リヴァペトっぽい感じのリヴァイ班話
捏造設定多めです
アニメ22話を踏襲してますのでまだ観ていない方は注意
諸々の風習などは欧米のものを参考にしています
そんなに長くはならない予定です
オルオ「そういえばエルド、彼女と結婚はしねぇのか?」
エルド「ん?なんだ唐突に」
グンタ「おおっ!あの美人とか!」
ペトラ「気になる~!どうなのエルド」
エルド「え~ははは、そうだなぁ」
エルド「まぁ……」
一同「ふむふむ!」キョウミシンシン
エルド「……そろそろしたいな、とは思っている///」
一同「オオーッ!!!」
エルド「ここにいると、なかなか先を見据えて行動するのは難しいが…」
エルド「家族になれば手当も貰えるし、いずれは子供も欲しいからな」
ペトラ「そうだねぇ」
グンタ「うんうん」
オルオ「こんなこと言いたくはねぇが、何かあった時も安心だしな」
エルド「そうなんだよな。ただ……」
一同「ただ?」
エルド「兵長がまだ結婚されていないのに、俺が先にってのも……」
一同「ああ…確かに……」
ペトラ「けど、兵長はそんな序列とかを気にされる方じゃないと思うよ」
グンタ「うんうん、憲兵団あたりだとそこら辺はきっちりしているらしいが、うちは大丈夫だろう」
オルオ「そうだぞ、兵長は部下のことを一番に考えてくださる方だ」
エルド「ああ、もちろん!それは分かっているんだが…」
エルド「なんというか…兵長は……」
エルド「……俺の目標、というか……理想とする方なんだ」
オルオ「な、なにぃ!?俺もだぞエルド!!」
グンタ「おっ俺もだ!俺も兵長が理想だ!」
ペトラ「ちょ、私もだよ!!」
エルド「ははは、知ってる知ってる」
エルド「……いや、だからさ、つまり」
一同「ふむふむ」
エルド「結婚なんか考えず、死んだ仲間たちの想いだけを背負って戦っていきたい…という気持ちもある」
一同「なるほど……」
リヴァイ「それは間違いだ、エルド」
一同「!??」ビクッ
エルド「へ、兵長!?き、聞いてらしたんですか」ガタッ
リヴァペト大好物
期待!
エルド「す、すみません…!俺、失礼なことを…」
リヴァイ「…いや、いい。それより、」
リヴァイ「エルド、お前がそんなことを気にする必要はない」
エルド「し、しかし…」
リヴァイ「………」
リヴァイ「……俺達は、いつ命を落とすか分からない」
一同「………」
リヴァイ「死んでからじゃ何もできねぇってことくらい、お前らもよく分かっているだろう」
エルド「兵長……」
リヴァイ「お前らには、死んだ奴らの分まで生きる義務がある」
一同「………」
リヴァイ「だから、お前らが最善だと思うものを選べ」
リヴァイ「…他人に左右されるな。自分が大事にしてるものを一番に考えろ」
リヴァイ「分かったな」
エルド「は、はい…!」
リヴァイ「エルドだけじゃねぇ。グンタ、オルオ、ペトラ、お前らもだ」
リヴァイ「全員、後悔しないように生きろ」
一同「は、はい!!」
---------
―数日後―
エルド「兵長!あの…」
リヴァイ「何だ」
エルド「俺、彼女と結婚することにしました」
リヴァイ「…そうか、それはめでたいな」
エルド「は、はい!ありがとうございます!」
エルド「それで、その…ささやかな式を挙げたいと思っているのですが」
エルド「よろしければ……兵長も参列していただけないでしょうか?」
エルド「……というか…その……」モゴモゴ
リヴァイ「…?何だ」
エルド「は、はい…!えっと……兵長に…」
エルド「付添人を、やっていただきたいです…!!」
リヴァイ「……付添人?」
リヴァイ「…そういうことは、経験がないんだが」
エルド「も、もちろん兵長にご面倒はかけません!」
エルド「雑務などは、他の奴らに任せますので…!」
リヴァイ「………」
エルド「俺達の横で………見届けていただけませんか」
リヴァイ「………」
リヴァイ「……わかった」
エルド「ほ、本当ですか!?」パアアア
エルド「やったーーーーー!!!」ガッツポーズ!
グンタ・オルオ「やったなエルド!!!」
ペトラ「おめでとう!!よかったね!」
リヴァイ「…」
ワイワイキャッキャッ
グンタ「しかしいいなぁ、結婚かぁ~」
エルド「グンタは、予定ないのか?」
グンタ「あぁ、俺はまず相手を見つけないとだからな」
グンタ「良い嫁さん見つけて、早く爺さんと母さんを安心させてやりたいもんだ」
エルド「もしあれだったら、知り合い紹介するぞ」
グンタ「まじか!是非よろしく頼む!」
オルオ「フッ、結婚となると俺たちはもうちょい先だろうな?」
オルオ「だが、うちのように子供はたくさん欲しいから、そのつもりでいてくれ」
ペトラ「何の話してるか分かんないけど、舌噛み切って死ね」
ギャアギャアワイワイ
リヴァイ「……」
ハンジ「あはは、可愛い子たちだねリヴァイ」
リヴァイ「…覗きとは悪趣味だな、クソメガネ」
ハンジ「私も花嫁付添人に立候補しちゃおうかなぁ~」
ハンジ「ほら、リヴァイだけじゃ心配だし?」
リヴァイ「てめぇはそもそも式に呼ばれてねぇだろ」
ハンジ「えっウソ!?私呼ばれるでしょ!??」ガーン
ハンジ「ねぇねぇエルドぉーーー!!!」ダダッ
---
ペトラ(兵長も参加されるということは……)ドキドキ
ハンジ「あ、今リヴァイの正装想像してドキドキしてるでしょ?」ニヤ
ペトラ「っ!??」ビクッ
ペトラ「は、ハンジ分隊長!?いいいいつの間に…!!///」カアアア
ハンジ「図星だー!あはは、可愛いなぁこいつぅ!」ツンツン
ペトラ「ちょ…からかわないでくださいっ!///」マッカッカアア
ハンジ「あはははは」ウリャウリャ
ペトラ「も、もう…!!!!////」
ハンジ「まっ、私にはあの仏頂面のどこがいいのかよくわからないけどさっ」
ハンジ「……正装したリヴァイは、なかなかのものだよ」コソッ...
ペトラ「…!!!」
ハンジ「我が兵団への出資を募る、クソつまんねぇパーティに時々連れて行かされるけど…」ヒソヒソ
ペトラ「……」
ハンジ「…ほら、あの人って潔癖症じゃない?」
ハンジ「ゴロツキ出身といえど、身なりは完璧なんだよねぇ…」
ペトラ「…!」
ハンジ「髪はオールバックでさ…」
ハンジ「なんともいえない色気が……ね」フフ
ペトラ「ほ、本当ですか……」ゴクッ
ハンジ「………ペトラ、あなた」
ペトラ「は、はい…」ドキドキ
ハンジ「今すっごいエロい顔してるね!」
ペトラ「はっ!?////」ボンッ
ペトラ「もおおお、分隊長!!!いい加減にしてくださいいいい!!///」ギャアアアアアア
アハハハハハ
---
エルド「ペトラ!」
ペトラ「ん?なに、エルド」
エルド「もしよかったら、花嫁の方の付添人をやってもらえないか?」
ペトラ「えっ!?私!?」
エルド「ああ」
ペトラ「で、でも普通、付添人は花嫁さんの身内や親戚がするものでしょう?私なんかじゃ…」
エルド「いや、あいつは……」
エルド「小さい頃に両親を亡くして…それからずっとうちで暮らしてるんだ」
エルド「だから、他に身寄りがいなくてな…」
ペトラ「………そうだったんだ」
エルド「ああ」
エルド「お前なら年も近いし……それに、」
エルド「お前は…俺の妹のような存在だから……」
ペトラ「エルド……」
エルド「だから…力を貸してくれると嬉しい」
ペトラ「………うん、わかった」
ペトラ「私でよければ是非!」
エルド「よかった、ありがとうな」
ペトラ「こちらこそ、楽しみにしてるね」
エルド「……あ、そうだ」
ペトラ「?」
エルド「宣誓式の後はパーティがあるだろう」
ペトラ「うん?」
エルド「新郎新婦のファーストダンスの後は、参列者のダンスの時間だ」
ペトラ「そうだね」
エルド「兵長を誘え。」
ペトラ「!??」
ペトラ「ちょ、ななな何言ってんの!!///」ボンッ
エルド「はは、まだ誤魔化すつもりか?バレバレだぞ」
ペトラ「そっそんなんじゃ…!!///」カアアアア
エルド「…ハンジ分隊長に取られても知らないぞ」ボソッ
ペトラ「へっ!?」
エルド「いやぁ~あの二人なんだかんだで仲良いからなぁ~危ないよなぁ~」
ペトラ「…………。」ムゥゥ...
