【艦これ】バイト艦娘の日常 (178)

初スレ立てです(大嘘

よろしくお願いします

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【金剛の場合】

金剛「霧島さぁーん」

霧島「金剛姉さん、霧島で構いませんよ?」

金剛「あ、うん」

霧島「何でしょうか?」

金剛「ここ、何て読むの?」

霧島「…台詞マニュアルですか……、congratulation、ですね」

金剛「??」

霧島「……」

金剛「…もっかい言って?」

霧島「congratulationです」

金剛「…えー、と…」

霧島「……」

金剛「…霧島ちゃん、もっとカタカナぽく言って?」

霧島「…コングラッチュレイション、です」

金剛「こんぐらちえーしょん、っと」メモメモ

霧島「……」

霧島「…姉さん、何故聞くんでしょうか?」

金剛「えへへ…私、長崎生まれで…」

金剛「英語、全然喋れなくってー…」

霧島「そうでしたか…」

金剛「えっへへ……」

霧島「……」

金剛「…ごめんね?」

霧島「いいですよ」

金剛「…しゃべり方はハイテンションに、か…ふむふむ…」

霧島「………」

金剛「…ねね、霧島ちゃん」

霧島「何でしょうか?」

金剛「練習したいから、聞いてもらってもいい?」

霧島「…どうぞ」

金剛「こほん……へい!提ィ督ゥ!↑」

金剛「英国から来た帰国子女の金剛でぇす!↓」

金剛「ばあにい、らーぶ!(棒)」

霧島「………」

金剛「…どうかなぁ?」

霧島「…ぃ、いいんじゃないでしょうか……?」

金剛「そう!?じゃあ明日、頑張ってみるね!」


~次の日~

金剛「へい、提督!」

提督「あぁ、金剛か」

金剛「今日はいい天気でっすね!↑」

提督「……」

金剛「ぃ、いぇあー…」

提督「おっ、おう」

金剛(マニュアル通り…だよね…違う…?)ダラダラ

提督(不自然すぎる…いろいろと…)

提督「あ、朝から元気だな!」

金剛「はい!ありがとうございます!」

提督「え?」

金剛「あっ、えと、あっ」

金剛「ありがとうございます…でぇーす!↑」

提督「……」

金剛「しゅ、出撃行ってきまあす!↑」

提督「あ、あぁ」

提督「………」

提督「真面目でいい娘なんだがなあ…」ハァ...

【大井・北上の場合】


北上「もー大井っち身体触るのやめてー」

提督「……」

北上「って、提督か」

提督「…それ、セクハラに聞こえるからやめてくれ」

北上「あ、うん」

北上「……」

北上(大井っちって…誰だよ…)

提督「……」

北上「…」ポケー

提督(…やはり、北上も一人で淋しいんだろうか)ムム

提督(あとで妖精さんに建造の要請を出しておこうか)

