【艦これ】提督・夕立「うぅ…この部屋は……?」 しぐソウ「さぁゲームを始めよう」 (119)

…………………………


どことも知れぬ薄暗闇の中、物語は提督が目覚める所から始まる……




提督「う、うぅ……なんだ…床が冷た……」



提督「………? なんだ、ここは…一体どこだ…?」



提督が目覚めた場所は見知らぬ部屋だった……いつも目覚める自分の部屋とは全く異なる場所での起床に提督は戸惑いを隠せない。


提督「おーい! 扶桑!! どこだー? というか誰でもいい。側にいないかー!?」



???「………うぅ……ぽいぃ……」


提督「ん? その声は…夕立か……?」

夕立「おはよー……提督さん………」目ごしごし

夕立「夕立、ドーナツに囲まれる夢みてたっぽい……」


提督「呑気かよ……というか夕立、ここはどこか知ってるか……?」


夕立「……? あれ、ここどこっぽい……?」



提督「お前もわからないか……そういえば俺、寝る前はなにしてたんだっけ………」


ズキッ

提督「うっ…頭が痛い……思い出せん…」

夕立「夕立もなんだか頭が重たいっぽい…………? なにか首についてる…?」

提督「あれ、俺もだ……なんだよこれ……」



提督と夕立がようやく自らの置かれている状況の異常さに気づき始めたその時、唐突に薄暗い部屋に明かりが灯される。そして……

パァ(点灯)


提督「おっ、明かりがついた…………って、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!????????」

夕立「ぽいぃぃぃぃぃぃぃ!!??????????」



明かりが灯ったことによって、二人は初めてこの部屋の全貌を理解した。

この部屋はどうやら老朽化した地下室のようだった。部屋の隅には鋼鉄性の扉が1つあった。

また…非常に殺風景で、ベッドやタンス、机の一つすら置かれてはいない。

あるのは今時珍しいアナログ式のテレビに、ビデオデッキ。丁度『12時』を指し示している時計が壁に一つかかっている。

あとは……無造作に置かれた二つのノコギリ。そして、二人の間に一つ……いや、一人。誰かがうつ伏せで横たわっていた……


金剛の死体「………………」白目



提督「こ、金剛………」ガクブル

夕立「し、死んでるっぽい……?」

提督「金剛……!? っておい、俺たちの首についてるの……」

夕立「首輪っぽい…?」


さらに提督は首の違和感の正体に気づく。部屋の隅の柱に、鎖で繋がれた首輪がつけられていたのだ。そしてそれは夕立も同じだった……



提督「くそっ…一体こんなこと誰がっ……!?」

夕立「みて、提督さん。金剛さんが何か持ってる。」


提督「ん、これは……ビデオテープか? 随分と懐かしいなおい。」

夕立「提督さんなら手を伸ばせばギリギリ届くかも……」

提督「……そうだな……よっと。」ひょい


夕立「これを、ビデオデッキにいれて…再生!!」



ザザザザザッ パッ


提督「何か映ったぞ。なんだ……」





時雨(?)「………………」


夕立「時雨…っぽい?」

提督「なんで頬っぺたに赤いぐるぐるマークつけてんの…? こいつバカなんじゃねぇの…??」プッ…クスクス



その瞬間……提督の首輪に突如電撃が走る!!