---
ハンジ「エルド、上手くいった~?」ニヤッ
エルド「バッチリです!分隊長」ニヤッ
---------
今日はここまでにします
また明日続きを書かせていただきます
>>6
ありがとうございます!
宜しければ引き続きお付き合いください
甘さと切なさが混じってくるな。乙。
期待
もしかしてキャッキャッウフフの人?
期待
ペトラ(ハンジ分隊長が兵長を……?いやいやそんな風には見えな…)
ペトラ(で、でも確かにお2人はお互い良き理解者って感じで、お付き合いすることになってもおかしくないよね…)
ペトラ(というかもうそういう関係だったり…!?)
ペトラ(い、いや、でもどこが良いか分からないっておっしゃってたし…)
ペトラ(でも…分隊長も何考えてるかよく分からない方だからなぁ…)
ペトラ(………兵長は…分隊長のことどう思ってらっしゃるんだろう………)モヤモヤ
リヴァイ「…ペトラ、そんなところで何してる」
ペトラ「えっ!??」ビクッ
ペトラ「わ、へ、兵長!?すすすみません…!!」ペコッ
ペトラ「す、少し…考え事をしていまして……そ、その……」アセアセ
“兵長を誘え”
ペトラ「…!」
ペトラ「……っ////」カアアア
リヴァイ「…?どうした」
“ハンジ分隊長に取られても知らないぞ”
ペトラ(あぁもうエルドのばかばか!意識しちゃうじゃない…!///)
ペトラ「あ、いえ、えっと……その………///」
ペトラ「あ、あの……わ、私も……付添人をやることになりました!」
ペトラ「も、もちろん、花嫁側ですが…!」
リヴァイ「…そうか」
リヴァイ「俺では不足があるだろうから、お前がいると助かる」
ペトラ「…!」パァァ
ペトラ「あ…ありがとうございます!!///」
ペトラ「せ、精一杯お手伝いさせていただきます…!」ペコッ
リヴァイ「ああ」
“兵長を誘え”
ペトラ(~~っ!///)
ペトラ「そっ…それで……その…………」 グッ
ペトラ「し、式の後は……役目が解かれますので………その……」
リヴァイ「…?」
ペトラ「も、もし宜しければ……と、というかっ……可能でしたら……」
ペトラ「ダ、ダンスを!ご一緒できないでしょうか…!!///」
リヴァイ「……ダンス?」
ペトラ「は、はい…」ビクビク
ペトラ(わああああああ言っちゃった言っちゃったもうどうしよおおおおおおお)ギャアアア
リヴァイ「………」
リヴァイ「……ハンジに引っ張られて、」
リヴァイ「無理矢理踊らされたくらいしか…経験がないんだが」
ペトラ「だっ、大丈夫です!わ、私がリードしますので……!!」
ペトラ「もし…可能でしたら…………ですが…………」
ペトラ(む、無理だよねやっぱり…………)シュン...
リヴァイ「……………」
リヴァイ「……お前が、それでいいならかまわん」
ペトラ「……へっ?」
リヴァイ「…裾を踏んでも、文句言うんじゃねぇぞ」
ペトラ「……っ」
ペトラ「は…はい!!」
ペトラ「ありがとうございます……っ!///」ペコッ
リヴァイ「……」
リヴァイ「…もう消灯時間も近い。早く部屋に戻って休め」
ペトラ「は、はい!失礼します!///」
リヴァイ「……」
---------
きゅん
―次の日―
ペトラ「エルドっ!!聞いて!!」
エルド「お、その顔はもしかして」
ペトラ「うん!兵長に、ダンスOKしてもらえた///」
エルド「そうかそうか、良かったなペトラ」ナデナデ
ペトラ「うん!ありがとうねエルド」ニコニコ
グンタ「やったじゃないかペトラ!」ナデナデ
ペトラ「えへへ///」テレテレ
グンタ「オルオは俺が引き留めておいてやるから、思いきり着飾って、兵長のこと誘惑しろよ!」
ペトラ「ちょ、ななな何言ってんのグンタ…!///」アワワワ
ペトラ「は、花嫁さんより目立っちゃだめでしょう…!///」
ペトラ「それに、なんでオルオ?」キョトン
エルド(オルオ……どんまい……)
グンタ「下品なのは駄目だぞ。あくまでも慎ましやかに、しかし女性らしく、だ」
グンタ「清純そうに見えて、でもどことなく艶っぽくも見える…そんな服がいい」
ペトラ「も、もう…///エルドの結婚式なのに、なんでそんなに乗り気なの…///」カアアア
グンタ「え?そりゃあもちろん」
エルド「幸せは多いほうが良い、からな」クス
ペトラ「………///」ムゥ...
