【艦これ】提督「山へ行こう」【SS】 (63)

メンテ中に耐え切れなくなって書きました。あんま長くないです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1377534101

提督「もうすぐ、今年の夏も終わるな」

龍田「そうねぇ~、最近は大分涼しくなってきたみたいだし~」

提督「今年の夏も深海棲艦との戦いに明け暮れ、我が艦隊の艦娘たちも、結局夏らしい事は一つもできなかったわけだ」

龍田「提督は気にしなくてもいいわ~、それが私たちの仕事なんだから皆不満なんてないわよ~」

提督「じゃあとりあえず皆で執務室に集まってスイカ割りするのやめるように言ってくんない?」

叢雲「電! 右よ右!」

金剛「oh! それでは行きすぎデース! もう少しレフトへシフトしてくだサーイ!」

電「はわ、はわわわ……」

提督「ちょっと、おい、お前ら、スイカ割りやめろ。というか秘書艦の龍田はともかく、なんでお前ら勝手に執務室に入ってんだ」

不知火「不知火に何か落ち度でも?」

提督「今言ったやん、あと話しかけられる度にその目で見るのやめて、それ絶対上官を見る目じゃない」

電「はわわ……ご、ごめんなさいなのです提督、皆さんが面白そうな事をしてたのでつい……」

提督(天使か)

赤城「まあまあ、皆さん反省してることですし(シャリシャリ」

提督「赤城、スイカを皮ごと食うな」

叢雲「ふ、ふん! 別に、あんたみたいな駄目司令官に構ってほしくてこんな事してたわけじゃないんだからね!」

提督「お前レベル50になるまで単騎で3‐2マラソンな」

叢雲「」

提督「しかしまぁ、最近は任務で戦いっぱなしだったからなぁ、実際、お前らが欲求不満になるのは仕方のない事だと思う」

提督「そこでだ、タイミングの良い事に、今日は一つも任務がない。それを利用して、皆で山に行こうと思うんだが、どうだ?」

金剛「イエース! 大賛成デース! 私は提督とならどこまででも行きますヨー!」

電「い、電も賛成なのです! 皆で遊びたいのです!」

龍田「でも、なんで山なのぉ?」

提督「いや、こういう時は海が定番なんだろうが、単純にお前らは海なんて見飽きてると思ってな。だから今日は労いの意も込めて全員で山にでも……って、そういえば、那賀の姿が見えないが?」

龍驤「那賀なら今朝、PVの撮影やー、とか、なんやわけの分からん事言うて海に行ったんやけど、その時アンドンクラゲにぎょうさん刺されてもうて、ドックに緊急搬送されたで」

提督「うわあ、クラゲって怖いなあ、やっぱお盆過ぎたら海入っちゃいけないわ、分かったか電?」

電「はいなのです!」

那珂と加賀さんが合体したのかな?(すっとぼけ)

>>7
素で間違えてました……那珂ちゃんのファンやめます

提督「――と、いうわけで、山にやってきた」

電「電は初めて山に来たのです! 木がいっぱいあるのです!」

龍田「空気が美味しいわ~」

天龍「フフフ、なかなか良さそうな場所だな、ここなら好き勝手暴れられるってわけだ」

金剛「ここなら最高のティータイムが出来そうネー!」

龍驤「おお!? 提督あそこ見てみぃ! 猿の親子がおるでえ! ごっつかわいいなあ!」

赤城「じゅる」

提督「おい、今何か嫌な音が聞こえたんだけど」

提督「えーと、今日来たのは、留守番の不知火を除いて、電、天龍、龍田、龍驤、金剛、赤城、の6人だな。艦娘が山で遭難したとか笑い話にもならんから定期的に点呼を取るぞ、いいな?」

