ユミル「ミカサァァァァ!!」(103)


ミカサ「どうしたの?」


ユミル「マルコもいるな……よし、聞いてくれ」


マルコ「どうしたのかな?」


ミカサ「どうぞ」


ユミル「…………」


ユミル「ウチのクリスタ……マジ天使」


マルコ「……」


ミカサ「……」



ユミル「って言われてもどうしようもねぇよな」


ミカサ「どうしようもない」


マルコ「そんな報告要らな……何でもない」


ユミル「……実はこんな事があったんだよ」


ミカサ「解った」


マルコ「……」



クリスタ「ねぇユミル……」


ユミル「何だ?」


クリスタ「膝の上乗ってもいい?」


ユミル「あー……今日はちょっと走り疲れててな……ごめんな」


クリスタ「う、うん……解った……ユミルの体に何かあったら私も辛いから……」



ユミル「………」


ユミル「全くお前と言うやつは……」


ユミル「来い!いくらでも乗ってていいぞ!」


クリスタ「え?どっちなの?」


ユミル「いいからいいから!」




ミカサ「………確かにかわいい」



マルコ「二人らしいね」


ユミル「だろ?」


マルコ「でもウチのジャンもなかなか良い子だよ!」


ユミル「何を自信満々に言ってやがる!だったら言ってみろよ」


マルコ「別に張り合う訳じゃないんだけど……」



マルコ「昨日喧嘩して以来口を利けてない……」


マルコ「ジャン……いい加減謝りに行った方がいいかな……」


ジャン「何してんだマルコ?ボーッとして」


マルコ「ジャ、ジャンか……」


マルコ「………別に何もないよ」


ジャン「訓練のしすぎか?」


マルコ「いや……」


ジャン「今日は冷えるぞ。さっさと休んでおけ」


マルコ「…………」


ユミル「喧嘩後の気まずい雰囲気だってのによぉ……」


ユミル「あいつめちゃめちゃ良い子じゃねぇか!」


ミカサ「いわゆる、気にし過ぎてただけで相手は何とも思ってなかったパターン」


マルコ「そ、そうかな……?」


ユミル「ミカサはねぇのか?……あっ、お宅のエレンは反抗期だったな」


マルコ「……」


ミカサ「確かに今のエレンは反抗期。でもアルミンならある……」


マルコ「アルミンはね……ウチのジャンがいつもお世話になってるよ」


ミカサ「いえいえこちらこそ」


ユミル「なに寸劇してんだよ」


ミカサ「そうだった。アルミンのかわいいエピソードを自慢、もとい披露しなければ」


ユミル「……」

期待していただいた所申し訳ないですが今日はここで終了します


ミカサ「はいエレン。アルミン」スッ


アルミン「ありがとうミカサ」


エレン「ありがとな」


ミカサ「行ってらっしゃい」


アルミン「……」


エレン「……」


アルミン「はぁ……」


エレン「どうした?」


アルミン「正直言ってエレン……ミカサのお弁当は」


エレン「言うなアルミン……」


アルミン「……でも毎回進歩してるし、今日は期待でき……」パカッ


エレン「何だこれ……」


アルミン「……これは」


エレン「巨人!?」


アルミン「……に見えるけど、ハムみたいだね」



エレン「すげー、よく出来てんなー」


アルミン「でも何か食べにくいよ……気持ち悪いし」


エレン「そうか?別に俺は抵抗ないけどな」


アルミン「……どうして?」


エレン「ほら、これ」スッ


アルミン「何この紙……」


アルミン「……一口30回噛み殺して、レッツ駆逐!」


アルミン「……」


エレン「……」



エレン「アルミン、見てろ……」ゴクリ


エレン「………」パクッ


エレン「死ね!お前らなんかこうしてやる!!」モグモグ


アルミン「エレン……!」


アルミン「……」ゴクリ


アルミン「駆逐してやる……!」モグモグ


エレン「一口残らず!!」


ユミル「どっちかと言うと全員かわいいんだが」


ユミル「……まあそれはいい」


ミカサ「こうしてあげるとエレンは完食してくれた」


ミカサ「嫌いなはずの豆やニンジンもペロリ」


マルコ「でも普通好きなものメインとか……」


マルコ「好きなものをモチーフにした方が良いと思うけど?」


ユミル「だよな……」



ユミル「まあ死に急ぎ野郎の好きなものっつったら、アルミン位しか思いつかねぇけど」


