穂乃果「もう一度、>>3ライブ!」 (67)
穂乃果「もう一度?」
絵里「もう一度?」
ことり「もう一度?」
海未「もう一度?」
凛「もう一度?」
真姫「もう一度?」
希「もう一度?」
花陽「もう一度?」
にこ「もう一度?」
花陽「はいっ! もう一度開催される事なったんですっ…!!」
にこ「あ、あんたっ! それ嘘じゃないでしょうねっ!?」
絵里「本当に、もう一度…?」
凛「夢じゃないの…?」
花陽「はいっ! もう一度行われるんですっ!! >>3ライブが!!」
穂乃果「>>3ライブ……よーしっ!! 出なくていいんじゃないかな?」
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2
花陽「もう一度、『紛争地帯地の真っ只中で歌で争いを止めるライブ』が開催されるんですっ!!」
穂乃果「出なくてもいいんじゃないかな?」
海未「ということは、私達にも世界平和に貢献するチャンスが…?」
絵里「またとない機会ね!」
真姫「もし出場出来ればそれはとても誇らしい事だけど…、前回があったってことは…」
花陽「はい…。前回はA-RISEが紛争地でライブを行いました」
希「それで、争いは…」
花陽「いえ……、A-RISEは動乱に捲き込まれ重症を負い途中リタイア。最後までライブを続ける事は出来ませんでした…」
にこ「あ、あのA-RISEですら無理だったのに……それをニコ達が」
穂乃果「ねぇ、危険だしそんな無理して出なくてもいいんじゃないかな?」
凛「でも、きっと凛達なら出来るよ!!」
希「うんっ! 凛ちゃんの言う通りや!」
ことり「この9人だったら絶対に争いを止められるっ!」
穂乃果「え……? 1、2、3、4、5、6、7、8……9…? 穂乃果も……?」
海未「紛争地へ赴く為には、まずパスポートが必要です。皆は持っていますか? 私は持っていません」
絵里「私は持ってるわ、ほらっ」
真姫「何で持ち歩いてるの…? 失くしても知らないわよ。私も……ほら」
ことり「ことりも……、ほらぁ~っ♪」
希「タロットカードかと思いきやーー、パスポートでしたー!」
凛「凛もかよちんのと一緒にパスポート持ってるもんねー!」
希「ってそれパスケースやんっ!」
凛「へ? パスケースはパスポート入れるものじゃないのー?」
希「しかも二人分って……よく入ったね……あぁーやっぱりグシャグシャになっとるー」
穂乃果「な、何で皆行く気満々なの? 死ぬの恐くないのー!? 大和魂なの!?」
にこ「……」
穂乃果「あれ? ニコちゃん…」
絵里「ニコ、貴女もしかして…パスポート」
にこ「……>>6」
食べた
にこ「……食べちゃった」
真姫「はぁ?」
希「ニコっち、嘘はいかんよー?」
にこ「う、嘘じゃないわよ…! あれってちょっと良い紙でできてるじゃない…? ティッシュペーパーの素揚げにも飽きちゃったから、試しに…」
海未「どれだけ貧乏なんですか!?」
にこ「だ、だって外国行くなんて思ってなかったから! まさかもう一度、『紛争地帯地の真っ只中で歌で争いを止めるライブ』が行われるなんて……ひぐっ…」
ことり「自業自得だよっ!!」
にこ「どうしようっ、どうしようっ…!! 外国に行けなかったらニコの歌…死に逝く人達に聴いてもらえないっ!? 賛美歌ぁぁーっ!!」
ことり「自業自得だって!!」
穂乃果「だ、だから無理して行く必要は…」
絵里「仕方無いわね、ニコのパスポートは私が何とか偽造しておくわ」
海未「さすが絵里です。私の分もお願いしますね」
凛「うぅーっ! テンション上がるにゃー!! 外国外国ー♪」
にこ「ありがと~! 絵里ちゃ~んっ!」
