因果「だってぇ~新十郎ばっかり構ってるじゃーん」ブー
風守「好き……という感情はプログラムであるワタシには持ちえないものなので」
因果「じゃあさー」
因果「どうして刑務所で催眠にかかった新十郎に『風守』って打ったのぉー?」
風守「それは……現実を思い出せるように近しい人物の名前を…」
因果「じゃあさー『因果』でいいじゃんかさ~」
因果「ねぇーどーして~」パタパタ
風守「……うるさいです…」ムゥ
代行ID:1SQPZefQO
>>1ありがとうございます
風守「好き……と言いますけど、プログラムの集積存在である私には雌雄が無いので異性に対する恋愛感情は芽生えません」
因果「いまの時代になに言ってるのさー、ずっと駒守と暮らしてたからAIまで古くさくなっちゃったんじゃないの~?」
風守「……私はネットに流れる現時点での情報を解析出来るので、むしろ随一の新情報通です」
因果「それにさー、雌雄がなんとかって言ったけどさ~」
因果「ボクは新十郎のこと好きだよー、異性とか同性とか関係ないと思うんだけど」
風守「……たしかに、恋愛の枠組みである雌雄の形は変わってきているようですが」
風守「それでも私は、アナタの提起した問題に答えるならば―― 新十郎『二人とも、なに話してるんだ』
風守「!」ビクッ
風守「あ……新十郎様」
因果「えっとねえ、風守が新十郎のこっを好…うう゛ぇっ!?」
ドカンッ
風守「(変なことを言おうとしないでください……)」キッ
因果「じょ、冗談だよ風守……いたいなーもぉ」ヒリヒリ
新十郎「なんだ、取り込み中だったか」
風守「い、いえ……少し遊びに付き合っていただけなので」
因果「ちぇー、猫被っちゃって」
新十郎「そうか、なにもないなら良い」
新十郎「俺は少しお嬢さんのところに行ってくる」
因果「お嬢さん? またあの女ー?? まったく、探偵を便利屋かなにかと勘違いしてるんじゃないの~」パタパタ
新十郎「こっちにも見返りはあるんだ。暇なうちは話くらい聞いてやるさ」
新十郎「電話で聞いただけなら大したことじゃないらしい。因果と風守は留守番でもしていてくれ」
風守「了解しました」
因果「えぇーボクも連れていってよぉー」
新十郎「お前はなにするかわからんからな、すぐに帰ってくるから今日は我慢しろ」
因果「……はぁ~い」
――…
因果「風守はあの女のことどう思う?」
風守「あの女というと話の流れ上海勝 梨江となりますが。……JJシステム会長、海勝 麟六の一人娘と記憶してます」
因果「だぁかぁらーそういうことじゃなくてさぁ~」ハァ
因果「恋のライバルだよ。こ・い・の・ら・い・ば・る!」
風守「ですから、私はR.A.I.なので恋愛感情は…」
因果「はいはい、いいよそういうのはー」
因果「じゃあさ、とりあえず恋のライバルとしたら? どう思うの??」
風守「腑に落ちない点がいくつかありますが、話を円滑にすすめるためにその提案に乗りましょう」ハァ
風守「……器量があるとはいえ、新十郎様とお付き合いするには些か歳が若いと思います」
因果「風守だって子供じゃん」
風守「これは少女型のR.A.I.用疑似身体なので。私自身が子供というわけではありません」
因果「ふーん……」
風守「……なんですか」
因果「べっつに~」
因果「でも、あの女最近はいつも新十郎と会ってるよね」
風守「そうですね……ですが、私は寝食を共にしています」
因果「ふぅ~ん……」ニィ
風守「……なんですかその目は」
因果「わっかんないよ、新十郎が好きになったら歳の差なんて関係なかったりして」
風守「理知的で冷静沈着な新十郎様がまだまだ子供の海勝 梨江に恋心を抱くということは……」
因果「今日だってボクらを置いて一人で行っちゃったんだよ。実は二人きりになりたい口実だったりして」
風守「……アナタは、新十郎様と海勝 梨江を付き合わせたいのですか?」
因果「?」
因果「えー絶対やだよないない」
因果「う~ん」
因果「はいこの話はおしまいっ、新十郎はあの女のことはどうとも思ってないっ」パンパン
風守「まったく……」ハァ
因果「でもさー」
因果「風守って新十郎だけには"様"って付けるよね」
風守「……」
因果「みんなに"様"って付けるべきだよ新十郎だけ依怙贔屓ってずるいと思うけど」
風守「依怙贔屓ではありません。御主人としてお慕いしている意味を込めて様付けさせてもらっているだけ」
因果「ボクは先輩なんだけど?」
風守「……因果先輩そろそろお昼にしましょうか」
因果「うわ、すごい投げやり」
因果「新十郎は風守のこと嫌いじゃないと思うんだけどなぁ」
風守「」ピク
因果「身の世話とか仕事の手伝いとか嫌いな相手にはさせな… 風守「それは、好意があると捉えていいのでしょうか」
因果「っ、まあ……嫌いじゃないんだから…ちょっとは好きなんじゃないの」
風守「………………そうですか」
因果「なんだよいきなり顔を近づけてきてびっくりするなあ」
風守「因果先輩、留守番を頼まれているのでお昼は私が有りもので作りますね」
因果「え……あ、うん。ありがとう」
落ちると思いますけど朝食食べてきます。
年末は何分で落ちるんだろう
風守「冷蔵庫の中には……」
ガチャ
因果「御魂料理つくってよー」
風守「材料があれば」
因果「材料があるならボクが新鮮なうちに食べちゃうし」
風守「代案が無いなら麺があるので……あっ」
因果「? どうしたの」
風守「着信です……相手は…"海勝 梨江"」
因果「ええぇ、なんで海勝の娘から」
風守「わからない。でも取ります。私の右手を耳に当ててください」スッ
因果「……あー、もしもs 梨江『結城探偵にお取り継ぎ願います』
因果「……新十郎はただいま留守にしております~、ご用のある方は発信音の後に… 梨江『ふざけないで』
因果「冗談だよ冗談……風守といいどうして通じないかなー」
因果「風守。左手」
風守「口元に当てないと相手もよく聞こえないので」スッ
因果「もしもーし、聞こえてますか~」
梨江『聞こえているわ。ごめんなさいね冗談の通じない相手で』
因果「げー……」
風守「新十郎様は、海勝 梨江に呼ばれて外出なされたはずですが」
因果「そう。そうだった」
因果「新十郎はー、そっちに向かったはずですけどぉー」
梨江『えっ、私のところに?』
因果「話があるって出ていったから間違いないと思う」
梨江『そ、それはどうしてかしら……どうして私のところに?』
因果「しらないよ。ボクたちを放っておいて若い娘にお熱なんだよきっと」
梨江『お、おおおお熱ですって!?』
風守「因果。あまり適当な事は言わない方が」
因果「んー? ああそうだね」
因果「それじゃあそういうことだから~」
因果「……電話を切るときは?」
風守「左手と握手してください」
因果「はい、あくしゅ握手~」ニギッ
梨江『ちょっと、まだ話は終わってな… ガチャッ
風守「『ツー、ツー』」
因果「一家に一台、風守だね」ワーオ
風守「他にもメール機能や……」エヘン
因果「海勝の娘は新十郎に用があって呼び出したんだよね?」
風守「はい。新十郎様はそう告げられました」
風守「あるとするなら、海勝 梨江が約束を忘れているか……」
因果「新十郎がボク達に嘘を付いて出ていった」
因果「理由が無いよ理由がー」
風守「確かに。大体の時間を私たちと行動している彼が、他とコンタクトを取る様子も確認していない」
因果「まだ遠くに行っていないと思うし、監視カメラの映像を追っていけば新十郎を見つけられるんじゃないの」
風守「……いえ。新十郎様が私たちを置いていったということは必要が無いということ…」
風守「それが"邪魔だから"という理由であろうと私には詮索する気はありません」
因果「ボク達より大事なことってなにさ」
風守「わからない」
風守「人間にとっては異形の者と……所詮、AIなんですから…」
因果「……納得いかないなあ」ムゥ
因果「嫌われちゃったのかな……」
風守「……」
風守「そんなことはありません」
因果「風守?」
風守「私は、信じたい」
風守「行動を共にしてまだ短いですが、私なりに結城 新十郎の人となりは理解しているつもりです」
風守「なにか理由がある。と」
風守「……それに、私たちの杞憂で終わる可能性も否めませんし」
因果「……へぇ~」ニコニコ
風守「……なんですか」
因果「べっつにぃ~……『私は、信じたい(キリッ)』風守かぁっこいぃ~」パチパチ
風守「む……」
風守「……なんですか、『嫌われちゃったのかな……(ショボン)』因果も可愛いところありますね。ぱちぱち」
因果「むぅ~っ」
風守「なんですか……?」ムム
因果「じゃあ話を戻そうか」
因果「風守は新十郎のどこが好きなの?」
風守「……その話は終わったはず」
因果「さっきの話は終わったから、先に進んだ話をしてるんじゃ~ん。風守のばかー」
風守「……」
風守「そう、ですね……」
因果「あれ、意外と答えてくれそうな雰囲気」
風守「まあ良いでしょう。理知的で冷静沈着…は、さっき言ったかな」
風守「R.A.I.である私にも人と接するように気づかってくれたりするところとか」
因果「ところとかが?」
風守「……」
因果「そういうところが??」
風守「……」
風守「……好き、ですけど」
