提督「……今日も鎮守府は静かだな」 (220)



提督「……」カリカリ


提督「……」カリカリ


提督「……」カリカリ


提督「!……間違えた」


提督「…書き直すか」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1386165065



提督「今日の書類は…」


提督「…交戦記録の整理と補給の確認か」


提督「………よしっ、艦娘達も頑張ってるんだ、俺も頑張らないと!」


提督「……」カリカリ


提督「……」カリカリ



提督「……やっと書き終わった」


提督「腹減ったな、食堂にでも……外、暗いな……」


提督「もう深夜過ぎか…みんな寝てる……よな?」


提督「…おにぎりでも作るか」



提督「ご飯…は食べ切ったのか」


提督「新しく炊くか…?」


提督「いや、やめておこう。たかが俺一人のために火を起こすのはもったいない」


提督「……何か無いかな」


提督「お、蕎麦粉があるな…中力粉もあるし」


提督「久しぶりに蕎麦を打つか…親父の味には叶わないだろうけど」



提督「…まずは、ゆっくり均一に」


提督「……いい調子だ、うまく混ざってる」


提督「…水…水」


提督「……」



提督「出来た」ワーイ


提督「めんつゆ…めんつゆ……」


提督「切れかけてるな、上に頼んでおくか」


提督「……いただきます」


提督「……」ズルズル


提督「うまい」



猫吊るし「……」ジー


提督「お……エラー娘か」


猫吊るし「……」コクコク


猫吊るし「おなかへった」


提督「! ……お前喋れたのか」


猫吊るし「おなかへった」


提督「……蕎麦、食うか?」


猫吊るし「……」コクコク




提督「……」ズルズル


猫吊るし「……」


提督「……」ズルズル


猫吊るし「…とどかない」


提督「……膝、乗るか?」


猫吊るし「……」コクコク


猫吊るし「……」タタタストン



提督「……」


猫吊るし「……」ズルズル


提督「……」


猫吊るし「……」ズルズル


提督「…うまいか?」


猫吊るし「……」コクコク


提督「そっか」


提督「……お前は、いなくならないよな?」



猫吊るし「……?」


提督「……なんでもない、聞かなかった事にしてくれ」


猫吊るし「…ないてる?」


提督「泣いてなんかないさ、俺は平気だ」


猫吊るし「でも、つらそう」


提督「……大丈夫だ、俺は辛くなんかない」



猫吊るし「……」ジャアネー


提督「おう、早く寝るんだぞ」


提督「……」


提督「人がいないとこうも静かなものなのか、ここは」


提督「…いや、ここもと言った方がいいのか」


提督「……今日も鎮守府は静かだな」



提督「……俺も寝るか」


提督「……」


提督「………寝れないな」


提督「寝れない夜、夜戦……そう言えば川内は夜戦が得意だったっけ?」


提督「……懐かしいな、あの頃が」


提督「……」


提督「何やってんだ俺は…兵器に感情移入なんかしてどうする」


提督「お国の為だ……」


提督「仕方が無い、事だったんだ」



提督「分かってただろ」


提督「勝つ為なんだ、仕方が無い事だったんだ」