提督「妖精に要請…ぷっ」

北上「…寒っ」ヘッ

提督「!?」


~数時間後~

妖精「デキタヨー」

大井「軽巡、大井です!」

提督「北上!大井がきたぞ!」

北上「んん?」

提督「ほら、大井も!」

大井「へっ?あ、はい」

北上「あはは…大井っち」

大井「ど、どうも、北上、さん?」

提督「???」

提督「ほら、もっと感動の再会を味わってもいいんだぞ?」

大井「あ、あっ、はい」

大井(そ、そんなコト言われたって、初対面ですよ!?)チラッ

北上(うわ、目合わせないでよ…)ヒキッ

大井(こ、この娘…!フォローしなさいよ!フォロー!)ギラッ

北上(…ああもう、面倒臭いなあ…)ヤレヤレ

北上「提督、提督がいたら感動の再会も台無しだよ~」

提督「あ、ああ、そうだったか!すまん」ソソクサ

大井「……」

北上「…はぁ」

大井「……チッ」

北上「ああ、めんどい…」

大井「何か言いました?」

北上「な、なんにも言ってないよ大井っち」

大井「気安く呼ばないでください!」

北上「そ、そんなこと言ったって、これデフォルトだし…ね、大井っち」

大井「でも、初対面なのにあんなこと言われたって…」

北上「与えられた役目は果たそうよ大井っち」

大井「だから気安く呼ばないでって言ってるでしょ!!」

北上「あ、はい…」

「はいるぞー」コンコン

北上「あ、提督だ」

大井「えっ」

北上「ほら大井っち、仲いいですよ感演出しないと」

大井「仕方ないですね…」

提督「どうだ二人とも」ガチャ

大井「き、北上さんと再会できて良かったですー(棒)」ギュッ

北上「うれしいよー大井っちー(棒)」ヒシッ

提督「そうか、良かったな!」

大井「……」

北上「……」


~大井・北上の部屋~

北上「とにかく、みんなの前では仲いい感じにしとかないと」

大井「…そうですね」

北上「……」

大井「……」

大井「とりあえず二人の時は大井っちって呼ぶのやめてもらえる?」

北上「わかったよ大井っち」

大井「……」ピキッ

北上「分かりました」

大井「…正直、私あなたのこと嫌いだわ」

北上「それは傷つくなあ」

大井「大体なんでベッドが一つしかないのよ!」モゾモゾ

北上「仕方ないじゃん」ゴソゴソ

大井「狭いのよ!どいて!」

北上「ちょっと、抱きつかないでよ~」

大井「べっ、別に抱きついてるわけじゃありません!」ベシッ

北上「あいてて」

大井「あっ、ごめんなさい」

◇ ◇ ◇

チュン チュンチュン

北上「ぅうん…朝?」

大井「すぅ…すぅ……」ギュッ

北上「…大井っち…」

大井「ふぁ…ふぅ……」ギューッ

北上「あっ、そんなにぎゅってしたら痛いよ大井っち」

大井「むぅ…きたかみしゃん……」ムニャムニャ

北上「…ほほう、大井っちも可愛いトコあるじゃん」

大井「ふぁぁ…何…?」

北上「お目覚めかね大井っち」

大井「か、顔が近いわよ…」

北上「大井っちってばツンデレですな」ニヤ

北上「あたしをこんなに抱きしめて、何がしたかったのかな~?」

大井「?!…違、そんなんじゃないわよ!もう、バカ///!!」ゲシッ

北上「いたた、痛いって」

◇ ◇ ◇


大井「…なんてこともありましたね、北上さん」

北上「そうだねぇ大井っち」

大井「前はなんであんなに嫌い合ってたんでしょうか」

北上「嫌ってたのは大井っちだけだよ~」

大井「そ、そんなことは…うぅ」

北上「気にしないでよ大井っち」ナデナデ

大井「き、北上さんっ!」ギュッ

北上「わっ、急にどうしたのさ大井っち」

大井「…好きですよ、北上さん」

北上「あっはは、照れるなあ…でも、あたしもだよっ」

【初雪の場合】

初雪「ほっ…ほっ…」ブンブン


吹雪「は、初雪ちゃんが運動してる…」

深雪「異常事態じゃねえかっ!?」


初雪「ふっ…ふっ…」タッタッタ


吹雪「は、初雪ちゃんが走ってる…」

深雪「…はは、明日は雨だな」


初雪(キャラ付けとは言え、動かないと逆に疲れるし…)

吹雪「初雪ちゃんのポニーテール姿、可愛い…!」

初雪「…それは照れる」マッカッカ

【島風の場合】

島風「これが島風型の制服かあ」バサッ

島風「……」

島風「……」

島風「…これは、うん」

島風「……」

島風「これ、着るんだ…」

島風「……」

島風「…し、試着、試着だからね」

島風「上、短いなあ…」

島風「お腹冷えちゃうかも…」

島風「……」

島風「…なにこのヒモ?」ピローン

島風「…ま、まさか…これ」

島風「……」

島風「…ぱ、パンツ…っ…!?」

島風「……」

島風「…っ…!」ゴクリ

島風「……」スルスル...

島風「……」キュッ

島風「っ……」

島風「…スカート短っ」

島風「…あっ、耳つけてない」

島風「よし…」

島風「鏡、鏡…」チラッ

島風「…ぅぁ…!?」

島風「こっ、これ着て出勤するのは…ちょっと、キツい…」

島風「…でも、頑張らないと」

島風「ねっ、連装砲ちゃん?」

連装砲ちゃん「」

島風「…ってまだ仮採用だし、動かないか」

連装砲ちゃん「」

島風「連装砲ちゃん、どんな子なのかな?」ガシ

連装砲ちゃん「」ブラーン

島風「…ふふっ、島風、行きます!…なんてね」

【曙の場合】

提督「…」カキカキ

曙「…」ペラッ

提督「…」ハンコポーン

曙「…」カキカキ

提督「…」チラッ

曙「…」カキカキ

提督「…」ツンッ

曙「ひゃうっ!?」

提督「……」

曙「な、なに…?」

提督「……アレ、言わないの?」

曙「アレ?」

提督「……」

曙「……??」

提督「……はぁ…」

曙「!?」

提督「……」

曙「……?」

提督「…」ハンコポーン

曙「……!」ハッ

曙「…て、提督、その、」

提督「……」

曙「ぅぅ…」

提督「……」カキカキ

曙「きゅ、急に触らないでよ、っ…ぅ、クソ提督…!」

提督「……」

曙「…や、やっぱりごめんなさ」

提督「次からはすぐ言えるようにな」ニッコリ

曙「はっ、はい…!」パァァ

◇ ・ ◇ ・ ◇ ・ ◇


提督「曙ぉ~」ギュッ

曙「ちっ、触んなクソ!」ドゴッ!

提督「ぐはぁ!!!」

曙「まったく、こんなのが上官なんて…!」フミツケ!

提督「もっと!もっと強くぅっふぅ!」

曙「ほんと情けないわね!このクソ提督!!!」ゲシィッゲシッ

提督「ぶっひいいいいいいいいいい!!!」



朧「最近の曙、こなれてきてるよね…」ヒキツリ

漣「…というより、エスカレートしてますね」ドンビキ

潮「もう見てられないよ…」メカクシー

【隼鷹の場合】

隼鷹(この私、隼鷹は非正規雇用艦娘)

隼鷹(通称・バイト艦である)

隼鷹(私にはたった一つ、誰にも知られてはいけない秘密がある。それは…)

隼鷹(“隼鷹”なのにアルコールが一滴も飲めないのだッ!)


飛鷹「…隼鷹?変な顔してどうしたの?」

隼鷹「おぁ!?飛鷹、いつからそこに?」ビックリ

飛鷹「ずっといたけど…気づいてなかったの?」

隼鷹「…ずっと私一人だと思ってた…」

◇ ◇ ◇

隼鷹(この鎮守府には酒好きの艦娘が数多いる)ソローッ...

隼鷹(…“隼鷹”はいずれも無類の酒好き、と思われがちだが)ササッ

隼鷹(しかし私は下戸である。ならなんで“隼鷹”やってんだよ、とか言うのはやめて欲しい)スッ

隼鷹(ここでは言えない秘密の事情があるのだよ。でも今回は割愛。)サササッ

隼鷹(今日もまた、仕事終わりの飲み会を回避する極秘撤退任務が始まる――)

千歳「あれ、隼鷹?何してるの?」

隼鷹「…はへ?」

任  務  失  敗  !

千歳「なにコソコソしてんの?」

隼鷹「あ、あははー…いやぁこれはそのー…」

千歳「そうだ、これからみんなで飲みに行くんだけど、一緒に行こうよ!」

隼鷹「あー……」

隼鷹「や、やっぱり遠慮しとこうかなぁ~な~んて」

千歳「さ、いこいこ!」ガシッ

隼鷹「えっ!?いや、ちょっと私いいなんて一言も!?!?!」ズルズルー

ガヤガヤ

千歳「はい、着いたわ」

隼鷹「あぁぁ…」

隼鷹(既にダメだ…アルコールの匂いが…うぅ…)

千歳「皆さん、新しい方を連れてきましたよ~!」

那智「おっ、隼鷹か」コクッ

妙高「珍しいですね…こちらにどうぞ」サッ

隼鷹「アッハイ」

千歳「何飲みます?」

那智「隼鷹は酒好きという噂を聞いたが…どうなんだ?」

隼鷹「えーっと…そのぉ~…」アセアセ

妙高「まずは一杯、いってみましょうか!…はい!」

隼鷹(いっ…芋焼酎っ…!)

千歳「さあ、どうぞ?」

妙高「これは私の奢りだから、心配しないで?」

那智「ぐいっといってみろ、ぐいっと!」

隼鷹「へへへへ…えぇー…?」

千歳「はい、持って」

隼鷹「あっ」

妙高「さあ!」

那智「さあ!!」

隼鷹「あ、あぁぁあぁぁああぁああ……」ダラダラダラダラ

隼鷹(うう……うううう………)ダラダラダラ

隼鷹(……飲むしか…ない…っ…!)カッ!

隼鷹「ん…っ……」ゴキュゴキュ

千歳「おお、一気飲みですか!」

那智「やるじゃないか…」

隼鷹「ぷはぁ……ヒック///」

千歳「…隼鷹、大丈夫?」

隼鷹「んんぅ…?ちとせ……///?」スッ

千歳「あ、あの、隼鷹?顔が近いわ…?」

隼鷹「んー…っ///」チューッ

千歳「へ…むぅ///!?」

妙高「うわぁ…」

那智「おお…」

隼鷹「ふあぁぁ…んふふ///」バッ

千歳「あ…ああぁぁあぁ……///」

◇ ◇ ◇

隼鷹「すぅ…すぅ……」

隼鷹「…ふぁ…?」パチッ

飛鷹「大丈夫?隼鷹?」

隼鷹「あ、あれ…?」

飛鷹「まったく、無理しちゃって…」

隼鷹「ごめん…飛鷹…」

千歳「あ、あの……」

飛鷹「あぁ、千歳。隼鷹なら今目覚めたところよ」

隼鷹「…ごめんね~、千歳」

千歳「あっ、あ、隼鷹…その…」ギュッ

隼鷹「へ…?」

千歳「き、昨日の責任、とってもらえますよね…?」ズイッ

隼鷹「え?」

千歳「え…?」

隼鷹「あ、なんかあったっけ…?」ポカーン

千歳「覚えてないんですか…?」カァッ

隼鷹「…うん?」

千歳「…ううっ、初めてだったのに…」グズッ

隼鷹「はっ、えっ、何?何!?」

千歳「も、もう知りません!」ダッ

隼鷹「ぅええ!?ま、待って!私何したの!?」

飛鷹「…ふふっ」クスクス

隼鷹「ま、待ってよ!千歳ー!!!」

【川内型の場合】

那珂「あー、また憂鬱な一日が始まるよぉ~」

川内「そこまで言わなくっても」

那珂「だってー、こんなわざとらしいキャラやらされるなんて思ってなかったんだもん」

神通「あ、あぁ、姉さん、那珂ちゃん!前髪のセット手伝ってください!」わちゃわちゃ

川内「あー…はいはいっと」ドライヤーブオーン

那珂「なんでこんなめんどくさい髪型なのー!」トカシトカシ

神通「ごめんなさい、二人とも…」

川内「もう時間ないしワックスで固めちゃおっか?」

神通「え…それは、ちょっと嫌、かなあと」

川内「問答無用!那珂、やっちゃうよ!」

那珂「がってん!」

神通「あっ、ちょっと!?べたべたになっちゃいますっ…!?」オロオロ

神通「せめてケ○プ使ってくださいよー…!」

川内「よっし、完成!」

那珂「ばっちりだねっ」

神通「全然ばっちりじゃないですよ…」ベターン

川内「…あっやべ!もう朝礼始まってんじゃん!」

神通「こ、これで朝礼出るんですか…」

那珂「ほーら!早くしないとみんなに怒られちゃうよ!」


ガタンッ ドタバタ  ガチャ

バタン!

