しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」 (937)

・クレヨンしんちゃんとポケモンSMのクロスオーバーSS
・ストーリーの流れはムーン版準拠。カットしている場面(スクールやジガルデ等)や設定改変、シナリオ改変、キャラ崩壊、敵の手持ちの変更あり
・戦闘描写も適当に書いているので技構成など相当ガバガバです
・ネタバレが多いのでご注意ください
・取り扱っている作品が作品なので、下ネタ多し

次レスからスタートです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496394783

…… …… ……
【プロローグ】
…… …… ……

カスカベ地方・空港

『アローラ地方のククイ博士から連絡です』

ひろし「おっ、博士から連絡だ」カタカタ

ひろし「あ、どうもこんばんはー……じゃなくて、こんにちは」

ノートPC『…………。 …………?』

ひろし「しんのすけですか? みさえ、しんのすけは?」

みさえ「あれ? さっきまでここにいたはずなんだけど……どこ行ったのかしら?」

ひろし「オイオイ……。スミマセン、ちょっと待っててくれますか?」

ノートPC『……。 …………』

みさえ「しんのすけー? どこにいるのー?」

しんのすけ「おねいさーん! 機内食はきのみ派? ポフィン派? それともオ・ラ・派?」

げ    ん

こ    つ

しんのすけ「」

みさえ「さっきまでみんなと別れて落ち込んでたと思ったらすぐナンパして! ポジティブなのかなんなのか……」

ひまわり「ケッ!」

ひろし「おっ、きたきた。すぐ代わります」

ひろし「しんのすけ、向こうでお世話になるククイ博士だ」

しんのすけ「ほーい」

ククイ博士『やあ、こんばんは! いよいよアローラにやってくるね!』

しんのすけ「いやぁ、とーちゃんがお仕事の都合で転勤になって、一家揃って二度目のお引越しだけど、忙しくてまいっちゃうよね」

ひろし「余計なことは言わなくていいの!」

ククイ博士『ハハハ……。大丈夫、アローラはみんな大らかで楽しいところだぜ! 友達もいっぱいできるさ』

ククイ博士『さて、アローラは地続きのカスカベ地方とは真逆で、いくつかの島が集まって出来ている地方。それが理由なのか珍しいポケモンばかりだぜ!』

ククイ博士『そう! アローラにも、ポケットモンスター――縮めて『ポケモン』がたくさんいる! ポケモンは本当に不思議な生き物でね――』

ポンッ

イワンコ『ワンワンッ!』

ククイ博士『草むらや洞窟、空、海……いたるところにいて、ぼくたちはポケモンの力を借りたり、助けあったり、ポケモントレーナーとしてポケモンを戦わせたりするんだ!』

イワンコ『ワン!』

ククイ『イワンコ、大事な話だからね。遊ぶのは待っててくれるかい? さて、みんなに紹介するから……』

ククイ博士『しんのすけ……? ぉーい、さっきから顔がこっち向いてないけど……』

しんのすけ「ZZZ……」

みさえ「こらっ、博士が話しているのに寝ちゃダメでしょ! スミマセン……」

ククイ博士『いえいえ、いいんですよ。僕の言葉はしんのすけにとって、さいみんじゅつになっちゃったかな?』

ククイ博士『それじゃあ、こっちに着いたら、僕と一緒に来てみんなに紹介してもらおうかな』

みさえ「はい、よろしくお願いします」

ククイ博士『じゃ、みんなの到着を、楽しみに待ってますよ!』

プツン!

ひろし「……おっと、そろそろフライトの時間だ」

みさえ「ほらしんのすけ、起きなさい! 行くわよ!」


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

クレヨンしんちゃん×ポケットモンスター サンムーン
嵐を呼ぶゼンリョク! アローラ地方大冒険!

OPテーマ「オラはにんきもの」

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

…… …… ……
【メレメレ島編】
…… …… ……

アローラ地方
メレメレ島 自宅

ひろし「輝く太陽!」

みさえ「見たことのない姿のポケモン!」

しんのすけ「ボン! キュッ! ボン! なアローラのおねいさん!」

ひろし「来たぜ!」

野原一家「「「アローラ地方!!」」」

シロ(ペロッパフ)「アンッ!」

みさえ「さ、みんな、荷物の片付けしちゃうわよ!」

ひろし「ようし、早いとこ片付けて、アローラでしか見られないポケモンを見に行こうぜ!」

しんのすけ「じゃ、オラビーチに行っておねいさんを……」

ギュウウゥ……

しんのすけ「いれれれれ!」

みさえ「アンタはパパのお手伝いをするの!」

しんのすけ「ほ、ほひゃい……」

ピンポーン!

みさえ「あら? 誰かしら?」

ひろし「ククイ博士じゃないのか?」

みさえ「はーい!」

ガチャ

ククイ博士「お邪魔します!」

みさえ「あら、博士!」

ククイ博士「野原さん、あらためまして! ククイと申します。ようこそ、アローラへ!」

ひろし「あ、どうもどうも、ククイ博士」

みさえ&ひろし(は、裸の上に白衣って……。一歩間違えたら変質者だぞ)

ククイ博士「やぁ、しんのすけ!」

しんのすけ「よ!」

ククイ博士「僕がククイです! よろしく! アローラ地方への長旅、おつかれさま! 時差ボケは大丈夫かい?」

しんのすけ「ばあさんや、飯はまだかのぅ。じいさんや、さっき食べたじゃありませんか」

ひろし「そういう意味じゃねぇよ」

ククイ博士「アローラとカスカベは遠く離れているからね。こっちは昼で驚いただろ?」

みさえ「ええ、なんか変な気分ですね。夜起きちゃったらどうしようかとホホホ……」

しんのすけ「いつも夜ふかしして『ふぞろいのチーゴのみ』見てるくせに」

みさえ「なんか言った?」ギロッ

しんのすけ「いえ、なんも!」

ククイ博士「さて、しんのすけ! せっかくだから隣町に行こうぜ! みんなにしんのすけのこと、紹介しなくっちゃな!」

みさえ「あらーいいじゃない。行ってきたら、しんちゃん」

しんのすけ「えーっ? オラ、これから自室のお片付けしなくちゃいけないので……」

ひろし「うちにお前の部屋のスペースなんてねぇよ」

ククイ博士「そう言うなって。ほら、みんな君が来るの楽しみにしてるんだから、行こうぜ!」グイグイ

しんのすけ「いやーん! ハカセのケダモノぉぉっ」

みさえ「それじゃあよろしくおねがいしまーす」ペコリ

ひろし「しんのすけ、友達と会ったらアローラって挨拶するんだぞ」

1番道路

ククイ博士「さてと! ポケットモンスターの楽園、アローラ地方にようこそ! アローラでも、人はポケモンと力をあわせ、暮らしている」

ククイ博士「なにより……ポケモンがいれば、どこにだって行ける! さあ! リリィタウンはこっちからが近いぜ」

ククイ博士「そういえば、しんのすけ、君はまだ自分のポケモンを持ってないんだろ?」

しんのすけ「まーね、シロがいるけどちょっと違うし」

ククイ博士「そうか、君も11歳になったら、しまキングからポケモンを貰うんだよ。今から楽しみになってくるんじゃないかな?」

しんのすけ「しまキング?」

ククイ博士「ああ、しまキングはね、ポケモンを戦わせたら敵なしのポケモントレーナーさ! リリィタウンでは冒険する子供のために、しまキングがポケモンをくれるんだ」

しんのすけ「ファイヤーとかサンダーとかボンバーとか?」

ククイ博士「ハハハ、さすがにそういうポケモンは持ってないかなぁ。あと、ボンバーっていうポケモンは聞いたことないな」

タロウ「博士―!」

ククイ博士「おっ、アローラのポケモントレーナーが来たぜ!」

タロウ「今度おすすめの技、教えてよ」

ククイ博士「ほんとは決めてるんだろ? きみの自慢のポケモンが新しい技を覚えたら、また勝負しようぜ!」

ククイ博士「……あれっ? しんのすけ?」

しんのすけ「おねいさーん、オラと一緒にアローラのすがたになってみなーい?」

ミニスカート「え、えーっと……」

ククイ博士「なかなかいい『おだてる』だね、しんのすけ! だけど、草むらの中にポケモンも連れてないで入っちゃダメだよ! 野生のポケモンが飛び出してくるんだから」

しんのすけ「ほーい」

ミニスカート「あっ、博士、今度あたしのポケモンの技を見て欲しいです!」

ククイ博士「もちろんいいぜ、楽しみにしているよ!」

しんのすけ「オラにおとらずモテモテですな。ハカセって、ゆーめーじんなの?」

ククイ博士「有名人って言うより、リリィタウンのみんなの先生ってところかな。僕はこれでも、ポケモンの技を日夜研究しているんだ」

しんのすけ「おお、だからハカセはいちいちセリフの中にワザのおなまえを入れてるのかー」

ククイ博士「おっ、気付いてくれたのか! うれしいぜ」

しんのすけ「いや~わかりやすいわかりやすい」

ククイ博士「みんな突っ込んでくれなくてね。しんのすけが初めてだよ」

しんのすけ「いやん、照れますなぁ」

リリィタウン 広場

ククイ博士「来たぜ! 着いたぜ!! リリィタウン!! メレメレ島の守り神であるポケモン……カプ・コケコを祭っているんだ!」

しんのすけ「あの台はなーに?」

ククイ博士「あれは土俵だよ。この島名物のアローラ相撲を執り行ったり、ポケモン勝負をする場所さ」

???「はかせー! アローラ!」フリフリ

ククイ博士「アローラ、ハウ!」

ハウ「わー! 見たことない子ー! ひょっとして君がこっちに引っ越してきたしんのすけー?」

しんのすけ「あんた誰?」

ハウ「おれー? おれねーハウ! しまキングの孫! でねーニャビーがパートナーなのー」

ハウ「なーなー、ポケモン勝負しよーよー」

ククイ博士「ハウ、しんのすけはまだポケモンを持ってないんだ。その代わり、今度しんのすけにトレーナーの心得を教えてあげなよ!」

ハウ「そっかー。でも、楽しみができたからいいやー! よろしくねー」

しんのすけ「うんうん、ハウくんはお元気でよろしいですな」

ククイ博士「そういえば、他のみんなはどこへ行ったんだ? ここで待ち合わせのはずだけど……」

ハウ「じーちゃん、なんかカプが騒いでるって言って出かけてっちゃったー。リーリエは知らないー」

ククイ博士「そうか、ならマハロ山道に行ってるのかな? ハウはハラさんを連れてきてくれ。僕はこの辺りでリーリエを探してくるからさ」

ハウ「うんー」

しんのすけ「オラは? オラは?」

ククイ博士「君はここでみんなが行き違いにならないように待っててくれ。さっきみたいに勝手にどっか行っちゃったりするなよ?」

ハウ「また後であそぼーねー!」フリフリ

しんのすけ「ほっほーい!」

しんのすけ(ヒマだから探検しよーっと)

マハロ山道

しんのすけ「なーにかおーちてこないっかなー♪ くいもんおかねおねいさん♪」

???「……になにがあるというのです?」

しんのすけ「お?」

???「ぴゅい! ぴゅい!」

少女「バッグからでないで……。誰かに見られたら困ります」

しんのすけ(なんか、おもしろそーな人発見!)

マハロ山道 吊り橋前

オニスズメたち「キョーッキョーッ!」バサバサッ

ほしぐもちゃん「ぴゅ……ぴゅい」ビクビク

少女「……」オロオロ

しんのすけ「ほっほーい! どしたのー?」

少女「……!」クルッ

しんのすけ「お? パーティーですかな?」

少女「あの……助けてください……ほしぐもちゃんを」

しんのすけ「ほしぐもちゃん?」

オニスズメたち「キョーッキョーッ!」バサバサッ

ほしぐもちゃん「ぴゅ……」ビクビク

しんのすけ「おねいさんが助けに行けばいいじゃん」

少女「その……オニスズメさんに襲われ……でも……わたし、怖くて……足がすくんじゃって……」ガクガク

しんのすけ「……んもーしょーがないなぁ」

少女「あっ……危ないです。それより誰か大人の人を呼んで……」

しんのすけ「ほっほーい♪」グラグラ

少女「ど、どうしよう……」オロオロ

しんのすけは、三匹のオニスズメを前にしてもためらわず、『ほしぐもちゃん』に手を伸ばしてかかえた。

しんのすけ「おケガなーい?」

ほしぐもちゃん「ぴゅ、ぴゅい」ビクビク

オニスズメ「キーッ!!」

しんのすけに、獲物を奪われまいとオニスズメたちがカギ爪やクチバシを立ててしんのすけを襲ってきた!

しんのすけ「やーい来てみろ来てみろー」ヒョイヒョイヒョイ

オニスズメたち「キョーッキョーッ!!」

少女「あの……早く、早く戻ってきてください」

しんのすけ「ほいほーい」ヒョイヒョイヒョイヒョヒョイノヒョイ

しんのすけ「あ」ズルッ

少女「……ッ!」

しんのすけ「おわーっ!」ヒュウウウウ

ほしぐもちゃん「ピュ……ピュウ!」

足を踏み外し、ほしぐもちゃんと一緒に落下していくしんのすけ。ほしぐもちゃんが危機を感じて光を帯びていく。

その時、青空に黄色いポケモンが現れ、真っ直ぐにしんのすけたちに向かって飛んできた!
ポケモンは危うく川に落ちかけるしんのすけを抱えると、少女のそばまで運び、下ろした。
 
ポケモン「……」

しんのすけ「おーっ! 今のもっかいやってー!」パチパチ

少女「……」アゼン

ポケモン「…………」

ポケモン「カプゥー! コッコォー!」

しんのすけを見つめていたポケモンは咆哮を上げると、全身に電気をまといながら、飛び立ってしまった。あっという間に、空へ消えていく。

しんのすけ「なに? 今のポケモン……」

ほしぐもちゃん「ピュイ……」

少女「よかった……です……あなた……また『力』を使おうとして……あのあと、動けなくなったでしょ……あんな姿、みたくないのです」

少女「ううん、ごめんなさい……。あのとき、あなたはわたしを助けてくれた……。なのに、あなたを守れなくて……」

しんのすけ「あのー……」ジロー

少女「あっ……申し訳ありません……危ないところを助けてくださり、心から感謝しております」

しんのすけ「礼はいらない。アメなら欲しい」

ほしぐもちゃん「ピュウ!」つかがやく石

少女「石……?」

少女「これ……あなたの石ですよね?」

しんのすけ「オラ、こんな石持ってないよ? ま、くれるってなら貰うけど」

少女「あの……このコのこと……誰にもいわないで……ください。秘密で……秘密でお願いします」

しんのすけ「大丈夫、オラ尻は柔らかい方だから」

少女「それを言うなら……口は固い、じゃないですか?」

しんのすけ「そーともいうー」

少女(……本当に大丈夫でしょうか。……不安になってきました)

少女「ほしぐもちゃん……バッグに入ってください」

ほしぐもちゃん「ピュウ……」

テクテク

少女「石……?」

少女「これ……あなたの石ですよね?」

しんのすけ「オラ、こんな石持ってないよ? ま、くれるってなら貰うけど」

少女「あの……このコのこと……誰にもいわないで……ください。秘密で……秘密でお願いします」

しんのすけ「大丈夫、オラ尻は柔らかい方だから」

少女「それを言うなら……口は固い、じゃないですか?」

しんのすけ「そーともいうー」

少女(……本当に大丈夫でしょうか。……不安になってきました)

少女「ほしぐもちゃん……バッグに入ってください」

ほしぐもちゃん「ピュウ……」

テクテク

リリィタウン 広場

ククイ博士「おっ、いたいた! しんのすけー勝手に行っちゃダメって言ったじゃないかー」

しんのすけ「いやぁ、五歳児の辞書にヒマなんてコトバはないんですよ」

ククイ博士「おや? でもマハロ山道から帰ってきたってことは助手に会ったのかな?」

しんのすけ「じょしゅ?」

少女「あっ……」

ククイ博士「では、あらためて紹介しようか! こちらは、僕の助手のリーリエだ!」

少女「えっ? はい……リーリエと申します」

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ五歳! 趣味は道ばたではねるコイキングごっこ。しんちゃんって呼んでね」

ククイ博士「リーリエが出会ったのが、昨日アローラに来たばかりのしんのすけだよ! 色々、教えてあげてよ!」

リーリエ「ククイ博士のお知り合いなのですね。よろしくお願いします」ペコリ

しんのすけ「まだオラ、ハカセとお尻を見せ合っていないけどね」

リーリエ「お、おしり……?」

ハウ「はかせーじーちゃん連れてきたよー」

ハラ「なにか、ありましたかな?」

ククイ博士「ちょっと……ハラさんどこに行ってたんですか?」

ハラ「しまキングですからな。島の問題が起これば解決にいきますな」

ハラ「で、リーリエ、なにかありましたかな? なにやら、カプ・コケコの飛ぶ姿をみかけましたが」

リーリエ「あの、ハラさん……吊り橋の上で、オニスズメさんに襲われていたこのコを、こちらの方に守ってもらいました。でも足を踏み外して……谷底に落ちそうになり……そこを、島の守り神さんに助けていただいたのです」

ククイ博士「おお! そいつはすごいぜ!」

しんのすけ「えっへん!」ドヤァ

ハラ「ほう! 守り神といわれるも気まぐれな、カプ・コケコの心を動かしたのですな!」

ハラ「はじめまして、メレメレの『しまキング』ハラと申します。ようこそ、アローラへ!ククイから君のことは聞いていました。お会いできて、うれしいですな!」

しんのすけ「オラもハラのおじさんに会えてこーえーですな! ハラのおじさんのハラもタプタプですな」ペチペチ

リーリエ「あのっ、失礼ですよ」

ハラ「はっはっはっ! 構いませんぞ! そのむかし、ハウがしんのすけと歳が同じころ、よくハラをタプタプされたのを思い出しますな」

ハウ「えー? そうだったっけー? 覚えてないやー」

ハラ「君が覚えてなくとも、このハラは覚えてるぞ。……おお、話が逸れるところでしたな! 時間があれば、しんのすけのご家族ともご挨拶したいですな」

しんのすけ「うーん……かーちゃんのハラとハラのおじさんのハラ、どっちが凄いのか気になるところですな」

ハウ「……? どゆことー?」

しんのすけ「ここだけの話、かーちゃんのお腹、三段ハラなんだ」

\ブフッ! ワッハッハッハッ!/

ハラ「これ、母親のことを悪く言ってはいけませんぞ」

ククイ博士「そんな顔で言っても、説得力ありませんよ。ハラさん」

リーリエ「…………」

しんのすけ「アローラ地方の食べ物っておいしいってかーちゃん言ってたから、きっときのみとかいっぱい食べて体重が増えるのが目に見えて……」キラッ

ハラ「ぬお? しんのすけ……お持ちのかがやく石を見せていただけるかな?」

しんのすけ「これ? ひまにあげようと思ってるけど、欲しいの?」つ かがやく石

ハラ「……おお! これは!」

ハウ「じいちゃん。それって、もしかして……」

ハラ「そういえば、しんのすけは、カプ・コケコに助けられたと……」

しんのすけ「カノ・エイコ?」

リーリエ「カプ・コケコです。橋から落ちた時に、あなたを助けてくださった、あのポケモンさんですよ」

ハラ「なるほど、石まで貰うとはなあ……! 君は、アローラに来るべくして来たのかもな」

しんのすけ「いや、とーちゃんの転勤の都合だけどね」

ハラ「しんのすけ! 石はちょいと預からせてもらいます。なあに、明日返しますから」

しんのすけ「ほーい!」

ククイ博士「じゃあしんのすけ、家まで送るよ! リーリエもいっしょだぜ。君の大事なあのコがはぐれると大変だからね」

リーリエ「はい……気を付けます」

ほしぐもちゃん「ピュイ!」

リーリエ「ほら、言ったそばからバッグから出ないでください」

自宅

ククイ博士「じゃ、しんのすけ! また明日!」

リーリエ「……」ペコリ

しんのすけ「股ねー」

ガチャ

しんのすけ「おっかえりー!」

みさえ「ただいま、でしょ。今日はどうだったの?」

しんのすけ「実はかくかくしかじかで……」

みさえ「ふうん、ハウくんにリーリエちゃんに、しまキングのハラさんねぇ……。明日、改めてご挨拶に行かなくっちゃね」

しんのすけ「あれっ? とーちゃんは?」

みさえ「パパはお仕事。確かエーテル……なんとかっていう遠い島に行ってるから、夜遅くまで帰ってこないわよ」

しんのすけ「ほうほう、そこでとーちゃんが浮気相手を見つけて、そのまま暮らしていくんだな」

みさえ「縁起でもないこと言わないの!」

ひまわり「たいやー」

しんのすけ「ひまーホントはおみやげがあったんだけど、ハラのおじさんに貸しちゃったから、また明日ねー」

ひまわり「たや?」

しんのすけ「そだ、アクション仮面見なきゃ」

ピッ

TV『きょうもたべよぉ マラサダたべよぉ まだまだ マラサダー♪』

しんのすけ「あれー? かーちゃん、アクション仮面やってないんだけどー」

みさえ「やってるわけないでしょ。カスカベ地方とは全然違うんだから」

しんのすけ「ガ~ン! ……それじゃカンタムは? チョコビは?」

みさえ「無いわよ。アローラ地方ってそのぐらい遠いもん」

しんのすけ「」

しんのすけ(……こっそり持ってきたかけなしのチョコビ、大事に食べないと)

翌日 自宅

ピンポーン

みさえ「あら? 誰かしら?」

ガチャ

みさえ「はーい」

ククイ博士「こんにちは、奥さん」

みさえ「あら、ククイ博士」

ハウ(この人がしんのすけの言ってた三段ハラかー)

ククイ博士「しんのすけはいるかな?」

みさえ「ええ、リビングにいますけど――そちらの子は?」

ハウ「アローラ! しんのすけのおばさん。おれはハウですー」ニコニコ

みさえ「あら、あなたがしんのすけの言っていた……。アローラ」

みさえ「ちょっと待っててね。今呼んでくるから」ドテドテ

シンノスケーククイハカセトハウクンヨー
オラ、イソガシイノ
ミチバタニコロガルオハギゴッコナンテヤッテナイデ、ゲンカンニイキナサイ!
チガウモン! ハマベデヒヤケスルナマコブシゴッコダモン
ドーデモイイワ! イイカラハヤクイキナサイ!

ハウ「にぎやかな家族だねー」

ククイ博士「これからもっとにぎやかなことになるさ」

トテトテ

しんのすけ「おたませー」

ククイ博士「おっ、そのコスプレはナマコブシかな?」

しんのすけ「そうそう、ホラ、とびだすなかみもできるんだよー」クイッ ウニョー

ハウ「すごーい、よくできてるなー」プニプニ

しんのすけ「あン、そこ触っちゃダメぇ……///」

みさえ「こーら、そんなコスプレしてないの。それじゃあよろしくお願いします」

ククイ博士「あぁ、もしお時間がよろしければ奥さんも一緒に。大事な話があるので」

みさえ「えっ? 大事な話? ちょっとしんのすけ、アンタまさかヘンなイタズラしたんじゃないでしょうね?」

しんのすけ「ううん、昨日帰ったあとにかーちゃんの高級パックでオラのインドぞうさんをスベスベにしたぐらいしか……」

みさえ「今のちょっと聞き捨てならないわねぇぇどういうことよぉぉっ!」グリグリグリグリ

しんのすけ「ひいいいっ! 久しぶりのグリグリ攻撃ィィ!」

ククイ博士「おおっ! 見たことのない技だ! これはかくとうタイプの技だな!」

ハウ「はかせーそんなこと言ってる場合じゃないでしょー」

ククイ博士「あ……そうそう、しんのすけは外で悪さしてませんよ。それどころか、しんのすけは『選ばれた』んです」

みさえ「選ばれた?」ピタッ

しんのすけ「なにに?」

ククイ博士「それは、これから案内する場所でお話します」

ハウ「おれとじーちゃんちでねー」

リリィタウン ハウとハラの家

みさえ「し、島巡り!?」

しんのすけ「ほうほう」

ハラ「そう、しんのすけはカプ・コケコに選ばれて、島巡りをする権利を得たのですな」

しんのすけ「しまめぐりってなーに?」

ククイ博士「説明しよう!」

――島巡りとは!

――アローラ最強のトレーナー! 島巡りチャンピオンをめざす

――少年少女と、ポケモンの冒険なんだ!!

ククイ博士「4つだ!」

ククイ博士「アローラには、このメレメレ島の他にも『アーカラ島』『ウラウラ島』『ポニ島』、合わせて4つの島があって、それぞれしまキングがいるんだ!」

ハウ「しまキングに認められるために、7つの試練をこなしていくんだよー」

ハラ「本来、島巡りは11歳から行われるものなのです。ですが、しんのすけは守り神のカプ・コケコに認められて、例外として5歳から島巡りを行うことができるようになった、というわけですな!」

みさえ「認められたって……どういうふうに? その証はあるんですか?」

ハラ「証は、これですな」スッ

ハラはみさえとしんのすけの前に、石で出来た腕輪が置かれた。

ひまわり「たーいっ!」キラキラ

みさえ「これは……腕輪ですか? 」

ハラ「これはZリング。Zリングはポケモンの秘めた力……Zパワーを引き出す、不思議な腕輪!」

ハラ「われわれしまキングは、カプ・コケコに頂いたかがやく石を加工して、Zリングにするのですな。もっとも、島巡りをして、Zクリスタルを集めねば、Zパワーは発揮できませぬがな」

しんのすけ「これって、オラが昨日拾った石?」

ククイ博士「そうだよ! そして君が、カプ・コケコに選ばれた証しなんだぜ!」

ハラ「それにしても、じかにかがやく石を貰うとは……君は、カプ・コケコに気に入られたのか……それとも、なにか使命があるのですかな」

しんのすけ「んー……なんかどっかで見たことある展開」

みさえ「あの、それってしんのすけにアローラ地方をひとり旅させるってことですか?」

ククイ博士「いえ、しんのすけ君はまだ5歳ですから、流石にひとり旅はさせませんよ」

ハラ「このハラの孫のハウも11歳を迎えまして、これから島巡りをさせるところでしてな。しんのすけの良き旅の導き手になれると自負できます」

ハウ「へへー」

ハラ「しんのすけにとっても、アローラの各地を巡って、様々なポケモンを見たり、体験できることは、これから一生残る経験になれると思いますが――いかがですかな?」

みさえ「…………」

ハウ「ねーねー! しんのすけも島巡りしようよー! 島巡りチャンピオンめざそーよ!」

しんのすけ「えーっ……めんどくさ」

ハウ「そんなーいいじゃーん! ポケモンのコトとかーアローラのコトとかーいろいろ教えたげるからさー!」

ククイ博士「いきなりアローラの風習をすすめられても、ピンと来ないかもな。だが、ポケモンの技を調べる僕にとっても、君が島巡りで色んなポケモンに出会うのは、願ったり叶ったりなんだ!」

ハウ「それにーもし、しんのすけが島巡りチャンピオンになったらーきっとアローラ中で有名になるかもー」

ハラ「なにせ最年少の島巡りチャンピオンですからな。外からやってきた幼子がカプ・コケコから石を貰えること自体、そうそう無いことですが。もしチャンピオンになれば、未来永劫、その名が轟くことでしょうな」

しんのすけ「有名……?」ピクッ

みさえ「その名が轟く……?」ピクッ

~しんのすけの妄想~

おとなのおねえさん「キャーッ! 島巡りチャンピオンのしんのすけ様よ!」
ビキニのおねえさん「握手して!」
エリートトレーナー♀「サインお願いします!」
おじょうさま「しんのすけ様―!」

キャーキャーワーワーシンノスケサマー!!
しんのすけ「ワーッハッハッハッ! ワーッハッハッハッ!!」

~みさえの妄想~

しんのすけが島巡りチャンピオンになったら……。
その次はカントー、ジョウト、ホウエン、シンオウなどの地方で、ジムやポケモンリーグに挑戦! 島巡りで培った経験を活かして、どんどん地方のチャンピオンになって――。
やがて活躍の場を世界に広めて、伝説のポケモントレーナーレッドさんの再来と呼ばれるような、世界的なポケモントレーナーになるの!
そうしたら私も、しんのすけの母として有名になって……。

しんのすけ「ウヘヘヘ……」

みさえ「グヘヘヘ……」ヨダレダラー

ハラ「ど、どうしたのですかな、急に……」

ククイ博士「さ、さあ? まるでてんしのキッスを受けたみたいだ……」

ハウ(面白い人たちだなーこんな子と一緒に旅に出られるなんてすごく楽しくなりそー!)キラキラ

しんのすけ「オラ、島巡りやります!」

みさえ「私も、しんのすけに島巡りさせます!」

ハウ「えっ? ほんとー?!」

しんのすけ「ホントと書いてマジと読むのでござる」

ククイ博士「そうか! いい返事だ!」

ハラ「決まり、ですな!」

ハウ「やったー! これからよろしくねー! しんのすけー!」ウキウキ

ククイ博士「それじゃあ早速、ハラさんから最初のポケモンを貰おうか!」

しんのすけ「オラ、シロでも構わないけど」

ククイ博士「シロ? ああ、あのペロッパフか!」

みさえ「ダメよ、シロを飼うとき約束したじゃない。ポケモン勝負に出さないって」

ハラ「まずは、外に出ますかな。しんのすけには、三匹のポケモンから一匹を選んでもらいます」

リリィタウン 広場

リーリエ「あ、博士……どうでしたか?」

ククイ博士「あぁ、リーリエ。しんのすけも島巡りに出ることになったんだ。これからハウと一緒に、しんのすけの面倒を見るんだぞ!」

リーリエ「あ、はい」

しんのすけ「よっ、リーリエちゃん」

みさえ「あら、キレイな子。こんにちは~」

リーリエ「あ、こんにちは……。博士の助手をしています、リーリエです」

リーリエ「しんのすけさん……。すごいですね、5歳で島巡りをするなんて……」

しんのすけ「いやぁ、これもおねいさんのためですから」

リーリエ(……おねいさん?)

しんのすけ「あとリーリエちゃん。しんのすけさんって呼び方、なんかムズムズするから、普通にしんちゃんでいいよ」

リーリエ「しんちゃん……しんちゃん、ですね?」

しんのすけ「そーそー」

ハラ「皆の衆、雑談はそれくらいにしておきましょうぞ。よーし、ポケモンたち。顔を見せるのですぞ!」

ハラが三つのモンスターボールを投げる。そこから飛び出してきたのは、くさばねポケモンのモクロー、ひねこポケモンのニャビー、あしかポケモンのアシマリの三匹だった。

モクロー「もふぅ……」

ニャビー「にゃぶ!」

アシマリ「あしゃま?」

みさえ「あらーみんな可愛いじゃない!」

ひまわり「たいやい!」

ハラ「どのポケモンを選ばれますかな?」

しんのすけ「んー……」

ハウ「やっぱ悩んじゃうよねー。おれも一時間近く悩んだもん」

ハラ「ハウよ、今はパートナーを選ぶ真剣な時。黙って見守るのですぞ」

しんのすけ「ど・れ・に・し・よ・う・か・な……」

ハウ&ハラ&ククイ博士&みさえ「」ズコッ

リーリエ「あ、当てずっぽうですか……?」

しんのすけ「て・ん・の・か・み・さ・ま・の……」

モクロー『……こんな小さい子がボクのトレーナーになるのかな?』

しんのすけ「お?」

モクロー『え?』

しんのすけ「キミ、今しゃべった?」

モクロー『君こそ、ボクの言葉がわかるのか?』

ハウ「しんのすけーどうしたのー? なんかモクローに言ってるけどー」

みさえ「しんちゃんったら、今みたいにポケモンに向かってブツブツ話しかけることがたまにあるんです」

リーリエ「……本で読んだことがあります。イマジナリーフレンドに似たようなものですか?」

ククイ博士「いいじゃないか! ポケモンと積極的にコミュニケーションを取ろうとするのは、トレーナーとして大事なことだぜ!」

モクロー『初めてだよ、ボクと会話できる人間がいるなんて』

しんのすけ「なんか声もしゃべり方もオラのお友達にそっくりー。ねぇ、お名前はなんていうの?」

モクロー『さぁ? ボクは生まれた時からずっと博士に『モクロー』と呼ばれているだけだから……』

しんのすけ「じゃあカザマくん、と呼んであげよう」

モクロー(風間トオル)『なんかパッとしない名前だな……。そういう君はなんていうの?』

しんのすけ「オラ? オラ野原しんのすけ、ちょっとシャイな今時のナウでヤングな5歳児」

ハラ「くさポケモンのモクローになされますかな?」

しんのすけ「うん、オラ、カザマくんにするー」

リーリエ「カザマくん……?」

ククイ博士「おお、もうニックネームを付けたのか! よっぽどモクローが気に入ったんだな!」

みさえ「ちょっとー、そんな名前でいいの? カスカベ地方の風間くんに手紙とか送る時ややこしくなるんじゃない?」

しんのすけ「いーのいーの。声がそっくりだし」

ハラ「なにはともあれ、お互い、選び、選ばれてこそ真のパートナーといえますな!」

しんのすけとモクロー(カザマ)は、土俵の上に立つと、互いに向き合った。みんなは一人と一匹の様子を見守っている。

ハラ「それではモクロー……もといカザマは、君を選ぶのか見ましょうぞ!」

モクロー『君がボクのトレーナーになるって言うんだから、しっかりやってくれよ?』

しんのすけ「だーいじょぶだいじょぶ、オラにまっかせなさい!」

モクロー(なんでだろう? しんのすけとはずっと前からいたような親しみやすさを感じるけど、同時に嫌な予感もする。なんとなく、これから何度も振り回されそうな……)

モクロー(まぁ、ずっとボールの中で出番を待っているよりかマシかな。外へ出て、もっといろんなことを勉強したいし)

モクロー『じゃあ、これからよろしくな、しんのすけ!』

しんのすけ「ほーい!」

トコトコ

モクロー「……もふぅ」

ククイ博士「おっ……!」

リーリエ「!」

みさえ「あら……!」

ハラ「お! モクローも、しんのすけを認めましたな!」

ククイ博士「互いを認めあった君たちは、永遠の友達だぜ!!」

みさえ「よかったわね~しんのすけ」

しんのすけ「いやぁオラも嬉しいぞ~大親友の風間くんと一緒に島巡りできるなんて~」モフモフ

モクロー『ははは、そんなくっつくなよ』

ハウ「あれ~? まだ出会ったばかりなのに大親友ってどういうことだー?」

リーリエ「モクロー……じゃなくて、カザマさん、ですね」

ククイ博士「よーし! これでしんのすけも、今日からポケモントレーナーだぜ! 僕からも素敵なプレゼントだ!」つポケモン図鑑

みさえ「あら? これって……」

しんのすけ「ハカセーなにこれ? ゲーム?」

ククイ博士「それはポケモン図鑑。ポケモン図鑑は、出会ったポケモンを自動的に記録するハイテクな道具なんだ!」

しんのすけ「ほうほう」

ククイ博士「君がパートナーにしたモクローも記録されているよ。チェックするといいぜ!」

みさえ「懐かしいわねー。パパが昔、シンオウ地方を旅してたって図鑑を見せびらかしていた頃を思い出すわー」

ククイ博士「そしてこれが、君のトレーナーパスと島巡りの証!」つトレーナーパス&証

しんのすけ「ありがとござますぅ」

みさえ「島巡りの証は私が預かっとくわね。明日、無くさないようにカバンに結んでおくから」

ハウ「なーなー! しんのすけー! 早速おれと勝負しようよー」

しんのすけ「死体ごっこで?」

リーリエ「……死体ごっこってなんですか? ポケモン勝負じゃないですか?」

ハウ「そのモクロー、かっこいいもん。いっぺん勝負してみたーい」

ククイ博士「おお! 初めてのポケモン勝負だね! ポケモンの技を繰り出し、勝ち負けを決めるんだぜ!!」

ハラ「孫の相手をお願いできますかな。がっぷり4つの勝負を期待しますな!」

リーリエ「わたし……ポケモンさんが傷つく勝負は、ちょっと苦手ですが……しんちゃんを応援しますね」

みさえ「しんのすけー! 頑張ってねー!」

ハウ「よーし、負けないよー!」

ハラ「では、ポケモン勝負――始めませいっ!」


ポケモントレーナーの ハウが
勝負を しかけてきた!

ハウ「ゆけっ、ニャビー!」ポイッ

ニャビー「にゃぶー!」ポンッ

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ビシッ

モクロー『さっそくバトルか! よーし行くぞー!』バサバサッ

ハウ「ニャビー! ひっかくだー!」

ニャビー「にゃぶ!」シャンッ

ザクッ!

モクロー『うわっとっと!』

モクロー『しんのすけ! ボクに指示をくれ!』

しんのすけ「しり?」

モクロー『し・じ!』

みさえ「しんのすけー! ポケモンに命令するのよ」

しんのすけ「ほうほう……。じゃ、カザマくん、オラにおしゃくしてくれたまえー」

みさえ&モクロー「」ズコッ

モクロー『指示って、そういう指示じゃなぁぁい!』

みさえ「そうじゃなくて、たいあたりとか、なきごえとか、ポケモンの技に関することよ!」

しんのすけ「ほーほー」

モクロー『それも知らないで勝負を受けたのかよ、お前は!』

しんのすけ「うーん、やっぱりこのツッコミのキレの良さは風間くんそのまんまですな」

リーリエ「あの、そんな悠長なこと言ってる場合じゃないと思います……」

ハウ「ニャビー! ひのこだー!」

ニャビー「にゃぶぅ!」

ボッ! ボッ! ボッ!

モクロー『お前もう少しトレーナーとしてのメンツというか知識をだな……』

しんのすけ「カザマくん、前、前」

モクロー『え?』クルッ

ボウッ!

モクロー『あちゃちゃちゃ! あちゃちゃちゃちゃ!』メラメラドタドタ

モクロー「」シュウウゥ

バタッ

ハラ「勝負あり! この勝負、ハウとニャビーの勝ち!」

ハウ「やったー!」

しんのすけ「カザマくん! たいあたりだ!」

モクロー『もう遅いよ! バカ!』

みさえ「あぁ……恥ずかしい」カアアッ

ククイ博士「まぁ、いきなり指示とか技とかって言われても難しかったかな?」

リーリエ「やっぱり、5歳の子に島巡りって無茶な気がします……」

しんのすけ「いやぁ、それほどでもぉ」

リーリエ「褒めてません……」

自宅

ひろし(電話)『ワッハッハッハッ! それでその、ハウ君にバトルで負けちゃったのか!』

みさえ「そうなのよー恥ずかしいったらありゃしないわ」

ひろし『それにしても、しんのすけが島巡りか……。俺はてっきり11歳まで待つもんだと思ってたけどなぁ』

みさえ「あの時はつい行くって言っちゃったけど、やっぱり心配になっちゃうわねー」

ひろし『なーに、しんのすけなら大丈夫さ。それに先輩のハウ君やククイ博士もいるんだろ?』

みさえ「ええ。それにひょっとしたら、途中でお仕事中のあなたに会うかもしれないわね」

ひろし『そうだな。今度会ったときに、しんのすけがどんなポケモンゲットのか興味あるなぁ』

みさえ「ほんとねー」チラ

モクロー『ったく……こんな奴のポケモンになったボクが馬鹿だったよ。こんなことならあの時近寄らなければ良かった』

しんのすけ「んもぅ、オラとカザマくんは運命のあかいいとで繋がれているのよん。そんな冷たいこと言わないで~」

モクロー『ええいくっつくな! 気色悪い!』

ひまわり「たーいたーい」ピシャシピシャ

モクロー『いてっ、ボクの頭を叩くなよ』

※誤字発見したので修正

ひろし『そうだな。今度会ったときに、しんのすけがどんなポケモンゲットしているのか興味あるなぁ』

みさえ「こーらっひま、危ないからカザマくんの頭叩いちゃダメ!」

みさえ「……でもね、もらったポケモンはすごく気に入ってるみたいよ。ニックネームに『カザマ』なんて付けちゃって」

ひろし『へー風間くんの名前を付けたのか。それじゃあ、2匹目はマサオくんとかネネちゃんかもな』

みさえ「かもねー」

ひろし『ま、友達の名前をニックネームに付けてるってことは、それだけあいつはポケモンを大事にしてるってことだ。ちゃんとポケモンもわかってくれるさ』

ひろし『それで、島巡りは明日から始めるのか?』

みさえ「みたいね。最初はこの島からスタートするみたいだから、こっそり見に行っちゃおうかしら」

ひろし『オイオイ、あんまり邪魔になるようなことはするなよ。島巡りはアローラにおける大事な通過儀礼なんだから』

みさえ「わかってるわかってる。ところで、あなたはいつごろ帰ってくるの?」

ひろし『そうだな……俺は今、アーカラ島にいるんだ。アローラのガラガラとダグトリオの生態を調べ終わったら、しばらく休暇がもらえるからその時にこっちに戻るよ』

みさえ「そう……気を付けてね」

ひろし『おう、しんのすけによろしくな』

ガチャ

みさえ「しんのすけ、今日は早めに寝なさい。明日から島巡りでしょ?」

しんのすけ「オラ、カザマくんの技のチェックメイトしなくちゃいけないので」

モクロー『嘘つけ! さっきから散々ボクをいじくりまわってた癖に!』

みさえ「メイトはいらないわよ」

みさえ「そうそう、お外へ出かける用の服買ったから、明日はそれ着て行きなさい」

しんのすけ「ほーい」

――翌日

ピンポーン!

みさえ「はーい」

ガチャッ

リーリエ「あっ、こんにちは……」ペコリ

みさえ「あら? あなたは確かリーリエちゃん――」

リーリエ「はい、しんちゃんを研究所へ来るようククイ博士に連れてくるよう言われたので、お迎えに参りました」

みさえ「あぁ、うちのしんのすけがたくさん迷惑かけるかもしれないけど、よろしくね」

リーリエ「はい」

みさえ「しんのすけー! リーリエちゃんが迎えに来たわよーっ」

ホーイ

みさえ「ちょっと待っててね」

リーリエ「あっ、お構いなく」

みさえ「それにしても、行儀のいい子ねー。うちのしんのすけにも見習わせたいわ~」

リーリエ「あ、ありがとうございます……」ペコリ

しんのすけ「来たぞ、みさえー」

みさえ「お母さん、でしょ! ほら、リーリエちゃんが迎えに来たわよ」

しんのすけ「よっ」

リーリエ「あっ……どうも」

みさえ「ほら、しんのすけ、新しいリュックよ」

しんのすけ「おおっ、アクション仮面のリュック! それにマサオくんたちから貰ったカスカベ防衛隊のバッジも付けてある! かーちゃん太もも~」

みさえ「太っ腹、でしょ? 島巡りの証もそこに結んであるけど、なくしちゃダメよ? カザマくんの入ったボールは持った?」

しんのすけ「持った」

みさえ「Zリングは?」

しんのすけ「持った」

みさえ「ポケモン図鑑は?」

しんのすけ「持った」

みさえ「フウロの写真集は?」

しんのすけ「持った」

みさえ「んなもん持ってかなくてよろしい!」

しんのすけ「あ~ん、自分で言ったんじゃ~ん」

リーリエ「……クスッ」

みさえ「それじゃ、カザマ君とも仲良くするのよ! いってらっしゃい!!」

しんのすけ「ほいっ」

バタン

シロ「クーン」

しんのすけ「シロ、じゃーね!」

シロ「アンッ!」

リーリエ「優しそうなおかあさま……ですね」

しんのすけ「そうでもないよ。ケチでおケツはでかいし、もうすぐ三十路だし、小皺は目立つし、そろそろきのみの食べ過ぎて体重が……」

バタンッ!!!

みさえ「なんか言った?」ギロッ

しんのすけ「……とっても若くてキレイなおかあさまです、はい」

みさえ「よろしい。旅立つ前に目の前を真っ暗にされたくないなら、発言に気をつけなさい」

バタン

リーリエ「……ふふっ」

しんのすけ「で、オラに何の用?」

リーリエ「ククイ博士に「おぉ、リーリエ! 期待の新人トレーナーを研究所に連れてきてよ!」と、頼まれたものですから、わたし、案内いたしますね」

しんのすけ「モノマネあんまし上手くないね」

リーリエ「……と、とにかくついてきてください」

しんのすけ「ほーい」

研究所周辺

リーリエ「博士の研究所は、草むらの先にあります。なんでもポケモンに囲まれ、技の調査もはかどるそうです。トレーナーではないわたしは、むしよけスプレーが欠かせません」

しんのすけ「なんでリーリエちゃんはトレーナーじゃないのにうしぞらくんをバッグに入れて連れてるの?」

リーリエ「ほしぐもちゃん、です」

リーリエ「ほしぐもちゃん……。コスモッグは、遠いトコロからやってきた珍しいポケモンなんです」

ほしぐもちゃん「ぴゅう!」

リーリエ「不思議な力を秘めていて、わたし……危ないところを、助けてもらったこともあります」

リーリエ「それゆえ、必要としている人もいて……ですから、博士やハラさん……信頼できる人にだけコスモッグのことを教えています」

リーリエ「ですので、秘密ということであらためてよろしくお願いします」

しんのすけ「ほうほう、つまりリーリエちゃんは、後ろ暗くて誰かに見られたくないから、ほしぐもちゃんをバッグに突っ込んでるというわけですな」

リーリエ「……そ、そうです」

ククイ博士の研究所前

しんのすけ「なんか建物ボロ~い」

リーリエ「それはですね……」

ドスッ! ボコッ! ドスッ! ドスッ!

ククイ博士「いいぞ! イワンコ、もっとだ! もっと思いっきり来るんだ!! 僕の体は、ヤワじゃないぜ!」

リーリエ「ふぅ……またですね……。ククイ博士、研究所の中でも技の研究をなさるのです。また、屋根が壊れます」

しんのすけ「ほうほう」

ドスッ! ボコッ! ドスッ! ドゴォ!

しんのすけ「んー、でもオラんちの方がもっと凄い音出すけどね」

リーリエ「3ヶ月前からここでお世話になっているのです。助手としては未熟ですが、なにかお返ししたいのです。ポケモントレーナーでしたら、博士のお役に立てるのに……」

イワンコ「ワォォォン!!」

ドゴォ!!

リーリエ「洗ってきれいにした白衣もボロボロになるし……わたし、お裁縫とかうまくなくて、結局白衣を買うのです……とにかく、入るとしましょう」

しんのすけ「なんか、かーちゃんみたいなこと言うね」

ガチャ

リーリエ「ただいま戻りました」

しんのすけ「おじゃましまうまー」

ククイ博士「よう! しんのすけ! リーリエもありがとう!」フリフリ

リーリエ「いえいえ、助手ですから……。なにより、お世話になっていますし」

ククイ博士「イワンコの技がキレててね。研究もはかどったよ!」

しんのすけ「キレてないっすよ、キレちゃいないよ」

リーリエ「????」

ククイ博士「おっ、しんのすけ、昨日の赤いシャツからボーダーシャツに一新したのか! 黒キャップもすごく似合っているぜ!」

しんのすけ「そお? オラ別に何も着なくて平気だけど」

リーリエ「それはそれで問題なのでやめたほうがいいです……」

ククイ博士「ところで、しんのすけの図鑑、ちょっと借りるぜ」

しんのすけ「なに? ひょっとしてオラのこじんじょーほーとかプライベートとか見る気?」つ図鑑

ククイ博士「いや、そんなことはしないさ。そもそもポケモン図鑑にそんな機能はないぜ」

ククイ博士「やあ、居心地はどうだい? って、悪くないよね」

しんのすけ&リーリエ「?」

ククイ博士「それよりも待たせたね! ようやく荷物が届いたんだよ!」

リーリエ「あ、あの……」

ククイ博士「なんだいリーリエ? 僕は独り言はいわないぜ。図鑑の中には、ロトムというポケモンがいるんだ」

しんのすけ「ロトム? それってお刺身の……」

リーリエ「それはトロです。ロトムさんはですね、電気のような体で、機械に入りこむことができる能力を持つポケモンさんです」

ククイ博士「そう! ロトムの不思議な力を、最大限に活かすため開発された、専用のボディにロトムを入れることで完成する新時代のポケモン図鑑!」

ククイ博士「ポケモンと人の新しいコミュニケーションの形! ロトム図鑑は、世間的にまだ数が少ないレアものだぜ!」

ククイ博士「さらに! 届いたパーツで図鑑をパワーアップすれば――」ピピッピピピッ

ロトム?「ブヒー!」

ククイ博士「ああ! すまない、ロトム。驚かせてしまったね」

リーリエ(あれっ? ロトムさんってこんなバネブーさんのような見た目でしたっけ?)

しんのすけ「ほほー?」

ロトム?「ブヒー!」

ククイ博士「ロトム! 君の好きな図鑑をパワーアップしたよ! しんのすけの手助け、頼むぜ!!」

ロトム?「ブヒーブヒヒ!!」

ククイ博士「あぁ分かってる分かってる。また今度、ローンでな!」

リーリエ「ローン?」

ロトム?「ブヒー!」

スーッ

ピピピッカチャカチャ

ククイ博士「ほら! しんのすけ! ロトムが話せるようになっただろ!」

ロトム?(ぶりぶりざえもん)「私はレオナルド・ロトブリオ。アローラ唯一のロトム図鑑だ」

しんのすけ「おおっ、ぶりぶりざえもん!」

ロトム図鑑「ちがーう! レオナルド・ロトブリオ!」

リーリエ「サポートとは……?」

ククイ博士「ああ、しんのすけはアローラに来たばかりだからね。それに、トレーナーとしての知識もない。だからナビとして、ロトム図鑑を渡すよ。タウンマップとGPS機能があるから、迷子になってもこっちでも探せるよ」

ロトム図鑑「図鑑の使用料百億万円ね、ローンまたはクレジットでも可」

リーリエ「ちょ、ちょっと性格に難ありな気もしますけど……」

ククイ博士「まぁ、慣れると楽しいもんだよ! しんのすけなら、うまくやっていけるさ」

ガチャ

ハウ「アローラー! 潮風に誘われ、遊びに来たよー!」

ハウ「あれー? しんのすけ、イメチェンしたー?」

しんのすけ「最近のりゅーこーを取り入れてみましたー」

ロトム図鑑「私を無視して話を進めるな、このバカ者共が!」

ハウ「あー、それがロトム図鑑なんだー。なんだかぶさいくー」

ロトム図鑑「なんだとー! 電気タイプの中でも最強と謳われるこの私にブサイクだと! ふざけるなジャリボーイ!」

しんのすけ「まぁ、ぶりぶりざえもんにソックリですから」

リーリエ(ぶりぶり……?)

ククイ博士「さて、しんのすけも島巡りの証を持ってきたようだね。それじゃあ早速、ここから近くにあるハウオリシティに向かおうぜ! 最初の試練のキャプテンもそこにいるんだ! しんのすけも、そこでポケモンのノウハウを学ぶといいぜ!」

しんのすけ「ほい」

ハウ「おれーポケモンと遊ぶー! ……じゃなくて鍛えるー!!」

リーリエ「島巡り……アローラの人々は、これで世界に触れていくのですね」

ククイ博士「リーリエ、しんのすけをよろしく! しんのすけがロトムに慣れるまで、君がお姉さんになって案内してあげてよ!」

リーリエ「は、はいっ」

リーリエ(お姉さん……ですか。ポケモントレーナーではないわたしでも、しんちゃんの面倒くらいはちゃんと見なくては……)

しんのすけ「えー? オラ道案内されるなら、二十代のビキニのおねいさんの方が……」

リーリエ「そんなわがままがまかり通るわけ無いでしょう……!」

ククイ博士「ま、そう言うなよ、しんのすけ! リーリエの言うことはちゃんと聞くんだぞ!」

しんのすけ「ほーい……」

ハウオリシティはずれ

しんのすけ「おっきい街ー」

ハウ「あ、そっかあ。しんのすけはまだ、ここに来たばっかだもんねー」

リーリエ「ハウオリシティは、アローラで一番大きな街なんです。ポケモンセンターからマラサダ屋、バトルバイキングと呼ばれるショッピングモール、船乗り場とたくさんのお店や施設が揃っているんですよ」

ハウ「リーリエはさー、街中にしんのすけを案内するんでしょー? せっかくだからみんなでおいしいもん食べに行こうよー」

ロトム図鑑「私はアローラガールの水着姿でも拝んでくるとするか」

ククイ博士「おっと、その前にしんのすけはここにいてもらうよ!」

しんのすけ「えーっ? なんで? オラが絶世の美少年だから?」

ククイ博士「しんのすけに、ポケモンはどうやって戦わせるのか、野生のポケモンの捕まえ方をレクチャーしなくちゃいけないからね!」

ハウ「あーそうだねー」

リーリエ「博士がお教えなさるんですか?」

ククイ博士「いや、せっかくの島巡りだからね! 特別にキャプテンを呼んでおいたよ!」

しんのすけ「キャプテン? 誰? 指名料とか取られんの?」

???「はい! キャプテンのイリマです」

しんのすけ「おおっ、かーちゃんとひま好みの顔」

ククイ博士「しんのすけ、この人はメレメレ島のキャプテンのイリマだ!」

しんのすけ「キャプテンって、なに?」

ハウ「キャプテンはねーしまキングに挑むための試練を与える人なんだよー」

ククイ博士「カスカベ地方からやってきたしんのすけだよ。カプ・コケコに選ばれた特別な子でね、島巡りチャンピオンになる気マンマンなんだ!」

イリマ「なるほど、やる気満々ならウェルカムですよ! ボクの出す試練でも、是非頑張って欲しいですね」

しんのすけ「よろしくちーとは風間くんが好きなポケモンその1」

イリマ「さて、しんのすけ君! ボクについて来てくれませんか?」

しんのすけ「ほーい」

ハウ「俺もついていくー! なんかあれば教えてあげたいしー」

リーリエ「私も……。トレーナーとはどういうものなのか、知りたいです」

ハウオリシティ 草むら

イリマ「はい! キャプテンのイリマです」

イリマ「ククイ博士から、しんのすけ君はまだポケモン勝負とはどういうものか、そして野生のポケモンの捕まえ方を知らないと聞きました」

イリマ「なので、僕がレクチャーしたいと思います!」

しんのすけ「手短にね」

ガサガサッ!

ヤングース「シャー!」

イリマ「おっと、野生のヤングースが草むらから飛び出して来ましたね! 野生のポケモンが出てきたら、こちらも手持ちのポケモンを出して応戦するんです!」

イリマ「出番ですよ! ドーブル」

ポンッ

ドーブル「ドー!」

イリマ「そして、ポケモンにどんな技を出して戦わせるか、指示を与えるんです!」

イリマ「ドーブル! にどげりです!」

ドーブル「ドー!」

ヤングース「キュウ……」

パタッ

イリマ「……とまあ、ざっとですが、ポケモン勝負とはこうして行うんです。相手のポケモンが戦闘不能になればこちらの勝ち。逆に、手持ちのポケモン全員が戦えなくなったらこちらが負けです」

イリマ「そして、野生のポケモンの場合ですが、相手が弱っている時にこうしてモンスターボールを投げると――」つ○

イリマは モンスターボールを 投げた!

ポンッ! コロコロコロ……カチッ

イリマ「はいっ、こうしてポケモンを捕まえることが出来るんです!」つ●

しんのすけ&ハウ「おーっ」パチパチパチ

ロトム図鑑「ふんっ、トレーナーとして当然のことだ」

イリマ「じゃあしんのすけ君、今度は君が野生のポケモンと戦ってみてください!」

ガサガサ

コラッタ「チュウ!」

イリマ「今度はコラッタが飛び出して来ましたよ! さぁ、戦う準備はできてますか?」

しんのすけ「よーし!」シナイトボクシンググローブ ソウビ

イリマ「あなたじゃなくてポケモンが戦うんです!」

しんのすけ「んもー、なら早くそう言ってよね」スッ

イリマ「あなたは何を見ていたんですか……」

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

モクロー(カザマ)『……ったく、今度はしっかりやってくれよ』

しんのすけ「おうっ、今しっかりカザマくんの技調べてるからへーきへーき」ピコピコ

ロトム図鑑「あんっ、そこ触っちゃダメっ……///」

モクロー『今じゃ遅いんだよ今じゃ!』

コラッタ「シャー!」ダッ

リーリエ「しんちゃん、来ましたよ!」

しんのすけ「カザマくん! タイヤキ!」

モクロー『たいあたり、だろっ!』ダッ

ドンッ!

コラッタ「チ、チュウ!」ピョンッ

モクロー『おいっ、コラッタが飛びかかってきたぞ! 早く次の指示を出せよ!』

しんのすけ「えーとえーと……かれは!」

モクロー『かれはじゃなくて、このは!』バッ

カザマが翼をはためかせると、葉っぱの塊がまっすぐコラッタに飛んでいった!

ドカッ! バサバサッ!

