リーリエ・マオ・スイレン「ヨウさん!誰にするの!?」 (69)

ポケットモンスター サン・ムーンのSSです
若干キャラ崩壊注意
ヤンデレ要素はありません

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1482940877

――私が困っているといつも助けてくれた男の子。

スカル団に絡まれていた私を守ってくれて。

エーテル財団に捕まった私を助けに来てくれて。

日に日に彼へのその想いは強くなっていくばかりでした。

私はカントー地方へ旅立って離れてしまったけれど、会えないその時間も余計に彼への想いが大きくなって…

そして数年後、再びアローラに帰ってきて再会できて、本当に嬉しかった。

また彼と同じ時間を刻んでいけることが……

----メモリアルヒル----

ズドーーーーーン!

リーリエ「きゃああああ!」

デンジュモク「ビリビリビリビリ!」

リーリエ「このポケモンさん…?なんか、私のほうを見ると眼の色を変えて襲ってきてるような…!」

リーリエ「私もトレーナーになって…あのときとは違う…けど、こんなポケモンさんに勝てるような力はまだ…!」

デンジュモク「ビリビリビリビリ!」

リーリエ「あ…」

リーリエ(……ッ!)

リーリエ(ヨウさん…!)

ヨウ「………!」

リーリエ「あ…やっぱり…来てくれた…」

ヨウ「…………!」シュッ

ロトム「デンジュモクゲットロト~!ウルトラビーストの目撃情報をリラから聞いて、ここまで来てみたけど、間一髪だったロトね~」

ロトム「でも、まだウルトラビーストが残っていたとはロトね~あれで全部じゃなかったロト~」

リーリエ「あ…ありがとうございます……!」

ヨウ「…………」

リーリエ「無事でよかったって?はい…信じてました。きっとヨウさんが来てくれるって…」

ヨウ「…………」

リーリエ「…うん、でも怖かった…」ぎゅっ

リーリエ「もう少しの間、こうさせてください…///」

――釣られましたね。

私がそういうと、いつも彼は笑ってくれる。

好きだからこそ、いじわるしたくなる、そんな私のいたずらごころ。

…ええ、別に変化技を先制で出せたりはしませんが。

せせらぎの丘での試練。奥まで誘導し、魚群のヨワシとママンボウのコンビネーションで破る。

彼もそのはずでした。

けど彼はそれもものともせず試練を突破したのです。私はその姿に心を奪われたのです…

-----海の民の村-----


ヨウ「…………」

スイレン「釣れませんねー」

スイレン「でも…」

スイレン「こうして…」

スイレン「ヨウさんと…」

スイレン「…………」

スイレン「好きですよ…?」

ヨウ「………!?」///

スイレン「私はヨウさんとまったり釣りをして過ごす時間も好きですよって言ったんですよ」

スイレン「うふふ、釣られましたね」

スイレン「わたしが作ったつりざお、ずっと大事に使ってくれるの…嬉しいですよ…」ボソッ

――あたしは料理を作るのが好き。

この人に食べて貰いたいって、そう思いながら作ればきっとおいしくなる。

今まではライチさんだったけど。

今は…

――ある日――


スイレン「あらヨウさん。奇遇ですね」

ヨウ「…………」

スイレン「え?卵の孵化の休憩ですか?」

スイレン「だったら私も。隣いいですか?」

ヨウ「…………」

スイレン「え?ちょっと近くないかって?うふふ、そんなことないですよ」

すみません、>>8はミスです

------バトルツリー------


マオ「ジュカイン!リーフストームよ!」

マオ「やたっ!これでスーパーマルチ50連勝よ!」

マオ「やっぱりヨウは強いわね!それに私たち、いいコンビネーションだと思わない?」

ヨウ「…………」コクッ

マオ「ねえねえ、お弁当作ってきたんだ。一緒にお昼にしない?戦ったらお腹すいちゃった。」

ヨウ「…………」

マオ「ふふっ、そんなにはしゃがなくても。」

