斑目「え、結婚してねぇの?」 (57)
咲「してたら式呼ぶに決まってるじゃん」
斑目「あー、いや、実は籍だけ入れたとかそういうやつかと」
咲「あのねぇ……、それでもあんたらには報告するって」
斑目「そ、そうね」
咲「斑目はさあ、どうなのよ」
斑目「え、どうって、まあボチボチ」
咲「彼女は?」
斑目「な……、いると思うわけ?」
咲「ホント、変わらないね、あんたは」
斑目「……面目ない」
咲「卒業してから5年かぁ……」
咲「大野は結局卒業してすぐに結婚しちゃったしね」
斑目「あーそうね、この前行ったら子供すげーでかくなってんの」
咲「3歳だっけ、早いね」
斑目「なんか俺もおっさんだなと」
咲「なにそれ」
斑目「いや、まあ」
咲「子供かぁ……」
斑目「欲しいの?」
咲「それ、結構セクハラだよ?」
斑目「え!?わ、わりぃ」
咲「まあいいけどさ、そういや、オギーのとこの話は聞いてる?」
斑目「あー……」
咲「あそこは付き合うのも遅かったけど、ゴールすんのも遅いね」
斑目「お互いの仕事が安定したら、とか聞いたけど」
咲「そんなこと言ってたら30歳とっくに越えちゃうってのに」
斑目「まあ忙しいんじゃね?荻上さんは今や人気漫画家だし」
咲「だからさ、もういいんじゃないかって思うのよ」
斑目「あとは、笹原の問題だろ、ほら、攻めらしいし?」
咲「あの二人はまったく……」
咲「クガピーとは最近会ってんの?」
斑目「なんか最近忙しいらしくてな」
咲「まあ相変わらずってことか」
斑目「それが……」
咲「ん?なに?」
斑目「なんかお見合いの話があるとかないとか」
咲「え!?それホント?」
斑目「いや、まあ俺も聞いた話だからなんとも……」
咲「私、クガピーにも先越されるのかな…・・」
斑目「あ、あのさ」
咲「ん?」
斑目「高坂とはどうなってんの……?」
咲「それ普通聞く?」
斑目「いや、……ダメだった?」
咲「別にいいけどさ」
斑目「いや、言いたくないなら……」
咲「斑目はさ、どうなっててほしいのさ」
斑目「……は?」
咲「はぁ……、いいや、なんでもない」
斑目「え、あ……」
咲「そういや斑目はどうなのよ」
斑目「は?俺?」
咲「いろいろあったでしょ、あの女装の子とか、笹原妹とかさ」
斑目「な、なぁ!?」
咲「あとアンジェラに、スージーか、誰かとはくっついたわけ?」
斑目「んなわけねぇだろ……、それに波戸くんは男だしよ」
咲「結局何もなし?はぁ……相変わらずのヘタレだね」
斑目「……ほっといていただきたい」
咲「あ、怒った?」
斑目「べつに」
咲「ごめんって」
斑目「結局俺は何もできずだよ、あれから何も変わってない」
咲「何もって」
斑目「春日部さんに振られて、何か前に進めるかなって思ったけど、そうでもなかった、ってわけよ」
咲「……そうかな」
斑目「え?」
咲「私の知ってる斑目は自分からそんな話はしなかったよ」
斑目「そう、……だったっけか」
咲「そっか、変わってない、か」
斑目「春日部さんは変わったよ」
咲「そう?」
斑目「つーか、一番変化あったでしょ」
咲「ん、まあ最初と比べたらね」
斑目「こんなふうに話すなんて考えられなかったよ」
咲「それはお互い様でしょ」
斑目「ま、まあね」
咲「ねえ、聞きたい?」
斑目「え?」
咲「高坂とどうなってるか、さ」
斑目「あー……、いや、いいや」
咲「いいの?」
斑目「聞いてどうなるもんじゃないし」
咲「そっか……」
斑目「俺の中では春日部さんと高坂はずっとワンセット、みたいな?」
咲「なにそれ」
斑目「はははは……」
咲「もし、さ」
斑目「ん?」
咲「高坂と別れてたらどうする?」
斑目「え」
咲「もし、だよ、仮の話」
斑目「え、あ、そ、そうね、もし、……か」
咲「どうなの?」
斑目「んなこと言われても……」
咲「いいんだよ、もしもの話なんだからさ」
斑目「それって、別れてはないってことでいいのかな?」
咲「いいから!早く答えなって」
斑目「え、あ……う……」
咲「はぁ……」
斑目「……俺はさ、まだ仕事が安定してるとは言えなくてさ」
咲「ん?」
斑目「相変わらずヘタレだし」
咲「うん」
斑目「オタクなのも変わってない、エロゲーだってたくさんある」
咲「うん」
斑目「今だって、本当はこんなこと言う勇気なんてない」
咲「……うん」
斑目「あの時君に振られて、吹っ切れたつもりだった」」
咲「……うん」
斑目「でもこうやって会って、こんなふうに話して」
咲「……うん」
斑目「……結局あの時と何も変わってないんだよ」
咲「……そっか」
斑目「も、もういいかな?」
咲「……ダメ」
斑目「え」
咲「あの時だって斑目はちゃんと言わなかったでしょ」
斑目「あ」
咲「ちゃんと言ってよ」
斑目「……」
咲「……」
斑目「……・お、俺は高坂の代わりにはなれないけど」
咲「……ぷっ」
斑目「な、なにそれ、あははは、格好つけたつもり?ははは!!」
斑目「な”……」
>>37
ミス斑目「も、もういいかな?」
咲「……ダメ」
斑目「え」
咲「あの時だって斑目はちゃんと言わなかったでしょ」
斑目「あ」
咲「ちゃんと言ってよ」
斑目「……」
咲「……」
斑目「……・お、俺は高坂の代わりにはなれないけど」
咲「……ぷっ」
咲「な、なにそれ、あははは、格好つけたつもり?ははは!!」
斑目「な”……」
咲「ま、まあ斑目にしては頑張ったか、あーおかしい」
斑目「な、なんなんだよ、ったく……」
咲「いや、ごめんごめん、ちょっと予想外で」
斑目「……なんか損したわ」
咲「ごめんって、お詫びにさ」
斑目「ん?」
咲「今度デートしよ」
斑目「え、……はあああああああああ!?
咲「デートよ、デート」
斑目「あ、あぁ、あれか、なるほど、デートね」
咲「ん?」
斑目「どっか、一人じゃ行きにくい場所とか?」
咲「そうじゃないって」
斑目「え?」
咲「まあ、あとは自分で考えな」
斑目「え、ちょっと、なにそれ」
咲「さーて、ね。斑目は高坂の代わりにはならないみたいだし」
斑目「え!?いや、そ、それはそういうことじゃなく、、えっと……」
咲「もういいよ、ほら、そろそろ行くよ、皆待ってるだろうし」
斑目「え、ちょっと、春日部さーん!?」
斑目「その後のことは書く必要はないだろう」カタカタ
斑目「俺は高坂の代わりにはなれなかった」カタカタ
斑目「俺は結局変わってない、あの頃のまままだ」カタカタ
斑目「これでよし、っと」
咲「なーにが、これでよし、よ」
斑目「げ」
咲「なに書いてんのよ、まったく」
斑目「いやー思い出振り返ってみたり?」
咲「あのねぇ……」
斑目「いやーははは……」
咲「これからげんしけんのメンバーと同窓会だってのに、そんなの書いてないで行くよ?」
斑目「あー、うん、俺が卒業してから10年か、はえーよな」
咲「皆待ってるよ」
斑目「あーうん、じゃあ行きますかね、咲さん」
咲「……うん」
終わりです
適当に思いつきで書いてみた
支援どうもでした
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