コラッタ「チュウ……」

ドサッ!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

ハウ「しんのすけ、カザマー、おつかれー」

モクロー『なんでだろう……大した相手じゃないのにすごく疲れたよ』

イリマ「うーん……ギリギリ50点ってところでしょうか」

リーリエ「と、言いますと?」

イリマ「できることなら、ロトム図鑑無しで技を覚えて欲しいですね。図鑑を見ている間、相手は待ってくれるとは限らないですよ」

しんのすけ「ほーい」

ククイ博士「しんのすけ、あとはポケモンのタイプと技には相性があることも覚えておくんだ!」

しんのすけ「タイプ? オラは年齢が20代前半でボン・キュッ・ボンでいつも耳掃除してくれるきれいなおねいさんがタイプ」

ハウ「そのタイプ違うよー」

リーリエ「あの……例えば、燃えている火に水をかけると消えますよね? そんなふうに、ほのおタイプのポケモンに、みずタイプの技を与えると、ダメージがバツグンに効くんです」

しんのすけ「ほうほう、つまりとーちゃんはかーちゃんに弱くて、かーちゃんはとーちゃんの足の臭いに弱くて、とーちゃんの足の臭いはとーちゃんに効果がないのと同じってことか」

イリマ「喩えがよく分かりませんが……まぁ、そういうことです」

ハウ「ちなみにー、おれのニャビーはほのおタイプだから、くさタイプのモクローは相性が悪いんだよー。草に火を点けたらすぐ燃えちゃうもんねー」

しんのすけ「そーゆーときってどーすんの?」

イリマ「基本的には、相手のタイプに合わせて、こっちに有利になるポケモンを出せばいいんですよ」

ククイ博士「ある程度腕を上げたトレーナーなら、苦手なタイプの対策として自身とは違うタイプの技を覚えさせるパターンもあるけどね」

ロトム図鑑「マニア用語でサブウェポンと呼ばれているヤツだ」

しんのすけ「ほうほう」

イリマ「というわけで、今回特別にモンスターボールを10個プレゼントしますよ。これで是非、モクローの弱点を補うポケモンをゲットしてください」つ○×10

しんのすけ「ありがとござますぅ家宝にいたしますぅ」

イリマ「そこまでしなくていいですよ」ハハハ

イリマ「ちなみにイリマのお得情報ですが、ポケモンセンター内のショップでもモンスターボールが売っているのですが、今ならなんと、10個まとめて買うとプレミアムボールもひとつオマケでついてくるんです! お得でしょう?」

しんのすけ「なんか深夜にやってる通販番組みたいなノリだね」

イリマ「最後に……ボク、イリマの試練は茂みの洞窟で行います! しんのすけ君のチャレンジをお待ちしていますよ! それでは」スタスタ

しんのすけ「お土産買ってきてねー」フリフリ

ククイ博士「ありがとう、イリマ! かえんほうしゃのように勢いのある熱血指導だったぜ!」フリフリ

ククイ博士「それじゃ改めて、二人とも、しんのすけの案内頼んだぜ! 僕は先に茂みの洞窟の先で待ってるからさ!」

リーリエ「はい!」

ハウ「じゃーさじゃーさ! さっそく行こうよー! しんのすけにアローラのいろんなところ、案内させなきゃ!」ダッ

リーリエ「あっ、ハウさんったら……」

しんのすけ「おーおー近頃の子供は元気に走り回ってよろしいですな」

リーリエ「しんちゃんも子供でしょう? 私たちも行きましょう」

ハウオリシティ ビーチサイドエリア

ハウ「うーみー!」

ハウ「あ、そーだ! しんのすけってロトム図鑑持ってるんでしょー?」

しんのすけ「いえすいっといず」

ハウ「それでねー、ロトム図鑑ってポケファインダーっていう機能があるんだってー」

しんのすけ「ボケファンタ? そんな機能があるの?」

ロトム図鑑「ポケファインダー。いわゆる写真・動画撮影機能だ。SNSやポケチューブにもアップロードできる。私もよく使っているぞ」

しんのすけ「ポケモンなのに?」

ロトム図鑑「私はハイカラなポケモンだからな。ちなみに、私はさる有名なポケチューバーでもあるのだ!」

リーリエ「それって凄いのか凄くないのか、イマイチわかりませんね……」

しんのすけ「ほーほー、じゃあさっそく」トテトテ

ハウ「しんのすけーどこいくのー?」

しんのすけ「おねいさ~ん! アロ~ラ~♪」パシャパシャパシャ

ビキニのおねえさんたち「アロ~ラ~♪」ピース

ロトム図鑑「よくわかってるではないか、しんのすけ!」

しんのすけ「いやぁどういたまして」パシャパシャ

リーリエ「しんちゃん……なにしてるんですかっ!」カオマッカ

ハウ「あははー! リーリエ顔真っ赤だよー!」

リーリエ「ロトム図鑑さん、さっきの写真は消してくださいね。しんちゃんの教育上よくないですから」ズカントリアゲッ

しんのすけ「えーっ?! 鬼! 悪魔! メノクラゲ!」

ロトム図鑑(消したフリしてバックアップ取っとこ)

ハウオリシティ ショッピングエリア

リーリエ「では、わたし……ブティックでショッピングをしていますね。ハウさん、お願いします」

しんのすけ「ふんだ」プイッ

ハウ「まだ怒ってるのー? いーじゃん、水着のお姉さんの写真なんてこの先いっぱい撮れるんだからさー」

ロトム図鑑「ぶぁかもの! ただ写真を撮れればいいというわけではないのだ!」

しんのすけ「そーそー! その時、その場所で、そのポーズ、その水着の色のおねいさんの写真が撮れないと価値がないの!」

ロトム図鑑「その通り! 肝心なのは量じゃない、質なんだよ!」

ハウ(ただテキトーに撮ってるようにしか見えないけどなー)

ハウ「まぁいいやーそれよりーしんのすけに紹介したいものがあるのー」

しんのすけ「なぁーに? おねいさんがいないと、オラ行かないよ」

ロトム図鑑「もしくは金になりそうなところでも可」

ハウ「どっちも無いけど、とってもおいしいところだよー」

テクテク

ハウ「ここだよーおいしいものー! マラサダ食べればーポケモンとなかよしー! なかよしポケモンー勝負でいい動きー!」

しんのすけ「マサラダってなに?」

ハウ「アローラ名物の食べ物だよー。しんのすけもカザマも、ぜひ食べてみてよー。とにかくポケモンがかわいくてーマラサダあげちゃうんだよねー」

しんのすけ「チョコビはないの?」

ハウ「チョコビー? なにそれー?」

しんのすけ「カスカベ地方で売ってるお菓子。くーぜんぜつごの人気のオヤツなんだゾ」

ハウ「知らなーい。アローラじゃ売ってないかもー」

しんのすけ「あ、そう……」

ハウ「そうがっかりしないでよーマラサダ分けたげるからー」

しんのすけ「どれどれみふぁそ」ムシャムシャ

ハウ「さーて、ビーチエリアに戻って叫ぶとするかなー。「本気のじーちゃんに勝つぞー!!」ってねー!」トテトテ

しんのすけ「うーん……あま~い。あつーいおちゃちゃが欲しいな」ムシャムシャ

サラリーマン「……たか?」

しんのすけ「お? なんだろ」

サラリーマン「スカル団の連中、またポートエリアでたむろっているみたいだぞ……」

OL「じゃあすぐにキャプテンに知らせないと。あの人たち、ロクなことしないもんね」

しんのすけ(スケスケおパンツ団!?)


しんのすけ「ぶりぶりざえもん! ボンドエリアまで案内してよ!」

ロトム図鑑「それをいうならポートエリアだ。一体何があったのだ?」

しんのすけ「スケスケおパンツ団っていうのがポートエリアにいるんだって!」

ロトム図鑑「スケスケおパンツ団……?」

~しんのすけ&ロトム図鑑の妄想~

スケスケおパンツのおねえさんA「うっふ~ん。あたしたちと一緒にポケモン勝負しましょ?」

スケスケおパンツのおねえさんB「もし私たち勝てたら、さっき穿いてたスケスケのおパンツ、あ・げ・ちゃ・う」

~妄想終了~

ロトム図鑑「おっしゃあ! 見に行くぞしんのすけ! ポートエリアはこっちだ!」

しんのすけ「うおーっ!」

しんのすけ&ロトム図鑑「スケスケおパンツ♪ スケスケおパンツ♪」ドドドドド!!!!

ハウオリシティ ポートエリア

スカル団したっぱB「ヨヨヨー! そのバッグの中に入ってるもの、オレたちにくれないッスカ?」クネクネ

したっぱA「気になるんだよなーそのバッグの中、ガサゴソなにか動いてるなんてよー」クネクネ

リーリエ「だ、ダメですっ! 渡せませんっ!」

したっぱB「それじゃ、いっちょ力づくでやっちゃいまスカ?」

リーリエ「あ、あぅ……」

ドドドドド!!!!

しんのすけ「スケスケおパンツ!」ドドドドド

ロトム図鑑「スケスケおパンツ!」ドドドドド

しんのすけ&ロトム図鑑「スケスケおパンツどこだーっ!」

リーリエ「し、しんちゃん?!」

しんのすけ「お?」

キキーッ!!

しんのすけ「あ、リーリエちゃん! この辺でスケスケおパンツのおねいさん見かけなかった?!」

リーリエ「え? スケスケ……?」

したっぱB「ヨヨヨー! いきなりなんなんスカ? このじゃがいも頭。弟ッスカ?」

したっぱA「それにしちゃ似てなさすぎだろ。せめてイトコとかそのへんじゃね?」

リーリエ「あ、あの……いまこの人たちに絡まれてて……その、ククイ博士かイリマさんを呼んで頂ければ……」

しんのすけ「え? だれ? これ?」

したっぱA「オレたちを代名詞で呼ぶな!」

したっぱB「オレたちの事を知らないなんて、世間知らずにも程があるじゃないッスカ」

しんのすけ「いやぁ、オラこないだアローラに来たふつつかものでして」

したっぱB「ケッ、よそ者ッスカ。じゃあいっちょ、教えてやるッスカ!」

したっぱA「オレたちは!」クネクネ

したっぱB「泣く子も黙る! スカルのマークが目印の!」クネクネ

したっぱA「スカル団!」ジャキン!

したっぱB「スカ!」ジャキン!

しんのすけ「え? スケスケおパンツ団?」

ロトム図鑑「お前たちが?」

したっぱA「スカル団! どんな耳してたらそんな風に聞こえるんだ!」

したっぱB「このガキどもお下品すぎじゃないッスカ?!」

しんのすけ「えー……さっき街でスケスケおパンツ団って聞いたから、てっきりおねいさんだらけだと思ってたのに。男ばっかでガッカリ」

ロトム図鑑「なるほど、スケスケおパンツ団の正体は、スケスケおパンツ専門の下着ドロボー集団だったのか。いやはや、なんと下賎な連中よ」

しんのすけ「ねー」

したっぱA「スカル団っていうワードからそんなふうな発想できる奴に言われたくねーよ!」

したっぱB「いっちょ、このじゃがいも小僧に世の中の怖さ、教えてやらないッスカ?」

したっぱA「さんせー! そこの女の子のバッグ取るのも後ででも出来るしー」

リーリエ「し、しんちゃん……」オロオロ

しんのすけ「…………」チラ

――ロトム図鑑さん、さっきの写真は消してくださいね。しんちゃんの教育上よくないですから!

――し、しんちゃん……

しんのすけ「ハァーやれやれ、しょーがないなぁ」スッ

したっぱB「オレがポケモンを使いこなして、身の程を教えてやるとしまスカ!」

スカル団の したっぱが
勝負を しかけてきた!

したっぱB「ズバットの恐ろしさ、見せてやるッスカ!」ヒョイッ

ポンッ

ズバット「ズバッ!」

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

モクロー(カザマ)『初のトレーナー戦か! しんのすけ、イリマさんから教えてもらった事を実践してみるんだ!』

しんのすけ「オラがメイクアップアーティストになるための特訓だっけ?」

モクロー『んなこと教わってないだろっ! もういい! お前に構ってたら先制されちゃうから僕が勝手に行くよ!』バサッ

しんのすけ「あらあら、気が早い子ね……」

したっぱB「なに独り言ブツクサしゃべってるんスカ!」

したっぱA「しかも命令も無しに勝手に突っ込んできたし。懐いてすらいないんじゃね?」

したっぱB「ズバット! おどろかすッスカ!」

ズバット「ズバーッ!」

モクローがクチバシを突き出してズバットにつつくをしようとした瞬間、ズバットの姿が消えた。そして――

チョイチョイ

モクロー『えっ?』クルッ

ズバット「ズ゙ババッ!」バッ!

モクロー『うわああっ!』

したっぱB「かみつくッスカ!」

ズバット「ズバッ」

ガブッ!

モクロー『いででで!!』ジタバタジタバタ!!!

したっぱA「出た! ボス直伝のおどろかしてかみつくコンボだ!」

しんのすけ「ほうほう、ユニークな作戦ですな」

モクロー『離せよ、この!』ブンブンッ

ズバット「ズバーッ」バッ

しんのすけ「おいしかった?」

モクロー『お前どっちの味方だよ!』ダラダラ

したっぱB「さーてじゃがいも頭、どうするッスカ?」

しんのすけ「んー……作戦ターイム!」

したっぱB「認めてやるッスカ」

リーリエ「認めちゃうんですか!?」

……

モクロー『……で、どうするんだよ』

しんのすけ「そりゃ、決まってるでしょ。ゴショゴショゴショ……」

モクロー『えーっ? そんなの通用するかなぁ……』

しんのすけ「だってぇ、向こうも出来たんならこっちもできるでしょ? ね、ぶりぶりざえもん」

ロトム図鑑「ま、カザマの技なら可能だ。ガンバレ」

モクロー『お前ら他人事だと思って……ああもう、わかったよ!』

……
したっぱB「終わったッスカ?」

しんのすけ「おたまたませー」

したっぱB「じゃあズバット! もう一度かみつくッスカ!」

ズバット「ズバーッ」ガパァーッ!

ズバットが再び口を開けて、牙をむき出しにしながらモクローに襲いかかってくる!

モクロー『同じ技を二度も受けてたまるか! このは!』

バサバサバサッ!!!

ズバットの目の前に、モクローの翼から放たれたいくつもの葉っぱ状の羽根が飛び散っていく。
ズバットが葉っぱの羽根に惑わされていると、なんといたはずのモクローの姿が消えていた!

ズバット「ズバーッ?」ドコイッタ?

バッ!

モクロー『ばあっ!』

ズバット「ズバッ?!」ウヒャア!

したっぱB「お、おどろかすッスカ?!」

しんのすけ「今だ! カザマくん!」

モクロー『よーし、思いっきりつっついてやる! 喰らえ!』シャキーン!

ドドドドドドド!!!!

何度も何度も、モクローのクチバシがズバットの身体に打ち込まれていく!

ズバット「ズ、ズバ……!」

ピクピク……

相手の ズバットは 倒れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワーッハッハッハッ!」

したっぱB「まじっスカ!? じゃがいも頭に負けちゃったッスカ!?」

しんのすけ「これがオラ考案の、このはおどろかすつつくコンボだゾ!」

したっぱB「オレの作戦のパクリじゃないッスカ!」

しんのすけ「そういうの幼稚園でまだ習ってませんから」エッヘン

したっぱA「きったねぇ~!」

イリマ「それは果たしてあなた達が言えることでしょうか?」

全員「!?」

イリマ「はい! キャプテンのイリマです!」

イリマ「街の人から、あなた達が悪さしているという通報を受けたので、やってきました」

イリマ「これ以上、僕の知人に迷惑をかけるというのなら、ゼンリョクでお相手しますよ? キャプテンを倒せる、良い機会だと思いますけど」ニコニコ

したっぱA「うっ……」

しんのすけ「おおっ、かっこい~」

したっぱA「ヘッ! イリマのポケモンなんか、いりませーん!!」

したっぱB「ここはいったん、ズラかるッスカ!」

しんのすけ「お風呂入れよー」

スタスタスタコラサッサ!

イリマ「……やれやれ、です」

しんのすけ「助けて下さり、ありがとございまするぅ」ペコリ

リーリエ「それ、私のセリフです……」

イリマ「しんのすけ君。失礼ながら、今の戦いの一部始終、しっかり見てましたよ」

イリマ「戦い方はまだまだ未熟ですが、友人を守るために、スカル団に立ち向かったその勇気は満点です。きっとしんのすけ君なら、僕の試練を突破できますよ」

しんのすけ「ま、オラの手にかかればチョチョイのチョイでござる」

イリマ「改めて茂みの洞窟で、お待ちしております。ロトム図鑑でご確認くださいね。では、アローラ!」テクテク

リーリエ「……あの」

しんのすけ「なに?」

リーリエ「また、助けられました……ありがとうございます」

ロトム図鑑「お助け料百億万円ね、ローンも可」

モクロー『お前なんもしてないだろ!』

しんのすけ「カザマくん、まだいたんだ」

リーリエ「その……しんちゃんは試練の場所に向かうんですよね……。一緒に行ってもいいですか?」

しんのすけ「どーして?」

リーリエ「わたし……その、よく迷うんです。服も買えませんでしたし……試練の場所へ向かう2番道路を探していたら港に出てしまって……スカル団の方たちに絡まれて……」

リーリエ「なので、ロトム図鑑さんを持っているしんちゃんと一緒なら……迷うこともないと思うんです」

しんのすけ「あのねぇリーリエちゃん、それって他力本願って奴じゃない?」

リーリエ「そ……れは」

しんのすけ「ところで他力本願ってどんな意味だっけ?」

リーリエ「」ズルッ

2番道路

ロトム図鑑「茂みの洞窟はここからまっすぐ進めばあるぞ」ピコピコ

しんのすけ「ごくろーさん」

リーリエ「……しんちゃん」

しんのすけ「お?」

リーリエ「ポケモンさんと力を合わせて、スカル団と戦う姿……。すごかったです。だからしんちゃんはあの時、トレーナーでもなかったのに、ほしぐもちゃんを助けられたんだって……」

リーリエ「しんちゃんは……ポケモンに選ばれたんだって、わたし、わかったんです」

リーリエ「カプ・コケコさん……。ポケモン勝負が好きだと、リリィタウンで聞きました。カプ・コケコさんに会えたら、どうしてしんちゃんやほしぐもちゃんを助けてもらえたのか、わかるのでしょうか……?」

リーリエ「しんちゃん……?」

しんのすけ「ヘイヘイそこのおねいさん! オラと愛の試練を受けに行きませんか~?」

リーリエ(全然聞いてません……)ガクリ

ほしぐもちゃん「ぴゅい!」

リーリエ「ほしぐもちゃんも、そう思いますか?」

リーリエ「さっき、頼もしく助けてくれたのかと思うと……ああやってすぐ女の人に声をかけるなんて……しんちゃんは、ハウさんとはまた違う掴みどころのなさで困ります」ハァ

茂みの洞窟 ポケモンセンター前

ハウ「おー! しんのすけーリーリエー!」フリフリ

しんのすけ「ほっほーい! ハウくーん!」ピョンピョン

ハウ「これから試練受けるんでしょー?」

しんのすけ「まぁね」

リーリエ「どちらから先に、試練を受けるんですか?」

しんのすけ「オラ先やりたい! オラ先やるー!」

ハウ「いいよー。じゃあ、おれはしんのすけが終わるまで、ポケセンで待ってるねー」

リーリエ「私もポケモンセンター内のカフェで待ってます。試練、頑張ってくださいね」

しんのすけ「ほいほーい!」

ハウ「茂みの洞窟はねーカプ・コケコにゆかりがあってねー、島巡りとかで許されて、やっと入れる場所なんだー。だからポケモンも強いと思うよー」

しんのすけ「だいじょぶだいじょぶ、スケスケおパンツ団に勝てたからへーきへーき!」

ハウ「スケスケおパンツー?」

リーリエ「スカル団、です!」

しんのすけ「じゃ!」

茂みの洞窟 キャプテンゲート前

イリマ「はい! キャプテンのイリマです!」

しんのすけ「本日4回目ー」

イリマ「お待ちしていましたよ、しんのすけ君!」

しんのすけ「『いや~ん待った~?』『いや、今来たとこだぜ!』『嘘ばっかり。でもアタシ、そんなあなたの優しさに惚れたの~』」

イリマ「え、えーっと……試練の説明をしてもよろしいでしょうか?」

しんのすけ「おかまいなくー」

イリマ「コホン……。僕の試練は、ここから歩いて散歩! この茂みの洞窟で行います! ただ、茂みの洞窟で暮らすポケモンは、かなり手ごわいですよ」

しんのすけ「そんなんでいいの?」

イリマ「もちろん、ただの散歩ではありません。キミがするべきことは……洞窟奥の台座から、Zクリスタルを手に入れて僕のもとへ持って帰ってくること!」

しんのすけ「おつかいみたいなものか。確かにオラにとっては試練みたいなものですな」

イリマ「ポケモンももちろん、襲ってきますので、君のモクローとのコンビネーションが試されます」

???「キーキーキークー!!!!」

しんのすけ「おおっ、何いまの音?」

イリマ「ああ! 言い忘れていたことがひとつあります。強いポケモンがたむろする洞窟ですが、さらに強い『ぬしポケモン』が住み着いています。……試練をクリアするための、最大の障壁となるでしょうね!』

しんのすけ「ほーほー……」

イリマ「ちなみに、試練を達成するまで外に出られませんし、ポケモンも捕獲できませんからよく覚えておいてくださいね」

しんのすけ「おトイレ行きたい時はどーすんの?」

イリマ「そ、それは先に済ませるべきです。というか、今もよおしているんですか?」

しんのすけ「ううん、今は平気」

イリマ「じゃあ用を済ます前に、試練を先に済ませちゃいましょう」

しんのすけ「うまいこというねー」

イリマ「さて、島巡り7つの試練、そのうちの1つ――それでは……イリマの試練、はじめ!」

試 練 開 始 !

しんのすけ「うっしゃあー! なんでもかかってこーい!」ドタドタドタ!!!

茂みの洞窟の中

キー キー クー クー ワルイデー ザコチャーウ

しんのすけ「いろんなポケモンの鳴き声がするー」テクテク

ロトム図鑑「茂みの洞窟とかけまして、あくむを見せるポケモンと解く」

しんのすけ「その心は?」

ロトム図鑑「だぁー暗い」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんの座布団全部持ってって」

ロトム図鑑「おいっ! そこは「座布団一枚やって」って言うもんだろうが!」

モクロー『おいおい……今は試練中だぞ? ふざけてる場合じゃないだろ』

しんのすけ「あれ? カザマくんいつの間に?」

モクロー『君たちだけだと心配だから出てきたんだよ。それより、早く試練を達成しようよ』

ダダダダッ!

???「ヨヨヨー!」

しんのすけ「お?」

モクロー『こいつら確か……』

したっぱA「リベンジ・オブ・ポートエリア! おれらのこと、覚えてるか?」クネクネ

しんのすけ「どちら様だっけ?」

したっぱA&B&モクロー「」ガクッ

したっぱB「そうでスカ……」

ロトム図鑑「ネタがベタベタだな。もうちょっと捻りを入れるべきだ」

しんのすけ「あ? やっぱりィ?」

したっぱB「……って、覚えてるじゃないスカ! 忘れたふりッスカ!?」

しんのすけ「んもー分かってるよー。スケスケおパンツ団の人たちでしょ?」

したっぱB「スカル団! いい加減覚えて欲しいッスカ!」

したっぱA「って、どうでもいいよ! こいつの試練をジャマするため、忍びこんできたんだぜ!!」

したっぱB「そうでした! それではさっそく、コイツのポケモン、奪いまスカ!」

しんのすけ「えー? それじゃあおにいさんのポケモンちょーだい」

したっぱB「それじゃただの交換じゃないッスカ!」

モクロー『てゆうかボクを取引に使うなよ!』

したっぱA「ええい! どうでもいいって言ってるだろ! 始めるぞ!」


スカル団の したっぱが
勝負を しかけてきた!


したっぱA「スリープ! じゃがいも頭をひねり潰せ!」ヒョイッ

ポンッ

スリープ「スリィィィプ!」

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」

モクロー『ったく、トレーナーとしての自覚をもっと持って欲しいよ……』バッ

したっぱA「スリープ! モクローにねんりきで石を飛ばせ!」

スリープ「スリィィィ……」ムゥ~ン

スリープが目を閉じて一心に念じると、洞窟に転がっている小石や岩がふわりと浮き始めた。

スリープ「……ィィップ!!!!」

スリープが目を見開くと、岩が一斉にカザマへ向かって飛んできた!

モクロー『うわっ! 危ない!』バサッバサッ!

したっぱA「逃がすんじゃねーぞ! 岩でメッタ打ちだ!」

スリープ「スリィィィプ!」

カザマが空中を飛ぶと、その後ろを岩もついていく!

モクロー『くそっ! このままじゃ技が出せないよ!』バサバサバサ!

ロトム図鑑「おいっ、なんとかならんのか?」

したっぱA「なるわけないだろバーカ!」

したっぱB「スーッカスカスカスカ!」

しんのすけ「んー……」

しんのすけはスリープとスカル団、そして岩と逃げるカザマを順に見据える。

しんのすけ「カザマくん、そのままあっちに突っ込めばいいじゃん」ユビサシッ

カザマ「え? あ、なるほど!」クルッ

したっぱA「はーっはっはっは!」

したっぱB「スーカスカスカ! ……スカ?」

ゴウウウウッ!!

したっぱA「なんかこっち来てないか?」

したっぱB「まさか正真正銘のダイレクトアタックっスカ!?」

カザマはスリープを横切り、更にスカル団も横切っていく。その後にやってくるのは、もちろん……

したっぱたち「うわあああああっ!」

ドカドカドカドカ!!

したっぱA「」ピクッピクッ

したっぱB「」スカッスカッ

スリープ「」ピクッピクッ

ロトム図鑑「フッ、口ほどでもない」

モクロー『だからお前何もやってないだろっ!』

しんのすけ「じゃ、いこいこ」テクテク

モクロー『でも、相手の攻撃を利用するなんて、しんのすけにしちゃ考えたな』

したっぱB「お、覚えてろ……ッスカ」

したっぱA「……いいか? 相棒がスカ スカ言ってるのは、記憶に残るためだからな……。本当におぼえておけよ……スケスケおパンツって言うなよ……」ガクッ

茂みの洞窟 ぬしの間

モクロー『あっ、あれがZクリスタルかな?』

しんのすけ達の目の前には、台座があった。その中には、透明のZクリスタルが輝いている。

しんのすけ「ほっほーい!」ダッ!

ロトム図鑑「ふん、結構あっけないもんだったな」

モクロー『でも待って。僕たち、なにか忘れているような……』

???「ぬしゃしゃ!!」

モクロー『!?』

ロトム図鑑「んあ?」

しんのすけ「?」

ピョンッ!

ズシンッ!!

ラッタ「ぬっしゃーっ!」


茂みの洞窟 ぬしポケモン
ラッタ 出現!

モクロー『そうだ! ぬしポケモンだ!』

ラッタ「ぬっしゃああああっ!」ゴウッ!!

モクロー『なんかオーラ纏ってる!』

しんのすけ「本気でキレた時のかーちゃんみたーい」

ロトム図鑑「どうやら能力が上がっているようだな。あれがぬしポケモンの強さの秘訣か」

モクロー『よーし! 試練達成してZクリスタルを手に入れるぞ! それっ!』バサバサッ

モクローはこのはで、葉っぱ状の羽根がラッタへ飛び散っていく。そしてすぐに急接近すると――。

モクロー『ばあっ!』ヒョッイッ

ラッタ「キークー?!」ビクッ!

モクロー『よしっ! 今のうちに!』クチバシツキタテッ!

ドスドスドスドス!!!

ラッタ「シャーッ!」

しんのすけ「おおっ、やるー」

ロトム図鑑『いいぞ我がしもべよ。そのままぬしポケモンを蜂の巣にしてしまえ』

ラッタ「ッシャー!」ブンッ

モクロー『うわっ!』

ラッタがカザマを振り切ると、いきり立って前歯をむき出しにして襲いかかってきたっ!

ガブッ!!

モクロー『いっでぇぇぇっ!』

しんのすけ「おおっ、二度目のかみつき」

ロトム図鑑「いや、あれは『いかりのまえば』だ。死にはしないが、体力の半分は持ってかれたな」

しんのすけ「おいしい?」

ラッタ「ッシャ!」b

モクロー『だからお前はどっちの味方だよっ!』

ラッタ「……キィーッ! シャーッ!」

ラッタがさっきまでと違う、甲高い声を上げた。すると……。

コラッタ「シャー!」ピョンッ

モクロー『うわっ、なんでコラッタが!?』

しんのすけ「飲みに誘ってきたんじゃない?」

ロトム図鑑「あとはラッタに告白してきたとか」

モクロー『どう見ても違うだろっ!』

コラッタ「ヂュッ!!」ダッ

ドカッ!

モクロー『ぐあっ!』

しんのすけ「カザマくーん!」

ロトム図鑑「今のはでんこうせっか、か」

ラッタ「シャーッ!」

コラッタ「シャー!」

モクロー『いてて……どうしよう、これじゃ2対1だ』

ロトム図鑑「私にいい作戦がある。私一人だけではダメだ。しんのすけも協力する必要がある」

しんのすけ「なに?」

ロトム図鑑「……カザマをラッタたちの餌にして、その隙にZクリスタルをいただき、ふたり揃って茂みの洞窟を脱出するのだ」

モクロー『…………』ブチッ

ドカッ! ドカッ! バキッ! ドカッ!

モクロー『いいかげんにしろよこのブタ! ガブリアスのサンドバッグにしてやろうか?!』ドカッ! ドカッ!

ロトム図鑑「ジョーク! ジョーク! アローラジョーク! あっいいこと思いついた!」

モクロー『もしまたくだらない作戦だったら、お前をラッタの餌にするからな?』

ロトム図鑑「あれを見よ」ユビサシ

ロトム図鑑が指さした場所……崖の上に、大岩があった。

ロトム図鑑「あれをなんとかラッタの頭に落とせば、それだけで勝てるのではないか?」

しんのすけ「ラッタくんを煽って、壁にぶつければいいんじゃない?」

モクロー『よーし、それでやってみよう』

モクロー『やーい、来てみろ来てみろー!』バッサバッサ!

ラッタ「…………」

テクテク

モクロー『お、おい、どこ行くんだよ?』

ラッタは大岩のある崖近くに来ると、カザマの方へ一度振り返った。まるで、しんのすけたちを嘲笑うように。そして――

ラッタ「ぬっしゃーっ!」タックル!

ドンッ!
ゴロッ…

ズシン! !

モクロー&ロトム図鑑「」

しんのすけ「見抜かれましたな」

ロトム図鑑「この作戦は失敗だな……」

モクロー『なに冷静に実況してんだよ! おバカ!』

ラッタ「シャーッ!」ダッ!!

コラッタ「シャーッ!」ダッ!!

モクロー『うわわわーっ!』

ラッタとコラッタが、前歯をむきだしにしながら、逃がさないと言わんばかりに左右からカザマに挟み撃ちを仕掛けてくる!

ドドドドド!!!

モクロー『もうダメだー!』

しんのすけ「カザマくん! 上、上!」

カザマ「えっ? ……ハッそうか!」バサッ!!

カザマは飛び出すように上空へ羽ばたいた! そして、後に残ったコラッタとラッタが向かい合うように走ってくる!

ラッタ「シャ?! シャーッ!」バタバタ

コラッタ「シャーッ!?」バタバタ

ドシンッ!

ラッタ「ヌ……シャー……」ピクピク

コラッタ「」ピクピク

モクロー『やった! 同士打ちだ!』

しんのすけ「車は急に止まれないもんだ。気をつけなきゃ」

ラッタ「シャー……」フラフラ

ラッタは 洞窟の奥に 姿を 消した!

イリマ「なんというトレーナーでしょう!」

しんのすけ「お?」

イリマ「ボクが鍛えに鍛えあげた、ぬしポケモンをああいう形で倒すだなんて……! 悔しいですが、さすがとしか言いようがありません」

ロトム図鑑「ふん、私の完璧な計画が功を奏したな」

モクロー『お前結局役に立ってなかったじゃないか!』

イリマ「ポケモンと力をあわせ、イリマの試練――達成です!」

イリマ「さあ、台座のZクリスタルを!」

しんのすけ「ほっほーい!」トテトテ

しんのすけは ノーマルZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

試 練 達 成 !

イリマ「いま、手に入れたのがノーマルタイプのZクリスタル……! その名も、ノーマルZ!」

イリマ「それをたいあたりなど、ノーマルタイプの技を使えるポケモンに持たせて!」

バッ! バッ! バッ! ジャーン!

イリマ「このように、エレガントなポーズをすることで、ノーマルタイプの技を強める、Zパワーを放てますよ!」

しんのすけ「おーっ! かっこいー! オラもやってみよーっと!」

バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!

しんのすけ「こうですな?」

イリマ「お、おしりは出さなくて結構です……」

しんのすけ「んーこの方がしっくりくるんだけど」

イリマ「コホン……。そうそう、言い忘れていたことがひとつ、ありましたね」

イリマ「試練を行う場所には、先ほどのラッタのように、一際強いポケモンがいます。それに、アローラ地方のポケモンは助け合いなのか、戦いのときに仲間をよぶのですよ!」

モクロー『なるほど、僕はずっとククイ博士の研究所の中で育ってきたから知らなかった……』

しんのすけ「世間知らずだな、カザマくん」

モクロー『るさい』

イリマ「しんのすけ君も、ポケモンもひとまずはお疲れ様です。洞窟の入口まで戻りましょうか」

しんのすけ「ほーい」

茂みの洞窟 ポケモンセンター前

イリマ「さて、しんのすけ君! メレメレ島にいるキャプテンは、ボク1人! つまり試練も1つです。試練を終えたことを、しまキング……ハラさんに、報告しておいてくださいね!」

しんのすけ「なんで?」

イリマ「島のキャプテンの試練を全て乗り越えたら、今度はしまキングに挑戦するからですよ。それが島巡りのルールなんですから、忘れちゃダメですよ」

ククイ博士「おお! しんのすけ! イリマの顔を見るに、試練達成かな」フリフリ

しんのすけ「ハカセー!」フリフリ

ククイ博士「Zクリスタルを手に入れたみたいだね。では、僕からのプレゼントだ! Zパワーについて、お教えしよう! よーく見ておくんだぜ!」

しんのすけ「なるべくシリプリにね」

イリマ「シンプル、です」

ガサガサッ

ガーディ「アオオオン!」

ククイ博士「ゆけっ、イワンコ!」

イワンコ「ワンッ」

しんのすけ「おおっ、都合よくポケモンが草むらから飛び出してきた!」

ククイ博士「ノーマルZと、ノーマル技を持っていれば、Zパワーが使える! さあ、見ててごらん!」

バッ! バッ! バッ! ジャーン!

ピカッ! ゴウッ!!

イワンコは Zパワーを 身体に まとった!

イワンコが 解き放つ
全力の Zワザ!

ウ ル ト ラ ダ ッ シ ュ ア タ ッ ク !

ククイ博士「よーし! 思いっきり行くんだ!」

イワンコ「ワオオオン!」

 Zパワーを纏いながら、イワンコが全速力でガーディに向かって突っ込む!

ドドドドドド!!

ドカッ!

ガーディ「ヤナカンジー!」

キラン!

しんのすけ「おーっ!」パチパチパチ

ククイ博士「ふう……! トレーナーの思いをポケモンに重ねるZパワーは、くたびれるね……」

イリマ「そう、Zパワーはトレーナーの体力と思いを使って発揮されるんです。一回の勝負では、一回が限度。更に言えば、しんのすけ君はまだ子供ですから、勝負が終わったあとは長時間の休憩をおすすめします」

しんのすけ「ますます必殺技っぽいですな」

イリマ「ところで、心なしか博士の顔が浮かないようですが……」

ククイ博士「ああ! ドわすれしていた! あれなんだ!3番道路でリーリエとはぐれてしまってね……」

しんのすけ「えーっ? 迷子になったの? 世話がかかりますな」

ククイ博士「しんのすけ、彼女を探してくれないか?」

しんのすけ「めんどくさ、自分でやれば?」

ククイ博士「そうかぁ……しょうがないなぁ。さっきたまたま、ポケモンセンターで知り合いから巨乳のおねえさんの生ポスターを貰ったんだけど、いらないかぁ」ガサガサ

しんのすけ「いりますやります! うおーっ! リーリエちゃんどこだーっ!」ドドド!

ククイ博士「おおっ、全力のZワザに負けずとも劣らないスピードだ!」

イリマ「それじゃあ、僕も念のため、洞窟の様子を見にいきますね」

ククイ博士「ああ、手分けして探すとしよう!」

3番道路 メレメレの花園

太陽の光を浴びて明るい金色に咲き乱れる花々。そこにリーリエはいた。
だが、そばに居るはずのコスモッグは、リーリエから花畑と草むらで隔たれたように、はるか遠くの場所で花を眺めていた。

リーリエ「ほしぐもちゃん……無茶しないで」

ほしぐもちゃん「ピュイ! ピュイ!」

ドドドド!

リーリエ「?」

しんのすけ「ほっほーい! リーリエちゃんみっけ! 早くハカセからポスターもらってこよ!」

リーリエ「あ、あの……」

しんのすけ「なに? 今オラいそがしいの」

リーリエ「ほしぐもちゃんが、草むらの奥に入っちゃったのです……」

ピューイピューイ>

しんのすけ「ほんとだ」

リーリエ「吊り橋でひどい目にあったのに、あのコったら……。野生のポケモンさんがでてきても、戦える技、ないのに……」オロオロ

リーリエ「それで、私の代わりに助けに行ってくれませんか?」

しんのすけ「えーめんどくせ……ま、ポスターを貰うためにはしょうがないかぁ」ヌギヌギ

リーリエ「え? あの、なんでズボンを脱いでるんですか?」

しんのすけ「お花畑に出現したケツだけ星人、ただいまお花摘みちゅう~! ブリブリ~ブリブリ~!」

ガサガサガサッ!

リーリエ「」

しんのすけ「ブリブリ~ブリブリ~!」ガサガサガサッ!

オドリドリ「ピョッ!?」ビクッ

アブリー「リッ!?」ビクッ

チュリネ「チュリ!?」ビクッ

観光客「わっ! なになに!?」ビクッ

しんのすけ「ブリブリ~ブリブリ~!」ガサガサガサッ!

ほしぐもちゃん「ぴゅ?」

しんのすけ「よ! ほしぐもちゃん。オラのおケツに乗れば~?」

ほしぐもちゃん「ぴゅい! ぴゅい!」ピョンッ

ガサガサガサッ!

しんのすけ「ブリブリ~ブリブリ~!」ガサガサガサッ!

ほしぐもちゃん「ぴゅーいぴゅーい!」ピョンピョン

ガサガサガサッ!

しんのすけ「戻ったぞみさえ~」

ほしぐもちゃん「ぴゅいぴゅーい!」

リーリエ「…………」カオマッカ

しんのすけ「さ、バッグの中にお戻りなさい」

ほしぐもちゃん「ぴゅい!」モゾモゾ

しんのすけ「また後でやったげるからね。いい子にしてるんだよ?」

ほしぐもちゃん「ぴゅ? ぴゅーい!」ジブンデチャックシメル

リーリエ「あの……恥ずかしくないんですか……?」フルフル

しんのすけ「いつもやってることなんでーほーらブリブリ~!」

リーリエ「やめてくださいっ! こっちが恥ずかしいですっ!」

しんのすけ「んも~せっかく助けてあげたのに」

3番道路

ハウ「しんのすけー! あーリーリエいたー!」

リーリエ「ハウさんはどうして?」

ハウ「試練をこなしたからさー。新しいポケモンと一緒にこなしたんだよー」

ピカチュウ「ぴっかー!」

しんのすけ「ほうほう、通ですな」

ハウ「ねーねーどれだけ強くなったのか確かめさせてー」

しんのすけ「いやオラ、試練とケツだけ星人で疲れちゃったからいいや」

ハウ「ケツだけ星人?」

リーリエ「わたしに聞かないでください……」

ハウ「????」

ククイ博士「おお! さすがしんのすけ! リーリエを見つけてくれて感謝してるぜ!」

しんのすけ「まったく参っちゃうよね。方向音痴を探すのにも一苦労ですよ」

リーリエ「花畑でおしり出してる人に言われたくないです……!」

ククイ博士「ハウも試練達成おめでとう! ニャビーとピカチュウと一緒にいい技を出したんだろ?」

ハウ「えへへー。ぬしに勝って、しんのすけもおれもー強くなってるよねー! じーちゃんに勝てるかなー?」

リーリエ「どういうことでしょうか?」

ハウ「試練をこなせばー、次はしまキングと戦うんだよー!」

ククイ博士「そう! しまキングとの戦い――その名も大試練! 技の研究をしている僕からすれば、興奮のポケモン勝負が続くわけだ!」

ハウ「いやいやー」

ククイ博士「おーし! めざすぜリリィタウン! おいかぜ吹かせて、3番道路を下ろうぜ!」

しんのすけ「ハカセハカセ、例の物は?」チョイチョイ

ククイ博士「ああ、そうだったね! お礼のポスターだ!」つポスター

ハウ「なんのポスター? 見せて見せてー」

ペラッ

ハウ「ミルタンクのポスターだー」

ククイ博士「アーカラ島のオハナ牧場にいる、オカミという妙齢のミルタンクだよ。これだけ乳が大きいと、ミルクのみの回復量もすごいだろうなぁ」

しんのすけ「」

ハウ「ねーなんで落ち込んでるのー?」

リリィタウン 広場

ククイ博士「帰ってきたぜ! リリィタウン!」

リーリエ「ぐるっと島を一周してきたんですね」

しんのすけ「長いようで短い旅でしたな」

ハラ「やあ、皆の衆。どうやら、無事、キャプテンの試練をこなしたようですな!」

ハウ「じーちゃーん! 俺もしんのすけも試練、達成したよー」

ハラ「おお! 確かに、二人ともZクリスタルを持っているようですな。大試練を受ける資格、バッチリおありですぞ」

リーリエ「ところで、この騒ぎは一体何ですか?」

ハラ「ちょうど、明日、ゼンリョク祭りがありましてな」

ハラ「アローラ地方には4つの島があり、守り神のポケモンがいるのです」

ハラ「守り神ポケモンがわれらのそばにいてくれること。それに感謝をあらわすのが、明日の祭りなのですな」

しんのすけ「お祭り? もしかして屋台とかテキヤとか出る?」

ハラ「ハッハッハッ。しんのすけ、残念ながら祭りといっても田舎の小さなもので、みんながカプ・コケコに捧げる勝負を見てはしゃくだけですな」

しんのすけ「ちぇーがっかり」

ククイ博士「ハラさん、二人の大試練はそこで……?」

ハウ「ちょうど良いところで、試練を達成してくれた、ということですな。明日のお祭りで、大試練も兼ねて行おうと思いますな」

リーリエ「なにがあるのでしょうか?」

ほしぐも「ぴゅい!」

ククイ博士「ごきげんなポケモン勝負。技と技のぶつかりあい! ゼンリョク祭りでは、カプにポケモン勝負を奉げるんだぜ!」

リーリエ「では、おふたりがハラさんと勝負なさるのですね。ポケモンさんが戦うのは傷ついたりするので苦手ですが、わたし……きちんと見ます」

ククイ博士「しんのすけ、ハウ、君たち二人が明日のお祭りを盛り上げるんだ!」

ハウ「おー! 盛り上げちゃおーね! しんのすけー!」

しんのすけ「おー!」

ククイ博士「しんのすけ! メレメレのしまキング、ハラさんは強いぜ! かくとうタイプのポケモンを使いこなすトレーナーだよ!」

ククイ博士「ひこうタイプやエスパータイプの技を鍛えておくといいかもね!」

ハウ「だからーカザマとは相性がいいんだよー。がんばってー」

しんのすけ「ほいっ!」

ククイ博士「それじゃあ今日は日も暮れているし、家まで送ろうか」

しんのすけ「やれやれ、これからうるさい中年ブロイラーのところへ帰るのか」

ハウ「しんのすけーそんなこと言っていいのー?」

しんのすけ「へーきへーき、かーちゃんが中年ブロイラーなのは事実ですし。なんならもっと言ってあげようか? 妖怪ケチケチオババ、三段ハラ、たいしぼうポケモンミサイドn」

げ    ん

こ    つ

みさえ「帰ってきたと思ったらいきなりママに対してなんてこと言ってるのよアンタはぁぁぁ!」グリグリグリグリ

しんのすけ「あへぇぇぇぇ!」

ハウ(後ろに居たのになんで気付かなかったんだろー?)

ククイ博士「お、この間見たあの技だ! 奥さん、後でその技、ぜひ僕にも掛けてくれませんか?」

リーリエ「は……博士?」

自宅

みさえ「へぇ~じゃあ一個目の試練が終わって、今度はハラさんに挑戦するの? 早いわね~」モグモグ

しんのすけ「それにオラ、スケスケおパンツ団の人たちとも戦って、勝ったんだよ」モグモグ

みさえ「す、スケスケおパンツ団?」

モクロー『スカル団!』モグモグ

ロトム図鑑「スケスケおパンツ専用の下着ドロ集団、だからスケスケおパンツ団なのだ」

みさえ「あら、や~ねぇ。一昔前に世間を騒がせたロケット団とかプラズマ団と比べると大したことなさそうだけど……」

モクロー『だから違うって言ってるだろ! あぁ、なんでこんな奴らだけしか、僕の言葉が分からないんだ……?』

ひまわり「たいや、とうていやったい!」

しんのすけ「あーんダメっ! オラのZクリスタルなんだから」

ひまわり「ぶーっ! たいっ!」バッ

ダダダダダ!!!
ガラガラガッシャーン!!

みさえ「わっわっ! ご飯が!」

しんのすけ「うわーっ! なんとかしてぶりぶりざえもーん!」

ロトム図鑑「こっそり撮ってあったイリマの生写真!」カシャカシャ

ひまわり「きゃーっ! でへへへ……」キラキラ

モクロー(……この兄にしてこの妹あり、だな)

モクロー『ところでしんのすけ、明日のハラさんの試合どうするのか考えてるのかよ?』

しんのすけ「だいじょぶだいじょぶ」

モクロー『本当かよ。しっかりしてくれよな、ホント。試練だって、実質マグレみたいなものだし』

しんのすけ「トオルちゃん心配性ねぇ、ママのオッパイ飲む?」

モクロー『やめろよその言い方! なんかムカつくな!』

モクロー(まぁ、相手はかくとうタイプの使い手だからタイプ相性では心配ないけど、コイツだからなぁ……)

みさえ「こーら、カスミの水着写真集なんて読んでないで、早く寝なさい。明日、大試練なんでしょ?」

しんのすけ「えー? これからがオールナイトなのに」

ロトム図鑑「コラ! 画面を舐めるな! 私は精密機器なんだぞ!」

ひまわり「レロレロ~」ペロペロ

モクロー(不安だ……)

翌日
リリィタウン・広場

ワイワイ ガヤガヤ

みさえ「芋洗い状態ってわけじゃないけど、人がいっぱい来てるわねー」

しんのすけ「そうだね」オイモゴシゴシ

みさえ「本当に芋洗ってるんじゃないの! どっから持ってきたのよ……」

ククイ博士&ハウ「おーい、しんのすけー!」フリフリ

リーリエ「……こんにちは」ペコリ

しんのすけ「ハカセー! ハウくーん! リーリエちゃーん!」フリフリ

みさえ「あ、どうもー」

ひまわり「やっ」

ハウ「ねーねーしんのすけーどっちが先にやるー?」

しんのすけ「なにが?」

ロトム図鑑「トイレの順番か?」

リーリエ「ハラさんと戦う順番じゃないですか?」

ハウ「そうそう。おれ、どっちでもいいよー。最初に出てもートリを飾ってもーどっちもみんな盛り上がるしー」

しんのすけ「じゃあオラ先やるー!」

ハウ「やっぱりー言うと思ったー」

しんのすけ「ハウ君にハラのおじさんの手の内を見せてやるという、オラのしんこー心に、カンシャするがいいー!」

みさえ「おいおい……」

ククイ博士「それを言うなら、親切心だぜ!」

ハウ「あははー結構しんのすけって計算高いんだねー」

ハラ「決まりましたかな?」

しんのすけ「ハラのおじさん!」

ハウ「じーちゃん、しんのすけが最初にやるってー」

ハラ「ほうほう、先にしんのすけからですか。カプ・コケコに選ばれた期待の新人と最初にバトルとは、このハラ、ハラハラしますぞ!」

しんのすけ「ほうほう、やっぱりオヤジギャグはトシを重ねるにつれてセンスが磨かれるのですな」

ハラ「お! しんのすけもこのハラの渾身の駄洒落、分かってくれますかな?」

しんのすけ「うんうん」

ハラ「……さて、駄洒落はここまでにして、それでは祭りを始めるとしますかな」

土俵上

ハラ「島に暮らす命。島巡りを楽しむもの」

ハラ「すべての無事を、祈ります」

ハラ「ではこれより、しんのすけとハウに対する大試練と供に、島の守り神カプ・コケコに奉げる、ポケモン勝負をはじめます」

ククイ博士「試練をこなしたしんのすけと、ポケモンたちの勝負……どんな技に魂をこめて繰り出すのか、楽しみだぜ!」

リーリエ「はい、あの……トレーナーではない私にも、スゴイことだと、わかります」

ほしぐもちゃん「ぴゅい!」

ハウ「お互いが楽しく思えるなら、きっといいポケモン勝負になるよねー」

みさえ「しんのすけーっ! 頑張ってー!」

ひまわり「たいやーい!」

シロ「アンアンッ!」

しんのすけ「ほっほーい!」

スゥーッ
ドシンッ

ハウ「……せいっ!」

しんのすけ「おおっ、ごこふみ」

しんのすけ「おおっ、ごこふみ」

ククイ博士「しんのすけ、それを言うなら四股踏みだぜ」

ハラ「お待ちしておりました、島巡りに挑む者たちよ。あらためて、あいさつをしますかな」

ハラ「メレメレ島のしまキング、ハラと申します」

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ5歳」

ハラ「では、始めるとしますか。メレメレ島、最後の試練にして、しまキングとのポケモン勝負!」

――その名も 大試練!

ハラ「では、しんのすけ! カプ・コケコにかがやく石を託されたきみと! パートナー、カザマのゼンリョク、みせていただこう! こちらもゼンリョク! オニのハラでいきますぞ!」

ハラ「大試練っ! はじめぃ!!」

しまキングの ハラが
勝負を しかけてきた!

ハラ「ゆけぃ! マクノシタ!」ヒョイッ

ポンッ

マクノシタ「マクーッ!」

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

モクロー『よーし! 負けないぞ!』

しんのすけ「おっしゃー! カザマくん、突撃~!」

モクロー『オーケー!』バッ

ハラ「マクノシタ、猫騙し!」

カザマがマクノシタをつつくより先に、マクノシタが体格に合わない動きで、急接近する。

マクノシタ「ホーッ!」スゥーッ

パチンッ!

モクロー『うわっ!』

ハラ「そのままつっぱり!」

マクノシタ「マクーッ!」

ドンッ!

モクロー『ぐあっ!』

ドサッ!

しんのすけ「カザマくんっ!」

モクロー『平気だよ! このまま行くぞっ!』バサバサッ

モクローは勢いよく飛び出し、マクノシタにつつくを繰り出す!

ハウ「反撃ですぞ!」

マクノシタ「マクッ!」

マクノシタがもう一度つっぱりを出そうとする直前、モクローは急上昇して回避。そして背後へ回り込んだ!

モクロー『えいっ! えいっ!』ドスッ! ドスッ!

マクノシタ「マッ、マクッ!」ブンッ

モクロー『おっと!』ヒョイ

しんのすけ「カザマくん! 今のもっかい!」

モクロー『よーし!』バッ!

マクノシタ「マクッ!」ブンッ

モクロー『遅いよ! 喰らえ!』

カザマはつついては回避するを繰り返し、マクノシタを翻弄していく。マクノシタも反撃を試みるが、カザマのすばやさに追いつけない!

マクノシタ『マ……マクゥ』

モクロー『へへん、どうだ!』

しんのすけ「もーいっちょー!」

みさえ「その調子よー!」

ククイ博士「つつくのヒットアンドアウェイか。回避しつつ、多角的に相手を攻めるいい戦法だ!」

リーリエ「でも、しんちゃんは何も命令しないまま、カザマさんが勝手につつくを繰り出してますよ? トレーナーは、ポケモンさんに技の命令をして戦わせるんですよね?」

ハウ「そこはしんのすけもカザマも分かってるんじゃないー? だってしんのすけはカザマの言葉が分かるんでしょー?」

ロトム図鑑「私もポケモンだから言葉が分かるぞ。ほめ称えろ」

リーリエ「あれはしんちゃんがしゃべってると思い込んでるだけだと思いますが……」

モクロー『よしっ、そろそろ向こうも弱ってきたな! とどめを刺すよ!』

しんのすけ「おっしゃー! 行けー!」

カザマが急降下して、クチバシを突き立てながら弱ったマクノシタへ突っ込む!

ハラ「マクノシタ! 砂かけですぞ!」

マクノシタ「マ……クッ!」

ザッ!

モクロー『わっ! 目に砂がっ!』

しんのすけ「カザマくん! そのまま真っ直ぐ!」

ドスッ!

マクノシタ「マ……ク」

ドサッ

相手の マクノシタは 倒れた!

ククイ博士「まずは一匹、倒したな!」

みさえ「でも……」

モクロー『ううっ……目が……』フラフラ

ハラ「一つの技に拘り過ぎて、慢心致しましたな! まだもう一匹、ポケモンが残っていますぞ!」スッ

ハラ「ゆけぃ! マケンカニ!」ヒョイッ

ポンッ

マケンカニ「カァ~ニッ!」

ハラ「それでは、私とマケンカニのゼンリョク、とくとお見せいたしましょうぞ」スッ

ククイ博士「出るぞ、ハラさんのZワザが……!」

ハウ「じーちゃん、ここで決める気ー?」

ハラ「ウーッ! ハーッ!」

バッ! シュッ! ドスドスドスッ!

ピカッ! ゴウッ!!

マケンカニは Zパワーを 身体に まとった!

マケンカニが 解き放つ
全力の Zワザ!

マケンカニ「カァァニィィィ!!」

ぜ ん り ょ く む そ う げ き れ つ け ん !

マケンカニ「カニカニカニカニカニカニカニカニカニカニ!!!」

ゼンリョクのマケンカニが放つ無数の拳がカザマを襲う!

しんのすけ「カザマくん!」

モクロー『ハッ!』

ドゴドゴドゴドゴドゴ!!!!

マケンカニ「カニカニカニカニカニカニカニカニカニカニカニ」

モクロー『ぐあっ! ああっ! があっ!』ガガガガガッ!!

マケンカニ「カニィッ!」

フィニッシュに、マケンカニ自身がオーラを纏ってカザマへ突っ込んでくる!

ドドドドドドド!!!

ドッゴォ!!

モクロー『うわぁぁっ!』

ドサッ ゴロゴロッ

しんのすけ「カザマくん、だいじょぶ?」

モクロー『うっ、ボクは大丈夫……』ムクッ

モクロー『しんのすけ……アレをやるから、タイミングを教えてくれ。じゃないと、僕らはこのまま負けちゃうから……頼んだよ』

しんのすけ「ほ、ほい!」

リーリエ「カザマさん、とってもボロボロです……」

ククイ博士「マクノシタとの戦いでのダメージも引いているからね。ひこうタイプ故の身軽さで、攻撃をある程度回避して持ちこたえたってところかな」

みさえ(しんのすけ……)ギュッ

モクロー『うっ……』フラッ

ハラ「これでとどめですな! マケンカニ、おいうち!」

マケンカニ「カニッ」ジリジリ

ハウ「うわー! 負けちゃうよー!」

スッ!

マケンカニが拳のようなハサミを振りかざしたときだった!

しんのすけ「……今だ!」

ムクッ!

モクロー『わっ!』

マケンカニ「カニッ?!」ビクッ

ハラ「!」

ククイ博士「おおっ、倒れたフリして驚かせたのか!」

しんのすけ「カザマくん! ゴーッ!」

モクロー『くらえっ! さっき喰らった分だっ』キランッ

ドスドスドスドスドスッ

マケンカニ「カ、カニッ!」

ハラ(この技の組み合わせは――)

ハラ「マケンカニ! グロウパンチ!」

モクロー『おっと、危ない!』スカッ

モクロー『しんのすけ! Zワザで決めるぞ!』

しんのすけ「ブ・ラジャーッ!」

バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!

ピカッ! ゴウッ!!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

ウ ル ト ラ ダ ッ シ ュ ア タ ッ ク !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

カザマ『おりゃああああ!』

Zパワーを纏いながら、カザマが全速力でマケンカニに向かって突っ込む!

ドドドドドド!!

ドカッ!

マケンカニ「カニィィィ!」

ヒュウウウ

ロトム図鑑「え? ブヒッ!」ドゴォ

土俵の場外まで吹き飛ばされたマケンカニは、ロトム図鑑を巻き込みながらヤシの木に激突! そのまま目を回して動かなくなった。

マケンカニ「」ガクッ

ロトム図鑑「」ピクピク

相手の マケンカニ(ついでにぶりぶりざえもん)は 倒れた!

シーン

みさえ「……やったの?」

ククイ博士「はい、あれでは動けないでしょうね」

リーリエ「じゃあ、しんちゃんの勝ちなんですね!」

ハウ「勝った勝ったー!」

ワァァァァ!!!

モクロー『はは……しんのすけ! 僕たち、勝ったんだ!』

しんのすけ「へぇぇ……疲れた」グダッ

ハラ「……おおう、あっぱれ!」

傷ついたポケモンを労うようにボールに戻しながら、ハラはしんのすけに近付いた。

ハラ「けして番狂わせなどではない。なんと……よいトレーナー。そして、よいポケモンですな!」

しんのすけ「いやぁどういたまして」

モクロー(だけど、不思議な気分だ。戦い終わった途端、身体の奥底から、Zパワーとは違う、なにか別の力が湧き上がってきた気がする。なんだろう、これは)


――カプゥーコッコ!!


ハラ「おお! カプ・コケコのさえずり!」

ハラ「ふむう! カプ・コケコは、強くなった君たちと戦うのが楽しみなのか……」

ハラ「よし! パートナーのポケモンに、トレーナーの力をわけあたえるZクリスタルを 受け取られよ」

しんのすけ「ほいっ!」

しんのすけは カクトウZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

モクロー『これでメレメレ島の試練はクリアーだ!』

大 試 練 達 成 !

ハラ「しんのすけよ、かくとうタイプのZパワーを使うには、腕をこうして……腰をこのようにしたポーズをとれ」

バッ! シュッ! ドスドスドスッ!

しんのすけ「ほいっ! こうですね!」

バッ! シュッ! ブリッブリッブリッ! 

みさえ「尻は出さなくていいの!」

ハラ「しんのすけ! これにてアローラ地方1つめの島! メレメレ島での試練をすべて達成、ですな!!」

しんのすけ「ほっほーい!」

みさえ「よかったわね、しんちゃん!」

しんのすけ「みさえのダイエットよりは上出来だもんねー」

げ    ん

こ    つ

しんのすけ「」

みさえ「アンタはいちいち一言無駄が多いのよ!」

ハラ「……ゴホン!」

ハラ「ところで、しんのすけ。さっきの、おどろかすからのつつくの流れですが……」

しんのすけ「お?」

ハラ「相手をひるませて、追撃を加える技の組み合わせ。……本来は、バトル開始に行い、相手に攻撃させる間を与えず一気呵成を体現した戦法です。かつて、このハラの弟子が好んでいた戦い方ですな」

ハラ「その戦い方、どこで教わりましたかな?」

しんのすけ「スケスケおパンツ団の人たちがやってたのを真似したの」

リーリエ「スカル団です。ハウオリシティのポートエリアで、絡まれていたところを助けてもらったんです」

ハラ「スカル団……なるほど」

ククイ博士「さ、次はハウの番だ! しんのすけのようにゴキゲンな技の応酬、期待してるぜ!」

しんのすけ「おおっ、頑張ってハウくん!」

みさえ「私たちも応援するわよー!」

ハウ「ありがとー! じゃあ頑張ってくるー!」フリフリ

ロトム図鑑「誰か私を助けろ……!」ボロッ

ハウの大試練戦終了後

ハウ「えー?! おれの活躍カットなのー?!」

しんのすけ「この作品のしゅやくはオラですから」エッヘン

ハウ「そんなー」ガックリ

ロトム図鑑「現実は厳しいのだよ、少年」

リーリエ「あの……なにを二人でお話しされているんですか?」

しんのすけ「オトコ同士のお話です」

ククイ博士「二人とも、まずは大試練突破おめでとう! ハウもハラさんからZリングが貰えたようだな!」

ハウ「えへへ、これでおれもしんのすけみたいにZワザが使えるんだよねー」

しんのすけ「これで、オラとハウくんは切っても切れないカンケーになったのね~」

みさえ「しんちゃんがハウ君と戦った時、カザマくんにロクに指示が出せなかったのが遠い昔の出来事に思えるわ~」

ハラ「二人とも、凄まじい成長性ですな」ポンポン

ハウ「えへへー」

ククイ博士「さて、次の舞台はアーカラ島だ! 川からジャングル、火山とアローラの中でも様々な自然に富んだ場所なんだ!」

しんのすけ「おージャングル! マンキーさんとアクション仮面を思い出しますな。ね、ひま」

ひまわり「たいやー!」

リーリエ「あの……しんちゃんとハウさんにお願いしてもいいでしょうか?」

ハウ「なにー?」

しんのすけ「サインが欲しいなら、事務所を通したまえ」

リーリエ「ほしぐもちゃんを……もとの住処に戻してあげたいのです。……以前、お話したように、このコのおかげでわたしは危ないところを助けられました。ですから、お礼をしたいのです!」

リーリエ「でも、ポケモントレーナーではないわたしにはできないことばかり……。だからお二人に助けてもらえたら……! ワガママだというのは、よくわかっているのですが……」

ハウ「おれは別にいいよー」

しんのすけ「ま、リーリエちゃんはオラが面倒見なきゃダメダメみたいですからな」

みさえ「こーらっ、そういうこと言うんじゃないの!」

リーリエ「……ありがとうございます。うれしいです、とっても困ってましたから。では、私たち、次の島にもついていきますね!」

ほしぐもちゃん「ぴゅい!」モゾモゾ

ククイ博士「さーて! そうと決まればヨットの整備だ。リーリエ、手伝ってくれるかい?」

リーリエ「はい!」

ハラ「では、ここらでお開きにするとしますかな」

ハウ「じゃあまた明日ねー!」フリフリ

リーリエ「こういうとき、さよならというのですね」

しんのすけ「違うよ。オラが引っ越してくる前、みんなこう言ってたよ。『またね』って」

リーリエ「そうなんですか?」

しんのすけ「うん、さよならだとずっと会えなくなるから縁起が悪いって、よしなが先生が言ってた」

リーリエ(そういえば、しんちゃんは遠いカスカベ地方からアローラへ引っ越してきたんでしたっけ……。お友達や学校の先生など、大勢の人達と別れてきたのでしょう)

リーリエ(また会えることを信じて別れたのですから、確かに、「さよなら」と言うのはふさわしくないのかもしれません)

しんのすけ「じゃ、そゆことで~」

リーリエ「」ガクッ

リーリエ「そこは『またね』じゃないんですか……」

今日はここまで。
次回の更新は明日の夜予定。

じゃ、そゆことで~!

