男「しまったああああゾンビに噛まれてもうたあああ」(493)

男「くっそおおおおおお!!!ゾンビに噛まれた!!」

ゾンビ「あああwwwwあーーーーあーーww」

ドンドンドンと用具倉庫のドアをノックするゾンビ

男「くそう・・・何か、止血するものはないか!?」

幸い用具倉庫には 水と布切くらいはあった
男はなんとか止血し傷口を水で洗いながした


..           ''';;';';;'';;;,.,    
             ''';;';'';';''';;'';;;,.,   
              ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;

             ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
          vymyvwymyvymyvy、
      ヽ(゚д゚)vヽ(゚д゚)yヽ(゚д゚)v(゚д゚)っ
 ⊂( ゚д゚ ) と( ゚д゚ ) 〃ミ ( ゚д゚ )っ ( ゚д゚ )つ

   ゝηミ ( ゚д゚ )っ ミ) ⊂( ゚д゚ ) .(彡η r
    しu(彡η r⊂( ゚д゚ ) .ゝ.η.ミ) i_ノ┘
.       i_ノ┘  ヽ ηミ)しu
           (⌒) .|
            三`J

ゾンビに噛まれてから 1時間後

男「あれから一時間か・・・ドアの外は・・・静かだな」

男がドアに耳を当てて外の様子を聞こうとする
しかし、用具倉庫のドアは厚く外がどうなっているかはよく分からなかった
男の耳に 耳の中のゴワンゴワンとした音だけが聞こえる

男「少しドアを開けて外をみるか・・・」

用具倉庫のドアを少し開けると
ドアの外にはゾンビが3人立っていた

男(くっ!まだいたか!!)

幸いゾンビは男がドアを開けて外の様子を覗いてるのには気づいていなかった

ドアを閉め。ゾンビが去ってくれることをただ祈るばかりであった。

どのくらいの時間が立っただろうか
男の頭は少し熱を帯びたように熱くなっていた
しかし、体はとても冷たかった

頭がボーっとする
今が何月だったかが思い出せない
しかし、体は寒い。ブルブルと震えが来る

意識が朦朧とする中 男は自分がゾンビに噛まれていたことを思い出した

男「ううっ・・・そういえば、ああ・・・あー・・・・俺は・・・このまま」

誰かの話し声が聞こえた。
気がつくと男は眠っていたようだった。

男はうるさいなぁと目をこすりながら起き上がると
声のする方に向かった

用具倉庫のドアに手をかけた時、男は外にゾンビがいるのを思い出した。
あやうく勢いに任せてドアを開けるところだった。

男は恐る恐るドアをゆっくり開けた
ドアの向こうには三人のゾンビが 寝転びながら頬杖をついていた

男(なっ、なんだこいつらは?)

ゾンビA「と、言うわけよwwww」
ゾンビB「くだらねえええええええwwwwwwww」
ゾンビC「オレだってそんなアホなことはしないぜwwww」

男はびっくりした
あろうことかゾンビが寝転びながら雑談をしているのだ


世界にゾンビが発生してから1週間
突然発生したゾンビに世界中は大パニックになった
ゾンビ達は生きた人間を襲い、どんなに傷を負っても頭さえ無事なら死ぬことはなかった。
人々はゾンビに恐怖した  

彼等はもう人間じゃない、先ほどまで普通に生活をしていた友人は
今は自分たちを襲うモンスターになっている!! 彼等に対話はできない というのが
ここ一週間での 人間 の見解だったのだが

男は目の前で人語を話、世間話をしているだらしないゾンビに唖然とした

ゾンビA「そういうわけだからよwww」
ゾンビB「wwww・・・あれ? おっ、おい!!」
ゾンビC「どうした?」

ゾンビB「おい!ドア開いてるぞ!」
ゾンビA「あっ!本当だ!!あんにゃろおおおおおお!!」

ドアを開けて様子を伺っていた男に気づいたゾンビ達は一斉に立ち上がり
男めがけて走りだした

男「しまった!!」

急いでドアを閉めようとした  が
間に合わなかった。ゾンビたちはドアを力で押しのけて 用具倉庫に入ってきたのだ

ゾンビA「へっへっへっ、なん時間も待たせやがってよwww」
ゾンビB「観念しなwwwへへへww」

男「くっ、ここまでか・・・」

男が死を覚悟した時、もう一人のゾンビが何かに気づいたようだ

ゾンビC「チッ、おい」

ゾンビA「へっへっへっ・・・なんだよ?」

ゾンビC「こいつ、もう俺たちと同じになってるじゃないかよ」

ゾンビA「はあああああああ!?」

ゾンビB「おいおいおいおい散々待たしてそりゃねーーぜ」

ゾンビC「はい解散解散」

ゾンビA「ん、だよ・・・もーーーう」


ゾンビたちは折角御馳走にありつけると思ったのに、御馳走が残飯に変わってしまい
落胆しながら用具倉庫を出ていった。

男「助かったのか?」

男は安堵の溜息で胸をなでおろしたが
ゾンビの「俺達と同じ」という言葉を思い出し、妙な胸騒ぎを感じた

男「とりあえず、ここを出よう・・・」

男は用具倉庫出て、トイレに向かうことにした

トイレに向かう最中に 男は体に対する違和感を感じた
いや、正確に言うと違和感を感じないという事に 違和感を感じた

結構な間、用具倉庫に閉じこもっており
その間全然トイレに行っていない。にもかかわらず便意が無いのだ
用具倉庫に逃げ込んだ時は少なからず便意があったような気がしたのだが