マオ「でもそこまで喜んでくれるのはあたしも嬉しいかな♪」

――ある日――


スイレン「あらヨウさん。奇遇ですね」

ヨウ「…………」

スイレン「え?卵の孵化の休憩ですか?」

スイレン「だったら私も。隣いいですか?」

ヨウ「…………」

スイレン「え?ちょっと近くないかって?うふふ、そんなことないですよ」

――しばらくして――


マオ「今度は何を作ろっかなー。ヨウったら本当においしそうに食べてくれるんだもんなー」

マオ「あれ?」

マオ「あー!ヨウにスイレン!…ちょっとひっつきすぎじゃないかしら…?」

スイレン「…マオさん」

スイレン「……わたしの居場所はヨウさんの隣だから何の問題もありませんね」

マオ「…だったら私も反対側に座るわ!」

スイレン「あっ……」

マオ「ふふ…これでおあいこね…」

スイレン「…………」

――またしばらくして…――


リーリエ「この間またヨウさんに助けてもらっちゃいました…」

リーリエ「わたしもトレーナーになったことですし、守られてるばっかじゃダメだって、そう思ってるんでど…」

リーリエ「私を助けにきてくれた時のヨウさん、すごくカッコよかったです…」キラキラ

リーリエ「私が困った時には、やっぱりヨウさんは…ん?」

リーリエ(ヨウさん…こんなところにいたと思ったらスイレンさんとマオさんと一緒にいたんですね…)

リーリエ(それにしてもあの二人…すっっっごくヨウさんとの距離が近くないですか…!?)

リーリエ(ヨウさんの傍にいるのは私だけの特権なんです!こうなったら…!)

リーリエ「ヨウさん!アローラ!……マオさんにスイレンさんも」

マオ「…あらリーリエさん」

リーリエ「…二人ともヨウさんと何をしてるんですか?」

マオ「…ヨウとのんびりすごしているのよ。…ヨウの隣でね」

リーリエ「……だったら私も」

スイレン「…残念ですね、もうヨウさんの隣は埋まっています」

リーリエ「……分かっていますよ、だから私はここに座ります」

マオ(あっ!リーリエ、ヨウの膝の上に!)

スイレン(…しまった、その手があった…!)


ヨウ(……重い)

――別の日――


リーリエ(今日はヨウさんと二人きり)

リーリエ(プリンさんを見たいという私のおねだリーリエを聞いてくれて、二人で4番道路に来ています)

リーリエ(最近妙にヨウさんと一緒にいようとするあの二人もいません)

リーリエ(チラッ)

ヨウ「?」

リーリエ(手なんか…繋いでみたりして…)そっ…

スイレン「…あらヨウさん、偶然ですね」

リーリエ「…………」

スイレン「……させないですよ」ボソッ

リーリエ「……………………」

――そしてまた別の日――


スイレン(今日はぎんのおうかんを釣りたいというヨウさんと一緒に海の民の村に来ています)

スイレン(そう、これはデートです)

スイレン(釣りデートなんです)

スイレン(しかもただの釣りデートじゃありません)

スイレン(途中こっそり海の中にいる私のポケモンのあまごいで雨を降らせ、ヨウさんと相合傘です)

スイレン(////)

スイレン(コホン)

スイレン(この日のためにスイレン印の傘も自作しこっそり持ってきているんです)

スイレン(ヨウさんは普段雨が降ろうと傘もささずに平気で走ったりケンタロスにライドしますから、万が一にも傘を持ってきてるなんてことはありません)

スイレン(完璧な計算ですね)

スイレン「釣れませんねー」

ヨウ「…………」コクッ

スイレン(よし)

スイレン(そろそろかな)

スイレン(ランターン、あまごい)ボソッ


ザーーー


スイレン「あ、ヨウさん、雨が降ってきましたね(棒)」

スイレン「でも大丈夫ですよ、こんなこともあろうかと傘を持ってきているんです(棒)」

スイレン「ヨウさん、一緒に入りましょう」

ヨウ「…………」

スイレン「え?ヨウさんが持つって?…やっぱり優しいですね」

スイレン(完璧すぎる流れ…!せっかくだからもっと近づいて…)