海未「この恩は、戦場にて……貴女の盾となる事をここに誓います」
にこ「ニコも死ぬ気で絵里ちゃんを流れ弾から身を呈して守るわ!」
絵里「ふふっ、頼もしい騎士達ね。なら、出発は明朝……家族に書き置きを忘れないこと」
穂乃果(みんなの顔を見られるのもこれが最後になるのか…。穂乃果はこの音ノ木坂から精一杯エールを送るよ)
希「よーし、皆! 明日に備えて今日は早めに」
真姫「待って!!」
ことり「真姫ちゃん?」
にこ「も、もしかしてあんた今になってビビって」
真姫「そんなわけないでしょっ!! 穂乃果よっ!!」
穂乃果「っ!?」
凛「穂乃果ちゃんがビビってる? またまたー、そんな事あるわけないにゃー」
真姫「そうじゃなくてっ! そもそも穂乃果がビビったりする筈ないでしょ?」
穂乃果「え…? い、いや…」
真姫「私が言ってるのはパスポートの件よ! 穂乃果だけまだパスポートの宛てが決まってないでしょ?」
ことり「あ、そっか~」
凛「なら絵里ちゃんに偽造してもらってー」
穂乃果「ちょ、ちょっと…! 穂乃果は別に」
絵里「そうしたいとこなんだけど…、さすがに一晩で三枚パスポート偽装するのは無理よ」
穂乃果「ほっ…」
海未「くっ……絵里……私の、私のパスポートではなくっ、穂乃果のパスポートを、お願いしますっ!!」
穂乃果「えぇーー!?」
にこ「あんた……それで、いいの?」
ことり「海未ちゃんっ!」
希「な、ならっ! ウチのパスポートを海未ちゃんにっ!!」
凛「希ちゃんっ!? 凛のパスポート半分こしよっ? ねっ?」
穂乃果「み、皆っ……余計なお世話だよっ!!」
希「でもμ'sは9人って、カードも真姫ちゃんも言うてるし…」
真姫「μ'sは9人」
花陽「み、みんなっ!! わちゃわちゃしてないで花陽の話聞いてくださいっ!!」
凛「かよちん?」
絵里「どうしたの? 皆が一致団結してる所に水を差す様な真似して」
花陽「ど、どこが一致団結してたの!? なら水差しちゃうよ? じゃばじゃば水差しちゃうよ!?」
真姫「言いたい事あるならハッキリ言いなさいよ! 貴女、良い声してるんだからっ! はい、あーあーあーあー」
花陽「あーあーあーーって、そうじゃなくって!! 紛争地でライブが出来るのは日本で一組だけなんですぅぅっ!!」
海未「え……?」
絵里「そん、な……」
凛「凛達……外国行けないの……?」
ことり「うっ、うぇぇぇーーんっ!! かよちゃんのばかぁぁー!!」
にこ「終わったわ……ニコの夢が……」
真姫「日本で一組だけなんて……それじゃ紛争地は危険だから近付くなって言われてるようなものじゃないっ!!」
希「カードによれば、パスポートは本人以外使えんらしいし……詰んだわ」
穂乃果「ほら、ね? 今回は見送ろうよ? ね? ねー?」
花陽「大丈夫ですっ…!! 要は予選を勝ち抜いて決勝トーナメントを制覇すればいいだけの話ですからっ!!」
絵里「なるほど……それなら何とかなりそうな気がしてきたわ」
希「予選や決勝トーナメントがあるということは、紛争地へ行くまでまだ時間は残されてる」
凛「ということは、パスポートも準備できるにゃー! やったにゃー! 穂乃果ちゃーんっ!!」
穂乃果「ははは……」
海未「しかし、その為にはまず予選を勝ち抜かなければなりません!」
花陽「はい……、しかもこの東京ブロックは前回優勝…本番で途中リタイアのA-RISEも出場してきます」
ことり「け、怪我大丈夫なの!?」
真姫「懲りない人達…」
にこ「大人しく私達に任せてくれればいいのに」
絵里「花陽、その予選っていうのは単なる歌や踊りだけが審査項目ってわけじゃないんでしょ?」
凛「えっ?」
