ペトラ「花びら回転?」(21)
ペトラ「…って、何?」
エルド「!」
グンタ「!」
オルオ「!」
ペトラ「あれ、どうしたの?みんなそんなに驚いて」
エルド(花びら回転というのは風俗で女の子たちが次々に交代しながら、休みなくご奉仕をしてくれるというプレイのことだ…なんて、言えねぇよなあ)
オルオ(言えねぇな)
グンタ(いいか?何を聞かれてもしらを切れよ?…昨日ペトラが寝付いてからこっそり皆で抜け出して街の風俗店で楽しんできたことは俺たちだけの秘密だ)
オルオ(ペトラも結構潔癖なところがあるからな…風俗なんて行ったのがバレたら何を言われるか…)
エルド(ペトラはいったいどこから話を聞いていたのか…オルオ、ちょっと探りを入れてみろ)
オルオ(了解した)
オルオ「…ペトラ、いつからそこにいたんだ?」
ペトラ「うん?今来たとこ。さっきまでエレンと拭き掃除してたんだけど…こっちに洗剤忘れちゃって。そしたらみんなが楽しそうに話してたから…で、何?花びら回転って」
グンタ(…風俗店に行ったことまでは聞こえていなかったようだな)
オルオ(しかし、一度興味を持ったペトラはしつこいぞ。…まるですっぽんのような女だからな)
エルド(それはまずいな、どうにかペトラの興味をそらせないものか)
グンタ「…ペトラの聞き間違いじゃないか?」
ペトラ「え、だって今楽しそうに話してたじゃない。昨日の花びら回転は良かったって……次は3回転を試してみたいって…」
エルド(おい!!!ペトラ結構聞こえてたみたいだぞ!!!)
グンタ(オルオ、お前の不用意な発言で俺たちはピンチに陥っている)
オルオ(すまん…なんとかする)
グンタ(頑張れよ)
エルド(俺たちの命運はお前にかかっている)
オルオ「ところで、だ、ペトラ」
ペトラ「ん?」
オルオ「………いい天気だな」
ペトラ「そうだけど…それがどうかした?」
オルオ「雨は降らないらしい」
ペトラ「え、だからそれがどうかしたの?」
グンタ(おい!話題振るの下手くそか!)
エルド(もっとマシなこと言えよ!)
オルオ(テンパっちまったんだよ!!!困ったときは天気の話をしろって昔から言うだろ!)
グンタ(時と場合を考えろ!)
ペトラ「ねー、さっきから何をこそこそ話してるの?花びら回転ってなんなの?花びら回転って」
グンタ(ペトラがしびれを切らして卑猥な言葉だともしらず連呼し始めたぞ)
エルド(後で意味知ったら憤死もんだな)
オルオ(…いつか使えるかもしれん。耳に焼き付けておこう)
エルド(何に使う気だ)
オルオ(ナニに)
エルド(言うねぇ~)
グンタ(おい、ふざけてる場合じゃないぞ!ペトラがだんだん不機嫌になってきてる!)
ペトラ「ねぇ、なんなの?…内緒にされたら余計気になるじゃない」
エルド「………さあな、オルオに聞いたらどうだ」
オルオ「!?」
ペトラ「…オルオ、教えて」
オルオ「おい、お前ら汚ねぇぞ!」
グンタ(自分で蒔いた種だろ)
エルド(頑張れよ)
オルオ(クソが!どうすりゃいいんだよ…!)
ペトラ「なんでそんなに教えたくないの?…私に聞かれたらまずいことなの?」
グンタ「いや、なぁ?」
エルド「なぁ?」
ペトラ「…私に内緒で楽しいことしようとしてたんだ……」
オルオ(確かに楽しいことだが…)
ペトラ「いいもん。兵長に聞いてみる…花びら回転ってなんですか?って」
グンタ「!?」
エルド「!?」
オルオ「!?」
ペトラ「なに?兵長に聞いたらまずいことなの?」
オルオ「いや、そんなことはないが…」
グンタ(夜中に抜け出したのがバレたら…)
エルド(ちょっと良くないな)
ペトラ「なら、いいじゃない」
オルオ(………よし)
エルド(オルオ?)
オルオ「いいか、ペトラ…花びら回転というのはだな」
グンタ(言うのか!?オルオ!今…!ここで!)
エルド(やるんだな!)
オルオ(あぁ!!勝負は今!ここで決める!!)
オルオ「花びら回転というのは…だな」
ペトラ「うん」
オルオ「兵長のあの回転切りのことだ。俺たちはあれを敬意を表して…花びら回転と呼んでいる」
グンタ「!?」
エルド「!?」
ペトラ「………」
グンタ(ナイス機転、か?)
エルド(まあ、ごまかせたみたいだな)
ペトラ「…そうなの?」
オルオ「あぁ、そうだ」
ペトラ「なんで?」
オルオ「兵長のあの回転切りは美しいだろ?だからそれを花に例えてるんだ」
ペトラ「昨日の花びら回転は良かったって言ってたけど、昨日…兵長そんなことしてた?」
エルド(突っ込んでキター)
オルオ「頼んだら見せてくれたんだよ!」
ペトラ「…次は3回転を試してみたいってのは?」
エルド(更に突っ込んでキター)
グンタ(今日のペトラはどうしたんだ!やけに食いついてくるぞ)
オルオ(すっぽんの以下略)
オルオ「お、俺も回転切りを練習してるのは知ってるだろ?2回転まではまあまあ上手くいくんだが…あのくらい美しいフォームで3回転切りをするのは難しいから、頑張って覚えたいってことだよ」
ペトラ「あ、そうだったんだ。それならこそこそ隠したりしないで早く教えてくれたってよかったのに」
グンタ「まあ、いい年した男があの回転切りを花びらとかロマンチックに称して言ってるのも照れくさいだろ?」
ペトラ「うーん、そうかなぁ」
エルド「そうなんだよ」
ペトラ「そっかぁ。じゃあ、私も兵長のあの回転切りのこと花びら回転って呼ぼうっと!」
オルオ「…これは俺たちだけの秘密だからな?」
ペトラ「どうして?」
オルオ「兵長にこう呼んでることがバレたら気恥ずかしいだろ?」
ペトラ「そうかな。…でも、わかった!」
エレン「ペトラさん、洗剤ありました?」
ペトラ「あ…エレン待たせてごめんね!ちょっと話し込んじゃって」
エルド「さて、エレンも来たことだし、そろそろ無駄話は終わりだ。掃除に戻るぞ」
グンタ「こっちでも拭き掃除を始めるからペトラたちは新しい水を汲んできてくれ」
ペトラ「ん、わかった。じゃ、行こっかエレン」
オルオ「…一時はどうなることかと思ったが、助かったな」
別の日
リヴァイ「ペトラ、何をしている」
ペトラ「兵長!…ちょっと立体機動の整備を兼ねて訓練を」
リヴァイ「そうか」
ペトラ「あ、そうだ。兵長!もしよろしければ兵長の回転切りを見せて頂けないでしょうか?…今後の参考にしようと思いまして」
リヴァイ「仕方ねぇな」
リヴァイ「…見てろ」
ペトラ「はい!」
ギュルルルルル
リヴァイ「…わかったか?」
ペトラ「わぁ!やっぱりすごいですね!兵長の…花びら回転!」
リヴァイ「!?」
リヴァイ「………おい、ペトラ今のもう一度言え」
ペトラ「?花びら回転……」
ペトラ「あ、やだ。兵長の回転切りをこうやって呼んでるのは内緒だった」
リヴァイ「…どういうことだ」
ペトラ「でももうばれちゃったしいいよね、言っても。えへへ、実は班員みんなで兵長のあの回転切りのことを花びら回転って呼んでるんです!かっこいいですよね!」
ペトラ「それに、花びら回転っていう語感がいいですよね」
リヴァイ「確かに五感で気持ちよくなれるが…いや三感くらいか?」
ペトラ「え、兵長?」
リヴァイ「……….今のは忘れてくれ。それより、そんな言葉誰から教わった」
ペトラ「???オルオたちですけど、それがどうかしましたか?」
リヴァイ「ペトラ…花びら回転の本来の意味は知っているか?」
ペトラ「え?兵長の回転切りの呼称じゃない意味もあるんですか?てっきりオルオたちが作った造語かと」
リヴァイ「…ペトラ、俺はちょっと行かねぇといけないとこが出来た。お前はもう少し鍛錬してから城へ戻れ」
ペトラ「?…はい」
リヴァイ「で、どいつだ?………ペトラに変なことを教えたやつは」
グンタ「オルオです」
エルド「オルオです」
オルオ「う、裏切り者め!!!」
リヴァイ「…オルオ、どういうことだ」
オルオ「それが…」
リヴァイ「夜中に抜け出して風俗に行ってきた…だと?」
リヴァイ「…俺も男だ。気持ちはわからなくもねぇが…それとこれと話は別だ。罰として明日はお前らだけで城をピカピカにしろ」
エルド「…はい」
グンタ「わかりました」
リヴァイ「あとペトラに変なことを教えるな………ペトラは純粋なままでいいんだ」
エルド「そうですね」
グンタ「兵長の言うとおりです」
オルオ「申し訳ないです」
リヴァイ「ペトラに二度とその呼び方はしねぇように良く言っておけ」
オルオ「かしこまりましたァァァア!!!」
エルド「罰掃除だけですんで良かったな」
オルオ「次は兵長もお誘いするか?」
グンタ「ちょっと待て、この話は一旦終わりだ。ペトラがものすごい形相でこっちに向かって走ってくるぞ」
エルド「…嫌な予感しかしない」
オルオ「いやいや、まさか…」
ドゴォッ!
オルオ「……はぶしッ!」
エルド「うお、ペトラの膝ががっつり顔にめり込んだぞ!?」
グンタ「舌は無事か!?」
オルオ「うぐ…ペトラいきなりなんだよ…」
エルド「オルオしっかりしろ…!」
ペトラ「………ッ…」わなわな
エルド「………ペトラ?いや、ペトラさん…?」
ペトラ「ハ、ハンジさんに聞いた…」
グンタ「…まさか」
ペトラ「花びら回転って…え、えっちな用語なんでしょ???!?」
ペトラ「兵長に話しちゃったじゃない…!しかもドヤ顔で…!」
オルオ「ペトラ、落ち…落ちつけ…イイ子だから…とりあえずその刃をしまえ」
ペトラ「最低!最低!!馬鹿ァァァアアア!!!!!」
おわり
このSSまとめへのコメント
これは削がれてもしょうがない