく楽しい感じがしてこないか?」
由良「え?うーん、そうなの、かな」
提督「艦娘だからって戦闘戦争の一辺倒に生きる必要は、まあ、少なくともうちの鎮守府では無い。勿論護国の盾としてそれらを投げ出すことは許されない立場だとしても、暇な時に息抜きに出来る趣味の一つくらいは持ってても罰はあたらんだろう。ドライブでもショッピングでもゲームでもアニメでも料理でも読書でも、何でもいいんだ。そういう人生の潤いってものを由良が見つけてくれたら私個人としてはとても嬉しいと思う。だから今回こうして由良が車の運転に興味を持ってくれたこともまたとても嬉しい」
由良「提督、さん……?」
提督「ああ、いかんな。また説教臭くなってしまった。俺もいいトシってことかな。そろそろ市街地に入る。時間としては少し早いが昼食をとってから街を見て回ろう」
提督「……どうだ、美味いか?」
由良「うん、美味しいよ?」
提督「そうか……」
由良「提督さん、もしかしてお蕎麦嫌いだった?ごめんなさい、私のせいで……」
提督「ああ、すまん、違うんだ。俺も蕎麦は好きだ。ただ、由良くらいの年ごろの女の子ってのはもっとお洒落な店に行きたがるものと思ってたもんでな。由良が蕎麦好きだとは知らなかったから、てっきり俺の財布に変な気の回し方でもしたのかと思ってな」
由良「夕張がね、提督さんと一緒に食べたお蕎麦が美味しかったって話してるの思い出したの。食堂じゃお蕎麦って食べられないしどんな味なのかなって」
提督「なるほどなぁ。そういえば食堂じゃあ饂飩とラーメンしかないな。こういうちゃんとした店ほど本格的なものは難しいだろうが機会があれば蕎麦の導入も考えてみるのもいいかもしれないな」
由良「夕張が喜びそうだね」
提督「俺も喜ぶよ。天ぷら蕎麦が特に好きでな。ほら、由良にも布教用に海老天を一つ進呈しよう。ざるそばのつゆに軽く浸して食べるのも美味いぞ」
由良「わ、いいの?提督さん」
提督「どうせこの後は市街地を歩き回るんだ。小腹が空いたら適当に食べ歩くさ」
由良「ありがとう。あ、本当だ、この海老天すごく美味しい」
提督「だろう?」
由良「そういえば提督さん」
提督「ん?」
由良「この後はどうするの?市街地に出るってことしか私聞いてなかったよね?」
提督「そりゃあまあ、男女で街に繰り出したとあれば定番のスポットがあるだろう」
由良「?」
ブティック
由良「ど、どうかな?」
提督「おお、由良は黒も似合うなぁ。いつもの制服もいいがこっちも大人っぽくていいぞ。そうだな、トップスを黒にするならスカートはこっちのグレーのやつがいいんじゃないか?あ、こっちの上着も合わせるとシックな感じでいいと思うぞ」
由良「ほんと?じゃあ着てみるね」
提督「―――あれら一式お願いします。支払いはカードで」
店員「ありがとうございます」
由良「ね、着替えてみたよ。どうかな、可愛い?」
提督「んー可愛いというより、綺麗だな。由良はすらっとしているからこういうのもよく似合ってる」
由良「うん、嬉しい。ありがとう提督さん」
提督「とりあえず、会計は済ませといたから今日はそれ着たまんまで歩いてもらおうかな。こっちの制服は車に戻しとくな」
由良「え!?そんな、悪いよ。自分で払うから……」
提督「俺たち提督がな、銃後で執務室の椅子を温めるだけでおたかいお給金貰えるのはこうして部下に色々とお金を回してやりなさいっていうお上のありがたーいお考えのおかげなのさ。着せ替え人形にしてしまった迷惑料と綺麗な娘さんに自分好みの服装をさせることの目の保養へのお布施と思って遠慮なく受け取ってくれたまえ」
由良「えっと、うん、ありがとう……ね、ね、提督さん」
提督「うん?」
由良「提督さんはこういう服が好きなの?」
提督「どんな服装に限らず、似合う物を着こなしてれば魅力的に見えるもんさ。落ち着いた雰囲気の装いが好きというのも否定はしないがね」
由良「なんだか提督さん、女の子の私よりお洒落に詳しそう。どうしてかな」
提督「あ、それ聞いちゃう?」
由良「え?」
提督「いいか、ここだけの話な。―――艦娘の指揮を執るように任命された時に必死に勉強した」
由良「?」
提督「資料を見たら艦娘ってのは年ごろの娘ばかりだというじゃないか。そんな女の園に男一人放り込まれるわけだから、イマドキフウの話題にも通じてた方が円滑なコミュニケーションが取れるんじゃないだろうかー、と、まあそんなアホなことを考えたわけだ。トップスだのボトムだのガーリーだのキュートだの、なんだこの魔法の呪文みたいなのは、と頭を抱えた。凄くな」
由良「ぷっ」
提督「まあ、笑えるよなぁ。やっぱり。自慢にもならんがそれまでほぼ女っ気ゼロの生活をしてたもんでな。耐性の無い環境に溶け込まなくちゃあならんってんで色々テンパった挙句、な」
由良「ふふ。なんだか提督さん可愛い」
提督「今こうして役に立ってるあたり完全な空回りでなかったんだろうがな。由良お嬢様に明るい笑いも提供できたようで私も嬉しい限りですよ。まったくね」
由良「あはは、提督さんは頑張ったんだから笑っちゃ失礼だよね」
提督「むしろ大いに笑ってくれ。笑い話なんだから。それまで触れてこなかった領域に触れる時ってのはまあなかなかどうしてわけの分らない方向に突っ走ってしまったりするもんなんだよな。俺が一等間が抜けてたってのもあるんだろうが」
由良「由良は提督さんのそういうところ、いいと思うよ」
提督「そうだろうそうだろう。そういうヨイショはどんどんしてくれ。提督さんってば褒められて伸びる子だから。気分が上がればこの先の道程にも気合が入る」
由良「次は、どうするの?」
提督「ちょっといいものを見にいく」
由良「いいもの?」
自然公園 桜並木
由良「わぁ、凄く綺麗……」
提督「折よく昨日開花したらしい。折角休みが取れたんだから鎮守府の面子で花見でもしようか、とな。今日はその下見に来るつもりだったんだ。元々はな」
由良「皆でお花見、素敵ね」
提督「一人で見て一人で帰るってのも味気ないからな。今日は由良がついてきてくれてよかった」
由良「私も……私も、今日は提督さんとお出かけできて楽しかったよ。ありがとう、提督さん」
提督「休みの日ってのもいいもんだろう。こうして綺麗な物を見たり誰かと話したり、一緒に過ごしてみたり、こういう人生の楽しみのために日常の職務により真摯に打ち込んでいける、というわけだな」
由良「そうだね。あと数日、由良もそんな風に過ごせたらいいなぁ」
提督「そうだ。由良、休みの日の過ごし方にはもう一つもの凄く非生産的で、しかしとてつもなく魅力的な選択肢があってな」
由良「なにかな?」
提督「昼寝。ほら、提督さんが膝枕をしてしんぜよう」
提督「ここ暫く夜間哨戒やらなんやらでロクにまとまった睡眠もとれてないだろ。枕になるようなものを持ってきてたらよかったんだがな。生憎気がまわらなかった」
由良「いいのかな」
提督「いいんだよ。俺は俺の方でその間やりたいことがあるし」
由良「やりたいこと?」
提督「ほら、文庫本。前々から読んでみたくて買ったはいいんだがこれもまあ例によって読む時間がなくてなあ。花の香りを嗅ぎながら外の陽気の下読む、私なりの贅沢だ。読書の間由良を放っておくのもなんだからな。だから遠慮するな」
由良「えっと、じゃあ、失礼、します?」
提督「おう」
由良「あ、結構気持ちいいかも」
提督「人肌がそばにあると落ち着くんだよな。俺も昔家族で出かけた時は母によくやってもらっていた」
由良「ふあ……ね、提督さん」
提督「ん?」
由良「頭、撫でて欲しいな」
提督「おう」
由良「また、提督さんとこうしてお出かけしたい」
提督「ああ、休みの日なら」
由良「お花見も楽しみ」
提督「そうだな。多分俺が足をやることになるから酒が飲めないことだけは残念だが」
由良「次のお休みはいつかなぁ」
提督「はは、今がそのお休みだろう」
由良「ね、ね、提督さん」
提督「んー?」
由良「ありがとう。おやすみなさい」
提督「ああ、おやすみ」
―――たまの休みはゆっくりしましょう。ね?
由良さんを猫のようにころんと膝の上に乗せてあのさらさらしてそうなボリューミーなサイドテールをなでなでしたいだけの人生だった。
とりあえず初日はこんな感じで
次は駆逐艦ズをハイエースならぬエスティ―マしてわいわいがやがや出かけるのを書いてみたいだけの人生だった。
書き溜めを放出してしまったのでもそっとかかりそうだけど
響「響だよ。先日の遠征で私達第六駆逐隊が全員練度20以上になって改造可能になったのに提督が不在だったせいで改造してもらえなかったよ。暁も雷も朝からそわそわしてたのに完全に放置されてた形だよ。そんな時に夕方になって寝ている由良さんをおんぶして帰ってくる提督に鉢合わせしたせいで皆の怒りが有頂天だよ」
提督「正直すまんかった」
暁「ほんと失礼しちゃうわ!ぷんぷん!」
雷「私達のこと忘れて出かけちゃうなんてひどーい!」
電「あの、司令官さんも悪気があったわけじゃないんですし、そのくらいで……」
響「……司令官は私達の改のお祝いに今晩の夕食を御馳走してくれるお店を下見しにいってくれてたんだよ。そうだよね?司令官」
司令官「…………ワ―ヒビキ―ソレハイワナイヤクソクダッタダロー」
雷「え?ほんと?司令官!私たちにご飯御馳走してくれるの?」
司令官「ウン、ソウソウ。スゴクオメデタイコトダカラチャントシタオミセニシタクテシタミニジカンカカッチャッター」
電「ほら、司令官さんは私たちのことを忘れていたわけではなかったのです。暁お姉ちゃんも司令官さんをあんまり怒らないであげて欲しいのです」
暁「な、なによ……そうならそうってはじめに言ってくれればよかったのに……ねぇ、司令官」
提督「はい、なんでしょう」
暁「一人前のレディーとしてちゃんとエスコートしてよね!約束よ?」
提督「ああ、任せてくれ」
暁「じゃあ、お出かけ用の服に着替えてくるわね」
提督「先に車を出して待ってる。場所は分かるか?」
暁「前と同じ場所でしょ?分ってるわ」
提督「……響、助かった。ありがとう、それとすまなかった」
響「夕食、楽しみにしてるよ。アテはあるの?」
提督「ああ、そろそろ練度が届きそうなのは分かってたからどこでお祝いをするかは前々から考えてた」
響「どんなお店?」
提督「ピザとパスタと、あとはアイスクリームが美味しいところでな」
響「ハラショー、そいつは楽しみだ」
雷「響ー?一緒に行かないの?早く準備しちゃわないとおそくなっちゃうわ」
響「すぐいくよ。じゃあ、提督。またあとで」
提督「ああ」
提督「……そういえば今やってイベントはイタリア艦娘が手に入るんだよなぁ。そもそもログインすら覚束ないうちには関係ない話だけど」
雷「司令官!私がいるじゃない!」
提督「……暁ー、これから行く店は店主さんがイタリア人でな。イタリア語の挨拶分かるかー?一人前のレディーだったら外国の人にもちゃんと挨拶できるよなー」
暁「え……?あ、あ、あ、当たり前じゃない!えっと、へろー?」
暁「暁、それは英語だよ」
提督(かわええ)
電「イタリア料理のお店なんですか?」
提督「ああ。といってもそこまで堅苦しいレストランとかじゃなくてな、イタリア料理がメインのオーダーバイキングみたいなもんだ。店員も全員日本人だから安心しろ」
雷「ねっねっ、響に聞いたんだけどアイスクリームも出るって本当?」
提督「ああ、出る。オレンジに桃にリンゴに苺バニラ味等々からお選びいただけます」
雷「やたっ!凄く楽しみだわ!」
暁「ぐ、ぐーてんもーげん!」
提督「惜しい、それはドイツ語だな」
響「ちなみに、本当はイタリア語の挨拶ってなんていうの?」
提督「ん?あー……ぼんじょーるの?」
響「司令官、運転中にスマホで調べ物をするのは危ないよ……」
ああ、しくじった。やっぱりリアルタイムで書いてると添削が覚束ないだけの人生だった。
でも今更止まるのもアレなんで修正だけ置いて続行する