提督「どの道戦争が終わればあいつらは解体される運命だったんだ、だから気にしなくったって良いんだ」


提督「勝つ為なんだ、勝たなきゃ意味が無いんだよ」


提督「あいつらが言ってただろ…自分達は戦う為に、勝つ為に、生まれて来たのだと」



提督「マルゴマルマル、起床」


提督「……朝の見回りに行くか」


提督「…紅茶、入れてくか」



提督「……異常なし」


提督「……こっちも異常なし」


提督「……どこにも異常は無いな」


提督「ついでに人もいないけどな…なーんて」


提督「……」


提督「戻ろう」



提督「ただいま」


提督「……晴天か」


提督「……視界良好、敵船の反応は無し」


提督「さて、書類を片付けるか」



提督「……」カリカリ


提督「……」カリカリ


提督「……」カリカリ


提督「……」


提督「……」 カリカリ



提督「……艦娘建造の依頼」


提督「……」


提督「受けるか…? 資材は有り余ってるし」


提督「……」


提督「後で考えるか」



提督「……」カリカリ


提督「もう昼か、朝飯食い忘れたな」


提督「納豆かけご飯でも食うか、たしか納豆はあっただろ」


提督「紅茶……茶葉がもうすぐ無くなるな」


提督「昔飲んでた緑茶出すか…」


ーー「テートク、紅茶が飲みたいネー」ーー


提督「……紅茶の茶葉、買ってくるか」



提督「……」モグモグ


提督「……」ズズー


提督「うん、納豆と紅茶を一緒に食うとまずい」


提督「……金剛はいつもこんなの食ってたのか」


提督「ごめんな、金剛。もっとうまいもの食わせてやれば良かったのに」


提督「……」


提督「冷めちまったな、紅茶」



提督「沸かし直すか」


提督「……」


提督「……」


提督「沸いたかみたいだな」


提督「ポットに入れて…あつっ」パリーン


提督「!」


提督「……割れて…しまった」


提督「ごめん……ごめんなさい…」


提督「ごめんな、金剛……っ」



提督「破片、片付けないと…」


提督「……」


提督「片付けるって、何のためにだ…?」


提督「俺以外、ここに人はいないんだ」


提督「……片付ける意味なんて無いじゃないか」



一旦お風呂



ただいま
鬱ENDにはならんから安心して



提督「……」


提督「……まだか」


提督「……」


提督「バケツ…使おうかな」


提督「いや、でも……」


提督「…書類整理するか」



提督「……」カリカリ


提督「……」カリカリ


提督「……」カリカリ


提督「……!」


提督「フタフタイチマル…時間だ」



元帥「すまない、少し遅れたか…いつもご苦労」


提督「……いえ、この程度どうってことありません」


元帥「君の下への指示はあいかわらず完璧だ…流石だな」


提督「お褒めに預かり恐縮です」


元帥「私も君を選んで正解だと思っている、周りからの評価も良い…鼻が高いよ」


提督「そうですか」

無理、寝る



我、帰還ス。



元帥「……そうだ一ついう事があった」


提督「……この書類は?」


元帥「艦娘解体の件だ皆にも伝えて置いてくれ」


提督「……」


元帥「この頃は深海棲艦達もあまり見かけなくなったしな…我々は少数の艦娘以外の解体を決定した」