花陽「はいっ、何せ紛争地に行くんですから。歌やダンスは勿論……審査項目にはもう一つ、>>13が重要視されてるんですっ!!」
射撃技術
花陽「『紛争地帯地の真っ只中で歌で争いを止めるライブ』の予選では、射撃技術が重要視されてるんですっ!!」
にこ「ふむふむ……って、それじゃ私達も争いに加わるってことじゃないっ!!」
絵里「そう、花陽の言ってる事は正しいわ」
花陽「正しいも何も公式発表だからね? これ」
海未「正しいとは? 射撃技術を研くなど……私達に人を殺めろということになるのでは?」
絵里「その通り。スクールアイドルたる者の務め、それは何? 凛」
凛「ライブを最後までやり遂げることでありますっ!」
絵里「正解よ。皆、凛に拍手を」
パチパチパチパチ……
凛「照れるにゃぁー」
絵里「前回出場のA-RISEがライブを放棄し、担架に乗せられ日本に送り返されたことはさっき聞いたわよね?」
ことり「う、うん……」
絵里「凛が言ったように私達スクールアイドルはどんなことがあってもライブをやり遂げなくてはならない!」
希「なるほど……前回のA-RISEの弱さが明るみになったせいで今回の審査項目に射撃技術が加わったんやね」
海未「ライブを邪魔されるくらいならその妨害者を殺せと…」
花陽「はいっ…! スクールアイドルとして世界を目指すなら歌や踊りがどんなに上手でもそれは意味を持たない……最も重要なのは、ライブをやりきる精神力と武力…なのですっ!!」
穂乃果(はぁ……?)
海未「では、それを踏まえた上での練習をしていかないといけませんね」
凛「でもそんなのどうやって練習するのー?」
花陽「ふふっ、それは心配いらないよ。凛ちゃん」
真姫「?」
花陽「もうそろそろかなぁ?」
バリバリバリバリッ……!!
にこ「な、何よ!? この音ーっ!?」
希「へ、ヘリや……ヘリがこの屋上に向かって」
凛「ぶぁっぷっ…!! か、風がっ!!」
「μ'sさん…? 御注文の品、お届けに参りました!」
花陽「あ、ありがとうございますっ…!! そこからパラシュートで下に落下させてくださいっ!」
「へいっ、まいどありー」
ボスッ……
海未「な、何だったんですか…?」
にこ「ま、まさかこの箱の中身って……?」
花陽「はいっ、練習用に取り寄せておきました」
真姫「取り寄せって…これ、本物?」
花陽「スクールアイドル連盟からの支給品、種類とかよくわかんないけど銃は一人一挺……弾は八発ずつだから」
花陽「皆、行き渡った? まだ貰ってないよぉーって人」
にこ「やぁ~んっ! おも~いっ!」
希「それが人の命の重さや」
凛「へぇー! カッコいいにゃー!」
カチャカチャ
海未「凛、絶対に人に向けて撃ってはいけませんよ?」
凛「それくらいわかってるにゃ! あ、まずはお手入れしないとねー」
カチャカチャ
絵里「弾は八発……これを使いきるまでにせめて狙った所に命中させられるくらいにならないと」
海未「緊張感を持って練習しましょう」
希「最初は動かない的の方がええよね? 木とか車とか…」
パーンッ…!!
絵里「っ!?」
海未「な、何事ですか!?」
凛「はわわわっ…!! り、凛……銃を磨いてただけなのに、暴発しちゃって見事>>19に命中しちゃったにゃ!」
ゴキブリ
凛「うわぁぁぁぁぁ!!!!ゴキブリに命中したにゃぁぁぁぁぁ!」
真姫「な、何で屋上にゴキブリがいるのよーっ!!」
ことり「きゃぁっ!? あっちにもっ!!」
にこ「7匹くらいいるわ!」
凛「にゃぁぁぁぁっ!!!!」
パンッ! パンッ! パンッ! パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!