トイレにつくと 水道が目に入った
男「そういえば、全然水を飲んでなかったな」

用具倉庫の水は自分の傷の手当に使ってしまいほとんど飲まないでいた
本当なら喉が乾いてるはずなのだが、どうも喉が乾いていない

洗面台に近づき蛇口をひねろうとした時、男は鏡に写った自分を見て 手を口の前に当て驚いた

「うわ!・・・私の年収低すぎ・・・じゃなくて、顔色悪すぎ!!」

鏡に写った男の顔は まるで死人のような、病人にしてはご臨終してるんじゃないか?
というくらい顔色が悪かった

男「えっ・・・うそー・・・寝不足ってレベルじゃないぞ・・・」

男は蛇口をひねり、流れでた水で顔を洗いだした
顔を洗った水が口に入った時、男は再び驚いた

男「なんの味もしない・・・」

水なんだから当たり前だが、男はそういうことが言いたいわけじゃない
水を口に含んだ時の、水の感触が無いのだ。それどころか口の奥に入っていこうとしない
男は何返も水をすくい。口に運んだが、水は喉の奥に入ることはなかった
飲み込もうとすると、筋肉がそれをさせないかのごとく、水が口から垂れでて来た

男は上を向いて 強引に喉に落とした  水は喉を通り 胃の中に落ちていった
しかし、なんの感触もなかった

さすがの男もここまで来て自分の体の異変に気がついてきた
男は恐る恐る自分の右腕を見た。 
ゾンビに噛まれた右腕は、黒ずんでおり腐っていた
男は傷口を指でつついた、最初は優しく、そして強く指を押した
指は傷口にズブリと入っていった

しかし、男は腕の痛みを感じることはなかった


男はすべてを悟った。


そして トイレの前で崩れ落ちた
男「うわあああああああ・・・」 男は深い悲しみに襲われた
しかし、 涙は出なかった

どのくらい落ち込んでいたのだろうか、トイレの窓が赤く染まっており
窓の外はそろそろ夜になろうとしていた

男はとりあえず立ち上がると
トボトボとトイレを後にした。


男が逃げ込んだ場所は学校だった。
自分が高校の時に通っていた高校。
ここで、毎日勉強してたっけかな、と感傷に浸りながら階段の手すりをつかみ
一歩一歩階段を降りて行った

割られた窓ガラス、壊されたドア、散乱した後が教室中に広がっていた。
男は自分が逃げ込んだ場所から外に出ると。校庭で先ほどのゾンビ達がバスケットしているのが目に入った

男「結局アイツらなんだったんだ?」

男は校庭でバスケをしているゾンビ達を横目に、気づかれないように通りすぎようとした

ゾンビA「おーい!お前もバスケしないか!4人いると2:2でバスケできるんだよ!」

男「えっ・・・ああ、いやーその・・・」

男は突然の誘いに困惑した
しかし、他のゾンビがゾンビAの持っていたボールを奪うと
ゾンビAは男のことを放ってバスケに戻りだした


男「アイツらことは別にいいや・・・」

男は学校を後にした

行く宛は無い

街は酷い有様だった。
車は燃え、建物のガラスは割れ、至る所に損壊が目立っていた
わずか1週間、この街にゾンビが出てたった1週間で街はスラムになっていた

人間は誰もいない。道路に飛び散っている黒ずんだ跡。血の跡がそれを物語っていた。

人間は誰もいない。

しかし、元人間たちは街に溢れかえっていた。


ドラム缶の火を囲み ダンスを踊るゾンビ
ゲロを吐きながら自分のゲロを見て笑うゾンビ そしてそのゾンビを笑うゾンビ
街は狂っていた。狂人達に占領された街は ガソリンと腐臭が漂っている
しかし、男はそんな臭いは感じない

この幻想的なディストピアに男は普段の街からは感じられない 暖かさを感じていた もちろん、ズボンの裾が燃えていたわけだが

危うく火達磨になりそうだったが 間一髪、ゾンビのゲロに裾をこすりつけ火を消した
最初はゾンビたちも笑っていたが、男が危うく燃えかけたのに気づくと男のことを心配した

ゾンビ1「でえじょうぶか兄ちゃん?夜はアホ共が火をつけたがるからよ、気い付けないと死ぬぜ」

ゾンビ2「もう死んでるっつーのwwwwwwww」

ゾンビたちの間では鉄板ギャグなのだが、ゾンビになりたての男にはとりあえず愛想笑いでお茶をにごすのが
精一杯だった。


男はとりあえず、自分の住んでいたアパートに向かうことにした。

>>1もゾンビだから書くのが遅いのか

男「ああ、俺の部屋無事かな・・・」

特に大切なモノがあるわけではないが、街がこの有様なので男は不安で仕方なかった
もし、自分のアパートが燃えていたらどうしよう。
それとも心無いゾンビに荒らされていたらどうしよう。色々と不安がよぎる中
男は自分のアパートに着いた。

