さやか「もう一月も終わる…」杏子「?」 (35)
さやか「…」
杏子「さやかー?眉間に皺寄ってるぞー?」
さやか「ハッ…あ、きょ、杏子!!」
杏子「ぼーっとしてどうしたんだよ?」
さやか「え?…あぁ。…もうすぐ一月も終わるなーってさ!」
杏子「?…だから何だよ?」
さやか「だからさ…その、色々あるでしょ?…ほら、二月といえばさ…///」
杏子「?」
杏子(二月…?何だ?誕生日か…?いや違うな…)
杏子「あ…あぁ!成る程!」
さやか「////」
杏子「節分か!」
さやか「 」
杏子「ん?…ち、違うのか?」
さやか(…杏子ちゃんベタ過ぎる可愛い)
さやか(…じゃなくて)
さやか「そうじゃなくて…あの、他にあるでしょ///」
杏子「?」
さやか「だから!…バ…///」
杏子「ば?」
さやか「バ…!……バ…バ…///」
杏子「…?」
さやか「バッカジャネーノ?」
杏子「は、はぁ!?」
さやか(バカはどっちだ!…あたしって、ほんとバカ!)
杏子「な、何?さやか喧嘩売ってる訳?」
さやか「ち!違う…けど」
杏子「?」ジッ
さやか「…っ////」
さやか「な、なんでもない!おやすみ!///」
杏子「あ?おい!さやか!?」
さやか「…」
杏子「…んだよ。さやかの奴」ボソッ
杏子(…二月?)
次の日・学校
まどか「…ねぇ、さやかちゃん?杏子ちゃんと喧嘩でもした?」
さやか「えっ?」
まどか「何となくだけど、今日は二人あんまりお喋りしてないかなって…」
さやか「んー…実はさ…」
カクカクサヤサヤ
さやか「…って事があって…」
まどか「うぇひぃ!?…そんな事で?」
さやか「ぅっ…私だってくだらない事で、って思ってるよ…。でもさ」
さやか「…せっかく杏子と過ごす初めてのバレンタインだから…ついムキに…」ボソ
まどか「うぇひ?」
まどか「あの、さやかちゃん?」
さやか「ん?」
まどか「二人ってさ…付き合ってるの?」
さやか「えっ!?ぅっ////」
さやか「つ、付き合ってる訳じゃない…けど…まだ///」
まどか(…ま、まだ///…これからあるのかな////)
まどか「…で、でもさやかちゃん、それならこのまま喧嘩したままって寂しくない?」
さやか「ぅぅ…後で、ちゃんと謝るよ…」
まどか「うぇひひ。杏子ちゃんなら大丈夫だよ!頑張って、さやかちゃん!」
杏子(…何だよさやかの奴。まどかと楽しそうにしちゃってさ)
杏子(あたしとは目も合わせねぇ癖に…)
杏子(あたしだって…あたしだってさやかと…)
杏子「////」
杏子(やっぱり昨日のあれだよな…?二月って何だ?…何があるんだ?)
杏子(一体何が正解なんだ!?)
さやか「きょ、杏子…」
杏子「!…ぁ……っ」プイッ
さやか「あ…」
杏子(し、しまった!つい…)
さやか(どうしよう…思ったより怒ってる…)
杏さや((…ど、どうしよう))
放課後
マミ「佐倉さん…美樹さんと何かあったの?」
杏子「え!?」
マミ「…だって、こうして私達だけで帰るって珍しいじゃない?いつもは美樹さん達も一緒なのに…」
杏子「…」プイッ
マミ「…?」
杏子「…」
マミ「…」
マミ「えーっと…そうそう!そういえば、もうすぐ二月ね」
杏子「!!!」
マミ「…佐倉さんは「な、なぁ!」
マミ「…え?」
杏子「二月って何だ?何かあるのか?」
マミ「え?」
杏子「…何か、大切なモンでもあるのか?」
マミ「…佐倉さん……バレンタインって知ってる?」
杏子「バレンタイン!?」
杏子「バレンタインって…あの、す、好きな奴///に、チョコ渡すあれだよな…?」
マミ「え、えぇ!…そうよ」
杏子(…もしかして、昨日さやかが言おうとしてたのって)
マミ「…佐倉さん?」
杏子「…なぁマミ…」
マミ「?」
まどか「…そっか。仲直り出来なかったんだ…」
さやか「う…うん」
まどか「…あ、あれ?杏子ちゃんだ」
さやか「!」
さやか(杏子…と、マミさん?…な、何か楽しそう…)
さやか(…何よ。マミさんとばっかり…私だって杏子と…)
まどか(さやかちゃん…目が何か怖いよぉ)
マミルーム
マミ「ふふっ!でもびっくりしたわ。まさか佐倉さんがお菓子の作り方を教えろだなんて」
杏子「////」ペラッ
マミ(…そしてまさか相手が美樹さんだなんて)
マミ「…どう?作りたいもの見つかった?一応、その本が一番分かりやすいと思ったんだけど」
杏子「んー…こういうの初めてだから、よく分かんねぇ…」ペラッ
マミ「佐倉さんの思うようにやれば良いんじゃないかしら?ほら、こういうのって気持ちが大事って言うでしょう?」
杏子「んー」
杏子「…だけどさ」
杏子「せっかくやるなら、やっぱり…最高のバレンタインにしたいじゃんか…////」
マミ「佐倉さん…」
マミ「…あの…まさかと思うけど…二人、付き合ってるの?」
杏子「は、はぁ!?ばばばばっかヤロー///まだ付き合ってねえよ///」
マミ「…ふふっ!"まだ"ねぇ?…なら、これからあるのかしら?」クスクス
杏子「なっ////」
杏子「さ、さあな////」
マミ「クスクス。なら、早く仲直りしないとね」
杏子「ぅ…おう////」
ミキハウス
さやか「あ、あのさ…杏子?」
杏子「な、何だ?さやか…」
さやか「…」
杏子「…?」
さやか「今日…帰り遅かったね」
杏子「!」
杏子「ま、マミん家寄ってたんだよ!」
さやか「!」
さやか「ふ、ふぅん。…何してたの?」
杏子「え……べ、別に良いだろ?何しに行ったって」
杏子(言える訳ねぇじゃん////)
さやか「…ふぅん」
杏子「そ、そういうさやかだって、今日まどかとどっか寄ってたんだろ?」
さやか「そ、そうだけど…」
さやか(…杏子に渡すチョコの事で話ししてたなんて言えないし////)
杏子「…」
さやか「…」
杏子(さやか…何か顔赤くねえか?ま、まさかまどかと何か…?)
さやか(…杏子、顔赤い?しかも何か隠してる…?ま、まさかマミさんと何か…?)
杏さや((ど、どうしよう…))
杏さや「「あのさ…」」
杏さや「「な、何?」」
杏さや「「いや、そっちからで良いよ」」
杏子「…」
さやか「…」
杏子「…えーっと」
さやか「その…」
杏子(…聞きたい)
さやか(でも…)
杏さや((聞くのが怖い))
さやか(…ていうか、私達付き合ってる訳じゃないし)
杏子(別にさやかが他の奴とそうなっても、何も出来ねえんだよな…)
さやか「えっと…な、なんでもない!おやすみ!」
杏子「お、おう。おやすみ…」
さやか(杏子の…)
杏子(さやかの…)
杏さや((ばか))
次の日・通学路
チュンチュン
杏子「…」
さやか「…」
テクテク
杏さや((…眠れなかった))
さやか(杏子が昨日マミさんと何してたのか気になる…)チラ
杏子(さやか、まどかと一体何してたんだよ…)チラ
杏さや「「!」」
さやか「な、何?///」
杏子「さ、さやかこそ、何だよ…///夕べだって何か言いかけてたし」
さやか「べ、別に…なんでもないんだってば///」プイ
杏子「あたしだって…///」プイ
杏子「…」
さやか「…」
杏さや「「…ごめん」」
杏さや「「え?」」
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