【おまけ】

しんのすけ「それなーにー?」

リーリエ「これですか? ブティックでいただいたのです。なにも買っていないのですが……なんでも来店99999人目記念だそうです。でも、しんちゃんにあげても、しょうがないですよね」

しんのすけ「おーこの化粧品知ってるー」

リーリエ「えっ? 知ってるんですか?」

しんのすけ「うん、かーちゃんがよく使ってるから。ちょっと失礼して」

ヌリヌリ

しんのすけ「ほーら、オラいつもかーちゃんの化粧品でイタズラしてるから、お化粧がすごくうまくなったのよ~ん」

リーリエ「そ、そうですか……」

時間が取れたので、ちょびっとだけ投稿します。

翌日

ハウオリシティ ポートエリア

しんのすけ「ほっほーい!」

ククイ博士「お、ようやく来たか!」

みさえ「スミマセン、寝坊してしまって……」

しんのすけ「うわっ、ボロっちいヨット」

ロトム図鑑「私たちが乗り込んだらすぐ沈没するんじゃないのか? ええ?」

みさえ「コラッ! 失礼でしょ」

ククイ博士「古いんじゃないぜ、クラシックスタイルだからさ」

リーリエ「味わい深さがあって、わたしは好きですけれど……」

ハウ「でもやっぱ不安になるかもー」

ハラ「では、全員揃ったことですし、そろそろ行かれますかな?」

ククイ博士「そうですね、向こうで人も待たせていますし」

しんのすけ「誰?」

ククイ博士「会ってからのお楽しみさ」

ハウ「じゃあじーちゃん、行ってくるねー」

ハラ「うむ、ハウよ。ポケモンと供に島巡りを終えて、いつか本気のハラと戦えるようになるのを、楽しみに待っていますぞ!」

ハウ「うんー! 頑張ってくるー!」

みさえ「しんちゃんも、3人の言うこと、ちゃんと聞くのよ」

しんのすけ「えーっ! かーちゃんも来ないの?」

みさえ「当たり前でしょ。引越しの荷物整理しないといけないし。ひまとシロもいるのよ?」

ひまわり「たーよたーよ!」

しんのすけ「……」

みさえ「ママと離れ離れになって寂しい気持ちは分かるわ。でもね、これは一人でやらなきゃいけないことだから」

みさえ「しんちゃん?」

しんのすけ「やったやったー! オラ自由だー! フリーダーム! イエーイ!」

みさえ「」ガクッ

みさえ「……そういうヤツよね、アンタは。えぇ、分かってたわよ」

みさえ「そういえば、パパがお仕事でアーカラ島にいるみたいだから、ひょっとしたら会えるかもね。もし会ったら、島巡りで体験したこと、ちゃんと話しなさいよ」

しんのすけ「その時にはとーちゃんも、たくさんの女巡りを体験しているわけですな」

みさえ「だから縁起でもないこと言うなっつーの!」

トコトコ

イリマ「おめでとうですよ、しんのすけ君、ハウ君!」

しんのすけ「お、イリマ君」

ひまわり「キャーッ!」キラン

みさえ(あら、イケメン)

イリマ「お二人がアーカラ島へ行くと聞いて、見送りに来ました!」

イリマ「二人共、ゴキゲンなZパワーでしたね。また今度、ポケモン勝負をしましょう!では、キミたちの島巡りに! 未来に、幸ありますように!」

ハラ「しんのすけ! ハウ! ポケモンや人に出会うことで、人生はおもしろくなりますぞ!」

しんのすけ「ほいっ!」

ハウ「はーい!」

ククイ博士「よーし! そろそろレッツ・クルージングといこうか!」

しんのすけ「それじゃーアーカラ島に出発おしんこーオボンのぬか漬けー!」

しんのすけ「じゃーねー! かーちゃーん! お土産買ってきてねー」フリフリ

ハウ「じーちゃーん!」フリフリ

シロ「アンッアンッ!」

みさえ「しんのすけ……気を付けてね」

イリマ「心配いりませんよ、しんのすけ君は僕の試練も、ハラさんの大試練も乗り越えたんですから。あの子達なら、きっと島巡りを終えられますよ」

ハラ「昼間の月……夜の太陽……」

ハラ「見えなくても存在するものに、思いを馳せられるかどうか。アローラの島を巡り、いろんなポケモンや人の見えるもの、見えないものを考え、いつか、カプ・コケコに会うのですな」

みさえ「私たちも、二人の成長を楽しみにしながら待ちましょう。私たちにできることはそれだけですものね」

ハラ「うむ。では、それぞれの場所に戻りますかな」

イリマ「はい!」

海上

ハウ「うみー!」

ハウ「ねーねー博士! もっとスピードだしてー!」

リーリエ「博士のヨットに無理をさせると、海のもくずになります」

ハウ「アハハー! それに、リーリエの帽子が飛んじゃうよねー」

しんのすけ「おーっ! モーレツー!」バタバタ

ククイ博士「そんな古いネタ、よく知ってるなぁ」

ハウ「ジャングルに川に、火山かぁ、なんかいっぱいあってわくわくするよねーしんのすけ!」

しんのすけ「オラはきれいなおねえさんがいれば、たとえ火の中水の中あの子のスカートの中ー」

ロトム図鑑「ポケファインダーの準備はいつでもOKだ、しんのすけ」

しんのすけ「うーん、どんなおねいさんがいるのか楽しみになってきた」

ハウ「しんのすけとぶりぶりざえもんは平常運転だねー」ヘラヘラ

リーリエ「はぁ……」

…… …… …… …… ……
【メレメレ島編 おしまい】
…… …… …… …… ……

…… …… ……
【アーカラ島編】
…… …… ……

アーカラ島 カンタイシティ

ピョンッ
ドスン

ハウ「あらよっと! わーい! アーカラ島上陸ー!!」

リーリエ「あらよっと! といいながらヨットから降りたのは、もしかしてギャグでしょうか?」

ロトム図鑑「ふっ、レベルの低いギャグだな」

ハウ「えーっ?! しんのすけ、こういうときどーするのー?」

しんのすけ「それじゃあハウくんにケツだけ星人を伝授してあげよう! これさえあれば、どんな時でもみんなに人気もn」

リーリエ「それはダメです! 絶対ダメです!」

ハウ「リーリエーどうしたのー? 顔真っ赤だよ?」

ほしぐもちゃん「ぴゅい! ぴゅい!」

ククイ博士(バスでぶっとばす……ってフォローする必要はなかったね)

???「あいかわらず、白衣をひっかけるスタイルなんだね、ククイ」

みんな「!」

???「それ初対面の人、驚くでしょって、言ったよね?」

リーリエ「……ほしぐもちゃん、バッグに戻ってください」

ククイ博士「リーリエ 大丈夫だよ」

ライチ「あんたたち初めまして、あたしはライチ。アーカラ島のしまクイーンをしているよ」

マオ「はい! まいどどーも! あたしはマオ! キャプテンしてまっす!!」

ライチ「あんたらの顔を見に来たら、出前してたこのコに会ってね」

マオ「はい! あたしの試練は、素材のよさを光らせます!」

マオ「特にあなたとあなた! ポケモン、いい感じ!」

ハウ「あははーなんか褒められたー」

ライチ「アーカラ島のキャプテンは、マオの他にもいるけどね。で、あんたらこれからどうするの?」

しんのすけ「えへ~オラ、野原しんのすけ5歳。おねいさんモモンのみ食べられる? オラという恋のしまキングに惚れてみませんか~?」

ライチ「えっ!?」ピクッ

リーリエ「し、しんちゃん……」ハァ

ハウ「しんのすけ、相変わらずだね~」

ライチ「……あ……ねん……」

マオ「ライチさん?」

ライチ「あ、あと15年、あと15年この子が来るのが早ければ……」フルフル

しんのすけ「おねいさん?」

ライチ「ねっ、マオ! 子供でもナンパされるなんて、みんながあたしの魅力に気付いていないだけよね? やっぱ男が女の子見る目無いだけよね?!」

マオ「ラ、ライチさん……」

しんのすけ「おねいさん、ひょっとしてモテないの?」

ライチ「はっきり言うんだね。これ内緒だけど、あたし今までしんのすけにされるまで、ナンパだってされたことないんだよ」ゴショゴショ

しんのすけ「もったいないですなー。じゃあオラが貰ってあげましょう」ゴショゴショ

ライチ「う、うれし~! 子供でもこんなこと言われたの初めて! いっそ持って帰って15年キープすれば……」キュンッ

マオ「ライチさん、さすがにそれは犯罪です」

リーリエ「なんというか、クイーンの貫禄があるのかないのか……」

ククイ博士「彼氏がいないのは事実だけど、しまクイーンとしての実力は本物だぜ! やわなポケモンで挑めば、あっという間に押しつぶされるぞ」

ライチ「エ、エフン! エフン! じ、じゃあ、あんた達、ポケモンといっしょに、島巡りを楽しんでよ。あたしもあんたらとのポケモン勝負を待ってる。今から期待してるからね! ほら行くよマオ」テクテク

マオ「それじゃ、失礼しまっす!」フリフリ

ライチサン、カオマッカデスヨ
イワナイデヨ! コドモデモイワレタノガウレシイノ!

ククイ博士「相変わらずのライチさん。優しい、しまクイーンだな」

しんのすけ「なに? ハカセも狙ってるの?」ジロリ

ククイ博士「ハハハ、まさか!」

ククイ博士「さて、本題に入ろうか。アーカラ島には3つの試練があるんだ! さっそく試練に挑むなら、4番道路を越えてオハナタウンに行くといいぜ!」

ハウ「とりあえずーポケモンセンター探すねー! アーカラ島では、どんなマラサダ売ってるかなー?」

リーリエ「ちょっとだけ、ブティックを見てみようかなんて考えています……後は、ほしぐもちゃんのため、遺跡のことを調べようかと……」

しんのすけ「じゃあオラ、ライチさんを追っかけてこよーかなー」

リーリエ「それはライチさんに迷惑なのでやめましょう。しんちゃんは私と一緒にいてください」

しんのすけ「えー」

ロトム図鑑「心配するな、ライチの写真は撮っておいたから」ゴショゴショ

しんのすけ「おお~ぶりぶりざえもん、太もも~」

リーリエ「…………」ハァ

カンタイシティ ブティックショップ前

リーリエ「そういえば、メレメレ島で初めて出会ったときのこと……覚えてますか?」

しんのすけ「確かオラがかっこよくほしぐもちゃんを助けた時だっけ?」

リーリエ「その時調子に乗って吊り橋から落ちたじゃないですか……。それはともかく、その時ほしぐもちゃんは、カプ・コケコさんのいる、戦の遺跡に興味を示していたんです」

しんのすけ「ほうほう」

リーリエ「このコ……。この島にあるという命の遺跡にも、興味を示すかもしれません。アーカラの守り神さんは、カプ・テテフさんと言うそうです」

しんのすけ「ふーん」

リーリエ「そのときはご一緒に……。このコ、しんちゃんのこと、お気に入りのようですから」

しんのすけ「ほー、オラが好きなの?」

ほしぐもちゃん「ぴゅい!」

しんのすけ「そうか、これが見たいんだな?」ヌギッ

しんのすけ「ケツだけ星人ブリブリ~ブリブリ~!」ブリブリブリブリ!

ほしぐもちゃん「ぴゅい! ぴゅい!」ピョンピョン

リーリエ「街中でそれするのやめてください! ほしぐもちゃんも喜ばないで!」

しんのすけ「んもぅ、つれないなあ」

ほしぐもちゃん「ぴゅーい! ぴゅーい!」ソーダ! ソーダ!

しんのすけ「じゃあオラのインドぞうさんを……」

リーリエ「インドぞうさんもケツだけ星人さんも、金輪際禁止ですっ!」

しんのすけ「えーっ!? おケチ!」

リーリエ「常 識 で す っ ! !」シャーッ!

しんのすけ「うおお、リーリエちゃん、なんかコワイ……」

ほしぐもちゃん「ぴゅ……」ウンウン

ハウ「なんかリーリエのおっきい声が聞こえたから何事かと思ったよー」テクテク

リーリエ「なんでもないです……」ハァ

リーリエ「ハウさん、本当にしんちゃんって変わってますよね……いろんな意味で5歳児っぽくないというか……」ゴニョゴニョ

ハウ「でもそこがいいんだよー。一緒にいると飽きないっていうか、楽しいっていうかー」ゴニョゴニョ

リーリエ「そうですか?ナンパしたりお尻出したり、すごい疲れますけど……」ゴニョゴニョゴニョニョ

ハウ「でもなんだかんだ言って、リーリエってちゃんとしんのすけの面倒見てるよねー」ゴニョゴニョドゴーム

リーリエ「それが博士の頼みですから……トレーナーでもないわたしは、このくらいしかお役に立てませんし」ゴニョゴニョバグオング

ハウ「ところでしんのすけーいっしょにオハナタウンまで行かないー?」

しんのすけ「えぇ~? いやだぁ~ん」ウネウネ

ハウ「そんなぁ~いっしょにいこぅよぉ~ねぇねぇ~」クネクネ

しんのすけ「ダメよぉ~ダメダメェ~ハウくぅ~ん」ウネウネ

リーリエ「気色悪いですからやめてください……!」

ほしぐもちゃん「……ぴゅ」オエッ

ハウ「ところで、リーリエはどうすんのー?」

リーリエ「私たち、ホテルしおさいにいますね。大事な人と待ち合わせなんです。大丈夫です、建物は見えていますから。さすがに迷ったりしません」

しんのすけ「ホントに大丈夫なの?」

ロトム図鑑「こーゆー人こそ、曲がり角曲がった途端に迷ったりするのだ」

しんのすけ「ほうほう」

ハウ「へぇーそうなんだー」

リーリエ「聞こえてますよ……!」

ほしぐもちゃん「ぴゅう!」

リーリエ「あなたは、バッグですよ。ハウさん、しんちゃんのこと、お願いしますね」

しんのすけ「じゃあ、オラたちも行きますか」

ハウ「うんー!」

ちょびっとなので今回はここまで。
次回の更新は今夜予定。

じゃ、そゆことで~!

【おまけ】

しんのすけ「……」

ハウ「しんのすけー!」

リーリエ「空なんか見上げて、どうなさったのですか?」

しんのすけ「今後の将来について考えてた」

リーリエ「まぁ……それは立派ですね。それで、将来なにをするのか見つけたのですか?」

しんのすけ「これから何して遊ぼうかまだ決まってなくて」

ハウ「ええー? それって将来って言うのー?」

しんのすけ「後はねー、リーリエちゃんの方向音痴はどうしたら治るのか考えてた」

リーリエ「大きなお世話ですっ!」プンプン

ハウ「あーあ、行っちゃったー。でもー空を見上げてのほほんとするのもいいよねー。今日もいい天気だしー」

しんのすけ「まあねー」

オハナタウン オハナ牧場付近

ハウ「ところでしんのすけってさー、カザマ以外にまだポケモンって捕まえてないのー?」

しんのすけ「そういやそうだね」

ハウ「それってまずいんじゃないー? おれのニャビーのようにほのおタイプのポケモンが来たとき、一方的に倒されちゃうよー」

しんのすけ「ほうほう、それは困りましたなー」

ロトム図鑑「人ごとみたいに言うな! まったく、そろそろ埋めてくれないと、収入が無くなってしまう」

ハウ「へー、図鑑埋めってぶりぶりざえもんにとってはアルバイトみたいなものなんだー」

ロトム図鑑「そう、見つけたポケモン1匹につき200円、捕まえたポケモン1匹につき400円だ」

しんのすけ「ティスティングのアルバイトみたいだね」

ハウ「それを言うならポスティングでしょー?」

ロトム図鑑「ついでに副業で、ポケチューバーもやっているから、それで収入を得ている」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんって、アナーキーなポケモンなんだね」

ハウ「ねーね一ヶ月の収入はどれくらいなのー?」

ロトム図鑑「月に2000円」

しんのすけ「なんだ、もっと稼いでるのかと思った」

ロトム図鑑「ええいやかましい! 大体ぶりぶりざえもんという名でわたしを呼ぶな! なんなのだ、その名は!」

ハウ「おれも聞きたいなー。なんでそんなヘンな名前にしたのー?」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんはねー、オラの友達で、救いのヒーローポケモンなんだよ」

ロトム図鑑「救いの……ヒーロー?」ピクッ

ハウ「どしたのー?」

ロトム図鑑「……その話、少し聞かせてくれないか?」

しんのすけ「いいよー。むかしむかし、おじいさんとおばあさんがあちこちにいましたが……」

マオ「あっ、いたいたー!」

しんのすけ「お?」

ハウ「あー?」

マオ「まいどどーも! マオでーすっ」フリフリ

しんのすけ「……誰だっけ」

マオ「」ガクッ

ハウ「しまクイーンのライチさんと一緒にいたキャプテンだよー」

しんのすけ「ああ、誰かと思ったら、ライチおねいさんのオマケの子でしたかー」

マオ「ライチさんのオマケって……」

ロトム図鑑「私は今忙しいのだ。救いのヒーローの話を聞かねば……」

ハウ「ぶりぶりざえもんは静かにしててー」

しんのすけ「で、何の用?」

マオ「オハナ牧場のモーモーミルクを仕入れに来たんだけど、ちょうどアナタたちを見かけてね。あたし、二人に興味があるの」

しんのすけ「オラに惚れても無駄だゾ、ライチおねいさんがいるし」

マオ「い、いや、そういうわけじゃなくて……」

マオ「かたやしまキングのハラさんの孫! かたやカプ・コケコに選ばれた最年少の島巡り挑戦者! あたしたちキャプテンの中でも、あなた達のことが話題になってるの!」

ハウ「そんな有名なんだーおれたちー」

マオ「で、まぁ今回は改めてそのご挨拶ってわけ。そんなあなたたちに、これをあげちゃう!」つクリティカット

しんのすけ「なにこれ?」

マオ「その名も、クリティカット! これをポケモンに使うと短い時間だけ、ポケモンの六感が研ぎ澄まされて、相手の急所を見つけやすくなるッス!」

ハウ「キャプテンがこんなものあげちゃっていいのー?」

マオ「いいのいいの、そのクリティカットという素材を、二人は試練でどう活かすのか、あたしはそこに興味があるから!」

ロトム図鑑「感覚が研ぎ澄まされるか……雑誌の袋とじの透視に使えるかな」

しんのすけ「いやいや、むしろオラ好みのおねいさんを見つけるのに使えるでしょ」

マオ「そ、そういうことに使って欲しくないかなー……」

マオ「ともかく、試練を受けるならこの先のせせらぎの丘にあたしの友達のスイレンって子がいるから、その子に聞いてね。よろしく!」

スタスタ

ハウ「へぇーっ、いいもんもらっちゃったー」

しんのすけ「しまっとこ」

ハウ「ねーねー! どっちが先にせせらぎの丘まで行けるか競争しない? で、先についたほうが、試練を受けるってのはどう?」

しんのすけ「やれやれ、ハウ君ってば子供ですな」

ハウ「おれもしんのすけも子供でしょー! じゃ、スタート!」ダッ

しんのすけ「ほいほい……」スタスタ

ロトム図鑑(救いのヒーローの話、聞きそびれた)

5番道路

しんのすけ「あれー? ハウ君どこに行ったんだろ?」

ニャー……
アハハーヤラレチャッタ!

しんのすけ「お? 今の声ってハウ君?」

ロトム図鑑「なにやら、戦闘音が聞こえたが……」

トコトコ

???「オマエ……本気でそれか……?」

ハウ「そうだよー! 本気でー! ポケモン勝負楽しんでるよー」

???「……フッ、楽しむか……。持てる力を、勝負で出し尽くしてから言うんだな」

しんのすけ「ハウくーん!」

ハウ「わー! しんのすけー! この人怖いよー!」

???「しんのすけ……?」ピクッ

しんのすけ「いえ、オラはツワブキ・ダイゴです! ういっしゅ!」

ハウ「嘘つけー」

???「ほう、警戒してるのか? そういうの、キライじゃない……」

???「オレはグラジオ。相棒のヌルを鍛えるため、戦いつづけている! ま、今はスカル団の雇われ用心棒だがな」

しんのすけ「ほうほう。で、スケスケおパンツ団のクジラ君がオラに何の用?」

グラジオ「クジラじゃない……グラジオだ。それにオレはスカル団の雇われ用心棒、一員じゃない」

グラジオ「そして、オレはこれからお前に勝負を申し込む。何も言わず、オレ達の相手をしな」スッ

しんのすけ「ぬーっ乳首相撲か! オラ負けないゾ!」

グラジオ「……ポケモン勝負でだ。行くぞ」


スカル団の グラジオが
勝負を しかけてきた!


グラジオ「行け……その名、その貌、その力を忌まわしきカブトに封じられしビーストキラー……ヌル!」ヒョイッ

タイプ:ヌル「グォォォォ……」ポンッ

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

モクロー『なんだあのポケモン……見たことないぞ』ポンッ

しんのすけ「ぶりぶりざえもーん、あれなーにー?」

ロトム図鑑「私が知るわけないだろう」

しんのすけ「ポケモン図鑑なのに?」

ハウ「あれにニャビーもピカチュウもやられちゃったんだー」

グラジオ「ヌル、たいあたりだ」

ヌル「オォォォ……」ダッ

しんのすけ「カザマくんも負けず行けーっ!」

モクロー『相手の様子を見たほうがいい気もするけど……』ダッ

モクロー『でもちょうどいいや、ボール内で練習した僕の新技を見せてやる!』

モクロー『行くぞっ! はっぱカッター!』

カザマは一度両翼を交差させ、勢いよく広げると、鋭い切れ味を持った葉がタイプ:ヌルに向けて空を切って飛んでいく!

カキンカキンカキン!

ヌル「オォォォッ!」ドドドド!!

モクロー『あれっ……効いてない』

しんのすけ「ダメだなぁ、カザマくん。カッコ悪い」

モクロー『違うよ! あいつの被ってる兜が硬いんだ!』

ドンッ!

モクロー『だあっ!』

ドサッ ゴロゴロッ

モクロー『うっ……このたいあたりの威力、普通のポケモンとはケタちがいだ……!』

モクロー『しんのすけ! Zワザだ! もっと高い威力の攻撃で押し切るんだ!』

しんのすけ「よぉーし!」

バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!

ピカッ! ゴウッ!!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

ウ ル ト ラ ダ ッ シ ュ ア タ ッ ク !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

モクロー『いっくぞぉぉぉっ!』

Zパワーを纏いながら、カザマは全速力でヌルに向かって突っ込む!

ドドドドドド!!

ヌル「……ォオオオッ!!」

ガキンッ!

モクロー『え……?』

しんのすけ「あら……」

ハウ「と、止められちゃった……Zワザなのに」

グラジオ「フッ……」

グラジオ「ヌル、つばめがえしだ!」

ヌル「ウォォッ!」ドドドド!

モクロー『うわぁぁぁ!』

ズパッ!!

ハウ「は、はやいー!」

ヌル「オォォォッ!」

しんのすけ「カザマくん!」

ハウ「あわわー! しんのすけも負けちゃうのー?」

ヌル「オオオォ……」ギロッ

モクロー『もうだめだ……!』

グラジオ「終わりだ。シザークロス!」

ヌル「オォオ!!!」

ズパズパッ!

モクロー『うっ……うぅっ』フラフラ

ドサッ

しんのすけ「カザマくーん!」

グラジオ「――よくやったな、ヌル」ナデナデ

ヌル「オォォ……」スリスリ

モクロー『ごめん……手も足も出なかった』ガックリ

ロトム図鑑「使えない奴だ」

モクロー『お前に言われたくない!』

しんのすけ「ぬめぬめくん強いねぇ」

グラジオ「……ヌルだ。タイプ:ヌル」

グラジオ「……それより、お前は今の勝負、どう思ったんだ?」

しんのすけ「どうって?」

グラジオ「お前のポケモンも、そいつのように弱くはない。勝負を楽しむやつがいてもいいさ」

グラジオ「だが、ソイツは! しまキングに……しかも本気のハラに勝てないから、そうやって言い訳してるのさ。しんのすけ、お前はどうだ?」

しんのすけ「オラたちって強いのかなー? ねーっ」

ハウ「ねーっ」

グラジオ「どちらも自分たちのコトも、勝つという意識も自覚できていないとは……先が思いやられるな」ヤレヤレ

したっぱC「なんだ、グラジオも大したことねーな! お子様相手にしか戦えないのか?」クネクネ

ジャキン!

したっぱD「いずれにしても、根なし草。根性はいってないのよ、代わりに、あたいらが 根性入れてやっから!」

しんのすけ「あ、スケスケおパンツ団のしたっぱだ!」

したっぱC「スカル団だ!」

したっぱD「このガキ、チョームカつくんだけど。先にこいつからやっちゃう?」

グラジオ「……やめておくんだな」

したっぱC「あん?」

グラジオ「オレに勝てないくせに……ポケモンを無駄にキズつけるな」ギロッ

したっぱC「……!」

グラジオ「しんのすけ、ハウ。お前たちはいいポケモンを持っている。だが、それだけではこの先、島巡りで勝ち続けることはできない。二人とも自分と向き合い、いかにバトルで勝つかを考えろ。負ければ、それまでだ」ザッザッ

したっぱD「わざわざ来たのに、骨折り損のくたびれもうけ。あなたが止めなきゃ、せせらぎの丘にいるぬしポケモン奪ってたのに!」

したっぱD「帰ろ帰ろ、ヤミカラスが鳴くから帰ろ」

したっぱC「グラジオさんよ、おまえよ、ボスに気に入られてるけどよお、雇われ用心棒なの! 正式なスカル団じゃないの!」

したっぱC「わかってるよなあ? なあ? なあ?」

ザッザッ

しんのすけ&ハウ「…………」ポツン

せせらぎの丘前 ポケモンセンター
回復後……

ハウ「しんのすけ、ありがとーカザマもありがとー。おつかれだったねー」

しんのすけ「ま、口ほどにもなかったもんね」

モクロー『負けたじゃないか。偉そうに言うなよ』

ハウ「でもさー、あのグラジオっていう人のこと、おれよくわかんないやー」

ハウ「勝つより、楽しむ方が相手も自分も幸せになれるのにねー」

モクロー『スカル団に賛成するわけじゃないけど、僕はあの人の意見に同感だな。しんのすけはもうちょっと反骨心ってものを持つべきだよ』

しんのすけ「ぶりぶりざえもんみたいな機械のこと?」

モクロー『それはポンコツだろ!』

ロトム図鑑「誰がポンコツだ!」

ハウ「しんのすけとカザマってなに話してるのか分かんないけどー元気そうでよかったー」

ロトム図鑑「それで、お前たちはどうするつもりなのだ?」

ハウ「せせらぎの丘の試練に挑むなら、ポケモンを鍛えないとー! しんのすけは先に挑むんでしょー?」

しんのすけ「うーん……」

モクロー『僕たちもハウさんのように一度鍛えた方がいいよ。それに、そろそろ新しい仲間が欲しいし』

しんのすけ「というわけですからー」

ハウ「そっかー。よくわかんないけど、ファイトだよー」テクテク

しんのすけ「ばいばーい!」フリフリ

モクロー『それじゃ、僕たちも行こうか。まずは僕の弱点を補えるようなポケモンを探そうよ』

しんのすけ「ほうほう、でも気が弱くてマザコンなところをカバーできるポケモンっているのかな?」

モクロー『みずタイプのポケモンだよっ! 誰がマザコンだよ!』

???「そこの小さなトレーナーさん」

しんのすけ「えっ? オラが超絶美男子のトレーナー?」

モクロー『誰もそんなこと言ってないだろっ』

???「はい、そうですよ。小さくてかわいい島巡りさん」

しんのすけ「はぁ~い♪ ほれ見なさい」

モクロー『乗ってあげただけだろ』

???「初めまして、私、せせらぎの丘のキャプテンを務めております、スイレンと申します」

スイレン「あなたを腕の立つトレーナーと見込んで、よろしければお手伝いして欲しいことがあるのです」

しんのすけ「お手伝い?」

モクロー『キャプテン……?』

ロトム図鑑「お助け料百億万円ね、ローンも可」

しんのすけ「何すればいいの?」

スイレン「はい、ちょっとした調査をしていただけたら」

しんのすけ「えーっ? リーリエちゃんの頼みごとと同じくらいめんどくさ」

モクロー『そういうなよ、キャプテンが困ってるんだから。ひょっとしたら、試練が免除されるかもしれないだろ』

しんのすけ「ほいほい、わかったよー」

スイレン「よろしいですか?」

しんのすけ「ほい」

スイレン「ありがとうございます。さあさ、こちらへどうぞ。私についてきてください」

せせらぎの丘

バシャバシャ ゴボッゴボッ

スイレン「ほら! あそこをごらんください。ダイナミックな水しぶき!」

しんのすけ「誰かがオナラしていたりして」

スイレン「さすがにそれはないでしょう。あったとしたら、いきのいい海パンやろうのものですね」

しんのすけ「スイレンちゃん、ボケがわかってるねぃ」

スイレン「もしかすると、とんでもないポケモンが待ちかまえているのかも……」

スイレン「そこで、島巡りさんに水しぶきの原因を調べてもらいたいのです」

しんのすけ「あれを調べればいいの?」

スイレン「はい、ですが泳いでとは言いまs……」

しんのすけ「よーし!」ヌギヌギ

スイレン「え? あの、ここにライドギアが……」

しんのすけ「桃型潜水艦、発進! とおっ!」ザブン!

スイレン「」ポカーン

スイレン「泳いで行っちゃいました……あの子の方が、いきのいい海パンやろうみたいです」

ゴボゴボ

しんのすけ(水しぶきー水着のおねいさんはどこたー?)キョロキョロ

クスン……クスン

しんのすけ(お?)

ヨワシA「ヨワッ!」

ヨワシB「ヨワッ!」

ドカッ バキッ

???『痛いよ~やめてよぉ』グスン

しんのすけ「ま゛ばぼぶん゛?!(マサオくん?!)」ゴボゴボッ

???『え?』

しんのすけ「ま゛ばぼぶぅぅぅん゛!!」ゴボボボボ!

ヨワシたち「!?」ビクッ

???『に、人間!? ひいいい!』

スタコラピュー!

しんのすけ(ああん、逃げちゃった……マサオくん)

ゴボゴホ

ザバァ

しんのすけ「ぷはぁ!」

スイレン「あ、上がってきました。いかがでしたか?」

しんのすけ「んっとねー、魚のポケモンとマサオくんがいたー」

スイレン(マサオくん?)

スイレン「魚のポケモンとは、ヨワシの事ですね。水しぶきを上げていたのは、ヨワシだったのですね」

しんのすけ「カントーのいわタイプのジムリーダーの……」

スイレン「それはタケシです。さあ、風邪をひいちゃうので早く上がってください」

しんのすけ「おおっ、こってり忘れてた!」

スイレン「タオル、持ってきました。これで身体をお拭きください」

しんのすけ「お、気が利くねぃ」フキフキ

スイレン「本当に泳いで調査しに行く人は初めてです。ラプラスのライドギアがあるのに……」

しんのすけ「そこに川があるからです」

スイレン「それを言うなら、川じゃなくて山ですよ。さ、水しぶきは他にもあるので、ご案内します」

しんのすけ「あーっ!」

スイレン「ど、どうしました!?」ビクッ

しんのすけ「オラ、オシッコ行きたくなってきちゃった……ちょっとおトイレ行ってきていーい?」モジモジ

スイレン「は、はぁ……ではここで待ってますね」

しんのすけ「オシッコオシッコ~!」ダダダダダダ!!!

スイレン「マオさんから話は聞いていましたが……中々釣りごたえのある子ですね」

~10分後~

しんのすけ「たまたませ~」

スイレン「では、次へ行きましょうか」

テクテク

スイレン「そういえば、お名前なんでしたっけ?」

しんのすけ「オラ? オラはレオナルド・ディカプリオです」

ロトム図鑑「おいっ、私の名前をパクるな!」

スイレン「当ててみせましょうか? ……野原しんのすけ、さん」

しんのすけ「ええ!? なんでオラのほんとの名前知ってるの?」

スイレン(ふふ、釣られましたね)

スイレン「なにを隠そう、私はカントーのジムリーダー、ナツメの再来と言われるエスパー少女なのです!」ムフー

しんのすけ「んなわけ無いじゃん。マオちゃんから聞いたんでしょ」

スイレン「」ガクッ

スイレン「す、鋭いですね……」

しんのすけ「オラ、ゆーめーですから」エッヘン

バシャバシャバシャ!!!

スイレン「あらあら、なんでしょう? あちらから、更に激しい水しぶきが聞こえます」

ザーザー

しんのすけ「雨も降ってきたね」

スイレン「またポケモンかもしれませんが、もしかしてもしかすると、いきのいいかいパンやろうが溺れている可能性もあります」

しんのすけ「それはヘンタイですな」

スイレン「しんのすけさん、様子を見にいきましょう!」

しんのすけ「ちょっと待って!」

スイレン「はい? 今度はなんですか?」

しんのすけ「傘ささなきゃ」バサッ

ロトム図鑑「精密機器は水に弱いからな」

スイレン「」ズルッ

しんのすけ「よーし! かいパンこぞうの救出に向けて、レッツラゴー!」ダッ!

スイレン「えっ? ちょ、ちょっと待ってください!」ダッ

せせらぎの丘 ぬしの間

しんのすけ「カスカベ防衛隊隊長野原しんのすけ! ただいま救出にさんじょー!」

しんのすけ「おーい! 溺れてるかいぱんこぞうどこだーっ!」

ロトム図鑑「待て! しんのすけ!」

試 練 開 始 !

しんのすけ「あら?」

スイレン「ハァハァ……やっと釣られましたね」ゼーゼー

しんのすけ「スイレンちゃん!?」

スイレン「しんのすけさん……私につられて、ここまで来ましたね……」

スイレン「そう! キャプテンゲートを越えたということは、試練に挑むということ!」

しんのすけ「えーっ!?」

ロトム図鑑「このバカチンが! 周りをよく見て行動しろっつーの!」

スイレン「フフフ……逃げれるチャンスはいくらでもありましたのに」エッヘン

しんのすけ「ぬーっ! ひきょおものー!」

スイレン「私、スイレンの試練は、海のドンと呼ばれるぬしポケモンを倒すことです!」

ザザザザザザッ!!!

しんのすけ「水の中になんかいっぱいいる!」

ロトム図鑑「ヨワシの群れだ!」

スイレン「先程のヨワシやその仲間が、リベンジに来たようですね」

ロトム図鑑「ヨワシが集まって、大きくなっていくぞ!」

ゴゴゴゴ
ザッパ~ン!!

ヨワシ(群れた姿)「ギョエエェェエェ!!」

しんのすけ「うお~っ! でっけぇ!」

スイレン「あれが、大勢のヨワシが群れることで力を結集させた姿です。別名を、海の魔物といいます」

スイレン「さぁしんのすけさん、このぬしに打ち勝ち、あなたの力、見せてください! では、スイレンの試練――始め!」

ヨワシ(群)「ギョオォォォォォォ!!!」

せせらぎの丘 ぬしポケモン
ヨワシ 出現!

ヨワシ(群)「ギョエェェェェッ!!」ゴウッ!

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

モクロー『うわっ! なんてデカさだ! こんなの倒せるかな……』

しんのすけ「カザマくん、これで負けたら立つ磯がないぞー」

ロトム図鑑「それを言うなら座る浜がない、だ」

モクロー『立つ瀬がない、だろ! 余計なお世話だ!』バサッ

モクロー(でも、相手はどう見てもみずタイプ。くさタイプの技を中心に攻めていけば!)

モクロー『喰らえ! はっぱカッター!』バサササッ!

鋭い切れ味の葉っぱが飛んでいき、次々と群れたヨワシにダメージを与えていく。しかし、群れたヨワシははっぱカッターなど意に介さず、大きく口を開けた。

ヨワシ(群)「オォォォッ!!」ガパッ

ドパーッ!

モクロー『うわっ! 危なっ』サッ

ロトム図鑑「今のはハイドロポンプか?」

スイレン「あれはハイドロポンプじゃないですよ。みずでっぽうです。ヨワシたちが力を合わせて放つみずでっぽうは、ハイドロポンプ並みの威力があるんです」

モクロー『しんのすけ! Zワザだ!』

しんのすけ「よしきたー!」

バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!

ピカッ! ゴウッ!!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

ウ ル ト ラ ダ ッ シ ュ ア タ ッ ク !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

カザマ『これで決めるぞ!』

Zパワーを纏いながら、カザマが全速力でヨワシに向かって突っ込む!

ドドドドドドド!!

ドシンッ!!

ヨワシ(群)「オオオオッ?!!」

ゴゴゴ……

ロトム図鑑「やったか!?」

スイレン「なかなかいきのいいZワザです。ですが――」

ヨワシ(群)「ギョエェェッ!」

モクロー『そんな……』

スイレン「わずかばかりのヨワシを散らせただけ、ですね」

しんのすけ「あーあ、ぶりぶりざえもんがフラグ立てるから」

ロトム図鑑「私のせいにするな!」

ヨワシ(群)「ギョオォォォッ!」

バシャッ!

ヨワシ(単)「ヨワッ!」

しんのすけ「ヨワシからヨワシが産まれたー」

ロトム図鑑「いや、あれはただ単に仲間を呼んだだけだろう」

ヨワシ(単)「ヨワ-ッ!」ゴォォォ…

モクロー『なんだ? 単体のヨワシからオーラが出て、ぬしのヨワシに移ってる……』

ドドドドド
ザッパァァァン!!

しんのすけ「ぬぉぉ……遊園地のアトラクションみたーい」

スイレン「フフ……単体のヨワシが手助けして、ぬしのヨワシの技をパワーアップさせたのです」

スイレン「そして、雨が降っていると、みずタイプの技の威力が、1.5倍になります。水に強いくさタイプといえど、強化されたヨワシの攻撃を喰らえばただでは済みません」

バシャッ

モクロー『ううっ……このままじゃ体力が持たないよ』プカプカ

しんのすけ「ぶりぶりざえもーん、なんとかならないのー?」

ロトム図鑑「さっき調べたが、群れたヨワシたちは体力を削って数を減らすことで群れを散らせるのだ。そうすれば、群れをコントロールしているヨワシだけになるのだが」

しんのすけ「うーん……困りましたなぁ」

――二人とも自分と向き合い、いかにバトルで勝つかを考えろ。負ければ、それまでだ

しんのすけ「考えろって言われてもねぇ」

――大勢のヨワシが群れることで力を結集させた姿です

――群れたヨワシたちは体力を削って数を減らすことで群れを散らせるのだ。そうすれば、群れをコントロールしているヨワシだけになるのだが

しんのすけ「!」ピーン!

ゴソゴソ

しんのすけ「あった! よーし!」ヌギヌギ

スイレン「えっ? また泳ぐ気なんですか?!」

しんのすけ「じゃ、オラ行ってくる!」

ザブン!

スイレン「危ないですっ! 今の海は雨とぬしポケモンのせいで荒れているんですよ! 今すぐ戻って来て下さい!」

しんのすけ「カザマくーん!」バシャバシャ

モクロー『しんのすけ! なんで来たんだよ? 危ないぞ!』

しんのすけ「オラ、あいつをやっつける方法思いついた!」

モクロー『あいつをやっつける方法だって? どうやるんだ』

しんのすけ「これ使って!」つクリティカット

モクロー『……そうか、そういうことか! お前の言いたいことが分かったよ』

しんのすけは カザマに クリティカットを 使った!

モクロー『よーし、あとは……』

ザッパ~ン!!

しんのすけ&モクロー「!!」

ヨワシ(群)「オォォォッ!」

しんのすけとカザマの目の前にも群れたヨワシの大きな口が襲いかかる!

スイレン「ああっ!」

ロトム図鑑「しんのすけ!」

バグン!!

ゴボゴボ……

スイレン「そ、そんな……」アゼン

ロトム図鑑(今のうちに弔っておくか)

ヨワシの群れの中

しんのすけ「モゴモゴ」ダイジョブ?

モクロー「コクコク」b

モクロー(どこだー?)キョロキョロ

しんのすけ(カザマくん、カザマくん)チョイチョイ

モクロー(?)

しんのすけ(潜水するインドぞうさん!)ブーラブーラ

モクロー(ふざけてる場合かよ、このバカ!)ゴボボボボッ

モクロー(……いた! あのヨワシを狙えばいいんだな!)ザバッ!

ぬしヨワシ(単)「ギョッ!?」ピュッ

モクロー(逃がさないぞ!)バッ

ガッシ!

しんのすけ(お尻でゲット~)

ぬしヨワシ(単)「ギョギョッ……!」ジタバタジタバタ!

モクロー(あ、あんまり触りたくない……)

スイレン「……!」

ロトム図鑑「どうしたのだ? 線香の準備は出来ているぞ」

スイレン「ヨワシの群れが……散り散りになっていきます……!」

ロトム図鑑「そうか、とうとう骨の髄まで――」

スイレン「そうじゃないです! これは……」

ザバン!

モクロー『ヨワシ!』

しんのすけ「獲ったど~!!」

ぬしヨワシ「」

スイレン「……!」

スイレン「しんのすけさん、おみごとです!」

スイレン「私、今でもドキドキが止まりません! クリティカットを使って、群れを操ってるヨワシを探し当てて倒すなんて! 相当勇気と知恵と実力がなければできない事です!」

しんのすけ「いやぁ照れるなぁ」

ロトム図鑑「今回の戦いぶりは見事なものだった。バトルビデオに記録しておいた」

ロトム図鑑(ついでにポケチューブにアップして再生数&収益ゲットだぜ!)

しんのすけ「ぶりぶりざえもんもたまには役に立つんだね」

ロトム図鑑「たまにはとはなんだ、たまにはとは」

スイレン「私が丹念に育てたヨワシが倒されたのももちろん悔しいですが……しんのすけさん達の試練達成を、祝わずにはいられないのです」

スイレン「これを受け取ってください!」

しんのすけは ミズZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

試 練 達 成 !

スイレン「よろしいですか!? みずのゼンリョクポーズは、こうしてこうして、こうするのでございます!」

バッ バッ ザバァ~ザバァ~ バァーン!

しんのすけ「フラフラダンスみたいですな。こう?」

バッ バッ プリッ プリィ~プリィ~ バァーン!

スイレン「おしりは出さなくても大丈夫ですよ」クスクス

スイレン「そして、さらにさらに、です。私が作った、スイレン印のつりざおをどうぞ」

しんのすけ「おー! とーちゃんの持ってるヤツよりかっこいー!」

スイレン「ちなみに、私、赤いギャラドスを釣ったこともあるんですね」ムフー

しんのすけ「あ、そ」

スイレン「」ズルッ

モクロー『う……うぅ』ブルブル

しんのすけ「カザマくん、どうしたの? 風邪ひいた?」

モクロー『ヨワシを倒した時から、なんか変なんだ。力が溢れるというか、どんどん自分が輝いていくというか……!』ピカー

しんのすけ「てゆーかホントに輝いてるよ、カザマくん!」

スイレン「……これは進化です! ぬしのヨワシを倒して経験値を得たことで、進化し始めたのです!」

しんのすけ「カザマくーん!?」

シュウウウ……

???『う、うぅ……ボクはどうなったんだ? あっ、羽が……!』

スイレン「おめでとうございます! モクローは、フクスローに進化なされたようです!」

フクスロー(カザマ)『わぁ! ホントに進化したんだ! あはは……』

しんのすけ「カザマくん……ちょっと太った?」

フクスロー『もっと他に見るべきところがあるだろっ!』

ロトム図鑑「フッ、チープな進化だ。私が進化すれば、伝説のポケモンなどへのかっぱだ」

フクスロー『お前進化しないだろ!』

スイレン「しんのすけさん、お疲れになられましたよね? ポケモンセンターまでお送りしましょうか?」

しんのすけ「オラいーや、これでマサオくん探したいから」つ釣竿

フクスロー『そうだ、試練ですっかり忘れてた! ボクたち水ポケモンを探しに来たんだ』

スイレン「釣りをなさりたい気持ち……スイレンにはよーくわかります! せっかくですし、私もご一緒しますね」

せせらぎの丘

スイレン「しんのすけさんには本当に驚かされっぱなしです。普通、ヨワシは攻撃して群れを散らせて倒すのがベターなのですよ」

しんのすけ「弱点をそのまま突けば楽に倒せると思いましてー」

スイレン「……今回は無事だったのでよかったのですが、次からはああいう危険なことはしないように、お願いしますね。さっきは本当に、命を落としかねないほど危ないことをしていたのですから」

しんのすけ「ほーい」

スイレン「ところでさっきから気になっていたのですが、マサオくん、とはなんですか?」

しんのすけ「んっとねー、オラの友達で、オニギリ頭で泣き虫なの」

スイレン「まぁ……そんな方が、水の中にいたのですか?」

しんのすけ「んーちょっと違うかも」

フクスロー『しんのすけ、ひょっとしてボクと同じように言葉が分かるポケモンを見つけたってことか?』

しんのすけ「そーそー」

スイレン(さっきから独り言が多い子ですが……まるでフクスローと会話しているみたいです)

ウッ……ウウッ

しんのすけ&フクスロー「!」

フクスロー『今の泣き声がそうなのか?』

しんのすけ「うん」ヒュッ!

ポチャ

スイレン「ここは……しんのすけさんが泳いで水しぶきの調査をしていただいたところですね」

しんのすけ「こいこーいオニギリ頭くーん……こいこーいオニギリ頭くーん」

フクスロー『そんな言い方して普通来るかよ。もっと興味を引くようなこと言わなきゃ……』

ピクッ!

スイレン「あっ、かかりました!」

フクスロー『はやっ!』

しんのすけ「よっしゃー!」グイグイ!

スイレン(浮きの沈み方と食いつきからして、あれはヨワシでしょうか?)

しんのすけ「秘技! ケツだけ釣り!」グイッ

ザバッ!

???『うわぁぁぁ!』

しんのすけ「おおっ、マサオくんビンゴ!」

フクスロー『あのヨワシが泣き声の正体か!』

スイレン(あっ、あのヨワシは……)

ヨワシ(マサオ)『う、うう……ここ、どこ?』

しんのすけ「よっ、マサオくん!」

ヨワシ『え? 君、さっきの人間? 僕の言葉が分かるの?』

フクスロー『そう、こいつ……しんのすけは、僕や君のように一部だけど、ポケモンと話すことが出来るんだ』

ヨワシ『そうなんだ……それで、僕に何の用なの?』

フクスロー『単刀直入に言うと、僕らは君をスカウトしに来たんだ。僕らと一緒に、島巡りをしないか?』

ヨワシ『島巡り? ……あぁ、他のみんなが言っていた、スイレンさんのような試練を他の島で受けるっていうあれ?』

フクスロー『そうそう』

ヨワシ『ううん……いいよ。だって僕、他の仲間からいじめられて……さっき、ぬし様の仲間からも「人間に負けたのはお前のせいだ」って言われて……』グスン

しんのすけ「ほーほーいじめられてたのかーますますマサオくんっぽい」

スイレン「!」

フクスロー『じゃあ、君をいじめる奴らに対して目に物を見せてやろうよ! 君だって、ひょっとしたら群れを率いるヨワシになれるかもしれないだろ』

ヨワシ『外に出たって、怖い目に遭うだけだよ』

フクスロー『でも、君にしか出来ないことがあるんだ! 僕はくさタイプでほのおタイプに弱いけど、君はみずタイプだから、僕の弱点を補えるんだ。僕らには、君が必要なんだ! な、しんのすけ?』

しんのすけ「うんうん、アローラ版のカスカベ防衛隊を作るには、マサオくんは必要おケツですからな」

フクスロー『それを言うなら、必要不可欠、だろ』

ヨワシ『……本当に? 本当にこんな僕でも戦えるのかな?』

しんのすけ「もろちんです!」

ヨワシ『……わかった。でも、僕をいじめたりしないでね』

フクスロー『大丈夫! それどころか僕たちと一緒に強くなって、ここにいるヨワシたちに見返してやろうよ!』

ヨワシ『うんっ!』

しんのすけ「よっしゃー! マサオくんも仲間入りですな! イェーイ!」

ヨワシ『マサオ……って僕のこと? なんかパッとしない名前だね……』

フクスロー『まぁ、僕も似たようなものだから……。ちなみに僕は、フクスローのカザマ。よろしくね!』

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ五歳! よろちくびー」

ヨワシ(マサオ)『うん……よろしく!』

しんのすけ「じゃあさっそく!」スッ

しんのすけは モンスターボールを 投げた!

ポンッ! コロコロコロ……カチッ

やったー! ヨワシを ゲットした!

ロトム図鑑「二番目の仲間、だな」

スイレン「はい、ヨワシをゲット、ですね! ヨワシが群れを率いるためには、相応の修羅場と経験を積ませる必要があります。辛抱強く育てていけば、きっと心強い味方になりますよ!」

しんのすけ「だいじょーぶ! マサオくんはいざとなるとスゴいことになるから!」

スイレン「まぁ、それなら心配はいりませんね」

しんのすけ「じゃ、オラ次の試練に行くから」

スイレン「次はカキの試練……ヴェラ火山公園ですね。オハナ牧場からせせらぎの丘に向かってきた時と反対へ歩くと、ロイヤルアベニューという建物が見えますので、その建物のすぐ近くに公園があります。ロトム図鑑のタウンマップを参考に進むといいですよ」

しんのすけ「ほーい! じゃ、そゆことでー!」フリフリ

スイレン「しんのすけさんの島巡り、応援しますね」フリフリ

――しんのすけたちが立ち去った後

スイレン(あの子……ずっと前から仲間のヨワシにいじめられていた子でしたね。そのせいで周りと馴染めず、いつも一人ぼっちでした)

スイレン(でも、その事は一言も説明していないのに、しんのすけさんはピタリと当ててびっくりしました)

スイレン(しんのすけさんはひょっとしたら、ポケモンと会話して心を通わせることができるのでしょうか。まったく、不思議な子です)

スイレン(ふふっ、ポケモンと心を通じ合わせるしんのすけさんとあの子が、島巡りを達成した後どう成長するのか、私とっても楽しみです)

スイレン(しんのすけさん、あの子……マサオさんのこと、よろしくお願いします)

6番道路

しんのすけ「おなかーがすいたーはらへったー♪」

少女「そこのポケモントレーナー。ちと手を貸してくれぬか?」

しんのすけ「まんじゅうにようかん、アイスにサブレ、マサラダ~♪」

少女「コラ! 無視するでない!」

バンバドロ「ムヒイウン!」

しんのすけ「お?」

少女「娘っ子と、か弱いポケモンが1人と2匹、男ふたりに囲まれておるのじゃ。なにか思うところはあるじゃろうに」

ロトム図鑑「なんだ、子供じゃあ張り合いがなぁ……」

しんのすけ「若いのに大変だねぇ」

少女「そうじゃなくてだな……」

したっぱB「ヨヨヨー! ケツむけんなよーって、ユー! メレメレのじゃがいも頭じゃないスカ!」

少女「こやつらポケモン泥棒だが、おぬし知り合いか?」

しんのすけ「あっ、スケスケおパンツ団の人たちか! お久しぶりぶりー」

したっぱB「だから違うって言ってるじゃないスカ!」

したっぱA「ス カ ル 団 !」

少女「……都会は面白いのう。堂々とポケモン泥棒が歩いているどころか、更に下着ドロだったとは。世も末じゃな」

フワンテ「……ふわわん」

したっぱA「これ、ひょっとして間違いが広まっちゃうパターンっスカ?」

少女(む? この少年、島巡りの証を下げておる。なるほど、こやつが噂の……)

少女「……ふむう、こやつらはお主一人に任せるかの」

しんのすけ「えぇー? めんどくさ」

少女「レディと弱きものを守るのが、男の仕事じゃろう?」

ロトム図鑑「レディというには背丈と年齢に無理がある気が……」

少女「バンバドロ、こいつを踏みつけてやれ! スクラップにするのじゃ!」

バンバドロ「ムヒヒーン!」

ロトム図鑑「わーっ! やめろやめろ! 来るな!」

しんのすけ「仕方ないなぁ」

したっぱB「メレメレでしくじってアーカラに飛ばされて……もう負けるもんでスカ!」

スカル団の したっぱが
勝負を しかけてきた!

したっぱB「更に強くなったズバットの恐ろしさ、見せてやるッスカ!」ヒョイッ

ポンッ

ズバット「ズバ-ッ!」

しんのすけ「それじゃーマサオくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヨワシ(マサオ)『ひぃぃ~っ! いきなり?』ビクビク

少女(お手並み拝見かの)

したっぱB「新顔ッスカ? よーし、ならズバット、おどろかすッスカ!」

ズバット「ズバッ!」バサッ!

ヨワシ『えっ? えっ? どこ行ったの?』キョロキョロ

チョイチョイ

ヨワシ『えっ?』クルッ

ズバット「ズ゙ババッ!」バッ!

ヨワシ『ひっ!』ビクゥッ!

したっぱB「ズバット、お決まりのかみつくッスカ!」

ズバット「ズバッ!」

ガプッ

ヨワシ『いやああ! いたいよぉぉ~放してぇぇ!』ジタバタ!

しんのすけ「あ~んマサオくーん」

ヨワシ『ひーっ……!』ビクビク

したっぱB「スーッカスカスカスカ! 戦意喪失しているっぽいッスカ?」

しんのすけ「やっぱりカスカベのマサオくんみたい。仕方ない、戻っていいよー」シュンッ!

少女(ふむう……まだ捕まえてばかりというところかの。ヨワシは群れを従えるまで根気強く育てる必要があるが……今後に期待するかの)

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

フクスロー『またスカル団か! 性懲りもない奴らだな!』バサバサッ

したっぱB「ヨヨヨー! そいつひょっとしてフクローが進化した姿ッスカ?!」

しんのすけ「いや、ちょっと太っただけです」

フクスロー『太ったわけじゃないよ! 進化したんだよ!』

したっぱB「たかが一回進化した程度で負けるもんでスカ! ズバット、エアカッターッスカ!」

ズバット「ズババッ!」バサバサッ!

ズバットが高速で翼をはためかせると、風の刃がカザマを襲う!

フクスロー『おっと!』スカッ!

フクスロー(進化して身体が軽くなった気がする! これなら負ける気がしないぞ!)

フクスロー『行くぞっ! はっぱカッター!』バサバサッ!

ズバット「ズバッ?!」

ズバットは葉っぱの刃を避けようとするが、葉っぱの数の多さの前に回避しきれず傷を負ってしまう。そして更に、カザマが急接近する!

フクスロー『そして、みだれづきだ!』

ドドドドドド!

ズバット「ズ、ズバ-ッ……!」フラッ

ドサッ……ピクピク

したっぱB「マジっすか!? 強すぎじゃないッスカ!」

しんのすけ「おーカザマくんすごーい!」

フクスロー『僕もびっくりしたよ。進化したらこんなに強くなるなんて!』

少女(ほう、こっちのフクスローはよく育てられておるな。あのズバットじゃ勝てんな)

少女(じゃが、それ以上に気になるのはこの子の戦い方じゃ。さっきからまるで命令しとらん。ポケモンが勝手に行動しておる。ポケモンがトレーナーを無視しとる雰囲気でもないし、どういうことじゃ?)

したっぱB「いっぱい失敗……涙すっぱいじゃないでスカ」チーン

しんのすけ「ダジャレのセンスないね」

少女「バンバドロ、こやつらを踏むのか? ようし、やれ! 後できちんと洗うでな!」

バンバドロ「ムヒヒーン!」ブルルッ

したっぱB「おれら逃げるっスカ!? さよなら告げるっスカ!?」

したっぱA「もう一度言っておくぞ! 相棒がスカ スカいってるの記憶に残るためだからな! 本当に覚えておけよ!! 次にパンツっつったら怒るからな!」

しんのすけ「お土産買ってきてね!」

スタスタスタコラサッサ!

少女「ほら 帰れるか?」

フワンテ「ふわわん」

フワフワー

少女「おお! 自分で戻っていく! よかったのう……」

少女「そなたのおかげじゃ。名前はなんというのだ?」

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ5歳! 趣味は釣られたまま放置されるヒンバスごっこ」

ロトム図鑑「私の名はレオナルド・ロトブリオ。宇宙一のポケモン図鑑であり、救いのヒーローだ」

少女「しんのすけか。よい名前じゃな! わらわはハプウ、目的のためあちこち島巡りをしておる」

ロトム図鑑「おい、私を無視するな! ロリババァ!」

ふ    み


つ    け

ロトム図鑑「」

ハプウ「そうだ、しんのすけ。バトルロイヤルは知っておるか」

しんのすけ「バトルロイヤルチョコビ?」

ハプウ「チョコビは余計じゃ」

ハプウ「4人のトレーナーが各々のポケモンを出して、一斉に戦わせる、普通とは一味違うバトルのことじゃ」

ハプウ「そなたとポケモンにとっても、良い経験になると思うぞ」

しんのすけ「楽しそうですなー」

ハプウ「あそこに施設が見えるじゃろ?」

しんのすけ「ほい」

ハプウ「あの施設はロイヤルアベニューと言ってな、あそこで行われておるんじゃ。ほれ、バンバドロの背中に乗っけてやろう。入口まで送ってやる」

ノッシノッシ

ハプウ「しんのすけ、お前はどこの島からやってきたのじゃ?」

しんのすけ「オラ? オラ、メレメレ島から来たんだよ」

ハプウ「メレメレ島――ということは、ハラの大試練を達成したのか」

しんのすけ「うん。ハラのおじさん、すっごく強かったよ」

ハプウ「そうじゃろうな。だが、本気になったハラはもっと強いぞ。このアローラで、かくとうタイプの使い手でハラの右手に出るものはおらんじゃろう」

しんのすけ「ほうほう。ねぇ、なんでそんなヘンなしゃべり方なの?」

ハプウ「じい様と暮らしていくうちに自然とこういう口調になったのじゃ。むしろ、そなたのように都会の子がそういうしゃべり方をするのが驚いたのう」

しんのすけ「ほーほー」

ロイヤルアベニュー

ハプウ「見よ、あれがロイヤルドームじゃ」

しんのすけ「おっきいねぇ」

ハプウ「あの建物内でバトルロイヤルが行われておるのじゃ。一人で降りられるか?」

しんのすけ「だいじょぶ、お世話様でした」スタッ!

ハプウ「なあに、礼には及ばん。いずれまた、助けてくれたお礼もしようぞ」

バンバドロ「ムヒヒィン!」ブルルッ

ハプウ「おお、バンバドロもしんのすけ応援しとるようじゃ。ではな、どこかの島で会おうぞ!」

しんのすけ「おたっしゃでー」

パカラパカラ

ロトム図鑑「し……死ぬところだった……」フラフラ

しんのすけ「お元気そうだね」

ロトム図鑑「どこがだ! あのロリババァ、バトルタワーで負けたことのない私をコケにしやがって、いつかひどい目にあわせてやる!」

ロイヤルドーム 受付

グラジオ「……やはりなにかあれば、ロイヤルドームに来てしまうよな」

グラジオ「行くぞ、ヌル。オレたちの孤独を埋めよう……」

テクテク

しんのすけ「お? クジラくん?」

しんのすけ「おーいクジラくーん!」

???「よくぞ来た!」

しんのすけ「お?」

ワーワー!
キャーロイヤルマスクサーン!

ロイヤルマスク「われこそはバトルロイヤルの伝道師! その名もロイヤルマスク!!」

しんのすけ「……ハカセ、こんなとこでアクション仮面のコスプレしてなにやってんの?」

ロイヤル「ロイヤルマスク! ところで、君はここに来るのが初めてのようだね」

しんのすけ「ハプウちゃんのおすすめらしいのでー」

ロイヤル「では、アローラに古くから伝わるポケモン勝負のスタイル……。バトルロイヤルを教えるぜ!」

ロイヤル「バトルロイヤルとは! 4人のポケモントレーナーが、それぞれ3匹ずつポケモンを繰り出すポケモン勝負!」

ロイヤル「誰かが戦えなくなったとき! 倒したポケモンの数! そして残りのポケモンが多いトレーナーが勝利者となる!」

ロイヤル「まずはお試しだ! 1匹ずつポケモンを出してやってみよう!」

しんのすけ「よーし、やるぞー!」

ハウ「わーロイヤルマスクー! おれも試合したいー!」ヒョコッ

しんのすけ「おおっ、ハウくん! さっきぶりですな」

ハウ「スイレンの試練おえてーこっちにきたらしんのすけがいたの見えたんだー」

ロイヤル「よーし! じゃ、そこの君!」

グラジオ「…………」

ハウ「げげー!」

しんのすけ「クジラくーんやっほー!」フリフリ

グラジオ「……クジラじゃない、グラジオだ」

ロイヤルドーム 試合会場内

『ここはロイヤルドーム、バトルロイヤル会場です! 満員となったスタジアムには熱気が包まれておりますっ!』

『さあ、これから選手の入場となりますッ!』

『緑コーナー! 今回が初バトルロイヤルのニューカマー野原しんのすけ!』

しんのすけ「イェーイ! カザマくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

フクスロー『バトルロイヤルか、どんな戦いになるんだろう?』ポンッ

『黄色コーナー! しんのすけ選手と同じく今回がバトルロイヤル初参戦のハウ!』

ハウ「おー! しんのすけのカザマ、進化したんだー。奇遇だねー」ヒョイッ

ニャヒート「シャー!」ポンッ

『赤コーナー! 我らがロイヤルマスク!』

ロイヤル「行くよ、イワンコ!」ヒョイッ

イワンコ「ワンワンッ!」ポンッ

『青コーナー! 突如このロイヤルアベニューに現れ、連勝を重ねる凄腕トレーナー、グラジオ!』

グラジオ「混沌とした戦場に交じり合い、勝利を我が手に――ヌル!」ヒョイッ

※修正

ロイヤルドーム 試合会場内

『ここはロイヤルドーム、バトルロイヤル会場です! 満員となったスタジアムには熱気が包まれておりますっ!』

『さあ、これから選手の入場となりますッ!』

『緑コーナー! 今回が初バトルロイヤルのニューカマー野原しんのすけ!』

しんのすけ「イェーイ! カザマくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

フクスロー『バトルロイヤルか、どんな戦いになるんだろう?』ポンッ

『黄色コーナー! しんのすけ選手と同じく今回がバトルロイヤル初参戦のハウ!』

ハウ「おー! しんのすけのカザマ、進化したんだー。奇遇だねー」ヒョイッ

ニャヒート「シャー!」ポンッ

『赤コーナー! 我らがロイヤルマスク!』

ロイヤル「行くよ、イワンコ!」ヒョイッ

イワンコ「ワンワンッ!」ポンッ

『青コーナー! 突如このロイヤルアベニューに現れ、連勝を重ねる凄腕トレーナー、グラジオ!』

グラジオ「混沌とした戦場に交じり合い、勝利を我が手に――ヌル!」ヒョイッ

タイプ:ヌル「グォォォォ……」ポンッ

ロイヤルマスク「さあ、なんでも発見! 体験! 大冒険! ポケモンバトルロイヤル……レディ――ファイト!!」

カーンッ!

ハウ「へへー、じゃあしんのすけの力試しさせてもらうねー! ニャヒート、ほのおのきば!」

ニャヒート「フー!」ダッ

ロイヤル「僕も、しんのすけの実力を確かめさせてもらおうかな、イワンコ! かみつく!」

イワンコ「ワンワンッ!」ダッ

フクスロー『うわっ! いきなり2匹も来た!』ダッ

『しんのすけのフクスロー! いきなりイワンコとニャヒートの2匹にマークされたようだッ! 距離を取って逃げる逃げるッッ!』

グラジオ「……いや、3匹だ。ヌル、おいうちだ!」

ヌル「ォオオッ!」ダッ!

フクスロー『みんなから狙われちゃった! でも、これはチャンスかもしれない。しんのすけ! はっぱカッターで一網打尽にするから合図くれ!』

しんのすけ「ブ・ラジャー!」

『グラジオのヌルも攻撃に加わり、いよいよフクスローは袋叩きかッッ!?』

しんのすけ「今だ、カザマくん!」

フクスロー『はっぱカッター!』バサッ!

ザクザクザク!!

ニャヒート「ニ゛ャッ!」

イワンコ「キャインッ!!」

ヌル「オオッ……」

ワー!ワー!

『おおっと! 全員がフクスローに集中したところで、逆にフクスローがはっぱカッターで三人全員に反撃ィ! 特にいわタイプのイワンコには効果抜群ですッッ!』

ロイヤル「3人一気にダメージを与えるなんて、やるじゃないか! よーし、今度はハウの番だね! イワンコ! がんせきふうじ!」

イワンコ「ワンワンッ!」ブンッ!!

『イワンコ! どこから取り出したのか、その見た目とは裏腹に巨大な石を持ち上げ、ニャヒートに投げつけるッッ! そのたくましさ、まさに小さな巨犬(リトル・ビッグドッグ)ッ!』

ドスン! ドスン!

ニャヒート「ニャッ!」

ドスン! ドスン!

『岩石に囲まれたッ! ニャヒート、身動きがとれないッッ!』

フクスロー『よしっ、リリィタウンのリベンジだ!』バサッ

『追い打ちと言わんばかりにフクスローもニャヒートに攻撃を仕掛けるッ! さぁどうするッ!?』

ハウ「ニャヒート! そのままジャンプしてひのこー!」

ニャヒート「ニャッ!」ピョンッ!

ニャヒート「ニャーッ!」ボッ! ボッ! ボッ!

フクスロー『うわ、とととっ!』サッ

イワンコ「キャインキャイン!」ボウッ!

『ニャヒート! 持ち前の素早さで岩石から脱出し、ひのこで反撃! フクスローはあわや火だるまでしたが、イワンコにひのこが直撃ッッ! 先ほどのダメージも合わさってそろそろピンチですッ!』

グラジオ「それはどうかな……これで終わりだ。ヌル、つばめがえしだ」

ヌル「ウォォッ!」ドドドド!

ズパッ!

イワンコ「ギャンッ!」

イワンコ「アォォン……!」

ドサッ

カンカンカン!

『イワンコ戦闘不能! 試合終了ですッ!』

ワー! ワー! ワー! ワー!

しんのすけ「オラたちの勝ち?」

ハウ「みたいだねー」

グラジオ「…………」

~観客席~

???「あーあ、もう試合が終わっちゃったかーせっかく早く切り上げてきたのに……」

???「ん? あれは……しんのすけか?!」

失礼。
>>217の後にこれを入れるの忘れてた

ハプウ「ところで、こっちからも質問してよいか?」

しんのすけ「オラのカラダに関する質問は禁止ね……///」

ハプウ「100パーセントせぬわ!」

ハプウ「さっきの戦い方、見ていて非常に興味深かったぞ。なぜしんのすけはポケモンに技の命令を下さぬまま、戦わせておるのじゃ?」

しんのすけ「んっとねー技覚えんのめんどくさいから!」

ハプウ「面倒とな。……面白いこと言うのう、しんのすけは」

しんのすけ「いやぁ褒めたってなにも出ないって~」

ハプウ「褒めとるつもりで言ったわけではないがの……」

ロイヤルドーム 受付

しんのすけ「あーおもろかった!」

ハウ「ねー」

ロイヤル「どうだい? バトルロイヤルは手軽に楽しめるし、なにより強い相手に勝てるチャンスもあっていいだろ?」

ハウ「うんー!」

???「燃えるような試合だった。次はオレの試練で燃えてください」

しんのすけ「お?」

スタスタ

カキ「ほのおのキャプテン、カキです」

しんのすけ「オラたち、アイドルグループのB6(ブリシックス)です」

ハウ「違うでしょー」

グラジオ「勝手に入れるな……!」

カキ「7番道路から行けるヴェラ火山公園……。その頂上で待ってます。島巡りをやり遂げるなら、最高の仲間と登ってこい!」

スタスタ

ロイヤル「カキも相変わらず、だな」

ロイヤル「しんのすけ! ハウ! 君たち、試練はどうだい? ポケモンと力をあわせてエンジョイするといいぜ!」

ハウ「ロイヤルマスク……」

ハウ「どうしておれたちが試練をこなしてるの知ってるのかなー?」

しんのすけ「ハウくんするどい!」

ハウ「って、あー島巡りの証かー!!」

しんのすけ「ハウくんニブい!」

ハウ「あのー、おれはー! ポケモン勝負楽しんでるよー!」

ハウ「ねぇ、君はなんでーバトルロイヤルしてるのー?」

グラジオ「…………」

グラジオ「俺とヌルだけで生きていく。それを忘れないためだ」スッ

しんのすけ「いや~んクジラくぅん、恥ずかしがっちゃダメよ~ん」クネクネ

グラジオ「やめろ……気色悪い!」

スタスタ

ハウ「……しんどそう。みんなと仲良くする方が絶対楽しいし、すごいことができるのになー!」

しんのすけ「うーん、あのツッコミの切れ味、どこかで見たことあるような、ないような」

ハウ「なんだかよく分からないけど、なんだかすごくおもしろかったー! ポケモンもうれしそうだしー!」

ロイヤル「そう言ってくれるとうれしいな。さて、僕は次の試合があるからこれで。試練、頑張れよ!」

ハウ「うんー!」フリフリ

???「おっ、いたいた! しんのすけー!」

ハウ「誰?」

しんのすけ「おっ、どこかで見たありきたりの顔かと思ったらとーちゃん!」

ひろし「みさえからアーカラ島に来ていることは聞いてたけど、まさかここにいたとはなぁ」ナデナデ

ハウ「しんのすけーこの人はー?」

しんのすけ「オラのとーちゃん。足がとっても臭くて、万年係長なんだよー」

ひろし「足が臭いのと万年係長は余計だろ」

ハウ「アローラ! おれハウ、しんのすけの友達ー!」

ひろし「君がハウくんか。オレはしんのすけの父の野原ひろし、よろしくな」

しんのすけ「なんでとーちゃんここにいるの?」

ひろし「もともと、会社の仕事でこっちにいてポケモンの調査をしていたんだ。で、休みが取れたんでロイヤルマスクの試合でも見に行こうかと思ったら、お前がいたわけだ」

ハウ「その大工さんみたいな白いツナギと帽子は制服なのー?」

ひろし「ああ、これか? そう、これはエーテル財団っていう、今勤めている会社の制服みたいなものかな。ポケモンの保護と調査をするのが、仕事なんだ」

しんのすけ「はっきり言って合ってないよね。正直、いつものくたびれた背広姿の方がいいかもー」

ひろし「おいおい……褒めてんのかそりゃ?」

ひろし「ところで、二人とも島巡りの最中なんだろ? この近くに、試練が行われているヴェラ火山公園っていう場所があるから、そこまで送っていこうか?」

しんのすけ「いいの?」

ハウ「ありがと、おじさんー。でも、おれはもう少しバトルロイヤルしたいから残るねー」

ひろし「そっか、じゃあ火山まで行くか、しんのすけ!」

しんのすけ「おーし、しゅっぱつおしんこー! オボンのぬか漬けー!」

ハウ「またねー!」フリフリ

ヴェラ火山公園

ひろし「よーし、着いたぞしんのすけ!」

しんのすけ「SSだから展開が早い早い」

ひろし「それじゃあ登ろうぜ、しんのすけ!」

しんのすけ「あれっ? とーちゃんも来るの?」

ひろし「しんのすけがどうやって試練を達成するのか見たいからな。ま、幼稚園の授業参観だと思えば楽なもんさ」

しんのすけ「えーっ、オラ、なんか恥ずかしい……///」

ひろし「人前で尻を出してるヤツがよく言うぜ……」

テクテク

しんのすけ「とーちゃんって、ここに来たことある?」

ひろし「あぁ、ほのおタイプの調査にな。この辺はブビィやヤトウモリっていうポケモンが住んでるんだ」

しんのすけ「ヤマトなコウモリ?」

ひろし「ヤトウモリ! どくとほのおタイプのポケモンで、実はメスしか進化しないポケモンなんだ。だけどメスの個体は数が少ないみたいでな、トレーナーでも三日三晩探しても見つからない時があるんだ」

しんのすけ「メスしか進化しないって、なんだかオラんちみたいだね」

ひろし「どういう意味だよ?」

しんのすけ「とーちゃんがキャバクラから帰ってくるたびに、かーちゃんが怒りのパワーで進化していくってこと」

ひろし「なるほど、そりゃうまい――ってうるせえよっ!」

ひろし「ところで、しんのすけが今持ってるポケモンってどんな奴がいるんだ?」

しんのすけ「んっとねー、今はカザマくんとマサオくんがいるの」

ひろし「おいおい、ニックネームだけじゃなんのポケモンか分からないだろ。カザマくんは知ってるけどさ。ポケモン図鑑とか持ってないのか?」

ロトム図鑑「私を呼んだか?」ヌッ

ひろし「うおお!? 図鑑がしゃべった!」

ロトム図鑑「ガタガタ騒ぐな、人間。今ネットでお楽しみ中だったのに……」

しんのすけ「ポケモン図鑑のぶりぶりざえもんだゾ」

ひろし「へぇーっ、これが噂のロトム図鑑か。実物を見るのは初めてだ」

ロトム図鑑「見物料十億万円、ローンまたはウェブマネーでも可」

ひろし「なんかどっかで聞いたことある言い回しだな……。ひょっとして偽物掴まされたんじゃないのか」

ロトム図鑑「なんだと!? いいか? 私はかつて国際警察のハッカー&サイバーテロ部隊に所属していた、超エリートのロトムなのだ!」

ひろし「ほーっ、言うじゃねぇか。しんのすけ、こいつに助けられたことはあるか?」

しんのすけ「ぶっちゃけ、そんな役に立ってなーい」

ロトム図鑑「そんなはずはない。私のスペックを舐めるな。ポケモンを一目見ればすぐに図鑑登録できる他、タイプ相性診断、インターネット、通販、写真・動画撮影・配信も可能なのだ」

ひろし「じゃあでんきタイプの攻撃じゃ効果がないタイプを言ってみろ」

ロトム図鑑「…………」

ロトム図鑑「…………」シンノスケ、タスケテ

しんのすけ「…………」フェアリーダゾ、フェアリー

ロトム図鑑「フェアリータイプ!」

ひろし「お前やっぱニセモンだろ! でんきタイプのくせに!」

ヴェラ火山公園 試練の間

しんのすけ「着いたねとーちゃん」

ひろし「もっと歩くもんかと思ってたけど、結構あっという間だったな」

カキ「……カキです」

しんのすけ「よ!」

ひろし「なんだか雰囲気あるなぁ」

カキ「アローラに古くから伝わる踊りを、ガラガラと供に学んでおります」

カキ「しんのすけ、これまでの試練とは一風異なる内容ですが、もちろん挑みますね?」

しんのすけ「もろちんです!」

ひろし「もちろん、だろ」

ロトム図鑑「あーっ男の踊りとかダメダメ。もっとこう、アローラガールの姉ちゃんが腰使って踊るようなヤツじゃないと」

試 練 開 始 !

ガラガラ×3「ガラガーラ!」

しんのすけ「ガラガラ? なんかちがーう」

ひろし「あれはリージョンフォームと言ってな、アローラ地方で独自の進化を遂げたガラガラなんだよ」

カキ「カキの試練は、観察力をもとめる! 1度目の踊りと2度目の踊り……どこが違うのか、答えてもらうぞ!」

カキ「では、始め!」

ハイッ!

ハイッ!

ハヤハヤハヤ

ハーイ!

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira138953.png

カキ「今の踊りの形、よーく覚えておいてくれ」


ハイッ!

ハイッ!

ハヤハヤハヤ

ハーイ!

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カキ「先程の踊りと、どこが違うだろうか?」

ひろし「ちょーっとレベルが低いんじゃないか? なぁしんのすけ」

しんのすけ「……え? オラ、ライチおねいさんのこと考えてたから見てなかった」

全員「」ズコッ

ひろし「ちゃんと見てろよ!」

~結局もう一度踊りを見せられ、正解したしんのすけ~

カキ「なっ、なんということだ! おみごとです! では、2問目まいります!」

カキ「では、始め!」

ハイッ!

ハイッ!

ハヤハヤハヤ

ハーイ!

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カキ「今の踊りの形、よーく覚えておいてくれ」

ハイッ!

ハイッ!

ハヤハヤハヤ

ハーイ!

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カキ「先程の踊りと、どこが違うだろうか?」

※みんなも考えてみよう!

▷ひだりのガラガラ
▷まんなかのガラガラ
▷みぎのガラガラ
▷ やまおとこ
▷ケツだけ星人

ひろし「余計なヤツ入りすぎだろ! しんのすけもケツだけ星人するなっ!」

カキ「なっ、なんということだ! おみごとです! おみごとですから」

カキ「おいでませ、ケツだけ星人!」

しんのすけ「ぶりぶり~!」ブリブリ!

ひろし「俺が答えるのかよっ! てゆうかこれのどこが踊りなんだ!」

カキ「正解に喜んだケツだけ星人は、うれしくてついおしりを出したくなるのです!」

カキ「では、最後の踊り、参ります!」

やまおとこのダイチ(えっ? 俺の出番は?)

カキ「では、始め!」

ハイッ!

ハイッ!

ハヤハヤハヤ

ハーイ!

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カキ「今の踊りの形、よーく覚えておいてくれ」

ハイッ!

ハイッ!

ハヤハヤハヤ

ハーイ!

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カキ「先程の踊りと、どこが違うだろうか?」

※みんなも考えてみよう!

▷ぬしポケモン
▷くろいポケモン
▷みしらぬポケモン
▷あやしいポケモン

ひろし「突っ込みきれるかっ! しんのすけもいい加減おふざけして試練の邪魔するのやめろ!」ガシッ

しんのすけ「いや~んダメぇ」

エンニュート「どくどく~!」バッ!

カキ「間違うと、怒り狂ったぬしポケモンに襲われるのです。注意してください」

ひろし「いや、そっちも間違ってるだろうが!」

ヴェラ火山 ぬしポケモン
エンニュート 出現!

エンニュート「どくどく~!」ゴウッ!

ひろし「うおっ、ぬしポケモンだけあって、さっきとは一転して迫力満点だな!」

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

フクスロー『さっきから外がうるさかったけど、なにかあったのか?』

しんのすけ「とーちゃんが終始ツッコミに徹してたの」

ひろし「誰のせいでツッコミしてると思ってるんだ!」

フクスロー『なんだかよくわからないけど、あの感じはぬしポケモンか。よし、行くぞ!』バッ

ひろし(カザマくん……フクスローはくさ・ひこうタイプ。どく・ほのおのエンニュートとは相性が最悪だ。しんのすけ、お前はこの場をどう切り抜けるんだ?)

フクスロー『よしっ、みだれづきをくら――』

エンニュート「どくどく~っ!」ガパッ!

バシャッ!!

フクスロー『うわっ!?』ビシャビシャ

カキ「喰らいましたね……どくどくです」

しんのすけ「どきどき?」

ひろし「どくどく!」

フクスロー『な、なんだ? 身体に力が入らない。背筋も寒いし、胸も苦しい……!』ハァハァ

カキ「エンニュートのどくどくを食らうと、どく状態になって、どんどん衰弱していくのです」

カキ「そして更に――」

エンニュート「キークククク!!」

バッ!

ヤトウモリ「ギギギッ!」

カキ「おいでませ、ヤトウモリ!」

ひろし「新手が増えやがったか……」

フクスロー『くそっ、毒なんかに負けるもんか!』バサッ

ヤトウモリ「ギーッ!」ガパッ

モワッ

フクスロー『うわっ、なんだこのニオイ……』クラッ

しんのすけ「あま~い」

フクスロー『頭が……フラフラする……』

エンニュート「どくどく~!」バッ!

エンニュートが再び口を開くと、火の玉が飛び出す!

ボウッ!

フクスロー『あちちちっ!』メラメラ!

フクスロー(ダメだ……毒も相まって視界が霞んできた……せめて、一撃だけでも!)フラフラ

フクスロー『はっぱ……カッター!』バッ!

カザマは翼をはためかせて、なんとか葉っぱを飛ばす。しかし……。

エンニュート「どくどーくッ!」バッ!

ゴォォォッ!

フクスロー『うわぁぁぁっ……! ここまでか……』

ドサッ

しんのすけ「カザマくん!」

ひろし「葉っぱごと焼いて、カザマを戦闘不能にしやがった。毒に炎か、強敵だぜ……!」

カキ「そのフクスローはどうやら戦闘不能のようだな。次のポケモンをお出しください」

しんのすけ「えーっと……」チラッ

ロトム図鑑「私の出番のようだな」ズズイッ

フクスロー『お前戦えるのかよ……』

ひろし「なんだか嫌な予感がしてきた」

ロトム図鑑「やれやれ、今まで黙って見てきたが状況が状況だけに仕方がない。私の本気を見せてやる」

エンニュート「…………」

クルッ

ロトム図鑑「ぐへへへへ! 私は常に強いものの味方だ! まいったか腰抜けどもめ!」

フクスロー『お前やっぱりそう言う奴だったのか!』

ひろし「……やると思ったぜ」

ロトム図鑑「さあ、存分に力を振え、忠実なる我がシモb」

エンニュート「どくどく~!」

ドカッ!

ロトム図鑑「ブキッ!」

ロトム図鑑「くっ、味方の背中を攻撃するとは、なんたる屈辱! この裏切り者!」

ひろし&フクスロー「『裏切り者はお前だろ! このブタ!』」ゲシゲシゲシ!

ロトム図鑑「イタイイタイ! 誰がブタだ!」

オマエダヨ!
ワタシガブタナラオマエハチキンダ! ナントカイッタラドウナノダコノヘッポコヤキトリポケモン!
ナンダトコルァ! モウユルサン!

しんのすけ「マサオくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヨワシ(マサオ)『えっ? ま、また戦うの?』ビクビク

フクスロー『ごめん、マサオくん……今回の相手は、僕にとって相性が最悪なんだ』

ヨワシ『えーっ!』チラッ

エンニュート「どくどく~!」シャーッ

ヤトウモリ「ギギギッ!」シャーッ

ヨワシ『ひぃっ、あんなの無理だよっ』

フクスロー『それでもやるしかないんだ……! 大丈夫、君ならできる』

ロトム図鑑「負けたら今晩のおかずは焼き魚な」

ヨワシ『ひいいっ! そっちもやだよーっ!』

フクスロー『余計な事を言うなよっ!』

エンニュート「どくどく~っ!」ガパッ!

ひろし「またどくどくだ!」

ヨワシ『ひっ!』サッ

紙一重でどくどくを躱すマサオ。しかし、次にヤトウモリがマサオに飛びかかり、ひのこを仕掛ける!

ヤトウモリ「ギギッ!」

ボッ!

ヨワシ『もういやだぁ~!』ブシューッ!

ヤトウモリ「ギッ?!」ジュッ

ヨワシ『……え?』

ひろし「みずでっぽうだ!」

しんのすけ「おおっ、やるじゃんマサオくん」

フクスロー『もう一回今のをやるんだ!』

ヨワシ『う、うんっ』

ヤトウモリ「ギギーッ!」バッ

バシャーッ!

ヤトウモリ「ギギィーッ!」

ドサッ

ひろし「よしっ、一匹目倒れたっ!」

ヨワシ『や、やったっ!』

フクスロー『気を抜いちゃダメだ! まだもう1匹来るよ!』

エンニュート「どくどーくッ!」ダッ!

フクスロー『しんのすけ! スイレンさんから貰ったZクリスタルで、マサオくんにZワザを使わせるんだ!』

しんのすけ「うっしゃあー! 行くぞ! マサオくんっ!」

バッ バッ プリッ プリィ~プリィ~ バァーン!

マサオは Zパワーを 身体に まとった!

マサオが 解き放つ
全力の Zワザ!

ス ー パ ー ア ク ア ト ル ネ ー ド !

しんのすけ「マサオくん! ファイヤーッ!」

ヨワシ『うんっ!』

Zパワーを得たマサオを中心に、水が次々と溢れ出て、エンニュートを水中に引きずり込む!

エンニュート「どくっ?!」ゾクッ

マサオがひとつの水の流れとなってエンニュートに突進すると、巨大な水の渦となってエンニュートを巻き込む!

ゴゴゴゴゴ!!!

エンニュート「どくっ! どくっ! どくどくっ!」ドカドカドカドカッ!!!

ひろし「す、すげぇ、これがZワザなのか……!」

やがて、渦が消えるとそこには……。

エンニュート「ど、どくっ……」ピクッ ピクッ

ヨワシ『はぁ……はぁ……』

しんのすけ「おーっ!」パチパチパチ

ヨワシ『お、終わったの? ……勝ったの?』

フクスロー『うん、君がぬしポケモンを倒したんだよ! やればできるじゃないか!』

ヨワシ『ほ、ホントに? あ、あはは……』

ロトム図鑑「ちっ、晩飯になりそこねたか」

フクスロー『だから余計なこと言うなっつーの!』

カキ「クッ……! お、おみごとです!」

カキ「おれらの踊りの細やかな違いを見破り! 火山最強のぬしポケモンを、あざやかに 打ち破るとは……!」

ひろし「どこに細やかな違いがあるんだよ!」

カキ「ぬしポケモンが持っていたホノオZ! あなたにお渡ししましょう」

しんのすけ「かたじけない。オラはおもちゃを片付けない」

しんのすけは ホノオZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

試 練 達 成 !

ひろし「やったな、しんのすけ!」

カキ「ほのおのZパワーポーズは、こうだ!」

バッ バッ ボウッ ボウッ ゴウッ バァーン!

しんのすけ「こうですな?」

バッ バッ ブリッ ブリッッ ゴウッ バァーン!

ひろし「尻は出さんでいい、出さんで」

カキ「ガラガラたちよ、ありがとう……!」

ガラガラたち「ガラーラ!」スタスタ

カキ「スイレンのみずZ……そしておれのほのおZ、後はマオの試練だけだ。この火山を下って8番道路に向かうといい。そこにシェードジャングルと呼ばれる密林地帯があるから、そこでマオが待っているはずだ」

しんのすけ「ほい」

カキ「おれらは踊りを続けます。アローラに伝わる、人とポケモンの思い……。Zパワーが なにか、わかるまで!」

ひろし「いや、あの踊りで何かわかるもんなのか……?」

カキ「それにしても、しんのすけの腰使いには独特のセンスを感じる。どうだ、島巡りを終えたら、オレと一緒にアローラの踊りを学ばないか?」

しんのすけ「うーん、考えとく」

ひろし「考えんでいい、考えんで」

今日はここまで。
次回の更新は明日、時間があるときに投稿します。

じゃ、そゆことで~!

8番道路

しんのすけ「あーおもろかった」

ひろし「まぁ、試練の内容はバカバカしかったけど、ぬしポケモンとのバトルはすごかったぜ」

しんのすけ「マサオくんはやればできるんですよ」

ひろし「そんなしんのすけに、ちょっと一緒にやってもらいたい事があるんだ」

しんのすけ「えっ? まかさ、草葉の陰でいかがわしいことでも!?」

ひろし「そんなことしねーよ! いかがわしいの意味も知らないくせに!」

ひろし「ま、わかりやすく言うならポケモンの調査だよ。今、とーちゃんたちはアーカラ島のポケモンを調査と保護しているのは知ってるだろ?」

しんのすけ「銀座とホモ?」

ひろし「調査と保護! それでな、今とーちゃんたちは『ヌイコグマ』っていうポケモンを探しているんだ」

しんのすけ「ヌイコグマ?」

ひろし「そう、なんでもぬいぐるみみたいな見た目で、とっても力が強いらしいんだ。なんでも、女性や子供に人気があるポケモンらしくてな」

しんのすけ「ほーほー」

ひろし「それで、しんのすけにはヌイコグマの調査をとーちゃんと一緒にやってほしいんだ。もしヌイコグマを捕まえて、連れてきてくれたらいいものやるぞぉ」

しんのすけ「なになに? いいものって」ワクワク

ひろし「わざマシン86『くさむすび』だ!」ジャンッ!

ひろし「相手のポケモンが重ければ重いほど、威力が増す強力なくさタイプのわざマシンだ。これをカザマくんに覚えさせれば、なかなか強力な技になるんじゃないか?」

しんのすけ「かーちゃんに使ったら効果抜群だね!」

ひろし「ははっ、違いねぇな……」ビクッ キョロキョロ

しんのすけ「どしたの?」

ひろし「なんだか、みさえがそばにいる気がしてな……ここにはいないはずなのに」

ロトム図鑑「このオヤジも哀れだな。ま、女性が強い社会だからな……」

ひろし「まぁともかく、しんのすけはここら一帯の草むらを探して欲しいんだ。とーちゃんはあっちを探してるから、見つけたら教えてくれ」

しんのすけ「ほっほーい!」

しんのすけ「とゆーわけで、カザマくんたちにもお手伝いしてもらいます」

フクスロー『僕は賛成だね。ここでポケモンを捕まえておけば、パーティーの増強にもつながるし、僕も新しい技を覚えられていいとこずくめだ』

ヨワシ『仲間が増えれば、旅もにぎやかになるもんね』

ロトム図鑑「おっと、充電モードに入らなきゃ。ロトム図鑑のバッテリーは3時間しか持たないのだ」プチン

フクスロー『お前ずっと電源つけっぱだったじゃないか! ただ探すのめんどくさいだけだろ!』

ヨワシ『でも、どんなポケモンなのか、僕わからないや』

フクスロー『ヌイコグマはその名のとおり、ぬいぐるみのような見た目なんだ。ピンクと黒の毛並みが特徴的なんだよ』

しんのすけ「カザマくん、詳しいね」

フクスロー『博士の研究所で住んでいたからね。あそこには友達のヌイコグマが住んでいたんだ』

フクスロー『ちなみに、可愛いからって抱きしめたりしちゃダメだよ。暴れて怪我しちゃうから。力がすっごく強いからね』

ヨワシ(なんとなくロトム図鑑の立場がなくなってる気がする……)

ヨワシ『とりあえず、どう探せばいいかな?』

フクスロー『まぁ、地道に探すしかないかな。僕たち三人で手分けして探すんだ』

しんのすけ「ふっ、カザマくんって単純なお子様」

フクスロー『じゃあ、どんな探し方があるんだよ?』

しんのすけ「ポケモンが見つかるまで、えっせらほいさらみんなで草の根分けても探し出せ大作戦!」

フクスロー『僕が言ったのとおんなじ探し方じゃないか!』

ガサゴソ

しんのすけ「ヌイコグマーどこーヌイコグマーできればきれいなおねいさんは脱いで欲しいなー」

ドスッ! ドスッ!

しんのすけ「ほほー? 何の音だろ」

ガサガサッ

ヌイコグマ(ネネちゃん)『ラランテスの奴、ぬしポケモンだからってぶりっ子しやがって~っ! このっ! このっ!』ドスッ! ドスッ!

しんのすけ(ターゲットはっけ~ん)

ヌイコグマ『あースッキリした。でもこのピッピちゃん、ちょっと柔らかめじゃないかしら?』

しんのすけ「ねーねー、そこでなにしてんのー?」ガサガサ

ヌイコグマ『きゃっ! なに? 人間!?』

しんのすけ「よ! オラ野原しんのすけ」

ヌイコグマ『えっ? あたしの言葉が分かるの?』

しんのすけ「なんかそのやりとり、いい加減聞き飽きてきた……」

ヌイコグマ『へぇー人間の中にもあたしたちの言葉がわかる人がいるのね~』

ヨワシ『しんちゃーん!』

フクスロー『ヌイコグマ見つかった?』

しんのすけ「おうーネネちゃんに性格がよく似てるヌイコグマ見つけたよー」

ヨワシ『ネネちゃん……?』

ヌイコグマ『あんたたちはなんなの?』

フクスロー『初めまして、僕たちはトレーナーのしんのすけと一緒に、島巡りをしているポケモンだよ。僕はフクスローのカザマ』

ヨワシ『僕はヨワシのマサオだよ』

ヌイコグマ『島巡り? あぁ、マオさんのところに人間が集まって、ラランテスのヤツと戦っているあれ?』

フクスロー『そうそう、それで僕らは、君を仲間に入れたいんだ。どうかな?』

ヌイコグマ『まぁ、本当?』

ヌイコグマ『でもどうしようかしら? あたし、これからシェードジャングルのアイドルになってーそれから引退後は芸能活動しつつ、女優の道を目指そうと考えてるから……』

しんのすけ「んーこのレアリティあふれる人生設計、まさにネネちゃん!」

ヨワシ『リアリティ、でしょ』

フクスロー『大丈夫だよ。僕らと一緒に島巡りチャンピオンになれば、ポケモンにも人間にも名前が知られて、アイドルへの近道になるかもしれないよ。アイドルだって、名前が知られなきゃただの女の子だろ?』

ヌイコグマ『……そうねー、あんたたち強そうだし、有名になるって言うならついて行っていいかも』

しんのすけ「おおっ!」

ヨワシ『やったね、カザマくん!』

フクスロー『よーし、仲間が3人に増えた!』

しんのすけ「じゃあこれから、ネネちゃんって呼んであげよー!」

ヌイコグマ『ネネちゃん? ……なんかパッとしない名前―』

フクスロー『だろ? でも、しんのすけの友達から取ってるみたいなんだ』

ヨワシ『僕もマサオって名前、正直気にしてるんだ……』

しんのすけ「うんうん、あと一人、ボーちゃんですな」

フクスロー『まだ名前のネタがあるのかよ……』

ヌイコグマ『人間のネーミングセンスってイマイチよくわからないわー。で、そのネネちゃんって人はどんな子なの?』

しんのすけ「んっとね、簡単に言うとー人のプライベートをほじくるのが好きでーリアルおままごとをしてオラたちをいっつも巻き込むの」

ヌイコグマ『リアルおままごと? どんなおままごとなのかしら、ねぇ教えて!』キラキラ

しんのすけ「あ、ヤバ……面倒なとこ食いついちゃった」

しんのすけ「オ、オラ、しらない……」シラー

ドスッ

ヌイコグマ『お し え な さ い よ !』

ヨワシ『ひいっ!』

しんのすけ「おおう……やっぱりネネちゃんだ」

フクスロー『しんのすけ、そこまで言っちゃったんなら、責任もって教えなよ』

しんのすけ「えーっ、カザマくんたちにとっても身のタメになることなのにー」

しんのすけ「とーちゃーん……」クタクタ

ひろし「おっ、しんのすけ! ヌイコグマは見つかったかー?」

しんのすけ「う、うん……」

ヌイコグマ『あんなままごとがあるなんて知らなかったわ! 人間たちがみてる昼ドラのような展開! 現実的な人間関係! これからのおままごとはこれよ! しんちゃんと出会えてよかったわ!』キラキラ

フクスロー『確かに知らなきゃよかった……』グッタリ

ヨワシ『いきなり別れ話を切り出されちゃった……』シクシク

ひろし(心なしかみんな疲れてる……。捕まえるのに手間取ったかな?)

ひろし「よくやったな、しんのすけ」ナデナデ

ひろし「よーし、それじゃあ一度エーテルベースに戻って休むか。エネココアでも飲んでいけよ」

しんのすけ「ほぉーい……」

~エーテルベース~

ゴクゴクゴク

しんのすけ「ぷはぁ~っ」

しんのすけ「ここがとーちゃんの仕事場?」キョロキョロ

ひろし「ま、そんなところかな。ホントはもっと別の場所にあるんだけど、今はここが、とーちゃんの仕事場だ」

しんのすけ「ふーん。なんか殺風景」

ひろし「ここはあくまでもこの島で調査するうえでの拠点だよ。いつも行ってる会社はもっとすごいぞぉ。なんてったって、人工の島だからな」

ひろし「ほらこれ、約束のわざマシンだ」つ わざマシン86

しんのすけ「なんかCDみたーい」

ひろし「適性のあるポケモンの頭にくっつければ、その技が覚えられるんだ。しかも、使っても無くなったりしないんだよ」

ひろし「とーちゃんがトレーナーだった頃は、ひでんマシンを除けば基本的に使い捨てだったんだ。時代は流れてるんだなぁ」

しんのすけ「とーちゃんの頭も時代とともに薄くなっていく……」

ひろし「おおっ、うまいなぁ……ってうまくねえよ!」

ひろし「そうだ、これも渡しておくか」つポケマメ

しんのすけ「なにこれ?」

ひろし「ポケマメっていう、ポケモンの大好物だ。ポフレみたいなもんだよ。頑張ってるカザマくんとマサオくんにあげてやりなよ」

しんのすけ「んーしつこいお味」モグモグ

ひろし「お前が食ってどうするんだよ!」

しんのすけ「いやぁおいしそうだからつい」

しんのすけ「そういやとーちゃん、次の試練も来るの?」

ひろし「いや、そろそろとーちゃんは仕事に戻らないといけないからな。次の試練は、しんのすけとポケモンたちでやるんだ」

しんのすけ「えーっ?!」

ひろし「大丈夫だよ、しんのすけにはカザマくんたちがいるじゃないか。それに、ハウくんという新しい友達だっているんだろ? みんなで力を合わせれば、きっと乗り越えられるさ」

しんのすけ「ま、まぁ……オラとみんなで挑めば、どんな試練だってとーちゃんがいなくてもヘッチャラだもーん」エッヘン

ひろし「ははっ、頑張れよしんのすけ。またどこかで会おうぜ」ポンポン

しんのすけ「ほいっ!」

シェードジャングル

マオ「まいど! マオの試練の場、シェードジャングルへようこそ!」

マオ「やっぱりあなたとポケモン……素材のよさが光ってる!」

しんのすけ「ふむふむ、このマグロとイクラとイカのテカリ具合、なかなかですな」

マオ「そういう意味じゃないよ。てゆうかなんで海鮮モノ限定なのよ?」

マオ「ともかく……試練にチャレンジしちゃいましょ! だって、カプ・コケコに直接かがやく石をもらったんでしょ!」

しんのすけ「あげるって言われたからもらっちゃいました」

マオ「ジャングルの息遣い……そこから感じとれる本日のおすすめは……」ウーン

マオ「決めました! マオの特別料理、その名もマオスペシャル!」

しんのすけ「パロ・スペシャル?」

マオ「マオスペシャル!」

マオ「今回、あなたに集めてほしいのは4つ! マゴのみ、ちいさなキノコ、ふっかつそう、きせきのタネです!」

しんのすけ「えー野菜ばっかじゃん。もっとこう、リキのつくもんじゃないとー」

マオ「もうっ、好き嫌いはしちゃダメって親から教わってるでしょ! ほらほら! 試練に挑むあなたに、材料袋だよ!」つ材料袋

しんのすけ「ほいほい」

マオ「探すなら、ポケモンと一緒に探すといいよ! くりかえすね! あなたに集めてほしいのは4つ!」

マオ「マゴのみ、ちいさなキノコ、ふっかつそう、きせきのタネです!」

しんのすけ「ゴマすりのみ、ちいさなチンチン、ぶりぶりそう、きせきのネタですな」

マオ「一つも合ってないよ! マゴのみ、ちいさなきのこ……って、何度も言わせないでよ!」

しんのすけ(自分でくり返し言ったくせに)

マオ「キリがないから、シェードジャングル――マオの試練、はじめ!」

試 練 開 始 !

マオ「さ、行った行った! 試練頑張ってね!」

しんのすけ「やれやれ……」

しんのすけ「とゆーわけで、またまたカザマくんたちにお手伝いしてもらいます」

フクスロー『材料が4つかぁ。それじゃあ、二手に分かれて探そうよ』

ヨワシ『ちょっと待って。僕、その材料のこと全然知らないよ?』

しんのすけ「ぶりぶりざえもーん」ポチッ

パッ

ロトム図鑑「ああんアマージョ様ァ……もっとふみつけてぇ//」ビクンビクン

ロトム図鑑「……あ」

フクスロー『……なにしてるんだ?』

ロトム図鑑「お前たちこそ。せっかくネットを通じて裏ポケリゾートでSMプレ……」

げ    ん

こ    つ

ロトム図鑑「」

フクスロー『少しは対象年齢を考えろ、バカ!』

ロトム図鑑「……で、なにをすればよいのだ」

しんのすけ「かくかくしかじかで、試練に使う材料を検索して欲しいんだけど」

ロトム図鑑「面倒だな、どうせなら通販サイトでお急ぎ便を使えばいいだろ」

フクスロー『ダメだよ、それじゃ試練の意味がないだろ』

ヌイコグマ『どんなものなのか、写真だけ見せてくれればいいの』

ロトム図鑑「ん? 新参者か? 新参者なら、まず私に服従を誓うのだ」

ヌイコグマ『なんでアンタに服従を誓わなくちゃいけないのよ!』

しんのすけ「くんくん……オラってそんなに臭う?」

ヨワシ『それは体臭……』

ロトム図鑑「決まっておろう、私はかのメタグロスとガブリアスに並ぶ絶対強者。弱者はみな強者である私にひれ伏すのが自然の摂理だ」

げ    ん

こ    つ

ヌイコグマ『くだらない事言ってないでさっさと調べなさいよオラオラァァァ!』バンバンッ!

ロトム図鑑「イタイイタイ! やめろぉぉぉ!」

ヨワシ『ひいい~っ! ネネちゃん怖いよぉぉっ』

ぶりぶりざえもんの画像検索機能でお目当てのモノがどんなものなのか分かったしんのすけたちは、それぞれ二手に分かれて探すことになった。

フクスロー『僕たちが探すのは、ふっかつそうとちいさなキノコだね』

しんのすけ「なにそれ」

フクスロー『ふっかつそうは、倒れたポケモンを完全復活できるほどのエネルギーを秘めた薬草なんだ。だけど、とっても苦いらしいよ』

ロトム図鑑「漢方薬に使われているからな」

しんのすけ「ほうほう……じゃあ今度カザマくんに飲ませてみよーっと」

フクスロー『あ、あのねぇ……』

しんのすけ「で、もういっこのちいさなチンチンは?」

フクスロー『ちいさなきのこ! わざとらしくボケるな!』

ロトム図鑑「だからネタがベタすぎると言っているだろう」

しんのすけ「うむむ、反省」

フクスロー『ったく……。ちいさなきのこは、その名のとおり、手のひらに収まりそうなキノコだよ。なんでも、その手のマニアの間では、高額で取引されているらしいよ』

しんのすけ「なんで取引されてるの?」

フクスロー『さ、さぁ? キノコマニアの間で珍しい、とか?』

しんのすけ「ほーほー……」ジトー

フクスロー『なに?』

しんのすけ「実は、本当の意味を知ってたりして」

ロトム図鑑「吐いちまえよ、楽になるぞ」

フクスロー『だから本当に知らないんだってば!』

ネタハハワテイルンダ、サッサトハケヨ ドンナネタダヨッ!

しんのすけ「お? ねぇねぇ、これじゃない?」

フクスロー『え? ……あ、ホントだ。でもおおきなきのこもあるね』

しんのすけ「どれどれ」ズルッ

フクスロー『なにしてるんだよ!』

しんのすけ「ぬーっ負けた……」ガクッ

ロトム図鑑「そう気を落とすな、時々大きくなるのだからその時また比べればよかろう」ポンッ

フクスロー『なに下らないことで比べてるんだよ!』

その頃、マサオくん(ヨワシ)とネネちゃん(ヌイコグマ)はと言うと……。

ヌイコグマ『えーっと、きせきのタネね。これで全部かしら』

ヨワシ『後はしんちゃんたちを探すだけだね』

ヌイコグマ『ただ黙って探すっていうのも暇ね。ねぇ、マサオくんはどうしてしんちゃんの仲間になったの?』

ヨワシ『え? 僕は、その、カザマくんたちに誘われて……』

ヌイコグマ『ふーん、で、戦績とかどうなの?』

ヨワシ『一応、火山の試練でぬしポケモンをなんとか……』

ヌイコグマ『そんなふうには見えないけれども』

ヨワシ『ほ、本当の事だよ!』

ヌイコグマ『だってアンタ、強そうに見えないもん。ポケモンとしての名前も、『ヨワシ』だし』

ヨワシ『ひどいよネネちゃん……僕だって、いつか強くなるもん』

ヌイコグマ『いいこと? ポケモンの才能なんて生まれた時から決まってるものなの! 努力でどうこうできるだけの世界じゃないのよ!』

ヨワシ『そんなぁ、じゃあ僕は?』

ヌイコグマ『さぁ? ひょっとしたら才能があるかもしれないし、ないかもしれないわねぇ』

ヨワシ『えーっ? そんな無責任だよぉ』

ヌイコグマ『だったらせめて弱く見られないように気を強く持ちなさいよ! あんたオスでしょ! 本当にぬしポケモン倒したって言うなら、もっと自信持ちなさい!』

ヨワシ『つ、強くったって……僕どうしたらいいのか分からないよぉ! え~ん!』ピーピー!

ヌイコグマ『…………』ビキッ

バッ

ヌイコグマ『うるせぇんだよ! 言われたくらいでいちいち泣いてんじゃねぇよおにぎり!』ドッドッドッ!

ヨワシ『はっ、はぃぃぃ!』

フクスロー『二人とも材料を探してるのかと思ったら、なにやってるんだ……?』

しんのすけ「やっぱりアローラのマサオくんもネネちゃんも、力関係は変わりませんなぁ」

しんのすけ「ほっほーい! 材料全部集めたよー」

マオ「おお! ジャングルの材料揃えた? どれどれ……」

マオ「うん、ばっちり! 4つの材料はそろったわね。後は……」

スタスタ

カキ「待たせた」

スイレン「マオさん、お元気ですか」

しんのすけ「お? どっかで見た顔ですな」

スイレン「スイレンですよ、もう忘れちゃったんですか?」

カキ「ふといホネと、きちょうなホネだ」

スイレン「いつものように、おいしいみずとゴツゴツメット、お持ちしました!」

マオ「スイレン、カキ、ありがとう! これで全部揃ったわ!」

マオ「さぁ、しんのすけ君! ぬしポケモンを呼びだす料理を作りましょう!」

しんのすけ「ほいっ!」ビシッ

マオ「はい! スイレン、ひっくりかえしたゴツゴツメットに、おいしいみずを注いでね!」

スイレン「はい! おまかせください」トクトクトク

マオ「マゴのみ! ちいさなキノコ! ふっかつそう! そして、きせきのタネをぶっこんで!」バシャッ

マオ「カキ! ふといホネときちょうなホネ、貸してね!」

カキ「うむ」つホネ

マオ「はい! しんのすけ! あなたは2本のホネで叩いて!」

しんのすけ「よーし!」

ツンツン

カキ「あはん……んはぁ……んほぉ///」クネクネ

マオ「カキの乳首を突っつくんじゃなくってメットの中身を叩くの!」

ポカポカポカポカ!

しんのすけ「うんしょうんしょ……」

マオ「砕いて!」

ドカドカドカドカ!

マオ「すりつぶして!」

しんのすけ「よーし!」

グニグニ

カキ「おおぅ……あへぇ……みゅう///」ビクンビクン

マオ「だからそっちじゃないって!」

グシャグシャグシャ!

マオ「ドロドロにして!」

しんのすけ「うっしゃー!」スッ

スイレン「真面目にやってください」サッ

しんのすけ「ち」

マゼマゼマゼ

モワッ

しんのすけ「うわっ、なんか変なニオイ……」

ズシン……ズシン

スイレン「!」

ズシン……ズシン

カキ「……!」プルプル

ズシン……ズシン

マオ「!」

しんのすけ「うへぇ、なんか気分悪くなってきた」

マオ「しんのすけ君、後ろ!」

しんのすけ「え? 後ろ?」クルッ

ラランテス「しゃらんしゃらんら!」バッ

しんのすけ「ラッキー! でかいきんのたまみっけ!」

全員「」ズコッ

スイレン「しんのすけさん、前です! 前!」

しんのすけ「お?」

ラランテス「しゃらんしゃらんら!」バッ

しんのすけ「ああ、君ね。オラと戦いたいのね。ほいほい」スッ

マオ「緊張感なさすぎでしょ……」

シェードジャングル ぬしポケモン
ラランテス 出現!

ラランテス「しゃらんらッ!」ゴウッ!

しんのすけ「カザマくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

フクスロー『現れたな、ぬしポケモン! 僕が相手だ!』バサッ

ラランテス「ららんらん!」ブンッ

ラランテスがカザマに向けて両手のカマをX字に斬り下ろす!

フクスロー『遅い遅い!』サッ

フクスロー『今度はこっちの番だ! 思いっきりつっついてやる!』バサッバサッ

ドスッドスッ!

ラランテス「らんっ!」ブンブンッ

フクスロー『おっと! 当たらないよ!』サッ

マオ「あのフクスロー身軽だねー」

スイレン「ひこうタイプが入っていますからね。ラランテスとの相性が良いです」

カキ「だが、果たしてそううまくいくかな……」

ラランテス「しゃらんしゃらんら!」

フワフワー

ポワルン「ポワポワ~」フワフワ

しんのすけ「なにあれ? なんかのマスコットキャラ?」

ロトム図鑑「もしくはどこかの地方のゆるキャラ」

フクスロー『てんきポケモンのポワルンだよっ! お前図鑑なんだから知ってるはずだろ!』

ロトム図鑑「私が知ってるのはネットと黒い任天堂的な知識だけだ!」エッヘン

フクスロー『いばるな!』

ポワルン「ポワッ!」

ピカーッ!

ひざしが 強くなった!

しんのすけ「うおっ、眩しっ! それに暑っ」

フクスロー『にほんばれだ!』

ポワルン「ポワポワ~!」

ズズズズ……

ポワルン(太陽の姿)「ポワーッ!」ボウッ

しんのすけ「おおっ、変身した! かっこいー!」

マオ「ポワルンは天候によって姿を変えられるの! ただ姿が変わるだけじゃないけどね」

ポワルン「ポワッ!」バッ

ポワルンが透明な玉を発射! そして日光に照らされた玉は一瞬のうちに炎が燃え上がり、カザマに向かって飛んでいく!

フクスロー『うわっと! 今のはほのおタイプの技……!?』

そこへ更に、鎌を光らせたラランテスが突っ込んでくる!

しんのすけ「カザマくん避けて!」

ラランテス「ららんっ!」ギラッ

ザンッ!

フクスロー『あああっ!』

ポワルン「ポワポワッ!」バッ

ボウッ

フクスロー『あちゃちゃちゃ! またこの展開!?』メラメラ

フクスロー『……っあ』ドサッ

しんのすけ「おお……また焼き鳥コースですか」

カキ「ポワルンが天候をひでりにしてラランテスをサポート。そして本来、日光を溜めて放つ強力なソーラーブレードがすぐに使えるようになり……」

スイレン「さらに、ほのおタイプになったポワルンをじめんタイプやみずタイプで倒そうとすれば、ラランテスのソーラーブレードで相手の体力を一気に奪う……。改めて、マオさんのぬしポケモンには隙がありません」

マオ「さぁ、しんのすけ君! この試練、どう乗り切る?」

フクスロー『またやられちゃった……ごめん、しんのすけ』

しんのすけ「やれやれ、カザマくん焼き鳥になってもあんま美味しそうじゃないしね」

フクスロー『焼き鳥って言うな!』

フクスロー『それで、次は誰を行かせるんだ?』

しんのすけ「んー……」

――ほのおタイプになったポワルンをじめんタイプやみずタイプで倒そうとすれば、ラランテスのソーラーブレードで相手の体力を一気に奪う……。

――今のはほのおタイプの技……!?

しんのすけ「あ、そーだ!」

しんのすけ「ネネちゃん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヌイコグマ(ネネちゃん)『やっとネネの出番ね! 頑張っちゃうんだから!』

しんのすけ「ちょっと待ってネネちゃん」

ヌイコグマ『え? なに?』

しんのすけ「ほいコレ」つ大きな葉っぱ

ヌイコグマ『これでなにをするの?』

しんのすけ「これでポワルンルンの技を受け止めてーあいつに当てるんだゾ」

ヌイコグマ『なんだかよくわからないけど、分かったわ』

カキ「なるほど、ポワルンのウェザーボールを利用するという戦法か」

スイレン「ラランテスはくさタイプ、ほのおタイプは効果抜群です。考えましたね」

マオ(火山公園でほのおタイプのポケモンを捕まえれば良い気もするけど……)

ヌイコグマ『さーてラランテス。アンタとこうして戦えるなんて夢にも思わなかったわ』

ヌイコグマ『ジャングルのアイドル……ぬしポケモンの座、ネネが奪ってみせるわ! おりゃああああ!』ドタドタドタ!

しんのすけ(あいちゃんに張り合ってる時のネネちゃんみたい)

ポワルン「ポワポワッ!」バッ

ホ゛ッ!

ヌイコグマ『きゃっ! なに?』サッ

ラランテスをかばうように現れたポワルンがネネに向けて放たれたウェザーボールは、咄嗟に盾として利用した大きな葉っぱに直撃した!

ヌイコグマ『熱っ!』ポイッ

マオ「燃えた葉っぱが――」

スイレン「ロトム図鑑に……」

ロトム図鑑「~♪」

ボウッ!

ロトム図鑑「ん……?」

メラメラ

ロトム図鑑「あ゛っぢい゛い゛い゛い゛!!」

ロトム図鑑「あ゛ぢあ゛ぢあ゛ぢあ゛ぢ!!」バタバタバタ!

ラランテス「しゃららんっ?!」

ドシン!

しんのすけ「ネネちゃん! チャンス!」

ヌイコグマ『え? あ、うんっ!』ダッ

ガシッ

ラランテス「しゃらっ!?」

ネネはラランテスに掴みかかると、腰を深く落とし、両腕に力を込めて自分より大きいラランテスを持ち上げた!

ヌイコグマ『オラァァァ!』グオオッ

ブゥンブゥンブゥンッ!

ラランテス「ららん! ららんっ!」

しんのすけ「おーネネちゃんすごーい!」

スイレン「ぶんまわす、ですね!」

ヌイコグマ『おんどりゃあああっ!』バッ!

ゴウウッ!

ラランテス「しゃららっ?!」

ポワルン「ポッ、ポワッ!!?」

ネネにぶんまわされ、投げ飛ばされたラランテスは、そのままポワルンに激突した!

またまた失礼。
>>291の後にこれを入れるの忘れてました

ラランテス「ら゛ん゛ら゛ん゛ら゛ん゛!!」バタバタバタ!

ロトム図鑑「あ゛ぢあ゛ぢあ゛ぢあ゛ぢ!!」バタバタバタ!

カキ「おおっ、あれぞほのおタイプ最強の物理技、フレアドライブ! ロトムにもできるとは……」

マオ「どう見ても違うでしょ!」

ラランテス「ら、らん……」

ポワルン「ポワ……」

しんのすけ「よーしっ、Zワザ、行くぜい!」

バッ! バッ! バッ! プリッ! ジャーン!

ネネちゃんは Zパワーを 身体に まとった!

ネネちゃんが 解き放つ
全力の Zワザ!

ウ ル ト ラ ダ ッ シ ュ ア タ ッ ク !

しんのすけ「ネネちゃん! ファイヤーッ!」

ヌイコグマ『力がみなぎってきたわ! 行くわよっ!』

Zパワーを纏いながら、ネネが全速力でラランテスたちに向かって突っ込む!

ドドドドドド!!

ラランテス「ららっ!?」

ドドドドドドド!!!

ドッゴォ!!

ラランテス「しゃ……しゃらら……」ピクピク

ポワルン「ポ……ポワ……」ガクッ

ヌイコグマ『ふんっ、どうよ! ぶりっこなんかには負けないわっ!』ムフー

ラランテス「しゃ……しゃらら……」ピクピク

ポワルン「ポ……ポワ……」ガクッ

ヌイコグマ『ふんっ、どうよ! ぶりっこなんかには負けないわっ!』ムフー

マオ「びっくり! 一気にぬしポケモンも呼び出したポワルンも倒しちゃうなんて……!」

カキ「ああ、火山公園でも自慢のエンニュートを打ち破られた」

スイレン「わたしが丹念に鍛えたヨワシたちも倒されました」

しんのすけ「えっへん!」

ヌイコグマ『しんちゃんひとりで威張らないでよ。ネネも頑張ったんだから』

マオ「じゃあ、アーカラの試練3つとも達成なんだね! その中でも大変なマオの試練を、見事にこなしたすごいあなたにこれを!」

しんのすけは クサZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

試 練 達 成 !

マオ「くさのゼンリョクポーズは、クゥーーーーサァ!! だからね!」

バッ バッ ニョキッ ニョキッ パァァッ バァーン!

しんのすけ「ほうほう、かーちゃんがおベンピ治った時にしたポーズにそっくりですな」

バッ バッ ブリッ ブリッ パァァッ バァーン!

マオ「お、おしりは別に出さなくていいかなー……」

ロトム図鑑「おいっ! 誰か私を助けてあげようと言えんのか!」コゲコゲ

しんのすけ「チャーシューがしゃべった!」

ロトム図鑑「誰が豚だ!」

マオ「あれ? ラランテス、料理を残してる? ほら、みんな食べて食べて!」

カキ「それでは……」パクッ

スイレン「ペロッ! っと……」ペロッ

しんのすけ「オ、オラはいいや、先急いでいるんで」

ガシッ

マオ「なーに言ってるの。ちょっとしたお祝いみたいなものなんだから、食べていってよ!ほら、あたしが食べさせてあげるから! あーんして、あーん!」

しんのすけ「いやオラいいって言っt」

パクッ

スイレン「きちょうなホネのフレーバーが口の中に広がって……」

カキ「ほっぺがとろけるだけでなく舌がしびれ、しびれて……?」

しんのすけ「お腹にクルこのしょーげき……!」

カキ「うっ……!」ビクッ

スイレン「こっ これは……!?」ビクッ

ふたり「みっ、みずッッッーーーーー!!!」ドタドタドタ!!

しんのすけ「お、おトイレーーーーーッッ!!!」ゴロゴロゴロ

マオ「ええっ! どうしたのみんなっ! ちょっと待ってよー! なあに!? 大試練のため、ライチさんのところに行くの!?」タッタッタッ

8番道路 ポケモンセンター

ジャー
ガチャッ

しんのすけ「はぁー……死ぬかと思った」

ククイ博士「おっ、しんのすけ! マオの試練、終えたんだろ?」

しんのすけ「ハカセー、オラしばらくマオちゃんのお料理食べたくない……」グギュルルル

ククイ博士「まあまあ、それより、島巡りの一環としてみてほしい施設があるんだ」

ククイ博士「その名も空間研究所! スパークで行こうぜ!」

しんのすけ「オラその前におトイレにしんそくで行きたいゾ……」

ククイ博士「入ったばかりなのにかい?」

ライモンシティ 空間研究所前

リーリエ「いけ! ほしぐもちゃん、はねるです……!」

ほしぐも「ぴゅう?」

リーリエ「トレーナーさんのマネをしてみました。あなた……キズついてばかりだったでしょ?」

リーリエ「ですから、ポケモントレーナーへの憧れはなかったのですが、しんちゃんやハウさんたち、未来の扉を開けているようで、なんだかステキだなって……」

ほしぐも「ぴゅう!」

リーリエ「?」クルッ

カプ・コケコ「……」

リーリエ「ひゃああっ!? か、カプ・コケコさん!?」ビクウッ!!