電「はいなのです!」

提督「んじゃま、そろそろ夕方だし、とりあえずバーベキューの用意でもするか。龍田、バーベキューグリルは?」

龍田「勿論、持ってきてあるわよ~」

提督「天龍、炭は持ってきたか?」

天龍「おう! 当たり前じゃねえか!」

提督「龍驤、食器一式」

龍驤「ちゃーんと持ってきたで!」

提督「電、野菜」

電「ご近所さんから、採れたての野菜をもらってきたのです!」

提督「金剛、火」

金剛「自慢の主砲があるからノープロブレムネー!」

提督「赤城、肉」

赤城「げっふ」

提督「よし龍田、太めの丸太用意してくれ、今晩は赤城の丸焼きに変更だ」

赤城「フフ、提督も人が悪いですね、そもそも私に食材を任せたらオチがどうなるかくらい分かっていたでしょう(マルタグルグル」

提督「反省の色が見えないな、電、赤城の口に詰める木炭追加してくれ」

金剛「ジーザス……」

電「はわわわ……」

龍驤「うわあ、あんなに用意しといた肉が見事に一つ残らず無くなってしもとるなぁ。というか赤城、生のまま食うたんかい……」

天龍「おい、どうすんだよ提督!? 肉のないバーベキューなんて、俺が食べるもんねえじゃねえか!」

龍田「天龍ちゃんはまずその好き嫌いをどうにかしましょうね~」

龍驤「でもまぁ、実際問題、食ってしまったもんはしょうがないんとちゃうかな。今から肉取りに戻るわけにもいかんしなぁ」

提督「確かに、こればっかりはどうしようもないな……一応カレーの材料も用意したには用意したが、ここまで準備しておいてカレーだけってのも拍子抜けだしなぁ」

龍田「じゃあ現地調達っていうのはどうかしらあ、豚肉とか牛肉は無理だけど、鹿とか猪ならいっぱいいるでしょ~?」

提督「おっとりした顔でなんとまた野性的な……でも、まあ一理ある、のかな?」

天龍「やろうぜ提督! 肉無しのバーベキューなんて耐えれねえぜ! どうせ夕飯まではまだ時間あんだしよ!」

赤城「ほふでふよへいほふ(そうですよ提督)」

提督「電、こいつこのまま逆さに吊るしておいたら胃に回ってる分の血も少しは頭に回るかな?」

電「はわわわ……」

提督「じゃあ、このままじっとしてるのもなんだし、龍田の言った通り、現地調達やってみるか」

提督「とはいえ、そんな手軽な話でもない。艦娘にとって山はアウェーな戦場だ。不慣れな地形に凶暴な野生動物、万が一ということもあるし二人一組の艦隊を組んで行動してもらうぞ」

