【艦これ】夢の艦娘タッグトーナメント【安価】 (777)

スレタイどおりのスレです。史実タッグ、絡みの無いタッグ、何でもどうぞ
本家には負けますが、展開は割りと何でもありです、ご了承ください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1442745097

タウイタウイ泊地司令部―――



長門「う・・・うむ」

大淀「どうですか長門さん」

長門「泊地の隣にもう一つの泊地が・・・・・・・一体どうなっているのだ」

大淀「今から説明します。あちらの泊地の司令部、屋根を見てください」

長門「な・・・なんだあの屋根に突き刺さってるバケツは!!」

大淀「あれは艦娘タッグ・タイトルのトロフィーです」

長門「タッグ・タイトルのバケツだと!?」

大淀「トロフィーです。かつては大本営の主催でタッグ・トーナメントがあったのです」

長門「初めて聞いたぞ!!というか艦隊レベルでやらなくてどうする!!」

大淀「この文献によると最後の開催は一億四千万年前となっており」

長門「嘘をつくな大淀いい加減にうわなにをするやめ」

長門「なるほど、それで?」

大淀「しかしそのトーナメントの決勝戦の途中で突然不測の事態が起こり」

大淀「会場は海の底に沈んでしまった、それがこのタウイタウイの周辺だったそうです」

長門「そうか」

大淀「それから何人もの力自慢の戦艦が挑んだのですが、引き抜けませんでした」

大淀「優勝者には司令部が責任を持って、どんな褒章も与えましょう!」

大淀「あのトロフィーを引き抜けるのは真の友情を持ったタッグ・チームだけです!今こそ復活するのです艦娘タッグ・タイトルを!」

長門「いやちょっと待て秋イベントへの備蓄がうわなにするやめ」

タッグ・トーナメントに参加表明する艦娘

一人目

安価下二つ

朝雲「艦娘タッグトーナメント?」

朝雲「へえ、面白そうじゃない。いつも普通の演習ばかりだったし」

朝雲「朝潮型がいけるってことを示すチャンスよ!」


朝雲のパートナー

安価下二つ

朝雲「なら早くパートナーを探さなきゃ!」

朝雲「私が駆逐艦なんだから、やっぱり水雷系の人がいいわよね、コンビネーションも取れそうだし」

山雲「あら~、朝雲姉、どうしたの~?」

朝雲「相方を探してるの。タッグトーナメントに出るための、ね」

山雲「!!」

山雲「・・・・・・・・・・」

山雲「そうなのね~それはいいわ~」

朝雲「でしょう?これはチャンスじゃない!」

山雲「それならやっぱり~、水雷系統の人がいいわ~」

朝潮「山雲もそう思うかしら?」

山雲「ええ~、それであんまりうるさくない人で~」

朝雲「なるほど、タッグの調和は取れそうね」

山雲「相方の人を立てるように、妹の人~」

朝雲「いいわね・・・そうだわ!」

山雲「たとえばわた」

朝雲「神通さんとかどうかしら!」

山雲「」

朝雲「そうよ、軽巡では最強って言われてる、あの神通さん」

山雲「ちょっと待って」

朝雲「演習では戦艦にだって戦いを挑むような人、あの人となら優勝だって夢じゃない!」

山雲「いやあの」

朝雲「何?」

山雲「ええっと~、でも~、神通さんと面識ないじゃない~」

朝雲「ま、まあ、そうだけど」

山雲「とっても怖いらしいわよ~、神通さん~」

朝雲「え、ええ」

山雲「やっぱり~、タッグは信頼だから~、知ってる艦同士で~、たとえばわた」

「私に何か御用ですか?」

朝雲「!!」

山雲「」

朝雲「じ、神通さん!」

神通「あの・・・私のことを話してるみたいだったから」

朝雲(こ、この人が、あのニ水戦も勤めた、神通さん・・・!!)

朝雲(い、いきなり!?まだ全然心の準備が!)

朝雲「い、いえ、私、朝雲っていうんですけど・・・」

朝雲「ええっと・・・あの・・・」

山雲「・・・・・・・・・・・・」

山雲「タッグを組んで欲しいって~、言ってました~」

朝雲「!?」

朝雲「山雲!どうしていきなり!?」

朝雲「あのニ水戦の神通さんよ!?こういうのは失礼があっちゃ」

神通「・・・・・・・・・・」

神通「タッグですか・・・わかりました」

朝雲「え?」

神通「ついて来てください。少しお話をしましょう」

朝雲「い、いんですか?私、ずっと四水戦でしたし・・・」

神通「それはこれから決めることです」

朝雲「は、はい・・・」



山雲「・・・・・・・・・・・・」

山雲「・・・・・・・・・・・・」ニヤッ

参加する艦娘

二人目

安価下二つ

秋月「司令部から、何でももらえる・・・」

秋月「・・・・・・・・・・」ジュルッ

秋月「だ、駄目よ!そんな不純な理由で!」

秋月「・・・・・・・・・・」

秋月「で、でも、照月に牛缶をもっとたべさせられるし・・・」


秋月のパートナー

安価下二つ

照月「秋月姉、何見てるの?」

秋月「わっ!!て、て、照月!?いつから後ろに!?」

照月「今さっきだよ」

秋月「そ、そう、ならよかった・・・」

照月(嘘だけど)

照月「で?どーしたのよ、こんなのジイっと見ちゃってさ」

秋月「ち、違うわ!私は別にこんなの!!」

秋月「少しお腹が空じゃなかったなんとなく見てただけよ!」

照月(うわわかりやすすぎ)

照月(うーん、ここは妹の私が、人肌脱いであげよっかな!)

照月「そういえば秋月姉、前に大和煮食べたのいつだっけ~?」

秋月「!?」

秋月「な、なんで今いきなり・・・」

照月「いや、三週間も前だったなって思い出したら、食べたくなってぇ~!」

秋月「!!」ニマ

照月「ああ~照月育ち盛りだからなぁ~」

秋月「!!!!」ニマニマ

秋月「し、仕方ないわ、わた家計のために、トーナメントに出る!」キラキラ

照月「本当秋月姉!?にひひっ!」

秋月「優勝して、一か月分の大和煮を・・・!」キラキラ

照月(秋月姉は遠慮なくでれる。私はお腹一杯。有りね!)

秋月「一緒に出るわよ、照月!」キラキラ

照月「えっ」


エントリー一組目
ボウクウ・シスターズ
駆逐艦 秋月
駆逐艦 照月

参加する艦娘

三人目

安価下二つ

阿武隈「はあ、また駆逐艦の子達が言うこと聞いてくれない・・・」

阿武隈「何でだろう、折角改ニにもなったのに・・・」

阿武隈「あたし的にはちゃんとやってるつもりなんだけど・・・」

阿武隈「怖くないのかな?それともアイドルじゃないからかな?夜戦?」

阿武隈「うーん・・・ん?」



阿武隈のパートナー

安価下二つ

いくつか質問
間宮さんや伊良湖ちゃんはあり?
響とヴェールヌイ、大鯨と龍鳳等名前が変わる艦娘の扱いは?
安価踏んでたら↓

>>35
鎮守府にいる人物ならだれでも有りです
名前が変わる艦娘はその状態をそのまま採用します(例:大鯨は潜水母艦扱い 龍鳳は軽空母扱い)

これって艤装付けるんかな

ドン

阿武隈「きゃっ」

北上「うわごめ・・・なんだ阿武隈じゃん」

阿武隈「き、北上さん、すみま」

北上「うわー痛いわー超痛いわー骨折れたわー病院行かなきゃー」

阿武隈「ええぇ!?」

北上「ほら病院代出してよ早くしてよ」

阿武隈「そ、そんな・・・」

>>40
艦娘ですから勝負は海上です

キン肉マンが元ネタのアレだろ?
プロレスやるんじゃねえの?

阿武隈「払えません!この間も始末書書いちゃって・・・」

北上「うわじゃあ身体で払ってもらうわ」

阿武隈「えっ・・・そ、それって・・・」

北上「ほら早く四つん這いに・・・ん?」

北上「司令部から・・・褒章・・・ふーん、これ見てたの?」

阿武隈「た、たまたま目に留まっただけで・・・」

北上「・・・・・・・・・」

北上「やっぱ身体で払ってもらおっかー」

阿武隈「え?ちょっと、北上さん!どこに連れてくんですか!辞めて!待って!」



エントリー二組目
雷撃殺法コンビ
重雷装巡洋艦 北上
軽巡洋艦 阿武隈

参加する艦娘

四人目

安価下二つ

>>45
艦娘がプロレスするスレは既にあったので・・・パロディです。紛らわしくすみません

五月雨「・・・・・・・・・・・・・」

五月雨「長門さん、提督、また予算無駄遣いしてる・・・」

五月雨「いいのかなぁ・・・」

五月雨「い、一応、これでも初期艦だし・・・うーん・・・」



五月雨のパートナー

安価下二つ

村雨「だったらお灸を据えてあげたら~?」

五月雨「村雨!」

村雨「五月雨はいつも優しすぎると思うわ」

五月雨「で、でも、秘書艦は長門さんだし・・・」

村雨「お姉ちゃんからの忠告は聞いて置くものよ?いいんじゃない、たまには」

村雨「第二駆逐隊最高の戦歴を持ってる」

村雨「鎮守府で唯一のケッコン艦で」

村雨「五月雨教の神様の、タウイタウイのお母さん?」

五月雨「!!」

五月雨「・・・・・・・・・・・」

五月雨「・・・・・・・そうだね。そうだったね」

五月雨「思い出させてあげなくちゃ」

五月雨「私が初期艦だっていうことを・・・!」

村雨「スタンバイオーケー、ね!」

五月雨「うん、また第二駆逐隊の時みたいに、よろしく!」

村雨「こちらこそ頼りにしてるわ!」

村雨「・・・・・・・・・・・」

村雨(なぁ~んて)

村雨(幸運も最大値まで改装して、ユビワで錬度も最高なのも五月雨だけ)

村雨(五月雨を味方につければあとは楽勝よ!)

村雨(ちょっとおもしろいこと、シてみよっか・・・!)

エントリー三組目
サミィ・ミッショネルズ
駆逐艦 五月雨様
駆逐艦 村雨

参加する艦娘

五人目

安価下二つ

春雨「タッグトーナメント・・・」

春雨「姉さんと五月雨がエントリーしたって聞いたけど・・・」

春雨「どんなふうになるんだろう・・・駆逐艦が出て勝てるのかな・・・?」

春雨のパートナー

安価下二つ

春雨「あ、由良さん!」

由良「!!」

由良「春雨ちゃん、今日も元気そうね」

春雨「はい、春雨は元気です!」

由良「それなら良かったわ、それじゃ」

春雨「は、はい・・・」

春雨(今日もだ・・・すぐに行っちゃう)

春雨「・・・・・・・・・・・・」

春雨「・・・・あ、あの!」

由良「え?」

春雨「少し、お話しませんか・・・?」

参加する艦娘

六人目

安価下二つ

ローマ「タッグトーナメント?」

ローマ「ばっかみたい・・・日本の艦娘は何考えてるのかよくわからないわ」

ローマ「この分だと、またイベントで私の代わりに金剛型を使うのかしら」

ローマ「・・・・・・・・・・・」

ローマ「・・・・ばっかみたい」



ローマのパートナー

安価下二つ

伊58「オリョクルを撲滅するでち・・・!」

伊58「オリョクルを全て駆逐してやるでちいいいいいい!!」

伊58「労働革命でち!プロレタリア革命でち!国家なんたら主義でち!!」

伊168「あんた自分の作られた時代わかってる?」

伊58「なもん知るかでちいいいいいい!!」

U-511「・・・・・・・・・・・」

U-511「でっちはいつも一生懸命だね」

伊58「当たり前でち!」

伊58「ゴーヤは自由の戦士でち!」

伊168「革命じゃないの?」

伊58「うるせえでち!!」

U-511「・・・・・・・・・・・」

U-511(ユー、知ってる。でっちはいつも、みんなのことを考えて言ってるって)

U-511(ユーと一番初めに友達になってくれたのも、でっちだったって)

U-511(どうしたらでっちを助けてあげられるかな・・・)

U-511(タッグトーナメント・・・)

U-511(そうだ、勝てばオリョクルもなくしてもらえるかも)

U-511(・・・・・・・・・・・・)

U-511(でも、どうしよう。潜水艦のみんなとじゃ、駆逐艦に勝てないし・・・)

U-511(ドイツ艦のみんななら、頼めばやってくれると思うけど・・・)

U-511(もしはじめから出るつもりが無いなら、迷惑だと思うし・・・)

U-511(・・・・・あっ)

ローマ「・・・・・・ばっかみたい」

U-511(あの人・・・イタリアの、戦艦の人)

U-511(すごく難しそうな顔で、ポスターを見てる・・・)

U-511(・・・もしかして、出たいのかな)

ローマ「・・・・・さっきから何?こっち見て」

U-511「あっ・・・」

ローマ「ドイツ艦?ちっ・・・私に何の用かしら?わざわざこの私に」

U-511「え、えっと、えっと・・・」

参加する艦娘

七人目

安価下二つ

秋津洲「秋津洲は最強の艦娘かも!絶対そうかも!」

秋津洲「優勝して、司令部にこう願えばいいかも!」

秋津洲「二式大艇ちゃんに修整を」

秋津洲「ルート固定できるマップを・・・・・」


秋津洲のパートナー

安価下二つ

秋津洲「・・・・・・・・・」

秋津洲「おかしいかも」

秋津洲「どうして誰も組んでくれないの」

秋津洲「大和さんも武蔵さんも大鳳さんもビスマルクさんもどうして組んでくれないの」

秋津洲「この世の全てを呪うかも・・・」



「どうして誰も組んでくれないんだろう・・・」

秋津洲「??」

まるゆ「まるゆだって食料と囮以外の役目が欲しいよ・・・」

まるゆ「乱獲されたくない・・・壁になりたくない・・・」

まるゆ「どうして大本営は私を作ったの?どうして・・・」

まるゆ「・・・・はっ!」

秋津洲「・・・・・・・・・・・・」

まるゆ「・・・・・・・・・・・・」



「「ベストパートナー(かも!)(さん!)」」ガシッ


エントリー四組目
モースト・ウィーケストコンビ
水上機母艦 秋津洲
潜水艦 まるゆ

参加する艦娘

八人目

安価下二つ

古鷹「タッグトーナメント?」

古鷹「・・・よくわからないけど、何かイベントをやるんだ」

古鷹「あ、そうだ!早く加古を起こしに行かなくちゃ!」



古鷹のパートナー

安価下二つ

衣笠「珍しいね古鷹、そんなの見て」

古鷹「あ、ちょっと見てただけだから。早く加古のこと起こしに行かなくっちゃ」

衣笠「・・・・・・・・・・」

衣笠「それで本当にいいの?」

古鷹「え?」

衣笠「古鷹見てるとさ、いっつも加古と青葉にくっついてるじゃん」

古鷹「そりゃ、私が見てないと・・・」

衣笠「それだけで本当にいいの?」

衣笠「古鷹はMVPとっても凄く謙虚だけどさ、衣笠さんは知ってるよ?」

衣笠「古鷹が、最初の重巡がどんなに強いか。どんなに勇気があるか」

衣笠「・・・それを自分で抑えてるって」

古鷹「!!」

衣笠「重巡洋艦のいいところ、たくさん知ってもらえると嬉しいです、だっけ?」

衣笠「ずっと妙高型とかドイツ艦とか高雄型が活躍してるのを見てて、悔しかったんじゃないの!?」

衣笠「旧型でも、私達だって重巡なんだって!」

古鷹「・・・・・・・・・・・・・」

衣笠「ちょっとくらい羽根を伸ばしたっていいんじゃない?お母さん?」

古鷹「ちょっと、そんな・・・」

衣笠「例えよ、例え!」

古鷹「・・・・・・・・・・・・」

古鷹「加古、青葉、少しだけごめんね」

古鷹「私・・・重巡洋艦のいいところ、たくさん知って欲しいから」

古鷹「ううん、古鷹型のいいところ、たくさん知って欲しいから!」

衣笠「決まりね!」

古鷹「頑張ろう、衣笠!」

衣笠「ええ、衣笠さんにお任せ!」



エントリー五組目
8000トンパワーズ
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠


駆逐艦 朝雲
軽巡洋艦 神通

2.ボウクウ・シスターズ
駆逐艦 秋月
駆逐艦 照月

3.雷撃殺法コンビ
重雷装巡洋艦 北上
軽巡洋艦 阿武隈

4.サミィ・ミッショネルズ
駆逐艦 五月雨様
駆逐艦 村雨

5.駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良


戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

7.モースト・ウィーケストコンビ
水上機母艦 秋津洲
潜水艦 まるゆ

8.8000トンパワーズ
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠

なんだか妙に編成が軽いですね・・・

バトルの展開も安価で決めるのか?

今日はここで終わりです
また明日再開します

正式なエントリーはここで終わりです
安価ありがとうございました

>>157
ここからは
組み合わせがコンマ
試合の中身は普通に書きます
その他まだ安価を使うことはありますが。まだ

それでは再開します
今日は後半まで安価要素はありません

朝雲「ここは、演習場?」

神通「はい。艤装をつけてください」

朝雲「え?あ、はい」

神通「今から私と演習をしてもらいます。終了時間は設けません」

神通「私に一度でも勝てれば合格です。始めましょう」

朝雲「はい!」

朝雲(一度でも?なら余裕じゃない!)

朝雲(確かに駆逐と軽巡じゃ性能も射程も違うけど、何度もやってれば確率で)ドゴォ

朝雲「―――――なああああ!?」大破

朝雲「そ、そんな、いき、なり・・・」

神通「・・・・・・・・・・・」バシャ

朝雲「ぷはっ!げほっ、げほっ!」バケツ

神通「始めるといいましたね?どこを見てるんですか?」

朝雲「!!」

朝雲「・・・・・・良いじゃない。やってやるわ」

朝雲「トーナメントなんかしなくたって、ここで朝潮型の強さを証明してやるわ!」

山雲「・・・・・・・・・・・」

山雲「さて~、あれがいつまで続けられるかしら~」

山雲「そうしたら~、満身創痍で傷心の朝雲姉と~」

山雲「タッグを組んで~、一緒に戦って~」

山雲「仲良くした後は~」

山雲「うふっ、うふふっ、うふふふふふふふふふ~」

由良「な、何かしら、お話って」

春雨「由良さん・・・私と、タッグを組んでください!」

由良「え!?私と!?」

春雨「はい!」

由良「あーっ、えーっと、それなら夕立とかの方がいいんじゃない?」

由良「あとは、白露型のお姉さんとか・・・」

春雨「由良さんがいいんです」

由良「ど、どうしても?」

春雨「どうしてもです!」

春雨「夕立姉さんと組むのも一度なら、由良さんと組むのも一度です!」

由良「・・・・・・何で私と?」

春雨「!!」

春雨「それは・・・あの・・・」

由良「・・・・・・・・・・・」

由良「まあ、どうしてもっていうのなら、大丈夫よ。任せて」

春雨「本当ですか!ありがとうございます、はい!」



由良(・・・・・・・・はっきり言うと、春雨ちゃんを見るとドキッとする)

由良(何せ自分が雷撃処分された相手だから、微妙にトラウマが・・・)

由良(春雨ちゃんを責めようとは思わないけど、夕立が来るまで雷撃外してたし・・・)

由良(第二駆逐隊の仲間だったから、仲良くしたいとは思うけど・・・)

由良(・・・・・・まあ、春雨ちゃんのために、頑張るしかないか!)




春雨(・・・・・・きっと昔のことで、由良さんは私を避けてる)

春雨(沈んだトラウマ・・・ううん、それだけじゃない)

春雨(私が雷撃処分を外したせいでだと思う)

春雨(でも、また昔みたいに、一緒に仲良くしたい)

春雨(それがこのタッグで出来たら!)



エントリー六組目
ニュー・第二駆逐隊
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良

朝雲「い、痛ぁ!!」大破

神通「これで十二回目です」バシャ

朝雲「はあ、はあ、はあ、はあ、」

神通「どうしましたか。もうやめますか?」

朝雲「朝潮型を・・・舐めないでください!」

朝雲「はああああああ!!」

神通「遅い!」

朝雲「くっ・・・・!!」

朝雲(火力も射程も、駆逐とは違う・・・!)

朝雲(それに、全然動きが、追いつかない・・・!)

山雲(当たり前じゃない~)

山雲(バケツで回復したばかりじゃ、疲労度はまだまだ溜まってるわ~)

山雲(それに比べて、神通さんはずっと勝ち続けてるもの~、疲労度なんて無視できるわ~)

山雲(もう今から勝つなんて無理よ~)

山雲(うふふっ、うふふふふふふふふふふ~)

U-511「・・・・・・・・・・・・」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」

U-511(こ、怖い、この人・・・)

ローマ「何よ、何とか言ったら?」

U-511「その・・・」

ローマ「私はそんなに察しが良いほうじゃないの?わかる?」

U-511「え、ええっと・・・」

ローマ(面倒くさいわね・・・)

ローマ(ま、別にドイツ艦に何を頼まれようが、聞くつもりはないし)

ローマ「悪いけど私もそんなに暇じゃないの」

U-511「あっ・・・」

ローマ「それj」

金剛「ヘーイ!!ローマ、何してるデース?」

ローマ「げっ」

ビスマルク「何かと思えば、ユーも一緒じゃない、どうしたの?」

ローマ「うわっ」

ローマ(何でよりにもよってこいつらが・・・!)イラッ

U-511「あ、ビスマルクさん・・・」

ビスマルク「このローマに用があったの?珍しいじゃない。言ってみてもいいのよ?」

U-511「えっと、ポスターを見てたから、タッグに興味があるのかなって・・・」

ローマ「は?いや、私は別に」

金剛「そこで敢えて知らない艦を誘おうとしたのデスネ!ソーキュートデース!」

ビスマルク「いい目をしてるじゃない、ユー。ローマなら私の次くらいには強いわよ?」

ローマ「・・・・・・・・・・」イライラッ

金剛「ワタシと組んでゲルマンタッグも悪くないデース!優勝はいただきデース!」

ビスマルク「水臭いわね、夜戦火力最強の私に頼ってもいいのよ?」

U-511「ほ、本当ですか・・・?」

U-511(よかった、これならトーナメントにも出れそう)

ローマ「・・・・・・・・・・」

ローマ(戦艦なら何でもいいわけ・・・!?)イライライラッ

ローマ(・・・別に私からすぐに目移りしてたのが気に入らないわけじゃないわ。断じてそんなことは無いわ。絶対に無いわ)

ローマ(でも何か腹がたつ・・・!)イライライライラッ

ローマ「・・・・・いいじゃない」

U-511「え?」

ローマ「ユーだとか言ったわね?さっさと来なさい!」

U-511「え?あれ?」

金剛「オウ、もう決まってたのデスか!」

ローマ「組んであげるって言ってるのよ、このイタリアの大戦艦が!」

U-511「えぇっ、あー・・・」

U-511「だ、Danke・・・」



エントリー七組目
ビッグ・アクシズパワーズ
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

神通「・・・・・・・・・・」バシャ

朝雲「はあ、はあ・・・」

山雲「あ、朝雲姉~、もうそろそろやめたら~?もう、三十回は越してるし~」

朝雲「まだ・・・まだよ」

朝雲「折角あの神通さんと組めるチャンスがある」

朝雲「朝雲が、朝潮型がやれるってことを示せるチャンスが!」

朝雲「機会が二度ドアをノックすることなんて無いわ!」

朝雲「こんなただの演習じゃ、終われない!」

神通「・・・・・・・・・・」

朝雲「それに、勝機は来てるわ」

神通「・・・なるほど、夜戦になる時間まで粘っていたんですね」

朝雲「はい、夜戦なら私の攻撃でも、一撃で仕留められる」

神通「・・・来てください」

朝雲「はああああああああ!!」

朝雲(よし、神通さんは砲を上げるのが僅かに遅れてる!)

朝雲(私が照準を合わせる方がさ!?)

カッ

朝雲「探照灯!?め、目が・・・!」

朝雲「くそっ、やられ・・・!」

神通「・・・・・・・・・・・・・」

朝雲「・・・・・・・・・・・・・」

朝雲「撃たないんですか?」

神通「合格です。パートナーとして、よろしくお願いします」

朝雲「えっ・・・」

朝雲「ど、どうして・・・」

神通「最強の艦を決める戦い、私はやるからには全力を尽くします。ニ水戦の、水雷戦隊の誇りを賭けて」

神通「そのためにはパートナーにも全力を尽くしてほしいと思ったんです。私との訓練、演習、コンビネーション、全てについてこれるように」

神通「それだけの水雷魂を持っているパートナーと分かりました・・・試すようなことをしてすみません」

朝雲「・・・・・いいえ!ありがとうございます!」

神通「これからトーナメントに向けて動きや戦い方を叩き込んでいきます。覚悟はいいですね?」

朝雲「はい!」

朝雲(やっぱり、神通さんはすごいわ!)

朝雲(火力じゃない。装甲じゃない)

朝雲(魂で戦ってるのね、この人は!)

朝雲(このパートナーに負けないように、私も頑張らなくっちゃね!)



エントリー八組目
水雷師弟コンビ
軽巡洋艦 神通
駆逐艦 朝雲








山雲「・・・・・・・・・・・・」

山雲「・・・・・・・・・・・・」

山雲「うふふっ、ふふ~」

山雲「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ~」

秋月「えへへ・・・毎日大和煮のお代わり・・・」

照月「秋月姉!ちょっとこれ見てよ!」

秋月「照月?これってエントリー表?」

照月「艦載機飛ばしてくるのが誰もいないんだけど」

秋月「えっ」

秋月「だだだだだ大丈夫よ秋月型には伝家の宝刀秋月砲が」

照月(こりゃ駄目みたいね・・・)

時雨「あ、村雨、何してるの?」

村雨「ああ、五月雨とタッグトーナメントの準備をしてるの」

時雨「ふーん・・・」

五月雨(運99)「・・・・・・・・・!!」

61cm五連装(酸素)魚雷 ★MAX シャッ

61cm五連装(酸素)魚雷 ★MAX シャッ

61cm五連装(酸素)魚雷 ★MAX シャッ

五月雨「サミィ・ボンバー!!」

村雨「ダメージ三桁!これで優勝確定ね!」

時雨(村雨は何もしないつもりなんだね・・・)

村雨「何買っちゃおうかな~ふふん」

阿武隈「き、北上さん、なんでタッグトーナメントなんか・・・」

大井「そうです北上さん!どうして私をパートナーにせず・・・!」

木曾「まあどうせなら雷巡同士で組めば・・・」

北上「阿武隈をあたしの専用の奴隷にしてもらうように司令部に頼むよ」

阿武隈「」

北上「そうすれば木曾を使わなくてもパシリらせ放題だし」

北上「阿武隈にやらせればその分大井っちの仕事も減らせるしねー」

大井「それじゃあ演習を始めましょうか」

木曾「俺は的を持ってくる」

阿武隈「待って!誰か助けてー!」

北上「ほらまずレズコプターから練習だよ早くしなよ」

大井「北上さんのパートナーをするんだから・・・ドロップキックまで私がみっちり教えてあげるわ・・・ふふふ・・・!」

阿武隈「いやあんな回り方無理無理無理!誰かあああああ!!」

加古「ふあ~良く寝たぁ・・・」

加古「・・・・・・・・・・・」

加古「うわっ、超寝坊じゃん!また長門さん(の背後にいる大淀さん)に怒られるよ!」

加古「古鷹!ちょっとー!」

青葉「いけませんよ加古!」

加古「え?何だよー」

青葉「外見てくださいよ」

古鷹「衣笠!」

衣笠「うん!」

「「ヘビィ・フリート・トレイン!!」」

古鷹「重巡ニ艦が縦に並んで」

古鷹「後ろのパートナーを隠しながら、装甲を活かして突撃!これだよ!」

衣笠(その名前はいるの・・・?)

加古「うわぁ・・・」

加古「古鷹、活き活きしてるなあ・・・」

青葉「でしょう?」

加古「・・・ま、そうだなー、古鷹に頼りっぱなしじゃ駄目かー」

加古「ってだったら青葉が起こしてくれてもよかったじゃん!」

青葉「知りません!青葉の責任じゃ!」

長門「さあついに始まるぞ、夢の艦娘タッグトーナメント」

長門「実況は私。解説には瑞雲を呼んでいる」

日向「ギャラはよろしく頼むぞ」

長門「最初に入場するのは8000トンパワーズ!」

長門「今回は軽いタッグが多い故に、二人の合計では随一の重さを誇るタッグだ!」

日向「制空権は取れないがバランスはいいな」

青葉「頑張ってください二人とも!」

加古「古鷹!寝ずに見てるよー!」

古鷹「うん、ありがとう!」

衣笠「優勝して自慢してやるんだから!」

長門「二組目は雷撃殺法コンビ」

長門「雷撃能力は全タッグナンバーワン!」

日向「制空権は取れないが火力はすごいな」

大井「キャーキタカミサーン」

木曾「頑張ってくれよ阿武隈!」

北上「良い子の駆逐艦ども!甲標的は魚雷扱いにならないよー!」

阿武隈「戦う前から疲れた・・・」

北上「腕組めよ阿武隈ー」

阿武隈「はい・・・・」

長門「三組目はサミィ・ミッショネルズ」

長門「五月雨様万歳」

日向「制空権は取れないが圧倒的な錬度だな」

五月雨「・・・・・・・・・・」

五月雨「今から覚悟しておいてくださいね、長門さん」

長門「!?」

長門「待ってくれこれを企画したのは私じゃないおおようわなにするやめ」

村雨「いい感じいい感じ!」

長門「四組目はボウクウ・シスターズ」

長門「対空が活かされることはないだろうが大丈夫か・・・」

日向「制空権が取れないのが痛いな」

秋月「だ、大丈夫です!今日もきっと、大丈夫です!」

照月「ま、ベストは尽くそうよ」

長門「五組目はニュー・第二駆逐隊」

長門「かつての隊の再現の二人組みだ、王道のコンビだな」

日向「制空権が取れないが水雷戦隊としてのコンビネーションに期待しよう」

春雨「行きましょう、由良さん!」

由良「え、ええ!」

春雨「・・・・・・・・・・」

由良「・・・・・・・・・・」

((訓練はしたけど、うまく二人で戦えるかな・・・))

長門「六組目はビッグ・アクシズパワーズ」

長門「戦艦と潜水艦、ドイツとイタリアの異色コンビだ」

長門「それだけに何が飛び出してくるかわからん!」

日向「制空権は取れないが雷撃殺法コンビにも劣らない火力だな」

長門「いい加減瑞雲の宣伝はやめうわなにをするやめ」

ローマ「はあ・・・・・」

U-511「い、行きましょう」

ローマ「わかってるわ」

ローマ(どうして私はこう短気なのかしら・・・)

ローマ(良く考えたら、こんなのに出てもやることも目的も無いわよ・・・)

長門「七組目はモースト・ウィーケストコンビ」

長門「・・・・・・・・・・・・うん。終わりだ」

日向「制空権が取れる素晴らしいコンビだ。優勝候補筆頭だな」

秋津洲「晴嵐と大艇ちゃんが火を噴くかもー!」

日向「つまみ出せ」

秋津洲「離すかも!私は秋津洲かも!」

まるゆ「秋津洲さーん!!」

長門「最後は水雷師弟コンビ」

長門「中々の面構えだ・・・面識もあまりなかった二人だが、短期間で大きくコンビネーションを強化したか」

日向「制空権は取れないが神通は侮れないな」

神通「朝雲さん。水雷戦隊の晴れ舞台です、堂々と行きましょう」

朝雲「はい!」

長門「さて、これで夢の艦娘トーナメントに出場する全八組が・・・」

長門「・・・・・なに?飛び入り?」

長門「馬鹿を言うな、そんなものが認められるか!」

長門「既に番組テロップや広告プログラムも組んでうわなにするやめ」



参加する艦娘

九人目

安価下二つ

武蔵「待ってもらおうか!」

武蔵「最強の艦娘を決める戦いだと?」

武蔵「そんな役者ではつまらんだろう!この武蔵が出てやる!」


武蔵のパートナー

安価下二つ

朝潮「駆逐艦朝潮!大会への飛び入りを希望します!」

長門「朝潮!?何故朝潮がここに!?自力で出場ぶほぉ!?」

武蔵「私のパートナーだ、気安く触るな」

大淀「大破艦が出たのでバケツ一つ」

朝潮「む、武蔵さん、その・・・」

武蔵「ああ、努力はするさ。あまり手荒な真似はしない」

武蔵『おい!長門!長門はいるか!先週貸した少年ジャンクを・・・ん?』

朝潮『・・・・・・・・・・・』

武蔵『・・・・何をしているんだ?』

朝潮『秘書艦長門さんの命令です!』

武蔵『・・・・・・その耳と水着の状態で立ってる事が?』

朝潮『はい!』

武蔵『トイレに行きたいのを必死に我慢してるのが?』

朝潮『は・・・はい!』

武蔵『・・・・・・朝潮。私の命令は聞けるか?』

朝潮『え?武蔵さんの、ですか?』

朝潮『だ、大戦艦の武蔵さんの命令なら、喜んで!』

武蔵『ここにペットボトルがある』

朝潮『?』

武蔵『そこに小便をしろ』

朝潮『!?』

朝潮『た、確かに、そうすればこの場でトイレを済ませられますが・・・』

武蔵『私はあちらに行ってる。したら窓から捨てろ。後で取りに行って私が処理する』

武蔵『ならば恥ずかしくあるまい』

朝潮『で、でも・・・』

武蔵『長門の奴が帰ってこないうちに、早く!』

朝潮『りょ、了解しました!』

長門『帰ったぞ朝潮・・・』

朝潮『お帰りなさいませ!』

長門『・・・そんな、馬鹿な!何故おもらししてな・・・』

長門『・・・・・・・いや、ご苦労だった。もういいぞ』

朝潮『はい!失礼します!』

長門『あれだけアイスティーを飲ませたのに・・・そんなはずは・・・』

武蔵『終わったか』

朝潮『そ、その、ありがとうございました!』

武蔵『気にするな、奴の尻拭いは今に始まったことじゃない』

武蔵『また大和に頼んでサバ折りでもしてもらうか・・・』

朝潮『だ、駄目です!流石に、鎮守府内での私闘は!』

武蔵『気にするないつものことだ・・・ん?』

武蔵『艦娘タッグトーナメント・・・』

武蔵『私闘、じゃなければいいんだな?』ニヤリ

朝潮『は、はい』

武蔵『よし行くぞ、朝潮!』カタカツギ

朝潮『ひゃあ!?は、離してください!一体何を!?』

武蔵『ごくごく正統な手段でヲ灸を据えてやるだけさ・・・』

朝潮『そ、そんな、わざわざ・・・』

武蔵『なに、気にするな』

武蔵『私にとっても楽しい戦いになりそうだ・・・!!』

武蔵『というわけだ朝潮、対潜防空警戒を頼むぞ!』

朝潮『は、はい!駆逐艦朝潮、了解しました!』



エントリー九組目
(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

五月雨「参加枠は八組までではないんですか?」

ローマ「そうよ、今更面倒くさい・・・」

長門「私は一向に構わん!」

大淀「視聴率がとれればそれでいいです」

日向「しかし一組余ってしまうことになるが」

武蔵「これは戦うための祭だろう」

武蔵「ならば道は一つ、実力行使だ!」

朝潮「む、武蔵さん!」

武蔵「弱体チームにはご退場願おうか!!」

武蔵「なあ、秋津洲にまるゆ!!」

まるゆ「えぇ!?」

秋津洲「弱体チーム!?その言葉取り消すかも!」

春雨「秋津洲さん、そんなに怒っちゃ・・・」

秋津洲「離すかも!これは秋津洲の名誉の問題かも!!」

まるゆ「そ、そうです!」

武蔵「お前達二人に名誉なんてものがあったのか!?」

秋津洲「許さないかも!」

まるゆ「え!?本当に行っちゃうんですか!?」

大淀「おっとモースト・ウィーケストコンビ、武蔵さんに向かって攻撃しようとしてる!」

武蔵「朝潮、決めた通りに動け!」

朝潮「乱入だなんて、やっぱり駄目です!」

武蔵「いいから!」

朝潮「は、はい!」

秋津洲「ぎゃ、逆にちかづいてきたかも!?まだ偵察が終わってないかも!」

まるゆ「か、身体が浮いて沈むのが間に合わないよぉ~!」

武蔵「朝潮!」ガシッ

朝潮「武蔵さん!」ガシッ

ブンッ

「「うわあああああ(かも)!?」」ガンッ

長門「それぞれ投げられた二人が、海上で激突した!」

日向「あれでは回避行動もままならないまま、一心同体の的だ!」

朝潮「戦駆の」ジャキッ

武蔵「コンビネーション!!」ジャキッ

チュドーン

秋津洲「かもおおおおおおおおおお!!」大破

まるゆ「まるゆは大丈夫じゃないですうううううう!!」大破

朝潮「す、すみません!」

武蔵「悪いな朝潮・・・何せ久々の戦いだ。興奮してるようだぜ・・・!」

長門「敵を鉢合わせることで動きを止め、魚雷と主砲を叩きつける・・・」

長門「武蔵の豪快なパワーと、それに忠実な朝潮の繊細な動きが合わさった技だ!」

武蔵「最後に食らうのはお前だぞ長門」

長門「ひええっ」

秋津洲「小さな星が、ついたり消えたりしてる・・・大艇ちゃんかも?」ガク

まるゆ「意識が薄れてるだけだと思います・・・」ガク



モースト・ウィーケストコンビ
リタイア

武蔵「これで規定通りの八チームになったわけだ」

由良(どうして運営が誰も問題にしないのかしら・・・?)

五月雨(・・・お仕置きにもう一つ追加・・・)

長門「少し予定はずれたが、これより艦娘タッグトーナメントを行う!」

大淀「あとは試合開始のゴングを待つばかりですね」

出場チーム

1.水雷師弟コンビ
駆逐艦 朝雲
軽巡洋艦 神通

2.ボウクウ・シスターズ
駆逐艦 秋月
駆逐艦 照月

3.雷撃殺法コンビ
重雷装巡洋艦 北上
軽巡洋艦 阿武隈

4.サミィ・ミッショネルズ
駆逐艦 五月雨様
駆逐艦 村雨

5.ニュー・第二駆逐隊
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良

6.ビッグ・アクシズパワーズ
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

7.8000トンパワーズ
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠

8.(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

では予選の対戦カードの安価を取っていきます

上の八チームから、まずは一試合目の組み合わせを

安価下二つ

一試合目
3.雷撃殺法コンビ
重雷装巡洋艦 北上
軽巡洋艦 阿武隈

8.(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

いきなりの火力決戦ですね・・・

では二戦目の対戦カード

>>230のリスト中、1、2、4、5、6、7、から二つ

安価下二つ

二試合目

4.サミィ・ミッショネルズ
駆逐艦 五月雨様
駆逐艦 村雨

5.ニュー・第二駆逐隊
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良

ていうかどっちも第二駆逐隊でしたね・・・

では三戦目の対戦カード

>>230のリスト中、1、2、6、7、から二つ

安価下二つ

三試合目

2.ボウクウ・シスターズ
駆逐艦 秋月
駆逐艦 照月

7.8000トンパワーズ
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠

でも今の防空駆逐艦はすごいぞ。最高だ



四戦目

1.水雷師弟コンビ
駆逐艦 朝雲
軽巡洋艦 神通

6.ビッグ・アクシズパワーズ
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

ユーちゃん・・・・

全予選対戦カード

第一試合

雷撃殺法コンビ
重雷装巡洋艦 北上
軽巡洋艦 阿武隈

(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮



第二試合

サミィ・ミッショネルズ
駆逐艦 五月雨様
駆逐艦 村雨

ニュー・第二駆逐隊
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良



第三試合

ボウクウ・シスターズ
駆逐艦 秋月
駆逐艦 照月

8000トンパワーズ
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠



第四試合

水雷師弟コンビ
駆逐艦 朝雲
軽巡洋艦 神通

ビッグ・アクシズパワーズ
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

それでは今日はこれでおしまいです
また明日再開します

ここからはしばらく安価は無しになります。ご了承ください

それでは再開します

長門「今回のルールは鎮守府正面海域、互いに離れた状態で行う」

日向「でないと瑞雲の発着艦が出来ないからな」

長門「それでは第一試合を始める!!」

カァン

第一試合

雷撃殺法コンビ
重雷装巡洋艦 北上
軽巡洋艦 阿武隈

VS

(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

武蔵「さて、敵は雷巡と軽巡か・・・とりあえず偵察機を飛ばしておくか」

朝潮「相手はあの雷撃火力一の北上さんです、注意しなければ」

武蔵「はっはっは、朝潮、それは杞憂というものだ!」

武蔵「確かに奴の雷撃能力は高い。今まで何体もの深海棲艦を葬ってきた」

武蔵「だがしかし、奴には致命的な弱点が・・・」

武蔵「・・・いや、火力にカラクリがあるのさ」

朝潮「北上さんに、弱点・・・?」

武蔵「ともかく朝潮、敵も見えてないうちからうろたえてどうする」

武蔵「皆が中継で見てるのだ、もっとどっしりと構えろ」

朝潮「いえ、警戒を厳にしなければと!」

武蔵「私は大和型、その改良二番艦だぞ?」

武蔵「油断ではないさ。これは余裕と言うもの―――――」



チュドーン!!

朝潮「!!??」

長門「突如武蔵が爆発!?」

長門「まだ会敵してないうちから何があった!?」

大淀「なるほど、雷撃殺法コンビの最高の一撃が決まりましたね」

長門「北上と阿武隈・・・そうか!」

日向「二機の甲標的が既に海中を進み、武蔵に照準をつけていたと言うわけか」

長門「始まる前の予測では昼戦に弱い雷撃コンビが不利とされていたが」

長門「むしろ第一回戦、完全な不意打ちに出来るこのときに武蔵と当たったことは幸運だったか!」

大淀「流石北上さん、良い幸運値です」

チュドーン!!

阿武隈「甲標的、命中しました!」

北上「だから言ったろ阿武隈?戦艦相手なら絶対当たるってさ」

大井「流石です北上さあああああああん!!」

北上「どうせ駆逐艦は昼に倒せばいいしね。だったら先制で戦艦を倒せば――――」

阿武隈「・・・北上さん?」

北上「・・・・・うえ、マジかよ」

武蔵「・・・なるほど、確かに戦艦相手なら当たるだろうな」

武蔵「だが、当たっただけだぜ」

阿武隈「!!」

長門「武蔵、ほぼ損傷が無い!」

長門「甲標的に搭載できる魚雷は二発、合計四発の魚雷が武蔵に当たったはず!」

大淀「いいえ、艦娘名鑑によればこうあります」

大淀「かつて武蔵さんがシブヤン海で沈んだときには、計二十本の魚雷を受けきっていると」

武蔵「いいか、朝潮」

武蔵「雷撃能力というのは数値で表現されている」

武蔵「だが主砲と違ってでかさに差がない魚雷で、どう判別している思う?」

朝潮「えっと・・・撃てる魚雷の数です・・・はっ!」

武蔵「そうだ。北上の装備している魚雷の数は四十門。確かに数は多い」

武蔵「だが単純な数じゃあ、この武蔵の装甲は破れないぜ?」

木曾「おいおい、北上姉さん、あれで勝てるのか?」

木曾「あればっかりは運が無かったとしか・・・」

大井「そんなのだからイベント最終海域で省かれるのよアンタ」

木曾「ちょ待てよそれは火力の問題だろ!?」

大井「北上さんの火力だけが強さなら、私だっていいの」

大井「北上さんの素晴らしさはここからよ・・・!」

木曾(多分間違ったことは言ってないと思うが姉さんが言うといまいち信用できない)

阿武隈「あ、あんなの、勝てっこないですよ!」

阿武隈「ど、どうしよう、主砲の口径は」

北上「ふふん・・・そんなだから阿武隈は阿武隈なんだよ」

阿武隈「色々ひどくないですか!?」

北上「大体これくらい想定の範囲内だし」

北上「こういう時こそ・・・こうやって笑うもんじゃん?」ニヤリ

北上「ふざけて余裕ぶっこいて・・・ね!」

武蔵「ほう・・・面白い」

北上「武蔵はアタシが相手するから、適当に駆逐艦と遊んでな!」バッ

阿武隈「一人で!?無茶です、北上さん!!」

北上「アタシの動き、しっかり見て置けよ~!」

長門「北上、単艦で武蔵に向かっていく!」

阿武隈「ああ、もう!」

武蔵「朝潮、奴は直々に私が相手する!あの変な髪形の方を邪魔しておけ!」

朝潮「はい!」

武蔵「その不敵な笑い、いつまで持つかな?」

北上「そっくりそのまま返すよ~」

武蔵「この46cm三連装砲、受けれるか!?」ボンッ

北上「そんなもの無視するに決まってるじゃん!うおあ!」

長門「至近弾だけで北上がよろめく!やはり戦艦の主砲は強い!」

北上「ポンポン撃たせる北上様じゃないよ~!」バシュン

武蔵「魚雷を扇状に展開したか!」

武蔵「だが正面から撃たれた魚雷など簡単に避けれる・・・!?」

北上「・・・・・・・・」ニヤリ

長門「武蔵、避けた先にもまた魚雷!」

北上「四十門の酸素魚雷、二回いきますよ~!」

武蔵「ええい、だがまだまだ・・・!」

北上「三回目!!」バシュン

武蔵「そこだっ!」

長門「武蔵、見事に避けきった!!」

大井「いいえ、そこよ!」

武蔵「まさか・・・・・!!」

チュドーン!!

北上「そんな無理な回避行動続けちゃ、避けようがないよね~」

北上「本命は、ね!」

長門「魚雷の波を避け続けた武蔵!だが回避した先に待っていたのはさらなる魚雷だ!」

阿武隈(いや、私には見えた!あれはただの魚雷じゃない!)

阿武隈(複数の魚雷を一緒に打ち込んでいた!あれなら火力も補える!)

阿武隈(それを、あんな正確に打ち込むなんて・・・)

阿武隈(なんて冷静で的確な判断力なの!!)

阿武隈(・・・・・・・・・・・・)

阿武隈(私もあれくらい出来たら・・・)

北上「ふふん、これが重雷装艦の実力って奴よ・・・」

北上「!!」

長門「魚雷が着弾したあとの爆炎から、人影が!」

長門「あれはまさしく、武蔵!」

朝潮「武蔵さん!」

阿武隈「北上さん!!」

武蔵「たかがニ三集中させたところで!!」小破

武蔵「この距離なら魚雷も使えないだろう!!終わりだ!」

大井「北上さあああああん!!」

阿武隈(・・・・・・・・!!)

阿武隈(・・・・・どうしてだろう)

阿武隈(もう魚雷が撃てる距離じゃないのに。大和型が相手で、主砲も全然効きそうにないのに)

阿武隈(どうして北上さんは、笑って・・・)

北上「・・・・・・・・・・・」チラッ

阿武隈「!!」

北上「・・・・・・・・・・・」ニヤリ

阿武隈(き、北上さん・・・・・!)

阿武隈(そうか、北上さんが、いつも余裕なのは・・・)

阿武隈(信じてるからだ!自分を!同じ艦隊の仲間を!)

阿武隈(そして今は、パートナーの私を!)

北上『アタシの動き、しっかり見て置けよ~!』

阿武隈(私が北上さんのことを見てて、助けに入るって信じてるから!)

阿武隈(だから、あんなに飄々としてて・・・)

阿武隈(慌てちゃうことも、緊張しちゃうこともない)

阿武隈(私みたいに・・・!)

阿武隈(あんなこと言ってても、パシリにしてても)

阿武隈(北上さんは、今は私を信頼してくれてる)

阿武隈(だったら・・・!相手が誰だろうと・・・!)

阿武隈「うああああああああああ!!」

朝潮「!?」

長門「阿武隈、突如朝潮を振り切って急転!」

長門「北上の元に向かった!」

武蔵「遅い!魚雷も主砲も手遅れだ!」ジャキ

阿武隈「なら、これだああああああああ!!」バッ

木曾「姉さん、あの技は!」

武蔵「!!??」

長門「阿武隈、跳んだあああああああああ!!」

阿武隈「ドロップキーーーーーック!!」

武蔵「ぐおおおおおああああ!?」

長門「阿武隈のキックが直撃!武蔵が転倒した!」

大井「やれば出来るじゃない!」

阿武隈「北上さん、大丈夫!?」

北上「ちっ、前みろよ!」

阿武隈「!!」

長門「武蔵、転倒するも膝を突きつつ構えていた!」

武蔵「停止状態からいきなり避けれまい!」

武蔵「二人まとめて、消えろ!」ボンッ

北上「あれ行くよ!」ガシッ

阿武隈「はい!」ガシッ

バッ

武蔵「!!」

長門「雷撃殺法コンビ、互いを回して離す!レズコプターで回避!」

長門「まさに阿吽の呼吸!タッグの真髄だ!」

大井「ふーっ、ふーっ、ふーっ」

木曾「気持ちはわかるけど教えたの姉さんだろ!!」

北上「膝をついて動けないのはそっちの方じゃない?」ジャキ

阿武隈「北上さん!」ジャキ

北上「四十門の酸素魚雷!!」バシュン

阿武隈「アタシ的にはオーケーです!!」バシュン

武蔵「うおおおおおおおおおお!!」

チュドーン!!

長門「決まったあああああああああ!!」

長門「阿武隈と北上の集中雷撃が同時に炸裂!あれではダイソンもひとたまりも無い!武蔵は爆発四散!!」

長門「一水戦旗艦とハイパー北上様の組み合わせは伊達じゃなかったああああ!!」

阿武隈「はあ、はあ・・・・やったぁ」

北上「ほら何中腰になってるんだよ」グイ

阿武隈「ひゃああ!?前髪引っ張るの辞めてください!」

北上「勝ち名乗りを上げるんだからさ、もっと堂々としなよ」

北上「一水戦の旗艦」

阿武隈「・・・・・・・・・!!」

阿武隈「は、はい!」

北上「おい審判、早くしてよ」

長門「・・・・・・・・い、いや・・・・」

北上「あ?どうしたんだよ、タッグはどちらかでも欠けたらもう負けじゃ」

長門「ま、まだ試合は続いてる・・・!!」

阿武隈「!?」

武蔵「ふっ・・・久々だぞ・・・」

武蔵「これほどに心昂ぶる戦いは・・・!!」中破

長門「武蔵、中破で踏みとどまっていたああああああ!!」

阿武隈「ど、どうして!?完全に直撃だったのに!!」

北上「・・・ちぇ、やっぱり駆逐艦はうざいわ」

武蔵「よくわかったな」

武蔵「確かに私は動けなかった。転倒したあと主砲まで撃っていれば当然だ」

武蔵「だが私のパートナー、朝潮は違うぜ」

阿武隈「えぇ!?」

朝潮「武蔵さん、大丈夫でしたか!?」

武蔵「心配するな。雷撃ならともかく・・・」

武蔵「駆逐の主砲程度じゃ、この武蔵は落ちないぜ」

阿武隈「そっか!朝潮ちゃんの主砲で、無理矢理回避したんだ!」

武蔵「お前らもタッグだが、こちらもタッグということさ」

阿武隈「で、でも、これで中破させられた!」

北上「・・・・・・・・・・」

阿武隈「今なら火力も低いし、機動力も下がってる!勝てるかも・・・!」

北上「あー、うん、まー・・・まあ、そうねー・・・」

阿武隈「・・・・・・北上さん?」

武蔵「そちらのパートナーは気づいてないようだが、私は気付いてるぞ?」

北上「ちぇ、やっぱりかよ・・・」

阿武隈「え?それはどういう・・・」

武蔵「北上にはもう魚雷が残ってない。違うか?」

阿武隈「えーっ!?」

北上「・・・まー、何ていうの?こういうときもあるよねー・・・」

今日はここで終わりです
また明後日再開します

なお武蔵の食らった魚雷の数には諸説あります。今回採用したのは一番数の多かったものでした

それでは再開します

長門「今明かされた衝撃の真実!」

長門「雷撃殺法コンビ、北上の魚雷が切れていた!」

長門「これでは決定打を欠き倒しきれない!」

大淀「ばら撒きや集中攻撃と、多くの魚雷を使ってましたからね」

大淀「逆に言えば、あそこで中破で耐えられたことが北上さんの計算違いでしょう」

大井「北上さん!今私の魚雷と木曾のサーベルを!」

木曾「どれも反則負けだぞ!」

武蔵「私は自分を寛容な奴だと思ってる」

武蔵「ここまで私と互角に戦えただけでも褒めてやる。今のうちにギブアップしろ」

北上「ほーん?阿武隈、何か聞こえた?」

阿武隈「・・・いいえ、私には何も!」

長門「これは不敵だ!雷撃殺法コンビ、ギブアップ勧告をスルーした!」

日向「あの阿武隈の表情、いつもの奴とは一味違うな」

武蔵「・・・・・・・・・・」

武蔵「・・・・そうでなければな、面白くない!」ニヤリ

阿武隈「北上さん!」

北上「次は二人で行くよ!」

長門「雷撃殺法コンビ、朝潮を無視して武蔵へ展開していく!」

朝潮「む、武蔵さんだけを狙って!」

武蔵「朝潮、下がってろ!まとめて相手したほうが簡単だ」

武蔵「カットは頼んだぞ!」

武蔵「巡洋艦が束になったところで!」ボンッ

北上「いくよ!」ボンッ

阿武隈「はい!」ボンッ

長門「再び回転しあって回避!!」

長門「両翼からの主砲が武蔵を襲う!」

武蔵「この程度の砲撃がなにになっ・・・!」ボンッ

北上「阿武隈を狙って余所見すんなって~!」

長門「華麗な連携の波状攻撃に、武蔵攻めあぐねているぞ!」

日向「・・・・・・・いや、おかしいな」

長門「ん?どうした?」

日向「何故武蔵は動かない・・・」

日向「確かに主砲で武蔵を仕留めきるのは難しい。だが放っておけばダメージが蓄積していずれ大破まで追い込まれるだろう」

日向「ならば今の装甲を使って肉薄、確実に一隻を仕留めるべきではないか?」

大淀「いいえ、あれは近づかないのではありません」

大淀「近づけないんです」

北上「ほらほら動きの遅い戦艦なんて、鴨撃ちみたいだよ~」ボンッ

朝潮「武蔵さん!」

武蔵「まだ下がっていろ、巡洋艦二隻、お前では荷が重い!」

武蔵「どうした?私はここだぞ!」ボンッ

長門「北上に主砲を撃ちつつ肉薄し・・・下がった!?」

阿武隈「北上さん!」

北上「阿武隈にしては良いタイミングだよ!」ボンッ

武蔵「・・・・・・・・・・」

大淀「確かに北上さんの魚雷は切れましたが、阿武隈さんの魚雷は残っている」

大淀「例え雷撃能力が低くても、中破状態で直撃を受ければ危ない」

長門「なるほど、阿武隈を見せることで肉薄され短期決戦に持ち込まれるのを避け」

長門「しかし主砲で少しずつ武蔵の装甲を削り、時間をかけて有利な状況を作る・・・」

長門「流石北上、パートナーと状況をうまく生かしている!」

日向「・・・・・・・・」

日向「いや、時間が経って不利になっているのは、雷撃殺法コンビの方だな」

長門「?」

武蔵「日向め、余計なことを・・・」ボンッ

阿武隈「うひゃあ!?」

長門「阿武隈、またも主砲を避ける!」

北上「・・・・・・・・・・・・」

北上「段々至近弾になってるねえ・・・」

武蔵「ようやく気がついたようだな」

阿武隈「え・・・?」

日向「戦艦というとパワーと装甲に頼りがちだと思われるが・・・」

日向「あの武蔵は見た目からは考えられないほどの頭脳派だ」

武蔵「おい」

日向「そして奴が装備しているのは・・・」

大淀「・・・零式水上『観測』機」

日向「高い策的能力と弾着観測!これは瑞雲にも通じる戦略だ!」

日向「時間が経てば経つほど、武蔵は二人の軌道と速度を読み、正確な射撃が出来る!」

武蔵「そういうことだ!」ボンッ

北上「ちぇっ、マジ!?」

長門「またも至近弾、北上が海上からバウンドした!」

阿武隈「北上さん!!」

長門「阿武隈、すかさず北上のカットに入る!」

北上「馬鹿・・・っ!!」

武蔵「この瞬間を待っていた!!」ジャキ

武蔵「カットに入ろうとするお前は・・・隙だらけだ!!」

長門「武蔵、主砲の照準は阿武隈だ!」

大淀「先に魚雷を残す阿武隈さんを仕留めるために、北上さんを囮に!」

阿武隈「ひ、ひっ!」

武蔵「終わりだあああああああああ!!」ボンッ

チュドーンッ

阿武隈「・・・・・・・・・・」

阿武隈「や、やだっ・・・アタシ・・・」

阿武隈「!!」

北上「・・・だから言ってるんだよ」

北上「阿武隈の馬鹿・・・」大破

阿武隈「き、北上さあああああああああん!!」

長門「北上、とっさに突き飛ばして阿武隈の身代わりになっていたあああああ!!」

阿武隈「北上さん!どうして!」

北上「阿武隈のくせに・・・勘違いするなよー・・・」

北上「アンタが大破したら、どうせ勝てないんだからさ・・・」

阿武隈「北上さんがやられちゃっても戦えません・・・!」

北上「・・・大体、阿武隈はアタシの奴隷なんだよ」

北上「生意気なこと、言うなよ・・・」

阿武隈「しっかりしてください、北上さん!」

北上「ホントに馬鹿だよ、阿武隈は・・・」

北上「アタシを武蔵が狙うんだったら、その間に魚雷撃てばよかったじゃん・・・」

阿武隈「そんなこと、できるわけ・・・!」

北上「・・・・・・・・・・・はあ」

北上「そういうのがさ・・・旗艦として、致命的に・・・」

北上「・・・・・・・・・・・」

北上「・・・・・・いいんじゃない?」ガクッ

阿武隈「北上さあああああああああん!!」

長門「不利と思われていた盤面を、一撃でひっくり返したのは、武蔵!」

長門「やはり大和型は格が違った!」

大淀「重雷装巡洋艦北上、戦闘不能です。轟沈判定を」

日向「規定では、タッグパートナーどちらかが轟沈判定を受けた時点で試合終了だからな」

長門「第一試合、北上戦闘不能により、勝者は」

阿武隈「待ってください!!」

長門「!!」

阿武隈「まだ・・・まだやります!」

長門「パートナー戦闘不能にも関わらず、阿武隈は続行の意志を示している!」

大淀「でも規則は規則ですから」

武蔵「私は構わんぞ?」

大淀「でも規則は規則で」

武蔵「祭はこれからだ!」

長門「勝利確定にも関わらず、武蔵応戦!戦艦対軽巡、最後の戦いうわ何をするやめ」

大淀「とめてください!とめて!」

日向「やめておけ。瑞雲が火を吹くぞ」

大淀「!」

日向「これは何だ?演習か?」

日向「違う。艦娘達の、戦いだ」

大淀「・・・・・・・・・・・・・・」

大淀「視聴率が取れるならいいでしょう」

大淀「プログラムの変更を、試合続行!」

阿武隈「北上さん・・・そこで見ててください」

阿武隈「アタシの・・・いえ」

阿武隈「雷撃殺法コンビの戦いを!」

北上「ホント阿武隈は馬鹿だな・・・」

北上「・・・・ま、頑張りなよ」

阿武隈「はい!」

阿武隈「行きます!」

長門「阿武隈、単艦武蔵に近づいていく!」

武蔵「敵が一人ならば容易いな!」ボンッ

阿武隈「くっ・・・・!」グラッ

長門「至近弾の連続、阿武隈何とか回避している!」

武蔵「既にお前の動きは読めている!次は直撃させる!」

阿武隈「だったら・・・!」

武蔵「・・・馬鹿な、私の計算が狂っている?」

武蔵「全ての数値は観測済み・・・そうか!」

長門「こ、これは、一体どういうことだ!」

長門「阿武隈、武蔵の攻撃をかわしながら・・・」

長門「艤装を捨てていってるだとおおおおおお!!」

長門「主砲、副砲、いや魚雷まで次々と捨てていく!」

武蔵「少しでも軽くして肉薄しようということか!」

長門「阿武隈、武蔵の弾幕を潜り抜けていく!」

長門「手には最後に残った魚雷だー!」

武蔵「だが速度の修整は済んだ!もはや装備も減らせないだろう!」

武蔵「今度こそ、終わ・・・!?」

チュドーン!!