提督「あばばばばばばばばば………!!!!?????」ビリビリ

夕立「提督さんっ!?」

画面の時雨「今、提督がきっと僕をバカにしただろうから首輪に電流が流れたはずだよw」プッークスクス

提督「時雨ぇぇぇ……!!」


画面の時雨「僕は時雨ではない。僕の名は『しぐソウ』……」

しぐソウ「キミたちはとある罪を犯した。だから僕はキミたちにゲームという名の試練を与えよう。」

提督「なんだこいつ…アホか……早くここから出せよ!! おい! ボケ時雨!!」



ビリビリビリ

提督「うがががががががががが……!!!????」


しぐソウ「余計な発言は控えなよ。キミたちの生殺与奪の権利は今もなお僕が握っているんだよ?」


提督「なんでわかるんだよ……」シュゥゥ

夕立「ぽいぃぃ……元からだったけど時雨が更におかしくなってしまったっぽい……」 

しぐソウ「それじゃゲームの説明だよ。」

しぐソウ「ゲームのクリア条件は一つ。キミたちに掛けられているその首輪を外すこと。」

しぐソウ「あっ…無理に外さない方がいいよ。その首輪には爆薬が仕掛けられているからね。」

夕立「そ、そんなっ……」

しぐソウ「何かあればこちらからさっきみたいに特定の部位に電流を流して即座に起爆することもできるんだよ。」

提督「くっ……無駄に高性能だ……きっと卯月製だな……」


しぐソウ「その首輪を外す方法は2つある。一つは鍵を見つけることだ。」

しぐソウ「もう一つは……二人のうちどちらかの生命活動が停止、つまり……死亡すること。」

提督・夕立「!?」

しぐソウ「その首輪は連動していてね。どちらかの死亡を確認すると同時にもう片方の首輪のロックが自動で解除されるようになっている。」

しぐソウ「あぁ、それと。タイムリミットを過ぎてもその首輪は起爆するからね。」

しぐソウ「タイムリミットは6時間。そこに時計があるでしょ。12時からスタートね。」

しぐソウ「さ、ルール説明は以上だよ。」


提督「おい!! ふざけんな時雨!! お前一体どうしちまったんだよ!?」

夕立「時雨はこんなことするようなお姉ちゃんじゃないっぽい!! どうしてこんな酷いことするの……?」



しぐソウ「……………ふんっ…キミたち二人とも、自分の胸に聞いてみるんだね……」


提督「なっ……まさか、悪いのは俺たち……?」

夕立「夕立たち…何かしたっぽい?」

しぐソウ「最後に一つ、ヒントだよ。」

しぐソウ「中央の金剛の死体には色々とアイテムを隠しておいたからね。」

しぐソウ「それじゃ早速、ゲームを始めよう。」

しぐソウ「死ぬか生きるかキミたち次第だ。」指差し




プツッ…ザザザザザッ



提督「終わった……ってかビデオなのになんで会話してんだよ……結構スゴいぞこれって…」

夕立「時雨のIQは自称180っぽい。夕立たちの台詞を予測していてもおかしくないっぽい。」

提督「IQ180ある奴がこんなふざけた真似するかなぁ…?」

提督「とりあえずザーザーうるせぇからビデオ止めんぞ。」ぽち

テレビoff

提督

↑すいません。誤爆です。

提督「とりあえずザーザーうるせぇからビデオ止めんぞ。」ぽちー

テレビoff

提督「時間は6時間か……」

夕立「ぽいぃぃ……」

提督「おい、なにしてんだ。」

夕立「はっ…ごめんなさい…ショックで放心してたっぽい……」

提督「そんなことより…早くここからでるぞ。」

提督「……このノコギリで鎖をぶち切る。そうすればこの部屋から出れるかはともかく、とりあえずは自由に移動できんだろ。」

提督「ほら、お前の方にも落ちてるだろ?」

夕立「……うん……」


提督「絶対ここから生きて脱出してやる……二人揃ってな…!!」

提督「そして……待ってろ、扶桑…………あと時雨のヤツは解体決定。」



ノコギリギコギコ……ギコギコ……



提督・夕立「…………………」ギコギコ

一時間経過…………




提督「ダメだぁぁぁぁっ……まったく削れねぇ…………」

夕立「提督さん……よくみたらこれって、夕立たち艦娘の艤装と同じような特殊な材料でできてるっぽい……ノコギリ程度で傷つくはずないっぽい……」

提督「くそっ……まぁこれくらいは対策済みなのは当たり前だよなぁ……早く気づけよ、俺はアホか……」

提督「こうなったら……仕方ない。少々癪だが、アイツのヒント通り、金剛の死体を調べて見るか。」

提督「もしかしたら鍵があるかもしれないしな。」スタスタ



提督「うーーーーん……手を伸ばせばギリギリ……届くな……」

夕立「夕立も……ギリギリ届いたっぽい……」

提督「よし、二人で協力して物色するぞ。金剛には悪いが服も脱がさせてもらう。」



ゴソゴソ……

夕立「うぎぎ……首痛いっぽい……」

提督「我慢しろ……俺だってお前ほどじゃないがギリギリなんだ……」



提督「お、これは……!?」服ガサゴソ


ていとくはなにかしらの『カギ』をてにいれた!!


提督「やったぞ!! 鍵だ!!まさかこんなに早く見つかるなんてな!! 夕立…これで……」



夕立「夕立もなんか見つけたっぽい!!」


ゆうだちはこんごうのケツにはさまれていた『S&W S1917』をてにいれた!!


提督「ファっ!?」

夕立「これって不知火ちゃんの拳銃っぽい…?」

提督「不知火が今ごろ困ってるぞ……」

夕立「弾丸が一発だけはいってるよ。」

提督「あぶねぇなぁ……だが…まぁそんなことは関係ない。」

提督「なぜなら……鍵はもう俺たちの手元にあるからだ!!」

提督「なんだよ、ヌルゲーすぎんだろw ま、所詮は幼稚なドッキリだってこった。」

提督「これくらいだったら『提督ローリングサンダー』を時雨に喰らわせる程度で許してやるか……」つ鍵

提督「とりあえずこの鍵が俺のに合うか試してみるよ。よーし………これで……」


夕立「…………………!?」閃き


提督がその鍵を自分の首輪の鍵穴に差し込もうとしたまさのその瞬間…普段からマイペースな夕立には信じられないような閃き、そして疑念が生まれる…

夕立「ちょっと待つっぽい!!」

提督「ん、なんだよ……」


夕立「提督さん……もしも首輪がそのまま外れても、絶対に一人で逃げない?」

提督「当たり前だろ。俺にとっちゃお前だって大切な鎮守府での家族みたいなもんだ。」

夕立「じゃあ…ちゃんと最後まで一緒にいてくれる?」

提督「………もちろんだ。俺は絶対にお前を見捨てたりはしない。」

夕立「ほんとにほんと?」

提督「あぁ。誓うさ。」


夕立「………だったら教えてあげるっぽい。提督さん。」

提督「なんだ今さら。」

夕立「……提督さんにショック与えないために黙ってたんだけど…実は……」

提督「実は……」

夕立「実は夕立の首輪ね………」

















夕立「鍵穴がないの…………」


提督「え…………??」





提督「そ、それじゃどうすんだよ!! そんなんじゃ解除できな……」

夕立「さっき時雨が言ってたっぽい……この首輪を外す方法。そのもう一つの方。」


夕立「どちらか一人の生命活動が停止すれば、もう片方は外れる。」



夕立「時雨は別に夕立と提督さんの首輪が両方とも同じものだとは言ってないっぽい。」

夕立「ただ、鍵穴がついてるなら……鍵があれば開けられる。多分そういうことだと思うっぽい。」



提督「なんだよこれ……ふざんけんなよ。それじゃ……」

夕立「そう……今ここで提督さんの首輪が外れちゃったら…………夕立、その時点でゲームオーバーっぽい……」



提督「くそっ……なんてこった……」

提督「俺の首輪が外れたら…生命活動が停止したことには……流石にならないよなぁ…それじゃゲームにならない。」



夕立「だからね。約束してほしいの。」

夕立「別にその鍵を使うのは提督さんの勝手っぽい。けどね。」

夕立「もし使うのなら、絶対に夕立を見捨てないって約束してほしいっぽい。」

夕立「現時点ではゲームオーバー確定だけど…最後のギリギリになるまで方法を探して欲しいの……夕立と一緒にいて欲しいの……」

提督「夕立……」



夕立「でもね。もしも提督さんが約束出来ないのなら夕立……」






夕立「この銃で提督さんを殺すしか夕立には道は残されてないっぽい……!!」拳銃チャキッ


提督「!?」

……………………………

提督「わかった……夕立、少し考えさせてくれ。」

提督「とりあえず鍵は、ほら。床に置いた。お前もその銃を下ろしてくれ。」

夕立「…………………」チャキッ

提督「頼むよ……今は仲間割れしている場合じゃないだろ……それこそ時雨の思う壺だ……」

夕立「……………………」

提督「頼む……夕立。銃を下ろしてくれ……」




夕立「一時間あげるっぽい。その間にどうするか決めて……」拳銃おろし

夕立「ほんとは夕立だって大好きな提督さんを殺したくなんかないっぽい……でも……でも……グスン…」

提督「……夕立…ごめんな。こんな辛い思いをさせて……ほんとにごめんな……」

提督「わかった……お前がくれた時間だ。じっくり考えるよ。」


夕立「うぅ……ひっぐ……提督さん…………」

二時間経過………


提督(とりあえずこの一時間で分かったこと、それは時雨は本気で俺たちにデスゲームを仕掛けているらしいことだ。)

提督(俺は……夕立と……)


夕立「そろそろ時間っぽい。」

提督「あぁ……答えよう。」




提督「こうなってしまったものは仕方ない。今の俺たちは運命共同体だ。だから……」


提督「夕立……死ぬときは一緒だ。例えお前が出られなくっても……俺が最後の時まで一緒にいてやる…!」

提督「誓うよ。俺を信じろ。」


夕立「提督ざぁん…………」涙ポロポロ


銃ポトリ



提督(そうだ……これでいい。これでいいんだ……)

