【安価】心在る者、散るならば命を残せ (17)
死のう、私の脳内に現れたのはそんな言葉だ。
首を吊って死のうか、薬を飲んで死のうか、舌を噛み切って死のうか、何も食わず死のうか。
そんな事ばかり思いつく。
そうだ、どうせ死ぬならば、壮大に死のう。
私は、ガソリンをポリタンクに入れて、100円のライターを持って森の奥の館に来た。
ここは廃墟。誰も住まないボロの館。私は開かない扉の前にガソリンを撒いて火を付ける。
ガソリンは先ほど森の周りに撒いた。ここで燃やせば火は糸を引く様に回りに点火するだろう。
さあ、早く死のう、私はライターに張り付いた指を懸命に剥がして、ライターを落とした。
―――――――――――――燃える。
焦げる匂い、焼ける痛み、全てを苦痛に変える炎の刃が私の体を切り裂く。
そう思っていた。
「まったく、人の家で何をしているのか」
女の、声。
正門は開かれ、その先から、若い女性が顔を出した。
「放火は懲役15年、または罰金1000万って知らなかったのかい?」
それはしらなかった。ってそうじゃない、貴方は誰だ?
「私かい?私は稲生草子。昨日当たり、この家の主になった………ん? お前」
そう言って私の顔を覗き込む、胸ポケットから見えるソレは、私のライターだった。
「ははあ、お前、死にたいんだろ?」
率直な言葉に、私は目を丸くした。
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さて、状況を整理しよう。
私は死にたかった。何故かは知らない、衝動的なものだと思う。
目の前でお茶を飲む女性、名は稲生草子、彼女は、所謂魔女、と言うものらしい。
稲生「なあ、あんたの名前、何て言うんだ?華奢な体にしては微かに男の輪郭が伺える」
稲生「私としては、お前自身に興味がある。性格でも顔でも心でも、お前自身だ」
そう言って再び茶を啜る草子、私はお前、と言う言葉は苦手なので、名前を口にする
「……名前、苗字は 安価↓2 名前は 安価↓4」
十六沢満子。私はそう言った。
稲生「ほうほう……名前を書くのが面倒だな……すまないが、イザ、と呼んでも?」
私はこくん、と頷いた。
どうせ死ぬのだ、今更呼び名等どうでもいい………
稲生「そうか、それではイザ、私はな、魔女だ、そしてその仕事内容は、魔術を作り上げる事だ」
そうですか、と私は言った。
稲生「魔術とは、宿題何だよ、決められたレポートに、より正確に書けるか、と言うものだ」
稲生「そして本来ならばそのレポートは命の全てを使ってでも書ききる事だ、命の全て、とは己の寿命が尽きるまで」
稲生「しかし、例外な事もある、例えば、自らの命を犠牲にして、代わりに魔術を残す等価交換、と言うものが」
稲生「正しくは、はまだ言えないが、私はこの方法を、自殺願望のある者にやらせているのだ」
稲生「そして、イザ。お前はまさに私の理想な人間だ。二つ返事でもいい、私の為に、魔術を作ってくれないか?」
……話半分、聞いていなかった。
でも、この人が、幸福になる、と言うのは分かった。
私は 安価↓2 といった
快諾した。
稲生「そうかい、ありがとう……早速だが、君に部屋を用意しよう、様があれば一階に下りてくればいい」
そう言って私に部屋の鍵をくれた
部屋に入ると、中は案外広かった。
私は、綺麗なベッドに横になると、すぐ寝てしまった。
目が覚めると、其処は暗闇の中。
目の前には、悪魔を模した怪物が。
怪物は、私に天秤を差し出した。
天秤が、微かに傾くと、天秤の中心に数字が現れた
直後コンマ
11、それがお前の寿命だ。
それだけ言い残し、私は湯夢から覚めた。
パンツもブラもびしょびしょ、汗かきすぎ。
私はお風呂に入ろうと、部屋を出た。
すると………安価↓2
今日はここまで、多分明日で終わります
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