姫「で、そこに無様に這いつくばってるテメェが魔王か?」
魔王「あ、ああ……」
姫「あんな雑魚に負けたのか、お前」
魔王「雑魚だと……?勇者と呼ばれる貴様ら人類の英雄を貴様は雑魚と言ったのか」
姫「耳悪いのか?なんなら耳元で叫んでやろうかァ?」
魔王「聞こえておるわ!貴様の発言があからさまにおかしいから聞き直しただけだ!」
姫「おかしいのはテメェの方じゃ、このミサイルおっぱい」
魔王「み、ミサイルおっぱい!?///いきなり何言ってんのよ!」
姫「よし、今からお前はそのままTheMAOU的な喋り方を使わず喋ろ」
魔王「貴様の命令なんぞだr」
姫『消え失せろ』
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夜だった
今日は満月だった。
そして、私は月が出るちょっと前にここで勇者に敗れた。
情けかどうかは分からないが、私はここに放置された。
生まれて初めての屈辱だった。
負ける事を知らない、許されない私にとって人生最初で最後の屈辱だった。
魔王として生まれ170年、ずっと勇者と闘う術を教えられ、世界を支配する力を手に入れ、そして今日、つい3時間前に全てを否定された。
たった17年しか生きていない人間に。
私に忠誠を誓っていたはずの軍も、私が敗れると同時に降伏した。
足掻き1つもせずに。
彼らが忠誠を誓っていたのは「私」ではなく「魔王の力」だった。
所詮彼らは結局強い力について行く人形であった事に今更ながら気付かされた。
悔しい。
こんなにも醜い醜態を晒舌私をあの勇者が殺してくれなかったのが悔しい。
最期を魔王として終わらせてくれなかった勇者が……。
だから私はあの空に浮かぶ月に誓った。
いつか必ず勇者を倒すと。
勇者にも同じ屈辱を味合わせてやると。
再起をあの満月に誓った、のだが……。
月<ハンブンカケタァァァァァァァァ
姫「言うこと聞かねぇとテメェの乳なんて、あのお月様みたいに三日月もどきになっちまうからな?」
魔王「大丈夫、あなたの話しなら漏らさず聞いてるから」
姫「あ、そう?なら良かった」
彼女が『消え失せろ』と発した瞬間、彼女の体から私や勇者の魔力のおよそ150倍に近い魔力が吹き出した。
そして、彼女が腕を上げるとそのままビーム状になり真っ直ぐ真上へ勢いよく飛んでいき、月を半分破壊した。
私が再起を誓ったあの美しい満月を。
……3秒後にはどうでもよくなったけど。
うん、私がおかしかったかも。
勇者がゴミに見える程強い奴がここにいた。
すいません、確かに勇者は雑魚です。
姫「で、話を元に戻そう。ミサイルおっぱいはあの雑魚に負けて惨めに地面を這ってるんだよなァ?」
魔王「雑魚に負けた上に地面を這っています」
姫「宜しい。で、これからどうする気だ?」
魔王「ついさっきまではまた軍を再結成してドンパチやろうと思っていましたが……」
姫「うん」
魔王「今はすぐに魔界へ帰ってベッドで眠りたいです」
姫「残念ながら魔界へ続く扉は破壊しちゃったぜ?」
魔王「」
姫「で、どーする?」
魔王「うそ……」
姫「で、どーすんだよ!」モニュ
魔王「ひゃん!?」
姫「お前はもう魔界には暫くは帰れないぞー。何をするんだァ」
魔王「そ、そうだね……。どこか人のいないところでのんびりと暮らしたりとか……」
姫「世捨て人か」
魔王「人じゃなくて魔族なんだけど」
姫「うっさい、絞るぞ」
魔王「何を!?」
姫「んでぇ、その人のいない所とは何処かね」
魔王「今から探す」
姫「あとちょっでお前を騎士団が捉えに来るぞ」
魔王「うわー……。絶望的」
姫「ねぇねぇどーするゥ?」
魔王「ならやって来た騎士団まとめて私の全魔力を使った自爆で吹き飛ばしt」
姫「あ"ぁん!?テメェ、オレも殺す気かぁ!」モギュウ
魔王「いったい!!て、私の自爆如きじゃ死なないでしょ?」
姫「人間なら普通に死ぬはボケェ」
魔王「ならここで自ばk」
姫「復活するのに何秒かかると思ってんだクソ乳が」
魔王「復活するんかいっ!しかも速っ!」
姫「腐っても姫だぜェ?これぐらい特性の1つには入ってンだよ」
魔王「何この魔王体質」
姫「ついでに自分の強さ自慢じゃねぇけどよ、さっきの月ぶっ飛ばしたのは通常攻撃だ」
魔王「もうやだ、死にたい」
姫「残念ンンンンンッ!お前は面白そうな玩具の気質があるから死なさせませぇん、持って帰りますぅ」キャピッ
魔王「うわー……」
姫「何か言ったか?」
魔王「いいえ」
姫「ならボイスレコーダー確認するか」
魔王「すいませぇんんんん!!ちょっと思わず言ってしまいましたァン!」
姫「ボイスレコーダーなんてこの時代にあると思ったか?阿呆が」
魔王「あっ」
姫「まぁいい。キャピッてなってしまうのは誰にでもある事であって、そこを気色悪いと思うのも自然の流れだ。大目に見てやろう」
魔王「た、助かった……」
姫「と、思っただろ?」
魔王「ふぁっ!?」
姫「殺しはしないさ、半殺し程度はするけどなァっ!!」
魔王「うぅ……」グスグス
姫「なぁに、心配すんな。少しはお前にもメリットはある」
魔王「痛いだけじゃん!半殺しという仕打ちにメリットなんて1つも湧かないよ!」
姫「うっさい、とにかくお前にはオレと共に来てもらうぞ」
魔王「わ、私に選択肢は……?」
姫「オレの前で他人の選択が効力を発する事は無い」
魔王「なにそれこわい」
姫「とにかくだ!取り敢えず騎士団が到着する前にここのエリアから離脱すんぞ」
魔王「いくらなんでも無理でしょ……。私、翼はデカいし尻尾も長いし角も無駄に大きいし、結構目立つからすぐに見つかるよ……」
姫『縮小』
ドロン
ミニ魔王「ワッ!?」
姫「この手乗りサイズの大きさなら目立たないよな?」
ミニ魔王「戻してよー」パタパタ
姫「暴れるな。ほれ、頭の上に乗っとけ」ツマミッ
ミニ魔王「うわぁ!?」
姫「ほいっ」ポス
ミニ魔王「高い……」ガクブル
姫「さて、プラン3を実行する事にしたし城に帰るか」バサッ
ミニ魔王「つ、翼が生えた……」
姫「無限の彼方へさぁ行くぜェッ!!」ビュン!
ミニ魔王「落ちるぅぅぅぅぅぅぅ!!」ガシイッ
姫「落ちたら地面にぶつかる前に殺してやるから安心しろ」
ミニ魔王「どっちにしても死ぬぅぅぅぅぅぅぅッ!!!」ガシイッ!!
ビュン!
イヤァァァァァァァァァァァァァ......
騎士団員「ん、あれは……。今日も姫様は元気っスネ」
騎士団長「なんせ勇者様×1億人いても腕1本で勝てる程強いからな」
騎士団員「どうやって勇者様×1億人も呼んだんスカ?」
騎士団長「異次元から呼んできたらしい」
騎士団員「ぱねぇッス」
ー城ー
姫「到着したぜ」シュタッ
ミニ魔王「ハァ……ハァ……、私……生き……てる?」
姫「ピンピンしてんな」ポイッ
ミニ魔王「うわぁ!?」
姫『拡大』
ドロン
魔王「ぐへ」ドッシャーン
姫「顔からいったみてぇだけど、大丈夫かァ?」
魔王「痛いよ……」
姫「よしよし」ダキッ
魔王「空の上めっちゃ怖かったよぉぉぉぉ!!」ギュー
姫(おっぱいがすげー押し付けられてる……。デケェ)
姫(この張りのある弾力と夢と欲が詰まりきった 大きさ、そして何より美しい形)
姫(こいつァオレがレズだったらそっこーでベッドにダイブでランデブーだな……)
姫(まぁ、あれだな)
姫「吸っていいか?」
魔王「何を!?」バッ
姫「気にすんな、城に入るぞォ」
魔王「めっちゃ気になるんだけど」
姫「木になるのか?ならこの魔法で立派な木に……」
魔王「全然気にならない!ささ、城に入りましょ!」
姫「ただいまァ」
メイド「お帰りなさいませ姫様」ペコオ
魔王「この方は……?」
姫「オレのメイド兼ペットだ」
メイド「わん♪」
魔王「帰りたいよ……」
姫「騎士団溢れる魔王城にか?」
メイド「なら私が投げて送ってあげましょうか?」ゴォォォォオ!
魔王(この人も私や勇者の魔力をノミと表現出来るレベルの魔力持ってるよっ!投げる以前に消される!?)
魔王「これからこのお城でお世話になります。宜しくお願いします」ペコリ
メイド「こちらこそ宜しくお願い致します」ペコリ
姫「因みにこいつは私の次ぐらいに強い」
魔王「ですよね!」
メイド「そんな……、姫様に遠く及ばない私くしめを姫様の次に強いと紹介されるなんて……。恐縮です」ペコリ
魔王(つまりこのメイドさんにも遠く及ばなさそうな私は、姫とは比べるという事さえも出来ないというわけか!なんでこの人達が魔王とかやらないのかなぁ……)
姫「おいメイドォ」
メイド「はい、なんで御座いますか?」
姫「着替え持って来てェ。ドレス疲れた」
メイド「畏まりました。奥の部屋にお持ちします」
姫「ついでにこいつのも頼むわァ」
魔王「え、でも私は……」
姫「お前、今自分がどうなってるのか分かってないのか?」ビシッ
魔王「ん?」
メイド「半裸で御座います」
魔王「なぁぁぁぁぁぁあ!?///」バッ
姫「どんだけ戦闘に夢中になってたんだよ……」
メイド「うなぎパンツがお好みならご用意しますが?」ニコッ
魔王「こ、これは今日これしかなくて……!///」
姫「まァ良い。適当に見繕ってやれ」
メイド「承知致しました」スタスタ
姫「それじゃァ更衣室に行くか」
魔王「見られたぁ……」グスッ
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