男「最近やけに鼻がむずむずするな」
男「テレビでも見るか」ポチッ
ニュース「花粉情報です。今年の花粉飛散量は例年に比べて最も多く外出時にはマスクを心がけましょう」
男「ついにこの季節がやってきたか」
男「毎年つらくてかなわん」
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みなさんお久しぶりです
3作目です
花粉症のつらい時期になってきましたね
おもしろおかしく花粉症あるある書けたらいいな!
男「そういや去年使ってたマスクもうないんだった」
男「買いに行くか」
薬局
男「ティッシュにマスクに目薬に…」
男「周りマスクしてる人多いな」
男「立体型マスクたかっ!こっちの安い箱入り使い捨てマスクでいいや」
家
男「買いすぎたかな」
「あのー」
男「ん?なんだ?どこかから声が…」
男「おかしいな、窓閉まってるのに」
花粉「ここですここです」
男「うわ!?しゃべった!」
花粉「あなたの服にくっついて来ました。花粉といいます」
男「は?」
花粉「花粉です」ズイッ
男「は?」
花粉「ですから花粉です」ズズイッ
男「ヘブシッ」
男「…おいこっちくんな」
花粉「?」フワフワ
男「ハーックション!」
男「ヘックション!」ズピピー
男「このかんじ…まさしく花粉!」チーンッ
花粉「あわわ、大丈夫ですかー?」フワフワ
男「今すぐ出てってくれ」ズピ
花粉「え―!いやですよ!」
男「俺は花粉症なんだよ!」
花粉「花粉症?なんですかそれ?」
花粉「なるほど。私達によって人間の体の中でアレルギー反応を起こしているという事ですか」
花粉「しかもその症状がくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ…ああ、なんという事でしょう」
男「分かったか?なら早く出ていけ」チーンッ
花粉「いやです!私達は本来害あるものではないんです!それを証明してみせます!」
男「しんでいいわ!頼むから出てってくれ!」ズピズピ
男「くそ!もうティッシュなくなった!」ズピピー
花粉「鼻かみすぎですよ」
男「鼻水がとまらねえんだよ!」ダラー
男「あー鼻の下ひりひりする」ズズズ
花粉「かわいそう」
男「お前がいうな!」
男「お前といると余計悪化するわ」
花粉「そんなー」
男「おいまさかずっとここにいるなんていわないよな」
花粉「私は風にのって遠い遠い所からここまでやってきたのです。きっとまた風にのってどこまでも遠くへいくと思います」
男「風にのって…か。そうかお前達は杞憂気ままに自由に旅してるんだな」
男「ってうらやましくなるか!お前らのせいでこっちは苦しんでるんだよ!木ごと切り倒してやりたいわ!」
花粉「ひどい!私達は滅んでしまうじゃないですか!」
男「お前らは脅威なんだよ!兵器ふりまわしてるもんなんだよ!」
花粉「私達だってそんなつもりないのに!男さんひどい!」
花粉「ううっぐすっ」ヒックヒック
男「え、花粉って泣くの」
花粉「かなしいです」グスグス
男「おいおい泣くなよ」
花粉「私達無害なのに…」ヒックヒック
花粉「うわああーーん!!」
花粉ブワアー
男「ちょっ!花粉俟ってる!花粉俟ってるから!」
男「ぎゃああああーっ!!目があああーっ!!!」
男「かゆっ!ちょっタンマっ!かゆーっ!!」
男「ぐわああああーっ!!!」ゴロゴロゴロ
花粉「」スッキリ
男「」グッタリ
花粉「あ、あの取り乱してしまってすみません」
男「死ぬかと思った…」
男「おもっくそ悪化した」グシュグシュ
花粉「目真っ赤ですね」
男「誰のせいだ誰の!」ゴシゴシ
花粉「目こすっちゃだめですよ」
男「かゆい」グシュ
男「目薬でもさすか」
花粉「目薬?」
男「ああ。花粉症対策用の目薬があるんだ」
花粉「へえー」
男「これだ」バーン
花粉「なになに?爽快クール最強?目のかゆみに素早く効く…ふむふむ」
男「これを目に…」ポタッ
男「ぐわあああーっ!!いってええーっ!!!」ゴロゴロジタバタ
花粉「うひゃあ」
男「くそ、涙でてきた」
花粉「人間って大変」
男「これでしばらくすれば目の充血もおさまるだろ」ズピ
花粉「鼻水はなかなかとまらないですね」
男「鼻かみすぎて頭ぼーっとしてきた」ズズズ
男「ティッシュいくつあってもたりん」チーンッ
男「あ、鼻血でた」タリ
花粉「強くかみすぎですよ」
男「腹減ってきた」グウウー
男「なんか作るか」
花粉「おおー男さんの料理姿かっこいいです!」
男「そうか?」フフンッ
花粉「鼻水垂れ流しですけど」
男「いうな」
男「いただきます」モグモグ
男「…」モグモグ
花粉「男さん?どうかしたんですか?」
男「鼻つまってて味わからん」モグモグ
花粉「ありゃりゃ」
夜
男「うう…うう…」
男「寝れん!!」ガバッ
男「鼻つまってて息苦しい…」
花粉「男さん?」ヒョコ
男「あ、ああ花粉。そんなとこにいたんだ」チーン
花粉「ええ。私は寝なくて大丈夫ですから。それに近くにいたら男さん嫌がると思って」
男「花粉…」
花粉「眠れないのですか?」
男「ああ。寝苦しくてな…」
花粉「そうですか…」シュン
男「花粉、明日は外へ行こう。明日はくもりで花粉飛散量も少ないってテレビでやってたし」
花粉「!!」
花粉「男さんと外へ!?」パアア
男「ああ。じゃ、おやすみ」
次の日
花粉「ふんふーん」
男「えらくご機嫌だな」
花粉「だって花粉症の男さんが外に行こうだなんて!鼻水だらだらな男さんが!」
男「おい嫌味か」
花粉「久しぶりの外です!あー空気がおいしい!」
男「俺の部屋くさいってか」
花粉「太陽の光も久しぶりです!」ポカポカ
男「おい無視か」
花粉「男さん外に出て大丈夫なんですか?」
男「あーうん。マスクしてるし。それにもうティッシュないから買わないと」
花粉「マスクって便利ですね」
男「マスクの下は鼻水垂れ流しだけどな」
花粉「汚い」
犬「わんわん!」
男「ん?犬?」
花粉「わーわんちゃん」
犬「わん!」ガブッ
花粉「きゃ!?」
男「花粉!?」
犬「わんわん!」ダダッ
男「おいまてそれ食べ物じゃないぞ!」
花粉「きゃー!助けて男さーん!」
男「花粉!おいまてこら犬!」ダダッ
男「くそっ!どこいった!」
ポツ…ポツ…
男「まずいな雨降ってきやがった…」
男「ったくどこまでいったんだよあの犬」
「男さん…」
男「!…花粉!」
男「ってなんかでか!」
花粉「えへへ、水分で膨らんでしまいました…」
男「さ、帰ろう花粉」
花粉「いいえ男さん。私はもう帰る場所なんてありません」
男「花粉…?」
花粉「私は風のあるがまま漂う存在なのです。本来の役割を果たさなかった罰が当たったのです」
男「花粉!」
花粉「男さんのそばにいれて楽しかったです。花粉症でつらいのにこんな私に優しくしてくれて」
花粉「ああでも男さんの花粉症治してあげられなかったなあ」
男「花粉!もういい!もういいから!」
花粉「でも本音をいえば…少し…」
花粉「もう少し一緒にいたかったです…」
男「花粉…!」
花粉「やだなあ。泣かないでくださいよ。花粉症ですか?」
男「うっうっ…そうだよ、…花粉のせいだ」ボロボロ
花粉「男さん…すき」
その瞬間、風がふいた
一斉に花粉が空に舞いあがった
太陽の光の反射によって花粉達が七色に光り見たこともないほどにきれいな光景だった
一年後 春
花粉「男さん!花粉の季節になりましたね!」
男「ブエーックション!」
男の花粉症はまだまだ続く
おしまい
これにておわりです
花粉症でつらい方が少しでも笑ってくれたらうれしいです
ではまたね!
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