杏子「好きだっ!」まどか「うんっ!」(300)
さやか「おまたせ」
杏子「よ、よっ!」
さやか「…で?あんたがあたしに何の用?」
杏子「あ、あのさ…っ!」
さやか「うん」
杏子「…えっと……」
さやか「…早く言ってよ」
杏子「わ、わかってる!わかってるよ!」
さやか「…」
杏子「…その…さ、あたし…あたしな?」
杏子「あんたが…さやかが!さやかのことが……」
さやか「あたしが?」
杏子「す、好きなんだ!」
さやか「……え」
杏子「あたしだって何でこうなったかはわかんねぇよ…」
杏子「…でもさ、何て言うか…さやかを見てると、あたし……」
さやか「…」
杏子「さやかと一緒にいたいっつーか…何て言えばいいんだよ…」
杏子「と、とにかく!さやか…あたしは!」
杏子「あたしはさやかが好きだ!」
杏子「~っ!」
さやか「………」
杏子「さやか…」
さやか「…念のために聞くけど、それってさぁ」
さやか「あたしの恋人になりたいってわけ?」
杏子「えっ?あぁ…んと…」
杏子「…う、うん……///」
さやか「はぁ…」
杏子「さやか…?」
さやか「いや…そりゃないわ、さすがに」
杏子「…え?」
さやか「いい?あたし達は女同士よ?それで恋人にぃ?」
杏子「いや…でも…」
さやか「いやいや、女同士で恋人とかないでしょ」
杏子「っ…」
さやか「…ま、もしかしたら女同士でも良いって人はいるかも知れないけどさ」
杏子「…!だ、だろっ?」
杏子「だから、あたしらもさ…!」
さやか「……いや、ないわ」
杏子「ぇ…」
さやか「そりゃさぁ、仲の良い女同士とかなら…まだわからなくはないよ?」
杏子「……うん」
さやか「でも、あたしとあんたは仲の良い友だち?」
杏子「…それは……」
さやか「あたし達って仲の良い友だちじゃないじゃん」
杏子「……っ」
杏子「…で、でもさ!これから…!」
さやか「そもそも友だちでもないよね?」
杏子「な…?」
さやか「あたしはあんたと友だちになった覚えはないよ?」
さやか「むしろ、あんたは敵だと思ってたけどね」
杏子「さや…か…」
さやか「それがあたしと恋人?冗談はやめてよ」
杏子「…ぁ、あたしは……」
さやか「……きもちわる」ボソッ
杏子「……ぇ?」
さやか「あんたキモいよ?」
杏子「ぁっ…」
さやか「あんたさぁ、もうあたしに話しかけるのやめてくんない?」
杏子「さやか…?」
さやか「じゃ、恭介待たせてるから帰るわ」
杏子「ま、待て…待って!」
さやか「さようなら、佐倉杏子さん」
杏子「さやか…」
杏子「さやかぁぁぁぁっ!」
―――
公園
杏子「さやかぁぁぁぁっ!」バッ
杏子「さや……ん?」
杏子「……え?」キョロキョロ
杏子「…夢……?」
杏子「はは…なんだ夢かよ…脅かせやがって……」
杏子「はぁ…良かった…」
杏子「……夢、かぁ」
杏子「あたし…やっぱ、さやかのことが好き…なのか…?」
杏子「……わかんねぇ、わかんねぇよ」
杏子「こんな気持ち初めてだよな…」
杏子「……さやか」
杏子「………ああ、もうっ!何やってんだよあたしはっ!」
杏子「くっそ!あたしは別にさやかのことなんて!」
杏子「さやかのことなんて……」
杏子「……はぁ」
杏子「どうすりゃいいんだよ…?もう…」
杏子「…さやか」
学校
さやか「………」
まどか「さやかちゃん、帰ろっ?」
さやか「…きょう……」ボソッ
まどか「…さやかちゃん」
まどか(やっぱり…上条くんのこと…)
さやか「…ん?あぁ、まどか…」
まどか「…大丈夫?ぼーっとしてたよ?」
さやか「え?そーお?あははっ!ちょっと考え事しててねぇー!」
数分後
まどか「さやかちゃん…大丈夫なのかな…?」
まどか(…さやかちゃんは上条くんに……)
―――
先日
まどか「えっと…これでお使いは終わりかな」
まどか「早く帰らなきゃ」
さやか「…」トボトボ
まどか「あれ?さやかちゃんだ…こんな所で何してるんだろ?」
まどか「さやかちゃーん」
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2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
8. アイドルマスターブレイク高木裕太郎
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
幾多のキュゥマミSSを見たがいまだにこのネタを使ったキュゥマミSSはない
パターン1
マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
パターン2
QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよインキュベーター!」
パターン3
マミ「あなた誰なの?」 QB「前の個体は処分した」
QB「『前の僕』、は精神疾患を『患い』かけていたからね。『僕達』にとっては、『煩わしい』存在でもあったしね」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
さやか「…すけ…」
まどか「えっ?」
さやか「きょうすけぇ…」ポロポロ
まどか「さやか…ちゃん…?」
さやか「ぐすっ…」
まどか「え、えっと…」
さやか「………まどか?」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「っ……」ゴシゴシ
さやか「あはは、いやぁーこんなとこで会うなんて奇遇じゃーん」
さやか「何してんの?あっ、さてはパパに頼まれてお使いですなぁー?」
まどか「……」
さやか「まどかは偉いねー!うんうん!」
まどか「…さやかちゃんは…その……」
さやか「………」
さやか「聞いてよ、まどかー。あたしね?財布落としちゃってさぁ」
さやか「探しても見つからないんだよねぇ」
さやか「結構お小遣い貯まってたんだけどなぁー、ショックよショックぅー」
さやか「ほんと泣きたくなるわー」
さやか「泣きたく……」ウルウル
まどか「さ、さやかちゃんっ!わたし…!」
さやか「…ごめん!あたし財布探してくる!」タタッ
まどか「あっ、さやかちゃん…」
まどか「……うそ、だよね?」
まどか「さやかちゃん…」
まどか「わたし…どうすれば…」
―――
まどか(……こんなことがこの前あったんだ)
まどか(…あの後、ほむらちゃんが教えてくれたんだけど)
まどか(さやかちゃんは上条くんに…)
まどか(…励ましたいのに、さやかちゃんを支えたいのに…)
まどか(わたし…さやかちゃんに何にもできなくて…)
まどか(がんばって、諦めないで…何で言えないよ…)
まどか(どうすれば、さやかちゃん…元気になってくれるのかな…?)
まどか(さやかちゃん…このままじゃ可哀想だよ…)
公園
まどか「……小さい頃に、さやかちゃんとよく遊んだ公園…」
まどか「…さやかちゃん」
まどか(…小さい頃のわたし…さやかちゃんが好きだったんだよね)
まどか(えへへ、恥ずかしいなぁ)
まどか(初恋が女の子だなんて)
まどか(…好きだなんて言えなくて、諦めちゃったんだけどね)
まどか(……今はもう好きってわけじゃないよ?)
まどか(でも、さやかちゃんは一番の友だちだもん)
まどか(だから…さやかちゃんに辛い思いなんてして欲しくないよ…)
まどか(どうすれば、さやかちゃんが元気になってくれるのかな…?)
まどか(新しく好きな人を作るとか…?)
まどか(でも…そんな簡単にはいかないよね?)