元帥「個人で扱える兵器としてはあの武装は危険すぎる…それに、あの娘達にも死ぬまであんな事をさせるわけにはいかんだろう」



提督「そう、ですね…」


元帥「……そういえば君の艦隊は…」


提督「……話は済みましたよね、俺はここら辺で失礼させていただきます」


元帥「……すまない、配慮が足りなかった」


提督「良いんです、俺は…大丈夫ですから」


元帥「……行ったか」


元帥「私には、とても大丈夫そうには見えなかったのだがな…」



提督「……」


提督「……」


提督「……」


猫吊るし「……」ジー


提督「なんだ…? またエラー娘か」


猫吊るし「そばたべたい」


提督「俺はこれから元帥から預かった書類を整理せにゃならんのだが…」


猫吊るし「……」ジー



提督「……」


猫吊るし「……」ジー


提督「………」


猫吊るし「……」ジー


提督「…………」


猫吊るし「……おそば」ジー


提督「あー、もう分かったよ! 作ればいいんだろ、作れば!!」


猫吊るし「……」ワーイ


提督「はぁ……」



提督「……そば粉、そば粉」


猫吊るし「わたしもてつだう」


提督「…別にいい、これ難しいから」


猫吊るし「たのしそう」


提督「楽しくなんか無いさ、料理を作るってのは楽しいことじゃない…寧ろ辛いことだ」


猫吊るし「?」



提督「……」


猫吊るし「……」ジー


提督「………」


猫吊るし「……」ジー


提督「…………やるか?」


猫吊るし「!」コクコク



提督「力を入れて…こう、ぐっぐって……」


猫吊るし「……」


提督「おぉ、中々うまいな」


猫吊るし「……」


提督「……」


提督「(そう言えば前にも、こんな風に米の炊き方教えたっけ…)」


提督「(女なのに米の一つも炊けなきゃお嫁に行けないぞーなんて言ったら、提督が貰ってくれるなんて言われたんだっけ)」


提督「……」


猫吊るし「?」


提督「……別に…何でもない」



提督「よく言うだろ、飯を食べるっていうのはな…命を頂くって事なんだ」


提督「…誰かを犠牲にして、誰かの人生を奪って俺たちは生きてるのさ」


提督「食べ物を作るっていうのは奪った人生を自分が好きなように…食べやすいように変えるってことだ」


提督「精一杯生きてる奴を殺して、そしてその死体を綺麗に盛り付けて…弄んで……見た目が良く無くなったら捨てて」


提督「残酷な話だよな、よく考えると……食べる物を作るって事はさ」


猫吊るし「???」


提督「エラー娘には、少し難しかったか?」


猫吊るし「……」


提督「まあ、その内分かるさ」



猫吊るし「……」


提督「なんだ、飽きたのか?」


猫吊るし「……」コクコク


提督「そうか、猫が暇そうにしてるから相手してやったらどうだ?」


提督「猫……か…」


提督「……昔さ」


提督「俺がまだ小さかった頃、俺は犬を飼ってたんだ…芝って名前でな……」


提督「俺はいつも芝と遊んでた、あいつは可愛くてさ…名前を呼ぶと直ぐに近寄って来て……顔を舐めてくれてさ………」


提督「そしたら俺はあいつのことを撫でて……楽しかったなぁ…あの頃は」


猫吊るし「……」


提督「……聞いて無い、か」



一旦おやすみ
酉これであってるかな?