ミカサ「私の顔やおばさんの顔でも試してみた」


ユミル「えっ」


マルコ「えっ」


ミカサ「……?」



ユミル「……ど、どうなったんだよ」


マルコ「……」


ミカサ「もったいなくて食えなかったって言って残してきた」


ユミル「うわっ、かわいい……」


マルコ「それは嬉しいね……」


ミカサ「その日だけは残しても怒られなかった……」











アルミン「エレンは僕とミカサで保護してるって言われるけど、そうじゃないよ?」


ジャン「じゃあ何だよ」


アルミン「僕がエレンとミカサの二人を保護してるんだ!」



アルミン「冗談だよ!そう本気にしないでよ」


ジャン「解ってるって」


アルミン「二人ともかわいいんだよ!」


アルミン「この前なんか、危うくうるっときちゃって誤魔化すのが大変だったよ」


ジャン「何かあったのか?」


アルミン「うん。実はね……」

今日はここで終了

コニー「……」


サシャ「コニー」


コニー「何だよ」


サシャ「……もう遅いですね」


コニー「だな」


サシャ「ちゃんと歯磨きました?」


コニー「5分は磨いたぜ」


サシャ「……じゃあ頭は磨きましたか?」


コニー「磨いてねぇよ!磨いたこともねぇっつーの!」


サシャ「ダメですよ?ちゃんと磨かないと頭の光具合が……」


コニー「うるせえな母ちゃん!」


サシャ「えっ」


コニー「あっ」


サシャ「……」



コニー「何だその顔は」


サシャ「いえ、別に……」ニマニマ


コニー「クソッ……じゃあな!」


サシャ「はい。お休みなさい」ニマニマ




何故かちょっと嬉しいサシャであった

※こんなタイミングで投下しましたが、おまけです
読みにくくなってすみません






アルミン「ねえ二人とも……」


エレン「何だ?」


ミカサ「何?」


アルミン「どうして二人は……僕の事を信じてくれるの?」


エレン「は?いきなり何聞くんだよ」


ミカサ「……疲れているの?」


アルミン「だっていつも『僕の言う事なら』『アルミンが言うなら仕方ない』」


アルミン「そう言って疑いもしないじゃないか!そんなのおかしいよ」



ミカサ「……」


エレン「……」


アルミン「……」


ミカサ「考えた事もなかった……」


アルミン「えっ!?考えてよちゃんと!」


エレン「アルミン……もうこの際ハッキリ言うぞ?」



エレン「俺は……俺たちは……」


エレン「お前の事を疑わない。疑う余地もない位信じてる」


ミカサ「アルミン。もう言わせないで……あなたも私達を疑わないで」


アルミン「……」


ミカサ「解った?」


アルミン「……解った」


アルミン「それじゃあね」


ミカサ「あっ……」


エレン「何だったんだ……」


アルミン「もうこんな事話してるだけでも……!」


ジャン「泣くなよもう……」ゴシゴシ


アルミン「うん。ごめん……」


ジャン「……アルミン」


ジャン「あいつらは放っておくとすぐ死ぬぞ」


ジャン「止められんのはお前しか居ない」


アルミン「解ってる……だから僕が居ないといけない」


アルミン「……方が僕は嬉しいな」



ジャン「あいつらはお前無しじゃ生きて行けねぇよ。間違いない」


アルミン「そうかな……?」


ジャン「そうだって」


アルミン「……うん」


エレン「お前ら何してんだ?」


ジャン「喋ってただけだろうが」


アルミン「ジャン」


ジャン「……」



エレン「そうだアルミン、ミカサを見かけなかったか?」


ジャン「あ!?何でお前がミカサを探すんだよ!」


エレン「探しちゃ悪いかよ!」


アルミン「二人とも喧嘩は止めようよ……ね?」


ジャン「……」


エレン「……」


アルミン「ミカサは見なかったよ!ごめん!」


エレン「ああそうか……で、何の話してたんだ?」


アルミン「実は二人で思い出話をしてたんだ!もちろん僕はエレンとミカサとの思い出だよ!」


ジャン「アルミンお前……いつか胃に穴が開いても知らねぇぞ」


エレン「どんな話したんだよ?聞きたいんだが」


ジャン「はぁ……」


ジャン「まあ、ここに来てからの事を色々とな……」


アルミン「マルコとのいい思い出とか話してさ!二人でノスタルジックになってた所なんだよ!」


エレン「へぇ~……ジャン、聞かせてくれよ」


ジャン「お、おう……」


ジャン「……………」モグモグモグ


マルコ「……」モグモグ


モブA「知ってるか?ジャンって死に急ぎ野郎の事が好きらしいぜ」


モブB「うわ……ホモかよ」


モブC「ライナーだけじゃなかったんだな……」






ジャン「……」モグモグ


マルコ「ジャン……聞こえてるよね?大丈夫?」


ジャン「何がだよ」


マルコ「その……ジャンがホモだとか……」


ジャン「どうでもいい」


マルコ「許せないよ!ちょっと話をつけてくr」


ジャン「いらねぇよ」


マルコ「どうして!?君がホモよばわりされてるんだぞ!?」


ジャン「あんな奴等のためにお前の評価を落とすことねぇよ」


マルコ「でも……」


ジャン「いいから」


マルコ「……」








エレン「マルコって本当良い奴だよな……嫌いになる方が難しい」


アルミン「マジでダチ想いなお兄さんだよね」


ジャン「おい、まだ途中だろうが」


エレン「あー、悪いなジャン……続けてくれ」


ジャン「……」




モブA「でもよ、どう見てもジャンはミカサのこと好きだろ?」


モブB「じゃあホモはマルコか!」


モブC「あー、いつも一緒にいるしなー!あり得るぞそれ!」


ジャン「……」ガタッ


マルコ「どこ行くんだよ!?待って!」


ジャン「オイ……」


モブA「な、何だよ……」


モブB「ジャンか」


モブC「暴力事件でも起こしたら……」



ジャン「関係ねぇよ!!」バキッ


モブA「ぐあっ!」


モブB「大丈夫か!?」


ジャン「訂正しろ。次はお前だ」


モブA「……解った!訂正する!悪かった!」


モブC「悪かったよ!だから止めろって!」


ジャン「……」


マルコ「どうしてあんな事をしたんだジャン!?」


ジャン「お前がバカにされたからだ」


マルコ「でも………!やり過ぎだ……」


ジャン「お前をバカにしたあいつ等が……許せなかった」


マルコ「……」


マルコ「……ジャン」


ジャン「何だ」


マルコ「もうこんな事は止めてくれ……」


ジャン「解った」


キース「……」ギィィィ


キース「今しがた大きな音がしたようだが……またブラウスか?」


ミカサ「当然です」


サシャ「えっ!?」


キース「……ふむ」


サシャ「いや、あの……教官……」


キース「……」バタン


ジャン「……」



エレン「ぷはっ」


エレン「教官何も言わなかったな」


アルミン「エレン!笑っちゃダメだよ!」


ジャン「……」


マルコ「サシャ、ミカサ……ごめん。助かったよ」


ジャン「悪かったな二人とも。お前らも」



モブA「あ、ああ……こっちこそ悪かった」


モブB「これで手打ちにしよう」


モブC「うぅ……」


モブD「オロロロロ……」


クリスタ「大丈夫!?」サスサス


ユミル「ほっとけよそんな奴……」



ミカサ「どうも」


サシャ「どうもじゃないですよ!!」


ミカサ「はいパン」


サシャ「許しましょう」パクッ


マルコ「ジャン……本当はこんな事言っちゃいけないんだろうけど」


ジャン「……?」


マルコ「ありがとう」


ジャン「……」



ジャン「さっさと飯食うぞ」


マルコ「君は……僕が思ってたよりもバカなのかもしれないな」


ジャン「どういう意味だよそりゃ」


マルコ「……何でもないよ」


ジャン「………?」







エレン「あれそう言う事だったのか!」


アルミン「気づいてなかったの!?」


エレン「いや、飯食うのに夢中で……」


ジャン「お前な……心洗われる俺たちの友情を無視して飯食ってたのかよ」


エレン「知らなかったから仕方ねぇだろうが!」


アルミン「まあまあ、喧嘩は止めて……」


ジャン「……」


エレン「……」


ジャン「これ、俺の中では結構いい思い出なんだぜ?」


ジャン「あいつ等とは一応仲直りしたし、ミカサに庇ってもらえたしな」


アルミン「でも一番うれしかったのは……マルコにありがとうと言って貰えたことだったりして」


ジャン「……は?」


