エレン「駆逐してやる…!この世から!一匹残らず!」(246)

エレン「駆逐してやる…!この世から!一匹残らず!」





ssです


捏造多々あり


エレン中心


主に訓練兵時代から

エレン(俺は、母親を無くした)

エレン(亡くした、と言った方が正しいか)

エレン(何故かって?覚えてないのか?)
エレン(あの惨劇を…)



エレン(忘れもしない、一年前のこと)

エレン(ミカサとアルミンと見た、あの光景を)

エレン(その時にあの超大型巨人の、あのたった一動作のせいで)

エレン(俺の母さんは、死んだ)


エレン(ハンネスさんは、俺に力がなかったせいだ、と言っていた)

エレン(ハンネスさんに勇気がなかったせいだ、とも自分で言ってたかな)

エレン(…けどそうなのかな)

エレン(俺に力があったら、ハンネスさんに勇気があったら)

エレン(母さんは、今も生きてたのかな)
エレン(違う…!)

エレン(本当に悪いのはアイツラのせいだ)

エレン(アイツラさえいなかったら!)

エレン(人類は…!)



エレン(……駆逐してやる)

エレン(あの獣どもを、全部!)

エレン(…そうやって誓って一年)

エレン(俺は何も出来ていない)

エレン(今日も開拓地で言われるがまま働く)

エレン(過酷な環境で、支給も儘ならない中で)

エレン(周りの人たちが倒れていくのを、黙って見ている)

エレン(助けてやれずに)

エレン(人々が死んでいくのを…)



エレン(…ミカサはもう慣れたみたいだ)
エレン(アルミンは気にはしてるけど、口には出さない)

エレン(俺も慣れなきゃいけないのかな…)

エレン(眠れない。外に出よう…)

両隣で寝ているミカサとアルミンを起こさないように
就寝のためのテントから外にでる


エレン(…綺麗な夜空だ)

エレン(少し、歩こう)




エレン(しかし、寒い。もう冬だしな…)
エレン(こんな薄着で外にいたら、死んじまう)

エレン(だけど服なんてほとんど支給されないしな…)

エレン(まぁ俺はそこまで馬鹿じゃないし、そんな奴もいないだろう)

エレン(……おかしいな)

エレン(いたよそんな奴…)

エレン(寝てるのか?この極寒の中で?)

エレン(それってマズいんじゃないのか…)

エレン(………)

エレン(…マズい!)ダッ




?(私たちが壁を壊してから一年が経った)
?(ライナーとベルトルトは安心して暮らせる場所を探す、と出ていった)

?(そんなのある訳ないのに…)

?(…取り敢えず漸く一回目が終わったんだ)

アニかな?
期待




?(二回目は後幾年かしたら)

?(私たちが自由に行動できる歳になり)
?(巨人殺しの技術を得たら)

?(二つ目の壁を壊す)

?(………もう一度)


?(………壁をこわして)


?(………また大勢の人を)



?(………………殺す)


?(…何を迷っているんだ)

?(…これはもう決めたことじゃないか)
?(………けど)

?(私が周りの人たちの側にいていいわけがない)

?(私があの人たちと一緒に寝ていいわけがない)

?(開拓作業中に見た人々の顔)

?(一年経った今でも)

?(顔はまだ)

?(絶望に染まっていた)




?(……ライナーとベルトルトめ)

?(1日で帰ってこいとは言わないけど)
?(さっさと帰ってきてよ……)

?(………寒い)

?(……いや、もう寒くない)

?(……眠い)

?(……眠くて死にそうだ)

?(………死にそう?…何言ってんだ私)
?(………そうか)

?(………これが死ぬってことなのか)



?(…………早く寝よう)

?(そして逃げるんだ)

?(この世界の重圧から)

?(御免なさい、人類の皆さん)

?(御免なさい、ライナー、ベルトルト)


?(………御免なさい)







        お父さん




?(……あぁでも)

?(寒いよ、やっぱり)

?(寒い、寒い………)

?(誰か)

?(助けて―――――――)



?(………あぁ)

?(何を言っているんだ私は)

?(こんな下卑な私を)

?(今この世で最低な私を)

?(誰が助けてくれるっていうんだ――――――――)

「………ぃっ」



?(…………………?)




?(……あぁでも)

?(寒いよ、やっぱり)

?(寒い、寒い………)

?(誰か)

?(助けて―――――――)



?(………あぁ)

?(何を言っているんだ私は)

?(こんな下卑な私を)

?(今この世で最低な私を)

?(誰が助けてくれるっていうんだ――――――――)

「………ぃっ」



?(…………………?)

連投スミマセン



?(………何?………今の)

「…ぃっ………ぉぃっ」

?(………声)

?(声が)

?(聞こえる)

「おいっ!しっかりしろ!」

?(………“しっかりしろ”?)

「何だってこんなところで……、おい、聞こえるか!?」

?(……もしかして、この声は、私に言っているの?)

「おい!死ぬぞ!目を覚ませ!」

?(……もしかしてこの声は)

?(……私をたすけようと………?)




「くそっ、体温が低い!このままだと……」

?(あぁそうだ)

?(私は今寒いんだよ)

?(寒くて、死にそうだ)

「………よし、ちょっと待ってろよ…!」

ダッダッダッダッ………………

?(……声と、気配が消えた)

?(………ねぇ、待ってよ)

?(………また1人にする気?)

?(今、私は)

?(寒くて、辛くて…………寂しくて)

?(もう私には)

?(あんたの声しか―――)






バサァッ…



?(……?何これ)

?(あったかい…………毛布?)

?(………いや、それ以外にもあったかいものがある)

?(毛布なんかよりもずっとあったかい)

?(私の目の前にある………抱き枕?)

?(………何だろう)ソッ…


私が目を開けると其処には

人がいた




?(………………………)

?(………え、いや………………は!?)


自分と同じ年代の子だろうか、
10、11歳くらいの男の子が目の前にいた

そう、所謂【添い寝】ということをしているのだ

「お、気がついたか!」

?「え、あー……うん」

「………はぁー、良かった!」

?(……こいつ本気で私のこと心配してくれてたのか)

?(………そんな奴、同郷の連中以外だと初めてだな)

?(………何ていうか)

?(………嬉しい)




「……で?」

?「……え?」

「何でこんなところに、そんな格好で寝転がっていたんだ?」

?「…」

「死んじゃうかもしれなかったんだぞ」

?「…」

「死んだら困るだろ?」

?「…」

「お前が死ぬと、誰か悲しむ奴がいるだろ?」

?「いない」

「え?」

?「間違いなくほとんどの人が喜ぶよ」

?(そうさ私は…、それほどのことをしてきた)

?(私なんか……生きていて良い筈がない)




「……そうか」

「でもお前は死ねないな」

?「……は?」

「おれはお前が死んだら困るし、悲しいし、泣く」

「だからお前は死ねないな」

?「……私とあんたはさっきまで赤の他人だったんだけど」

「そうだな」

「でもおれが今お前を助けた」

?(……何だこいつ、恩着せがましい)

「………もう嫌なんだ」

?「え?」

「もう目の前で誰かが死ぬのは―――――――嫌なんだ」ポロポロ




?「っ!!」

「なぁ、だから………」ポロポロ

「もう死んでもいいなんて言うなよぉ…!」ポロポロ

?(……そこまで言ってないような)

「わ、わかったか!?」ポロポロ

?「う、うん」

「よ、よし!」ゴシゴシ

?(何コレ可愛い)




「じゃあ本題にもどるけどさ」

?「うん………(ナチュラルに戻るのね……)」

「何でこんなところで1人で寝てたんだ?」

「毎晩こうしてるのか?」

?「……昨日、一緒に寝てた奴らがいなくなっちゃって」

「………うん(“いなくなった”?死んだってことか?)」

?「1人であの集団の中で寝るのは……、ちょっと無理かな……」

?(そんなことしたくても出来ないしね………)

今日はここまでです

明日明後日とテストなんで

万有引力とか医療保険とか全然わかんないし

後、エレンはこれからグンと身体能力が向上します、原作より遥かに

ミカサとアルミンはそのことを知りません

エレンはこれから104期生の一部と訓練兵時代より前に会います




それと初ssなんで宜しくしてください


宜しくお願いします

初にしては流れが自然でいいな




エレン「……そっか」

?「…」

?(……こいつ、心配してくれてるんだやっぱり。尚更言えないよ…)


?(……自分のことなんて)




エレン「じゃあさ!」

?「Σ!?」

エレン「おれと寝ようぜ!」

?「…」

?「………は?」

エレン「集団の中で一人で寝るのが嫌なんだろ?」

?「…」

エレン「じゃあ二人で寝よう!」

?「え、いや、その…」

エレン「な?」

?「………うん」

?(今だけ……今だけだから………)

?(今だけ………甘えよう)




エレン「あ、でもちょっと待ってくれ」

?「?うん」

エレン「おれの家族にミカサって奴がいるんだけどさ、どーもうるさいんだ」

?「…うん」

エレン「やれ知らない奴と仲良くするなーとかさ、やれ自分のことをもっと大切にしろーとか」

?「うん(…そんなもんじゃないの?姉とかって…… いや、姉かどうかはわからないけど)」

エレン「だからミカサにばれるのはまずいんだ」

エレン「そしたら一緒に寝れないしな」

?(そこは賛成だね…っていやいや何言ってんの私)




エレン「だからミカサとアルミンが寝るまで待とう」

?「…アルミン?」

エレン「あ、アルミンはおれの友達だ」

エレン「アルミンのじいさんがウォール・マリア奪還作戦に参加させられてな…」

?「!!」

エレン「その時にアルミンのじいさんは……」

?「…そう」

?(……まただ)

?(そうだ、何を…、何を自惚れているんだ)

?(アニ・レオンハート……!)

?(少し優しくされたからって)

?(自分がしたことを忘れてはいけない!)

?(……私は、被害者と場所や時を共にする………)

?(……殺人鬼なんだ)




アニ(…ここにも被害者はいる)

アニ(ウォール・マリア奪還作戦だって、私たちが壁を壊さなければ……作戦の発案すらなかった!)

エレン「……おい?」

アニ(自分がしたことを忘れるな、アニ・レオンハート……!)

エレン「おーい…」スッ・・・

アニ「…っ!な、何?////」

アニ(顔近い近い近い近い!)

エレン「…大丈夫か?」

アニ「だ、大丈夫!大丈夫だから!」

アニ(だから顔を早く離してぇ!////)

エレン「いや、なら良いけどよ…」スッ・・・

アニ(…)ホッ・・・




エレン「だからアルミンには身寄りがいなくてな…、おれたちと暮らしてるんだ」

エレン「まぁ、巨人に壁を壊されてからはウォール・マリアとウォール・ローゼの間にいた人たちの大抵は、開拓地でテント暮らしだからな」

エレン「居ても居なくても一緒かもしれないけどさ、信頼出来る人間が傍にいるだけでもマシだろう?」

アニ(だからコイツは私を1人にさせてくれないのか…)

アニ(…いや、嬉しいけどさ)




エレン「…というわけで、ミカサとアルミンや皆が寝静まるまで………、後一時間ぐらい待とう」

アニ「……わかった」

エレン「それじゃ暇だし何か話すか… 
あ、そうだ、おれはエレン・イェーガー
お前は?」

アニ(…名前か 名前言って良いのかな?)

アニ(…いや、別に知られても良いだろ 知られたからといって何があるわけでもないし)

アニ「私はアニ。アニ・レオンハート」

エレン「アニか!呼びやすいな!
よろしくな、アニ!」

アニ「うん……エレン」




エレン「……それでおれの母さんは巨人に食われちまったんだ」

アニ「…(コイツも私たちの被害者か)」

アニ(…おかしいな)

アニ(さっきはなかった何かが込み上げてくる)

アニ(そんな感じがするよ…)

アニ「…辛いかい?」

アニ(何を当たり前のことを聞いてんだ私は!…でも)

アニ(心のどこかで私は)

アニ(…願っている)

アニ(そんなこと無理に決まっているのに)

アニ(どうしても……切望してしまうのさ…)

アニ(1人ぼっちの私に声をかけ、助けてくれたコイツに)



アニ(嫌われたくないってね………)




エレン「…辛いよ」

アニ(っ!………あれ?何を落ち込んでんだ私!)

エレン「でもな…」

アニ「え?」

エレン「おれはその時、少しだけ喜べる!」

アニ「!!?」

エレン「おれは今日も忘れなかったと!」

エレン「巨人に対する」

エレン「憎しみを!」

エレン「殺意を!」

エレン「そして、自分に対する…」

エレン「怒りを……」

エレン「全部、な…」




アニ「………」

アニ(あぁ…)

アニ(私だ)

アニ(私が…)

アニ(目の前にいる、心優しい少年を)


コワシテシマッタ…


アニ(私のせいで…コイツは…!)

エレン「母さんが巨人に食われた時、その時に知り合いのおっさんから言われたんだ」

エレン「母さんを救えなかったのは、おれに力がなかったせいだ、って」

エレン「あの時力があれば、母さんを救えたかもしれない…けど、それだけじゃない」

エレン「アイツらが…巨人が悪いんだ!アイツらさえ来なければ…!」

エレン「だからおれは巨人を殺す!巨人どもを駆逐してやるんだ……!」




アニ(コイツはこのままだと間違いなく死ぬ、いつか近い未来に)

アニ(コイツに死なれるのは…困る!…………困る?)

アニ(違う……困るんじゃない)

アニ(嫌なんだ!!)

エレン「おれは来年、訓練兵団に入る」

アニ「!」

エレン「そして、技術を得て…調査兵団に入るんだ!」

アニ(来年って…私たちも入る歳じゃないか)

アニ(コイツと何年か過ごすのか…)

アニ(悪くないな…そうだ)

アニ(どうせならコイツを見守ろう,そして手伝ってやろう)

アニ(いつか、敵に回るかもしれないけど…コイツを裏切ることになるかもしれないけど…)

アニ(安寧の日々くらい、幸せを噛み締めていたい)


アニ「…頑張りな、ただし」

エレン「?」

アニ「無茶はしないことだね…」

アニ「返事は?」

エレン「…ところでさ」

アニ(コイツ!流しやがった!)

エレン「アニってさ…」

アニ(…都合の悪いことは無視か)

エレン「良い匂いするよな」

アニ「…」

アニ「…(………?)」フリーズ

エレン「ほら…首元とかさ…」スンスン

アニ「Σはっ…って何やってんだい!」
バキッ

エレン「がっ…!」




アニ「あ…(やっちゃった)」

エレン「っ痛ぅ~!痛ってぇ~!」

アニ(どうしよう…何いわれるだろう……まさか!嫌われる!?)オロオロ

エレン「アニ…お前…!」

アニ「」ビクッ




エレン「お前の蹴りすげぇな…!」

アニ「…はい?」

エレン「どうやったらあんな風に足が飛ぶんだ!?」

アニ「え…」

エレン「しかもすげぇ痛かった 威力も半端ねぇ…!」

アニ「え、えーと」

エレン「なぁ教えてくれよ今の!」

アニ「は!?」

エレン「おれには対人格闘術がいるんだよ!頼む!」

アニ「対人格闘術…?」

エレン「おれの知り合いのおっさんから聞いたんだ 兵士には技術が要るって」

期待




エレン「えーと、対人格闘術、立体起動装置の操作術、馬術、後…座学?とかいうのがあった」

アニ「へぇ… まぁ確かに対人格闘術に入るかな、私の技は… ねぇ、立体起動装置って何だい?」

エレン「確かアンカーとワイヤーとガスを使って空中を高速で移動できる装置…だったかな
これには体幹、バランス感覚、それから巨人のうなじを削ぐための腕力と斬術が要るって聞いた」

アニ(へぇ…そうやって巨人の弱点を狙う訳ね…納得)

エレン「なぁ、だから蹴りの…」

アニ「はい、待った!」




アニ「私の技はお父さんから教えてもらったんだ…力の弱い女の子用にね」

エレン「!」

アニ「だけどアンタには力がある
いや、今はないかもしれないけど、いつか必ず力をつける」

エレン「でも、技術を手に入れていた方が良いだろ?」

アニ「それはそうだけどね、身体は早いうちに作っといた方が良い 
技術を手に入れた後に身体が出来てきて技術が身体に合わなくなりました、なんて笑えないだろう?」

エレン「…まぁそうか」




アニ「だから、アンタはこれから訓練兵団に入るまでずっと、体力作りと筋力上げだ」

エレン「は!?」

アニ「あ、あとそれからバランス感覚も養わないと…」

エレン「」

アニ「馬術はわからないから訓練兵団に入ったらにしな 後、斬術もやっとくこと」

エレン「マジかよ…多くね?」

アニ「…巨人を“駆逐”するんだろ?」

エレン「…おう!」

アニ「ならやってみせな、これくらい!」

エレン「!……あぁ!」




アニ「まずは30分間全力疾走ね、スピードは緩めずに そこから腕立て300、スクワット300、逆立ちして腕立て300」

エレン「おいおい」

アニ「これを全部で一時間以内に」

エレン「」

アニ「今日はもう遅いからそれだけやったら終わりだよ」

エレン「…(それだけ、だと…?)」

アニ「返事は?」

エレン「…おう」




一時間後―――――



エレン「ハァ、ハァ……」グッタリ

アニ(まさか本当にやりきるとは思わなかった… 時間制限までつけたのに)

アニ「ほら、さっさと立ってクールダウンしな」

エレン「く、クール、だ、ダウンって………なんだ?」グッタリ

アニ「…説明がめんどくさい 川までゆっくり走って、そしたら川で身体洗ってきな」ハイ タオル

エレン「お、おう」サンキュ




アニ(そろそろ寝ないと明日に響くね……アイツは寝ても響くけど… しまったね、毛布を自分のテントに置いてきちゃったな…)

アニ(今から取りに行って、誰かを起こす羽目になるのも気がひける…)

アニ(……ということはアイツと二人で同じ毛布を使うことになりそうだ…)

アニ(…)ホワホワホワ~ン


エレン『アニ…寒くないか?』

アニ『うん…大丈夫だよエレン…』

エレン『そうか…さぁ、寝ようぜ…』ダキッ

アニ『うん…おやすみなさい、エレン…』
エレン『あぁ、おやすみ…』


アニ(…悪くないかも…////)

乙 可愛い


アニ可愛い




E.side――――

エレン「冷てぇ!!というか寒っ!」バシャァ

エレン「あー疲れた!こんなに動いたの初めてだぜ…」

エレン(でもこれでまだ楽な方なんだろうなぁ… アニもそんなこと言ってたし)バシャバシャ

エレン(時間的には1時間しかしてねぇし)バシャバシャ

エレン(昼間は開拓作業、夜に体力作りと筋力上げ… 休めるのは朝だけか)バシャバシャ

エレン(…いや、巨人を駆逐するためだ、悪くねぇな…)ニヤリ




エレン(そうだ、休む暇があったら動こう)フキフキ

エレン(アニに頼んで朝も何かやれることをやろう)フキフキ



エレン(……やっとだ)

エレン(やっとおれは、前に進むことが出来た…!)

エレン(開拓地で一年、訓練兵団で数年!)
エレン(いくらでも、自分を鍛えることが出来る!)

エレン(やってやる、やってやるぞ…!)ギュウッ…




エレン「そろそろアニの所に戻るか、アニの奴も寒いだろうしな…」

エレン「…うっし、行くか!」タッタッタッ



▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽

?「これからはまぎらわしいので、投稿者の名前をちゃんと書きます どうぞ宜しく御願いします!」

空ミン「誰君?」

?「平仮名DE書KE、理解SHI難I」

空ミン「そういう君こそひらがな使いなよ」

?「Write some sentencese not to use   KANGI , because it's hard for us   to understand them」

空ミン「English!? てか二回も同じこと言うな! しかもこいつ us って言いやがった! 後、お前の方が判りにくいわ!」

?「アンタの活躍はまだまだ後ね それと五月蝿いよ」




エレン「…さて、戻ってきたぞ!おーい、アニ!」

アニ「…」

エレン「アニ……?」

アニ「…//」ブツブツ

エレン「?」

アニ「!」ブンブン

エレン「…」

アニ「…」ホワホワホワ~ン

エレン「…」

アニ「…//」キャー

エレン(何かぶつぶつ言って、頭振って、顔を呆けせて、小声で悲鳴あげて…なにしてんだコイツ?)

エレン「おい、アニ…?」ポン




アニ「うにゃっ!?」

エレン「え」

アニ「…何だ、いたのかい 声くらいかけな」

エレン「いや、普通に声かけたぞ つーか今アニさぁ…」

アニ「体は洗ったね?」

エレン「え…おう」

アニ「じゃあとっとと寝るよ 毛布があるとはいえ流石に1人じゃ寒いからね」

エレン「あ、あぁ」

アニ「さぁ、アンタのテントに案内しな」

エレン「あぁ、こっちだ(おかしいな、何か流されたような気が…)」

アニ(流石に言い訳できないっていうか、恥ずかしい// 流せたかなちゃんと…)




エレン「ここだ」

アニ「うん」

エレン「あぁ…そうだ アニ、お前の毛布は今あるか?」

アニ「…いや、今は持ってないよ」

エレン「わかった じゃあアニはおれの
毛布を使ってくれ」

アニ「……じゃあアンタは?」

エレン「おれは我慢する アニ「それは駄目」

アニ「はぁ、全くアンタは…」

アニ「いいかい?身体を鍛えるにしろ、
技術を鍛えるにしろ…」

アニ「大事なのは身体さ」

エレン「!」

アニ「身体は資本 壊したら元も子もないんだよ」




エレン「仕方ないか…」

アニ「全く…ほら、入るよ」

エレン「あぁ、後さ」

アニ「?」

エレン「朝も何かしたいんだが…」

アニ「あぁ、考えといたよ」

エレン「え?」

アニ「朝に二時間、夜に四時間 それらを訓練兵団に入るまでの一年間毎日やる」

アニ「そうしたら、取り敢えず身体の方は何も問題ないと思うよ」

エレン「」

エレン(アニ…さっきと今とで言ってること全然ちがうんだが…)




アニ「明日の朝は、さっさと起きるよ 皆が起きる二時間くらい前に」

エレン「おう…」

アニ「じゃあ、入ろうよ」

エレン「声は潜めとけよ…」バサッ




アニ「ねぇ、一応さ アンタの家族の傍で寝た方が良くない?」ボソボソ

エレン「ミカサかアルミンが万が一起きちゃったときの話か?」ボソボソ

アニ「そ いくらなんでも取り乱すでしょ隣で一緒に寝てた奴が、朝起きて居なかったら」ボソボソ

エレン「アニは?お前はどう説明するんだよ」ボソボソ

アニ「皆テントの中で雑魚寝だからさ、朝起きたら隣に見知らぬ人がいました―、なんて普通じゃない?」ボソボソ

エレン「…まぁそうか じゃ、そうしよう」ボソボソ

これからは書くときはエレアニと注意書きに入れとけ
そっとじするんで




エレン「で、結局毛布はどうするんだ?」ボソボソ

アニ「そんなの二人で一枚使えば良い話だろ」ボソボソ

エレン「まぁそうだな、それでいいか」ボソボソ
アニ(少しくらい躊躇しなよ…それともアレか、コイツにはまだ思春期ってものがまだ来てないのか)

エレン「じゃあ寝るぞ」ボソボソ バサッ

アニ「うん…」バサッ

二人は毛布を被ると、気付いたことがあった
自然と向かい合わせになる形で二人は寝ていたのだ
しかも顔同士が至近距離で…




>>58

まだエレアニかどうかは決めてないんですよ
エレンがハイスペックになってなんとやら~しか決まってないし

ご了承を~




アニ(コイツ意外と睫毛長い… 目つきはちょっと悪いけど、顔も良いし… 将来有望って感じだね… …いや、何言ってんの私////)

エレン「おやすみ、アニ…」

アニ「うん、おやすみ…」

アニ(だよね、何考えてんだ私 さっきみたいな感じになるわけないじゃないか)

エレン「あぁ、後さぁ、アニ」

アニ「?」

エレン「寒かったら言えよ…」

アニ「!うん…」

エレン「今度こそおやすみ…」

アニ「おやすみ、エレン…」

アニ(そうだった、コイツは…)

アニ(馬鹿みたいに、優しかったんだ)

進撃はカップリングにこだわり持ってる人多いからね
カップリング注意って書いとけばどれでも大丈夫じゃない?

自分はエレアニも好きです




翌朝――――――


アニ()パチリ

アニ(あぁ…起きたのか)

アニ(今日も1人か…)

アニ(って違う!エレンは!?どこ!?)バッ

アニ(いない…?)

アニ(まだ皆寝てるね…)

アニ(…外か)



アニ「…」

エレン「ふっふっふっふっ」バッバッバッバッ

アニ「あんた…」

エレン「ん?」バッバッ

アニ「いつからやってるわけ?それ」

エレン「30分くらい前からかな」バッバッ

アニ(腕立て伏せを30分… コイツのペースだと1000回くらいか…)

アニ「言うの忘れてたけどさ」

エレン「ん?」バッバッ

アニ「朝やることは体力づくりでも筋力上げでもないからね」

エレン「え」




エレン「ち、違うのか?」ハァハァ

アニ「あぁ… 朝はその立体起動装置って奴のためのものだ」

エレン「何っ!?」ハァハァ

アニ「立体起動装置はバランス感覚…後は斬術か その二つをやるよ」

アニ「私は立体起動装置を実際に見たことがないから斬術を教えることはできない けどバランス感覚くらいだったら養える」

アニ「今日はその為の道具をまだ作ってないんでね…まずはアンタの脚力を鍛える」

アニ「アンタは今から二時間…ずっと立ってな」

エレン「は?」




エレン「え、そんだけ?」

アニ「ただし足は肩幅まで開くこと」

エレン「おう」スッ

アニ「そして重心は身体の中央に保つ」

エレン「重心?」

アニ「そう アンタも自分の重心がどこにあるかぐらい分かるだろ?」

エレン「あぁ分かるぜ」

アニ「そして重心はどちらかの足一本に預けてはいけない 重心は動かしてはいけない」

アニ「そのまま二時間」

エレン「んー」

エレン(簡単に思えるんだがなぁ)




1時間後―――――

エレン「あ、アニー」プルプル

アニ「何?」カンカン

エレン「あ、足が震えて止まらないんだが」プルプル

アニ「そりゃアンタの足腰が弱いだけさ」カンカン
アニ「毎日やってりゃその内震えなくなるさ」カンカン

エレン「そ、そうか…と、ところでアニは何やってんだ?」プルプル

アニ「アンタのトレーニングの為の道具を作ってるのさ」

エレン「立体起動装置の方の為か?」フルフル

アニ「そうさ これでアンタもアクロバティックな動きができる」

エレン「それ、立体起動装置に関係あんのか?」プルプル




アニ「……アンタは空中で動き回るってことがどういう意味かわかってるのかい?」ギーコギーコ

エレン「?」プルプル

アニ「重力は下に向いている、けれども空中には足場は少ない」ギーコギーコ

アニ「それはつまり、足は基本的に下に向くけれども、横に向くこともあるかもしれないってことさ」ギーコギーコ

エレン「!」

アニ「まともに足をかけられないから、傾斜70度の場所に立つ、なんてこともあるだろう」カン カン

アニ「だからせめて一瞬でもいいから、
道具なしでもそんな場所にも足を掛けられるようになっといた方が良い」

アニ「わかったかい?」




エレン「わかった……」プルプル

アニ「じゃあ後一時間ね それが終わったらアンタはテントに戻りな」グッ グッ

エレン「おう」プルプル

アニ「よし、できた」

エレン「その三角錘と板…具体的にどう使うんだ?」プルプル

アニ「これ?まずは三角錘の上にこの板を乗せる」

エレン「ふんふん」プルプル

アニ「で、その上にアンタが乗る」

エレン「…はい?」

アニはいい教官になれそう




エレン「いや…落ちるだろ」

アニ「落ちるな」

エレン「てか三角錘の上に木の板を乗せるって時点で無理じゃね?」

アニ「落とすな 初めは両足で乗る」

アニ「次は片足、その次は逆立ちして両腕、さらには片腕まで行く」

アニ「これを一年でできるようになりな」




アニ「後はこれ」つ

エレン「?ただの木の棒じゃねーか」プルプル

アニ「それを握り潰しな」

エレン「」プルプル

アニ「だから握り潰しな」

エレン「いやいや何言ってんだお前」プルプル

アニ「…斬術というくらいだから剣を使うんだろう」

アニ「だったら握力が要る」

アニ「何百、何千と反復して握っていたら握力もつくはずさ」




アニ「はいわかった人、手挙げてー」

エレン「はーい!、……って何言ってんだ」プルプル

アニ「取り敢えず、朝の分はこれで終わりね」

エレン「……」

アニ「……どうかしたかい?」

エレン「…なぁ」

アニ「?」

エレン「何でここまでしてくれるんだ?」

エレン「おれたちは昨日出会ったばかりの他人だぜ?」




アニ「……迷惑?」

エレン「!そんなことはないぞ!おれ、
物凄く助かってるし……それに、おれは…」

アニ「……強いて言うなら」

アニ「私にはもうアンタしかいない…」

アニ「昨日そう思ったからさ…」

エレン「…」

アニ「それに、今は誰かと一緒にいないと間違いを起こしそうだしね…」

エレン「間違い?」

アニ「……後、アンタはあのままだったら無駄なことばかりして、過労になって死ぬかもしれなかったしね」

エレン「なっ…!お、おれが簡単に死ぬかよ!」

アニ「…本当に?」ジー

エレン「本当に、だ!ていうかアニの方が死にかけてたじゃねぇか!」




エレン「大体な……」


アニ(…今言ったことは全て本当だ)

アニ(どっかに行った筋肉達磨や背ぇ高ノッポなんか知らない)

アニ(一人でいたら死ぬところだったし…、危なかった 自分の使命を忘れるところだった)

アニ(…コイツを放っとけないのも本当 あのままだったら将来間違いなく倒れるか巨人に喰われて死ぬ)

エレン「……アニ?」

アニ「……何?」

エレン「……いやなんでもねぇ(コイツ話聞いてなかったな)」




アニ(……それに)

アニ(コイツといれば理解出来るかもしれない)

アニ(慈しみの心が…)

アニ(コイツには復讐心しかないか、と思ったら違った)

アニ(開拓地で死んでいく人間を見て、何かを考えたんだろう)

アニ(私を助けたのが良い証拠だ)




アニ(今のエレンの心あるのは…)

アニ(復讐)

アニ(慈愛)

アニ(自傷)

アニ(憤怒)

アニ(狂喜)

期待

訂正

>>77

アニ(今のエレンの心にあるのは…)

アニ(復讐)

アニ(慈愛)

アニ(憤怒)

アニ(自傷)

アニ(狂喜)

アニしか出てない

アニパートだしいいだろ

エレンはどこまでチートになれるかな
期待


アニ(巨人に対する復讐心)

アニ(それと同時に、見知らぬ他人でも厭わず救う慈愛の心を持つという矛盾)

アニ(自分の力不足への憤怒)

アニ(その憤怒を解消するためには自らの身体が傷つくのも構わないという自傷行為)

アニ(憤怒と復讐の心の忘却を恐れ、無理矢理にでも喜ぶという狂喜の感情)

アニ(これら全ての感情が一人の人間の心に巣くってるなんて…)

アニ(今現在、エレンの心情形成が保たれているのは奇跡に近い)

アニ(常人なら間違いなく心が壊れる)

アニ(開拓地で死んでいった人たちのように……)

アニ(いや、違う意味では既に壊れているのかも…)




アニ(復讐心は恐らく今すぐには消すことは出来ないだろう 何か他のものに集中させないと…)

アニ(慈愛の心はエレンが既に持っていたものだろう それがここに来て大きくなっただけだ)

アニ(憤怒は問題ない このままトレーニングを続けていけば解消される)

アニ(自傷行為は…まずいね、トレーニングをやらせすぎると酷くなる 適度に止めとかないと……)

アニ(狂喜は…憤怒ともに消えてくれるはずだ……、けれども、狂喜の元となっている、復讐心がなくなってしまったらエレンはどうなるかわからない)

アニ(早急に狂喜だけでも消さないと…、だけど今のエレンに手を出すのはまずい)

アニ(どっちにしろ早くなんとかしないと……エレンが壊れてしまう)

この子ほんまに11歳かいな




アニ(その為にはコイツの傍にいないと…でもどうやって?)

アニ(いつかライナーとベルトルトが戻ってくる)

アニ(そうしたら私はここにはいられないだろう)

アニ(エレンを連れていくというのもあるけど……駄目だ、ライナーとベルトルトと作戦についての相談が出来ない)

アニ(それにミカサとアルミンという二人も来てしまうだろう)

アニ(……仕方ない、か………)

アニ(一年後、コイツと一緒にいられるんだ)

アニ(そのときまでにコイツが…エレンが壊れていないことを祈るしかない)


アニ「」ブツブツ

エレン「まーた何か考えてんなコイツ…」

エレン「…アニ!」

アニ「!な、何?エレン……」

エレン「…ありがとう」

アニ「」

エレン「おれ一人じゃ何も出来なかった」

エレン「感謝、してるぜ」ニッ

アニ「…どういたしまして///」

アニ(なんて…、なんて綺麗な笑顔だろう)

アニ(この笑顔を…、私は守る…、様々な障害から…、コイツ自身の極端な負の感情から…)

アニ(守る!守ってみせる!)

アニ「エレ……」

カン カン カン カン…

エレアニ「!」




憲兵?「起床ー!起床の時間だー!」

憲兵?「配給は自分で取りに来い!来ない奴は知らんぞ!朝飯抜きだ!今から30分で配給時間は終わりだからな!」

憲兵?「今から一時間後に開拓作業を開始する!急げ!」




アニ「もうそんな時間かい…」

エレン「…優しい憲兵もいるもんだな」

アニ「え?」

エレン「いつもの憲兵だったら起床の鐘を鳴らしたらそれで終わりだぜ それなのに今日の奴は配給の時間や作業の時間まで言ってくれた…」

アニ「…」

エレン「誰だろう……まさかいつもおれたちに意地悪してくる奴じゃないし…女の声ぽかったな」

アニ「…さぁね(コイツ、よく考えてるじゃないか…)」




The Mysterious
Military Police Women . Side ...

先輩憲兵A(以下A)
「おいおいどうした新人!」

先輩憲兵B(以下B)
「鐘を鳴らすだけで良かったんだぜ?
起きなかったら、俺らの楽しみが増えただけだったのによ…、そう……」

A・B「「イビって苛めるっていう楽しみがな!」」アーハッハッハッハッハッ

A「さぁ俺らも飯を食いに行こうぜ!」

ダイタイアイツラトロインダヨナー チガイネェ ハッハッハッ

憲兵?「…」




?「どうしたの?言わなくていいことまで言って…」

憲兵?「…」

?「自分の幼児期でも思い出した?」

憲兵?「…さぁな」

?「いつも通りの無愛想だね、うん、平常運転!」ニシシッ

?「さぁ、ご飯食べに行こ!」

>>8,>>25,>>40,>>47,>>48,>>58,>>62,>>,70,>>78,>>80,>>81,>>82の方、コメントありがとうございます。

ここでオリキャラの名前を募集したいと思います。

二人分で両方女です。

名前・名字の順にお願いします。

気に入ったのがなかったら自分で考えます。

よろしくお願いします。

お前ウォール害信者だろ?

アニとヒッチだと思って混乱した




アニ「それじゃまた夜にね」

エレン「なんだ、一緒に居ないのか?一人なんだろ?(友達が死んじまって辛いだろうに)」

アニ「…アンタが話してくれたミカサって奴」

エレン「ん?ミカサがどうかしたか?」

アニ「何となく仲良く出来ないような気がする」

エレン「え?」

アニ「それに私が不安なのは夜、寝る時だけさ……、じゃあね」スタスタスタ

エレン「あ……、行っちまった」

最後まで書ききってほしい。



エレン「やれやれ……せっかちな奴だな」

エレン「そうだ、アニからもらった道具を片付けよっと……テントで良いか」スタスタ



テントにて――――――――

エレン「…」

ミカサ「おはようエレン、エレン…どこに行ってたの?朝から私に何も言わずに… その手に持っている木の棒と板と三角錐は何?……大変、エレン!足が震えてる、寒い?私が暖めてあげる、ので、こっちにおいでエレン」

アルミン「ミカサ…そんな一気に言ったらエレンも困るよ…… おはよう、エレン」

エレン「…おはよう、ミカサ、アルミン」



アルミン「…で、どうしてミカサが言ってるようなことになったんだい、エレン」

エレン「…さっきと言ってることが違うぞアルミン」

アルミン「もう訊いちゃったから遅いよ」

エレン「…散歩に言ってただけだ 別にミカサに言う必要はないだろ この棒と板と三角錐は拾ったんだ 足が震えてんのは歩いて疲れただけだ だからミカサのとこには行かない」

アルミン(見事に全部返した……、流石だね、エレン)

ミカサ「な、なぜ私に散歩行くって言ってくれないの?」

エレン「だってお前寝てただろ」

ミカサ「……私も明日から行く」

エレン「別にいいよ 一人になる時間が欲しいんだ」

ミカサ「だけど!」

エレン「お前はおれの保護者かよ」




ミカサ「!」

アルミン「ちょ、ちょっとエレン…」

エレン「さっさと配給もらいに行こうぜ 親切な憲兵の為にもな」スタスタ

アルミン「……ミカサ、気にしなくてもいいよ エレンだって本心で言ってる訳じゃないさ」

ミカサ「…私はエレンになんと言われようがエレンの傍にいる それが今の私の存在意義なのだから…」スタスタ

アルミン「…全く、二人とも素直じゃないんだから…」タッタッタッ



一週間後、深夜――――

アニ「で、一週間ずっと、その子とギクシャクしたまんま?」

エレン「そう、だ 何か、知ら、ない、けど、な…!!」フッ フッ フッ

アニ「…しゃべりながら腕立てやるのキツくないの?」

エレン「いやぁ、なんか、楽…、だ!!」

アニ(どういう神経してんだコイツ)

アニ(…この一週間でコイツは大分マシになってきた)

アニ(今のところ何も問題なし)

アニ(…心の部分も含めて)




アニ(心身ともに安定してる)

アニ(このまま…何も起きなきゃいいんだけど)

エレン「なぁ」フッ フッ フッ

アニ「何?」

エレン「さっき、から、気になっ、てた、んだけど……、よぉ」フッ フッ フッ

アニ「…うん」

エレン「…アイツら、誰だ?」フッ フッ フッ

アニ「…へ?」

エレン「いや、ほら、あれ テントの、影から、こっち見てる、奴ら」

アニ「…」クルッ

アニ「…!ゴメン、ちょっと行ってくる」




「アニの奴、なにしてんだ?」

「さぁ… 誰かと一緒みたいだけど」

「でもなんつーか近づけないよな」

「うん…」

「あ、アニがこっちにくるぞ!」

アニ「…」

「よぉアニ!」

「一週間ぶりだね…」

アニ「ライナー、ベルトルト…早かったね (もっと遅く来たら良かったのに)」




ライナー「え…早かったか?」

ベルトルト「そ、それは良かった(ライナーが街で金髪の可愛い女の子にみとれてて、3日で済んだのを一週間もかかったなんて言えない)」

アニ「…で、どうだった?」

ライナー「あぁ、良いのが見つかったぜ 今は誰も使ってない民家がニ軒あってな、そこに住まわせてもらうことになった」

アニ「…じゃあ」

ベルトルト「うん、明日からでも住めるよ」

アニ「…食料は?」

ライナー「その家の所有権を持つ人が子供好きでな、おれたち三人の一年間の飲食代は払ってくれるってよ」

アニ「…そう」




ライナー「…?」

ベルトルト「アニ…何だか元気ないね」

アニ「…気のせいでしょ」

ライナー「…今一緒に居た奴と何か関係あるのか?」

アニ「!」

ベルトルト(ええぇぇぇぇえぇぇぇぇ!!!それ訊くぅぅぅぅぅ!?何か訊いたらいけない雰囲気あったじゃん!!)

アニ「…そうかもね、いや、そうなんだろうね……」

ライナー「!(あ、あのアニが!)」

ベルトルト(素直に応えた、だと……)

アニ「…もう行くのかい?」



ライナー「あぁ、今すぐにでも…」

アニ「出発は明日の朝ね」

ライナー「え?いや、ちょ…」

アニ「アンタらは二人で寝てね 私はアイツと寝るから」ユビサシ→エレン

ベルトルト「」

アニ「じゃ」スタスタ

ライナー「…相変わらずの横暴っぷりだな 何を考えてるかわからんが」

ライナー「寝るぞーベルトルト…ってコイツ、ショックで固まってやがる」

ライナー「やれやれ…」スタスタ

ベルトルト「」ズルズル

まーたミカサを不憫にしてアニ大勝利スレかよ
他のキャラの扱いを惨くしてまで話を進めるのはエレアニ厨の特徴
そういう事やるからアンチが増えるんだ戯けが

このまま進行するなら言う通りだがまだわからんし見守りたまへ

いろんな進撃スレ荒らしてる奴だから気にせんでいいよ
台風みたいなもんだ

エレン「アニ、お前の知り合いだったのか?アレ」

アニ「あぁ ほら、一週間前にいなくなった奴らがさ、戻ってきたんだ」

エレン「え…、そいつらもう死んだみたいなこと言ってなかったか?」

アニ「はぁ?何のこと?」

エレン「…なんでもね(おれの勘違いかよ!)」

アニ「それでさ…明日にはここを出ることになったんだ」

エレン「…そうか 寂しくなるな」

アニ「だからさ…また、最後に…一緒に寝てくれる?」

エレン「当たり前だろ!」

アニ「ありがとう…」ニコッ




エレン「!」

エレン(何だよ…いい顔出来るじゃねぇか)

エレン「んじゃあ…寝るか?」

アニ「うん…//」

エレン(そ、そんな顔はすんなよぉぉ//!)




テントにて――――――

エレン「よし、寝るか…」

アニ「…エレン」

エレン「?」

アニ「寒いからさ…」

エレン「?うん」

アニ「…暖めて」

エレン「へ?」

アニ「ほら、もっとくっついてさ…!」グイグイ

エレン「わ!ア、アニ///」

アニ「おやすみ、エレン…」

エレン「お、おやすみ///」


これでアンタと私はお別れだけど

また一年…!そうしたら会える

一年間、私のトレーニングをしっかりやるんだよ…

…だけど、やり過ぎは駄目だからね…

…出来れば

何事も起きないように、願うよ――――



アニ「んぅ…」キラッ

アニ「…朝日」

アニ「朝か…」




翌朝―――――

エレン「…ふぁぁ」

エレン「…アニの奴、いねーじゃねーか…」

エレン「…またな、アニ」




ライナー「…良かったのかアニ」

ベルトルト「あいさつくらいしても…」

アニ「…湿っぽいのは嫌なんだ」




ライナー(それって…)

ベルトルト(別れのあいさつしたら泣くってことじゃないか…?)

アニ「それに…アイツには一年したら会うからね」

ライベル「「?」」

アニ「…またね、エレン」




憲兵団開拓地支部――――――

A「おい、新人!暇だろ、大富豪しようぜ!」

B「なぁ、なんであいつ誘うんだ?確かに美人だけどよ…」

A「あのポーカーフェイスとミステリアスな感じがイイんじゃねぇか!」

憲兵?「…」

?「私が外の見廻りやっといたるから、行ってきたらー」

憲兵?「いや、私は…」

?「これは貸しだからねー」スタスタ

憲兵?「…おい」


A「今日のあの当番どうする?」ハイ ヤギリ

B「めんどくせぇな…」チクショ ハヨシロ

C「誰か開拓作業してる奴らに任したらどうだ?」

D「そんなことしたらアレ持って逃げ出すに決まってんだろ」

憲兵?「…」

A「…いや、良い手があるぜ」3ニマイ

B「何だ?」テガネェ

A「ほら、あの仲良し3人組の餓鬼ども…」

C「あいつらがどうした?」6ニマイ


A「あの餓鬼どもには他に身寄りがねぇ」

D「…それで?」ニマイナンカアルカ

A「あいつらにはお互いしかいねぇんだよ」

憲兵?「…」ヤギリ ニマイ

A「…あの黒髪のつり目のガキ、アイツに行かせよう… アイツのダチを人質に」ヤギリニマイィ!?



B「…なるほど 説明下手なてめえが言うと分かりにくいが、何となく言いたいことは分かった」

C「ただ、ガキ1人であんなもんは運べねぇよ?」

A「そこらへんは憲兵が助けにいくんだよ!そうしたらそのガキは俺らに感謝し、俺らに生意気な口も聞けなくなる!」




D「…だけどよ、そんなもんガキ1人で行ったらもらえないんじゃねぇの?」

憲兵?「…」5サンマイ

A「…実はよ、今日の向こうの支部の担当が俺のダチなんだ それでだな、そいつにトランプのカードを一枚見せりゃ済む話だぜ」サンマイナンカネエヨ

B「どういうことだ?」2サンマイ

A「この手は一度使ったことがあってな、そん時に決めたことなんだ」フザケンナ



A「当番に行くのがめんどくさくて他の奴に任せる時にな」ナンデサンマイアルンダヨ

B「…そういうことか、じゃああのガキに任せるか」ハイ Qナ

C「あのガキ…名前なんつったっけ?」Kダゼ

D「巨人を駆逐する、とか言ってるガキだろ?」ダセルカ

憲兵?「!」Aイチマイ

A「…確かエレンって言ったか?」ダセネェ

B「何だそりゃ 女か?」2ダ!カラノAトJOKER

A「いや、男のガキだぜ」フザケンナ

B「そういや顔も女ぽかったな」JOKERイチマイ

憲兵?「…」



A「あぁ…、っておい!さっきからお前のカード強すぎねぇか!?何で2が4枚とJOKERが2枚あるんだよ!」

B「運がいいからだろ…さ、もう出せないよなー?」

C「そうだな、もうないな…」

D「こりゃBの勝ちか?」

憲兵?「…」スッつ

B「おいおい、新人…もう出せるカードなんてあるわけねーだろ こりゃなんのカード……!」

B「な、こ、このカードは!」



C「あ?これは…スペードの3?」

D「スペ3返しか!」

憲兵?「…」Aイチマイ

B「ぐっ…だ、出せねぇ」

A「最初から強いのばっか出すからだ…、アホ」

憲兵?「…」10ニマイ

憲兵?「…あがりました …A先輩」

A「ん、うん?何だ?」

憲兵?「…私がその少年に伝えに行きます」

A「!お、おう じゃあカードを一枚持って行って、ガキに渡しといてくれ」



憲兵?「ハッ」スタスタ

A「…アイツ顔だけじゃなくて頭も良いのか」

C「そりゃそうだろ アイツは確か第100訓練兵の首席だぜ?」

D「!100期生って確か…」

C「そうだ 去年超大型巨人にウォール・マリアを破壊されたときに、まだ訓練兵だったにも関わらず、人員不足の為に出動を余儀なくされた悲劇の訓練兵たちだ」

B「アイツら、ほとんど死んだんじゃなかったのか?」

A「その中の生き残りってわけか… 道理で目がおかしいと思ったぜ」

B「…幻滅したか?」

A「まさか!惚れ直したぜ、あの目に!」

BCD「「「コイツの感性がわからん」」」



D「…そういや、あの新人、何のカード持ってったんだ?」

B「あぁ?…カード捨て場から持ってったよな…」

C「……あぁ、わかった」





スペードの3だ―――――――



開拓作業場―――――――

アルミン「…どうしたのエレン?何か寂しそうだけど…」

エレン「…気のせいだろ」

ミカサ「…」

アルミン(二人とも顔が暗い… こっちまで気持ちが下向いちゃうよ…)

エレン「…なぁ、ミカサ」

ミカサ「!」

アルミン「!」

エレン「少し話が…」

「少し話があるんだが…良いか?」



エレミカアル「「「え?」」」

憲兵?「あぁ、いや…そこのエレン君に、だ」

アルミン「…何でエレンの名前を知ってるんですか?」

憲兵?「先輩たちがよく話しているよ ………エレン君、君に頼みがあるんだが…良いか?」

エレン「!はい!」

憲兵?「…君に今から物質の運送を頼みたい」

エレミカ「!」

アルミン「え!?」

憲兵?「ここからウォール・シーナの方角に約15km…子供ならば丸1日かかるだろう……頼めるか?」

アルミン「15km!?」



憲兵?「…そこまで歩いたらその街の憲兵団支部で物質を受け取り、ここへ戻ってくる…」

アルミン(く、口ではこう言ってるけどこんなの無理に決まってる!往復で約30kmを、しかも帰りは物質を持って?行きは行きで水やら食料やらを持ってかなければならない…)

ミカサ「…なぜエレンを?」

憲兵?「…それを答える義務はない」

ミカサ「………エレン、私も行く」

アルミン「僕も行くよ!」

憲兵?「それは駄目だ」

ミカアル「「!」」

憲兵?「三人で逃げ出されても困るのでね」

ミカサ「なら、私だけでも…」



ミカサ「いえ、そもそもの話、私がエレンと代われば…」

憲兵?「私はエレン君に頼みたいんだ」

エレミカアル「「「!!」」」

憲兵?「君ならば出来ると思う、…もう一度聞こう、エレン君」

憲兵?「…頼めるか?」

エレン「…ハイ!」

憲兵?「…そうか ありがとう では、こちらへ来てくれ、準備をしなければならない」

ミカアル「「エレン…」」

エレン「ミカサ」

ミカサ「!」

エレン「帰って来たら話がある アルミンを頼んだぞ」



ミカサ「!……うん 行ってらっしゃい、エレン」

アルミン「気をつけてね(普通ぼくとミカサが逆じゃないかなぁ…)」

エレン「おう!」

憲兵?「…では行くぞ」スタスタ

エレン「!」スタスタ



憲兵?「…すまない」

エレン「え?」

憲兵?「私も先輩命令には逆らえなくてね…まだここを離れたくないんだ」

エレン「何かここでしたいことでもあるんですか?」

憲兵?「……君は覚えてるか?去年の惨劇を…」

エレン「…はい」

憲兵?「あの超大型巨人と鎧の巨人にウォール・マリアとシガンシナ区の内門を破られた時…3つの兵団はほとんど動きが取れなかった」

憲兵?「調査兵団は壁外調査から帰ってきてウォール・ローゼ内に戻ったばかり」

憲兵?「駐屯兵団と憲兵団に至っては普段通りに酒を飲み空かして使い物にならない… 動けたのはまだ兵団の過ごし方に馴れてなかった新人のみ」

憲兵?「3つの兵団が動けないとなると、当然ながら最後の兵団も駆り出される…そう、訓練兵団だ」



憲兵?「訓練兵団はウォール・マリアの近くまで送られた」

憲兵?「地獄 当にその言葉しか似合わなかったよ」

憲兵?「同期が死んでいくのを見てとても気持ち悪く、悲しくも思えた」

憲兵?「自分もこうして死ぬのか…、なんて呆気ないんだ…とな」

憲兵?「今私がこうしてここにいるのも奇跡に近いよ」



憲兵?「なぜ?なぜこうなった?そうして調べていくと、訓練兵団の出動を決めたのは当時の憲兵団の上層部だとわかった」

憲兵?「…誰かがやらねば事態は何も動かない 私は憲兵団に入ることにした」

憲兵?「…この腐った壁内を変える為に」

憲兵?「……だけどそれは誤魔化しているだけなのかもしれない、といつも思ってしまう」

エレン「………?」

憲兵?「君は自分が何者かわかるか…?」

憲兵?「……私は自分が何者か、なんて分からない いや、そういう意味で言うならば私は何者でもない」

エレン「…」

憲兵?「私は自分に嘘をつき、真実と戦いたくないから、と逃げ出している、ただの『道化師』さ…」



憲兵?「…君も覚えておくと良い 自分は何者か、自分は何がしたいのかを」

憲兵?「そうしたら君はいつでも前へ向けるだろうからな」

エレン「…」

憲兵?「さて…これは3日分の食料だ」

憲兵?「それとこれを渡しておこう…」

エレン「トランプ…?」

憲兵?「このカードを持って行けば向こうの憲兵団支部で物質を貰える筈だ」



エレン「スペードの3…」

憲兵?「……トランプには大富豪というゲームがある」

憲兵?「カードの強さは3、4、5、6、7、8、9、10、J、Q、K、A、2と強くなる」

憲兵?「そのカード全てに勝てるのがJOKERだ 反則的な強さだろう?」

憲兵?「…しかし、そのJOKERに勝てるカードが一枚だけある ……それが」

憲兵?「そのスペードの3だ」



憲兵?「スペードの3はJOKER以外のカードには革命でもしない限り勝てない なのにJOKERにだけは勝てる」

憲兵?「…私はスペードの3になりたいのかもしれない」

憲兵?「反則的な力を持つ巨人に、反則的な権力を持つ……貴族」

エレン「反則的……」

憲兵?「君は成れるか?スペードの3に…… 」

憲兵?「巨人をも削ぐ技術と力を」

憲兵?「貴族も黙らせる知恵と…力を」

憲兵?「………君は持てるか?」



エレン「…」

憲兵?(…しまった)

憲兵?(10歳そこそこの子どもに話すようなことじゃないな…)

憲兵?「変なことを聞いて悪かった 忘れてくれ…」

エレン「おれは」

憲兵?「!」

エレン「……おれは、俺は!スペードの3になるし…JOKERにもなる!」

エレン「反則的な力を持ちつつ、その同類にも勝てるようなスペードの3にもなる!」



憲兵?(この歳でここまで言えるとは…中々大物になるかもな…)

憲兵?「……頑張ることだ では、行ってきてくれ」

エレン「ハイ!」

憲兵?「…それと」

エレン「?」

憲兵?「君みたいな子に敬語を使われるのは変な気分だ 普通に話せ」

エレン「じゃあ…アンタもだ」

憲兵?「…私は元々こうだ」

エレン「え?女って、~よ、とか~だね、とかって使わないの?」

憲兵?「私はそんな言葉を使わない」



エレン「…じゃあ名前だけでも教えてくれよ」

憲兵?「私か?私の名は…」

憲兵?「リーゼ…… リーゼロッテ・スウェルハス」

エレン「俺はエレン・イェーガー!行ってくるぜ、リーゼ!」タッタッタッ

リーゼ「行ってこい、……エレン」



ここからクリスタとユミルが出てきます

クリスタの保護者みたいな人も出てきます

他にもチョロッと出すかも…

オリキャラはバンバン出します



約5時間後、とある街にて―――――

ワイワイガヤガヤ ワイワイガヤガヤ

エレン「…何だ、もう着いちまった」

エレン「アニの特訓のおかげかな……ん?あ、馬だ 荷積みを引いてる…」

パカパカ パカパカ

エレン「あれ、馬に乗ってんの開拓地にいた憲兵のおっさんじゃん おーい、おっさーん!」

おっさん「ん?エレン?何だってテメェこんなとこに居るんだ?」ドウドウ

エレン「今日の物質の運送を頼まれたんだ」

おっさん「!…あの若ぞうども、せめてガタイの良い男を寄越しやがれってんだ…、おい、エレン」

エレン「なんだ?」

おっさん「お前……馬に乗れるか?」



エレン「乗れるわけねぇだろ」

おっさん「じゃあお前…憲兵団支部から開拓地までの15kmを100kgの台車引いて行かなきゃいけねぇんだぞ」

エレン「は!?」

おっさん「そりゃそうだろ…、エレン、開拓地からここまで何時間かかってきた?」

エレン「…5時間くらいかな」

おっさん「ご、5時間!?普通10時間くらいだろ、ガキだったら!疲れとかねぇのかよ!休憩したりしたか!?」

エレン「疲れてねぇから休憩もしてねぇ」

おっさん「…そうか だが帰りはおそらく30時間はかかるだろう… 寝る時間もいるし、流石に疲れて休憩もするだろう………お前、耐えられるか?」

エレン「問題ねぇな」

おっさん「即答かよ……、よし、じゃあ試してやるぜ」



エレン「試す?」

おっさん「そうだ……よし、外れた」ガチャガチャ

おっさん「この台車は100kgある……引いてみろ 出来なかったら、今すぐ一緒に開拓地に戻るぞ」

エレン「!」

おっさん「当然だ 台車が引けなかったら物質運送もクソもねぇよ」

エレン「…よし!」

エレン「…」スッ



エレン「グッ……」

…ガ…ラ……ガラ…ガラ……

おっさん(おいおい、マジかよ…)

ガラ……ガラガラ…ガラガラ…

おっさん(う、動かしやがった…)

エレン「おっさん、これでいいんだろ!?」

おっさん「あぁ……(もう、何も言うまい…)」



エレン「…じゃ、俺行くわ」

おっさん「気ぃつけて行けよ」

エレン「おう!」スタスタ

おっさん「…さっさと戻ってエレンを迎えに来るか!」



ワイワイ ガヤガヤ

エレン「しかし、賑やかな街だな…… こういう街には犯罪が起きやす……」

「泥棒だーーー!」

エレン「ほら起きた!」

「だ、誰か捕まえとくれ!」

エレン「しかもあれは……老婆と女の子が被害者かよ、最低だな」

「どけ、ガキぃ!退かなきゃ殺してやるぞ!」

エレン「!(こっちに来た!けっこうガタイが良いな)」

エレン(だがやりようはある!こっちがチビであっちがデカいなら…)

エレン「足を狙えば良い話だぜ!」



エレン「うらぁ!」ダァン!!

「な…、ぐわぁ!」ズザァ…

(こ、こっちは2mあるんだぞ!?なのに吹き飛ばされただと!?たかだか120cmくらいのガキに…)

「く、くそっ…… ん?」

エレン「…」ニタァ

エレン「キンテキーック!」ガィン!

「ハウッ!」チーン

エレン「正義は勝つ!」ガッツポーズ



オイ、ミタカイマノ… アンナガキガ ダイノオトコヲ…

エレン「ん?」

「いいぞ、ボウズー!」ピーピー

「カッコいい!」ピュイピュイ

エレン「!へへッ」

老婆「坊や…」

少女「…」

エレン「あ…コレ、アンタらの?」

老婆「そうさ…ありがとね、坊や」

少女「…ありがとうございます」



エレン「重いな、この荷物」

老婆「あぁ…今日から食材をたくさん買わなくちゃいけなくなってね、ちょっと荷物を置いて休憩してたんだ」

エレン「その時に荷物を泥棒に盗られたってことか…」

泥棒「うっ、ううっ…」ムクッ

少女「ヒッ…!」ビクッ

エレン「…大丈夫だ」スッ

少女「え…?」

エレン「おい、お前!」

泥棒「あぁ…?…あっ!てめぇよくも……!」

エレン「…お前、恥ずかしいと思わねぇの?」



泥棒「あぁ!?」

エレン「お前、力あるだろ?」

泥棒「当たり前だろ!馬だって担げるぜ!」

エレン「何でその力を良いことに使わねぇんだよ?」

泥棒「なっ…!」

エレン「俺は建設工事とかでその力を使った方が、皆にとっても、お前にとっても、良いことだと思うぜ」

泥棒「て、てめぇには関係ね……」

エレン「この人たち見ろよ!年老いた老人にまだ10歳くらいの子どもだぞ!?しかも女だ!」

泥棒「!!」ハッ…

エレン「なぁ…何で世の中さ、被害者には女子供に老人が多いか知ってるか?」



エレン「それはな、彼らは力が弱いからだ 力の強い男から被害を被った人たちは何人もいる…」

エレン「お前…そんなクズな連中の1人で良いのか?」

泥棒「…」

エレン「それによ………男だったら!女を責めるんじゃなくてよ……守れよ!」

泥棒「!」

エレン「俺の母さんがよく言ってたぜ…、男だったら女を守れってな…」

泥棒「…チッ」スタスタ



エレン「…さて 重いだろ、家まで持っていてやるよ」

老婆「…おや、良いのかい?悪いねぇ」つ

エレン「よっと… ほら、アンタのも」

少女「…え?」

エレン「貸しなって…」

少女「あ、ありがとう」つ

エレン「…うし、じゃあ行こう どっちだ?」

老婆「こっちだよ 悪いねぇ…」

エレン「お、何だそっちか?俺もそっち行くんだよ」

老婆「それは奇遇だねぇ」



エレン「…あ、そうだ 俺はエレン・イェーガー アンタらは?」

老婆「私はイゾナ・レンズだよ」

少女「私は…」

少女「…ヒストリアといいます」



レンズ家前にて――――――

エレン「ここか?」

イゾナ「あぁそうだよ 家の中まで運んでくれるかい?」

エレン「お、おう(中々ちゃっかりしてる婆さんだなー)」

ヒストリア「…」

エレン(全然しゃべんねぇなこの娘… 具合でも悪いのか それとも元々こんなんか…)



エレン「よっ…」ドサッ…

イゾナ「ありがとうねぇ… そうだ 今から昼時だからね、ご飯食べてくかい?」

エレン「んー、じゃあ頂こうかな」

イゾナ「それじゃそこらへんに座ってておくれ」スタスタ

エレン「あーい」

ヒストリア「…」

エレン「…」

シーン…

エレン(き、気まずい…)



イゾナ「ほら、出来たよ」

エレン「わぁ、シチューだ!……はっ、すみません!」

イゾナ「あぁ、いいんだよ 自分の家だと思って過ごしておくれ」

ヒストリア「…クスッ」

エレン「!(わ、笑った!てか可愛い…)」

イゾナ「じゃ、ゆっくりしてておくれ」

エレン「え?どこか行くのか?」

イゾナ「私はそこらへんに沢山家を持っていてね、家の管理をしてるのさ それで今度新しく家を借りたいって人が出てきてね……その子たちの世話もしてるのさ」



エレン「へぇ…」

ヒストリア「…行ってらっしゃい、イゾナさん」

エレン(え、イゾナさん…?名前呼び?)

イゾナ「あぁ、行ってくるよ」ガチャ バタン

エレン「…いただきます」

ヒストリア「…いただきます」

エレン「…」モグモグ

ヒストリア「…」モグモグ



エレン「…」ズズー

ヒストリア「…」モキュモキュ

エレン「…」カチャカチャ

ヒストリア「…」カチャ…

エレヒス「「ごちそうさまでした」」

エレヒス「「!」」

エレン(は、ハモった…)

エレン(ど、どう思ってんのかな…)チラッ

ヒストリア「…////」

エレン(あ、可愛い…)



エレン「…」

ヒストリア「…」

シーン…

エレン(ま、また気まずい…)

エレン(…)チラッ

ヒストリア「…」

エレン(ヒストリアって娘も気まずそうだな… この空気は苦手だぜ…)

エレン(…えぇぃ、ままよ!)

エレン「この世界にはさ!」

ヒストリア「!?」ビクッ



エレン「海ってものがあるんだ!」

ヒストリア「……うみ?」

エレン「そうだ、海は水でできていてな、しかも貴重な塩を山程含んでいるんだ!」

エレン「世界の大部分は海に覆われているんだってよ!」

ヒストリア「海…」

エレン「他にもな…」



イゾナ(ようやく終わったよ……しかし、あの金髪の筋肉質の男の子と背が異様に高い黒髪の男の子……金髪の女の子に蹴られまくってたけど大丈夫かねぇ)スタスタ

イゾナ(さて…今日も無事に帰ってこれたね これも神様のお陰さね)

イゾナ(……あの子はエレン君と仲良く出来たかねぇ…)ガチャ…

イゾナ「ただいま ……?」

イゾナ「…おやまぁ」クスクス

エレン「クー…」グッスリ

ヒストリア「スー…」グッスリ

イゾナ(二人で寄り添って寝るなんて…仲良く出来たようだねぇ……ヒストリア)

イゾナ(お家を出てから大変苦労したらしいけど……ようやく、信頼できる人ができたのかねぇ)

イゾナ(良かったねぇ、ヒストリア…)



ヒストリア「ん…あれ…?」

イゾナ「おや、起きたのかいヒストリア」

ヒストリア「あ、おかえりなさい、イゾナさん ………?」チラッ

エレン「クー…」グッスリ

ヒストリア「あ…///」

イゾナ「ヒストリア」

ヒストリア「え、あ、はい!」

イゾナ「エレン君とは……まぁ、言わなくても分かることかね」

ヒストリア「い、イゾナさん!///」

イゾナ「何言ってんだい、良いことだよ …大切な信頼できる人に、エレン君はなれたんだろう?」

ヒストリア「…///」



ヒストリア「…イゾナさん」

イゾナ「…何だい?」

ヒストリア「私……訓練兵団に入りたいです」

イゾナ「そりゃまた何でだい?」

ヒストリア「エレンさんがこんなことを言ってたんです…」

――――――
―――――
――――
―――
――



エレン「…な?凄いだろ外の世界は!だから俺はいつか調査兵団に入るんだ!外の世界を冒険するんだ!」

ヒストリア「…調査兵団」

エレン「あぁ!」

ヒストリア「…エレンさん」

エレン「ん?」

ヒストリア「私も……そのエレンさんの夢に…着いていっても良いですか?」

エレン「!あぁ、大歓迎だぜ!」

ヒストリア「…ありがとうございます!」
エレン「なぁ、その敬語やめないか?」



エレン「な?凄いだろ外の世界は!だから俺はいつか調査兵団に入るんだ!外の世界を冒険するんだ!」

ヒストリア「…調査兵団」

エレン「あぁ!」

ヒストリア「…エレンさん」

エレン「ん?」

ヒストリア「…私もそのエレンさんの夢に着いていっても良いですか?」

エレン「!あぁ、大歓迎だぜ!」

ヒストリア「!ありがとうございます!」

エレン「はは、大げさだなヒストリアは…」

ヒストリア「////」


スミマセン>>163はなしで


ヒストリア「…エレンさん」

エレン「ん?」

ヒストリア「…さっきエレンさんは私たちを助けてくれましたよね」

エレン「まぁな…」

ヒストリア「どうしてですか?」

エレン「…条件反射?」

ヒストリア「え?」

エレン「…それにさ、喩え見知らぬ誰かにでもよ、良いことをするのはされる側としては嬉しくないか?」

ヒストリア「…はい」


エレン「される側は良いことをされて嬉しい それにする側にも嬉しいことになるんだ」

ヒストリア「え?」

エレン「誰かに礼を言われたりよ、相手が笑顔になるのを見るとさ………」

エレン「自分は…世の中に必要とされている、なんて思えてこないか?」

ヒストリア「!!!」

ヒストリア(自分が…世の中に…必要とされる…)

ヒストリア(それは…あの家では必要とされなかった自分も…世の中には必要とされることができるのかな…)

――――――
―――――
――――
―――
――



イゾナ「…ヒストリア、他人に良いことをして、それで必要ことを望むなんて……とても寂しいと思わないのかい?」

ヒストリア「確かに、そうかもしれません けれど、それは私の為でもあります それならばいいでしょう?…それに」

イゾナ「?」

ヒストリア「私も…壁の外へ行ってみたいんです」

イゾナ「…!」

ヒストリア「エレンさんと…いえ、エレンと一緒に」

イゾナ(この娘にここまで言わせるとは…どうやら当たりのようだねぇ…)        ・・・

イゾナ(……ヒストリアをよろしく頼みます、エレン君…)



イゾナ「…頑張りなさいヒストリア」

ヒストリア「…はい!」

イゾナ「では、神様に報告しに行きなさい 全ては神様の思し召し、神様に感謝するんだよ」

ヒストリア「はい!いってきます!」

イゾナ「あぁ、でもフードは被ってお行きよ まだあなたを探している連中がいるかも知れないからね」

ヒストリア「はい!」ガチャ バタン



教会にて――――――――

ヒストリア「は、走ったら疲れちゃった…」ハァ ハァ

ヒストリア「こ、こんにちは… ……って誰もいない?」

ヒストリア「…勝手に御祈りしておこ」

ヒストリア「…ごめんなさい神様、悪口なんか言って…」

ヒストリア「神様なんて大っ嫌い!……そう思ってたけど……今日、とっても良いことがあったんです!」

ヒストリア「私の生きる目標が見つかって…しかも、友達が出来ました!貴族の頃とは違う、本当の意味での友達が…」

ヒストリア「私がその人の傍に居たい、そう思える人なんです…」

ヒストリア「私は、これからは他人を助けて生きたいと思います……けれど」

ヒストリア「一番に彼を助けてあげたい……彼の力になりたいんです!」



ねぇ、エレン……

エレンは凄い人だよね…、優しいし、力持ちだし、物知りだし…

そんなエレンの隣に立つにはとてつもない努力が必要なんだろうね…

でも、待っててエレン…、必ず追いついて見せるから

そして、今度は私がエレンを助けてあげたいの……復讐に命を投げるなんて…そんなことはさせない

私はエレンに生きていて欲しい……私に生きる目標と希望を与えてくれたあなたに…

私の願いはただ一つ……あなたと生を過ごしたい……



ヒストリア「…あっ、また声に出してた……良かった、誰も居なくて」

ヒストリア「…もう戻ろうかな」

ヒストリア「…お邪魔しました」ガチャ バタン

ヨーシ ガンバルゾー オー!

「…」ギィ…

「…まさか、今のは……」



ヒストリア「さて…帰ろっかな!」トテテテ…

ヒストリア「あっ…」ドン!

?「!」

ヒストリア「ご、ごめんなさい!」

?「チッ…気をつけな」

ヒストリア「は、はい!」トテテテテ…

?「…」



レンズ家にて―――――――

エレン「ん………?」

エレン「はっ…やべっ、今何時だ!?」

イゾナ「今は3時だよ」

エレン「イゾナさん!?てか3時!?俺もう行かないと!」

イゾナ「…そうかい、もう行くのかい じゃあせめて教会に行って、ヒストリアに会って行っておくれ」

エレン「え?ヒストリア?教会に行ったのか?」

イゾナ「あぁ… ヒストリアもアンタと別れの挨拶くらいしたいだろう」

エレン「あぁ わかった!イゾナさん、ご馳走様でした!」

イゾナ「あぁ…気をつけてお行きよ」

エレン「はい!」


教会にて――――――――

?「…こんな所にも教会があったとはな……じゃあ行くか」ガチャ ギィ… バタン

?「閂は入れておいた方がいいな…」ガタン

?「さて…食料庫はどこだ?」


大路地にて―――――――

ヒストリア「…あれ、あのお婆さん…荷物重そうだなぁ…」

ヒストリア「……お婆さん、手伝います!」

同じく大路地にて―――――――

エレン「はぁ、はぁ…こっちが教会か!まだヒストリアには会えてねぇな…」

こうしてエレンとヒストリアは、この時は再び会うことなく、一年後に再会することになってしまった…



教会にて―――――――

エレン「着いた……けどどういうことだ?扉の鍵が開いてねぇ」ガタガタ

エレン「どっか開いてねぇかな……うん?あれは……裏口か?もしかしたら入れるかも…」

エレン「お邪魔します…っと」ガチャ…

エレン「どっちだ…右か?」

エレン「………お、扉見っけ」

エレン「…ヒストリアはここかな?」

エレン「失礼しまーす…」ガチャ ギィ…

ガタッ…!

エレン「!誰か居るのか?ヒストリアか?」



ダンッ!

エレン「ん?うわっ!」バァン!

エレン「何だ!?(押し倒された!?)」

?「静かにしろ!」

エレン「!!(ヒストリアじゃない!女…?)」

エレン「誰だお前…」

?「そういうお前こそ誰だ 教会の人間じゃねぇな…」

エレン「あ……口元にパンくずついてんぞ」

?「え… う、うわっ///」

エレン(何だコイツ…そばかす?)

>>1にこのSSはこういうお話ですでは投下していきます(ドヤァァァって書く奴最高に気持ち悪い
ただの自己満で書いてる癖に見る気失せる



?「クソッ…緊張感台無しだぜ」

エレン「…何やってたんだ?お前誰だ?」

?「見りゃわかんだろ…食料泥棒さ」

エレン「はぁ?開拓地行けよ 衣食住くらいは確保されるぜ?」

食料泥棒「その代わりにあの面倒くさい開拓作業がプレゼントされんだろ?やなこった」

食料泥棒「大体そーいうテメェは何してんだよ」

エレン「俺か?女の子を1人探してんだけど…知らないか?」

食料泥棒「女の子ぉ?……そいつは小柄か?」

エレン「まぁ…小柄か」

食料泥棒「あぁ…そいつなら大路地の方に行ったぜ」



エレン「!……すれ違いかよ、戻る時間なんかねぇぞ…」

食糧泥棒「チッ…」スタスタ

エレン「おい……どこ行くんだ?」

食糧泥棒「あぁ!?帰るんだよ、もう充分な食糧は持ったからな…」

エレン「……いおい泥棒…」

食糧泥棒「………ケッ、これだから良い子ちゃんは…」

エレン「ん?あー…おい、そっちの正門は鍵閉まってたぜ」

食糧泥棒「馬鹿言え あれを閉めたのは私だ 盗んでる最中に誰も来ないようにな…裏口があるのは気付かなかったがな」

エレン「!んだよ、あれお前かよ!」

食糧泥棒「とっとと出るぞ 見つかっちまう………!」

>>179の訂正

エレン「!……すれ違いかよ、戻る時間なんかねぇぞ…」

食糧泥棒「チッ…」スタスタ

エレン「おい……どこ行くんだ?」

食糧泥棒「あぁ!?帰るんだよ、もう充分な食糧は持ったからな…」

エレン「……おいおい泥棒…」

食糧泥棒「………ケッ、これだから良い子ちゃんは…」

エレン「ん?あー…おい、そっちの正門は鍵閉まってたぜ」

食糧泥棒「馬鹿言え あれを閉めたのは私だ 盗んでる最中に誰も来ないようにな…裏口があるのは気付かなかったがな」

エレン「!んだよ、あれお前かよ!」

食糧泥棒「とっとと出るぞ 見つかっちまう………!」


ドンドン!!

食糧泥棒「!」
エレン「!」

「開けてください!憲兵団の者です!」

エレン「なっ…!」

食糧泥棒「チィッ…!こっちに来い!隠れるぞ…!」グイッ

エレン「わっ…」

食糧泥棒「声も潜めとけよ…」ヒソヒソ

?「どうなされた!」

「扉を開けてください、開かないんです!」

?「なんと……少しお待ちくだされ」



エレン「誰だあれ」ヒソヒソ

食糧泥棒「神官だろ?」ヒソヒソ

神官「ふむ…」ガチャ…

憲兵「開いた… ありがとうございます」

神官「うむ… しかし変だな閂を差し込んだ覚えはないぞ」

憲兵「まさか…また食糧泥棒が!?」

神官「ふむぅ…確かに、ここは何回も被害を被っている 今朝もやられたしな…」

エレン「お前…」ヒソヒソ

食糧泥棒「馬鹿を言うな 私はこの教会に来たのはさっきが初めてだ」ヒソヒソ

エレン「…お前の言ってることが本当なら食糧泥棒はまだ他にもいるということになるぞ」

まだかな



食糧泥棒「まぁそうだな この御時世だ いくらでもそんなのいるだろ」ヒソヒソ

憲兵「…もしかしてアイツですか?」

神官「…かもしれん」

エレン「アイツ?」ヒソヒソ

食糧泥棒「…まさか」ヒソヒソ

憲兵「食糧を盗み、人に出会ったらナイフで切りつける強盗傷害犯……ザ・チョッパー」

食糧泥棒「チィッ、マジかよ!ここらへんにいるのか!」ヒソヒソ

エレン「誰だ?」

食糧泥棒「知らねぇのか!?ここらへんじゃ有名だぞ!?」

エレン「俺ここらへんの人間じゃねぇし」



憲兵「始めは開拓地 奴は開拓地の食糧を盗み出し……、その際に二人の憲兵に傷を負わせています」

神官「しかし捕まらず、何度も同じようなことを繰り返し、最終的には内地で貴族を………殺した」

エレン「!!」

憲兵「そしてその後も続け、ついたあだ名がザ・チョッパー〈殺人鬼〉」

神官「……そして指名手配か 気をつけて巡回してくれたまえ」

憲兵「はい」

エレン「……そんなのが居るのか」ヒソヒソ

食糧泥棒「こりゃますます急いで逃げねぇとな…」ヒソヒソ



神官「あぁそうだ… 貴族と指名手配と言えば… もうひとつ話すことがあった」

憲兵「?何ですか?」

食糧泥棒「さっさと終われよ…出られないだろうが」ヒソヒソ

エレン「…貴族?」ヒソヒソ

神官「…レイス家のご令嬢の話を覚えているか?」

憲兵「…えぇ」

食糧泥棒「レイス家っつたら…ウォール・シーナでも屈指の名家じゃねぇか」ヒソヒソ

エレン「…それと指名手配とでどう関係あるんだ?」



憲兵「レイス家のご令嬢がお家を出たという話でしょう?それをなぜかあなたがた……『ウォール教』が探している、と」

神官「そうだ 憲兵団の方々にも捜索依頼を出している」

エレン「…」

神官「そのご令嬢だがな……先程までここにいらしたかもしれん」

憲兵「え……」

エレン「…は?」

食糧泥棒「馬鹿!声抑えろ!」ヒソヒソ

エレン(ど、どういうことだ?先程までここにいた……って、まさかヒストリアが……?)

憲兵「そ、それなら早く探しに行った方が……」

神官「まぁ少し待て」



神官「実はな、その少女は懺悔と御祈りをしていったのだが…、声に出していてな」

憲兵「…」

エレン(…ヒストリア)

食糧泥棒「マヌケじゃん」ヒソヒソ

エレン「おい!」ヒソヒソ

神官「そのおかげでその少女が貴族かもしれないと分かったのだが…、そのときにこんなことを言っていたのだ」

神官「来年訓練兵団に入る、と……」

憲兵「!」

エレン「!」

食糧泥棒「…は?」

エレン「お前も声抑えろよ」ヒソヒソ



憲兵「…成る程、今無理矢理探すよりは、来年まで待って、訓練兵団の中から探す方が楽だということですか」

神官「その通りだ では来年以降に訓練兵団へ憲兵団の者を向かわせてくれ…………勿論、来年の……104期生たちにな」

憲兵「分かりました 憲兵団による新人への指導ということで問題ないでしょう」

神官「あぁ」

食糧泥棒「終わったなそいつ…」ヒソヒソ

エレン「……終わらせねぇよ」ヒソヒソ

食糧泥棒「あ?」ヒソヒソ

エレン(俺が守ってやるぜ……ヒストリア)



憲兵「…して、何故ご令嬢は訓練兵団へ……?」

神官「……確か、人々の役に立ちたい、みたいなことを言っていたような…」

エレン(……ヒストリア、お前…!)

食糧泥棒「…」

エレン「…どうしたお前」ヒソヒソ

食糧泥棒「何だ…それ……」

エレン「お、おい 声……」ヒソヒソ

食糧泥棒「ふざけんなよ、おい…!」

エレン「ばっ、ちょっ、声抑えろ、馬鹿!」ヒソヒソ バッ

食糧泥棒「んっ…!モガ…!」モゴモゴ



エレン「…落ち着いたか?」ヒソヒソ

食糧泥棒「…あぁ」ヒソヒソ

エレン「…何だってんだよ」ヒソヒソ

食糧泥棒「……さっき奴らが言ってたご令嬢って奴」ヒソヒソ

エレン(…ヒストリアのことか)

食糧泥棒「その、お嬢様、ってのがよ、やってんのはよ、………偽善だ」ヒソヒソ

エレン「……偽善?」ヒソヒソ

食糧泥棒「そうだ…… 見知らぬ他人を救って何になる?そいつには何にも得はねぇ 『勝手に何しやがる!』なんて言う奴だっているだろう…… 救った側が損するだけさ」



エレン「なっ……!」

食糧泥棒「馬鹿な奴だぜ…」ヒソヒソ

エレン「そんなことはねぇ!」

食糧泥棒「あぁ!?」

エレン「確かにそんな人もいるかもしれねぇ!だが世の中捨てたもんじゃねぇよ!」

食糧泥棒「…」

エレン「感謝はされないかもしれない!けど俺はそれでも良い!俺は“人”を助けたいんだ!」

食糧泥棒(何だ…)

エレン「それに俺の親切がその人に伝わるかもしれない!そしてその人がまた誰かに親切を伝え、そうして壁の中の皆、全員が豊かな心を持つんだ!」

食糧泥棒(何なんだ、コイツは!)

これ進撃か?



食糧泥棒「…お前の親切が壁内に伝わる、ねぇ…… そうしたらどうなるんだ?」

エレン「皆の心が豊かになる」

食糧泥棒「……で?」

エレン「そうすると皆で協力出来るようになるだろ」

食糧泥棒「まぁそうかもな 協力に必要なのは、調和、そして他の意見を耳に入れることだからな 心が豊かにならなきゃ出来ないことだな」

食糧泥棒「じゃあ……何について協力するんだ?」

エレン「そんなの決まってんだろ!」

エレン「巨人どもをぶっ殺す!それ以外なんかあんのかよ!」



エレン「俺たちがすべきことは、自分たちで殺し合うことでも、内地に引きこもることでもない!
あのクソみたいな巨人どもをぶっ殺す!そうしねぇと俺たちは………

いつか………全滅だ!」

食糧泥棒「……人間。誰しも死にたくねぇ筈だぜ お前……死にたいのか?」

エレン「……自分の命を賭けないで、他の命を奪えるかよ」

食糧泥棒「……ケッ、死にたがりが」



食糧泥棒(…コイツにはちゃんとした目的がある じゃあその貴族のご令嬢にも……何かあるっていうのか……)

食糧泥棒(しかし、自分以外の為に何かをする、ねぇ……… 考えたこともなかったぜ……)

エレン「……ん?」

食糧泥棒「どうした?」

エレン「……後ろ」

食糧泥棒「あぁ?」クルッ

神官「」ゴゴゴゴゴゴゴ

憲兵「」ゴゴゴゴゴゴゴ

食糧泥棒「……………やべ」



食糧泥棒「……何で気づかなかったんだよ!」ダダダダダ

エレン「気づくわけねぇだろ!」ダダダダダ

食糧泥棒「そういやそうだな!お前熱弁してたもんな!」ダダダダダ

エレン「何をぉ!?」ダダダダダ

食糧泥棒「本当のことじゃねぇか!」ダダダダダ

ドッチヘイッタ!? コッチダ!

食糧泥棒「クソ、もう来やがった おい、てめぇが入って来たのはどこだ!」

エレン「あっちだ!」



食糧泥棒「よし!」ガチャ ギィ…

エレン「出れた!」

食糧泥棒「神官と憲兵は!?」

エレン「…」

イマセン マタショクリョウコニイッタノカモシレン ワカリマシタ

エレン「……どうやら食糧庫に行ったらしいぜ」

食糧泥棒「ふぅ……漸く一息つけるな」



エレン「じゃあ行くぞ」

食糧泥棒「ちょっと待て もう少し休憩だ」ハァ ハァ

エレン「…」

食糧泥棒「…てめぇはやっぱり訓練兵団に入るんだよな」ハァ ハァ

エレン「まぁな」

食糧泥棒(…畜生、どいつもこいつも………他人の為、なんてよ)

食糧泥棒(…いや まだそのご令嬢の真意がわからねぇ まだそうと決まった訳じゃない)

食糧泥棒(……しかし何故ウォール教が貴族の娘なんざ欲しがるんだ?)

食糧泥棒(……まさか、壁に関することか)



食糧泥棒(貴族は特別な権限をいくつも持ってる ………まさか……)

エレン「…おい」

食糧泥棒「何だ?」

エレン「教会の中の様子が変だ」

食糧泥棒「何……?」

「ギャアアアアァァァァ!!!」

エレン「悲鳴!?」

食糧泥棒「悲鳴っつうより断末魔に近いな………逃げるぞ」

エレン「……何で?」

食糧泥棒「は?お前は命が惜しくねぇのかよ」



エレン「中に何かいるかもしれねぇ!さっきの神官と憲兵が危ない!」

食糧泥棒「……お前、死にたがりって言うより、死に急ぎだな」

「誰か、捕まえてくれー!!」

パリーン!

エレン「!!」

食糧泥棒「!!」

?「…」ニヤッ

エレン「な、何だコイツ!」

食糧泥棒「間違いねぇ!ザ・チョッパーだ!」

エレン「コイツが!?」



エレン(!あのナイフ……)

食糧泥棒「血がついてやがる どちらかを襲ったのか」

エレン「……だが言い換えれば、あれぽっちの血の量だ 恐らく二人とも無事だろう」

殺人鬼「ヒャハハハハ!」ダッ

食糧泥棒「なっ…」

食糧泥棒(私の方に……)

殺人鬼「死ね!」

食糧泥棒(やべぇ、バレる…!)
         ・・・


ドスッ!



食糧泥棒「え…」

殺人鬼「!!」

エレン「グッ…!」

食糧泥棒「お、お前何で!?」

エレン「知るか……身体が勝手に動いたんだよ!文句言うなら俺の身体に言え…」 ドクドク

エレン「大体よ……さっきも言おうとしたけどさ…」ドクドク

エレン「誰かを助けるのに……理由がいるのか?」ドクドク

食糧泥棒「!」ドキッ!

殺人鬼「放せ!」

エレン「離すかよ!」ドクドク



食糧泥棒(……チクショウ、このまま逃げるのは後味悪いな)

食糧泥棒(…何か、何かないか?)

食糧泥棒(……あった!)ガシッ

食糧泥棒「頭を下げろ、死に急ぎ!」ブン

エレン「だ、れが……死に急ぎ……だ!」

殺人鬼「!?」

食糧泥棒「喰らいやがれ!」

ゴッ

殺人鬼「グッ…」ドサァ…

食糧泥棒「手頃な石があって良かったぜ……ちょっと大きかったかもしれないけど」



食糧泥棒「おい!しっかりしろ死に急ぎ!」

エレン「…」

食糧泥棒「クソッ!こんな所で死んで良いのかよお前!」

エレン「…」

食糧泥棒「と、取り敢えず傷を……!?」

食糧泥棒「な、何故だ……」

食糧泥棒「何故コイツから……煙が」

エレン「…」シュウウウ…

食糧泥棒「まさか……お前もなのか」
          ・・・・・・



1時間後―――――――

エレン「…ん」

エレン「ここは………」

食糧泥棒「…よう」

エレン「お前………、そうだ、ザ・チョッパーはどこだ?」

食糧泥棒「教会の前でノビてる 今頃捕まってるさ」

エレン「そうか………あれ、俺、確かナイフで刺されて………」

食糧泥棒「…」

エレン「ん?傷がない……」

食糧泥棒「…おい」



食糧泥棒「今からお前に話すことがある」

エレン「……何だよ改まって」

食糧泥棒「黙って聞け お前にとっては信じられないことかもしれない だが心して聞け…… 良いな」

エレン「!………おう」



食糧泥棒「恐らく私たちはこれから長い付き合いになるだろう……つー訳だ、自己紹介でもするか」

エレン「おう 俺はエレン・イェーガー」

食糧泥棒「私の名はユミル 普通にユミルって呼べば良い」

エレン「わかった 俺も名前呼びで良いぜ よろしくなユミル」

ユミル「あぁ……死に急ぎ」

エレン「名前呼びじゃねぇのかよ!」

ユミル「私が呼ぶとは言ってねぇ」



エレン「…で、大事な話って何だ?」

ユミル「…まずはこれを見ろ」つ バンッ

エレン「………ナイフだな……… …………盗ってきたのか?」

ユミル「まぁな あの殺人鬼が持っていても意味ねぇだろ」

エレン「……じゃあナイフが何だっていうんだ?」

ユミル「……指を出せ」

エレン「ん」つ

ユミル「」スパッ

エレン「いってぇぇぇ!!」

これからも楽しみにしてる!



エレン「何すんだよ!?」ドクドク

ユミル「…てめぇの指をよーく見てな」

エレン「あ?」チラッ

エレンの指「」ドクドク

エレン「何も起きてねえ ……!?」

エレンの指「」シュウウウ…

エレン「何だコレ……煙?」



エレン「お、おい!何だよコレ?」

ユミル「……743年」

エレン「え?」

ユミル「何の年か知ってるか?」

エレン「…」

ユミル「……巨人が初めて人類に確認された年さ」

エレン「!!」

ユミル「その時、人類の大半は死亡し、新大陸に渡り、その地を聖地と崇拝し、壁の中に人類は引っ込んだ……」

エレン「そして壁は破壊された、か?」



ユミル「そうだ 約100年経った一年前にな……… さて、質問だ なぜ人類は巨人と戦わず、逃げたんだ?」

エレン「巨人に敵わなかったからじゃないのか?」

ユミル「……巨人はあんな巨体の癖して体重が非常に軽い そのお陰で比較的に素早く動ける だがそれだけじゃない」

ユミル「当時の人間たちは既に巨人の頭を一発で吹き飛ばせる程の技術ぐらい持ってたんだ だけど巨人は砲弾をものともしない『再生能力』を持っていた」

エレン「再生能力…」

ユミル「個体差はあったが、頭一個分くらいだったら、1、2分で再生しちまう」

ユミル「……煙のようなものを出しながらな」

エレン「!!!」



エレン「煙を出しながら、再生する……!」

ユミル「…そうだ お前の指みたいにな」

エレン「な!!」バッ

エレン「き、傷がない……」

ユミル「お前はさっきもそうやって助かったのさ」

エレン「…」

ユミル「…おい?」

エレン「何だよそれ……!!そんなの俺が……」

エレン「俺が!
    巨人だって!!
    言ってるみたいじゃねえか!!!」



エレン「ミカサ、アルミン、アニ、リーゼ、ヒストリア、イゾナさん、おっさん、そして今!目の前で今話してるユミル!」

エレン「皆と壁の中にいる俺は……巨人だって言うのかよ!」

エレン「巨人が、皆を助けたい、巨人をぶっ殺したいなんて言ってるのか!?」

エレン「滑稽じゃねぇか…!!」

エレン「最低じゃねえかよ…!!」ポロポロ



エレン「俺は、おれは…!」ポロポロ

エレン「何なんだアアアァァァ!!!!」ポロポロ

ユミル「チッ」ガッ!!

エレン「ガッ…!」ダァン!

ユミル「落ち着け死に急ぎ!」

エレン「うぅ…!おれは、おれは!」ポロポロ

ユミル「エレン!!!」

エレン「!!」ビクッ



ユミル「落ち着け 落ち着かないと見えるものが見えなくなる 出来ることが出来なくなるぞ」

ユミル「目をつぶって水面を思い浮かべろ 何もない水面、ただの風もない水面を」

エレン「…水面」スウッ

ユミル「…(よし、これで問題はねぇ)」

ユミル(さて、もう言っちまったんだ、全部話そう)

ユミル(巨人化のことも、私のことも……)

ユミル(コイツが事実を知ってどうするかはわからねぇが、そこら辺は賭けだ)

ユミル(後はコイツが選択をするだけだ)

ユミル(……自害か)

ユミル(……事実を受け止めて、それでも生きるか)



エレン「…」

ユミル「落ち着いたか?」

エレン「あぁ」

ユミル「じゃあ聞きたいことがあるなら言ってみろ」

エレン「……なんでユミルはそんなことを知ってるんだ?」

ユミル「…私もお前と同じだからさ」

エレン「え…」

ユミル「この力を私は『巨人化』って呼んでいる そのままの通り、これは人間が巨人になれる力だ」

エレン「人間が……巨人に!?」

ユミル「そうだ 強い目的意識を持って自傷行為をすると巨人になれる」

エレン「目的意識……」

ユミル「当たり前だがこんなとこで巨人になるなよ?」



ユミル「他にも話すことはあるんでね もう少し聞いてもらうぞ」

エレン「あぁ」

ユミル「それと一つ言ってておきたいことがある」

エレン「?」

ユミル「……お前はもうただのガキじゃねぇ」

エレン「!!」

ユミル「お前は人も簡単に殺せる力を持っている その力をどう使うかをよく考えろ」

ユミル「このまま普通に暮らすも良いし、その力を公にして、人類の役に立つと言うならまたそれも良し」

ユミル「あ、だけど私のことは黙っとけよ」

エレン「おれは…」







エレン「………世話になったな」

ユミル「ふん、使えるかもしれねぇ、って思っただけだ」

エレン「いや……色々教えてくれてありがとう」

ユミル「……お前は今まで通りで良いんだよな?」

エレン「あぁ 難しいことかもしれないけどな、今まで通り、訓練兵団を目指して、調査兵団に入るだけさ」

ユミル「……そのことだが」

エレン「あぁ?」

ユミル「私も訓練兵団に入ることにした」

>>93>>94>>96>>106>>107>>108>>177>>183
>>193>>210の方コメント有り難うございます
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エレン「………何で?」

ユミル「……自分はどう生きるのか」

エレン「?」

ユミル「自分の為に生きるのか         他人の為に生きるのか         どのように生きるのが正しいのか    お前の選択は正しいのか……      
    私はそれらを確かめたい」

エレン「…」

ユミル「そのご令嬢ってのも気になるしな」

エレン「……なら1年後は仲間だな」

ユミル「……仲間ねぇ 必要以上に乳くりあったりなんざしねぇぜ、めんどくさい」



エレン「そうか?」

ユミル「?」

エレン「お前は何だかんだ言って仲良くなっちまうぜ……未来の仲間たちとな」

ユミル「なんだそれは……予言か?」

エレン「カンだ」

ユミル「………お前けっこう、いやかなり馬鹿だな」

エレン「…」



なぁ死に急ぎ

てめぇはこれから想像もつかない感情を持っちまうだろう……周りの感情によってな

例えお前が巨人だとバレなくてもてめぇは無意識に感情をぶつけられる

その時てめぇが感情を肥大化させるか圧し殺すか知らねぇが

てめぇがどうしようもなくなったとき  からかうくらいはしてやるよ

何せ今のところ私とお前しかいねぇもんなぁ

『同類』ってのがな

てめぇも貴族のご令嬢ってのも随分なお人好しで死にたがりっぽいからな

首根っこ捕まえてでも前に引きずってやるぜ?

生ある未来にな………



エレン「じゃあまた1年後にな」

ユミル「それまで精々死ぬなよ死に急ぎ」

エレン「……多分、身の安全で言えばお前の方が大変だと思うぜ」

ユミル「私はそんなヘマはしねぇ」

エレン「女1人で大変だと思うけど……」

ユミル「そんなこと言ったらてめぇはガキ1人だろ」

エレン「誰がガキだ!」



エレン「ユミル!」

ユミル「!」

エレン「……またな」

ユミル「……とっとと行っちまえ、馬鹿エレン」

エレン「……へへっ」ダッ

ユミル「……ずっとあの笑顔だったら目付きも緩和されるんだけどな」

しかしエレンとユミルが再会した1年後

ユミルは夢にも思わなかっただろう

エレンの笑顔が全く見れない、など――――――





1年後、開拓地―――――――――

リーゼ「………今日までよく頑張ったな…………エレン」

エレン「…」

リーゼ「お前は身体能力だけなら他の兵士の誰にも負けなくなるだろう」

リーゼ「だがそれは飽くまでも身体面の話だ………精神面は違う」

リーゼ「友を持ち、人を愛し、………心身ともに強くあれ、エレン」

エレン「……この一年間、特訓に付き合ってくれてありがとう、リーゼ」

リーゼ「礼などいらないぞ、お前が私の望む兵士になってくれればな」

エレン「…」



リーゼ「……もしや、私との別れを悲しんでくれているのか」

エレン「…」

リーゼ「…冗談だ 無言の威圧感が痛いぞエレン」

リーゼ「………まぁ少ししたら直ぐに会える その時迄、達者でなエレン」

エレン「……あぁ」

開拓地、ミカサ&アルミンside―――――

ミカサ「……エレンは一年前の物質調達時に人が変わってしまったようになった」

アルミン「帰って来たとき血だらけだったし………何があったかも教えてくれない」

ミカサ「一年間ずっと毎朝毎晩どこかに行くようになってしまった」

アルミン「僕たちともあまり話さなくなった……今のエレンは何を考えているか分からない」

ミカサ「私がしっかり守らないと……  エレンとアルミンを両方………だから安心してアルミン」

アルミン「僕だって二人を守りたいんだよ………皆で助け合って行こう」

ミカサ「…行こうアルミン」

アルミン「うん!」

ミカアル「「エレンと共に!」」

ウォール・ローゼ内のとある民家にて、 ライナー&ベルトルト&アニside――――

ライナー「いよいよだな」

ベルトルト「うん、僕たちも訓練兵に…」

アニ「…」

ライナー「まずは訓練兵団で兵士としての技術を学び、兵士に融け込む」

ベルトルト「そうしてタイミングを見計らって、ウォール・ローゼを破壊、だね」

アニ「……そう簡単にはいかないよ」

ライナー「分かってるさ ま、取り敢えず三年間頑張ろうぜ」

ベルトルト「うん 104期生か、仲良くできるかな……」

ライナー「深入りし過ぎるなよ、戻れなくなるぞ」

アニ「一番心配なのはアンタだよ」



ライナー「そうか?意外にアニもマズイんじゃないか?」

ライナー「来るんだろ、お前が一年前に少し稽古をつけてやった奴……」

アニ「…」ゲシゲシ

ライナー「ちょ、痛いっての!」ギャッ

アニ(…アイツ、ちゃんと特訓してたかな)

アニ(……今行くよ、エレン)

ライナー「痛てて……さぁ、気を取り直して…………、行くぞ!」

ベルトルト「うん!」



同じくウォール・ローゼ内、民家にて  ヒストリアside――――――――――――

イゾナ「………良いね、ヒストリア……」

ヒストリア「はい」

イゾナ「ヒストリア、お前は今からクリスタ・レンズだ 良いね?」

クリスタ「はい、名前をくださってありがとうございます、イゾナさん」

イゾナ「良いんだよ、孫ができて私も嬉しいのさ」

クリスタ「私もおばあちゃんが出来て嬉しかったです!」

イゾナ「おぉ……ありがとう、クリスタ」



イゾナ「……エレン君の力になりたいんだろう?」

クリスタ「! はい」

イゾナ「……そのまま心も奪ってきちゃいなさい」

クリスタ「……へ?」

イゾナ「そして私にひい孫を見せておくれ」

クリスタ「!! も、もう、イゾナさんったら………////」

クリスタ(心、かぁ………)

クリスタ(…うん、頑張ろ!)

イゾナ「行っといで………私の可愛い孫、クリスタ」

クリスタ「…うん 行ってきます、おばあちゃん!」

同じくウォール・ローゼ内、空き家にて ユミルside――――――――

ユミル「んん、よく寝たぜ……」フワアァ

ユミル「…今日から訓練兵団か……」

ユミル「…へっ、待ってろよ、死に急ぎに貴族のご令嬢」

ユミル「私が見つけて……」

ユミル「真意を質してやるぜ!」

ユミル(……いや、貴族のガキに関してはそれだけじゃねぇか)

ユミル(妾のガキ、ねぇ……そこらへんがどうも、引っ掛かるんだよなぁ……)

ユミル「エレンに貴族のガキにそれに介入する憲兵団とウォール教」

ユミル「……どいつもこいつもめんどくさそうなのばっかだな」

ユミル「……ま、行くか」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ジャン「…内地に行くんだ やってやるぜ!」
マルコ「……憲兵団に入って、王にこの身を捧げるんだ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~サシャ「訓練兵になって美味しいもの食べまくるんですぅぅぅぅ!」
「兵士なんだから食事も質素だとおもうんだけど……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~コニー「行ってくるぜ、母ちゃん、皆!」~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ミーナ「立派な兵士になってきます!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~キース「さて………今年は豊作か、はたまた凶作か……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ハンジ「また新しい兵士が生まれるねー、リヴァイ!」
リヴァイ「まだ兵士になんざ成れてねぇよ…」
ハンジ「あ、そうだ 私たちに104期訓練兵団に関して仕事が来てるよ」
リヴァイ「あ?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~リコ「特別指導、ですか……」
ピクシス「そうじゃ、憲兵団だけでは人材が足りん、というらしいが……」
リコ「十中八九名目ですね」
ピクシス「うむ、まだその特別指導には時間がたっぷりある、今調べさせておるところじゃ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ナイル「……貴族の娘か」
リーゼ「…」
ナイル「頼んだぞ」
リーゼ「…はっ」
?(…ヒストリア、ようやく足取りが掴めたよ……待っていてね、ヒストリア)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
様々な思惑を胸に…………
104期訓練兵団が今日、結成された。



区切りが良いので次スレに移ります

オリジナル展開ありすぎたかな

ハイスペック系エレン「…殺るしかねぇよな」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.m.shitaraba.net/b/i.cgi/internet/14562/1388327064/n)

age

age

一応、次スレが完結するまでは保守しておこう

クソスレageんな

>>239ばーかばーか
うひゃひゃひゃーーーーーーーwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

age

支援!

age

あげ

age

上げ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年12月26日 (木) 19:49:05   ID: fBiGV3Oh

エレクリ(エレヒス)でお願いします。

2 :  SS好きの774さん   2013年12月28日 (土) 11:43:21   ID: Dl-XQKco

エレアニでお願いします。

3 :  SS好きの774さん   2014年02月10日 (月) 20:43:13   ID: 3JZOjBK2

臭い

4 :  SS好きの774さん   2014年08月04日 (月) 02:27:48   ID: 5gPuB8eX

エレアニ、エレクリとかwwきめぇww

5 :  SS好きの774さん   2014年11月03日 (月) 16:55:17   ID: 4VOiy15-

カップリングに拘りwwwwきめぇ

6 :  SS好きの774さん   2021年02月22日 (月) 17:19:54   ID: S:80_Xy2

作者の作品のCPにケチつけてCPかえさせたら変な作品になって
やめちゃうよ

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