お風呂出たら更新

後好きな艦娘を一人書いてくれると嬉しい

全然静かじゃなかった鎮守府。

どうせ3レスくらいだと思ったら…沢山のレスありがとうございます。

再開します



猫吊るし「……」ヨシヨシ


提督「ほら、そろそろできるぞー」


猫吊るし「……」ヨシヨシ


提督「どんだけ夢中なんだよ…ざるはあるから…皿、皿どこいれたっけ……」


提督「どんぶりしか無い……これに盛るか」


提督「できたぞー」


猫吊るし「……」タタタストン


提督「お、おぉ…」


猫吊るし「?」


提督「……膝の上、定位置なんだな」


猫吊るし「……」コクコク



提督「……いただきます」


猫吊るし「いただきます」


提督「……」ズルズル


猫吊るし「……」ズルズル


猫吊るし「おいしい」ホッコリ


提督「…うん、今日もうまく出来た」



猫吊るし「……」ズルズル


提督「はは、そんなに急いで食べなくても…そばは逃げないぞ」


猫吊るし「……」ジー


提督「……なんだその疑いの目は」


猫吊るし「ほんと?」


提督「……本当だ、俺がお前に嘘ついた事あるか?」


猫吊るし「ある」


提督「…いつだよ」


猫吊るし「この前、提督辛いのに大丈夫って嘘ついた」


提督「……あれは別に、嘘なんかじゃ…」


猫吊るし「……うそつき」タタタ


提督「あ、どこ行くんだよ」


猫吊るし「うそつきは嫌い……でも提督は好き」


提督「行ってしまった……」


提督「……こんなにそば残して行きやがって…どうすんだよこれ…」





ーーーアクセス開始ーーー


【エラー、エラー……】


【エラー、エラー、エラー、エラー、………】


【エラー、エラー、エラー、エラー、エラー、エラー、…………】


ーーーエラー発生のため、強制的にシステムを一部シャットダウンしますーーー



提督「マルゴイチサン、起床」


提督「……食い過ぎで…胃が痛い、吐きそうだ」


提督「……あれ、俺いつの間に部屋に戻ったんだ…?」


提督「……」


提督「………まあいいか、そんな事より…早く、洗面所に…」



提督「……」


提督「あいもかわらず……今日も、鎮守府は静かだな」


提督「……」


提督「………寂しいな」


提督「…おぇぇ、っ…ぅえぇぉぅぅ……」



提督「……」


提督「……」


提督「!」


提督「昨日割った…ティーセットが無い……!」


提督「どうしてだ…俺は片付けて無い…のに……」


提督「……もしかして…エラー娘か?」



提督「……え、エラー娘?」


提督「エラー娘」


提督「エラー娘!」


提督「………い、いないのか?」


提督「誰もいないのに……ティーセットが……」


提督「ま、まさか……幽霊…」


提督「いやいやいやいや! そんなはず無い…きっと妖精さんが……」


がさごそ


提督「!?」


提督「……何の音だ?」



提督「……本当に幽霊か?」


提督「そういえば前に…元帥がここには良く死んだ兵の霊が出るって言ってたような……」


提督「……」


提督「……幽霊、か…みんなどうしてるかな…」


提督「……」


提督「見回り行くか…さっきの音の招待も突き止めたいしな……」



提督「……おーい、誰かいるのかー?」


提督「……」


提督「自分の声が反響するだけか……」


提督「異常なし…なのかこれは? 泥棒とか入ってたら洒落にならないぞ…」


提督「……」


提督「腹減ったし飯食いに食堂に行くか」



提督「……」


提督「……」


提督「……」


提督「食料が減ってる……」


提督「泥棒か? でも泥棒にしては随分と変わった泥棒だな…料理をした形跡があるし……使った器具と食器も洗ってあるし……」


「……」


提督「!」


提督「誰だ!?」


提督「…………誰もいない…どういう事だ?」



提督「気のせい、だよな……今の」


提督「とりあえず、部屋に戻って書類を…」


「……」


提督「……」


「……」


提督「(やっぱり視線を感じる…何なんだよ…)」


「……」

提督「……(かなり単純な方法だけど…曲がり角で待ち伏せしてみるか)」


「……」 ササッ

提督「……(今だ!)」


「!」


提督「……捕まえた…さて、さっそくなんの目的でここに忍び込んだのか吐いてもr…………」






提督「…………榛…名?」





breakfast食べてくるネー
これから艦娘出すけど喋り方とか間違ってるかもしれません、すいません