提督「それじゃ早速、この鍵を……」


カチャカチャ カチャカチャ……


提督「………………」

夕立「………………」



提督「ダメじゃん……この鍵合わねぇ……」脱力

夕立「ごめんなさい……夕立のせいで時間が無駄になってしまったっぽい……」

提督「謝るな……無駄に勇気出してかっこいいこと言ったのに空回りしてめちゃくちゃ恥ずかしいんだから……」

提督「…………」

夕立「…………」


提督「まいったな……手の届く範囲じゃ金剛の身体はひとしきり調べ終えたし……これ以上は手がかりはないぞ……」

夕立「諦めずに探すっぽい!! まだ隅から隅まで全部見てないし……」


提督「そうだな……よし……」





提督「うぎぎぎぎぎ」首ギリギリ

夕立「おごごごごご」首ギリギリ…



……………………………

ほぼ全裸の金剛「……………」白目



提督「ぜぇぜぇ……とりあ」

ほぼ全裸の金剛「……………」白目


提督「ぜぇぜぇ…とりあえず見つかったものは……」


夕立「服のポッケから何枚かの写真、ライター、それと……謎の四角い箱っぽい。」


提督「箱にはダイヤルみたいなのがついてるな……0~9で作る4桁の番号みたいだ。」


夕立「この写真、時雨ばっかりが写ってるっぽい。」


提督「………写真越しだとアイツ、やっぱりメチャクチャ美少女だな……」

提督「それと…ライターは何に使えばいいんだ…?」

夕立「もしかして…炙り出しってやつっぽい?」

提督「少なくともこの写真ではないな……紙質が厚すぎる。」


提督「はぁ…結局、目下の問題はこの暗証番号か……4桁程度なら最悪一からやってけばいつかはいけそうだが……それは最終手段だな。」


提督「4桁……アイツの設定した数字はなんだ……?」

夕立「うーーん……何かしら……」

提督「そういえば……時雨の言っていた、俺たちの罪って一体なんなんだ?」

夕立「罪……心当たりがあるのは、先週……時雨のわたあめを間違えて夕立が食べちゃって、メチャクチャ喧嘩したことっぽい。」

提督「アイツのわたあめに対する謎の執着は異常なレベルだからな……案外ガチでそれが原因ってのもありそうだな……」

夕立「でもそのあとちゃんと仲直りしたっぽい! 期間限定間宮特製パフェで手を打ったし。そのあとイチャイチャデートもしたっぽい!」

提督「現金なやつだなぁ……それと、後半の方もっと詳しく。」

……………………

提督「くそっ、この番号もダメか……」1919 ブブー

4545 ブブー

0721 ブブー


夕立「提督さんは何か心当たりないの…?」

提督「俺…? 俺はまぁ……時雨とはいつも喧嘩ばっかしてるからな……」

提督「まぁ……軽いじゃれあいみたいなもんだけど。特別悪いことをした記憶はないんだよなぁ……」


提督「そういえば……待てよ。なんか忘れてる気がする……なんだっけか……なんか大事なことを…」





提督「まぁ……いいか。ちょっと休んでもいいか?」箱ひょい

夕立「わかったっぽい。」

3時間経過……


提督「……………」

夕立「……………」モジモジ


ピッピッピッピッ  ブブー


提督「これもダメか……はぁ……」

夕立「……………」モジモジ


提督「ん、どうした夕立?」


夕立「て、ていとくさん……/// あのね、夕立……おトイレ……したいっぽい……///」

提督「」



夕立「でも……この部屋…トイレなんかないっぽいし……どうすればいいっぽい……?」

提督「どうするもなにも……したかったらするしかないだろ…」

夕立「えぇーー……」

夕立「そ、そんなの…提督さんの目の前でなんか…恥ずかしくて出来ないっぽいぃぃ///」

提督「……ほら、後ろ向いてるから。そこの隅でおしっこしてきな。」

夕立「耳も塞ぐっぽい!!」顔真っ赤

提督「はいはい……」

夕立「あと臭いもかがないように鼻も塞ぐっぽい!! それと今後一切こっちは見ちゃダメっぽい……///」

提督「おい。そりゃ無茶だろ……」


夕立「それじゃやっぱり…提督さんを殺すしかないっぽい……!!」拳銃チャキッ


提督「ちょ、待て待て待てぇぇぇぇぇ!!!!!!!」


提督「ようやく一致団結したと思ったのに……そんな小便程度のために何故俺が死ななきゃならないんだよ!!」


夕立「程度ってなによ! 女の子にはいっぱい秘密があるんだっぽい!! 提督さんにはデリカシーがないっぽい!」

夕立「だから…夕立のおしっこ見られる前に提督さんを殺すっぽい……」ギラッ

提督「コイツの目……本気だ……」ガクブル…

提督「た、頼む……我慢してくれ……」

夕立「もう我慢の限界っぽい……今にも決壊しそうなほど……」プルプル…

夕立「だから選ぶっぽい。ここで夕立に殺されるか……五感を全て消失するか……」プルプル

提督「そんな……テニヌじゃないんだから……簡単に五感消失なんかできるはずないだろ……」

夕立「じゃあ死ぬっぽい……!!」超内股プルプル


提督「ウェイウェイウェイ!!わかった!! それじゃこうしよう!!」


提督「」パンツ以外ヌギヌギ

夕立「!?」

提督「ここに俺の服がある。これを床に敷いて、その上に用を足すんだ。」

提督「これの上に出せばそこまで音もしないし……丸めておけば臭いもそこまで広がらないだろう……頼む。どうにかこれで手を売ってくれっ……!!」

夕立「提督さんは……自分の服に駆逐艦のおしっこをかけられて喜ぶタイプのヘンタイさんだったっぽい…?」

提督「誰も嬉しいなんて言ってねぇだろうが……その制服……クソ高級品なんだぞ……」

夕立「保管するんじゃないの…?」

提督「捨てるにきまってんだろうが!!」

夕立「わかったっぽい……そこまでいうなら……それで我慢するっぽい……もう限界だし…」

提督「あぁ……良かった…あやうく小便のために殺されるところだった……」


夕立「でも一応後ろ向いて耳は塞いでててね…」

提督「おうよ。」








チョロチョロチョロロ……シーシー


夕立「ぽいぃぃぃぃ……」極楽の表情



提督(さらば……俺の制服……………あっ。大事な甲種勲章外し忘れた…………) 


…………………


夕立「スッキリしたっぽい!!」


提督「うえぇ……さみぃ……」ブルブル



夕立「金剛さんの服にすればよかったんじゃ……」

提督「いや……流石にそれは死人に鞭打ちってやつだと思ってな……」

夕立「服剥がされて、全裸にされてる時点で今更っぽい。」

4時間経過……


提督「あぁ…もうダメだ……寒くて力が出ない……腹も減ってきた……」ギュルルルルル(腹の虫)