カプ・コケコ?「んもーリーリエちゃん叫びすぎ」パカッ

リーリエ「えっ? その声、しんちゃんですか?」

しんのすけ「そ、これここに来る途中で作ったカキ・クケコの衣装なの」

リーリエ「それを言うならカプ・コケコ、です。あぁ心臓が飛び出すかと思いました……」ドックンドックン

リーリエ「ところで、試練は……? 3つもあって、大変そうですけど」

しんのすけ「もう終わったよ。らくしょーでした」

リーリエ「まあ! アーカラの試練を3つすべてこなしたのですか……! だからなのですね! カザマさんとも、心が通じあっている……そんな風にみえます! それに、新しいポケモンさんも捕まえたのですね!」

しんのすけ「いやぁ、照れるなぁ」

リーリエ「博士がお待ちですので、中へ案内いたしますね」

しんのすけ「その前にオラトイレいきたいんだけど、案内してくんない……?」グギュルルル

リーリエ「え? え?」

しんのすけ「あ……もう頭が出てきて……」ブルッ

リーリエ「ちょっ、ちょっと待ってください! 今案内しますから!」

ほしぐもちゃん「ぴゅい!」

空間研究所内

ククイ博士「おっ、二人とも来たね!」

しんのすけ「ほーい……」

リーリエ「疲れました……」グッタリ

ククイ博士「どうしたんだい2人とも、げきりんかあばれるでも使ったのかい?」

リーリエ「博士……しんちゃん、お腹の調子が悪いみたいですけど、なにかあったんですか? お薬とか飲ませたほうがいいでしょうか?」

ククイ博士「まぁ、詳しくは僕も知らないんだけど、試練でなにかあったようだね」

???「こんな場所でもおかえりって言うべきなのかしらね、ククイ」

しんのすけ「おねいさん!?」シャキッ

ククイ博士「やぁ、ハニー!」フリフリ

しんのすけ「え? ハニー?」ピタッ

ククイ博士「紹介するよ、彼女はバーネット博士! 空間研究所の所長――そして、僕の奥さんだぜ!」

バーネット「ふふっ、堂々と言われるとちょっと恥ずかしいわね」

しんのすけ「えーっ!? 奥さん?」

ロトム図鑑「なぜこんな奴と結婚したのだ」

ククイ博士「こんな奴とは何だ、こんな奴とは」

バーネット「ふふっ、色々あるのよ。色々ね」

バーネット「あなたがしんのすけね。さっき、リーリエから聞いたわ。ユニークなトレーナーさん、だって!」

しんのすけ「いやぁユニクロなトレーナーなんて、オラかーちゃんがケチって買った安もんの服しか……」

リーリエ「ユニクロじゃなくて、ユニークです」

バーネット「ん、ハウはいないの?」

ククイ博士「ハウはしんのすけに劣らずマイペースだからね。ハラさんみたいな大物……しまキングにだってなれるよ!」

ハウ「そうかなー」サッ

ククイ博士「おわっ!」

しんのすけ「ハウくんおひさー」

バーネット「いらっしゃい、ハウ、ひさしぶりね」

ククイ博士「ああ、本当だとも! なれるさ、君なら」

ククイ博士「そうだ、しんのすけにアローラの不思議な現象を教えてあげてほしいんだ」

しんのすけ「不思議なげんしょー?」

バーネット「もちろん! アローラの謎……それはウルトラホール!」

バーネット「アローラでは、ごくごく稀に、空に穴が開くとされています。そしてその先には、未知の空間があるらしいの」

しんのすけ「ほうほう」

バーネット「なぜ、未知の空間があると推測されているのか――それはウルトラホールから怖いポケモンがやってきた、との伝承が残されているから」

しんのすけ(きれいなおねいさんが降ってくればいいのに)

リーリエ(あの顔……またしょうもないこと考えてますね……)ジロー

バーネット「根拠としては貧弱だけど、無視できないのよね。これまでのポケモン図鑑にも、別世界に関する説明はいくつか散見できるし」

ハウ「怖いポケモン……?」

バーネット「野生のポケモンは人を襲うこともあるでしょ? ウルトラホールからやってくるポケモンは特にすごかったそうよ」

バーネット「ウルトラビーストと呼ばれ、恐れられ……島の守り神と激しく争ったりもしたみたいね。

しんのすけ「あ、でもオラ、別の世界に行ってアクション仮面と一緒に宇宙からやってきたハイグレのトレーナーさん達をやっつけたことがあるよ」

ククイ博士「宇宙からやってきたトレーナー?」

ハウ「またまたーテレビの話でしょー?」

しんのすけ「ホントだもん!」

バーネット「まぁともかく、さっきも言ったとおり伝承があるだけで、どこまで本当か不明だけど空間のゆがみを調べてウルトラホールの謎を解ければ、サイコー! なんだけどね」

バーネット「ポケモンと空間の関係なら、研究所の本棚にいくつか事例をまとめているわよ。でも、しんのすけ君には難しすぎるかしら?」

リーリエ「じゃあ、私が要約して読ませてあげます」

しんのすけ「めんどくさいからいいや」

リーリエ「めんどくさがっちゃダメです。しんちゃんにとって、良い勉強になると思いますよ」

バーネット「ふふ……リーリエ、お姉さんみたいね」

リーリエ「そ、そんなことないです! ただ、私はククイ博士に頼まれて……」

しんのすけ「そーそー冗談きついって。オラのおねいさんになるなら最低でも女子大生以上じゃないと」

リーリエ「もうっ!」

バーネット「……ところで、コスモッグの調子はどうかしら?」

リーリエ「あ、はい、元気です」

ほしぐもちゃん「ぴゅい!」

しんのすけ「オラのケツだけ星人を見せるととっても元気になるんだよ」

バーネット「ケツだけ星人?」

リーリエ「深く聞かないでください……」

バーネット「あら、そう」

バーネット「そういえばちょうど3カ月前……浜辺で倒れているリーリエを見つけたのよね。バッグの中にいた、コスモッグもぐったりしていたし」

しんのすけ「海水浴でもしてたの? カナヅチ?」

リーリエ「してません! ほしぐもちゃん……コスモッグについて教わろうと、バーネット博士をおたずねしようとして……でも、道に迷い、浜辺で倒れてしまったのです」

しんのすけ「方向音痴なのに無茶するから」

リーリエ「あ、あのですね……」

リーリエ「ともかく、夜中にも関わらず、わたしの話を真剣に聞いてくださっただけでなく、だんなさまのククイ博士に連絡なさって……ほしぐもちゃんの調査と、ロフトを貸すように手配してくださったのです……」

リーリエ「バーネット博士は……本当のおかあさまのようです」

バーネット「ふふっ、リーリエったら」

しんのすけ「じゃあリーリエちゃんのホントのかーちゃんってどんな人なの?」

リーリエ「それは……ごめんなさい。言いたくないんです」

しんのすけ「あ、そ。別にいいけど」

ロトム図鑑(会話に入りにくい……)

ククイ博士「しんのすけ! ウルトラホールとビーストは興味深い話だったろ? ウルトラビーストがいたとしたら、どんな技を使うか気になるね」

しんのすけ「オラはおねいさんがホールから降ってこないか気になるね」

ククイ博士「さて、アーカラでの3つの試練をすべて終えたんだろ! すごいぜ! 次はいよいよしまクイーン、ライチさんとのポケモン勝負……アーカラ最大にして最後の大試練だね!」

しんのすけ「ライチおねいさん! 早く会いに行きたーい!」デレデレ

バーネット「じゃあいってらっしゃい! ライチさんの家はすぐ近くのディグダトンネルを抜けた先のコニコシティにあるからね! スカル団には気をつけるのよ!」

しんのすけ「ほいっ、オラ、スケスケおパンツ団には負けません!」

バーネット「スケスケ……?」

リーリエ「スカル団、です」

ククイ博士「リーリエはどうするんだい?」

リーリエ「あっ、はい……わたしはバーネット博士とお話してます」

ハウ「おれもねー一緒にディグダトンネル行くよ! ポケモンが作った穴でしょー! 早く行きたい行きたいー!」

しんのすけ「んもー子供なんだからー」テクテク

ハウ「しんのすけも子供でしょー! 行こ行こー!」ダッ

バーネット「2人とも元気な子ね。でも、びっくりしたわ、5歳でカプ・コケコに選ばれて――その上、ハラさんにも勝っちゃうなんて」

ククイ博士「ちらっとカキとマオの試練を覗いたけど、しんのすけと彼の連れているポケモンたちのパワーはすごいよ。まだまだ、彼の内に秘めたパワーはこんなものじゃないと思うぜ」

バーネット「ところでリーリエ……なんだか、見ないうちにずいぶん明るくなった気がするね」

リーリエ「そうでしょうか? ……あまり、自覚はありませんが」

バーネット「なったなったよ、声も話し方もなんだか張りが出てきたって感じ!」

ククイ博士「きっと、しんのすけの面倒を見てくれたからだよ。メレメレでは散々、しんのすけにツッコミを入れてたからね。ひょっとしたら、しんのすけがリーリエに、元気を分け与えてるのかもしれないね」

ほしぐもちゃ「ぴゅい!」

リーリエ「正直……わからないです。ですが、しんちゃんといると、ものすごく疲れるんですよね……。なんていうか、わたしの思い描いていた5歳の男の子とずいぶん違うというか」

リーリエ「さっきも、カプ・コケコさんの仮装をしてわたしをびっくりさせたかと思ったら、お腹が痛いらしくて、お手洗いに連れて行きましたし……なんだか落ち着かないです」ハァ

バーネット(ふふ、なんとなくククイ君の言っていること、分かるかも。リーリエにも分かる日が来るといいわね)


ディグダトンネル

しんのすけ「ハウくーん!」

しんのすけ「やれやれ、先走ったせいでハウくんが迷子になるなんて、オラ困っちゃう」

ロトム図鑑「むしろ、こっちが迷子になった気がするぞ」

ライチ「ん、しんのすけじゃないか」

しんのすけ「ライチおねいさん! いやぁオラ、ライチおねいさんに会うと胸がキュンってして」

ライチ「嬉しいこと言ってくれるね。トンネルの中じゃ、ポケモンのディグダがてんこ盛り暴れててさ、並のトレーナーじゃ通れないよ」

ライチ「で、島巡りはどうなのさ? ちょいとZクリスタルをみせてごらん」

しんのすけ「オラのハートも全部見てぇ」

ライチ「それはまた今度、ね。どれどれ……」

ライチ「お、しんのすけすごい! マオの試練もこなしたんだね」

しんのすけ「えへへー」

ライチ「こっちもそろそろだね。ディグダも落ち着いてきたし、しんのすけの実力なら トンネルだって抜けられるさ」

ライチ「ディグダトンネルを抜けると、コニコシティが近くにあるの。あたしのお店があるから、そこで待ち合わせしようか」

しんのすけ「おデートのお誘い!? そ、そんな、オラたちまだ知り合ったばかりなのに……」

ライチ(本当にこの子が15年経ってそのセリフ言ってきてたら飛び上がって喜んだんだけどなぁ)

ライチ「大試練、受けるんでしょ? その約束だよ。先に行って待ってるからね」

しんのすけ「ほいほーい」

しんのすけ達はディグダを倒しつつトンネルを進んでいくと……

ディグダ「ディグ……」パタッ

フクスロー『ふうっ、こんなものかな』

ヨワシ『少しは通りやすくなったかな?』

ロトム図鑑「ふっ、たかがディグダに苦戦しおって」

フクスロー『お前なんもやってないじゃないか!』

ズズズズ……

しんのすけ「お? あっちで変な音聞こえなかったー?」

ヨワシ『うん、聞こえた。なんだろう』

フクスロー『行ってみようよ!』

テクテク

『う……』

しんのすけ「!」ピクッ

ロトム図鑑「どしたのだ?」

しんのすけ「今、声が聞こえた」

フクスロー『僕たちと同じポケモンかな?』

ヨワシ『また新しい仲間ができるね!』

しんのすけ「あーっ!」

しんのすけが指さした先、そこには白いポケモンが倒れていた。

???『……』

ヨワシ『き、きれい……』ポッ

フクスロー『うん、なんて上品そうなポケモンだろう』

ロトム図鑑「1匹見かけたら100匹いそうな見た目だな」

フクスロー『なんだよ、その喩え……。でも、こんなポケモン、僕も見たことがないぞ』

ヨワシ『虫タイプっぽいけど……』

???『……うぅ』ピクッ

フクスロー『あっ、しゃべった!』

???『誰……ここは……?』

しんのすけ「どしたの? ゆきだおれ?」

ヨワシ『君、なんてポケモンなの?』

???『わたし……は』

しんのすけ「お腹すいた? これ食べる?」つポケマメ

???『これ……は?』

フクスロー『ポケマメっていう、食べ物だよ。大丈夫、とってもおいしいから!』

???『…………』スッ

パクッ モグ モグ

???『……まぁ、とても美味ですわん』ニコッ

フクスロー『』ズッキューン

ヨワシ『』ズッキューン

ヌイコグマ(ボールの中)『なんか見ててイラっとするわ。……気のせいかしら』

しんのすけ「よかったよかった、じゃ、そゆことでー」

フクスロー『待てよしんのすけ! ここはキチンと倒れてた理由を聞くべきだろ』

ヨワシ『そうだよ、ひょっとしたら怖いポケモンに襲われたのかも……』

しんのすけ「えぇ、オラ早くライチおねいさんに会いたいんだけど、しょうがないなー」

???『あの……命を助けていただき、感謝していますわ。あなた方のお名前をお教えいただけますか?』

フクスロー『いやいや、名乗る程の者じゃありませんが、一応僕はフクスローのカザマと言います』デレデレ

ヨワシ『僕、ヨワシのマサオですっ』デレデレ

ロトム図鑑「アローラ唯一のロトム図鑑、レオナルド・ロトブリオ、またはアレッサンドロトム・フランチェスカ・デ・ニコラとも呼ぶが良い。ま、ひとつよろしく頼む」

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ5歳!」

???『まぁ、しんのすけ君にカザマ君、マサオ君ですね』

ロトム図鑑「おいっ、無視するなっつーの!」

???『ごめんなさい、今、わたしは追われていて……いつか、この御恩はお返し致しますわ。それでは、失礼いたしますわん』

フッ

ヨワシ『消えた!?』

フクスロー『いや、一瞬だけど走っていくのが見えたよ。あのポケモン、とてつもなく足が早い!』

ロトム図鑑「白光りするGとでも呼んでおくか」

しんのすけ「なんでGなの?」

ロトム図鑑「語呂がいいからだだ」

フクスロー『なんとなく不愉快だからやめてくれ』

しんのすけ達は更にトンネルを進んでいくと……

ギャーギャーワーワー

しんのすけ「お?」

エーテル財団職員「スカル団! 人のポケモンは返しなさい!」

ヤドン「……やん」

???「だって、そんなこと言われてもねぇスカりん」

スカりん「そうだよね、スッチー。プルメリさんから課せられた僕たち一日のノルマを達成できなきゃ、スカル団やめさせられちゃうもん」

スッチー「そうしたら私たち、行き場を失くししちゃうかも……そんなことになったら、どうしよう」グスッ

スカりん「大丈夫だよ、スッチー。路頭に迷うことがあっても、僕はずっとそばにいるよ!」ギユッ

スッチー「スカりん……!」ギュッ

スカりん「スッチー!」

スッチー「スカりん!」

エーテル財団職員「…………」

しんのすけ「おおっ、どこかで見たことのあるカップルですな」

フクスロー『てゆうか、あの二人スカル団だよ!』

???「ちゃんとしてくださいよ! 代表になんて言われるか」

エーテル財団A「……支部長、いつも口だけでなにもしないじゃないですか。というか、あんなのと正直関わり合いたくないです」

???「わたしこそが、エーテル財団最後の砦! なにかあれば大変でしょう!」

ハウ「しんのすけーどったのー?」

しんのすけ「お、ハウくん。実はスケスケおパンツ団の人たちがいてねー……」

???「おお! そこのお二人のトレーナー! わたしの代わりに、スカル団を退ける名誉を与えたりしますよ!」

ハウ「わーい! おもしろそー!」

しんのすけ「お知り合いのそっくりさんを倒すのもひがきけるけど、仕方ないですな」スッ

スカりん「むっ! どうやらあの子たちは僕とスッチーの愛を引き裂こうとするみたいだよ!」

スッチー「そうみたいね、やっつけちゃいましょ、スカりん!」

スカル団の したっぱとしたっぱが
勝負を しかけてきた!

しんのすけ「カザマくん、レッツラゴー!」

ハウ「行けーピカチュウ!」ヒョイッ

バサッ ポンッ

フクスロー『よーし、行くぞ!』

ピカチュウ「ぴっかちゅう!」

スカりん「行くよ! ズバット!」ヒョイッ

スッチー「お願い、カリキリ!」ヒョイッ

ポンッ ポンッ

ズバット「ズバ-ッ!」

カリキリ「キリーッ」

ハウ「ピカチュウ、ズバットに電気ショックー!」

しんのすけ「テキトーにやっていいよー」

フクスロー『いつもそうだろっ! とりあえずカリキリにみだれづきっ!』バサッ

ピカチュウ「ぴっか……ぢゅううっ!」

ドスドスドスドスッ!!

ビリビリビリ!!

ズバット「ズ、ズバーッ?!」

カリキリ「キリーッ?!」

スカりん「うわーっ! スッチーが捕まえてくれたズバットが!」

スッチー「いやああっ! スカりんが捕まえてくれたカリキリが!」

スカりん「なんてひどいことするんだ!」

ハウ「いや、だってこれポケモン勝負だしー」

スッチー「早くポケモンセンターに連れて行きましょ!」ダキッ

スカりん「そうだねスッチー!」ダキッ

スタコラスタコラサッサ!!

ハウ「……なんだったんだー?」

しんのすけ「アローラでもミッチーとヨシりんは変わりませんなぁ」

エーテル財団職員「よかったあ……」

ヤドン「……やん」

エーテル財団職員「君たち、ありがとうね!」

しんのすけ「オラ、おねいさんと連絡先を交換できればそれで」キリッ

???「やあやあやあ、お二人とも島巡りですか? すばらしいトレーナーさんですね!わたし、いたく感動しました!」

ハウ「えへへー照れちゃうなー」

しんのすけ「あーんオラのセリフー」

???「素晴らしいものをお見せしますので、まずはアーカラの大試練をこなすのです!そうすれば、ハノハノリゾートから素晴らしいところに案内します」

エーテル財団職員「助けてくれてほんとありがとう! あなた達がいてくれてよかった。じゃあ、島巡りがんばってね!」

テクテク

ハウ「素晴らしいものだってーなんだろーねー?」

しんのすけ「おねいさんがいっぱいいるとかー?」

ハウ「あのねーたまにはおねいさん以外のものを想像しなよー」ヤレヤレ

ハウ「でも、しんのすけって面白い戦い方するよねー。ポケモンに技の指示出さないで戦わせてるもんねー」

しんのすけ「オラ、ホウスイ主義ですから」

フクスロー『それを言うなら、放任主義だろ。お前がいつまで経っても技を覚えないからだ』

ハウ「さーて、ディグダと遊ぼー!」ダーッ

しんのすけ「オラもライチおねいさんに会いに行こーっと!」ダッ

コニコシティ

しんのすけ「ライチおねいさんのお店ってどこだろ?」キョロキョロ

しんのすけ「ぶりぶりざえもん、知ってる?」

ロトム図鑑「どうやらライチはジュエルショップを経営しているようだぞ。あそこだ」

『ライチのジュエルショップ』

しんのすけ「おおっ、ホントだ! ライチおねいさーん!」ダッ

ガチャッ

しんのすけ「おねいさ~んあいたかったァ~ン」ピョン

???「ダノッ!?」

しんのすけ「んーチュッチュッ」ブチュブチュ

しんのすけ「ん? なんだかライチおねいさん、石のようなかた~い感触……」

ダイノーズ「ダノノー///」ポッ

しんのすけ「うわっ! ペッペッ!」

店員さん「いらっしゃいませー!」

しんのすけ「あのーライチおねいさんは?」ウェー

店員「ライチさん? あぁ、あなたが島巡りしてるしんのすけ君ね! ライチさんは今、出かけてるんだけど、確かそこにいるダイノーズがライチさんからあなた宛の書き置きを持ってるはずよ」

ダイノーズ「ノズズ……///」つ書き置き

しんのすけ「おー?」ペラッ

『しんのすけ ライチです
このコは ダイノーズ
いつも 留守番してもらってるの
待ち合わせは メモリアルヒルの 奥
命の遺跡に 来てね よろしく』

しんのすけ「いや~んライチさん、オラを焦らすなんてだ・い・た・ん」

店員「えーっと、命の遺跡は街を出て海沿いに進んでいけば、メモリアルヒルっていう墓地があるから、その奥にあるわよ」

しんのすけ「ほーい! よーし行くぞ、ぶりぶりざえもん!」ダッ

ロトム図鑑「だから私の名前はレオナルド・ロトブリオと言っているだろう!」

しんのすけ「まだ言ってるー」

メモリアルヒル

ロトム図鑑「この先が命の遺跡のようだな」

しんのすけ「よーし待ってろーライチおねいさん!」

ザッ

???「あんたね……グラジオが言ってたの。……なんにも感じない、ふつーの小さいコにみえるけどねえ」

しんのすけ「お?」クルッ

???「あたいはプルメリ、スカル団を束ねている――言うなれば姉御ってところ」ザッザッ

しんのすけ「おお、ちょいワルなスケスケおパンツ団のおねいさん」

ロトム図鑑「下着ドロの幹部が女性とな、面妖な連中だ」

プルメリ「なるほど、あたいらのことをやれ下着ドロやれスケスケと周りに言いふらしてるのもアンタたちだったんだね」ギロリ

しんのすけ「えっ? そうなの?」

ロトム図鑑「事実ではないのか?」

プルメリ「なわけないだろっ!」

プルメリ「アンタも知ってのとおり連中バカばっかりでねえ、でもさあバカだからこそかわいいってことあるじゃあない? わかる?」

しんのすけ「おバカとてんさいは、かみともえと言いますからな」

プルメリ「……ゼンゼン意味が違うよ。それに、かみともえじゃなくて、紙一重」

しんのすけ「そーともゆー」

プルメリ「……アンタもあたいらと同じだったら可愛がってあげたんだけどねえ」

プルメリ「でもさ、かわいいあいつらをいじめて、あまつさえうちの名前を変なふうに世間に言いふらしてるアンタが、すっごく邪魔なのよ」スッ

しんのすけ「いや~ん、オラをてごめにする気~?!」クネクネ

プルメリ「ポケモン勝負だよっ!」イライラ

しんのすけ「なんだぁ、だったら早く言ってよね」スッ

プルメリ「ホント、ムカつくね……アンタ」

スカル団幹部の プルメリが
勝負を しかけてきた!

プルメリ「行きな、ゴルバット!」ヒョイッ

ポンッ

ゴルバット「ゴルール!」バッサバッサ

しんのすけ「マサオくん! レッツラゴー!」

ポンッ

ヨワシ『よ、よ~し!』

ヨワシ(大丈夫、ぬしポケモンを倒したボクなら勝てる!) ビクビク

プルメリ「ゴルバット、あやしいひかり!」

ゴルバット「ゴルルッ!」バサバサッ!

パァァーーッ!

ヨワシ『ひっ!? 目がチカチカ……あれ?』キョロキョロ

しんのすけ「マサオくん? どうかしたの?」

ヨワシ『だ、大丈夫! えいっ!』

ブシュー

しんのすけ「あーんもう、上に撃っちゃってどうすんの!」

ヨワシ『え? だってボク……』

プルメリ「やっちまいな、ゴルバット! エアカッター!」

ゴルバット「ゴルッ!」バサバサッ!

空気の刃がマサオに飛んでくる!

しんのすけ「マサオくん、避けて!」

ヨワシ『え? え?』グルグル

ザクザクッ!

ヨワシ『ひいいいっ! 痛いよぉぉ』

しんのすけ「んもーなにしてるの! 同じところぐるぐる回って」

ヨワシ『そ、そんなぁ、だって……』

フクスロー(ボールの中)『しんのすけ、今のマサオくんは混乱状態になっているんだ!』

しんのすけ「いんらん?」

フクスロー『混乱だよっ!』

プルメリ「やっと気付いたんだね。今のはあやしいひかりっていう技でね、光を浴びたポケモンを惑わして混乱状態にさせるのさ」

フクスロー(ボールの中)『しんのすけ、このままじゃマサオくんが不利だ! ボクを代わりに出すんだ!』

しんのすけ「ほーい! そーゆーわけだから、戻っていいよー」

ヨワシ『う、うんっ!』シュンッ

しんのすけ「カザマくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

フクスロー『大試練前なのに、とんでもない敵が現れたな……』バサバサッ

プルメリ「ゴルバット、もう一度混乱させちまいな!」

ゴルバット「ゴルルッ!」バサバサッ!

パァァーーッ!

フクスロー『そうは行かないよ!』サッ

カザマは目を閉じて移動して回避! 更にはっぱカッターを繰り出す!

プルメリ「エアカッターで撃ち落としちゃいな!」

ゴルバット「ゴルッ!」バサバサッ!

ヒュンヒュンヒュンッ

フクスロー『おっとっとっ、今のは囮さ! 本命はこっちだ!』

フクスローが一気にゴルバットへ距離を詰め、みだれづきを放つ!

ズドドドドッ!!

ゴルバット「ゴッ、ゴルッ?!」

プルメリ「あやしいひかりで振りほどいちまいな!」

ゴルバット「ゴルルッ!」パァァーッ

フクスロー『うわっと! 危ない危ない!』バサッバサッ

フクスロー『しんのすけ! 今のうちにマオさんから貰った、くさのZワザを使うんだ!』

しんのすけ「ブ・ラジャー!」

バッ バッ ブリッ ブリッ パァァッ バァーン!

ピカッ! ゴウッ!!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

ブ ル ー ム シ ャ イ ン エ ク ス ト ラ !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

フクスロー『新しいZワザだ! 行くぞっ!』

カザマがZパワーを周囲へ放出すると、次々と花が咲き乱れていく! そして日光がゴルバットに照射され、どんどん威力を増していく!

パァァァッ!!

ドゴォォォン!!

ゴルバット「ゴルーッ!!」

ゴロゴロゴロ……ガクッ

プルメリ「……チッ、Zワザとはね。やるじゃない」

しんのすけ「えっへん」ドヤッ

プルメリ「威張ってるんじゃないよ、今のはほんの脅しさ。次、ジャマしたら本気でやっちまうから」ギロッ

スタスタ

フクスロー『スカル団幹部か……1匹だけでも、Zワザを使うほどの厄介さがあるなんて……』

しんのすけ「ねえねえ、スケスケおパンツ団のおねいさん、髪解いたらもっとキレイになると思わない?」

ロトム図鑑「いや、あのままでも充分イケると思うぞ」

フクスロー『ちったあ緊張感持てよお前ら!』

命の遺跡

しんのすけ「ここがいせき?」

バーネット「しんのすけ君!」

しんのすけ「お? 今度は何?」クルッ

テクテク

バーネット「リーリエが迷ってたから連れてきちゃった!」

リーリエ「ほしぐもちゃんのため、やってきました……! ご覧のとおり、連れてきてもらったのですが」

バーネット「ホテルしおさいでの待ち合わせでも迷っていたのよね」

しんのすけ「やっぱり迷ってたんだな」

ロトム図鑑「だから言ったとおりじゃん? だいたい迷うって」

バーネット「あはは、まぁスカル団を見かけて避けていたのが理由らしいけど」

しんのすけ「ホントにそうかな……?」ジロー

リーリエ「……そんな目で私を見ないでください」

バーネット「じゃね! わたしはこれから、ロイヤルマスクの試合があるの!」テクテク

しんのすけ「またねー!」フリフリ

バーネット「……それにしてもロイヤルマスクって……覆面の下、どんな顔かしら?」ブツブツ

しんのすけ「バーネットのおねいさん、ニブい!」

先へ進む2人……。

リーリエ「しんちゃん、奥にあるのがアーカラの守り神、カプ・テテフさんの遺跡ですよ」

ほしぐもちゃん「ピュイ!」

リーリエ「もう…… メレメレ島でも、戦の遺跡に行こうとしたり……あなたにとって遺跡とは? 島の守り神さんとはなんですか?」

しんのすけ「元カノ?」

ロトム図鑑「あるいはストーカー」

リーリエ「それは絶対に違うと思います……」

スタスタ

ほしぐもちゃん「ピュイ!」

しんのすけ&リーリエ「!」

ライチ「あら? 確か、ククイの……」

リーリエ「わたし、リーリエです。ククイ博士の助手をしています」ペコリ

しんのすけ「おねいさん、オラを焦らすなんてひどい~」

ライチ「ごめんごめん! わざわざ会いに行ったのに。カプ・テテフに呼ばれて、遺跡をきれいにしていたのさ」

ライチ「しんのすけ……アローラの人を、ポケモンを知ってくれてありがとう」

しんのすけ「オラ、おねいさんのことが知れればそれで……」クネクネ

リーリエ「し、しんちゃん……」

ライチ「ま、それはそれで嬉しいけど……」

ライチ「さてと、アーカラの3人のキャプテンの試練をこなし! 挑むはしまクイーン、ライチの大試練! アーカラで一番ハードなポケモン勝負、ガツンといくよ!」

しんのすけ「ほいっ!」キリッ

ライチ「お、切り替えがいいね! アタシに見とれてたらどうしようと思ってたけど、中々いい目つきじゃないか!」

しんのすけ「それほどでも!」

しんのすけ(大試練勝ったらライチおねいさんとおデートできるかもしれないし)

ライチ「あたしらのゼンリョク、あんたらにぶつけるよ!」

ライチ「ライチさんの相棒はごつくてかわいい、いわタイプのポケモンばかりさ!」スッ

しんのすけ「オラのお友達は、性格がいろいろ変わってるポケモンばかりだゾ!」スッ

リーリエ(あなたがそれを言うんですか……)

しまクイーンの ライチが
勝負を しかけてきた!

ライチ「ノズパス! 出番だよ!」ヒョイッ

ポンッ

ノズパス「ノズー……」

しんのすけ「カザマくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

フクスロー『二つ目の大試練、気を引き締めて行こう!』バサバサッ

リーリエ「あ……カザマさん、進化したんですね!」

しんのすけ「せんてひっはい、だよカザマくん」

フクスロー『それを言うなら先手必勝、だろ! 負けてどうするんだ!』

フクスロー『行くぞっ、はっぱカッター!』バサッ

ライチ(命令しないで飛び出した? でも、なにか仕掛けてくるね)

ライチ「ノズパス、攻撃を耐えながらでんじはだよ!」

バババババッ!

ノズパス「ノズッ……ノズズッ!」バチッ!

バチチチッ!

フクスロー『うっ!?』バチッ

フラフラフラ

しんのすけ「どしたの?」

フクスロー『かっ、からだが……しびれて……』ビクッビクッ

ライチ「そのままいわなだれ!」

ノズパス「ノズッ!」バッ

ゴロゴロゴロッ!!

フクスロー『ぐああっ!』ズンッズンッ

しんのすけ「カザマくーん!」

リーリエ「ノズパスさんっていわタイプのはずですが、なぜでんきタイプの技も使えるのでしょう……?」

ライチ「ノズパスは磁力と強い関わりがあるポケモンだからね。だから電気のワザも使えるのさ」

ロトム図鑑「まさしくひこうタイプのカザマは絶好のカモってか」

フクスロー『うまくない! だいたい僕はくさ・ひこうだよ!』

フクスロー(だけど、相手がいわタイプならあのワザが抜群に効くかもしれない……!)

ライチ「ノズパス、スパークだよっ!」

ノズパス「ノズ-ッ!」バッ

ノズパスは電撃をまといながら、カザマへと突進する!

フクスロー(今だっ!)

シュルシュルシュル
ガッ!

ノズパス「ノズッ?!!」フラッ ドスンッ

リーリエ「地面から草が……!」

ライチ「これは……くさむすび!」

しんのすけ「あれ? とーちゃんからもらったわざマシン、カザマくん使ったの?」

フクスロー『お前が覚えさせる気配見せないから、僕が勝手に使って覚えたんだよ!』ブルブル

ノズパス「ノッノズッ……」

ライチ(あのフクスロー、厄介なワザ覚えてるね。くさむすびは重ければ重いほど威力を増していく上、くさタイプの技だからノズパスには効果抜群だからね)

フクスロー『もう一度――はっぱカッターッ!』バッ

バババババッ!

ノズパス「ノズ-ッ!!」ザクザクザク!

フクスロー『ダメ押しでもう一度、くさむすびだっ!』

シュルシュルシュル
ズンッ

ノズパス「ノ、ノズッ……!」

ガクッ

フクスロー『よし、まず1匹だ……』ブルブル

しんのすけ「だいじょぶ? 戻る?」

フクスロー『いや……次に繋げてから引っ込むよ。フォア・ザ・チームさ』

しんのすけ「フォーザちんちん?」

フクスロー『フォア・ザ・チーム! チーム全体が勝つために、一人ひとりが役割を背負うってことだよ。ちなみに僕は、いかに相手の戦力を削いでいくかっていう役割をしてるんだ』

しんのすけ「マサオくんとネネちゃんは?」

フクスロー『そりゃ、もちろん――』

ヨワシ(ボール)『えっ? 僕に役割なんてあるの?』

ヌイコグマ(ボール)『ネネも、今知ったけど』

フクスロー『』ガクッ

フクスロー『今はテキトーに戦ってくれればそれでいいよ……』

ライチ「さて、次だよ! ガントル!」ヒョイッ

ポンッ

ガントル「ガンガンッ!」ズシンッ

ライチ「麻痺してる今のうちに――ガントル、ロックブラスト!」

ガントル「ガンガーンッ!」ドンッ!

ヒューッ

フクスロー(せめてもう一発っ!)バッ

ライチ(ん、またくさむすび!)

シュルシュルッ

ライチ「ガントル、かわして!」

フクスロー『させるかっ!』

ゴッ!!

フクスロー『ぐうっ……』フラッ ドサッ

リーリエ「!」

しんのすけ「カザマくんっ!」

ガッ!

ガントル「ガ、ガンッ!」フラッ ドスンッ!

ライチ「遅かったか……」

フクスロー『しんのすけ……僕ができるのはここまでだ。後はネネちゃんとマサオくんに任せるよ』

しんのすけ「ほいっ」

ライチ「とりあえず、これでそれぞれ1匹ずつ倒れたね。さ、次のポケモン、出しなよ」

しんのすけ「よーし、ネネちゃん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヌイコグマ『今度は私が相手よ!』

リーリエ「あのポケモンさん、しんちゃんの新しい仲間ですね」

ライチ「ガントル、もう一度ロックブラスト!」

ガントル「ガンガンッ!」ドンッ!

ヌイコグマ『きゃっ!』ドッ!

ヌイコグマ『痛いじゃないの! なにするのよ!』

ガントル「ガンガンッ!」ドンッ!

ヌイコグマ『いたいっ! だから』ドッ

ガントル「ガンガンッ!」ドンッ!

ヌイコグマ『やめてってば!』ドッ

ガントル「ガンガンッ!」ドンッ!

ヌイコグマ『…………』ドッ

ブチッ

ヌイコグマ『うがああああああ!!』ドドドド!!!

ガントル&ライチ「!?」

バキッ!

ガントル「ガンッ!?」フラッ

ヌイコグマ『やめろっつってんだろがこの漬物石が! さっきから岩ばっか撃ちやがって!』ドカッ! ボカッ! ドカッ! ボカッ!

ガントル「ガ、ガンッ! ガンッ!」

しんのすけ「ほうほう……」

ロトム図鑑「がまんの限界だったようだな……」

ヌイコグマ『おりゃああああっ!』グオオッ

ブゥンブゥンブゥンッ!

ガントル「ガンッ! ガンッ!」

リーリエ「あんなに重そうなポケモンさんを、片手で振り回すなんて……」

ヌイコグマ『おんどりゃあああっ!』バッ!

ズズンッ! メキメキ

ガントル「ガ……ガガ……」ピクピク

ヌイコグマ『ゼェ……ゼェ……』

ライチ「アンタのヌイコグマ、すごいパワーだね……アタシにもビリビリ伝わってきたよ」

しんのすけ「ま、ネネちゃんですから」

ライチ「だけど、ロックブラストを我慢してる間、ヌイコグマはずいぶん傷ついたみたいだね。こっちも早いとこ片付けておこうか」スッ

ライチ「ラストだよ、頑張ってルガルガンっ!」ヒョイッ

ポンッ

ルガルガン(夜)「ワオーンッ!」

ライチ「ルガルガン、いわおとし!」

ルガルガン(夜)「ワンワンッ!」グワッ

ヌイコグマ『きゃーっ!』

ゴロゴロゴロッ!!

ヌイコグマ『も……ダメ』ドサッ

しんのすけ「ネネちゃん……すごいタンコブ」

ヌイコグマ『突っ込むところそこじゃねーだろ!』

ライチ「どうやらお互いにあと1匹、だね」

フクスロー『僕にネネちゃんが倒れちゃったか……後はマサオくんだけか』

ヨワシ(ボール)『う、嘘でしょ?!』

しんのすけ「マサオくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヨワシ『そんなぁ、無理だよぉ』ビクビク

ヌイコグマ『無理でもやるしかないの! 戦わなかったらおにぎりの具の刑よ!』

ヨワシ『ね、ネネちゃんひどいや……』

ライチ「それが最後の1匹? でも、すぐに終わらせるよ!」

バッ バッ ガシィン! ガシィン! ジャーン!

リーリエ「あのポーズは……」

フクスロー『マズイ! Zワザだっ!』

ルガルガンは Zパワーを 身体に まとった!

ルガルガンが 解き放つ
全力の Zワザ!

ワ ー ル ズ エ ン ド フ ォ ー ル !

ライチ「ルガルガンっ!」

ルガルガン「ワオオオオン!!!!」

Zパワーを持ったルガルガンがジャンプすると、両手を広げた! その両手の中に、磁力で引き付けられるように周囲から次々と岩石が集まってくる! 
やがて集まった岩石はルガルガンの何十倍もの大きさを誇るひとつの岩石となった!

ヨワシ『ひっ、ひいいいいっ!』

ルガルガン「ワオッッ!!」

ブンッ

ヒュウウウ

しんのすけ達「マサオくんっ!」

ヨワシ『うわあああっ!』

ズ ズ ン ッ !

リーリエ「ど、どうなったのでしょうか……?」

ほしぐもちゃん「ぴゅ……」

ゴゴゴ……

ヨワシ『うっ……ううっ』フラフラ

ライチ「ん……!」

フクスロー『まだ立ってる!』

ヨワシ(も、もう無理……だよ)

ヌイコグマ『倒れちゃダメっ! マサオくんっ!』

フクスロー『そうだよっ! 今、いわタイプに対抗できるのは君だけなんだ! 君だけが頼りなんだよ!』

ヨワシ『もうできないよぉ……力が出ないよぉ』

ライチ「ルガルガン、そろそろトドメ行くよ!」

ルガルガン「ワンッ!」ダッ!

ヌイコグマ『やばっ! 来たわよマサオくん!』

フクスロー『なんでもいいから反撃するんだ!』

ヨワシ『無理だよぉぉ……』

ロトム図鑑「ここで負けると刺身になって今晩の夕食になるかも……」

ヌイコグマ『余計なこと言ってんじゃねぇよブタ!』

しんのすけ「ディグダの穴にいた白いポケモンが、マサオくんを見たらなんて言うんだろうなぁ」ボソッ

マサオ『……え?』ピクッ

――マサオ

フクスロー『そ、そうだよ! 君のことだって覚えてるはずだよ! また会った時も、そうやって惨めな姿で再会する気か?!』

しんのすけ「決めるときは決めちゃったほうがかっこいいゾ!」

――私も、しんのすけさんたちの仲間になりましたの。一緒に戦いましょう!

ルガルガン「ワォォンッ!」グワァァッ

しんのすけ「マサオくんっ! 男見せろーっ!!」

――マサオさん、素敵よ!


プッツ-ン

ヨワシ『――ッッ!!』カッ

ルガルガン「ワンッ?!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ヌイコグマ「な……なに?!」

リーリエ「マサオさんが一瞬光ったと思ったら――これは地震ですか?!」

しんのすけ「進化?」

フクスロー『いや、違うよ。これは……!』

ライチ「まさか……!」

~その頃、せせらぎの丘にて~

ポチャン

スイレン(しんのすけさんとハウさんは、そろそろライチさんと戦っている頃でしょうか)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

スイレン「……!」ピクッ

ザザザザザザッ!!

スイレン「ヨワシたちが――!」

スイレン(この島のどこかで、誰かが群れを率いる力を得たヨワシが出てきたのでしょうか? でも、誰が?)

スイレン(まさか……!)

~場所は戻って命の遺跡前~

ザザザザザッ

ヌイコグマ『なに……これ!?』

フクスロー『ヨワシの群れだ!』

リーリエ「マサオさんにどんどん集まっていきます!」

ズズズズズッ!!

しんのすけ「おおーっ!」

しんのすけたちの目の前には、大勢のヨワシの群れに囲まれて、ひとつのポケモンの姿となったマサオの姿があった!

ヨワシ(群れた姿)『ぶ っ 飛 ば す ぜ ベ イ ベ ェ ! ! !』

ライチ「このタイミングで、ヨワシに群れが集まるなんて……!」

リーリエ「本で読んだことがありますが……初めて見ました! 大迫力ですっ!」

ほしぐもちゃん「ピュイ!」

ヨワシ『うりゃあ!』ドッ!!

群れたマサオの口から、ハイドロポンプクラスの威力が伴った水鉄砲がルガルガンに襲いかかる!

ルガルガン「ワ、ワンッ?!」

しんのすけ「マサオくん! オラと一緒にZワザ行くゾ!」

ヨワシ『おうよ!』

バッ バッ プリッ プリィ~プリィ~ バァーン!

マサオは Zパワーを 身体に まとった!

マサオが 解き放つ
全力の Zワザ!

ス ー パ ー ア ク ア ト ル ネ ー ド !

しんのすけ「マサオくん! ファイヤーッ!」

Zパワーを得たマサオを中心に、水が次々と溢れ出て、ルガルガンを水中に引きずり込む!

ヨワシ『派手に行くぜ! イェーイ!』

そしてマサオがひとつの水の流れとなってルガルガンに突進すると、巨大な水の渦となってルガルガンを巻き込む!

ゴゴゴゴゴ!!!

ルガルガン「ワ、ワンワンワンッ!」ドカドカドカドカッ!!!

バシャッ シュウウウ

ヨワシ(単)『……ハァ、ハァ』

ルガルガン「」ピクッピクッ

リーリエ「」ポカーン

ライチ「……」

ライチ「すてき、ね」フゥ

ヨワシ(単)『ぼ、ぼく……やったの?』

ヌイコグマ『うんっ! すごいわよマサオくん! 見直したわ!』

フクスロー『君はやれば出来るじゃないか!』

しんのすけ「さすがマサオくん、スイッチが切り替わるとホントすごいよね」

ヨワシ『え、えへへ……』テレテレ

ロトム図鑑「今晩の食卓に並べられる事態は免れたか……」

げ    ん

こ    つ

ヌイコグマ『いい加減にしなさいよこのブタ!』

ロトム図鑑「じょ、ジョークなのに……」

ライチ「今のヨワシのように、ゼンリョクを出し切ってこそ、更なる輝きを得るからね」

ライチ「あんたら最高だね!」ニコッ

しんのすけ「いやぁそれほどでもぉ」

ライチ「はい! いわタイプのZクリスタル……イワZを授けましょう!」

しんのすけは イワZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

大 試 練 達 成 !

ライチ「いわタイプのZパワー……引きだすのはこの動き――腰のひねりと、力強さがポイントだからよくみていて……」

バッ バッ ガシィン! ガシィン! ジャーン!

ライチ「…………」ニヤッ

しんのすけ&リーリエ「…………」ポカン

ロトム図鑑(あんなポーズ取ってるから結婚できないんだな)

ライチ「いい感じに使ってよ、いわタイプ……硬くて、ゴツくて、攻撃するのが得意……アタシとはあんまり似てないけど、かえって惹かれるんだよ」

しんのすけ「ギャップ萌えという奴ですな」

ほしぐもちゃん「ピュイ!」

リーリエ「しんちゃんが大試練を達成できたことが、本当に嬉しそうですね」

ライチ「で、リーリエ。変なコト聞くかもしれないけど、トレーナーでもないアンタがどうして命の遺跡に?」

リーリエ「あっ、このコ……遠くからやってきたのです。元の住処に戻したいのですが、何もわかっていなくて……」

リーリエ「で、遺跡が気になるようですから、なにか手がかりになればと……」

ライチ「珍しいポケモンだね」チラッ

ライチ「カプ・テテフは守り神といえど、暴れたりもするポケモン。会おうとするなんて、彼らより強いポケモンぐらいよ」

ほしぐもちゃん「くう?」

ライチ「……まさかね」フフッ

ライチ「あんたらの旅がよき驚きであふれ、さらなる優しさに包まれるように」

しんのすけ「オラ、ライチおねいさんの優しさに包まれるのならそれで……」

ライチ「ふふっ、ありがとう」ナデナデ

ライチ「リーリエ、送るわ。トレーナーじゃないのにポケモンのためにがんばる人って好きだから、応援しないとね!」

しんのすけ「ええっ!? じゃあオラ、トレーナーやめます!」

フクスロー『こらこらこらーっ!!』

リーリエ「そういう意味での好きじゃないと思います……」

命の遺跡付近

テクテク

ハウ「わーライチさん! リリィタウンのハウです! 勝負させてー!」ダダダ!!

ライチ「あら、アンタはハラの孫ね」

しんのすけ「よ!」

ハウ「あーしんのすけー! 大試練が終わったのー?」

しんのすけ「まぁね」

ハウ「じゃー先にハノハノリゾートホテルに行っててー。おれも後で来るからってエーテル財団の緑の人に言っといてよ」

ライチ「エーテル財団……? なんの用だか分からないけど、いってらっしゃい、しんのすけ」

リーリエ「エッ……エーテル財団ですか……? あっ、あの、わたし、ハウさんの勝負もかふ見ていきます」ビクッ

リーリエ「ポケモンさんがキズつくのは苦手ですけれど……しんちゃんやハウさんのポケモンさん、ひたむきですから……」

しんのすけ「えー? おねいさん、来ないの?」

ライチ「ハウの大試練しなくちゃいけないからね。大丈夫、しんのすけ達がこの島を出るときには見送りに行くから」

しんのすけ「ほっほーい」

ハウ「じいちゃんみたいにおれ、強くないけどーニャヒートたちのいいところ、引きだすー!」

ライチ「ハウはハウでしょ。しまキングハラさんの孫とか関係なしに、ハウたちのゼンリョクだしなよ」

しんのすけ「じゃ、そゆことでー!」タタタッ

ライチ「空間研究所の先にある橋を渡ればハノハノリゾートよ! 気をつけてね!」

誤字があったので修正

リーリエ「エッ……エーテル財団ですか……? あっ、あの、わたし、ハウさんの勝負も見ていきます」ビクッ

ハノハノリゾート ホテル

しんのすけ「でけー」

ロトム図鑑「予約は一年先まで一杯。それも一泊だけでとてつもない値段がかかるそうだ」

しんのすけ「ま、オラんちには無縁の場所ですな」

???「お待ちしておりました」

しんのすけ「あんた誰?」

???「いやいや、これは失礼。あいさつが遅れました。わたし、ザオボーと言います」

しんのすけ「ああ、ヨシりんとミッチーコンビに困らされていた、ヘンなグラサンかけてたおじさんか!」

ザオボー「ヘンなグラサンは余計です」

ザオボー「以前、あなたに素晴らしいものをお見せすると言いましたよね? その素晴らしいものとは……エーテルパラダイス!!」

しんのすけ「パラダイス?」

ザオボー「そう、エーテルパラダイスとは、アローラの海に浮かぶ楽園! ポケモンを保護するための人工の島!」

ザオボー「わたしが約束を守る大人だと証明するために、エーテルパラダイスに来ますよね!?」

しんのすけ「…………」

~しんのすけの妄想~

おねいさんA「エーテルパラダイスにようこそ!」

おねいさんB「ディグダの穴では私たちを助けてくれてありがとう!」

おねいさんC「お礼に高い高いしてあげる!」

しんのすけ「おーーーーーっ!」

しんのすけ「行きます行きます!」ギンギンッ

ザオボー「ええ! ええ! お乗りください。エーテルパラダイスはすごいですよ」

しんのすけ(あれ? でもエーテルってどっかで聞いたことあるよーな)

ダダダッ

ハウ「待ってー! おれも連れてってー!」

しんのすけ「ハウくん早っ! それにライチおねいさんとハカセも」

ザオボー「あら? しまクイーンのライチさんまでお見送りとは」

ライチ「島巡りをするトレーナーは、しまクイーンにとってかわいい子供みたいな存在だからね。……結婚したことないけどさ」

しんのすけ「だぁからオラが貰ってあげるってー」

ライチ「ふふっ、15年待ってくれるならね」

ライチ「いいかいふたりとも、競う相手は、自分自身。ともに歩むのは、ポケモンだよ」

しんのすけ「オラ、今後の人生はライチおねいさんと歩いていきたいと思いますぅ」

ライチ「そのセリフ、15年たったらもう一度聞かせてよ。そうしたらライチさんも、その気持ち、ゼンリョクで応えてあげるからさ」

ハウ「博士はー?」

ククイ博士「ボクにはやるべきことがたくさんあるからね! ボクの代わりに、すごいといわれる財団のテクノロジーを見てきてよ」

ククイ博士「うーん……そうだな! 今度は次の島……ウラウラ島のマリエ庭園で会おうぜ!」

ハウ「うん! さよならーアーカラ島ー! なんかあれば、また戻ってくればいいだけだもんねー」

ザオボー「それでは、しばしのあいだ、船旅をお楽しみください。……連絡船ですけどね」

しんのすけ「機内食とか出る? 指名料取られる?」

ザオボー「出ませんし何を指名するんですか……」

…… …… ……
【アーカラ島→エーテルパラダイス】
…… …… ……

エーテルパラダイス 船着場

ザオボー「さあさ、おふたりさま。エーテルパラダイスでございます」

ザオボー「エーテルパラダイスはポケモンを保護するため、最新の技術をつぎこんでいるわけなのです。地下ではポケモン保護のために、新しいモンスターボールを開発していたりもします!」

ザオボー「……もっとも、エーテルパラダイスではモンスターボールは使えませんがね。ボールの捕獲機能を封じる、妨害電波を出しておりますよ」

ロトム図鑑「ホントだ、ポケチューブが見れない」

ザオボー「ネットもセキュリティの都合で遮断しております。特定の回線しか使えませんよ」

しんのすけ「…………」ガックリ

ハウ「どうしたのー? しんのすけー」

ザオボー「おやおや、船旅で酔われましたかな? 医務室へお連れしましょうか?」

しんのすけ「ううん、オラのそーぞーしてたパラダイスとゼンゼン違ってたから……」

ザオボー「????」

ウィーン ガシャンッ

???「ザオボーさん」

しんのすけ「!」ピクッ

ザオボー「ちょっとちょっと! わたしのことは名前ではなく、肩書きでお呼びなさい!すごさを伝えてほしいのです!」

???「はい、支部長……」

しんのすけ「へいへいおねいさん! オラと一緒に愛のパラダイスを築き上げませんか?」

???「え? え?」キョトン

ザオボー「こらこら、大人同士の会話を邪魔しちゃいけませんよ」

しんのすけ「おじさんもオラとおねいさんの会話を邪魔しちゃいけませんよ」

ハウ「あれー? しんのすけってライチさんと結婚するんじゃなかったのー?」

しんのすけ「ライチおねいさんはライチおねいさんだもん」

ハウ「都合のいい考え方してるなー」

ザオボー「ちょうどいいです。わたしはアーカラ島でのポケモン保護について、代表にアッピールしてきます。そのコたちを案内しつつ、代表のもとにお連れしなさい」

テクテク ガシャッ ウィーン

???「ふう……」

クルッ

ビッケ「ようこそ、しんのすけさん、ハウさん、わたしはビッケです」ニコッ

しんのすけ「えへえへぇ、初めましてオラ野原しんのすけ5歳……あれ?」

ハウ「ってなんでなんでーおれたちのこと知ってるのー?」

ビッケ「ええ、アローラでのこと、しんのすけさんのお父さんに教わりました。ハウさんも、ポケモン保護のお手伝いをなされたとか」

しんのすけ「オラのとーちゃん知ってるの?」

ビッケ「はい、彼は――」

ひろし「よう、お前たちもここに来たのか!」

しんのすけ「あれっ? とーちゃん!?」

ロトム図鑑「別名、あきりきたりの顔の男」

ハウ「あ、そっかー。おじさんもエーテル財団のお仕事してたんだっけー」

ひろし「お前、ビッケさんに失礼なことしてないだろうなぁ?」

しんのすけ「まーさーかー」

しんのすけ「ハッ、もしかしてビッケおねいさんはとーちゃんの不倫相手!?」

ひろし「バカっ! 違うよ! ビッケさんは俺の上司だよ!」

しんのすけ「ほうほーう……」ジロー

ビッケ「しんのすけさん、大丈夫ですよ。野原さんとは、あくまで上司と部下の関係で、それ以上はなにもありませんから」ニコニコ

ひろし「そうだよ、まったく……」

しんのすけ「でも、ビッケおねいさんが新しいママならいいかも」

ひろし「こらっ!」

ひろし(しんのすけに同感だけど)

ビッケ「あはは……それでは上のエントランスにまいりますね」

ビッケ「ポチッとな!」ポチッ

しんのすけ「上にまいりまーす」

エーテルパラダイス エントランス

ひろし「ここはエントランスだ。この先にある受付で、ポケモンを元気にできるんだ」

ビッケ「しんのすけさん、ハウさん、島巡りで試練をこなし、チャンピオンを目指すということは、11歳なんですね」

しんのすけ「オラは5歳だよー」

ハウ「11歳になるとー望めば島巡りに挑めるんだー! しんのすけは例外だけどー」

ハウ「いつか本気のじーちゃん倒したいけど、強すぎるからなー!」

しんのすけ「オラ、おねいさんたちにキャーキャー言われたくて島巡りしてますぅ」

ひろし「お前、そんな理由で島巡りしてるのかよ……」

ハウ「しんのすけらしいっちゃらしいけどねー」

ビッケ「そう……ですよね。ハウさんぐらいになれば自分の考えで行動しますよね。なんといっても、トレーナーはポケモンの親、ですものね」

しんのすけ&ひろし&ハウ「????」

ビッケ「ではみなさん、上の保護区に参りますね。ぽちっとな!」

エーテルパラダイス 2F保護区

サニーゴ! ヘアッ!

ビッケ「エーテルパラダイスでは、ポケモン保護のためモンスターボールの使用を禁止しております」

ハウ「保護区ー!」

しんのすけ「家の中なのに木とか水とかあるね」

ひろし「ま、保護区だからな。ポケモンにとって過ごしやすいように工夫しているのさ」

ビッケ「ここでは、スカル団に襲われたポケモンをかくまったり――守るべきポケモン、例えばサニーゴですね。ドヒドイデというポケモンに襲われて大変なのです」

ビッケ「わたしのポケモン図鑑を読みますね」

ドヒドイデ

12本の足で 海底を はう

ドヒドイデの はったあとには サニーゴのカスが 散らばっている

ハウ「自然には厳しい一面もあるって、じーちゃん言ってたしなー」

ハウ「でもさ、エーテル財団で全てのポケモン守れるのー?」

ひろし「鋭い指摘だな、ハウくん。ここで働いている身で言うのもなんだけど、全てのポケモンを守りきるっていうのは難しいことなんだよ。必ず、どこかでほころびが出ちゃうもんなんだ」

ビッケ「そうですね、自然のバランスもありますし。人がどこまで関わるのか、難しい問題ではありますね」

ロトム図鑑「私が保護されたら、ハノハノリゾートのスイートルームクラスの待遇にして欲しいものだな」

しんのすけ「いいなあ、オラも」

ひろし「お前らは保護されるような心配はないだろ」

ハウ「エーテル財団すごいー。でね、思ったんだけど、どうしてアローラ地方に来たのー!?」

ビッケ「さあ……? 代表はなにをお考えなのか、わかりにくい方ですから。代表のルザミーネでしたら、保護区にいらっしゃいますから是非お会いになってください」

ひろし「くれぐれも失礼の無いようにな」

しんのすけ「ルミザーネって人、どこにいるんだろ?」

ひろし「ルザミーネさんだ。あそこにいる、ポケモンに囲まれた金髪の人がそうだよ」

???「愛おしいポケモンたち……わたくしが守ってあげます。深い、深い愛で……」

しんのすけ「ほっほーい! ルミザーネさーん」

ひろし「バカっ、ルザミーネさんだ!」

???「おや?」

ひろし「あ、どうも、代表」

ビッケ「代表、お連れいたしました。この子がしんのすけ君で、こちらの子がハウくんです」

ルザミーネ「しんのすけくんに、ハウくんね。エーテル財団の島、エーテルパラダイスへようこそ」

ルザミーネ「わたくし、代表のルザミーネ。お会いできて、うれしいの」

ルザミーネ「あなたたちのように、島巡りでポケモンと知りあう人もいれば、身勝手な理由で、ポケモンを傷つけたりお金もうけをする、残念な人たちもいる……」

ルザミーネ「ですから、わたくしがかわいそうなポケモンたちの母となり、愛情を注ぎ込むのです。アローラから遠く離れた世界にいるポケモンにもわたくしが愛してあげるの」

しんのすけ「いやーオラもかーちゃんより、おねいさんのママになって愛情を注がれたいですぅ」

ひろし「こらっ」

ルザミーネ「うふふ、あなたみたいな素直なコ、私好きなの。でもその服、ちょっと地味だから、今度ぴったりな服を一緒に選んであげる」

しんのすけ「はい! 喜んで!」

ルザミーネ「あらあら、かわいい」ナデナデ

ひろし「ぐぬぬ……うらやましいぞ、しんのすけ」

ハウ(なるほどーしんのすけはおじさん似なんだなー)

ロトム図鑑「血筋か……」

ルザミーネ「でもね、しんのすけくん。私はもう40を越えてますのよ? おねえさんなんて歳じゃないわ」

しんのすけ「あはーえへえへ……え?」

しんのすけ&ひろし&ハウ&ロトム図鑑「ええーーーーっ!」

しんのすけ「嘘だ……かあちゃんより若く見えるのに」

ひろし「あぁ……現代のアンチエイジングってここまで進んでるのか」

ロトム図鑑「そうか、彼女は毎日あおいポロックを山盛り食っているのだな」

ひろし「んなわけねーだろ!」

しんのすけ「ところで、おねいさんってオラのお友達に似てるね」

ハウ「あー、そういえば似てるよねー」

ルザミーネ「ふうん? 誰かしら?」

ハウ「リーリエって言うんだー。ルザミーネさんみたいに金色のながーい髪の女の子なんだよー」

ルザミーネ&ビッケ「!」

ひろし「へぇー」

しんのすけ「方向音痴で困った子でしてな。全く、親の顔が見てみたいですぞ」

ルザミーネ「ふふふ……それよりしんのすけ君。あなたはまだ幼いからいいこと教えてあげる」

しんのすけ「なになに? おねいさんの電話番号? メアド?」

ひろし「おいおい……」

ルザミーネ「すべて、わたくしに任せればいいの。子供は大人の言うとおり……それが、幸せの近道です。だからしんのすけ君も、わたくしやひろしさんのような大人の言うことに従いなさい」

しんのすけ「いやァいいこと聞きました! オラ、ルザミーネおねいさんの言うことならなんでも聞いちゃいますぅ」

ルザミーネ「しんのすけ君は本当に素直でいい子ね……。あの子達に見習わせたいくらい」ナデナデ

しんのすけ「えへへー40越えててもいいや、もっとなでてぇ」

ハウ「なんでも聞くのっておねいさんだけでしょー」

ズズズンッ!!

ハウ「うえっ?」

ひろし「な、なんだ? 今の揺れ?」キョロキョロ

ビッケ「今の揺れ……地下から……でしょうか」

しんのすけ「ねぇ、あれなに?」

ルザミーネ「え――?」

しんのすけが指さし、みんなが一斉に視線を集中させた場所。
その場所の空間が歪み、不思議な穴が開いていた。

ブゥゥゥン……!

その穴の中から、光が溢れると同時に、『なにか』が出てきた……!