提督「……そういえば今やってイベントはイタリア艦娘が手に入るんだよなぁ。そもそもログインすら覚束ないうちには関係ない話だけど」
雷「司令官!私がいるじゃない!」
提督「……暁ー、これから行く店は店主さんがイタリア人でな。イタリア語の挨拶分かるかー?一人前のレディーだったら外国の人にもちゃんと挨拶できるよなー」
暁「え……?あ、あ、あ、当たり前じゃない!えっと、へろー?」
響「暁、それは英語だよ」
提督(かわええ)
提督「ここだ」
電「なんだか、喫茶店みたいなお店ですね」
提督「実際昼はカフェやってるみたいだぞ。コーヒーが好きなら昼に来てみるのもいかもしれんな」
電「苦いのは苦手なのです……」
提督「んー?甘いのもあるんだぞー?カフェオレとか、コーヒー牛乳なんかもあるからな」
電「ほんとうですか?それなら来てみたいかもしれないのです」
提督「まあ、今日のところは夜の営業を堪能するといたしましょう」
電「なのです!」
店員「いらっしゃいませー」
暁「いぎない!」
店員「!?」
提督「暁はまだやってたのか」
響「暁、それはトルコ語だよ。たしかにトルコアイスは美味しいけど」
雷「そういう問題なの……?」
電「五人、禁煙席でお願いするのです」
電「このチーズすっごい伸びるのです!」
雷「あ、気を付けて電。服が汚れちゃうわ」
提督「そう、スプーンで少しだけ持ち上げてフォークで一口サイズに巻き取るんだ」
暁「こ、こう?」
提督「そう。上手いな暁。そうやって上品に食べれば服が汚れないぞ」
暁「ふふん。一人前のレディーとしてこれくらいお茶の子さいさいよ?」
提督「そうか。じゃあ今度機会があればそういうお上品な場で使うテーブルマナーを教えてやろう。覚えることが多くて面倒だが一通り身に付けておけば色々と恰好いいぞ?」
暁「ほんと?ありがとう司令官」
提督「おや、響は?」
雷「ドリンクバーを見てくるって言ってたわ」
提督「ん、そうか。俺もコーヒー見てこようかな。お前たちは何を飲む?とって来るよ」
雷「オレンジジュースがいいわ」
暁「私はカルピスをお願いするわ」
電「私もオレンジジュースがいいのです」
提督「あい分かった。ちょっと待ってろ」
提督「どうだ。何か欲しい飲み物はあったかね」
響「ああ、司令官。このメロンソーダというのに挑戦してみようかと悩んでたんだ」
提督「炭酸か。響ははじめてなのか?」
響「うん。試してみたいけど飲みきれなかったら困るから」
提督「なら試しに飲んでみてダメそうだったら残りは俺が飲もう」
響「いいの?ありがとう司令官。じゃあ、試してみようかな」
提督「……どうだ?」
響「……ショワショワする。口がいたひ」
提督「ははは、慣れたらこういうのも大丈夫になるんだがな。じゃあ、失礼して……ああ、メロンソーダだな。久しぶりに飲んだ」
響「ねえ、司令官」
提督「うん?」
響「司令官がはじめて炭酸を飲んだ時ってどんな感じだった?」
提督「あー、俺の場合多分初めての炭酸は炭酸飲料じゃなくて炭酸発泡酒だった」
響「お酒?」
提督「ああ。母方のじいさんがな、家に行った日の晩になるといつも縁側で美味そうにビールを飲んでてな。祖父さん自身にも止められてたんだが気になって気になって、ある日目を盗んでぐびっとやって……」
響「やって?」
提督「一発でころりとばたんきゅーさ。起きてみれば母と祖母さんに祖父さんはこってり絞られてるわ父は俺の転がってる横で居心地悪そうに座ってるわで、なかなか大事だった」
響「ふふ、提督もそういうことするんだね」
提督「まあ、子供だったからな」
響「私は、私はね提督。こういうお店にくるのもはじめてだし、パスタもピザもはじめて食べたよ」
提督「そうか」
響「司令官の運転する車に乗って姉妹達と出かけるのだってはじめてだった。温かい湯船に浸かって、皆でご飯を食べて、そして皆と一緒に寝る。皆皆艦娘になる前の私にはきっと想像もつかないような経験だったんじゃないかな」