夕立「ぽいぃ……ドーナッツ食べたいぃぃ……」ギュルルルルル

提督「扶桑の作ってくれた……暖かい味噌汁が飲みたい……あぁ……扶桑…扶桑に会いたい……」


提督「今頃どうしてるかな……俺がいなくなって心配してるかなぁ……」

夕立「フロッキーシュー……オールドファッションチョコ……フレンチクルーラー……エンゼルフレンチ……ポンデリング……」ブツブツ





提督「俺たち、生きて帰れるのかなぁ……」ゲッソリ

夕立「分からないっぽいぃぃ……」ゲッソリ

首輪してるのにどうやって上半身裸になったんだ……(今更気づき)

インナーシャツはぶち破った。  

提督「あと2時間……思ったより早いな。時間が進むのは……」

夕立「そろそろ焦らないとヤバいっぽい…!」


提督「とりあえず思い出せないものは仕方ない。一度最初から状況を振り返ってみるか。どこかにヒントが隠されているかもしれない。」

夕立「賛成っぽい。」

提督「まず、ここに来る前は何をしていたかだ。夕立……何か思い出したか?」

夕立「うーーん……最後に記憶にあるのは…白露型の定例会議っぽい。」

提督「なにそれ。」

夕立「会議と言う名の駄弁り場っぽい。お菓子食べながらたわいもない話を延々とグダグダ話してるの。」

提督「なるほどな……まぁ、あえて突っ込まないでおいてやる。」

夕立「夕立は確か……会議中に寝ちゃったっぽい。ドーナッツつまみながらお腹いっぱいになっちゃって………あっそういえば…」

提督「……?」

夕立「その日の会議、時雨は休みだったっぽい……」

提督「休み…?」

夕立「うん。いつもなら毎回参加して、時雨を中心に提督さんにイタズラした時の面白い話で盛り上がるんだけど……」

夕立「あれ、夕立もなんか……大事なこと。忘れてた…っぽい?」

提督「そいつは少し気になるな……」

提督「俺は確か……最後の記憶では、珍しく非番で……前日までの疲れからか部屋でぐっすり眠ってたんだったな……」

提督「………………あれ、それだけか…よっぽど疲れてたんだな。俺。」


提督「でも……やっぱり何か忘れてるんだよなぁ……なんだろ……なんだか…一度時雨に起こされたような気がするんだが……どうだったかな……」


夕立「二人とも何か大事なことを忘れてるっぽい……?」

提督「みたいだな。」


提督「次に、ビデオだ。もう一度再生してみるか……」

夕立「ぽい。」再生





再生中……




ザーザーザー……


提督「やっぱり内容に変な所は見当たらないな。」

提督「俺たちの犯した罪……一体……」

夕立「忘れてしまってることと関係あるのかも…」

提督「だとすれば……まさか時雨は俺たちにそのことを思い出させるためにこんなゲームを……」


提督「次は……写真だな…」

夕立「全部で5枚。どの写真にも時雨が写ってるっぽい。」


提督「あっ、よくみたらこれなんか懐かしいな……まだ時雨がうちに着任したばかりの頃だな……」


つ笑顔を浮かべながらカメラに向かい敬礼する時雨の写真


提督「この頃はまだ可愛かったなぁ……俺もまだ扶桑とケッコンしてなかったし……」

夕立「なんて純真無垢な笑顔っぽい…」

提督「次は……俺と扶桑の結婚式の時の時雨か。」

つどことなく物憂げな表情をした時雨


提督「アイツ、どことなく悲しそうだったなぁ……」

夕立「実は時雨、あのあと裏で泣いてたっぽい。」

提督「初耳だぞっ!?」

夕立「凄くなついてた扶桑がとられて悲しかったのか…それとも……」


提督「時雨……」


夕立「次は、卯月ちゃん、不知火ちゃんと一緒に写った写真っぽい!」

提督「実は結構最近なんだよな。あいつらが良くつるみだしたのは……」

提督「それと……丁度この辺りだったか。時雨が今みたいにはっちゃけだしたのは……」


つ中央に笑顔ダブルピースの卯月、イタズラな笑みを浮かべる時雨、無表情でピースする不知火の写真

つ改二になった時雨の写真


提督「何故かアイツ、改二になったの遅かったんだよな……」

夕立「でも、とっても嬉しそうにしてたっぽいよ。」


提督「そして最後は……これは…」

つ幸せそうに笑う私服の時雨と、私服の提督の写真


夕立「デートっぽい?」

提督「まぁ…そんなものだ。これは確か一ヶ月前の……」

夕立「へぇぇ……意外と時雨と提督さんって仲良いっぽい?」

提督「まぁな……じゃなかったら互いに気軽に殴りあったりしないしな。」

提督「最初は気付かなかったが…この一連の写真はそう、まるでこれまでの時雨の歴史のような…」

提督「ん…? なんだ…最後の写真だけ妙に厚いような……」

夕立「提督さん! それ、二枚重ねっぽい!!」

提督「あっ、ほんとだ。わざと湿らせて裏に張り付けてたんだな。よし……」


ペリッ


夕立「なんの写真っぽい?」


提督「…………これは、壁にかかれたメッセージが写っているな。なんだこれ…」



    1933120919

 350518193609

071945012419
        45????


夕立「何かの数字の羅列っぽい。」


提督「わかったぞ……恐らくこの????の部分が暗証番号だ!」


提督「にしても…なんだ……この数字の羅列は…」

提督「ここでみんなに問題だ!!」

提督「この暗号クイズの謎、視聴者の皆さんにはもうおわかりかなっ!?」

夕立「わかった人は夕立たちにこっそりと教えてほしいっぽい」

夕立「正解者には、この前夕立が海岸で拾った黒いウネウネした謎の深海生物を送りつけてあげるっぽい!!」

提督「頼むぞ!! 俺たちの生死の行方は…君たちの頭脳にかかっている!!」画面指さし






時計:残り90分


提督「やべぇ…こんなバカなことしてる余裕ねぇよ……」

夕立「考えるんだ…考えるんだっぽい!!」

質問
スマホで見ると数字の羅列がそれぞれズレてるけどこれも何かしらの意図があるの?

>>56

いえ、別にズレに意図はありません。ただ数字の並びを見にくくしてるだけに過ぎません。
あと、実はこれは純粋な数字パズルではなく…とある知識がないと解けない問題です。わかる方には一目瞭然かと……

答え合わせは23時頃になると思います

このゲームは、時雨が提督や夕立にどうしてもとある数字を思い出させたいだけだったのだ……

答え合わせです。とは言っても、メチャクチャ簡単ですが…

ちなみに答えはこれです。酉参照。

残り約60分…


夕立「ねぇ、提督さん……この数字って、『19』って数字多くない?」

提督「確かに………!? そうか…ようやく気付いたぞ! まさかこれは……日付の羅列なのかっ!?」


提督「ちょこちょこ区切られてるからわかり辛いが…最初から並べ直すと……」


1933 1209  1935 0518

1936 0907  1945 0124

1945 ????