ただいま
うどんうまかった



榛名「はい、榛名です」


提督「……いや、でも…榛名は……この前…轟沈したはずじゃ」


榛名「?」


榛名「提督、何を言っているんですか?」


榛名「轟沈するも何も、榛名はここ最近出撃すらしてませんよ」


提督「……え?」



榛名「そんな事より提督、私お腹が空きました」


提督「そんな事って…」


榛名「冷蔵庫の中の物も見ましたけど…そのまま食べられるような物はありませんでしたし」


榛名「一応味噌汁は作って置いたんですけど…提督分かりました?」


提督「……」


提督「(どういう事だ……榛名は、西方海域で……)」


提督「(はっ…もしかして幽霊!? 死ぬまでこき使った俺への怨念で……)」


榛名「……提督、聞いてますか?」


提督「は、はいっ! 聞いてます!」

168さん出て狂気乱舞してたらこの時間…
すいません



榛名「全く、無視するのは良く無いですよ」


提督「……あぁ」


提督「(見たところ…装備や改装状況はあの頃いた榛名と寸分の狂いも無く同じ)」


提督「(元帥からの計らいか……? にしては手が混み過ぎている…)」


提督「(恐らくあの大雑把な元帥の事だろう…戦艦を寄越すのなら装備は全て外すか適当な物を見繕って装備させるだろう)」


提督「(と言う事は……あいつら…部下からか?)」


提督「(いや、部下の中に榛名を所有している奴はいない……)」


提督「(と言う事は…こいつは……やっぱり幽霊…なのかな)」


提督「(………幽霊だとしても、また会えるのは嬉しい事だ。例えその理由が私怨であったとしても…)」



榛名「今、お味噌汁よそりますからね」


提督「……あぁ」


榛名「ふふ、なんかこういうの夫婦みたいですよね…提督と私、二人で台所に立って」


提督「俺は机に座ってるから台所には立って無いぞ…」


榛名「提督、そう言う事は気にしちゃ駄目です」


提督「……そうか」



提督「……」


榛名「……」


提督「味噌汁だけ…か?」


榛名「味噌汁だけ、です」


提督「そうか」


榛名「あ、提督…どこに行くんですか?」


提督「……確かここに…あったあった」


榛名「それ、何ですか?」


提督「提督特製そば、味は俺とエラー娘で保証済みだ」



提督「めんつゆ…は無かったよな、確か」


榛名「あ、私持ってますよ」


提督「何故!?」


榛名「さぁ? 榛名にはさっぱりです」



提督「………!?」


提督「手、火傷してる……もしかして、ティーセットの変わりに?」


提督「……おかしい、明らかに何かがおかしい」


提督「榛名は戻ってくるし…めんつゆは増えてるし……」


提督「金剛のティーセットは治ってるし…一体何だって言うんだ」



提督「……いただきます」


榛名「いただきます!」


提督「……」ズルズル


榛名「……」


提督「……うん、うまい」


榛名「おいひいですね、これ!」


提督「……」


榛名「何ですか提督、私を見つめて」


提督「いや、そばすすらないんだなと思って」


榛名「跳ねて服にめんつゆが着くと面倒臭いですから」


提督「なるほどな」ズルズル



提督「……ごちそうさまでした」


榛名「食べるの早いですね、提督は」


提督「別に早くは無いさ、すすって食べればこんなもんだろ」


提督「俺は先に戻って書類整理を済ませてくる、片付けまかせられるか?」


榛名「はい、任せられました」



提督「……さて、やりますか」


猫吊るし「……」ジー


提督「…エラー娘か、何処から入ったんだ?」


猫吊るし「……そこ」


提督「あぁ、扉が開けっ放しだったのか


猫吊るし「……」コクコク


猫吊るし「…ねむい」


猫吊るし「……」タタタストン


猫吊るし「zzz…」


提督「……寝ちまった…余程疲れてたんだな」


提督「さて、やるか」



提督「……」カリカリ


提督「……ごめんな、ちょっと横にずれてくれ」カリカリ


提督「……よし、あと少し」カリカリ


提督「!……間違えた」


提督「…書き直すか」


提督「……あれ? この感じ…前にも」



猫吊るし「ふみゅ…」zzz…


提督「……なんだか俺も、眠く…」


提督「……zzzz」




『芝! おいで!!』

ワン!

『えへへ、くすぐったいよ』

ワン、ワン!

『ふふ、芝ぁ~』

ーー

『芝、芝!』

くぅん…

『芝…この頃元気ないね……』

くぅん、くぅん…

『大丈夫、僕は芝と一緒だよ!』

ワン!