---
ペトラ「オルオ、ちょっといい?」
オルオ「フッ、なんだ?愛の告白か?」
ペトラ「うるさい死ね」ドゴォ
オルオ「グハァ!」ブフーッ
ペトラ「………」
ペトラ「…あ、あのさぁ」
オルオ「何だよ?」
ペトラ「………エルドの結婚式に、着る服」
ペトラ「…一緒に選んでもらいたいんだけど。」
---------
―街の仕立屋―
ペトラ「ど、どうかな…?」ドキドキ
オルオ「うん、やっぱりそれが一番良いな」
オルオ「お前の赤毛に、そのモスグリーンはよく映えるし、品もある」
ペトラ「ほんと?じゃあこれにしよう!」
ペトラ「すみません!こちらいただけますか?」
店員「はーい」
<アラッオニアイネ
<ア、アリガトウゴザイマス...!
<キャッキャッ
オルオ「…………」
ペトラ「……あの、ありがとうね、オルオ」
オルオ「………ああ」
オルオ「……でも、何故俺に頼んだ?」
ペトラ「う…そ、それは……」
ペトラ「………///」
ペトラ「……オルオは、さ、」
ペトラ「もちろん、兵長とは共通点ゼロだし、兵長の真似だってこれっぽちも似てないんだけど…」
オルオ「おい」
ペトラ「………………でも、」
ペトラ「兵長のこと、いつも見てるだけあって……」
ペトラ「好みとかは…よく分かるはず……って思って…」
オルオ「…………」
オルオ「……フン、当たり前だろう」
オルオ「お前ごときには分からないだろうが、俺くらいのレベルになるとガチィッ プシャアアアア
ペトラ「あはは、だから似てない真似はやめなって」
ペトラ「…………」
ペトラ「……でも、ありがとう」
オルオ「……………」
オルオ「……ペトラ、」
ペトラ「ん?」
オルオ「…お前、兵長に気持ちは伝えねぇのか?」
ペトラ「えっ!?ななな何言って…!!///」アタフタ
オルオ「…フン、馬鹿め」
オルオ「気づいてないのなんて、エレンぐらいだ」
ペトラ「う、うそ…///」
ペトラ「やだ…恥ずかしい……///」カアアア
オルオ「………」 チッ
オルオ「……公私混同はやめてもらいてぇし、」
オルオ「お前と兵長が恋仲になるってのも、全く想像できんが…」
ペトラ「ちょ…は、はっきり言わないでよ…!!」ガーン
オルオ「…………でも、」
オルオ「俺達は、いつ死ぬか分からん」
ペトラ「……」
オルオ「…………兵長もおっしゃってただろう」
オルオ「……後悔しないように生きろ、と」
ペトラ「…………」
オルオ「何もせず、壁の中にいるより……」
オルオ「ほんの僅かでも希望を持って、壁の外へ出て戦う」
オルオ「……それが俺達、調査兵団だろ」
ペトラ「…………」
ペトラ「……ふ、ふん」
ペトラ「…オルオにしては、良いこと言うじゃん」
オルオ「……フッ」
オルオ「フラレたら、俺がもらってやるからよ」
---------
今日はここまでにします
恐らく明日には完結できるかと思います
>>33
読んでいただきありがとうございます!
乙!
オルオイケメン過ぎるぜ…
>>44
読んでいただきありがとうございます!
続きを書かせていただきます
―数日後―
ペトラ「あ、あの、兵長!」
リヴァイ「何だ」
ペトラ「お休み前に、申し訳ありません!」ペコッ
ペトラ「少し…お時間いただけませんか?」
ペトラ「もうすぐエルドの式なので…その…今のうちに、打ち合わせをと思いまして…」
リヴァイ「…ああ、かまわねぇが」
ペトラ「ありがとうございます!」
ペトラ「では、動きの確認などもしたいので、会堂を使用してもよろしいでしょうか?」
リヴァイ「ああ」
---
ペトラ「――で、基本的にベストマンの役割も私が兼任しますので」
ペトラ「兵長は入場されたら、向かって右側に立っているだけでOKです!」
リヴァイ「…ああ」
ペトラ「あ、体はひとまず、参列者側に向けてくださいね」
リヴァイ「……ああ」
ペトラ「式が始まったら、私と向かい合う感じになります」
リヴァイ「………慣れねぇな」
ペトラ「ふふ、大丈夫ですよ兵長」クスクス
ペトラ「入ったらここに立つ!それだけで良いので」
リヴァイ「…………了解した」
リヴァイ「…ペトラ、行程表をもう一度見せろ」
ペトラ「あ、はい!どうぞ!」サッ
リヴァイ「……」ジッ...
ペトラ「……」
ペトラ(………兵長…)
ペトラ(よく見ると…睫毛長いんだな……)ジッ...
ペトラ(………あ、なんだか前より皺が深くなっている気がする)
ペトラ(……………いつも、何でもないような顔されてるけど……)
ペトラ(…きっと…この小さな身体に……誰よりも大きなものを抱えて…)
ペトラ(人知れず……耐えてらっしゃるんだろうな…………)
ペトラ(他の誰よりも、部下のことを想ってくださって………)
ペトラ(そして……誰よりも強くて………)
ペトラ(…………)
ペトラ(………あぁ…) キュッ...
ペトラ(好きだなぁ………………)
リヴァイ「――ラ、ペトラ」
ペトラ「!?」ビクッ
リヴァイ「…どうかしたか?」
ペトラ「へっ!?///」
ペトラ「い、いえっ!ななななんでもありませ…
“兵長もおっしゃってただろう”
“後悔しないように生きろ、と”
ペトラ「………」
“何もせず、壁の中にいるより”
“ほんの僅かでも希望を持って、壁の外へ出て戦う”
ペトラ「………」
“それが俺達、調査兵団だろ”
ペトラ「……っ」
ペトラ「あ、あの…!」
リヴァイ「…?何だ」
ペトラ「兵長は…そ、その……」
ペトラ「……ご、ご結婚とか………は、」
ペトラ「考えてらっしゃらないのですか…?」
リヴァイ「…………」
ペトラ「…い、いえ、その…今すぐとかそういうのではなくって……」
ペトラ「えっと……いずれ……というか……」
リヴァイ「…………」
リヴァイ「……………伴侶を持つ気は、ない」
ペトラ「…!」
リヴァイ「……それは…この先もずっとだ」
ペトラ「……………ど、どうしてですか?」
リヴァイ「…………」
リヴァイ「……俺は、いざという時に…人の命をも切り捨てなければならない立場の人間だ」
ペトラ「………」
リヴァイ「………それが例え、自分自身であったとしても、だ」
ペトラ「……」
リヴァイ「そういう時に、枷となるものがあるのは――」
リヴァイ「困る、だろう」
ペトラ「……」
ペトラ「………そう…ですよね」
リヴァイ「…………」
リヴァイ「………お前は、」
ペトラ「……え?」
リヴァイ「…考えているのか?」
リヴァイ「その―――…結婚とか、だ」
ペトラ「…………」
ペトラ「……………っ考えていたら…」
ペトラ「調査兵団には…………入っていません」
リヴァイ「…………」
ペトラ「………でも………」
ペトラ「…何故………調査兵団に入ったかと言うと…………」
リヴァイ「………」
グッ
ペトラ「………貴方が、いたから……です」
リヴァイ「………」
ペトラ「………」
リヴァイ「…………ペトラ、俺は」
ペトラ「あの…兵長、」
ペトラ「私と………踊っていただけませんか?」
リヴァイ「…?式当日だろう。それなら良いと以前…
ペトラ「いいえ……今、です」
リヴァイ「今…?こんな格好でか」
ペトラ「はい…この制服が、いいんです」
---
見てくださってる方がいるか分かりませんが、少しだけ離れます
今日で完結となります
オーケー
切ないですな…
期待
ペトラ「兵長、御存知ですか?」
ペトラ「花嫁が冠るベールは、花嫁の服従を示すため…と言い伝えられていますが」
リヴァイ「………」
ペトラ「別の言い伝えだと……元々、ベールは自由を象徴するもので」
ペトラ「……自由に飛んでいくために…結婚式で冠るようになったそうです」
リヴァイ「………」
ペトラ「………だから…その…」
リヴァイ「………」
ペトラ「私には……ベールは、いらないんです」
ペトラ「……私の自由の翼は、ここにありますから…」
リヴァイ「…………」
ペトラ「………」
ペトラ「…………兵長、」
リヴァイ「………」
ペトラ「これ以上は…………聞かないでくださいね」
リヴァイ「…………」
リヴァイ「………ああ」
ペトラ(兵長の手……あったかいな……)
ペトラ(…………でも、オルオの言うとおり)
ペトラ(この手を取って……)
ペトラ(兵長と、幸せに暮らしていくなんてのは……)
ペトラ(全然、想像できないな)
ペトラ「ふふ」
リヴァイ「?何故笑う…?」
ペトラ「いえ…楽しいですね、ダンスって」クスクス
ペトラ(………………けど、)
ペトラ(せめて今だけ…………)
ペトラ(少しだけ……………許してください)
リヴァイ「…そうか?」
リヴァイ「決まった動きに合わせるのは、骨が折れる」
ペトラ「でも兵長、すごくお上手ですよ」
ペトラ「流石……何をやっても、素敵です」
リヴァイ「………」
ペトラ「…………兵長が一番…です」
リヴァイ「………」
ペトラ「………」
ペトラ「…………あ、あの、私…」
リヴァイ「………」
ペトラ「………兵長の、こと…………」
リヴァイ「………」
ペトラ「………」
ペトラ(好きです……)
ペトラ「……ッ」
ペトラ(大好き、です………)
ペトラ「……尊敬……しています…」
リヴァイ「………」
ペトラ「……だからっ……その……」
ペトラ「…この先も、ずっと………」
リヴァイ「………」
ペトラ「兵長のお傍で…………戦わせていただけますか」
リヴァイ「………」
リヴァイ「…………ああ、」
リヴァイ「勿論だ」
---------
―数日後―
グンタ「よし、これで式の準備もばっちりだな!」
ペトラ「流石に壁外調査の前になると、バタバタしちゃったね」
エルド「手間かけたな、ありがとう」
ペトラ「ううん、帰ってきてから準備だと、疲れててそれどころじゃないだろうからね」
オルオ「なぁに、新兵も混ぜた試運転だからそんなに長くはかからんだろ」
エレン「オレ、誰かの結婚式なんて初めてです!」キラキラ
オルオ「フッ、お前は結婚式すら出たことねぇのか?これだからケツの青い新兵はガチンッ プシャアアア
ペトラ「もーオルオってほんと馬鹿……」ハァー...
アハハハハ
オルオ「聞いてください兵長!」
リヴァイ「?何だ」
オルオ「こいつが式で着る服、俺が選んだんです!」フンス
ペトラ「ちょっ、馬鹿オルオ!言わないでよ!!」ギャアアア
エルド「ははは、じゃあお礼にオルオとも踊ってやらないとな」
ペトラ「え、やだ。」
オルオ「即答!?」ガ-ンッ
ペトラ「エレンならいいよー♪」
エレン「えっオレですか!?」
グンタ「やったなエレン!」
アハハハハ
ハンジ「むふふ、リヴァイ楽しみだねぇ~?」
リヴァイ「…何がだ」
ハンジ「ペトラのドレス姿に決まってるじゃんー!」
リヴァイ「……別に、そういうのはねぇが」
ハンジ「アハハ!とかなんとかいってさ」
ハンジ「リヴァイはむっつりだからなぁ~」ニヤニヤ
リヴァイ「削ぐぞクソメガネ」
アハハハハ
---------
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---
ディター「リヴァイ兵長………自分は……」
リヴァイ「…………」
リヴァイ「……これが、奴らの生きた証だ」
“私には、ベールはいらないんです”
“私の自由の翼は、ここにありますから”
リヴァイ「………俺にとってはな」
ディター「………ッ……兵長………っ」
“だから”
“この先も、ずっと”
“兵長のお傍で、戦わせていただけますか”
リヴァイ「…………」
以上で終わりとなります
ここまで目を通してくださった方、お付き合いいただきありがとうございました
このSSまとめへのコメント
チクショウ… 泣いた…