提督「まず、天龍と龍田の天龍田組」

天龍「ぃよっしゃあ! 腕が鳴るぜえ!」

龍田「うふふ~、今日の夕飯はどこかしら~」

提督「次に、電と……不本意ながら赤城の赤電組」

電「はいなのです! 電の本気を見せるのです!」

赤城「一航戦の誇り(キリッ」

提督「……あれ? お前口に詰めた木炭どこやった?」

提督「龍驤には本陣に残ってバーベキューの準備と、ご飯の準備をしててもらう」

龍驤「合点承知や!」

提督「作戦終了は2時間後! 食材を確保できずとも日の入りまでには本陣へ帰投する事! ただし食材を確保できなかった場合、今日の夕食は野菜炒めだと思え!」

提督「作戦内容は以上! 各自抜錨し、作戦を開始せよ!」

天龍「天龍! 出撃するぜえ!」

龍田「あらあら、天龍ちゃんそんなに走ると転んじゃうわよ~」

電「電! 出るのです!」

赤城「一航戦! 出ます!」

龍驤「皆、頑張りーや!」


龍驤「皆やる気満々やなぁ、ほな、ウチも気合入れて準備に取り掛かるで~」

提督「おう、頼んだぞ龍驤、さて俺は……」

金剛「て・い・と・くぅ~」

提督「ん? ……あれ、どうした金剛?」

金剛「チッチッチ、しらばっくれるのはノーデース。わざと私の名前を呼ばなかったのは、こうして私と二人っきりになりたかったんでショ~?」

提督「……あ」

金剛「提督も大胆な割にはシャイネー、あんなにかっこよく演技までしたのに、とりあえず今は二人でロマンチックにティータイムと洒落込みまショー?」

提督「……」

提督「(素で忘れてたってどうやって言い出そうかな)」

――天龍田組――

天龍「提督は凶暴な野生動物って言ってたけどよぉ」

天龍「俺たちは毎日毎日、あの深海棲艦どもとドンパチやってんだぜ? わざわざ龍田と組まなくたって、俺様がたかが動物ごときに負けるわけがねえのになぁ」

龍田「天龍ちゃん、万が一ということもあるのよ~、慢心だけはしちゃいけないっていつも言われてるでしょ~?」

天龍「提督も龍田も、肝が小せえなぁ。それなら今回の作戦はこの天龍様がMVPをもらっちまう事にするか――」

ガサッ

天龍「ひゃあっ!?」

龍田「あら、これは熊の子供ねえ、可愛いわ~」

龍田「……天龍ちゃん、さっきのひゃあって何~?」

天龍「何も言ってない! 俺は何も言ってねえ!」

天龍「そそ、そんなことより、龍田! その、クマって何だ!? 知ってるのか!?」

龍田「うふふ~、そんなに取り乱さなくてもいいのに~、勿論知ってるわよ~」

天龍「ウチにいるあのクマクマうるさいやつと何か関係あるのか?」

龍田「全く無いわ~」

天龍「ふーん……で、食えるのかよ?」

龍田「ん~、聞いた話では上手く調理すれば食べられるそうだけど、この子はまだ子供だから、食べられないわねぇ」

天龍「なんだよ、せっかく獲物を見つけたと思ったのになぁ……お、コイツ俺の足元に擦り寄って来たぜ! フフフ、どうだ、恐いか!(ナデナデ」

龍田「どっちも可愛いわ~」

龍田「でも子供がいるってことは、母熊も近くにいるのかもしれないわね~、案外その子を探してたりして」

天龍「お! じゃあコイツが俺の近くにいれば、その母熊の方からこっちへ来るわけだな! うっしゃあ! 早速夕飯ゲットだ!(ナデナデ」

龍田「でも、熊って結構凶暴だって聞くわよ~?」

天龍「へへ、心配ねえって! こんなチビがでっかくなったところでたかが知れてるしよ! むしろでかけりゃでかいだけ今日の夕飯は豪勢になるぜ!(ナデナデ」