ズズズズ……

???「…………」フヨフヨ

ハウ「なにあれー!?」

ジュルルルルッ

ひろし「あれは……ポケモン、なのか?」

???「…………」フヨフヨ

ルザミーネ「あなたは……」

???「じぇるるっぷ……」

しんのすけ「メノクラゲみたーい」

ハウ「そんなのんきなこと言ってる場合じゃないよー! ルザミーネさんもさがろー! なんか普通じゃないよー!」

ルザミーネ「…………」

ルザミーネ「……かわいそうに」

ハウ「しんのすけー! あいつの相手頼める? おれ、ルザミーネさん守るからさー」

ひろし「お、おいっ、それこそ危ないんじゃないのか? 誰か他の職員呼んで――」

ハウ「そんなことしてる間に襲われちゃうよー! それともおじさん、ポケモン持ってんのー?」

ひろし「うっ……」

しんのすけ「とーちゃんのポケモン、トレーナーやめちゃったあと、実家に置いてきちゃったんだ。ま、ここはオラにまっかせなさい!」スッ

ひろし「しんのすけ、気をつけろよ!」

???「じぇるるっぷ……!!」ゴウッ

しんのすけ「カザマくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

フクスロー『なんだあのポケモン……? 人間の女の子に見えるけど……』バサバサッ

???「じぇるるっ!」バッ

バシャッ

フクスロー『うわっ! 毒の攻撃か!?』サッ

ハウ「じゃああいつ、どくタイプのポケモンなのかー?」

フクスロー(それだけじゃない、あいつの纏ってるオーラは僕らが今まで戦ってきたぬしポケモンと同じものだ! どうなってるんだ?)

ズズズズ……

???「じぇるるっぷ……」スゥー

ひろし「こ、今度はなんだ?」

ブゥゥゥン

謎の生き物の姿が透けていくと同時に、穴も次第に小さくなっていき、やがて消えてしまった。

ハウ「消えちゃった……」

フクスロー『なんなんだ、あのポケモン……』

しんのすけ「世にも奇妙なポケモンですな」

ルザミーネ「……やはりあのコが必要ね。連れ去られた あのコが……」

ハウ「ん? ルザミーネさんなにー?」

ルザミーネ「今のはきっと、ウルトラビースト……ウルトラホールと言われる、定かでない次元の生き物……」ニィッ

ひろし「じゃああれが噂の……! つまり、別の世界のポケモンってところか」

ルザミーネ「あの時と同じ……見知らぬ場所に来て、苦しんで……そうみえたわ。そう! わたくしが助けて、深く深く、愛してあげないと」ギンッ

ルザミーネ「皆さん……丁重な対応、感謝いたしますわ」

しんのすけ「オラなんもしてないけどね」エッヘン

ひろし「威張るなよ……」

ルザミーネ「ビッケ、ひろし、お二人は島巡りの途中でしたよね。次の島までお送りしなさい」

ビッケ「あっ、はい……!」

ルザミーネ「わたくしは、保護している愛しいポケモンたちがみんな無事なのか、見ます。あと、地下でなにがあったのか、ザオボーにも聞かないとね」

ルザミーネ「それと……わたくしのエーテル財団で、ウルトラビーストを保護できるよう、準備を進めないといけません」

ひろし「じゃあ、ウラウラ島まで送ってくぜ」

しんのすけ「おねいさん! またねー」フリフリ

ルザミーネ「ふふっ、そうね、いつかまた会いましょう……しんのすけ君」フリフリ

ガシャン ウィーン

エーテルパラダイス 船着場

ハウ「まさかウルトラホールを見るなんて思わなかったー! 今度、バーネット博士に教えてあげよーっと!!」

ビッケ「アクシデントといっていいのか言葉に迷うところですが、そう言ってもらえてよかったです」

ビッケ「出会いを感謝して、記念にこれをお持ちください。マラサダですが……」

しんのすけ「オラ、おねいさんのお気持ちさえあればあとは要りません」キリッ

ハウ「じゃあおれ貰っちゃうねー」

ひろし「しんのすけ、頑張ったな。とーちゃんからご褒美だ」つ わざマシン90

しんのすけ「えーまたわざマシンー?」

ひろし「いらないのか? じゃあ俺が貰っちまうぞー?」

しんのすけ「あーんいるいるー!」

ビッケ「あなたたちの島巡りが、ステキなものでありますように……」

ハウ「うん! ビッケさんありがとー!!」

しんのすけ「オラ、またビッケさんとルザミーネさんに会いにこっちに来ようかなー」

ひろし「また今度な、勝手に来て迷惑かけちゃダメだぞ」

しんのすけ「とーちゃんもうっかり浮気しないようにね」

ロトム図鑑「スクープ写真はいつでも撮れるからな……」

ひろし「するかっ!」

連絡船

ハウ「はあーまだドキドキしてるよー。ウルトラホールとかビーストってホントなんだー! 世界広すぎー!」

ハウ「きっと次の島も、ワクワクドキドキでいっぱいだねー!」

しんのすけ「オラもビッケとルザミーネのおねいさんに出会えてドキがムネムネ~来てよかったー!」

ハウ「こりゃ、腹ごしらえをしておかないとだねー!」モグモグ

ハウ「ねーねーマラサダ食べるー?」

しんのすけ「おーありがとござますぅ」

しんのすけ「んーネネちゃんのママみたいにしつこいお味―」モグモグ

ハウ「そういえばさー、カバンにつけてるそのバッジってー」

しんのすけ「これ?」つカスカベ防衛隊バッジ

ハウ「ずっと気になったんだけど、それってなんのマークなのー?」

しんのすけ「カスカベ地方を守る、カスカベ防衛隊のマークだゾ。オラのお友達からもらったの。これを持ってると、いつでもどこでもカスカベ防衛隊なんだ」

ハウ「へぇーカスカベ地方って、しんのすけがこっちに来る前に住んでたところだよねー? おれ、カスカベ地方ってどんなところなのか気になってたんだー教えてよー」

しんのすけ「いいよー。オラが住んでたカスカベ地方はねー……」

【アーカラ島編 おしまい】

今日はここまで。
次回の更新は明日の夜です。

じゃ、そゆことで~

【おまけ】

しんのすけ「マサオくん、たくさんのヨワシくんと群れると強くなるんだねえ」

ヨワシ『まあね、僕たちはもともと群れで行動しているから』

フクスロー『スイレンさんが言うには、みずでっぽうでもハイドロポンプクラスの威力になるみたいだね』

ヌイコグマ『でも一番の変わりっぷりはアンタの性格よ。一体なにが起きたの?』

ヨワシ『僕でもよく分からないんだ。なんていうか、目の前が真っ白になったっていうか……』

しんのすけ「ますますカスカベのマサオくんっぽいな」

ヌイコグマ『ねぇマサオくん、群れた姿って、必ずあのでかい魚のようになるの?』

ヨワシ『え? どういうこと?』

ヌイコグマ『朴念仁ねえ、群れているときの姿形もマサオくん次第で変えられるんじゃない? って言ってるの』

ヨワシ『どうかな? 試したことないし』

フクスロー『でも、悪くない案だと思うよ?  姿形を変化させて戦えば、戦略の幅も広がるだろうし』

ヌイコグマ『もしできるなら、ピッピみたいな形に群れてみてよ! デカさとキュートさで勝負するっていうのもありじゃない?』

しんのすけ「じゃあオラ、カンタムがいい! マサオくん、カンタムの姿になってよー!」

ヨワシ『か、簡単に言わないでよ……』

…… …… ……
【ウラウラ島編】
…… …… ……

ウラウラ島
マリエシティ

ハウ「あらよっと! わーい! 上陸ー!!」タッタッタッ

しんのすけ「ハウくんは今日もお元気ですなぁ」

ハウ「ウラウラ島ってーまた雰囲気が違うねー! ポケモンたちにも新しい空気吸わせたいなー」

しんのすけ「フゥーハァーフゥーハァー……んー、これは中古の空気ですな」

ロトム図鑑「大人の色気がムンムン……」

ハウ「あははー、そういう事じゃないよー」

ハウ「ところでー、さっきのカスカベ防衛隊っていいよねー『カスカベ防衛隊! ファイヤー!』っていう掛け声とかさー。まるでテレビのヒーローみたいー」

しんのすけ「お? このセンス分かる?」

ハウ「おれも真似してみようかなー『アローラ防衛隊』とかさー」

しんのすけ「オラたちのアイデア、パクっちゃダメ!」

ハウ「いいじゃんいいじゃんー。となるとメンバーだよなー。カスカベ防衛隊は5人だったんでしょー? リーリエに博士に、おれとしんのすけーあと1人誰にしようかなー」

しんのすけ「んもぅワガママなんだから、隊長はオラね」

ロトム図鑑「何を言う、私に決まっているだろ」

ハウ「博士と言えばー、こっちに来たら博士に会うんだよねー! たしかマリエ庭園だっけー」

しんのすけ「マリエ庭園って、ぞうきんみたいなにおいがするポケモンがいる帝国……」

ハウ「それはマリル帝国だよー」

ハウ「でも、なんでマリエ庭園なんだろー? まあ行けばわかるさ! だよねー」

ウラウラ島 マリエ庭園

ククイ博士「……おっ、来たね!」

ハウ「あーククイ博士ー!」

しんのすけ「ハカセー! 10年ぶりにあー痛かったよー!」タタッ

ククイ博士「なんだい二人とも、いい顔しているな。すごいことでもあったのかい?」

しんのすけ「いやぁビッケおねいさんにルザミーネおねいさんと、オラにとってパラダイスでしたよー」

ハウ「あのね! 博士あのねー! ウルトラホールが開いたよー! でーウルトラビーストがホントにいたんだよー! バーネット博士に教えてあげてー」

ククイ博士「すごいね! ウルトラホールに、ウルトラビーストだって? よーし、それじゃあなおのこと、島巡りで鍛えておかないとね! いつかウルトラホールの先に行けるようになるかもしれないしね!」

しんのすけ(無視された)ムスー

ククイ博士「よし! 次の試練はホクラニ岳のてっぺん! バスで行くからね。10番道路のバス停においでよ」

ハウ「博士ーお先にどうぞー! マラサダショップに寄るのが、おれなりの島巡りなのー!」

ククイ博士「なるほど、わかった! じゃあしんのすけ、バス停で待ってるぜ!!」

しんのすけ「シャワーは?」クネ

ククイ博士「浴びなくていいよ」

テクテク

ハウ「しんのすけー知ってるー?」

しんのすけ「ビッケおねいさんのスリーサイズ?」

ロトム図鑑「もしくは働かなくても贅沢に暮らせる方法か?」

ハウ「ちがうよー! ホラクニ岳には、天文台があるんだよー! おれ、天文台がなんなのかちっとも分かってないけどー」

しんのすけ「ふ、ハウくんも勉強不足ですなぁ。てんもんだいって言うのはね……」

ハウ「外国語で10の問題って言うつもりかなー?」ニコニコ

しんのすけ「うっ、ハウくん鋭い……」

ハウ「おれもしんのすけと一緒にいてコツ掴んだからねー!」ムフー

ハウ「じゃーねー!」

しんのすけ「オシッコのあとのインドぞうさんはよく振るのよー」フリフリ

マリエシティ 街道

しんのすけ「みーてみたいーなホンキだしたカビゴン~」

リーリエ「あ、しんちゃん……」

しんのすけ「お? リーリエちゃん、3ヶ月ぶりー」

ロトム図鑑「老けたか?」

リーリエ「老けてません! 命の遺跡で別れて数時間ぐらいしか経ってないですっ」

しんのすけ「会ってそうそうツッコミごくろーさん」

リーリエ「それより、よろしいですか?」

しんのすけ「なにを? おデート?」

ロトム図鑑「ルチアのライブに連れてってくれるのか?」

リーリエ「違います……ほしぐもちゃんをこの島の遺跡に連れて行きたいのです」

ほしぐもちゃん「ぴゅい!」

しんのすけ「行けばいいじゃん」

リーリエ「それがウラウラの遺跡は砂漠の奥にあって……無理は言えないのです」

リーリエ「今、行こうとしているのはマリエ図書館なのです」

しんのすけ「……で?」

リーリエ「いっしょに本を探してほしいのです。マリエ図書館ですけれど、マリエの街中にありますから、わたしにも辿り着けるはずです!」クルッ

しんのすけ「えー疲れるからいいやー」

ロトム図鑑「行ってやれ、ああやって威張ってるけどまた迷うぞ」ボソッ

リーリエ「聞こえてますよ……!」

そして街道を歩いていると……。

???「おや、君が持っているその図鑑は……?」

しんのすけ「お?」

ロトム図鑑「その声は……」

しんのすけ「おおっ、ガングロのオーキド博士!」

???「やあやあはじめまして、わたしはナリヤ・オーキド。リージョンフォームを調べておるポケモン研究家です」

オーキド「君がしんのすけくんだね! ククイくんから聞いておるよ」

しんのすけ「ハカセはなんでガングロになったの? やさぐれたから?」

オーキド「長いこと、アローラにいたら、自然とこんなふうになったのです」

オーキド「ロトム。図鑑の中の居心地はどうかな?」

ロトム図鑑「もう少し快適にして欲しいところだな。サーナイトやミミロップのサービスが欲しい」

オーキド「多く求めすぎです!」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんとお知り合い?」

ロトム図鑑「少し、な」

オーキド「ほうほう、ぶりぶりざえもんと呼んでおるのですか。ロトム図鑑のパーツが完成する前、私のところにいた時期があったのですよ」

オーキド「ところで、ロトム図鑑の方はどうかの? 裏切ったり救い料とか求められたかの?」ボソボソ

しんのすけ「まぁね、でも扱いは手馴れてますからー」ボソボソ

オーキド「それは心強い限りですな。私らも最初、国際警察から引き取った時は手を焼きましたからな――」ボソボソ

しんのすけ「けーさつ?」

オーキド「あぁ、こっちの話です」

ロトム図鑑「私の話題で勝手に盛り上がるな、バカ者どもが!」

オーキド「……しんのすけ君、このロトムを頼みますぞ。カロスの発明少年も、生みの親の一人として、気にかけておるからな」

しんのすけ「ひょっとしておじさん、オラに押しつけてなーい?」

オーキド「うっ……正直に言うと、本当に参ってのう。君みたいな子がいてくれて助かりました」

しんのすけ「ま、お気持ちはわかりますから」

オーキド「ふむ……わたしはこの街にいますから、何か困ったことがあれば会いに来ておくれ。歓迎しますぞ」

しんのすけ「あ、そーだ。じゃあ図書館ってどこか知ってる?」

オーキド「図書館には、地面の黒い丸、黒い三角、黒い四角の記号が描かれたタイルを順に辿ると到着できますぞ」

しんのすけ「ありがとうございわぱれすはなんえるでぃーけー」トタトタ

ロトム図鑑「さらばだ、博士。アップデートに期待しているからな」

オーキド「二人とも気をつけてな! 島巡りを楽しんでいってくれ」フリフリ

オーキド(……しんのすけ君にぶりぶりざえもんと呼ばれたあのロトム、ユキナリと国際警察が言うには少々特殊な生まれのロトムと聞いたが……いったい何者なのか――)

マリエ図書館前

しんのすけ「リーリエちゃん遅いなぁ。またどこかで迷ってるのかしら」

ロトム図鑑「もしくはフードファイトをしているとか」

リーリエ「しんちゃん……ごめんなさい、待たせましたか?」

しんのすけ「うん、おケツを伸ばして待ってました」

ロトム図鑑「それを言うならインドぞうさんを長くして、だ」

リーリエ「首を長くして、です……。あなたたちにデリカシーはないんですか……?」

しんのすけ「そんなことより、その紙袋は?」

リーリエ「えっ? その……迷ってたときに……つい、ふらふらとブティックに入ってしまい……最後の一着と言われ、つい服を買ってしまいました……気合を入れないと、着れそうもない服ですが……」

しんのすけ「ほほーう? オラたちが待ってる間にお洋服を買ってたのですか。それも、気合を入れないと着れそうもない服なんて買って」ジロッ

リーリエ「うっ……」

ロトム図鑑「どう責任をとらせたものか……」

リーリエ「で、でも店員さんからマリエ図書館の場所を教わったからいいですよね?」アセアセ

しんのす「すぐ近くにお店あるけど」

リーリエ「うっ……!」

しんのすけ「どうしてやりやしょうか、親分」ジリジリ

ロトム図鑑「どうしてやろうか、子分」ジリジリ

リーリエ「えっと……あの……」

パカラッパカラッ

バンバドロ「ヒヒウン!」

リーリエ「ひえっ!?」ビクッ

ロトム図鑑「ブキッ! 火事か地震か!? それともきんのたまおやじか?」

しんのすけ「おおっ、バ バンババンバンバン」

???「バンバドロじゃ、バンバしか合っとらんじゃろうが」テクテク

ロトム図鑑「貴様は……」

ハプウ「久しいのう、しんのすけ」

しんのすけ「ハプウちゃん、おっひさー」

ハプウ「ここにいるということは、アーカラ島の大試練は達成したようじゃな。きっと、カプも喜んでるであろう」

しんのすけ「まぁね、マサオくんが大活躍しましたから」

ハプウ「マサオ? ……ああ、あのヨワシか。そうか、それは喜ばしい限りじゃ」

ハプウ「で、しんのすけ、そちらは?」

リーリエ「あ、はい……わたしはリーリエと申します」ペコリ

しんのすけ「実は方向音痴なんです」

リーリエ「ほっといてください!」

ハプウ「先程はバンバドロが驚かせてすまなかったな。どうやら島巡りではないようだが、何を?」

リーリエ「あの、訳がありまして……遺跡を調べたりしています」

ハプウ「ほう、感心じゃな。では、どこかに行きたいときは案内してやろう。わらわのバンバドロは特別力自慢でな、2人乗りでも大丈夫」

しんのすけ「じゃあ100人は乗れる?」

ハプウ「わらわのバンバドロはどこぞの会社の物置か……」

ハプウ「ま、しばらくこの街にいるから、用事が終わったら話しかけてくれ。案内しようぞ」

リーリエ「はいっ、ありがとうございます」ペコリ

しんのすけ「ハプウちゃんを見つけられたらね……」ボソッ

リーリエ「何か言いましたか?」

しんのすけ「なにもー? さ、いこいこー」テクテク

ハプウ(仲睦まじいのう)

マリエ図書館

リーリエ「探しているのは古い本なのです。バーネット博士に教わった伝説が書かれた本……。なんでも、アローラの伝説のポケモンは、別の世界からやってきていたとのことです……」

しんのすけ「別の世界? んーどっかで聞いたよーな」

しんのすけ「まぁオラも別の世界に行ったことあるけどね」エッヘン

リーリエ「そうですか。それより本は二階にあるのでしょうか?」テクテク

しんのすけ(また無視された……)ズーン

ロトム図鑑「さっきのあてつけか……」

~図書館2F~

リーリエ「貴重な本ですので、貸し出しているかわかりませんが……」

ロトム図鑑「マンガないかなマンガ」

しんのすけ「オラ、アクション仮面読みたーい」

???「これでしょ、ひらひらのお姉ちゃん」

リーリエ「え?」

???「読ませてあげる!」

リーリエ「ええ……わかりました」

リーリエ「ええと……『アローラの光』。では、読ませていただきますね」

なにもない 空
突如として 穴が開き
一匹の 獣 姿を みせる
月を 誘いし 獣と 呼ばれ
アローラの 王 敬う 

月を 誘いし 獣
辺りを 暗く 染め
持てる すべての 力 放ち
島の守り神を 従える

月を 誘いし 獣
アローラの 王朝に
闇を もたらし
生を 終えた 命 導く

月の獣 太陽の獣
交わり 新たな 命 呼ぶ
島の守り神
命 見守ると する……

アローラの王朝
祭壇にて 二本の 笛を吹き
音色 捧げ
月の 獣 ルナアーラに
感謝の 気持ちを 表す

???「お父さんの本、おもしろいでしょ!!」

リーリエ「え? ええ……?」

しんのすけ「そうかな? 文字がいっぱいでなんかつまんなーい」ヒョコッ

???「君にはまだ難しいかもね、今度アセロラが読んで聞かせてあげる」

しんのすけ「別にいーや」

リーリエ「お父さんって……これ、相当古い本ですよね?」

アセロラ「うん、お父さん! アセロラ、こうみえて大昔すごかった一族の娘なの」

しんのすけ「なにしたのー? 自動車の創業?」

アセロラ「違うよ。アセロラ、大昔のアローラの王家の末裔なの」

リーリエ「そ、そうなんですか?」

アセロラ「よかったら、他にもアローラの伝説を教えてあげるよ! いっぱい知ってるから!」

リーリエ「ありがとうございます。わたし、こちらで……お話を聞いてますね。しんちゃんは試練ですね! 本で読みましたが、ウラウラ島の電気の試練は、10番道路からバスに乗って行くそうですよ」

しんのすけ「知ってるー。ハカセがそこで待ってるから」

アセロラ「試練……? あ、キミがカプ・コケコに選ばれたっていう、5歳の野原しんのすけくんね!」

しんのすけ「そうだよ、サイン欲しい?」

アセロラ「ハプウちゃんから話は聞いてたけど、うちにいる子供たちよりちっちゃーい!」ベタベタ

しんのすけ「いやん、ベタベタさわんないでよ、エッチ!」クネクネ

アセロラ「実はアセロラもキャプテンなんだよ! 電気の試練が終わったらまた会おうね!」

しんのすけ「ほいほい」

10番道路 バス停前

スカル団したっぱ1「いじっぱりのドラコ!」カーン!

したっぱ2「れいせいのおキン!」カーン!

したっぱ3「ひかえめのマミ!」カーン!

3人「三人合わせて、『スカル団黒ガバイト隊』!」

バァーーーン!!!

トレーナーA「」

トレーナーB「」

ヒソヒソ ナンダアレ

ドラコ「ふっ、あたいら3人にビビってるみたいだぜ」

おキン「リーダー、やっぱ恥ずかしいっすよ、これ」

マミ「せめて人目のないところでやって欲しい……」

しんのすけ「おおーーーっ!」パチパチパチ

ドラコ「あん?」

しんのすけ「そのポーズ、その掛け声、オラ、今モーレツに感激してる!」パチパチパチ

ドラコ「へへっ、ガキに感激されても嬉しくねぇっつーの」

おキン「逆に言うとガキにしか受けてねーと思う……」

しんのすけ「いやぁカスカベ地方でも似たようなお笑い芸人がいたけど、こっちにもいたなんて、オラうれしーゾ!」

ドラコ「お笑い芸人じゃねぇよ! いいか? あたいらはな、スカル団の中でも特に不良の三人衆! 泣く子も黙るスカル団黒ガバイト隊なんだよ! 覚えときな!」

マミ(覚えなくていい、改名したい……)

しんのすけ「オラのいたカスカベ地方にも、サイタマ紅さそり隊っていう、同じポーズを取ってる3人のお笑い芸人がいたよ。師匠たちお仲間?」

ドラコ「師匠って言うのやめろ!」

マミ「てゆうかリーダー、こいつ島巡りの子っスよ。バッグにいっちょまえに証なんかぶら下げてる」

しんのすけ「オラ、島巡りをしてる野原しんのすけ! ねぇねぇ、オラ師匠の弟子になりた~い!」

ドラコ「しんのすけ? ……そうか、お前がグラジオと姉御の言っていたじゃがいも小僧か」

しんのすけ「お? オラって有名?」

おキン「ああ、スカル団じゃ有名なんだよ。あたいらに盾突く生意気なじゃがいも小僧だってな」

しんのすけ「あー、師匠たち、スケスケおパンツ団の人たちだったのかー。どおりでどこかで見たような衣装してるもんね」

おキン「スケスケおパンツ団じゃねーよ! スカル団だ!」

ドラコ「マミ、お前が行きな。ちょいと痛い目に合わせてやれ」

マミ「へいっ」

しんのすけ「もしオラが勝ったら、師匠の弟子にしてよー」

ドラコ「だからお笑い芸人じゃないっつーの!」

スカル団のしたっぱのマミ が
勝負を しかけてきた!

マミ「行きな、タツベイ」ヒョイッ

ポンッ!

タツベイ「ギャーッ!」

しんのすけ「マサオくん! レッツラゴーッ!」ヒョイッ

ポンッ!

ヨワシ(群)『おうよ! 張り切って行くぜい!』

しんのすけ「おおっ、マサオくんいきなり強気……」

フクスロー(ボール)『ヨワシは一度群れを従えられるようになったら、そのまま群れと一緒にいるんだ』

しんのすけ「ほうほう」

おキン「む、群れたヨワシ?!」

マミ「リーダー、流石にこれは予想外っスよ!」

ドラコ「バカっ、黒ガバイト隊ならこんなものにビビってるんじゃねぇ! 気合で乗り切るんだ!」

しんのすけ「マサオくん、思いっきり行けーっ」

ヨワシ『派手にかますぜ! オラァ!』ドッ!

ドドドドド!!

タツベイ「ギッ?!!」

ザッパーン!

タツベイ「……」ピクピク

ヨワシ『やったぜぃ!』

しんのすけ「マサオくん、ごくろーさん」シュンッ

マリ「やっぱ相手が悪すぎるっスよ……」

しんのすけ「じゃ師匠、これからもよろしくお願いします」

ドラコ「だから師匠って言うな! くそっ、覚えてやがれ!」

おキン「師匠、落ち着けよ」

マリ「そうだよ、次リベンジすればいいじゃんか、師匠」

ドラコ「お前らも師匠って言うなああああ!」

スタコラスタコラサッサ!

ククイ博士「お? しんのすけ、走っていくスカル団とすれちがったよ!」

しんのすけ「いやいや、あの人たちはスケスケおパンツ団のお笑い芸人ですから」

ククイ博士「お笑い芸人? それはいいな! スカル団がアローラを笑いで包んでくれたら、もっと世の中もにほんばれのように明るくなるだろう!」

ククイ博士「ところで、周りがびしょ濡れだけど、しんのすけの仕業かい?」

しんのすけ「いえ! マサオくんのせいです」

ヨワシ(ボール)『ちょ、ちょっと~僕が悪いみたいな言い方やめてよ』

ククイ博士「マサオ? ひょっとしてリーリエが言っていたヨワシの事かな? それじゃいいことを教えてあげるよ!」

しんのすけ「なになに?」

ククイ博士「ヨワシは群れて力を合わせると、確かに強力な技が使えるんだ。だけど、相手からの攻撃で群れが散ってしまうと、技の威力もヨワシ単体のモノに戻っちゃうんだ。そこに気をつけるといいよ!」

しんのすけ「ほーい」

フクスロー(ボール)『ホントに聞いてるのか? 結構大事なことだぞ?』

ククイ博士「さて、ホクラニ岳山頂に行くなら、ここから出るバスがオススメだからね! スカイアッパーのような勢いで登っていけるぜ!!」

プップー
キキッ

しんのすけ「お、さっさと次の展開に移りたいからバスが来た!」

アナウンス『はいはいナッシーバス! 安全運転でぶっぱなしますよ! 乗って乗って!』

ククイ博士「さ、乗るよ! しんのすけ!」

しんのすけ「ほっほーい」

ホクラニ岳山頂

しんのすけ「おー高い高い」

ロトム図鑑「ここは……」

ククイ博士「ぉーい! しんのすけ、こっちだぜ!」フリフリ

しんのすけ「ハカセーここがアローラで一番高い山?」

ククイ博士「惜しいな! 2番目に高い山だ! では、一番高いのは……」

ククイ博士の指差す方向、そこには、夕陽に照らされた雪山のてっぺんが雲を突き抜けて姿を現していた。

ククイ博士「ごらんしんのすけ! 神々しさを感じる山があるだろ! アローラで一番高いラナキラマウンテンだぜ!」

しんのすけ「おおっ、かき氷みたいで美味しそう」

ククイ博士「食べちゃダメだぜ! 月の化身とされるアローラの伝説のポケモンに一番近い聖地! ラナキラマウンテンのてっぺん! あそこで島巡りの総仕上げである大大試練を受けるんだ」

しんのすけ「だいたい試練?」

ククイ博士「大大試練! しんのすけが全ての島の大試練を終えたら、あそこに登って最後の試練を受けるんだ。それを乗り越えることが出来れば、晴れて君は島巡りチャンピオンになれるんだ!」

しんのすけ「ほーほー」

ククイ博士「――なぁ、しんのすけ。僕には夢があるんだ」

しんのすけ「なーに?」

ククイ博士「ラナキラマウンテンのてっぺん! あそこにポケモンリーグを造ること!」

ククイ博士「過去に島巡りをこなしたものは、ラナキラマウンテンのてっぺんで大大試練を受け、島巡りチャンピオンとなった!」

ククイ博士「僕はアローラの昔からの風習を大事にしつつ、世界に通じるチャンピオンを生み出すため、あそこにポケモンリーグと! リーグを守る四天王を擁立させたいんだ!」

ククイ博士「島巡りチャンピオンから世界のチャンピオンに! そしてチャンピオンを通じ! 世界のみんなに、アローラのポケモンやトレーナーの魅力を知ってもらうんだ!!」

ククイ博士「……と、言っても、まだまだ先の話だけどね。四天王候補はいくつか挙がってるんだけど、別の地方に行って、四天王やジムリーダーのことに関する勉強をいっぱいしなきゃ――ってしんのすけ?」

しんのすけ「おねいさーん、オラと山ガールになりませんかー?」

ククイ博士「……やれやれ、しんのすけにはちょっとスケールが大きすぎて、想像しづらかったかな?」

ロトム図鑑「…………」

ククイ博士「どうしたんだい、ロトム――いや、ぶりぶりざえもん」

ロトム図鑑「違う! 私はレオナルド・ロトブリオだ!」

ククイ博士「わかったわかったよ、で、どうしたんだい? 夕陽なんか見て」

ロトム図鑑「この眺めを見ているとなんとなく何かを感じる……」

ククイ博士「なにか、とは?」

ロトム図鑑「さあな……。だが、ひとつだけかすかに思い出したことがある」

ロトム図鑑「私は大昔、誰かとインドぞうさんの大きさを比べていたような気がする。この景色を見ていると、それを思い起こさせる」

ククイ博士「そ、そうかい……」

ロトム図鑑「…………」

しんのすけ「ハカセー、ぶりぶりざえもーん、そろそろオラ試練受けにいきたーい!」テクテク

ククイ博士「ああ、そうだね。それじゃ、天文台まで案内するよ」

ロトム図鑑(この感じは……一体。私は……)

ホクラニ岳山頂 天文台前

ククイ博士「よお!」

???「あいかわらず熱いね、ロイヤルマスクくん!」

しんのすけ「誰? このちょっとオタクなメガネ君はキャプテン?」

ククイ博士「こーら、初対面の人にそういうこと言うんじゃない。しんのすけ、彼はマーレイン。天文台の所長にして、パソコンのボックス管理者だがキャプテンではないぜ」

マーレイン「気にしてないよ。それに、元キャプテンだよ、ロイヤルマスクくん」

マーレイン「しんのすけくんだね。わざわざ来てくれてありがとう」アクシュ

しんのすけ「行けと言われたので来ちゃいました」アクシュ

マーレイン「ただ、うちのキャプテンのマーマネは忙しくてね。その間、天文台の中を案内してあげよう」

しんのすけ「いいの?」

マーレイン「本当は君の資質も確かめたいところだけど、外でポケモン勝負をして、開発中の装置のアンテナを傷つけるわけにもいかないからね」

ククイ博士「まぁしんのすけは島巡りをしていた時の僕らより強いと思うぜ! あと、僕はククイであってロイヤルマスクじゃない!」

しんのすけ(バレバレだと思うけど)

ククイ博士「じゃあ僕はマリエ庭園に戻るよ。マラサダを食べ終えただろうハウを、案内しないとね」スタスタ

しんのすけ「バイバーイ」フリフリ

マーレイン「あいかわらず面白い男だ。わが親友は……!」

しんのすけ「お友達なの?」

マーレイン「君とハウくんのように、昔、僕とククイは島巡りをしていたんだ」

しんのすけ「ふーん」

マーレイン「ところで……ククイのいない今だから言うけど、ロイヤルマスクの正体は彼って、気付いちゃってるかな?」

しんのすけ「アレで気付かないっていうのが無理あるでしょ」

マーレイン「君もそう思うだろう? でも、ああやってムキになって隠しているんだ。だからククイは面白い!」

しんのすけ「ハカセも変わってるよね、かーちゃんのグリグリを自分から受けたいって言ってるもん」

マーレイン「さて、しんのすけくん! われらの天文台にようこそ!」

ホクラニ岳山頂 天文台屋内

しんのすけ「おーっ、秘密基地みたーい」

マーレイン「この天文台では主に、彗星の観測をしたり、星の観測をしているよ。たまに彗星のかけらが落ちてくることもあってね、それを分析して宇宙の謎を解いているんだ」

マーレイン「後は、アローラで役に立つような機械をマーマネと一緒に作っているのだよ。例えば、今君の持っているロトム図鑑のパーツの一部は、僕が作ったものなんだ」

ロトム図鑑「だったらもっと女性の目を惹くものをだな……」

マーレイン「デザインと機能を両立させるのは難しいのだよ、ロトム図鑑くん。それに、僕はそれはそれで、中々いいデザインだと思うけどね」

しんのすけ「やれやれ、ぶりぶりざえもんはワガママですから」

マーレイン「そうそう、今、僕はポケモンの強さを数値化している機械を作っていてね。テストも兼ねて、君たちのポケモンの強さを見てみようか」

しんのすけ「見る見るー!」

マーレイン「本当はポケモン勝負で実力を見るのが一番なんだけれどもね、一度やってみたいことがあると、やりたくなっちゃう気質なんだ。僕もマーマネもね」ガサゴソ

マーレイン「ああ、ポケモンは出さなくても大丈夫だよ。ボールに入れたまま、並べてくれるだけで測れるんだ」スチャ カチカチ

しんのすけ「どっかの漫画で見たことあるデザインだね」

マーレイン「さて、どうかな?」ピピピピ!

フクスロー(ボール)『なんかドキドキするなぁ』

ヨワシ(ボール)『どうなるのかな? 弱く見られないかな?』

ヌイコグマ(ボール)『やあねぇ、ネネは可憐な乙女だから低く見られて欲しいわ。高すぎると戦い慣れして野蛮に見られちゃう気がするもの』

フクスロー&ヨワシ(僕らの中じゃネネちゃんが一番レベル高そうな気がする)

マーレイン「おや、これは……」ピピピ

しんのすけ「どしたの?」

マーレイン「君たちのレベルの合計を測ってみたんだけど、数値が7と出たんだ」

しんのすけ「ほうほう」

フクスロー『そんな馬鹿な! 僕たち合わせてなのに、そんなに低いはずないだろ?』

ロトム図鑑「ふんっ、島巡りで鍛えた我々のレベルの合計がたかだか7だと? 壊れてるんじゃねぇのかジャンク野郎」

マーレイン「もうちょっと細かく調べてみよう。今度は手持ち1匹ずつでどうかな?」ピピピ

マーレイン「君のフクスローのレベルが30!」

マーレイン「ヨワシが26!」

マーレイン「ヌイコグマが32!」

マーレイン「ロトム図鑑のレベルが-81!」

ロトム図鑑「誰がマイナスだ!」

マーレイン「いやぁここまで戦闘に不向きなポケモンも珍しいね。いいデータが取れたよ!」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんよっわ~い」

ロトム図鑑「ふざけんな! もっかいやり直せ!」

マーレイン「さて、そろそろ向こうも準備ができたかな? キャプテンに会いに行こうか」

しんのすけ「ほっほーい」

マーレイン「あのドアの向こうだよ。マーマネの試練、頑張って」

ウィーン

しんのすけ「おじゃましまるまいんばくはついちびょうまえー」

マーマネ「目標接近……おそらく試練が目的だと思われ」ブツブツ

しんのすけ「え? オラの身体が目的? いや~んだいたーん!」

マーマネ「言ってない言ってない……」

マーマネ「いいや、始めよ」

しんのすけ「サタデーナイトフィーバーを?」

マーマネ「試練を、今ここで」

マーマネ「呼びだしたぬしポケモンに、おのれの強さを示す。これが試練の基本形……」

マーマネ「そこでぼくは考えたよ。いきなりぬしポケモンを呼べばいいのではないか、と」

マーマネ「そして作ってみたのが、ぬしポケモンを呼びだすマシンだったりする……」

マーマネ「なぜマシンを作ったか? そもそも天文台では、宇宙の音も調べている……人には聞こえなくてもポケモンには聞こえる音……集めた音を地上に流し、ポケモンの反応を確かめる。この仕組みを利用したのが、ぬしポケモンを呼ぶマシン……」ブツブツ

しんのすけ「おおっ! これオクタントゥーン2? いいなぁ、風間くんちでしかやったことないんだー」

マーマネ「あっ、機械にもゲームにも勝手に触っちゃダメ……」

しんのすけ「だって話長くて難しいもん」

マーマネ「……簡単に言うと、ポケモンしか聞こえない音を利用して、ここにぬしポケモンをおびき寄せて、試練をしようということ」

しんのすけ「最初からそう言えばいいのに」

マーマネ「ちなみに……マシンは初めて使うから、実験にお付き合いください」

しんのすけ「痛くしないでね……///」ヌギッ

マーマネ「そういう実験じゃないよ」

マーマネ「『ぬしポケモンこいこい マーク2』スイッチオン!」

カチャカチャッ

ウィィン

しんのすけ「なになに?」キョロキョロ

マーマネ「さあ、ぬしポケモ……」

ブゥゥゥン

マーマネ「うひゃあ! 停電でござるか!?」

ロトム図鑑「おいっ、暗くて何も見えん。明かりをつけろ」

ピロピロピロ ウィーン

しんのすけ「今の音なに?」

マーマネ「あいたたた! ドアが閉まった!?」

しんのすけ「いやん、今はオラとマーくんとふたりっきりなのね……」

マーマネ「セキュリティを解除してドアを開けるには……! クイズ! です! 

しんのすけ「クイズ? オラクイズなら負けなしだゾ! てゆうかぬしポケモンは?」

マーマネ「だ、大丈夫……ただならぬ気配を感じるよ」

マーマネ「来てます。ぬしポケモンがやってきてます。ですから、このままマーマネの試練、はじめ! です」

試 練 開 始 !

音声「ドアヲアケルタメニ、3問ノクイズニコタエテクダサイ」

しんのすけ「ばっちこーい!」

音声「1問目、ポケモン『ゴースト』ハ、サンカイシンカスルポケモンデアル。○カ×カ?」

フクスロー(ボール)『しんのすけ! 答えは×だ!』

しんのすけ「なんで?」

フクスロー『ひっかけ問題だよ。ゴースは、ゴースト、ゲンガーと進化するけどゴーストの次はゲンガーしか……』

しんのすけ「まる!」

フクスロー『僕の話聞けよ!』

ピンポンピンポーン!

音声「セイカイ!」

フクスロー『えっ? なんで?!』

音声「ゴースト、ゲンガー、ソシテ、メガ「シンカ」スル、メガゲンガーノ三種類デス!」

マーマネ「さすがしんのすけ君!」

フクスロー『そんなのありかよ……』

しんのすけ「ジョーシキないな、カザマくん」

ロトム図鑑「ククイの下でなにを勉強してきたのやら」

フクスロー『お前らが言うな!』

音声「ヌシポケモンノソンザイヲ、エンポウニカクニンシマシタ!」

マーマネ「ぬしポケモンは、来ています! 2問目も行きましょう」

音声「ドアヲアケルタメニ、3問ノクイズニコタエテクダサイ」

音声「2問目、ワザマシン28トハ、シネシネコウセンデアル。○カ×カ?」

しんのすけ「しねしねこうせん?」

ロトム図鑑「かつてカイリューを従えてたトレーナーが人間に向けて撃って騒ぎになった例の技だ」

フクスロー『それははかいこうせん! ×だよ、×』

しんのすけ「ばつだって。違ってたらカザマくんが責任もつから」

フクスロー『なんでだよ!』

ピンポンピンポーン!

音声「セイカイ! ワザマシン28トハ『きゅうけつ』デアル」

フクスロー『ほらみろ』

ブーーーン

しんのすけ「お?」

音声「ヌシポケモン、サラニセッキンチュウ!」

マーマネ「き、来てます! ぬしポケモンが、すぐ近くに、来てる、気配が!」

音声「サイシュウモンダイデス!」

音声「ロイヤルマスクノショウタイハ、ククイハカセデアル。○カ×カ?」

しんのすけ「……え?」

マーマネ「えっ? こんな問題、ぼく作ってないよ! 誰がこんな問題にしたの?」

マーマネ「うわー! ロイヤルバトルなんてキョウミないから、答えがわかんないでごさるー! どうしよう! そもそもロイヤルマスクって誰なんですか?」

しんのすけ「……まるでしょ」

ピンポンピンポーン!

音声「セイカイ! ロイヤルマスクノショウタイハ、ククイハカセデアル」

マーマネ「す、すごい! さすがしんのすけ君です! 暗くてよく見えないですけど、握手したいです!」

しんのすけ「いや、とーぜんでしょ」

音声「セキュリティカイジョ、ドアヲヒラキマス」

プシュッ ウィーン

ブゥゥゥゥゥン!!!!

マーマネ「こ、この気配……! この音……! まさか……」

???「ヤ ッ テ キ マ ッ シ ャ ー ! !」

マーマネ「でっ、でたー! ぬしポケモン!! しんのすけ君っ、出番ですー!!」

しんのすけ「暗くてよく見えないけどね」

天文台 ぬしポケモン
??? 出現!!

しんのすけ「ま、いいや! マサオくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ!

ヨワシ(群)『ぬしポケモンだかなんだか知らねーが、一撃で決めてやるよぉ!』

ヨワシ『暗いなんて屁でもねーぜ! 下手な鉄砲だって数うちゃ当たるんだよ! おりゃ!』ブシュッ!

バッシャアアア

マーマネ「ひゃっ! 冷たい! しんのすけ君が出したのはみずポケモンでござるか?!」

ブゥゥゥン! ブゥゥゥン!

???「ぎゅぎゅーんっ!」バチチチチッ!!

暗闇の中で何かが光ったと思うと、流星のようにマサオへ突っ込んでいく!

ドンッ!!

ヨワシ『うわっ!』グラッ

しんのすけ「今なんか光った!」

ロトム図鑑「あれはスパークだ!」

???「マッシャー!」バチチチッ!!

ビリビリビリビリ!!!

ヨワシ『ひいい~っ! 身体がし、しびれれれれれれれれ!』バチバチバチ!!

しんのすけ「『れ』は一個だけで大丈夫だよ」

ヨワシ(単)『そ、そういう問題じゃ……ないよ……しんちゃん』ピクッピクッ

フクスロー(ボール)『マサオくんの性格が戻ってる! 群れが散って単独の姿に戻っちゃったんだ』

ロトム図鑑「マサオは人望がないな」

ヌイコグマ(ボール)『違うわよ! きっと、さっきのダメージで群れが散っちゃったのよ!』

フクスロー(ボール)『だけど、わかったこともある。ぬしポケモンはでんきタイプで、かなり素早いってことだ。これ以上マサオくんを戦わせても、こっちが不利になるだけだ』

しんのすけ「ほいほい、マサオくん戻っていーよ」

ヨワシ『まだ身体がしびれ、びれ……』

しんのすけ「ネネちゃん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヌイコグマ『でも困ったわねぇ、周りが暗くてよく見えないもの』キョロキョロ

ロトム図鑑「ほのおタイプのポケモンがいれば明かりを付けられたものを」

ブゥゥゥゥン!

ヌイコグマ『さっきからなんなのかしら、この音』

しんのすけ「むしポケモンが飛んでる音みた~い」

ブンッ!

ギュッ!

ヌイコグマ『きゃっ! なになに!? いやあああ!』

しんのすけ「どしたの?」

ヌイコグマ『なにかに挟まれてるの! 痛い! 離して!』ブンブン

ヌイコグマ『離しなさいよ! このっ! ふぬぬぬ……』ググ

???「ぎゅ……ぎゅん!」

バチチチチッ!

ヌイコグマ『ひいっ! しびびびびびびびび!』ビリビリビリ!!

しんのすけ「だから『び』は一個だけでいいって」

ヌイコグマ『そういう問題じゃないっつーの!』ビリビリビリ!

ヌイコグマ『ぬ……おりゃあああ!』グググッ

???「ぎゅん!?」

ヌイコグマ『乙女の身体に軽々しく触ってるんじゃないわよ! ヘンタイ!』ガシッ

ヌイコグマ『ぬおりゃあっ!』ブンッ!

???「ぎゅぎゅん!?」

ドシンッ!

マーマネ「ぎゃあ! 何かがぶつかってきた!」

ヌイコグマ『暗がりに隠れてないで堂々と出てきたらどうなのよっ』

ヨワシ(ボール)『ね、ネネちゃん……暗いから無理だよ』

???「ぎゅぎゅーんっ!」バチチチチッ!!

ヌイコグマ『きゃあっ!』ドンッ!!

しんのすけ「またスパークだ!」

ヌイコグマ『もうっ! さっきからどこから攻撃してきてるのよ!』

フクスロー(ボール)『ちょっと待って……おかしくないか?』

しんのすけ「オラもおかしいと思ってた。……なんでルザミーネのおねいさんは40以上なのにあんなにきれいなのか」

フクスロー(ボール)『そっちじゃないよ! そっちもある意味気になるけどさ……』

フクスロー(ボール)『暗い中で戦うっていう条件は向こうも同じなのに、マサオくんやネネちゃんをこの暗闇の中で正確に攻撃しているってことさ』

しんのすけ「んーひょっとしたら、ネネちゃんの普段の態度に原因があるのでは?」

ヌイコグマ『どういう意味よ!』

ブンッ!

ヌイコグマ『きゃっ! また来たっ!』

フクスロー(ボール)『そうか……! わかったよ! 音だ!』

しんのすけ「音?」

フクスロー(ボール)『相手は音でこっちの居場所を判断してるんだよ! 二人とも大きな声を出してぬしポケモンに挑発してただろ? 向こうはその声を頼りに攻撃してたんだ!』

ヨワシ(ボール)『そういうことだったんだ……』

フクスロー(ボール)『ネネちゃん、僕と一旦変わろう! ネネちゃんはダメージを受けちゃってるし、たぶん場所も特定されてると思うから』

ヌイコグマ『分かったわ、お願いカザマくん!』

しんのすけ「ほっほーい! じゃ、カザマくんと交代ね」ヒョイッ

ポンッ!

フクスロー『よしっ……って、喋っちゃいけないんだった……』

フクスロー(こっちも相手の音を聞いて、反撃してやる!)

しんのすけ「カザマくん、どしたの? 急に黙っちゃって」

フクスロー『シッ! しんのすけも静かにして。相手に場所を探られちゃうよ』ゴショゴショ

しんのすけ「ほーい!」

フクスロー『それをやめろって言ってんだよ!』ゴショゴショ!

ブゥゥゥン

ブゥゥゥン

フクスロー「…………」

ブゥゥゥン

ブゥゥゥン

しんのすけ「…………」

マーマネ(???? 急に静かになった……)

ブゥゥゥン

ブゥゥゥン

プゥ~オ

マーマネ「……オナラ?」

フクスロー『……誰がやった?』

ブゥンッ!
ガプッ!

ロトム図鑑「でーっ! なんだなんだ!?」

???「クライツキマッシャー!!」

しんのすけ「おならしたのぶりぶりざえもんだったのかー」

ヌイコグマ(ボール)『やあねぇ、もう』

フクスロー『でもチャンスだ! ぶりぶりざえもんの悲鳴で相手の場所が分かる!』バッ

フクスロー『これでも喰らえっ!』

ドスドスドスドス!!

???「ぎゅぎゅん!?」

ロトム図鑑「いだだだだ! 誰だ私を攻撃してるのは!」

フクスロー『まだまだ!』

ザクザクザク!!
ドスドスドスドス!!

ロトム図鑑「やめろやめろ!」

???「ぎゅぎゅっ……!」

フクスロー『しんのすけ! とどめだ! Zワザ頼む!』

しんのすけ「ほいっ!」

バッ バッ ブリッ ブリッ パァァッ バァーン!

ピカッ! ゴウッ!!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

ブ ル ー ム シ ャ イ ン エ ク ス ト ラ !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

フクスロー『これで終わりだ!』

カザマがZパワーを周囲へ放出すると、次々と花が咲き乱れていく! そして日光がぬしポケモンのクワガノンとロトム図鑑に照射され、どんどん威力を増していく!

パァァァッ!!

マーマネ「まっ、眩しい!」

ドゴォォォン!!

クワガノン「ぎゅ、ぎゅーーーん!!」

ロトム図鑑「ブヒィィィィィ!!!」

ジュウウウ……

クワガノン「」ピクピクッ

しんのすけ「やったの?」

フクスロー『うん――』

プツン ウィィィン

フクスロー『あ、電気が戻った!』

しんのすけ「んー目がチカチカするぅ」

プシュー

マーレイン「マーくん!」ドタドタッ

マーマネ「マーさん!」ニコッ

しんのすけ「マーちゃん///」

マーレイン「ナイスキャプテンだよ! しんのすけくんを成長させ、実験も成功させた!」

マーレイン「もっとも……『ぬしポケモンこいこい マーク2』は、電力を使いすぎのようだ。デンヂムシの協力をあおぐとか、改善の余地ありだね」

マーマネ「あ……しんのすけ君……ぬしポケモンを倒した君に、デンキZをあげる……」

しんのすけは デンキZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

試 練 達 成 !

マーマネ「……みてて」

バッ バッ ブゥンブゥン ビリリッ!

マーマネ「…………///」カアッ

クルッ

マーマネ「停電だと平気だったけど……ああ……人に見られてると、うまく話せなくなっちゃう」

しんのすけ「マーちゃん恥ずかしがらなくてもいいのよぉ~ん」グネグネ

マーマネ「うぅ……///」

マーマネ「ありがと……おめでと……マーマネの試練、達成だよ」

マーレイン「試練達成おめでとう! マーマネもキャプテンおつかれ」

マーマネ「ぼくもドキドキ……」

しんのすけ「オラはムネムネ」

マーレイン「あぁ、いとこだけどマーマネをキャプテンに選んでよかった」

マーレイン「本来であれば、しまキングがキャプテンを任命する。だが、ウラウラ島は事情がやや特殊でね」

しんのすけ「ほうほう」

マーマネ「なんとかかんとか、キャプテンしてる。しんのすけ君、セキュリティのクイズも答えて、暗くて何も見えない中でも戦って、すごかった」

マーレイン(そういえば、セキュリティの最後のクイズ、マーくんには教えてなかったね。答えられたようだから良かったけど、念のため後で教えてあげないと)

マーレイン「なるほど……ではいいものを進呈しよう! ハガネZだ!」つハガネZ

しんのすけ「おおっ、いいの?」

マーレイン「ポケモンとともに強さを求め、島巡りで手に入れたZクリスタル。僕より、きみにふさわしいだろう! 遠慮せずに使ってほしい」

しんのすけ「ありがたく頂戴します」

ロトム図鑑「……ひどい目にあった」フラフラ

フクスロー『オナラなんかするからだよ。静かにって言ったのに』

フクスロー(変な気分だ――力が沸いてくるような感じ。前にもこんなことあった気がする……)

ロトム図鑑「……そう言えば、ひとつ言い忘れていた」

フクスロー『なに?』

ロトム図鑑「ライト機能があったの、忘れてた」カチッ ピカー

フクスロー「…………」ピキッ

ポンッ! ポンッ!

フクスロー&ヨワシ&ヌイコグマ『最初に言えこの豚ァァァァ!!』ドカドカッゲシゲシッ!!

ロトム図鑑「ブヒィィィィィィィィィ!!!」

しんのすけ「やれやれ」

マーレイン「さて、しんのすけくん。お使いを頼まれてくれるかな。ククイ君の忘れものだよ」つ はかせのふくめん

しんのすけ「これハカセの被ってる覆面? かっこいー!」

マーレイン「ククイ君、マリエ庭園に戻ると言っていたよね。お手数をかけるが、よろしく」

しんのすけ「お手数かけられましたー!」

マーマネ「今度は、勝負……」

ウラウラ島 マリエ庭園

しんのすけ「オーラーはしんのすーけ。おねいさんのーしもべー♪」

ザワザワ

しんのすけ「ほほー?」テクテク

したっぱE「おいおいおいククイさんよお!」

したっぱF「ポケモンリーグを造るって? なにトチ狂ってんだ!」

ククイ博士「4ターンだ!」ビシッ

したっぱE「はあ?」キョトン

ククイ博士「まとめてかかってくるといい! ボクもポケモン技の研究家!」ニイッ

ククイ博士「スピードスターや、やきつくすなどで、まとめて倒せるよう、バトルロイヤルでお相手しよう!」

したっぱE「マジかよ……」

したっぱF「や、やっちまうぞ……!」

ハカセ ガンバレー! チョーシノリスギ、スカルダン!

???「バトルロイヤル、いいよな! 一気に3匹もブッ倒せてよお」

ククイ博士「…………」

スタスタ

野次馬「グズマだ……」

したっぱE「ボスのおでましだ!」

グズマ「ブッ壊してもブッ壊しても、手を緩めなくて嫌われるグズマがここにいるぜ」

グズマ「やあ、皆の衆! スカル団ボスグズマと、ポケモン博士ククイのカード! よだれもののスペシャルマッチだろ」

グズマ「ククイさんよ、あんたとオレはお互いキャプテンになれなかった者同士、アローラ地方に残る古臭い風習――しまキングやキャプテンなんて、くだらない連中に変わる新しいものが欲しくなるよなあ?」

グズマ「だがよ、ククイさん。ポケモンリーグはいけないぜ。最強のトレーナーはもう決まっているんだからよ」

ククイ博士「ボクは『なれなかった』ではなく『ならなかった』んだ。夢のために、ね」

クルッ

ククイ博士「ハラさんに勝つため、どの技が強いか探り……やっとたどりついた答え――そのとき、ベストの技を選べるポケモンとトレーナーのコンビが繰りだす技が最強だと!」

ククイ博士「なら、『そのとき』を生みだす場、ポケモンリーグを造らねば、とね! グズマくん! キミも口だけでなく、自慢の技を見せてくれよ」

グズマ「言うじゃねぇか――」

――ワッハッハッハッ!

ククイ博士&グズマ「!?」

パーパーパラパーパッパーパーパーパー

しんのすけ(はかせのかめん装備)「アクションロイヤル仮面! さんじょー! とおっ!」

クルクルクル スタッ!

ククイ博士「し、しんのすけ……!」

ククイ博士(そういえば天文台にマスクを間違って置いていったんだっけな……)

しんのすけ「やいっ、スケスケおパンツ団のリーダー! オラの目が白いうちは、悪さなんてさせないゾ!」ビシッ

ククイ博士「目が黒いうちに、だろ。それにそのマスク、勝手に被っちゃダメじゃないか」ズポッ

しんのすけ「お?」

グズマ「あぁ? ククイさんよ、とうとう子守まで始めたのか? ハラの孫じゃなさそうだが」

ククイ博士「いや、この子は野原しんのすけ。最近アローラに来たばかりでね。発見、体験、大冒険を楽しんでいるところだよ」

しんのすけ「主にアローラのきれいなおねいさん探しです」

グズマ「……Zリングか。それに、そんなガキが島巡りかよ?」

ククイ博士「カプ・コケコに認められて、特例でね。だけど、しんのすけが一緒に旅しているカザマたちも、さぞや強力な技を使うだろう。だからグズマくん、キミが最強なら、戦えばいい!」

グズマ「技マニアが……あおってくれる」

しんのすけ「うちわ持ってないよー」

グズマ「そっちのあおるじゃねぇよ!」

グズマ「おいクソボーズ、島巡りなんかしてなんになるんだよ?」

しんのすけ「おねいさんにモテモテになるためです!」キッパリ

グズマ「あぁ? なにもねえよ、くだらねえよ」

しんのすけ「見るからにワルくてモテなさそうな、くさやのおじさんに言われてもなぁ」

グズマ「くさやじゃねぇ! グズマだ!」

グズマ「まずはククイさん、あんたを壊す前に、あんたが大事にしているものを壊す!」

しんのすけ「そんなこと、させないもん!」バッ

ククイ博士「しんのすけ……」

しんのすけ「ハカセの貞操は、オラが守る!」

ククイ博士「い、意味知ってて言ってるのかな、しんのすけ……」

しんのすけ「深くは知らない!」

グズマ「ハッ、ぶっ壊してやるよ! 破壊という言葉が人の形をしているのが、このオレさま――グズマだぜえ!」

スカル団ボスの グズマが
勝負を しかけてきた!

グズマ「オラァ行けっ! グソクムシャ!」ヒョイッ

グソクムシャ「ズモォォォッ!!」ポンッ!

しんのすけ「ネネちゃん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ヌイコグマ『行くわよ、しんt……』ポンッ!

グズマ「であいがしらだ!」

グソクムシャ「ズモォォォッ!!」ドスドスドス!

ドカッ!

ヌイコグマ『きゃっ! いきなりなにすんのよ! まだセリフ終わってないじゃない!』

しんのすけ「そーだそーだ! ひきょーだぞ!」

ククイ博士「しんのすけ! であいがしらは出した瞬間のみだが、必ず先制できる技だ! グソクムシャの得意技だよ!」

グズマ「そういうこった! どんどんぶっ壊しに行くぜ! シェルブレードだ!」

グソクムシャ「オオオオッ」ブンッ!

ガシッ!

ヌイコグマ『ぬくく……』プルプル

グソクムシャ「オオオオ……!」グググッ

しんのすけ「ネネちゃんガンバレーっ!」

グズマ「そのまま押し切っちまいな!」

ヌイコグマ『そうやすやすと攻撃されてたまるもんですか……!』ズズズ

野次馬「おおっ! あのヌイコグマ、見た目以上の怪力だ! グソクムシャを押している!」

ヌイコグマ『おりゃあああ!』ドンッ!

グソクムシャ「ズモォォ……!?」ズズズ

ヌイコグマ『今度はこっちの番よ! ネネ・パーンッ……』

グソクムシャ「ズモォォッ!」ブンッ

ドンッ!

ネネが攻撃を仕掛けようとした瞬間、素早くグソクムシャが隙を突いた。

ヌイコグマ『え――!?』

しんのすけ「おわっ!?」

グズマ「不意打ち、成功だぜ」ニヤッ

ドサッ ゴロゴロ

ヌイコグマ『い、いたい……』

ククイ博士(グズマくん、相変わらずだね。相手に攻撃させる隙を与えず、一気に攻め込んで制圧する戦法。それも以前より磨きが掛かっている)

ククイ博士(さて、しんのすけ……君はどう出るつもりだい?)

しんのすけ「ネネちゃん、平気?」

ヌイコグマ『……しんちゃん、ちょっとタイム取っていい?』フラッ

しんのすけ「くさやのおじさん! ちょっとターイム!」

グズマ「あぁ?」キョトン

ヌイコグマ「…………」バッ!

ククイ博士「ピッピ人形?」

グズマ(あんなん持たせて、何するつもりだ?)

ヌイコグマ『……ふんっ!』

ドッ!

ドッ!

ドッ!

ヌイコグマ『ムカつくぅ!! さっきっから卑怯な手ばっかり使いやがってぇ~っ! フンッ! フンッ!』ドッ!  ドッ!

グズマ「……いい性格してんじゃねぇか」

しんのすけ「いやぁ、それほどでも」

グズマ「オメェじゃねーよ!」

ヌイコグマ『あースッキリした。いいわよ、しんちゃん』スッキリ

しんのすけ「ほーい! それじゃ再開ねー!」

グズマ「それで何か変わるってのかよ? そろそろトドメ刺しちまいな! シェルブレード!」

グソクムシャ「オオオオッ」ブンッ!

ヌイコグマ「オラァッ!」ブンッ!

グソクムシャより先にネネが動き出し、グソクムシャの白い甲殻に向けて渾身の力を込めた拳を振り下ろした!

ズンッ!

グソクムシャ「グモッ!?!?」メキッ

グズマ「はぁ!?」

ククイ博士(今のはアームハンマーか!)

ヌイコグマ『これでトドメっ! ネネ・パーンッ……』グワッ

シュンッ!

ヌイコグマ『え――!?』スカッ

しんのすけ「ボールに戻っちゃった! なんで?」

グズマ「危機回避だよ。オレのグソクムシャは頭が良くてよぉ、傷付いて身の危険を感じると自分から戻ってきてくれるんだよ」パシッ

ヌイコグマ『なにが危機回避よ! 逃げただけじゃないの!』

しんのすけ「そーだそーだ!」

グズマ「あぁ? ひとりで何言ってやがる? さっきからそのヌイコグマに一つも命令してねぇし、変なガキだ」

グズマ「まぁいい、行きな! アリアドス!」ヒョイッ

アリアドス「シャーーッ!!」ポンッ

ヌイコグマ『ひいっ、気持ちワル~い。こっちも危機回避したい気分……』

しんのすけ「うまいこと言うね」

グズマ「アリアドス! そいつに糸をまとわりつかせてやれ!」

アリアドス「シャーッ!!」ブシャーッ

シュルルルッ!

ヌイコグマ『えっ? なにこれ? 動けない!』モゾモゾ

ギュウウウッ

ヌイコグマ『ううっ……どんどん締め付けて来るっ!』

しんのすけ「ネネちゃん痩せて抜け出すんだ!」

ヌイコグマ『うっさいわね! 無理言わないでよ!』

グズマ「叩き潰せ!」

アリアドス「シャッ!!」グイッ

アリアドスはそのまま勢いよく、ネネを締め付けている糸を空中に向けて勢いよく振り上げた!

ヌイコグマ『えっ? やっ……!』ブンッ

ズズンッ!

しんのすけ「ネネちゃん!」

ヌイコグマ「」ピクピク

グズマ「ハッ、ぶっ壊してやったぜ!」

ヌイコグマ『悔しい……いつか絶対仕返ししてやる……覚えてなさいよ!』

しんのすけ「ぬー……おのれ、さすがスケスケおパンツ団のボスのくさや!」

グズマ「スカル団のボスのグズマだ! そうか、テメーが下っ端とプルメリの言っていた例のじゃがいも小僧か!」

しんのすけ「お? オラもアローラでますます有名になっていきますなぁ」

ロトム図鑑「それにしてもスケスケおパンツ団のボスか。盗んだ下着の数も凄そうだぞ」

しんのすけ「まあリーダーですし」

グズマ「下着ドロじゃねぇよ!」

ククイ博士「で、しんのすけ。次はどうするつもりだい?」

しんのすけ「じゃあカザマくん、行きますか! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

フクスロー『じゃあってなんだよ、じゃあって』

フクスロー『でも、一番レベルの高いネネちゃんを、ほとんど攻撃させずに倒すなんて』

しんのすけ「不意打ちとかしてくるから気をつけたほうがいいよ」

フクスロー『わかってる。ネネちゃんのカタキは僕が取るよ』

グズマ「そいつが2匹目か。同じようにぶっ壊してやるよ!」

グズマ「さっきみたいに糸をまとわりつかせろ!」

しんのすけ「カザマくん、飛んで避けて!」

フクスロー『!』サッ

フクスロー(このままみだれづきと思わせて――)バサッ

アリアドス「シャッ!」ブンッ

ククイ博士「また不意打ちだ!」

フクスロー『そう来ると思ってたよ!』サッ

シュルシュルシュル
ガッ!

アリアドス「?!!」フラッ ゴロンッ

グズマ「不意打ちを躱してくさむすびで反撃だと? ずいぶん器用なことしやがる」

ククイ博士(だけど、どく・むしタイプのアリアドスにくさむすびはダメージとしては微々たるものだ。むしろ動きを止めることを優先しているように見えるね)

フクスロー『このままみだれづきだ!』バッ

ドスドスドスッ!

アリアドス「シャッ?!!」

グズマ「アリアドス、どくばりだ!」

しんのすけ「カザマくん、離れて!」

フクスロー『え――!』

アリアドス「シャーッ!」シュッ!

ドスッ!

フクスロー『うっ……!』ビクッ

しんのすけ「ああん、カザマくん!」

ロトム図鑑「あの様子だとまた毒になったようだな」

グズマ「そのままみだれひっかき!」

アリアドス「シャーッ!」ブンッ!

ザクザクザクッ!

フクスロー『くうっ、このまま負けるもんかっ!』バッ

身を翻したカザマは羽を折り畳みそのまま地面を蹴り、低空飛行でアリアドスへ突っ込む!

ギュンッ!
ドンッ!!

アリアドス「シャッ?!」

グズマ「おい! アリアドス!」

フクスロー『ハァハァ……どうだっ!』

アリアドス「シャ……」ガクッ

ククイ博士(今のはブレイブバードか! 見る限り習得したというより、身の危険を感じて無意識に使ったのか?)

フクスロー『よし……まず1匹だ!』

グズマ「チッ……すまねぇな、アリアドス」

グズマ「もう一度来な! グソクムシャ!」ヒョイッ

ポンッ!

グソクムシャ「ズモォォォッ!!」

フクスロー(ネネちゃんとの戦いで、一度ボールに戻った奴か……)

グズマ「ヤツは虫の息だ! であいがしらでぶっ壊しちまいな!」

グソクムシャ「ォォォッ!!」ドスドスドス!

フクスロー(ここまでか……)

しんのすけ「カザマくん……!」グスッ

フクスロー『しんのすけ……泣いているのか』

カザマは自らの身体が毒で蝕まれると同時に、薄れゆく意識の中で目元を抑えるしんのすけが視界に映った。

フクスロー『ごめん……僕はここまでだ』

しんのすけに詫びながら、迫り来るグソクムシャの攻撃を受け入れるように、カザマは静かに目を瞑る。

フクスロー『……』

本当に、これでいいのか? (自称)エースの自分がここで倒れていいのか?
島巡りを始めたとき、曲がりなりにもしんのすけと供に旅をして島巡りチャンピオンになろうと決めたじゃないか。ここで倒れて、マサオも倒れれば、しんのすけの未来は閉ざされるだろう。

フクスロー(いや、諦めたって何も始まらない!)

フクスロー(今の僕が、出来ることをしなくちゃ!)ググッ

意を決して、立ち上がった時だった!

カッ!

フクスロー『えっ?』ピカーッ

グズマ&グソクムシャ「!?」

ズズズズ!

フクスロー『これって……!』

しんのすけ「んー目にゴミ入ったぁ~って、おおっ! またカザマくんの身体が輝いてる!」

ククイ博士「これは――進化か! さっきのアリアドスとの戦いでちょうど進化する段階まで成長したのか!」

カザマの姿が進化の光に覆われ、どんどん姿が変わっていく。
翼はさらに大きく、そして深い緑色を帯びる。貴族然とした姿から、外套を被った狩人のものへ、進化していく!

ズズズズ!

『……!』ファサァッ

ククイ博士「しんのすけ、やったな! カザマはジュナイパーに進化したんだ!」

ジュナイパー(カザマ)『これは……!』

野次馬「おおっ!」

しんのすけ「いや~ん! オラの想いが届いてくれたのね~」

ジュナイパー『気色悪い言い回しするなよ……』

グズマ「はっ、進化したからなんだってんだ! 弱っているのに変わりねぇだろ! グソクムシャ、トドメ刺しちまえ!」

グソクムシャ「ォォォッ!!」ブンッ

しかし、グソクムシャの爪は空を切った。カザマが跳躍し、真上に飛び立つと矢羽根を弓に模した翼につがえて発射した!

グソクムシャ「グモッ!?」

グズマ「なにぃ?! 不意打ちだと!?」

ジュナイパー『これで終わりだ!』ググッ

カザマの手には黒いオーラを放つ矢が握られていた。それを真っ直ぐ飛ばすと、グソクムシャの地面に触れて、爆発を起こした!

ドガァァン!!

グソクムシャ「グモォォォッ!!」

グズマ「グソクムシャ!」

グソクムシャ「グ……モ……」ガクッ

しんのすけ「かっこい~! ハカセ、今の技なんていうの?」

ククイ博士「かげぬい、だね。ジュナイパーの得意技で、あたかも影を縫ったように相手を逃がさない技だよ」

しんのすけ「ほうほう、オラも是非覚えたいですな」

ククイ博士「どうしてだい?」

しんのすけ「だってきれいなおねいさんを逃したくないものですからー!」

ジュナイパー『お前はそういう発想しかできないのかよ!』スタッ

しんのすけ「でも、進化したって言うから期待したのになんか地味な見た目」

ジュナイパー『悪かったな、地味で!』

ヌイコグマ(ボール)『そう? ネネはかっこいいって思うけど』

ヨワシ(ボール)『うんっ! うらやましいなァ』

ロトム図鑑「相変わらずチープな進化だぜ。私もかみなりのいしで進化すれば無敵に……」

ジュナイパー『だから進化しないだろお前は! 同じツッコミを何度もさせるな!』

グズマ「グズマァ!! なにやってるんだああ!!」ガクガクッ

しんのすけ&ククイ博士「!」

グズマ「自慢のポケモンたちに、もっと破壊させてやれよお!!」

しんのすけ「ほうほう……」

グズマ「フゥーフゥー……しんのすけ、だったか」ギロリ

しんのすけ「なに? くさやのおじさん」

グズマ「壊しがいのあるヤツとして、胸に刻んでおくぞ! オラ行くぜ!」スタスタ

したっぱE「ボスによ、本気ださせるなよ!」ダッ

しんのすけ「お風呂入れよー!」フリフリ

ジュナイパー(……進化してなかったら危なかった。グズマにグソクムシャ……あなどれない人だ)

ザワザワ

野次馬「スカル団もおとなしくなるよな。なんたってあんなちっさい子供に負ければ」

野次馬「いやーしんのすけ君だったか。すごかりしトレーナーですよ!」

野次馬「まだ小さいのに、グズマに勝っちゃうなんてすごいわ! 島巡り応援してるね、しんのすけ君!」

しんのすけ「いやん、オラおねいさんのためならどんなことだって出来ちゃいますよ~」

ククイ博士「よしっ、しんのすけのポケモンは元気にしといたよ!」

ククイ博士「さっきはいい技だったぜ! 魂が震えたよ!」

しんのすけ「まあねー」

ククイ博士「そのご褒美ってわけじゃないけど、ジュナイパーにのみ使えるZクリスタルをあげるよ!」つジュナイパーZ

しんのすけ「いいの? やったやったー!」ピョンピョン

ククイ博士「Zクリスタルの中には、特定のポケモンにでしか力を発揮しないモノがあるんだ。そして、そのZクリスタルを使えば、カザマは特別なZワザも使えるだろう!」

しんのすけ「他にもこーゆーのあるの?」

ククイ博士「ああ、そのジュナイパーZもそうだし、後はハウのニャビーの最終進化であるガオガエン、アシマリの最終進化のアシレーヌ、そしてピカチュウとライチュウのZクリスタルが今まで発見されているんだ!」

ロトム図鑑「私のZクリスタルはないのか?」

ククイ博士「残念ながら、まだ見つかってないんだ」

しんのすけ「日頃の行いが悪いから……」

ロトム図鑑「なんだとー! 私ほど公明正大で清廉潔白なポケモンもそうそういないだろう!」

ククイ博士「ははは……。でも、ZクリスタルもZワザもまだまだ分からない部分は多いからね。ひょっとすれば、ロトム専用のZクリスタルが見つかるかもしれないね」

しんのすけ「じゃあ、アクションビームとかカンタムパンチとか使えるZクリスタルとか出てくるかな?」

ククイ博士「それがどんなものなのか分からないけど……そういう力を持ったZクリスタルがあって、トレーナーの想いがポケモンに届けば、君の言う技は実現できるかもね。だからZワザって奥深いんだ!」

しんのすけ「よーし! 島巡りが終わったら、今度はそれを探してみよーっと!」

ククイ博士「ところで、リーリエはどうしてるんだっけ?」

しんのすけ「さぁ? また道に迷ってるんじゃない?」

リーリエ「ここにいます」テクテク

アセロラ「アセロラもいっしょ!」

ククイ博士「ハウは……まだマラサダショップかな」

リーリエ「博士もしんちゃんも、スカル団とやりあうなんて……怖い人たちだと聞きますから、わたし……心配になります……」

アセロラ「そうそう! アセロラも結構ハラハラして見てたんだから」

ククイ博士「そうかい? 技をぶつけあえば、相手がどんなトレーナーでもすぐにわかりあえるけどね!」

しんのすけ「オラとしてはスケスケおパンツ団より、リーリエちゃんがまた道に迷ったりブティックに寄り道しないかどうかが心配だぞ」

リーリエ「大きなお世話です……!」

ククイ博士「さて、そろそろハウを迎えに行かなきゃね。しんのすけもこの調子で試練をこなし、ポケモンを鍛えてくれよ!」テクテク

しんのすけ「ほーい!」

今日はここまで。
次回は明日の夜予定。

じゃ、そゆことで~

【おまけ】

夕陽に照らされた荒野。
風が吹く音と供に、少女の泣き叫ぶ声が響いてくる。

ミミ子「助けて! アクション仮面!」

アクション仮面「ドラピオン教授! 今日こそ年貢の納め時だ!」

ドラピオン教授「ヒャーッハッハッハッ! 貴様に我が忠実な眷属であるこのドラピオンが倒せるかな?」

ドラピオン教授「行け、ドラピオン! だましうちだ!」

アクション仮面「なにっ!?」

ドラピオン「ドラッ!」フッ

ドラピオンの姿が消えたかと思うと、紫色のハサミをルカリオに振り下ろした!

ルカリオ「グアッ?!」ドゴッ!

アクション仮面「馬鹿な、ドラピオンはレベルでもわざマシンでも、だましうちは覚えないはずだ!」

ドラピオン教授「だましうちは、タマゴ技で覚えるのだ! このドラピオンは、私が厳選に厳選を重ね、スコルピから育てた自慢のポケモンなのだ!」

アクション仮面「ぬう……悪役のくせに育成をばっちりこなすとは! 敬意を表する!」

アクション仮面「だが、私とルカリオの絆はそれ以上に強い! 行くぞ、ルカリオ!」

ルカリオ「グルゥゥゥァ!!」

アクション仮面「ルカリオ! メガシンカだ!!」カッ!!

ルカリオのルカリオナイトと アクション仮面の メガベルトが 反応した!

キィィィィン! ドゴォォォォッ!!

メガルカリオ「グォオオオオッ!!」

ドラピオン教授「なにっ?! ルカリオがさらなる進化だと!?」

アクション仮面「これが進化を超えた進化――メガシンカだ!」

ドラピオン教授「メガシンカだと?」

アクション仮面「私は悪を倒すため、ルカリオと供に世界各地を渡り、修行を続けた。その果てにこのチカラを得た!」

アクション仮面「そして、メガシンカを会得した私は今週から、アクション仮面LMSに改名する! 」

ドラピオン教授「なにがアクション仮面LMSだ! そんなくだらん肩書きはジャージのサイズだけにしておけ!」

アクション仮面LMS「行くぞメガルカリオ! ドラピオンにインファイトだ!」

メガルカリオ「グルゥゥア!!」ダッ!

メガルカリオは疾風怒濤の勢いでドラピオンに急接近すると、拳のラッシュをドラピオンの身体に次々と打ち込んだ!

メガルカリオ「オオオオオッ!!」ドドドドドドド!!!

ドラピオン「ドラッ!! ドラピッ!?」

ドラピオン教授「なにい、なんだこのダメージはっ!」

アクション仮面LMS「――ルカリオは、あくタイプの攻撃を喰らうとこうげきを上げるせいぎのこころを持っている」

アクション仮面LMS「そしてメガルカリオは、自分のタイプと同じタイプの技のダメージを2倍にするてきおうりょくに特性が変化するのだ!」

ドラピオン教授「バ、バカなっ!」

アクション仮面LMS「行くぞ! メガルカリオ!」

メガルカリオ「ガァッ!!」

アクション仮面LMSとメガルカリオは同時に飛び上がると、ドラピオン教授とドラピオンに向けて、それぞれ両手の肘を向ける!

アクション仮面LMS「メガアクションビーム!!」

メガルカリオ「ルァァァッ!!(はどうだん!!)」

ビビビビビ!!
ゴウッ!!

アクション仮面LMSの両腕から虹色のビームが発射され、メガルカリオの両手から、はどうだんが放たれた!
ビームとはどうだんが合わさり、ドラピオン教授とドラピオンに直撃すると、爆風を巻き起こした!

ドラピオン「ドラアアアア!!」

ドラピオン教授「ぐわーーっ! 厳選しても絆の力には勝てなかったか……地獄で待ってるぞ! アクション仮面LMS!!」

ドゴォォォン!!

ミミ子「ありがとう! アクション仮面LMS! メガルカリオ!」

アクション仮面LMS「なあに、毎週のことだ! そして、メガルカリオと力を合わせれば、どうということはない!」

メガルカリオ「ガウッ!!」

ミミ子「それではテレビのみなさんもご一緒に!」

アクション仮面LMS「ワッハッハッハ!!」

ミミ子「ワッハッハッハ!!」

メガルカリオ「グルゥワッハッハッハッ!!」

……

ロトム図鑑「……」<ワッハッハッハッ

しんのすけ「ワッハッハッ!! 正義は勝つ!」

ハウ「その人がカスカベ地方のチャンピオンなんだー」

しんのすけ「そ、オラのそんけーしてるトレーナーで、一緒に戦ったこともあるんだよ」

ハウ「へぇー、それにメガシンカかー……もしおれも出来るようになったら、もっと勝負が楽しくなるかもねー!」

マリエシティ街道

アセロラ「でもしんちゃん、マーマネの試練達成ってすごい! 次の試練は11番道路を越えて、カプの村に行くんだよ!!」

しんのすけ「オラ、その前にハラが減りましたぞ」

リーリエ(今のはハラさんの真似とお腹が空いた事をかけたのでしょうか?)

アセロラ「じゃあ3人で家まで行こうよ! みんなで晩ご飯作ろう!」

リーリエ「お料理、作れるのですか?」

アセロラ「任せて! これでもしんちゃんくらいの年の子供たちの世話をしてるんだから!」ムフー

リーリエ「すごいですね……子供の世話だけでなく、お料理も出来るなんて……」

しんのすけ「オラも料理できるもーん!」

リーリエ「カップラーメンっていうオチではありませんよね?」

しんのすけ「違うもん! レトルトカレーだもん!」

アセロラ「同じでしょ!」

アセロラ「でも、その前に買い出ししなきゃ! 二人とも付き合ってよ!」

リーリエ「はい!」

しんのすけ「えー? オラ疲れちゃった」

アセロラ「付き合ってくれたら、1個だけお菓子買ってあげてもいいかなー?」

しんのすけ「ホント? 約束だよ?!」キラキラッ

リーリエ「……クスッ」

マリエシティ ポケモンセンター

アセロラ「えーっとこれ買ってこれもー……」

しんのすけ「これも買ってーこれもー」ドサドサ

アセロラ「こぉら、勝手にお菓子入れちゃダメだよ!」

???「……また増えたのかい」

しんのすけ「お?」

アセロラ「あー! クチナシおじさん!」

クチナシ「……ずいぶん騒がしそうなヤツだね」

アセロラ「違うよー。この子はしんちゃんで、いま島巡りしてるの」

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ5歳! 好きな女性のタイプはシロナのようなおねいさん」

クチナシ「……島巡り? 5歳じゃ出来ねぇんじゃないのかい?」

アセロラ「この子はカプ・コケコから直接かがやく石をもらったんだって! だから、特別に5歳から島巡りしてるの」

クチナシ「……そうかい」ジロリ

しんのすけ「お、おじさん……そんな目で見られたら、オラ照れちゃう///」モジモジ

クチナシ「……まぁ、カプに認められたんなら何も言うことねえけどよ」

アセロラ「しんちゃんすごいんだよ! マーマネの試練も達成して、さっきはスカル団と戦ってフクスローをジュナイパーに進化させたんだよ!」

クチナシ「スカル団……ね。坊主、あんまり騒ぎを起こすんじゃないよ」

スタスタ

しんのすけ「アセロラちゃん、今の幸薄そうなおじさん誰?」

アセロラ「クチナシおじさんだよ。ああ見えてあの人警察官で、この島のしまキングなんだから!」

しんのすけ「あ、そう……」ズーン

アセロラ「……? どうしたの?」

しんのすけ(オラがっかり、こんなおじさんじゃなくてライチおねいさんのようなピチピチのしまクイーンがよかった……)

アセロラ「そういえばリーリエちゃんどこ行ったんだろ?」キョロキョロ

アセロラ「アセロラちゃん、お口あんぐりしちゃったよ。リーリエちゃんポケモンセンターの中なのに迷子になっちゃうなんて」

リーリエ「恥ずかしいです……」

しんのすけ「まったく、世話を焼かせますなぁ。オラやアセロラちゃんに頼ってばかりですと、将来ロクなオトナになりませんぞ! 方向音痴くらい治しなさい!」ビシッ

リーリエ「うぅ……」

アセロラ「まぁまぁ。ともかく、エーテルハウスに行ってしんちゃんも試練を受けちゃおうよ」

しんのすけ「アセロラちゃんの試練ってなにするの?」

アセロラ「ナイショだよー。まぁこの時間帯にやるのがすっごくピッタリかも」クスクス

しんのすけ「わかった! 合コンして王様ゲームするのが試練の内容だな!」

アセロラ「全然違うよ! しかも今時王様ゲームって……」

リーリエ「あの、アセロラさん。前の道なんですが……」

三人の目の前には、凹凸の激しいゴツゴツとした岩の道が広がっていた。

アセロラ「あー、ウラウラ島ではこういう道が多いの。だからね……」

ハプウ「おーい! しんのすけ! リーリエ!」フリフリ

バンバドロ「ムヒヒウン!」

※地名入れるの忘れてました
12番道路

アセロラ「アセロラちゃん、お口あんぐりしちゃったよ。リーリエちゃんポケモンセンターの中なのに迷子になっちゃうなんて」

リーリエ「恥ずかしいです……」

しんのすけ「まったく、世話を焼かせますなぁ。オラやアセロラちゃんに頼ってばかりですと、将来ロクなオトナになりませんぞ! 方向音痴くらい治しなさい!」ビシッ

リーリエ「うぅ……」

アセロラ「まぁまぁ。ともかく、エーテルハウスに行ってしんちゃんも試練を受けちゃおうよ」

しんのすけ「アセロラちゃんの試練ってなにするの?」

アセロラ「ナイショだよー。まぁこの時間帯にやるのがすっごくピッタリかも」クスクス

しんのすけ「わかった! 合コンして王様ゲームするのが試練の内容だな!」

アセロラ「全然違うよ! しかも今時王様ゲームって……」

リーリエ「あの、アセロラさん。前の道なんですが……」

三人の目の前には、凹凸の激しいゴツゴツとした岩の道が広がっていた。

アセロラ「あー、ウラウラ島ではこういう道が多いの。だからね……」

ハプウ「おーい! しんのすけ! リーリエ!」フリフリ

バンバドロ「ムヒヒウン!」

しんのすけ「おーハプウちゃん」

リーリエ「こんばんは、ハプウさん」ペコリ

アセロラ「ハプウちゃん、どうしたの?」

ハプウ「いやなに、しんのすけたちがここに来ているのを見てな。きっとこの道を通るのに困るだろうからついて来たのじゃ。そういえばリーリエは遺跡に来る時に通ったの」

リーリエ「はい、また乗せてくださるのですか?」

ハプウ「もちろんじゃ。それにしんのすけにはアーカラで世話になったからの。ウラウラを巡るうえで、必要不可欠なバンバドロのライドギアを登録させようと思ってな」

アセロラ「あれ? しんちゃんどこ行ったんだろ?」キョロキョロ

リーリエ「……まさか」

ヘイヘイオネイサン! オラトコイノショウガイトイウデコボコミチヲイッショニノリコエテイキマセンカー?>

ハプウ「なんと――バンバドロでもなければ通れん道を普通に行きおった……」

リーリエ「またですか……」ハァ

ほしぐもちゃん「ピュイ!」

アセロラ「しかもさりげなく買い物袋置いてってるし」

ハプウ「ま、元気なのはいいことじゃ。ほれ、二人ともバンバドロに乗っていけ。向こう側まで送り届けてやろうぞ」

カプの村付近 モーテル前

しんのすけ「あれー? リーリエちゃんたちどこ行っちゃったんだろ?」

ロトム図鑑「またあいつは道に迷ったのか。手間のかかる奴だ」

しんのすけ「オラがしっかり見守ってあげナイト。夜だけに」

ロトム図鑑「月が綺麗だな……」

しんのすけ「こーゆー夜はお月見チョコビがいいんだよね」

ハウ「あー! しんのすけだー!」

しんのすけ「今度はハウくんか。今日はたくさんの出会いがありますなぁ」

ハウ「マーマネから聞いたよー! ぬしを呼びだすマシンの、動作テストに付き合ったんでしょー? おれもお手伝いしてさー、なんとか試練こなせたよ!」

しんのすけ「ま、まーね」

ハウ「うー、少しは強くなったかなー? しんのすけーせっかくだし勝負しよーよー! アーカラのバトルロイヤルの時からずっと戦ってないしー」

しんのすけ「じゃあ付き合ってやりますか」

ハウ「わーい! しんのすけがどんなポケモン捕まえたのか、楽しみー!」

ポケモントレーナーの ハウが
勝負を しかけてきた!

ハウ「行くよー! イーブイー!」ヒョイッ

イーブイ「ブイブイ!!」ポンッ!

しんのすけ「ネネちゃんレッツラゴー!」ヒョイッ!

ヌイコグマ『行くわよ!』ポンッ!

ハウ「わー! 新しいポケモン捕まえてたんだねー!」

しんのすけ「捕まえたの結構前だけどね」

ハウ「よーし、お手並み拝見だよー! イーブイ、スピードスター!」

イーブイ「ブイブイ!」キラキラッ

ヌイコグマ『きゃっ!』ドンドンッ! 

ヌイコグマ『この!』ダッ!

ネネは走り出すと、イーブイにアームハンマーを繰り出した!

ヌイコグマ『エイッ!』ブンッ!

イーブイ「ブイッ!?」ドゴッ!

ハウ「おおースゴいパワー! ならこっちも噛みついちゃえ!」

イーブイ「ブイブイッ!」ガプッ!

ヌイコグマ『いったああい!!』

しんのすけ「おいしい?」

イーブイ「ブイッ!」q

ヌイコグマ『ちょっと! 2人ともどーゆー意味よ!』

ハウ「怯んだスキにーとっしんだよー!」

イーブイ「イーッブイッ!」ダッ!

イーブイがネネに向かって走り出した時だった。急にネネは膝を崩した体勢になり、涙目でイーブイに訴え始めた!

ヌイコグマ『ううっ……! どうしてあなたってすぐ手をあげるの? 』フルフル

イーブイ「ブ、ブイッ?」ビクッ!

ハウ「どうしたのー? イーブイ?」

ジュナイパー(ボール)『まさかこれって……』

ヌイコグマ『せっかくあなたのために洗濯して晩御飯を作っても、暴力を振るって。いつもあなたが家をメチャクチャにする!』ウルウル

イーブイ「ブイッ! ブイブイブイッ!」

ヨワシ(ボール)『リアルおままごと……』

ロトム図鑑「しかも向こうもノリノリだな」

ハウ「え? えー??」キョトン

ヌイコグマ『たまには家族サービスもしてよ! あたしのことも考えてよ! なんとか言いなさいよ!』ガシッ

イーブイ「ブ、ブイッ?!」

ヌイコグマ『おりゃあああ!!』グルングルン!

イーブイ「ブイッ! ブイーッ!」

ジュナイパー(ボール)『リアルおままごとから自然にぶんまわす攻撃へ移ったな……』

しんのすけ「恐るべしリアルおままごと」

ヌイコグマ『どりゃあ!!』ブンッ!

イーブイ「ブイーッ!!」

ぶん回された後に投げ飛ばされたイーブイは、そのまま空中を飛んで地面を落下して転がると、目を回して動かなくなった。

イーブイ「ブ、ブイッ……」グルングルングルン

ハウ「うわー、力持ちなんだね、そのヌイコグマ!」

しんのすけ「ネネちゃん、だゾ」

ハウ「よーし、そっちがパワーならこっちはスピードで勝負だ! 行くよーライチュウ!」ヒョイッ

ライチュウ(アローラ)「ライラーイッ!!」ポンッ

しんのすけ「あれ? なんかオラの知ってるライチュウと違う」

ロトム図鑑「あのライチュウはアローラ特有の姿をしたライチュウだ。エスパータイプが加わり、サイコエネルギーで浮かんだサーフテールに普段乗っている」

しんのすけ「ふーん。なんか肌も黒いね、日焼けした?」

ハウ「パンケーキでも食べたんでしょー? さー行くよー!」

ハウ「ライチュウ! スパーク!」

ライチュウ「ライッ!」ギュン!

サーフボード型の尻尾に乗ったライチュウは急発進すると、電気を纏いながらネネに突進する!

ライチュウ「ラーイッ!」ドンッ!

ヌイコグマ『きゃあっ! なにすんのよ! 危険運転反対!』

ハウ「続いてサイコキネシスー!」

ライチュウ「ライッ!」ギンッ!

ライチュウの青い目が輝くと、ネネに怪しい波動が広がる!

ヌイコグマ『う、ううっ!』ビビビ

ジュナイパー(ボール)『マズイぞ……ネネちゃんはかくとうタイプだから効果が抜群だ!』

ヌイコグマ『うううっ!』ガクガク

ライチュウ「ライライ!」

ライチュウの念力でネネは身体を震わせて悶え苦しみながら、じっと堪える。
しかし、その我慢も限界を迎えようとしていた!

ヌイコグマ『うがあああっ!』バチッ!

ライチュウ「ライッ!?」

ハウ「サイコキネシスを自力で解いた?!」

しんのすけ「さすがネネちゃん」

サイコキネシスを力ずくで解いたネネは、怒りの形相でライチュウに向かって走り出すと、拳を振り上げた!

ヌイコグマ『おりゃあッ!!』ブンッ!

ライチュウ「ライッ!」サッ

しんのすけ「ああん外した!」

ハウ「間一髪だねー」

ヌイコグマ『このっ!』ブンブンッ!

ライチュウ「ライライッ!」サッサッ

ネネのがまんで溜まったエネルギーを込めた攻撃を、ライチュウは軽い身のこなしで次々と躱していく。
ついには、ネネの攻撃が届かないところまで距離をとった。

ライチュウ「ライラーイッ!」ギュンッ!

ヌイコグマ『ああもう! ちょこまかちょこまかと……!』ゼェゼェ

ロトム図鑑「ふん、ノロマめ」

ジュナイパー(ボール)『敏捷力は圧倒的に向こうが上だ!』

しんのすけ「あは~♪」

ジュナイパー(ボール)『それは微笑(びしょう)! 僕が言ってるのは敏捷(びんしょう)!』

ハウ「ライチュウ! 10まんボルト!」

ライチュウ「ラーイッ……」チチチチ

ライチュウ「ヂュウウウッ!!」ビリビリ!!

ライチュウの全身から発せられた電撃が、ネネへと降り注ぐ!

ヌイコグマ『あああっ!!』

しんのすけ「ネネちゃん!」

ヌイコグマ『マーマネさんの試練に続いてライチュウに電気でやられちゃうなんて……』ドサッ

ハウ「やりいー! これで残りのポケモンは同じだねー」

ジュナイパー(ボール)『動きの軽さに加えてエスパータイプか。ネネちゃんにとって相手が悪かったかもな……』

ハウ「さー! 次のポケモン出してよー! おれ、しんのすけの新しいポケモンもっと見てみたいー!」

しんのすけ「ほうほう、じゃあリクエストに応じまして……」スッ

しんのすけ「マサオくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ヨワシ(群)『オッケー! 任しときなぁ!!』ポンッ

ハウ「わー! 群れたヨワシー!? 」

しんのすけ「マサオくんだゾ」

ジュナイパー(ボール)『しんのすけ何やってるんだ! でんきタイプに対してみずタイプ出したらマーマネさんの試練と同じ事の繰り返しになるぞ!』

しんのすけ「いやー、ハウくんが見たいって言うから」

ジュナイパー(ボール)『あ、あのなあ……』

ハウ「うー、ちょっと予想外。でもー、でんきタイプだからこっちが有利だもんねー! ライチュウ、10まんボルト!」

ライチュウ「ラーイッヂュウウウッ!!」バチチチッ!

ヨワシ『うおっ! おおおおっ!?』ビリビリビリ!

ヨワシ『……はっ! こんなもの、さっきの試練と比べりゃマッサージみてえなもんだぜ! うりゃあっ!』ドッ!

10まんボルトを喰らいながら、なんとか群れを維持しつつ、マサオとその群れはライチュウに向かってみずでっぽうを発射した!

ハウ「ライチュウ、避けてー!」

ライチュウ「ライッ!」ギュンッ

ヨワシ『逃がすかよ!』

マサオは放っているみずでっぽうの形を一点に集中させた直線状のものから、広範囲に及ぶ扇状に変えた。
さしものライチュウもこれには避けきれず、みずでっぽうを受けてしまう!

バシャッ!

ライチュウ「ラ、ライッ!」フラッ

しんのすけ「いいぞーマサオくん!」

ヨワシ『褒めたって何も出ねえよ! このまま押し潰してやるぜ!』

みずでっぽうを受けてバランスを崩したライチュウにマサオは接近すると、身体を大きく一回転させた!
群れたマサオの巨大な尾ひれ(の形になったヨワシたち)がライチュウに迫る!

ズズンッ!!

ライチュウ「ライーッ!!」

大地が揺れて、ライチュウが地面にめり込む!

ライチュウ「ラーイッヂュウウウッ!!」ビリビリ!

しかし、ライチュウも負けじとめり込んだまま、10まんボルトをマサオに流し込む!

ヨワシ『ぐぁぁぁっ!』バチチチチッ!

ジュナイパー(ボール)『マズイ! ヨワシたちが離れつつあるぞ!』

ハウ「ふうっ! もう少しで群れはいなくなりそうだねー」

ヨワシ『このままヤツをチカラずくでねじ伏せてやるぜ!』

しんのすけ「ほうほう、押しの強いゴーリキー、略してゴリ押しですな」

ハウ「ライチュウ! マサオをかく乱しながらもう一度スパークだー!」

ライチュウ「ラーイッ!」ギュンッ!

ヨワシ『!』

ライチュウは全身に電気を纏いながら、空中を素早く舞ってマサオを惑わしていく。
マサオを纏うヨワシたちも、必死でライチュウの姿を目で追っていく。

ハウ「今だよー!」

ライチュウ「ライッ!」ドッ!

ヨワシ『しゃらくせえ!!』ブンッ

マサオの背後に回ったライチュウがスパークを出したと同時に、マサオも身体を勢いよく回転させてしなりをつけながら尾ひれを動かす!

ライチュウ「ライヂュュウッ!」バチチチッ!

マサオ『おりゃああああ!!』ブンッ!

ドッゴォォッ!!

ヨワシ(単)『うわーっ!』

ライチュウ「ライーッ!!」

ドサッ

ジュナイパー(ボール)『マサオくんを纏っていたヨワシの群れとライチュウが同時に吹っ飛んだ!』

ライチュウ「ら……ライ……」オメメグルグル

ハウ「わー、そのまま倒せると思ったのに!」

ヨワシ『はあ……はあ』

ハウ「んー……マサオの群れはいなくなったけどー、代わりにライチュウが倒れちゃったかー。群れたヨワシってやっぱりとんでもないねー!」

しんのすけ「まあね」

ハウ「でもーそっちのヨワシも群れがいなくなったから結果オーライだよねー!」スッ

ハウ「さぁ、出番だよー! ニャヒート!」ヒョイッ

ニャヒート「ニャー!」ポンッ!

ヨワシ『ひいい~っ、これって戻ったほうがいいよね』

ヌイコグマ(ボール)『戻んなくて平気よ! なんのためのみずタイプよ』

ジュナイパー(ボール)『そうだね。いくら群れがいなくなっても、君はみずタイプ。ほのおタイプのニャヒートに対して、優位に立てられるよ!』

しんのすけ「魚が猫に勝つ絵面ってなんとなくかっこいいかも」

ヨワシ『そ、そうかな? よーし! 来いっ!』

ニャヒート「ニャッ!」バッ!

ガプッ

ヨワシ『ひえええ助けてぇぇ~!』

ニャヒート「ニャ~」カプカプ

しんのすけ「早っ!」

ハウ「あははー食べちゃダメ、食べちゃダメだよーニャヒート」

ロトム図鑑「マサオ加えたニャヒート追いかけて、か」

ニャヒート「ニャッ」ペッ

ヨワシ『うう……』

ジュナイパー(ボール)『タイプ相性でどうなるかと思ったけど、さすがに無理か……。しょうがない、しんのすけ、僕を出すんだ!』

しんのすけ「ほーい! というわけでマサオくんチェンジね」シュンッ

しんのすけ「カザマくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ジュナイパー『最初に戦った時は負けたけど、今度は勝つぞ!』ポンッ

ハウ「ん……カザマ、ジュナイパーに進化したんだねー! おれのニャヒートより先に進化するなんてやるなー!」

ニャヒート「ニャー……」

ハウ「よーし、おれも負けてられないねー! ニャヒート、ひのこ!」

ニャヒート「ニャーーッ!!」ボッボッ!

ジュナイパー『新技の威力、見せてやる!』スッ!

カザマは片翼に影の矢羽根を3つ作り出すと、それを素早くつがえて放った! カザマのかげぬいが空を切り、ニャヒートのひのこを2つの矢羽根が打ち消し、最後の1つがニャヒートの影に突き刺さって爆発を起こす!

ドゴォォン!!

ニャヒート「ニャッ……!」

ハウ「ニャヒート! そのままほのおのきばだー!」

ニャヒート「シャーッ!」クワッ!

ジュナイパー『!』

爆風に煽られながらも、ニャヒートが大きな口を開けながら、炎をまとった牙をむき出しにカザマへ迫る!

ジュナイパー『おっと、そうはさせるか!』ブンッ!

ニャヒート「ニャアッ!!」ザクッ

しんのすけ「おーかっこいい! 今の居合抜き見たいのなに?」

ジュナイパー『リーフブレードさ! 一度コレやってみたかったんだ!』

ハウ「やっぱそう簡単に行かないかー! それならー!」

バッ バッ ボウッ ボウッ ゴウッ バァーン!


ピカッ! ゴウッ!!

ニャヒートは Zパワーを 身体に まとった!

ニャヒートが 解き放つ
全力の Zワザ!

ダ イ ナ ミ ッ ク フ ル フ レ イ ム !

ジュナイパー『Zワザか!』

ハウ「ゴーゴー! ニャヒート!」

ニャヒート「フシャアアアッ!!」ゴウウウッ!

ニャヒートは身を固めると、炎を纏い始めた!
そして、ニャヒートが巨大な火球そのものになると、カザマに向かって猛進してきた!

ジュナイパー『……!』

カザマは火球に飲み込まれると、そのまま火球は風船のように膨らんでいき、そのまま大爆発を起こした!

ドゴォォォッ!!

ジュナイパー『うわっ……ああっ!』

しんのすけ「おわーっ! カザマくんが焼き鳥になっちゃう!」

ロトム図鑑「焼き鳥といえばせせりが食べたくなってきたな」

しんのすけ「オラはつくねがいいなぁ」

ロトム図鑑「ふっ、まだまだお子様よのう」

ジュナイパー『お前ら僕の前でなんて会話してるんだ!』シュウウウ

しんのすけ「おおっ、生きてた!」

ハウ「おれとニャヒートのゼンリョクを受けても倒れないなんてー……」

ジュナイパー『結構……ギリギリ、だけどね』

ジュナイパー『しんのすけ! 僕たちもZワザだ! 博士からもらったZクリスタルを使ってみようよ!』

しんのすけ「おっけー!」

しんのすけ(あれっ? でもZワザのポーズ教わってねーや。ケツだけ星人にしちゃお!)

バッ バッ ブリブリブリブリ!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

ジュナイパー(なんなんだそのポーズ……)

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

シ ャ ド ー ア ロ ー ズ ス ト ラ イ ク !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

ジュナイパー『気を取り直して――行くぞッ!』バサッ

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

ジュナイパー『気を取り直して――行くぞッ!』バサッ

カザマは真上に飛翔すると、周囲に無数の矢羽根を扇形に並べた。そして矢羽根と供にニャヒートへ急降下する!
そしてニャヒートに直接攻撃したと同時に無数の矢羽根がニャヒートや周囲に突き刺さり、黒紫の爆発を引き起こした!

ドッゴォォォォン!!

ニャヒート「ニャアアアッ!!」

ドサッ ゴロゴロッ

ニャヒート「ニ……ニャア」

ハウ「……!」

ジュナイパー『――っふう! 結構危なかったな』

しんのすけ「イエーイ、オラたちの勝ちー!」

ハウ「うんー、いい勝負だったー! しんのすけの新しいポケモンもごきげんだねー」

ハウ「ポケモン勝負ってさー、勝ったり負けたりだからー、楽しまなきゃ損だよねー」

しんのすけ「そう? なんかさっきマサオくんとかカザマくん出した時のハウくん、なんか楽しむより焦ってたように見えてたけど」

ハウ「えー? そうかなー?」

しんのすけ「うん、なんだか……『まくれまくれ! あ゛ー負けたー』みたいな」

ハウ「うー……競馬じゃないんだからー」

ハウ「……なーなー、しんのすけってーカプ・コケコから石をもらったんだよねー」

しんのすけ「そうだよー。どうせならサインもくれたらよかったのに」

ハウ「でも、周りから石をもらった事とか、5歳で島巡りってすごいとか言われてー結構プレッシャーにならないー?」

しんのすけ「プレッシャー? 別に?」

ハウ「ホントー?」

しんのすけ「でもー、島巡りしてライチおねいさんとかビッケおねいさんにぃ、ルザミーネおねいさんに褒められたのは嬉しいですなぁ~あは~」

ハウ「……」

ハウ「おれ、しんのすけのそーゆー自分に正直で素直なところ、羨ましいなーって思うー」

しんのすけ「いやーそれほどでも。ハウくんも素直になれば?」

ハウ「うんー! 勝負してくれてありがとーしんのすけ! ポケモン、元気にしてあげるねー」

???「軽く見られていいなら、せいぜい騒がしくしてな……」

しんのすけ&ハウ「!」

グラジオ「……」

ハウ「わー! でたー!!」

しんのすけ「……誰だっけ?」

グラジオ「……」ジロッ

ハウ「スカル団の用心棒の人だよー!」

しんのすけ「あ、クジラくんかぁ!」

グラジオ「……クジラじゃない、グラジオだ」

グラジオ「ところで、スカル団がコスモッグというポケモンを探している……。オマエら、なにか知っているか?」

しんのすけ「オラ知っt……ムグッ」

ハウ「お、教えないよー!」

グラジオ「……フッ、コスモッグ自体は強くないポケモンだ。だが、あいつはとんでもないポケモンを呼びよせかねない……。なにかあれば、アローラに災厄が訪れるぞ……!」

ハウ「災厄って、ひどいことー? もしかして……」ゾォォッ

しんのすけ「…………」

~しんのすけの妄想~

おとなのおねえさん「ぎゃおー食べちゃうぞー!」グワー
バトルガール「たかいたかいしてやるー!」グイッ
ビキニのおねえさん「ふみつけてあげる!」フミッフミッ

~妄想終了~

しんのすけ「うひゃーたまりませんなぁ///」

グラジオ「お前はナニ考えてるんだ……!」

ハウ「じゃあ、どうすればいいのー?」

グラジオ「……コスモッグを知っているなら、守ってやれ! まがりなりにもスカル団の用心棒をしているが、これだけはアドバイスしてやる」

グラジオ「コ ス モ ッ グ だ け は 守 れ ッ ! !」ギンッ

しんのすけ&ハウ「……」

スタスタ

ハウ「どういうことー? それに、どこに行くのー!?」

グラジオ「……それにしてもスカル団、コスモッグの存在をどこで知ったというのだ?」ブツブツ

ハウ「行っちゃったー……」

ハウ「とにかく、リーリエとコスモッグを守ればいいんだよねー!! よーし! 次の試練もこなして、もっともっと強くなるー!」ボッ

しんのすけ「うーん、オラはそろそろ晩ご飯を食べたい気分」グゥ

カプの村

ハウ「しんのすけー」

しんのすけ「お?」

ハウ「おれさー島巡りをこなして、カプ・コケコに認められ、しまキングになるんだー!勝ち負けを競いつつも、楽しいポケモン勝負を広めたいしさ」

しんのすけ「ハウくんならしまキングになれるよ」

ハウ「ほんとー?」

しんのすけ「タブンネ」

ハウ「」ズルッ

ハウ「多分かよー。でも、ありがとーしんのすけ。いっしょにチャンピオン、めざそーね!!」

しんのすけ「おねいさんにモテモテになるためやってやりますか。で、オラたち、どこに向かってるんだっけ?」

ハウ「エーテルハウスでしょー? しんのすけもアセロラの試練受けるんじゃないのー?」

しんのすけ「おおっ、こってり忘れてた! あれ? ハウくんもアセロラちゃんとお尻合いなの?」

ハウ「うんー場所を教えてもらったのー」

ハウ「ねーほら、あれ! あれがラナキラマウンテンの入口なんだよー」ユビサシ

しんのすけ「なんかエレベーターみたいなのがあるね」

ハウ「博士が言ってたんだけど、あれでちょっと登ったあと、雪の中を歩いててっぺんまで行くらしいよー」

ハウ「そういえば、ラナキラマウンテンのてっぺんにポケモンリーグができるらしいねー。遠い地方にあるポケモンリーグにはー、四天王と呼ばれるめっちゃ強いトレーナーが4人いるんだってー!」

しんのすけ「オラ知ってる! カスカベ地方にも四天王がいるもん」

ハウ「四天王としまキングって、どっちが強いのかなー? なんかワクワクするよねー!」

しんのすけ「そりゃカスカベの四天王が一番でしょ! アクション仮面なんてチャンピオンだもん」

ハウ「へぇー、四天王なら本気のじーちゃんと戦わせてみたいなー」

しんのすけ「うんうん、きっといい勝負を繰り広げるでしょうな」

ハウ「カスカベ地方も、島巡りできるかなー? 行ってみたいなー」

しんのすけ「ハウくんもカスカベ地方においでよ。なんもないけど楽しいところだから」

ハウ「あははーなんか矛盾してるよそれー!」

カプの村 エーテルハウス

ハウ「おー! しんのすけ、エーテルハウスだねー!」

しんのすけ「ここがあの女のハウスね!」

ハウ「さ、入ろ入ろー! アローラ!」プシュー

しんのすけ「おじゃましますとらいくはばったーあうと」

子供たち「!」

しんのすけ「あれ? アセロラちゃんいないの?」

男の子「知らないヤツだ!」

女の子「ポケモンしょうぶね!」

ハウ「えー? えー!?」

子供たち「アセロラねーちゃんの留守を守るー!!」

ヤングース「きゅう!」ガブッ

ハウ「うわー! なんか噛まれたー!」ジタバタ

女の子「まいったかー!」

しんのすけ「正義は勝つのだ! ワッハッハッハッ!」

男の子「ワッハッハッハッ……あれ?」

ハウ「しんのすけはこっちの味方でしょー?」

プシュー

アセロラ「ただいま! おー! もう仲良くなってる! しんちゃんとハウくん一緒に来たんだね!」

ハウ「痛いほど仲いいのかー」ダラー

しんのすけ「頭から血ィ出てるよ。あれ? リーリエちゃんは?」

アセロラ「ハプウちゃんと一緒! そのうち来るんだって。その間に試練を終わらせてみんなでご飯作ろうよ!」

ハウ「おーいいねー! みんなでご飯食べれば楽しいもんねー」

しんのすけ「ハウくんは現在進行形で食べられてるけどね」

ナニヲスルノデス、ヤメテクダサイッ!>

アセロラ「なんだろう? 外に誰かいるみたい」

しんのすけ「お祭りかな? オラ見てくるー」ダッ

プシュー

したっぱB「だってよ……! メレメレの時もおまえのバッグ動いたじゃないッスカ! なに入ってるか気になるじゃないスカ!」

しんのすけ(お、リーリエちゃんとスケスケおパンツ団だ! よーし)スーッ

リーリエ「触らないでください!」

しんのすけ「……」フリフリ

リーリエ(しんちゃん……?)

しんのすけ「……」シーッ

リーリエ「……」コクコク

したっぱB「珍しいポケモンなら、奪ってお小遣い稼ぎしたいっスカ。珍しくないポケモンでも、ちょいお小遣い稼ぎしたいのがスカル団の心理じゃないッスカ」

リーリエ「そ、そんなの勝手です!」

しんのすけは気配もなくしたっぱの真後ろに立つとしゃがんで両手を合わせ、人差し指と中指を立てた。そして鈍感なしたっぱのお尻に両手を狙い澄ますと……。

したっぱB「お前の理屈なんて知ったことじゃない――」

しんのすけ「アクションカンチョービーム!!」

ズ ボ ッ !

したっぱB「スッカァァァァァァァ!!」

しんのすけ「おー飛んだ飛んだ」

したっぱB「」ビクビクッ

リーリエ「え? えぇ?」キョトン

したっぱB「カンチョーくらって、カンショーに浸るっスカ……」

しんのすけ「覚えてろ!」

したっぱB「それこっちのセリフでスカら!」フラフラ

リーリエ「はあ……しんちゃん。ありがとうございます……!」

しんのすけ「おケツが大したことなかったから、ラクショーでした」

リーリエ「トレーナー気分を味わいたくて、歩いていたんです。ハプウさんとお別れして……。そうしたらほしぐもちゃんが、バッグからでようとしちゃって……」

リーリエ「ほらあなたも、しんちゃんにお礼を」

ほしぐもちゃん「ぴゅう!!」

しんのすけ「んもー勝手に出ちゃ危ないでしょ。ケツだけ星人見せてあげないよ?」

ほしぐもちゃん「ぴゅ……」

リーリエ「それは見せなくていいです……」

しんのすけ「ずっと気になってたんだけどさー。なんでほしぐもちゃん、ボールん中入れないの? 入れるの嫌なの?」

リーリエ「そういうわけじゃないんです。……この子、なぜかモンスターボールを使っても入らなくって。バーネット博士によると、モンスターボール側がほしぐもちゃんをポケモンとして認識していないようで……」

しんのすけ「ふーん、大変なんですなぁ、ほしぐもちゃんも」

ほしぐもちゃん「ぴゅうぴゅう!」

リーリエ「それで、私からもお礼を。島巡りに役立てばうれしいのですが……」つ やみのいし

しんのすけ「なにこれ?」

ロトム図鑑「それはやみのいしだ。ほのおのいしのように、ポケモンを進化させられるぞ。売ったらちょっとした小遣いになるからくれ」

リーリエ「地域センターの掘り出し物市で見かけて、つい……」

しんのすけ「また寄り道したんだな」

ウィーン

アセロラ「あ、リーリエちゃんとしんちゃん? なんか騒がしかったから来ちゃった! 何があったの?」

しんのすけ「スケスケおパンツ団をカンチョーで倒してた」

アセロラ「スケスケおパンツ?」

リーリエ「スカル団、です。実はかくかくしかじかで……」

アセロラ「それは大変な目にあったねー。くたびれちゃったでしょ? エーテルハウスで休んでってよ」

リーリエ「はい、アセロラさん。お言葉に甘えますね!」

アセロラ「しんちゃん! アセロラの試練は、カプの村から行くんだよ! ついてきて!」

しんのすけ「ほいほーい!」

リーリエ「試練、頑張ってくださいね。応援してます」

スーパー・メガやす跡地前

アセロラ「はーい! アセロラの試練する場所はここです!」

しんのすけ「なんかこわーい。ここじゃなくて別のところにしようよ」

アセロラ「しんちゃんはこれまでの試練を達成したんでしょ? 男の子なんだから、怖がらない怖がらない!」

アセロラ「では、どんな試練か説明しちゃいます! 跡地には、ゴーストタイプのポケモンがたくさんいるんだ。アセロラの試練はね、ここのぬしポケモンを、ポケファインダーで撮影することです!」

しんのすけ「じゃあ撮るよー。はい、チーズ!」

アセロラ「チーズ……って、アセロラちゃんを撮ってもしょうがないでしょ!」

ロトム図鑑「ぬしポケモンって、どんなポケモンだ?」

アセロラ「ナイショ。ヒントをいうと、ピカチュウにそっくりなポケモンだよ! 跡地にはぬしポケモンと同じ種類のポケモンが住んでるけど、ぬしポケモンは特有のオーラをまとっていて、ちょうどアセロラの腰までありそうなくらい大きいから違いはひと目でわかるよ!」

アセロラ「じゃあ、ちょっとロトム図鑑借りるね。ゴーストタイプのポケモンを写せるようにしてあげるから」

しんのすけ「ほい」

ロトム図鑑「丁寧に扱えよ」

アセロラ「ヘヘ、ロトムもゴーストタイプのポケモンだもんね! ここをこうしてっと!」カチャカチャ ピピピ

ロトム図鑑「ああん……そこダメェ///」

アセロラ「気色悪い声出さないでよ。はい、これで大丈夫」ハイ

アセロラ「じゃ、跡地に入ればアセロラの試練、はじめ! だからね。終わったら晩ご飯だからガンバって!」

しんのすけ「ほーい……怖いなぁ」シブシブ

試 練 開 始 !

ギィ……

メガやす跡地に入るしんのすけ。それを建物の窓から覗く、謎の影が……

???『……ボー』

今日はここまで。
次回の更新は明日の夜。

ポケモンダイレクトでサンムーンの続編出るのだろうか……。楽しみでもあり、不安でもあります。

じゃ、そゆことで~

【おまけ】

気がつくと、ネネは草原に立っていた。
空には赤い月が浮かんでおり、夜空を赤黒く照らしていた。

ヌイコグマ『ここ……どこかしら?』

???『……ネネちゃん』

ヌイコグマ『だ、誰っ?!』クルッ

ピッピ人形「……」

ヌイコグマ『ピ……ピッピさん?』

ピッピ人形『そうだよ……やっと会えたね。へへー♪』フラフラ

ヌイコグマ『ひっ……! 』

ピッピ人形『ねぇ、ネネちゃんは、ずっと私を殴り続けているよね? なんで? なんで?』

ヌイコグマ『え……あの、その……』

ピッピ人形『なんで? なんで? な ん で ?』

ヌイコグマ『ひ、酷いことしてごめんなさい!』

ピッピ人形『ダメダメ、全てのピッピ人形の名にかけて、絶対に許さない』

ピッピ人形『大昔から言われてるでしょ? 人形をいじめたらバチが当たるって!』

そう言うと、ピッピ人形は突然巨大化して、ネネに覆いかぶさってきた!

ヌイコグマ『ぐ、ぐるじい……! だずげで! もう殴ったりしないから……』グググッ

ピッピ人形『殴ったりしない? 私はあなたに殴られ続けて、殴られることが存在意義になっちゃったのよーー!』

ヌイコグマ『じゃあどうしたらバチが当たらなくて済むの?』

ピッピ人形『そうねえ、あなたには生きて私を殴ってくれないと困るの。だから、これからのポケモン勝負に勝ち続けなさい』

ヌイコグマ『勝てば……勝てばいいのね?』

ピッピ人形『負けるのは許さないから。ポケモン勝負で最低でも1匹は倒しなさい。分かった?』

ヌイコグマ『は、はいっ!』

ピッピ人形『へへー♪ ネネちゃんが勝ち続けて私を殴ってくれるの、楽しみー』スッ

へへー♪ 楽しみ楽しみ
へへー♪ 楽しみ楽しみ

もし約束破ったら……ネネちゃんを私のものにしちゃうから

へーへーへー♪

……

ヌイコグマ『……ハッ! なんだ夢か』

ヌイコグマ『よかった、嫌な夢、見ちゃったな……』

ヌイコグマ『……ピッピ人形さん。まさか、ピッピ人形さんがまさか、ねぇ』

ふと、ネネは上を向いていた顔を前に向けると、そこにはピッピ人形が腹に乗っていた。

ピッピ人形「」

ヌイコグマ『ひいっ! いやあああああ!!』

へーへーへー♪

スーパー・メガやす跡地

しんのすけ「ううっ、なんだかおまたが寒くなってきてる……」ブルブル

ジュナイパー(ボール)『それを言うなら背筋が凍る、だろ』

ヨワシ(ボール)『ひいい……でもホントに暗くて寒くて怖いよぉ』

ヌイコグマ(ボール)『みんな情けないわね、こんなのさっさと終わらせればいいじゃない』

ロトム図鑑「さっきポケチューブで『悪夢の赤い霧』を見たせいで余計こわい……」

ジュナイパー(ボール)『お前ゴーストタイプだろ……僕もだけどさ』

ヌイコグマ(ボール)『あら? カザマくんってくさ・ひこうじゃなかったっけ?』

ジュナイパー(ボール)『進化してゴースト・くさになったんだ。こおりタイプに少し強くなって、ノーマルとかくとうタイプの技が効かなくなったのはおおk……』

ガタタッ!!

しんのすけ「うわっ!」ビクッ

ジュナイパー(ボール)『ひっ!』ビクッ

ロトム図鑑「お、おい……今の音はなんだ?」ガクガク

ガタタッ! ガタタッ!

ヨワシ(ボール)『ひいい~っ! なんか動いてるよぉ!』

しんのすけ「よし、マサオくん! 見てくるんだ!」

ヨワシ(ボール)『え~っ!? やだよぉ! カザマくん行ってよ!』

ジュナイパー(ボール)『なんで僕が! こういう時はレベルの高いネネちゃんが行くべきだろ!』

ヌイコグマ(ボール)『なんでよ! か弱い女の子を行かせるなんて最低! 最近役に立ってないぶりぶりざえもんが行きなさいよ!』

ロトム図鑑「ふざけんな! 私はか弱いロトム図鑑だぞ! したっぱのキサマらが行くべk」

ユラッ

ヌイコグマ(ボール)『   行  け  』

ロトム図鑑「ブ……ブキッ」

しんのすけ(ネネちゃん、ボールの中でピッピ人形殴ったな)

~結局ロトム図鑑が行くことに~

ロトム図鑑「…………」ソロソロ

しんのすけ「ぶりぶりざえもーん、調子どう?」

ロトム図鑑「うるさい! 話しかけんな! 気付かれちまうだろ!」

ジュナイパー(ボール)『何にだよ……』

ヨワシ(ボール)『もしかして幽霊? ひいい……』

ロトム図鑑(……このカートが動いたのか?)

ガタタッ!
バッ!

ゴース「イッショニノロワレーーッ!!」

ロトム図鑑「ぎゃああああ!」

しんのすけ「うわわーっ!」ダダダッ

ロトム図鑑「待て! 置いてくな!」

しんのすけ「あーびっくりした」ドックンドックン

ロトム図鑑「というか、ここはどこだ?」

ジュナイパー(ボール)『もとはスーパーだから、そんなに広いはずはないけど……』キョロキョロ

フワフワ

ロトム図鑑「お、おい……今度はぬいぐるみが浮かんでるぞ」ブルブル

しんのすけ「わはは、時代遅れだなぁ。最近のぬいぐるみはホバー機能つきなんだよ」ガクガク

ジュナイパー(ボール)「そっちのほうがありえないだろっ!」

???『……気付いた』

しんのすけ「わ゛ーっ今度は誰かの声が聞こえたー!」ビクッ

???『落ち着いて』

しんのすけ「……え?」

ガサッ

???『ごめんごめん、驚かせるつもりはなかった』

しんのすけ「ボーちゃんの声だ!」

モゾモゾ

???『……ボ』

しんのすけ「……ピカチュウ? なんかぬいぐるみみたーい」

ジュナイパー(ボール)『ミミッキュだ! ピカチュウを模した布を被っているゴーストポケモンだよ!』

しんのすけ「ほうほう」

ミミッキュ(ボーちゃん)『きみ、ボールの中のポケモンと会話してたね。ポケモンと会話出来る人はとっても珍しいから、ついて来た』

ポンッ

ジュナイパー『君がぬしポケモンなの?』

ミミッキュ『ううん、僕じゃない。ぬしポケモンは僕と同じミミッキュだけど、あの部屋のなかにいるよ』スッ

ミミッキュが鼻水のように垂らした影を手の形に変えて示した先には、閉ざされた両開きの扉があった。

ジュナイパー『あの中か……』

しんのすけ「ねぇねぇ、石集めるの、好き?」

ミミッキュ『うん、好き』

しんのすけ「わーい! やっぱりボーちゃんだ!」キャキャ

ミミッキュ『ボーちゃん……?』

ジュナイパー『おいおい、試練中はポケモン捕まえちゃダメだぞ。ルールなんだから』

しんのすけ「えー? したかない、じゃあお近づきの印にどうぞ」つ やみのいし

ミミッキュ『ボ! いいの?』キラキラ

しんのすけ「けっこうけっこう、かぷこけこー!」

ミミッキュ『ありがと、このお礼は試練が終わったあと、必ずするから。じゃ、また後で』

モゾ モゾ

しんのすけ「最後にボーちゃんが見つかってよかったー」

ヌイコグマ(ボール)『間が悪かったわねぇ、試練じゃなかったらゲットできたのに』

ヨワシ(ボール)『でも、もし仲間になってくれたら、もっとにぎやかになって楽しくなるね!』

ジュナイパー『そうしたら4人目の仲間だよ、試練が終わったら、また会いに行こう!』

みんな『「おーーーっ!」』

そして扉の前にやってきたしんのすけたち――。

ロトム図鑑「というわけで、ここにぬしポケモンがいるわけだな。さっさと撮って引き上げようぜ」

しんのすけ「おうっ」

ジュナイパー(ボール)『さっきまでみんな怖がってたけど、仲間になりそうなポケモンが見つかって、やる気になってる。いいぞ、この調子で達成しちゃおう』

ギィーッ

しんのすけ「なんかせまーい」

ロトム図鑑「壁に写真が貼り付けてあるな……ピカチュウばっかりだ」

しんのすけ「ほうほう、いわゆるピカチュウ推しって奴ですな」

ギロッ

しんのすけ「!」クルッ

ミミッキュ「…………」

しんのすけ「おわっ、ボーちゃん? いるならいるって言ってよね」

ミミッキュ「……」スッ

ロトム図鑑「なんだ? さっきとは様子が変だぞ」

ジュナイパー(ボール)『さっきのミミッキュとはサイズが違う! こいつがぬしポケモンだ!』

ミミッキュ「ミ タ ァ ァ ァ !」ゴウッ!!


メガやす跡地 ぬしポケモン
ミミッキュ 出現!


しんのすけ「おおっ、ぬしポケモンだったのかー! よーし、マサオくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヨワシ(群れ)『おうっ! 任せとけぃ!』

ヨワシ『ぶっ潰してやるぜ! オラッ!』ブッシャーッ!

マサオの口から、いつもの水鉄砲とは比べ物にならない威力の水が勢いよくほとばしる!膨大な量の水が、ミミッキュに押し寄せる!

ドドドドド!!!

ミミッキュ「タ……ッ!」

しんのすけ「おおっ! 新しい技?」

ロトム図鑑「あれはハイドロポンプだ。みずタイプ最強の技だぞ」

しんのすけ「おおっ、すげー!」

シュウウウ……

しんのすけ「やっつけたのかな?」

ヨワシ『へっ、これ食らって生きてられる奴は――』

部屋から水が引くと、そこには無傷のミミッキュが立っていた。先ほどと様子が違うのは、被っているピカチュウの首が傾いているだけだった。

ミミッキュ「キュー」コテン

ヨワシ『……いないはずなのに』

しんのすけ「ダメだなぁマサオくん」

ヨワシ『ンな馬鹿な! オレは確かに攻撃を当てたぜ!』

ミミッキュ「ミ タ ァ ー ッ ! !」

スゥーッ

ゴースト「タマシイヨコセーッ!!」カッ

呼び出されたゴーストの目が怪しく輝く!

ヨワシ『――あ』クラッ

しんのすけ「マサオくん……?」

ヨワシ「……ZZZ」

しんのすけ「どうしたの? マサオくん!」

ジュナイパー(ボール)『催眠術だ! マサオは眠らせられたんだ!』

ミミッキュ「キューッ!」ジャキンッ!

ゴースト「ケケケーッ!」ブゥゥン

ミミッキュが影の爪で切り裂くことで、ゴーストはナイトヘッドでマサオを纏うヨワシを散り散りにしていく!

ヨワシ『う、うう……痛いよネネちゃん……!』

しんのすけ「マサオくん! 起きなさい! 朝ですよーっ!」

ロトム図鑑「ジリリリリリリ!!!」(※アラーム音)

ミミッキュ「タタリーッ!」ジャキンッ!

ズバッ!
バララッ

ヨワシ(単)『ご、ごめんなさい、ボクの甲斐性が悪いだけだから……離婚届は出さないで』

しんのすけ「あ~ん、群れが散っちゃった……!」

ロトム図鑑(夢の中でもリアルおままごとか)

しんのすけ「じゃ、しょうがない。ネネちゃんに頑張ってもらおうかな」スッ

ジュナイパー(ボール)『いや、待ってくれ。僕を出して欲しい』

ヌイコグマ(ボール)『なんでよ? しんちゃんが出てって言うんだからいいじゃない』

ジュナイパー(ボール)『ネネちゃんの攻撃技って、ほとんどノーマルとかかくとうタイプがほとんどだろ? 相手はゴーストタイプだから、ダメージが通らないんだ』

ヌイコグマ(ボール)『そんなの、やってみなきゃ分からないでしょ? ホントは出番が欲しいだけじゃないの?』

ジュナイパー(ボール)『そうじゃないって、ホントのことだよ!』

しんのすけ「オラどっちでもいいんだけど……」

しんのすけ「ま、いいや、適当に投げちゃお」ヒョイッ

ポンッ

ジュナイパー『よーし、いい判断だぞしんのすけ!』

ヌイコグマ(ボール)『けっ、次は絶対ネネが出るんだから』

ゴースト「ヒヒヒ……!」カッ

ジュナイパー『眠らされるのはまずい! 目を閉じなきゃ!』ギュッ

カザマが目を閉じたと同時にミミッキュが飛び出して、影の爪でカザマの身体を切り裂く!

ミミッキュ「キュッ!」ブンッ

ジュナイパー『ぐあっ!』ザクッ!

ジュナイパー(先にゴーストをどうにかしないと、同じことの繰り返しだ!)

ジュナイパー『喰らえ、かげぬい!』バッ

ゴースト「ヒッ!?」ドゴンッ!

ミミッキュ「キュウウウッ!」ゴウッ

ミミッキュが影の手を作ると、カザマの両翼を模して、黒いオーラを放つ弓矢を放った!

ドスッ
ドガァァン!!

ジュナイパー『うわぁぁぁっ!』

ジュナイパー『い、今のはかげぬい!? しまった、これじゃ動けない!』

しんのすけ「カザマくんの技をパクったのか」

ロトム図鑑「まねっこか」

ゴースト「ゾゾンビーッ!」カッ

ジュナイパー『うっ、マズイっ!』メヲトジルッ

ミミッキュ「キュッ!」ブンッ

ジュナイパー『うわぁぁっ!』ザクザクッ

ロトム図鑑「袋叩きか。カザマならぬ無様な姿よのう」

ヌイコグマ(ボール)『だからあたしに任せてって言ったのに……』

しんのすけ「困りましたなー」ウーム

――ゴースト「タマシイヨコセーッ!!」カッ

――ゴースト「ゾゾンビーッ!」カッ

しんのすけ「そーだ!」ピーン!

しんのすけ「ぶりぶりざえもん、ちょっといい?」

ロトム図鑑「おいっ、ポケファインダーにしてなにをするつもりだ」ピコピコ

しんのすけ「えーっと、自撮りモードってこれだっけ」

ゴースト「チニウエテイルッ!」カッ!

ジュナイパー『くっ……このまま何もできないまま、やられちゃうのか……?』

しんのすけ「やいっ、これでも喰らえっ!」バッ

ジュナイパー『しんのすけ……?』

ブンッ

ロトム図鑑「コラーッ! なにするんだきさまーっ!」グルグルグル!

ゴーストの目が光った瞬間、しんのすけが投げたぶりぶりざえもんのポケファインダーがさいみんじゅつを使ったゴースト自身の姿を映し出した!

ゴースト「レ!? ……ZZZ」ガクッ

ヌイコグマ(ボール)『ポケファインダーの機能を鏡代わりにしたのね!』

ジュナイパー『よしっ、しんのすけでかした!』

ロトム図鑑「私は無事じゃないぞ……!」

ジュナイパー『今度はこっちの番だっ! かげぬいをお返ししてやるっ!』バシュッ!

ミミッキュ「キュッ!?」ドンッ

ジュナイパー『しんのすけ! Zワザだ!』

しんのすけ「おーし!」

バッ バッ ブリブリブリブリ!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

シ ャ ド ー ア ロ ー ズ ス ト ラ イ ク !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

ジュナイパー『行くぞッ!』バサッ

カザマは真上に飛翔すると、周囲に無数の矢羽根を扇形に並べた。そして矢羽根と供にミミッキュへ急降下する!
そしてミミッキュに直接攻撃したと同時に無数の矢羽根がミミッキュや周囲に突き刺さり、黒紫の爆発を引き起こした!

ミミッキュ「キュ、キュウーッ!」

しんのすけ「おーっ、効果は抜群だー!」

ジュナイパー『しんのすけ、ポケファインダーで撮るのを忘れるなよ!』スタッ

しんのすけ「おっと、ぽっきり忘れるところでした」スッ

ミミッキュ「た……たりぃ……」

カシャカシャ

しんのすけ「んー、オラおねいさんの方がいいけど、仕方ありませんか」

ジュナイパー『でもこれで、試練達成だね!』

しんのすけ「あー、やっと晩ご飯が食べられる」

ジュナイパー『さっきのミミッキュも探さなきゃね』

ロトム図鑑「まったく、ひどい目にあった……」ブツブツ

ガチャッ バタン!

ゴソッ

ミミッキュ(ボーちゃん)『ボー……あれがZワザに、Zリング』

ミミッキュ(ぬし)「きゅ……」

ミミッキュ(ボーちゃん)『やっぱり、あの子について行けば、なにかわかるかも』

メガやす跡地、入口前

ギイッ

しんのすけ「ほっほーい! 撮ってきたよー」

アセロラ「おかえり、しんちゃん! さっそく写真確認ね! どれどれ……」ピコピコ

アセロラ「うん! ミミッキュだ! あのコ、うまく撮影するの難しいのにすごい! では、試練達成の証にゴーストZをあげちゃいます!」

しんのすけは ゴーストZを 手に入れた!

しんのすけ「正義は勝つ! ワッハッハッハッ!」

試 練 達 成 !

アセロラ「ゴーストタイプのZパワーを使うなら、こんなポーズを決めちゃってね!」

バッ バッ ヒュウウ……バァーン!

しんのすけ「ほうほう」

バッ バッ ブリブリ……バァーン!

アセロラ「おしりは出さなくていいの!」

しんのすけ「あ、そうだ! さっきオラ、ボーちゃんを見つけたんだっけ。仲間にしなきゃ」

アセロラ「ボーちゃん……って?」

しんのすけ「オラのお友達。さっきもぬしポケモンのいる奥の部屋を教えてくれたの」

アセロラ「え? もう、しんちゃんってばわたしを驚かせようとして。でもバレバレ! だって、跡地の奥に部屋なんてないんだよ……」

しんのすけ「????」

アセロラ「あれ……? なんだか冷えてきた……? って、そんなわけないか」

ジュナイパー(ボール)『え? じゃあ僕たちがあのぬしポケモンと戦っていた部屋って……?』ブルブル

???「ボー……」

しんのすけ&アセロラ「!」

しんのすけ&アセロラ「!」

ミミッキュ(ボーちゃん)『試練おつかれ』

しんのすけ「おー、ボーちゃん! 来てくれたんだぁ」

ミミッキュ『石のお礼、まだしてなかったから』

アセロラ「その子がボーちゃんなの?」

しんのすけ「まーね、石が好きで、ここらへんの黒い鼻水みたいなの垂れてるところがカスカベ地方に住んでるボーちゃんに似てるからボーちゃん」

アセロラ「そういえば、石を集めている変わったミミッキュが跡地に住んでるって話、他の島巡りの人から聞いたことあるかも」

しんのすけ「ボーちゃん、オラたちと一緒に来てくれるの?」

ミミッキュ『うん、石をくれたお礼に島巡りのお手伝いしたい。それに、外に出て知りたいこともあるから』

しんのすけ「うっひょー! 来てくれるならなんでもオーケーオーケーふろおーけー! ボーちゃん、よろしくね!」ギュウウウ

ミミッキュ『ボ!』

ジュナイパー(ボール)『これで4匹目の仲間だ! ボクはジュナイパーのカザマ、よろしくね!』

ヨワシ(ボール)『僕、ヨワシのマサオ。一緒に頑張ろうね』

ヌイコグマ(ボール)『あたしはヌイコグマのネネ。よろしくね!(仲間が増えたから、リアルおままごとでも出来ることも広がったわ! 彼にどんな役にさせようかしら?)』

ミミッキュ『よろしく』

しんのすけ「よーし! これでアローラのカスカベ防衛隊全員揃ったぞー! カスカベ防衛隊ならぬアローラ防衛隊完成だーイェーイ!」パンパカパーン

アセロラ(なんでしんちゃん、ミミッキュに向かって話しかけてるんだろう? ひょっとして、ポケモンとしゃべってるつもりなのかな?)

アセロラ「なんだかよくわからないけど、ミミッキュゲットおめでとう! この子はとっても心強い味方になってくれるはずだから、大事に育ててね!」

しんのすけ「もろちんっ!」

アセロラ「それを言うならもちろん、でしょ。じゃあエーテルハウスに戻って、晩ご飯の準備しよっか。その後はハウくんに試練を受けさせなきゃね」

しんのすけ「ほーい!」

~エーテルハウスに向かう途中、ボールの中では……~

ヨワシ『ボーちゃんってなんで石を集めてるの?』

ミミッキュ『ボ、石の不思議な魅力に惹かれたから。ほのおのいしやかみなりのいしのように進化する石もあれば、かわらずのいしのように進化させない石もある。知れば知るほど、奥が深い』

ジュナイパー『へぇー研究家なんだね』

ミミッキュ『こだわりもある。石の色、つや、形、肌触り、みんな大事。しんちゃんがくれたやみのいしは、僕が見てきた石の中でも一番だった』

ミミッキュ『ひんやりとした冷たい光沢、深淵そのものを表現したような黒さ、不安感を煽らせる複雑な形、これほど僕が惹かれた石は随分久しぶり』キラン

ヌイコグマ『だから、しんちゃんにお礼として仲間になったのね』

ミミッキュ『うん、だけど僕は、進化の石の他にも、Zクリスタルも興味がある』

ヌイコグマ『どうして?』

ミミッキュ『Zクリスタルは、人とポケモンをつなぐ不思議な石。だけど、その力は、ぬしポケモンが纏うオーラとどことなく似てたから。しんちゃんがZわざを出した時に、それを見て気になった』

ジュナイパー『なるほど、ボーちゃんはやみのいしをくれたお礼と、しんのすけのZクリスタルに興味があって仲間に加わったんだな』

ミミッキュ『うん、僕はZクリスタルとぬしポケモンがまとうオーラの秘密が知りたい』

ヨワシ『すごいなぁ、ぼくそういうの全然考えたことないや』

ジュナイパー『でも確かに、ボクも気になってたんだ。ぬしポケモンがまとうあのパワーはなんなのか――』

エーテルハウス付近

アセロラ「二つも試練があって、お疲れだったね。晩ご飯なに作ろっか?」

しんのすけ「そうですなぁ、やっぱりバカうまな焼きそばとかたこ焼きとかコロッケとかー」

アセロラ「なんでそんなにB級グルメにこだわってるの?」

しんのすけ「B級グルメにはちょっとした思い出がありましてー」

アセロラ「あれ? エーテルハウスの前に誰かいる……?」

???「……おや?」

ハウ「あ、しんのすけー! スカル団がまた来たんだよー!」

アセロラ「スカル団!?」

しんのすけ「あ、いつぞやのスケスケおパンツ団のおねいさん!」

プルメリ「スカル団のプルメリだよ! いい加減覚えな」

したっぱB「ヨヨヨー! さっきはよくもカンチョーしてくれたな!」クネクネ

プルメリ「あんたら、子供だからと舐めてたからああいう結果になったんだろ?」

プルメリ「さてと、しんのすけだったね。アーカラ島であたいが言ったことまで忘れちゃいまいね」

しんのすけ「なんだっけ?」

ロトム図鑑「一緒にハチクマン3見に行く約束だったか?」

プルメリ「誰があんたらと行くかよ!」

プルメリ「次、邪魔したら本気でやるって言ったよね? 聞いたよ、したっぱを邪魔したどころか、ボスにも因縁つけたってね」スッ

しんのすけ「そんなの向こうが勝手に突っかかってきただけだし、オラわるくないもーん。モーンスターボールー」

プルメリ「ホントにムカつく子供だね……! あんたらはそこの子供とキャプテンの足止めしてな!」

したっぱB「そういうわけでスカら」

したっぱE「ここでばっちり足止めして姉御に褒めてもらうぜ!」

ハウ「あわわーしんのすけ、気を付けてー!」

しんのすけ「だいじょぶだいじょぶ、すぐ終わらせるから」スッ

プルメリ「その減らず口、いい加減塞いでやるよ!」

スカル団幹部の プルメリが
勝負を しかけてきた!

プルメリ「行きな、ゴルバット!」ヒョイッ

ポンッ

ゴルバット「ゴルール!」バッサバッサ

しんのすけ「よーし、ボーちゃん! レッツラゴー!」

ポンッ

ミミッキュ(ボーちゃん)『ラジャ!』

プルメリ「そいつは新顔かい? 悪いけど、すぐにご退場してもらおうか。ゴルバット、あやしいひかりだよ」

ゴルバット「ゴルルッ!」バサバサッ!

パァァーーッ!

ミミッキュ『ボ……!』

ヨワシ(ボール)『た、大変だ! あの光を浴びちゃったら混乱しちゃうんだ!』

プルメリ「ゴルバット、エアカッターで痛めつけてやりな!」

ゴルバット「ゴルッ!」バサバサッ

ゴルバットが大きく翼をはためかせて空気の刃を放ち、ボーちゃんを切り裂こうとする!

キンキンキンッ!

ゴルバット「ゴル?!」

しかし、空気の刃が途中で弾かれて、空中で消滅した!

プルメリ「エアカッターが見えない何かに阻まれた……?」

ミミッキュ『ボッ!』メラッ

ボーちゃんの周りに青白い炎が出現すると、一斉にゴルバットへと襲いかかった!

ボウウッ

ゴルバット「ゴルルッ?!」メラメラ

プルメリ「チッ、おにびかい!」

ゴルバット「ゴルル……」シュウウ

更に、やけどを負っているゴルバットの背後に、影の手が素早く現れる!

ミミッキュ『えい!』

ザクッ!

ゴルバット「ゴッゴルル!?」フラッ

プルメリ「怯むんじゃないよ! もう一度、エアカッターだよ!」

ゴルバット「ゴルッ!」バサバサッ!

再びゴルバットは翼をはためかせて、空気の刃をボーちゃんに向けて飛ばした!
しかし、またもやエアカッターは透明の壁に阻まれてしまった。

プルメリ「……やっぱりね、そいつは光の壁を張っているのか。しかもその様子じゃ、混乱してないみたいだね」

しんのすけ「オオタヒカルの壁?」

ジュナイパー(ボール)『光の壁! 相手の特殊攻撃を守るバリアーみたいな技さ』

プルメリ「なら――どくどくのキバだよ!」

ゴルバット「ゴルルルッ!」バサッ

ガプッ!

ミミッキュ『ボ……!』カクッ

しかし、ボーちゃんにどくどくのキバのダメージは入らず、被っているピカチュウの布の頭部が、コテンと傾いただけだった。

しんのすけ「あれ? ボーちゃん傷ついてない?」

アセロラ「ミミッキュはね、1回だけどんな攻撃も防ぐことができる、ばけのかわって言う強力な特性を持っているの。ただばれた姿になったら、普通に攻撃が通っちゃうから気を付けて!」

ジュナイパー(ボール)『そうだったのか、だからぬしポケモンのミミッキュにマサオくんのハイドロポンプが効かなかったんだな!』

ミミッキュ『せい、やーっ!』ブンッ

ボーちゃんが空中に飛び出し、鼻水型の影を伸ばして、ゴルバットを切り裂く!

ザクッ!!

ゴルバット『ゴルッ!』

ドサッ

しんのすけ「おー、さすがボーちゃん!」

ミミッキュ『ボ』b

プルメリ「……チッ、厄介なポケモン持ってるね。だけどここからが本番さ」スッ

プルメリ「行きな、エンニュート!」

エンニュート「キーククククッ!!」

しんのすけ「どっかで見たぬしポケモンだ! ボーちゃん、イケる?」

ミミッキュ『任せて』グッ

プルメリ「エンニュート、どくどくだよ!」

エンニュート「どくどく~!」バシャッ!

ミミッキュ『――ボ!』サッ

プルメリ「そのままドラゴンクローだよ!」

エンニュート「キークッ!」ブンッ

回避直後を狙ってエンニュートが素早く飛び出し、ボーちゃんに向けて鋭い爪を立てて一閃する!

ミミッキュ『ボっ?!』ザクッ!

しんのすけ「あーっ! ボーちゃん!」

ミミッキュ『……ボ!』ギンッ

ボーちゃんの目が妖しく光った瞬間、エンニュートの全身に寒気立つような恐ろしい感覚が襲いかかった!

エンニュート「!」ビクゥ

フラフラ

ミミッキュ『……しんちゃん、ごめん。他の誰かと変わって欲しい』

しんのすけ「えっ? もう?」

プルメリ「はんっ、一発もらっただけでおしまいかい」

ミミッキュ『大丈夫、しんちゃんたちが有利になれるように『置き土産』しておいたから』

しんのすけ「おみやげ? なになに? カンタムロボ基地セットとか?」

ミミッキュ『そういう意味のおみやげ、じゃないよ』

しんのすけ「えーそうなの? ま、いいや、マサオくん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ!

ヨワシ『おうっ! このままぶっ倒してやるぜ!』

プルメリ「あの時のヨワシか。メンドーなヤツに育っちまったね」

プルメリ「まぁいいさ、エンニュート! メロメロにしちまいな!」

しんのすけ「メロメロン?」

エンニュート「ウッフゥーン」クネッ

しんのすけ「……え?」

エンニュートが取ったセクシーなポーズに、しんのすけは目が点になった。
しかし、マサオには……。

ヨワシ「」ズッキューン

>>554 修正

プルメリ「そのままシャドークローだよ!」

エンニュート「キークッ!」ブンッ

回避直後を狙ってエンニュートが素早く飛び出し、ボーちゃんに向けて影に染まった鋭い爪を立てて一閃する!

ミミッキュ『ボっ?!』ザクッ!

しんのすけ「あーっ! ボーちゃん!」

ミミッキュ『……ボ!』ギンッ

ボーちゃんの目が妖しく光った瞬間、エンニュートの全身に寒気立つような恐ろしい感覚が襲いかかった!

エンニュート「!」ビクゥ

フラフラ

ミミッキュ『……しんちゃん、ごめん。他の誰かと変わって欲しい』

しんのすけ「えっ? もう?」

プルメリ「はんっ、一発もらっただけでおしまいかい」

ミミッキュ『大丈夫、しんちゃんたちが有利になれるように『置き土産』しておいたから』

プルメリ「そして、もう一度どくどく!」

エンニュート「どくどく~!」バシャッ!

ヨワシ「」ビシャッ!

しんのすけ「あーんマサオくん、なんで避けないの!」

ヨワシ『あ、あはは……天使が見えるよ』

しんのすけ「はぁ? いいから早く攻撃してよー!」

プルメリ「無理だね、そいつはエンニュートに夢中になっちまってるのさ。きっとオスだろうとアタリを付けてたよ」

しんのすけ「どゆことー?」

ロトム図鑑「恋の虜だ」

しんのすけ「片栗粉?」

ハウ「つまりマサオはー、エンニュートのメロメロで好きになって攻撃しにくくなっちゃったんだよー! しんのすけがおねいさんに攻撃できないのと一緒!」

しんのすけ「マサオくん……趣味悪っ」

プルメリ「さて、反撃と行こうか。ドラゴンクロー!」

エンニュート「キークククッ」ゼェゼェ

ブンッ

ヨワシ『い、いたいって、じゃれつかないで~』ザクッ

ヌイコグマ(ボール)『あぁもう、なにやってるのよあのバカッ!』

プルメリ「もう一度やりな! ぶっ倒れるまで続けるんだ」

エンニュート「キクーッ!」ハァハァ

ブンッ

ヨワシ『もうっ、エン子ちゃんったら~マイスイートハニー』ザクッ デレデレ

しんのすけ「だめだこりゃ」

ヌイコグマ(ボール)『しんちゃん! あたしを出して! あいつの根性叩き直してやる!』

ジュナイパー(ボール)『待って、なんか様子が変だぞ?』

しんのすけ「マサオくんならとっくに変じゃん」

ジュナイパー(ボール)『そっちじゃない! エンニュートの方だよ』

エンニュート「ハァッ! ハァッ!」ドクンドクン

カザマの言うとおり、エンニュートは明らかに様子がおかしかった。さっきと比べて全身から汗が吹き出て、顔色も悪くなり、左胸を抑えている。

プルメリ「どうした? エンニュート」

プルメリ(毒? いや、しんのすけが出してきたポケモンの中に、『ふしょく』の特性を持ってるヤツはいなかった。でも、今エンニュートは弱ってるのはどういうことかね?)

しんのすけ「風邪でも引いたのかな?」

ジュナイパー(ボール)『わからないけど、今がチャンスだ! マサオくんを引っ込めて別のポケモンを出すんだ』

しんのすけ「ほいほい、じゃあマサオくんとネネちゃんチェンジねー」ヒョイッ

ポンッ

ヌイコグマ『マサオくん、後で覚えておきなさいよ!』ダッ

プルメリ「エンニュート! はじけるほのおで迎撃だよ!」

ヌイコグマ『しゃらくさいわよ!』ブンッ

はじけるほのおを打たせる前にネネが先制してアームハンマーを放つ!

エンニュート「ぎギッ!」ドズムッ

ヌイコグマ『あんたみたいにぶりっこしてるポケモンが一番ムカつくのよ!』

エンニュート「キキ……クククッ」ボッ

ヌイコグマ『キャッ!』メラメラ

プルメリ「そのままドラゴンクローで返り討ちにしな!」

エンニュート「キ……ク」ユラリ

姿勢を崩したヌイコグマに、エンニュートが爪を立てながら近づく。

ヌイコグマ『う……!』

ピタッ

プルメリ「!?」

ヌイコグマ『え?』

エンニュート「キ、キ……」ブクブクブク

ドサッ!

エンニュートは攻撃する直前、眼球が上を向いて口から泡を吹くと、そのまま力尽きて倒れてしまった。

ヌイコグマ『なんで? なんか急に泡吹いて倒れちゃった……』

エンニュート「」ビクビクッ

プルメリ「気を失ってる……何が起きた?」

アセロラ(あれってひょっとして……のろい?)

しんのすけ「……あ!」

――大丈夫、しんちゃんたちが有利になれるように『置き土産』しておいたから

しんのすけ「ボーちゃん、なんかやった?」

ミミッキュ(ボール)『……ボ』b

しんのすけ「おお、にひる」

プルメリ「……ハンっ、こんな子供に、得体の知れないやられ方で負ける自分がイヤになるね! 大したもんだよ。ま、子供相手に手間取るのもわかる強さか」

プルメリ「ただ、ポケモンを返してほしければ、あんた一人で来るんだ」

しんのすけ「オラひとりで? いやーん、おデートのお約束?」

プルメリ「ハァ……ある種うらやましくなるね、その能天気さ」

アセロラ「ちょっと! ポケモンを返すってどういうこと!?」

プルメリ「あの家ン中見てみりゃわかるよ」

プルメリ「さて、しんのすけ。あんたはボスがお待ちかねなんだ。ポータウンの、あたいらのアジトで! せいぜい覚悟しておくんだね」

ザッザッ

しんのすけ「顔を洗って待ってろよー!」

アセロラ「首を洗って、でしょ!」

ハウ「うう……負けちゃいけない勝負は楽しくないよー」ガックリ

しんのすけ「みんなそれだけ必死ってことだゾ、ハウくん。トイレ駆け込む時だっていちいち楽しんでらんないでしょ」

ハウ「それって、正しい喩えって言えるのー?」

アセロラ「そんなことより、みんな大丈夫なの?!」ダッ

エーテルハウス

アセロラ「ねぇ、みんな大丈夫?!」

リーリエ「は、はい。この子達は大丈夫です。ですがスカル団の方が……」

男の子「ふええ~ん! ヤンちゃんが! ヤンちゃんが!」

女の子「ヤンちゃん……グスッグスッ」

リーリエ「この子達のヤングースさんが、スカル団の人たちに取り上げられたのです……」

アセロラ「……許せないっ! ていうか、スカル団のわりに頭いいことしちゃって!!」

しんのすけ「盗むのはスケスケおパンツだけじゃなかったのね」

ハウ「ポケモンを返してほしければ、しんのすけ一人でポータウンのスカル団のアジトに来いって、あいつら言っていたよね……」

リーリエ「そんな……! しんちゃん一人で来てって、とても危険です。スカル団になにをされるか……」

ほしぐもちゃん「ピュイ……」

しんのすけ「じゃあ、お助けに行ってきますか」

リーリエ&ハウ「えっ!?」

アセロラ「ちょっと、リーリエちゃんの話聞いてたの?」

しんのすけ「うん、ヤンちゃんがさらわれたからオラがお助けに行けばいいんでしょ?」

リーリエ「あの……そうじゃなくて、みんなしんちゃん一人で行かせるっていうのが危険ってことを話してたんです」

しんのすけ「へーきへーき! カスカベ防衛隊隊長のオラがいて良かったですな。あ、今はアローラ防衛隊の隊長かー」

アセロラ「おバカなこと言わないで! ヒーローごっこしてる場合じゃないんだよ!」

アセロラ「みんなしんちゃんの事が心配なの! しんちゃん一人危ない目に合わせられないでしょ!」

しんのすけ「ほーほー、じゃあなにすんの? ここでじっと考えてスケスケおパンツ団のところからヤンちゃんが帰ってくるの待ってるの? 助け呼んでる間にヤンちゃんあんなこととかこんなこと、されちゃうかも」

アセロラ「……っ、それは」

しんのすけ「ひょっとしたら、あっはんでうっふんなことされて、ヤンちゃんスケスケおパンツ団に夢中になっちゃうかも」

アセロラ「ヤンちゃんにそんなスケベなことするわけないでしょ! さすがに!」

しんのすけ「やれやれ、ここでそれどれ言っててもしょーがないし、向こうがオラをお呼びならお助けに行かなくちゃ」

ハウ「それどれじゃなくて、あれこれでしょー」

しんのすけ「そうともゆー」

アセロラ「…………」

しんのすけ「というわけで君たち、アローラ防衛隊隊長のオラがヤンちゃんをお助けに行ってくるから、泥船に乗った気持ちで待っててね。だから泣かないの」

男の子「う、うん……」グスッ

女の子「これ……あげる」つマラサダ

女の子「だから……ヤンちゃんのこと……お願い」

しんのすけ「おうっ、オラにまっかせなさいっ!」ドンッ

しんのすけ「じゃ、そゆことでー!」ダッ

リーリエ「あっ! しんちゃん! ダメですっ、戻ってください!!」

ハウ「危ないよー! ホントに行っちゃうのー?!」

アセロラ「……しんちゃん」

15番水道 浜辺

しんのすけ「……あれ? そういえばスケスケおパンツ団のアジトってどこにあるんだっけ?」

ロトム図鑑「私は面倒だから行かないぞ」

しんのすけ「ぶりぶりざえもんも来るの! ぶりぶりざえもんだってアローラ防衛隊の一人なんだから」

アセロラ「しんちゃん!」タタタッ

しんのすけ「お?」

アセロラ「よかった、まだ遠くに行ってなかったんだね」

しんのすけ「どしたの?」

アセロラ「……スカル団たちのいるポータウンの近くまで連れて行ってあげる。一人じゃどう行けばわからないでしょ?」

ロトム図鑑「猛反対してたのにか?」

アセロラ「さっきは怒鳴ったりしてごめんね。アセロラ、しんちゃんのこと心配だったから」

アセロラ「でも、カプ・コケコから石をもらって、2つの島の大試練を乗り越えて、こうしてゴーストの試練も達成して……アセロラ、しんちゃんはただものじゃないって、わかってたのに」

アセロラ「ずっとエーテルハウスに住んでるあの子達の面倒を見てたから、どうしてもしんちゃんとその子を重ねちゃってたの」

しんのすけ「オラは積み木じゃないゾ」

アセロラ「そういう意味の重ねる、じゃないよ」

しんのすけ「あれ? リーリエちゃんとハウくんは?」

アセロラ「2人は子供のことを任せてるよ。ハウくんも、ハラさんの孫ならきっとあの子達とリーリエちゃんを守ってくれるもんね」

しんのすけ「じゃあさっさと行きますか。スケスケおパンツ団のアジトってどこ?」

アセロラ「この浜辺の海を越えた向こうの16番道路だよ。しんちゃん、ライドギア持ってる?」

しんのすけ「持ってないよ。なにそれ?」

アセロラ「エー!? 持ってないの?! よく島巡りできたね!」

しんのすけ「それほどでも~」

アセロラ「うーん……仕方ないか。確かしんちゃんは、群れたヨワシがいたよね? その子に乗って16番道路に行こうよ!」

しんのすけ「おーし、マサオくん! レッツラゴー!」

ヨワシ『おうっ! 派手に飛ばすからしっかり捕まってなァ!』ザバァ!

16番道路

アセロラ「でもさっき、アセロラちゃん、お口あんぐりしちゃった。しんちゃんって、見た目より大人なんだね」

しんのすけ「インドぞうさんはまだ子供だけどね」ジー

アセロラ「人格の話! 女の子の前でそういうこと言っちゃダメだよ!」

アセロラ「……アセロラも、ただ子供たちを守ってるだけじゃダメかもね。しんちゃんに負けないくらい、あの子達も強くなって誰かを守れるようにしなきゃ」

しんのすけ「うーむ、ならあの子たちは将来ムボウなアローラ防衛隊隊員ですなぁ」

アセロラ「将来有望、でしょ。アローラ防衛隊ってなに? アローラ地方を守る秘密組織?」

しんのすけ「そうそう、もともとはカスカベ地方にある、愛と正義のカスカベ防衛隊の兄弟みたいなものでー、隊長はもちろんオラ! 隊員はオラのポケモンとハウくんと、リーリエちゃんなんだゾ」

アセロラ「しんちゃんが隊長? なら、アセロラも隊員になっちゃおうかな」

しんのすけ「おおっ、隊員しぼーなら歓迎だよ」

アセロラ「でも、こっそりしんちゃんの寝首をかいて、アセロラが隊長になっちゃうかも」

しんのすけ「背中をかく?」

アセロラ「寝首をかく、だよ。 まぁ、隊長さんは知らなくていい言葉かもねー」ムフフ

しんのすけ「????」

アセロラ「あ、しんちゃん……この先だよ。ウラウラの花園を抜けたら18番道路に出るよ。そこにスカル団がたむろしているポータウンがあるから」

しんのすけ「ほうほう」

アセロラ「くれぐれも、真正面から突入して、真っ向からスカル団と相手をするようなことはしちゃダメだよ。スパイのように、こっそり忍び込むんだよ」

しんのすけ「ほーい! アローラ防衛隊最初の任務は、スケスケおパンツ団にさらわれたポケモンの救出! 隊長のオラが直々にお助けしまーす!」ビシッ

アセロラ「うん、頑張って隊長さん! アセロラ、応援してるから」ビシッ

17番道路 ポータウン入口前

ドラコ「いじっぱりのドラコ!」カーン!

おキン「れいせいのおキン!」カーン!

マミ「ひかえめのマミ!」カーン!

3人「三人合わせて、『スカル団黒ガバイト隊』!」バァーーーン!!!

ドラコ「ったく……グズマさんも人使いが荒いぜ。こんな雨の中入口を守るなんてよ」

おキン「しょーがないっスよリーダー。くじ引きで負けちゃったんスから」

マミ「そうそう、でも中でバリケードを守ってる奴らもこの雨の中つっ立ってないといけないから、お互い様だって」

ドラコ「あーあヒマだなぁ、ウラウラの外に出て刺激的なことしてぇな」

テクテク

おキン「……!」

マミ「リーダー、誰か来やすよ」

ドラコ「あいつは、じゃがいも小僧か!」

しんのすけ「おー誰かと思ったら、お笑い芸人の師匠!」

ドラコ「師匠じゃねーよ! あたいらはスカル団の中でも屈指の不良! 『スカル団黒ガバイト隊』だ!」

しんのすけ「お笑いの不良品?」

ドラコ「不良品でもねーよ! 絶対に売れてやるから!」

マミ「リーダー、それお笑い芸人と認めてるようなもんスよ……」

おキン「つーかお前、こんなとこまで何しに来たんだ? スカル団に入りに来たのかよ?」

しんのすけ「あ、そーだ。オラ、ヤンちゃんのお助けしに来たから、今は師匠たちのお相手してるヒマないんだった」

マミ「ヤンちゃん? 知らねーな、そんなの」

おキン「どうします? リーダー。こいつ追い払っちゃいますか?」

ドラコ「そうだな、また師匠だなんだと言われたらたまらねぇしな。おい、おキン、アンタが相手してやれ」

おキン「へいっ! というわけだじゃがいも小僧、痛い目遭いたくないなら帰んな」スッ

しんのすけ「オラ、帰らないもん。アローラ防衛隊として、ヤンちゃんをお助けしなきゃ!」スッ

おキン「ハッ、じゃあ無理矢理にでも追っ払ってやるよ!」

スカル団のしたっぱのおキンが
勝負を しかけてきた!

おキン「行きな、ナックラー」ヒョイッ

ポンッ

ナックラー「クァウッ!」

しんのすけ「ネネちゃん、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヌイコグマ『ネネが相手よ! かかってきなさい!』

ドラコ「あん? ヨワシじゃねーのか?」

マミ「なら楽勝じゃん、とっとと倒しちゃいな!」

おキン「ナックラー! かみつく!」

ナックラー「クァーッ!」ガブッ

ヌイコグマ『痛いじゃない! なにすんのよ!』ブンッ!

ナックラー「ナクッ!」ドゴォ!

ネネちゃんに投げ飛ばされたナックラーが壁にぶつけられる。更にネネちゃんは右腕を振りかざして、ナックラーに飛びかかる!

ヌイコグマ『ネネ・パーンチッ!(アームハンマー)』ブンッ

ナックラー『ヤナカンジーー!!』ヒュウウゥゥ……キラン

おキン「ナックラー!」

マミ「う……うそだろ? ただのヌイコグマなのに」

しんのすけ「どーだまいったか! ワッハッハッハッ! さあ観念して門を開けなさい!」ビシッ

ドラコ「チッ、おい! お前ら門の中に入れ!」

おキン&マミ「へ、へいっ!」ダッ

ガラララッ ドタドタッ

ドラコ「わりぃけど、じゃがいも小僧は入れられないな! ここは遊び場じゃないんでね」

しんのすけ「こらーっ! 逃げるなんて卑怯だぞ!」

ガラララッ ピシャッ

しんのすけ「ぬーっ! このっこのっ開けろー!」ドンドンッ

???「坊主……」

しんのすけ「ん?」クルッ

クチナシ「そんなか、入りたいのかい」

しんのすけ「……どちら様?」

クチナシ「クチナシ、だよ」

しんのすけ「ああ! ポケモンセンターにいた幸薄そうなしまキングのおじさん!」

クチナシ「で、入るつもりなのかい?」

しんのすけ「だって入らないと、ヤンちゃん助けられないじゃん」

クチナシ「中に進むなら、覚悟が必要だぜ? 誰かを助けるにしろ、スカル団と戦うにしろ、あるのかい? 覚悟ってやつ」

しんのすけ「うん!」

しんのすけ(ところで、かくごってなんだろう?)

クチナシ「まぁ、色々あるわな。おじさんもワケありでね、扉を開けてもらえるしよ」

ロトム図鑑「まさか、貴様はスケスケおパンツを盗んだ前科でもあるのか?」

しんのすけ「えぇ、そうなの?」

クチナシ「なんでそういうふうになるんだよ……。ま、ホネは拾ってやる」

しんのすけ「チキンのホネ拾いのお掃除? 大変だね、おじさん」

クチナシ「違うっての……大丈夫か、お前」ハァ

ポータウン

ザーザー

しんのすけ「なかなかハイザラな街だね」

ロトム図鑑「それを言うならサハラ」

スカりん「ハイカラ、だよねースッチー」

スッチー「ねースカりん」

しんのすけ「おおっ、アローラのはた迷惑バカップル」

スッチー「てゆうかスカりん、子供が勝手に入ってきたけどどうしよう?」

スカりん「ほっとけばいいよ。だって僕にはスッチーがいるもん」

スッチー「それもそうね!」

スカりん「このバリケードだって、抜け道を見つけられなきゃ越えられないもんね!」

スッチー「雨が降ってるけど、スカりんが温めてくれて、こうして立ったまま仕事できてラクよねー」

スカりん「スッチーのくじ運がいいおかげさ!」

スカりん「スッチーのくじ運がいいおかげさ!」

スカりん「スッチー!」ギュッ

スッチー「スカりん!」ギュッ

しんのすけ「ぶりりん!」ギュッ

ロトム図鑑「しっチー!」ギュッ

ジュナイパー(ボール)『二人とも何やってるんだよ! 早く助けに行くんだろ?』

しんのすけ「あ、そうだった」

ロトム図鑑「どうやらあの奥のお化け屋敷がヤツらの本拠地のようだな」

しんのすけ「スケスケおパンツ団の基地なのに、なんか地味ー。もっと盗んだスケスケおパンツがぶら下がってるもんだと思ってた」

ジュナイパー(ボール)『それじゃあただの変態集団の住処じゃないか!』

ミミッキュ(ボール)『確か二人はどこか抜け道があるって言ってたね』

しんのすけ「あの穴じゃない? あの家の垣根」

ヨワシ(ボール)『案外近くにあったね……』

ジュナイパー(ボール)『間抜けなスカル団っぽいけどね。さ、早く助けに行こう』

ロトム図鑑「え~やだぁ、怖ぃ~」

しんのすけ「かわいいなぁ」

ジュナイパー(ボール)『あ、あのねぇ……』

~いかがわしき屋敷周辺~

しんのすけ「うーん、SSだからラクラクに進めましたな」

ヌイコグマ(ボール)『しんちゃん、なに言ってるの?』

ジュナイパー(ボール)『なんとかここまで進められたけど、入口付近にスカル団がたむろしてるな……。真正面から入っていくわけにもいかないし』

ミミッキュ(ボール)『僕たちの力を合わせればいい』

ポンッ!

ミミッキュ『僕たちがしんちゃんのサポートをして、屋敷の中に入れば大丈夫!』

ジュナイパー(ボール)『なるほど、その手があったか!』

しんのすけ「さすがボーちゃん!」

ミミッキュ『ボ!』シュパッ

ボーちゃんが影の手を伸ばすと、屋敷の2階のテラスに届いた。

ミミッキュ『しんちゃん、掴まって』

しんのすけ「ほいっ」

シュルシュルシュル

スタッ

しんのすけ「ワッハッハッハッ、見事に潜入できましたな。ボーちゃんありがとーちゃんのあしはベトベトンよりくさい!」

ミミッキュ『ボ』b

ミミッキュ『でも、気を付けて。中にもスカル団がいっぱいいるから』

しんのすけ「ほーい! それじゃアローラ防衛隊結成はじめての仕事、ヤンちゃん救出作戦いくぜい! アローラ防衛隊ポケモン部隊、ファイヤー!」

カザマたち『ファイヤーーッ!』

ポータウン いかがわしき屋敷 屋内

したっぱB「まったく、思い出せばメレメレのじゃがいも小僧に出会って、散々じゃないッスカ」

したっぱA「アーカラに飛ばされ、ウラウラに飛ばされ、最後は屋敷の雑用なんて……」

したっぱB「ユーはいいじゃないッスカ。オレなんてカンチョーされちゃいましたからね! お尻の穴が裂けるかと思ったッスカ」

したっぱA「というか、いつまでスカ スカ言い続ける気なんだ? 相棒」

したっぱB「ん? おい、あれはなんなんスカ?」

ニャース?「んみゃ~お」

ヌイコグマ「ガウ……」

したっぱA「ニャースとヌイコグマ? なんでこんなところに?」

したっぱB「誰かが放置したとかじゃないッスカ?」

したっぱA「まぁいいや、さっさとモンスターボールに入れて倉庫に置いてきちゃおうよ」

スタッ

したっぱB「スカ?」クルッ

ミミッキュ「ボ!」バチチチッ!

したっぱA&B「ビリっときたあああああ!!」ビリビリビリ!

したっぱA&B「」ピクピクッ

ニャース?(inしんのすけ)「ボーちゃん、電気技使えたの?」

ミミッキュ『でんじはだよ。見せる機会がなかった』

ヌイコグマ『ねぇ、天井に穴が空いているわ。屋根裏に入れないかしら?』

しんのすけ「入ろー入ろー! ネネちゃんボーちゃん、ごくろーさん」シュンッ

ピョンッ
ゴソゴソ

しんのすけ(んーこの感覚。アクションスパイやってた昔を思い出しますなぁ)

しんのすけ(レモンちゃん、お元気にしてるかな? あ、レモンちゃんって名前じゃなかったっけ。ま、いーや)

したっぱG「姉御、あのガキ本当に来るんですかねぇ?」

しんのすけ「?」ユカニミミアテ

プルメリ「どうだかね。やることはやったんだ。来ようが来まいが、どちらでもいいけどさ」

したっぱG「あいつら、なに考えてるんだか分からないっスね。ポケモンを保護する裏でこれからなにをしでかすのか……」

プルメリ「……そうだね」

しんのすけ(ほうほう)

したっぱG「姉御、そろそろポケモンが元気になってるはずです。ボール受け取りに行きましょう」

プルメリ「ああ、分かったよ」

テクテク
ガチャ……バタンッ!

パカッ

しんのすけ「この部屋の中にヤンちゃんいるかなー?」ヒョコッ

ジュナイパー(ボール)『うん、まずはこの部屋から探してみようよ! あのプルメリって人はヤンちゃんをさらった張本人だし』

しんのすけ「ほーい」スタッ

しんのすけ「ヤンちゃんどこに行ったのかなー? 出ておいでー」

ロトム図鑑「……!」

ガサゴソガサゴソ

ロトム図鑑「しんのすけ、これを見よ!」つプルメリの下着

しんのすけ「スケスケじゃないのね」

ロトム図鑑「これをその手のマニアに売り飛ばせば高く値が付くぞ」

しんのすけ「ほうほう」

げ    ん

こ    つ

しんのすけ「」

ロトム図鑑「」

ヌイコグマ『アンタたちが下着ドロになってどうするのよ! 最低!』

ミミッキュ(ボール)『ネネちゃん、声大きい』

天井裏

ジュナイパー(ボール)『結局、あの部屋にヤンちゃんはいなかったね』

ヨワシ(ボール)『この建物じゃなくて別の場所に連れ去ったとか?』

ミミッキュ(ボール)『ボスがお待ちかね、って言ってたから、たぶんスカル団のボスのところの部屋にいると思う』

ジュナイパー(ボール)『スカル団のボス……あのむしタイプ使いの人か』

しんのすけ「……」

ゴソゴソ

しんのすけ(お、いた!)

ジュナイパー(ボール)『ボーちゃんの予測通りだったね』

しんのすけは開いている穴から下を覗くと、連れ去られたヤングースを見つけた。
しかし同時に、マリエ庭園で戦っていたグズマがすぐそばで椅子に座ってふんぞり返っており、したっぱも一人控えている。

ヤングース「きゅう……」

グズマ「…………」

したっぱH「…………」

ヌイコグマ(ボール)『みんなヤンちゃんから背中を向けているからいいけど、結構距離近いわよ? 大丈夫?』

ジュナイパー(ボール)『しんのすけ、物音を立てずにゆっくり降りながらヤンちゃんを助け出すんだ』

しんのすけ「ほい」

しんのすけ「ボーちゃん、レッツラゴー」

ミミッキュ『ボ……』スッ

しんのすけボーちゃんの鼻水状の影を腰に巻くと、静かにグズマたちのいる部屋へ下り始めた……。

しんのすけ「…………」スルスルスル

ヤングース「きゅ?」

しんのすけ「…………」ヨッ

しんのすけ「…………」サ、オラノウデニオノリ

ヤングース「きゅう」タッ

グズマ「……おい」

しんのすけ&ヤングース「!!」ビクッ

グズマ「新しいエネココア取ってこい。今すぐだ」

したっぱH「へ、へいっ」ダッ

グズマ「…………」

しんのすけ&ヤングース「……ホッ」

ロトム図鑑(あの宝石はZクリスタルか? ひとつくすねちゃお)ソロソロ

カチャッ
コロコロ

グズマ「ん!?」ガタッ

ロトム図鑑「あ」

しんのすけ「い!」

グズマ「うぉ、お前らは……!」

ロトム図鑑「ち、ちわー、宅配便ですぅハンコーお願いしますぅ」

グズマ「あ? なんも頼んでねーぞ」

しんのすけ「オラたち、幸せを運ぶ宅急便なんで……」

グズマ「はっ、スカしてるなあ。そのヤングースが目当てかよ」

ヤングース「きゅうぅ……」

しんのすけ「ぬーバレたか! オラはアローラ防衛隊の隊長として、ヤンちゃんをお助けしに来たんだゾ! しんみょーにお縄につけ! スケスケおパンツ団のくさや!」

グズマ「グズマだっつってんだろーが!」

グズマ「で、そんなことのために、わざわざ乗りこんできたのかよ」

しんのすけ「そーそー!」

グズマ「はっ、大事なのはてめえのポケモンだけでいいじゃねーか!」

しんのすけ「防衛隊ルールその1! 困ってる人とポケモンがいたらお助けすること!」

グズマ「くだらねぇよ、んなもん。あんな奴ら、助ける価値もねぇよ」ギロリ

しんのすけ「ううっ……そんな目で見ないで」

グズマ「……てめーよ、目の前にブッ壊れたテレビとかがあったらどうするよ?」

しんのすけ「……叩く?」

グズマ「だろ? とりあえずブッ叩くよな! 少なくともオレはそうする。まあ、大抵はよ、跡形もなく壊れちまうけどな」

グズマ「おまえも、ガキにしちゃ相当ブッ壊れているな。バカっぽく振舞っちゃいるが、オレの目は誤魔化せねぇ。分かるぜ、おまえそこらの奴らと比べ物にならないくらい修羅場を乗り越えてやがるな。そこらのガキがする目つきじゃねえ」

しんのすけ「くさやのおじさんは目のクマがすごいけどね。寝不足?」

グズマ「んな言葉でごまかしてるんじゃねーよ。おまえ、直してやらあ!」

しんのすけ「悪いけどオラ、お腹すいてるからおじさんに構ってるヒマないの」スッ

しんのすけ「マサオくん! レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ヨワシ(群)『よっしゃー! 派手にブチかますぜ!』ガパッ

群れたマサオの巨大な口は、グズマに向けられていた。どこからともなく、何かが押し寄せるような音が聞こえてくる。

グズマ「は――?」

ブッシャァァァァァァァ!!

グズマ「なっ、おおおっ?!」

マサオの口から発射されたハイドロポンプが、グズマを勢いよく部屋の外へ、そしてそのまま屋敷の外へと押し出していく!

~いかがわしき屋敷 外~

スカりん「スッチー!」

スッチー「スカりん!」

ドラコ「あいつら、まだやってるのか……」

マミ「ウザイというか、なんというか……」

バリン!
ドドドドドド!!

おキン「!?」

ドラコ「なんだ!?」

マミ「屋敷から大量の水が!」

グズマ「ゴホッ! ペッ! ペッ!」

ドラコ「グズマさん!」

ザワザワ
ヤシキガ!
グズマサン、ダイジョウブッスカ?

グズマ「…………」ポタポタ

グズマは天を仰ぐと、カザマに掴まって空からポータウンを脱出するしんのすけとヤングース(と、こっそりムシZを手に入れたぶりぶりざえもん)が……。

しんのすけ「…………!」フリフリ

ドラコ「あのじゃがいも小僧、いつの間に……」

マミ「急いで追ってきやす!」

グズマ「グズマァ!! なにやってるんだああ!!」ガクガクッ

マミ「ヒッ!」ビクッ

グズマ「……あのじゃがいも小僧。おまえはブッ壊す! あいつらの力を使ってもな!」ワナワナ

17番道路

バサッバサッ

しんのすけ「ほっほーい!」フリフリ

アセロラ「あ、帰ってきた!」

スタッ

しんのすけ「あー疲れた」

ヤングース「きゅう!」ピョン

アセロラ「おーよしよし、怖かったねー」ナデナデ

アセロラ「しんちゃんありがとう! ホント、すごいんだ! 尊敬だよ!!」

しんのすけ「いやいやーアローラ防衛隊としてとーぜんのことをしたまでですからー。カザマくんもごくろーさん」

ジュナイパー『まったく、ぶりぶりざえもんが勝手なことしなきゃ穏便に済んだのに』

ロトム図鑑「魔が差しただけだ、まいったか」

ジュナイパー『威張るなって』

クチナシ「急にスカル団が騒がしくなったと思ったら、お前さんたちか」

アセロラ「あー! クチナシのおじさん!」

アセロラ「おじさん! 腕利きのおまわりさんだよね? ちゃんとスカル団をみておいてよ! なんのため、ここにいるんだよ!」

クチナシ「安いんだよ、家賃が」ヤレヤレ

クチナシ「スカル団の近くにいるなんて、酔狂者だからよ」

アセロラ「スカル団にキズつけられたポケモンなら、エーテル財団に預ければいいのに。自分で世話してるからでしょ?」

アセロラ「しんちゃん! ヤングース! エーテルハウスに帰ろ!」

しんのすけ「ほーい!」

ヤングース「きゅう!」

アセロラ「あ、おじさん、また来るね!」フリフリ

しんのすけ「達者で暮らせよー」フリフリ

クチナシ「静かに暮らしたいんだがな」

タッタッタッ

クチナシ(それにしてもスカル団の連中、なんだか少ねえな。まあ、屋敷が吹っ飛んだら逃げ出すやつもいるよな)

クチナシ「ボールの中のポケモン、街の中のスカル団……どっちが幸せなんだか」

今日はここまで。
次回の更新は明日の夜。

ポケモン勝負での文体ミスが多くてすみませんでした。せっかくのボーちゃんの初陣なのにドラゴンクローとシャドークローを間違えたり、のろいとおきみやげを勘違いするよう書いてしまって……。
じゃ、そゆことで~!

余談ですが……最初にスイレンを見たとき、どこかで見覚えが有るなと思ったら、黄金のスパイ大作戦のレモンちゃんに似てると思いました。

エーテルハウス

しんのすけ「おっかえりー!」

アセロラ「ただいま! ヤングースも帰ってきたよ!」

ヤングース「きゃうきゃう!」ダッ

男の子「○×□△※★!!」ギャーギャー

女の子「○△※×□△!!」ピーピー

ハウ「…………」ガックリ

アセロラ「エー!? どういう感じなの? これ?」

しんのすけ「あれ? リーリエちゃんは?」

ハウ「しんのすけ……ごめん!! おれ、ちっとも楽しくないよ……」

アセロラ「だから、どういうことなの?」

ハウ「リーリエ、いなくなっちゃったー」

~数時間前~

リーリエ「なんて人たち……」

プルメリ「今日は消えないんだねえ。聞いてた話と違うじゃないか」

リーリエ「あのときは……このコも絶体絶命のピンチでした……。ですから、能力を使ってわたしを……」

リーリエ「わたしにはなにもできませんが、能力だけは使わせない……そう決めたのです。ですから……わたしが頑張るのです……!」

したっぱB「今もピンチじゃないスカ? お花畑なお嬢さまスカ」クネクネ

プルメリ「いいさ、これ以上あんたから奪えるモンなんてないし」

プルメリ「それに……あんたをポケモン泥棒と言っていいのか、わからないところもあるからね」

リーリエ「あなたたちについていきます。ですから、他のみなさんには、手を出さないでください……!」

ハウ「アセロラがいなくなったあと、プルメリっての戻ってきてー」

アセロラ「えー!?」

ハウ「おれ、トレーナーなのにー!」キッ

ハウ「トレーナーじゃないリーリエに守ってもらったんだ……」ガックリ

しんのすけ「んもー今度はリーリエちゃん? オラがいないとすぐどっか行っちゃうんだから」ヤレヤレ

ウィーン

みんな「!!」

グラジオ「……コスモッグと一緒にいたのが、まさかリーリエだったとは!」

ハウ「わー!! リーリエ知ってるのー?」

しんのすけ「ほーほー、リーリエちゃんはクジラの一種だったのかー」

ハウ「そーじゃないってー!」

グラジオ「オマエらが頼りないから、コスモッグも! リーリエも! ……オレの怒り、ぶちまける!」ギロッ

グラジオ「まずはしんのすけ、お前からだ!」スッ

しんのすけ「いやん、オラってモテモテー」

ハウ「違うと思う……」

スカル団の グラジオが
勝負を しかけてきた!

グラジオ「……オレの怒りと重ね合わせ、無力な者どもに制裁を! 行け、ヌル!」ヒョイッ

ポンッ

タイプ:ヌル「オォォォォッ!」

しんのすけ「カザマくんっ、レッツラゴー!」ヒョイッ

ポンッ

ジュナイパー『あのポケモン……! 今度は勝つぞ!』

ハウ「うわわー! 始まっちゃった!」

グラジオ「ヌル! シザークロス!」

ヌル「オォォォッ!」ブンッ

ジュナイパー『今までの僕と一味違うところを見せてやるっ!』バサッ

カザマはヌルのシザークロスをかわしつつ、天井近くまで大きく羽ばたくと、矢羽根によるはっぱカッターを放った!

ヌル「オオッ!?」ドスッ

グラジオ「ヌル……! ブレイククロー!」

ヌル「ウォォッ!」ドドドド!

ズパッ!!

ジュナイパー『うわっ……と。あれ?』キョロキョロ

グラジオ「なぜ、効かない!?」

ロトム図鑑「ブレイククローはノーマルタイプの技のようだな」

しんのすけ「クジラくん、オラのカザマくんはゴーストタイプ。ジョーシキだゾ」

グラジオ(しまった。ヤツのモクローは進化して、ゴーストタイプになったのか。うかつだった……!)

ジュナイパー『お返しだ!』

矢を放たず、ジュナイパーは翼を広げると、ヌルに向かって突っ込んだ!

ジュナイパー『えいっ!』ブンッ

ザンザンザンッ!!

ヌル「オオオッ?!」ズパッ!

グラジオ「チッ、ヌル! おいうちだ!」

ヌル「ウォォォッ!」ダッ

シュルシュルシュル
ガッ!

ヌル「?!!」フラッ ドタッ

グラジオ「なっ……くさむすびか!」

しんのすけ「よーしカザマくん! このままZワザ行っちゃいますか!」

ジュナイパー『うん、頼む!』

バッ バッ ブリッ ブリッ パァァッ バァーン!

ピカッ! ゴウッ!!

カザマは Zパワーを 身体に まとった!

カザマが 解き放つ
全力の Zワザ!

ブ ル ー ム シ ャ イ ン エ ク ス ト ラ !

しんのすけ「カザマくん! ファイヤーッ!」

フクスロー『行くぞっ!』

カザマがZパワーを周囲へ放出すると、次々と花が咲き乱れていく! そして日光がヌルに照射され、どんどん威力を増していく!

パァァァッ!!

ドゴォォォ