まどか(どうしよう…)
まどか「……あれ?あそこにいるのって」
杏子「…」ブツブツ
まどか「杏子ちゃん…?」
杏子「さやか、好きだ。あたしと付き合ってくれ」
まどか「え?」
杏子「…うーん…違うよなぁ」
杏子「さやか、あたし…あんたの側にいたいんだ」
杏子「いや…これも違うかな」
杏子「さやか!あたしについてきな!」
杏子「んん…違う…」
まどか「…き、杏子ちゃん?」
杏子「えっ?」
まどか「あっ?えっと!これは!」
杏子「わわっ?うわぁっ!?ま、まどか!?」
杏子「ち、ちち違う!違うんだ!今のは違う!」
杏子「別にさやかへの告白考えてたとかそんなんじゃないんだ!」
杏子「あたしはただ、さやかに好きって…あれ?いやっ!違う!」
まどか「……」
杏子「えっと…あれっ?何言ってんだ?」
まどか「…杏子ちゃん」
杏子「いや、あははは…」
まどか「……さやかちゃんのこと、好きなの?」
杏子「っ!?」
まどか「あっ?ご、ごめんなさいっ!」
杏子「いや!だからっ!」
まどか「えと…」
杏子「…ふっ、もういいや」
杏子「はぁ…言い訳なんてできないよね?これじゃあさ」
まどか「えっと…」
杏子「…うん、そうだよ。あたしはさ、その…さ、さやかのことが…」
杏子「さやかが、す…好きなんだよね…」
まどか「杏子ちゃん…」
杏子「へへっ、気持ち悪いよな?おかしいよな?」
まどか「…」
杏子「あたしがさやかを好きになるなんてさ…」
杏子「何で好きになったかだなんてわかんねぇよ…」
杏子「…いつの間にか、さやかが好きになっちゃってたんだよね」
杏子「あはは…ほんと変だよな…」
まどか「杏子ちゃん…」
杏子「笑える話じゃん?いいぜ、好きなだけ笑いなよ」
まどか「……笑えないよ」
杏子「…なんでさ、だってあたしは…!」
杏子「あたしはまだ…さやかの友だちにすらなってないんだ!」
杏子「それに女同士だぜ?あり得ねぇじゃんか、そんなの…!」
杏子「それに、さやかには…!」
まどか「ううん!あり得なくないよ!おかしくないよ!」
杏子「でもさっ!」
まどか「……わたしも、さやかちゃんが好きだったから」
杏子「なっ…!?」
まどか「…わたしにも、杏子ちゃんの気持ちがわかるよ」
杏子「まどか…?」
まどか「…ねえ、もしよかったら…お話しない?」
まどか「杏子ちゃんのこと、もっと知りたいから…!」
杏子「……まどか」
まどか「杏子ちゃんっ…」
杏子「……あんたのこと、信じても大丈夫だよな?」
まどか「うん…!」
杏子「…わかった。いいよ、話してやるよ」
杏子「いや、あたしの話を聞いてほしいんだ…」
杏子「まどか…!」
まどか「うん、ありがとう。杏子ちゃん…!」
―――
まどか「…そうだったんだね」
杏子「…うん、とにかく理由が自分でもわからないんだ」
杏子「いつの間にか…好きになっちまっててさ」
まどか「杏子ちゃん…」
杏子「なあ、まどか…あたしってほんとに気持ち悪くない?」
杏子「だって女同士なんだぜ…しかも、友だちでも何でもないんだ」
まどか「杏子ちゃんは気持ち悪くなんかないよ?」
杏子「まどか…」
まどか「…女の子同士なのは…おかしいと思う人もいるかもしれないけど…」
杏子「…だよなぁ」
まどか「でもっ!…でも、わたしはおかしいだなんて思わないよ」
まどか「わたしも…わたしの初恋は…さやかちゃんだったし…」
杏子「!!」
まどか「えへへ」
杏子「まどかの初恋が…さ、さやか?」
まどか「…うん、ふふっ…やっぱり恥ずかしいな」
杏子「あっ…ご、ごめん…」
まどか「ううん、いいの。わたしが勝手に話しただけだし」
まどか「それに杏子ちゃんも、本当のことを話してくれたんだもん」
まどか「だから、おあいこだよ?」
杏子「まどか…」
まどか「えへへ」
杏子「ふっ…何か悪いね」
まどか「ううん、大丈夫だから」
杏子「……その、さ」
まどか「ん?」
杏子「まどかはその…今はさやかのこと…」
まどか「うん、今は違うよ?」
杏子「そっ、そっか…!」
まどか「わたしはね?小学生のころに、さやかちゃんに助けてもらったんだ」
杏子「助ける?」
まどか「うん、わたし…いじめられてて…」
杏子「まどか……」
まどか「…あの時のわたしは、ひとりぼっちになっちゃって……」
まどか「いっつも泣いてたんじゃないかな…」
まどか「…でも…そんなわたしを助けてくれた子がいるの」
杏子「…さやか?」
まどか「うん!さやかちゃんが助けてくれたんだ」
まどか「あの時のさやかちゃんは、すっごくカッコよく見えてね?」
まどか「わたし…さやかちゃんに憧れるようになったんだよ」
まどか「…そして、好きになっちゃってたのかな」
杏子「…そう、か」
まどか「ふふっ、今は違うから安心してね」
杏子「えっ?」
まどか「杏子ちゃん、わたしがライバルになると思ったでしょ?」
杏子「あっ、いや…あははっ…」
まどか「…わたしはもう、さやかちゃんのことを好きとは思えなくなったから…」
杏子「…なんで?」
まどか「それは…女の子同士だから、ってわけじゃないんだ」
まどか「…でも、さやかちゃんには…好きな男の子がいるから」
杏子「!」
まどか「だから諦めた…のかな?」
杏子「まどか…」
まどか「うーん…違うね?諦めたと言うより、さやかちゃんを応援したくなったの」
杏子「応援?さやかとその男を?」
まどか「うん、さやかちゃんが幸せになってくれるのが一番だもん!」
杏子「へぇ?さやかが好きなのに、男を応援…ねぇ」
まどか「…まだ小学生だったから、そんなに難しいことは考えてなかったんだけどね」
まどか「ただ、わたしはさやかちゃんに幸せになってもらいたかっただけなんだ」
杏子「…さやかの幸せか」
まどか「そう思ってたら、いつの間にかさやかちゃんのことを好きじゃなくなった…?」
まどか「んー…よくわかんないかも」
まどか「とにかく、今はさやかちゃんを応援したいって気持ちが一番なんだ」
杏子「そっか、まどかはそうなんだな」
まどか「うん…だけど、わたし…さやかちゃんに何もしてあげられなくて……」
まどか「この前、さやかちゃんは上条くんに…」
杏子「…」
まどか「あっ?その、上条くんってのはね?えーと…?」
杏子「知ってる」
まどか「えっ?」
杏子「…その上条ってのが、さやかがさ…その…ほ、惚れた男だよな?」
まどか「……うん、でも何で杏子ちゃんが知ってるの?」
杏子「…見ちゃったんだよね、さやかがそいつに、こ…告白してるところをさ」
まどか「えっ?」
杏子「たまたまなんだけどさ、まぁ見ちまったもんは仕方ねぇのかな」
まどか「…えと…」
杏子「うん、話すよ。あれは―」
―――
杏子「はぁ…何であたしは、さやかのことばっか考えてるんだろうな…」
杏子「これじゃまるで、さやかのこと…」
杏子「あーっ!違う!別にあたしはさやかのことが好きじゃ…」
杏子「好きじゃ…ない…よな…?」
杏子「はぁ…何やってんだよ、あたしは…」
杏子「…ん?」
さやか「―」
恭介「―」
杏子「さやか…!それと男…か?」
杏子「まさか、あいつがさやかが契約した原因の男?」
杏子「…何やってんだろ?」
さやか「恭介、こんな時間に呼び出してごめんね?」
恭介「ううん、気にしなくていいよ。もう腕も足も大丈夫だからね」
さやか「えへへ!そうだね…よかった」
さやか「ほんとに…!」
恭介「これも、毎日さやかがお見舞いに来てくれたおかげかもね」
さやか「あはは、そんな…あたしはただ…」
さやか「恭介が元気になってくれれば、それで…」
さやか「それで幸せだから」
恭介「さやかは本当に優しいね」
さやか「…えへへ」
恭介「さやかが幼馴染みで本当に良かったよ、さやかは一番の幼馴染みだ」
さやか「……一番の幼馴染み…か」
恭介「うん、さやかには本当に感謝しているよ」
さやか「あはは…ありがと」
さやか「……」
杏子「…」ジィー
杏子(なんだよ、さやかのやつ元気ないじゃんか)
さやか「……恭介はさ」
恭介「ん?なんだい?」
さやか「恭介には…す、好きな…」
さやか「好きな…っ!」
恭介「ああ、好きなヴァイオリンをまた弾けるよ」
さやか「へっ?」
恭介「また聴きに来てくれる?」
さやか「あ…う、うん!」
恭介「今日もこの後練習しなきゃな、少しでも早く遅れを取り戻さないと」
さやか「……恭介!」
恭介「ん?」
さやか「恭介はさ!その…好きな…」
さやか「好きな女の子っているの!?」
恭介「えっ?」
さやか「……」
恭介「好きな女の子?」
さやか「……うん」
恭介「いないよ?」
さやか「…!」
さやか「じゃ、じゃあ…!」
恭介「今はヴァイオリンに集中したいからね」
さやか「っ…」
恭介「もし、誰かに告白されても断るかな」
さやか「ぁっ…」
恭介「まぁ、僕に告白する女の子なんていないだろうけどね」
恭介「あははっ」
さやか「……」
恭介「そう言うさやかには好きな男の子とかいるの?」
さやか「なっ…」
恭介「さやかは可愛いから、きっとモテるだろうね」クスッ
さやか「…くっ……」
恭介「あっ…ご、ごめん、失礼だったね」
恭介「こんなこと話せるのは、さやかだけだからつい…」
さやか「…恭介はさぁ」
恭介「…うん」
さやか「恭介にとって、あたしは…あたしは何?」
恭介「えっ?」
さやか「……」
恭介「何って…だから一番の幼馴染み…だけど」
さやか「っ…」
さやか「…あ、あたしが!もし、もしも!恭介のことを好きだったとしたら?」
恭介「さやかが僕のことを好きに?」
さやか「…う、うん!」
恭介「あははっ!僕たちはそんな仲じゃないだろ?」
さやか「えっ」
恭介「冗談はやめてくれよ、照れるじゃないか」
さやか「………!」プルプル
恭介「そんなことより、今度演奏する機会があったら、一番最初ににさやかに…」
さやか「ば…っ」
恭介「ん?」
さやか「ばかっ!」
恭介「え?」
さやか「ばか!ばかっ!ばかぁっ…!」
恭介「さ、さやか?」
さやか「なんでっ?どうして気づいてくれないの?」
さやか「あたしは…ずっと前から…」
恭介「え、えっと…」
さやか「もういい!恭介なんて知らないっ!」
さやか「恭介のばかっ!」タタッ
恭介「ちょっと…さやか?」
恭介「…どうしたんだろう?」
杏子「わわわ…」
杏子(何か見たらヤバイもん見ちまった…)
杏子(あれってどう考えても、さやかはあの男が…)
杏子(す、好き…なんだよな…?)