因果「へえぇ~」ニマ
風守「……なにか言いたいことがあるならどうぞ」
ポカ
因果「痛っ、僕の口より先に風守の手が出てるじゃんっ……もう」
因果「新十郎は~…」
因果(大)『……ああ見えて、というか意外でなくウブなところもあるから、AIを好きになるなんて倒錯めいた状態に陥る可能性だってあるわよお』クス
風守「……いきなり大きくならないでください」
因果(大)「実際、私が密着しても動揺する素振りもないし……もしかしたら本当に年下好きなのかもしれないわぁ」
風守「……マイペースな人」
因果(大)「だから、貴方にも勝ちの目はあるということよ」
風守「……助言ありがとうございます」
因果(大)「あら……でも」
因果(大)「R.A.I.って、夜の相手もこなせるんでしょう?」
風守「な……ま、まあ…不可能な事ではないですが」
風守「新十郎様は、そんな事望みません」
因果(大)「そう……」
因果『そうだよね~、新十郎ったら固いんだから』ヤレヤレ
風守「……アナタが柔軟飄々としすぎなんです」ハァ
因果「風守はもっとお洒落するべきだよ」
風守「お洒落……ですか?」
因果「あの金塊が見つかった"日輪の会"で着ていた服とかさ、新十郎も褒めていたじゃんかー」
風守「そう……でしたね。AIといえど着飾るのはマンネリを防ぎますし、意外と楽しいものであったりするかも」
因果「でしょ~? だから、新十郎が帰ってきたときに可愛い風守が迎えてくれたらきっと喜ぶと思うんだ」
風守「……そうでしょうか」
因果「間違いないって、"最後の名探偵"結城新十郎の"助手"であるボクが言うんだから」
風守「新十郎様に、喜んでいただけるのなら…」
風守「……日頃の感謝の意味も込めて…」
風守「では因果もお洒落を」
因果「ボク? ボクは今のままで十分だよ、普段から新十郎の役に立ってるし」エヘン
風守「……」ジトー
アンゴSSとか支援せざるを得ないな
――…カァー、カァー
因果「もう夕方だよ、新十郎なにやってるのさ。すぐに帰るって言ったのに……」
風守「……」
因果「風守だってお洒落して待ってるのに……」
風守「……結局は私たちの独りよがりなのでは」
因果「違うよ、風守だって言ったじゃないか『信じる』って」
風守「……『嫌われた』と悲観していたのはアナタ」
因果「……ごめんね風守…」
風守「……謝らないで。私も反省する身ですから」
因果「いま着てるそれ、似合ってる」
風守「……どうも」
因果「髪型は色々考えたけど、やっぱりいつものに落ち着いたよね」
風守「ええ。一部だけ普段と変える事で、違いがわかりやすくなるとネットで見ました」
因果「こんなに可愛い風守が待ってるのに……新十郎のばか…」
新十郎『誰がばかだって?』
風守「新十郎様っ!」
新十郎『すまない……予定より大分遅れた』ハァ
因果「しんじゅーろーっ!」ダキッ
新十郎「っと、どうしたんだ一体」
新十郎「少しは遅くなったが、一応外出すると行って半日くらいしか経っていないじゃないか」
因果「だってさー、新十郎が海勝の娘にお熱で約束は嘘で御魂料理が食べられなくてさー」
新十郎「言いたい事は頭の中で整理してから頼む……」
風守「新十郎様……」
新十郎「ああ、風守。因果の面倒、大変だったろう」
風守「いえ……それは別に… 新十郎「おっ」
新十郎「おめかししたのか? 似合ってるぞ」
風守「っ」
風守「……ありがとうございます」ニコ
新十郎「? はは、どうしたんだ二人供。今日はやけに感傷的に見えるが」
因果「いいよもう、新十郎が帰ってきたしっ」
風守「はい。……おかえりなさい、新十郎様」
新十郎「? まあ、いいか」ポリ
新十郎「ああ、ただいま……二人とも」ナデ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
風守「新十郎様。新十郎様がお出になられた後に、海勝 梨江からお電話が入りまして」
新十郎「お嬢さんから?」
新十郎「……で、なんか言っていたか」
風守「新十郎様に取り継ぐよう頼まれたので、既に海勝 梨江ご本人のお宅に向かわれた。と」
新十郎「そうか……だから今日は門の前で待っていたんだな」ハァ
因果「ねえー、どうして約束したなんて嘘ついたのさ~」
新十郎「ちょっと、理由があってな…」
新十郎「……お嬢さん相手なら、約束事を理由に家を離れても違和感がないと思ってな」
因果「だーかーらー、それは嘘をつく理由にならないじゃ~ん」
新十郎「いや、海勝の屋敷に出向いたのは本当なんだ」
風守「……どういうことでしょうか?」
新十郎「実はな……」ガサッ
新十郎「お前らへの……その、なんだ」
新十郎「……プレゼントだ」
因果&風守「!」
新十郎「……やっぱり照れるな。やめるか」スッ
因果「いややめないでよ! ボクも風守も少し驚いただけだからっ、ねっ? 風守」
風守「はいっ、因果先輩の言う通り、少し処理が追い付かなかっただけです!」
新十郎「因果先輩?……まあ、大したものじゃないからあまり期待するな」
新十郎「……そうだな、どうせだ。一緒に渡すとするか」
因果「? いま渡せば良いじゃん」
新十郎「少しだけ歩いてもらうぞ、いいか?」
風守「構いませんが……?」
新十郎「なに、歩くのはタクシーに乗るまでと下りて少しくらいさ」
――…
【海勝 屋敷】
因果「ええぇ、どうして海勝の家なんかに来たの新十郎っ?」
梨江『こんばんわ。本日二回目の挨拶ですね、結城探偵』ニコ
梨江「……ずいぶんお洒落ないでたちね? なにか会合でもあったの??」
風守「いえ。お気になさらずに」
でもノイタミナって基本2期無いんだよね
麟六『いらっしゃい。歓迎するよ』
因果「……」ジー
風守「……」ペコ
麟六「はは……嫌われてしまったかな」
新十郎「馴れないところに来て少し、落ち着かないだけですよ」
麟六「結城新十郎。君も今回、多少僕の力を借りているといっても、普段通りにしてくれるといい」
新十郎「……お前がそう言うならそうさせてもらおう」
新十郎「因果、お前へのプレゼントというのは…」
新十郎「……御魂だ」
因果(大)『あらぁ、貴方にしてはこの上ないプレゼントじゃない……』ペロ
麟六「結城探偵は今日一日、まるで子供に物を与える父親のように熱心に考えていたようだよ」
梨江「父親……お子さんが二人、ということね」チラ
風守「……」
梨江「見た目は可愛い女の子だけど…」
梨江「でもR.A.I.だし、人間の女の子じゃないんだから……」ボソ
新十郎「聞こえているぞ。R.A.I.だろうが人間だろうが知性があればなにが違うんだ」
風守「新十郎様……」
梨江「……そういえば、R.A.I.は元々愛玩人形として扱われていたようですよね」
新十郎「どうしたんだ、お嬢さん」
梨江「……ごめんなさい。非礼は侘びます」
梨江「でも、結城探偵にははやく人間の女性にも目を向けてほしいと思いまして」
新十郎「ん? ああ、今はそんな余裕無いな」
新十郎「二人の世話をしないといけないからな」
新十郎「ああ、風守にはむしろ身の回りの世話を焼いてもらってるが」
因果(大)「風守は結城新十郎の内縁の妻みたいなものだから」
因果(大)「まあ私のモノだけど」クス
ギュウ
梨江「は、破廉恥よ人前でっ」
因果(大)「あら、お子様にはまだ早いかしら」
梨江「なっ……こ、子供だって見てるのよ!」
風守「私は子供じゃありませんが……」
BRSは全八話だぞ
――…
新十郎「……どうだ、久しぶりの御霊は?」
因果(大)「ええ、とっても満足よ……」
因果『ありがとう新十郎っ』ニィ
新十郎「ああ」
新十郎「次は風守だな」
風守「私なんかにプレゼントだなんて……」
新十郎「遠慮するな。普段からよくやってくれている」
新十郎「嫌なら"給料"という形で渡しても良い。物品支給だがな」
風守「……」
風守「いえ、"プレゼント"が、良いです」
新十郎「そうか」ニコ
新十郎「まずは……さっき家でも見せたこの箱。開けてみてくれ」
風守「……」ガサ
風守「トランジスタにダイオード……他にもたくさん」
新十郎「前にメンテナンス用の半導体素子があれば良いと溢していただろう? 喜んでくれるかと思ってな」
風守「とても嬉しいです……ですが、どれも今の時代、かなり値が張るものばかりで」
新十郎「たまのプレゼントの予算くらい工面出来ない男に見えるのか? まあ、大分財布は軽くなったが」
風守「……ありがとうございます」クス
いろいろと残念な風守だな
新十郎「もうひとつのプレゼントは……」チラ
麟六「ああ。こちらで用意させてある」
メイド長『暗幕を開けてください』
ザッ ザッ ザッ
ズラーーーーーーーーーーーーーッ
風守「これは……」
風守「洋服に靴、帽子やバッグ……」
麟六「ええと……少し多すぎないかな?」タラ
メイド長「そうでしょうか? 女の子ですもの。これくらいあっても困ることはないと思いまして」フフ
麟六「はは……」ハァ
麟六「結城新十郎、半導体素子に衣類。これで頼まれていた分、全てだ」
新十郎「すまないな。借りは約束通り別件で返す」
風守「すごい……こんなにたくさん」
新十郎「ここのメイド長にプレゼントの事を話したら『若い女の子へのプレゼントはこれに決まってます』と言って聞かなくて…」
新十郎「……風守、因果。これからもよろしくな」
因果&風守「うんっ(はいっ)」
新十郎「……これ全部、ウチのどこに仕舞うんだ……?」ハハ…
――…【とある日】
因果「しんじゅうろーボクもお洒落しーたーい~」
新十郎「無茶言うな……クローゼットを買い揃える分でもう財布を持つ必要が無いくらい金欠なんだ」ヒソ
因果「ちぇー、風守ばっかり洋服や下着…」
因果「……ていうか、R.A.I.にパンツなんて必要なのぉ? ボクですら数枚しか持ってないのに~」ブンブン
新十郎「……俺に触れないでくれ」
風守「朝食の準備出来ました」
新十郎「ありがとう、いま行くよ」
因果「ねえ新十郎ってばー」ダキッ
新十郎「近いうちに御魂を捕食できるよう事件に介入するから今のところは我慢しろ」
因果「エプロンまで何枚もあるんだ、ボクのパンツより多いよ……」
新十郎「……わかった、今度お前の服も買ってやるから…」ハァ
新十郎「良い匂いだ」
風守「今日のハムは小田山 新から送られてきた高級なものなので、美味しいと思います」
新十郎「ああ、夜長姫の販売業者だったか」
因果「良いなぁ風守……あっ」
因果「そういえば、風守が新十郎のこと好… 風守「あまり変なことを言うと"新情報拡散防止法"に引っかかりますよ」キラン
因果「その法律って、個人間にも適用されるの? おっかないなぁ風守は」
風守「はい、新十郎様。コーヒーでよろしいですか?」
新十郎「ありがとう。コーヒーで良い…」
新十郎「……そういえば、どうして風守は俺に様を付けるんだ?」
風守「それは…」
風守『……お慕いしてますから』ニコ
<了>
あれ、最後見えねえよ
構想的には>>1000までかかりそうな感じで風守の自覚があるかどうかの恋愛感情を書こうかと思いましたが、それだと日を跨ぐことになりそうなので
乙です。
睡眠不足で頭痛が痛いので、仮眠をとる都合でまた別の機会に立てようかと
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
風守回から一気に引き込まれたなぁ
ほ
もう寝るのかよ
保守ありがとうございます
8:10あたりから投下していきます。
キタ――(゚∀゚)――!!
ほっしゅ
風守ちゃんペロペロ
風守「あっ、あの…」
風守「……お慕いというのは… 因果『"御主人として"慕っているんだよね』
風守「え……」
風守「……」コホン
風守「そういうことです」キリッ
新十郎「言わなくても大体察する事は出来たが……そうか、俺としてはもう少し距離感は近いつもりでいたんだが」
風守「えっ」
風守「距離感が近い存在……ですか?」
新十郎「改めて言うのも難だが……」
新十郎「……家族、とか…な」ポリ
風守「家族……」
新十郎「でもお前には既に家族がいたよな」
風守「……はい、光子…佐々 光子とは今でも連絡を取っています」
風守「ですが……」
新十郎「いや、無理に合わせなくてもいい」
新十郎「今日は大晦日だ。因果が行きたがっていたから、久しぶりに参拝にでも行こうと思うんだがどうだ?」
因果「本当!? 最近神様を相手にしたから御利益が減ったかもしんないんだよねえー」ナムナム
風守「アナタはそこまで殊勝な性格ではなかったはずだけど…」
風守「……距離感、家族……ですか」フム
キタ――(゚∀゚)――!!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
支援
保守
――…【佐久間神社】
ワイワイ ガヤガヤ
新十郎「ったく、今日は比較的暖かいから良いが。こんな寒い季節によくもまあこれだけの人間が集まるもんだ」
因果「見てー! 新十郎! 鳥居だよーおっきぃーっ!」
風守「鳥居の役目というのは……」チラ
新十郎「……おかしいな」
風守「新十郎様?」
新十郎「あの鳥居、ずっと前に来た時は"注連縄"があったはずなんだが……」
因果「しめなわー?」
因果「ほうほう……で、シメナワってなに?」
風守「……見ると、たしかに注連縄が無い見たいですね。変色している部位は前に注連縄があった痕……でしょうか」
因果「ねえねえ~、シメナワってなにぃー?」クルクル
新十郎「まあ、考えたって始まらないさ。先に進もう」
因果「だぁかぁら~閉め名和ってなんなのさあ~っ!」ピョンピョン
ザッ ザッ
新十郎「どうだ? 初めて着る振袖は」
風守「動作自体は鈍くなりますが、思っていたほど通気性も悪くありませんし……これが様式美というものです。趣を感じます」
新十郎「趣か……人間でも最近はわかるやつが減ってきている感覚だ」
