お嬢様「誰か無性に踏みたい」(274)
お嬢様「うぅ、ゴホッ、ゴホッ、持病の発作が」
セバス「お、お嬢様、お気を確かに!」
お嬢様「……ど、どこかに手頃な踏み台は」
男「……フンフーン♪」テクテク
お嬢様「……あれがいいわ」パチン
セバス「畏まりました、お嬢様」ササッ
男「……ン? あれ、なにか用です」
セバス「アタタタタ!」ガスガスズガーン
男「~~~きゅぅ」バタン
セバス「お連れ致しましたぞ、お嬢様」ツヤツヤ
お嬢様「……何発か余計だったような気もするけど、まあいいわ」
男「……う……なんか重……ゴァッ?!」
お嬢様「失礼ね、これでも標準から8キロは絞っているのよ」グリグリ
男(か、顔が踏まれ!? ……うぐぐ)
お嬢様「ああ、やっぱり生半な健康サンダルよりずっといいわ、この鼻の突起とか」グッ
男(つ、潰され……る! はぁ、はぁ)
お嬢様「そう、口からかかる苦しげな息とかね」スリスリ
男(く、臭……くはないけど、なんか表現しようのない香りが)ムァァ
男「って、動け……ねえだと!?」
お嬢様「ふふ、無駄よ。筋弛緩剤が効いてる間はね」
男「ど、どういうつもり――ぐぁ!」ガスッ
お嬢様「口答えを求めた覚えはないわ。大人しく、私が満足するまで踏まれなさい」
男(く、くそ……頭がぼーっとして力が)
お嬢様「ふふ、悔しそうね」
男「……たりめえだろ」
お嬢様「いいわぁ、その表情。……もっと歪ませてみたくなる」クスクス
男「この、変態女が」
お嬢様「ふふ、勇ましいわね。ところで、ここがどこだかわかってる?」
男「……どこか、だと?」
男(そう言えば、回りが真っ暗だけど、夜なのか?)
お嬢様「駅から最寄りの児童公園よ」ニヤニヤ
男「なんだ……と」
お嬢様「わかる? 私が今履いているパンティをその頭に被せて警察を呼ぶだけで」
男「!!」ビクン
お嬢様「あなたも変態の仲間入りってわけ、おわかりかしら?」
男(ば、馬鹿な……そんなことをされたら社会的に抹殺)
お嬢様「ふふふ、顔が真っ青よ」
男「お、おま、一体なにが目的でこんなこと」
お嬢様「お黙りなさい」グリッ
男「ぐぅ!?」
お嬢様「それ、それよ。苦痛と屈辱に塗れたその表情だけが、私を鎮めてくれるの」
男「も、モノホンの変態かよ」
お嬢様「ふふ、そうかもね、――でも」チラッ
男(……え!)
お嬢様「股間をこんなに窮屈そうにしているあなたも、負けじ劣らずってところかしらね」クスクス
男「ふ、ふざけたこと抜かしやがって!」
お嬢様「口の利き方に気をつけなさい。本当、学ばない男ね」グイグイ
男(ぐ、汗で湿ったストッキングの感触が、……って、あれは!?)
お嬢様「本当にわかりやすいわね。ここ、さっきより大きくなってるわよ」
男「……パンツ見えてるからな、黒っぽいやつ」
お嬢様「ふぅん、それで?」
男(ま、まったく動じないだと)
お嬢様「もしかして、本当に被りたいとか?」
男「だ、誰がそんなこと!」カァァ
お嬢様「あら、図星なの。顔赤いわよ」クスクス
男「怒ってるんだよ!」
お嬢様「ふぅ、これで明日からも頑張れそうね」スッキリ
男(……結局三十分近くも踏まれてしまった)シクシク
お嬢様「泣くことはないでしょう、あなたには誰にも負けない才能がある」
男「……才能? どんな」
お嬢様「人に踏まれる才能」ニヤニヤ
男「嬉しくねえよ!」
お嬢様「私にはわかるわ。あなたはこの先、何度も無慈悲に踏みつけられる人生を――」
男「勝手にふざけた人生設計するな!」
お嬢様「今日は記念すべきその始まりの日」スルスル
男「頼むから、人の話を……って、おまっ、なに脱いでるんだ!?」
お嬢様「付き合ってくれて感謝するわ、これはほんの気持ち」グイ
男「や、やめ――モゴッ!?」
お嬢様「薬が切れるまであと十分ってところかしら、それまでたっぷりと味わってね」クスクス
男「や、やっと家に着いた……なんて一日だ」ハァハァ
男(まさか、パンツで猿轡かまされる日がこようとは)チラ
男「ああ、捨てようと思いつつ持って帰ってきてしまった自分が溜まらなく憎いっ」
男(……とりあえず洗濯しておこう。とりあえずな)
☆翌日☆
男「おいっす」ガラガラ
友人A「よう、男、今日はぎりぎりだったな」
男「はは、昨日の疲れが抜けなくてな。今日はなんだか騒がしいな」
友人A「なんでも季節外れの転校生がくるらしいぜ。超可愛い女子だってよ」
男「ほー、ま、どっちでもいいけどな」
友人A「かぁ、幼馴染がいるやつぁ言うことが違うねえ」
男「べ、別にあいつとはそんなんじゃ」
幼馴染「お、おはよう、男君」チラ
男「あ、お、おう」コクン
友人A(リア充モゲロ)チッ
先生「おーし、HRはじめっぞ」バタン
男(お、先生今日は早いな、転校生の話、眉唾じゃなかったか)
友人A「起立、気を付け、礼、着席」シュタッ、ビッ、クイッ、ストンッ
男(やつも相変わらずゆがみねえな)
先生「それでは、もう知っている者もいると思うがうちのクラスに転校生が」
一同『オオオオー!!』
先生「うん、予定調和をありがとう。じゃあ、入ってきなさい」
???「はい」ガラガラ
男「――――」サァァァァァ
幼馴染「あれ、どうしたの男君、顔真っ青、気分でも悪い?」
男「あ、ああ、いや、そんなことはない、けど」チラ
お嬢様「は、初めまして皆さん、く、九条サヤです」カァァ
男子一同『オオオオーーー!』
お嬢様「あ、あの、わ、わからないことばかりでご迷惑をかけることもあるかも知れませんが、よ、よろしくお願いします」ペコリ
男(あ、ありえねえ。なぜあいつが、ここに)
24>> 適当に作っただけだから流してくれると助かる、こういう時は伏せとくんだな、覚えとく
先生「彼女は体が弱く、病気療養も兼ねてこちらに越してきたそうだ。まあ空気だけはいいからな」
男(……しかし、あれ本当にあのときの娘か? 態度はまったく別人のように見えるけど)
先生「じゃあ、空いている席は、と。一番後ろの席と男の隣か」
お嬢様「あの、先生、私目があまりよくないので」モジモジ
先生「なら決まりだな、男、教科書とかまだ届いてないからおまえが見せてやれ」
男「わ、わかりました」
先生「じゃあ、席に着きなさい」
お嬢様「はい」スタスタ
男「よ、よろしく」ビクビク
お嬢様「ふ、不束者ですが、よろしくおねがいします」チョコン
男(や、やっぱり他人の空似か、だ、だよなぁ、ハハ――ん?)
男「なんだ、この紙切れ、どこから」カサカサ
紙(私の味、どんなだった?)
お嬢様「あの、教科書見えにくいのでもう少し近づいてもいいですか」
男「あ、でも」
お嬢様「バラすわよ」ボソ
男「是非お近づきになりたい」ビクビク
お嬢様「わぁ、ありがとうございます」ムニィ
男(う、む、胸が当たって、こいつ遊んでるつもりか)
お嬢様「あのぉ、この授業、何ページまで進んでるんですか?」ギュッギュ
男「え? あ、ええと、どこだったかな」パラパラ
幼馴染(な、なんなのあの娘、妙に馴れ馴れしいけど)ジィー
チャイム「キーンコーンカーンコーン」
男「あ、じゃ、じゃあ次の時間体育だから、またね!」ダッ
お嬢様「あ、うん、ありがとう」チッ
男(た、助かった)ホッ
お嬢様(……そう、体育……ね)ニマァ
お嬢様「あらあなた…勃起してらっしゃるの?」
お嬢様「すごーいカチカチですのね」
お嬢様「やだ!なにかドロドロしたの出てきましたわ!…病気?」
男「今日はバスケットか」
友人A「へっへっへ、腕の見せ所だな」
男「バレー部って基本なんでもできるよな」
友人A「まあな、って、おい男、あれ見ろあれ!」
男「え、……ああ、あのお嬢様か」
友人A「足首細っ! 出るとこ出てるし、いやぁ眼福眼福」
男「バカ、あんまり大声出すな、恥ずかしいだろ」
男(あれ、女子は外のはずだけど、体弱いって言ってたから見学かな)
お嬢様「あ、いた、男くーん」タッタッタ
男(……なぜ俺の方に、嫌な予感が)
お嬢様「あの、体育倉庫ってどちらにあるんでしょうか?」
男「え、ああ、倉庫なら廊下に出てすぐに」
男(ん、なにか手に持ってる?)
携帯「ついてこい」
男「よ、よければ案内するよ」ウググ
お嬢様「さてと」ガシャン
男「な、なんで鍵かけるんだよ」
お嬢様「そんな大声出さないでくれる? ただ邪魔者なしで話したかっただけだから」
男「そんなら昼休みなりに呼び出せよ。一体どういうつもりだ、おまえ」
お嬢様「……どうして目を逸らしているのかしら」
男「そ、それは……」
お嬢様「うふふ、私の体操着姿に興奮しちゃうってわけね」
男「ち、ちげえよ!」
お嬢様「なら、こちらを見て話しなさい」
男「……う」ビク
お嬢様「……へえ、あなた人の胸を見て話しなさいって教わったの?」
男「見てねえ!」
お嬢様「冗談よ」クスクス
男(こ、こいつ、舐めやがって!)ギリギリ
お嬢様「いい具合にマットがあるわね、そこに跪きなさい」
男「おまえ、人がいつまでもいいなりになってると思うのかよ」
お嬢様「ええ、思っているわよ」
男「なに?」
お嬢様「過去、私に本当の意味で逆らえた人間なんて一人もいないわ」
男「はっ、俺が栄えある一人目になるかも知れないぜ」
お嬢様「あなたが? 面白いこと言うのね、ご自分の弱みのことをもう忘れたの?」
男「……鍵かけて追い詰めたつもりだろうが、それはおまえも同じだ」
お嬢様「まぁ怖い、脅しのつもりかしら」クスクス
男「冗談だと思うのか」
お嬢様「社会的に抹殺されてでも襲う勇気があるなら、いつでもどうぞ」クネクネ
男(……くそ、見透かされてるか)
お嬢様「夜の児童公園でどこかの誰かに踏まれ、興奮している男君をみんなが見たら、どう思うかしらね」
男(あの時の写メールか、くそっ、手の出しようがねえ!)
男「……わかった、言う通りにする」
お嬢様「無様な格好ね、男君。自分でもそう思わない?」コスコス
男「く……くそ……ぐぁ!」
お嬢様「縄跳びで手を拘束されて、正座して、女の子の足で苛められて欲情しちゃうなんて」
男「欲情なんて、してねえ!」
お嬢様「ねえ、知ってる? 足でも訓練次第で色々できるようになるのよ?」キュ
男「……うぁ!」
お嬢様「あはは、可愛い。女の子みたいな声出しちゃって、ねぇ、もっと聞かせて?」グリッ
男「かっ、はぁっ!」
お嬢様「ほら見て、トランクスが濡れてきてるわよ? ちょっとは頑張らないと」フミフミ
男「や、やめろ、もう、いい加減に、うぁ!」ビクン
お嬢様「ふふ、お気に入りの靴下がべっとべとだわ。よりによって学校で淫行に耽ってるなんて、変態中の変態ね」
男「お、おまえだって、一緒だろ!」
お嬢様「あらぁ、私はとっくに自覚してるわよ。あなたこそ、私の太ももから目線を離せてないみたいだけど」
男「う、うるせえ! こいつはただの生理的な反応だ!」
お嬢様「あくまで認めようとしないのね――あら」ピクリ
幼馴染「あれ? おかしいな、鍵がかかってる」ガチャガチャ
男「な、なんであいつが――っ」サァァ
お嬢様「しっ、静かにしなさい」フミフミ
男「な、ならこんな真似すぐに……うぁ!」ビクン
幼馴染「ん、今声がしたような?」
お嬢様「ほらほら、ちゃんと我慢できないと破滅しちゃうわよ?」
男「それはおまえもおなじだろ!」
お嬢様「私は平気。あなたに連れ込まれて無理矢理させられたって言うから」ニマニマ
男(こ、この女、性根が腐ってやがる)
お嬢様「こういう状況も悪くないわね。さて、一気に加速するわよ」ペロリ
お嬢様「ふふ、布地の下からこんなに盛り上がっちゃってる」ストン
男「お、おい、今はやめろ、せめてあいつがいなくなるまで……」
お嬢様「うるさいわよ」ギュウゥ
男「うぁぁあ!」ガクガク
幼馴染「あれ、やっぱり中に誰かいるの?」
お嬢様「ふふふ、いつまで声を殺していられるかしら」カリカリ
男(す、鈴口が……痒い。こいつ、手慣れ過ぎてるだろ)ピクピク
お嬢様「指で輪っかを作って、一気に、下ろす」ギュン
男「~~い゛ッ!!」ビクン
お嬢様「はち切れそうだわ、暴発寸前ね」ニヤニヤ
幼馴染「や、やっぱり物音がする。先生呼んで来こ!」タタタ
お嬢様「あら、本格的に急がないとまずそうね」
男「ま、待て、た、頼む、もう限界なんだ」
お嬢様「大丈夫よ、そんなにねだらなくてもちゃんとイカせてあげるわ」
男「だから違うってぇ!」
お嬢様「そうね、たまにはこんな趣向はどうかしら」シュルン
男「か、髪の毛……?」
お嬢様「ふふ、綺麗でしょ。私の自慢のポニーテール」クルクル
男(ま、巻きつけてる……くぅ)ジリ
お嬢様「ちょっとは光栄に思いなさい。こんな形で使うのは、あなたが初めてよ」クルクル
男「ま、まじで止めろって! なに考えてるんだ!」
お嬢様「私に偉そうなこと言う前に、この説得力のないモノを抑えなさいな」ググ
男「くあぁっ!」ビクビクビク
お嬢様「ちょっと、あまり動かないでもらえるかしら。……よし、準備完了っと」
男「な、なにを始める気だ」
お嬢様「ここでクイズです」
男「く、クイズだぁ?」
お嬢様「見ての通り、私のポニーはあなたの敏感なモノに絡められています」
男(……な、なんだ?)
お嬢様「さて、この状態で私が思いっきり後ろ髪を引いたら、限界が近い男君のモノはどんなことになるでしょうか?」ニマァ
男「わ、わかった。できる限りのことならなんでもする、だ、だから」
お嬢様「カウントダウン、いくわよ」
男「頼むから話を聞けって!」
お嬢様「10……9……8……」ニヤニヤ
男「……お、おい、まじやめてくれ、このままじゃ本当に」ブルブル
お嬢様「7……6……5……」クスクス
男(も、もう駄目だ、こうなったら0のタイミングに合わせて……)
お嬢様「4……さんっはいっ!」ギュルルルン
男(なっ、きっ、きたねっ、もっ、だめだぁああ!!)ゾクゾクゾクゥッ
男「う、うわあぁぁ!!」ビュルルルウウウウ
お嬢様「――えっ! キャアアア!!?」ビシャアァァ
男「……ハァ……ハァ」
お嬢様「……信じられないことするのね。こっちに狙って飛ばすなんて、仕返しのつもり?」フキフキ
男「ば、馬鹿言え! そんな器用な真似ができるか!」
男(く、危うくなにかに目覚めちまうところだった)
お嬢様「私の(髪の)処女奪うだけじゃ飽き足らず、デコレーションまで。……救いようのない変態ね」ボソ
男「全部おまえが仕組んだ結果だろうが!」
お嬢様(やっぱりハンカチだけじゃ取り切れない。なんて量なの。……もしこれが注ぎこまれたら)ゾクウッ
男「……ん、どうしたんだ?」
お嬢様「……体操着、脱ぎなさい」
男「……え」
お嬢様「男君は下にTシャツ着てるじゃない。私のこんな格好、誰かに見られたら大問題でしょ?」ニコッ
幼馴染「先生ここです! ……って、あれ?」
体育教師「なんだ、誰もいないじゃないか?」キョロキョロ
幼馴染「お、おかしいなあ、確かに物音がしたのに」
体育教師(ん、この臭い……)クンクン
幼馴染「ごめんなさい、私の勘違いでお手間を取らしちゃったみたいで」
体育教師(……嗅ぎ慣れた汗と埃の臭いに混じって、そう、海産物のような)クンカクンカ
幼馴染「……先生?」
体育教師「……はは、まさかな。なんでもない、さ、行くぞ」バタン
跳び箱「――――」クパァ
お嬢様「……ふぅ、間一髪だったわね」ゴソゴソ
男「一応汚れたマットは一番下にしといたけど、どうするんだよマジで」
お嬢様「そうね、きっといつか誰かがびっくりするわね」クスクス
男(……なんて恐ろしい)
――昼休み
お嬢様「うわぁ、学生食堂とは思えない品揃えですね」
取り巻き1「でしょでしょ、味もへたなレストランよりいけるんだよ」
取り巻き2「お嬢様さんは、なんだか高貴な感じするから口に合うかわからないけど」
お嬢様「そ、そんなことないですよ。私だって、ファーストショップとか寄ることありますし」
取り巻き1「へぇ、意外と庶民派なんだね」
お嬢様「そういう言葉は、私、あまり好きじゃないかなぁ」
取り巻き1「あ、ごめんごめん、悪気はないんだ」
お嬢様「ううん、わざわざ校内案内してくれてありがとうございます」ペコ
取り巻き1「い、いやぁ」デレデレ
お嬢様(……ん、あれは。……ふふ、こんなに簡単に見つかっちゃうなんてね)ススス
取り巻き1「よし、俺は力うどんに……って、あれ、お嬢様はどこだ?」
取り巻き2「え、あ、いない! ……いつの間に」
友人A「おまえ、体育の時ふけただろ」
男「悪い、急に気分が悪くなってな。保健室で横になっていたんだ」
友人A「ああそっか、それもそうだな。体育好きのおまえがサボリはありえねえか」
男(……まいったな、このままじゃ嘘を突き通すハメになるぞ)
お嬢様「すみません、相席いいですか?」
男「んん? ……なっ!!」ビクゥ
友人A「ああ、お嬢様! もちろん、どうぞどうぞ」
お嬢様「よかった、ありがとうございます」ペコリ
男(その喋り方、なんとかならないのかよ)イライラ
友人A「ささ、座ってください」スス
お嬢様「あ、その前に。男君の食べてるそれは、なんですか?」ニコッ
男「……A定食、だけど」
お嬢様「へぇ、美味しそうですね。じゃあ、私もそれにしていいですか?」ニコニコ
男「別に、断る必要はねえだろ?」
友人A「お、おい男、その言い方はちょっと失礼じゃ」
お嬢様「いいんです、A君。じゃあ、買って来ますので席取っておいてくださいね」タッタッタ
友人A「か、かわええ」
男「外見はな、中身はわかったもんじゃねえよ」
友人A「なんだ男、おまえああいうタイプ好みだって言ってなかったか?」
男「……昨日まではな」プィ
友人A「???」
お嬢様「お待たせしました。って、あら、お二人ともほとんど食べ終わっちゃってたんですね」
友人A「いえいえ、全然大丈夫ですよ。どのみち暇してたし、なぁ男?」
男「……まぁ、そうだな」ズズズ
友人A「おまえ、今日はやたら無愛想だな」モグモグ
お嬢様「よいしょっと」トン
男(……隣じゃなくって正面か、ひとまずは安心だな)
お嬢様「それでは、遅ればせながらいただきます」パン
男「ああ、ゆっくり食べてくれ」
友人A「お嬢様、どう? この学校の雰囲気」
お嬢様「申し分ないと思います。敷地内に緑が多いですし、クラスメイトも素敵な方でいっぱいですし」パクリ
友人A「ほんと? いやぁ、そんなに気に入ってもらえたならよかった」
男(はっ、内心はどうだか……ん、なんか当たって)チラ
お嬢様「そう、刺激的な毎日をすごせそうで」ギュウ
男(……足!? ちょ、マジか! こんな大勢の中で!?)アタフタ
お嬢様「あれ、男君余所見なんかして、どうかしましたか?」ニコニコ
男「い、いや、なんでも……う……ない」
お嬢様「ならいいのですけど、具合が悪くなったら私に遠慮しないでくださいね?」
友人A「いやぁ、お嬢様は優しいなぁ」デレデレ
お嬢様「や、やだ。褒めてもなにも出ませんよ?」カァァ
友人A「いやいやほんとに。男も少しは見習ったらどうだ?」
男「あ、ああ、そうだな――いっ゛!」ガタン
友人A「うお! びびらせんなよ、零すところだっただろ」ヒヤヒヤ
男「わ、悪い。変に足が痺れちまってな……ハハハ」
男(こ、この女、まじでイカれてるんじゃ……ぐ、そ)
お嬢様「よかった、さっきより元気になってきたみたいですね」グリグリ
男「わ、悪いA。ちっとトイレ行ってくる」ガタ
友人A「ん、ああ、わかった」
お嬢様(あらあら、あんなに慌てちゃって。まぁどのみち、ここでこれ以上するのは無理だものね)クスクス
先生「よし、今日のHRはここまで」
男「じゃ、じゃあな、幼馴染、友人A!」ガタッ
幼馴染「え、男君!?」アタアタ
友人A「お、おい、って、もういないし」ボーゼン
お嬢様(ふぅん、そう来たか)フム
お嬢様「では皆さん。私も失礼致しますね」
幼馴染「うん、バイバイお嬢様ちゃん!」
取り巻き1「あ、もしよければ俺がお見送りを」
お嬢様「せっかくだけれど、今日は遠慮しておきます。寄らなきゃいけないところがあるので」
取り巻き1「……あ、そうですか」ガックリ
お嬢様「また今度、お願いしますね」ニッコリ
取り巻き1「は、はいぃ!」パァァ
友人A(……なんてわかりやすい)
お嬢様「あら、足早いわね、もう下まで降りてるなんて」チラリ
お嬢様(……でも、その必死さがまた、そそるのよね)ピッピッピ
セバス『はい、セバスでございます』
お嬢様「セバス? あなた今、正門前に車を停めているのよね」
セバス『左様でございます、もうお帰りになられるのですか?』
お嬢様「いいえ、学校の正門に向かって走っているボサボサ頭の男子が見えるかしら」
セバス『少々お待ちを……ああ、あの少年でございますね』
お嬢様「ええ、あなたならバレないように後をつけられるわね?」
セバス『車から降りれば可能でしょうな、ですが……』
お嬢様「大丈夫よ、黒いリムジン相手にレッカー車を呼ぶバカはいないわ」
セバス『なるほど、それは盲点でございました』
お嬢様「私は図書館で時間を潰すから、三十分追跡して自宅を突き止められないようなら引き返しなさい、いいわね」
セバス『御意』プツ
お嬢様(ふふ、どんな顔をするのか、今から楽しみだわ)ゾクゾク
男「……つ、疲れた。3キロも全力疾走する必要は、さすがになかっただろうが」ハァハァ
男(金と権力は舐めてかからねえし、これくらいはやらにゃあな)ピッピッピ
ドア「――番号認証、解除しました」ウィーン
男「…………」キョロキョロ
男(よし、誰もいないな。……テテ、明日は筋肉痛コースか)タッタッタ
セバス「……危うくこのセバス、一生の不覚を取るところでした」フゥ
セバス(さすがに革靴は走りにくい。今後のために黒のトレーキングシューズを用意しますか)ピッピッピ
お嬢様『セバスね? どうだったの?』
セバス「いやはや、なかなかの持久力の持ち主でしたな」
お嬢様『それはもう知って……じゃなくて!』
セバス「はは、存じ上げておりますよ。ご安心ください、彼の自宅は突き止めました」
お嬢様『……そう。うふ、うふふふふ』
セバス「実に楽しそうで何よりでございます」ニコニコ
お嬢様『……ん゛、ゴホンッ。ご、ご苦労だったわね』
セバス「はっ、労いのお言葉を賜り、恐悦至極に存じます』
お嬢様「それで、場所はどの辺りなの?」
セバス「学校と駅の中間地点ですな。外観からするとワンルームマンションかと。オートロック付きの」
お嬢様『へえ、オートロック。苦学生っぽかったけど意外と贅沢してるのかしら』
セバス「さて、どうでしょうな。ところで、今から番号入手の仕込みをするとなると」
お嬢様『住人待ち。少し時間がかかるかも、ってことね。いいわ、こちらのことは気にしないで』
セバス「畏まりました。吉報をお待ちください」
お嬢様『ふふ、期待してるわ』プツ
セバス「……ほほ、こんなに溌剌とした声を聞くのは、いつぶりでございましょうや」
セバス(やはり、引っ越してきて正解だったようですな)
男「ふぅ、いい湯だった。やっぱ走った後はひとっ風呂浴びなきゃな」ドサァ
男(……しっかし、あの女にはまいったぜ)
男「いいところのお嬢様だろうに、なんおつもりでこんなパンピーに絡んでくんだか)
――ポーン
男「ん、誰だ、こんな時間に――はい?」カチャ
???「……た、助けて。お、お願い」
男「……な、あんた、誰? マンションの住人?」
???「へ、変な人たちに追われてるの。は、早くして、見つかっちゃう!」
男「な、なんだって!?」ガタッ
???「お、お願い、捕まったら殺され……っ!」
男「お、おい!? こええからいきなり黙るなよ! どうした!」
???「……え、え、エレベーターが……上がって、くる」
男「わ、わかった! ちょっと待ってろ、今すぐ入れてやる!」ダッ
男「ちっくしょ! 片づけたいのは山々だけどそれどころじゃねえ!」カチャカチャ
男(入れるだけ入れて玄関で待ってもらうしかないか。あーもう、昨日今日と――よし開いた!)ガチャ
男「おい、開けたぞ! 大丈夫……か……?」
お嬢様「……ううん、大変よ男君。今冷静に考えたら、この位置からエレベーターはまったく見えなかったの」
男「………………」パクパク
お嬢様「ふふ、どうだった? 迫真の声だったでしょ。なにを隠そう、前の学校では演劇部にいたのよ」
男「………………」パクパク
お嬢様「それより長時間外にいたせいで寒いわ。至急温かな飲み物なんかを用意してくれると、好感度が急上昇――」
男「――か」
お嬢様「……男君?」
男「……帰りやがれ」ギリギリ
お嬢様「え、え、どうしたの? ……やだ、ちょっと茶目っ気出しただけじゃない?」
男「……っざけんなてめえ。冗談でもやっていいことと悪いことがあんだろが」
お嬢様「……なによその口の利き方。あなた、自分の立場ってものが」
男「あー、もう、どうでもいい」
お嬢様「なん……ですって?」
男「知らなかった。人間、心底怒ると頭が返ってスッキリすんだな。全部が全部アホらしくなった」
お嬢様「強がっても無駄だってことがわからないの? あなたの写メールが」
男「どうぞご自由に。バラ撒くなりネットに載せるなり勝手にしてくれ」
お嬢様「…………なっ!」ギリ
男「金輪際おまえの顔は見たかねえ。声も聞きたくねえ。欲を言えば、存在すら知りたくなかった」
お嬢様「……無礼者! 私に向かってよくもそんな」
男「……何様だよ、おまえは」バタムッ
お嬢様「ちょ……本気なの!? あなた、本当に破滅させるわよ!」ドンドン
ドア「――――」シーン
お嬢様「な、なんなのよ、ちょっとからかっただけで、度量が狭すぎるわ」
お嬢様(……って、私なにムキになって。別に構わないじゃない、ただの暇潰しのつもりだったんだから)
お嬢様「そうよ、後悔なさい。私に逆らった人はみんな――ウグッ!?」ガクン
お嬢様(かっ、はっ、い……きがっ! な、なんでまた急に、い、いつもより、きつ……ぅ!)