杏子(って言うかほとんど告白したようなもんじゃねーか!)
杏子(なのにあれって…あの男、頭ん中まで楽譜でできてんじゃないのか?)
さやか「ぐすっ…」タタッ
杏子「さやか…」
杏子(どうする?慰めるか?)
杏子(………よし!)
―――
杏子「こんな感じでさ、見ちまったんだよね」
まどか「えぇ…上条くん、それはないよ…」
まどか「それじゃあ、さやかちゃんが可哀想すぎるよ…」
杏子「だよなぁ」
まどか「……上条くんってそんな男の子だったのかな?」
杏子「あたしは嘘なんてついてないぞ?」
まどか「んー…さやかちゃんには悪いけど、上条くんのことは…」
杏子「あそこまで鈍いと、もうさやかは…」
まどか「うん…」
杏子「……でもだからって、その隙にさやかに告白だなんてできないよな」
まどか「えっ?」
杏子「だってさ、これじゃあ何だか卑怯じゃんか」
まどか「……ううん、そうじゃないよ」
杏子「え?でも…」
まどか「うん…杏子ちゃんが、さやかちゃんを…うん!」ブツブツ
杏子「?」
まどか「杏子ちゃんっ!杏子ちゃんがさやかちゃんを慰めてあげるべきだよ!」
杏子「そ、そうか…?」
まどか「そうだよ!さやかちゃんが上条くんのこと忘れられるくらいに」
まどか「杏子ちゃんがさやかちゃんを幸せにしてあげればいいんだよっ!」
杏子「えっ?えぇっ?」
まどか「うん!上条くんが悪いんだもん、さやかちゃんは悪くないよ!」
まどか「なのに…これじゃあ、さやかちゃんが可哀想だから…」
まどか「だから!杏子ちゃんがさやかちゃんを幸せにしてあげるの!」
杏子「ちょ…お、おい、まどか?」
まどか「よーっし!」
まどか「杏子ちゃんっ!」ニギッ
杏子「あ、ああ」
まどか「わたし、2人の恋を応援するから!」
杏子「ええっ?」
まどか「だから頑張ろうね、杏子ちゃん!」
杏子「あ、あの…」
杏子「…」
杏子(な、なんだよ…調子狂うよな、もう…)
杏子(まどかのやつ、なんか急にやる気出してきてさ)
杏子(……でも、確かにまどかの言う通りかも知れないな)
杏子(あたしがさやかを…!)
まどか「2人でさやかちゃんを幸せにしよう?」
杏子「…ああ!」
さやホーム
さやか「もう何日か経ってるんだけど、まだあたし…」
さやか「はぁ…恭介のばか…」
さやか「人の気も知らないで…あたしは、あんたのことが…」
さやか「…あーあ、あれじゃ完全に脈なしじゃん」
さやか「はぁ…一番の幼馴染み、かぁ」
さやか「………」
さやか「…ふふっ」
さやか「あはははっ」
さやか「でも、別にいっか!」
さやか「あたしは、恭介が元気にヴァイオリンを弾いてくれるなら、それで…」
さやか「あたしは幸せ…」
さやか「幸せだもん…」
さやか「……」
さやか「そういえばあの後、何故か杏子が必死にあたしを慰めてくれたんだっけ」
さやか「何で杏子があたしと恭介のこと知ってたかは知らないけど…」
さやか「でも、あの時に杏子が慰めて…ちょっと嬉しかったのかな」
さやか「杏子……」
―――
さやか「…どうしよぉ…まどかに嘘だってバレてるよ…」
さやか「まどかにこれ以上心配かけたくないのに…」
さやか「うぅっ…恭介のバカ…」
さやか「……ううん、違う…恭介はバカじゃないよ」
さやか「バカなのは…あたしだよ…」
さやか「あたしがバカだよ…恭介は悪くないよ」
さやか「恭介は大好きなヴァイオリンで頭がいっぱいだっただけ…なのにあたしは…」
さやか「あたしは…一人で舞い上がって…ほんとバカみたい…よ」
さやか「あたしってほんとバカ…」
さやか「ぐすっ…」
ツンツン
さやか「んん…」
杏子「…よぉ」
さやか「杏子…?」
杏子「しょぼくれてんじゃねーぞ?」
さやか「…っ」ゴシゴシ
さやか「べ、別にしょぼくれてなんかないわよ…!」
杏子「…さやか」
さやか「えっ…?」
さやか(な、なんでそんな悲しそうな顔してんのよ…?)
杏子「さやか…辛いよな、あたし何言って慰めれば良いのかわかんねーけど…」
杏子「さやかは悪くなんかないよ、ただ…運がなかっただけだと思うんだ」
さやか「きょう…こ…?」
さやか(何の話…?もしかして、あたしと恭介の?)
杏子「さやかは…優しすぎるんだよ、他人のためにたった一度の奇跡使いやがって」
さやか「…っ!」
さやか「でもっ!」
杏子「…でも、それがさやかが望んだ奇跡なんだろ?ならそれで良いよ」
杏子「それがさやかの答えなんだ」
さやか「えっ?」
杏子「それに…過ぎちまったこと気にしても仕方ないさ」
さやか「杏子…」
杏子「だから、これから幸せになることを考えればいいんだよ」
さやか「これから…」
杏子「惚れた男にフラれたっていいじゃねーか!なら新しく好きな人を見つけりゃいい!」
さやか「なっ…新しいとか言われても…あたしは…」
杏子「別にゆっくりでもいい、新しい彼でも彼女でも作りゃいいんだって!」
さやか「か、彼女!?」
杏子「なんならあたしが彼女になってもいいんだぜ!」ダキッ
さやか「わっ?わわわっ///」
杏子「さやか!だからさ…!」
さやか「ちょっ、ちょっと?杏子?」
杏子「……ん?」
さやか「いや、その…なんて言うか…」
杏子「あ…」
さやか「な、なんで抱きついてくるのかな…///」
杏子「わわわわわっ///」バッ
さやか「……」
杏子「あぁぁぁっ///」
さやか「あ、あはは…」
杏子「ごっ、ごめん!あれっ?何やってんだ、あたし?」
杏子「あれっ?わけわかんかねぇぞ?」
さやか「えーと…」
杏子「あたしはただ、さやかを慰めたいだけ…だったんだけど…」
さやか「あ、ありがと…」
杏子「やっぱり、あたしはさやかが好きだったのか?」
さやか「えっ?あ…ええっ?///」
杏子「ど、どう思う?」
さやか「さ、さぁ…?」
杏子「って、わーっ!さやかに聞いてどうすんだ!」
さやか「…あははは……」
杏子「どういうことだ、おい…?」
さやか「…それ、こっちの台詞」
杏子「あれっ?おかしいぞ…こんなはずじゃ…」
杏子「ごめん!帰るっ!」
杏子「わぁぁぁっ!!」タタッ
さやか「……」ポカーン
さやか「…ほんと…どういうことなの?」
―――
さやか「なーんてことがあったんだよね」クスッ
さやか「杏子…あたしを慰めるためにわざとやったのかな?」
さやか「それとも本当に…?」
さやか「ふふっ、まっさかー!そんなわけないよね!」
さやか「もーいー!寝よ寝よっ!」
さやか「明日は休みだし、新しい恋でも探しに行っちゃいますかなー?」
さやか「おやすみー!」
さやか「………」
さやか「はぁ…」
さやか「恭介…杏子…あたしは……」
翌日
まどか「おまたせ、杏子ちゃん」
杏子「ああ、今日は頼むぜ?」
まどか「うん!頑張ろうね!」
杏子(今日はまどかと2人でさやかとので…)
杏子(で、デートの予行練習ってことになったんだよね)
杏子(あたし、デートとかしたことないから分かんないんだよなぁ…)
杏子(でも、まどかが教えてくれるらしいから何とかなるのか?)