龍田「へ~、天龍ちゃんは格好いいのねえ……って、あら~、噂をすれば何かこっちに来るみたいよ~」

天龍「とうとうお出ましか! どんな相手だって関係ねえぜ! 俺の装備は世界水準軽く超えて――」

ガサッ

天龍「」

天龍「うおおおおおおお!!? こええええええええええええ!!!」

龍田「天龍ちゃんもっと早く走らないと追いつかれちゃうわよ~」

ドスッドスッドスッドスッ

天龍「ヒィッ!?」

天龍「なっ、なんであいつ俺の事追っかけてくるんだよ! 俺まだ何もしてないだろ!?」

龍田「多分、自分の子供を襲われたと思ってるみたいね~、すごく怒ってるわ~」

天龍「もうやだ! 鎮守府帰りたい!!」

龍田「慌てなくてもいいわよ天龍ちゃん、私、熊についての知識は少しだけあるから、前もって熊対策の道具持ってきてたの~」

天龍「マジかよ龍田!? 頼む! 早くなんとかしてくれ!!」

龍田「分かったわ~、えーと、まずはこれね~」

ピコピコリン

龍田「熊避けの定番、簀巻き加工の熊避け(五十)鈴~」

五十鈴「ん゛ーっ!? ん゛ーっ!?」

天龍「おお!」

龍田「なんでも、山を歩く人たちは皆熊避けとして(五十)鈴を持っていくらしいわ~」

天龍「せ、説明はいい! 早くなんとかしてくれ龍田!!」

龍田「合点承知~、いってらっしゃい五十鈴ちゃん(ボトン」

五十鈴「ん゛ーっ!?(ゴロゴロゴロ」

熊「……」

龍田「あら、熊の動きが止まったわ~」

天龍「やったか!?」

熊「……」

バリバリグシャ

天龍「電探を……食ってる……」

龍田「使えない子ねえ」

天龍「うおおおお!? またこっちに来たじゃねえか! どうすんだよ龍田!」

龍田「そんなに慌てない慌てない~、次は死んだフリ作戦で行きましょ~?」

天龍「死んだフリ!? この俺が、死んだフリなんてしなきゃならねえのか!?」

龍田「別にしたくないのならしなくてもいいわよ~、でも、それが一番効果的っていうのは、もっぱらの噂ねえ」

天龍「う、うぐぐぐぐ……!」

ドスッドスッドスッドスッ

天龍「ひっ……わ、分かった! やってやる! 俺は死んだフリだって世界水準軽く超えてるからな!」

ズザーッ、バタッ

熊「……(クンクン」

天龍「……(プルプル」

熊「……」

天龍「……」

熊「……」

ガリッ ギャアアアアアア

龍田「……まあ、有名な噂って言うだけで、熊に死んだフリが効くっていうのは迷信らしいわね~」

天龍「ち、畜生! あの野郎! 俺の頭についてるアレ片方持っていきやがった!」

龍田「むしろそれくらいで済んで良かったわね~」

ドスッドスッドスッドスッ

天龍「向こうも向こうで一向に諦める気ねえじゃねえか! どうすんだ龍田!」

龍田「慌てない慌てな~い、龍田式熊撃退法は3つあるのよ~」

天龍「案外少ねえな!? しかもすでに内2つは失敗してんじゃねえか!! 今度こそ大丈夫なのか!?」

龍田「ええ勿論、今度はこれを使うわ~」

ピコピコリン

龍田「鎮守府製、熊の着ぐるみ~」

天龍「テメェ絶対真面目にやる気ねえだろ!!」

龍田「ふざけてなんていないわよ~、私はいつも天龍ちゃんの事を第一に思ってるんだから~」

天龍「うぐっ……、いや! 今度は騙されねえよ! 大体なんで俺がこんなふざけた物……!」

龍田「でも、これ着ないと食べられちゃうわよ~?」

天龍「それでもやだ! そんなん着るくらいなら死んだ方がマシだ!」

龍田「嫌なの~? これ世界水準軽く超えてるのに……」

天龍「マジかよ! 着る!」

龍田(ちょろいわぁ)