◇ ◇ ◇

~川内型の部屋~

那珂「今日も疲れたぁー……」グデーン

川内「…だなー……」グデーン

神通「姉さん、あまり言いたくはないけれど、そろそろ時間じゃないかしら?」

那珂「あぁ、夜戦タイム?」

川内「……はぁ、今日もかぁ…」グデーン

那珂「…本当にやりたくてやってるわけじゃないもんね」

川内「全く…昼間頑張って戦闘して夜にはコレ…」

神通「仕方ないですよ、設定ですから…」

川内「昼も騒いで夜も騒いでってガキじゃあるまいしさぁ…」

川内「あたしだって早く寝たいよぉー」ゴロンゴロン

神通「あぁっ、姉さん布団に入ったらダメですよ」

川内「くかぁ…Zzz……」

那珂「寝るのはっや!?」

神通「起きてください姉さん!」ユサユサ

那珂「そうだよぉ!騒いでくれないと逆に違和感感じちゃうって!」ユサユサ

川内「ふぁ…んんっ………」Zzz

神通「…那珂ちゃん、どうしましょう」

那珂「えぇっ!?またアレやるの!?」

神通「こうなったら姉さんは朝まで起きないでしょうし」

那珂「もー!疲れてるのにぃー!!!」プンスカ

◇ ◇ ◇

那珂「…こほん!んっんー…」

神通「那珂ちゃん、準備いいですか?」

那珂「」コクコク

神通「…それでは、頑張ってきてください」

那珂「んんっ、こほん!」

那珂「すぅーっ……」

那珂「夜戦だ夜戦だー!夜戦の時間だぁーっ!!!(川内の真似)」

大井「ちょっと!うるさいですよ!?」

那珂「ひゃいっ?!!」ビクッ!!!

大井「私と北上さんの安眠を妨害しないでくれる!?」イラッ

北上「大井っち早く寝ようよー」グイグイ

大井「はぁい北上さん!……わかったらとっとと戻りなさい…?」

那珂「失礼しましたぁー…」スススッ

ガチャ バタン

那珂「……」タタタタッ

神通「良かったですよ、那珂ちゃん」

那珂「もう…とばっちり……」グデーン

川内「すぅ……すぅ……」

那珂「人の苦労も知らないでー」ホッペグイー

川内「ふぇ…ふひゃふぅ……」ビヨーン

神通「…さあ那珂ちゃん、私達も寝ましょうか?」

那珂「ふあぁぁ…うん、おやすみぃ……」スッ

神通「…おやすみなさい」

パチッ

【伊勢・日向の場合】

伊勢「……」

日向「……」カチャカチャ

伊勢「……」

日向「……」カチャカチャ

伊勢「……」

日向「……」カチャパキッ

伊勢「……」

日向「あっ……」

伊勢「……」

日向「…伊勢」

伊勢「…なに?」

日向「瑞雲が」

伊勢「あちゃー、壊しちゃった?」

日向「…うん」

伊勢「……」

日向「…直して」

伊勢「自分でやりなよ」

日向「ちょっと無理」

伊勢「はぁ…貸してごらん」

日向「ありがとう伊勢」

伊勢「主翼がポッキリ…日向、何やったの?」

日向「…力加減を間違えた」

伊勢「…アロン○ルファあったかなぁ」ゴソゴソ

伊勢「……」ヌリヌリ

日向「それ、匂う」

伊勢「窓開けて」

日向「うん」ガラッ

伊勢「ほい」ピトッ

日向「…くっついた」

伊勢「これでしばらく乾かしとけばオッケーよ」

日向「……」

伊勢「まだ触らないでね」

日向「…分かってる」

◇ ◇ ◇

伊勢「はい、日向」スッ

日向「おぉ、元通りに…」

伊勢「次からは壊さないようにね」

日向「試しに飛ばしてみてもいいか?」

伊勢「え、あぁ、うん」

日向「…ていっ」

瑞雲「」ブーン...

日向「おお、飛んだ」

伊勢「よかったわね、日向」

日向「…ありがとう、伊勢」

伊勢「大切な妹の頼みだもの、気にしないで」

ブゥゥン...グシャッ!

日向「…えっ?」

瑞雲「」カベニゲキトツー

伊勢・日向「「あっ…」」

瑞雲「」プスプス...

伊勢「…新しいの貰いに行こっか」

日向「…うん」

【赤城・加賀の場合】

赤城「……」モグモグ

加賀「……」モグモグ

赤城「……」モグモグ

加賀「……」スッ

赤城「あぁ…それ、最後の唐揚げ…!」

加賀「……」ピク

赤城「……」ウルウル

加賀「…どうぞ」スッ

赤城「!ありがとう、加賀さん…!」

加賀「……いえ」カァッ

赤城「……」モグモグ

加賀「……」モグモグ

赤城「……」モグモグ

加賀「……」モグモグ

赤城「……」モグモグ

加賀「……」モグモグ

赤城「…何もしなくってもこんなに食べられるっていいですね」モグモグ

加賀「…ええ」モグモグ

赤城「……」モグモグ

加賀「……」モグモグ

赤城「……」モグモグ

加賀「…赤城さん」モグモグ

赤城「なんでしょう?」

加賀「カレーはご飯とうどん、どっち派ですか?」

赤城「きゅ、急な質問ですね…うぅ~ん……」

加賀「……」

赤城「飲み物派かしら?」ニコッ

加賀「………なるほど」

赤城「…でも、急にどうしたんです?」

加賀「…作って、みようかと」

赤城「加賀さんが?」

加賀「ええ」

赤城「それはいいですね」ニコッ

加賀「……はい」

赤城「味見は私にさせて頂戴ね?」

加賀「…味見と言わず、全部頂いても構いません」カァァ

赤城「本当?それじゃあ、お願いしますね?」

加賀「…勿論です」カァァ

ガチャ

吹雪「あ、いたいた、赤城さーん!」

赤城「何かご用ですか?」

吹雪「提督がお呼びですよ!」

赤城「わかりました」ガタッ

加賀「…出撃ですか」

赤城「心配いりませんよ、たくさん食べましたから」グッ

加賀「……」

赤城「…いってきますね」

加賀「御武運を」

バタン

加賀「……」

加賀「……」チラッ

加賀(……赤城さんの食べ残し…)

加賀「……」

加賀「……」スッ

加賀「……」モグモグモグモグ

加賀「…ふぅ」コトン

加賀「流石に気分が高揚します」キラキラァ

加賀「……」

加賀(まだご飯粒が残っているわね…)

加賀「……」

加賀「……」ペロペロ

ガチャ

赤城「どうやら提督の気まぐれだったみたい…って、あれ?」

加賀「ぺろぺろ…」

赤城「加賀…さん……?」ヒキッ

加賀「はっ……?」

赤城「それ、私のお茶碗じゃ…」

加賀「………」

赤城「か、加賀さんがそんな人だったなんて…!」

加賀「…待って」

赤城「…やっぱり艦娘なんかやらずに真面目に司法書士目指せばよかったわ」

加賀「悪気はないの」

赤城「嘘よ!嫌がらせなんでしょ」

加賀「だから違」

赤城「っ……!」バッ

タタタタッ

ガチャ ダンッ!

加賀「……またやってしまったわ」

◇ ◇ ◇


提督「……あまり言いたくはないが、お前に原因があるんじゃないか?」パサッ

加賀「…申し訳ありません」

提督「…これで6人目…新しい“赤城”を雇うのも大変なんだからな」

加賀「…はい」

提督「……入れ」

ガチャ

赤城「はい!正規空母、赤城です。よろしくお願いします」

提督「あぁ、期待しているぞ」

加賀「…………」

【川内型の場合:其の弐】


神通「うぅん…今日も前髪が上手く決まりません…」イジイジ

川内「そう言われても…なー那珂ー」ポリポリ

那珂「んーそうだねー」ゴロゴロ

神通「少しは同意してくださいよ…」ハァ...

那珂「……苦労してるのはわかるよー?でも…」

川内「私たちだけじゃ、どうにもできないしなぁ…?」

神通「それは、わかってますけど……」

那珂「…そうだ!」ポン

川内「なんか閃いたのか?」

那珂「うん」

那珂「セットに困るくらいならぁ、いっそウィッグにしちゃえばいいんだよ」

川内「おおっ、那珂、お前にしては名案だな!」

那珂「ちょっ…その言い方、傷つくんですけど…」

川内「あぁ、ゴメンゴメン…で、神通はどう思う?」

神通「…ウィッグ、ですか…」

那珂「やってみる価値はあると思うよ!」

神通「…わかりました、試してみましょう」

神通「…では、買いに行って来ます」

川内「ああ、いいの見つけられるといいな」

那珂「いってらっしゃーい」

バタン

川内「…なあ那珂」

那珂「ん?何?」

川内「実際、あんな前髪のウィッグ売ってるのか?」

那珂「…適当に言っただけだしー…ないかもね?」

川内「無責任だな…」

◇ ◇ ◇

ガチャ

神通「買ってきました」

那珂「あったの!?」

神通「似た形のものがありましたので」スッ

川内「おお、本当だ」

那珂「それじゃあつけてみようよ!」

神通「はい」

神通「……」ゴソゴソ

神通「…姉さん、那珂ちゃん、どうでしょうか?」

川内「…うん、いいんじゃないか?」

那珂「違和感ないしばっちりだよ!」

神通「本当ですか!?」

那珂「これだったら朝も時間かからなくっていいね」

川内「明日からはこれで行こう!」

神通「はいっ」


~後日~


神通「……うぅっ」グスン

川内「じ、神通?どうしたんだ?!」

神通「…ウィッグがバレてしまいました」

川内「なんだと!?」

神通「実は、さっき出撃したとき帰還中の艦隊に遭遇しまして…」

神通「“神通、付け毛ずれてるよ”…って言われちゃって…」

神通「もしかしたら、あらぬ噂を流されないかと気が気ではありません……」

川内「そこまで気にしなくても」

神通「そ、その、は、ハゲ…とか、言われはしないかと……」ビクビク

川内「!それは困る!」

川内「神通がハゲだと私や那珂までハゲ疑惑が上がっちゃうじゃないか!?」クワッ

神通「私はハゲじゃないですけどね…」

川内「…それで、いったい誰に言われたんだ?」

神通「え……」

川内「今からそいつらに釘を刺してくる!」

神通「あ、えっと、天龍さんと木曾さんですけど…」

川内「わかった、天龍と木曾だね!」

神通「えっ、姉さん?!」

川内「待ってて、必ず敵はとってくるから!」ダダダッ

神通「ちょ、ちょっと、姉さーん!?」

【潜水艦の場合】


伊19「…」ゴポゴポ...

伊58「…」ゴポゴポ...

伊168「…」ゴポゴポ...

伊19「…寒い」

伊58「……どーじょー」

伊168「……右に同じ…」

伊19「早く帰りたい…のね」


ゴポゴポ.........


伊19「……」

伊58「……」

伊168「……」

伊19「そういえば」

伊58「どうしたのイク?」

伊19「…なんで今日は三人だけなの?」

伊168「…ああ、うん」

伊58「みんな忙しいみたい…でち」


ゴポ....ゴポポ........

伊58「…はっちゃんはドイツ語教室にいったみたい」

伊168「ゴーヤ、語尾」

伊58「いったみたいでち」

伊19「しおいは?」

伊168「しおいはろーちゃんと一緒に日焼けサロンに行ったわ」

伊19「……あぁ…」

伊58「…冬は日焼け跡消えちゃうから仕方ないよね」

伊168「ゴーヤ、語尾」

伊58「…仕方ないでちね」


ゴポポポ........