杏子「なぁまどか、デートって何するんだ?」
まどか「んとね?まずはお昼を食べて、それからショッピングだよ!」
杏子「なるほどねぇ」
杏子「あ…でも、あたし金持ってねぇや…」
まどか「大丈夫、お小遣いたくさん持ってきたから」
杏子「え?でもそれは、まどかの金だろ?」
まどか「うん、そうだよ。でも杏子ちゃんが使って大丈夫」
杏子「でもさ…」
まどか「わたしね?さやかちゃんに幸せになってもらいたいし」
まどか「杏子ちゃんとも、もっと仲良くなりたいから」
杏子「!」
まどか「だから、お小遣いくらい大丈夫だよ…むしろ、たくさん使ってほしいな」
杏子「まどか…ごめんな、あたしがこんなんだから…」
まどか「ううん、いいの。その分今日はたくさん練習しようね!」
杏子「ああ…!」
杏子「…いつか、絶対に恩返しするからさ。待っててくれよ」
まどか「えへへ、うんっ!」
まどか「じゃあ最初はお昼だね、杏子ちゃんは何が食べたい?」
杏子「あたしは別になんでも…さやかは何をよく食ってるんだ?」
まどか「んーと…学校の帰りによくホットドッグを食べに行くかなぁ?」
杏子「よし、んじゃそれにしようぜ」
まどか「うん、そうしよっか」
杏子「…ん?」
まどか「?」
杏子「…でもさ、デートでファーストフードっていいのか?」
まどか「うーん…まぁ、さやかちゃんなら大丈夫…かな?」
杏子「んー…」
まどか「うん、きっと大丈夫だよ!行こっ?」
杏子「…わ、わかった!」
ファーストフード店
杏子「まどか、奢ってくれてサンキューな」
まどか「えへへ、どういたしまして」
まどか「それじゃ、食べよ?」
杏子「ああ!」
まどか「もぐもぐ」
まどか「えへへ、美味しいね」
杏子「…!」
まどか「あれ?食べないの?」
杏子「いや…ちょっとな」
杏子(何か殺気を感じる…何だ?魔女とは違うぞ?)
まどか「?」
ゴゴゴゴゴ
ほむら「ちょっと…どういうことよ…」ワナワナ
ほむら(何でまどかが佐倉杏子と2人でここに?)
ほむら(まさか…デートじゃないでしょうね?)
ほむら(…たしかに、これまでの時間軸で美樹さやかや巴マミ)
ほむら(この2人とまどかがそう言う関係になりそうなことはあったわ)
ほむら(でも佐倉杏子とは…)
ほむら(私は…我慢してるのに…)
ほむら(私だけ、まどかと2人でデートなんてしたことないのにぃ…!)
ほむら「何で私じゃないのよ!」ホムーッ!!
「あ、あの…お客様…」
ほむら「あっ……」
ほむら「ブラックコーヒーをお願いするわ」ファサッ
「か、かしこまりました…」
杏子「…なんか向こうが騒がしいな」
まどか「えっ?そうかなぁ?」
杏子「うーん…」
まどか「そんなことより、早く食べなきゃ冷めちゃうよ?」
杏子「あっ、いけね…せっかく奢ってもらったのに粗末にはできないもんな」
杏子「いただきますっ!」
まどか「うんっ!」
さやか「んー…」
さやか「気晴らしに出掛けたのはいいものの…どこ行こっかな?」
さやか「まどかは用事があるみたいだし、仁美は習い事だもんねぇ」
さやか「マミさんは…なんか遊びには誘いづらいし…」
さやか「……杏子は何してるのかな?」
さやか「はぁ…ま、てきとーにぶらつきますかな?」
さやか「んーと?服は…この前買ったばっかりだし」
さやか「なに買おっかな?」
ゴゴゴゴゴ
さやか「…!なに、この殺気」
さやか「まさか魔女!?」
ホムーッ!!
さやか「んんっ?」
ほむら「まどかぁ…!」
さやか「あれ?転校生じゃん」
ほむら「私だって…あなたと…!」
さやか「やっほー、なにやってんの?」
ほむら「でもダメよ、ほむら!私にはするべきことがっ!」
ほむら「まだ我慢しなきゃ…ああっ!」
さやか「あのー?ほむらさん?」
ほむら「でもっ…やっぱり私も!だって佐倉杏子ですらまどかと…」
さやか「おーい!」
ほむら「…あら?」
さやか「あんた、1人でなにしてんの?」
ほむら「美樹さやか、あなたには関係ないわ」
さやか「冷たいなぁ、さやかちゃんは今寂しいから構ってほしいのだぁー」
ほむら「私はあなたに構っている暇は…」
ほむら「そうだわ!」
さやか「?」
ほむら「美樹さやか、あなたは佐倉杏子と2人で遊んでいなさい」
さやか「!…杏子と…」
ほむら「ええ、あなた達はお似合いよ」
さやか「そ、そうかな?」ドキッ
ほむら「そうよ、むしろ今すぐ付き合うべきだわ」
さやか「ちょっ?は、早いって!」
さやか「それに、あたしはまだ…」
ほむら「いいえ、善は急げと言うでしょ?」
さやか「んなこと言ったって…杏子の居場所わかんないし…」
ほむら「佐倉杏子ならそこに…」
さやか「えっ?ほんと?」
ほむら「……あら?」
さやか「いないじゃん」
ほむら「ちょっと、あなたが話しかけてくるから見失ったじゃない!」
さやか「え?ご、ごめん…」
ほむら「まだそう遠くには行っていないはずよ、探しに行くわ」
ほむら「美樹さやか、ついてきなさい」タタッ
さやか「あーっ、まってよー!」タタッ
杏子「……ふぅ」
杏子(やっと殺気が止んだ…何だっだ?)
杏子「まどか、ショッピングっても何買うか決めてあんの?」
まどか「んーと、さやかちゃんが喜びそうなものでしょ?」
まどか「お洋服はこの前買ったって言ってたし…CDはもう…」
まどか「んー…2人で何か良いもの探そ?」
杏子「うん、そうするかぁ」
ほむら「まどか…何処に行ったのかしら?」
さやか「え?まどかと杏子が一緒にいんの?」
ほむら「ええ…」
さやか「えー?何で?あの2人仲良かったっけ?」
ほむら「私が知りたいわよ」
さやか「杏子とまどか…か」
~♪
さやか「ん?」
マミ「ティロっ♪ティロっ♪ティロっ♪いざ進っめ~♪」
キュゥべえ「地球侵略せーよ♪」
ほむら「!?」
マミ「うふふっ、カラオケ楽しかったわね」
キュゥべえ「そうだね。地球にはこんな娯楽があっただなんて、関心したよ」
マミ「だから侵略しちゃダメよ?」
キュゥべえ「うん」
マミ「ふふっ、じゃあ次は映画でも見に行きましょう」
キュゥべえ「やったー」
さやか「……」
ほむら「……」
さやか「…ねえ、今のは見なかったことにしよっか?」
ほむら「そ、そうね…」
ほむら「それよりも、早くまどかを探すわよ」
さやか「杏子もね」
まどか「あっ、このぬいぐるみ可愛いー」
杏子「ふふっ」
まどか「ねぇ杏子ちゃん、この子とこの子、どっちが可愛いかな?」
杏子「んー?こっち?」
まどか「あっ、杏子もそうなんだ!じゃあ買ってくるね!」
杏子「ああ」
訂正
まどか「あっ、杏子ちゃんもそうなんだ!」
杏子「へへっ」
杏子(結局、まどかの買い物に付き合ってるだけじゃんか)
杏子(でも、悪くはねぇかな…)
杏子(難しいことは考えないで、楽しめば良い…そうまどかは言いたいのかも知れないな)
杏子(あたしも…さやかと楽しめるかな…?)
杏子「さやか…」
まどか「おまたせー、ごめんね?わたしのお買い物に付き合わせちゃって…」
杏子「いいよ、気にすんなって。あたしも何となく分かったからさ?」
まどか「?」
杏子「あたしも、さやかと楽しめるよう頑張るぜ」
まどか「うん、その意気だよ、杏子ちゃん!」
杏子「ああ…!」
まどか「えへへ」
杏子「ふっ…へへっ!」
ほむら「まどかぁ…」
さやか「……」
さやか(ほむら、さっきから「まどか、まどか」って…)
さやか(何となくそんな気はしてたけど、ほむらってまどかのことが…)
さやか(…女同士、か…やっぱりそれって…おかしかったりするのかな?)
さやか(あたしはずっと恭介のことが好きだったからよくわかんないけど…)
さやか(でも、悪くはない…よね?)
さやか(あたしは…どうなんだろ?恭介のことはもう…無理…だよね?)
さやか(なら杏子が言ったように新しい彼を見つければいいの?)
さやか(それとも…彼女?)
さやか(…杏子はあたしに何を伝えたかったのかな?)
さやか(次の恋を探せ…ってこと?)
さやか(じゃあなんで彼女だなんて…あれは冗談?)
