佐天「このままじゃ不人気が原因で退場させられちゃいます!」
初春「えっ?」
黒子「それは…」
御坂「別にいいんじゃない?」
佐天「いくないですよ!だってほら!」
佐天「えっと…ほら!」
三人「……」
佐天「え~っと…」
三人「……」
佐天「と、とにかくダメなんですよ!いくないんです!」
佐天「そうだ!初春の家賃の負担額が大きくなっちゃう!」
御坂「春上さんってちゃんと家賃払ってるのかしら」ぼそっ
黒子「さあ」ぼそっ
初春「それだけですか?」
佐天「えっと…あっ!この前買った大きめの炊飯器が必要なくなっちゃう!」
初春「大きくても1人で使えるなら大丈夫ですけど」
佐天「うぅ…はっ!閃いた!春上さんがいないとこれからやるであろうアニメオリジナル回の尺が足りなくなっちゃいます!」
御坂「婚后さんがいるじゃない」
黒子「水泳部のお二人や個法先輩、いつものアンチスキルの方に新キャラだってたくさんいますし」
初春「別に春上さんじゃなくてもいいですよね」
佐天「じゃ、じゃあ春上さんの……」
佐天さんの説得は一時間に及んだ
一時間後
御坂「仕方ないわね」
黒子「仕方ありませんの」
初春「これは仕方ないですね」
佐天「よかった!みんな納得してくれて!」
御坂「別に佐天さんの意見に納得したわけじゃないわ」
初春「佐天さんの友人に対する必死な姿に心をうたれたんです」
黒子「春上さんがいてもいなくてもいいのは今も変わっていませんの」
佐天「この際なんでもいいです!さあ!春上さんが不人気を脱却する方法を一緒に考えましょう!」
春上「あの…」
佐天「あれ?春上さんいたんですか?」
春上「ずっといたの…」
初春「知ってます」
黒子「知ってますの」
御坂「知ってて無視してたのよ」
佐天「なーんだ!気付いてたんなら早く言ってくださいよー!」
春上「……」
初春「春上さんはまずそのキャラの薄さをどうにかするべきだと思います」
御坂「キャラが薄いから存在感もないのよ」
黒子「正直言いますと春上さんは容姿も性格も、さらには能力まで中途半端」
初春「学園都市の学生としての自覚はあるんですか?」
黒子「すべてにおいてモブ以下ですの」
春上「そんなこと言われても…」
御坂「いい加減にしないと殺すわよ」
春上「ひっ」
佐天「ストップストップ!みなさん言い過ぎです!少し落ち着いてください!」
春上「いいの佐天さん…私が全部悪いの」ポロポロ
初春「泣いたってダメです」
黒子「これだから不人気キャラは」
御坂「殺すわよ」
春上「うぅ…ごめんなさいなの」ポロポロ
佐天「待ってください!さっきから春上さんの悪口を
黒子「わかってますの」
初春「春上さんを人気キャラにする方法を考えればいいんですよね?」
御坂「そうね…豆腐みたいなメンタルの前にまずはそのだっさい語尾をなんとかするのなんてどうかしら」
佐天「ほうほう!具体的には!?」
御坂「ずっと思ってたのよ、アニメオリジナルキャラのくせに語尾キャラってどうなのって」
初春「うけると思ったんですか?可愛いと思ったんですか?」
春上「これはキャラとかじゃな
御坂「百歩譲って原作の語尾キャラたちは許すけどさぁ」
黒子「文章でのキャラの書き分けは難しいんですの」
春上「し、白井さんだって
初春「今白井さんの話はしてませんよね?」
黒子「話を脱線させないでくださいな」
御坂「殺すわよ」
春上「……」
佐天「わ、私は可愛いと思うけどなぁ!なの~って!」
黒子「論外ですの」
初春「というわけで今日からその語尾禁止です」
御坂「使ったら殺すわよ」
春上「……」
黒子「わかったら返事」
御坂「ちゃんとしないと殺すわよ」
春上「…はい」
御坂「代わりに…そうねぇ、ゲコって付けるのはどうかしら」
黒子「それは名案ですの!」
初春「すごく可愛いと思います!」
御坂「でしょ!やだ!私ったらもしかして天才?」
春上「それって御坂さんの趣味…
佐天「よかったね春上さん!これでだいぶ春上さんのキャラも立つようになるよきっと!」
御坂「ふふ~ん♪」
初春「どうですか?嬉しいですか?」
黒子「嬉しいって言いなさいな」
春上「…嬉しいな…ゲコ」
御坂「は?何ふざけてんのよ殺すわよ」
佐天「こら!御坂さん!」
御坂「冗談よ冗談」
黒子「それでは新しい語尾、存分に使ってくださいな!」
春上「わかったな…ゲコ」
初春「ふざけてるんですか?」
佐天「こら!初春!こら!」
初春「冗談ですって」
佐天「じゃあ次いきますよ!次!」
初春「春上さんって根暗ですよね」
春上「……」
佐天「いい!いきなりなんてこと言ってるの!」
黒子「確かに」
佐天「違う違う!ちょっと引っ込み思案なところはあるかもしれないけど!」
御坂「一緒にいるとこっちの性根まで腐ってしまいそうだわ」
佐天「春上さんの性根は腐ってませんー!なんてこと言ってるんですか!それに完全に誤用ですし!」
佐天「ほ、ほら!春上さんの過去っていろいろ大変だったじゃないですか!だから…」
御坂「そうだったかしら」
佐天「そうですよ!なんでもう忘れてるんですか!」
初春「だって三年も前の話ですし」
佐天「三年前のことくらい覚えておいてください!」
黒子「三年前といえば…確か最初に私たちが出会って」
御坂「いろいろ事件に巻き込まれて」
佐天「うんうん」
初春「幻想御手の件で木山先生と出会って」
佐天「うんうん」
黒子「水着回で婚后さんたちと仲良くなって」
佐天「うんうん」
三人「……」
御坂「…おわり?」
佐天「……」
佐天「なんですかそれ…」
初春「確か終わりであってたと思います」
佐天「なんで覚えてないんですか…」
初春「あとゲームセンターにも寄ったような」
黒子「個法先輩のことも忘れないでくださいな」
御坂「ああ、あったわねそんなこと」
佐天「……」ポロポロ
三人「!!」
佐天「私…最終回あたり…頑張ったのに…」ポロポロ
初春「な、泣かないでください!」
佐天「すごくいいこと言ったのに…」ポロポロ
黒子「ちょっとした冗談ですの!」
佐天「格言を残しちゃったのに…」ポロポロ
御坂「ちょっと!春上さん!あんたの根暗が佐天さんに移っちゃったじゃないの!」
春上「えっ」
御坂「なんてことしてくれてんのよ!殺すわよ!」
佐天「いま、あなたの目にはなにが見えていますか?って…」ポロポロ
御坂「もちろん覚えてるわだからもう泣かないで」
佐天「本当に?」
初春「もろちん!」
佐天「…そっか!よかった!」
黒子「とにかく、春上さんの暗い性格を早くなんとかしませんと」
初春「こうした実害が出てからでは遅いですからね」
春上「そんな…」うるっ
御坂「泣いたら殺すわよ」
初春「そうだ!台詞の頭にうぇ~いwwwを付けるのはどうですか?」
黒子「なるほど、語尾だけではなく台詞の頭からキャラを売り出しにいくと」
春上「い、いやな…ゲコ!」
佐天「確かにこれだと明るいキャラに見えてくるし…いいかもしれませんね!」
御坂「ちょっとやってみなさいよ」
春上「え~…」
黒子「えーじゃありませんの」
初春「早くやってください」
御坂「殺すわよ」
春上「う、うえいひひ、今日はいい天気ゲコ…」
御坂「なに恥ずかしがってんのよ!」
初春「ちゃんとやってください!」
黒子「ハッキリと大きな声で!」
春上「佐天さん…助け
佐天「せーのでいきましょう!頑張ってくださいね!」
春上「そんな!」
佐天「それじゃあいきますよー!せーのっ!」
春上「……」
春上「うぇ~いwww今日はいい天気ゲコ!」
黒子「あとは…見た目ですかね」
春上「えっ?」
初春「なんですかそのちょんまげ」
春上「あの…さっきのは…」
御坂「喋り方」
春上「あぅ」
御坂「何度も言わせないで、殺すわよ」
黒子「さっきはちゃんとできてましたのに」
初春「さっき教えた喋り方じゃないと返事しませんから」
春上「……!」
その時、春上さんの中で何かがふっきれた
春上「う…うぅ…」
春上「うぇ~いwwwこの喋り方はどうゲコ~?wwwwww」
御坂「気持ち悪いわね殺すわよ」
黒子「まずは髪型を変えてみるべきだと思いますの」
初春「私も白井さんと同じ意見です」
佐天「髪型ってキャラを見た目で特徴付けるのに一番簡単な方法ですもんね!」
御坂「そうなれば髪色も当然変わってくるわけか」
黒子「ちょっといろいろ用意してきますの」シュン
春上「……」
数分後
シュン
御坂「あ、戻ってきたわ」
初春「道具は揃いましたか?」
黒子「それが…たまたま偶然バリカンしか用意できませんでしたの」
御坂「そう」
初春「用意できなかったんなら仕方ありませんね」
春上「そ、そんな!」
佐天「用意できなかったんなら仕方ないですよね!」
佐天「髪色はあきらめてこのバリカンで春上さんの髪型をいじっちゃいましょう!」
初春「みなさんはどんな髪型がいいと思いますか?」
佐天「はいはい!モヒカン!モヒカンがいいと思いまーす!」
春上「!」
黒子「それはどうしてですの?」
佐天「だってみなさんは学園都市でモヒカンでヒャッハーしてる人をみたことがありますか?」
御坂「そう言われるとないわね」」
佐天「でしょ!だからモヒカンにするだけで!あっという間に唯一無二のキャラが完成するというわけです!」
初春「なるほど!名案です!」
黒子「ではさっそくやってしまいましょう!」
春上「待って!」
御坂「黒子!バリカン!」
黒子「はい!」
春上「お願いなの!」
御坂「初春さん!佐天さん!体押さえて!」
佐天初春「はい!」
春上「やめて!お願いだからやめて欲しいゲコ!」ジタバタ
御坂「スイッチオン♪」ヴィィィィィン
春上「うぇ~いwwwお願いだからやめるゲコwwwwwwwww」
御坂「嫌よやめないわ、動いたら殺すわよ」ヴィィィィィン
春上「いやあああああああ!!!!!」バリバリバリバリバリ
春上「……」
佐天「…w」
春上「……」
初春「www」
春上「……」
黒子「はwwwwwwwwwwwwwwww」
春上「……」
御坂「はwwwwwwwwwげwwwwwwwwwww」
春上「……」ポロポロ
御坂「どwwwwwごほん、どうして誰も刃の先に長さを調節するやつを付けること教えてくれなかったのよ!」
初春「ごめんなさい!」
黒子「私がしっかり注意書を読んでいれば!」
御坂「ったく…でもまぁいいわ、これはこれでありよね?」
佐天「確かに」
春上「……」ポロポロ
佐天「泣かないでください、すごく似合ってますよ」
春上「本当?」
佐天「……ぶっwww」
春上「」ブチッ
春上「もう…限界なの…!」
御坂「はぁ?なによその喋り方殺すわ
春上「うるさい!!」
御坂「きゃっ!」
佐天「なになに!?」
黒子「これは…まさかお姉さまに能力を!?」
初春「それはありえません!そもそも春上さんの能力は確かレベル2のテレパスで、こんなこと出来ないはずです!」
黒子「それにお姉さまにその類いの、しかもその程度のレベルの能力が通用するはずがありませんの!」
佐天「でも!ほら!」
御坂「ちょっと!なんなのよこれ!さっさと消しなさいよ!殺すわよ!」ビリビリ
佐天「御坂さんのあの様子って…」
この時、春上さんの能力は怒りと興奮と悲しみと絶望と怒りでいつもの数十倍の力を発揮していた
どるーん、待ったー?
御坂「なんなのよ…さっきからこの声が頭の中で響いて…!」
どるーん、待ったー?
御坂「やめなさいよ!これがなんだっていうのよ!」
どるーん、待ったー?
御坂「確かにあのときは滑舌が悪かったかもしれないけど…!それにすごく恥ずかしかったし…!ああっ!思い出したくない!」
どるーん、待ったー?
御坂「ぐ…!やめろっつってんのよ!殺すわよ!」
どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?
御坂「やめなさいって言ってるでしょうがああああああ!!!!!」
どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?どるーん、待ったー?
御坂「うぉああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」
この時、一時的に得た強力なテレパスによって脳内に送られた情報は彼女の脳内で記憶と結び付きどるーんに変換された
さに脳内で反響させ増大させていくことで彼女の精神に大きなダメージとストレスを与えたりあれしたりこれしたり二人の間でなんかすごいことが起こっていた
初春「…聞きましたか?今のナレーション」
佐天「うん」
黒子「ここにいるのは危険ですわ!早く逃げましょう!」
春上「逃がさないの」
黒子「ひっ」
初春「ああっ!白井さんが!」
御坂「ぅあ…お……?」ドサッ
黒子「ああっ!お姉さまーーー!!」
初春「御坂さんが白目をむいて倒れちゃいました!」
佐天「あわわ…!目と耳と鼻と口から血が出てる!!」
黒子「お姉さま!お気を確かに!お姉さま!」
御坂「……」
黒子「し、死んでますの…!」
初春「な、なんだってー!」
佐天「いったい…なにが起こったんですか…?」
あいつババア声じゃね?
黒子「な、なんですのこれは…?」
うわっこの子ババア声
黒子「今すぐおやめなさい!」
またババア声の風紀委員かよ
黒子「こんなもの…私には効きませんの!」
白井?ああ、ビリビリと一緒にいるババア声の
まったく、またババア声が私の牛乳飲んだのかしら
ババア声じゃん
黒子「!この声は聞き覚えが…」
ババア声は人使いが荒すぎます
無能力者以下ですよね、ババア声って
早くババア声と別の部屋で生活したいわ
黒子「初春…佐天さん…お姉さま!そんな!信じてたのに!」
ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声ババア声
黒子「おぎゃああああああああああああ!!!」
黒子「くけけけけ…」ドサッ
佐天「ああっ!白井さんがよだれを垂らし痙攣しながら倒れちゃった!」
初春「しっかりしてください!白井さん!白井さん!!」
黒子「……」
初春「はっ!し、死んでる…!」
佐天「な、なんだってー!」
佐天「いったいなにが起こってるの…?」
この時、春上さんは強力なテレパスによって近くにいる一般人や面識のある人と小さなネットワークを形成していた
その中でも白井黒子の精神に最も負担になるとされる声だけを収集、彼女の脳内に送り反響させたりさせなかったりさせるフリをすることとかで精神を破壊した
佐天「…聞いた?今のナレーション」
初春「聞きました、ここにいるのは危険です逃げましょう!」
春上「逃がさないの」
初春「ひっ」
佐天「ああっ!初春が!」
春上「初春さんにはいつもお世話になってるから」
初春「ひぃっ!」
春上「能力は使わないであげるの」
初春「ひぃいいいいいいいいいいい!!」
そう言いながら初春に近寄った春上さんは初春の耳元でこう呟いた
春上「では…んふふ」
初春「!」
春上「私の大好きなビートルズのスーパー名曲、聞いてください」
初春「やめて…」
春上「いち、に、さん」
初春「やめてください!」
春上「へいじゅー」
初春「やめてって言ってるじゃないですか!」
春上「どめきばー」
初春「やめろおおおおおおおおおお!!!」
春上「てかさーそー、あーめーきーべーたーあー」
初春「ほげえええええええええええええええ!!!!」
佐天「初春が体を痙攣させながら頭を抱えてのたうち回った目と耳と鼻と口とあともう全部の穴から血を吹き出して倒れちゃった!」
佐天「初春!起きて!初春!」
初春「……」
佐天「はっ!し、死んでる…!」
春上「佐天さん」
佐天「ひっ!」
春上「佐天さんは最初の方は私のためにいろいろやってくれたから許してあげるの」
佐天「えっ?」
春上「その代わり」
佐天「も、もちろん!もう不人気キャラなんて呼ばないし!」
佐天「今日のことは忘れる!髪は見た目だけでもなんとかなるよう最善を尽くします!」
佐天「下の名前もちゃんと覚えるから!」
春上「そう、わかってるならいいの」
佐天「ほっ」
春上「じゃあ私はお腹空いたからそろそろ帰るの」
佐天「ま、待って春上さん!そうだ!夕飯奢るよ!なんか迷惑かけちゃったし!」
春上「いいの?ありがとうなの」
春上「あ、あと私はるがみじゃなくてはるうえっていうの、早く覚えてね」
佐天「えっ?うそ…!はるがみさんじゃなかったの!?」
佐天「私ずっとはるがみさんって…なんでみんな教えてくれなかったんだろ…はっ!」
佐天「きっと影で私が間違ってるのを笑ってて…!うわああああああ!!!!」
佐天「恥ずかしいいいいいいいいいいよおおおおおおおおおお!!!!!」
恥ずかしさのあまり佐天さんは死んだ
完
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