?????「ラランテス!にほんばれ!」


ペカー


スイレン「………え?」

マオ「…あら、ものすごいいい天気なのにどうして傘なんて差しているのかしら?」ニッコリ

スイレン「…………」

マオ「…させないわよ」ボソッ

スイレン「……………………」

――またまた別の日――


マオ「ふーん、たまにゆきふらしの特性を持ってるロコンがいて、ヨウはそれが欲しいのね」

ヨウ「…………」コクッ

マオ「仲間を呼んだときにしか出てこないから、とっても貴重?」

マオ「うーん、まだまだ私にも知らないことがたくさんあるのね…」

マオ「うー、でもやっぱラナキラマウンテンは寒いわねー…」

マオ(そう、寒いのよ)

マオ(こんなに寒いんだもの、ヨウも寒くないわけがないわ)

マオ(今日ラナキラマウンテンにヨウが行くと知ってから徹夜で作ったこのマフラー)

マオ(隙を見てヨウに巻いて二人マフラーよ!)

マオ「ちょっと練習っと…」

マオ「寒いわねー、ヨウ(裏声)」

マオ「けどこうすれば寒くないわよ(裏声)」

マオ「よし!」

マオ「………ん?」

リーリエ「……………」

マオ「…あら」

リーリエ「…今日ヨウさんがラナキラマウンテンに行くのを知っているのはマオさんだけじゃありませんよ」

マオ「…へえ、私の邪魔をしようって言うの」カチッ

リーリエ「…邪魔だなんてそんな強い言葉を使うの、ちょっと余裕がなさすぎるんじゃないでしょうか?」カチッ


~~~♪ルザミーネ戦~~~

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こいするおとめの リーリエが
しょうぶを しかけてきた!
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リーリエ「ピクシーさん、小さくなるです!」

マオ「くっ!攻撃が当たらない!」


リーリエ「小さくなるを3回使った後は…コスモパワーです!」

マオ「このピクシー倒せそうもないんだけど!」


――そして――


マオ「……勝った!」

マオ「すっごい疲れたけど…」

リーリエ「…負けちゃいましたか」

マオ「…分かってるわよね?ポケモン勝負の勝敗は絶対!ここは退いてもらうわよ」

リーリエ「…仕方がありませんね」

リーリエ「…まぁ、今回の目的はマオさんに勝つことじゃありませんし」

マオ「…え?」

リーリエ「マオさんがピクシーさんに手間取っている間に、ヨウさんはゆきふらしのロコンさんをすでにゲットしましたよ」

マオ「…しまった!攻撃技がないと思ったら、ピクシーで時間を稼ぐ作戦だったのね!」

リーリエ「…うふふ」

マオ「……………」

――そしてそして別の日――


スイレン「へえ、こうして島中を探しまわって、ジガルデ…というポケモンのセルを集めてるんですね」

ヨウ「…………」

スイレン(はい、わたしスイレンでございます)

スイレン(前回の二人で相合傘、見事に妨害が入り失敗したわけですが)

スイレン(ここであきらめるわたしではありません)

スイレン(今回はヨウさんと雨宿り作戦です)

スイレン(今回は特性あめふらしのニョロトノを使って雨を降らせます)

スイレン(またにほんばれによる妨害が入るかもしれません)

スイレン(しかし!今度はわたしの手持ちにはにほんばれとあまごい、ふういんを覚えたニャオニクス連れています)

スイレン(しかもこのニャオニクス、いたずらごころで先制でにほんばれを封印してしまえるんですね)

スイレン(マオさんが現れたら、すぐにニャオニクスに交代)

スイレン(にほんばれを封印し、再度雨を降らせます)

スイレン(わたしはヨウさんと雨宿りを強行するというわけです)

スイレン(少々強引ですが…邪魔が入るのでこうでもしなければなりません)

スイレン(にほんばれでも晴れさせられないはじまりのうみを使えるゲンシカイオーガを持っていればよかったのですが)

スイレン(そんなものはないので仕方ありません)


スイレン「え?こんな地味なことに付き合って暇じゃないかって?」

スイレン「ふふ、こうしてヨウさんといろんなところに一緒に行くの、私は楽しいですよ」

スイレン(いい雰囲気になったところで…)

スイレン(頃合いですね)

スイレン「いけっニョロトノ!」


ザーーーー


スイレン「あ、ヨウさん、雨が降ってきましたね(棒)」

スイレン「でも大丈夫ですよ、ちょうどあそこが岩の陰になってて雨宿りできます (棒)」

スイレン「ヨウさん、一緒に入りましょう…ん?」

リーリエ「…………」

スイレン「…今度はあなたですか」

スイレン「…わたしとヨウさんの雨宿りの邪魔をしようって言うんですか?にほんばれで晴れさせようとしているなら無駄ですよ」カチッ

ロトム「ヨウは罪な男ロトね~」

ヨウ「…………」オロオロ

リーリエ「…にほんばれですか、まぁそれでもいいんですが」カチッ

リーリエ「キュウコンさん!」

スイレン「……!黄色いキュウコン!」


ペカーーー


リーリエ「…はい。アローラで見かけるキュウコンさんとは違って、カントー地方のキュウコンさんです」

スイレン(別地方のひでりを持つキュウコン…!)

スイレン(くっ…盲点でした…)

スイレン(にほんばれ対策特化の攻撃技に乏しいニャオニクスだと、このキュウコンに勝てそうもありません…)

リーリエ「…スイレンさん、まだ諦めないんですか?」

スイレン「だったら、ニョロトノでキュウコンを倒し、また雨を降らせる!」

スイレン(日差しが強い状態で威力が下がるとはいえ炎タイプには水技は抜群…行ける!)

スイレン「…仕方ありませんね」

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キュウコンは
Zパワーを からだに まとった!
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スイレン「あれは…!」

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キュウコンが ときはなつ
ゼンリョクの Zわざ!
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リーリエ「ブルームシャインエクストラ!」

スイレン「ああっニョロトノが!」

リーリエ「…勝負ありましたね」

スイレン「…………」


リーリエ「……ヨウさんと雨宿りするのは」

スイレン「…え?」ビクッ

リーリエ「私だけの特権です♪」ニコッ

スイレン「」グスン

――それから数日後――


リーリエ「ヨウさん、今日はマリエシティに行くんですか?」

ヨウ「…………」

リーリエ「そこでZカイセキを食べると、ハートのうろこ…という道具が貰えるんですか、なるほど」

リーリエ「その…良かったら私も一緒に行っていいですか?///」

ヨウ「………コクッ」

リーリエ(やったっ!)

マオ「聞いたわよ」

リーリエ「…あなた達ですか」

マオ「ヨウ、私たちも一緒にいいかしら?」

ヨウ「…………」コクッ

マオ「さすがヨウ!話が分かるわね!…ふふん」

スイレン「…ヨウさんとお昼ごはんを食べたい気持ち、スイレンにはよーく分かります」

マオ「ヨウがいいって言ってるのよ。まさか貴女がダメとは言わないわよね?」

リーリエ「………はい、みんなで食べたほうがおいしいですから」

スイレン「…………ですよね」

マオ「…………じゃあ行こうか!」

リーリエ「ふふっ………」

スイレン「えへへ………」

マオ「あははっ………」

リーリエ「………………」

マオ「………………」

スイレン「………………」

ヨウ(なんか怖い…)

ヨウ(逃げよう…)

スイレン「じゃあ、行きましょうか」ガシッ

リーリエ「…あっ…じゃあ私は左」ギュッ

マオ「……後ろしかないじゃない」ガバッ

ヨウ「…………」


逃げることはできない!

――そしてそして数日後――


スイレン「…あらヨウさん、偶然ですね」

リーリエ「…またですか?スイレンさん」

スイレン「今日は…リーリエさんとオハナ牧場でお散歩ですか…」

マオ「……あたしもいるわよ」

リーリエ「ふふっ………」

スイレン「えへへ………」

マオ「あははっ………」

リーリエ「………………」

マオ「………………」

スイレン「………………」

ロトム「またこの流れロト~…」

スイレン「…………!」ピコーン

スイレン「…ヨウさん、ちょっと離れててください。乙女の会話です」

スイレン「…せっかくちょうど4人いることですし、バトルロイヤルで決着をつけませんか?」

リーリエ「…バトルロイヤルですか?」

スイレン「勝った人が今日はヨウさんを独り占めです。邪魔はなし。」

マオ「…勝者の権利ってわけね」

リーリエ「…ヨウさんが勝った場合は?」

スイレン「…そこはノーカウントで」

マオ「いいわ。やってやろうじゃないの」

リーリエ「…ヨウさんを独り占め…」キラキラ

スイレン「…………」メラメラ

ヨウ「?」

-----バトルロイヤル-----

リーリエ「ヨウさんを独り占め…負けられません!」

マオ「勝つしかないわ!」

スイレン「こんどこそ雨宿りをするんです…!」

ヨウ(なんか怖い…)



※以下、ゲーム版の実際の手持ちやポケモンの習得技、技スぺ等の整合性が取れていない描写があります。ご了承ください。

リーリエ「ピクシーさん!ゆびをふる!ヨウさんのポケモンさんにヘビーボンバーです!」

マオ「ファイアロー!ヨウのポケモンにメロメロよ!」

スイレン「ドククラゲ…ヨウさんのポケモンにからみつく!」


・・・・
・・・
・・



リーリエ「ヨウさんのポケモンさんにのしかかり!」

マオ「ヨウのポケモンにゆうわくよ!」

スイレン「ヨウさんのポケモンにまきつく!」


・・・・
・・・
・・



リーリエ「じゅうりょくです!」

マオ「つぶらなひとみよ!」

スイレン「まとわりつく!」


ロトム「まずいロト~!ヨウのポケモンが3人に集中攻撃されてるロト~!」

ヨウ「…………!」アセアセ

リーリエ「てをつなぐです!」

マオ「あまえる!」

スイレン「とおせんぼう…」


・・・・
・・・
・・



リーリエ「なかよくするです!」

マオ「とびかかる!」

スイレン「ロックオン!」

・・・・
・・・
・・

マオ「結局勝ったのはヨウね!流石だわ!」

ロトム(そりゃあんだけ無駄な行動ばっかしてたらそうなるロトね…)

リーリエ「やっぱりヨウさんは強いんです!素敵です!」キラキラ

スイレン「はい、当然でございます」

ヨウ「…………」ゲッソリ

マオ「ん?…まって、あたしたち何か忘れてないかしら?」

リーリエ「ヨウさん…」キラキラ

スイレン「…………あ”」

マオ「そうよ!勝ったら邪魔なしでヨウを独り占めできるって話じゃない!」

スイレン「ヨウさんへのアピールに夢中ですっかり忘れてました…」

ロトム(あれアピールだったロトか…ヨウは絶対集中攻撃されたとしか思ってないロト……)

マオ「そんな…勝者の権利が…」

スイレン「ヨウさんを独り占め…」ガックシ

リーリエ「ヨウさん!ポケモンバトルのいろいろ、教えてください!」キラキラ

――それからしばらく時間が経ち――


マオ「…このままじゃ埒があかないわ」

リーリエ「…そうですね」

スイレン「…………」

マオ「ヨウのことなんだけど…多分二人も分かってるでしょう?」

リーリエ「…それはまあ」

スイレン「いつまでもこうやって牽制しあうのも、それはそれでいいんですけどね」

マオ「いつまでもハッキリしないヨウもヨウだけど、いつまでも今の不毛な関係を続けても誰も幸せにならないし、きっとヨウだってそれは望んでない」

スイレン「…つまり」

リーリエ「…淑女協定ですね」

マオ「そうよ。ヨウにハッキリと想いを告げる。そしてその答えに私たちは恨みっこなしで邪魔もしない」

マオ「…そろそろ決着をつけましょう。私たちの関係も。ヨウへの想いも」

スイレン「…いいでしょう」

リーリエ「……………」

スイレン「いつまでも…誰も幸せにならない……か」

-----オハナ牧場-----


マオ「やっぱりここにいたのね」

マオ「ヨウ!話があるわ。とっても大事な話が」

マオ「他の二人も似たようなことをあなたに言うでしょうけど」

マオ「ヨウが!あたしのことを大切に思ってくれてるなら!」

マオ「……シェードジャングルで…待ってるわ」ダッ

ヨウ「…………」

スイレン「…ヨウさん」

スイレン「せせらぎの丘に来てくれませんか」

スイレン「…もしかしたら、いきのいいかいパンやろうが…」

スイレン「…いえ、一人の男の子を待ち続ける、女の子が待ってるかもしれませんよ」

スイレン「…他に行きたいところがあるっていうなら」

スイレン「来なくても、怒らないですから」ダッ

ヨウ「…………」

リーリエ「ヨウさん…」

リーリエ「私…ヨウさんに言えなかったことがあるんです」

リーリエ「私がカントーに旅立つ前から…」

リーリエ「けど、ずっと伝えられないままでも、それはそれで仕方ないかなって…でも…」

リーリエ「私は…いいえ、私が待ってる場所は言いません」

リーリエ「もしヨウさんが私のところに来てくれるって言うなら」

リーリエ「きっと、私がいる場所は分かると思うから」

リーリエ「ずっと、ずっと待っていますから」ダッ


ヨウ「…………」

ロトム「なかなか大変なことになったロトね~」

ロトム「けどいつかはこうなると思ってたロト」

ロトム「ヨウもヨウロトよ~まったく」

ロトム「多分ヨウも気づいてると思うロトけど」

ロトム「誰かの一人に会いに行ったらもう後戻りはできないロト」

ロトム「今まであの三人と一緒に過ごしてきて」

ロトム「本当に大事だと思う人のもとに行くんだロト」

ロトム(はぁ…本当に罪な男だロト…)

ヨウ「…………」

――わたしは…トレーナーになって…ヨウさんと旅をしたいな…

ヨウ「…………」

――釣りをなさりたい気持ち…スイレンにはよーくわかります!!

ヨウ「…………」

――あたしはマオ!キャプテンしてまっす!

ヨウ「…………」


ヨウ「………………」


ヨウ「…………!」ピカーン

リザードン「グオオオオオ!」

-----ナッシーアイランド------


リーリエ「ヨウさん、来てくれますよね…」

リーリエ「それにしても…」


ペリッパー「グウワァッ!」

タマタマ「トゥテトゥテトゥテ」


リーリエ「スイレンさんやマオさんの場所に比べたらムードもなにもあったもんじゃないですね…」

リーリエ「でも…ここは二人きりで雨宿りした思い出の場所…」

リーリエ「ナッシーさんに驚いてヨウさんに抱きついたり、ヨウさんと一緒に旅がしたいって…告白みたいなことを言って…」カァァ//

リーリエ(結局…あれからこの気持ちは伝わらないまま、私はカントーへ旅立って)

リーリエ(会えない日々もずっと忘れられなくて)

リーリエ(また再会できたけど…まさかマオさんやスイレンさんまでヨウさんに想いを寄せていて…それでドタバタした毎日が過ぎていって…)

リーリエ「…………」

リーリエ「もう私の心はあなたのもの…」

リーリエ「ずっと…」

ヨウ「…………」ダッ

リーリエ「!?…ヨウさん…!?」

リーリエ「来て…くれたんです…ね…」

ヨウ「…………」コクッ

リーリエ「私…ずっと信じてました…だって…ヨウさんはいつも…わたしが困った時はいつも…いつもいつもいつも来てくれ…て…」グスッ

ヨウ「…………」

リーリエ「え?困ってなくたって傍にいるって?…ヨウさん…嬉しい…」ギュッ

リーリエ「もう少しだけ…こうさせてください…」

―――――――――――――――――


リーリエ「ヨウさん…私が前ここで言ったこと、覚えてますか?」

ヨウ「…………」

リーリエ「ヨウさん…覚えててくれたんですね…」

リーリエ「はい…わたし、ヨウさんと一緒に旅がしたいです…」

リーリエ「私の居場所はヨウさんの隣なんです。ずっと…そばにいさせてください…」ぎゅう

―――――――――――――――――


リーリエ「まずはシンオウ地方とかどうでしょう?」

リーリエ「ジョウト地方やカロス地方もいいですよね!」

リーリエ「イッシュ地方やホウエン地方、二人で行くカントーってのも楽しそうです!」

リーリエ「そしてその後…世界中を旅した後も…きっと…」

リーリエ「いえ、絶対、楽しいことが、私たちを待ってますよね!」

――私が困っているといつも助けてくれた男の子。

一度は離れてしまったけれど。

今度こそずっとあなたのそばにいたい。