さやか(そうじゃなかったら、杏子はあたしのことが…好き?)
さやか「あはは、まっさかー」
ほむら「?」
さやか(…でも、そうだったらどうしよう)
さやか(あたしは…まだ杏子のことは…でも…もしかしたら…)
さやか(あたし…あの時…杏子に抱きつかれた時…)
さやか(嬉しかった…?)
さやか(…それまで杏子のことはよく分からなかった、ただ同じ魔法少女ってだけでさ)
さやか(特別遊んだこともなければ、あんまり話したこともなかったっけ)
さやか(でも、そんな杏子が慰めようとしてくれたことが凄く嬉しかったのかな)
さやか(そして…)
ほむら「いたっ!」
さやか「えっ?」
まどか「―」
杏子「―」
ほむら「まどか!」
さやか「杏子…」
杏子「こ、告白の練習!?」
まどか「うん」
杏子「いや、でもさ…何か…その…」
杏子「は、恥ずかしいじゃんかよ…」
まどか「大丈夫だよ、ここなら人も少ないし、わたしをさやかちゃんだと思ってさ」
杏子「でも…」
まどか「杏子ちゃんならできるよ!大丈夫!」
杏子「まどか…」
まどか「だから…ね?」
杏子「ふふっ…ああ、そうだな、まどかで練習して」
杏子「そして、さやかに告白するんだ!」
まどか「うん。さ、杏子ちゃん…!」
杏子「ああ、難しいことは考えないでシンプルに行くぜ!」
杏子「好きだっ!」
まどか「うんっ!」
まどか「その調子…」
ほむら「だめぇぇぇぇぇっ!!!」
杏子「えっ?」
まどか「あっ、ほむらちゃん?」
ほむら「まどかっ、確かにあなたの気持ちもわかるわ!」
まどか「えっ?」
ほむら「佐倉杏子はああ見えて、実は人一倍優しい…そこに惹かれたのよね?」
まどか「えっ…っと…ほむらちゃん…?」
杏子「な、何言ってんだ?」
ほむら「でもっ!私だって…」
まどか「ち、ちょっと落ち着いて?ねっ?」
杏子「あんた何か勘違いしてない?」
ほむら「佐倉杏子!あなたの気持ちも痛いほどよくわかるわ!」
杏子「へっ?」
ほむら「まどかはすっごく可愛いものね…!」
まどか「えっ///」
杏子「えーと…?」
ほむら「小さい口で美味しそうにホットドッグを食べてる姿が可愛い!」
まどか「え、えと///」
杏子「あ、ああ…」
ほむら「嬉しそうに、ぬいぐるみをだっこしてる姿が可愛い!」
まどか「あ、あの…ほむらちゃん…///」
杏子「そ、そうだな…」
ほむら「そうなのよ!まどかは可愛いのよ…!」
ほむら「そして優しい…すごく良い子…!」
まどか「あぅぅ///」
ほむら「でも!だからって佐倉杏子!あなたにまどかは渡せないわ!」
ほむら「あなたには美樹さやかがいるじゃない!」
杏子「!?」
ほむら「あなたは美樹さやかと結ばれるべきなのよ!」
杏子「な、なんであんたがそれを…」
ほむら「そうよね?さやか!」
杏子「えっ?」
さやか「……杏子」
杏子「さ、さやか…?」
. -‐……… ‐-ミ
......:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:.. 、
.....::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: /::::::::::: \
まどか… ..:::::::::::::::::::::::::::::,::´::::::::::::::::::::::::::::/二二二二ニヽ
/:::::::::::::/:::::::::::: /:::::::::::::::::::::::::::::, :::::::::::::::::::::::::::::::::::::...
. /:::::::::::::/:::::::::::: / :::::::::::::::::::::::::: /::::::::/:::::::/::::::::::::::::::::::ー‐…一 ⌒^  ̄ ̄ ̄ ¨¨ 、 〃ヾ、
' :::::::::: /:::::::::::: / :::::::::::::::::::::::::: /:::::/ :::: /:::::: ,イ ::: / :::: i>―一 ' 〃ヾ、 ¨t―i}― 、
:::::::::::::/:::::::::::: / :::::::::::::::::::::: /:厶イフ:::::/::::://::::,イ:::::::::.|`>―‐ {i i} \|| く_
|:::i:::: /:::::::::::: / :::::::::::::::::::::: /:/ ´ / :::/ /:::::/.|:: / :/ || 《,_______ }
|:::|: /:::::〃⌒Y:::::::::::::::::::::::/:/ ,/ メ、 /:::::/ }..'/,/ || /⌒ヽ ̄ ̄ ̄ ̄}}ーt=== 、
|:::|/:::::/:| ヽ|:::::::::::::::::::::/: i! 、 `メ、,/ / ´ イ ,.イ || j ヽ⌒ヽ 〃、 .|〃
|:::|:::::/:: | { .|::::::::::::::::::,:::::::|! `ミミ、 |l/ 「 /¨¨¨ 人. {{ Y´,彳
. �:::/::/:ヘ ` |:::::::::::::::: i:::::::| `ヽ .ノ | ,/ | `リ .|〃 |
|::/::/:::::::`::ー{:::::::::::::::: |:::::::| //// 「 ̄ ハ } / 从 \ .| 、从
|::::::|::::: /::::::::| :::::::::::::: |:::::::| j ヒッ Y / / ヽ 、 \ ミ=‐
/ ::: |::::/::::::::: | :::::::::::::: |:::::::| / /// ` }|/ / イ| >―≧=-
. /:::::::::|:::i :::::::: ∧ :::::::::::: |:::::::|:、 〉 ー‐=彡イ / | |` 、 ,ハ
/:::/::::::|:::|:::::::::::i ∨::::::::: |:::::::|:::.\ | ノ / ハ、 | ∨ {\リ
. /:::/::::::: |:::|:::::::::::|ヽ ∨::::::: l:::::::|::::::::::.. 、 /| / ,//`ヽ\ |. ∨ } \
/:::/ :::::::: |:::|:::::::: ノ .∨ ::: l::::: }!ーァ……ー―一 / イ´_} ノ }i | ト、 У ハ, ≧=-
. /:::/:::::::/ ̄ ̄ ̄`ヽ. ∨::::|::: ノ∨ ヽ::::::::::::::::∧、 丶 / / ー一 `ミ |l |:! 人 | \ |\ }
/:::/:: / \ ∨||::::::::∧ マ ::::ヽ ::∧\ ¨7 / `ミ| 从 \. | ル' ノイ
. /:::/:::,:′ \Vl|:::::i::: ∧ マ :::::l ::::∧__}___ //  ̄ ¨Y レ' ヽ } |
{: // }__|:::::|:::::::::} マ::::| ::::::::} ]/ 《=====≠" }}.\ | 、リ
|/〈 /;;; |:::::|:::::::::l、 | :::|::::::::::| ヘ. 〉 リ \! 乂
|:::∧ ,;;;;;;;;;|:::::|:::::::::|;;;、 | :::|::::::::::| l! >ー―< ====≠'" { ノ ほむらちゃん…
さやか(杏子はまどかが好きだったんだ…)
さやか(あはは…なんでだろ?なんであたし…恭介の時と同じ気持ちになってんのかな…?)
さやか(まどかが告白されたから?…ううん、それは違う)
さやか(だって、まどかが告白されるのは、あたしも嬉しいから)
さやか(じゃあ…なんで…?)
さやか(杏子がまどかに告白したから…?)
さやか(なんで…あたしは別に杏子のことは…)
さやか(好きじゃないはずなのに…)
さやか(あたし…ほんとは…)
さやか「……杏子」
まどか「さやかちゃん…」
ほむら「私にはわかるわ!さやかと杏子は結ばれるべきだって!」
ほむら「だからっ!」
杏子「…でもさ、女同士なんだぜ?」
さやか「…!」
杏子「それに、あたしとさやかはまだ…」
ほむら「女の子同士だからって恋をしてはいけないと言うの?」
杏子「だってそうだろ?普通は…」
ほむら「たしかに、同性愛は普通ではないかもしれないわ」
ほむら「おかしいと思う人もいるでしょうね」
さやか「…」
杏子「だよなぁ…」
ほむら「でも私はそう思わない」
ほむら「普通でなくても構わない、好きななった相手が男性だろうが女性だろうが関係ないわ」
ほむら「中には女の子同士どころか、得体の知れない宇宙人とデートか何かをしている人だっているのよ」
杏子「えぇ?」
さやか「あはは…」
まどか「…?」
ほむら「好きは好き…そうでしょう?」
杏子「…!」
ほむら「だから私は…」チラッ
まどか「?」キョトン
ほむら「佐倉杏子、あなたが美樹さやかに惹かれているなら…」
杏子「あたしは…」
さやか「杏子…」
ほむら「そうだとしたら、迷わずに告白するべきよ」
さやか「!」
杏子「なっ!お、お前…!」
ほむら「今がその時よ、佐倉杏子」
ほむら「そして、美樹さやか」
杏子「……」
さやか「……」
まどか「んっと…」ポカーン
まどか(ほむらちゃんが来てからよく分かんなくなっちゃったけど)
まどか(ほむらちゃんも、さやかちゃんと杏子ちゃんを応援してくれてるんだよね?)