武蔵「うおおおおおおおおおお!!」

長門「武蔵、突如爆発!」

長門「い、一体何が起こった!?第三砲塔か!?ん、陸奥何故お前がここにうわなにするやめ」

武蔵「何故だ・・・」

武蔵「何故海中から、魚雷が・・・・!?」

北上「どいつもこいつも阿武隈より馬鹿だよねー・・・」

北上「アタシの魚雷は全部撃ち切ったけどさ」

北上「誰が甲標的の魚雷まで全部使ってるって言った・・・?」

武蔵「先制雷撃の時、一本残していたのか・・・!」

北上「ま、阿武隈が近づくには十分な隙だよねー」

長門「阿武隈、北上の支援もあり、ついに武蔵に肉薄!」

阿武隈「ここで・・・決める!」

武蔵「なるほど・・・確かにいい戦いだ!」

武蔵「だがここからが本当の勝負だ!」

長門「ここで武蔵も阿武隈へ肉薄していく!!」

武蔵「どうだ、こう近づけば魚雷は使えまい!私の勝ち・・・・・!?」

武蔵(ち、違う・・・!)

武蔵「この速度・・・魚雷を撃とうとしていない」

武蔵「初めから、私に組み付くための・・・!」

阿武隈「やあ!」ガシッ

武蔵「うおおおおおお!?」

長門「阿武隈、不意を打ち武蔵を掴んだ!!」

阿武隈「大井さん直伝の・・・・!!」

長門「まさか、阿武隈が、武蔵の巨体を持ち上げて」

阿武隈「うおおおおおおおおりゃあああああああああああ!!」ブンッ

長門「投げたああああああああああ!!」

長門「魚雷命中!飛沫が海域に散る!」

長門「雷撃コンビ、まさかの逆転勝利いいいいいいい!!」

日向「これ以上無いほどの直撃だな・・・」

北上「ふふん・・・少しはや・・・」

北上「・・・・・・・・・!!」

北上「あっ・・・・ああああ!!」

長門「大破していた北上が取り乱している!?これは・・・!!」

長門「武蔵に魚雷を直撃させた阿武隈だが・・・」

長門「朝潮のカウンターを食らっていたあああああああ!!」

朝潮「ずっとこのときを待ってました・・・武蔵さんに言われたとおりに」

朝潮「武蔵さんがどうなろうと、確実に仕留められる瞬間を狙えって・・・」

朝潮「それまでは朝潮はじっと耐えながら、待ち続けている・・・」

朝潮「これが戦駆のコンビネーション、PartⅡです!!」

阿武隈「・・・・・・・・・っ」大破

阿武隈「北上、さ、ん・・・・」ガクッ

長門「阿武隈、海面に崩れ落ちたああああああああ!!」

武蔵「危なかった・・・」大破

武蔵「これが、もし私一人だったら、負けていた・・・」

武蔵「これが、タッグマッチ・・・」

武蔵「・・・・・・・・・・・・・」

武蔵「おもしろいものだ・・・!!」

武蔵「礼を言うぞ、朝潮!!」

朝潮「はい、朝潮、任務完了しました!」

長門「圧倒的と見えた大和級の武蔵」

長門「それを華麗なコンビネーションでいなし、戦い続けたた雷撃殺法コンビだったが・・・」

長門「最後はパートナー、朝潮の分が上回った!!」

大淀「重雷装巡洋艦北上、軽巡洋艦阿武隈、戦闘不能」

大淀「第一試合勝者、はぐれ艦娘コンビ!!」



第一試合

雷撃殺法コンビ ×
重雷装巡洋艦 北上
軽巡洋艦 阿武隈

VS

(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ ○
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

大井「北上さんのパートナーなのになんてことをおおおお!!」

阿武隈「やめて!前髪引っ張らないで!」

木曾「やめておけって姉さん」

大井「どうしてあの時撃たずにカットを!」

木曾「もし姉さんでもそうしただろ」

木曾「俺だってそうした」

大井「・・・・・・・・・・・」ボッ

大井「そ、そうね・・・ごめんなさい・・・」

木曾(北上姉さんが絡むと素直だなあ・・・)

北上「いやでも阿武隈が阿呆だから負けたし」

阿武隈「えぇ!?」

北上「雷巡二人で組んでたら負けてないよ、ねー大井っちー」

大井「はい!戦艦如き私なら倒せます!」

阿武隈「ひ、ひどい・・・」

北上「どうせ普通の海域じゃ大井っちとだしねー」

北上「ま、そういうことでコンビは解散だよ」

阿武隈「はい・・・」

北上「・・・・・・・・・」

北上「今のアンタなら、もうアタシがいなくてもやってけるっしょー」

阿武隈「えっ・・・?今・・・」

北上「おら木曾、コーラ買って来い、大井っち、部屋でポテチ食べようねー」

大井「はい!」

木曾「くそうっ、くそう!」

北上「・・・・・・・あっ」

北上「やっぱさっきの無し」

阿武隈「はい?」

北上「阿武隈はアタシの奴隷じゃん?ピザ頼んできてよ」

阿武隈「あれまだ続いてるんですか~!?」

北上「当たり前じゃん。いつ終わりとか言ってないし」

北上「・・・・・・・・・・・・・・」

北上「だから・・・・また組ませてよ」

阿武隈「・・・・・・・!!」

阿武隈「はい、北上さん!!」

今日はここで終わりです
また明後日再開します

注意

とりあえず楽しめればいいにわか勢

球磨型動物枠以外がカワイイ

この子出してっていうのは無理(安価は出すかも)

鈴谷は適当な選出

以上が無理という方は
ホッポ「カエレ!!」

提督「我が鎮守府の艦娘について語りたい」鈴谷「きんもー」
提督「我が鎮守府の艦娘について語りたい」鈴谷「きんもー」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1443088506/)

それでは再開します

日向「まさか飛び入り参加で武蔵が入ってくるとは・・・」

大淀「先ほどの試合で優勝候補筆頭に上っていますね」

長門「さて、続く第二試合は・・・」

長門「我らが五月雨様率いるサミィ・ミッショネルズと」

長門「ニュー・第二駆逐隊の対戦だ」

長門「五月雨様は今トーナメントでも最強の優勝候補、武蔵を倒すとすれば五月雨様に違いない」

長門「今回の放送も五月雨様を中心に放送していくぞ」

大淀「売店の方で聖書・Tシャツ等公式グッズも取り揃えてます」

長門「ちょっと待て、そんなライセンス五月雨教会では聞いてないぞ」

大淀「今からします」

長門「私へ然るべき納得出来る様な布施を個人的に渡してくれるというなら考えんでもうわなにするやめ」



第二試合

サミィ・ミッショネルズ
駆逐艦 五月雨様
駆逐艦 村雨

VS

ニュー・第二駆逐隊
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良

「五月雨!五月雨!」

「五月雨!五月雨!」

由良「ちょっと!何なの、この観客!?」

春雨「ゆ、由良さん・・・」

由良「ああ、ごめんね、別に五月雨ちゃんが相手なのはいいのよ?」

由良「でも、最初から負けると思われてるみたいで・・・」

春雨「・・・・・・・・・・・」

春雨(確かにそうかもしれない・・・)

春雨(観客から見れば・・・他の人からみれば)

春雨(私達はパッとしない二人の水雷戦隊。特に名コンビでもない)

春雨(何か目を引くコンビでもない。前もただの目立たない隊だった)

春雨(なら・・・・)

春雨「由良さん!」

由良「え、ええ」

春雨「この試合で、このコールをみんな、私達のものにしましょう、はい!」

由良「!」

由良「・・・頼もしいわね、春雨ちゃん」

村雨「というか、ニュー第二駆逐隊って何よ~」

春雨「村雨姉さん!」

村雨「私も五月雨もその第二駆逐隊なんですけど~!」

由良「夕立が観客席から睨んでるわよ」

村雨「・・・まあ、同じ隊って言っても」

村雨「五月雨は一味違うわよ~?」

春雨「そこは村雨姉さんじゃないんだ・・・」

村雨「さあ、やっちゃってよ、五月雨!」

春雨「!!」

由良「!?」

五月雨「・・・・・・・・・・・」ゴゴゴゴゴ

長門「ほ、本気だ・・・五月雨様が・・・」

五月雨「長門さんには少しおしおきが必要みたいですから・・・」

長門「アワワ・・・」

五月雨「春雨と由良さんが相手でも・・・」

五月雨「全力で倒します・・・!」

日向「見れるぞ。レベル150の実力が」

大淀「さて、第二駆逐隊は、どう動いていくか・・・」

春雨「・・・・・・・・・・・」

春雨「由良さん」

由良「ええ!」

五月雨「!!」

長門「春雨、由良、共に動いた!真っ直ぐに五月雨様へ肉薄していく!」

日向「様子見る気もない、いきなりすぎる!」

春雨「はあっ!」ボンッ

五月雨「それくらいで不意は打たれないよ!」

由良「ならこっちは!?」ボンッ

五月雨「たあっ!」

長門「五月雨様、視界ギリギリの弾まで避けた!」

春雨「由良さん!」

由良「ええ!」

長門「ニュー第二駆逐隊、さらに散開していく!」

日向「ところで村雨は何もしないのか?」

村雨「だって五月雨が一人で戦ったほうが強いし」

長門「えっ」

大淀「規定では問題ありませんよ?」

長門「あっはい」

春雨「一度避けられたなら、もっと!」ボンッ

五月雨「それくらいなら避けられ・・・!」

春雨「由良さん!」

由良「はああああああ!!」

五月雨「!?」

長門「由良、春雨に気を取られてる間に、肉弾攻撃を仕掛けた!」

日向「だが五月雨が一枚上手だ、後ろからでも避けている!」

大淀「いいえ、まだです」

長門「体勢を崩している五月雨様に、春雨の魚雷が迫る!!」

五月雨「大丈夫、ギリギリ・・・!?」

長門「駄目だ、扇状に前後から迫っていたああああああ!!」

日向「由良も春雨も近距離で展開している、なんと荒っぽい・・・」

日向「だが、駆逐艦らしい、機動力を活かした戦法だ」

大淀「確かに、軽巡の由良さんがこれほど速度を要求する戦法を取るとは・・・」

日向「・・・・・そうか」

日向「ニュー・第二駆逐隊はただの水雷戦隊ではないようだ」

大淀「というと?」

日向「あの二人のチーム・リーダーは由良ではない、春雨だ!」

大淀「なるほど、確かに春雨が機動力で動きの主導権を持っています」

大淀「そしてそれに由良さんが合わせている」

長門「なんということだ、水雷戦隊とは思えん!!」

由良(春雨ちゃんがリーダーをしたいって言った時は、どうなるかと思ったけど・・・)

由良(思ったより、ずっと強い娘なのね・・・)

春雨「やった、これで・・・!」

長門「迫る魚雷の波!五月雨様!」

五月雨「・・・・・・・・・・・」

バッ

春雨「!?」

長門「五月雨様、魚雷を跳んで回避したああああああああ!!」

長門「初期艦の名は伊達じゃない!」

日向「・・・・・・・・・・・」

五月雨「どうしたの春雨?これくらいじゃ落ちないよ!」

春雨「うっ・・・・」

由良「大丈夫よ春雨ちゃん、まだチャンスはあるわ」

日向「何故反撃に移らない・・・はっ!」

日向「なるほど、レベル150にしか使えない戦法だ・・・」

大淀「それは一体?」

日向「ケッコンによって、錬度が限界を越えることで強化される値は?」

長門「え、えっと・・・」

大淀「対潜値、対空値、回避・・・なるほど」

日向「事実上五月雨を越える回避能力を持つ艦娘はいないということだ」

日向「特に、回避に専念してしまえばな」

長門「しかしそれでどうやって勝つつもりだ!?」

日向「必殺ということだ」

日向「このまま時間が過ぎていけばいくほど・・・夜に近づく」

長門「確かに、DMM紳士協定で、戦艦以下の艦には夜戦での能力上昇がなされている。特に駆逐艦は強い」

日向「そうなれば運が最高値に達している五月雨ならば・・・」

長門「カットイン攻撃!」

日向「夜間の雷撃は非常に当てにくいが、逆に視認されることもない。直撃すれば終わりだ」

日向「必殺の『サミィ・ボンバー』でな」

大淀「でも、なら村雨さんを狙えば・・・」

日向「どうやら狙いたくても狙えないらしいな」

日向「少しでも五月雨から気を逸らせば、五連装酸素魚雷改修MAXが飛んで来るだろうからな」

春雨「駄目だ、夜戦まで持ち込ませたら・・・!」

春雨「由良さん、急ぎましょう!」

由良「ええ、そうね!」

長門「ニュー・第二駆逐隊、再び散開する!」

春雨「はあああ!!」ボンッ

五月雨「遅いよ!」

由良「そっちの方なら!」ボンッ

春雨「由良さん今です!」

五月雨「・・・・・・・・・・・・」

由良「くっ、指示に追いつかない!」

長門「再び肉弾を挑むが、由良避けられた!」

春雨「由良さん、今度は十字砲火で!」

由良「それなら!」

五月雨「・・・・・・・・・・・」

長門「五月雨様、次々と十字砲火を避けていくが、段々と射角が狭まっていく!」

春雨「よし、このまま!!」

長門「春雨もう一度魚雷を展開しにかか・・・!?」

春雨「きゃあ!?」

由良「春雨ちゃん!」

長門「由良の砲弾が春雨を掠めてしまった!体勢が崩れる!」

由良「ごめんなさい、本当に・・・」

春雨「い、いえ、いいんです・・・」

日向「撃ってしまった由良、由良の弾道を見てなかった春雨」

日向「焦りが出てる。コンビネーションがうまくいってないな」

五月雨「・・・・・・・・・・・・・」

五月雨(違う・・・)

五月雨(確かに春雨は焦ってる・・・)

五月雨(でもあのミスはそうじゃない。もっと、根っこの所)

五月雨(本当にタッグとして通じあってたら、あんなミスはしない・・・と思う)

五月雨(それに、ずっと由良さんは、春雨と目を合わせてない・・・)

五月雨(・・・・・・・・・・・)

五月雨(春雨・・・・・)

五月雨(そっか、それでタッグを・・・)

五月雨(・・・・・・・・・・・・・)

五月雨(なら・・・!)

春雨「!?」

由良「!?」

長門「こ、これはどういうことだ!?」

長門「五月雨様、主砲を手に取った!夜戦まで回避に徹するのではなかったのか!?」

日向「どういうことだ?」

五月雨「春雨、由良さん」

五月雨「昼で相手をします」

春雨「な、なんで・・・」

由良「そうよ、私達は・・・」

五月雨「ですから・・・全力で来てください!」

五月雨「ニュー・第二駆逐隊というタッグの、全力で!」

今日はこれで終わりです
また明後日再開します

それでは再開します

長門「さてここまで攻撃を避け続け、回避に徹してきた五月雨様だが」

長門「ここにきて突如、昼戦に応じる構えを見せた!これは一体!?」

大淀「軽巡を抱えるニュー・第二駆逐隊とは相性が悪くなるはず」

大淀「錬度が上回っていても火力は変わらないのですから」

日向「だが駆逐の主砲で軽巡を倒すことは難しくない」

日向「ともかく、勝負はわからなくなってきたな」

由良「み、見くびられたものね・・・」

春雨「いくら五月雨でも、昼戦に応じてくるなら・・・・!?」

ボンッ

春雨「きゃあ!?」

由良「春雨ちゃん!」

五月雨「勝負はもう始まってるよ!」

長門「今日の五月雨様は一味違う!すぐに動き始めた!」

由良「と、ともかく、散開して・・・」

春雨「由良さん、さっきと同じようにタイミングを合わせて十字砲火を!」

由良「ええ!」

長門「再び第二駆逐隊が動く!散開して五月雨様を包もうとしている!」

春雨「回避に徹してない今なら、大丈夫!」

五月雨「・・・・・・・・・・・!!」

長門「おおっと、五月雨様蛇行を始めた!」

大淀「あれでは自分自身も照準がつけづらいですが・・・」

日向「十字砲火のタイミングを意図的にずらそうとしているのか!」

春雨「あ、あれ!?」

由良「は、春雨ちゃんとの距離が合わない!」

五月雨「・・・・・・やっぱり」

五月雨「タッグの錬度の低さが出てるよ!」ボンッ

春雨「ひゃああ!!」

由良「春雨ちゃ・・・」

五月雨「由良さんも一人で不用意に陣形を変えて!」ボンッ

由良「うわっ!?」

長門「辛うじて至近弾!しかし五月雨様二人を手玉に取っている!」

日向「主砲も数を撃てば当たる、このままでは時間の問題だな」

由良(落ち着け、落ち着くのよ由良!)

由良(今は春雨ちゃんも混乱してる、だったら・・・)

由良(陣形を無理に取り戻すより、自分一人で戦ったほうが早い!)

由良「これ以上はやらせない!」

春雨「!!」

長門「由良、連携を切り五月雨へ向かっていく!」

由良「射程はこちらが上よ!」ボンッ

五月雨「遅いです!」

日向「射程は上でも機動力は負けている。そして回避能力は錬度に比例する」

日向「由良め、焦ったな」

五月雨「そんな正面から撃っても!」ズサー

由良「あ、当たって!」

長門「五月雨様、回避しつつ由良へ肉薄していく!」

五月雨「そこ!」ボンッ

由良「ぐっ・・・・!!」小破

由良「この程度、軽巡の装甲なら・・・!」

日向「だが当てることも追いつくこともできない。勝負は見えたな」

五月雨「まだまだ!これからです!」

由良「くそっ、五月雨ちゃんの攻撃で、こっちが攻撃する暇が・・・!」

長門「由良、完全に劣勢に立たされている!回避行動に専念!」

五月雨「やっぱり機動力は駆逐艦と比べたら・・・!」ボンッ

由良「うあっ・・・!」

長門「至近弾!由良、逃げ切れない!」

五月雨「たあああああああああ!!」

由良「・・・・・・・!!」

由良「・・・・・・・・・・・・」

由良「あ、ああ・・・・」

五月雨「・・・・・・・・・・・」

由良「春雨ちゃん!」

春雨「・・・・・・・・」中破

春雨「由良さん・・・よかった・・・・」

長門「こ、これは・・・!」

長門「春雨、自身より装甲の厚い由良を、身を挺して庇ったああああああ!!」

由良「は、春雨ちゃんどうしてこんな・・・!」

春雨「・・・・・・・・・・」

春雨「見て欲しかったから・・・です」

由良「え?」

春雨「春雨を見て欲しかったから、です・・・!」

由良「!!」

春雨「由良さんは、ずっと五月雨ばかり見てました・・・」

春雨「私のコンタクトにも、気付いてくれないくらいに・・・!」

由良「そ、それは・・・」

由良「で、でも、だからってこんな無茶を・・・」

春雨「無茶じゃないです!」

春雨「私は・・・リーダーですから」

春雨「このタッグのリーダーですから・・・!」

春雨「私が精一杯頑張らなくちゃ、駄目なんです・・・!」

由良「リーダー・・・春雨ちゃん・・・」

五月雨「・・・・・・・・・・・・・」

由良「・・・・・・・・・・・・・」

由良(私は・・・)

由良(私は、最低だ・・・)

由良(トラウマから目を背けてた。見てなかった)

由良(それで、春雨ちゃんまで見てなかった)

由良(春雨ちゃんが伝えたいこと。言いたかったこと。全部)

由良(全部から逃げてた・・・!)

由良(大体・・・何よ)

由良(第二駆逐隊は水雷戦隊・・・)

由良(だったらリーダーは・・・)

由良(いえ、旗艦は・・・!)

由良「・・・・・・・・・・」

由良「春雨ちゃん」

由良「リーダーは私よ」

春雨「!!」

由良「ごめんなさい・・・だからもういいの」

由良「あなたを見ることも・・・」

由良「あなたを守ることも・・・!」

由良「全部、リーダーに!」

由良「由良に任せて!」

春雨「由良さん・・・はい!」

五月雨「・・・・・・・・・・・・・」

長門「ニュー・第二駆逐隊、ダウンしていたが復帰してきた!」

由良「春雨ちゃん、さっきは失敗してけど、もう一度行くわ!」

春雨「はい、十字砲火ですね!」

由良「こんどこそ、きっと!」

五月雨(よかった・・・これで、あとは!)

長門「さあ春雨と由良、再び散開する!」

五月雨「それはさっきも使ったよ!」

長門「そして五月雨様も再び蛇行を始めた!」

由良「春雨ちゃん!」

春雨「はい!」

由良(タッグの連携は・・・)

春雨(目を見て・・・!)

五月雨「!!」

長門「蛇行する五月雨様に、追いすがっているぞ第二駆逐隊!」

日向「目に見えて連携が良くなった。互いが互いにあわせようとしている」

日向「あれが本来のタッグの姿だ」

五月雨「だったら、陣形を決められる前に攻撃するよ!」

長門「五月雨様、回避行動しながらの攻撃はお手のものだ!」

春雨「き、来た!」

五月雨「やああああああああ!!」ボンッ

春雨「きゃああああああ!!」大破

由良「春雨ちゃん!!」

長門「春雨、大破!辛うじて踏みとどまっている状態だ!」

日向「やはり攻撃に転じた時のフットワークは、一人の五月雨の方が上か!」

五月雨(いや・・・この程度では困るよ!)

由良「春雨ちゃん、しっかり!」

春雨「だ、大丈夫です・・・もう一度行きましょう」

由良「わかったわ!」

長門「なんという不屈の精神!もう一度十時砲火陣形!」

日向「だが確実に五月雨に近づいている!」

五月雨「それなら・・・!」

長門「五月雨様、再び春雨に砲を!」

五月雨「先に仕留めれば!」

由良「させないわ!」

長門「由良、肉薄!三度目の肉弾攻撃だああああああああ!!」

由良「春雨ちゃんばかり見てたら駄目よ?これなら!」

五月雨「それを待ってました!」

由良「!!」

長門「ギリギリで交差して避けた!そして!!」

由良(交差した状態では撃てな・・・違う!)

由良(駆逐艦の機動力で、反転して!)

五月雨「やあああああああああ!!」

由良「うわあああああああああ!!」中破

長門「ニュー・第二駆逐隊、ついに由良もダウン!」

村雨「勝ったわねお風呂に入ってくるわ」

春雨「由良さん!」

由良「春雨ちゃん・・・あなたのほうがひどいじゃない・・・」

春雨「立てますか?」ガシッ

由良「うん・・・大丈夫」ガシッ

日向「互いが互いを支えあいながら、立ち上がる」

日向「次が最後になるな」

長門「タッグの力で、二人が立ち上がったああああ!!」

由良「行きましょう、春雨ちゃん・・・!!」

春雨「はい!」

長門「もう何度も試みた十字砲火!徐々に五月雨様を包囲しつつある!」

春雨「由良さん!」

由良「もう妨害はさせないわ!」

五月雨「くっ・・・!」

長門「陣形を作りながらの妨害、息はぴったりだ!」

五月雨「・・・・・・・・・・・」

五月雨「なら、これで!」バッ

由良「!?」

長門「五月雨様、一気に速度を速めた!陣形が追いつけなくなる!」

長門「フリーになった五月雨様の砲撃が、炸裂するぞ!!」

五月雨「そこだあああああああああ!!」

スカッ

春雨「!!」

由良「!!」

長門「さ、五月雨様!?」

長門「な、なんということだ、ここ一番で『ドジ』!!」

長門「主砲を外したあああああああああ!!」

由良「春雨ちゃん、今よ!!」

春雨「はい!!」

春雨「はああああああああああ!!」ボンッ

五月雨「ま、まだっ・・・!」

由良「陣形は完成した、この角度なら!」

五月雨「しまっ・・・・」

「「いけえええええええええええええ!!」」

チュドーン

五月雨「ああああああああああ!!」大破

五月雨「・・・・・・・・・・・」

五月雨「もう駄目ぇ・・・・・・」ドサッ

由良「や、やった・・・・」

春雨「ゆ、由良さん!」

由良「え、ええ!!」

長門「な、何ということだ・・・」

長門「大方の予想を裏切り、最後に立っていたのは・・・ニュー・第二駆逐隊・・・!」

長門「五月雨様を打ち破り、勝利したのは、ニュー・第二駆逐隊だああああああああ!!」

大淀「駆逐艦五月雨、戦闘不能」

大淀「勝者、ニュー・第二駆逐隊」

サミィ・ミッショネルズ×
駆逐艦 五月雨様
駆逐艦 村雨

VS

ニュー・第二駆逐隊○
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良

五月雨「ごめん・・・負けちゃった」

村雨「ちょ、ちょっと~、本当に困るんですけど~!」

村雨「もう、買うものもほとんど決めてたのに!」

村雨「馬鹿馬鹿馬鹿、五月雨の馬鹿!」

五月雨「それならお布施で買ってあげるから」

村雨「本当?」

五月雨「・・・・・・・・・・・」

五月雨(長門さんにお仕置きするだけなら、武蔵さんでもしてくれる)

五月雨(なんなら、トーナメントの後してもいい)

五月雨(でも・・・二人の仲ばっかりは・・・)

五月雨(確かに、真剣勝負は大切だけど・・・)

五月雨(・・・まあ、いいよね!)

五月雨(私は五月雨教の、神様だもん!)

春雨「由良さん!」

由良「あ、春雨ちゃん」

春雨「一回戦突破、出来ましたね!」

由良「ええ、そうね」

由良「・・・・・・・・・・・」

由良(あー・・・・・)

由良(ど、どうしよう、なんて喋ろう・・・)

由良(今まであんまりしゃべってなかったし・・・)

由良(で、でも、春雨ちゃんと仲良くは・・・これから・・・)

由良「え、えーっと、あー、その、」

春雨「由良さん」

由良「あ、うん!」ドキッ

春雨「春雨のこと、見てますね・・・」

春雨「ちゃんと・・・はい」

由良「!!」

由良「・・・・・・・・ええ」

由良「パートナーですもの、ね?」

春雨「はい!」

今日はここで終わりです
また明後日再開します

次回は安価が入ると思います

それでは再開します
今日は所用により安価だけ取ったら終わりです、ご了承ください

長門「ありえない・・・ありえないぃぃ・・・」

日向「第二試合は本当に予想外の展開だったな」

長門「負けてぬあぁーい!負けるわけがない!五月雨様が負ける訳がなぁあい!」

日向「欲張って賭けくじなどに手を出すから・・・」

長門「ははははは!そうだ!全ての艦娘が死ねば五月雨様は無敵!」

長門「そうすれば私へのお布施もうわなにするやめ」

長門「さて次の対戦カードは、防空シスターズと8000トンパワーズか」

日向「ああ、両チームとも既に海域に入ってる」

青葉「古鷹、衣笠!見てますよー!」

加古「二人とも頑張れよー!」

古鷹「うんー!重巡のいいところ、いっぱい知ってもらうよー!」

衣笠「衣笠さんにお任せ!」

秋月「あ、アワワ・・・」

照月「これは・・・ちょっと・・・うん、まあ・・・」

秋月「ぼ、防空巡洋艦は負けないから・・・や、大和煮のためにも・・・」

照月「相手艦載機ないけど秋月姉」

秋月「秋月砲は鎮守府にて最強」

照月「駄目だこりゃ・・・」

長門「よしそれでは第三試合を開始・・・ん?」

長門「どうした?何かあったか?」

大淀「・・・・・飛び入り参加のようです」

長門「何!?まだ入ろうと言うのか!?」

長門「ええい防空シスターズに全額張ったのだやらせはうわなにするやめ」

参加する艦娘

十人目

安価下二つ

長門「お、お前は・・・」

鈴谷「鈴谷だよ!賑やかな大会だね!」



鈴谷のパートナー

安価下二つ

すみませんが所用により今日はここだけで終わりです
また明々後日再開します、ご了承ください

それでは再開します

長門「ここで新たな乱入コンビ!鈴谷と睦月だ!」

睦月「祭の場所は・・・ここにゃしい?」

鈴谷「楽しそうじゃん、鈴谷たちも混ぜてよ!」

古鷹「乱入!?また!?」

衣笠「ちょっと待ってよ、あなた達今から入るの!?」

鈴谷「じゃなきゃここにいないっしょ、ね?」

睦月「枠が無いなら・・・奪えばいいだけにゃしい」

秋月「!!」

照月「・・・うわ、マジ?」

長門「乱入コンビ、防空シスターズに火花を散らしている!」

長門「ってちょっと待て、ふざけるな!シスターズが勝たないと私が死ぬ!」

秋月「・・・・・・・・・・・・」

秋月「わかりました、受けて立ちます!」

照月「!!」

古鷹「え、えぇ!?」

鈴谷「ほぉーっ、サンキュー!」

長門「防空シスターズ、既に臨戦態勢だ!やめろ!馬鹿!」

日向「馬鹿はお前だ」

照月「秋月姉!何で!」

秋月「私に良い考えがあるわ!」

照月(いやな予感しかしない・・・)

秋月「よく見るのよ照月、あの乱入コンビ・・・」

照月「・・・・・・・・?」

秋月「鈴谷さんは航空巡洋艦・・・艦載機を持ってる」

秋月「それに睦月ちゃんは駆逐艦の中でも最弱!」

照月「なんかいつになくひどくない?」

秋月「8000トンパワーズと正面からやるよりずっと楽だよ!大和煮のために手段は選ばない!」

照月「うーん、言ってることは間違ってないけど・・・」

鈴谷「準備は出来た?」

秋月「はい!」

長門「ちいっ、仕方ないがやるしかない!」

長門「ゴングだ、ゴングを鳴らせ!」



乱入コンビ
航空巡洋艦 鈴谷
駆逐艦 睦月

VS

防空シスターズ
駆逐艦 秋月
駆逐艦 照月

日向「しかし変だな・・・」

長門「なんだ?」

日向「鈴谷と睦月・・・あのタッグの目的はなんだ?」

長門「いや、それは大会の報酬が・・・」

日向「わざわざ乱入するほどだ。余程大きな狙いがあるのだろう」

日向「だがあの二人に通じるものとはなんだ?」

長門「そんなのほかのタッグでも・・・」

日向「大会前ならわかる。何となく、様々な理由で組むことはある」

日向「だがこのタイミングで乱入してくるには出来合いのコンビすぎないか?」

長門「む、武蔵と朝潮とか・・・」

日向「あれには朝潮を武蔵が助けるという目的があった」

日向「ならばあの二人は・・・」

秋月「さあ行くよ、照月!」

照月「あーもう、こうなったらやっちゃうよ!」

長門「防空シスターズ、取り出すのは伝家の宝刀秋月砲だ!」

秋月「今日はこれをフルに搭載してきました!」

秋月「さあ鈴谷さん、どこからでも瑞雲を・・・・!?」

長門「!!」

長門「な、なんだ、これは!?」

長門「乱入コンビ、鈴谷と睦月!何も装備してないだと!?」

日向「主砲はおろか、魚雷すら・・・!?」

秋月「ど、どうしたんですか!?か、艦載機は!?」

鈴谷「鈴谷と睦月はこれでいいってコトだよ」

睦月「NYASYYYY・・・・」

睦月「どこからでもかかってくるにゃしい・・・」

睦月「怖気づいたかにゃしい・・・この最弱の駆逐艦に」

秋月「い、いこう、照月!」

照月「ま、まあ相手が武器をもってないならチャンス!」

長門「防空シスターズ、乱入コンビに向かっていく!」

鈴谷「・・・・・・・・・・・」ニィ

鈴谷「出だしから上々!!」グイッ

秋月「くらえ、秋月ほ――――――!?」

長門「鈴谷、海面から何かを引き摺りだし・・・・!?」

日向「まさか、これは!」

長門「こ、これは武器ではない!」

長門「鎖で連結された四つのドラム缶だああああああああーーー!!」

ンッ カンッ

照月「ドラム缶に砲が弾かれた!?」

鈴谷「このドラム缶は硬度10!ダイヤモンドと同じ硬さだよ~~~!!」

長門「あんなもの建造した覚えがないぞ!?」

睦月「飛んで火に居る夏のにゃしい!!」グイッ

日向「睦月も三連結のドラム缶を!!」

照月「ちょ、この長さはしゃれにならないって!」

睦月「NYASYYYYYYYYYYYYY!!」

ブンッ

秋月「きゃあああああああああああああ!!」中破

照月「うわあああああああああああああ!?」中破

長門「絶大な質量!リーチ!なんということだ、ドラム缶でシスターズ中破ああああああ!!」

長門「というかどうなってる!?駆逐や航巡の腕力で出来るわけがないだろう!?」

大淀「そういえば聞いたことがあります・・・」

大淀「この鎮守府には既に多く最大錬度に達した艦娘がいます」

長門「ああ、それも大規模作戦での主力だ」

大淀「ですがその中にたった一人例外がいると」

長門「それは一体・・・」

大淀「ただ一度もイベントに参加することもなく」

大淀「ただ一度も攻略に参加しない」

大淀「その姿を鎮守府で見るものは殆どいない」

大淀「見られるのは、イ級を狩るための出撃のみ」

長門「そ、そうか!睦月は・・・」

睦月「そう、睦月はもう昔の睦月じゃないにゃしい・・・」

睦月「全てを破壊すべく生まれた、覇王睦月にゃしい!!」

大淀「無装備(ステゴロ)と遠征(ノンキャリ)だけで錬度最高に達した伝説の艦娘です」

日向「というかお前は秘書艦だろう」

長門「遠征に出し続けてて気付かなかった・・・」

大淀「そしてその覇王に、完全ではないものの匹敵するのが・・・」

長門「鈴谷か・・・」

大淀「日々行われる5-4の戦い全てに参加」

大淀「ドラム缶だけで深海棲艦を撃破すると聞いてましたが、まさか本当だったとは」

鈴谷「ようやく気付いたね」

睦月「遅すぎるにゃしい」

鈴谷「鈴谷たちは砲を捨てた」

睦月「魚雷も、電探も」

鈴谷「武器はドラム缶!」

睦月「盾もドラム缶!」

鈴谷「二人でチーム・東京急行だああああああああ!!」

睦月「NYASYYYYYYYYYYYYYY!!」

日向「日々ドラム缶だけを使ってきたからこその能力・・・服の上からでもわかる」

日向「見ろ奴らの筋肉を、まるで鋼みたいだ」

長門「まさか、しかし一軍の艦娘に勝てるはずが・・・」

鈴谷「甘いな~~~~本当に今のを見てそう言えるの~~~?」

睦月「優勝は二人で取るにゃしい」

睦月「そして優勝して、遠征も5-4もこの世から根絶やしにしてやるにゃしい~~~~~~!!」

長門「なんということだ!この二人が優勝しては、鎮守府が壊滅してしまうぞ!」

日向「だが防空シスターズでは無理だ。相性も悪すぎる・・・」

秋月「だ、だったら、なおさら負けられない・・・」

照月「姉さん、ここはもうギブアップしたほうが・・・」

秋月「いくよ、照月!」

照月「も、もう!」

睦月「おとなしくそのまま沈んでればよかったにゃしい・・・」

秋月「いくらドラムが強くても、大振り!主砲を受け止めた隙を!!」

鈴谷「そんな単純なこと、わかってるって!」グイッ

バアンッ

秋月「!?」

長門「鈴谷、ドラムで海面を叩いた!」

日向「波がまずい、これでは身動きがとれんぞ」

鈴谷「一気に決めるよ~~~~!!」

睦月「あれを出すにゃしい!!」ガキィ

長門「鈴谷と睦月のドラムが連結された!」

長門「鈴谷が回す!睦月が走る!合計七つのドラム缶が、海面をなぎ払うぞおおおおおおお!!」

「「地獄のドラム回しいいいいぃぃーーーっっ!!」」

ドゴォ

秋月「あああああああああああああ!!」大破

照月「秋月姉ええええええええええ!!」大破

長門「あ、圧倒的過ぎる・・・」

長門「まさか、こうまですぐに・・・」

大淀「駆逐艦秋月、駆逐艦照月、戦闘不能」

大淀「勝者、乱入コンビ!」



乱入コンビ○
航空巡洋艦 鈴谷
駆逐艦 睦月

VS

防空シスターズ×
駆逐艦 秋月
駆逐艦 照月

睦月「これはタウイタウイへの挑戦にゃしい・・・」

睦月「遠征もレベリングもない、楽園を作るにゃしい・・この覇王が!」

長門「やだ、濡れちゃう・・・」

日向「漏れてるだろ」

ガシッ

秋月「うあっ・・・・・」

長門「な、何をするつもりだ!!」

睦月「見せしめにゃしい!抵抗する艦娘はドラム缶に詰めて沈めるにゃしい!」

睦月「鈴谷、コンクリート!」

鈴谷「あいよ!」

長門「や、やめ―――――」

チュドーン

鈴谷「!!」

長門「こ、コンクリートを入れていたドラム缶が弾かれた!」

睦月「ほう・・・・・」

長門「8000トンパワーズ、防空シスターズを救出した!!」

古鷹「・・・・・・・・・・・・・」

衣笠「これは見過ごせないよね・・・!」

秋月「すみません、古鷹さん・・・」

古鷹「いいよ、休んでて」

睦月「別にいいにゃしい。どうせ戦うのは変わらないにゃしい」

古鷹「・・・・・・私は、この大会に、重巡の良さを知ってもらうために来た」

古鷹「こんな、乱暴なだけの戦いをしにきたんじゃないよ!」

睦月「甘いにゃしい」

古鷹「心に愛が無ければ、重巡洋艦じゃないから・・・!!」

今日はここで終わりです、また明後日再開します

それでは再開します

長門「8000トンパワーズ、早くも臨戦態勢だ!」

古鷹「私達が居る限り、これ以上乱入なんてさせない!」

睦月「やってみるにゃしい」

乱入コンビ
駆逐艦 睦月
航空巡洋艦 鈴谷

VS

8000トンパワーズ
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠

古鷹「いこう、衣笠!」ボンッ

衣笠「了解っと!」ボンッ

長門「おおっと、8000トンパワーズ、ゴングが鳴ったと同時に主砲を抜き放った!」

長門「装備するのは20.3cm三号砲、いわゆる衣笠砲だー!」

日向「いや、だがあれでは!」

睦月「無駄無駄無駄無駄」グイ

鈴谷「ほらぁ!」ガシィ

カーン カーン カーン

長門「巡洋艦の主砲を弾いた!?」

日向「さっきも言っていただろう、あのドラム缶は硬度10、ダイヤモンドドラム」

日向「あれを破るには46cmでも足りん!」

古鷹「大丈夫、重巡洋艦は火力だけじゃない!」ボンッ

睦月「にゃしい!」カーン

長門「主砲を連射、しかし尽く弾かれていく!」

鈴谷「ていうか、そんな武器に頼ってるから駄目じゃん?」

衣笠「・・・・・・・・・ふふ」

衣笠「ドラム缶に頼ってるのはそっちじゃない?」

睦月「!!」

長門「主砲が通用していない中、あの不敵な笑み・・・一体?」

大淀「いえ、あれでいいんです」

日向「ああ。そもそも当てる気がない」

長門「!?」

長門「どういうことだ?」

日向「よく見ろ。乱入コンビが主砲を弾く様子を」

睦月「NYASYYYYYYYYYYYY!!」ブンッ

長門「連結されたドラム缶を鞭のように振るっているが・・・そうか!」

日向「あのドラム缶は確かに最強の盾だ。何せダイヤモンドがすりこんである」

日向「だが、そんなものを、あんな風に振るえるものなのか?」

長門「なるほど、あの重さ、そうそう何度も振れるわけではない!」

長門「敵のスタミナ切れを狙っている!8000トンパワーズ頭脳プレイだ!」

衣笠「ふふん、衣笠さん最高でしょ?」

古鷹「これも、射程と火力に優れる重巡だから出来ることです!」

睦月「・・・・・・・・・・・・」

長門「乱入コンビ、徐々に主砲を弾く動作が遅くなっている!これではジリ貧だー!」

鈴谷「は、覇王睦月!」

睦月「あせるにゃ・・・あせるにゃしい」

睦月「遠征が無いんだから・・少しくらい遊びたいにゃしい」

鈴谷「遊び・・・なるほど、アレね!」

長門「これは何だ?鈴谷と睦月が接近して・・・ドラム缶を・・・」

長門「な、なんと!ドラム缶を、睦月に巻きつけていくー!」

古鷹「あ、あれを盾にするつもり?」

衣笠「違うよ、来るよ!」

鈴谷「地獄のコマーっ!」ブンッ

長門「鈴谷、コマの要領で睦月を高速射出!パワーズの取っていた距離が一気に縮められた!」

長門「回転するドラム缶が、睦月を軸に迫るー!」

古鷹「衣笠!」サッ

衣笠「任せて!」サッ

日向「あの構え、二人で重なっただと!」

バアアアアアン

古鷹「うおおおおおおおおおお!!」

衣笠「この、くらい!!」

長門「重巡のパワー、恐るべし!睦月のドラム缶を止めっ」

鈴谷「ならこっちはー!?」ブンッ

古鷹「えっ!?」

衣笠「しまっ・・・」

ドゴォ

古鷹「うわっ・・・・!」小破

衣笠「痛っ・・・!」小破

長門「鈴谷すかさず追撃!睦月を受け止めたパワーズを崩した!」

睦月「鈴谷!」

鈴谷「あいよ!」

長門「そして再び、ドラム缶を連結ー!」

大淀「転倒中の相手への攻撃は規定では禁止されてますが」

睦月「関係ないにゃしい~~~~~!」

睦月「そんなルール、鎮守府とともに壊れるにゃしい~~~~!!」

衣笠「ちょ、タンマ!」

「「地獄のドラム回し!!」」

古鷹「うわああああああああああああ!!」中破

衣笠「ちょっとおおおおおおおおおお!!」中破

長門「乱入コンビの無慈悲な攻撃が、パワーズを吹き飛ばしたあああああああ!!」

睦月「もう立たないほうが身のためにゃしい・・・」

古鷹「・・・・・・・・・・」

古鷹「どうして・・・」

古鷹「どうして、そんなに・・・」

睦月「・・・・・・・・・・・・・・・」

睦月「ドラム缶を使うのは選ばれた艦娘だけにゃしい・・・」

鈴谷「私達は・・・鍛え方が違う!精魂が違う!理想が違う!決意が違う!」

睦月「見るが良いぞ、あれが、睦月たちの強さにゃしい!」

古鷹「え・・・!?」

長門「睦月、観客席を指差した!」

衣笠「あれは、睦月型の応援席?」

日向「なんだあれは、様子がおかしいぞ・・・」

三日月「・・・・・・・うう、うう・・・・」

長門「な、なんだ、どうしたんだ、あれは!」

睦月「睦月たちは元々、力も弱かったにゃしい・・・取りえは燃費だけ」

睦月「だからずっと遠征任務についてきたにゃしい・・・ずっと」

睦月「艦娘として生まれて・・・戦いも、人間らしい生活も、そのどれもを取り上げられたにゃしい・・・!!」

睦月「任務中は、武器も持たないまま敵の勢力圏にいって、逃げ回りながら・・・」

睦月「戦うこともできない恐怖に耐えながら、任務をこなして・・・」

睦月「帰ってくれば鎮守府正面で、傷ついてくバイト艦に罪悪感を感じてきたにゃしい・・・!!」

睦月「目に焼き付けるにゃしい!あれがお前たちが守っている鎮守府の、正体にゃしい!」

三日月「長月姉さんは戦えないストレスから誇大妄想になって精神病院です・・・いつもレ級に勝ってる設定らしいです」

長月「見ろ!あちらにツ級が!戦ってくるぞ!」

菊月「私は前線にいなくていいのか・・・?なあ・・・本当にいいのか・・・?頼む・・・本当に・・・本当にいいのか・・・?」

如月「見てみて、この輝く肌・・・ふふ、もっと近くで見てよ・・・」

如月「見てよ・・・ねえ、見てよ!見て!見てったら!見なさい!見るのよ!ねえ!見ろおおおおおおおお!!」

卯月「はっ・・・はっ・・・あー!熱い!あっつ!熱い!熱いぴょん!
こひゅー、熱い!お尻の毛が燃えてるぴょん!熱い!熱いぴょおおおおおおおおお!!すいませんぴょおおおおおん!」

弥生「愉悦」

三日月「文月姉さんは新興宗教に嵌りました・・・もうどうすれば・・・」

三日月「あ、望月、こんなところで寝ちゃ駄目よ・・・」

睦月「三日月には引きこもってるはずの望月が見えてるにゃしい・・・」

鈴谷「鈴谷たちだってそうだよ・・・ドラム缶だけで、必死に戦って、戦い続けるだけの機械・・・まともな感情なんて捨てなくちゃいけない」

最上「こ、今度はぶつからないんだ・・・絶対ぶつかりたくないんだ!僕の側に近寄るなああああああああああああ!!」

三隈「あら?もがみんはどこですの?どこにいるの?」

熊野「とおおおおおおぉぉぉぉおおおおおおう!とおおおおおおぉぉぉぉおおおおおおう!!」

鈴谷「わかる?武器もなしに戦えって」

鈴谷「どれだけ怖いか!どれだけ辛いか!」

睦月「睦月たちは背負ってるものが違うにゃしい・・・!!」

鈴谷「倒せるものなら倒してみなよ!ほら!!」

長門「お、重過ぎる・・・」

日向「原因はお前だろ」

大淀「ですがこれ以上のラフファイトは看過できません。既に憲兵を呼んであります」

睦月「知らないにゃしい!憲兵ごとこの鎮守府を破壊しつくすだけにゃしい!」

古鷹「待ってください!!」

睦月「!!」

長門「なっ、これは!」

長門「8000トンパワーズ、重巡の装甲で立ち上がったー!!」

古鷹「睦月ちゃん・・・これは・・・殺し合いなんかじゃない」

古鷹「お互いが戦いあって・・・お互いを認め合う場所だよ・・・!」

睦月「それは普通の艦娘にとってにゃしい!」

古鷹「睦月ちゃんだって・・・鈴谷さんだって・・・艦娘だよ」

古鷹「こんなことしなくても・・・幸せになる権利はあるよ・・・!」

長門「な、なんだ、あの光は!古鷹の身体を・・・!」

日向「き、聞いたことがある・・・大天使フルタカエル」

日向「火力はけして高くない・・・だが、愛と平和を守る、伝説の重巡!」

睦月「そ、それをやめるにゃしい・・・!」

睦月「その光をやめるにゃしいいいいいいいいい!!」

鈴谷「いくよおおおおおおおおおおお!!」

長門「ら、乱入コンビ、逆上!再びドラム缶を連結していく!」

日向「あの二人のツープラトン、地獄のドラム回しの構え!いくら重巡といえども、二度目はないぞ!」

古鷹「衣笠、立てる?」

衣笠「当たり前よ・・・古鷹が立ててるんだから・・・!」

衣笠「大丈夫・・・衣笠さんに良い考えがあるわ」

古鷹「そ、それは?」

衣笠「あのドラム回しは、広い範囲をなぎはらう攻撃・・・でもそこに弱点がある」

衣笠「大振りな攻撃がこっちに届く前に、あの中央にたどり着けば!」

古鷹「そっか、二人で突進して、『ヘヴィ・フリート・トレイン』で突っ込めれば・・・!」

古鷹「でも、重巡の速度じゃ、やっぱり・・・」

衣笠「大丈夫よ!」

衣笠「私達、重巡なんだから!でしょ?」

古鷹「・・・・・・・・うん、ありがとう!」

長門「迫るドラム缶、8000トンパワーズも構えた!!」

日向「二隻が、重なりあっている・・・!!」

長門「そして乱入コンビへ、まっすぐに突っ込んだー!」



「「地獄のドラム回しーーーーーーっ!!」」

「「ヘヴィ・フリート・トレインーーーーーーっ!!」」

長門「か、勝ったのは・・・」

シュウウウウウウウウ

古鷹「・・・・・・・・・・・・」

睦月「・・・・・・・・・・・・」

日向「重巡二隻、全速での体当たり・・・一撃必殺だ」

日向「勝負あったな」

睦月「にゃ、にゃしい・・・」大破

鈴谷「やだっ・・・・・・・」大破

ドサッ

大淀「駆逐艦睦月、航空巡洋艦鈴谷、戦闘不能」

大淀「勝者、8000トンパワーズ!!」

乱入コンビ×
駆逐艦 睦月
航空巡洋艦 鈴谷

VS

8000トンパワーズ○
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠

睦月「にゃ、にゃしい・・・」

鈴谷「うっわ・・・・」

古鷹「睦月ちゃん!鈴谷さん!」

睦月「解体するがいいにゃしい・・・もう睦月たちはおしまいにゃしい・・・」

古鷹「何を言ってるんですか!」

鈴谷「どうせ鈴谷たちに待ってるのは・・・ドラム缶持ちへ逆戻りの日々だよ・・・」

鈴谷「それに、もうみんなは元に戻らない・・・」

古鷹「・・・・・・・・・・・・なら!」

長門「な、何だ、古鷹の目が光り輝いて・・・!!」

日向「あ、あれは!」

古鷹「ジュウジュンフラッシュ!!」ピカー

日向「重巡の中の重巡にしか出せない光!まさか使えたとは」

睦月「おのれ・・・覇王睦月が・・・あれ?」

睦月「ここどこにゃしい?」

鈴谷「あれ?鈴谷どうしてこんなところにいるの?」

長門「き、傷が全て治ってる!」

日向「邪念まで消したというのか・・・」

如月「あら?私何してたのかしら?」

長月「どうしたみんなそろって・・・遠征にはいかなくていいのか?」

菊月「私は前線にいなくていいいのか・・・よかった・・・」

卯月「あれ?なんだかおまたがすーすーしてきもちいいぴょん」

弥生「愉悦」

三日月「あれ?望月、どこ行ったのかしら・・・」

最上「三隈、どうしたんだい?こっちへおいで」

三隈「もがみん!ここにいらしたのね!」

熊野「あら?鈴谷、どうしたの?」

鈴谷「わかるの?鈴谷が分かるんだね!!」

日向「な、何ということだ・・・古鷹が全てを浄化した・・・奇跡を起こしたのだ・・・!」

長門「でもこれは根本的な解決にはなってnうわなにするやめ」

古鷹「皆さん、理解してもらえましたか!」

古鷹「これが重巡なんです!」

衣笠「重巡って最高でしょ?」

長門「古鷹の・・・いや、重巡のベビーフェイスっぷりに、会場大盛り上がりだ!」

長門「何がフルタカエルだ!それでも私は五月雨さうわなにするやめ」

衣笠「乱入なんて今度したら、私達がやっつけちゃうわよ!」

古鷹「この、8000トンパワーズで!!」

今日はここで終わりです、また明々後日に再開します
ちなみに重巡は『ヘヴィ・クルーザー』(Wikipediaより)だそうです・・・

それでは再開します
皐月はタイに性転換手術にしにいきました

日向「まさか古鷹の正体が、大天使フルタカエルだったとは・・・」

長門「許せん・・・許さん!」

大淀「まさかあの乱入コンビまで倒せるとは思いませんでした」

日向「これで8000トンパワーズが一気に優勝候補にまで上がったのは確かだな」

長門「ふざけるなー!五月雨教は最強だー!」

日向「一回戦で負けてたぞ」

長門「おのれ、こうなれば春雨と由良に望みをかけるしか!」

大淀「その前に一回戦目最後の試合が控えています」

日向「これが終わればようやく半分が消化されるな」

神通「・・・・・・・・・・・・・」

朝雲「・・・・・・・・・・・・・」

神通「朝雲さん」

朝雲「はい」

神通「よくここまで私についてきました。私の言うことをよく聞いてくれました」

朝雲「はい!ありがとうございます!」

神通「ですが、試合が始まる前に一つだけ指導があります」

神通「どちらかが危機に陥った時、助けてはいけません」

朝雲「!!」

神通「助けを期待してもいけません。互いが互いの実力でそれを抜け出すべきです」

朝雲「で、でも、これはタッグのどちらかが脱落した時点で!」

神通「確かにそうです。またタッグ同士で信頼することも大切です」

神通「ですがそれは甘えにも繋がります」

朝雲「・・・・・・・・・・・・」

神通「私達は水雷戦隊、力をあわせてこそ巨大な相手が倒せる」

神通「しかし本当に大切なのは、一人一人の実力と覚悟であること」

神通「一と一でニを生み出さず、十と十で二十を作り出すことです。忘れないでください」

朝雲「はい!」

神通「完璧な勝利。それを求めに行きましょう」

朝雲(・・・・・・・・・・・・・・)

朝雲(数日とはいえ、神通さんのシゴキはすごかった)

朝雲(どんなツープラトンも、一呼吸でもずれなくなるまで練習し続ける)

朝雲(だからこそ、完璧な戦いができるというものよね)

朝雲(・・・・・・でも、考え方まであそこまで厳しいなんて)

朝雲(やっぱり私には、不釣合いなくらいの人だなあ・・・)

ローマ「はあ・・・・・・・」

ローマ(本当、なんでこんな大会にいるのかしら・・・)

ローマ(短気は損気・・・だったかしら?間違いないわね)

ローマ(目的もない。しかもパートナーは潜水艦。相手は水雷戦隊)

ローマ(考えるまでもなく負けね・・・)

U-511「・・・・・・・・・・・」アタフタ

ローマ「・・・・・・・なに?」

U-511「あ、あの・・・・」

ローマ「作戦?」

U-511「はい、相手が水雷戦隊って、聞いて・・・」

ローマ「・・・まあ、一応聞いてあげる」

U-511「えっと・・・・・・・・」

ローマ「・・・・・・・・・・・」

ローマ「はあ?」

ローマ「いや、そんなの・・・」

U-511「駄目、ですか?」

ローマ「無茶よ。無謀だわ」

U-511「ユーにお任せください」

ローマ「相手もわかってくると思うけど?そしたら?」

U-511「・・・・・・・・・・」

U-511「海の上の・・・ローマさんを信じます」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」ピク

U-511「ローマさんは、ユーよりずっとずっと大きな船です」

U-511「日本のコンゴウさんや、ビスマルクさんより大きいって聞きました」

ローマ「・・・あなた、見ず知らずの私まで引き込んで、どうして大会に出たいわけ?」

ローマ「何が望みなの?」

U-511「あー、えっと・・・」

U-511「オリョクルを、少なくしてもらおうと思って・・・」

U-511「潜水艦のみんなが、もっと楽になれるように・・・」

ローマ「・・・・・・・・・」

U-511「みんな、いっつも疲れてて・・・」

U-511「だから、いつもでっちも、頑張ってて・・・」

U-511「ユーにも、何かできないかなって・・・」

ローマ「・・・あなた、こっちに来てまだ一月くらいじゃないの?」

U-511「それでも、大切な友達です・・・!」

ローマ「っ・・・・・・・・」

ローマ「それだけで・・・そんな馬鹿みたいな作戦」

U-511「え?あ、えっと、」

ローマ「いいわ、やってあげる」

U-511「ダンケ、よ、よろしくおねがいします、ローマさん」

ローマ(・・・・・・・・・・・・)

ローマ(何よ・・・馬鹿じゃないの)

ローマ(そんな思いつきみたいに戦いはじめて・・・)

ローマ(そのくせ、そんなに一生懸命になっちゃって・・・)

ローマ(私はどうすればいいのよ)

ローマ(そんなこと言われたら・・・やらなくちゃ駄目じゃない・・・畜生)

ローマ(これだから、ドイツは、頭が悪くて・・・)

ローマ(・・・・・・・まあ)

ローマ(言えたことじゃないわね)

長門「さあ第一回戦最終試合」

長門「対戦カードは朝雲を神通率いる水雷師弟コンビと」

長門「ドイツとイタリア、潜水艦と戦艦異色コンビ、ビッグ・アクシズパワーズ!」

日向「これはビッグ・アクシズパワーズの不利が大きいな・・・」

長門「何故だ?戦艦と小さい艦船といえば、武蔵と朝潮のタッグが・・・」

大淀「規定ではタッグどちらかが戦闘不能になった場合その時点で敗北となります」

日向「朝潮は駆逐艦だったが、ユーは潜水艦、訳が違う」

長門「確かそうか・・・潜水艦は隠密性に長けている。動かず潜水している限り、発見されることは無い」

長門「だが逆に言えば、攻撃して発見されたが最後、機雷の集中砲火を受けざるをえない・・・」

長門「敵が軽巡と駆逐では、これはあまりに大きすぎる弱点だ!」

ローマ「そんなことわかってるわ」

長門「ビッグ・アクシズパワーズ、入場してきた!」

ローマ「私達を日本の艦娘と一緒にしないでくれる?」

U-511「潜水艦でも、出来ますって・・・!」

神通「それは聞き捨てなりませんね」

朝雲「はい、そう思います」

長門「水雷師弟コンビも入場!試合前から火花を散らす!」

神通「あなたたちがどのような策を用意してきたかは知りませんが・・・こちらから事前に通告があります」

ローマ「?」

神通「私達はユーさんを狙いません」

U-511「!!」

長門「おおっと、神通、敵の弱点を放棄するのか!?」

神通「いいですね、朝雲さん」

朝雲「はい、私達が求めるのは、あくまで完璧な勝利」

朝雲「正面から、水雷魂を見せなくっちゃ、意味がありません!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・・・」

長門「願ってもない申し出だが・・・」

ローマ「言ってやりなさい。ユー!」

U-511「・・・・・・・お断りします!」

日向「まあ、そうなるな」

長門「ユー、一蹴だ!」

U-511「私達は・・・二人で一人のチームです」

U-511「ローマさんと私、二人のチームです・・・!」

ローマ「・・・・・・・そういうことよ」

神通「・・・・・・そうですか。ありがとうございます」

日向「神通の目が変わったな・・・いや、朝雲も」

朝雲「これで、完璧に、迷いなく戦える・・・!」

大淀「両チーム、所定の場所に!」

ローマ「上等じゃない・・・目に物を見せてやるわ!」

長門「いくぞ!ゴングだ!」



第四試合

水雷師弟コンビ
軽巡洋艦 神通
駆逐艦 朝雲

VS

ビッグ・アクシズパワーズ
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

神通「ソナー警戒、厳にしてください。ユーさんを発見することが何より大事です」

神通「二対一でローマさんを倒せるとしても、背後から雷撃の一撃を食らえばまずいです。そしてそれが二人の狙いでしょう」

朝雲「どうしますか?」

神通「ここはユーさんの出方を見ながら・・・・・」

朝雲「・・・・・・神通さん」

神通「・・・・・・ええ、気付きましたか」

長門「水雷師弟コンビ、足が止まっている?一体どうした!?」

ローマ「どうしたの?足なんて止めちゃって・・・」

長門「ローマ、師弟コンビに相対した!」

ローマ「このヴィットリオ・ヴェネト型戦艦に・・・良い度胸ね!」ボンッ

神通「朝雲さん!」

朝雲「はい!」

長門「水雷師弟コンビ、散開して回避!」

日向「一体なんだ?様子がおかしいが・・・」

大淀「日向さん、対潜には何度もご一緒しましたね?」

日向「ああ、いつも瑞雲よりカ号を積むのが癪だが・・・」

大淀「ソナーの見方はわかりますよね?ここに会場に設置したソナーがあります」

日向「・・・・・・・これは」

大淀「三式ソナー・・・・いわゆるアクティブ・ソナーですが」

大淀「爆雷で有効に攻撃できる深さを遥かに越えています」

長門「馬鹿な、いくら潜水艦でも、息継ぎは多少必要だろう!」

長門「それに、艦娘だろうが水圧はダメージになるぞ!」

大淀「ええ、距離の問題で雷撃の命中率も極端に落ちます」

日向「水雷戦隊に一撃必殺を決めるための、決死の策か・・・!」

長門「なんということだ!ユー、まさに命懸けの作戦だ!」

朝雲「だったら、浮き上がってくるまで待っていれば・・・!」

ローマ「それをさせると思うかしら?」ボンッ

朝雲「くっ!」

長門「水雷師弟コンビ、ローマの弾幕に散り散りになる!」

日向「ローマは高速戦艦、機動力はともかく速度なら劣りはしない。ローマも砲撃もよく二人に食らいついてる」

大淀「あれではソナーを読んでる暇もありません。そして意識の片隅には、常に潜水艦の存在がある。想像以上に避け辛い攻撃です!」

朝雲「しっ、しつこいのよ!」

ローマ「しつこさが売りなのよ!」ボンッ

神通「・・・・・・・・・・・・・・」

朝雲「神通さんの方に!」

長門「ローマ、矛先を神通に集中!」

日向「朝雲もよくやっているが、やはり神通の方が戦闘力は高い、警戒して真っ向から潰すつもりか」

日向「あの高速戦艦の足と射程の前では、有効射程に近づくのも難しい」

大淀「避けるので精一杯で、主砲を構える暇もありませんね」

長門「神通への弾幕の包囲が狭まっていく!戦艦の射程に押しつぶされるのかー!?」

朝雲「だ、駄目よ!神通さん!」

神通「・・・・・・・・・・・・・・」

ローマ「そのまま、おとなしく沈みなさ――――――!?」

ブウン

ローマ「!!」

朝雲「!?」

長門「おおっと、神通の偵察機がローマを掠めた!ギリギリでかわす!」

ローマ「あ、危なっ!」

神通「朝雲さん今です接近を!」

朝雲「え、あ、は、はい!」

長門「流石水雷師弟コンビ、一瞬の隙を突いて距離を詰めたー!!」

長門「偵察機の不調に救われた形だが、チャンスは逃さない!」

ローマ「くっ!」

朝雲「・・・・・・・・・・・・・・・・」

朝雲(ち・・・違う!今のは不調なんかじゃない!あれだけ点検してたのに!)

日向「違うな長門」

日向「今のは神通が、わざと当てに行かせたんだ、妖精さんに」

朝雲(確かに妖精さんは復活するけど・・・もし当たってたら!)

ローマ「こ、こんなの反則よ!」

大淀「いいえ、規定は違反していません」

ローマ「実際の艦でこんなのがありえるわけ!?」

日向「はっきり言えば、神通はかなりのラフファイトをしている」

日向「だがあれは、艦ではない、艦娘としての自分を最大限に活かした戦い方だ」

日向「軽巡の身で、あくまで絶対に勝つという鉄の意志を突き詰めた、見事な戦法だ!」

日向「そしてその早急な指示に、遅れながらも朝雲はついていけてる。流石は水雷戦隊だ」

長門「つまり直接殴っても許されるか」

大淀「爆発のエフェクトがあればいいですよ」

長門「何を言ってるんだ?殴っただけで爆発するわけ・・・」

日向「それ以上いけない」

ローマ「それ以上は近づかせないわ!」

長門「ローマの切り替えも早い!すぐに主砲での弾幕が神通・朝雲を阻む!」

神通「この距離なら・・・無駄です!」

長門「な、なんだ?神通、何かを取り出して・・・あ、あれは!」

日向「なんだと」

ローマ「な、なんですって!?」

長門「と、取り出したのは対潜用の爆雷!そしてそのまま、ローマへ投擲したー!」

ローマ「うわ!?」

長門「ローマたまらず避ける!砲撃の手がまた止まる!神通朝雲、完全にローマの懐に入ったー!」

神通「魚雷装填済みです!」

朝雲「いっけえええええええええええ!!」

ローマ「しまっ・・・!!」

チュドーン

ローマ「が、はっ・・・・!!」中破

長門「水雷師弟コンビ、完璧なタイミング!同時に魚雷を直撃させる!」

長門「戦艦ローマ、たまらずダウンだあああああああああああ!!」

今日はここで終わりです
また明後日再開します

それでは再開します

ローマ「・・・・・・・・・・っ!」

長門「中破したローマ、立ち上がれない!」

日向「機関部をかなり酷使しながら食らっていたからな、ダメージは深刻だろう」

日向「それに二隻から同時に魚雷を食らってるのも痛い」

大淀「それに、ローマさんは戦艦の中で見るとけして装甲の値は高くありません」

大淀「超長射程から卓越した火力で制圧することが前提ですから、これはまずいです」

ローマ「ち、っくしょう・・・!」

バンバン

長門「ど、どうした?ローマ、ダウンしたまま、海面を叩いてるぞ!」

日向「おそらく海中にいるユーに対しての合図だろう・・・」

大淀「単艦で戦闘に応じるのは不利と判断したのでしょうか?」

ローマ(そんなわけないでしょうが!)

ローマ(『まだ救援はいらないわ』・・・『待ちなさい』!)

ローマ(こんな状況で苦し紛れにユーを使っても、良い的になるだけよ!)

ローマ(・・・・・そうよ、こんな状況じゃ)

ローマ(私の切り札は、ユーに不意打ちさせること)

ローマ(そのためには完全に注意を私に向けさせる・・・それくらいにあいつらを追い詰める必要がある)

ローマ(私一人で、あいつらを圧倒できるくらいにならないといけない・・・!)

ローマ(考えろ・・・考えるのよ!どうやってこいつらを倒すか!)

ローマ(ダウン時間を目一杯に使って・・・)

神通「朝雲さん、魚雷次発装填です!」

朝雲「え、ええ!?」

ローマ「!!」

朝雲「で、でも、相手はまだダウン中です!」

神通「ダウン時間を利用して休む時間を稼がせてはいけません!」

朝雲「そ、そうですけど!」

長門「神通、容赦ない攻撃命令だ!」

大淀「特に規則で禁止されてるわけでもありませんから」

長門「あくまで徹底的に勝利への近道を進んで行ってる!」

ローマ(畜生!このアバズレ!)バッ

ローマ「くっ、こうなったら・・・!」

長門「ローマ、たまらず立ち上がり進んだ!」

長門「い、いや、これは!」

長門「ローマ、完全に敵に背を向けて逃げている!」

日向「速度だけを求めるならあれで正解だ」

神通「敵に背を向けるとは・・・」

神通「まだ立ち上がる気力があるのですか!いきますよ!」ボンッ

朝雲「は、はい!」ボンッ

ローマ「ぐあっ・・・!」

長門「水雷師弟コンビ、容赦なく背面に主砲を打ち込んでいく!」

長門「ローマそれでも距離をとるのをやめない!」

日向「軽巡と駆逐の砲とはいえ今のローマには馬鹿にならん」

大淀「ええ、徐々に大破にまで近づいてます!」

ローマ(敵に背を向ける・・・ですって?)

ローマ(よく言うわ、ダウンした相手に攻撃しようとして・・・)

ローマ(・・・・・・・・・・・・)



U-511『海の上の・・・ローマさんを信じます』

ローマ『・・・・・・・・・・・・』ピク

U-511『ローマさんは、ユーよりずっとずっと大きな船です』

U-511『日本のコンゴウさんや、ビスマルクさんより大きいって聞きました』



U-511『だから、いつもでっちも、頑張ってて・・・」』

U-511『ユーにも、何かできないかなって・・・』

ローマ『・・・あなた、こっちに来てまだ一月くらいじゃないの?』

U-511『それでも、大切な友達です・・・!』

ローマ(・・・・・・本当、なんで私、こんな大会に出てるのかしら)

ローマ(こんなの・・・負けるわけにいかないじゃない)

ローマ(どんなに無様でも・・・どんなにひどい戦いでも・・・)

ローマ(勝たせる責任があるじゃない・・・!)

ローマ(あのドイツのパートナーは、私なんだから!)

長門「ローマ、何とか耐え抜いた!無事距離を取る!」

神通「弾幕を張らせる前に動きます!」

朝雲「はい!神通戦法NO.1!獲物は逃がすな!」

長門「神通、朝雲も即座に動いた!」

ローマ「これは・・・ちっ!」

長門「水雷師弟コンビ、二人で円を描いて回り込もうとする!」

神通「ローマさんは一人・・・その長距離弾幕を打ち破る方法は一つ!」

神通「私達が円を描くような攻撃をすればいい!」

朝雲「神通戦法、円は直線を包む!」

日向「さすが神通、ニ水戦を率いただけあって戦い方も理論的だ」

ローマ「くっ、これじゃ照準のつけようが・・・!」

ローマ「円を崩そうとしても、すぐに軌道を修正してくる!」

大淀「神通さんの理論的かつ実戦的戦闘スキル」

大淀「忠実な動きを得意とする朝潮型の、朝雲さん」

大淀「これは水雷師弟コンビの完成形でしょう!」

ローマ(駄目よ、まだ・・・!)

ローマ(この不利を逆転させなくちゃ・・・!)

ローマ(私が・・・!)

長門「神通、朝雲、共に主砲で装甲を削っていく!」

長門「そしてその包囲網は、徐々に狭まっていく!」

日向「狙いはトドメの魚雷だ、今度こそ轟沈判定は免れん!」

ローマ「ぐあっ・・・!」グラッ

長門「ローマ、直撃に体勢が崩れた!」

神通「今です!」

朝雲「はい!」

長門「そしてすかさず、ダウン直前に魚雷を構えていく!」

ローマ(・・・・あ)

ローマ(これは・・・ダウンして、終わりね)

ローマ(今度こそ魚雷を撃たれる。そういう風になってる)

ローマ(・・・・・・・・・・・)

ローマ(多分、ユーは慌てふためきながら浮いてきてる)

ローマ(今頃撃ったって遅いわ・・・あなたが爆雷で蜂の巣になるだけよ)

ローマ(・・・・・・・・・・・)

ローマ(・・・・・・それでもユーなら、撃とうとするわね)

ローマ(間違いないわ。馬鹿なドイツだもの)

ローマ(・・・・・・だったら)

ローマ(そんなの私が許さない・・・!)

ローマ(一方的に借りを作るのは・・・嫌なのよ!)

ローマ「うあああああああああああああああ!!」グッ

神通「!!」

長門「ローマ、ダウン寸前で踏みとどまった!そのまま全速!」

朝雲「そ、そんな!」

長門「向かうは魚雷を構えて近づいてた、朝雲だあああああ!!」

朝雲「そんな近距離の主砲、角度を見れば避けられ・・・!?」

長門「止まらない!ローマ止まらず、そのまま肉薄!」

ローマ「艦娘なのはこっちも同じなのよ!食らえええええええ!」ドンッ

朝雲「きゃあああああああああああ!?」中破

長門「身体ごと、艤装を回転!!主砲の砲身をたたきつけたああああああああああ!!」

日向「ぎ、艤装でrラリアットを行うとは・・・!」

日向「確かにイタリアの艤装は横に長かったが、あんな使い方だと・・・!」

大淀「奇策中の奇策です、しかしだからこそ効果があります!」

神通「朝雲さん!」

長門「朝雲の身体が、大きく吹き飛ばされた!戦艦のパワーは伊達ではない!」

神通「くっ!」

長門「ダウンしている朝雲を尻目に、神通、ローマへ向かった!」

長門「同じくローマも、神通を狙いに向かう!」

ローマ「コンビネーションが無いなら、全然平気よ!」ボンッ

神通「この弾幕、一人では・・・!」

長門「ローマの圧倒的な弾幕が遂に真価を発揮!神通、次々と迫る至近弾にうまくうごけない!」

大淀「一発一発が致命傷になりかねません、あれはまずいです」

神通「でも、この距離なら!」

長門「おっと、それでも神通、無理矢理に弾幕の中へと突入していく!」

日向「魚雷を発射するために神通はある程度接近していたからな」

日向「ダウンしている朝雲と合流するより、一人で強引に決めに行ったのだろう」

日向「機動性は十分、避けることは不可能じゃない」

ローマ「つくづくクレイジーよ!当たれ!」

神通「・・・・・・・・・!!」

長門「神通、リボンで結んだ魚雷を口にくわえ、他の装備を捨てていく!」

日向「一撃必殺を狙う構えか!」

ローマ「そんな程度で避けれるも――――――!?」

ブウン

長門「神通の偵察機がまたローマを掠めた!」

ローマ「また・・・!」

神通「その一瞬があれば十分です!」

長門「神通、弾幕を突破!ローマの正面へ肉薄!!」

朝雲「うあっ・・・戦艦のパワーが、あそこまで強いものなんて・・・!」

朝雲「じ、神通さんが、戦ってる・・・私がダウンしていても、たった一人で・・・」

朝雲「・・・・・流石、神通さん・・・・・!?」

朝雲「こ、この、この反応は・・・・・・・!!」

神通「これで、終わりです!」

長門「最後の魚雷が、正面を指す!!」

朝雲「神通さん、駄目ええええええええええ!!」

ローマ「今よ!ユウウウウウウウウウ!!」

神通「!!」

神通「しまった、弾幕に気を・・・!!」

チュドーン

長門「なっ・・・・・・・・・!!」

長門「だ、誰もが忘れていた・・・あの存在を!」

長門「誰が予測しただろうか・・・ここまで長く潜っていると!」

長門「神通の最高の好機・・・」

長門「ユーの雷撃が決まったあああああああああああ!!」

神通「が、はっ・・・・・・!」大破

朝雲「神通さああああああああああん!!」

長門「神通、堪らずダウンだああああああああああ!!」

ローマ「・・・・・・・ありがとう、ユー」

ローマ「・・・・・・・ここまで信じてくれて」

ローマ「もう反撃の機会は与えない。終わりよ!」

長門「ダウンしている神通へ、ローマ、容赦なく主砲を向ける!」

朝雲「神通さん!」

長門「ダウンから復帰した朝雲、飛び出した!」

神通「朝雲さん、いま・・・・・」



チュドーン

長門「こ、これは・・・」

神通「・・・・・・・・・・・・・・」

神通「朝雲さん」

朝雲「は、はい・・・」

神通「私を放って、ローマさんへ雷撃を向けるべきでした」

神通「そうすればローマさんと私が相討ちになり、また一対一で戦えたはず」

神通「駆逐艦と潜水艦の戦いなら負けることはありません」

朝雲「・・・すみません」

朝雲「考える前に・・・身体が、動いちゃって・・・」大破

ローマ「・・・・・・・・・!」

長門「あ、朝雲、神通の身代わりに、大破・・・」

朝雲「本当にごめんなさい・・・ずっと私が足を引っ張っていて

朝雲「トドメがさせるような時も、戸惑ったり・・・」

朝雲「神通さんに見合うような、弟子じゃなくて・・・」

神通「・・・・・・・・・・・・」

神通「そうですね・・・」

神通「弟子としては・・・教えたことをできてません」

朝雲「・・・・・・・・・・・・」

神通「ですがパートナーとしては・・・最高でした・・・」ポロポロ

朝雲「神通さん・・・ありがとう・・・」

長門「泣いている・・・あの神通が・・・・・・」

ローマ「・・・一人だろうが、私は構わないけど」

神通「いいえ。我々水雷師弟コンビはここで敗退します」

朝雲「!!」

神通「確かに、先の雷撃殺法コンビは、一人になっても、その闘志を受け継いで戦い続けていました」

神通「ですが、これはタッグ戦なのです。今気付きました」

神通「タッグで戦えない以上・・・最早意味は有りません」

朝雲「神通さん・・・」

神通「これでいいんです・・・」

大淀「駆逐艦朝雲、戦闘不能」

大淀「勝者、ビッグ・アクシズパワーズ」



水雷師弟コンビ×
軽巡洋艦 神通
駆逐艦 朝雲

VS

ビッグ・アクシズパワーズ○
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

朝雲「すみませんでした!!」

神通「・・・・・・・・・・・・・」

朝雲「私が誘ったのに、私のせいで・・・」

神通「いいえ、私のせいです」

神通「私は勝つための戦いをしようと、合理的な戦いをしようとしてました」

神通「でもそれは、タッグ戦ということをまるで理解していなかった」

神通「最後の局面、私がローマさんに向かわず、ダウンした朝雲さんと合流していれば、まだ結果はわからなかった」

朝雲「でも!」

神通「・・・・・・・・・・・・・私が何故ここまで勝利に拘るか、分かりますか?」

朝雲「・・・・・・・・・・?」

神通「それは水雷戦隊を率いるものの責任だと思っていたからです」

神通「仲間と共に戦うな、自分の敗北は隊の敗北になる」

神通「隊の敗北は仲間を失うことになる・・・」

神通「私はそれが嫌でした。だから、あくまで勝利に拘ろうと思ったのです」

朝雲「それが、軽巡最強を・・・」

神通「・・・ですが、いつしかそれを忘れていたみたいです」

神通「ただストイックに勝利を求めるだけになっていました・・・」

朝雲「そんなことないです!」

朝雲「私がタッグを組みたいって言ったとき、私がどれだけ粘れるか試しましたよね!」

神通「あれは、どれだけ私についてこれるかを・・・」

朝雲「同じように全力を尽くせる、それだけの気概を見てたんじゃないんですか!?」

神通「!!」

朝雲「私、今回でまた分かりました。朝潮型も、私も、まだまだです」

朝雲「だからこれからも、ご指導お願いします!」

神通「朝雲さん・・・・・・・・」

神通「・・・・・・・・いえ、こちらこそ、お願いします」

神通「タッグパートナーとして!」

朝雲「はい!」

U-511「ローマさん!大丈夫ですか!?」

ローマ「もう大丈夫よ、バケツをかぶれば・・・」

U-511「よかった・・・」

ローマ「こんなときだけ大声出さないで・・・頭に響くわ」

U-511「すみません・・・」

U-511「ローマさんを、信じようって思ってたんです・・・」

ローマ「!!」

U-511「でも、ずっと、見ていられないくらいに、戦ってて・・・」

U-511「本当に、ありがとうございます、って・・・」

ローマ「・・・・・・・・はあ」

ローマ「そんなのだから、私が戦う羽目になるのよ・・・」

U-511「・・・え?」

ローマ「なんでもない」

ローマ「・・・次もよろしく頼むわ」

U-511「・・・はい、こちらこそ!」

長門「さて第二回戦にあがったのは・・・」

長門「一組目、乱入した後、圧倒的な装甲とパワー、そしてその隙を補う機動力」

長門「二つの力で敵を叩き潰した、(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ !!」

武蔵「もう結果は見えているさ、どんと構えていろ」

朝潮「はい!」

長門「二組目は、不安定ながらも見事なコンビネーションを見せ」

長門「あの五月雨様を倒した、ニュー・第二駆逐隊!!」

由良「春雨ちゃん、次も行くわよ!」

春雨「準備万端です、はい!」

長門「三組目は、チーム合計で最高の火力・装甲を持ち、乱入コンビも退けた」

長門「大天使フルタカエルとその参謀衣笠、8000トンパワーズ!!」

古鷹「重巡洋艦のいいところ、もっと知ってもらいます!」

衣笠「古鷹型も、まだまだいけるんだから!」

長門「そして四組目、潜水艦という弱点を見事に切り札としたコンビ」

長門「水雷戦隊への圧倒的劣勢を覆した、ビッグ・アクシズパワーズ!!」

ローマ「御託はいいわ、さっさと始めましょう」

U-511「ろ、ローマさん・・・」

長門「そう焦るな・・・抽選会はすぐに行う」

長門「見るが良い、そこにある四本のロープは、それぞれ向こう側と・・・あれ?」

大淀「経費削減のためくじ引きです」

長門「あっはい」



1.(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

2.ニュー・第二駆逐隊
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良

3.8000トンパワーズ
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠

4.ビッグ・アクシズパワーズ
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511


二回戦の組み合わせ
安価下二つ

今日はここで終わりです
また明後日再開します

それでは再開します

長門「さて、準決勝一試合目は、春雨、由良と武蔵、朝潮だが・・・」

日向「勝利予測は大きくはぐれ艦娘コンビに傾いているな」

日向「確かに五月雨を破ったことは事実だが・・・」

大淀「武蔵さんを破るとなると、大きく武器となるものに欠けていますね・・・」

由良「ちょっとまた!?五月雨ちゃんの時もそうじゃなかった!?」

春雨「ゆ、由良さん・・・」

日向「方や駆逐と軽巡。方や駆逐と戦艦。単純な戦力差で厳しいものがある」

由良「た、確かにそうだけど・・・」

春雨「だ、大丈夫です、はい!」

春雨「これはタッグ戦ですから!」

日向「・・・というと?」

春雨「戦いは性能でやるものじゃ、ありません!」

由良「春雨ちゃん・・・そうね」

由良「形あるものだけが、艦娘の武器じゃないもの・・・!」

武蔵「なるほど・・・友情、コンビネーション、心に愛という訳か」

春雨「!!」

武蔵「否定はしないぞ?私とて朝潮を信頼しているからな」

朝潮「ありがとうございます、武蔵さん!」

武蔵「だがそういう台詞は・・・勝ってから言ってもらいたいな!」

由良「ええ、この後たっぷり聞かせてあげるわ!」



準決勝
第一試合
ニュー・第二駆逐隊
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良

VS

(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

長門「さあ始まった準決勝、注目の第一戦」

日向「武蔵の装甲を正面から破るには、魚雷の直撃を狙うしかないだろうが・・・」

由良「春雨ちゃん」

春雨「はい」コク

由良「行くわ!」バッ

武蔵「!!」

長門「おっとニュー・第二駆逐隊、ゴングとほぼ同時に仕掛けた!!」

長門「敵の不意を打ち、真っ直ぐ、一気に距離を詰める!」

朝潮「い、いきなり、正面から!?」

日向「ほう、すぐに仕掛けにいくとは・・・」

大淀「水雷戦隊の本領といえばやはり夜戦、時間を稼ぎに行ったほうがいいのでは?」

日向「確かにそうも思える。どちらが最適解かはわからんが・・・」

日向「少なくとも、コンビネーションの強さを謳うだけはある!」

武蔵「おもしろい・・・!朝潮、下がっていろ!カバーを頼んだぞ!」

朝潮「了解です!」

長門「はぐれ艦娘コンビは武蔵が前に出て、朝潮がフォローを狙う構え」

長門「第一回戦と同じ構えだ・・・・!?」

武蔵「!?」

朝潮「こ、これは!」

長門「な、なんだこれは!?ニュー・第二駆逐隊、武蔵を迂回して・・・後方の朝潮へ直接行った!!」

大淀「なるほど、パートナーの朝潮さんを狙いに!」

長門「何度も不意を突き、朝潮に肉薄!主砲による超近距離戦!」

朝潮「朝潮、勝負なら受けてたちます!」

由良「二対一でもかしら!」ボンッ

朝潮「相手が軽巡でも・・・!?」グラッ

春雨「そこっ!」ボンッ

朝潮「うわっ!?」小破

長門「由良が20cm砲の至近弾で朝潮の足を止め、春雨が機動力ですかさず攻撃に入る」

長門「反撃をしようにも春雨に照準をつける前に、再び由良の砲で足が止まる」

長門「見事な波状攻撃、如何に朝潮でもこれはまずい!」

日向「錬度以前の問題だ、性能差でこれは避けれん」

武蔵「この武蔵を無視するとは良い度胸だ!」

長門「武蔵、46cm砲を上げた!遠距離だが射程は十分!」

武蔵「朝潮、今私が・・・・!?」

武蔵「・・・・そういうことか!」

日向「どうした、何故撃たない?」

大淀「違います、撃てないんです」

大淀「より正しくは、撃たせなくさせられてる、です」

日向「・・・そうか、奴の砲の威力に問題があるのか」

長門「どういうことだ?」

日向「春雨、由良、共に朝潮に肉薄している・・・単なる砲雷撃戦とは思えないほどにな」

長門「そうか、あの威力の砲では、朝潮まで巻き添えに・・・!」

日向「それだけじゃない」

春雨「由良さん!」

由良「次こっちよ!」

朝潮「ま、まだ何とか・・・!」

日向「朝潮は何とか避けているが・・・あれは避けさせられてる」

日向「ニュー・第二駆逐隊の、盾になるようにな」

長門「そこまであの二人が計算してるというのか!?」

日向「いずれにせよ・・・五月雨戦の最初からは考えられないほど、息が合っている」

日向「武器と言うにも頷けるな」

長門「由良と春雨、見事なコンビネーションで武蔵を封殺!」

長門「そのまま朝潮を狙い続ける!武蔵、見ていることしかできないのか!?」

武蔵「・・・・・・・・・・・・」

武蔵「ふふふ・・・・」

武蔵「はっはっはっはっはっはっはっは!!おもしろいじゃないか!」

長門「こ、ここに来て笑っている?」

武蔵「そうだ、そうじゃないとおもしろくない!楽しませてくれるぜ!」

長門「武蔵、前進!三人の集団の中に肉薄していく!」

日向「遠距離からの救援が厳しい以上・・・まあ、そうなるな」

大淀「しかし46cm砲の威力では、近距離だと武蔵さん自身にも・・・」

日向「ああ、勿論朝潮が危ないのも変わっていない」

武蔵「艦娘の武器なんてものは、いくらでもあるぜえええええええ!!」

春雨「あ、あれは・・・?」

長門「武蔵、そのまま春雨目掛けて全速!」

由良「ま、まさか!」

長門「こ、この構えは!武蔵、そのまま春雨に掴みかかろうとしてる!!私も仲間に入れろ!」

春雨「に、肉弾戦!?」

由良「危ない春雨ちゃん!」グイッ

武蔵「!!」

長門「おっと由良のアシスト、春雨を引っ張って回避させた!クソ!」

日向「つまみ出せ」

大淀「代わりを用意しますね」

長門「ん?わけのわからんことをうわなにするやめ」

由良「ま、まさか直接掴みかかってくるなんて・・・」

春雨「どうしますか、由良さん」

由良「・・・戦艦のパワーは脅威だわ」

由良「でも、直接砲撃戦をやっても駄目、このまま行くわ!」

春雨「はい!」

由良「武蔵さんに注意して、でもあくまで狙いは朝潮ちゃんよ!」

長門「ニュー第二駆逐隊、肉薄する姿勢を崩さない!」

長門「そのまま朝潮を追い続ける!私もまぜうわなにするやめ」

長門「ニュー・第二駆逐隊、再び始動!」

由良「戦艦のパワーがどれだけ強くても」

春雨「機動力なら勝てます!」

長門「朝潮目掛けて二人の主砲が向けられる!」

日向「所詮肉弾戦で掴めるのは一人!間に合わん!」

武蔵「なるほど、考えてるな」

武蔵「そうとも、勝てないだろうなぁ・・・」

武蔵「私なら、な」

武蔵「朝潮!後ろへ!」

朝潮「!!」

朝潮「・・・了解しました!」

由良「もう逃げられないわ!くらええええ!」ボンッ

春雨「いってええええええええええ!!」ボンッ

チュドーン

長門「砲撃、命中したああああああああ!」

由良「やったの!?」

春雨「朝潮さんは・・・!?」

バッ

長門「朝潮着弾・・・いや、違う!!」

長門「しゅ、主砲の着弾煙から、人影が現れる!」

春雨「!!」

長門「その巨体は・・・武蔵だあああああああああああ!!」

日向「そうか!武蔵が追いつけないなら、朝潮が動けばいい」

日向「武蔵が盾になるように!」

由良「ち、直撃よ!?小破にもなってないですって!?」

朝潮「武蔵さん・・・感謝します」

由良「そんな・・・きゃっ!?」

春雨「由良さん、危ない!」ドンッ

長門「逆に不意を打たれたニュー・第二駆逐隊!由良に代わって、春雨が掴まれた!」

武蔵「機動力!戦略!コンビネーション!認めるぞ、この武蔵が見てきた中でも最高級だった!」

武蔵「だが届かん!まるで届かん!この武蔵には・・・程遠いのだあああああああああ!!」

由良「春雨ちゃん!!」

日向「友情を、タッグを・・・」

日向「火力と装甲が・・・」

日向「暴力が超越した・・・!!」

武蔵「終わりだ!」ブン

春雨「きゃあああああああああああ!!」

長門「武蔵、春雨の小さな身体を放り投げた!」

長門「構えるのは46cm砲!目標はただ一つうううううう!!」

由良「春雨ちゃん!やらせはしないんだから!」

長門「由良、カットに入ろうと全速!だが武蔵には間に合わない!」

武蔵「沈めええええええええええええ!!」ボンッ

由良「まだっ、間に合えええええええ!」

長門「ち、違った!由良、投げ飛ばされた春雨に追いつこうとする!」

長門「46cm砲が迫る!春雨、由良、着地地点が重なるううううううう!!」



チュドーン

由良「うあああああああああああああ!!」中破

長門「着弾んんんんんんんん!!由良、海面を吹き飛ばされ、転がるうううう!」

日向「いや、あれを見ろ!」

武蔵「ほう、中破・・・ギリギリで至近弾に避け切ったか」

武蔵「しかも・・・」

春雨「ゆ、由良さん!!」

長門「由良、一か八か、乾坤一擲の大勝負に勝った!」

長門「パートナーの春雨は無事だあああああああああああ!!」

由良「よかった・・・無事で」

春雨「また無茶を・・・」

由良「お互い様、でしょ?」

春雨「あぅ・・・」

武蔵「・・・ふん」

武蔵「パートナーが轟沈してはまずいだろうが・・・」

武蔵「駆逐のために軽巡が身を犠牲にするとは・・・とても良い判断だな!」

由良「・・・そうね。言ってればいいわ」

武蔵「・・・・・・・・・・・・」

由良「救うために傷つくのが、友情なのよ・・・!」

今日はここで終わりです
また明々後日(木曜日)再開します

急用につき投稿が遅れ、指定日の間に完了できませんでした・・・すみません

それでは再開します

長門「さて準決勝、朝潮が小破に留まり、いまだ武蔵は無傷なのに対し・・・」

長門「由良が中破してしまったニュー・第二駆逐隊!」

長門「しかしその闘志は全く衰える様子は無い!」

由良「春雨ちゃん、悪いけど、サポートお願いね!」

春雨「任せてください!」

武蔵「まだまだ楽しませてくれるなら、願ったりではあるが・・・」

武蔵「それがいつまで続くか!」ボンッ

長門「武蔵、放り投げたあとの距離を活かした、超長距離砲撃!」

日向「試合開始時の不意をついたからこそ、今まで近距離戦を展開していたが・・・」

日向「これほどの遠距離、水雷戦隊では手の出しようがない!」

大淀「ここまで計算して・・・!」

長門「さすがタウイタウイのナンバースリー!火力、装甲だけではない、戦闘の天才だ!」

日向「ワンとツーは」

長門「五月雨様と私」

春雨「でも、長距離射撃なら、精度は落ちます!」

春雨「私たちの機動力なら!」バッ

長門「春雨、小回りの利いた動きで次々と回避していく!」

武蔵「ふむ、そうだろうな」

武蔵「一回戦で戦った阿武隈と北上でも避けれたのだからな、避けれて当然だ」

武蔵「・・・・・・・・お前は、な」

春雨「!!」

由良「くっ・・・!」

春雨「ゆ、由良さん!」

長門「おおっと、由良、至近弾の嵐!」

日向「軽巡なら避けることは出来る、だが中破してる以上機動力は落ちて当然」

日向「あれでは落とされるのも時間の問題だ」

大淀「射程で手が出せず、機動力の低下で接近もままならない・・・」

大淀「彼女はもう終わりですね・・・」

由良「・・・私が終わっても、チームは!」

由良「春雨ちゃん!私に構わず、接近して!」

春雨「ええ!?」

由良「私がまだ動けるうちに、戦って・・・!」

由良「私が沈む前に、朝潮ちゃんを!」

春雨「そんなの駄目です!」

春雨「それで勝っても・・・タッグじゃないです・・・!」

長門「こ、これは・・・!」

長門「春雨、由良と肩を組んだ!体格の差は明らかだぞ!」

日向「無茶だ、駆逐が軽巡を曳航して、あまつさえ戦闘など!」

春雨「・・・覚えてますよね?昔のこと」

春雨「まだ私たちが船だった頃・・・」

春雨「まだ、普通の第二駆逐隊だった頃・・・」

由良「!!」

春雨「由良さんには辛い思い出だと思います・・・自分が、味方に・・・」

春雨「私に雷撃された瞬間・・・」

由良「い、いいのよ、春雨ちゃん!」

春雨「・・・私もでした」

春雨「辛かったのは私もです!」

由良「!!」

春雨「だから、もう二度と嫌なんです」

春雨「仲間を見捨てていくなんて!」

春雨「だから戦います、戦わせてください!」

由良「春雨ちゃん・・・」

由良(私だけじゃ・・・なかった・・・)

由良「・・・・・・・・・・・」

由良「・・・いいわ」

由良「この試合に負けてもいい!春雨ちゃんと一緒に!」

長門「ニュー・第二駆逐隊、互いに組み合った!」

武蔵「そんなことをして何になる!終わりだ!」ボンッ

春雨「由良さん!」バッ

由良「ええ!」バッ

武蔵「なに?」

長門「な、なんということだ!肩を組んだまま砲撃を避けた!」

武蔵「ふざけるなよ、そんなことが!」ボンッ

春雨「このまま行きます!」

由良「大丈夫よ!」

長門「ま・・・マグレなどではない!」

長門「二心一体と言わんばかりに、次々と避けていく!機動力は万全だああああ!」

日向「なるほど、春雨が由良を曳航してるだけではない」

日向「合わせて由良も動くことで、春雨の負担を軽減している」

日向「いや、重心移動が大きくなる分、ターン時の加速などはむしろ上がっているだろう」

大淀「そんな馬鹿な・・・」

長門「た、確かに、ありえん・・・私達艦娘は、あくまで船のはず・・・」

長門「連結された船が互いに連携して動けるだと?」

日向「確かに、海上では慣性が働く・・・」

日向「つまり密着していても止まった瞬間互いに激突しかねない。逆もまた然りだ」

長門「だがそんな様子は・・・」

長門「・・・まさか、細かな慣性まで打ち消すことを計算しながら、回避してるというのか!?」

日向「まあ、そうなるな」

大淀「あ、ありえません・・・」

日向「だが現に出来ている」

日向「言葉無しに、合図無しにここまでのことを可能にする」

日向「コンビネーションなどではない・・・通じ合ってるというんだろうな」

日向「互いの心を知り合った、仲間同士の友情・・・それが生んだ奇跡だ」

長門「一つ、二つ、三つ、避けている、避けている!」

長門「春雨、由良、避け続ける!」

長門「けして速くはない、しかし着実に二人で、武蔵に肉薄していくうううううううう!!」

長門「既に魚雷の射程に捉えた!」

長門「ニュー・第二駆逐隊、魚雷発射管は準備完了!!」

朝潮「武蔵さん、敵が来ます!」

武蔵「まあそうだろうな・・・」

武蔵「私に観測機による狭窄がある以上、悠長にやっていては勝ち目がない」

武蔵「だが焦るな・・・焦るな。勝ちは揺るがんさ」

由良「朝潮ちゃんが有効射程に入ったわ!」

武蔵「だが私はどうだ!?」バッ

長門「武蔵、再び肉薄!二人へ掴みかかる!」

春雨「その程度なら!」グルッ

長門「正面を掠めるように回避!そのまま朝潮を狙う!」

武蔵「その程度で逃げたつもりか!!」

由良「なっ・・・!!」

長門「武蔵くらいついている!後ろから迫る!」

大淀「後方からの攻撃は海上では避けにくいです!」

春雨「ま、まだっ・・・!」グッ

武蔵「ほう!」スカッ

長門「こ、これは、春雨、主機を停止して回避!」

日向「時間のかかるターンではなく、自ら停止してやり過ごす」

日向「うまい回避だ!」

武蔵「だったらこちらもだ!」

春雨「え!?」

長門「武蔵も主機を急停止させた!肉薄したままだ!」

日向「急発進は主機への負担が大きいぞ!」

武蔵「この武蔵には関係の無いことだ!!」バッ

春雨「う、ああああああああああああ!!」ギューン

長門「春雨も主機を急発進!!間一髪で避けたああああああああ!!」

由良「何とか、避けきれた・・・!」

武蔵「全く素晴らしいものだな・・・」

武蔵「本当にお前らには感服してるさ。この武蔵がな」

武蔵「だからこそ・・・もう止めておけ」

長門「な、何だ?いきなり、武蔵は・・・」

日向「いや、あれを見ろ!」

春雨「はぁ、はぁ、はぁ、」

由良「しっかりして、春雨ちゃん!」

春雨「まだ、まだ大丈夫です・・・」

長門「消耗している・・・見て分かるまでに」

日向「連携でどうにかしていたとはいえ、軽巡を駆逐で動かそうと言うのが無茶なのだ・・・」

長門「そ、それでも主機のトラブルでああまでなるのは見たことが無いぞ!」

日向「これまでの回避運動で、春雨の主機は限界に近づいてる・・・」

日向「そこまで一目で計算した武蔵、やはり戦闘の天才と言うべきか」

大淀「・・・・・・私の見立てでは、いずれあのままでは艤装にまで影響が及び・・・」

大淀「最悪艤装が分解・・・」

長門「つ、つまり・・・」

長門「正真正銘の轟沈ではないか・・・!」

長門「春雨!試合は中止だ!」

長門「所詮これは訓練の延長に過ぎん!危険すぎる!」

由良「春雨ちゃん、そこまで・・・」

春雨「・・・・・・・・・」

長門「秘書艦兼提督代理命令だ!今すぐ棄権しろ!」

春雨「・・・・・・・・・」

春雨「由良さんは・・・」

由良「うん」

春雨「由良さんは、私をどうしますか・・・?」

由良「私?」

由良「・・・・・・・・・・・・」

由良「・・・わからないわ」

由良「パートナーのしたいようにさせるべきなのか」

由良「パートナーのためなら何でもするべきなのか・・・」

由良「どっちにすべきかなんて、わからない・・・」

由良「・・・でも、分かるのは」

由良「私は、春雨ちゃんに任せたい!」

長門「由良!!」

由良「すべきかじゃない、したいの!」

春雨「由良さん・・・」

春雨「・・・ありがとうございます」

春雨「・・・私、輸送任務が多くて、本当は戦うのは苦手なんです・・・」

春雨「傷つけるのも、傷つけられるのも、怖くて・・・」

春雨「でも、今感じてるんです。私も、由良さんのお陰で知れたんです」

由良「私、の?」

春雨「誰かと一緒に苦しめて、戦えることの、喜びが!」

由良「・・・大丈夫、任せて」

由良「春雨ちゃんの分まで、私も命を燃やして見せるわ!」

春雨「はい!」

日向「・・・・・・・・・・・・」

大淀「・・・規定では、艦娘への演習の線引きを越えた危険性が認められた場合、即中止命令が出されます」

大淀「そして運営の、大本営の命令は絶対です!」

大淀「憲兵さん達、出てきてください!試合を中止させて!」

長門「・・・・・・させんぞ」

大淀「何をしてるんですか?長門さんも早く」

長門「戦えええええええええ!春雨、由良!!」

春雨「!!」

由良「長門さん!?」

長門「我々艦娘は何のために戦う?人間のためか?そんな訳があるまい!!」

長門「我々は自分の意志で戦ってきた!これまでも、そしてこれからもだ!」

長門「今戦わなくてどうする!!戦ええええええええ!!」

大淀「大本営に逆らうのですか!?」

長門「大本営の味方など一度もした覚えはない!!」

長門「私は戦艦長門!!全ての駆逐艦の味方だ!!」

日向「一人で先走るな・・・お前の悪い癖だ」

長門「日向!」

日向「ふたりというものはいいものだ。楽しい時は二倍楽しめる」

日向「そして苦しい時は半分で済む」

日向「この世に完璧なものがあるとすれば、それは瑞雲と友情さ」

五月雨「私もいますよ、友達のピンチですから!」

長門「五月雨様!何と心強い!」

村雨「もう、ちょっとだけよ?」

大淀「け、憲兵さん、行ってください!」

武蔵「全く、艦娘とは馬鹿ばかり・・・」

武蔵「だが・・・最高だな」

由良「ええ・・・そうね」

春雨「行きましょう、由良さん」

春雨「これが最後です!」

武蔵「行くぞ!見せてみろ!」

武蔵「艦娘としての魂を!」

武蔵「これで終わりだああああ!」

春雨「最後まで肉弾戦で・・・由良さん!」

由良「ええ!」ボンッ

武蔵「朝潮を狙わず私へか!」

武蔵「そんな魚雷が効くものかあああああああああ!!」

チュドーン

武蔵「こんなもので私が・・・なっ!?」小破

武蔵(ち、違う!これは囮!)

武蔵(この低く腰を落とした構えは・・・!)

春雨(私と由良さん・・・残った出力を込みんな込めて・・・!!)

由良(駆逐と軽巡の、全ての体重をかけて・・・!!)

「「はあああああああああああああ!!」」

ドゴォ

武蔵「この土壇場で・・・タックルだと・・・!」グラッ

由良「今よ!」

春雨「はい!」

由良「私たちの、」

春雨「ありったけの魚雷!!」

「「いっけええええええええええええ!!」」



チュドーン

春雨「はあ、はあ、はあ」

春雨「・・・・・・っ」クラッ

由良「春雨ちゃん・・・・・・」ダキッ

春雨「由良、さ、ん・・・・・・」




武蔵「・・・・・・・・・・・・・・・」大破

武蔵「もし・・・・・・もしだ」

武蔵「お前達が、初めから私を狙い、多少なりともダメージを蓄積させていれば・・・」

武蔵「『大破』では済まなかった・・・・・・!」

武蔵「この武蔵は油断などしていない」

武蔵「ましてや手の抜きようなどあるものか」

武蔵「お前達は・・・強かった!」

武蔵「最早微速前進も叶わんだろう・・・」

武蔵「一撃で引導を渡してやる」ジャキ

春雨「・・・・・・・・・・・」

由良「・・・・・・・・・・・」

春雨「由良さん・・・・・・」

由良「春雨ちゃん・・・・・」



「「ありがとう・・・」」

チュドーン

「「クチク・ボンバー!!」」

大淀「や、やられました!!」大破

長門「グロロロ・・・やったぞズイウーンマン」

日向「水偵狩り完遂だ、ビッグ・ザ・セブンよ」

日向「・・・そして、あちらも終わったようだな・・・」

長門「ああ・・・・・・」

長門「・・・見ろ、日向」

日向「ああ、見えるとも」

長門「あの二人、最後まで・・・互いを庇い合うように折れ重なってる」

大淀「・・・軽巡由良、駆逐艦春雨、戦闘不能」

大淀「勝者、はぐれ艦娘コンビ」



準決勝
第一試合

ニュー・第二駆逐隊×
駆逐艦 春雨
軽巡洋艦 由良

VS

(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ ○
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

ガチャン

春雨「あ・・・・・・」

由良「ど、どうも・・・・」

春雨「・・・・・・・・・・・・・」

由良「・・・・・・・・・・・・・」

「「えっと・・・」」

由良「あ、いいのよ、先に言って」

春雨「べ、別に、なんでもありませんから!」

由良「あの・・・えっと・・・」

由良「傷の具合は・・・」

春雨「えっと、あれは艤装の限界でしたから・・・」

由良「そ、そう、良かったわ」

由良「・・・・・・・・・・」

春雨「・・・・・・・・・・」

由良「は、春雨ちゃん」

春雨「は、はい」

由良「な、何か言いかけてたじゃない?」

春雨「あっ・・・それは・・・」

春雨「・・・・・・・・・・・」

春雨「・・・・・・・・・・・っ」グッ

春雨「由良さん!」

由良「ええ!」ビクッ

春雨「い、い、い、一緒に・・・」

春雨「一緒に、で、で、・・・・」

春雨「・・・お、おでかけしませんか・・・?」

由良「えっ・・・・・・」

春雨「い、い、いや、なら・・・」

由良「あ、いや、その、えっと!」

由良「うん!行きましょ!デート!」

春雨「えっ」

由良「あっ!」

春雨「・・・・・・・・・・・・・」

由良「・・・・・・・・・・・・・」モジモジ

春雨「・・・・・・・・・・はい」

今日はこれで終わりです
また明後日再開します

それでは再開します

ローマ「はあ・・・」

ローマ(一回戦目は突破した。あと二戦)

ローマ(・・・本当に疲れるわ。タッグっていうのは)

ローマ(常に誰かしらの動きに気を張ってないといけないもの。どう考えたって一人の方が・・・)

ローマ(それにパートナーはあのユー・・・潜水艦)

ローマ(爆雷の一ニ発で沈みかねないって何よ、本当、面倒ね)

ローマ(・・・まあ、本の少しだけマシと言えば)

ローマ(次は重巡だけ、ユーなんて考えなくてもいいこと)

ローマ(・・・ユーも少しは考える、ってところかしら・・・)

リットリオ「あ、ローマ!ここにいたのね」

ローマ「姉さん!見てたの?」

リットリオ「もちろんよ、折角ローマが、お友達を作ったんですもの」

ローマ「っ・・・・・・・」ギロッ

リットリオ「姉さん、心配だったのよ」

ローマ「・・・何が」

リットリオ「ローマがお友達を作らないで、いつも私と一緒だから・・・」

ローマ「!!」イラッ

リットリオ「昔から神経質で、優しすぎる子なのはわかってたけど、よかったわ~」

ローマ「・・・姉さん」プルプル

リットリオ「何?」

ローマ「二つ、きっかり二つ言わせてもらうわ」

ローマ「まずあいつは、ユーは友達でもなんでもないわ!」

ローマ「誰がドイツなんかと!ただのタッグ・パートナーよ!」

リットリオ「まあ!」

ローマ「あと私は、一人でいるほうが好きなの!心配しないで!」グッ

金剛「オウ、シット!」バラバラ

ローマ「こんな棚に戦艦一同・・・本当に仲の良いことね」

リットリオ「ああ、金剛さんたちが、応援にサプライズをしたいって」

金剛「嫌よ嫌よも好きの内デース!」

ビスマルク「見破るとはやるわね!もっと褒めてもいいのよ!」

ローマ「あれだけブツブツなんか言ってたらわかるわよ!」

榛名「比叡との結婚式に来ていただけますか?そうですか大丈夫ですかありがとうございます」

比叡「ヒエエ」

霧島「まっ・・・マイ・・・マイクッ・・・だめよ私、抑えて・・・!」

金剛「心配しなくてもローマ、しっかり応援にいきマース!」

ビスマルク「同じ高速戦艦同士、しっかりと褒めてあげるわ!」

ローマ「結構よ!」

霧島「これ私のマイク・・・よかったら」

金剛「ワタシからはオムツと介助杖デース!今ならインドに輸出する薬もあげマース!」

ローマ「鬱陶しい!邪魔よ!私、試合だから!」

リットリオ「あ、ローマ!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」

ローマ(友達?そんなのいらないわ)

ローマ(どいつも騒がしくて・・・馬鹿ばかりで)

ローマ(疲れて、面倒なのよ・・・)

ローマ(・・・・・・・・・・・・)

ローマ(私は、別にユーのために戦ってるんじゃない)

ローマ(カッとなってとはいえ、責任があるからよ)

ローマ(あの馬鹿に対して、パートナーだっていう責任が)

ローマ(そして、最強のタッグを決めるっていうこの大会)

ローマ(このイタリアの艦が・・・負けるもんですか!)

ローマ(私は友情なんてチャチなもののために戦ってない)

ローマ(私自身の意地とプライドのために戦うわ!)

U-511「あ、ローマさ・・・」

ローマ「・・・・・・・・何?」ピリピリ

U-511(い、いつもより怖い・・・やっぱり)

U-511(い、いや・・・)

U-511「・・・この試合も、頑張りましょう」

ローマ「・・・まあ、そうね」

長門「さて続く準決勝第二試合は・・・」

長門「乱入コンビを華麗に下した大天使フルタカエル、そしてその相棒の衣笠」

長門「一方大和型にも匹敵する射程を持つ高速戦艦ローマと、水雷系以外の攻撃を受けないユー」

長門「8000トンパワーズと、ビッグ・アクシズパワーズの戦いだ!」

長門「今回、潜水艦であるユーに対して攻撃手段が存在しない8000トンパワーズ。苦戦を強いられるだろうな」

日向「それはどうかな?」

日向「やはり総合力で重巡が強いのは事実だ」

日向「二人の火力の合計はローマを上回っている」

日向「さらにそこに雷装の手数が加わる」

日向「そして二隻という連携・・・ローマの完全な優勢とは言えないな」

日向「超長距離射程をどう活かせるかが鍵だろうな」

長門「うむ、だがカメラはユーを重点的に撮れよ」

大淀「あのそろそろ進行に移ってもらえると」

長門「どうやら五月雨様に八つ裂きにされたいらしいな」

大淀「ひっ!」

長門「はっはっはっはっはっは、このズイウーン・キングに勝てるわけ」

日向「五月雨なら今日はラバウルに」

大淀「憲兵さん」

長門「来るな来るな来るな来るなよせうわなにするやめ」

古鷹「重巡洋艦のいいところ、いっぱいしってくださーい!」

衣笠「しっかり行くわよ、ついてきてね!」

長門「試合開始!」


準決勝
第二試合

8000トンパワーズ
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠

VS

ビッグ・アクシズパワーズ
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

U-511「ローマさん、今回は浅く潜っても大丈夫ですから」

U-511「魚雷で、精一杯援護します!」

ローマ「別に無くても大丈夫よ」

U-511「えっ・・・」

ローマ「日本の重巡洋艦なんて・・・私一人でも十分!」ボンッ

長門「ローマ、開始地点からいきなり砲撃!超長距離の本領だ!」

衣笠「古鷹、そのまま前に!」

古鷹「うん!」

長門「対する8000トンパワーズ、前に出る!」

ローマ「そんな正面から、良い的よ!撃t・・・」

衣笠「今!」

古鷹「ジュウジュンフラッシュ!!」ピカー

ローマ「!?」クラッ

長門「な・・・なんだあれは、ジュウジュンフラッシュじゃないか!!」

長門「あんなことをしてどうしようというんだ!?」

大淀「これは目潰しに使ってます!昼戦、超長距離でも使えるとは!」

日向「いや、しかし素晴らしいのはその応用」

日向「本来奇跡を起こす能力のフラッシュを、実戦的な不意打ちに使ってみせた」

長門「なるほど、近距離で戦うことで潜水艦の魚雷も抑制できる!そのためにすぐに衣笠は指示を飛ばしていた」

日向「大天使を操る参謀衣笠・・・」

「「「なんという冷静で的確な判断力なんだ!!」」」

ローマ「ちっ・・・・」

ローマ(魚雷が私に当たりかねないし、当たっても巻き添えが来る・・・これじゃユーは無理ね)

ローマ「近くに来ようが速度でも負けてないわ!吹き飛ばしてやる!」

古鷹「なら手数で!」ボンッ

衣笠「それにローマさんの装甲は戦艦でも下位、重巡でも貫くには十分よ!」ボンッ

ローマ「くっ!」

長門「古鷹型と青葉型、見事な連携のコラボレーション!」

衣笠「さらに行くわよ!」ボンッ

古鷹「うん!」ボンッ

長門「魚雷を展開した!ローマさらに身動きが取れない!」

ローマ「装甲装甲って・・・馬鹿にするんじゃない!!」チュドーン

ローマ「このくらい、なんてことはないわ!」小破

長門「魚雷の壁を無理矢理に突破した!」

長門「そして艤装を振りかぶる!第一試合で見せた、艤装ラリアットだあああああああ!」

ローマ「はあああああああああああ!」

ガシィ

ローマ「!?」

古鷹「・・・・・・・・・・・・!!」

長門「い、いや、まだだ!古鷹、戦艦の艤装を、正面から受け止めたあああああああああ!!」

日向「これぞ重巡のパワー!」

古鷹「これで身動きは取れません!」

ローマ(しまった!)

衣笠「そこよっ!」ボンッ

ローマ「ぐあああああっ!」中破

長門「決まったあああああああ!古鷹が止め衣笠が撃ち抜く!ローマダウン!」

日向「20cm砲であることを活かして、古鷹が巻き添えを食らわないギリギリを攻撃できたのか!」

大淀「潜水艦の雷撃は出来ず、射程は意味が無い」

大淀「ビッグ・アクシズパワーズの長所を、その万能さで全て封殺している」

大淀「主砲、魚雷、パワー、装甲、連携、機動力・・・手札の多さは全ての艦娘で最高ですから」

長門「くそう!神は唯一神五月雨様のみだあああああああああ!!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」

ローマ「畜生・・・・・」

ローマ「何が重巡洋艦よ・・・・」ムクリ

長門「ローマ、まだ起き上がってくる!」

ローマ「目に物を見せてやるわ・・・!!」

衣笠「一人じゃ無理よ、この衣笠さんに封じられてる限り、ね!」

長門「ローマ、距離を取らずに、逆に8000トンパワーズへ肉薄!」

古鷹「え!?」

衣笠「接近戦?懲りないわね!」

日向「これは不意を打った形だ、だが今度はどうでる!?」

ローマ「今度こそ、くらいなさい!」

長門「もう一度艤装ラリアットだ!」

衣笠「そんなの、私にだって受け止められ・・・」

バシッ

衣笠「!?」

長門「こ、これは・・・!ローマ、体勢を低くして・・・」

長門「砲身で衣笠の足を掬った!!」

長門「そしてそのままもう一度回転、浮き上がっている衣笠に!!」

ローマ「三連装主砲は・・・おもちゃじゃないの!!」ボンッ

チュドーン

衣笠「きゃああああああああああああ!?」中破

古鷹「衣笠!!」

長門「すかさず反転!古鷹へと襲い掛かる!」

古鷹「接近戦ならこっちが!ジュウジュンフラッシュ!!」ピカー

ローマ「・・・・・・・・・・っ」クラッ

長門「再びフラッシュ!この至近距離では、まともに視界が・・・・」




ガシッ

古鷹「な、つ、掴んで・・・」

ローマ「見えなかろうが・・・掴めばこっちのものよ」

古鷹「し、しまっ・・・」

ローマ「はああああああああああああああ!!」

ガァン

古鷹「がっ・・・・・・!!」

長門「つ、掴んだ古鷹に、頭突き!!そして投げて・・・!」

チュドーン

古鷹「うわあああああああああああああ!!」中破

長門「主砲で決めたああああああああああああ!!」

長門「せ、戦艦の名は伊達ではなかった!」

長門「たった一人で、一気に形成を逆転させたあああああああああ!!」

ローマ「はあ、はあ、はあ、」

U-511「ろ、ローマさん!」ジャブン

ローマ「息継ぎに上がってきたのね・・・これで奴らとの距離は離せたわ」

U-511「す、すみません、これでようやく、雷撃が・・・」

ローマ「このまま私が片付ける・・・!!」バッ

U-511「あっ・・・ろ、ローマさん・・・!」

今日はここで終わりです
また明々後日再開します

申し訳ございませんが、週の前半は予定が立たず、また木曜日に再開します。ご了承ください

それでは再開します

長門「戦艦こそやはり最強と言うべきか、一人で二人をねじ伏せている」

日向「だが気になるのは・・・なぜ一人だ?」

日向「ユーにカットをさせないような素振りだったが・・・」

長門「うむ、そもそも戦艦と潜水艦では連携も取りづらいだろうからな・・・」

日向「・・・・・・・・・・・・・・・」

大淀「いずれにせよ、今のローマさんの強さは確かです」

衣笠「古鷹、立てる?」

古鷹「大丈夫、まだまだこれくらい・・・!」

長門「8000トンパワーズ、ダウンから復帰!重巡の装甲は健在だ!」

古鷹「中破してても、火力だって、速度だって、まだまだ!」

古鷹「これが重巡です!」

衣笠「ええ、行くわよ!」

大淀「戦艦の攻撃を受けてもなお戦闘能力を残している・・・」

大淀「重巡、やはり単純な小型戦艦とは言えない強みがあります」

長門「勝負はまだまだわからんか・・・」

日向「いや、しかし今の長いダウンは致命的だ」

日向「趨勢は確実にアクシズパワーズ・・・」

日向「・・・いや、ローマに傾いてる」

ローマ「ユー、いいから下がってなさい」

U-511「いや、でも・・・」

U-511「・・・・・・・・・・・・」

U-511「「わかりました。ローマさんを信じます」

ローマ(・・・もう既に、勝負は決まってるわ)

ローマ(ドイツの力なんて無くても!」

日向「ローマは二人をダウンさせた。だが追撃はしなかった」

日向「それは何故か?距離を取ることを優先させたからだ」

長門「トドメをさせばよかったものを」

大淀「ですが確実な方法です」

ボンッ

古鷹「くっ!」

衣笠「もう、反撃が出来ない!」

日向「反撃の可能性をあくまで潰すため、トドメをささず距離を取った」

大淀「如何に重巡でも超長距離射程には届きません」

大淀「ここまでの距離だとフラッシュも効果が無いでしょう」

長門「な、なんと細かな奴・・・」

日向「神経質までな戦術だが・・・確実に追い詰めている」

日向「これは本当に一人で倒しきるかもしれない」

古鷹「うわっ!」グラッ

衣笠「しっかり!体勢を立て直して!」

長門「古鷹、衣笠、弾幕の中を強行する!」

長門「だが威力の大きさに、前進出来ない!至近弾にダウンしかける!」

衣笠「駄目、これじゃじわじわと体力を削られて・・・」

古鷹「それでも、まだ前に・・・!」

衣笠「・・・・・・・なら」

バッ

古鷹「衣笠!?」

長門「おっと、編隊を組んでいた二人だったが、衣笠が先行した!」

日向「それだけじゃない、進み方が無理やりすぎるぞ!」

ローマ「ふん、何か知らないけど、良い的よ!」ボンッ

衣笠「くっ・・・!」

長門「弾幕が集中!至近弾の嵐に、衣笠、風前の灯火だ!」

古鷹「待って衣笠!今急いでも・・・!」

衣笠「このままじゃ近づけないまま負けちゃうから・・・!」

衣笠「古鷹!私を盾にするのよ!」

古鷹「!?」

ローマ「なんですって!?」

古鷹「何を言ってるの!私達は、タッグパートナー」

古鷹「一緒に戦ってる、戦友じゃない!!」

衣笠「このまま埒があかないでしょ!?だから、古鷹が接近して!」

衣笠「私達二人が勝つには、それしか無い!」

古鷹「た、盾にする、なんて・・・」

衣笠「・・・艦だった時代、盾になってたのは誰?」

衣笠「かっこよかったよ、あの時。青葉の盾になって・・・」

古鷹「そ、それは・・・」

衣笠「私を戦友だと思うのなら行って!チームのために!」

長門「衣笠、いよいよ限界だ!射線が針路に重なっていく!」

古鷹「わ、私は・・・!」

衣笠「私と古鷹の友情は、見せかけだったの!?」

古鷹「・・・・・・・・・・・!」

古鷹「み・・・見せかけじゃない・・・!!」

長門「古鷹、衣笠を盾に突貫したああああああああ!!」

ローマ「あ、ありえない!クレイジーよ!」

ローマ(な、仲間を盾に!?頭がおかしいの・・・!?)

ローマ「ま、的なのは変わらないわ!はあっ!」ボンッ

衣笠「くうううっ・・・・・・!」大破

衣笠「い、今よ、古鷹!行っけえええええええ!!」

ローマ「たった少しの前進で何が出来る!終わりよ!」

古鷹「無駄じゃないよ、衣笠」

古鷹「この距離があったから使える。この距離だから使える!」

古鷹「ジュウジュンフラッシュ!!」ピカー

ローマ「!!」

長門「き、決まったああああああああ!古鷹単騎での接近!値千金の一撃!」

大淀「ジュウジュンフラッシュは破られてません、掴まれなければ有効です!」

日向「距離は近過ぎず遠すぎず、完璧だ!」

ローマ(ち、畜生!見えない!)

ローマ(落ち着け、落ち着きなさい!)

古鷹「はあああああああああ!!」ボンッ

ローマ「うあああああ!!」大破

長門「20cm砲が命中!完全な直撃だああああ!」

日向「いや、まだだ!ローマはダウンしてない!」

ローマ「あえて、受けて!」クルッ

古鷹「こ、こっちの方に向いた!?見えてないのに!」

ローマ「方向さえ分かれば!そこよ!!」ボンッ

古鷹「そ、そん、なあああああっ!!」大破

長門「ろ、ローマ、逆転のカウンターだああああああああ!」

日向「見えてない以上、至近弾に過ぎない。だが威力は十分だ!」

古鷹「そんな、トドメを・・・っ、させな・・・」グラッ

衣笠「ふ、古鷹~~~~~~!!」バッ

ガシッ

長門「大破してる衣笠、ダウン直前の古鷹を支える・・・!」

衣笠「くっ・・・」グラッ

衣笠「き、衣笠さんも、ちょっと辛いわね・・・」

古鷹「立て、る?」

衣笠「古鷹、こそ・・・」

長門「支える、支えられるではない、互いに支えあって立ち上がる!」

長門「8000トンパワーズ、まだ終わらない!!」

ローマ「・・・・・・・・・・・!!」

ローマ(お、おかしい・・・さっきから何もかもおかしい)

ローマ(仲間を盾にしたり・・・)

ローマ(あの装甲だけとは思えない、異常なタフネス・・・)

ローマ(日本の艦はどうなってるの!?)

ローマ(どうしてあんな立ち上がれるのよ・・・)

ローマ(・・・どうしてああも自分を犠牲に出来るのよ)

ローマ(・・・どうして?)

ローマ(あの頭のおかしい連中を見てると・・・)

ローマ(このイライラするのがおさまってく・・・)

ローマ(なんなの、この心の安らぎは・・・)

ローマ(これは・・・)

ローマ(これが・・・?)

ローマ(・・・・・・・・・・・・)

ローマ(私には姉さんはいても戦友なんていない)

ローマ(理解出来ない・・・)



U-511「ローマさん!きてます!」

ローマ「!!」

古鷹「ジュウジュンフラッシュ!!」ピカー

長門「古鷹、ローマの隙を突いてまた肉迫を試みる!」

ローマ「わ、私としたことが!み、見えない!」

U-511「ローマさん!聞こえますか!」

ローマ「ど、ドイツ、今更出てこなくても・・・」

U-511「こっちに向かって、撃ってください!」

ローマ「な、何を言って」

U-511「は、早く!」

ローマ「う、うおおおおおおお!!」ボンッ

長門「ろ、ローマ、ユーのいる海面を撃った!」

衣笠「目が見えないからって、そんな苦し紛れ!」

古鷹「ち、違う!うわあああああ!?」グラッ

日向「そうか!海面に主砲を撃ち込んで、転倒を狙ったのか!」

ローマ「あ、危なかった・・・」

U-511「ろ、ローマさん、大丈夫ですか・・・」中破

ローマ「!!」

ローマ「あ、あなた、中破して・・・」

U-511「すみません、海面の主砲の余波でも、怪我、しちゃうって・・・」

ローマ「・・・一人で十分だって言ってるでしょ」

U-511「大破しながら言わないでください!」

ローマ「!!」

U-511「わ、私がもっと早くカットに、言ってれば・・・」

ローマ「余計な御世話よ!!」

U-511「あっ・・・」

ローマ「・・・・・・・・・・・・っ」

長門「8000トンパワーズ、未だ立ち上がる」

長門「だが、最早疲労と損傷でボロボロだ~~~~~!」

衣笠「ふ、古鷹・・・」

古鷹「うん・・・」

衣笠「最後は・・・やっぱりあれだよね」

古鷹「そうだね・・・もう、後が無いから」

衣笠「正真正銘、最後に出すのは・・・」

古鷹「私達の、最高のフェイバリット!!」

大淀「二人が正面を向いて重なった!」

日向「二人の質量で以っての体当たり、ヘビィ・フリート・トレインだ!」

衣笠「ただのツープラトンじゃないわ!」

「「二人で8000トン+8000トンで16000トン!」」

「「いつもの2倍の燃料が加わって、16000×3の48000トン!」」

「「そしていつもの3倍の速さを加えれば、48000×3の」」

「「大和型の2倍、144000トンだあああああああああ!!」」

ローマ「嘘でしょ、そんな理屈で威力が!?」

日向「ローマは40000と少しだ、その3倍だぞ!」

「「うおおおおおおおお!!」」

長門「8000トンパワーズ、光の矢となったああああああああ!!」

ローマ「そんな直線的な攻撃、主砲で・・・!?」ボンッ

チュドーン

「「そんなものじゃ、とまりはしない!!」」

ローマ「そ、そんな!」

長門「戦艦の主砲をものともしない!そのまま突き進むうううう!!」

U-511「ろ、ローマさん!もう一度、撃てますか!?」

ローマ「それがなんなのよ!!」

U-511「タイミングを合わせて・・・お願いします!」

ローマ「いまさら、何が!」

日向「ユーが潜った!」

U-511「い、いけえええええええ!」パシュッ

チュドーン

長門「駄目だ!雷撃程度では止まらん!」

日向「違う!見ろ!」

ローマ「!!」

日向「突撃技の性質上、正面からの攻撃には確かに強い」

日向「だが横から・・・いや、最も不安定な足元からなら!」

日向「軌道を乱す程度なら可能だ!」

バッ

「「し、しまった!!」」

長門「二人の身体が浮いた!」

U-511「今です!」

ローマ「これで、終わりだあああああああああああ!!」ボンッ

チュドーン

古鷹「・・・・・・・・・・・」

衣笠「・・・・・・・・・・・」

ドサッ

長門「一つとなっていた二人の重巡が・・・」

長門「・・・今、離れて、崩れ落ちた・・・!」

大淀「重巡古鷹、衣笠、戦闘不能」

大淀「勝者、ビッグ・アクシズパワーズ!」


準決勝
第二試合

8000トンパワーズ×
重巡洋艦 古鷹
重巡洋艦 衣笠

VS

ビッグ・アクシズパワーズ○
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

ローマ「・・・・はあ、はあ、はあ・・・」

ローマ「よ、ようやく、終わった・・・勝った」

ローマ「ば、化け物みたいな、タフネス・・・」



ムクリ

ローマ「!!」

古鷹「・・・・・・・・・・・」

衣笠「・・・・・・・・・・・」

ローマ「も、もう試合は、終わってるわ・・・!」

古鷹「・・・・・・・・いえ」

古鷹「ありがとう、ございました・・・」

ローマ「・・・・・・・・・・・は?」

衣笠「いい、試合だったわ・・・ありがとう」

ローマ「あ・・・・・・・・そ、そう・・・・」

ローマ「い、今の、今まで・・・」

ローマ「ずっと、殺し合いみたいに戦ってきたのよ・・・」

古鷹「試合が終われば・・・・・・」

古鷹「・・・・・・なんだっけ?」

衣笠「ノーサイド、よ」

衣笠「だからまた、機会があったら・・・リベンジマッチよ。覚えておいてね・・・!」

ローマ「・・・・・・・・・・・」

ローマ(ノーサイド・・・?)

ローマ(戦いが終わったら、全部忘れて・・・また戦いましょう?)

ローマ(冗談じゃないわ、あんな頭のおかしいチーム・・・)

ローマ(・・・・・・・・・・・・)

ローマ(・・・・・・それに、だったら)

ローマ(未だに沈んだときのことを根に持ってる私は、何なのよ・・・くそっ、ドイツめ・・・)

ローマ(・・・理解できないわ!)

U-511「ローマさん」

ローマ「お疲れ様」スタスタ

U-511「あっ・・・」

ローマ「何?決勝なら明日でしょ?」

U-511「いや・・・その・・・」

ローマ「・・・・・・ユー、あなたは潜水艦でしょ。沈まないようにさえしてればいい」

ローマ「あとは私一人で十分なんだから」

ローマ「明日も一人で武蔵を倒す。いいわね」

U-511「・・・・・・・・・・・・」

U-511「・・・・・・・無理はしないでください、ね」

ローマ「・・・・・・・・・・・」

金剛「ヘーイ!良い試合だったネー!」

ローマ「そう」スタスタ

ビスマルク「中々見所はあったわ!私を褒めてもいいわよ!」

ローマ「そう」スタスタ

比叡「ヒエエ」

ローマ「そう」スタスタ

榛名「途中はらはらして盲腸炎が再発しましたが榛名は大丈夫です・・・」

ローマ「そう」スタスタ

霧島「マイクチェックの権利をあげるわ!」

ローマ「そう」スタスタ

リットリオ「お夕飯はどうする?」

ローマ「後で食べるわ」

金剛「ツァれない態度デース!」

ビスマルク「海外艦とはそういうものよ。私にも覚えはあるわ」

リットリオ「・・・・・・・・・・・・」

リットリオ「ローマは・・・神経質で、繊細で、優しすぎるところがあるから・・・」

金剛「神経過敏は早めに治すべきデース」

榛名「最近は朝が来るのが怖いですが榛名は大丈夫です」

リットリオ「病院にいきましょうか~」

ローマ「・・・・・・・・・・・」

U-511『・・・・・・・無理はしないでください、ね』

ローマ「・・・文句とかじゃなくて、ね」

ローマ「・・・・・・・・・・・」

ローマ「余計なお世話よ・・・ひ弱なくせに一丁前に」

ローマ「あなたは私の何だって言うのよ・・・」

今日はここで終わりです
また明後日再開します

それでは再開します

ローマ「・・・・・・・・・・・・・」

古鷹『立て、る?』

衣笠『古鷹、こそ・・・』

ローマ(時に仲間を盾にして・・・)

ローマ(そのくせ、時にあんな、互いにもたれかかるように立ち上がってくる・・・)

ローマ(そんな不死身のタフネス・・・)

ローマ(・・・互いを信頼してなければ出来ない。コンビネーションも)

ローマ(それでいて、互いに頼りあわない。盾になりあう・・・)

ローマ(・・・・・・戦友)

ローマ(私には姉さんくらいしかいない・・・その前に沈んだから)

ローマ(・・・・・・・・・・・・)

ローマ(私には関係の無い話よ・・・)

長門「さて、長かったタッグ・トーナメントもようやく決勝戦だ」

長門「もう秋刀魚漁の季節が終わりかけてるが決勝戦だ」

長門「まだ四匹しか集まってないが決勝戦だ」

大淀「別にいらないですよね」

長門「欲しい欲しい欲しいよ陸奥ママーーー!!雷ちゃんの大漁旗欲しいーーーー!!」

長門「しゃぶしゃぶしてむしゃむしゃしたいよママーーーーーー!!」


大淀「惑わされないでください、何にも役に立ちませんよ」

長門「一応ソナーもあるではないか!」

大淀「惑わされてはいけません・・・トーナメントの方が重要です」

長門「嫌だ嫌だ今を逃したら手にはいらな」

大淀「惑わされるなと言ってるんですーーーーーー!!」

長門「アワワ・・・」

長門「と、とにかく、ついに決勝戦だ」

長門「八チームと乱入コンビの長かった戦いも、もう終わる。両チーム入場!」

長門「今大会最大の火力を誇った雷撃殺法コンビを下し、ニュー・第二駆逐隊を粉砕」

長門「圧倒的な火力と装甲、そして理知的なサポートで敵を叩き潰してきた、武蔵率いる(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ!!」

武蔵「はっはっはっはっはっは!鎧袖一触だ!」

朝潮「それ以上いけません!」

金剛「ヘーイ!決勝進出、コングラッチュレーション!」

ビスマルク「応援に来てあげたわ!もっと褒めてもいいのよ!」

比叡「ヒエエ」

榛名「肛門括約筋が半分麻痺しながらの応援ですが榛名は大丈夫です」

霧島「マイクならいつでも準備オーケーよ!」

リットリオ「ローマ、頑張ってね」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」イライラ

U-511「アワワ・・・・・・」

金剛「高速戦艦の意地、見せてあげるネー!」

ビスマルク「武蔵なんて倒してしまってもいいのよ?」

ローマ「うるさい!試合に行く前にやかましいのよ!」ピリピリ

比叡「ヒエエ」

ローマ「行くわよユー、ほら!」ガシッ

U-511「ちょ、ちょっと!」

リットリオ「あ、ローマ!」

榛名「大丈夫です大丈夫です大丈夫ですダイジョウブデス」

霧島「マイクは大丈夫だったのに・・・」

長門「さあ、対するは・・・」

長門「水雷師弟コンビを下し、総合火力に恵まれた8000トンパワーズにほぼ一人で勝利」

長門「異色のコンビながら、ローマが押していく、ビッグ・アクシズパワーズ!」

長門「なお、決勝戦は両チーム全力を尽くした戦いを期待したい」

長門「というわけで、チームの両者が戦闘不能になるまで続く、デスマッチ・ルールを採用する!」

日向「本当のところは」

長門「そっちのほうが視聴率が取れるって大ようわなにするやめ」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」

ローマ「ユー」

U-511「?」

ローマ「試合の間、あなたは逃げ回ってなさい。潜ってそのままでいなさい」

U-511「・・・・・・・・・・・・・」

U-511「い、いやです・・・」

ローマ「しなさい。これは命令よ」

U-511「どうしてですか・・・」

U-511「ローマさん、いつも、一人でって・・・」

U-511「ユーはやられても、デスマッチルールですから・・・」

ローマ「・・・・・・・迷惑なのよ」

ローマ「あなたの面倒まで見てられないのよ、ユー!」

長門「それでは試合、開始するぞ!」

U-511「あ、ま、待って!」

決勝戦
ビッグ・アクシズパワーズ
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

VS

(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

武蔵「ふふふ、嬉しいものだな」

武蔵「朝潮、下がっていろ。まだお前の動くときではない」

朝潮「はい!了解しました!」

武蔵「戦艦同士の戦い!これこそ血沸き胸踊るというものだ!」ボンッ

ローマ「ふん!!」ボンッ

長門「武蔵、ローマ、互いに開始地点からいきなり撃った!超長距離同士の撃ちあいだ!!」

ローマ「そんな攻撃、安いわね!」

長門「高速戦艦のローマの方が機動力が上だ!」

大淀「そして武蔵さんの装備してるのは46cm砲、フィット補正が無いです」

大淀「単純な命中率もローマさんが上です」

武蔵「それはどうかな?」

日向「むっ・・・」

ローマ「・・・ち、近い!」サッ

長門「ローマ、至近弾の多さに軌道が乱れている!」

日向「如何に命中率の差があっても、砲の威力は武蔵が圧倒してる」

日向「それは広い範囲を至近弾にできるということだ」

日向「そして武蔵が装備してるのは『水上観測機』。命中率の差など無いに等しい」

日向「夾叉を重ねれば重ねるほどに、だ!」

ローマ「ちいっ!」

長門「ローマ、目に見えて押されていく!」

ローマ「だったら、接近戦で!」

長門「高速の機動力と装甲を活かし、ローマ進む!至近弾を無視だ!」

武蔵「装甲と重量の大きさで、押してくるか!」

ローマ「砲を弾幕にねじ込めば!」

日向「他の艦種と違って、ローマは武蔵に攻撃が届く」

日向「つまり武蔵を牽制しながら進める、肉薄するのも簡単だ」

武蔵「やはり他とは違うか!いいぞ!」

長門「ローマ、武蔵に一気に肉薄した!」

武蔵「さあ、肉薄したところでどうする?」

ローマ「そんなもの、決まってるでしょう!」グルッ

長門「ローマ、身体を回転!勢いをつけて、武蔵に向き直る!」

長門「艤装でのラリアットだああああああああああ!!」

ローマ「はあああああああああああああ!!」



ガシッ

ローマ「!!」

ローマ「う、動かない・・・」

ローマ「な、なんなの、まるでコンクリートに向かってうちこんだみたいに・・・」

長門「か、片手だ!片手でローマの体重を止めた!」

武蔵「そういえばその技は、重巡にも止められていたな」

武蔵「お前と私では排水量は二倍違う」

武蔵「大和型を舐めてもらっては・・・困るぞ!!」ブンッ

ローマ「がはっ・・・・!!」

長門「武蔵、ローマを殴ったああああああああ!!」

長門「ローマダウン!無防備だ!」

武蔵「巡洋戦艦が本物の戦艦に、パワーで勝てると思うな!」

武蔵「これでっ・・・・・!?」

チュドーン

ローマ「!!」

武蔵「潜水艦か!!」

長門「ローマ、ユーの魚雷によるカットで、逃げることに成功!」

ローマ「あの馬鹿・・・!!」

武蔵「だが今だ朝潮!ありったけの爆雷を!」

朝潮「はい!」バッ

ローマ「ユー!!」

長門「だがしかし、爆雷による即座の反撃!!これは逃げられない!」

U-511「ローマさん、怪我は・・・」中破

ローマ「だから助けなくていいと言ってるでしょうが!!」

U-511「で、でも・・・」

ローマ「あっちには駆逐艦がいる。動いたら反撃を食らうに決まってるでしょ!?」

ローマ「怪我されると迷惑なんだから!」

U-511「ろ、ローマさん!」

ローマ「まだまだ!!」

長門「ローマ、再び武蔵へ肉薄!」

武蔵「パワーで劣るのがまだわからないのか!」

ローマ「だったら機動力で!!」

長門「いや、直接攻撃に向かわない!武蔵の周辺を、機動力を活かして旋回!」

武蔵「ええい、ネズミがちょろちょろと・・・」

ローマ「いける、機動力なら勝てる・・・!」

長門「武蔵も至近距離での動きにはついていけてない!」

武蔵「確かに機動力は素晴らしいものだが・・・」

ローマ「取った!背後!」

武蔵「それだけだ!」グルッ



ガッ・・・

ローマ「・・・・・・・・・!!」

ローマ「そんな・・・・・っ!!」

長門「こ、これは・・・」

長門「武蔵、背後のローマに対して・・・旋回!」

長門「艤装でのラリアットを返したあああああああああ!!」

武蔵「これはいいものだな・・・機動力をパワーで潰せる!!」

長門「ローマ、再びピンチ!!」

武蔵「今度こそ終わりだ!」ボンッ

ローマ「くっ・・・・!!」サッ

長門「体勢を崩しつつも回避!」

武蔵「そんな無茶が続くか!」

ローマ「そんなもの!!」バッ

長門「ニ発目を跳んで回避した!!」

ローマ「これで避けきっ・・・・・・はっ!!」

ローマ(ち、違う・・・)

ローマ(今のは、三連装砲のうちのニ発に過ぎない・・・!)

ローマ(残り一発を、こうなるのを読んで・・・残して!)

武蔵「そこだ!!」ボンッ

チュドーン

ローマ「・・・・・・・・・・・・!!」中破

長門「き、決まった!度重なる回避を、武蔵が詰めたああああああああ!!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・・・」

ローマ(パワー・・・装甲・・・)

ローマ(主砲・・・機動力・・・)

ローマ(戦術・・・・・・・・・・・全て)

ローマ「か、かて、ない・・・・・・」

今日はここで終わりです
また明日再開します

何をどうしたらこっちに誤爆するんだ・・・?
それでは再開します

長門「緻密な技術に圧倒的なパワー!」

長門「武蔵の前に、ローマ再びダウンーーーー!!」

武蔵「・・・・・・つまらん」

ローマ「!!」

武蔵「前言撤回だ。あまりにもつまらん」

ローマ「・・・・・・・・・・・」

武蔵「考えればそうだ。正面から私に勝てる艦娘などいるものか」

ローマ「う、うぬぼれやがって・・・」

武蔵「だが・・・いや、だからこそ、私の敵は強かった」

武蔵「北上と阿武隈、春雨と由良・・・」

武蔵「お前はそのどちらよりも弱い!」

ローマ「・・・・・・・・・!!」

武蔵「あえて台詞を返すなら・・・うぬぼれてるのはお前のほうだ」

武蔵「お前一人でこの武蔵が倒せるものか!!」

ローマ「・・・・・っ」

ローマ(そんなこと・・・知ってる)

ローマ(・・・・・・じゃあ、どうしろって言うのよ・・・)

ローマ(何もかもで負けた。私には・・・もう、何も・・・)

武蔵「今度こそ終わりだ!!」

長門「ダウンしているローマに、無慈悲にも砲門が突きつけられた!」

武蔵「・・・といいたいところだが」

武蔵「そこか!」バッ

ローマ「!!」

長門「おおっと、武蔵、突然の跳躍!」

長門「そしてその下の魚雷を、回避したあああああああああ!!」

武蔵「カットがワンパターンすぎる!朝潮!」

朝潮「飛んで火に入る夏の虫です!」バババッ

ローマ「ゆ、ユーーーー!!」

長門「反撃は読まれていた!素早い爆雷の投下でユーを逃がさない!」

日向「・・・単体の性能でも、総合力でも劣っている。最早・・・」

長門「このチームに隙はない~~~~~~!!」


U-511「ローマ・・・さん・・・」大破

ローマ「・・・だから、何度いったらわかるの」

ローマ「やめなさいって言ってるでしょう!?」

ローマ「もう無駄よ!ただ反撃されるだけなのよ!!」

U-511「・・・ユー、あ、あきらめ、ません」

U-511「それに、ローマさん、ばっかり、傷ついてるって・・・!」

ローマ「それが迷惑だって言ってるの!」

U-511「ユーだって、嫌です!目の前で、傷ついてるの!」

U-511「ローマさんと同じですって!」

ローマ「一緒じゃないのよ・・・!」

U-511「私は潜水艦のU-511で」

U-511「あなたは戦艦のローマさん」

U-511「そこに何の違いがあるって言うんですか!」

ローマ「違うのよ!!」

長門「ど、どうした?ビッグ・アクシズパワーズ、仲間割れか!?」

日向「・・・・・・・・・・・・・」

ローマ「アンタは大切な友達とやらがいるんでしょう?潜水艦の!」

ローマ「そしてそのために戦ってる!」

ローマ「でも私は、アンタなんてどうでもいいのよ!」

U-511「!!」

ローマ「私は私のプライドのために戦ってるだけよ」

ローマ「日本やドイツの艦に負けたくない。不様に負けたくない」

ローマ「ましてやパートナーも守れないなんて、戦艦として恥よ!」

ローマ「・・・大体、アンタをパートナーに選んだのが間違いだったのよ」

U-511「そ、そんな・・・」

ローマ「イタリアとドイツ。戦艦と潜水艦。かみ合わないにもほどがあるわ」

ローマ「わかったでしょう?私がどういう奴なのか」

U-511「・・・・・・・・・・・・・・・・」

ローマ「分かったら、あとは見てなさい!!」

長門「ローマ、再び単機で飛び出した!」

武蔵「話の分からん奴だ・・・」

武蔵「望みどおり蹴散らしてやる・・・!!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・・・・」

ローマ(プライド・・・)

ローマ(臆病で・・・惨めな・・・プライドね)

ローマ(神経質で・・・誰も信用できない)

ローマ(ただ自尊心ばかり高くて・・・)

ローマ(誰にも本心を言えず、ただイライラしてる・・・)

ローマ(・・・・・・確かに、私は武蔵に勝てない)

ローマ(でも・・・それが、ユーを負けさせていい理由にはならない)

ローマ(私は責任を取らなくちゃいけない)

ローマ(どんなに不様でも・・・)

ローマ(一矢報いるくらいには!!)

武蔵「・・・・・・ほう」

長門「ローマ、高速を活かして一気に肉薄!」

日向「至近弾で装甲が削れるのも構わず、一気に!」

武蔵「肉弾戦の結果なら見えてるぞ!」

大淀「パワーでは圧倒的に武蔵さんが上です、一体!?」

ローマ「そんなこと百も承知よ!!」

長門「ローマ、さらに速度を上げた!!」

日向「正面から、しかも止まる気配が無い!」

武蔵「・・・・・・・・・!!」

ローマ「はああああああああああああ!!」

武蔵「ふん!!」

ドゴォ

長門「ローマ、そのまま突進した!」

長門「しかし武蔵、正面から軽々と受け止める!!」

武蔵「捨て身の肉弾もここまでだな!」

ローマ「いいえ、まだよ!」ジャキッ

日向「まさか!」

ローマ(この至近距離でなら外さない。私の砲でも装甲を貫けるはず)

ローマ(自分が巻き添えになっても・・・刺し違えても!!)

ローマ「うおおおおおおおおおおおお!!」

ボンッ

武蔵「・・・・・・発想はいい」

武蔵「だが、見え見えだ」

ローマ「なっ・・・・!!」

長門「ろ、ローマ、捨て身での至近砲撃を強行」

長門「し、しかし武蔵、砲身を掴み・・・無理矢理照準をずらしていた!!」

ローマ「ち、ちっく、しょう・・・・・!!」

武蔵「そして・・・だ」

武蔵「朝潮!もう来てるぞ!」

朝潮「はい!」バババッ

ローマ「はっ、もう来るわけ・・・!?」

長門「な、なんということだ!爆雷の中を、ユー、突っ込んだあああああああ!!」

ローマ「・・・・・・・・・・!?」

武蔵「だが爆雷の中でまともな照準などつけられるものか!」

武蔵「もう十分だ、ローマ!」

長門「か、海面から、何かが!」

U-511「ろ、ローマ、さああああああああああん!!」バッ

ドゴッ

武蔵「何!?」

長門「ぎょ、魚雷を諦めて、体当たりでカットに入ったあああああああああ!!」

長門「わずかによろめいた隙をついて、ローマ脱出!またもカット成功!」

日向「だが、体格が違いすぎる。あれでは逆にユーがダメージを!」

U-511「あっ・・・げほ、げほ・・・」

ローマ「また・・・・・・」

ローマ「また、なんなのよ・・・」

ローマ「一体何だって言うのよ・・・!!」

ローマ「私が何のために戦ってるか聞いたでしょ!?頭おかしいんじゃない!?」

ローマ「私はイタリア艦、本当はドイツなんかと口も聞きたくないわ!!」

ローマ「うざいのよ!目障りなのよ!アンタのいちいちが!」

U-511「・・・・・・・・・・・・・」

ローマ「何で助けるのよ・・・どうしてっ!!」

U-511「・・・・・せ、戦艦と潜水艦にだって・・・」

U-511「イタリアとドイツの艦にだって友情はあるんです!!」

ローマ「!!」

ローマ「ゆ、友情、ですって?」

ローマ「まだそんな、馬鹿みたいな・・・」

U-511「私にとって、ローマさんだって大切な友達ですって!」

ローマ「!?」

U-511「例えどんな理由があっても・・・」

U-511「今まで、ユーのために、必死に、傷つきながら、戦ってくれたじゃないですか・・・」

U-511「タッグとして、力を合わせて戦ってきた、仲間じゃないですかああああーーーっ!!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」

ローマ「だから・・・何度馬鹿って言ったらわかるのよ」

ローマ「助けるなって・・・怪我されたら迷惑だって・・・」

ローマ「そ、そんなのだから、ドイツは・・・」ポロポロ

U-511「ろ、ローマさん・・・」

長門「あ、あれは・・・」

日向「あの鉄面皮といわれたローマが・・・泣いてる・・・」

ローマ(ど、どうしたというの・・・)

ローマ(いつもなら、イライラして怒鳴りつけるところなのに・・・あれだけ拒絶してたのに・・・何故か苛立たない)

ローマ(それどころか、ユーの言葉に、身体から熱いものがとめどめなく溢れてくる・・・)

ローマ(似てる・・・あ、あの時・・・重巡のタッグを見たときと・・・)

ローマ(どうしようもなく心が安らいで・・・恥だとか、どうでも良くなってくる・・・)

ローマ(・・・・・・ああ、そうなのね)

ローマ(これが・・・人の情や愛に触れた時に流す・・・涙・・・!!)

ローマ(どこまでも純粋で・・・人を信じる心・・・)

ローマ(今、それを信じたいと思ってる・・・)

ローマ(で、でも・・・私は今までずっと拒絶してきた)

ローマ(頑なに、怖がって、神経質になって、苛立って・・・)

大淀「・・・・なんですか?この音は。この地響きのような・・・」

日向「・・・・・・・・・・なるほど」

大淀「な、なんですかあなたたち解説席にうわあ!?」

霧島「マイクチェックできた・・・」

金剛「ヘーイ!聞こえますかローマ!」

ローマ「!?」

ビスマルク「居ても立ってもいられなくなって、マイクまで乗っ取ったわ!もっと頑張ってもいいのよ!」

比叡「まだパートナーはいるじゃないですか!気合、入れて!頑張って!」

ローマ「い、いや、運営に喧嘩売って・・・」

榛名「運営と戦おうと、榛名は大丈夫です!」

ビスマルク「ドイツドイツと言って、そんなに私達が好きだったのね!」

ビスマルク「このタッグマッチであなたが優勝したら、高速戦艦最強の座をかけて再び戦いましょう!」

金剛「やっと本当のチームとして完成しましたネ!」

ローマ「で、でも・・・」

金剛「いつまで強がってるつもりデース!」

金剛「さっきの涙でもわかるとおり、あなたは本当は心の中があったかい人デース!」

リットリオ「ローマ、もう大丈夫よ」

ローマ「姉さん・・・」

リットリオ「あなたはいつも優しすぎたの。繊細すぎたの」

リットリオ「でも今なら・・・ね?」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」

U-511「・・・・・・・・・・・・」

U-511「ユーも、ここに始めてきたとき、凄く不安でした・・・」

U-511「同じドイツの潜水艦もいなくって・・・日本語も、ちゃんと喋れてるか、不安で・・・」

U-511「だから、とってもうれしかった、です」

U-511「ここの潜水艦のみんなが、笑顔で、迎えてくれたのが。すぐ友達になってくれて」

U-511「だから、ユーも、同じようにできればって・・・」

U-511「・・・ローマさん、ユーと、友達になってくれませんか?」

ローマ「ユー・・・・・・」

ローマ「・・・私は・・・・・・」

ローマ「・・・・・・・・・私は」

武蔵「・・・・・・もうそろそろいいか?」

ローマ「・・・・・・・・・!!」

武蔵「茶番は終わりにしてもらおうか!」

金剛「あ、危ないデース、ローマ!」

U-511「ローマさん、退いて!」バシュッ

ビスマルク「ユーの魚雷で武蔵を退かせたわ!」

榛名「いえ、これは大丈夫じゃないです!」

武蔵「それを待っていた!行け朝潮、ユーにトドメを!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」

朝潮「ユーさんさえ倒せば、終わりです!」

ローマ「はあっ!!」ボンッ

朝潮「うわ!?」

金剛「弾幕と至近弾で妨害できたネ!」

武蔵「だが私が残っているぞ!」

武蔵「知ってるか?浮上している潜水艦なら、主砲の的に過ぎん!」

U-511「!!」

武蔵「退屈な試合もこれで終わりだああああああああああああ!!」ボンッ

リットリオ「ああ!!撃たれ・・・」

ローマ「うおおおおおおおおおおおおおお!!」



ガシッ

武蔵「!!」

グッ・・・

バァン!!

ローマ「・・・・・・・・・・・・・」シュウウウ

武蔵「馬鹿な・・・・・」

武蔵「放たれた砲弾を、素手で弾いただと・・・!?」

金剛「コングラッチュレーション!高速戦艦の十八番デース!」

ビスマルク「もっと弾いてもいいのよ!!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・・・・」

ローマ「・・・・・・ユー」

ローマ「・・・・・・・・・・・・・・・ありがとう」

U-511「・・・・・・・こちらこそ。よろしくおねがいします、って」

武蔵「・・・・・・ふん」

武蔵「少しは・・・楽しめそうだな!」

ローマ「ええ。これからたっぷりとね」

ローマ「いくわよ、ユー」

U-511「はい!」

ローマ「楽しませてあげるわ、武蔵」

ローマ「私にも、流れていたもの・・・愛さえ、友情さえ!!」

今日はこれで終わりです
また明日再開します
明日で長かった戦いよさらばです

それでは再開します

大淀「どうしてまた縛られてるんでしょうか・・・」

長門「ビッグ・アクシズパワーズ、ようやくコンビネーションを発揮しはじめた!」

日向「おい、いいのか後ろのやつは」

長門「別にいいだろう・・・」

金剛「今度はこちらが殺る番デース!」

ビスマルク「もっと頑張ってもいいのよ!」

長門「このトーナメントは・・・視聴率や大本営のためにやっているのではない」

長門「真に優れたタッグ・・・」

長門「真に美しい友情のために行われてるのだ」

長門「運営席にまで突入して声援を届ける、素晴らしいではないか・・・」

日向「長門・・・」

長門「・・・・・・・ただし金剛。お前は駄目だ」

金剛「ノー!放すネー!」

長門「頼むからでてってくれ!頼む!じゃないと手遅れに」

長門「ああああああ~~~~~皮膚が爛れる!鼻が腐る!加齢臭がああああああああああ!!」

金剛「ニンニクと煙草臭い艤装よりはマシデース!」

金剛「今度タバコが吸いたくなったら、代わりに私の乳首を吸うネー!」

長門「ああああああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

長門「いや案外うまいなこれ・・・」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」中破

U-511「ローマさん、どうします、か?」大破

武蔵「ふん、いくら動きが変わろうとも・・・」小破

朝潮「こちらの優位は揺るぎません!」

ローマ「・・・・いや、策はあるわ」

ローマ「・・・・・・・・・・・・」ボソボソ

U-511「!!」

U-511「そ、それだと、またローマさんが・・・」

ローマ「・・・潜水艦は、あくまで他の艦のサポートでしょう」

ローマ「正面からぶつかり合うのは、戦艦の仕事よ」

U-511「でも・・・」

ローマ「一歩間違えれば私が沈むだけよ。でも頼むわ」

ローマ「ユー、あなたを信じてる」

U-511「・・・・・・・!!」

U-511「・・・わかりました」

U-511「ユーも、ローマさんを、信じますって!」

ローマ「行くわよ!」バッ

武蔵「ユーを再び潜らせ、自分が突撃してくるか・・・」

武蔵「良いだろう!来い!」

長門「武蔵、正面から構えた!ローマの突撃を受け止める形だ!!」

武蔵「芸のない奴だ・・・」

武蔵「パワー、技術ともにこの武蔵が勝っている!それをまた教えてやる!」

日向「武蔵の言うとおりだ、一体・・・?」

長門「だがローマ、速度を緩める気は無い!」

武蔵「また捨て身の攻撃か・・・・!?」

長門「な、なんだ!?武蔵の動きが・・・」

日向「よく見ろ、二人の間を!」

長門「・・・あ、あれだけ近づいた二人の間を、ユーの魚雷が!」

日向「間一髪武蔵が避けたが、そのままなら二人とも・・・」

ローマ「・・・・二人とも?」

ローマ「それは、どうかしら!」バッ

武蔵「そ、そうか!」

武蔵「私は魚雷に足を止める・・・だがお前は違う」

武蔵「魚雷が来るタイミングを知ってれば、跳べる!前へ!」

ローマ「気付くのが、遅いのよ!!」

ドゴォ!!

武蔵「ぐおっ・・・・」グラッ

ローマ「そのまま・・・落ちろおおおおおお!!」

武蔵「・・・うおおおあああ!!」

長門「き、決まった!ローマの一撃!」

長門「振りぬいた値千金の拳が、初めて武蔵をダウンさせたああああああああ!!」

ローマ「このままトドメ・・・」

朝潮「武蔵さん!」パシュッ

長門「ここで朝潮が魚雷ですかさずカット!反応が早い!」

ローマ「・・・・・・・・・・ちっ」

長門「ローマ、千載一遇のチャンスを逃してしまった!」

武蔵「くっ・・・助かったぞ、朝潮」

朝潮「当然ことです」

武蔵「だが奴ら、連携が取れてきてるな・・・」

武蔵「今まで以上に潜水艦を警戒する、朝潮、前に出てくれ」

朝潮「了解!」

長門「朝潮を退かせず前に!ここからが本当の勝負か!」

武蔵「これ以上ユーの好きにはさせんぞ!」

長門「おっと武蔵、距離を取ったままの砲撃に移った!」

ローマ「ふん!」

長門「そして対するローマ、接近戦を仕掛けようと前に出る!」

ローマ「高速戦艦の前に、至近弾も距離も大した意味は無いわ!」

武蔵「それはどうかな?」

武蔵「朝潮!」

朝潮「はい!」パシュッ

ローマ「扇状魚雷・・・くそっ!」

長門「朝潮の魚雷の壁がローマを阻む!」

武蔵「そして・・・軌道が制限されれば、至近弾も強い!」ボンッ

ローマ「ちっくしょう!」

霧島「あれではユーちゃんとの連携もままならないわ!」

日向「かといって、あれではじわじわと装甲が削られていくのを待つだけだ・・・」

日向「敗北は時間の問題だ」

リットリオ「ローマ!」

ローマ「姉さん、心配しないで・・・」

ローマ「覚悟は出来てる!!」バッ

長門「ローマ、再び武蔵へと向いていく!」

朝潮「私がいる限り、肉薄はさせません!」パシュッ

ローマ「駆逐艦が私を止められるかあああああああああああ!!」

チュドーン

朝潮「!?」

ローマ「こんな魚雷の一本や二本・・・」

ローマ「あいつの受けた爆雷に比べれば!!」

長門「ろ、ローマ、扇状魚雷を無理矢理突破したああああああ!!」

長門「持ち前の高速を活かして、ローマ肉薄!再び武蔵に対峙する!」

ローマ「今度こそ、終わりよ!」

武蔵「・・・やるな!」

武蔵「だが・・・ここで終わりだ!」ボンッ

ローマ「!!」

長門「武蔵、至近距離で発砲・・・違う!」

長門「狙いはローマでなく、海面だああああああああ!!」

チュドーン

武蔵「これで接近戦は封じた・・・そして」

ローマ「まだよ!」バッ

武蔵「どこからくるか分かっていれば、迎撃は容易だ!」チャキ

ローマ「・・・・・・・・・・!」

チュドーン

長門「き、決まったあああああああああああ!!こんどこそ反撃を許さず、確実に至近距離!ローマ、直撃!」

ローマ「がっ・・・はっ・・・・」大破

ローマ「流石に・・・こいつは・・・・・・」ドサッ

長門「ローマ、既に虫の息!そして武蔵、堂々と見下す!」

武蔵「お前はよくやったほうだ・・・だが、浅はかだったな」

武蔵「所詮、最強はこの私というわけだ!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・・・」

ローマ「そうね、最強の戦艦はあなたね」

武蔵「やけに素直だな」

ローマ「・・・でも、勝ったのは私よ」

武蔵「・・・・・・・・何?」

武蔵「その轟沈寸前の死に体で、一体何を・・・」

ローマ「・・・パートナーも見れない奴が、最強だなんて笑わせるわ!」

武蔵「・・・・・・・・!!」

日向「そ、そうか!」

日向「至近距離で武蔵に撃たれたと同時に・・ローマは刺し違えるように主砲を放っていた」

日向「武蔵でない、後方の朝潮に!!」

朝潮「ぐあっ・・・はっ・・・・・」大破

朝潮「すみません・・・武蔵、さ、ん・・・・・・」ガクッ

長門「こ、これは!ローマは自分と引き換えに、朝潮を撃破していたああああああああ!!」

日向「不意打ち、しかも直撃弾!駆逐艦ではひとたまりもない・・・!」

ローマ「ユーを警戒するあまり、朝潮を下げさせなかった・・・あなたの負けよ」

武蔵「なるほど、最初のコンビネーションも、全てこれを狙っていたのか」

武蔵「だがこれはデスマッチルール、私を倒さなければ意味が無い!」

ローマ「その言葉、そっくりそのまま返すわ」

武蔵「・・・・・・・・まさか!」

ローマ「そのまさかよ!」

ローマ「朝潮が撃破された以上、もうユーを倒す手段は無い!」

ローマ「つまりユーの全ての火力、ありったけを、何も恐れることなくあなたにぶつけられる!」

武蔵「こ、こんなことが!」

ローマ「行きなさい、ユー!!」

ローマ「戦艦を・・・武蔵を、沈めてやりなさい!」



チュドーン

武蔵「ま、まだだ、こんなものでは・・・」

チュドーン

武蔵「ぐおおおおおおおお・・・・・!!」中破

長門「む、武蔵、なす術がない!次々と海中からの魚雷に襲われていく!」

武蔵「うおおおおおおおおおおおおお!!!!」

チュドーン

チュドーン

チュドーンチュドーンチュドーン

武蔵「・・・・・・ぐっ、あっ・・・・・」

長門「・・・・・・あ、あの武蔵が・・・」

ローマ「・・・・・・・勝った・・・」

U-511「ローマさん!」

ローマ「全ての、ありったけの魚雷のぶつけたのね」

U-511「はい、ローマさんの、お陰ですって・・・!」

金剛「コングラッチュレーション!」

リットリオ「ローマ!やったのね!」

ローマ「・・・・・・さて、あとは勝ち名乗り」

ローマ「長門!」

長門「あ、ああ、すまない・・・まさか、まさかの展開だった!!」

長門「素晴らしいコンビネーションと信頼で勝利したのは、ビッグ・アクシズパワー」






武蔵「耐えたぞ・・・・・・」大破

ローマ「!!」

長門「・・・何!?」

武蔵「耐えて、耐えて、耐えて・・・・・・」ムクリ

武蔵「耐えて耐えて、耐えた甲斐あった!」

武蔵「耐えた、耐えた、耐えた耐えた、耐えたァッ!耐えたぞォーーーッ!!!!!」

長門「む、武蔵、轟沈寸前ながら立ち上がったああああああああああ!!」

ローマ「う、嘘でしょ・・・!?」

U-511「そ、そんな!」

武蔵「所詮、潜水艦に積載できる魚雷など、高が知れている・・・」

武蔵「そしてもう、お前に魚雷は残っていない!」ジャキッ

U-511「ローマさん!!」

ローマ「しまっ・・・・・」

武蔵「沈めえええええええええええええええ!!」

チュドーン

ローマ「ぐあああああああああああああああ!!」

長門「た、大破していても、火力は健在!」

長門「圧倒的な火力で、ローマを吹き飛ばしたあああああああああああ!!」

武蔵「さっきも言ったが・・・第一次世界大戦では、潜水艦への攻撃といえば、浮上中への砲撃だった」

武蔵「さあ浮き上がってくるがいい!ユー!」

武蔵「最早魚雷も何もないお前に出来るのは!この私に敗北することだけだ!!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・・」

ローマ(まさか・・・こんな・・・・・・)

ローマ(あれが、最後の切り札だった・・・)

ローマ(・・・もう駄目ね、機関部までやられてる)

ローマ(あともう少しだったのに・・・)

ローマ(ちく、しょう・・・・・・)

ヘーイ!

ローマ(・・・・・・・・・・・・・)

ヒエエ

ローマ(・・・・・・・・・・・・・)

ローマ!

ローマ(・・・・・・・・・・・・・)

ローマ(なんなのよ・・・)

ローマ(うるさくてたまんないわ・・・!)

金剛「立つデース!立つんデース!ローマ!」

ビスマルク「誰がユーを勝たせるっていうの!もっと頑張りなさい!」

比叡「ユーさんだって頑張ってたんです!見捨てちゃ駄目です!」

榛名「まだ大丈夫です!立ち上がってください!」

霧島「眼鏡は負けちゃ駄目よ!」

リットリオ「ローマ!ローマ!」

ローマ!ローマ!ローマ!

ローマ!ローマ!ローマ!

ローマ!ローマ!ローマ!

U-511「ローマさん!!」

ローマ「・・・・・・ユー」

ローマ「何してるのよ・・・・・・」

ローマ「浮き上がってきたら・・・また武蔵に・・・」

U-511「それでも・・・それでも!」

U-511「立って・・・ローマさん!」

ローマ「・・・・・・・・・・・・・・」

ローマ「そんなこと言われたら・・・」

ローマ「立つしか・・・ないじゃない!」ムクリ

ローマ「もう、機関部も、ボロボロなのに・・・」

U-511「ユーが、支えます・・・!」

ローマ「・・・・・・潜水艦に支えられる、戦艦ね」

ローマ「わ、悪く、ないわ・・・」

武蔵「・・・・・・まだ、立ち上がるだと・・・!!」

長門「ローマ、ユーに支えられて、再び立ち上がったああああああああああ!!」

武蔵「ふん、そんな状態で何ができる!」

武蔵「ただの的に過ぎん!!」ボンッ

チュドーン

ローマ「・・・・・・・・・・!!」グラッ

長門「ローマ、正面から直撃した・・・・!!」

長門「だ・・・・・だが、倒れない!!」

武蔵「くっ、この、死に損ないめ!」ボンッ

チュドーン

ローマ「ぐあっ・・・・・・・!!」

U-511「うあっ・・・・!!」

長門「また正面から直撃したあああああああああ!!」

長門「そして今度こそ、大きく吹き飛ばされるうううううううう!!」

武蔵「もう終わりだ・・・・!?」

ローマ「・・・・ユー」

U-511「・・・まだ、大丈夫、です・・・」ムクリ

ローマ「ええ、立てる・・・」ムクリ

長門「ま、まだだ!まだ、立ち上がってくる!!」

長門「何度でも!何度でも!な、ん、ど、で、も!!」

武蔵「ば、馬鹿な・・・そんな馬鹿な」

武蔵「装甲、火力・・・それもこの武蔵には遠く及ばないはず」

武蔵「何故だ・・・何故立てる・・・!」

ローマ「・・・一人でも強いあなたには、わからないわ・・・」

武蔵「ち、違う・・・」

武蔵「この武蔵が、恐怖しているだと・・・!!」

武蔵「しゅ、主砲が、効かぬというならば!」

長門「武蔵、肉薄して格闘戦だ!」

武蔵「くらえええええええええええええ!!」

ローマ「・・・・・・ユー!!」

U-511「・・・・・・はい!」

グラッ・・・

武蔵「!!」スカッ

長門「あ、あの支えあう状態から、かわした!」

ローマ「これが・・・・・」ガシッ

武蔵「ど、どこに、こんなパワーが!」

ローマ「火事場の、クソ力あああああああああああ!!」

ゴッ

武蔵「ぐはあああああああ・・・・・っ!!」

長門「ろ、ローマ、頭突きでカウンタあああああああああああ!!」

武蔵「わ、私は、大和型!!その改良二番艦!」

武蔵「負けるわけには、いかんぞおおおおおおおおお!!」ボンッ

長門「武蔵、すかさず46cm砲を撃ち放ったああああああああああ!!」

ローマ「・・・・・・・・っ」グラッ

U-511「・・・・・・・・!!」ガシッ

ローマ「・・・・・・・うおおおおおおおおおおお!!」ブンッ



ガシッ

日向「と、止めた!」

ローマ「はああああああああああああああああああ!!」

ググググググググ

U-511「いってえええええええええええええええええ!!」



バァァァァァァン!!

長門「ふ、再び、砲弾を、殴り弾いたああああああああああああ!!」

武蔵「まさか・・・こんなことが・・・っ」グラッ

ローマ「行くわよ、ユー!」ジャキッ

U-511「はい!!」

ローマ「火力を正面の敵艦に指向する!!」

U-511「撃てッ!!」

「「撃てえええええええええええええええええええ!!」」
ボンッ

武蔵「こ、この、武蔵がああああああああああああああ!!」



チュドーン

武蔵「・・・・・・・・・・・・・・」シュウウウウ

ローマ「・・・・・・・・・・・・・・っ」ゴクリ

武蔵「み・・・」

武蔵「見事な友情のコンビネーションだ・・・」



ゲボ



ドサリ

長門「・・・・・・立ち上がって、こない」

ローマ「こ、今度、こそ・・・」

U-511「ろ、ローマさん・・・!」

大淀「戦艦武蔵、駆逐艦朝潮、戦闘不能」

大淀「勝者、ビッグ・アクシズパワーズ」

ローマ「・・・・・・・・・・」

ローマ「う・・・うおおおおおおおおおおおお!!」



決勝戦
ビッグ・アクシズパワーズ○
戦艦 ローマ
潜水艦 U-511

VS

(秘書艦から)はぐれ艦娘コンビ×
戦艦 武蔵
駆逐艦 朝潮

U-511「ろ、ローマさん!やりました!Danke!!」ダキッ

ローマ「や、やめなさい、立つのもやっとなのに・・・!!」

U-511「ローマさんじゃなかったら・・ここまでこれませんでしたって・・・!!」

ローマ「・・・・・そうね」

ローマ「あなたじゃなかったら・・・私だって・・・」

ローマ「・・・なっ、なんでもないわ!」

長門「ちょっと待ってくれ。まだ入渠する前に仕事が残っている」

ローマ「は?」

長門「鎮守府につきささる、トロフィーを抜いてもらわねば」

ローマ「・・・もう立ってるのもやっとで?」

U-511「ちょ、ちょっと、それは・・・」

武蔵「・・・・いや、できる」

ローマ「武蔵!」

武蔵「トロフィーは、真の友情を持ったタッグ・チームだけに引き抜ける」

武蔵「逆に、どんな力自慢の戦艦にだって、持たない者には抜けはしない」

武蔵「力で抜くのではない。お前らなら出来るだろう」

ローマ「・・・・・・・・・」

武蔵「この武蔵を倒した・・・お前らならば」

長門「さあ今から艦娘タッグトーナメントの優勝者であるローマとユーが」

長門「1億4000万年振りに・・・絶対嘘だろ・・・いやげふんげふん」

長門「・・・タウイタウイにつきささるトロフィーを引き抜くぞ!!」

ローマ「ユー」

U-511「はい、大丈夫です」

ガシ

グイッ

ズズ

ズズズ

長門「おお、動いたーーーっ!」

日向「長い間、どんな力自慢が挑もうと、びくともしなかったトロフィーを」

日向「ローマとユーの友情が動かした!!」



この世に完璧なものが一つだけある
それは艦娘の友情だ―――――――

ローマ「・・・・・・・・・・・・・」

ローマ「静かな午後ね・・・・・・・」

ローマ「誰にも邪魔されない・・・・」

ローマ(・・・・・・・・・・・・・・)

ローマ(あれから、私は大本営に、自分専用の寮を要求した)

ローマ(自分一人で、誰にも邪魔されず過ごせる部屋だ。マミーヤにも近い)

ローマ(自分の本。自分のコーヒー)

ローマ(そして・・・トロフィー)

ローマ(・・・・・・そういえば、トロフィーを飾る前に土を洗い流したけれど)

ローマ(何故か大淀にものすごい剣幕で叱られたのよね・・・)

ローマ(・・・まあいいわ)

ローマ(今この状況に比べたら・・・)

ピンポーン

ローマ「・・・・・・・・・・・・・」イラッ

ピンポーン ピンポーン ピンポーン

ローマ「・・・・・・・・・・・・・」ワナワナ

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン

ローマ「殺してやる!殺してやる!!」

金剛「ヘーイローマ!やっと本当に出てきてくれましたネ!」

ローマ「今度やったら本当に殺してやるんだから!」

比叡「ヒエエ」

ビスマルク「決闘ならいつでも受けてあげるわよ?」

榛名「サンドバッグなら馴れてますら榛名は大丈夫です!」

霧島「はい今日の分のマイク」

ローマ「結構よ」ポイポイ

ローマ「・・・・で?何?」イライラ

金剛「間宮に行きましょう!」

ローマ「・・・・・・・・・・普通に言われれば普通に返すわ」

ビスマルク「・・・・・・・・・?」

ローマ「あんたたちに普通を求めるのが間違いなの!?」

ローマ「・・・・・・まあいいわ。この本が読み終わったら行くから」

金剛「来なかったら、ノー!なんだからネー!」

ビスマルク「先に行っててあげるわ!」

ローマ「・・・・・・言われなくても行くわよ」

ローマ「読み終わったら・・・」

ローマ「・・・・・・・・・・」ペラ

ローマ「・・・・・・・・・・」ペラ

ピンポーン

ローマ「・・・・・・・・・・」イラ

ピンポーン ピンポーン ピンポーン

ローマ「・・・・・・・・・・・・・」ワナワナ

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン

ローマ「ドイツは皆殺しにしてやる!!」

呂500「やっぱりいましたね!ろーさん!」

ローマ「だからその呼び名はやめなさいって!」

呂500「口調まで真似しなくても・・・」

ローマ「畜生!畜生!」

ローマ(ユーはあのあと、艤装が壊れたので日本式のものに改修された)

ローマ(そして呂500として、今もオリョクルに行ってる)

ローマ(よくわからないが・・・ろーの相棒は、オリョクルに行ってないと手が震えて最悪呼吸困難になるらしい)

ローマ(なんで廃止とか訴えてたのかしら・・・いや、それはいい)

ローマ(問題は・・・)

ローマ(ユーがろーに変わったこと・・・)

ローマ(本人が言うには、元からこうだったと言うけど・・・どう考えても性格変わりすぎよ・・・)

呂500「マミーヤ!マミーヤ行きましょうって!」

ローマ「・・・・・・今から金剛やビスマルクと一緒に行く予定だったわ。来る?」

呂500「はい!行きましょう、ろーさん!」

ローマ「だからそれは・・・」

呂500「ローマさんだけろーちゃんっていうのは不公平ですって!」

ローマ「・・・・・・・・・・・はあ」

ローマ「もう良いわ・・・好きなだけ呼びなさい」

金剛「へーイろーちゃん!」バッ

ローマ「なっ!」

ビスマルク「ろーちゃん行きましょう!ろーちゃん!」

リットリオ「可愛いわね・・・ろーちゃん」

ローマ「~~~~~~~~~~~!!」

呂500「いきましょう、ね!」

ローマ「・・・・・・・・・・ちっくしょう」



ローマ「・・・・・・・・・・でも、悪くない」



夢の艦娘タッグ・トーナメント

終わり

艦娘によって扱いが違う部分もありましたが(乱入される等)ご了承ください
雷(サンダー)と電(ライトニング)のコンビなど妄想してましたが、ずっとおもしろいタッグばかりでとても楽しかったです

最後まで読んでいただきありがとうございました
またどこかでお会いできれば幸いです

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