伊19「…あれ、まるゆはどうしたのね?」

伊168「スイミングスクールよ」

伊19「あー…あの子泳げなかったっけ?」

伊58「遠泳はしたことないって言ってたでちね」

伊168「…まあ、普通はしたことないわよ」

伊19「…みんな意外と苦労してるのね」

伊58「…でち」

伊168「……」


ゴポゴポ........

伊19「イクも欲しかったのね」

伊168「…何が?」

伊19「なんかこう…特徴的な部分が」

伊58「語尾があるでち」

伊19「語尾以外でね」

伊168「……」


ゴポゴポ........


伊168「…イク、あんたそれサボりたいだけでしょ」

伊19「…イムヤだって本当はこんなことやりたくないくせに」

伊168「確かに日焼けサロンでぼーっとしてたほうが楽だろうけど…」

伊58「毎日毎日寒中水泳よりいいでち」

伊19「こうなったらイクたちも日焼けサロンいくのね!」

伊168「キャラが訳わかんなくなっちゃうでしょうが…」


ゴポゴポ.......


伊58「…足の感覚がなくなってきたでち」

伊19「ゴーヤ、がんばるのね」

伊168「あとちょっとで予定の海域に着くはずだから」

伊58「曳航してほしいでち…」

伊168「甘えないでよ」

伊19「もうっ、仕方ないのね」ギュッ

伊58「イクはやさしいでち」

伊168「…悪かったわね、優しくなくて」


◇ ◇ ◇


ゴポゴポ.......

伊58「…偵察とかめんどくさいでち」

伊168「今日は文句多いわね」

伊19「ていっ」ピト

伊168「冷たぁ?!!」

伊19「にひひ」

伊58「大声出したら敵にみつかっちゃうでち」

伊19「イクの手、そんなに冷たかった?」

伊168「イク!覚えてなさいよ!」ムキー!


ゴポゴポ......

伊168「…そろそろ離脱するわよ」

伊58「帰れるの?やったー!」

伊168「だから騒いだらダメだって……」

伊19「それはイムヤだって同じなのね」

伊168「誰のせいよ……!?」

伊58「わー!イムヤが怒ったでちー!」スィー

伊19「早く帰るのね!」スィー

伊168「まっ、待ちなさぁい!!」



ゴポポッ......

???『………』ギィ...ン.......

【由良・鬼怒の場合】


「―偵察に出ていた潜水艦より緊急入電です――」


由良「……」

鬼怒「…不味いことになったね」

由良「そこで私たちの出番じゃない」

鬼怒「でも……絶望的だよ…下手すれば私たちだって」

由良「…提督が信頼してくれてるんだから、しっかりやりましょ?」

鬼怒「…うん」

由良「それに、あの子に何かあったとあれば」

鬼怒「…うん」

由良「……大丈夫、きっと大丈夫だから」

由良「…今までも、危険なことはあったけど」

由良「今日まで生きてこれてるでしょ?」

鬼怒「……でも、今回だってそうとは限らないよ」

由良「鬼怒…」

鬼怒「あの三人だって、今の今までそう思ってたはず」

鬼怒「でも、こうなってしまったわけだし…」

由良「……そうね」

鬼怒「…ごめん、私らしくなかったかも」

由良「…気にすることないわ」

由良「誰だって動揺して当然よ」

鬼怒「…そう、かな?」

鬼怒「…ねえ、由良」

由良「なに?」

鬼怒「死んだら、どうなるのかな、私たち」

由良「後任者が来て、それだけだろう?」

鬼怒「…そうじゃなくって、ね」

鬼怒「家族とかに、なんて伝わるんだろう、って」

由良「“娘さんは立派に戦いました”」

由良「……それだけじゃない?」

鬼怒「…そう、だよね」

由良「……」

由良「…大丈夫だって」ギュッ

鬼怒「…うん」

由良「三人を助けて、鎮守府へ帰ろう。ね?」

鬼怒「…うん」

「―――提督!」


「……何事だ?」


「救出に向かった水雷戦隊が敵艦隊と交戦した模様」


「先ほど、旗艦由良との連絡が途絶しました」


「なんだと……」


「…加えて、彼女らの報告により」


「哨戒任務にあたっていた潜水艦三隻の撃沈が正確に確認されました」

「……っ、そうか」


「…お辛いでしょうが、冷静な判断をなさって下さい」


「…わかっている…まずは、あの娘たちのご家族に連絡を」


「…捜索はしなくて良いのですか?」


「これ以上人員を送っても彼女らの二の舞だ」


「それでは、打ち切りということですね」


「ああ。…彼女ら所持品の整理もすぐ始めてくれ」


「…わかりました」


【白露型の場合】


ザザザザ.....

白露「…雨が強くなってきたね」

時雨「大丈夫?」

夕立「……うん…」

春雨「っ、無理したらダメだよ?ゆっくり行こ?」

夕立「…うん……」

時雨「この雨じゃ敵も追っては来れないだろうし、急がなくても」

夕立「……でも私、足引っ張っちゃってる、よね」

白露「そんなの皆気にしてないよ、ね?」

ゴロ...ゴロゴロ.......