まどか(だからあんな演技をしたのかな…?)
まどか(わ、わたしが可愛いだなんて…///)
まどか(演技でも、ちょっと嬉しかったな)
まどか(……)
まどか(ほむらちゃんは、少し強引かもしれないけど2人を応援してるんだもん)
まどか(わたしだって…!)
,-- 、ヽ ム---、
////` rV//////ヽ
_./--―へ `. ヘ ̄: ̄:\
>: :ヘ/`:i: : : :_: : : : ヘヽ ̄ヽヽ
//: /:/ /{/: :/ } : ヽ、ハ : リ: : :ヽ
\ | 厶イ:/V il!i|:/ レ il!i ∨: : : i
─ rfYhⅣ il!i il!i }/: : /
. / { r' }:{ /// ___ ////: :_ノ ・・・1がんばれ
\_ }}`ー--、_ `ー ' _ フ´: !
¨'く ヽ 'ヾ丶-ハノ<: : : : !丶
!: :`丶 V ヽ: : : !
ノ : : : : V } j \: .、
{: : : : : :/ ノ ∧ \ヽ
まどか「杏子ちゃんっ!」
杏子「まどか…」
まどか「きっと…ううん、絶対に大丈夫だよ」
まどか「だから…頑張ろっ?杏子ちゃんならできるよ!」
杏子「…でも…やっぱり……」
ほむら「美樹さやか、あなたもよ」
さやか「あ、あたしは…まだ…」
ほむら「さっきあなた達がお似合いだと言ったとき、すごく嬉しそうな顔してたじゃないの」
さやか「えっ?う、うそ?」
ほむら「嘘じゃないわ。実際、嬉しかったのでしょう?」
さやか「……あたしは」
さやか(分かんないよ…だって急すぎるんだもん)
さやか(でも…もしかして、あたしは杏子を…?)
さやか「杏子…」
まどか「杏子ちゃん、がんばろっ?」
まどか「杏子ちゃんが、さやかちゃんを幸せにしてあげるんだよ」
杏子「……ああ、そうだな」
まどか「杏子ちゃん…!」
杏子「うん、もう決めたもんな。さやかに…」
杏子「さやかに告白するってさ!」
杏子「まどか、ありがとな。後で絶対に恩返しするからさ」
まどか「うん、待ってるね!」
杏子「いってくる!」
まどか「いってらっしゃい!」
さやか(杏子とまどか…向こうで何話してるんだろ…)
さやか(よく聞こえない…あたしのこと…なのかな?)
ほむら「…美樹さやか」
さやか「ほむら…あたし、どうすれば良いかわかんないよ」
ほむら「分からないなら自分に素直になれば良いだけよ」
さやか「えっ?」
ほむら「もし佐倉杏子があなたに告白したとするわ」
さやか「…うん」
ほむら「その時に嬉しいと感じるか、嫌だと感じるか」
ほむら「それはあなたしだいよ、そして嬉しいと感じれば…」
さやか「そっか…」
ほむら「わかってもらえたかしら?」
さやか「一応、ね…まぁ杏子があたしに告白なんて…」
杏子「さ、さやか!」
さやか「杏子…!」
杏子「は、話があるんだ!顔貸してくんない?」
ほむら「ほら、いってきなさい」
さやか「……わ、わかった!」
杏子「じゃ、じゃあさ!あっちに行こうぜ!ここじゃあちょっと…」
さやか「う、うん!」
ほむら(どうやら杏子はまどかが好きだと言うわけじゃなかったようね)
ほむら(よかった…)
ほむら「…ほっ」
まどか「ありがとう、ほむらちゃん」
まどか「ほむらちゃんも、さやかちゃんと杏子ちゃんの恋を応援してたんだね!」
ほむら「…ええ」
まどか「えへへ。それじゃあ、わたしとほむらちゃんは同じだね!」
ほむら「…そう、ね」
ほむら(ごめんなさい…私は…ただ、まどか…あなたのことを…)
さやか「…でさ?杏子があたしに何の用…なのかな?」
杏子「あ、あのさ…っ!」
さやか「う、うんっ」
杏子「…えっと……」
さやか「…早く言ってほしいな…なんて」
さやか「あはは…」
さやか(すっごい緊張する…!)
杏子「わ、わかってる!わかってるよ!」
さやか「…」
杏子「…その…さ、あたし…あたしな?」
杏子「あんたが…さやかが!さやかのことが……」
さやか「あ、あたしが?」
さやか(まさか…やっぱり…?)
杏子「す、好きなんだ!」
さやか「……!!」
, 、 , =ミx
, - /" ミx ./"`>ヽ__
/"r /ヘ-x、ム-'::::::::::ヽ:::`≧::ァ
,.<: : : : : : : : : : : : : : : `ヽ:::::{: : :\
./: : : ,:ヘ: : : , へ : : : : : : : : : Y: : : : : ヽ
.r:ミ: : : /: : :\ : : : ヽ: : : : : : : : ハ: : : :ヽ ヽ
,.__i: : :`: :,、: : : : : : : : : :ヽ: : : : : : : : ム: : : :ヽ :ヽ
/ : !: : : ,: ハヽ: : : :トヽヽ: : :V: : : : : : : : ! : : : ムx:ム
!: : !: : :/i/ ヾ\,斗‐ヾヽ,: :i: : : _: : : : :i: :ヽ: : ハヽム
.i: : :! : ム廴 " ヾj .,斗┐x!`Y/.V: : /: : ムマ : ! .マ:X
!: : V: i. __ xぅ:::::i ! i! ヾ ,.}:./ : : : ム.Y: ! Y: i
i:.ハ.ヾム.ヽうオ V.ソ j rノノ : : : : : i .!: ! .! !
{' .マ:.トハ ヾj "" ivx孑"--.''‐z,,, : ! i: ! .//
ヾ、ム"" ' ,xv'' ヽ' .!/ /"
ゝ _ ー .r .ヽ
,ノ` ≧ ‐/ ,, -ニコ、 .ヽ
そ { ,, -v" r":::::ヾx .ハ
入 r.ゝ-v.イ ./:/⌒ハ.ヽ /
./: : ヽ ,- { / /:/::::::::::::::i .!
./: : ,イ: Y ,V 〈::':::::::::::--::V
, イ: : ://: : : 〉、/7 " ヽ、::::::::::::::::ム
,.イ:> ." ./: : :V .Y::! ヽ:::::::::::::::::ム
さやか(あぁ…!)
杏子「あたしだって何でこうなったかはわかんねぇよ…」
杏子「…でもさ、何て言うか…さやかを見てると、あたし……」
さやか「…」
さやか(そっか…)
杏子「さやかと一緒にいたいっつーか…何て言えばいいんだよ…」
杏子「と、とにかく!さやか…あたしは!」
杏子「あたしはさやかが好きだ!」
さやか(あたし、嬉しいんだ…!)