海未「ほぅ…全弾命中とは中々」
花陽「凛ちゃんすごぉぉいっ!!」
絵里「ってその銃は害虫駆除の為に渡したわけじゃないのよ!!」
凛「弾、空っぽになっちゃったにゃ」
ことり「こんなに上手に撃てるんだからもう凛ちゃんには練習必要ないんじゃないかな?」
希「ウチらも凛ちゃんに負けてられんねっ!」
海未「予選まで撃って撃って撃ちまくりますっ! サバイバルですっ!」
━━2週間後
花陽「た、大変です大変です大変でぇぇっす!! おえぇぇっ…!!」
ことり「どしたの?」
真姫「また誰かが負傷したの?」
絵里「急所に当たってない限り、いちいち報告いらないわよ?」
花陽「ち、違いますっ! 予選の組み合わせが発表されたんですっ!」
海未「おぉ…、ついに」
花陽「というか日本全国の参加スクールアイドルグループはたったの二校」
希「二校……だけ?」
真姫「要は、腰抜けばかりだったってことよ」
にこ「二校っていうのは、まさか…」
花陽「一校は前回出場のA-RISE、そしてもう一校は…」
絵里「もう一校は…」
花陽「みゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」
凛「ごくりっ…」
真姫「…っ!」
花陽「みゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…… 」
希「……っ」
花陽「みゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」
絵里「お願いっ、お願いしますっ…」
花陽「みゅうううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」
海未「μ'sですね?」
花陽「はい…、うちとA-RISE……。予選とか決勝トーナメントとか度外視した、一騎討ちですっ…!!」
凛「勝った方が紛争地でのライブ……わかりやすくていいにゃー!!」
穂乃果(やっぱりうちも出るんだ…)
にこ「それで? 予選はどんな風に行われるの!?」
花陽「……無人島で行われるサバイバルゲームです」
━━無人島
綺羅「今日は正々堂々勝負しましょう!」
絵里「負ける気がしないわ」
真姫「恥かくまえに本土へ帰った方がいいんじゃない?」
花陽「何ていうか…お元気そうでなによりですぅ、はい…」
綺羅「元気そう……か」
花陽「?」
綺羅「……貴女達、本気であの地に行くつもりなの? 興味本位なら止めておいた方がいいわ」
海未「私達は本気です。貴女方こそ……前回酷い目に遇ったと聞きましたが何故今回もエントリーを? 自殺志願者なのですか?」
綺羅「私達は取り戻しに行かなくちゃならない……あそこに置いてきた、スクールアイドルとしての誇りを」
綺羅「……それに、見てわかるように」
優木「……」
統堂「……」
綺羅「前回、争乱に捲き込まれて…あんじゅは>>24を、英玲奈は>>25を、そして私は>>26を失ったわ」
顔
声帯が焼けただれて綺麗な歌声
左足と処女
綺羅「あんじゅは顔を失った…」
優木「……っ」
凛「顔中包帯でぐるぐる巻き……あははははーっ!! ミイラ人間みたいだにゃー!!」
綺羅「顔面に大火傷を負ってしまって……生きているのが不思議だってお医者様も」
希「目は見えるんよね? 喋ったりは?」
優木「喋れるわよ、当たり前でしょ?」
絵里「なら心配いらないわね……まぁ顔がヤバいのはスクールアイドルにとって致命的だけど」
海未「私達は皆、綺麗な顔でよかったですね」
優木「……っ!!」
綺羅「抑えて、あんじゅ。そして英玲奈は……声帯が焼けただれて綺麗な歌声を失ったの」
統堂「う"ぅっ、あ"あ"ぁぁっ…」
ことり「気持ち悪っ!!」
統堂「あ"あ"あ"あ"あ"ぁぁぁっ…」
にこ「何でまだアイドル名乗っているのか不思議で仕方無いわ…」
綺羅「ライブの最中……歌ってる時に、運悪く流れ爆弾が口の中に……そして丁度喉を通る瞬間に爆発……」
綺羅「今、思い出しても吐きそうになってくるわ。ねぇ? 英玲奈」
統堂「お"お"ぉぅぅ…っ」
凛「綺羅ちゃんは何処を欠損したのかにゃー?」
綺羅「私は……左足を。これ、義足なのよ」
絵里「それで踊れるの?」
綺羅「えぇ! この義足はもう私の一部みたいなものだから」
真姫「ふーん……」
綺羅「それと、処女」
希「ん?」
綺羅「処女もね……戦地で失ったんだぁ……////」
ことり「この人危ないっ!」
綺羅「非日常の体験ってああいうことを言うのね、きっと……何で処女喪失させたと思う?」
綺羅「男性のぺニス? バイブ? 野菜? 違う違う……聞きたい? それはね、私の左足……ふふっ♪」
海未「頭イッチャッテますね」
真姫「これには真姫ちゃんもドン引きだわ…」
綺羅「と、いうわけでよろしくね♪」
優木「手負いだからって手加減なんかしたら承知しないわよ?」
統堂「う"ぅあ"あ"あ"おぉぉっ…!!」
穂乃果(帰りたい……)
━━μ's陣営
海未「これは楽勝ですね」
真姫「私、寝てていいかしら?」
にこ「そもそもどうなったら勝ちなのよ?」
花陽「えっと…えっと…、ルールブックによれば相手チームを殲滅させれば勝利みたいですっ!」
絵里「人数的にもこっちがかなり有利なのに向こうは全員手負いときてる……これで勝てなかったらおかしいわよね?」
希「でも相手は前回優勝のチームや、油断せんで行こう!」
絵里「作戦を決めて動いた方がいいかも…」
凛「凛が単機特攻を仕掛けるっていうのは?」
海未「正直、消化試合みたいなものですし何でもいいかと…」
希「ここはリーダーである穂乃果ちゃんが決めるべきやない?」
穂乃果「え、えぇー!! やっと話振ってくれたのに、それー!?」
海未「穂乃果、スパッと決めてください!」
ことり「A-RISEを殲滅する為にはどうしたらいいの?」
穂乃果「え、えーーーーっとーーーー……、>>31とか?」
少人数による陽動作戦を仕掛け、負けたように見せかけては引き島の地図にある密林地帯に引き込む
そこで多少火事を起こしパニックにさせ、草の中にアンブッシュした組が射撃で倒す
穂乃果「少人数による陽動作戦を仕掛け、負けたように見せかけては引き島の地図にある密林地帯に引き込む……そこで多少火事を起こしパニックにさせ、草の中にアンブッシュした組が射撃で倒す……っていうのはどうかな?」
真姫「……」
絵里「……」
海未「……やる気満々じゃないですか!! 穂乃果」
ことり「今までずっと消極的だったから心配してたけど、ずっとそれ考えてたんだねっ!」
絵里「穂乃果の立てた作戦でいきましょう! まずは少人数での陽動班から」
凛「それなら凛に任せてー!」
にこ「私も行くわ!」
海未「凛とニコですか……」
にこ「何か文句でもあるわけ?」
花陽「こ、殺しちゃ駄目だよ? 二人はあくまで陽動なんだから、ね?」
ことり「殺るのはことり達の仕事だから取っちゃダメっ!」
にこ「わ、わかってるわよ! やられたふりして密林に誘き寄せればいいのよね?」
凛「大丈夫大丈夫ー♪ よーしっ! いっくにゃーー!!」
にこ「あ、こら! 待ちなさいよーっ!! にっこにっこにー!!」
絵里「不安だわ…」
━━A-RISE 基地
凛「着いたにゃー! あれれ? ニコちゃんは」
キョロキョロ
凛「いないにゃ……ま、いっか!」
凛「えっと、凛の役目は陽動だから……ここからA-RISEを殺さない程度に刺激して、誘き出せばいいんだよね」
凛「……」
凛「……何すればいいんだろ?」
凛「とりあえず、このゲームが始まる前に渡された凛の武器…>>35で>>36すればいいかなー?」
ロケットランチャー
ギリギリ生かしておく
凛「このロケットランチャーで基地をよろしくして、出てきた相手を攻撃ー!」
凛「殺さなかったら何してもいいんだよねー♪ よーしっ! 景気付けにおっきーーーーい花火をズドーンッッ!!」
ガシャ……ズドーンッッ!!!!
凛「もう一発ーっ!! 出てくるまで何発でも撃ちまくるにゃーー!!」
ズドーンッッ!!!! ズドーンッッ!!!! ズドーンッッ!!!!
凛「にゃはははははーーっ!! ん?」
優木「な、何…!? 一体何なの!?」
凛「ミイラ人間のお出ましだにゃ」
凛「こんにちわー」
優木「ひっ!! みゅ、μ'sの…」
凛「さすがに頭は死んじゃうだろうから……右腕あたりにしよっかなー?」
ガシャッ
優木「や、やめっ…」
ズドーンッッ!!!!
優木「ぐぁぎゃああああああああああああ!!!!!!!!」
凛「おぉ…、凄まじい威力……一瞬にして右手が消えちゃったにゃ」
優木「あっ、ぐぎゅっ、痛ぁ…あ"あ"ぁぁぁっ…!!」
凛「残りの二人は何処にゃ?」
にこ「はぁっ、はぁっ、まったく…凛ったら一人で先に行って…」
にこ「ん…? ここってA-RISEの基地よね? 崩壊してる……凛の仕業ね」
ガサッ……
にこ「っ!?」
統堂「う"ぅぅっ、あ"あ"おぉぉ…」
にこ「ビックリしたぁ……化け物かと思ったらA-RISEのゾンビ伯爵じゃない……」
にこ「あれを皆が潜んでる密林まで連れて行けばいいのね……その為には少し刺激してあげないと♪ うふっ」
にこ「あ、そういえばニコの武器って…>>41かぁ……。これで>>42してもゾンビだから簡単には死んだりしないわよね…」
ドイツ製G-36アサルトライフル
レミントン
にこ「この、ドイツ製G-36アサルトライフルでお腹を10発程撃っても死にはしないわよね……多分」
統堂「う"ぅ……? あ"あ"あ"っ!?」
にこ「こ、こっちに気付いた!! 目標捕捉……3、2、1、にっこにっこにー!!」
ズダダダダダダダダッッ!!!!
統堂「ごぼぼぼぼぼぼぶぇぇぇぇっっ…!!!!!!!」
にこ「ふぅ…」
統堂「はっ…、ぐごっ、げぇっ……」
にこ「もしもーし? 歩けますか~? ニコ、あんたを密林まで連れて行かないといけないんだけど~?」
統堂「ぐっ、はっ、あ"ぁ……っ」
にこ「……はぁっ……よいしょっと」
グイッ
統堂「あ"う"ぅぅー……」
ズルズル
凛「あ、ニコちゃん!」
優木「うぅっ…くっ…あぁっ…!!」
ズルズル
にこ「あんたもやってたのね…」
統堂「あ"う"っ……っ……がふっ…」
ズルズル
綺羅「……そん、な……」
綺羅「どうしよう……このままじゃ二人が敵の捕虜にされてしまう…」
綺羅「……何とか出来るのは、私だけ」
綺羅「私が二人を助けなきゃ……」
綺羅「幸いあの二人は油断しきってる……背後を狙えば」
綺羅「この、>>46で>>47して……二人を取り戻すっ!!」
ニードルガン
奴らの足を撃つ
綺羅「この毒矢を仕込んだニードルガンで奴等の足を撃てば次第に壊死して……義足生活の幕開けよ」
綺羅「ふふふふっ…」
綺羅「……よし、視界は良好……後は引き金を引くだけ。待ってて……あんじゅ、英玲奈」
海未「絵里の言った通りですね。二人とも詰めが甘過ぎます」
綺羅「え?」
バシッ…!!
綺羅「ぐぁっ…!!」
海未「ふむ…、これが毒矢仕込みのニードルガン……面白い物を持っていますね」
綺羅「か、返してっ!!」
スチャッ……
海未「毒……ふふっ、これを>>50に撃てばどうなるのでしょう? 試してみますか?」
にこ
海未「この毒矢……、ニコに撃てばどうなるのでしょう? 試してみますか?」
綺羅「え……? 貴女……、どういうこと……? 仲間でしょ……?」
海未「仲間……、ですか」
海未「……ふふっ」
カチャッ
ヒュッ……!!
にこ「あぎゅっ…!?」
ドサッ
凛「ニコちゃん?」
にこ「う、うぎゅ…っ! 痛ぁっ、痛ああぁぁっ…!!」
凛「ニコちゃんっ、ニコちゃんっ!! しっかりしてっ!! どうしたの!?」
にこ「にっ、にっ、にっこにっこっ、にぃぃっ…!!」
凛「あ、足に針が刺さって……なにこれ……!? 傷口が紫色に……どんどん拡がっていって」
にこ「に"っ、ごに"っごに"ぃぃ……っ」
凛「ニコちゃんっ!! しっかりするにゃぁぁ!!」
海未「ほぅ……神経を殺す毒、それも放っておくと身体中をじわじわと蝕んでいく悪鬼羅刹……あははははっ」
海未「ニコが助かるには一刻も早く足を切り落とすしかないみたいですね」
綺羅「あ、貴女は……何を考えてるの……!? どっちの、味方なの……?」
海未「ふふっ、私ですか? 私は……、>>56」
うえ
海未「私は、紛争地のスパイです。こんな馬鹿げた企画は今すぐ潰してやりますよ」
綺羅「スパイ…?」
海未「えぇ…、わざわざ戦場に赴き、死ぬ為に歌う……馬鹿げていると思いませんか?」
綺羅「でも、私達の歌で争いを止められるなら…っ」
海未「歌で争い止める? ふふふふ、そんな事が本当に可能だと?」
綺羅「……っ」
海未「まぁどちらでも結構です、どうせここで皆、死ぬのですから」
綺羅「全員死ぬって……そんなこと」
海未「だってそうでしょう? 勝者が出ては紛争地へと連盟から送られてしまう……だったら全員死ねばいいのです。このゲームに勝者は存在しません」
綺羅「じ、自分も死ぬつもり……?」
海未「さぁどうでしょう? しかし今の状況ではA-RISEはいつ死んでもおかしくない、そうなってしまったらどうしようもありません」
海未「まず、貴女がμ'sを全員殺してください。その後で私が貴女を殺して差し上げます」
綺羅「あんじゅと、英玲奈は…」
海未「あの二人はもう死んでるも同然でしょう? あぁ、こういうのはどうですか?」
海未「もし、貴女がμ'sの全員を殺す事が出来ればA-RISEの勝利……その上で紛争地でのライブを辞退して頂けるならあの二人含め貴女も無事に生還させてあげますよ」
綺羅「……っ」
海未「いいんですよ? 今すぐにあの二人を殺しても」
綺羅「わ、わかった! 約束よ……私がμ'sを殲滅させるまであの二人には手を出さないって」
海未「えぇ、勿論。ではさっそく……あそこにいる凛を殺して貰いましょうか」
綺羅「……わかった」
海未「凛はロケットランチャーを装備していますよ? どうするつもりですか?」
綺羅「……>>58で、>>60するわ」
バイオ兵器
貴様もろとも道連れダァァァしねぇぇぇぇぇ!!
綺羅「……くくっ」
海未「……?」
綺羅「どうせ貴女は最後には私達を殺すんだ……ならっ、今ここでっ、貴様もろとも道連れにしてやるっ!!」
海未「なっ!? バイオ兵器!? そんなものを」
綺羅「死ねぇぇぇぇぇぇぇっ!!!! 」
綺羅ツバサが使用したバイオ兵器の破壊力は相当なもので、その効力範囲は島全域に及んだ
草木は枯れ落ち、流れる水は動きを止めた
そして、私自身も……
皮膚が爛れ、髪の毛は抜け落ち……思考も脳が溶けているかの如く途切れ途切れになっていた
消え行く意識の中で私は、思った
笑った
あぁ……これで、誰も紛争地などに行かなくて済む……
私は役目を果たしたんだ……
皆を騙すのは辛かった
何度も迷った
あのまま皆と笑っていることが私の幸せなのではないか、と
そうだったのかもしれない
でも、今となっては……それも、どうでもいい……
私、は……
──μ's九名、A-RISE三名、無人島にて永遠の眠りにつく
━━fin━━
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