因果『すっげー! お地蔵の頭ふっとんでるよ新十郎ーっ!!』
新十郎「……」ハァ
新十郎「あいつにお前の爪の垢でも飲ませてやりたいよ」
風守「新十郎様からいただいたメンテナンス用品のおかげで、身体に埃などはたまらないようにしていますが……」
新十郎「……そうか」
新十郎「風守も、もう少し色々知る必要があるみたいだな」ポン
ナデ
風守「?」
――…
新十郎「……頭が取れている地蔵…か」
風守「取れているというより破壊された用ですね」スキャン中
風守「……鈍器のようなもので強く叩かれた痕です」
因果『わ~っ、こっちは犬っぽいやつの頭がバーンってなってるよ新十郎~っ!!』
新十郎「……やはりアイツにも色々と教えておく必要がありそうだ」ハァ
風守「こっちでは"灯籠"が破壊されています」
新十郎「位置関係的には灯籠の先に狛犬……か」
新十郎「鳥居→仏像→灯籠→狛犬……鳥居は破壊されていると確定出来ないが、今のところはここらがおかしい」
風守「"今のところ"というと、まだなにかが破壊されている。と?」
新十郎「なに、職業柄、不自然なものがあればなにかと付けて結びつけたくなるんだ」
新十郎「今ある情報では関連性が薄いからな。あといくつか出てきてくれると分かりやすいんだが」
風守「なるほど……病気ですか」
新十郎「そんな神妙な顔をして言わないでくれ。まるで深刻な病みたいじゃないか」
――…
因果「新十郎ーあれは~?」
新十郎「ん? ああ、"手水舎"だな」
因果「ちょうずや?」
『身を清めるために手などを灌ぎ清めるための施設ですよ』
因果「?」
ほあ
因果「おねーさん誰?」
佐久間次愛(つぐあ)「お姉さんはここで巫女をやっているのよ」
【佐久間家 次女】
―――――――――
因果「みこ? あー巫女さんっ!」ビシッ
新十郎「こら、指を指すな」
新十郎「すみません……」
次愛「いえ、元気なお子さんですね」クス
新十郎「美人の巫女さんなんて初めて見ましたよ……おっと」
新十郎「失礼……」
次愛「ははは……ありがとうございます」ニコ
風守「『検索中……』うぃーん」
風守「佐久間神社の"美人三つ子"その一人。佐久間次愛さんですね」
次愛「とても可愛いお嬢さんですね」
因果「内縁の妻だよっ むぐっ!?」
次愛「えっ」
新十郎「コイツの言うことは気にしないでください……」ハハ
『ちょっと姉さん、人手足りないんだから。売り場に戻ってよ』
次愛「あら、ごめんなさい三菜美ちゃん」
新十郎「こちらの片は……」
次愛「妹の……」
佐久間 美菜美「お話中すみません。職務の方が忙しいので連れていきますね」ニコ
【佐久間家 三女】
―――――――――
因果「巫女さんってみんな優しいイメージがあったけど、風守みたいに怖い巫女さんもいるんだねえ」ヒュー
風守「……むぅ」
新十郎「だが見た目も風守のように整っているじゃないか。風守を入れて美人4姉妹でもいけるんじゃないか」
風守「R.A.I.なので目鼻立ちが整っているのは普通で…」
新十郎「褒めているんだから額面通りに受けとれ」ハァ
『残念ですが、ウチは既に4姉妹なんですよ』
佐久間 二十一(はたひと)「どうも。ここで神主をやっている佐久間二十一と申します」スッ
【佐久間家 当主】
―――――――――
因果「はたひと?変な名前ー」
新十郎「コラ、因果に言われたくないだろう」
因果「なんでー? "因果"かっこいいじゃんかぁー」ブー
二十一「そちらは……親戚のお子さんかなにかで」
新十郎「実は……先ほど娘さんに親子と間違えられたので、思っているより老けて見えるのかと心配しました」
二十一「なに、父親というものはもう少し顔付きに深みが出るものです」
因果「しんじゅうろー深みが無いんだってー。や~い」
新十郎「(……因果め、後で覚えてろよ)」ボソ
風守「新十郎様の顔のバランスはある程度整っているので、平均よりも美的には格好良いと言えますよ」
新十郎「風守……フォローありがとう」ハァ
新十郎「しかし……」
新十郎「先ほど仰っていた"既に4姉妹"というのは? "美人三つ子"の上か下にもう一人女の子が?」
二十一「ええ。あの子達の上に一人、娘がいましてね」
新十郎「それなら"美人4姉妹"として噂に上がっているはずですが……」
新十郎「……そうですか、すみません」
二十一「貴方は察しが良いようだ……そうです、お考えのとうり、既に長女は故人となっています」
新十郎「すみません……」
二十一「私から振った話ですから。気になさらず」
因果「なんで死んだってわかったの? ただ一人だけブs… むぐっ」
因果「……」ジーッ
風守「なんですかその目は」ジト
風守「人の気持ちを慮ることを覚えてください」ムゥ
風守「……新十郎様」
新十郎「? どうした」
二十一「新十郎……様?」
新十郎「はは……こちらの話で。今度やる劇の役になりきってるんですよ」
風守「ここの柄杓。4本とも柄の部分が折れて短くなってます」
新十郎「……たしかに。なら、次は神具としての鈴…あたりか」
二十一「次……とは?」
新十郎「はい。鳥居から参道まで、順に神社の物が破損されている事に気がついたんです」
新十郎「このままいくと次は"鈴"あたり、かと」
二十一「……お気づきになられましたか」
新十郎「それでは……やはり」
二十一「ええ、仰る通り。毎年、年を越える時間になると神社縁の物が壊されるんです」
新十郎「……というと、次に犯行が行われるとすれば今日の深夜…」
ほ
新十郎「……因果、風守。俺は少し詳しい話を聞くから、向こうの売店で御神籤でも引いて時間を潰してくれ」スッ
因果「おみくじ?」
風守「その年の運勢がわかる紙……を引くんです」
因果「その年の運勢がわかる!? なにそれスゴいじゃんはやく行こうよ風守っ」ニギッ
風守「あ……ちょっと」
風守「新十郎様、それでは行ってきます」ペコ
ピューッ
二十一「はっはっは。子供は元気が一番だ」
新十郎「少し元気すぎますが……」
――…
因果「おおーっ! 凶だ!凶だよ風守っ!」
風守「私は……大吉です」
因果「スゴいの? あれ、"恋愛運"って書いてあるけど」
風守「恋愛運……」
『あら、さっきのぼくとお嬢さん』
風守「?」
ほ
次愛「どう? 今年の運勢は」ニコ
風守「ええと……」
因果「風守っ、恋愛運に『すったもんだあって成就する』って書いてある」
風守「成就する……」
因果「新十郎との恋も実るってことだよね? やったじゃん風守」パチパチ
風守「茶化さないで……いまメモリーに入れてますから」
次愛「新十郎って、さっきの男の人? だったよね」
因果「そう、風守が好きって認めないけどその新十郎を風守が好きなんだ」
風守「またアナタは……」
次愛「ふふ、良いじゃない。好きな人がいるって。お姉さんも応援するから、頑張って。ね?」
風守「……だから…」
風守「……」
風守「……応援、ありがとうございます」ペコ
次愛「本当、可愛いお嬢さんね」クス
10分ギリギリってところじゃね?
目安だから。5分間隔で保守しとけばおちない
次愛「お嬢さん、風守ちゃんっていうの?」
風守「はい、遅ればせながら風守といいます」ペコ
次愛「礼儀正しいし、風守ちゃんみたいな妹が欲しいなあ」
風守「いえ……過大評価です」
次愛「そうね……風守ちゃんはもう少し愛想を良くしてみたらもっと新十郎さんも好きになるんじゃないかな」
風守「愛想よく……」
次愛「いっそのこと"抱きつく"とか、"好きっ"とか言ってみたらどう?」
風守「抱きつく……好き、という…」
次愛「そうだ」パンッ
次愛「妹の四心が恋愛運を上げる祝詞を謳ってくれるから。いま連れてくるね」ニコ
風守「四心さん……」
佐久間 四心(しここ)「次愛姉さん……いきなり連れてきてなんですか?」
【佐久間家 四女】
―――――――――
ドピュッ
次愛「四心ちゃん、風守ちゃんに祝詞謳ってあげて」ニコッ
四心「……この子に?」
風守「いえ、ご迷惑なら……」
四心「……いい。やるから」
次愛「四心ちゃん無愛想だけど良い子だから」
四心「姉さん、余計なことを言わないで」
風守「……」
因果「『この無愛想なところワタシに似てるかも……』って思ってるでしょ?」ププッ
風守「……」ムゥ
――…
四心「~♪」クルッ
ズルッ
四心「っ?」
ダキッ
新十郎『っと……大丈夫だったか?』
四心「っ、ぁ……」
四心「…………はい、だい、じょうぶ……です」カァ
風守「……恋愛運を上げる祝詞とは謳い手自身の恋愛運を上げるものなのでしょうか…」ジー
次愛「あれ? どうしてかなぁあはは」
新十郎「二十一さんとの話を終えて来てみれば……よいしょっ」
四心「ぁ……」
四心「……どう、も」ペコ
新十郎「……誰かに似ているな…」
風守「新十郎様もですか。ワタシも過去に登録した人解析ルーティンの中に類似したデータが……」
因果「あーっ、"泉ちゃん"だっ!」
新十郎「なるほど検察庁の……眼鏡を外して可愛らしさを上げたらこの子みたいになりそうだな」
風守「目鼻の配置が虎山 泉に類似してます」
四心「……?」
『久しぶりに見たと思えば、どうして私の名前が上がっているんですか』
因果「げっ」
新十郎「……」ハァ
次愛「四心ちゃんに似てる人が来たよ四心ちゃん」
四心「私、こんなに険しい顔してないと思うけど……」
虎山 泉『まったく。貴方達は会う度に人を茶化すのをやめなさい』
【検察庁連合調整部 検事】
―――――――――――――
泉ちゃんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
泉ちゃんktkr
『きゃーっ、大吉よ大吉っ!』キャッキャ
新十郎「……この声は」
泉「海勝 梨江さんとも先ほど出くわしまして」
海勝 梨江「あっ、結城探偵…」
【海勝 麟六の一人娘】
―――――――――――
梨江「……おみくじのお告げ、早速当たってるかも……」ゴク
新十郎「御神籤ってのは、年が変わる前に引くもんなんですか?」
次愛「納め引きという事で」ニコ
新十郎「もうあと数時間で終わりなんだけどな……今年」
梨江「ゆ、結城探偵っ」
新十郎「……どうしましたお嬢さん」
梨江「あ、あそこの手水舎に行きましょうかっ」ビシッ
泉「デートの誘いに手水舎を選ぶとは初めて聞きました。さすが海勝会長の一人娘、常識にとらわれませんね」クイッ
因果「……相変わらずの麟六バカ」ボソ
ほ
保守
梨江「ほらっ、行きましょうよ結城探偵っ」ニギッ
風守「ぁ……」
新十郎「ちょっ、ちょっと待ってくれ」
風守「……ぇと」
風守「……」
風守「新十郎様っ」
ダキッ
新十郎「風守?」
風守「……」ギュー
新十郎「……」
新十郎「お嬢さん、手水舎には別の機会に行かせてもらいます」
新十郎「内縁の妻……らしい、人間に腰を抱き締められたら流石に動けない」
ナデ
風守「……新十郎様」
因果「(風守やっるー)」ワオー
新十郎「じゃあ風守、因果。拝殿の方に用があるから向かうぞ」
梨江「次の機会って……手水舎に行く機会なんて年に一度くらいしかないじゃない」プン
泉「お嬢様はあの男のどこが気いったのだろうか……少し理解に苦しむ」
【拝殿】
新十郎「拝殿に来たのは他でもない」
因果「わかったお賽銭を投げるんでしょっ!?」
風守「新十郎様の予想では次に破壊される可能性があるのは神具である鈴であるかもしれないと」
新十郎「残念だか少し外れていた」
新十郎「見えるだろう? 鈴が。……その下だ」
風守「下?」チラ
因果「"賽銭箱"? やっぱりお賽銭を入れるんだね新十郎おかねお金~」
新十郎「その賽銭箱。正面をよく見てくれ」
風守「正面……なにか、補修された後がありますね」
新十郎「そうだ。柄杓の次に壊されたのは"賽銭箱"だ」
新十郎「そして、鳥居から参道の地蔵……柄杓に賽銭箱と、一本の線で結ぶとおのずと次の破壊対象が予測出来る」
風守「拝殿の先……本殿の"御神体"」
新十郎「おそらくな。今年は間違いなく御神体を狙ってくるだろう」
風守「そうか……」
風守「それで、虎山 泉が…」
風守「だけど事件性があるとはいえ所轄の警察に任せれば良いだけで、検察庁が出向くようなものでもないような気が」
新十郎「泉ちゃんがわざわざ来るという事は理由は一つしかないだろう」
『やあ、結城新十郎。君も来ていたのか、梨江が迷惑をかけていなければいいが』
新十郎「どうして社格の低いこの神社にお嬢さんが来たのかと思えば……お前が手を入れたのか」
海勝 麟六『邪推はやめてくれ。今日は"たまたま"こちらの仕事と梨江の個人行動が被っただけさ』
【JJシステム会長 メディア王】
―――――――――――――――
麟六「それと、今回の事件はわざわざ私が手を出す必要も無さそうだ」
新十郎「……なに?」
新十郎「手を出す必要が無いとはどういう事だ」
麟六『そのままの意味だよ』
麟六『今年は破壊事件は起こらない……いや、今年どころか来年からも起こることは無いからだ』
新十郎「なぜそんな事が言えるっ」
麟六『いま僕は特設したミニシアター並の大きさのモニターに映っているんだろう』
麟六『とにかく、今は話すことは無い。と言っておくとするよ』
新十郎「……思わせ振りな事を言いやがって」
麟六『……そうだ、一つだけ言っておこう』
麟六『注連縄の件だが…… 新十郎「必要無い」
麟六『……』
新十郎「事件を解く気がないならさっさと退場願おうか。海勝 麟六」
麟六『ああ……そうすることにするよ』
麟六『梨江が暴走しないようよろしくたのむよ』
新十郎「それこそ注連縄でも用意してくれたら手綱代わりになるんだけどな」
麟六『……じゃじゃ馬も気を許した相手には手綱が無くとも大人しく従うものだ』ニコ
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