『あ、芝ちょっと元気になった! わーい!』

ーー

『……ごめん』

『ごめんな、芝…』

『俺の…俺の所為で……』

『ねえ、そろそろ帰って…』

『母さんは黙ってて!』

『……』

『芝、ごめん……ごめんな…』



一旦おしまい
お風呂出たら更新する…かも


ただいま
あと少しで終わります



提督「……」


提督「!」


提督「しまった、寝てた! 今何時だ!」


提督「フタサンマルサン…起床」


提督「さっさと終わらせないと!」



提督「……ってあれ…?」


提督「書類整理…終わってる……」


猫吊るし「やったよー」


提督「うわっ…びっくりした」


猫吊るし「たくさんがんばったよ」


提督「エラー娘がやってくれたのか…ありがとな」


猫吊るし「なでてくださーい!」


提督「はいはい、良く頑張りました」


猫吊るし「えへへ、てーとくのてはおおきいです!」


提督「なんか元気だな、寝て元気になったのか?」


猫吊るし「そうだよー」



提督「それじゃ、寝ようかな…」


猫吊るし「てーとくのとなりはわたしのものでーす」


提督「はは、そうか」


提督「そういえば榛名はどうしてるんだろう…もう寝たのかな?」


猫吊るし「てーとくぅ~」


提督「……」


猫吊るし「て~とくぅ~」


提督「はいはい、分かったよ…添い寝すれば良いんだろ」


猫吊るし「いえっす!」



提督「……」


猫吊るし「……」ジー


提督「……」


猫吊るし「……」ジー


提督「……なんだよ、じっと見てきて」


猫吊るし「な、なんでもないねー」


提督「……なんだか今日は変な事ばっかりだ」



猫吊るし「へんなこと?」


提督「あぁ、この前まで誰もいなかったのに…榛名は何故か突然帰ってくるし、めんつゆ…はどうでもいいか……あと、金剛のティーセットが治ってたり…」


猫吊るし「……む」


提督「ん、どうした?」


猫吊るし「ふん」


提督「なんか今日のお前、おかしいぞ…」


猫吊るし「おかしくなんかないよ」



猫吊るし「……てーとくは」


提督「ん?」


猫吊るし「てーとくはゆうれいとかしんじますか?」


提督「幽霊か……いたらいいと思うよ」


猫吊るし「あいまいなこたえですね…まあいいです、もしゆうれいがいてそれがなにかにひょういしてあらわれたらどうおもいますか?」


提督「……そう、だな…」


提督「分からないけど…多分、嬉しいんじゃないかな」



提督「……聞いてくれるか」


猫吊るし「なにをですか?」


提督「昨日の話の続き…」


猫吊るし「きのう?」


提督「……そういえば、お前は猫と遊んでて聞いてなかったんだっけ?」


提督「……俺の飼ってた犬、芝だけどさ」


提督「あいつを殺したのは俺なんだ」



提督「……昔、家はすごく貧乏でさ」


提督「明日の飯どころか今日の飯にさえありつけなかったころ」


提督「……俺の家族は…俺は……芝を鍋にして食ったんだ」


猫吊るし「……」


提督「うまかったよ、芝は……空腹は最高の調味料って言うけどあれは本当だな…俺は鍋にされた芝を我先にと口にかきこんだ」



提督「鍋を食った次の日、俺は芝がいない事に気がついたんだ」


提督「俺はその日、一日中芝を探した続けた…でも、見つからなかった」


提督「見つかるわけ無いよな…だって芝は俺の腹の中にいるんだもんな」


提督「……ははは、笑っちまうだろ」


猫吊るし「……」



提督「……俺は、あの時誓ったんだ」


提督「もう、俺の所為で誰も死なせないって…芝の墓の前で」


提督「……だけど、俺は馬鹿だから…また死なせちまった」


提督「榛名、比叡、鳥海、飛龍、夕張、加賀、隼鷹、暁、金剛、翔鶴、響、瑞鳳、吹雪、夕立、最上、長月、時雨、菊月……みんな、みんなみんな…俺が殺した」


提督「朝、榛名にあった時…俺の頭の中にあったのは再開の喜びとか…そんなことじゃない……あいつへの恐怖だった」


提督「あいつが…あいつを殺した俺を殺しに来たんじゃ無いかって……怖かった」


提督「怖くて怖くて…仕方無かった」


提督「……ははは、俺…何言ってるんだろ…ごめんな、こんな話聞かせて」


猫吊るし「……」



提督「俺は、怖がりだから…」


提督「人がいると怖くて」


提督「人がいなくても怖くて」


提督「みんな怖くて」


提督「ごめんな……みんな…ごめん、俺の所為で…ごめん……ごめん…ごめんなさい…ごめんなさい、ごめんなさい……ごめ、んなさい」


猫吊るし「……」ぎゅ


提督「……ごめん、ごめんな…エラー娘」


猫吊るし「……エラー娘じゃないデース」


提督「……え?」


猫吊るし「……轟沈したと思った? 残念、幽霊として生きてた金剛デース!」


提督「……どういう…こと?」






金剛?「……テートク、やっと本心を言ってくれましたネ」


提督「え…? え……?」


金剛?「全く、テートクは馬鹿デスネ…だから、金剛は幽霊としてrebornしたのネ」


提督「……?」


提督「どういうこと?」



金剛?「……本来、轟沈した私達は海の底に行くはずだったのデス」


金剛?「しかし、私達はテートクへの思いによりエラーとして…ghostとして漂っていたら」


金剛?「この身体に…自然にみんな集まってしまったのデス」


提督「……じゃあなんで榛名は復活したの?」


金剛?「それは簡単デス」


提督「もしかして…」


金剛?「そう、バケツを使いマシタ!」



提督「……なんだよ…なんだよそれ…」


提督「エラーとして生きてて…復活するなんて……」


提督「……よかった、本当に良かった」


金剛?「泣いてるんデスカ? テートク」


提督「へへっ…うれし涙って奴だよ……へへへ…」


提督「なんだよ……悲劇のヒロインぶってた俺が…馬鹿みたいじゃねぇかよ…」


金剛?「テートクはヒロインじゃないヨ」


提督「う、うっさい…」



金剛?「はー、バラしたら随分ラクになった」


提督「……で、他の艦娘達は?」


金剛?「ここにいるよ」


提督「……変わってもらう事って」


金剛?「無理」


提督「即答…ですか」


金剛?「今日は金剛dayネ! テートクは僕といちゃいちゃするべきだよ!」


提督「……あれ?」


金剛?「……何でもないヨ…私はもう疲れたから寝るね、おやすみ」


提督「お、おやすみ…」



提督「……」


提督「……」


提督「……寝た、か」


提督「月が…綺麗だな」


提督「芝とは何だったのか…」


提督「……というか今だにティーセットとめんつゆが何なのか分かってないじゃん…」


猫吊るし「……」zzz…


提督「……はぁ、明日から鎮守府も賑やかになるのか…」


提督「……じゃあ、最後に少しだけ静かな鎮守府を堪能しますか」


提督「……」


提督「……」


提督「……」


提督「……今日も鎮守府は静かだな」


ごめん、こんな終わり方で
本当はもっと伸ばそうと思ったけど即興じゃ無理でしたすいませんでした

よくわからんかったが、艦娘が全滅した鎮守府で、艦娘たちのゴーストがあつまってきたってことか?

>>189
俺も分からん、好きなように解釈してくれればいい

乙だわ
あれかと思ったわ、提督の事を思ってエラー娘が意図的にエラーを連発させて鯖の巻き戻しを行おうとするけど力不足で完全には巻き戻せなくて
大半の艦娘は魂だけしか還ってこれずにエラー娘の中に混ざりこんでて、艦を建造することで魂の器として復活できるんだけど外見と中身が一致してない事もあってどたばたしたりして
一部の艦娘は巻き戻しの時に何とか世界に着いて行って肉体に入り込む事はできたけどなんとそれが深海棲艦の肉体で
提督に会いたい抱きしめて欲しいと考えてもどう考えても諦めるべきでそれでもやっぱり遠くから一目だけでも提督を見ようと鎮守府に来るんだけど提督がその正体に気付いて


みたいな話だと思ったけどそんなことは無かったぜ、次も楽しみにしてます

>>191
なにそれ超見たい

すまぬ





すまぬ

>>205
はよ書いて、書かないと俺が書くよ

書けって言うけどサ
ネタ考えるのは結構時間かかるんだヨ

最初に書く時は

出撃した時に敵と開戦する前にリロードすると敵と開戦する直前の状態に戻されちゃうって事を知って
そばをご馳走になった猫吊るしが恩返しに一日だけエラーの力を使って轟沈した艦娘達を復活させるけど
提督の嬉しそうな顔を見て、エラー娘があと一日…あと一日だけってエラーの期間を引き伸ばして行く内にエラー娘自体が消えてしまい…

みたいのを考えてたけど即興じゃ、無理でしたってオチ

なんかすいません、書くんで許して下さい

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