杏子「さやか…」
さやか「…ね、念のために聞くけど、それってさ」
さやか「その…あたしのさ!こ、恋人に…なりたいってわけ…かな?」
杏子「えっ?あぁ…んと…」
杏子「…う、うん……///」
さやか「ふふっ…」
杏子「さやか…?」
さやか「いや…ちょっとおかしくてさ」
杏子「…え?」
さやか「いい?あたし達は女同士よ?それで恋人に?」
杏子「いや…でも…」
さやか「だけどさ、ほむらの言う通りだよ」
杏子「えっ…」
さやか「…ま、たしかに女同士でも良いって人はいるかも知れないよね」
杏子「…!だ、だろっ?」
杏子「だから、あたしらもさ…!」
さやか「……うん!」
もう月曜日だというのに 寝れないではないか
杏子「!!」
さやか「そりゃさぁ、仲の良い女同士とかなら…まだわからなくはない話しかもしれないよ」
杏子「……うん」
さやか「でも、あたしとあんたは仲の良い友だち?」
杏子「…それは……」
さやか「あたし達ってさ、まだ…仲の良い友だちじゃないじゃん」
杏子「……っ」
杏子「…で、でもさ!これから…!」
さやか「うん!ならさ、これから仲良くなればいいじゃん!」
さやか「友だちになればいいじゃん!なろうよ!」
杏子「…ああ!」
さやか「あたしはあんたと友だちになった覚えはなかったよ」
さやか「でも、あんたとは仲良くなりたいって思ってたんだ」
さやか「しかもあたしと恋人に…でしょ?」
杏子「さやか…!」
さやか「……ありがとう」ボソッ
杏子「…ぇ?」
さやか「ありがとう、すっごく嬉しい!」ギュッ
杏子「ぁっ…///」
さやか「杏子…こんなあたしで良かったらさ!」
杏子「さやか…!」
さやか「なろうよ!恋人同士にさっ!」
杏子「あっ…う、うんっ!」
さやか「よろしくね!佐倉杏子さん!」
杏子「さやか…」
さやか「えへへっ」
杏子「さやかぁぁぁぁっ!」
さやか「杏子っ!」
意地の支援
.: .: :| : :| : /: : :| :ー/ -- イ:| : : : : .ヽ、 卜 ー-- : : : |; | _l: : l
. : : | : :| : :l: : :/|: / |/ l人 : :ヽ: : : . | ヽ: : : .ヽ: : :八 |/⌒》: :|
: : :| : :| : :|: / l/,. == 、ヽ \: .\: : ノ ,. == 、 : :/:l: : |/⌒》: :|;
; : : ::| : :| :l:.:Ⅳ /,マミ-─-'、 ,マミ-─-'、l\: :l.: : |_ イ.: .:|l
l .: i .:| : :l八:.| ν*(ノノ`ヽ) ν*(ノノ`ヽ) Ⅵ .: 厂 : l: : :八
| l .; .:| : :|.:| ∧ ξゝ*;ヮ;ノξ ξゝ*;ヮ;ノξ │ .: |⌒V.:.:.:|
ノノl,:' .: | : :|:.|l ⊂つ ─ ′ 丶─ ⊂つ | .: | l:.:.:.:l
/ | .::l:;l : :|:.|l │ | .: l ノ.:.:.:.;
', .:: |人:l:|:从 ////// ′ /////| / | .:,'.イ.:.:.:.:.;'
',::. | ::.八: :.人 / / 、__ __, | ,l .:/ :/: ;∧,'
∨ ', : :..∨\\ .__ ; ノ /.::/ :/.:〃 /
:. : : \ 丶:> : . . ,:し< . :/ :/. :/
丶: : : ト: : |: : : /: > 、 , イ.:/: :|. : : :/ :/l :/
\:│ヽ|ヽ:八/| ` ー ´ |八/:|: : :// l:/
\ ′厂 ̄`丶 、 イ  ̄ ̄| |;/ /′
_/ \\_// 乂
_, <厂| \ヽ │ | /⌒ヘ、__
ほむら「…」ソワソワ
ほむら(い、今っ!私はまどかと2人っきりよ!)
ほむら(今までずっと我慢してきたけど…いっそのこと…!)
ほむら(でも…私にはやるべきことが…)
ほむら(だけど…やっぱり思いきって…!)
ほむら(…とりあえず、落ち着きなさい)
ほむら「すー…はー…」
まどか「…」
まどか(ほむらちゃんさっきから落ち着きがないみたい)
まどか(やっぱり2人のことが気になるからなのかな?)
まどか(…わたしも緊張してるもん)
まどか(でも、さやかちゃんと杏子ちゃんなら絶対に大丈夫…そうだよね?)
まどか「ほむらちゃん、大丈夫だよ」
ほむら「まどか…」
まどか「だから2人で待ってようよ!」
ほむら「そ、そうね…」
ほむら(ふ、2人で…!)
ほむら「ま、まど…」
まどか「!」
杏子「おーい!」
さやか「まっどかー!」
まどか「はーい!」
ほむら「あっ…」
まどか「さやかちゃんと杏子ちゃん、2人で帰ってきたね!」
ほむら「…ええ」
さやか「へへーん!あたし達付き合っちゃいますからねー!」
杏子「えへへっ…」
まどか「さやかちゃん、杏子ちゃん、良かったね!」
杏子「ああ、まどか…あんたのおかげだよ」
まどか「えー?そんなことないよぉ」
杏子「ううん、まどかがあたしの話を聞いてくれたから…あたしは自分に正直になれたんだ」
まどか「杏子ちゃん…」
杏子「絶対に恩返しする!まどか…ほんとにありがとう!」
まどか「うんっ!」
さやか「ほむら、あんたの言う通りだったよ」
さやか「杏子に告白されて、あたし…すっごく嬉しかった!」
さやか「だから…吹っ切れたよ、もうクヨクヨなんてしないって決めたから」
ほむら「…そう、良かったわね」
さやか「うん!」
まどか「さやかちゃん…!」
さやか「まどか…心配かけてごめんね?」
まどか「ううん、そんな」
さやか「恭介のことは…もう大丈夫」
まどか「…」
さやか「あんな鈍感知らないんだからー!」
_
..::::::::::::::::::::::.....、
__∠::_:::::::_::;;;_;;;:久__ _
〉圭圭至孑弋::::へ、:::::芍圭/
/^待㌢::::::::::::::::::::::: i::::i::::::::::`;:..、
X:::::::::: |/::::/:::::::!!:::/::::::ト; ト-ヘ::::::::::i::t_
. / /:::::::::::{:::::/:::::::::|V:::/::::| |:! i:::::::::i::::トミ
〃/:::::::::{:::i::::::::::::| .V:::::::| |:! i:::::::::i::::i:::}
./::::::::::入|::::::::::i:| `ーf´リ`‐匕:::/:/::::|
i:::::::::::::γゞ:::::::iリニ==ヾ ==|^/:∧|
.i:::::::::::::: { i r,V::|```___ ```レ::/ リ
i::::::::::/斤\__ヾi. i `´  ̄ヾ7 .i/
i::::::Y-‐-、x≪\:..ゝ _ ,ノ .:イ
/::/ \_ ` .,,x≪\≧- ...=≦iソ
./Y `⌒ヽ 、 \亅/ i |
イ/:|  ̄ 彳 i .!
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. /7::∧ .ノ 〈r-= ,-┴-- ´ - 、、、
{:/ 〉| く 、 _rイ /-‐イ _二ヽ ヽヽヽ
ⅱ} .i 孑 ⌒ν=〈 | 人_ ̄厂 `'ヽ_j_j_j
ハ ヽ 〃 /⌒ 人∠_ラ'
i V 人 >ー…  ̄イ
さやか「…なんてね、恭介には好きなだけヴァイオリンを弾いててもらいたいんだ」
さやか「それが恭介にとって一番の幸せだと思うから…!」
まどか「…そっか」
さやか「そーしーて!今日からはあたしも自分の幸せを探しちゃいますからねぇ!」
さやか「杏子と一緒に…ねっ!」
杏子「えへへ…ああ!」
さやか「これから2人でデートにいってまいります!」
まどか「ふふっ、いってらっしゃい!」
さやか「美樹さやか、幸せに向かって…いっきまーす!」
まどか「てぃひひ!」
さやか「ほらっ、杏子も!」
杏子「えっ?あ、あたしは…」
さやか「杏子も言ってくれたら、それはとっても嬉しいなって」
杏子「…!」
杏子「さ、佐倉杏子!いくぜっ!」
さやか「えへへ、ありがと!」
杏子「へへっ」
さやか「そんじゃ!いってくるねー!」
杏子「まどか、ほむら、今日はありがとなー!」
まどか「いってらっしゃーい!いっぱい楽しんできてねー!」
ほむら「…いってらっしゃい」
まどか「ほっ…よかったぁ…ほんとに」
まどか「さやかちゃんの本当の笑顔…久しぶりに見られたよ」
まどか「やっぱりさやかちゃんは、笑ってる時が一番素敵だもん…!」
ほむら「!」
ほむら「ま、まどかっ!」ニコッ
まどか「!」
まどか(ほむらちゃんも嬉しそう…良かった)
まどか「えへへ」ニコッ
ほむら「ほむっ!」
ほむら(まどかが笑顔を…私に!まどかが私を見て笑ってる!)
ほむら(やっぱり…もうこれ以上我慢なんて…)
ほむら(私…!)
まどか「ねぇ、ほむらちゃん」
ほむら「…何かしら?」
まどか「さやかちゃんと杏子ちゃん…すっごく幸せそうだったね」
ほむら「…ええ、そうね」
まどか「いいなぁ…わたしも恋人欲しくなっちゃったかも」
まどか「…ほむらちゃん」チラッ
ほむら「!?」
ほむら(こ、これは!もしかして…)
ほむら(いや!もしかしなくても!)
ほむら(私にも春が…!)
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「なっ、なに?」
まどか「あの…ね?ほむらちゃんには…その…」
まどか「す、好きな人いるのかなーって?」モジモジ
ほむら「!!」
ほむら(来たっ!)
ほむら(千載一遇のチャンス…っ!)
ほむら(落ち着きなさい…落ち着いて、冷静に…!)