春雨「か、雷っ?」

白露「嵐みたいね…」

時雨「大丈夫かい、夕立?」

夕立「…っ…はぁっ……」

村雨「体温が下がってきてるわね…」

時雨「ど、どうしよう?」

村雨「…白露、どうする」

白露「…夕立の艤装を、外そう」

春雨「そんなことしたら海に沈んじゃうよ!」

白露「付けてても苦しいだろうし、なるべく体を楽にしてあげよ?」

村雨「…そうね、そうしましょう。その代わり、しっかり支えてあげて?」

時雨「わかった…夕立、今艤装を外すからね」

夕立「うん……」

ボチャン チャポン

春雨「あぁ、もったいないなあ…」

時雨「今は仕方ないよ」

夕立「っ…寒い……痛い……」

時雨「!…き、傷が開いてきてるよ…」

春雨「…ど、どうしよう姉さん?」

白露「夕立、マフラー、使うね?」スッ

夕立「っく…はぁっ……うん……」

白露「これで縛ればなんとか…」ギュッ

時雨「…鎮守府まで、あとどのくらいなの?」

村雨「無線が乱れてるから正確には分からないけど…」

村雨「まだまだ掛かると思うわ…」

時雨「……そうか…」

白露「…頑張ろう?それで、五人で帰ろうね?」

時雨「…そうだね」

村雨「ええ!」

春雨「うんっ!」

ツー...ツツー.....

白露「…電探に反応…えっ?」

村雨「…近いわね」

時雨「っ、早く離脱を…!」

村雨「急ぎましょ!」

白露「時雨、春雨、ほら!」

春雨「そ、速力が…」

時雨「…この荒れ様じゃ、ちょっときついね」

村雨「!…っ、避けてっ!!」

時雨「えっ……?!」

ドォン! ドォン!!

重巡リ級『……』キィン...!

軽巡ヘ級『……』キィン...!

白露「こんな近くまで来てたなんて…!」

村雨「早く逃げないと…」

春雨「これでも全速力だよぉ!」

時雨「夕立が手負いでさえなければ……」

夕立「…なら、わたしを、置いてって…?」

白露「!、だ、ダメ!そんなの…」

夕立「いいの…代わりに、みんなは帰って、必ず……」ゼェゼェ

村雨「夕立っ……」

時雨「馬鹿なこと言わないでよ…!」

春雨「いっしょに帰ろうよ!」

白露「二人とも、急いでっ!敵が…!」


重巡リ級『……』ザザァッ

軽巡ヘ級『……』ザザァッ


村雨「…っ、私が引き付けるわ!」ザァッ

白露「村雨!」

村雨「…大丈夫よ、すぐに戻ってくる!」

春雨「…っも、もう、しんどい……」

時雨「…っ、ドラム缶を捨てれば、あるいは…」

夕立「だめ…ダメだよ……」

時雨「夕立…」

夕立「がんばって、いっぱい持って帰ってきたでしょ…?」

夕立「みんなのとこへ…とどけ、なきゃ……」ゼェゼェ

夕立「それに…私が死んだら、お金が降りるんでしょ?」

時雨「……労災のこと?…でも、そんな大した額じゃ」

夕立「…それで、本土のお母さんに…恩返し、できるかなって」

夕立「…だったら、わたし、ここで」

春雨「だっ、ダメ、絶対、そんなの……!」

ドォン! ガァン!!

村雨「ッあぁ!?」

白露「村雨…?村雨ー!!」

時雨「白露、冷静になって!」ガシッ

白露「でもっ、でも…」

時雨「お願いだよ、この嵐の中ではぐれたら、僕たち…」ウル

白露「うぅ……」

夕立「はぁっ…はぁ…はぁ……」ゼェゼェ

春雨「…夕立ちゃん」

時雨「…こんなに冷えてしまって…」

白露「どうにか、どうにか本部に無電を…」

時雨「…村雨、無事かな」

春雨「きっと大丈夫だよ!…うん」

ザァァァ...ポツッ..ポツ...

白露「…ぁ…雨が」

時雨「もしかして、嵐を抜けたの?」

春雨「やった…やった!」

白露「うん!」

時雨「夕立、もう少しの辛抱だからね」

夕立「…はっ…はぁっ…はぁっ……うん」






重巡ネ級『……ククッ』ジャキッ.....


ドォン! ドォン! ドォン!

「――輸送任務に就いていた駆逐艦五隻が消息を絶ちました」


「……そうか」


「…よろしいのですか?」


「もとより無茶は承知だ」


「……それにしては、顔色が優れないようですが」


「……戦争に犠牲はつきものだよ」

「………そう言って、あまりご無理はなさらないように」


「……あの娘らのご家族に連絡はつけたのか?」


「いえ、まだです」


「…それでは、私から伝えておくとしようか」


「そのほうがよろしいかと。では」


「……はぁ………」


カチャッ

本日はここまで
話のベクトルを変えたのは完全に気分です

【翔鶴型の場合】

翔鶴「瑞鶴…」

瑞鶴「……」

翔鶴「…明日、私達も行くことに決まったそうよ」

瑞鶴「……そう」

翔鶴「……」

瑞鶴「……」

翔鶴「ねぇ瑞鶴」

瑞鶴「……」

翔鶴「…気持ちはわかるわ、でも今はこういう時なの」

瑞鶴「……っ…」

翔鶴「五航戦としての誇りと覚悟をしっかりと持って」

瑞鶴「うるさい!」

翔鶴「っ!?」

瑞鶴「…あんた、何もわかってない」

翔鶴「わ、私はただ姉として」

瑞鶴「いらないわよそんなの!」

瑞鶴「本当の姉でも無い癖に、私にとやかく言わないで!」

翔鶴「っ…瑞鶴……」

瑞鶴「赤城もっ、加賀も、出撃したっきり帰ってこない…」

翔鶴「…それは行方不明ってだけで」

瑞鶴「要は死んだってことでしょう!?」

翔鶴「……そう、かもしれない」

瑞鶴「私たちだって明日死ぬかも知れないのよ……」ジワ

瑞鶴「それなのに…それなのに…っ…!」ポロポロ

翔鶴「……」

瑞鶴「帰りたいよ……」

瑞鶴「お父さん…お母さん……」

翔鶴「……瑞鶴、ごめんなさい」

翔鶴「…でもね?」

翔鶴「例え私たちが偽物だったとしても」

翔鶴「艤装を着けたその日から私たちは艦娘なの」

翔鶴「…艦娘である以上、戦いを回避することはできないわ」

瑞鶴「……っ」

翔鶴「…大丈夫よ、生きて帰りさえすればいいの」

翔鶴「それに“瑞鶴”には、幸運の女神がついているんでしょう?」

瑞鶴「………」

翔鶴「…瑞鶴」

瑞鶴「…ごめん、八つ当たりして」

瑞鶴「翔鶴姉だってホントは辛いよね……」

翔鶴「…えぇ、確かにそうね」

瑞鶴「……翔鶴姉…」

翔鶴「でも、私は信じてるの」

翔鶴「この戦いが終わって、その時には」

翔鶴「きっとみんなで、笑顔でいられるんだって」

瑞鶴「…うん……」

翔鶴「瑞鶴」

瑞鶴「?」

翔鶴「…お互い、生きて帰りましょうね」

瑞鶴「…そうね、勝手に先に行ったら一生恨んじゃうかも」

翔鶴「あら、そっくりそのままお返ししようかしら?」

瑞鶴「はぁ、翔鶴姉には敵わないなぁ……」

翔鶴「ふふっ、そうかしら?」

瑞鶴「そうだよー」



【天龍/木曾の場合】

天龍「………」

木曾「………」

天龍「…行くか」

木曾「ああ」

提督「……」

天龍「どうしたんだよ?」

提督「…無茶な頼みをして、すまんな」

木曾「構わねえよ、なあ?」

天龍「それが俺たちの役目だからよ」

提督「天龍、木曾」

提督「…本当なら、男である俺が正面切って戦うのが筋ってもんだ」

提督「だが俺は、それをお前たちに押し付けて安全な基地に篭って…」

提督「……お前たちに何もしてやれなかった」

天龍「…たかがバイトに気負いすぎなんだよ」

木曾「そそ、俺らなんていくらでも換えが効く。けど…」

木曾「あんたの代わりはいない。分かってるだろ」

提督「そんなことはない!」

提督「お前たちのような子供が、こんなところにいるべきではないんだ…」

提督「…子供を騙して戦争の道具にするなど、大人のやるべきことではなかった…」

天龍「……」

木曾「……」

提督「……すまなかった」スッ

木曾「…今更謝られたってどうしようもないしよ」

天龍「俺らももう腹括ったぜ」

提督「………」

提督「…すまない、本当に、すまない」

天龍「っ…ああもう!」

天龍「頭下げてないでさ、男ならしゃきっとしろ!」

木曾「……そうだよ」

木曾「何にもできねぇならせめて見送りくらいしっかり頼むぜ…」

提督「……お前たち…」

天龍「……んじゃ、行くか?」

木曾「そうだな」

提督「……」

提督「……ここから出航するのも、お前たちが最後だろうな」

提督「……」

提督「…死ぬなよ」

木曾「…知らないのか?…俺らは死なない」

天龍「必ず生きて帰ってくるから、楽しみにしてろよ!」

提督「……ああ」

木曾「……ふぅー…」

天龍「………」

木曾「…提督、あとの事、頼んだぜ」

天龍「俺らが帰ってくるまでにはそのツラきちっと直しとけよ?」

提督「………」

提督「………ああ、健闘を祈る!」



突如として出現した深海棲艦に対抗すべく、生み出された『艦娘』。


在りし日の戦船の御霊を背負った彼女たちは、人類の希望となるはずだった。


しかし、数という絶対的な優位に立った深海棲艦の前にはそれもわずかな力だった。


政府はこの事態に対応すべく、“艦娘の量産化”を決定した。


即ち、通常の人間に薬剤投与と強化手術を施すことで擬似的な『艦娘』を生み出すことである。


秘密裏に進行した計画によって全国から数千人の少女たちが集められ、『艦娘』へと改造された。


その見返りとして、法外な報奨金を彼女らに支払うことを約束して。


こうして“量産”された艦娘たちは各地に派遣され、深海棲艦をあらゆる海から追放してみせた。


多大なる犠牲と引き換えに、海には再び平和が訪れたのである。


我々は、彼女らの活躍を記憶から放逐してはならない。


彼女らの犠牲の上に、我々は立っているのだから。

―――――


提督「………」

秋雲「…ど、どうですか?!」

提督「あのさ、なんで途中からこんな重くしちゃったの?」

提督「最初の感じで良かったじゃん」

秋雲「『もっとリアルな戦争らしさを』というご指摘を受けて、こうしてみました!」

提督「そんな要素はいらん!」

提督「しかもこれ外部広報紙だぞ!?艦娘志望者減ったらお前のせいだからな!?」バン!

秋雲「…え゛ぇ゛っ!?!」


――艦――


くぅ疲(AA略

(もう続けられ)ないです

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月09日 (月) 11:51:28   ID: 5N_5fnah

余計なことしないでさいしょのままが楽しそうだったな

2 :  SS好きの774さん   2015年04月27日 (月) 01:20:32   ID: uN6OQ-m5

↑に同意
後半鬱展開じゃん

3 :  SS好きの774さん   2018年08月20日 (月) 23:19:59   ID: 5jiiP0Yu

悪いが1コメに同意だ
後半もまあよかったが...最初の方が鬱ではなく、読みやすかった、なんか艦娘の闇感が半端なかったわ...

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