提督「こんな感じになるな……そんでこれを日付に直すとそれぞれ…」

1933年12月9日  

1935年5月18日

1936年9月7日

1945年1月24日

1945年??月??日


提督「ってことになるな。」

夕立「…………………あっ…」

提督「……………これまでのヒントから考えて、これは『駆逐艦・時雨』の歴史…というか全て思い出したぞ……」


提督「これの答えは……」




ピッピッピッピッー  ガチャン








提督「0310だ。そう。3月10日。これは……」





提督「駆逐艦・時雨が旧帝国海軍から除籍された日……」












提督「しまった…………俺はとんでもないことをしでかしてしまった。」



提督「3月10日に、時雨と一緒に佐世保に行く約束……すっかり忘れてしまっていた……」

提督「くっ……俺は…俺は……とんだ最低な野郎だっ…!!」拳ガンッ


夕立「ゆ、夕立も……すっかり忘れてたっぽい…………」

回想・夕立編


一か月前、デート中


時雨「夕立、ちょっといいかい?」

夕立「何?」ドーナッツモグモグ

時雨「来月、3月10日は…かつての兵器としての僕がいなくなった日なんだ。」

夕立「そうっぽい…?」

時雨「うん。僕が沈んだ日、1月24日は…海域攻略でとても忙しかったからさ。代わりにその日に佐世保に行きたいんだ。」

時雨「そして……かつて在りし日の僕に、祈りを捧げてくるよ。」

時雨「それでよかったらさ…夕立も来てくれるかい? 一人だと、心寂しくなりそうなんだ……」

時雨「どう…かな?」不安そうな瞳


夕立「いいっぽいよ。」モグモグ

時雨「ほんとに!?」

夕立「それじゃ小旅行っぽい? ちょっと楽しみーー!」

時雨「もう…夕立ってば…………ありがとう……」

夕立「どういたしましてっぽい!」

夕立(ミスド最高っぽい!)モグモグ




……………………………

回想・アホ提督編



一か月前、デート中



時雨「ねぇ、クソ提督……相談があるんだ……」

提督「相談する前にその態度を改めろ……で、何だ…?」

時雨「じゃあ提督。実はね。来月の3月10日なんだけど……以下略…」

提督「そうか。そうだったのか。お前にもセンチな気分になる時があるんだな……」

時雨「駆逐艦娘・時雨は、みんなどこか憂いを帯びたような…いわゆるメランコリックなところがある、薄幸な美少女だから…」わたあめペロペロ

提督「全ての時雨に謝れ。一般的な時雨は自分のことを薄幸な美少女とか言わないから!」じと

時雨「なにをー!ゆるさん!! 薄幸の美少女な時雨ぱんち!!」ドゴォ

提督「うげぇ………」吹っ飛び

時雨「とにかく約束だからね……3月10日、予定空けといてよ!一緒に佐世保行くよ!!」

時雨「無理ならいいけど…さ。」

提督「はいはい、わーったよ。空けとくよ。しょーがねーなー…」

時雨「ほんとに!?」

提督「ほんとほんと。ただし、もう時雨ぱんちは禁止な。」

時雨「うん。わかった!! ていとくありがとう!」トテトテ

提督「おうよ。」ナデナデ

提督(とりあえずメモしとこ……3月10日、休暇、っと。)



………………………………

半月前

時雨「僕との約束、覚えてる?」

夕立「もちろんっぽい!!(時雨と旅行…だったっぽい)」

提督「覚えてるさ……あっ、またエロ本すり替えられてる!? 卯月ーーーーーーー!!!!(怒)」



一週間前

時雨「いよいよだね。」

夕立「ぽい!!(なんだっけ?)」

提督「その前に……入渠施設でわたあめが大量に溢れ出した件について、詳しく話を聞かせてもらおうか…」ビキビキ#



前日

時雨「もう明日の準備できた?」

夕立「ぽい!!(明日の白露型定例会議…楽しみっぽい!!)」ワクワク

提督「執務……疲れた……オレ、モウネル……」Zzzzz…


時雨「……………大丈夫だよ、ね……うん。」


………………………

当日


時雨「………………」

リュックサック背負った時雨「起きて…ていとく! 起きてよ!!」ユサユサ


提督「グガァァァァァァァ……ふそ、うぅぅぅぅぅ……あいしてるぅぅぅ……」Zzzzz…


扶桑「時雨、提督は疲れてるんだから…無理に起こしちゃダメよ…」

時雨「…………………はい……」トボトボ




時雨「しょうがないや……今日は夕立と二人で……」トテトテ


夕立「わぁぁぁぁ!! ドーナッツいっぱいっぽい!!」

村雨「うふふ…村雨のちょっと良い手作りドーナッツ、見せてあげる!」

白露「ものどもー!! 会議室にあつまれーー!! いっちばーーーーーん!!」

春雨「時雨姉さんは残念ですね……用事とかで休みみたいですよ。」

江風「時雨の姉貴の話、超おもしれぇのになぁ…」

海風「こら、江風……思い出し笑いしちゃうからwやめなさいww」

涼風「てやんでい! 今日は食って食って飲みまくるぜい!!」

山風「会議…初めて……緊張する…」

大天使・五月雨「大丈夫ですよ! きっとすぐ慣れますって!!えへへ。」





時雨「………………………嘘つき…」涙ポロリ

…………………………


提督「ああああああああぁぁぁぁぁ…………なんてこった……」

夕立「これは流石に夕立たちが悪いっぽい…………」





テレビ ザザザザザッ…


提督「な、なんだ!?」





しぐソウ「遅いね二人とも……ようやく思い出したのかい?」


夕立「時雨……」


しぐソウ「これはビデオじゃない。今撮っているものを直接流しているんだよ。」

しぐソウ「キミたちの様子は、その部屋に仕掛けているカメラで一部始終拝見させてもらったよ。ふふっ…随分と楽しんでくれていたみたいで良かったよ。」

しぐソウ「それにしても…ほんとに思い出すのが遅いよ…二人とも。そんなに僕のことが、嫌いなの…?」


提督「そんなことはない……すまなかった…時雨。本当に……申し訳ないことをした……」

夕立「時雨……ほんとにごめんなさい……夕立、今とっても後悔してるの……」


しぐソウ「今更謝ったってもう遅いよ! 後悔なら勝手にしてなよ!! キミたちが罪を犯したことには変わりはない!!」

しぐソウ「そう…僕との『約束を忘れる』という罪をね……おかげで僕がどれだけ裏切られた気分になったか…」

しぐソウ「どれだけ悲しい気持ちになったか……キミたちには失望したよ。」


提督・夕立「………………………」

しぐソウ「でもね。これはゲームという名の試練だ。一応ゲーム自体はクライマックスに突入だよ。」

しぐソウ「提督。今、暗証番号を入力したその箱を開けてごらん?」


提督「あぁ…」パカッ



提督「また、鍵だ……」



しぐソウ「うん。そうだよ。ちなみにその鍵こそが、提督の首輪の鍵で間違いないよ。」

しぐソウ「そして、最初の鍵は、そこの出口の扉の鍵さ。」


提督「だが……それじゃ夕立の首輪はっ……」


しぐソウ「さぁ…知らないよ。夕立を助けたいなら、提督が犠牲になれば…?」


夕立「ぽいぃぃ……そんなぁ…」  提督「くっ……」



提督「…………って言いたいところだけど…一応これはゲームだからね。大切なことを思い出せたキミたちに新しい情報をあげよう。」

しぐソウ「その首輪……爆発10分前になると、形状が自動的に変化して…起爆装置への信管が露わになるんだ。」

しぐソウ「よくあるでしょ…赤か青か……どちらを切るかってやつ。」

しぐソウ「運良く起爆装置を無効化すれば……夕立の命は助かる、かもね。」


提督・夕立「!?」


しぐソウ「ま、そう簡単には…いかないと思うけど。」


提督「そうか…わかった……二人とも助かる道は、ちゃんと用意してくれていたんだな…」

しぐソウ「勘違いしないでよ。これはゲームだ。だからちゃんと公平なクリア方法が存在する、ただそれだけ…」

夕立「時雨、ちゃんと戻ったらきちんと謝るっぽい……」


しぐソウ「………………」

提督「そういえば…金剛は一体何をしたんだ……?」

しぐソウ「金剛はっ……金剛はっ……」ギリギリ

夕立「めちゃめちゃ怒ってるっぽい?」



しぐソウ「僕が大事にとっておいたわたあめを全部勝手に食べたんだ……!!」

しぐソウ「許せないよ…!!」ギリッ


提督「しょうもなっ…!!?? 金剛かわいそう!!」


しぐソウ「しかも……お茶会で、僕のわたあめが不味いって笑い話にしてたんだ……絶対ゆるせないよ……」

夕立「なら何故全部食べたっぽい……」

しぐソウ「ともかく……ゲーム続行だよ。」

しぐソウ「そして最後に言っておくことがある。」


提督「な、なんだ?」






しぐソウ「金剛は実は死んでない。そして、金剛こそがこのゲームのラスボスだよ!!」

しぐソウ「さぁ…起動せよ。金剛G3X!! 提督と夕立をやっつけろ!!」ぽち





金剛「」ムクリ





金剛「テイトク…犯す……夕立…解体………」操られた目


提督・夕立「ひえぇぇぇぇぇぇぇぇ/ぽいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!???????」


しぐソウ「あはははははは!!!!!! さぁ…もう残り一時間を切ったよ!!」




電灯スゥゥゥゥゥゥゥ(消灯)


提督「くそっ…明かりがっ……」

夕立「真っ暗っぽい…!?」



しぐソウ「ふふふ……『暗闇デスマッチ』…存分に楽しみなよ!!」

全裸の金剛「UGAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!」

提督「やめろ金剛!! 全裸で俺にのしかかってくるな!!」


金剛「テイトク…犯す!! この場でっ…NTR!!」フゥフゥ(荒い鼻息)

提督「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!! 当たってる…!? おっぱいが当たってるぅぅぅぅぅぅ!!????」悲鳴



夕立「あわわ…大変っぽい……よく見えないけど…提督さんが襲われてるっぽい!!」


金剛「テイトク…ワタシヌガシタ!! ダカラ…テイトク、ヌガス!!」ガシッ

提督「うぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!!! パンツ脱がそうとするなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?????????」


はみ出る大口径主砲の先っぽ「やぁ!」モザイク

時雨「あははははははははははははは!!!!!!!!!! 面白いねぇ……全部ぶっこわれちゃえ!!!!!!!!!」

夕立「ヤバイっぽい…このままじゃスレ存続の危機が……こうなったら……」


夕立「ええい!!」おしっこまみれの提督の服投げ


金剛「!!??」



金剛「UGYAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!????? メスイヌのニオイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!???????」ジタバタ



提督「はっ…助かった……」

夕立「今のうちに距離をとるっぽい!!」

金剛「テイトクのニオイ…ケガレタ……メスイヌ、ユルサナイ……」グルルルル…


提督「ヤバいぞ……なんか急にホラーになった…どうやって奴を倒せばいい……」

夕立「相手は仮にも戦艦っぽい……正面からじゃ夕立たちには勝ち目はないっぽい……」

提督「とはいっても……俺たちは首輪につながれて…動きも制限されてるぞ……」


夕立「それじゃ、先に提督さんがさっきの鍵で首輪をはずすっぽい!!」

提督「そ、そうだった!! よし、箱は………」










提督「落とした……」

夕立「提督さんのあほーーーーー!!」

提督「大丈夫だ……ライターがある…これで明かりを灯して床を探せばいい…」シュボッ

夕立「ライターはこの時のためのアイテムだったっぽいね…」



金剛「ユウダチ…解体!!」シュバッ

夕立「ぽいぃぃぃぃぃ!!!!!?????? 今度はこっちに来たっぽいぃぃぃぃぃ!!!!!!!????????」


提督「耐えろ夕立!! 今、落ちた箱を探している!!」

金剛「戦艦ナックル!!」

夕立「いたいっぽい!?」中破


夕立「だったら夕立も……フンッ!!」膝蹴り

金剛「ウゲェ!!!???」小破


夕立「ソロモンの悪夢を…舐めるなっぽいぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」怒涛の連撃

金剛「GUGIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII!!!!!!!!!!!!!!」防御




提督「おかしいな……この辺にあるはずなんだが……」

夕立「早くするっぽい!!(半ギレ)」

金剛「ゼェゼェ…解体かいたいかいたいいいいいいい…」

夕立「ぜぇぜぇ……流石に強すぎるっぽい……」



しぐソウ「どうしたんだい? もうギブアップ?」

夕立「まだ…終わってないっぽい!!」



提督「くそっ くそっ……!! 俺のバカ!!どうして落としたんだ!!」

………………………

残り40分



夕立「ぜぇぜぇ……もう、動けない…っぽい…」大破

金剛「メスイヌ…トドメ、サス。カイタイ。解体。かいたい。」中破






提督「!?   よし!!見つかったぞ!!」つ鍵

夕立「遅いっぽい!!!!!!!!!」



提督「これでっ………アイム、フリーーーーーーーーーーダーーーーーーーム!!!!!!!!!!!!」カチッ




首輪ドサリ…




提督「ふぅ…ようやく肩の荷が…いや、首の荷が下りたな。」首ポキポキ

提督「金剛……待たせたな。お前の相手は俺だ!!」手くいっ くいっ



金剛「テイトクゥゥゥ……」ニタァ

金剛「バーーーーーニングゥゥゥウラーーーーーーブ!!!!!!!!」飛び掛かり



提督「ふんっ…甘い!!」スウェー


金剛「!?」


提督「毎度毎度…時雨の不意打ちぱんちを喰らっている俺からしてみれば、お前の攻撃などまるで止まっているようにしか見えんっ!!」


提督「そして行くぞ!! 対金剛秘密兵器!! 起動!!」


しぐソウ「なっ…対金剛秘密兵器だって!? バカな…そんな道具……その部屋には…」



提督「あるんだよ。俺には……自慢の大口径主砲が、な。」

提督「うおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!扶桑ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!」