ほむら「い、いるわっ!」
まどか「あっ、やっぱりいるんだ」
ほむら「え、ええっ!」
まどか「その人ってカッコいいの?」
ほむら「そうね、たしかにカッコいいわ!」
r-‐、 ,ィ=┐
_,.-l::トミ:\// 斗.-―-..._
-=二__: :}:}: : ヾ}''": : : : : : : : : : : `ヽ、 __
/: :ノノ:/: : : : : : : :/: : : : : : : : :ミ=- 〃~》
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/: /: : :/:{: : : : / : : / : : /:/ : : : / : : : ∧ヽ,,x彡'
/:/: : :/i: : :i : : !: : :斗-/!:{ : : : /i: : : : : :ハ〃、
,:'/i : //{: ヘl: : :i: : :// i/i: : : / ト、:/ : } : }: :ト\
/ i 〈/: i{ i : : iィ竓守` { i: :/__j: ∧ :/: ノi: :i
i: : /:弋 i:l: : }i込;タ }/,芳ハ : :/i :/l::|: }
}ノ {: リ`ii: : j!  ̄ 〈タ ノイ: :i/: L| j!
∨ λ: リ、 、 _ ' / : {: ト、 : : リ
,,_Y ノ}ヽ、 _.......-‐<:i: :∧{ ヽ /
/{{''"´ ノ { `ーrァ、_ j/ ソ
j! {弋゙辷ヽ __r‐f/.: .: ヽ
λ }.: {トミト-にフ斗'".: .∧.: {
ノ.: `j.: .: }i ii 不、ii i{.: .: ゙、.: .:\
弋.: .:i.: .: {i /∧ }ll i) .: .: .}: .: .: 〉
〈人.: .: i! ii .X ii i{.: .: .:{-ヽ、
`「ゞ、_(} ii .X ii i).: .: .iハr'
まどか「そっかぁ」
まどか(もう、ほむらちゃんには好きな男の子いるんだね)
まどか(わたしも、好きな人見つけなきゃなぁ…)
まどか(これじゃあ…わたしだけ、ひとりぼっちだよ)
まどか(でも…気になる男の子いないし…)
まどか「はぁ…」
ほむら「そして…すっごく可愛いわ!」
まどか「えっ?か、可愛いの?」
まどか(可愛い男の子…?うーん…誰なんだろう?)
ほむら「…私はその子のことをずっと前から…」
ほむら「ずっと好きだったわ」
まどか「…そうなんだ」
まどか(ほむらちゃんはたしか東京から転校してきたよね?)
まどか(なら…その好きな男の子はまだ東京に?)
まどか(可哀想…)
ほむら「そして…今もその気持ちを抑えるのに必死なの…」
まどか「ほむらちゃん…」
ほむら「でも、もう我慢できない…!」
ほむら「まどかっ!私の好きな人は―」
まどか「えっ―」
―――
仁美「はぁ…今日も疲れましたわ」
仁美「私もさやかさんのようになれたら…」
仁美「最近のさやかさんは凄く輝いて見えるんですもの」クスッ
仁美「詳しくはお聞きになれなかかったけど、さやかさんは素敵なパートナーを…!」
仁美「ふふっ、私も頑張らなきゃいけませんわね!」
仁美「……ただ、さやかさんとは対照的に…まどかさんは…」
仁美「暁美さんは学校に来なくなってしまいましたし…」
仁美「一体何が…?」
仁美「…あら?」
ほむら「……」トボトボ
仁美「暁美さん…?暁美さんっ!」タタッ
ほむら「…志筑仁美」
仁美「は、はい!覚えていてくれたのですね!」
ほむら「…ええ」
仁美「あの…何故学校をお休みになられているのですか?」
仁美「皆さん、心配して…」
ほむら「…会わせる顔がないから」ボソッ
仁美「えっ?」
ほむら「私は…人の恋を…自分の恋に利用して…」
ほむら「…ふふっ、そんな私だから…フラれたのよ」
仁美「暁美さん…?」
ほむら「…別に私は学校に行かなくたって」
ほむら「っ…」タタッ
仁美「あっ…!」
仁美「暁美さん…」
仁美「……やっぱり、まどかさんとの間に何かが…」
まどか「きゃっ?」ドテッ
仁美「!」
まどか「いたた…」
仁美「まどかさんっ?どうかなさいましたの?」
まどか「えへへ…走ってたら転んじゃった」
仁美「何か急ぎの用事がございますの?」
まどか「うん…!」
仁美「まどかさん…」
まどか「わたし…ほむらちゃんを探さなきゃ」
仁美「えっ?」
まどか「今日こそ…ほむらちゃんに会わなきゃいけないから…!」
仁美「暁美さんに…」
まどか「うん…!」
仁美「暁美さんなら、先ほどあちらに走っていきましたわ」
まどか「ほんと?ありがと、仁美ちゃん!」
まどか「わたし、追いかけて…きゃっ?」ズキッ
まどか「っ…」
仁美「ま、まどかさん…足が…」
まどか「…このくらい、大丈夫だよ」
仁美「で、でもっ!」
まどか「ほむらちゃんに謝らなきゃ…そして…!」
杏子「それならあたしに任せな!」
仁美「!」
まどか「杏子ちゃん?」
杏子「まどか…恩返しに来たぜ!」
ほむら「まどか…」
さやか「ほーむら!何やってんの?」
ほむら「美樹さやか…」
さやか「…やっと見つけた、ずっと探してたんだから」
ほむら「……」
さやか「あんた、まどかにフラれたって?」
ほむら「…ええ、そうよ。笑いたければ笑えばいいわ」
さやか「……ふふっ」
ほむら「美樹さやか…あなたには私の気持ちが分からないでしょうね」
さやか「…ううん、わかるよ」
ほむら「嘘ね、だってあなたはもう佐倉杏子と…」
さやか「あんた、最後までまどかの話聞かなかったでしょ?」
ほむら「えっ?」
さやか「あんたは…あたしと似てる気がする」
さやか「あたしは最後まできちんと気持ちを伝えないで悲しんで」
さやか「あんたは最後まできちんと話を聞かないで悲しんで…さ」
ほむら「…何が言いたいのかしら?」
さやか「まどかは…あんたをふったわけじゃないんだよ」
ほむら「…嘘よ!だってあの時…」
ほむら『まどかっ!私の好きな人は…まどか、あなたなの!』
まどか『えっ?』
ほむら『まどか…』
まどか『え…?えっ?えぇっ?』
まどか『えっと…そ、その…わたし…』
ほむら『…』
まどか『ご、ごめんなさいっ!』
ほむら「…あの時、確かにまどかはそう言ったわ」
さやか「で、その場から逃げ出したんだ」
ほむら「ええ、そうよ」
さやか「…はぁ、あんたカッコいいこと言った割りには、それじゃあちょっとねぇ」
ほむら「…何よ」
さやか「まどかはただ恥ずかしかっただけなのにさ」
ほむら「でも……」
さやか「ま、続きは本人に聞きなよ」
さやか「最後までちゃんとね!」
ほむら「えっ?」
杏子「まどか、行ってきな」
まどか「うん、連れてきてくれてありがとう!」
ほむら「まどか…」
まどか「ほむらちゃん…!」
さやか「さ、あたしらは帰ろっか」
杏子「ああ」
まどか「ほむらちゃん…わたし、あなたに謝らなきゃいけないの」
ほむら「………」
まどか「あの時は…びっくりしたゃって、わたし…あんなこと言っちゃったけど」
まどか「でもっ!今は違うの!もう…わたしは驚いたりなんてしないから」
ほむら「まどか…」
まどか「だから、また…言ってくれないかな?」
まどか「今度は絶対に…ちゃんと返事するから!」
ほむら「…」
まどか「ほむらちゃん、本当にごめんなさい」
まどか「そして…お願い、もう一度わたしにチャンスをくれないかな?」
ほむら「……嘘じゃない?」
まどか「嘘なわけないよ…本当だよ!」
ほむら「まどか…」
まどか「ほむらちゃん…」
ほむら「……わかったわ」
ほむら「私もあなたからもう逃げないわ」
まどか「ほむらちゃん…!」
ほむら「まどかっ!私は…私はあなたのこどが…」
ほむら「好きよっ!」
まどか「うんっ!」
まどか「こんなわたしでよかったら…!」
ほむら「まどか…!」
まどか「えへへ、わたしも好きな子が見つかったもん」
まどか「美人でカッコいい女の子だよ」
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「まどか…!」
まどか「ごめんね?返事がおくれちゃって…」
ほむら「ううん、そんな…逃げ出した私がバカだっただけよ」
まどか「…ほむらちゃん」
ほむら「まどか…」
まどか「えへへ、これからよろしくね?」
ほむら「ええ!」
さやか「良かった、これでまどかとほむらも結ばれたんだね」
杏子「ああ、やったな!」
さやか「うん…!」
杏子「へへっ、あたしらの告白もあんな感じだったのかなぁ?」
さやか「そうだね」
杏子「…なあ、今さら改めて言うことじゃないかもしれないけどさ」
杏子「さやか…」
さやか「ん?」
杏子「好きだっ!」
さやか「うんっ!」
さやか「あたしもだよ、杏子!」
杏子「さやか…!」
さやか「ふふっ」
杏子「えへへっ」
おわり
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