マオ「僕のギアスは心を読むんだよ!!」ルルーシュ「ほう……?」(151)

マオ「だから、人の心に付け入って、こんなこともできちゃうのさぁ!!!」

ルルーシュ「……シャーリー?」

シャーリー「ルル……私……人を殺しちゃったの……」

ルルーシュ「シャーリー……」

シャーリー「ごめん……ルル……私……」

マオ「そうだ!!君はルルーシュを撃つんだ!!」

ルルーシュ「人殺しが罪だというなら、罪を重ねるな!!」

マオ「上手い!!モノはいいようだねえ!!」

シャーリー「……っ」

ルルーシュ「マオ!!」

マオ「あっはっはっはっは!!」

ルルーシュ(マオをどうにかするしかない……!!)

マオ「そう!!僕をどうにかするしかないよ!!ルルー?あははははは!!!」

ルルーシュ「……」

マオ「いいねえ!!そうやって何種類も解決策を考えて、そして無理なものを排除していく!!実に君らしいよ!!!」

ルルーシュ「……」

マオ「でも、君じゃあ、僕には勝てないんだよぉ。ルルー?」

シャーリー「ルルっ……」プルプル

ルルーシュ(シャーリーも精神的に限界だな……。仕方ない……)

マオ「おや~?何をするのかなぁ?」

ルルーシュ「シャーリー!!!」

シャーリー「は、い……?」

ルルーシュ「好きだ!!!」

シャーリー「?!」

マオ「何をバカな!!こんなときに愛に訴えるのかい?!そんなこといってもお前の本心は―――」

ルルーシュ(シャーリー愛してる!!シャーリーと結婚したい!!子作りしたい!!!)

マオ「こ、これは……!?」

ルルーシュ「シャーリー!!俺はお前のすべてを受け入れる!!だから、結婚するぞ!!シャーリー!!!」

マオ「ルルーシュ!!都合のいい言葉を並べたって!!僕は騙せないぞ!!」

ルルーシュ「好きなだけ心を読めばいい。俺の心にブレはない!!」

マオ「なんだとぉ……!!」

ルルーシュ「シャーリー……こっちにこい……さぁ……好きだ、愛している……」

シャーリー「でも、私……人を殺して……ルルのことも……私……」

ルルーシュ「シャーリー、ほら、まずは抱き合おう。話はそれからだ」

シャーリー「やめて……そんなこと言わないで……!!」

ルルーシュ「シャーリー、もう一度キスすれば分かる」

シャーリー「……!!」

マオ「嘘だ!!ルルーシュはそんなことこれっぽっちも考えていない!!!」

ルルーシュ(シャーリーが好き。シャーリーの足が好き。ナナリーも好き。シャーリーの声が好き)

マオ「ルルーシュ!!この声をとめろぉぉぉ!!!耳障りだ!!!」

ルルーシュ「シャーリー……さぁ……。俺は本気だ」

シャーリー「うぅ……!!」

マオ「くそ……!!くそ……!!」

ルルーシュ「シャーリー。愛している」

シャーリー「ルル……本当に……?」

ルルーシュ「本当だ」

シャーリー「私……ルルとキスしたのだって……私の不幸を利用しただけで……」

ルルーシュ「そんなことはどうでもいい。俺はシャーリーとキスをした。その結果だけで嬉しいんだ」

マオ「嘘だよ!!シャーリー!!ルルーシュは嘘をついている!!」

ルルーシュ(シャーリーの柔らかい唇がなんともいえなかった。少し舌を入れられてたが別に不快には感じなかった。ナナリーと練習しておいてよかった。シャーリーとのキスは一生の思い出だ!!)

マオ「ぐぅぅぅ……!!!ルルーシュゥゥゥ!!!!」

ルルーシュ「シャーリー!!罪は消せはしない!!しかし、償うことはできる!!!」

シャーリー「ルル……」

ルルーシュ「俺の傍にいろ!!そして共に歩んでいこう!!シャーリー!!!」

シャーリー「でも……でも……!!」

マオ「ルルーシュは嘘つきだ!!!君の事なんてこれっぽっちもおもっちゃいない!!!」

ルルーシュ「奴の声を聞くな!!俺の声だけを聞け!!」

シャーリー「ルル……ルル……私、どうしたら……!!」

ルルーシュ「俺の胸に飛び込んできたらそれでいい」

シャーリー「だけど……!!」

ルルーシュ「お前の罪も俺が背負ってやる!!さぁ!!こい!!」

マオ「ルルーシュ!!いい加減にしろ!!お前の心は雑念だらけだ!!!」

ルルーシュ「本当にそうか?」

マオ「……!」

ルルーシュ(俺はシャーリーのことを本当に愛している。愛しているんだ。これが心の叫びだ、マオ!!!)

マオ「ルルーシュ!!おまえはぁぁぁ!!!」

ルルーシュ「シャーリー、お前も言ってやれ。心から叫んでやれ」

シャーリー「……!」

シャーリー(私はルルに襲われたい!!!ルルに抱かれたい!!!ルルに言われたら裸で街も歩ける!!!それぐらい好き!!!)

マオ「な……!!こ、この女……狂ってやがる……!!」

ルルーシュ「フフフハハハハ!!マオ、人の心は見た目よりも頑丈なんだよ!!!」

ルルーシュ(さて、マオ。形勢逆転だな。俺はシャーリーが好きだ。でも……シャーリーが一番好きだ)

マオ「うぅ……!!」

シャーリー(ルルー!ルルールルー!!ルルー!!ルルルルルー!!!ルールルルル!!!)

マオ「黙れ!!バカ女がぁぁ!!!」

ルルーシュ「マオ……お前の負けだな。シャーリー、銃を」

シャーリー「う、うん……」

ルルーシュ(ふっ。いくら心を読めるといえど、シャーリーとの絆に介入するだけの力はお前にはない)

マオ「おのれ……ルルーシュ……!!」

シャーリー(でも、ルルってカレンのことも好きなんじゃないかな?あとナナちゃんのことすっごい溺愛してるし、その辺どうなんだろう……?)