もう二度と離れない。

二人一緒に続いていくあなたとの物語。

ずっと、ずっと、ずっと……―

リーリエ「ヨウさん、ずっと一緒ですよ―」



―リーリエEND―


☆おしまい☆

------せせらぎの丘-----

スイレン「こうやってじっと待つの、釣りに似てますね…」

スイレン「となると、さしずめわたしが釣り人で」

スイレン「ヨウさんが魚…といったところでしょうか」

スイレン「あはは、こんな時なのに笑えてきちゃいます」

―――――――――――――――――


ヨウ「…………」ダッ

スイレン「…………!?」

スイレン「あらヨウさん、き、奇遇ですね」

スイレン「ひょっとしたら来てくれないんじゃないかと思ってましたが」

スイレン「あはは、弱気になってたんですかね、わたし」

スイレン「…でも、嬉しいですよ」

ヨウ「…………」

スイレン「え?私と釣りをする時間が一番好きだって?」

スイレン「…嬉しいことを言ってくれますね」

スイレン「いいですよ…」

スイレン「これからも一緒にのんびり釣りをして、まったりと過ごしましょう?」

スイレン「私、釣った魚にはちゃんとエサをあげるタイプですよ…ふふっ」

ヨウ「………?」

――わたしは大きい魚はなんども釣ってきたけれど。

彼はとても大きな大きな魚。

逃がしちゃうなんてもったいないです。

けど、本当に釣られちゃったのはわたしのほう。

でもそれを言うのは悔しいから、彼にはこう言うんです―

スイレン「ヨウさん、釣られちゃいましたね―」


―スイレンEND―


☆おしまい☆

------シェードジャングル-----


マオ「はぁー…」

マオ「ヨウ…」

マオ「正直厳しいかな…」

マオ「あたしよりも…リーリエやスイレンのようなお淑やかなほうが…」

マオ「ううん!あたしはあたし!でも…」

―――――――――――――――――


ヨウ「…………」ダッ

マオ「…え?…ヨウ?」

マオ「来て…くれたんだ…」

ヨウ「…………」

マオ「私の料理の味が忘れられないって?」

マオ「…ヨウ」

マオ「あはは。男をつかむなら胃袋からって、本当だったのね!」グスッ

マオ「これからも…ヨウのために料理、作ってもいいのね!」

――あたしの料理をおいしいと言って食べてくれる…

あたしは、この人のために料理を作ってあげたいんだ

あなたの嬉しそうな顔が見たいから―

マオ「あなただけのマオスペシャル、これからずっと、毎日作ってあげるからね―」



―マオEND―


☆おしまい☆

おまけ・if


----エーテルパラダイス・保護区-----


グラジオ「…そんなことがあったのか」

グラジオ「それで、怖くなってオレのとこに逃げてきたっていうのか?」

ヨウ「…………」コクッ

グラジオ「…フッ あの3人より俺を選ぶっていうのか…憎い奴め」

グラジオ「だがお前とならそんな関係も悪くない」

グラジオ「…フッ 何ときめいてやがる、オレ」

グラジオ「またいつウルトラビーストや悪の組織の脅威がこのアローラを襲うか分からない」

グラジオ「けどお前とならどんな脅威にも打ち勝てる」

グラジオ「俺はそう思うんだ」

ヨウ「…………」コクッ

グラジオ「ああ!俺とおまえはずっと一緒だ!」

グラジオ「これからも俺とお前の二人でこのアローラを守るぞ!」


―グラジオEND―


☆おしまい☆

おまけ・ifその2


----ヨウの家------

ロトム「本当にいいロトか?3人ともきっと怒るロトよ?」

ヨウ「…………」

ロトム「え?もう女の子が怖い、ボクしか信じられないって?」

ロトム「…ヨウは本当にしょうがないロトね、でもそんなヨウの傍にボクはずっといるロトよ!」

ロトム「ヨウが旅を始めた時からボクはヨウのこと見てきたロト!それはこれからもずっと変わらないロトよ!」


―ロトムEND―


☆おしまい?☆

書く前はもっと明るくコミカルな話の予定だったのに何故かこんなことに……
これで終わりです!読んでくださった方、ありがとうございました!

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