お嬢様「……ぐ、ごほっ! げほっ! ごほっ!」
お嬢様(け、携帯! ……く、車の中だ。戻る余裕は? 無理、とても、ない)ヒューヒュー
お嬢様「イ、インターフォン……くらいなら……」ググ
お嬢様(って、なんて言って、助けを求めるのよ?)
お嬢様「男く……ん、本気で……怒ってたっぽい……しな」ゼーゼー
お嬢様(これは、本当、ダメ、かも。……意識が、遠く)ドサッ
お嬢様「……こ、こんな終わり……方も、私、みたいなのに……はっ……お似あ……――――」ガクッ
お嬢様「……う……ん」モゾ
お嬢様(……暗、い?)
???「おや、気づかれましたかな?」
お嬢様「セバ……ス。……そこに、いるの?」
お嬢様(……もう、苦しくない)
セバス「はい、左様でございます。抱えられているお嬢様を見た時は、正直肝を冷やしました」
お嬢様「……そう、ありがとう。命拾いしたわ――ってここは、どこなの?」
セバス「それはその、男殿のご自宅でございますな」
お嬢様「……え?」
お嬢様(そういえばセバス、今抱えられてって……)
セバス「あの少年がぐったりしたお嬢様を抱き抱えて外に飛び出してきたのですよ。おかげで処置が間に合いました」
お嬢様「処置……それはつまり……」
セバス「……はい。……踏まれて、いただきました」
――回想
男「……それは、本気で言ってるのか?」
セバス「……左様でございます」キリッ
男「こいつが実は死んだふりをしていて、あまつさえあんたと共謀してからかっているのではなく?」ジト
セバス(むぅ、血相を変えて助けようとしてくれた割には疑い深いですな)
セバス「これは誰にも知らせないでいただきたいのですが、お嬢様は十二歳の時より未知の難病を患っているのです」
男「……難病ってどんな?」
セバス「フィート・デュラビリティ症候群。発作が起きた時に誰かを踏まずにはいられなくなる恐ろしい病です」
男「……実際、あの状態を目にしなければ腹を抱えて笑っているところなんだが」
セバス「お気持ちはお察しします。が、そのまま放置しておくと、過呼吸と横隔膜の痙攣をもたらし、最悪の場合は死に至ります」
男「つまり、現在進行形で俺が尻に敷かれていることにも、ちゃんと意味があるわけだな?」
セバス「もちろんですとも。その証拠に、先ほどより呼吸が随分と落ち着いてきております」
男「……不可抗力的なDVとかタチ悪すぎだ。治す方法ってないのかよ」
セバス「過去に治った例が少数あるにはあるのですが」
男「はっきりとしたことは、わからないってわけか」ハァ
セバス「残念ながら」
男「今思ったんだけど、あんたが踏まれればよくね?」
セバス「出来ればそうして差し上げたいのですが、踏まれるためには色々と条件があるようでして」ポリポリ
男「……嫌過ぎる資格だ。発作の周期はどんなもんなんだ?」
セバス「それがその、一週間から二週間くらいだったはずのですが」
男「……あのさ、こんなことを確認するのも苦痛なんだが、俺は昨日ちゃんと踏まれたよな?」
セバス「はい、完膚無きまでに。私があのような目に遭わされたら立ち直れませんな」
男「……てめ、他人事だと思いやがって。……まあいい、でもそれが、なんだってこういう状況に陥るんだ?」
セバス「これは憶測ですが、過度のストレスに晒されたのでは」
男「ストレスだぁ? ちゃんと根拠はあるのか?」
セバス「発病の時に、そうしたことが重なりましたので、あながち無関係でないかと」
お嬢様「……そ、事情を話したのね」
セバス「おそれながら、あの少年には事情を知る資格があるかと」
お嬢様「うん、それはわかってる。……わかってるけど」
お嬢様(……幻滅されたかな。誰かを踏まずにはいられなくなる。本当に変態よね)
お嬢様「ねえ、セバス。私なんで、こんな病気になってしまったのかしら」
セバス「……お嬢様、それは」
お嬢様「みんなに迷惑かけて、嫌われて、狂った振りまでして、もう、疲れちゃった」グスン
セバス「……そのような弱気なことを仰らずに。信ずれば必ずいつか病が治る日が」
お嬢様「それっていつ?」
セバス「……それは」
男「ったく、らしくなくしおらしいじゃねえか」
お嬢様「男君……。……ふん、病人を介抱する甲斐性くらいはあなたにもあったのね」
男「まあな、だからと言って、てめえのついた嘘まで許した覚えはねえけど」
お嬢様「……まだ根に持ってるの。女々しい男ね」
男「おいこら、命の恩人に向かってそりゃないだろ」
お嬢様「……そう、よね。一応お礼は言っておくわ。ありがとう」
男「お、おぅ」
お嬢様「でも、それも今だけよ。みんながみんな、私から遠ざかっていく。そうに決まってる」
男「……なんだそりゃ、勝手に決めつけんな」
お嬢様「優しい兄もそうだった。私に踏まれているところを婚約者に目撃され、破局を迎えた」
男「そ、そりゃ、ご愁傷様ってか、タイミングが悪かっただけだろ」
お嬢様「仲のよかった男の子もいた。でも、病気のことを誰かに漏らされたらと思うと、事情はどうしても話せなかった」
男「その気持ちは、まぁ、わからないでもないけどよ」
お嬢様「だから、わたしは一所にはいられない。あなたみたいなのを見つけて、踏み躙っていくしかない」
男「……おまえ、泣いて」
お嬢様「少しでも負担にならないようダイエットは欠かさないわ。せめていい思いをさせてあげようと踏む質を向上させてもいる」
男(その集大成が、あの足芸ってわけか。くそっ、なんでだ! 素直に感動できない!)
お嬢様「でも、あなたに知られてしまった」
男「……あ」
男(……そうだ。俺は今、この女のとんでもない弱みを握ったんだ)
お嬢様「……おめでとう、男君。これで晴れて自由の身よ」クス
男(もう、脅される心配はない――でも)チラ
お嬢様「…………」ギュウウ
男(こいつの辛そうな表情を見てると……ああくそ、そんな顔、卑怯だろ)ジリジリ
セバス(……空気に徹している私の存在も、忘れないでいただきたい!)ビシィ
男「……ひとつだけ、確認したいんだけどさ」
お嬢様「……なにかしら」ゴシゴシ
男「おまえ、なんで俺にあんな真似したんだ?」
お嬢様「……なんでって、男の人は、ああすると喜ぶんでしょ?」クイ
男「そ、それは特殊な性癖の持ち主だろ!」
お嬢様「あら、しっかり堅くしてたじゃない」クスクス
男(ひ、否定したいが、否定できない!)ウガァァ
男「……ほ、他にやりようがあるだろ。あんなこと続けてたら、おまえいつか本当に襲われるぞ」
お嬢様「……別に、その時はその時よ」
男「おま、本気で言ってるのか?」
お嬢様「だって、命には変えられないでしょ?」
男「……なら今は? 今は発作を止めることはできてるじゃないか」
お嬢様「……だから、何度も言ってるでしょう? 私は踏まなきゃ生きていけない体なの!」
男「問題はそこだよ。おまえ自身、発作の原因に心当たりはないのか?」
お嬢様「……原因って」
男「セバスさんは、過剰なストレスじゃないかって言ってたけど、それが正しいのかおまえが一番わかるだろ」
お嬢様「さっきから、要はなにを言いたいの?」
男「だから、実際にさっき発作が起きた時、おまえは何を考えてたんだ?」
お嬢様「なにって……それは……っ!」キュピン
お嬢様(……あの時は、そう、怒った男君が私を拒絶していた)
男「……その顔、なにか心当たりがあるんだな?」キラーン
お嬢様「……いいえ、知らないわ」プイ
男「え、マジでか。いやでも、参考になる可能性もあるし聞いておきたいんだが……」
お嬢様「しつこいわね。知らないって言っているの」
男「おいおい、俺はおまえのために言ってるんだぞ?」
お嬢様(……仲違いが原因なら、男君に嫌われたことによるストレス? ……それは、裏返せば)
お嬢様「……ばっ、ばかばかしい!」カァァ
男「うぉ! いきなりなんだよ!」ビクビク
お嬢様「……別に、なんでもないわよ」
男「そ、そっか。じゃあ、念のためこれだけは言っておくけどよ」
お嬢様「……?」
男「……その、さ。……踏みたくなったら……無理せず連絡してくれよな」
お嬢様「…………え」キュン
男「こ、断っておくが! 人命救助でやむなく! そこんとこを忘れるなよ!」
お嬢様「……男君」
男「……ん、なんだよ」
お嬢様「本当に……これからも踏んでいいの?」
男「……治るまでの間だけだぞ」
お嬢様「…………」ウルウル
男「そ、そんな顔すんなって。本人が治るって信じないで、病気は治らねえぞ」
お嬢様「そう、そうよね」チラリ
男(……ん……ぉわっ!)サワサワ
お嬢様「ふふ、ごめんなさい。安心したせいかしらないけど、急に踏みたい気分になってきちゃった」スリスリ
男「……さ、早速かよ。まあ言い出しっぺだから、これくらい……うぐ」シュシュ
男(あれ、でも、心なしかタッチが前より繊細な気が……うぅ……く……)
お嬢様(ごめんね男君、嘘ついて。でも、あなただって悪いのよ? だって――)
――私を本気にさせちゃったんだから。
――fin
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