マオ「……」

ルルーシュ(まぁ、シャーリーとなら幸せな家庭は築けるはずだ。それにナナリーと一緒に住むといっても、シャーリーなら反対はしないはず)

シャーリー(ルル、もしかして私に気をつかってないかなぁ。カレンのことも気にしてたら、やだな。あと、私が付き合うってなったらナナちゃん怒らないかなぁ……)

マオ「……」

ルルーシュ(シャーリーは何かと世話を焼いてくれるだろうし、いい妻になることは間違いない)

シャーリー(ま、いっか。ルルの傍に入れれば、私は幸せだし。ルル、だーいすき)

マオ「やめろ……!!」

ルルーシュ(しかし、シャーリーは俺がゼロということをどう思っているんだ?)

シャーリー(ルルがゼロでも私は応援しなきゃ)

マオ「だまれぇ……!!」ギリッ

ルルーシュ(シャーリーのお尻からして、子に恵まれそうだな)

シャーリー(ルルって体力無さそうだけど、夜とかどうするんだろう……。あ、私が上になれ―――)

マオ「やめろっていってるだろぉぉぉぉ!!!!おまえらぁぁぁぁぁ!!!!!」

ルルーシュ「どうした、マオ?」

シャーリー「……」ギュッ

マオ「だきあってんじゃねえよ!!!君たちは状況を理解できてないのかい?!えぇ!?」

ルルーシュ「状況だと?」

シャーリー(ルルーシュが抱きしめてくれてる……うれしい……。あったかい……)

マオ「おおぉっぉぉぉおお!!!!!殺す!!この場で殺してやる!!」

ルルーシュ「お前にできるのか?」

マオ「できるさ!!お前になんか負けるものかぁ!!」

ルルーシュ「……」

マオ「逃走手段を6通りも一瞬で思いつくなんて、すごいねー。でも、僕には通じないんだよぉ、ルルー?」

ルルーシュ「……っ」

マオ「いいね!!その表情!!僕が一番好きな表情だ!!!」

ルルーシュ「くっ……!」

シャーリー(ルルの匂い……いい……。ずっとこうしていたい……)スリスリ

ルルーシュ(シャーリーの吐息が……。恋人はいいな!!マオ!!!)

マオ「僕の一番嫌いな声をだすんじゃないよぉぉぉぉ!!!!!ルルーシュうぅぅぅ!!!!!」

ルルーシュ「おっと。悪いな。心の声は勝手に出るんだ」

シャーリー(ルル、もっと強くだいてくれないかなぁ。あ、私から強く抱きつけば……)ギュゥゥ

ルルーシュ(シャーリーの胸が……当たる……。恋人は素晴らしいぞ、マオ!!!フフフハハハハ!!!!)

マオ「やめろぉぉぉぉぉ!!!!しねっ!!しねっ!!!」

ルルーシュ「何を興奮しているんだ、マオ?」

シャーリー(ルル、ルル……)スリスリ

マオ「もう許さない!!!この場で殺してやる!!!!」チャカ

ルルーシュ「C.C.のことは知っているんだろ?」

マオ「な……?」

ルルーシュ「貴様が何故、俺に接触してきたのか。大まかではあるが予想がつく」

マオ「なんだと……?」

ルルーシュ「軍人でもない貴様がわざわざ俺を誘き寄せる為にシャーリーを使い、ここへ呼んだ理由……・。C.C.だな?」

マオ「……」

ルルーシュ「まあ、それぐらいしか俺に会う理由はない。金の線も考えたが、俺がゼロであることをネタにすればいいだけ。シャーリーを使うことはないからな」

マオ「そうさ。僕はC.C.を探しにきた。お前が隠してるんだろ!?」

ルルーシュ「それがなんだ?C.C.を渡せというのか?」

マオ「そうだ!!C.C.を返してもらうよ、ルルーシュ!!」

ルルーシュ「C.C.は貴様の所有物ではないだろ?」

シャーリー(これからルルと恋人……。どうしよう、今になってドキドキしてきた……。でも、幸せってこういうことなんだよね……)スリスリ

ルルーシュ(全く、シャーリーがくっついてきて暑くなってきたな。……それがいいんだが!!!)

マオ「しーつーをかえせぇぇぇぇぇ!!!!!君はもうその子でいいじゃないかぁぁぁぁ!!!!!」

ルルーシュ「C.C.は俺にとっても大切な存在だ。渡せといわれて、渡すわけがないだろう?バカか?」

マオ「ぐぞぉぉ!!くそがきがぁぁぁぁ!!!きいただろ!!!シャーリー?!今、まさにルルーシュは浮気してるんだよぉ!!!」

シャーリー「え?」

マオ「話ぐらいきいてよぉぉぉ!!!!なに幸せにひってやがるぅぅ!!!このクソアマぁ!!!」

シャーリー(怖い……無視したほうがいいのかな……?)

マオ「……」

ルルーシュ「マオ、ここで俺を殺すのは簡単だが。C.C.の居場所が分からなくなるぞ?」

マオ「僕のギアスを忘れたのかい?心を読むんだよ?」

ルルーシュ「……」

マオ「C.C.はどこにいるんだい、ルルー?」

ルルーシュ(C.C.か。今頃何をしているのか分からないな。恐らく、俺のために情報収集をしていることだろう。あいつも意外と甲斐甲斐しく俺のために動いてくれるからな)

マオ「おい……やめろよ……そういうこというの……」

ルルーシュ(部屋ではいつも全裸に近い状態だし。初めは役得と思ってもいたが、最近は慣れてしまった。夫婦とはああいう感覚なのかもしれないな)

マオ「やめ……ろ……」

シャーリー(ルルと結婚したら、毎朝おはようのキスとか……したりして……はぁ……幸せ……)スリスリ

マオ「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

マオ「うぅぅ……やめろぉ……そんな幸せそうな声を……だすなぁぁ……」ガクッ

シャーリー「ルル……この人、どうしちゃったの?」

ルルーシュ「なんでもないよ。さ、行こう。シャーリー」

シャーリー「う、うん……」

ルルーシュ「全てが許されるわけではない。それは分かっている。だから、シャーリー。俺のやることを見届けてくれないか。俺の傍で」

シャーリー「私ね。まだ、ルルのこと許せないの。お父さんのこともあるから……」

ルルーシュ「シャーリー……」

マオ「うそ……つき……めぇ……」

シャーリー「ルル、私がルルのことを許せるまで、もう少し時間をくれない?」

ルルーシュ「ああ。待つ。いくらでも」

シャーリー「ありがとう。だから、もうしばらく友達のままでいよう」

ルルーシュ「分かった。シャーリー」

シャーリー(ルル、大好きだからね)ギュッ

ルルーシュ(シャーリー、愛している)ギュッ

マオ「ほかで……やれよ……!!おまえらぁ……!!」

ルルーシュの自室

ルルーシュ「マオ……か」

C.C.「よく逃げおおせたな?」

ルルーシュ「心を読まれることは大きな問題ではないからな」

C.C.「そうか。意外だったな。あのシャーリーとはいう小娘に助けられたのか」

ルルーシュ「俺の正体は知られたが、シャーリーならばギアスを使うまでもない」

C.C.「強欲だな。いつか身を破滅させるぞ?」

ルルーシュ「ふん、言っていろ。魔女」

C.C.「さて、と。それじゃあ、私はお払い箱だな」

ルルーシュ「……どういう意味だ?」

C.C.「コンビ解消だよ、坊や」

ルルーシュ「ふざけているのか?」

C.C.「マオから誘われた。まぁ、いいじゃないか。カワイイ相棒もできたことだし」

ルルーシュ「待て!!俺の傍にいろ!!C.C.!!!」

C.C.「幸せに、な」

遊園地

C.C.「マオ!いるのだろ?!来てやったぞ!!」

マオ「しーつー!!きてくれたんだね!!僕のしーつー!!うれしいよ!!!」

C.C.「これで満足か?」チャカ

マオ「なに、その銃?」

C.C.「私はお前を殺すためにやってきた」

マオ「嘘嘘嘘。どうしてそんなこというの?」

C.C.「私は!お前を利用しただけだ!!」

マオ「嘘はダメなんだよ!嘘は!!!」パァン!!!

C.C.「ぁんっ!?」

マオ「C.C.には僕が必要なはずだよぉ?そうだろぉ?」

C.C.「くっ……マ、オ……」

マオ「オーストラリアに家を建てたんだ。そこで一緒に住もうよ、C.C.」

C.C.「や、め……ろ……」

マオ「でも、そのためにはC.C.も飛行機乗らないとダメなんだ。だから、このチェーンソーでコンパクトにしてあげる!!」

『待て!!』

マオ「だ、誰だ!?」

ゼロ「私だ」

マオ「なに……?!」

カレン「……」

マオ「なんだよ……そのおまけは……!!」

ゼロ「私の護衛だ」

カレン「あんたがゼロの敵か。あたしは紅月カレン、覚えときな!」キリッ

カレン(ゼロ!今の、かっこよかったと思いませんか?ゼロのために寝ないで考えたセリフなんですよ!)

マオ「あはははははは!!!これはいい!!!ねえ、きみぃ?」

カレン「なに?」

マオ「ゼロの正体、しりたいでしょぉ?」

カレン「ルルーシュって言うんでしょ?」

マオ「な……?!」

カレン「ルルーシュとゼロは完全な別人よ。ゼロがそれを証明してくれた」

マオ「仮面をとったっていうのか、ええ?ルルーシュぅ?」

ルルーシュ「仮面を取るまでもない、なぁ、カレン?」

カレン「はい。ゼロはルルーシュではありません!!」

マオ「まさか……ゼロがそういったから信じたの?!」

カレン「そうだけど?」

マオ「これは傑作だぁ!!どうして信じられるんだい?!そんな仮面の男をぉ!!」

カレン「ゼロだからに決まってる!!」

カレン(ゼロのことを愛しているいるからよ!!!文句ある?!)

マオ「……」

ゼロ「どうした、マオ?ぐうの音もでないか?」

カレン「ふん」

ゼロ(カレンの忠誠心の高さは本物だな。これほど可愛い部下もいない)

カレン(褒めてください、ゼロ。頭を撫でてください、ゼロ。よければお風呂もご一緒に……なんて……)

マオ「……はぁ……ははは……はははは……そうか……お前のやりかたが……わかったよ……ルルー……」

C.C.(マオが苦しんでいる……。ルルーシュ、何をマオに聞かせている……?)

マオ「でもねえ!!そんなの意味なんかないんだよぉ!!!」

ゼロ「チャーンソーか……?!」

カレン「ゼロ、下がってください!!」

カレン(ゼロのためなら死ねる!!!)

マオ「……! 良いかい?ルルーシュ?僕はもうそんな心の声、嫌というほど聞いてきた。吐くほど聞いてきた。血便がでるときもあったぐらいだぁ!!!」

ゼロ(カレンをもう少し、俺の近くに……)グイッ

カレン(ゼロ……そんな、あたしの鼓動が聞こえるかもしれないのに……)ドキドキ

マオ「……!! だからね、そんな手じゃ動揺を誘うことなんて、無理無理。無理だよ、ルルーシュ?」

ゼロ(カレンの頭は何故か撫でたくなる。この気持ちはなんだろうか)ナデナデ

カレン「……」ビクッ

カレン(ゼロが私に触れてる……!!鼻血でそう……。でも、我慢っ!!)

マオ「……やめろ……いい加減にしろ……!!!」

ルルーシュ「どうした?」ナデナデ

カレン「なによ?」ギュッ

マオ「そんな手で僕の冷静さを失わせるなんて無理だっていってるんだよぉぉぉぉ!!!!!もう離れろぉぉぉぉ!!!」

マオ「うおぉぉぉぉぉ!!!!!」ダダダッ

ゼロ「やれ、カレン」

カレン「はい!!」シュッ

マオ「な……?!」

カレン「どびちれぇ!!!ブリタニアァァ!!!!」バキィ!!!

マオ「がはっ?!!」

カレン「やりました!!ゼロ!!」

ゼロ「違うな。間違っているぞ」

カレン「え?」

ゼロ「マオは中華連邦の出身だ」

カレン「ああ、そうですか」

カレン(割とどうでもいい)

マオ「ど、どうでも……いい……だとぉ……?!」

ゼロ「まだ、意識があったか。しぶといな」

マオ「くそがきぃがぁ……!!僕を見下すなぁぁ……!!」

ゼロ「もう二度とC.C.には近づくな」

マオ「なにを……」

C.C.「お前……」

ゼロ「立てるか?」

C.C.「ふっ……まだ無理だよ。見たらわかるだろ?」

ゼロ「なら、仕方ないな」グイッ

C.C.「坊や……」

ゼロ「運んでやる。感謝しろ」

ゼロ(C.C.の体は本当に柔らかいな……。ずっと触っていたいぐらいだ……)

C.C.「ふん」

カレン「行きましょう、ゼロ」キリッ

カレン(あたしもお姫様だっこ、してほしいのに!!どうしてC.C.ばっかりぃ?!)

マオ「……紅月カレン……だったねぇ……?」

カレン「なに?」

マオ「君は本当に忠実なしもべだ。ゼロを心の支えにしている。……けど、本当の君はどこにいるんだい?」

カレン「何がいいたいの?」

ゼロ「カレン、奴の言葉に耳を貸すな」

マオ「ふふふ……。君はゼロがいなきゃないにできない、ただの人形だ。ゼロの決めたことに従うだけの人形。君はどこにいるんだい?」

カレン「それの何がいけないのよ?」

マオ「依存して生きているだけの人生。柱が無くなれば簡単に崩れ去る、君という人格」

カレン「……」

ゼロ「カレン!!こっちにこい!!!」

マオ「日本のため?虐げられてきた日本人のため!?嘘うそウソ!!!君はただ誰かに必要とされたいだけだ!!!それ以外に何もない!!!」

カレン「そんなこと……?!」

マオ「ゼロが全て!!ゼロがいればそれでいい!!!君はただ日本解放を盾に好きな男に寄り添おうとしているだけの卑しい女だ!!!」

カレン「ちがう!!!ゼロがあたしを導いてくれる!!」

マオ「ちがわないよぉ!!君はゼロについていっているだけ!!ゼロが待てといえば、君はずっと同じ場所で待ち続ける!!!!それが自分に求められていることだと言い聞かせて!!!!」

カレン「やめろぉ!!!」

マオ「あははははは!!!君はただの人形だぁ!!自分を必要としてくれる男の傍にいるだけの、ただの人形だぁ!!!君はもう生きてないのと一緒なんだよぉ!!!」

ゼロ「マオ!!!黙れ!!!」

カレン「ちがう……あ、たしは……」

ゼロ「カレン……」

C.C.「……マオめ。往生際が悪いな」

カレン「ゼロ……ゼロ……あたしは……いやしい、女じゃ……」

ゼロ「分かっている……」

マオ「あっはっはっはっはっは!!!卑しい女と怪しい男が慰めあってるなんて、滑稽だねぇ」

ゼロ(C.C.を抱いているから、カレンを抱きしめることができない……)

カレン「うっ……うぅ……」

C.C.「ゼロ、私を降ろせ。もう立てる」

ゼロ「C.C.……」

C.C.「今はカレンのことを気にかけろ」

ゼロ「意外と大人だな」

C.C.「お前の何倍生きていると思っている?」

ゼロ(C.C.……。時折、見せるその優しさに俺は惹かれる……)

マオ「……」

ゼロ「カレン……案ずるな。あの男が言っているのは出鱈目だ。そんなこと、お前が一番わかっているだろ?」ギュッ

カレン「ゼ……ロ……」ギュッ

マオ「……」

C.C.「ふわぁぁ……」

ゼロ(カレン……。やはり筋肉質だな……)

カレン(ゼロ……優しい……。やっぱり、ただ貴方の傍にいたいだけのかもしれない……)

マオ「……」

ゼロ(カレン、凄い汗だな……。それだけ緊張していたのか……)

カレン(いつからか貴方の傍にいることで満足するようになっていった……。あたしは卑しい女でしょうか……ゼロ……?)

マオ「そうだよ……卑しい女だ!!体しか求めてないんだぁぁぁぁ!!!!」

ゼロ「カレン、奴の言葉は聞くな。俺の言葉だけ聞け」

カレン「はい……」

ゼロ「お前のことが必要だ。カレンがいなくては困る。ずっと、傍にいてくれ」

カレン「……はい」

カレン(ああ、これ、結婚ね……。日本取り戻したら……結婚する流れ……!!)ギュゥゥ

ゼロ(カレンが抜けたら黒の騎士団の戦力低下は著しいものになるからな)

カレン(もう……ゼロ以外……見えない……)スリスリ

マオ「ちがう!!!ちがう!!!紅月カレン!!!ゼロは!!ルルーシュは!!!君の事を兵器としてしか見てないないんだぁぁぁ!!!」

ゼロ「違うな。間違っているぞ。私はカレンのことを大切に思っている!!!」

ゼロ(マオ。余計なことはいうな)

カレン「はい!!!ゼロ、愛してます!!」

カレン(私はゼロについていく!それだけだ!!)