天龍「フフフ、俺をこんなに強くして大丈夫か?」

龍田「可愛いわぁ~」

ドスッドスッドスッドスッ

天龍「で!? 俺はこの後どうすりゃあいいんだ龍田!」

龍田「まずはおもむろに急ブレーキをかけて、熊と向き合ってみて~」

ズザーッ クルッ ピタッ

天龍「(お、熊も止まったぞ! 次はどうすればいいんだ龍田!?)」

龍田「今度は優しく語りかけるといいのよ~、勿論、熊語じゃないとダメだからね~」

天龍「(熊語!?)」

天龍「(熊語ってなんだ!? 俺は知らねえぞそんなの!)」

龍田「簡単よぉ、熊の鳴き声を真似して話しかけてみればいいの~あとは感覚で大体伝わるはずだからぁ」

天龍「(く、熊の鳴き声を真似しろって言われたって……俺はこいつの鳴き声なんざ聞いたことねえぞ!?)」

熊「……」

天龍「(いや……俺は天龍型軽巡洋艦一番艦、天龍だ)」

天龍「(装備も世界水準軽く超えてるし、俺は一番強いんだ、これしきのピンチで沈むようなチャチな艦じゃねえ)」

天龍「(……よし)」

熊「……」

天龍「……」

天龍「ク、クマー!」

バリバリグシャガリガリ ギャアアアアアアアア

龍田「天龍ちゃんってほんと弄り甲斐あるわ~(ゾクゾク」

――本陣――

龍驤「おっしゃ、これでバーベキューとご飯の準備が出来たでぇ、あとは皆が来るのを待つだけやなぁ」

提督「おお、見事なもんだ、ご苦労だったな龍驤」

龍驤「えへへ~、ちょっち恥ずかしいなぁ……って、提督? さっき金剛と二人で、テントの方にてぃーたいむに行ったんやなかったんかい?」

提督「ん? ああ、何か金剛俺の紅茶に睡眠薬仕込んでたから気付かれないように取り替えてやったら、そのまま寝ちまった」

龍驤「へえ」

龍驤「ああ、そういえばさっき鎮守府から連絡が入ってたで、不知火ちゃんからや」

提督「何だって?」

龍驤「何でも、ウチらがここにいる事を那珂が聞いて、ドック飛び出してこっち向かったんやけど、途中で熱中症で倒れてしもうて、またドックへ緊急搬送されたんやって」

提督「へえ、熱中症って怖いな……龍驤もこまめに水分摂るようにしような」

龍驤「そやね」

提督「しかし山っていいなぁ、いっつも鎮守府で海ばっかり眺めてるから、その分新鮮だ」

龍驤「ウチは初めて来たけど、なかなかいいところやね。海とは違った解放感があるわ」

提督「そうかそうか、気に入ってもらえりゃなによりだよ。……と、俺ちょっと一服してくる」

龍驤「おう、足場が悪いから気ぃつけてなー」

龍驤「さて、これで皆が戻ってくるまで暇になってしもたなあ、何しよか……」

ワイワイガヤガヤ

龍驤「……ん? 何や向こうから音が聞こえるで……ちょっと行ってみよ」

ワイワイガヤガヤ

龍驤「大分山の奥の方まで来てしもたけど……人の声? 他のキャンプ客やろか? こんな山にウチら以外の物好きもいたんやねえ」

龍驤「どうせ暇やし、ちょっと挨拶でもしてこよか」

龍驤「この茂みの向こうやね、よいしょっと……」

ガサッ

戦艦タ級「やだー! るっちゃん肉焦がしてるじゃーん!」

戦艦ル級「大袈裟なんだよたーちゃん! ちょっとくらい焦げ目ついた方が美味しいんだって! ねーをっきゅん!」

空母ヲ級「ヲ~!」

龍驤「」

戦艦タ級「るっちゃん! をっきゅん! とりあえず思い出作りに写真撮ろ写真!」

戦艦ル級「いいねー! ほらをっきゅん! こっちこっち! をっきゅん真ん中ね!」

空母ヲ級「ヲ、ヲ~!」

戦艦タ級「ほらほら、もっと寄って寄って! 入りきらないから!」

戦艦ル級「をっきゅんピースピース! もっと笑って!」

空母ヲ級「ヲ!」

パシャ

戦艦タ級「あはは! なんかるーちゃんだけブレてる!」

戦艦ル級「ええ! なんでよー!」

戦艦タ級「じゃあこれtwitterに貼っちゃお~」

戦艦ル級「ちょ! たーちゃんそのすぐtwitterに貼るのやめてよ~!」

空母ヲ級「ヲッ! ヲッ!」

龍驤「……」

―――――

―――

――

提督「龍驤ただいまー」

龍驤「お、おう……おかえり提督……」

提督「どうした龍驤? なんか顔色悪いけど、何かあったか?」

龍驤「いや、あのな……さっき向こうで深海棲艦っていうか、ただの女子高生三人が、めっさ夏休みエンジョイしてたんやけど……」

提督「……? 龍驤、疲れてるのか?」

龍驤「かなぁ……ウチ、疲れてるんかなぁ……」

提督「疲れたんなら、あとは俺が見とくから、テントで休んでるといいぞ」

龍驤「おおきに……ほな、少し休ませてもらうわ……」

提督「大丈夫かな龍驤」

――赤電組――

電「あ、赤城さん! 道に生えてるキノコをそんなに不用意に食べちゃ駄目なのです!」

赤城「パクパクパクガリパクパクパク」

電「せめて洗ってから食べてくださいなのです! いえ、それ以前に毒キノコだったりしたら大変なのです!」

赤城「電さん、何も私は考えなしにキノコを食べているわけじゃないのよ(ムシャムシャ」

電「え……?」

赤城「あまり見くびらないで、私は一航戦よ、毒キノコの区別くらいつくわ」

電「ほ、本当なのですか!?」

赤城「もちろんよ、例えばこれは毒キノコじゃない(パクッモグモグ」

赤城「ほら、なんともないでしょ」

赤城「そしてこのキノコはドンピシャの毒キノコ、しかも最も危険な部類でドクツルタケと言うわ。ハラタケと似てるけど、こっちは猛毒、一本食べると胃腸に激痛が走り、激しい嘔吐・下痢に見舞われる。そして最後には肝臓や腎臓が破壊されて、死に至るの」

電「す、すごいのです! さすが赤城さんなのです!!」

赤城「分かってくれたのならそれでいいわ(ヒョイパクッ」

赤城「まぁ、確かにキノコばかり食べてる場合ではないわね、早く肉を見つけなくちゃ今夜のバーベキューがピンチだわ」

電(赤城さんのせいでピンチになったとはとても言えないのです)

赤城「とはいえ、闇雲に探しても夕方になるまでに見つけるのは難しいでしょうね」

電「確かに、それもそうなのです」

赤城「だから、まずは艦載機を使って辺りを索敵してみるわ。艦載機の皆さん、用意はいい?」

ブーン

赤城「……向こうに反応があったわ」

電「ほ、本当なのです!?」

赤城「勿論、私の艦載機は完璧よ。行きましょう」

電「は、はいなのです!」

電(お肉探すためにその艦載機使ったなんて提督さんが知ったら赤城さん今度こそバーベキューにされちゃうのです……)

ザッザッザッ

赤城「この茂みの中から反応があったわ」

電「はわわ……熊さんとか猪さんだったら、どうしましょう……!」

赤城「心配しないで、いざとなれば戦艦すら一撃で沈める奥義一航戦誇りの三段式パンチを解放するから」

電「そんな必殺技が!?」

電(というか、そんな必殺技があるなら深海棲艦に使ってほしいのです……)

赤城「とりあえず、そういう話は獲物を見てからよ。電さん、声を出さないでね……行くわよ!」

電「(は、はいなのです!)」

ガサッ

那珂「はわわー、提督たち、ここら辺でキャンプをしてるって聞いたんだけどなー」

赤城「……」

電「……」

那珂「おっかしいなー、那珂ちゃん道間違えちゃった? もう! 那珂ちゃんドジっ子ー!」

赤城「……」

電「……」

那珂「皆私の事待ってるのにー、そりゃあ主役は後からって決まってるけど、那珂ちゃんは常に初心を忘れないアイドルでいたいから!」

電「……あの、赤城さん」

赤城「何?」

電「あれって、どう見ても那珂さ……」

赤城「電さん」

電「……はい」

赤城「塩とタレ、どっちが合うと思う?」

電「だっ、ダメなのです! 早まっちゃダメなのです赤城さん!!」


那珂「あれれー? そこにいるのは赤城さんと電ちゃんだー!」

電「はわわわ……ど、どうもなのです」

赤城「こんにちは」

那珂「はーいこんにちはー! それより、赤城さんと電ちゃんがいるってことはこの近くで皆がキャンプしてるんだね! うーん、那珂ちゃんついてるう!」

那珂「ちょうど提督には、さっき不知火ちゃんが伝えそびれた伝言もあったしね!」

電「伝言、なのです?」

赤城「どういった内容です?」

那珂「えっとねー、なんでも今日一日不知火ちゃんが秘書艦をして、色々資料整理したりして気付いたみたいなんだけどー」

那珂「なんか最近、鎮守府で備蓄してる資材の計算が合わないんだってー、不っ思議だよねー!」

赤城「(ピクッ」

電「どういうことなのです?」

那珂「なんかねー、運び込まれてくる資材と備蓄の資材を合計した時、どうしても数が合わないんだってー!」

那珂「不知火ちゃんは、誰かが資材を盗んでるんじゃないかーって思って、鎮守府に残った艦娘の皆で鎮守府中を探し回ったの! そしたらね! ある場所に資材がいーーっぱい隠されてたんだって!」

那珂「調べてみたら、やっぱりそれが盗まれた資材だって分かって、不知火ちゃんは本格的に捜査を始めちゃったの! 那珂ちゃんこわーい!」

電「はわわわ……大事件なのです……」

那珂「それでねー、不知火ちゃんもすごいんだよ! 報告書から資材が無くなったと思われるタイミングを割り出して、誰が犯人か突き止めちゃったんだ! で、その犯人はなんと――」

赤城「――奥義! 一航戦誇りの三段式パンチ!!」

那珂「ナカーッ!!(断末魔)」

電「赤城さん何やってるのです!?」

――本陣――

提督「――と、いうわけで二時間経ち、第一、第二艦隊ともに母港へ帰投したわけだが」

天龍「う……ううっ……最高水準……」

龍田「よしよし、泣かないで~」

電「な、なのです……」

赤城「上々ね」

提督「なんか酷い有様なんだが……とりあえず、天龍田組から報告」

天龍「て、天龍だ……ぐすっ……頭のアレ二つとも持ってかれた……うう……」

龍田「天龍ちゃんはアレがなくても可愛いわよ~」

提督「戦果なし、旗艦中破、と」

龍驤(なんで着ぐるみなんか着てるんや……?)

提督「次、赤電組」

電「あ、赤電組の戦果は……これなのです……」

燃2 弾4 鋼11

提督「……どこで手に入れた?」

電「お、落ちてたのです……拾ったのです……」

赤城「上々ね(フンス」

提督「……」

提督「しっかし、見事に全員戦果なしとはな……これで今日のバーベキューは野菜炒めになったわけだ」

天龍「う、うぐっ……えぐっ……」

龍田「天龍ちゃん泣かないで~野菜も食べてみれば美味しいわよ~」

龍驤「まー、無いもんはしゃあないなぁ、今回はカレーがメインってことにすればええんとちゃう?」

電「い、電は、皆で食べればなんでも美味しいと思うのです!」

提督(天使か)

赤城「一航戦に好き嫌いはありません」

提督「お前もう何も喋るな。……んじゃ、そろそろ日も暮れるし、さっさと始めちまうか」

?「ちょ、ちょっと待ちなさい!」

提督「ん?」

?「信じられないわ! ホントに私一人だけ出撃させてのけ者だなんて! 酸素魚雷を食らわせるわよ!?」

提督「……誰?」

叢雲(lv50)「私よ私! 叢雲! レベル上げが終わったから戻ってきたのよ!!」

提督「あー、ふうん、で、家具箱どれくらい取れた?」

叢雲(lv50)「!?」

叢雲(lv50)「い……いえ、貴方はどうせ私に跪くことになるわ! これを見なさい!」

提督「おお!?」

電「お肉がいっぱいあるのです!?」

叢雲(lv50)「母港に帰投した時、不知火が「赤城さんがいるから足りないかもしれない」って言って、これを渡してきたのよ! どうよ提督!」

提督「す……すげえぞ叢雲! お前が一番輝いてる! 今日のMVPだ!」

叢雲(lv50)「そ、そう? べ、別にあんたに褒められたくてやったわけじゃないけど、でも、まぁ当然の事よ!」

提督「もう大好きだ! とりあえず撫でさせろ(ガバッ」

叢雲(lv50)「え、ちょっ! 提督!」

電(羨ましいのです……)

龍驤(ごっつ羨ましいなあ……)

天龍(叢雲いいなあ……)

赤城(お腹減った……)

提督「よし! これでちゃんとしたバーベキューができる! 皆! 用意を始めるぞ!」

電「はいなのです!」

龍驤「ウチに任せてーな!」

赤城「一航戦、出ます!(キリッ」

叢雲(lv50)「……ああ、そういえば提督、不知火から報告書を預かってるんだけど」

提督「……報告書? 休暇中にか? どれ」

ピラッ

提督「えーと、鎮守府の資材について……」

提督「……」

提督「……叢雲」

叢雲(lv50)「え?」

提督「ちょっと太めの丸太持ってきてくれ」


一旦おわり

おまけ

金剛「むにゃむにゃ……oh! 提督、積極的な割には可愛い主砲デース、ジャパニーズポークビッツネー……zzz」

熊「……」

最後の方が相当駆け足気味な気もしますが、ひとまず書き溜めしておいた分はこれで終わりです。というか正直眠くなったのが大きいです。
もし需要があって、ついでにやる気も出れば艦これの片手間に続編を書いたりするかもしれません。
ではひとまず皆様おやすみなさいませ……

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月26日 (土) 14:42:34   ID: BiTiO6PS

那珂ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

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