提督「大雨の日は仲間が増える」 (29)






ザァーーーーーー・・・・・・





提督「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」











SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429702713

提督「なぁ、時雨」

時雨「なんだい?」

提督「今日も雨だな」

時雨「そうだね」

提督「暗いな」

時雨「そうかな? 僕は好きだよ、雨」

提督「あぁ」

提督「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」

提督「今日は何をしようか?」

時雨「うーん・・・そうだね・・・」

時雨「雨を眺めていようか」

時雨「僕と一緒に」

提督「・・・・・・」

提督「あぁ、そうしよう」

時雨「良いよね、雨って」

提督「そうだな」

時雨「・・・・・・」

提督「・・・・・・」

提督「こうしてのんびり過ごすのも悪くないな」

時雨「うん、それにここは静かだし」

時雨「ゆっくりと時間が流れていくから」

時雨「もう、何も苦しいこともない」

提督「あぁ」

提督「だが、いつも雨だとは驚きだ」

時雨「僕が魔法をかけたからね」

提督「えぇ?」

時雨「ふふ、冗談だよ」クス

提督「おいおい・・・」

時雨「」ニコ

提督「・・・・・・」

提督「」ナデナデ

時雨「ん・・・」






ザァーーーーーー・・・・・・





提督「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」










提督「今日は大雨だな」

時雨「そうだね」

提督「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」

提督「・・・そろそろ行くか」スッ

時雨「うん・・・」


『海』


提督「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」










時雨「提督、大丈夫?」

提督「ん?」

時雨「寒くないかな?」

提督「大丈夫だよ、そういう時雨こそ」

提督「傘もささずに平気か?」

時雨「僕は大丈夫だよ」

時雨「寧ろ心地が良いくらいだよ」

提督「そうか」

提督「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」

提督「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」

時雨「・・・あ」

提督「来た、な・・・」

時雨「うん」

提督「・・・・・・」

時雨「・・・・・・」

夕立「・・・・・・」

提督「夕立・・・」

時雨「・・・・・・」

夕立「提督さん、時雨・・・」

時雨「・・・久しぶりだね、夕立」

時雨「元気にしていたかな?」

夕立「うん・・・」

提督「・・・・・・」

提督「・・・そろそろ戻ろうか」

提督「夕立も疲れただろう? 後はゆっくり休んでくれ」

夕立「ぽい・・・」

時雨「夕立、行こう?」

夕立「・・・・・・」






ザァーーーーーー・・・・・・





時雨「夕立、これからはいくらでも楽しいことができるよ」

時雨「僕達と一緒にのんびり過ごそう」

夕立「ぽいっ!」





提督「・・・・・・」




提督「(夕立、元気そうだな)」

提督「(良かった・・・)」

提督「・・・・・・」

提督「」スッ










提督「・・・・・・」

提督「・・・おっと」

提督「そうだった」

提督「こんなもの、もう俺には」

提督「必要ないものだったな」

提督「はは・・・は・・・」

提督「・・・・・・」





時雨「(・・・・・・)」




時雨「提督」

提督「ん?」

時雨「大丈夫?」

提督「あぁ」

時雨「・・・・・・」

提督「・・・・・・」

提督「なぁ、時雨」

時雨「?」

提督「時雨はさ、今まで俺と生きてきて」

提督「楽しかったか?」

提督「何か不自由はなかったか?」

時雨「僕は幸せだったよ」

時雨「とても」

時雨「いつ、如何なる時もね」

提督「そう・・・か・・・」

時雨「だって、提督と一緒だったからね」

提督「・・・・・・」

時雨「提督だけじゃない、大切な姉妹や」

時雨「鎮守府のみんなもいたから」

時雨「僕は決して1人だけじゃなかった」

時雨「僕がみんなを決して忘れないと決めたように」

時雨「みんなも僕を忘れないでいてくれる」

時雨「すごく幸せだよ」

提督「あぁ・・・」

提督「俺な、最近思うんだよ」

提督「俺は優しくなかったかもしれない」

提督「もっとお前を大切にすべきだった」

提督「もっと愛するべきだった、ってな・・・」

時雨「・・・・・・」

提督「もし俺がお前に辛い思いをさせていたならば」

提督「俺はとんでもない奴だった」

提督「ゴメンな・・・」

時雨「・・・謝らないでよ」

時雨「提督はいつだって優しかったよ」

提督「・・・・・・」

提督「でもな、不安なんだ」

提督「俺はお前を気にかけていなかったかもしれない」

提督「寂しい思いをさせてしまった」

提督「もっと言葉をかけたりするべきことがあったかもしれない」

時雨「・・・・・・」

提督「・・・お前に言っていなかったことがある」

提督「俺は感情を表に出すのが苦手な人間だった」

提督「けどな、時雨」

提督「お前は・・・いつだって俺の心の中にいた」

提督「俺は・・・」





提督「お前と一緒にいられて、本当に幸せだった」










時雨「提督・・・」

提督「はは、今頃になって後悔するなんてな・・・」

提督「本当に馬鹿だよ、俺は・・・」

時雨「・・・・・・」

提督「どうして気づかなかったんだろうな?」

提督「こんなにも大切なものが傍にいたのに」

提督「なぁ、なんでだろうな?」

時雨「・・・・・・」

提督「時雨、許してくれ・・・」

提督「すまない・・・」

時雨「・・・・・・」

時雨「」ギュ

提督「・・・?」

提督「時雨・・・?」

時雨「提督、考え過ぎだよ」

時雨「僕はいつも幸せだったよ」

時雨「辛く思ったことなんて、1度もないよ」

時雨「だから自分を責めないで」

提督「・・・・・・」

提督「・・・時雨」

時雨「なに? 提督」

提督「じゃあ・・・もう1度」

提督「もう1度俺に、チャンスをくれないか?」

提督「もう1度俺に・・・お前を愛させてくれ」

提督「こんな俺でも、お前を愛しても良いかな・・・?」

時雨「・・・・・・」

時雨「もちろんだよ、嫌だなんて言うわけがない」

時雨「それに、今までも、今も」

時雨「そしてこれからも」

時雨「僕は提督を愛しているよ」

時雨「提督は僕を愛してくれるかな?」

提督「!」

提督「もちろんだ!」

提督「お前は俺にとってかけがえのない存在なんだ!」

提督「本当に・・・大切な人なんだ・・・」

時雨「嬉しいな、そこまで言ってくれるなんて」

提督「時雨、これからも俺と一緒にいてくれ!」

時雨「良いよ、提督」

時雨「これからは」

時雨「ずーっと」

時雨「一緒だよ」ニコ

提督「あぁ・・・」ニコ





夕立「・・・・・・」ムー





夕立「ぽいぽーい!」ガバ

提督「うわっ!?」

時雨「夕立!?」

夕立「夕立を除け者にして良い雰囲気出しちゃダメっぽい!」

夕立「それに、夕立は提督さんも時雨も大好きっぽい!」

夕立「夕立も2人とずーっと一緒にいるっぽい!」

時雨「・・・そうだね」

提督「あぁ、そうだな」

提督「ゴメンな、夕立」ナデナデ

夕立「わふわふ!」

時雨「それに、また大雨の日が来たら」

時雨「仲間が増えるしね」

時雨「もう寂しくないよ、提督」

時雨「僕達は決して1人だけじゃないんだ」

提督「・・・そうだな」

提督「これからものんびりしていこう」

提督「時雨、ありがとうな」

提督「愛しているぞ」

時雨「僕もだよ、提督」

提督「そしてこれからもよろしくな?」

時雨「・・・・・・」

時雨「・・・うん」





時雨「こちらこそ」ニコ










終わり



このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月22日 (水) 22:44:59   ID: UXW_SvfT

えええ?終わり?結局どうゆうことなの???

2 :  SS好きの774さん   2015年05月08日 (金) 16:06:08   ID: DYtzPBjk

意味が深いな…

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom