カツオ「親孝行って言ってもなぁ。一体何すればいいんだよ?」
中島「野球でスポーツ推薦を取って親を安心させてやるとか、甲子園にでも行って自慢のできる息子になるとか、色々あるだろうが!」
カツオ「結局野球じゃないか!」
中島「それじゃあ野球やるぞ磯野!」
カツオ「めちゃくちゃだ!おい待て中島!」
中島「るっさい!考えるより先に行動しないと甲子園にはいけねーんだよ!」
カツオ「いけるワケない!僕たちの遊びの野球が世間に通用するワケがない!」
カツオ「世の中諦めが肝心なんだよ!!」
中島「磯野、お前」
カツオ「な、なんだよ」
中島「生きてて楽しいのか?」
カツオ「た、楽しいさ!苦しいことから逃げて、楽しいことだけする人生、楽しいに決まってる!」
中島「そうか。じゃあ磯野。後1分後に死ぬと過程しよう。お前は満足して死ねるのか!?」
カツオ「・・・」
中島「どうなんだ!お前は今、何を思った!?」
カツオ「死にたくないとか。満足したとか。そういう感情は芽生えなかった」
カツオ「始まる前から、終わるような感覚だ、、、」
中島「野球をやれ。生きた心地を、得たいのなら」
カツオ「でも、わざわざ辛いことをしたいなんて思わない。人は幸せになるために生まれてきたんだ!楽して何が悪い!」
中島「楽は幸せじゃないって言ってるんだ!お前が今まで生きてきて、一番幸せを感じたのはいつだ!?漫画を読んでる時か!?オナニーしてる時か!?」
カツオ「・・・・」
カツオ「小学4年生の頃だ。 」
カツオ「僕は、恋をしていた」
カツオ「相手の子の名前はカオリ。いい香りの漂う女性だった」
中島「あぁ、いたっけな、そんな子」
カツオ「あの頃は毎日が輝いていた。思えば、あの子の死が、僕をこんなにしてしまったのかも、知れない」
中島「・・・・・」
カツオ「世の中って残酷だよな。なんでカオリちゃんが死ななくちゃいけなかったんだろう。もっと死ぬべき人間がいたじゃないか。僕とか、花沢とか」
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