マオ「どうしてだぁぁぁ!!!どうして僕の言葉をきいてくれないんだぁぁぁ!!!!」

カレン「ゼロの言葉とあんたの言葉、どっちを優先すると思ってるの?」

マオ「くぅぅ……!!」

ゼロ「残念だったな、マオ」

ゼロ(悪いが、カレンもC.C.ももらっていくぞ、フフハハハハハハハ!!!!!!)

マオ「ルルーシュぅぅぅ!!!!!ルルーシュゥゥゥ!!!!!!」

ゼロ(恋人はいいぞ、マオ!!お前も早くつくればいいのに!!!)

マオ「だまれぇぇぇぇ!!!!うわぁぁぁぁぁ!!!!!!」

マオ「おぅ……おぉぉ……おぇぇぇ……」

カレン「ゼロ、あのままにしておいていいのですか?」

C.C.「復讐に来るぞ。ここでトドメを刺しておけ、坊や」

ゼロ「……必要はない。アレだけの傷を負ったのだ。立ち直れるはずが無い。私なら精神病院に通院する」

カレン「でも、一発殴っただけですからね」

C.C.「銃弾も一発くれてやったほうがいいぞ」

ゼロ「問題はない。それよりもここを離れるぞ。騒ぎになっては困るからな」

カレン「わかりました」

ゼロ「カレンは一足先にアジトのほうへ戻ってくれ。私はまだやるべきことがあるからな」

カレン「はい」

C.C.「やるべきこと?なんだそれは?」

ゼロ「まだ、痛むんだろ?」

C.C.「ふっ……。では、お言葉に甘えるか。優しくだっこしろ」ギュッ

ゼロ「はいはい」

マオ(ルルーシュ……ゆるさない……僕をここまでコケにして……絶対にゆるすものかぁぁ……地獄を……地獄をみせてあげるよ……ルルーシュ……!!)

数日後 ルルーシュの部屋

ナナリー「……」

マオ「……」

ナナリー「誰ですか?」

マオ「君がナナリーだね?ふふふ……」

ナナリー「……」

ナナリー(この喋り方、きっとお兄様とは正反対。自意識が強いのに、能力が伴わない。けれどもそんな自分の欠点に気がついていないタイプ)

マオ「お、い……何を分析してるんだ……おまえぇぇ……」

ナナリー「私をどうするつもりですか?」

ナナリー(ブリタニアに身柄を引き渡すつもりなら、話しかけたりはしない。有無を言わさず誘拐するはず。わざわざこうして話かけてきたということは、本当の狙いがあるはず)

マオ「……」

ナナリー(考えられる可能性は身代金。でも、今の私は一市民。お金があるとは誰も思わない。それならミレイさんのような人を狙うはず)

マオ「君……本当にルルーシュの妹だねぇ……」

ナナリー「……」

ナナリー(お兄様のことを知っている……。ということは、本当の狙いは私ではなく、お兄様!!)

マオ「こっちに来るんだ!!!このっ!!!」

ナナリー「きゃぁぁ!!!」

ナナリー(咲世子さんは買い物。お兄様は授業中。スザクさんも同じ……。今、ここで叫んでも、誰もこない。人気の無いクラブハウスが仇になりましたね)

マオ「おまえ……随分と冷静だねぇ……腹が立つよ……!!!ルルーシュを相手にしているみたいでさぁ!!!」

ナナリー「……」

ナナリー(先ほどから私の思考を読んでいる気がします……。これは一体……)

マオ「そうだよ。君の思考は全部分かるんだ、僕は特別だからね」

ナナリー(超能力者……。でも、そうとしか考えられません。なら、お兄様も危ない……)

マオ「さあ、大人しく捕まろうね、ナナリー?」

ナナリー「……わかりました」

ナナリー(ここは従っておかないと、何をされるかわかりません。お兄様なら、必ず助けてくれます)

マオ「無理だよ。僕はルルーシュを許さない。必ず地獄を見せて、ころしてやるんだ。あっはっはっはっはっはっは」

ナナリー(アナタ、頭がおかしいのですか?)

マオ「何を?!このガキぃ!!!」

ナナリー(やはり、私の考えていることがわかるのですね。その力は一体なんですか?)

マオ「黙ってろ……。黙って僕に従えばいいんだよ!!!」

ナナリー(そうですね。それしか今はできることはないようですし)

マオ「……」

ナナリー(思考を読まれていては咲世子さんに預けている緊急事態を知らせる通信機も使えませんし)

マオ「そんなもの持ってたのか……きみはぁ。全く、油断も隙もないなぁ。怖いよ、本当に怖い」

ナナリー「……」

マオ「この状況で逃走経路をいくつも思い浮かべるなんて……!!」

ナナリー(でも、アナタが居る以上は無意味、ですね)

マオ「こいつ……ルルーシュだ……!!」

ナナリー(それは褒め言葉ですね。嬉しいです)

マオ「気持ち悪い、がきめ!!」パシンッ!!!

ナナリー「くっ……」

ナナリー(激情すればすぐに暴力。常に冷静沈着なお兄様に勝てるはずがありません)

マオ「だまれよ!!!!このぉぉぉ!!!」ゲシッゲシッ!!!

ナナリー「ぐっ……!?うっ……?!」

地下水道

マオ「……これでいい」

ナナリー(爆弾ですか)

マオ「ど、どうしてわかった……?」

ナナリー(勘です)

マオ「本当に気持ち悪いガキだ……。まぁいい、今からその心にある鉄の仮面を削いでやるからね」

ナナリー(断言します。あなたではお兄様に勝てません)

マオ「ふざけるなぁぁぁ!!僕があのガキにまけるわけないだろうがぁ!!!」

ナナリー(どうでしょうか……)

マオ「今から、ルルーシュの慌てる声をきかせてあげるよ」

マオ「―――もしもし、僕だよ。ルルー?愛しのルルー?」

ルルーシュ『何の真似だ。ナナリーをどうした?』

マオ「写真、見てくれたんだぁ。どうだい?大切な物が踏み躙られるのって辛いだろぉ?」

ルルーシュ『ナナリーは関係がないだろ?!』

マオ「関係あるよ。君にとってのナナリーは、僕にとってのC.C.みたいなものだろぉ?」

ナナリー(思考するだけ、相手の思う壺。お兄様にとってはとても危険な相手かもしれません……)

マオ「今、ナナリーの声を聞かせてあげるよぉ。―――ほら」

ナナリー「……」

ルルーシュ『ナナリー!!大丈夫か?!ナナリー?!』

ナナリー「……」

ルルーシュ『どうした?!ナナリー?!おい?!』

ナナリー「……」

ルルーシュ『……』

マオ「はっ!!!おまえぇぇ!!!!」パシッ!!!

ナナリー「うっ……?!」

ルルーシュ『マオ!!貴様!!!ナナリーに何をした!!!』

マオ「お、おまえ……沈黙することでこの場所の音をルルーシュにきかせようとしたなぁぁ?!!」

ナナリー(水の音が聞こえれば……お兄様はすぐにここへやってきます……)

マオ「あぁぁぁぁぁ!!!!なんだこの兄妹はぁ!!!!すごいねえ!!本当にすごいよぉ!!!」

ナナリー「……」

マオ「予定変更だ……!!ここで、爆破してやる……!!」

ナナリー(そんなことをすればここが崩れ、アナタも生き埋めになりますよ?)

マオ「あっはっはっは!!バカだねぇ。そんなヘマをするわけないだろぉ?きちんと時間差で爆発するようにしてあるよ」

ナナリー(なら、早く押して立ち去ってください)

マオ「なに……」

ナナリー(どうしたのですか、早くしないとお兄様が着てしまいますよ?)

マオ「いいよ。そんなに死にたいなら、おしてやる!!!」

ナナリー(お兄様……どうか……私の仇を……)

マオ「あっはっはっはっはっはっは!!!!」

スザク「そこまでだ」グッ!!

マオ「がぁ?!な、なにぃ……?!」

ルルーシュ「間に合ったか!!」

ナナリー「お兄様!!お兄様ぁ!!!」

ルルーシュ「大丈夫だったか、ナナリー?!」

マオ「ど、どうして……こんなにもはやく……!?」

ルルーシュ「ふっ、マオ。ナナリーとお喋りしすぎたようだな?」

マオ「な、なに……?」

ルルーシュ「ナナリーの声に翻弄され、俺たちの動きを把握することを忘れていただろ?」

マオ「は……!?」

ナナリー「お兄様……私、とても怖かったです……」スリスリ

ナナリー(思考を読めるなら、私以外の思考を読ませないようにしたらいいだけです。それならお兄様の考えをあなたが読むことは出来ない)

マオ「お、おまえ……!!」

ルルーシュ「冷静さを欠いた貴様の負けだ、マオ」

ナナリー「お兄様……抱きしめてください……からだがふるえて……」

ナナリー(だから言ったのです。お兄様には勝てないと)

ルルーシュ「可哀相に……。もう大丈夫だ」ギュッ

ルルーシュ(ナナリーに一杯食わされたな。マオ)

ナナリー「お兄様、愛しています」

ルルーシュ「俺もだよ、ナナリー?」

マオ「くそぉ!!!ルルーシュゥゥ!!!!」

スザク「大人しくしろ!!」

マオ「ぐあぁ?!」

ルルーシュ「さてと、あとのことはスザクに任せてもいいか?」

ルルーシュ(早く帰って怖がっているナナリーを慰めてやらないといけないからな)

スザク「ああ、構わないよ」

スザク(ああ、構わないよ)

ナナリー「スザクさん、大変申し訳ありませんがお願いします」

ナナリー(お兄様にたくさん甘える、チャーンスっ)

マオ「ふふふ……あはははははは!!!!!」

ルルーシュ(気でも触れたか?)

マオ「ウソだらけ……お前らはウソしかついてない!!!!」

ルルーシュ「人間は嘘をついて自己を形成している。他人に見せる自分は嘘の塊だ」

マオ「ああ、そうだね。そうだよ……。だからこそ僕は腹が立つ!!」

ルルーシュ「何が言いたい?」

マオ「嘘で塗り固めたお前だモテることにだよぉ!!!ルルーシュぅぅ!!!」

スザク(何か言い出した……)

ナナリー(やはり、女性に縁がないのですね……)

ルルーシュ(哀れだな……)

マオ「やめろぉ!!!そんな声をだすなぁぁ!!!」

スザク「身柄はこちらで預かる。さぁ、立つんだ」

マオ「どうして!!どうしてだぁ!!!どうしてお前みたいな奴が女に好かれて!!僕は虐げられるんだよぉ!!!」

ルルーシュ「知らないな」

マオ「心が読めるんだよ?!僕は!!気遣いだってできるし!!空気だって誰よりも読めるのにぃ!!!」

ナナリー(早く帰りたい……)

マオ「C.C.は僕に振り向いてくれない!!何故、おまえなんだ!!!えぇ?!ルルーシュぅぅ!!!!」

スザク「何があったか知らないけど、君が悪いのは確かだ」

マオ「だまれぇ!!」

ルルーシュ「錯乱状態か。これ以上、まともな話などできない。スザク、連れて行ってくれ」

スザク「ああ。さ、こっちだ」

マオ「はなせっ!!C.C.は僕のものだぁ!!!ルルーシュ!!!必ず!!ぼくはぁぁぁ―――」

ルルーシュ「ナナリー、怖かっただろ?」

ナナリー「いいえ。お兄様が必ず助けにきてくれると信じていましたから」

ルルーシュ「ナナリー……」ギュッ

ナナリー「お兄様……」ギュッ

C.C.「おい、マオはどうした?」

ルルーシュ「ん?ああ、スザクに身柄を預けた。もう心配はない」

C.C.「だといいがな……」

ナナリー「お兄様、今日は一緒に寝てくださいますよね?」スリスリ

ルルーシュ「ああ、いいとも。一緒に寝てやる」

ナナリー「お兄様、好きです」

ルルーシュ「俺もだ」

C.C.「これで終わればいいがな……」

ナナリー「んー」

ルルーシュ「こら、それはまだ早いだろ?」

ナナリー「ふふ……残念です。では、ベッドの中で……」

数日後 学園中庭

ミレイ「えー、では、ナナリー誘拐未遂事件を見事解決に導いた、スザクくん、どーぞ!!」

スザク「ど、どうも……」

リヴァル「やるじゃん、スザクー」

スザク「でも、殆どルルーシュが解決したようなものだし」

シャーリー「それでもすごいよ、スザクくん」パチパチ

カレン「まぁ、そうね」

スザク「ありがとう」

ルルーシュ「改めて礼を言わせてくれ」

スザク「ルルーシュからは何度も言われた」

ナナリー「私からもお礼をさせてください」

スザク「ナナリーにも嫌と言うほどお礼はされたよ?」

ナナリー「私のお礼が嫌なのですか?」

スザク「あ、そういうことじゃなくて……」

ミレイ「さー!!今日は生徒会で昼食パーティーよー!!のめー、さわげー」

ミレイ「ちょっと、そこで縮こまってないで、こっちにおいでよ」

ニーナ「でも……」

ミレイ「いいから。みんなー?飲み物は行き渡ったぁ?」

シャーリー「はーい。大丈夫でーす」

咲世子「ナナリー様、どうぞ」

ナナリー「ありがとうございます」

ミレイ「それじゃあ、かんぱーい!!」

リヴァル「かんぱーい!!!」

スザク「たまにはいいね、こういうのも」

ルルーシュ「そうだな」

シャーリー「あれー?かいちょー、こっちおにぎり少ないでーす」

ミレイ「え?そう?こっちは丁度いいけど……。ルルーシュ?そっちは?」

ルルーシュ「こっちも丁度いいですが……」

マオ「おしいねえ……。日本のお米は……」モグモグ

カレン「……あんた、何してる?」

シャーリー「あ、あなたは!?」

マオ「マオだよ、シャーリー?」

ミレイ「えっと、どちら様?」

スザク「ナナリーを誘拐しようとした犯人だ!!」

マオ「心外だね。僕はきちんと誘拐したのに、どうして未遂になってるの?」

ルルーシュ「何もかもが不完全だったんだ。未遂で十分だろ?」

マオ「ふふふ、相変わらず腸が煮えくり返る台詞をくれるね、ルルーシュは」

ルルーシュ「何の用だ?」

ナナリー(またお兄様に甘えるチャーンス)

咲世子(ナナリー様はお守りしなければ!!そして、ルルーシュ様に褒めていただく!!)

カレン(ゼロの敵。なら、ここで首をとればゼロに褒めてもらえるかも)

シャーリー(また私を脅しに……。でも、もう私とルルは恋人内定だし、大丈夫。何があってもルルが守ってくれる!!)

ミレイ(こんなときにルルーシュの傍にいれば、心置きなく抱きつけるのに……)

ニーナ(ミレイちゃん……こわいよぉ……)ギュゥゥ

マオ「全員……ルルーシュ……ルルーシュか……!!」

スザク「どうやって留置所から……」

マオ「僕がどうしてここに来たか、わかるかい?」

ルルーシュ「わからないな」

マオ「……お前らの化けの皮を剥がすためだ」

ルルーシュ「なに?」

カレン「化けの皮?」

マオ「まずは……リヴァル・カルデモンド!!」

リヴァル「お、俺?!」

マオ「君はミレイ・アッシュフォードのことが好きだよねぇ?」

リヴァル「なぁ?!」

ミレイ「へぇ。ま、知ってたけど」

リヴァル「しってたんですかぁ!?」

ミレイ「そりゃあ、ね。私も女だしぃ、リヴァルの視線に特別なものを感じてたわよ」

リヴァル「じゃあ、どうして俺の想いにこたえてくれないんですかぁ?!」

マオ「……」

ミレイ「それはぁ……」

マオ「無理だよねぇ、そんなこと……。だって、お前は!!ルルーシュのことが好きなんだもんねぇ!!あっはっはっはっは!!!」

ミレイ「……っ」

リヴァル「あぁぁ!!やっぱりぃ!?」

シャーリー「会長も!?」

カレン「意外」

ニーナ「わー」

咲世子「ミレイ様……。まさかこんな形で想いを告げることになるなんて……」

ナナリー「……」

ルルーシュ「会長……そうだったんですか……?」

ミレイ「……うん。なんか、ごめん」

ルルーシュ「い、いえ……」

マオ「さぁ、どんどん行こうか。次は篠崎咲世子、君だよ!!」

咲世子「私はルルーシュ様のことが好きですがそれは使用人してであり、一切異性として想ったことはありません」

マオ「……」

咲世子「ふぅ……」

マオ「……なら、次は……枢木スザク!!君だ!!」

スザク「僕はユフィのことが好きだ」

マオ「ぐっ……!?なら……ニーナ・アインシュタイン!!!」

ニーナ「ひっ……」

マオ「君は問題がおおいよねぇ……。男を好きになれない。過去の傷がそうさせている」

ニーナ「や、やめて……」

マオ「女しか愛せない異常者め!!!」

ミレイ「……!!」パシンッ!!!!

マオ「え……?」

ミレイ「ニーナの悪口を言うのは絶対に許さない」

ニーナ「ミ、ミレイちゃぁん……」

マオ「な、なんだよ……じゃあ、次はナナリー!!きみ―――」

ナナリー「私はお兄様が大好きです」

ルルーシュ「ありがとう、ナナリー。俺もだ」

シャーリー「……」

マオ「たいへんだねえ。シャーリー?君の好きな男は妹しか愛せない変人なんだよ?」

ルルーシュ「マオ、なんだと?」

マオ「妹さえいればそれでいいんだよね、君は!!!」

ルルーシュ「当然だ」

マオ「……?!」

シャーリー「え?ルル、そうなの?」

ルルーシュ「隠しても仕方が無い。俺にとってナナリーが全てであり、ナナリーを中心に世界が回っている」

ルルーシュ「その他のモノは世界を彩る背景にすぎない」

カレン「言い切るのね……」

シャーリー「そんなぁ!!ルル!!」

ルルーシュ「だが、当然の帰結だ。ナナリーは俺にとって最後の肉親。恋人かナナリーかを天秤にかけられたら、俺はナナリーを選ぶ!!」

シャーリー「……」

ナナリー「素敵です。お兄様」パチパチ

マオ「狂ってる……やっぱり、この兄妹は狂ってる……!!」

マオ「な、なら……カレン!!君だよ!!」

カレン「……」

マオ「君はゼ―――」

カレン「手が滑ったぁぁぁ!!!!」ドゴォ!!!

マオ「ごっほ?!」

カレン「……あ、ごめんなさい。大丈夫ですか?」

マオ「う……な……?!」

カレン「(あんたなんて、敵じゃないのよ)」

マオ「が……」

リヴァル「おいおい。今、手が滑ったわりに重いパンチはいったぞ?」

シャーリー「鼻血でてますよ!!鼻血!!」

スザク「もう一度、逮捕しておかないと」

マオ「やめろ!!!やめろやめろやめろ!!!」

ルルーシュ「マオ、もうお前にできることはない。諦めて故郷に帰れ」

マオ「ルルーシュ……!!どうして!!どうしてだ!!どうしてお前たちは!!こんな屑を信頼するんだよ!!!」

シャーリー「どういうことですか?」

マオ「こいつは不要だと思う人間は簡単に切り捨て、自分にって得のある人間だけを周りに置いておく、狡猾で!!ずるい!!男なんだ!!」

ルルーシュ「合理的だろ?」

マオ「……」

シャーリー「まぁ、でも、人ってそういう一面あるよね?」

ミレイ「ないとは、いえないかなー?」

リヴァル「そうだなぁ。やっぱり、自分になんらかの利益がないと人付き合いなんてやってられないしなぁ」

ニーナ「うんうん」

咲世子「ルルーシュ様の思想は理にかなっています」

ナナリー「誰でもそうします。私もそうします」

スザク「……僕もそういう人生を歩んできたかもしれない」

カレン「え?それって、駄目なことなの?」

ルルーシュ「な?」

マオ「な?じゃない!!!なんだお前らはぁ!!!」

ミレイ「まぁ、根本的なところで似てるってことじゃないかなぁ、私たち」

マオ「めちゃくちゃだ……くそ……!!」

ルルーシュ「どこに行く?」

マオ「思えば始めからだった……。シャーリーの心の呟きを聞かされ……カレンの心の声に血を吐き……ナナリーの蔑視にひれ伏した……!!」

シャーリー「あの……」

マオ「お前は不幸になるよ!!シャーリィー!!」

シャーリー「な、なんですか、いきなり!!」

マオ「妹しか愛せない男に惚れるなんてご愁傷様。ミレイもカレンも!!!全員バカだ!!!あはははははは!!!!」

ルルーシュ「心の声を聞いての意見か、それは?」

マオ「……!」

シャーリー(ルル、ナナちゃんのこと好きって言ってたけど、きっと兄妹愛、家族愛だよ。うん。大丈夫、私とルルは恋人内定だもん)

カレン(ゼロに会いたい……)

ミレイ(もうわたしの気持ち知られちゃったし、積極的になろうかなぁ……)

咲世子(ルルーシュ様に褒めてもらえるところはありませんでしたね。またお皿洗いで評価を上げないと)

ナナリー(お兄様お兄様お兄様お兄様お兄様お兄様お兄様……)

マオ「ああ、僕の意見はかわらない。みんなバカだ!!こんな男のどこがいいんだよぉ!!」

マオ「もういい……こんなところに居たら頭がおかしくなる……」

スザク「まて!!」

ルルーシュ「もういい。奴は諦めたんだろう。勝つことを」

スザク「でも、ルルーシュ。あいつは」

ルルーシュ「その内、奴は自ら幕を下ろすはずだ」

スザク「君がそういうならいいけど……」

ルルーシュ「さ、昼食の続きにしましょう」

ミレイ「私、ルルーシュのとーなり!」

シャーリー「会長!!なんでですかぁ!?」

ニーナ「わ、私!ミレイちゃんの隣がいい!!」ギュゥゥ

ミレイ「え?」

ナナリー「私はお兄様の膝の上がいいです」

咲世子「では、私はルルーシュ様の背後へ」

リヴァル「ルルーシュのやろう……」

スザク「ルルーシュは不思議なカリスマがあるからね。仕方ないと思う」

河川敷

マオ「……」

C.C.「膝を抱えてどうした?」

マオ「しーつー……。僕はもう……ダメだ……」

C.C.「……」

マオ「ルルーシュとその仲間たちにどんな言葉を浴びせても、あいつら平気な顔して……僕をバカにする……」

C.C.「マオ……」

マオ「しーつー……!!僕を見捨てないで!!しーつー!!!僕の傍にいてよぉ!!!しーつーは僕のことが大好きなんだからさ!!」

C.C.「ああ、大好きだったよ、マオ」ナデナデ

マオ「しぃーつぅー、僕のしーつ―――」

バァン!!

C.C.「……」

C.C.「お前のおかげで何人か前向きに生きることができた。それは誇りに思え」

C.C.「マオ、お前は最後にギアスを人のために使ったんだ……」

C.C.「さよなら」
           おしまい。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom