上条「五和と入れ替わった」(438)

一生戻りませんでした

はい

五和「か、上条さん! お久しぶりです!」

上条「あれ? 五和がどうして俺の家に?」

五和「学園都市に用がありまして……それで上条さんに案内してもらいたくて来たんですけれど……」

上条「あー、そういう事か。とりあえず中に入るか? 今インデックスが居なくて暇だったんだよ」

五和「は、はい! お邪魔します!」

五和(建宮さんに言われた通り、一応可愛い服を選んで来たから大丈夫……!)

上条「ん? 五和、ぼーっとしてどうしたんだ?」

五和(下着も今日のために……ってそんな事まである訳が! いや、でももしかしたら……)

上条「五和ー、さっきから黙って……ぬおおっ!? 何故か床にバナナの皮が!?」ズルン

五和(今夜はもしかして上条さんと……違う違う! 私は仕事で……えっ?)

上条「五和ああああ! どいてくれええええ!!」

五和「え? か、上条さん!? わわっ!?」

ゴッチン!

上条「いってー……あれ? 何で目の前に俺が居るんだ……?」

ヘイパス、そっち行ったぞ

テスト

上条(これは!五和の体!)

五和(あれは私?)

上条(せっかくだし>>40しようかな)

さわる

五和「きゃっ!ななににしてるんですか!」
上条「いやあ俺不細工だなあと思って」

五和「かかか上条さんは不細工じゃないです
むしろ>>47です」

イケメン☆彡

上条「そっそうか、いやあ五和ぐらいの美人に言われると嬉しいなあ」

五和(びっ美人!?)

上条「まあこうしてても仕方ないし、>>55にもとに戻る方法をききにいこう」

べジータ

誰も居ないのか、落ちるくらいなら

>>25から

上条「な、何で俺がもう一人……?」

五和「うう……あれ? 私が居る……鏡?」

上条「……確認してーんだけど、お前は五和だよな?」

五和「えっ!? 鏡の中の私が勝手に動いてる!?」

上条「いや、鏡じゃねーんだ……」

五和「か、鏡じゃない!? どういう事ですか……?」

上条「今は五和に見えるかもしんねーけど、俺は上条当麻なんだよ」

五和「上条、さん……? いったい何が……」

上条「五和、鏡だ。これで見てみろよ」

五和「は、はい……ええっ!? 上条さんになってる!?」

五和「どうしてこんな事が……。いや、これは夢です……そうに決まってます」

上条「だと良いんだけどな……どうやら夢でも無さそうだぞ」

五和「そ、そんな……私が上条さんになって、上条さんが私になっているなんて……」

上条「なんでこうなっちまったんだろうな……」

五和「もしかして……魔術師、でしょうか?」

上条「何だと!? いや、確かに『御使堕し』とそっくりだな……おのれ魔術師!」

五和「それならまだ何とかなるかもしれませんね、良かったー……」

上条「ほっ……あれ? 待てよ……俺も入れ替わっちまってんだから……」

五和「あっ……という事はもしかして……」

上条「多分、魔術関係でも無いかもしれないな……」

五和「そんなぁ……」

上条「とりあえず整理しよう、俺が五和。五和が俺になっている」

五和「そして今の所、魔術関係ではないかもしれない」

上条「さらに、入れ替わったのは頭をぶつけてからだ」

五和「……これだけでは何も分かりませんね、どうしましょうか」

上条「んー……もしかして、アレかもしれない」

五和「アレ? 上条さん、何か心当たりがあるんですか!?」

上条「あぁ……コレを見てくれ」

五和「これは……漫画、ですか?」

上条「あぁ、頭がぶつかって中身が入れ替わっちまってるだろ?」

五和「そうですね……私達と同じみたいです」

上条「つまり……よくある頭ぶつけて入れ替わるパターンのヤツだ!」

五和「なるほど! さすが上条さん! ……でも、それって今の状況を表してるだけなんじゃ……」

上条「あっ……それもそうだな……」

上条「うーん……今の所は何も分かんねーな」

五和「そうですね……これからどうしましょうか?」

上条「……そうだ! 頭をぶつけたんだから、そこを調べれば何か分かるかもしれないぞ!」

五和「つまり、頭を調べるという事ですか?」

上条「あぁ、知り合いの先生に聞いてみれば解決するかもしれねーからな」

五和「さすが上条さん! その知り合いの先生とは誰なんですか?」

上条「あぁ、いっつもお世話になってる――」

病院

冥土帰し「――うん、申し訳ないけど僕でも力になれそうもないね?」

上条「そ、そんなぁ……」

五和「駄目なんですか……」

冥土帰し「ええと、今は入れ替わっているからこっちの女の子に話せばいいのかな?」

上条「俺が上条当麻です。……何とかなんないんですか?」

冥土帰し「急に言われてもすぐに対処法が見つかる訳でもないからね?」

五和「それはそうですよね……」

上条「どうしたもんかな……」

冥土帰し「まぁ、僕としても目の前で困った人を見過ごすのは嫌でね? 調べてみるから何か分かったらまた連絡しよう」

上条「本当ですか!? お願いします!」

冥土帰し「出来る限りの事はするつもりだけど、あまり期待しない方がいいかもね?」

五和「はぁ……結局このままみたいですね」

上条「だな……元の戻るかどうかも分かんねーし、ひょっとしたら一生このままなのかもな」

五和「そんな……」

上条「……悪いな、五和。俺のせいでこんな事になっちまって」

五和「い、いえ! 上条さんが悪い訳じゃありませんよ! 私も避けずにぼーっとしていましたし……」

上条「そう言ってくれると気持ちが楽になるな。そういえば、何であの時ぼーっとしてたんだ?」

五和「えっ……?」

上条「急に黙って、何か考え事でもしてたのか?」

五和「そ、それは……」

五和(言えない……上条さんと、その……あんな事やそんな事を考えてたなんてとても……)

上条「五和?」

五和「は、はい! 何でもないですから気にしないでください!」

上条「?」

上条「でもさ、冗談抜きにして本当にこのままだったらどうするよ?」

五和「そうですね……私が上条さんのまま、という事ですよね」

上条「それで俺が五和って事になるな……それだと、一生二人頑張って生活するしかねーのかもな」

五和「一生、二人で……ですか?」

上条「あぁ、一生二人でだな」

五和(…………)

――五和の妄想タイム――

五和『上条さん! お帰りなさい!』

上条『ただいま、五和。今日もカッコいいぞ?』

五和『そんな……上条さんも可愛いですよ。上着、貸してください』

上条『あぁ、今日も疲れたー……』

五和『えっと、上条さん……』

上条『ん? どうした五和?』

五和『お風呂にしますか? ごはんにしますか? それとも……わ・た・し?』

上条『そんなの決まってんだろ? まずは、五和の体をぶち頂くっ……!』ガバッ

五和『あっ……上条さん……だめっ、』


―――――――

五和(こ、こんなふうな事に!? それはそれで……)

上条(また急に黙っちまった……)

五和(あれ? でも……そういう事をする時は……きゃ、きゃー)

上条「五和? おい、五和ってば」

五和「は、はい!? 何でしょうか!?」

上条「『いれる』時は、どうなるんだろうな?」

五和「え、ええっ!? 『いれる』時ですか!?」

上条「あぁ、五和はどうした方がいいと思う?」

五和(いれる、って……その、えええっ!? でも、一生一緒にいるならやっぱり……)

上条「なぁ、どう思う?」

五和「それは……その、…………やっぱり私がいれる方だと思います」

上条「やっぱりそうだよなー。よし、じゃあ早速試してみるか」

五和「えええっ!? 今からするんですか!?」

上条「あぁ、早い方がいいだろ?」

五和「か、上条さん……///」

上条「……何で顔紅くしてんの?」

五和「そ、それは……そういうのは初めてですから……」

上条「えっ? 五和ってそういう人なの?」

五和「……うう、恥ずかしいですけど……はい。上条さんは……どうなんですか?」

上条「いや、もう慣れたもんっつーか……生活の一部っつーか」

五和「え、えええっ!?」

上条「何で驚いてんだ? ほら、手を出せよ」

五和「て、手ですか……?」

上条「あぁ、ほら早く」

五和「は、はい……(こんな事になるとは思わなかったけど……上条さんとなら……!)」

上条「ほれ、じゃあ頼むぞ」

五和(な、何か硬い物が!? こ、これはまさか……あれ? でも今は私の方に……)

上条「これで頼むぞ」

五和「うう………って、あれ……?」

五和「えっと……これは」

上条「俺の携帯電話だよ、それで土御門にでも連絡を『いれた』方がいいだろ?」

五和「えっ……? 『いれる』って……そういう事だったんですか!?」

上条「お、おう……何だと思ったんだ?」

五和「そ、それは……」

上条「それは?」

五和「……何でもありません」

上条「へ? 何だよ、気になるじゃねーか、教えてくれよ」

五和「何でもありません! これ以上は聞かないでください!」

上条「うおっ!? あ、あぁ……なんかごめん」

五和(はぁ……私はいったい何を……)

上条「じゃあ土御門にでも連絡してみるか」ピポパ

土御門『よーう、カミやん。何か用かにゃー?』

上条「あー、土御門。今時間あるか?」

土御門『へ? 時間はあるけど……カミやんの声が女の子の声にしか聞こえねーんだが……』

上条「これには色々あるんだ……悪いけど今から俺の部屋に来てくれ」

土御門『んー……何かあったって事か、少しまってろ。ちょっと外出してたから今から向かうぜい』

上条「あぁ、じゃあまたな」ピッ

上条「……よし、俺達も一旦家に戻るか」

五和「分かりました」

上条の部屋

上条「来たか、土御門」

土御門「お、おう……カミやん、それに五和か」

五和「お、お久しぶりです……」

土御門「ん? 何でカミやんが久しぶりーとか言ってんだ? 昨日も学校で会っただろう?」

上条「土御門、今から言う事は全部本当の事だからな」

土御門「なんだか雰囲気も話し方も五和っぽくねーぜよ、何か関係でもあるのか?」

上条「あぁ、俺が上条当麻で」

五和「私が五和です……」

土御門「……はぁ?」

上条「――って訳なんだ」

土御門「頭ぶつけて入れ替わり、か……まるで漫画の世界だにゃー」

上条「俺もそう思うよ……」

五和「土御門さん……何か知っていたりしませんか?」

土御門「んー……陰陽博士の土御門さんでも、これはちょっと専門外ですたい」

上条「そっか……なぁ、土御門。どうすれば良いと思う?」

土御門「とりあえず、イギリス清教にも聞いてみるとするか。まっ、何か分かるまではそのままぜよ」

五和「やっぱりそうですよね……はぁ」

上条「そのままか……困ったな」

五和「何か問題でもありましたか?」

上条「いや、明日も学校はあるし、どうしたもんかと思ってさ……」

五和「確かに……それもそうですね」

土御門(……これは、使える!)

上条「俺の代わりに五和に学校に行ってもらうしかねーのかな……」

五和「ええっ!? 私がですか……?」

上条「あぁ、俺が五和の姿で学校に行く訳にもいかねーだろ?」

五和「そうですよね……分かりました! 上条さんのためなら私!」

土御門「いや、ちょっと待つぜよお二人さん。オレに良い考えがあるぜーい?」

上条「良い考え? 何だよ土御門?」

土御門「ちょいと待つですにゃー、すぐ戻るからよ」ダッ

五和「……どうするんですかね?」

上条「分かんねーけど……なんか嫌な予感がするな」

支援なのよ

土御門「待たせたにゃー、ほれ」

五和「これは……いったい何ですか?」

上条「おい、土御門……ウチの高校の女子の制服なんて持ってきて何考えてんだ?」

土御門「五和が行っても不安が残る、かと言ってこれ以上休むと」

上条「……留年の危機!?」

土御門「だろ? だから明日は二人揃って登校しちまえよ」

上条「いや、それは駄目だろ? 魔術側が科学のそういうのは……」

土御門「そういう授業になった時は五和に抜けてもらう。保健室にでも行ってれば良いぜよ」

五和「私が、上条さんと同じ学校へ……」

土御門「面倒な事はウマくやっとくから心配するなって、じゃあ手回ししとくからオレはここで失礼するぜーい」ダッ

上条「あっ、おい土御門! ……行っちまったか」

五和(上条さんと……同じ学校……)

読んでるから完結させてくれよな

上条「無茶苦茶な事言いやがって……なぁ、五和?」

五和(上条さんと同じ学校……という事は)

上条「五和さん? もしもーし?」

―――――――

五和『上条さん、はい! お弁当ですよ!』

上条『さんきゅー五和。いっつも悪いな、弁当作って貰っちまって……』

五和『上条さんのためですから……さぁ、どうぞ食べてください』

上条『五和……俺、箸使いたくない』

五和『へ? 何を言ってるんですか?』

上条『だから、五和が食べさしてくれよ』

五和『も、もう……分かりました。仕方ないですね、はい……あーん』

―――――――

五和「なんて事も!? いや、でも……」

上条(……頭のぶつけ所が悪かったのか?)

上条「五和、五和!」

五和「は、はい! あっ……すいません」

上条「いや、いいんだけど……大丈夫か?」

五和「大丈夫です、お弁当は任せてください!」

上条「? まぁいいや、それで明日は良いとして……今日はどうするよ?」

五和「今日ですか? 何か問題でもありましたか?」

上条「五和は今日泊まる所があったかもしんねーけど、俺になっちまってるから泊まれないだろ?」

五和「あっ……そうですね、どうしましょう……」

上条「あー……こうなったんだし、こういうのも変だけど」

五和「変……?」

上条「俺と一緒に寝るしかねーか」

五和「!?」

五和(いや、今度も勘違い……でも、もしかして……?)

上条「俺の家で寝てもらうしかないかもな……それで良いか?」

五和「は、はい! 大丈夫です! むしろそのつもりで……」

上条「そのつもり?」

五和「何でも無いです……では、上条さん」

上条「お、おう……」

五和「今夜は……よろしくお願いします」

上条「よ、よろしく……」

上条(顔を赤くする俺って……気持ち悪いな……)

五和(上条さんと……一晩……はぁ、こんな事にならなければもっと……)

上条「……で、何だかんだでもう四時か。今日の夜飯を何とかしねーとな」

五和「あっ、それなら私がつくりますよ。どうでしょうか?」

上条「本当か!? いやー、五和の料理がまた食えるなんて……」

五和「任せてください! では冷蔵庫の中身を……」ガチャ

五和「何も……無い?」

上条「えっ? そんなまさか……無い!?」

五和「空っぽですけど……」

上条「犯人は……アイツだろうな。はぁ……買いに行くしかねーか」

五和「そうですね……私が行った方が良いですか?」

上条「うーん、今の状態で五和を一人にするのもな……一緒に行くか?」

五和「一緒に……ですか?」

上条「あぁ、嫌だったらここで待ってても良いぞ?」

五和「い、いえ! ぜひご一緒したいです」

上条「そっか、じゃあ行くとしますかね」



上条「しかし、こんな事になっちまうとはなー」

五和「そうですね、私は上条さんとお会いする時は……いつも何か大変な事が起きている気がします」

上条「悪いな、五和……この不幸体質のせいで」

五和「いえ……少しでもお役に立てるなら私も嬉しいです」

上条「……五和って、良いな」

五和「えっ!? ど、どうしたんですか急に!?」

上条「いや、いつも俺って不幸に不幸が重なってやがて大事件に巻き込まれてくけどさ」

五和「は、はい」

上条「その中で優しさっつーか、癒し? ともかく幾分か気は楽になるよな」

五和「そ、そうですか……それは私も、その……嬉しいです」

上条「よーし、せっかくだしこの際二人でパーッとやるか! 五和、美味いモン作ってくれよ?」

五和「はい! 任せてください上条さん!」

上条(そういえば、今更だけど……胸が重い気がする)

五和(そういえば、今更だけど……今は上条さんの体を……)

上条(女って凄いな……こんな大きいの二つ付けてんだよな)

五和(男の人の体……な、なんか股の間に違和感が……)

上条(つっても、インデックスやアニェーゼみたいなのも居るしな、……にしても五和のは)

五和(こ、これって……意識してみると……何だか)

上条(……デカいな、一度フランスで……いかん! 一度考えてしまうともう妄想が止まらねー……)

五和(これが……その……)

上条(駄目だ、落ち着け俺! ……でも、いや! ……あっ)

五和(こ、これが……)

上条「つ、着いたぞ、五和」

五和「は、はい……あっ、そうですね。スーパーに向かってたんでしたね」

頑張れ超頑張れ

スーパー

上条「さて、何を買うかだけど。何を作るかをまず決めねーとな」

五和「そうですね……和食でも良いですか?」

上条「五和の料理なら何でも大歓迎だって。いやぁ……これはこれで幸せなのかもしんねーな」

五和「し、幸せ!?」

上条「あぁ、五和の料理が毎日食べられるヤツが居たら相当幸せだろうなー」

五和「えっと、上条さん……それは、その……」

上条「天草式に入ればいつでも五和の料理が食えんのか? あー……建宮が羨ましいよ」

五和「あぁ……そういう事ですか。……はぁ」

上条「ん? どうした五和?」

五和「いえ、何でもないです……」

五和「とりあえず煮物を作ります。それとお味噌汁、後はおひたしなんかも」

上条「おおっ! なんか五和が言うとそれだけで美味そうに聞こえるな」

五和「そ、そんなに褒めないでください……」

上条「照れるなって、本当の事なんだからさ」

五和「……もう、褒めすぎですよ?」

上条「いやぁ、料理は美味いし可愛い。おまけに胸も大きいし、五和は……あれ?」

五和「か、上条さん!?」

上条「い、いや何でもないぞ!? 入れ替わったから五和の胸はやっぱりとか考えては……はっ!?」

五和「……えっと、その……」

上条「ご、ごめん……」

五和「は、はい……」

五和って巨乳キャラだっけ
アニメしか見てないから

五和「さて、材料も買いましたし、お家に戻りましょうか」

上条「あぁ、そうだな。……ん? 五和の持ってる方が重いんじゃねーの?」

五和「そうですか? 気にしないでください、大丈夫ですから」

上条「そういう訳にもいかねーって、ほら。貸してみろよ」ヒョイッ

五和「あっ、すいません……あれ? でも、今は……」

上条「ん? どうした?」

五和「いえ、今は入れ替わっていますから……周りから見れば」


「あの男の人、女の子に持たせてる……」

「えー……男としてどうなの?」


上条「あー……はたから見るとそう見えるのか……」

五和「そうみたいですね……」

>>108
アニメにもでてたよ
ちょろっとだけだけど

声優茅野さんじゃなかったっけ?
あんま覚えてないけど

上条「結局、五和にもたせちまったけど……良いのか?」

五和「ええ、大丈夫ですよ。今は私は上条さんですから力持ちなんです」

上条「そっか、でもその袋を持った時、別にそんなに重く感じなかったんだよな……」

五和「えっ? どういう事ですか?」

上条(五和って力持ち? ……あっ、そりゃそーだよな。あんな槍をブンブン振り回してんだから)

五和「上条さん、どうかしましたか?」

上条「いや、今五和の良い所をもう一個見つけたよ」

五和「私の良い所……ですか? 気になります……」

上条「いや、黙っとくよ。……ほら、もう着くぞ?」

五和「あっ、上条さん! そうやって誤魔化して……」

戻って上条の部屋

五和「さて、それでは早速作りますね!」

上条「おう、楽しみだなー……。じゃあ、俺は風呂でも洗ってるよ」

五和「はい、よろしくお願いしますね」

上条「そっちも頼んだぞ、何かあった呼んでくれよー」

五和(あれ? 何だかこれって……新婚カップルみたい?)

   (私が料理をして、上条さんがお風呂を洗ってくれている……理想的な夫婦)

   (最初はどうなるかと思ったけれど……これはこれで、良いかも)

   (夫婦だったら……お風呂で、こう……いや、そこまでは流石に!)

   (……あれ? お風呂……?)

浴室

上条「さーて、五和が料理を作ってくれてるんだし、俺も仕事をしねーとな」

   (それにしても、一時はどうなるかと思ったけど……今の所はなんとかうまい事やってるな)

   (……まぁ、解決策が見つかってねーのも事実だけどさ)ゴシゴシ

   (五和がいい子で助かったな、これでまたステイルとかだったら……悲惨だな)

   (よし、ピカピカに磨いて五和に気持ち良く入ってもら……ん?)

   (待てよ? 今は俺は五和になってる……って事は……)



五和(お風呂に入れば……)


上条(必然的に……)


五和(相手の体を……)


上条(見る事になっちまう……!?)



上条五和(ど、どうしよう!?)

上条(……そういえば、トイレに行ったら……いや、流石にそれはマズイだろ!?)

上条「いかん、いかん! 考えたら負けだ! ……でも」チラッ

上条(うわー、大きくて柔らかそうなのが二つ……こ、これは……正直たまらん!)

上条「だめだ! 五和はいいヤツだからそんな風に……いやでも!」

上条(だー! ある意味不幸だああ!)


―――――――


五和(この、違和感の正体は……その、上条さんの……)

五和「そ、そんな事を考えては上条さんに失礼というか! ……でも」チラッ

五和(男の人の胸板、がっしりとしてて……それに、)

五和「いや、流石にそれは! でも、でも……」

五和(うう……料理に集中して心を落ち着かせようっと……)

上条「お、終わったぞー」

五和「あっ、お疲れ様です」

上条「あー、良い匂い……この匂いだけで飯食えるな」

五和「大げさですよ、もう少ししたら出来上がりますからね」

上条「楽しみ過ぎてもう腹が限界だ……あっ、五和って飯よりも風呂が先が良かったりする?」

五和「私は特にはこだわっていないので大丈夫ですよ」

上条「そっか、じゃあ風呂は後回しで良いか」

五和「そうですね、お風呂は……あ」

上条「ん? どうした五和?」

五和「い、いえ……何でもありません……」

上条「それなら……っ!?」

上条(な、何だこの感覚……いや、これはまさか……尿意!?)

五和「どうかしましたか、上条さん?」

上条「い、いや……何でもないんだ……っ!」ゾクッ

上条(マズイ……一度意識しちまうと……もう)

五和「か、上条さん? 何だか様子がおかしい気がするんですけれど」

上条(……やばいやばいやばい、このままだと本当に……)

五和「上条さん? 何かありましたか? 上条さん?」

上条(……駄目だ、もう正直に言うしかない)

上条「五和、実は……その、」

五和「えっと……トイレに行きたいんですよね?」

上条「なっ、何故それを!?」

こんな時間まで書き続けるとは・・・
この>>1はできる>>1

五和「自分の体の事ですから……そんなにもぞもぞしていれば分かってしまいますよ」

上条「な、なるほど……すまん、五和。こればかりはどうしようもねーよな……」

五和「え、ええ……気にしないでください。それに、その……」

上条「ん?」

五和「私も……さっきから我慢していたので……」モゾモゾ

上条「あー、そうだったのか……お互い我慢してたって訳か」

五和「そうみたいですね……」

上条「……五和、こうなった以上は仕方ない。お互い今回の事は」

五和「……ええ、緊急事態ですからね」

上条「先に謝っとくな……ごめん!」ダッ

五和(う、うう……事態が事態とはいえ、こんな形で見られることになっちゃうなんて……)

上条「ふう……何とか間に合った」

五和「か、上条さん……その」

上条「だ、大丈夫! 見ないように頑張ったから! もう全然見てないから!」

五和「落ち着いてください、大丈夫ですよ。……恥ずかしい事には代わりありませんけど」

上条「……今更になって、この状況がまずい事が分かって来たな」

五和「そうですね……えっと、それでは私も」

上条「お、おう……五和、先に言っとくけど」

五和「は、はい」

上条「見ないでするのは不可能だ……目に毒かもしんねーけど、我慢してくれ」

五和「そんな……こちらこそ、ごめんなさい……それに私、上条さんのなら」

上条「……えっ?」

五和「あっ……何でもありません! 行ってきます!」ダッ

上条(……大丈夫かなー)

五和(はぁ……このズボンを下げれば……)

   (でも、流石に漏らす訳にはいかない……ええいっ!)バサッ

五和「きゃ、きゃああ!?」

五和(こ、こんな事に……これが男の人の……そして、上条さんの……)ドキドキ

五和「だ、だめ! 今はそんな事を考えては……ともかく、えっと」

五和(……どうすれば良いんだろう、とりあえず確か……立ったままするはず)

五和「す、すいません上条さん…………はう……」

五和「あ、あれ? 上手く照準が……あっ、えっ? あっ!?」

五和(……む、難しい)

五和「はぁ……」

上条「おっ、やっと出てきたか……大丈夫だったか、五和?」

五和「……上条さん、ごめんなさい」

上条「その反応……まさか」

五和「…………」

上条「……飛び散ったんだな」

五和「……はい」

上条「五和……これは、思ったより深刻な問題みてーだな」

五和「そうですね……一刻も早く戻れるようにしないと」

上条「あぁ、とりあえず魔術関係は土御門に任せて、医療面ではあの先生に任せとけば大丈夫だろ」

五和「ええ、とりあえず今は……」

上条「今は?」

五和「二人でご飯を食べましょうか」

上条「そうだな……せっかくの五和の料理なんだ、味わわないと損だよな」

五和「はい! 私、結構頑張ったんですよ?」

上条「よーし、今は食べて元気を出すとしますか」

五和「えっと、これが煮物です。こっちがおひたしで、あとこれは自信作のお味噌汁です」

上条「おお……一見シンプルだけど、それは逆に誤魔化しは利かないという事」

五和「さぁ、どうぞ上条さん」

上条「あぁ! いっただっき 五和「あっ、待ってください」

上条「ん? どうした? まさか……おあずけ、とか言わないよな?」

五和「違いますよ。ちょっと待ってくださいね……えっと、あっ、あった」

上条「それは……」

五和「はい、おしぼりですよ。どうぞ」

上条「サンキュー。このおしぼりをもらうのも何度目だろーな?」

五和「流石に数までは……」

上条「でも、このおしぼりをもらいと五和と一緒に居るって感じがするな」

五和「上条さん……」

上条「じゃあ、今度こそ食べるぞ? せーの」

上条五和「いただきます」

上条「うん……美味い!」

五和「良かった……失敗してたらどうしよかと」

上条「いやいや、これはいくらでも食えるって! んぐんぐ……美味い!」

五和「あっ、そんなに慌てて食べたら……」

上条「んっ……!? ぐっ……み、水……」

五和「は、はい、お水ですよ、上条さん」

上条「サンキュー……んっ、んっ……はー、危なかった」

五和「ふふふ……あっ、ほっぺたにご飯粒がついてますよ?」

上条「えっ? どこだ?」

五和「ここですよ、えいっ」ヒョイッ

上条「お、おう……ありがとな」

五和「いえいえ」

五和(はぁ……入れ替わっていなかったらもっと良かったのに)

上条「いや、それにしてもこの味噌汁も本当に美味いな」

五和「ありがとうございます、気に入って貰えたみたいで何よりです」

上条「そういえば、この前来た時は……」

五和「そういえば……あの時は」

??「上条当麻ー!」バアン

上条「……また来やがったか」

舞夏「むむっ、やっぱりこの良い匂いは……今回も一口頂くぞー」

五和「ど、どうぞ」

舞夏「そっちじゃなくて、私はそこの女の人に聞いてるんだぞー」

上条「あぁ、俺か……はいはい、好きなだけどうぞー」

舞夏「では…………っ!」

五和「ど、どうですか……?」

舞夏「……またいつか、その時こそ必ず!」ダッ

上条「……相変わらずよく分かんねーヤツだな」

五和「そうですね……」

上条「ふう……美味かったよ、ごちそうさん」

五和「はい、お粗末さまでした」

上条「さて、飯も食ったし……風呂に入る時間だけど」

五和「あっ……そうでしたね、それがあったんですね」

上条「……俺としては、この際二人とも風呂に入らないって選択肢もアリな気がする」

五和「……それだと、元に戻るまではずっと入らないって事ですよね?」

上条「あー……そっか、そうなるよな……いつ戻るかも分かんねーし、それならここで入っちまった方が」

五和「かもしれませんね……その、私はやっぱり恥ずかしいですけど……」

上条「なんか、悪いな……俺が女だったらまだ気は楽だったんだろうな」

五和「そ、それは駄目です! 上条さんは男じゃないと駄目です!」

上条「え? そ、そうか、よく分かんねーけどありがとう」

しえんぬ

上条「じゃあ……俺が先で良いんだな?」

五和「え、ええ……どうぞ、ごゆっくり……」

上条「お、おぉ……なるべく見ないように頑張るからさ」

五和「はい……よろしくお願いします」

上条「……行ってきます!」

五和(はぁ……結局、上条さんに全部見られる事になっちゃうのか……)

   (上条さんが、私の体を……)ドキドキ

   (それに、私が入る時は……上条さんの体を……っ!?)

   (あれ? お腹の下あたりが……えええっ!?)

   (ふ、膨らんでる……!? これって、もしかして……その……)

浴室

上条(まずは服を脱ぐか……いかん、何だか五和の服を脱がしてるみたいだ)

   (落ち着け、これはあくまでも風呂に入るという生活の中の一部……決していやらしい意味では無い)

   (よし……上のシャツを脱いで、これは……もう一枚シャツみてーのがあんのか)ヌギヌギ

   (さて、いよいよこれを脱いでしまうと……その、下着か)

   (ええい! もう後には引けん! 脱ぐぞ!)パサッ

   (なっ……!? ピンクのスケスケがヒラヒラ!?)

   (はっきり言おう……この下着は……エロい!!)

五和(うう……収まらない……どうすれば良いんだろう……)

   (これは、生理現象……ってもので、決していやらしいものではなくて……)

   (でも、上条さんにばれてしまうと……恥ずかしい……)

   (でも……不思議というか……男の人って、何を思って、こうなるのか……)

   (裸……下着姿……そういえば、私……変な下着とかじゃないっけ……)

   (いや、大丈夫! 今日は新しいのにしたからガッカリされる事もないはず……)

   (だって、建宮さんが――)


建宮『五和、今回は勝負なのよ。女教皇様でも、他の者でもなく五和が主役なのよな』

五和『は、はぁ……』

建宮『だから、女として勝負下着で挑むべきなのよ! 分かったか、いつ――ぐうっ!?」

対馬『はい、そこまで』


五和「って言うから、ちょっと頑張ってそういう下着を……あれ? って事は……」

五和(上条さんに、見られちゃった……うう……建宮さん、恨みます……)

上条(うわー……すっげー……このピンクの布に夢が詰まってる気がする……)

   (そしてこれを取ってしまえば……五和の…………寒っ、このままうだうだしてたら風邪ひいちまうな……)

   (……よし、外すぞ! ……ん!? これ、どうやって外すんだ!?)

   (前には……無い。肩か? いや、……後ろか! ここだあっ!)パチン

   (何とか取れた……って、おおおおっ!?)

   (…………やべ、興奮してき――いかあん!)

   (あくまでも風呂に入るだけ……風呂に入るだけ……風呂に入るだけ……!)

   (次は……下か。さっき見たからまだこっちは……よし!)パサッ

   (そ、そして最後の砦……ここもずいぶんとヒラヒラでスケスケみるみるというか……)

   (……南無三!)スルッ

   (見ちゃダメだ、見ちゃダメだ、見ちゃダメだ……見ちゃダメだ、見ちゃダメだ……)チラッ

   (お、おおおおおおっ!? こ、これが……いかん! 落ち着け! ステイルの顔……ステイルの顔)

   (なんとか落ち着いたな…………脱ぐまでにどんだけかかってんだよ。さっさと入るか……)

>>1のせいで寝れない

上条(……何とか体をあまり見ず、無事に出る事が出来た)

五和「あっ、上条さん。あがったんですか?」

上条「あ、あぁ……」

五和「えっと、その……」

上条「……お互いに、何も言わないでおこうか」

五和「……そうですね。では、今度は私が」

上条「あぁ、ゆっくり入ってくれよ。……ん?」

五和「ど、どうしました……?」

上条「……いや、何でもない。狭い風呂だけど好きに使ってくれよ」

五和「は、はい……それでは」

五和(よかった……ばれてないみたい)

上条(前屈みになってるのはおそらく……すまん、五和。俺の息子が迷惑かけて……)

五和(さっき見ちゃったから、そこまで抵抗は無い……でも)

   (これが、上条さんの体……男の人の、体。私を守ってくれた……上条さんの)

   (そう考えると、この身体がとても……愛おしい、と思うのはおかしいでしょうか……)

   (この体を……もう傷つけたくないと思うのは、間違っているでしょうか……)

   (上条さん……私、やっぱり 上条「五和ー」

五和「は、はい!? 何ですか!?」

上条「あー、これ。替えの下着な、それとシャツ。あとバスタオルもここに置いとくから」

五和「は、はい……ありがとうございます」

上条「あー、あんまり気にするなよ? 今回は事故、自分の体だと思って好き放題やってくれ」

五和「ええ、お気遣いに感謝します……」

上条「んじゃ、ごゆっくりー」

五和(……はぁ、さっさと入ろうっと)

浴室

五和(……収まらない、どうすれば良いんですかー!?)

   (……落ち着くまで、ここで時間を過ごすしかないか)

   (それにしても、上条さんの裸……これが今は、私のもの……)ドキドキ

   (……え、ええっ!? また下の方が……ど、どうなってるんですか……)

   (建宮さん……私は今、とんでもない事になってます……あれ?)

   (何だろう……建宮さんの顔を思い浮かべると……収まってきた)

   (……建宮さん! ありがとうございます!)

上条「おっ、遅かったな五和。ゆっくりできたか?」

五和「ええ、いいお湯でした……ありがとうございました」

上条「いやいや、これ位しかおもてなしができねーってのも悪い気がするな」

五和「そんな事ないですよ、私は上条さんと居られればそれで良いですから」

上条「お、おぉ……それならいいけど」

五和(……あれ? もしかして私……今物凄く恥ずかしい事を……!?)

上条「さーて、じゃあそろそろ寝る準備でもしますか」

五和「あれ? 上条さん、どちらに行くつもりですか?」

上条「ん? 寝る準備だけど」

五和「でも、そっちは浴室ですよ?」

上条「あぁ、言ってなかったか? 俺は浴室で寝てるんだよ」

五和「よ、浴室で?」

上条「ベッドはインデックスが使ってるからさ、俺は……あれ? そう言えば……」

五和「あっ……」

上条「インデックスは……どこに行ったんだ?」

その頃

インデックス「もぐもぐ……おかわり!」

ステイル「だそうだ、よろしく頼むよ」

オルソラ「ええ、今お持ちするのでございますよー」

アニェーゼ「す、すっげえ食欲ですね……」

ルチア「シスター・アンジェレネもこれには敵いませんね……」

神裂「美味しいですか、インデックス?」

インデックス「うん! でも、とうまは一緒じゃなくて良かったの?」

ステイル「あの男は、学校をこれ以上休むととんでもない事になるらしくてね」

インデックス「そっか、とりあえずおかわり!」

シェリー「なぁ……何であの二人は気持ち悪い顔して見守ってんだ?」

アンジェレネ「さぁ……どうしてでしょうか」

ステイル神裂(……生きてて良かった)

インデックスさんはイギリスに居ます

上条「今、土御門に聞いてみたけどイギリスに居るみたいだ」

五和「そうなんですか……攫われたとかではなくて良かったですね」

上条「本当だよ。つーか、俺も一緒じゃなくて良かったのかな?」

五和「どうなんですかね……でも、今は」

上条「それどころじゃないからな……おっと、寝る準備だったな。タオルタオルっと」

五和「あっ……待ってください、上条さん!」

上条「ん? どうした?」

五和「えっと……上条さんは浴室で寝るつもりなんですか?」

上条「あぁ、そうだぞ。で、五和がベッド、それで良いよな?」

五和「ですが、泊めて頂いている私がベッドで、上条さんが浴室なんて……」

上条「いや、気にしなくて良いって。もう慣れたもんだからさ」

五和「で、でも……」

上条「それに、女の子を床で寝させる訳にもいかねーだろ?」

五和「でも、今女の子は……上条さんの方ですよ?」

上条「あっ……」

上条「うーん……でも、それだと五和を床に寝させる事になっちまうし……」

五和「私は別に平気ですよ。今は上条さんの体ですから、それ位は大丈夫です」

上条「そうは言ってもなー……うーん、どうすっかな」

五和(……もしかして、これは)


建宮『五和、チャンスを逃さず確実に掴み取るのよ! 今回は絶好の機会なのよな!』


五和(って建宮さんが言ってた……そうだ、ここしか無い……!)

上条「んー……やっぱり俺が 五和「か、上条さん!」

上条「っ!? 急に大声出して、どうした五和?」

五和「えっと、その……」

上条「お、おう」

五和「私と……私と一緒に寝ませんか!?」

上条「……へっ?」

しかしほんとにID:NiOUsL+w0頑張ってんな
ありがたやありがたや

上条「い、一緒に……?」

五和「はい、上条さんは私を床や浴室では寝させたくない、ベッドに寝て欲しいんですよね?」

上条「あぁ……だから俺が浴室に」

五和「それは私が許しません、どうしても浴室で寝ると言うのなら……私はベッドを使いません」

上条「いや、それ意味分かんねーぞ!? 落ち着けって五和!」

五和「上条さん……元に戻るにはどうすれば良いか分かりましたか?」

上条「いきなりどうした? まだ何にも分かってねーけど」

五和「それでしたら、色々試す事も必要ですよね?」

上条「それはそうかもな、でも今はそれは関係ないだろ?」

五和「もしかしたら、その入れ替わった二人が長時間密着していれば何か変化があるかもしれません」

上条「えっ? 本当に?」

五和「えーっと……はい!」

上条「えー……そう言われても……」

??「いや、その可能性は大いにあるぜい」

上条「そ、その声は……」

上条「土御門!? 何だよ、急に入ってきやがって」

土御門「そんなに大声で言い合ってたら嫌でも聞こえるんだにゃー、隣の住人の事も考えて欲しいぜよ」

五和「あっ……すいません」

土御門「カミやんに謝られてるみたいでなんかむず痒いにゃー……さて、話を戻すが」

上条「どういう事だ? さっき五和の言ってた事は正しいのか?」

土御門「いや、正しいとはオレも言いきれねえよ。でもな、今回の事は原因不明だ。
     それなら何が解決の鍵かも分からねっーて事ですたい。だったら色々試してみるのが筋ってモンぜよ」

上条「うーん、そんなもんなのか?」

土御門「すぐに戻リたければ、五和の案を採用した方がいいと思うぜい?」

五和「そ、そうですよ!」

上条「んー……分かったよ、五和」

五和「は、はい……」

上条「あー……狭いかもしんねーけど、一緒に寝るって事で良いか?」

五和「もちろんですよ、上条さん」

土御門(いやー、面白い事になって来たにゃー)

上条「えーっと……じゃあ、電気消すぞ」

五和「は、はいっ」

上条「よいしょっと……狭くないか、五和?」

五和「私は大丈夫です……上条さんこそ、そんな端で良いんですか?」

上条「いや、そっちまで行くのはさすがに……」

五和「だ、ダメですよ。ちゃんと密着しておかないと……」

上条「そう言われてもですね……」

五和「それなら……えいっ」

上条「なっ!? お前がこっちに寄ってきてどうすんだよ!?」

五和「だ、だって……上条さんが……」

上条「はぁ……分かったよ、じゃあ……そっちに行くぞ」

五和「はい……どうぞ」

上条「寒くないか? 布団がこれしかないからどうしようもねーんだけどさ」

五和「大丈夫ですよ、十分暖かいです」

上条「そっか……なんっつーか、どうしてこうなったんだろうな」

五和「そうですね……早く戻る事が出来ると良いんですけど」

上条「本当だよな……しかも、明日から五和も学校に行くなんてな」

五和「ええ、でも……ちょっと楽しみです」

上条「そんなもんなのか? 学校っつっても、何がある訳でもないしなー」

五和「……でも、上条さんが居るんですよね?」

上条「ん? そりゃ、俺は学生だから学校に居るのは当たり前だろ?」

五和「それなら良いんです、……十分楽しめます」

上条「何だそれ?」

五和「何でもありませんよ」

せやな

三十分後

上条(ね、寝られねー……)

   (いや、目の前に居るのが俺だから良かったものの……五和と寝てるって考えると……)

   (……違う、これは五和じゃない……俺の顔をした何か……仮に青髪ピアスとしよう)

   (そうだ、これは青髪ピアス! 五和じゃなくて青ピ! そう思え!)

五和「ん、んん……」

上条(五和は気持ち良さそうに寝てんなー……違う! これは五和じゃなくて青髪――)

五和「……かみじょうさん……おしぼり、です……zzz」

上条(五和は寝言でもおしぼりなのか……って違う! コイツは青髪ピアス!)

五和「かみじょう……さん、あったかい……zzz」

上条(五和……いや、だからこれは……そうだ! これは俺の姿をした……火野神作!)

五和「かみじょうさーん……ふふー……zzz」

上条(エンゼルさまエンゼルさま、どうか俺を寝させてくださいエンゼルさま!)

チュンチュン

五和「んー……良く寝たー……」

五和(なんだかすごく気持ちよく寝られた……きっと横に上条さんが……っ!?)

上条「…………………」ブツブツ

五和「か、上条さん……?」

上条「エンゼルさまが一〇〇三二匹、エンゼルさまが一〇〇三三匹……エンゼルさまが……」

五和(目の下にすごいクマ……)

上条(寝られなかった……ううっ……)

完結するまで起きてるつもりだったけどまだ全然終わりそうにないし寝るかな
お前ら落とすなよ!

五和「か、上条さん? 朝食の用意ができましたけど……」

上条「コーヒーうめえ……あっ、朝食? おお、いつの間に!?」

五和「上条さんはずっとぼーっとしてましたから……大丈夫ですか?」

上条「あ、あぁ……大丈夫だ……」

五和「はい、おしぼりです。どうぞ」

上条「ありがとう……ん? 何で二つなんだ?」

五和「こっちが顔を拭く用で、こっちがお手拭き用です」

上条「なるほど……んんっ!? こっちのおしぼりは熱い!?」

五和「はい、目が覚めるようにと思いまして」

上条「確かに目が覚めたよ……んじゃ、早速」

上条五和「いただきます」

上条「ごちそうさまでした……さて、今から学校に行くんだけど」

五和「はい! この制服、可愛いですね……似合うかな」

上条「いや、五和が着るのはそっちじゃねーぞ?」

五和「えっ? どういう事ですか?」

上条「だって、入れ替わってんだろ。それだとお前が着るのは、こっちだな」

五和「それは……上条さんの制服……?」

上条「あぁ、こっちがお前の着る制服だから」

五和「そういえばそうでしたね……分かりました、お借りします」

上条「で、こっちの制服を俺が着るんだけど……なんっつーか、女装するみたいで嫌だな」

五和「もし似合わなかったら……ごめんなさい」

上条「いや、五和が謝る事じゃ……あれ? 年齢的には五和って制服着てもおかしくないのか?」

五和「それは……秘密です」

上条「秘密って……でも、確かバイクには乗ってたから 五和「秘密です」

上条「お、おお……(この話はやめとくか……)」

上条「よし……着替え終わったかー?」

五和「は、はい。どうですか?」

上条「うん、いつも通りの上条さんだな。さて……土御門のヤツがちゃんとやってくれてれば良いんだけど」

土御門「いよーう、おはようございますだぜーい、カーミやーん」

上条「何そのテンション……土御門、五和の事はうまくやってくれたのか?」

土御門「もちろんぜよ。……ところでカミやんカミやん」

上条「ん? 何だよ……」

土御門「(昨夜は、お楽しみでしたかにゃー?)」ボソボソ

上条「……んな事してねーっつーの!」

土御門「怒るなって、その目の下のクマを見て、ずいぶん頑張ったのかと思ったのに」

上条「そんな余裕なかったんだよ……」

上条「じゃあ、俺達は普通に登校しても良いんだな?」

土御門「あぁ、カミやんの方は一時的な転校生、って事にしといたぜよ」

上条「つまり、俺が転校生で」

五和「私が上条さん、ですね」

土御門「そうそう、五和に学園都市の開発やら何やらを見せる訳にはいかねーから、その時は抜けてもらうぜい」

上条「それって、俺が授業をサボる事になんのか……」

土御門「休むよりはマシぜよ、一歩間違えば……」

上条「それ以上は言うな……よし、行くか」

土御門「あっ、カミやんカミやん」

上条「今度は何だよ」

土御門「ちゃんと五和と密着、つまり……手を繋いで登校しろよ?」

上条「はぁ!?」 五和「ええ!?」

土御門「それが、一番の解決策……だぜい。それじゃ、また学校で会おうぜーい」ダッ

上条「土御門の野郎……好き放題言いやがって」

五和「えっと、上条さん……その」

上条「えっ? 五和、もしかして……土御門の言う通りにするつもりか!?」

五和「す、少しでも早く元に戻るのなら……」

上条「いや、でも……」

五和「あっ、そうですよね……上条さんは、私となんて手を繋ぎたくないですよね」

上条「そんな事は一言も言ってないんだけど……」

五和「いえ、良いんですよ……無理しないでください」

上条(五和の雰囲気が……ええい、もうどうにでもなれ!)

上条「五和!」ギュッ

五和「えっ? か、上条さん?」

上条「ほら、遅れちまうから急ぐぞ!」

五和「……はい!」

上条(いや、確かに元に戻る事ができるんなら俺も嬉しいよ? でもさぁ……)

五和「…………」ドキドキ

上条(まさか、女の子と手を繋いで登校なんてなー……相手は俺だけど)

五和「上条さん……なんだか、ちょっと恥ずかしいですね……」

上条「じゃあ……やめとくか? 流石にこんなんじゃ」

五和「だ、駄目です! 元に戻るためですよ!」

上条「いや、そもそもそれ自体確証が……」

五和「……うう」

上条「あー、落ち込むなって! 何で落ち込んでるか分かんねーけどさ」

五和「ともかく……このままでいるのが一番ですよ」

上条「だと良いんだけどなー……」

??「おはよーカミやん、今日もええ天気や……なああっ!?」

上条「あー……また厄介なのが気やがった」

青ピ「なああっ!? カミやんが手つなぎ登校なんて難易度の高い青春しとる!?」

上条「(五和、あれは青髪ピアスって言う危険人物だ)」ボソボソ

五和「(き、危険人物……?)」

上条「(あぁ、だから適当に相手すれば良いからな)」

五和「(は、はい……)」

青ピ「なんやなんやー? ボクを放っておいて仲良く内緒話って、寂しいやないのカミやん!」

五和「ひ、ひいっ!?(顔が近い……)」

青ピ「あれ? 今日のカミやんは何か変やなー。いつものキレがないっちゅうか」

上条(……コイツ、変な所で鋭いな)

青ピ「カミやーん? どないしたんよ? いつもボクに浴びせるような罵詈雑言が今日は控えめやね?」

五和「そ、そんな事は……無いよ?」

上条(俺はそんな喋り方しねーよ!?)

青ピ「あれ? なんか、今日のカミやん……」

上条(き、気付かれたか……!?)

青ピ「今日のカミやん……なんか……」

五和(うう……やっぱり私には無理だったんですね……)

青ピ「今日のカミやん……その、」

上条五和「…………」ゴクリ

青ピ「なんか……可愛いんやけど」

上条五和「……はぁ?」

青ピ「いや、おかしい! ボクにはツンツン頭属性も不幸萌えも無かったはずなんやけどなー……」

五和「(か、上条さん……この人はいったい!?)」

上条「(シッ、目を合わせちゃいけません……)」

五和「(目を合わせないように……分かりました)」

青ピ「カミやんカミやーん、無視せんといてや、カミやーん!」

五和(ち、近い……)

青ピ「カミやん? カミやーん、カーミーやーんー」クネクネ

五和(うう……)

青ピ「カっミっやーん、カミやんカミやん、カーミーやカミやん?」クネクネ

五和「う、うう……」

青ピ「KAMIYAN? ノー、カミやん! カミやんやん!?」クネクネ

五和「ううう……」

青ピ「……カミやん?」ピトッ

五和「ひ、ひい!? 触らないでくださいっ!」ドゴッ

青ピ「ごぼえっ!?」

五和「はぁ……はぁ……あれ?」

青ピ「ひ、酷いで……カミやん……」バタン

五和「あっ……私、つい……」

上条「五和……」

五和「上条さん、ごめんなさい……上条さんのお友達を……」

上条「グッジョブ! ナイスパンチだったぞ!」

五和「えっ? 良いんですか? 私、思いっきり殴っちゃいましたけど……」

上条「大丈夫大丈夫、アイツはすぐに起き上がるんだよ。ほら」

青ピ「…………」ムクッ

五和「ほ、本当ですね……」

青ピ「あれ? ボクはいったい……はっ! 小萌てんてーに会いに行かなー!」ダッ

五和「…………何だったんですかね?」

上条「気にしたら負けだ」

上条「色々あったけど、何とか無事に登校できたな」

五和「無事、とは言えないような気もしますけど……」

上条「さーて、まずは教室に行くとしますか」

五和「そうですね。それでは  「あー! まーた上条ちゃんはそうやって女の子にちょっかい出しやがってるんですかー!?」

五和「(近くから声が……どこ?)」

上条「(五和、下だ、下)」

五和「下? ……ええっ!?」

小萌「上条ちゃん、先生は悲しいのですよー……そうやってまたすぐに女の子に手を出して……」

五和「(せ、先生……? まさか……この人は)」

上条「(信じられないかもしんねーけど、そんなちびっこくても教師の小萌先生だ)」

小萌「しかもその子は急遽決まった特別留学生、いわばお客様なのですよー!」

上条(土御門のヤツ、ちゃんとやってくれたみてーだな)

五和「す、すいません……そんなつもりは……無いよ?」

上条「(だからそんな喋り方じゃねーって……無理しなくても良いけどさ)」

五和「(ごめんなさい……)」

小萌「うう……しかももう内緒話まで出来る間柄なんて。先生は、先生はー!」

上条「えっと、先生、ですよね? 今回はよろしくお願いします」

小萌「あっ、今回はよろしくなのですよー。えーっと……五和ちゃん、で間違いないですかー?」

上条「はい、それでは早速案内をお願いしたいのですけれど」

小萌「分かりました、でも困ったのですよー。先生は今から職員会議で……仕方ないですー、上条ちゃん?」

五和「は、はい」

小萌「五和ちゃんの事をよろしくお願いするですー。くれぐれも、手を出しては駄目なのですよー? では」ダッ

五和「えっと、あの方は本当に先生なのでしょうか……?」

上条「五和、科学でも魔術でも理解不能な事はあるんだ」

五和「なるほど……ともかく、これで何とかなりそうですね」

上条「あぁ、授業が始まっちまえばもう大丈夫なんだけど……はぁ」

五和「どうしたんですか? 何か問題が?」

上条「いや、俺のクラスの事だからきっと――」

上条のクラス

小萌「――という訳で、少しの間だけみんなの仲間になる」

上条「えっと、五和です。よろしくお願いします」

男子「「「「いよっしゃああああああああああ!!!」」」」

五和(な、何ですかこの熱気は!?)

「ショートカット最高!」 「普通に可愛いぞ!?」 「潤いがやってきたー!」

小萌「こらー! あまりうるさくしてはいけないのですよー!」

青ピ「そうは言うても、これは仕方ないやろー! いやっほおお!!」

「上条には絶対近づけるなよ!」 「それだけは避けたいが……なにっ!?」 「上条の横の席が何故か空いてるー!?」

五和(えっ? どういう事……?)

小萌「むむむ、先生としても不本意ではありますが……上条ちゃんの横しか空いてなさそうですねー」

青ピ「はい! ボクの横! ボクの横空いてますよー!」

土御門「いや、段ボール箱にしか見えねーぜよ。そんなの使わせる気か?」

青ピ「つっちー、勘違いせんといてや。この段ボール箱はボクが使うんやで! そしてボクのイスと机を!」

小萌「そうやって無理やり席を作っても駄目なものは駄目ですー」

上条「えーっと、結局私はどこに……」

小萌「あのツンツン頭の皮を被った上条ちゃんという子の隣へどうぞなのですよー」

上条(ひでえ言い方しやがる……まぁ、今の所は大丈夫そうだな)

五和「あっ……」

上条「よろしくお願いします、上条さん」

五和「は、はい!」

土御門(……これはまだまだ遊べそうだにゃー)

五和(授業が始まる前のちょっとした休み時間みたいですけど……)

「どこから来たの?」 「趣味は?」 「納豆にはネギ入れるタイプ?」

上条「あー、はい。そんな感じです(うっぜえ……飢えてるからってがっつき過ぎだろ)」

五和(私の姿をした上条さんが質問攻めに……何だか変な感じというか)

??「なに、上条当麻。貴様はまた性懲りもなく手を出そうとか考えている訳?」

五和(だ、誰……?)

土御門「吹寄、そんな言い方しなくても良いんじゃないかにゃー?」

五和(吹寄さん、か……土御門さん、ありがとうございます)

吹寄「別にあたしは怒っている訳じゃないわよ。ただ、その目が何か企んでそうで不愉快ってだけよ」

土御門「(コイツは吹寄だ、カミやんの事を良く思ってないように見えるが……実は意外とそうでもない)」ボソボソ

五和「(は、はぁ……なるほど)」

五和「えっと、やましい事は考えてないぜ?」

吹寄「本当かしら? 貴様はそうやっていつもすぐに……」

五和「だ、大丈夫だぜ? 俺はそんな事はしないぜ?」

土御門(ぶっ……五和、それがカミやんのつもりなのか? ……くくっ)

吹寄「そう、言葉だけではないと良いけど」

??「いや。まだ油断は出来ない」

五和(こ、今度は誰……?)

土御門「姫神か、気になりますかにゃー?」

姫神「なかなか可愛い子だから。それは否定できないかも」

五和(綺麗な人……もしかして、この人も上条さんを……)

土御門(ライバル達と出会っていく五和……いやぁ、退屈しないぜい)

上条(はー……やっと授業開始だな。一時間目は、国語か)

五和(そういえば、授業なんて最後に受けたのは……これはこれで良いかもしれない)

上条(五和は今の所は上手くやってくれてるみたいだな。でも、不安が消えた訳じゃないし……)

五和(あっ、上条さんがこっちを見てる……顔は私の顔だけど)

上条(何か良い方法は……そうだ!)

五和(上条さんの顔に脳内変換……脳内変換……)

上条(これなら……よし、五和)トントン

五和(上条さんから……小さい紙? 何だろう……)ゴソゴソ

上条『こうやって紙に書けば、授業中に困った時でも何とかなるよな?』

五和(か、上条さん……私の事をそこまで……)

上条(……頼むぞ五和、俺の留年回避のために……!)

五和(私からも返事を……よし、書けた)トントン

上条(ん? 五和から返事か……なになに?)ゴソゴソ

五和『上条さん、お気遣いありがとうございます。なんだか私、楽しくなってきました!』

上条(ははーそれは良かったなー。……楽しんでる場合じゃねーけど)

五和「…………」チラッ

上条(あれ? 五和がこっちを向いてる……何だろう)

五和「…………」トントン

上条(……返事を寄越せ、って事なのか? ……いや、困った時だけで良いのに)

五和「…………」トントン トントン

上条(めっちゃ催促してやがる……仕方ねーな、……うし、できた)トントン

五和(来た来た……えーっと)ゴソゴソ
上条『今日の夜ご飯は天ぷらが食べたい』

五和(か、上条さん……他に書く事があると思うんですけど)

上条(ふわぁ……寝不足だな、やっぱり……)

五和(あっ、上条さん……何だか眠そう)

上条(い、いかん……俺は今五和なんだ、ここで寝たら五和が居眠りしたって事に……)

五和(このままだと寝ちゃいそうですね……そうだ)

上条(だ、駄目だ……もう、限か……)コツッ

上条(んんっ!? 危ねー……寝ちまうとこだった……あれ? 何だこの紙……)

五和「…………」チラッ

上条(五和か……サンキュー、ん? 中にも何か書いてあるな……)

五和『上条さん、寝ちゃダメですよ?』

上条(……入れ替わってるのが惜しいッ!)

土御門(近くで青春されると物凄くうざいにゃー……)

土御門(なんかムカついてきたぜよ……ちょっとイタズラしてみるか)

土御門「先生ー、カミやんが転校生の女の子と授業そっちのけでよろしくやってまーす」

上条(つ、土御門!?)

五和(土御門さん!?)

土御門(何事も刺激が大切なんだぜい)

五和(そんな……注目を浴びる訳には……)

「上条、この文を現代語訳してみろ」

五和(げ、現代語訳……? って、ああ、これ位なら……)

五和「しようかしら、しないでおこうかしらと思っている事は、たいていしない方がいいのである」

クラス全員「……えっ?」

五和(あ、あれ? 間違ってないはずなのに……)

吹寄「上条当麻が……」

青ピ「問題に……」

姫神「答えた……? しかも。正解……?」

五和(え? こ、この雰囲気はいったい……?)

生徒「上条が……上条が……」

五和(え? ええ?)

青ピ「カミやんが壊れたー!!」

五和「こ、壊れた?」

上条(……すまん、五和)

土御門(あらら……まぁ、仕方ないか)

吹寄「ど、どうしたの上条当麻!? 貴様が問題に答えるなんて!?」

姫神「また。何か不幸な目にでも遭ったの?」

青ピ「カミやん……頭でもぶつけたんか!?」

五和「い、いや……ぶつけてないぜ?」

吹寄「外傷ではないと言う事は……もっと深刻な事態!?」

姫神「命の危機。かもしれない……」

五和「だから、別に無理してる訳じゃないですぜ?」

先生「誰か上条を保健室に連れて行け! 場合によっては救急車!」

五和(ただ問題に答えただけなのに……ん? 上条さんから、メモ?)

上条「…………」チラッ

五和(中には……えっと、……?)

上条『五和、不出来な上条さんを許してください。保健室に行ってくれ』

五和「……?」

土御門「先生、オレがカミやんを保健室に運んでも良いですかにゃー?」

先生「頼んだぞ、土御門」

青ピ「つっちー、急ぐんや! ……手遅れになる前に!」

五和(これは……どういう事なのか……)

土御門「(五和、事情は保健室で話す。今は黙って付いてくるんだ)」

五和「(わ、分かりました……)」

五和「えっと……休んできますぜ?」ガラッ

青ピ「カミやん……大丈夫やろか」

姫神「もう。だめかもわからんね」

吹寄「手遅れでしょうね……」

上条(……真面目に勉強しねーとな)

保健室

五和「土御門さん、さっきのはいったいどういう事ですか?」

土御門「あぁ……五和は今カミやんのフリをしている、そして他のヤツからは五和はカミやんに見える訳だ」

五和「そうですね。……もしかして、ばれてしまいましたか?」

土御門「いや、そこまでじゃないな。ただ、五和はやってはいけない事をやっちまったんだ」

五和「やっては……いけない事?」

土御門「そう、上条当麻を演じるにあたって一つ把握しておかなければいけない事実がある」

五和「事実、ですか……」

土御門「そしてその事実に反する事を五和はしてしまった。……問題に正解する、という行為をな」

五和「そ、そんなにまずい事だったんですか……でも、何がいけなかったんですか!?」

土御門「つまりだな、上条当麻は――」

五和「…………」ゴクリ

土御門「――勉強がさっぱり出来ないんだにゃー」

五和「……へ?」

土御門「カミやんっつったら、クラスでも有数のお馬鹿さんなんだぜい?」

五和「えっ? そうなんですか?」

土御門「あぁ、クラスで一人だけ補習なんて事もある位だからにゃー」

五和「は、はぁ……」

土御門「カミやんの体質というか特質のせいで仕方ねー場面もあるけど、普通の勉強も怪しいんだ」

五和「だから私が答えた時、みなさん驚いたんですね……」

土御門「もしオレが入れ替わってた事を知らなかったら、多分同じ反応をしてたぜよ」

五和「……上条さん」

土御門「いや、でもこれはラッキーかもしれないぜよ」

五和「ら、ラッキーですか?」

土御門「これで五和は授業を受ける必要がなくなった、余計な心配が一つ減ったって事だにゃー」

五和「そう言われてみれば、確かに……」

土御門「これでカミやんの方にも適当な理由を付ければ、カミやん出席○、かつ帰宅って事も可能ぜよ」

五和「そうですね……では、お願いできますか?」

土御門「おうよ、ちょっと待っててくれい」ダッ

五和(そっか、もう授業を受ける必要は無い、か……)

   (少し楽しかったけど、仕方ない。上条さんに迷惑をかける訳にはいかないし……)

   (でも、あの人と一緒に学校に通えたら……楽しいだろうなぁ……)

   (きっと楽しいに、決まって……)

   (る……zzz)


上条「失礼しまーす」ガラッ

   (先生は……いないか。ここに五和が居るって……ん?)

五和「……すー」

上条(眠っちまったのか……無理も無いよな)

   (ぐっすり眠ってるな……寝顔は、俺の顔だけど……)
 
   (……何度目か分かんねーけど、これで入れ替わってさえいなければ……はぁ)

五和(んん……あれ? 私、いつの間に眠ってたんだろう……)

   (毛布……? 誰がかけて……あっ)

上条「……すー」

五和(上条さん……ふふ、ありがとうございます)

上条「んー……まずは、そのふざけたげんそーを……んん」

五和(寝言……? 上条さんったら……)

上条「んー……まかせろー……」

五和(どんな夢、見てるんだろう……)

上条「……い、」

五和「い……?」

上条「い、……いつわー……すー」

五和「あっ……今、私の名前を」

五和(い、今私の名前を!? という事は……上条さんが見ている夢は)

上条「い……い、いつわー……むにゃ」

五和(上条さん……夢の中でも私の事を……もう一回呼んでくれないかな)

上条「んー……い、い、……」

五和「…………い?」

上条「いんでっくすー……そのもちは……えだぞー……んん」

五和「…………はぁ」

五和(そうですよね……上条さんの周りにはたくさんの女の人が……)

上条「んー……い、い……」

五和(い……いつわ、ですよ! 上条さん!)

上条「い、い……いの……」

五和「……いの?」

上条「いのけんてぃうすー……」

五和「ええー……」

上条「お、……お、……」

五和「お……?」

上条「おるそらー……ありがとー……んん」

五和「…………」ムッ

上条「ひめがみー……かんざき……みさかー……いもーと……」

五和(……本当に寝ているんでしょうか)

上条「あにぇーぜ……しぇりー……るちあんじぇれねー」

五和(何だか、こう……)

上条「おりあなの……お、」

五和「……お?」

上条「おっぱ 五和「…………」ギュウッ

上条「痛い!? な、何だ!? 誰だ!? ……あれ、五和?」

五和「…………」

上条「今のは五和がやったのか? ……えっ? なんか怒ってる?」

五和「……何でもありません」

上条「えーっと、あのー……もしもしー?」

五和「……何ですか?」

上条「いや、なんか怒っていらっしゃるように見えるのでございますが……」

五和「気のせいだと思いますけど」

上条(いや、絶対怒ってんだろ……寝てる間に何かやっちまったのか?)

上条「五和、その……すいませんでした! 何かよく分かんねーけど許して頂けると非情に嬉しいです!」

五和「あっ、顔を上げてください上条さん……本当は何でもないんですよ」

上条「ほ、本当か? 実は内心、物凄くお怒りになっていらっしゃるとか……」

五和「大丈夫ですよ。……今度は、私の名前だけが良いです」ボソッ

上条「えっ? 今、何か言ったか?」

五和「いいえ、何でもありませんよ」

上条「あー、五和。実は土御門がさ」

五和「もう授業は受けなくても良いんですよね?」

上条「なんだ、聞いてたのか。つー訳で、俺達は晴れて自由の身となりまして」

五和「ここから帰っても良いんですね。どうしますか、上条さん?」

上条「そうだなー……せっかくだし、外に出てみるか。保健室の中に居てもしょうがねーし」

五和「そうですね……じゃあ、どこかでこれ、食べませんか?」

上条「ん? その四角い箱はもしや……」

五和「はい、お弁当です」

上条「何と!? いつの間に用意してたんだ?」

五和「上条さんがうわ言のように『エンゼルさま、エンゼルさま』って言いながらコーヒー飲んでる時です」

上条「飯作りながらお弁当まで……五和、恐ろしい子……」

五和「は、はぁ……」

到着→「いやー、ここが学園都市か。やっと着いたぜ」
挨拶→「いやどうも、おれは詠矢…詠矢空希(ヨメヤ ソラキ)ってもんだよろしくなー」
拒否→「だったら何よ…サインならお断りよ」
     「とりあえず、今の段階では『やだね』だ」
無視→「(はいはい無視無視。相手するとロクな事無いわ)」
疑問→「いいのかねえ、学園第三位の能力者とあろう人が、小銭ケチって窃盗なんて」
否定→「いや、よくないっしょ。刑法的に」
確認→「(お、効果アリ…かな?)」
感謝→「ご協力ありがとうございました。そんじゃまた」
謝罪→「あ、いやいや、ゴメンゴメン。怒らせたのは謝るからさ…」
     「いやー、ゴメン。悪気はなかったんだけどねえ。『論証』に入るとつい熱くなっちまって」
検索→「おっと、そのコインはレールガンですな!。えーっと、どうだっけかな(ポチポチ)」
危機→「どおうわっ!!ヤバイヤバイ、ヤバイってマジで!」
転換→「(撃ちやがった…。論証が弱かったか?。ってーと、別の切り口が必要だな…)」
離脱→「んじゃ、失礼しまっす」
蕎麦→「はーい、かけそばお待ちどう!」
節約→「うーい、どうもー。(これからいろいろ物入りだろうし、節約しとかないとなあ)(ズルズル)」
ロリ→「ええ、まあ…間違いございませんが…どちらさん?(お、結構かわいいじゃねえの。中学生ぐらいかね…)」
ぼっち→「昔から理屈っぽい性格でねえ。友達いねえんだこれがまた…」
反体制→「いやー、権力側の人間っていつもそう言うんだよねえ」
避難→「あぶねえあぶねえ。テレポーターさんか…ちょっと離れさせてもらうぜ」
偶然→「いや、偶然あんたの手に針が見えたんでね。投げられるかと思ったんで転がって逃げた。そんだけさ」
攻撃→「どっせい!!上段正拳!!」
忘却→「殴るつもりはなかったんだわ。忘れてた…」
確信→「いや、今日俺は確信に至った。この能力は間違いなく有る。そして、おれはこの力をこう名付けた。絶対反論(マ ジ レ ス)と!!!!」
最低→「最低のネーミングセンスですわね…」
待望→「はあ…ソウナンデスカ。楽しみにしときます…」
死亡→「死ぬしかないよなあ…(シュン)」
諦観→「うわこれどうしょうもなくね?…」
絶望→「……つまんねえ人生だったなー……」

上条「んじゃ、外のどこか良い感じの場所で弁当を食うって事で良いな?」

五和「はい、行きましょうか」スッ

上条「ん? 手なんか出してどうしたんだ?」

五和「忘れたんですか? 少しでも密着をしないといけないって話だったじゃないですか」

上条「あー……そういえばそうだったな……」

五和「ですから、どうぞ」

上条「へいへい、失礼しますよっと」ギュッ

五和「ふふ、上条さん。どこでお弁当食べましょうか?」

上条「そうだなー、とりあえず外に出てから考えようぜ。だから、学校を出るまでは手は放してても良いよな?」

五和「だ、駄目ですよ!」

上条「いかんのか?」

五和「はい、駄目です」

上条「意外と五和って、頑固なとこあるよな……」

五和「……いけませんか?」

上条「い、いや……大丈夫だ(上目遣い……だから何で入れ替わってんだよ、ちくしょう!)」

@詠矢空希テンプレ(ズルズル)@

 
・いや、よくないっしょ。刑法的に                              ・とりあえず、今の段階では『やだね』だ
・俺が関係してようがいまいが、それが犯罪であることは事実               ・…まあ、そんな感じかな

・あ、いやいや、ゴメンゴメン。怒らせたのは謝るからさ…                 ・(お、効果アリ…かな?)  
・どおうわっ!!ヤバイヤバイ、ヤバイってマジで!                     ・…俺の容疑は?
・具体的な症状としては、大量の冷や汗、動悸、振戦、譫妄!!             ・ どっせい!!上段正拳!!

・俺はあの人には指一本触れてない。因果関係が成立するか?              ・いやー、権力側の人間っていつもそう言うんだよねえ
・いやー、ゴメン。悪気はなかったんだけどねえ。『論証』に入るとつい熱くなっちまって ・ただの理屈っぽい高校生ですよ
・(あ、気付かれたか…。ま、しょうがない)いやあ、単なる好奇心だけどね        ・……つまんねえ人生だったなー……
・そして、おれはこの力をこう名付けた。絶対反論(マ ジ レ ス)と!!!!      ・うわこれどうしょうもなくね?…


                 ≫\ミ三ミノノ/-、
               /〃〃〃〃〃ヾ≦ミ三ミ、
        ィ-、    彡∥∥〃〃从从从ヾヾミミミ
        / /  ィ-、∥∥∥从从从从从从从》》》
       / / / /从从∥ヘ从从从从从从从从ミ          いやどうも、おれは詠矢…詠矢空希(ヨメヤ ソラキ)ってもんだよろしくなー

      /  / /  /从: : : :|≡r-ヾヽ、从从从从从ミト
   _/⌒ヽノ   / ヾ : : : |l | `・ゝ ノr──-、从≪   r‐、   ,‐、    
  /ー、\| /ヘ  /   ヾ从|!|  `─‐/ l, `・ゝ }从ト    | |  / /
  \ \八 〉'   /ノソト    ゝ・_.〉─-'从ト、_ノ  | |  / /
         |      八   ,-‐-ニュ、   /ヾミ彡     | |__/ /-‐、
       /  / ̄// |: \   `ー‐'  /(_      |  /〉〈ノハ
         / ∥ハ |   ' ,,__   _ノ/        |/ /  | |




※このssは詠矢空希の提供でお送りします※

上条「外に出てみたけど……そりゃ、誰もいねーよな」

五和「本当ですね……生徒さんは皆さん学校でしょうから、当然と言えば当然ですけど」

上条「まぁ、人の目を気にする必要が無いってのは気楽で良いかもな」

五和「そうですね……あっ、あそこに公園がありますよ」

上条「じゃあ、あそこで食うか。飲み物は買ってった方が良いか?」

五和「ええ、よろしくお願いします」

上条「先に行って待っててくれ、ちょっと買ってくる」

五和「いってらっしゃーい」

五和(これって、デート……みたいですけど、そう思っての良いのかな)

上条「さーて、ジュース、ジュース。いや、お茶の方が……」

??「ミサカは『ヤシの実サイダー』を所望します、とミサカは希望を伝えます」

上条「『ヤシの実サイダー』……よいしょ」ガコン

??「ありがとうございます、とミサカは感謝の言葉もおざなりにジュースを飲み始めます」ゴクゴク

上条「上条さんに感謝しろよ。……あれ?」

??「どうしたのですか? もうこのジュースはミサカのものですから返しませんよ、とミサカはジュースの所有権を主張します」

上条「いや、そうじゃなくて……御坂妹?」

御坂妹「ええ、そうです、とミサカはジュースを絶対に渡さないという意思表示を全身で」

上条「ジュースはもういいって」

上条「……あれ? 何でお前、俺が上条当麻だって分かったんだ?」

御坂妹「それは……ミサカの想いの強さ、ではないでしょうか、とミサカは答えます」

上条「さっぱり意味が分かんねーぞ……本当はどうしてなんだよ?」

御坂妹「相変わらずのスルーっぷりにミサカは少し肩を落とします。
     正直に言いますと、あのカエル医者から聞きました、とミサカは白状します」

上条「そういう事か。って、あの人他のヤツに言っちまったのかよ……」

御坂妹「いえ、何やら確かめたい事がある言っていたのでミサカも協力したのです、とミサカは事情を説明します」

上条「……もしかして、何か分かったのか?」

御坂妹「それは、後で直接聞く方が良いでしょう、とミサカは進言します」

上条「それもそーか。ありがとな、御坂妹」

御坂妹「いえいえ、ではこのジュースはその報酬という事で、とミサカは交渉します」

上条「ちゃっかりしてやがんな……はいはい、どうぞどうぞ」

五和(上条さん、遅いなぁ……ちょっと様子を見に……えっ?)



上条「――――――――ねーぞ……本当は―――――――だよ?」

御坂妹「―――――――――――ミサ――――――――――」


五和(上条さん、誰と話しているんだろう……)

   (なんだか、その……楽しそう)

   (……………はぁ)

御坂妹「おや、あそこに居るのは……」

上条「ん? あぁ、五和だ。おーい、五和ー」

五和「上条さん、その……時間がかかってたので心配してしまいました」

上条「あぁ、悪い悪い。ちょっと話し込んじまってさ」

五和「そうですか……そちらの方は?」

御坂妹「ほう、本当に入れ替わっているのですね、とミサカは探究心をくすぐられて思わず凝視してしまいます」

五和「は、はい……ミサカさん、ですか?」

御坂妹「その呼び方は少し問題があるのですが、まぁいっか、とミサカは考える事を放棄します」

五和「はぁ、何だか面白い方ですね」

御坂妹「面白い、という言い方にすこし何を感じたのですが、とミサカは指摘します」

五和「あっ……気を悪くしたのなら謝ります。ごめんなさい……」

御坂妹「その姿で謝られるとなんだか調子が狂いますね、とミサカは述べます」

五和(もしかして……この人も上条さんの事を……?)

御坂妹「ところで、一つ聞きたい事があるのですがよろしいでしょうか? とミサカは質問の許可を申請します」

上条「あぁ、別に良いけど、何だ?」

御坂妹「お二方はなぜこの時間に外を歩いているのでしょうか、とミサカは質問します」

上条「ん? 色々あって授業から抜け出して今は弁当でも食べようってとこだったんだよ」

御坂妹「なるほど、それはもしやデー 五和「はい。で、デートです」

上条「い、五和?」

御坂妹「……詳細を詳しくお願いできますか、とミサカはあまりの動揺に日本語が変になりながらも喰いつきます」

五和「二人で手を繋いで、公園でお弁当を食べる。こ、これはデートだと思うんです」

上条「いや、それは 五和御坂妹「上条さんは(あなたは)黙っててください(とミサカは発言を制止します)」

上条「え? は、はい……(……何でだ?)」

スレが残ってるかどうかも心配だったけどまさかまだ書き続けてるとは・・・
まぁ無理しない程度に頑張ってくれ

御坂妹「まず確認したいのですが、手を繋ぐというのはどういう事でしょうか、とミサカは追及します」

五和「言葉通りの意味ですよ、それ以外に何もありません」

御坂妹「ミサカは今までの発言から、これを宣戦布告と認識しました、とミサカは伝えます」

上条「せ、宣戦布告? なぁ、それ何の話 五和御坂妹「だから上条さんは(あなたは)黙っててください(とミサカは発言を制止します)」

上条「す、すいません……」

五和「ミサカさん、でしたっけ。あなたの認識に間違いはありません」

御坂妹「分かりました、とミサカは荒ぶる心を抑えながら答えます」

上条(……居づらい)

すまん、一時間だけ保守頼む。本当にすまん

>>290
保守はまかせろー!バリバリ

この時間って保守間隔15分くらいだっけか?

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

まぁ1時間しか抜けないなら必要ないかもだけど一応

御坂妹「なるほど、お姉様以上の好敵手が居るとは驚きました、とミサカはあなたをライバルと改めて認識します」

五和「そうですか、……お互いに頑張りましょう」

御坂妹「その言葉には、なぜだかミサカは言いようのない高揚感を得ました、とミサカは不思議な興奮状態である事を述べます」

上条「……あのー、もう良いか? こんな事今いうのもアレだけど……腹減っちまったんだけど」

五和「……今日の所は、」

御坂妹「……ええ、また会いましょう、とミサカは必ず再会する事を誓います」

上条「何なんだよ一体……あっ、そうだ。御坂妹、お前も一緒にご飯――痛い!?」

御坂妹「痛いのは仕方ありませんよ、とミサカはあなたの腕をつねりながら答えます」

上条「いや、痛いって! 放してくれよ!?」

御坂妹「……お互い、苦労しそうですね、とミサカは悩みを共有できているか確認します」

五和「ええ、まったくですね」

上条「いたた……御坂妹のヤツ、何でつねったりしたんだよ……」

五和「上条さんは上条さんですからね、仕方ないですよ」

上条「さっきから、訳の分からねー事ばっかだな……余計に腹減ってきた」

五和「そうですね、では今度こそ一緒にお弁当を食べましょうか」

上条「っとその前に……結局飲み物買ってねーんだった。五和は何が良いんだ?」

五和「ええっと……え? あの、上条さん」

上条「ん? どうした?」

五和「この……『いちごおでん』、とか『ガラナ青汁』って……あまり美味しそうに思えないんですけど」

上条「そういう時はお茶にするのが一番だって。それで良いよな?」

五和「はい、じゃあそれでお願いします」

公園

上条「やっと食べられるのか……色々あって腹減ったな」

五和「待ってくださいね……よいしょ」パカッ

上条「おお! からあげ、卵焼き、サラダにきんぴら……いつの間にこんな物を」

五和「さっきも言ったじゃないですか。でも、冷めてしまっているので味は少し自信無いですけど……」

上条「いや、間違いない。これは絶対美味いに決まってる!」

五和「では、食べて判断してみてください。……ちょっと怖いですけど」

上条「言われなくてもそうするって! んじゃ、いただき 五和「上条さん」

上条「え? またおあずけ? ……あぁ、そういう事か」

五和「おしぼりです、どうぞ」

上条「サンキュー、手を拭いてから」

上条五和「いただきます」

上条「うん……うん」

五和「ど、どうですか?」

上条「……生きてて良かった、美味いしか言いようが無いって! いやー、こればかりは本当に幸運だよなー」

五和「ほっ……喜んでくれたみたいで何よりです。まだありますから、どうぞ好きなだけ食べてくださいね」

上条「んぐんぐ……ふう。あっ、この後の事なんだけどさ」

五和「この後、ですか? 何でしょう?」

上条「ちょっと行きたい所があるんだけど、そこに行っても良いか?」

五和「行きたい所……?」

上条「あぁ、どうしても五和と二人で行きたい場所があるんだ。……いや、五和じゃねーと駄目なんだけどさ」

五和「そ、それって……!」

上条「嫌か? 嫌だったら別に後でも 五和「行きます! 今すぐにでも行きます!」

上条「そ、そんなに意気込む場所じゃねーんだけどな……まぁいっか」

五和(二人きりで行きたい場所……私じゃないといけない……どこなんだろう)

上条(何で嬉しそうな顔してんだろうか……ただ――)

五和「上条さん……私と行きたい場所って、」

上条「あぁ、そりゃ早く戻りたいしな。五和も一緒じゃないと意味ねーだろ?」

五和「ええ、そうですよね……上条さんに限ってそんな事がある訳……はぁ」

冥土帰し「こんな時間に来るとは僕もビックリだね? 抜け出して来たという事かな?」

上条「いや、ちゃんと許可を得て外に出てるんで大丈夫ですよ」

冥土帰し「それならば良いけどね? さて、一晩色々調べてみたが……」

五和「元に戻る方法が見つかったんですか?」

冥土帰し「それが、」

上条「それが……?」

冥土帰し「実は、」

五和「実は……?」

冥土帰し「――さっぱり見つからなくてね?」

上条「ええっ!? 溜めてそんなオチかよ……」

五和「あ、あはは……でも、何か発見はあったんですか?」

冥土帰し「うん? 良い質問だね?」

冥土帰し「正直な所を言うが、こんな話は映画や小説の中だけだと思うだろう?」

上条「まぁ、ぶっちゃけその通りですけど……でも、」

五和「実際に私達がこうなってしまっていますからね……」

冥土帰し「君達が生き証人、そして僕としても入れ替わりの患者第一号になるかな?」

上条「嬉しそうに言わないでくださいよ……で、本題は?」

冥土帰し「あぁ、僕なりに考えてみたけど……あくまでも推測の域を越えない、というのは承知してほしい所でね?」

上条「何も知らないよりはマシか……」

五和「そうですね……お願いします、その考えをお話しして頂けますか?」

冥土帰し「……君の顔でそんな丁寧に頼みこまれると、何だか気持ちが悪いと思うのは僕だけだろうか?」

上条「いーからさっさと話せっつーの」

冥土帰し「焦らないで聞いて欲しいね? まず――」

冥土帰し「第一に、この世には法則があって、その条件を満たした時だけその現象が起きるという事だ」

上条「いや、当たり前の事を言われても……そりゃそうですね、としか言いようが無いっつーか」

冥土帰し「君の言う通りだね? つまり、その現象を解明するには……」

五和「法則を見つけ出せば良い、という事ですか?」

冥土帰し「そう、法則を見つけ出し、その逆を適切に辿れば……本来あった状態に戻す事が出来るかもしれない」

上条「じゃあ、頭をぶつけたんだったらもう一度ぶつけてみろ、って言いたいんですか?」

冥土帰し「それも一つの解答かもしれないね? だが、それだけじゃない。場所から人から全て適切に逆を辿る必要がある」

上条「はー……漫画ではよくあるパターンだけど、通用するかってか」

五和「それが一つ目ですね、次はどのようなご考えを?」

冥土帰し「次の考えだけど、これはもっと突拍子もないものなんだけどね?」

上条「もう今更何を言われても驚かないだろうけど……」

冥土帰し「簡単に言えば……君達は多重人格者のようなものだ」

上条五和「……はい?」

冥土帰し「君達は入れ替わってなんかいない、お互いのイメージを演じているだけって事だね?」

上条「いや、無いって。だって記憶とか経験とかを全て共有するのは流石に無理だろ?」

冥土帰し「そう、無理だ。だから有り得ないと僕も思っているよ? 可能性の一つ、として挙げただけでね?」

五和「流石に上条さんの記憶を全て私が知る事はできませんよ……だって、十数年分の記憶なんて、とても」

上条(うっ……あー、この流れはマズイ。頼む、流れを変えてくれ!)チラッ

冥土帰し「うん? という訳でこの話は無しだ、暇つぶしとして聞いてもらえれば嬉しいかな?」

冥土帰し「最後の一つだけど、もっと訳の分からない話なんだけどね?」

上条「もう何が来ても驚かねーって、何ですか?」

冥土帰し「見えざる力、とでも言えば良いかな? あまり好きな言葉ではないけどね?」

五和「見えざる力……? それって……」

冥土帰し「神、悪魔、あるいは呪術……いわゆるオカルトと言ったものかな?」

上条「…………(何だろう、一番有り得そうなヤツが出てきちまった)」

五和「えーっと……それが原因だって断定出来たりするのでしょうか?」

冥土帰し「それは出来ない、というのが立場上の義務でね? そんなもの無い、と言い切るのはこの都市の義務でもあるよ?」

上条(オカルト、ねえ……横に居る女の子はオカルト専門家だしなぁ)

五和(魔術だったら、むしろ解決できる可能性がまだあるのに……)

冥土帰し「という訳で、僕が出した結論は」

上条「さっぱり皆目見当もつかねーって事か……まぁ、そりゃそうだよな」

五和「でも、それだと私達を呼び出す理由にはならないと思うんですけど……」

冥土帰し「うん、今日は君達の脳波やその他諸々を調べさせてもらいたい、というのが本題でね?」

上条「なんだ、そんな事なら……あれ?」

五和「か、上条さん……」

上条「……ちょっと待っててもらえますか?」

冥土帰し「あぁ、密談なりなんなり好きにすると良いよ?」

上条「なんか、話が面倒臭くなってきたな……」

五和「そうですね……はぁ、どうしてこんな事に」

上条「だよなー……あぁ、それで確認したいんだけど。五和って学園都市で診てもらうのってマズかったりする?」

五和「そうですね……出来れば避けたいですけれど……」

上条「だよなー、それだと俺も五和の体だし、そっちは五和の頭? 精神? まぁ、どっちも難しいのかね……」

五和「うーん……何だか、本当に厄介な話ですね」

上条「漫画だと、頭ぶつけてゴッチン! で直るんだけどなー」

五和「……ダメ元で、やってみますか?」

上条「……やってみるしかねーか」

冥土帰し「うん? 結論は出たかい?」

上条「えーと……それはちょっと待ってもらっても良いですかね?」

冥土帰し「なるほどね? では、僕はいつでも待ってるからまた来なさい」

上条「ど、どうも……(あれ? 意外とあっさり引いてくれたな……)」

冥土帰し「あぁ、最後に一つだけ良いかな?」

五和「はい? 何でしょうか?」

冥土帰し「学生結婚は苦難の道だからね?」

五和「な、ななっ!?」

上条「今まで世話になってるけど、アンタ最低の医者だな!?」

冥土帰し「褒め言葉としてもらっておくよ? それでは、お大事に」

五和「か、上条さん……その、さ、さっきのは……」

上条「……気にしたら負けだ。ともかく、そろそろ学校が終わって下校する生徒が増える頃だ」

五和「あまり、他の人には見つかりたくありませんね……」

上条「あぁ、俺もそう思ってたんだ。こんな所を歩いてたら……」


??「あら? そこを歩いていらっしゃるのは……」


上条「……すまん、五和。見つかったみたいだ」

五和「あ、あはは……みたいですね」

??「だーれかと思えば、相変わらずの類人猿さんですのね」

上条「(……五和、あれは俺の知り合いのようで物凄くこちらを敵視していると思われる人物だ……)」

五和「(は、はぁ……お名前は?)」

上条「(白井黒子だ、逆にするなよ? 黒井白子じゃねーぞ?)」

五和「(わ、分かりました……)」

黒子「まぁまぁ、本日はその様におきれいな方と歩いているなんて……お姉様にお伝えした方がよろしいでしょうか?」

五和「(お姉様、って誰ですか……?)」

上条「(……そのキーワードにはなるべく触れないように頑張ってくれ)」

黒子「上条さん? 無視ですの? わたくしとはついにお話しする事も無くなった、
    と言う事でしょうか? まぁ、わたくしも話す事は特に……」

五和「よ、よう、黒井さん。久しぶりだぜ?」

黒子「……はぁ?」

上条(五和、逆だって……)

上条「(おい、五和!?)」ボソボソ

五和「(あ、あれ? 間違えちゃいました……?)」

上条「(いや、まだギリギリセーフだ。……もう一個の方を言ったらアウトだったな)」

五和「(もう一個の方……あっ、それは……流石に……)」

黒子「……何と言いましょうか、そーやって目の前でイチャコラされながら内緒話、というのは少し腹が立ちますの」

五和「い、イチャコラなんてしてないぜ。なぁ、五和?」

上条「そうですよ、上条さんはそんな人じゃないですよ」

黒子「そうですの、うまーく隠していらっしゃるようで……」

五和「隠してる? 何の事だぜ?」

上条(五和……余計な話は……)

黒子「あのシスターさんにお姉様、後は……あのメガネの方、とそれはそれは仲睦まじく、という話ですの」

五和「そ、そうなのか。へー……(……上条さん、後で詳しく聞かないと)」

黒子「ともかく、そちらの方に一言だけ言わせて頂くとすれば……
    ある程度はお相手の殿方の事を知っておく事をお勧めいたしますの」

五和「……それ、どういう意味ですか?」

上条「(お、おい……五和?)」

黒子「あなたに言ってるつもりではありませんの、そちらのお方です。
    せっかくお綺麗なのですから、もう少し相手は選んだ方が良いと思いますの」

上条(相変わらず言ってくれるなぁ……あれ? 五和?)

五和「そんな……じゃ、……せん」

黒子「ど、どうされましたの? そこまで気を害されたのでしたら……」

五和「上条さんは、そんな人なんかじゃありません! 凄く立派な人なんです!」

上条(い、五和……?)

黒子「え、ええと? 上条さん?」

五和「あなたに上条さんの何が分かるんですか? 上条さんが今までどんな思いをして戦ってきたか分かりますか?」

上条「や、やめてください上条さん。落ち着いてください(落ち着け、落ち着けよ五和!)」

五和「どれだけ傷だらけになっても、どれだけ敵が多くても、どれだけ困難な敵でも、いつでも助けてくれるんです」

黒子「な、なぜ自分で自分の事を褒めているんですの?」

上条「上条さん! それ以上は!」

五和「上条さんは黙っていてください! 私はいつも遠くから見る事しかできなかったんです、そんな私でも上条さんは……」

黒子「え、ええと? あなたは上条さんで、そちらの方も上条さん?」

五和「上条さんは一人です! 何言ってるんですか!?」

黒子「いえ、ですから……」

上条「五和、落ち着け! お前は今上条だろ?」

五和「いいですか? 上条さんは……カッコいいんです!」

黒子(……………ナルシスト、ですの?)

五和「二百五十人の相手を前にしても物おじせずに一人の女性を助けたいと迷わずに言える!
    例え前は敵であったとしても、その人のために自分を奮い立たせ敵に立ち向かう!
    自分の命が狙われている状況でも他人の命を……私を守ろうとしてくれた上条さんはとってもカッコいいんです!」

黒子「…………え、ええと」

上条「い、五和……?」

五和「はぁ……はぁ……分かりまし――もがふがっ!?」

上条「あ、あの……何だか上条さんは今日は熱があるみたいで……」

黒子「な、なるほど……それでご自分の美談、ですの? それをお話になったと」

上条「そ、そう……だから、気にしないで欲しいんですけど……」

黒子「わ、分かりましたの……それでは上条さんお大事に」

五和「もがー!? ふがー! もがー!」

黒子「あっ、そうですの……ちょっと、貴女、そう、あなたですの」

上条「わ、私ですか?」 五和「むががー! もがー!」

黒子「ええ、ちょっとこちらへ……」

上条(白井の事だから、まーたある事無い事吹き込まれんのかね)

黒子「ここなら聞こえませんわね? ええと、貴女のお名前は?」

上条「い、五和です」

黒子「五和さん、ええと……先程のは、その……気にしないで頂きたいんですの」

上条「先程の……ですか?(白井は何の事を言ってんだ?)」

黒子「ええ、相手は選んだ方が良い、と言ってしまいましたが……どうか気にしないでくださいまし」

上条「は、はぁ……」

黒子「その……わたくしも一度は上条さんに助けられていますの。まぁ、美味しいとこどり、でもありましたが」

上条「そ、そうなんですか……」

黒子「ええ、ですから貴女……五和さんの選択は、間違いではないと思いますの」

上条「間違いではない、ですか?(何言ってんだこいつ?)」

黒子「はい。それと……先ほどは貴女の前で上条さんの事を悪く言ってしまって……」

上条「?」

黒子「謝りますの……ごめんなさい」

上条(なっ!? 白井が……謝った!?)

黒子「ふう……これでわたくしからは終わりですの。さぁ、上条さんの元にお戻りください」

上条「は、はい……」

上条(白井……何て言えば良いか分かんねーけど、やっぱり良いヤツだな)

黒子「あっ、でもあの方は女癖はひっじょーに悪いですので、それだけはご注意を」

上条(……訂正、やっぱり白井は白井だ)

黒子「貴女の所に留まって、二度と動かなければ良いですわね。それでは、頑張ってくださいまし」シュンッ

上条(……さて、五和の所に戻るか)

五和(わ、私……冷静になって考えてみると……とんでもない事を言ったんじゃ!?)

   (あー……上条さんの目の前であんな事言っちゃうなんて……死にたい)

   (いや、でも今私が死んだら上条さんも……あれ? という事は……上条さんと運命共同体!?)

   (それって、何だか……素 上条「五和? 落ち着いたか?」

五和「敵かも!? って、か、上条さん!?」

上条「てきかも……? 敵!? 敵が現れたのか!? おのれ魔術師!」

五和「い、いえ違います……敵は今の所、誰も現れていません」

上条「何だよ……驚いて損した」

五和「す、すいません……」

上条「あー、五和……さっきの事だけど」

五和「はい……すいません。私ったら、つい……」

上条「いやいや、俺の事を庇ってくれたんだよな? ありがとよ、五和」

五和「いえ、そんな……お礼を言われるような事では……」

上条「あっ、それでさ。さっき白井に呼び出されたんだけど、アイツは俺を五和だと思ってるからさ」

五和「……もしかして、また何か言われたんですか?」

上条「いや、その逆だよ。ごめんなさい、ってさ」

五和「えっ? ごめんなさい?」

上条「あぁ、多分五和に言ったつもりだからそのまま伝えるぞ。あと、何だっけ……
    あなたの選択は間違ってない、とかなんとか。とりあえずそんな感じだ」

五和「そうですか……分かりました。……白井さんって、優しい人なんですね」

上条「あぁ、たまにそう思えなくなるけどな」

五和「……上条さん、帰りますか?」

上条「あぁ、さっさと帰って作戦を考えねーとな」

上条の部屋

上条「さて……元に戻る方法を真剣に考えるぞ」

五和「はい。えーっと、まずはもう一度確認しますが……魔術関係では」

上条「違うと思うぞ。幻想殺しは『御使堕し』も防いじまったからな」

五和「となると、その『御使堕し』以上の魔術ならばまだ可能性は……」

上条「俺が言うのも何だけど……そんなに強力な魔術なんてあるのか?」

五和「うーん……無い、とは言い切れませんね」

上条「でも、それだったら世界なんてあっという間に征服できそうだけどな」

五和「そうですよね……魔術、『御使堕し』……違いますかね」

上条「その辺は土御門の報告も待つしかねーか……」

上条「次だけど……実は、俺達は入れ替わってなかったー」

五和「実は私は上条さんなんですよ」

上条「実は俺は五和だったんだ」

上条五和「なーんだ、そうだったんですねえ」ハハハ

上条五和「…………」

上条「……無いな」

五和「……無いですね」

上条「となると、やっぱり……アレか?」

五和「ええ、アレ……ですね」

上条「頭をもう一度……」

五和「ゴッチンと……」

上条「……バナナはあるか!?」

五和「上条さん! どうぞ!」

上条「よし! いただきま 五和「上条さん! おしぼりです!」

上条「忘れてた!」

五和「どうぞ!」

上条「ありがとう!」フキフキ

上条「いただきます!」

上条「……美味い!」

五和「準備が出来ましたね……」

上条「あぁ、後は……」

上条「か、上条さん! お久しぶりです!」

五和「あれ? 五和がどうして俺の家に?」

上条「学園都市に用がありまして……えーっと……それで上条さんに案内してもらいたくて来たんですけれど……」

五和「あー、そういう事か。とりあえず中に入るか? 今……そうだそうだ、インデックスが居なくて暇だったんだよ」

上条「は、はい! お邪魔します!」

上条(ここまでは完璧だな……でも、逆にはなってない気もする)

五和「ん? 五和、ぼーっとしてどうしたんだ?」

上条(……とりあえず、頭をぶつけるだけぶつけてみるか)

五和「五和ー、さっきから黙って……ぬおおっ!? 何故か床にバナナの皮が!?」ツルン

上条(そうそうこんな感じで……来た!)

五和「五和ああああ! どいてくれええええ!!」

上条「え? か、上条さん!? わわっ!?」

ゴッチン!



上条「……いってー……どうだ?」

五和「……ど、どうも……」

上条「俺が居る……駄目だったか」

五和「みたいですね……」

上条「それにしても……いってー」

五和「うう……痛いです……」

上条「……これ、何回も試してみるか?」

五和「出来れば遠慮したいですね……」

上条「だよなー……痛た……」

上条「結論……無理だ」

五和「そうですね……本当に何も手掛かりもありませんからね……」

上条「なぁ……もし、一生このままだったら……どうする?」

五和「それって……私は上条さんとして過ごす事になるんですか?」

上条「いや、いっその事五和として生活しても良いんじゃないか? 男になっちゃうけど」

五和「という事は、上条さんは私として生きていくんですか?」

上条「そうなるかなーって話だよ。あの槍もぶん回せるようになんねーと駄目なのか」

五和「では、私は……ボクシングでも始めた方が良いんですかね?」

上条「いや、拳特化にしなくても……そのまま槍を使えば良いと思うぞ?」

五和「あっ、なるほど。それですと、上条さんは天草式の一員になるんですね」

上条「やっぱりそうなるのか? まぁ、建宮と一緒だったら退屈しなさそうだけど」

五和「そうですね……あっ、建宮さんに連絡を取るのをすっかり忘れていました」

上条「今からかけてみたら良いんじゃねーの?」

五和「そうですね、では早速――」

五和「もしもし、建宮さんですか?」

建宮『い、五和!? 大丈夫か!?』

五和「え、ええ……大丈夫ですけど、大丈夫ではありませんね……」

建宮『なんだか、その矛盾の中に色々見えるのよ……話は聞いている、上条当麻と』

五和「はい……入れ替わっちゃいました」

建宮『はぁ……信頼して学園都市に送った五和が上条当麻になってるとは……』

五和「建宮さん……どうしたら良いんですかね?」

建宮『女教皇様が言うには、今イギリス清教内でかなり問題になってるみたいなのよ』

五和「問題、ですか?」

建宮『要は、それが『御使堕し』の亜種か否か、って所がポイントなのよな。
    下手をすると、天使が関わってくるかもしれないとの事なのよ』

五和「思ったよりとんでもない事になってるんですね……」

建宮『元に戻ればそれで良し、念には念を、という事よな』

五和「分かりました……何かあったら、また連絡してくださいね」

上条「建宮は何て言ってた?」

五和「何でも、思ったより大変な事になってるみたいです」

上条「当の本人達は結構気楽なんだけどな……なんか悪い気もするな」

五和「そうですね……さてと、上条さん。そろそろご飯の仕度をしようと思うんですけど」

上条「おっ、今日も作ってくれるのか?」

五和「もちろんですよ! 上条さんに食べてもらうのが今一番の楽しみなんです」

上条「……ん?」  五和「……あれ?」

上条「俺に食べてもらうのが楽しみ……ってのは、その、」

五和「りょ、料理の事ですよ!? 決して私自身の事では……っ!?」

上条「…………」 五和「…………」

上条「えーっと……風呂、洗ってくるな」

五和「はい…………お願いします」

浴室

上条(はぁ……意識しすぎたな)ゴシゴシ

   (でも、あんな事言われると……意識するよなー)

   (それに……『カッコいいんです』、か……何か照れるっつーか、……はぁ)

   (本当にこのままだったら、どうなっちまうんだろうか……)

   (五和が俺の代わりに魔術師とか倒してくれんのか? いや、それは流石に……)

   (アックアは幻想殺しを狙ってきたし、今後もそういうのが増えたりすんのかな……)

   (…………何で、どうして今まで考えてなかったんだろう。俺は今は五和で、五和が俺だ。じゃあ、今は――)


   (……幻想殺しは、どっちが持ってるんだ?)

浴室

上条(はぁ……意識しすぎたな)ゴシゴシ

   (でも、あんな事言われると……意識するよなー)

   (それに……『カッコいいんです』、か……何か照れるっつーか、……はぁ)

   (本当にこのままだったら、どうなっちまうんだろうか……)

   (五和が俺の代わりに魔術師とか倒してくれんのか? いや、それは流石に……)

   (アックアは幻想殺しを狙ってきたし、今後もそういうのが増えたりすんのかな……っ!? ……おい、)

   (…………何で、どうして今まで考えてなかったんだろう。俺は今は五和で、五和が俺だ。じゃあ、今は――)


   (……幻想殺しは、どっちが持ってるんだ?)

五和「あっ、お疲れ様です上条さん。ごはんはもう少しで……上条さん?」

上条「……五和、お前って魔術を使えるよな?」

五和「は、はい……急にどうしたんですか?」

上条「今、お前は上条当麻になってるだろ? という事は、俺の能力を持っているはずなんだ」

五和「上条さんの能力……それは」

上条「あぁ、幻想殺しだ。俺の右手がそう呼ばれているのは知ってるな?」

五和「ええ、『後方のアックア』はそれを狙って学園都市を、そして上条さんを襲撃してきましたからね」

上条「で……今俺達は入れ替わってるけど、能力とかは入れ替わってんのか?」

五和「それは……考えていませんでしたね、元に戻る事ばかり頭にありましたから」

上条「いや、そこまで深刻な事じゃねーんだよ。ただ、能力は入れ替わってんのかどうか、って興味みたいなもんでさ」

五和「では……試しに魔術を使用してみましょうか?」

上条「頼むよ。……ん? それって、どっちがやんの?」

五和「あっ……言われてみれば……どっちなんでしょうかね?」

上条「……俺が魔術を使うのか?」

五和「そうなるんですかね……とりあえず、今あるもので出来そうなのは……」

上条「あぁ、天草式の魔術か。その辺の物で出来るんだっけ?」

五和「そんな簡単ではないんですけどね、色々と準備や時間が……」

上条「ふーん、そんなもんなのか……ん?」

上条(何だろう……何か忘れてるような……)

五和「あっ、ありましたよ。えっと、これで……」

ピンポーン

上条「ん? こんな時間に誰だ……? はーい」ガチャ

土御門「――カミやん、無事か?」

上条「な、何だよ土御門……そんなマジ顔しちゃって、何かあったのか?」

土御門「あぁ、無事なら良いんだ。別に…………っ!? おい、それは何だ!?」

五和「えっ!? 天草式の魔術に関する……」

土御門「――今すぐそれを捨てろ! 使おうとするな!」

上条「つ、土御門……?」

上条「どうしたんだよ土御門……様子が変っつーか、何かあったのか?」

土御門「今はそれもどうでも良い。……それより、魔術を使おうとしたのか?」

五和「は、はい……今なら、上条さんでも魔術が使えるのかと思いまして」

土御門「忘れたのか? 能力開発を受けた人間が魔術を使うと……」

上条「……っ、あぁ……そうだったな。助かったよ、土御門」

五和「何か……私、とんでもない事を……?」

土御門「……いやー! 五和には何の問題も無いぜい? 悪いのはカミやんの不幸体質だからにゃー」

上条「お、おい! 急にテンション変わり過ぎだろ!?」

土御門「まーまー、そんな細かい事気にしてたら禿げるぜカミやん?」

上条(父さんは……そこまででも無かったな。ほっ……)

上条「じゃねえよ! 土御門、やっぱりこういう場合もああなっちまうのか?」

土御門「不確定要素が多いってのがまずいんだ。今のカミやんの脳はカミやんのものなのか、
     それとも五和のものなのか。……それか、どちらの特徴も持っているのか、ってな」

上条「どちらの特徴も……?」

土御門「もし、どちらの特徴も持っちまってたら……最悪なのは、どっちも能力開発を受けている状態だ」

上条「それだと……二人とも魔術を使えない、って事になるのか?」

土御門「前例が無いんだ、何が起きてもおかしくない。……何も問題なければそれで良し」

上条「問題があってからじゃ遅い、って事か……じゃあ、幻想殺しもどうなのか分かんねーな」

土御門「…………」

上条「ん? 何だよ土御門、急に黙ってどうしたんだ?」

土御門「……いーや、何でもねーですにゃー。お楽しみの所邪魔したな、五和」

五和「お、お楽しみなんて……」

土御門「そうだ……カミやん。コレ、要るか?」

上条「ん? ……土御門くーん? それは何の冗談ですか?」

土御門「冗談じゃなくて、明るい家庭の必需品……こんど 上条「出てけ! ったく……土御門の野郎」

五和「えっと、上条さん……お聞きしたい事があるんですが」

上条「……そうだよな……色々説明しねーと」

五和「はい、では上条さん……土御門さんの言っていた、こんどーとは何ですか?」

上条「……よりにもよってそれから聞くのかよ」

上条「――という事だ、分かってくれたか?」

五和「そういう事だったんですか……軽率な行動でしたね」

上条「いや、五和が悪いんじゃないって。……ったく、誰が悪いんだろうな」

五和「そうですね……でも、一つだけ確かな事があります」

上条「ん? 何だそれ?」

五和「上条さんは、絶対悪くなんかありません。これだけは間違いないですよ」

上条「……そっか、ありがとな五和。まぁ、俺の不幸体質が原因な気もするけど……」

五和「だ、大丈夫です! その分私が上条さんを幸せになるよう頑張りますから」

上条「……五和ってさ、急にそういう事言うよな」

五和「?」

上条「いや、何でもないよ。さて、まだ聞きたい事はあるか?」

五和「では、先程のこんどー 上条「却下」

五和「えっ!? まだ何も言ってませんよ?(明るい家庭の必需品……気になります)」

上条「……アイツは明日絶対殴る、三発は殴る」

上条「……ふう、五和ー、あがったぞー」

五和「はーい、今入ります」

上条(まだ一日しか経ってねーのに……結構慣れている自分が居る)

   (なんか、色々ありすぎて……この胸の事とかすっかり忘れてたな)

   (これって……洗う時はそうっとやってたけど……)

   (い、いかん! 危ない! 後少しで男子高校生的な本能が……)

   (でも、ちょっと位……いや、駄目だって! これだけは、だ……)チラッ

   (…………)ゴクリ

   (ちょっとだけ、ちょっとだけ……)モミ

   (お、おおっ!? おおおっ!? これは、これはああ 五和「上条さん? 何してるんですか?」

上条「ひいっ!? い、五和!?」

五和「入る前に石鹸が無い事に気づきまして……どこにあるんですか?」

上条「そっちの戸棚です……」

五和「ありがとうございます」

上条(……そういうのは、駄目だよな。うん)

しえんぬ

上条「……ふわぁ、眠い。そろそろ寝るか?」

五和「そうですね、もう良い時間で……って上条さん? どこに行くんですか?」

上条「いや……今日こそは浴室で、と思って」

五和「上条さん……言ったじゃないですか。密着ですよ、密着」

上条「いや、それはあんまり効果無さそうだったろ? それなら……」

五和「そ、その内続けていれば効果が現れるかもしれませんよ!」

上条「何そのダイエット器具の宣伝文句みたいな言い方……ともかく、俺は浴室で寝るよ」

五和「そうですか……仕方ありません。私も浴室で寝ます」

上条「……言うと思った、絶対言うと思った。それは言っちゃダメだろう!?」

五和「な、何で駄目なんですか?」

上条「それ言われたらもう逃げ場なくなるだろうが……何度も言うけど、五和を浴室で寝させる訳にはいかねーし」

五和「えっと……では、」

上条「……狭いかもしんねーけど、よろしくな」

五和「はい、上条さん」

上条(満面の笑み……しかし、それは俺の笑顔ってのがやるせないな)

上条「……電気消すぞ、大丈夫か?」

五和「はい、お願いします」

上条「……はぁ、もう二日目が終わるのか」

五和「そうですね……あっという間でした」

上条「学園都市はどうだ? 今回もゆっくりは出来なさそうだけどな……」

五和「いえいえ、みなさん楽しそうに過ごしているのが印象的でしたね」

上条「青髪ピアスに吹寄に姫神に小萌先生。御坂妹に白井……土御門もか?」

五和「土御門さんは……どうなんでしょうか?」

上条「アイツもよく分かんねーからな……そういえば、何か言いたそうにしてたな」

五和「そうなんですか?」

上条「長い……いや、濃い? ともかく変な付き合いっつーか、友達って言えんのか?」

五和「……そんな事言ったら土御門さんがかわいそうですよ」

上条「良いんだよ、アイツはそんなんで」

五和「そういえば土御門さんの 上条「おやすみ五和」

五和「もう……おやすみなさい、上条さん」

イギリス清教の一場面

神裂「……どういう事ですか!? 五和が……」

ステイル「……あくまでも推測だ、まさかそんな事を考えてる訳が無いだろう?」

神裂「……情報はどこから」

ステイル「土御門だよ、あの男もずいぶん頭に来ているみたいだったけどね」

神裂「……失礼します」

ステイル「待てよ神裂、どこに行くつもりだ?」

神裂「決まっているでしょう? ――――学園都市です」

ステイル「……分かっているのか? 神裂火織という聖人が動く、その重大さを理解しているのか?」

神裂「ですが……それが本当ならば、」

ステイル「安心しろ、お節介なヤツらがもう向かっているからね」

神裂「まさか……」

ステイル「あぁ、まずは彼らに任せてみよう。……それからでも遅くは無い」

神裂「……何かあった時は、」

ステイル「僕は止めないよ、好きにやれば良い」

チュンチュン

五和「んんー……今日も良く……ひいっ!?」

上条「エンゼルさま……エンゼルさま……エンゼルさまが」

五和「だ、大丈夫ですか!?」

上条「ぺ、ペンを……」

五和「ペンですか……? ど、どうぞ」

上条「…………」カカカカカッ

五和「か、上条さん!?」

上条「…………」カカカカカカッ

五和「こ、これは……?」

『I WANT TO SLEEP』

上条(ね、眠れなかった……)

上条「コーヒーうめえ……」

五和「上条さん……やっぱり、私が横に居ると眠る事はできませんか?」

上条「いや、そうじゃねーんだけどさ……その、やっぱり……眠い……」

五和「もうっ……はい、おしぼりです。どうぞ」

上条「サンキュー……あっついおしぼりが……って冷てええ!?」

五和「はい、冷凍庫で凍らせてみました」

上条「いや、顔まで持っていかねーと気付かねー俺もヤバいけどさ……あー、冷たい」

五和「目は覚めましたか?」

上条「あぁ、これで何とかなりそうだ。……にしても、変化なしか」

五和「そうですね……本当に戻る事は出来ないんでしょうか」

上条「うーん……段々それが現実味を帯びて来たな……」

五和「とりあえず、今日も色々試してみますか?」

上条「おう、その前に学校だけどな。……今日は何も無い事を祈るぞ」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年02月25日 (火) 02:15:19   ID: MMPApqYP

寝れないっていくらなんでも童貞こじらせすぎwww

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