アルミン「冗談だよ」



エレン「なあアルミン……」


アルミン「何?」


エレン「そう言う事なら取って置きのエピソードがあったよな!」


アルミン「えっと……どれの事?」


エレン「あれだよあれ!」


ジャン「……気になるな」







カルラ「お弁当は持った?」


エレン「おう」


カルラ「ハンカチは?」


エレン「ほら」


カルラ「帽子は?」


エレン「もうかぶってるじゃないか!」


カルラ「靴下は?靴のかかとは踏んでない?」


エレン「うん!」





カルラ「そんな装備で大丈夫なの?」


エレン「平気だよ!」


カルラ「知らない人にはついて行っちゃダメよ?」


エレン「森に行くだけだよ!」


カルラ「アルミンの家にちゃんと行くのよ?」


エレン「解ってるよ!もうしつこいな!」



カルラ「……じゃあ行ってらっしゃい」


エレン「行ってきます!!」タッタッタ


カルラ「………」


カルラ「………」


カルラ「……あら、水筒忘れてるじゃない」






エレン「よし!巨大樹の森へいざしゅっぱーつ!」


アルミン「エレン……そっち反対」


エレン「……」


   
 五分後
 


アルミン「巨大樹の森って、一本の木が何十メートルにもなるんだって!」


エレン「一本だけで薪が何年分とれるかな!」


アルミン「大きいものなら2年近くもつだろうね!」テクテク



エレン「どうやって登るのかなー」


アルミン「立体機動じゃないかな?」


エレン「やっぱ普通に登るのは無理か……よし、着いたら試してみよう!」


アルミン「そんな無茶だって……大人の人に怒られるよ?」


エレン「平気だって!ついでに立体機動装置も貸してもらおうぜー!」ダッ


アルミン「ちょっと走らないでってば!エレン!」





エレン「………着いたな」


アルミン「すごいね……これが巨大樹の森か……」


エレン「ねえ!立体機動装置貸してよ!」


イアン「何を言ってる!ダメだ。あっ、コラそこ!木に登ろうとするんじゃない!」


アルミン「ダメだねエレン……登れそうにないや」


アルミン「……立体機動装置が無いと!」


エレン「だから貸してってば!一回だけ!5分だけでいいから!」


イアン「ダメだ!あんまり我がまま言うと追い出すぞ!」


エレン「けちんぼ!」


イアン「このっ……」


エレン「ハンネスさんに言いつけるぞ!」


アルミン「エレン、言い過ぎだよ……」


イアン「はぁ……」


エレン「よし、昼ご飯だ!」


アルミン「エレンのお弁当はいつも通り野菜が多いね」


エレン「野菜嫌いなんだよな……大根はまだましなんだけどさ、ニンジンが……」


アルミン「僕もニンジンは少し苦手だけど……」


アルミン「でも今日だけ……今日だけ、完食してみたらどうかな?」


エレン「何でだよ」



アルミン「どうせエレンの事だから、今までお弁当を残さず食べた事なんて無かっただろ?」


エレン「まあな……」


アルミン「お母さんの料理は嫌なの?」


エレン「そっ、そんな訳ないだろ!!量が多すぎるんだよ!」


アルミン「せっかく作ったお弁当なのに、毎回残して来たらお母さんはどう思う?」


エレン「…………」



エレン「……アルミン。俺食うよ」


エレン「全部食べるまで帰らない!」


アルミン「うん!僕もエレンが食べ終わるまで帰らないからね!」


エレン「よし!まずはこの変なの食うぞ!」


アルミン「多分それ豆だね」






   数時間後



カルラ「……遅いわね」


グリシャ「アルミンかハンネスの家でも寄ってるんじゃないか……」


カルラ「でも……」


グリシャ「あと一時間だけ待ってみよう。それでいいか?」


カルラ「え、ええ……」


グリシャ「それだけ待っても帰ってこないようなら、私も捜しに行こう」


カルラ「……解りました」



エレン「うぷ……」


アルミン「エレン、大丈夫?」


エレン「食べきったぞ……アルミン」


アルミン「頑張ったね!さあエレン、早く帰ろう!心配かけちゃダメだ」


エレン「悪い……あんまり急いだら吐きそう……」


アルミン「……そうだね。ゆっくり行こう」


エレン「うぅ……」








カルラ「エレン。こんなに遅くなるなんて珍しいんだね?」


グリシャ「心配したんだぞー」


エレン「うん。今日は晩御飯要らないから」ダッ


カルラ「服も靴下も、ちゃんと裏返ったのは元に戻しといてよ!」


グリシャ「さて……これでひとまず安心だ」


カルラ「そうね……………あら」


グリシャ「どうした?」


カルラ「ちょっと見てよこれ……全部きれいに食べてる」


グリシャ「珍しい事もあったものだな……」


カルラ「きっと時間をかけて全部食べたのね……」


グリシャ「今日遅かったのはそのせいか……」


カルラ「そうでしょうね……」



グリシャ「今度から量を減らしてみたらどうだ?」


カルラ「……そうしようかしら」


グリシャ「……」


カルラ「……」


グリシャ「……珍しいな」


カルラ「本当……」


エレン「……」


エレン「実はお風呂に入るふりして覗いてたんだ」


エレン「二人とも……ずっとずっと、空の弁当箱を見てた」


エレン「俺には空の弁当箱なんて下らない物を、じっと眺める両親が不思議で仕方なかった」


エレン「でも今となっては……」


ジャン「止めろ。泣きそうになるじゃねぇか」


アルミン「おばさん……」ダバダバ


エレン「母さん……」ダバダバ


エレン「……あっ、俺ミカサの事探してたんだった……行ってくる」


アルミン「行ってらっしゃい」


ジャン「立ち直り早ぇ……」


エレン「ミカサー」ガラッ


エレン「おい!」ガサゴソ


エレン「出てこーい」パカッ


エレン「出て……来いよ……」


エレン「……」


エレン「出てこねぇと駆逐してやるゥゥゥゥ!!」


エレン「……………あっ」


エレン「おーい!ミカサ!!」タッタッタッタ



ミカサ「あっ、エレン……」


マルコ「どうしたのかな?」


ユミル「……」


エレン「お前ら何してんだ?」


ミカサ「単なる世間話」


マルコ「……なのかな?」


ユミル「間違っちゃねぇな。うん」


エレン「……?」


ユミル「お前が反抗期になったって相談されてたんだよ」


ユミル「どうすればいいのー?エレンに嫌われてしまったーとか言ってやがったぞ」


ミカサ「違っ……」


エレン「何言ってんだよミカサ……俺がお前の事嫌いになるわけないだろ?」


ミカサ「……」


ミカサ「うん!」



マルコ「うわぁ、ジャンが聞いたら即プッツンだね」


ユミル「こんな時でも我が子の心配かよ……」


エレン「何の話だ?」


マルコ「……何でもないよ」


ユミル「ああ」


エレン「……」





クリスタ「あ、ねぇ二人とも」


アルミン「何?」


クリスタ「ユミルを見なかった?」


アルミン「ごめん。僕らは見てないけど……一緒に探す?」


クリスタ「うん。ありがと」


ジャン「じゃあ行くか……」



アルミン「………」


ジャン「……」


クリスタ「……二人は誰を探してるの?」


ジャン「マルコ」


アルミン「別に誰か探してるわk……えっ?」


ジャン「ん?」



クリスタ「マルコを探してるの?そっか、仲良いもんね」


ジャン「……まあな」


クリスタ「今照れたでしょ?」


ジャン「照れてねぇ」


クリスタ「うんうん。ジャンって本当にマルコの事大好きだもんね」


ジャン「俺そんな風に見られてたのか……」


アルミン「落ち込まない!そこ落ち込まない」


クリスタ「本当でしょ?落ち込むことないよ!」



ジャン「いやでも何か……ホモ呼ばわりされんのは俺が悪い気がしてきてな……」


アルミン「……解った!ジャンはついに乳離れの時が来たんだよ!」


ジャン「は?」


クリスタ「アルミン……せめて父離れって言ってあげよう?」


ジャン「俺はガキじゃねぇよ!」


アルミン「あっ、スネた……」


クリスタ「マルコの苦労が知れるね……」


アルミン「うん……」







ミカサ「あっ、アルミンたちが……」


エレン「ようお前ら」


ジャン「おう」


クリスタ「あ!ユミルだー!」


ユミル「クリスタ!」


マルコ「ジャン!」


ジャン「お前ら珍しいな……」


マルコ「偶然揃っただけなんだけどね」


ミカサ「ジャン」


ジャン「な、何だ?」


ミカサ「いつもうちのアルミンがお世話になってます」ペコッ


ジャン「えっと……お……お世話、しています……」


アルミン「ジャン、落ち着いて!」


ジャン「おう……」


マルコ「いつもいつもうちのジャンがご迷惑を……」


エレン「本当だぜ……」


ジャン「……」


ユミル「……」


ミカサ「エレン。こういう時はいえいえこちらこそ、と言うものなの」


エレン「でも俺あいつに迷惑かけてるか……?」


ジャン「かけてるっつーの!」


エレン「俺がいつお前に迷惑かけたんだよ!?」


ジャン「そりゃいつでもどこでm」


マルコ「こぉら!喧嘩しない!」グイッ


ジャン「……」シュン


アルミン「エレン!たとえ迷惑をかけていなかったとしても言うものなんだよ!」


エレン「解った」


ミカサ「えっ……」


ミカサ「アルミンの言うことは……素直に………」 ショボン


クリスタ「ふふ……面白いね」


ユミル「……何がだ?」


クリスタ「本当の家族みたい」


ユミル「……」


クリスタ「本当の……」


ユミル「……」


ユミル「私じゃダメか?」


クリスタ「……え?」


ユミル「私じゃ……家族代わりにはなれねぇか?」




クリスタ「そ……そんな事無いよ!」


クリスタ「ユミルもサシャも、コニーもライナーもアニも」


クリスタ「エレンもアルミンもジャンもマルコもコニーも、ミカサも」


クリスタ「みーんな!私の家族だよ!」


ユミル「クリスタ……!」ダキッ



クリスタ「止めてよユミル……恥ずかしいよ……」


アルミン「クリスタ……僕でよかったら喜んで」


ミカサ「私も……歓迎する」


マルコ「勿論僕もだよ!」


クリスタ「皆……!」








ジャン「コニーって二回言ってたぞ」ボソッ


エレン「ベルトルトどこ行ったんだよ」ボソッ


マルコ「ジャン!それは言っちゃダメだよ!」


ミカサ「エ、エレン!」アタフタ


アルミン「エレン!しーっ!」


クリスタ「……」


ユミル「……」



エレン「え?俺たちが悪いのか?」


ジャン「……?」


クリスタ「二人のバカー!!」ダダダダ


ユミル「クリスタァァァァ!!」ドドドド


アルミン「……二人とも、謝って来よう」


エレン「……行ってくるか」


ジャン「………」



ミカサ「……結局私たちが残ってしまった」


ユミル「さて、私もクリスタに機嫌直してもらいに行くか……」


マルコ「僕も行くよ……ジャンがちゃんと謝れるか心配だし」


ミカサ「……私も行こう」


マルコ「……」


ユミル「……お前らも苦労が絶えねぇな」


ミカサ「ユミル。あなたは解っていない」



マルコ「仕方ないよ……まだ経験が浅いからね」


ユミル「何だと?」


マルコ「僕達は確かに……こう言ったらなんだけど、面倒をかけられる」


マルコ「でも、それは好きでやってることだから」


ユミル「……は?マゾかなんかかよ」


ミカサ「違う……あなたも知ってるはず」


ミカサ「世話を焼いている間は嫌なことも忘れられる。そうでしょ?」


ユミル「……」


マルコ「それにかわいいし」


ユミル「……そうだな」


ミカサ「それで納得するのは実に……ユミルらしい」


ユミル「だってかわいいだろ?うちのクリスタ」


マルコ「うちのジャンもかわ」


ミカサ「エレンとアルミンの方が絶対かわいい!」


ユミル「いーや!うちのクリスタの方がかわいい!」


マルコ「……」


キース「私にしてみれば、全員かわいいのだがな」


マルコ「キ……!!」


ミカサ「キ……(何だっけ)」


ユミル「キース教官!!!」


キース「……貴様ら」


ミカサ「はっ!」


マルコ「はっ!」


ユミル「はっ!」


キース「子育てって大変だよね」


ミカサ「……」


ユミル「……」


マルコ「……」



  完

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年01月29日 (水) 00:37:06   ID: Zo_qtnID

テンポにワロタwwwwww

好きだよ、こういうの

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