フルチャージされた提督の大口径主砲「」ボッキーン



しぐソウ「ただの○ンポじゃん!!」

金剛「わ、ワッザ!? イッツソー ビッグ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」萎縮



提督「ほらぁ…どうだぁ……俺の主砲……どうだってんだぁ!!!!??????」

金剛「OHHHHHHH NOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」後ずさり



夕立「よく見えないけど…提督さんが最低なことをしてることだけはわかるっぽい。」

しぐソウ「くっ…しまった。提督のアソコのサイズだけは流石に計算に入れてなかったよ…」

提督(頼む…これ以上は色々な意味で無理だ……これで倒れてくれっ……)

金剛「UGI GIGIGIGIGI…」鼻血ブシュ



提督「とどめじゃああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」




ライターシュボッ





提督「必殺セクシーコマンドーーーーー!!!!!!!!」





提督「『闇を払う正義の雷光-ライトニング・ジャスティス・○ンポー-』」





提督の股間ペカーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!









金剛「UGYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!!!」鼻血ブッシャァァァァァァァァァァァァァァァァァ





金剛「きゅぅぅぅぅ……」轟沈




全裸提督「や、やったぞ……夕立…」



しぐソウ「バカな…あの金剛を倒したなんて……」

夕立「提督さん。こっち来ないでほしいっぽい。」

…………………

残り15分


しぐソウ「…………………」


パンツ履いた提督「…………………」

夕立「…………………」ボロボロ




提督「なぁ…時雨、聞いているか?」

しぐソウ「僕は時雨じゃない。しぐソウだよ!」

提督「いや、お前は時雨だ。素直じゃなくて、ちょっと腹黒いけど……」

提督「誰よりも他人想いの優しい艦娘…時雨、お前以外に一体誰がいる…?」


提督「事実、お前は今回のゲーム…俺たちの過ちに自発的に気付かせるために仕掛けたんだろ?」

提督「というか、そもそもお前には、俺たちを殺すつもりなんか端からない。そうだろ?」


時雨「…………………」


提督「わかるんだよ。これだけ長くお前と付き合っていれば……な。」

夕立「どういうことっぽい?」

提督「気付いてみれば簡単だったんだよ……」


提督「今回のゲーム…正直言って焦る要素なんか全くない。」

提督「俺たちがぐだぐだやってたからこうして時間ギリギリになってしまったが……実際は2~3時間もあれば軽くクリアできる内容だった。」

提督「暗証番号が4ケタなのがそもそも変だ。その気になって一から調べりゃ…二時間もあれば全通り調べられる…」

提督「それに、本当に殺す気なら…俺なら暗証番号は8桁にするな。西暦も含め、それだけしないとごり押しがまかり通っちまう。」

夕立「なるほど…っぽい。」

提督「それと、きっとその銃…弾丸はおそらく空砲だ。」

しぐソウ「どうしてっ…そんなことがっ……」

提督「大方、今回のゲーム…卯月と不知火の協力の元に出来ているんだろう?」

提督「あの真面目な不知火のことだ。仲間を殺すような作戦のために自分の拳銃を貸したりなんかはしないだろう。」

提督「それが例え、約束を破った大馬鹿野郎を殺すためだとしてもな……」


しぐソウ「……………………」

提督「だが…唯一お前から俺たちに向けられた殺意の象徴がある。」


提督「このノコギリだ。」

提督「可能性としてあった、このノコギリでの自殺だけが…お前の唯一の殺意だった。」


提督「だが今ならわかる。もしそうなっていたら…それはそれでお前は良かったんだ…」

提督「罪の真相を知ろうともせず、ゲームを自ら下りる行為…それだけは、お前は許せなかった。」


しぐソウ「そうだよ…そんなの…当然じゃないか!!」

夕立「ぽいぃ………」

しぐソウ「さぁ、残り10分だよ!!」


夕立の首輪ウィィィン……


夕立「なんか太い線みたいの出てきたっぽい!!」


しぐソウ「残念だったね!! その爆弾は本物さ!!」

しぐソウ「ほら、あと10分で夕立はゲームオーバーだよ!」

しぐソウ「提督。キミは自由なんだ。爆発する前に早くそこから逃げなよ!!」

しぐソウ「夕立を……裏切って、ね!!」


夕立「て、提督さん……はやく、たすけて…」ガクブル

提督「……………」







提督「すまない、夕立……」

夕立「ぽいっ!!?????」




しぐソウ「ほら……やっぱり、ね。」

夕立「提督さん……嘘、だよね。」

提督「………………」


しぐソウ「ふふふふ…あはははははははは!!!! 傑作だね!!」




しぐソウ「やっぱりそうなんだよ。提督はね。嘘つきなんだ。」

しぐソウ「自分の身可愛さに約束を反故にする……最低なヤツなんだよ。残念だったね、夕立。」



提督「勘違いするな時雨。」

提督「俺は夕立を見捨てるとは言ってない!」

しぐソウ「じゃあどうするの? 線を切る?」


しぐソウ「一応言っておくけどね。2本ある線の内どちらか間違った方を切ったら、爆弾は即時起爆。」

しぐソウ「この部屋ごと、全部綺麗に吹き飛ばすんだよ!! それでもいいの!?」



提督「いや、俺は……時雨。お前を信じる。」


しぐソウ「!?」


提督「お前は、遊びで人を殺すような奴なんかじゃない。俺はそう信じている。」

提督「俺が導き出した答えはこうだ。『爆弾は爆発しない』。例え制限時間が来てもな。」

提督「だから、俺はどちらも選ばない。俺は逃げないし、線も切らない。」

提督「これが、俺の…答えだ!」


しぐソウ「………………」

提督「俺が夕立に謝ったのは……俺のこの無茶苦茶な考えを夕立にも押し付けようとしているからだ。」


提督「すまない、夕立。これが俺の答えだ。約束は守る。最後まで、俺が傍にいてやる!」

夕立「………わかったっぽい。夕立も、提督さんを信じるっぽい。」

夕立「すっごく怖いけど…元はといえば夕立たちのせいで時雨の心が傷ついたことが原因っぽい…」

夕立「夕立も…覚悟はできたっぽい!」

提督「夕立……ありがとう。」


残り5分……


しぐソウ「!? キミたち…本気なの!? ほんとに死んじゃうかもしれないんだよ!!」


提督「あぁ…もう、決めたことだ……」


しぐソウ「………………………」ガタッ



テレビ画面ブツッ



提督「ははっ…これでいい。これで、いいんだ。」

夕立「提督さん……ギュッとしてて……」ギュ

提督「おうよ……ほんと、お前はまだまだお子様だなぁ…」ギュ

夕立「もうぅバカぁ……夕立お子様じゃないっぽいぃぃ」プスゥ

残り60秒…


提督「暗くて時計もみえねぇ……あと時間はどれくらいだ?」

夕立「わからないっぽい……もしかしたらもう…爆発して夕立たち死んじゃってるかもしれないっぽい…」

提督「ははっ…つまり幽霊か? まぁ…一人きりじゃないだけマシだな。」

夕立「冗談に決まってるっぽい。このアホ提督さん!」

提督「最後までアホ呼ばわりか……つらいぜ…」



提督「扶桑……みんな…すまない…もし俺が死んでも、時雨を責めないでやってくれ……」

夕立「悪いのは夕立たちだし。時雨は…ちょっと魔が差しただけっぽい…」


残り30秒…


提督「はぁ…最後に扶桑の味噌汁飲みたかった……」

夕立「ミスドコンプリート出来なかったっぽい……」


残り15秒…


提督「突然怖くなってきた!! ソーラン!!!ソーラン!!!!!!」

夕立「提督さんが死の恐怖で狂ったっぽい!?」

残り10秒…


提督「はぁぁぁ…どっこいしょーどっこいっしょー」

夕立「台無しっぽいぃぃ!」


7秒…


提督「さよなら…天さん……」

夕立「いきなりチャオズっぽい!!!???」


5秒……


提督「下がっていなさい、ドドリアさん。ザーボンさん………」フ○ーザ声

夕立「この一瞬でチャオズに何があったっぽいぃぃぃ…!!!!???????」





3秒……


提督「クリリンのことかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!???????????????」

夕立「ぽいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!???????????????????????????」






















ドア バンッ!!!!!!!


時雨「ぜぇぜぇ………」E:ハサミ



時雨「間に合えーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」飛び込み










チョキン




首輪「ピーーーーーーーーーーーー ガシャン」起爆装置&首輪解除







提督・夕立「クリリ…じゃなくて…時雨……?」

時雨「ぜぇぜぇ…なんとか間に合ったぁぁぁ……」









時雨「馬鹿! アホ!! おたんこなす!!この巨根!!それとバカ夕立!!」涙ポロポロ

時雨「なんでさ……なんで信じるなんていったのさぁぁぁぁぁ…本気で提督と夕立を殺しちゃうところだったのにぃぃぃ………」ダキッ


時雨「うえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」大泣き






提督「そうか…やっぱり俺たち、マジで死ぬとこだったんだな…」ゾワゾワ

夕立「ぽいぃぃ……」ゾワゾワ

……………………………


時雨「僕の負けだよ……提督、好きにしなよ。」

時雨「上官を暗殺しようとしたんだ。解体でも銃殺刑でも…何でも好きにしなよ……」




提督「…………わかった。好きにさせてもらう。」


時雨「!? ………………」ビクッ



提督「駆逐艦娘・時雨。貴艦は6時間超に渡る間、私情により上官を軟禁した疑いがある。よって…」

提督「貴艦に一週間の謹慎期間を設け、監視役をつけることとする!!」




提督「そんくらいでいいだろ」鼻ほじ

時雨「いくらなんでも適当すぎでしょ!!」

提督「じゃあ死刑!」ドーーン

夕立「極端っぽい!?」


時雨「謹慎します……」

提督「あと、その間わたあめ禁止。」

時雨「クソ提督!!」時雨ぱんち


提督「はい!! 反逆罪!! 即刻死刑!!」スウェー

夕立「いってることが完全に小学生レベルっぽい!?」

提督「いいんだよ…お互い様だ。」



提督「ほんとにごめんな、時雨。お前との約束、忘れちまって……」

夕立「時雨、ごめんなさい。夕立、時雨に酷いことしちゃったぽい……」



時雨「……もういいよ。過ぎちゃったことは仕方ないさ……うん…」


時雨「わかったんだ……提督も夕立も…最大級のアホだから……もっとちゃんと注意しとけば良かったんだって…」

提督「今回に関してはほんと何もいえねぇ…」



時雨「それよりも……もっと大事なことに気付いたんだ。僕……」


時雨「やっぱりキミたちのことが大好きなんだ……失いかけて改めて気付いた。」


時雨「だから…僕はまだ……キミたちと一緒にいても…大丈夫なのかな…?」プルプル





提督「当たり前だろ……時雨。お前は、俺たちにとっての…大事な家族だ。」

夕立「そうっぽい!! ね?」



時雨「2人とも……ありがとう!!」涙じわり


提督「それじゃあ俺たちの鎮守府へ帰るぞ、二人とも!!」


時雨・夕立「うん!!」








時雨「ま、ここ。うちの鎮守府地下の隠し部屋なんだけどね。」

時雨「そんじゃ、僕は拳銃をぬいぬいに返しに行くから。」

時雨「あっ…そうだ。来週こそ佐世保いこうね!! バイビー!!」トテトテ




提督「切り替え早っ!!」

夕立「やっぱり時雨は時雨っぽい…」

こうして…提督と夕立の不注意が原因で始まった『しぐソウ事件』は人知れず解決した……

謹慎が明けた時雨は相変わらずだったが…以前よりも提督に対してデレるようになったという……


後日、彼らは無事に日帰りで佐世保へと向かい…佐世保バーガーを食し帰ってきたのだった。











地下室


金剛「起きたら何故か地下室で全裸状態で血まみれデース…一体何が……」

金剛「あれ、扉が閉まって……開かない…誰かー! 誰か助けろデース!!」


金剛「どーせ時雨BOYの仕業ネーー!! 早く開けないと酷い目に合わせマース!!」ドンドンッ





卯月「時雨…どうしたぴょん?」

時雨「うーん…何か大事なことを忘れてるような……ま、いいか。どうせ忘れるような大したことじゃないし。」

不知火「大事なことなのに大したことないとはこれ如何に……」


時雨「いいじゃん。雨は…いつか止むさ! うん! わたあめおいひい。」ペロリ




金剛「開けやがれ……デース!! コンチキショーーーーー!!」ドンドンッ






GAME OVER

今日、3月10日は…駆逐艦・時雨の除籍日です。どことなく物悲しい気分になります。


金剛はあのあと提督が助けました。そして金剛は助けに来た提督に増々惚れる悪循環……すっごくどうでもいいですね。

個人的には『しぐソウ』がやりたかっただけです。『SAW』は小説で知ったクチです。映画観てません。というか怖くて観れません。


意外と長くなってしまいましたが…読んでくださった方、ありがとうございました。感謝です。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年03月15日 (水) 20:51:52   ID: YHNqdccP

酷くない?

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom