【艦これ】加賀さんの友達 (45)



加賀さんは親しい友人というのは少なかった


それこそ龍驤さんに赤城さん、鳳翔さんぐらいである


蒼龍さんや飛龍さんとの仲はいい


しかし、それは一線を引いた関係であった


加賀さんは意外と寂しがりなところもある


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そこで赤城さんに相談をしようと考えた


赤城「私も、そう友達は多い方ではありませんが」


加賀「私よりは多い」


赤城「う、うーん……でも気がついたら仲良かったし……」


加賀さんはしょんぼりした


加賀「私は、意識しないとダメなのかしら」


赤城「そ、そういうつもりじゃ……」



那智「おーい、赤城!迎えに来たぞ!」


赤城さんは那智さんたちと遊ぶ約束をしていた


しかしタイミングの悪い


赤城「ああ、すぐ行きまーす!ごめんなさい、加賀。帰ってきたらまた……」


加賀「はい」


加賀さんは頬を膨らませる


しかしこれ以上相談をしても赤城さんを困らせるだけだろう



そこで龍驤さんに相談を持ちかける


龍驤「ほほー、友達ねぇ」


加賀「もうあなたしかいないわ」


龍驤「赤城は?」


加賀「あんな人知らない」


加賀さんは結構拗ねていた


龍驤「なんかあったんか……まあええわ。このウチにぃ~任せておけぇ~ぃ」


龍驤さんは友達が多かった


基本的に誰とでも会話し、明るくて面白いので


部屋にいる時以外はいつも誰かと共にいる


休日にはいつも誰かと一緒に街へと繰り出す


交友関係は広いが決して浅からぬものであった



後日、龍驤さんは加賀さんを引き連れて飲み屋に入る


隼鷹「遅いぞ龍驤!」


千歳「もう始めてるわよ」


龍驤「すまんすまん」


加賀「……」


隼鷹「お!加賀か!珍しいな!」


加賀さんはめちゃくちゃ緊張していた


そもそもお酒は飲まないので、こういう場は初めてである



加賀「ど、どうも……」


この辺りから加賀さんの記憶は極度の緊張ですっ飛んでしまう


気がつけば龍驤さんを抱っこして帰路についていた


龍驤「なーんやー、なーんにも話さんかったなぁ~~」


加賀「……降りてもらえるかしら」


龍驤「イヤ~ン」


結局龍驤さんの策はあまり効果が無かった


加賀さんは借りてきた猫のように大人しかったという



続いて加賀さんは鳳翔さんに相談をする


鳳翔「同じ趣味を持った人、でしょうか」


加賀「趣味」


鳳翔「例えば私なら、お裁縫仲間が今はえーっと……7人くらいいますね」


加賀「そんなに」


4人以上で遊んだのは先日の飲みごとが初めてだった加賀さんには衝撃的であった


鳳翔「あなたの趣味は?」


加賀「………………」


鳳翔「あら……」



先に趣味を作らなくてはならない


しかし加賀さんは思い悩む


何を始めたらいいだろうか


そして数少ない友達であった巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲さんに意見を聞いてみることにした


巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲「加賀 悩ム 秋津洲 悲シイ」


加賀「ありがとう……」


巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲「秋津洲 趣味 魚釣リ 加賀 魚 釣ル」


加賀「そうね、試してみるわ」



後日、加賀さんが釣りをしていると聞いた鳳翔さんと巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲さんが様子を見に来た


鳳翔「加賀さーん、釣れてますかー?」


加賀「…………」


鳳翔「釣れてなぁーい!」


全くのボウズであった


加賀「私に、釣りの才能はないのかもしれないわ」


加賀さんは目に涙を溜めている


巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲「加賀 泣ク 秋津洲 悲シイ 元気 出セ」


巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲さんが両方のデストロイアームで加賀さんを抱きしめる


加賀「……ありがとう」



加賀さんはまたさらに別の趣味を探す事にした


加賀「私って、どんな趣味持ってる感がある?」


初雪「知らない……」


加賀「何かいい趣味はないかしら」


初雪「……じゃ、ゲームしてみる?」


加賀「……」


加賀さんは初雪さんとゲームをしてみる事にした


初雪「違うあっち、グレネード、そっちに敵、マップ見てる? サブマシンガンじゃ倒せないよ、RPG使って、拠点入って」


加賀「ぅぅ…………」


加賀さんには何がなんだかちんぷんかんぷんであった



ついに加賀さんはコントローラーを置き口をとんがらせてしまった


加賀「……」


初雪「……」


初雪さんもしょんぼりしていた


同じ趣味の仲間ができると思ったのだ


しかし結果は芳しくなかった


加賀「頭にきました」


初雪「……ごめん」


加賀さんはゲームは自分には向いていないと確信し初雪さんの部屋を後にする



その途中に磯波さんと出会った


加賀さんは問いかける


加賀「あの」


磯波「ふぇっ」


加賀「趣味ってどんなのがいい?」


磯波「えーっと、その……」


磯波さんは目配せをする


ついてこい、ということなのだろうか


加賀さんは歩き出した磯波さんの後ろにつく



磯波さんの部屋に入ると、大きな本棚に漫画本がズラリと並んでいた


加賀さんは目をまあるくしている


加賀「これは……」


磯波「加賀さん、漫画好きですか?」


加賀「いえ、読んだこともありません」


磯波「あ、そうでしたか……」


加賀「読んでも?」


磯波「どうぞ」


加賀さんは目に入った少女漫画を手に取る



気がつくと、すっかり遅くなっていた


磯波さんがお茶を入れてくれている


加賀「あ……」


磯波「どうぞ」


加賀「もうこんな時間」


すっかり外は暗くなっていた


加賀「……また、来てもいいかしら」


磯波「! ええ、どうぞ!」



それから時々、加賀さんは磯波さんの部屋へと訪問している


一緒に街の書店へと出かけることもある


友達というのはいいものだ、と加賀さんは思った


それからの加賀さんの毎日は何かと充実しているようだ


おしまい

一旦終わり

読んてるのは漫画でも少女漫画とかだと文学少女っぽくなるから不思議だね

1おつ

あとでおまけという名の無関係なのを投下するっぽぉい

何かが足りないと思ったらツッコミ役がいないのか別にいいが
面白かった乙

この作者さんの加賀は豹変しておかしな事をしないから好き
安定の不器用可愛い

全く加賀さんとは関係ないおまけ



暴れん坊雪風


突然だがこの鎮守府は史実の戦果を第一主義とする戦果絶対主義鎮守府であった!


その頂点に君臨するのは雪風である!!


雪風「雪風を崇め奉ってください!」


https://www.youtube.com/watch?v=XEZZuZsgwVE


そんな雪風の暴れっぷりをご紹介しよう!



食堂にて


敷波「あ、龍驤さん。隣いいですか?」


龍驤「ええでー。なんや今日もとんかつかい」


敷波「うん。おいしーですから。いただきまーす」アーン


「ちょっと待ったー!」


敷波「ええ!?」


龍驤「ま、まさか……雪風!?」


雪風「雪風に、そのとんかつをアーンしなさいっ!」


敷波「ははぁ!はい、あ~ん」



雪風「あ~~~~あふっあつっ」ハフハフ


https://www.youtube.com/watch?v=FCb3tahZZv8


雪風「あふっ、ほへっ、ふほほっ」ハホハホ


敷波「だ、大丈夫?」


龍驤「アツアツやからなぁ」


雪風「んぐっ……」ゴクリ


敷波「本当に大丈夫か?」


雪風「ふっ、雪風は沈みませんから!」


龍驤「あー、舌やけどしとるんやないん?明石さん呼んでこか?」



雪風「いいです!いいってば!」アー


龍驤「やっぱりしとるやん!こらあかんわ!」


雪風は敷波のとんかつを奪い去った!


しかも、舌の火傷も物ともしないのだ!!


恐るべし雪風!!


しかしまだまだこれだけでは終わらない!!



入渠ドックにて


摩耶「ふぃ~~……極楽極楽……」


若葉「ああ、だな。任務の後の風呂は気持ちがいい」


摩耶「しかしなんだ、最近の海域ってのはさぁ」


「聞けーーーーい!!」


若葉「な、なんだ!」


摩耶「あの声は……雪風!?」


雪風「床をアワアワにしなさーい!」


若葉「ははぁ~~!」ゴシゴシ


そして数分後、浴場は見事に石鹸まみれとなった!



雪風「とうっ!」


雪風は床を滑っていく!


雪風「バーニング雪風アターーック!」シュー


ゴスッ!!


若葉「あっ」


摩耶「うわっ……」


https://www.youtube.com/watch?v=FCb3tahZZv8


雪風「いだぁ……」ウルウル


若葉「け、結構な勢いでぶつかった……」


摩耶「おい大丈夫かよ、うわ!たんこぶできるぞこれ!」


雪風「ゆきかぜはぁ……ぐすっ……」


摩耶「ほら、手伝ってやるから体を洗って湯船に浸かれって」


雪風「うぅ……」スンスン


雪風が通る道、それはすなわち無法地帯である!!


恐るべき暴君雪風!!


しかしこんなものではない!



体育館にて


深雪「おっしゃパス!」ポンッ


涼風「あらよっと!」ポスッ


谷風「子日ー!涼風を止めろー!」


子日「ほいきたー!行かせないよ!」


涼風「あたいのドリブルテクを舐めんじゃないよ!」ダムダム


「あーーー!!」


涼風「うひょっ!?」


子日「あらっ?」


深雪「この声って……」


谷風「雪風!?」


雪風「バスケ!雪風もやりたい!!」



深雪「おう、いいよ!なあみんな!」


涼風「いいところだったけど、まあいいや」


子日「雪風ちゃんバスケできるの?」


雪風「やったことないですけど……」


谷風「こうやって、地面にボールをつくんだぜ」ダムッ


深雪「やってみなよ」ポイッ


雪風「よーっし……えい!」ダムッ



バゴッ


雪風「べっ!!」


https://www.youtube.com/watch?v=FCb3tahZZv8


雪風「いたぁい……」


子日「わっ!大丈夫!?」


涼風「鼻血出てる!」


深雪「お、おい!救急箱!」


谷風「ちょっと、取ってくるよ!」


雪風「あー……」ダラダラ


深雪「あーあ、あたしのハンカチで」フキフキ


涼風「あたいのもあるから」


雪風のいるところ乱あり!


……とにかく!雪風は暴れん坊なのだ!


しかしこれだけではまだ納得していただけないだろう




球磨型の部屋にて


まるゆ「面白いですねこの動画!」


木曾「ああ、掘り出し物だぜ」


北上「木曾っちまたまるゆちゃん連れ込んでー」


大井「潜水艦たちに悪いでしょ?」


木曾「大丈夫だって、許可はとってあるから。なあ、まるゆ」


まるゆ「はい!」


球磨「仲良しだクマ」


「あ!」


北上「ん?」


大井「あら、あなたは」


木曾「雪風か。どうした?」



雪風「雪風にも動画見せてください!」


木曾「ああ、いいぜ。俺はちょっくらトイレ行ってくる」スタスタ


まるゆ「これ面白いんですよー」


雪風「……あはっ!本当だ!」キャッキャッ


まるゆ「他の動画は……あれ、戻っちゃった」


雪風「ここから検索するんですよ!」カチッ


まるゆ「あれ、何か出てきました」


雪風「履歴……?」


まるゆ「なんでしょうこれ……」



北上「んー、どれどれ……えっ」


履歴: horse bestiality


https://www.youtube.com/watch?v=FCb3tahZZv8


大井「うわっ!」


球磨「ひぇっ」


多摩「何事にゃ……にゃぁ!?」


雪風「なんですか?馬さん?」


まるゆ「それからビースなんとかって?」


木曾「え……何やってんだお前ら……」


球磨「これはどういうことだクマ!!?」




多摩「お姉ちゃん悲しいにゃ!!」


北上「ちょっと、引くわ……」


大井「そ、そんな趣味があったなんて……」


木曾「な……え……」


まるゆ「えーっと、何が何だか……」


雪風「わかりませんねぇ」


木曾「お前ら人の履歴勝手に見るんじゃ……え……なんで……」


木曾「おかしくない?」


雪風の前では隠し事は不可能である!


恐るべき雪風!


なお該当の語句を検索することによって被った精神的苦痛に関して、当SSは責任を負いかねますのでご了承ください



工廠にて


明石「はーい、腕まくってね」


雪風「……」


明石「どうしたの?」


雪風「どーしてもお注射しなくちゃダメですか……?」ウルウル


明石「ダメです。みんな我慢してるんだから」


雪風「お注射嫌い……」


明石「ね、頑張ろ?出来たらご褒美にお菓子買ってあげるから」


雪風「いらない……」


明石「ダメよ、雪風ちゃん。これは大事なことなの」



雪風「嫌だもん……」ジワ


明石「もう、我慢なさい、艦娘でしょ?」


雪風「いやああああああああああああ!!!」ビエー


https://www.youtube.com/watch?v=FCb3tahZZv8


雪風「ちゅうしゃやだああああああああああああ!!」ドタバタ


明石「ちょ、ちょっと、雪風ちゃん!誰かー!」


時津風「雪風ー!我慢するって約束したでしょー!」


雪風「いやだああああああああああああああああああああ!!!」


長門「こら!雪風!艦娘であり軍人であるならしゃんとしろ!!」


雪風「好きで艦娘に生まれたわけじゃないもん!!」ダッ


明石「あ!こら!」



雪風「艦娘なんて!やめたいよおお!!わあああああああああん!!」タッタッタッ


時津風「注射だけで!?ちょっと雪風ー!!」トテテテー


長門「待ってくれ雪風ー!これは大事なんだぞー!」シュタタタ


明石「……」


艦娘は戦うことを宿命づけられ生まれてくる


しかし、人の心を持ち合わせているのもまた事実


嬉しいと思うこともあれば、悲しみに暮れることもある


優れた判断をする場合があれば、誤った判断を下すことだってある


心があるからこそ、笑い、泣き、悩み、苦悶する



明石は考える


艦娘と人間の境界とは?


人の心を持った兵器なのだろうか、それとも兵器を内蔵する人間なのだろうか?


そもそも自分たちにはどうして心があるのだろうか?


一体何故、理由があるとすればそれは何?


意義があるとするならば、どういった意味合いがあるのか?


私たちを生み出した者は、何を考えていたのだろうか?


明石は一つの仮説を立てる


もしかしてこの戦いが終わった時にこそ、この機能の真価が試されるのではないだろうか、と


しかしそれはただの憶測に過ぎない、まだまだ情報が足りなかった


地図も羅針盤もない航海なんて暗礁に躓くのが関の山


それなら、材料が揃うまで今しばらくは保留にしておこう


明石はそう思うことにした



https://www.youtube.com/watch?v=FCb3tahZZv8


球磨「マジで信じらんねー!!なんだよ!!ざっけんな!!!」


多摩「そうだにゃ!!どういう願望にゃ!!」


北上「ちょっと、マジで、本当、アレだよ、アレ」


大井「どうしてぇ、木曾ちゃんどうしてこうなっちゃったのぉ~~~!」ポロポロ


木曾「うるせえ!姉さんたちにはわからねえんだよ!馬のちn」


終われ

今度こそ終わり
一応貼っておくっぽぉい

【艦これ】加賀さんの冒険
【艦これ】加賀さんの冒険 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1438870050/)

【艦これ】加賀さんの休日
【艦これ】加賀さんの休日 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439975201/)

キソーは正常だずい
乙う

乙乙

またお前か
最高だ

アキツシマ…マイフレンド…

今スレも乙
>>1の秋津洲にはこの先も期待しているwww

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