提督「……」
響「提督。私は艦娘になれてよかった。目覚めた世界はいつか思っていたほどには平和な海じゃなかったけれど……私は提督の鎮守府にこれてよかった。いきなり何を言い出すのかと提督は思うかもしれないけど、改めて提督に言っておきたかったんだ。だから、ありがとう提督」
提督「……ああ」
雷「あ、提督と響いたー!」
提督「おう、雷。すまんな、思ったよりグラスが大振りでな。ちょっと一人じゃ持ちきれそうにないからどうしようかと思ってたんだ」
雷「そうなの?そういうことなら私にまっかせて!」
提督「ありがとう雷。助かるよ。二つ持ってくれ、もう二つは俺が持つから」
雷「はーい!」
提督「……なあ、響」
響「なに?」
提督「俺は戦後の生まれだからお前たちの苦しみも思いも当時生きてた当事者として共感はしてやれん。だがな、お前が妙にしおらしいから一つ宣言しておいてやろう」
響「?」
提督「お前が今神妙に感謝してるあれもこれもうちの鎮守府じゃ至極ありふれたことだ。陳腐極まりないことだ」
響「そんなこと……!」
提督「だから!これから幾らでもそういう普通の日常で過ごせるんだよ。お前らは。だからいちいち大袈裟に俺に感謝とかするな。聞いてるこっちがこそばゆくなる」
雷「なーにー?また二人で内緒の話?」
提督「なんだー?嫉妬かー?心配するな。俺はお前ら姉妹を贔屓したりはしないから。等しくお前たちはちんちくりんだ!おらなんだか結婚もしてないのに父親になった気分だぞ!」
雷「ちんちくりんってひどーい。そんな酷いこというパパなんかきらーい」
提督「……やべぇ、思いのほかダメージがでかいぞこれ」
雷「パパーパパー私アイス食べたいなー」
提督「ひーこそばゆいからやめてー」
響「ねえ、パパ」
提督「ぐへー響まで」
響「―――それでも、やっぱり私はお礼を言いたいんだよ。これから先もこんな気持ちで沢山沢山生きていかなくちゃいけないんだね」
提督「……そのうちそれが当たり前になるように、そのために私たちは戦ってるんだよ」
響「そうかな、そうかも」
雷「パパー電が舌火傷して冷たい飲み物欲しがってるから早く持って行ってあげないと」
提督「おい、どうしてそれを先に言わない!電ー!今オレンジジュースがいくぞー!
雷「……ね、なんの話してたの?」
響「私達に優しくしてくれてありがとう、ってお礼を言ったんだ。こそばゆいから止めろって言われたけど」
雷「そう。何かお返しができるといいのにね」
響「うん。私もそう思うよ」
―――願わくば、あの人と共に望む平和な海を
夕張「あ、お帰りなさい」
提督「ただいま。すまんが手を貸してくれないか」
夕張「……あら、寝ちゃったんですか」
提督「出先帰りの車内って眠くなるからなぁ。仕方ないさ」
夕張「四人仲良しでぐっすりですね。こういうのを見るとやっぱり大きい車っていいですよねぇ」
提督「そうだなぁ」
夕張「起こすのも忍びないですしそっと運んじゃいますか」
提督「ああ」
―――彼女たちの未来に平穏がありますように
ああ、ほんとだ。
<<43はグロ注意です。
荒らしは気にしないことが一番ですわーおほほ
というわけで、駆逐のエスティ―マ小話も終了。こんな感じにお休みの間の鎮守府ネタで書いていくつもりです。
今日が返却期限のDVDがあるのでとりあえず一端ここで中断。
帰ったら再開しまするー
介護ロボットがカラテするとか考慮しとらんよ……
思いの外見終わるのに時間かかりそうなのでもうちょっとだけ
提督「……」
川内「……」
提督「ここ、執務室」
川内「うん」
提督「今日休日」
川内「うん」
提督「今日の秘書艦由良」
川内「うん」
提督「由良はもう寝た」
川内「うん」
提督「……」
川内「……」
提督「お前、ここでなにしてんの?」
川内「夜戦、しよ?」
提督「いや、だから近海の警備は他の鎮守府が担当してるからうちは夜間哨戒はしなくていいんだぞ?」
川内「うん」
提督「うんってお前……」
川内「私達資材の備蓄が済んだら遠征するわけじゃん?」
提督「ああ」
川内「当然一日二日どころでなく日をまたぐわけじゃない?」
提督「まあ、そうなるな」
川内「夜戦演習、しよ?」
提督「なるほど筋は通ってるな」
川内「でしょー?」
提督「でもだめ」
川内「えー!いいじゃん折角いい夜なのにそんな早く寝ちゃうなんて勿体無いよ!」
提督「むしろ提督的には折角の休日くらい業務外でゆっくりしたいのですが」
川内「じゃあ私のこの夜に向けて高まったテンションはどうすればいいのさ。これじゃあ私ゆっくり寝られないよ!」
提督「仕方ないな、じゃあお前が眠くなるまで付き合ってやるよ。バイオハザ〇ド6でいいな」
川内「んー、しょうがないなぁ。分かった。じゃあ、どれやる?」
提督「レオ〇編はだるいからク〇ス編な。ピ〇ースと〇リスどっち使う?」
川内「もちク〇ス!しっかり援護してよね!」
提督「お前のクリ〇突っ込みまくるから援護大変なんだよなぁ」
――――このあと滅茶苦茶「クリィィィィィス!」「キャプテェェェン!」した
一瞬ログインできた。鬼怒が出てた。そのあとすぐに猫ったから相変わらずイベントは出来ない。ムラムラした。よし、書こう。
―――起床ラッパの音が響く
提督「母の起こす声より眠気に効く、とね」
鬼怒「提督ー!おはようございまーす!朝ですよー!今日も張り切っていきましょう!」
提督「おはよう鬼怒。着任初日から気力に溢れているようで感心だ」
鬼怒「ありがとうございます!練度不足なので今回の遠征には参加できませんがその分由良姉さん達にすぐに追いつけるよう鬼怒すっごくすっごく頑張る所存です!」
提督「ん、その心意気やよし。うちの主だった艦娘の艤装が遠征向けに大規模整備中なんで演習はできんがどれ、基礎トレーニングをみてやろう。動きやすい恰好で運動場に出ろ」
鬼怒「はい!了解いたしました!」
霞「で、昨日の川内との徹夜のゲームが祟ってこうしてグロッキーになってるわけね」
提督「ああ、とりあえず上官のメンツにかけて早朝マラソン20キロは完走した。どうも駄目だな。前線を離れてデスクワークばかりだと体が鈍る。一日寝なかったくらいでこれほど体が動かなくなるとは……また鍛え直しだ、クソ」
霞「いい御身分よね。そんな鈍った体でも戦争が出来るんだから」
提督「耳が痛いよ。これじゃあお前たちに指揮官として顔向けできん」
霞「まったくだわ。ほら、執務机にだらけてないでちょっとそこのソファーに横になりなさいな」
提督「……なんで?」
霞「いいから!言うこと聞きなさい!」
提督「あ、ああ」
霞「まったく……普段動かない人間が急に過剰に動いたらこうなるのは当たり前でしょ。どうせクールダウンのストレッチもやってないんでしょ。ちょっと揉んであげるわ」
提督「マッサージか、助かる」
霞「あんた自身の不摂生が原因で提督としての仕事に支障が出たら前線の私達が困るのよ。しっかりしなさいったら」
提督「ははは、すまん……情けない提督で」
霞「情けなくてもなんでも私達はあんたにつき従うしかないのよ。申し訳ないと思うならせめて私達の前ではびしっと背中を伸ばして恰好をつけてなさい。それがあんたの、指揮官の仕事なんだから」
提督「ああ……」
霞「……体力をつけたいなら付き合うわ。こんな情けない提督の姿朝潮姉さんや満潮姉さんには見せられないもの。そのかわり、うんと早起きすることになるわよ」
提督「ありがとう、霞」
霞「ふん!あんたのそういう素直なところは評価してあげるわ。こんな醜態さらさない立派な提督になるまでガンガン行くわよ!ついてらっしゃい!」
鈴谷「あれー提督じゃん。お休みだってのに執務室でなにしてんの?」
提督「ああ、鈴谷か。どうも最近デスクワークにかまけすぎて我ながら鈍っているなと、反省をな」
鈴谷「わーお、提督ってばまっじめー」
提督「鈴谷こそどうした。何か用事か?」
鈴谷「んー、 急にお休みなんて言われてもやること思いつかなくってさー。提督にかまってもらおっかなーって」
提督「……はぁ」
鈴谷「なになにいきなり溜息とかつかれると凄い傷つくんですけど!」
提督「すまん。いや、軍人の気質とうら若い乙女の気質ってのはつくづく合わんものだと思ってなぁ」
鈴谷「なんの話?ていうか鈴谷提督とは結構仲良しのつもりだったんだけど、むしろ私と提督さんって相性抜群でしょ?」
提督「……艦娘ってなんなんだろうなぁ。軍艦で娘とはこれいかに。ウゴゴ……」
鈴谷「哲学!?哲学なの!?やめなよそういう考えても答え出ない類のこと考えるのはさ。ていうか女の子が好意振ってるんだからもっとリアクションないの!?」
提督「……鈴谷は仕方ないなぁ」
鈴谷「なにその駄々っ子あやすみたいな表情。ムカつくんですけどーそんな顔はむにむにしてやるー」
提督「ひょひひゃひぇひゅ(とりあえず)」
鈴谷「何言ってるか分かんないぞーほれほれー」
提督「あしゃごふゃんひゃひぇお、あ?(朝ごはん食べよう、な?」
鈴谷「提督ってばまだ朝ご飯食べてなかったんだ。何してたの?二度寝?」
提督「鬼怒と20キロほど外を走ってた」
鈴谷「へえ。頑張るね」
提督「お前らだって毎朝訓練で何十キロも走ってるだろ」
鈴谷「そりゃあ、私たちは体が資本ですから。そのくらい楽勝ですし?」
提督「若いってのはいいよなぁ……」
鈴谷「あちゃーまた落ち込んでるし。ほらほら朝からそんなんじゃ今度の遠征も成功しないぞー?鈴谷のホットケーキ一口分けてあげるから元気だして」
提督「あっまぁ……!鈴谷お前凄いもん食ってんな」
鈴谷「えーこれくらい普通じゃん?」
申請した有給が何故か無休出勤に変わって深夜から呼び出されるだけの人生だった。有給休暇を大事にしない上司はホロビロ
提督「こんなのばっかり食べてると太るぞー?」
鈴谷「あ、女の子にそういうこと言っちゃう?だから提督結婚できないんだよ」
提督「提督はこれでも海軍の高給取りだからしかるべき場にいけばモテモテなんですー。仕事が忙しくて鎮守府を離れられないから出会いがないだけなんですー」
鈴谷「でもさー、提督ってば私ら艦娘がこれだけ集まった職場にいて浮いた話の一つも無いわけじゃん?お見合いだとか合コンだとか参加したからっていきなり女の人とどうにかなるとは思えないんだよねー」
提督「むしろ職場の部下とほいほいイイ仲になるほうが提督としての適性疑われるだろうに」
鈴谷「そういう風に自己弁護しながら気づいたら独り身のままお爺ちゃんになってたりするんだよー?」
提督「それならそれでもいいさ。お前たちが前線にいる間は自分だけ身を固めて幸せになろうなんて無責任なこと俺にはできん」
鈴谷「ほー、まっじめー。じゃあさ、じゃあさ」
提督「あん?」
鈴谷「もしも提督がいい歳のオジサンになっても結婚できなかったら鈴谷がもらってあげましょう!」
提督「……冗談か本気かわからん」
鈴谷「あー、提督ってば照れちゃってー。可愛いなぁ」
提督「……ったく。いい性格してるな、お前は」
鈴谷「でしょー?そういうところが鈴谷のちゃーむポイントなんだよ」
―――鈴谷褒められて伸びるタイプなんです。うーんとほめてね。
鳳翔「あ、提督」
提督「ああ、鳳翔。おはようかこんにちはか挨拶に迷う時間帯だな」
鳳翔「午前十一時からはこんにちは、だそうですよ」
提督「ほう、博識だな。ではおくればせながらこんにちは、と」
鳳翔「はい、提督こんにちは、です。それで、実は提督にお願いが……」
提督「何かあったか?」
鳳翔「お花見の料理のことなんですが、幾つか直接お店に行って確認したい品がありまして。お暇があればでよいのですが、できれば……」
提督「ああ、分かった。こっちはすぐに出られるがそっちはどうする?」
鳳翔「ありがとうございます。ではすぐに準備してまいりますね」
提督「ああ、そうだ。鳳翔」
鳳翔「はい、なんでしょうか」
提督「赤城と加賀にも声をかけておいてくれるか。荷物が多くなるようなら人手がいるだろう」
鳳翔「はい、分かりました。それでは提督、失礼しますね。また後ほど」
夕張「あら、提督。今日もお出かけですか?」
提督「ああ、夕張もここにいるってことは車が入用か?なんなら一緒に乗せていくが」
夕張「あー、違います違います。遠征に出たら暫く整備ができなくなるので今朝からちょっと本格的に点検してたんですよ。それで、今は休憩中」
提督「そうか、すまんな。こいつの管理を任せっきりにしてしまって」
夕張「いいんですよ。その分暇がある時は色々便利に乗り回させてもらってますし。それに、これで車両の整備っていうのもやってみると結構楽しくて」
提督「ふむ、夕張は機械いじりが好きなのか」
夕張「明石さんみたいに兵器工廠で艤装をどうこう、っていうほど本格的ではないですけどね。あれこれ弄って、車がそれに応えてくれたりそっぽを向かれちゃったり、こういうのって楽しいですよね。私も自分の車が欲しくなっちゃう」
提督「ああ、それなんだがな……」
夕張「どうしたの?」
提督「お前たちが非番の時に足に出来るようにと鎮守府備品の名目で車両購入費を申請してたんだが、今回承認が下りてな。予算はこれだけ、車種に関しちゃこれから吟味するつもりだがどうせうちで免許を持ってる艦娘はお前くらいだしこれの管理も任せようかと、な。こっちなら常識的な範囲内なら幾らでも改造できるぞ。そういうの、やってみたかったんだろ?」
夕張「え、ほんとに?」
提督「一応備品なんであんまり大掛かりに弄る時には書類を書いてもらうことになるが」
夕張「全然大丈夫!わー、わー、どんな子がくるのかしら。今から楽しみね」
提督「そうだなぁ、メーカーのカタログも手配しとかないとな」
夕張「私も見てもいいかしら~?」
提督「ああ、お前の意見も聞きたい。カタログが届いたら声をかけるよ」
夕張「ありがとう提督!―――あ、提督の待ち人来たり、かしら」
提督「ん、ああ、鳳翔。準備は出来た……ん?」
村雨「ごめんね?ちょうどさっき赤城さんと加賀さんが外出申請持ってきてたから勝手に受託しちゃった」
提督「なるほど、それで二人は外出済みだった、と」
鳳翔「はい、あの、電話で呼び戻しますか?」
提督「いや、いい。流石にそれは野暮だろう。村雨も、私のかわりに気を回してくれたのだろう?どうせ休みの間は外出申請に否は言わないつもりだったからな。なかなか優秀な秘書艦ぶりだぞ」
村雨「ありがとう提督ー。私てっきり滅茶苦茶怒られるものだと……」
提督「怒ったりするもんか。ほら、優秀な秘書艦村雨嬢にはご褒美になでなでしてやろう」
村雨「わーい、提督ー」
提督「はい捕獲ー」
村雨「きゃん!?」
提督「自己判断での受託はいいとしてもその後ちゃんと報告してくれてもよかったよなー?ほうれんそうって知ってるだろー?そのために秘書艦には専用のスマホ持たせてるんだもんなー?」
村雨「わーんごめんなさーい!頭わしゃわしゃしないで~!このツインテール綺麗にセットするの結構大変なんですー!」
提督「ぐへへへー貴様はきょう一日下ろし髪で過ごすのだー」
村雨「やーん!村雨のちゃーむぽいんとがー!」
夕張「はいはい提督ー、いちゃいちゃするのはそのへんでねー。鳳翔さんがどうしたらいいか分からなくておろおろしてるじゃない」
鳳翔「え?えっと……」
提督「ちっ、命拾いしたな。まあ、いないものは仕方ない。と、なれば……」
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