男「ああよかった無事だ・・・」

男のアパートは少し大通りから外れたところにあり、あまり人の行き来は多くないところに立っていた
お世辞にも綺麗とは言えないが、それでもあまり目立った損壊もなくアパートは残っていた
男は自室に向かう階段を登る途中で 隣の部屋の婆さんにあった、正確には元隣の部屋のババアだ

男「あっ、どうも」
男はいつもどおり挨拶をした、内心クソババアが腐れババアになってると思いながら会釈をした

腐れババアは男を無視して 階段を降りていった

男「ゾンビになっても変わんねーなあのババア」

部屋のカギを開けると そこには手付かずのままの部屋が残っていた
懐かしい我が家。汚い部屋ではあるが自分にとっては居城である。

誰もいない部屋にただいまと呟きながら入る
靴を脱ごうとした時、自分が裸足なことに気づく

男「あれ、いつから裸足だったんだろう・・・というか裸足だったことにも気づかなかったのか」

男はふとんに寝転び天井を眺めた
自分はゾンビになってしまった、しかし、あまり実感がわかない
自分の目で見える景色は普段と変わらない。しかし、自分はもう以前の自分ではないのだ

死人になった割には、あまり以前と変わらないような感じがしてどうも変な感じだ

男は気分転換にテレビをつけた  テレビは連日連夜ニュース番組が流れていた。
男はここしばらくの情勢が気になった

ニュースはずっと燃え盛る街や、血だらけで群がるゾンビ達の特集と ポポポポーンとかいう幼稚なCMばっかだった
気分転換につけたが、どうも自分の知りたいことは報道してなかった。

なんで、こんなことになったのか
一体人々は何処に逃げたのか、深夜アニメはどうなっているのか
など色々思うことがあったが、なんだか流れていくニュース番組に退屈し
テレビを消そうとリモコンを手にとった その時である


キャスター「速報です、先ほど政府は米軍に要請を求め、K市に核攻撃をすることを決定しました」

男「なん・・・だと!?」

男の住んでいる街はまさしくK市であった

キャスター「核攻撃が開始されるのは本日の深夜0時」

男「えらいこっちゃ!?えらいこっちゃ!?」

とりあえずどうしたらいいか分からず、部屋に置きっパにしてたケータイを手に取る
電話帳の友人にとりあえず電話をかけてみるが、繋がらない。

非常事態なので貧弱なソフトバンクでは当たり前のこと 男はすぐに納得したが
落ち着くことは出来なかった。

ケータイに表示された時間は20時
核攻撃が始まるまでまだ猶予があった。

男「に、逃げるしかあるめぇ・・・」

男はアパートを飛び出した。階段を降りたところで隣の部屋のババアと会った

男「おいババア!核攻撃が始まるぞ!!逃げろ!逃げるんだよ!!」

ババア「はぁ?何言ってるんだあんた?」

男「だからここから逃げるんだよ!!みんな核で死んじまうぞ!!」

ババア「馬鹿な事言うでないよ、それにわたしら皆死んでるつーの」

ババアの喉元は何者かに食いちぎられた跡があったが
男が言いたいのはそういうことではなく、人間としての死ではなくゾンビとしての死
あれ?なんだかよくわからなくなってきたぞ?

男「とにかく逃げないと!ヤバイんだよ!」
ババア「何処に逃げるのさ?核なんて逃げれっこないよ!」

ババアは男を無視し、自室に戻っていった、しかし、ババアの言うことにも一理ある
一体、何処に逃げればいいというのだ?

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男「と、とりあえず・・・街を出よう・・・」

男は移動手段を探すべく街中を走った
大通りには車が置いてあるが、どれも動きそうにない
それどころか、車が衝突した事故現場がそのままになっておりとても車が移動できるような
道ではなかった。

大通りでは相変わらずゾンビ達が馬鹿騒ぎしていた

ゾンビ「おい聞いたか!?核攻撃だってよアーーーッハハハハハwww」

ゾンビはラジオを指さし笑っていた

ゾンビ「近隣の皆さんは逃げてくださいだってよwwwヒャーーーハハハwww」

男「おまえら!何笑ってるんだ!!このままだと・・・」死ぬぞ!と言いかけたが、死んでるつーのと返されるのが目に見えてるので
男はゾンビを無視して走っていった

男は必死で移動手段を探した。このさい自転車でもいいと思ったが
道路はガラス片が散らばっており、自転車のような細いタイヤでは耐えられそうにはない
せめてもう少し厚いタイヤさえあれば

男が移動手段を探していると どこかの家のガレージが開いた
男はその時、なんとも言えない感覚に襲われた

それは最初、鼻を刺激した

そして、耳を過敏にさせた


男「こっ、これは・・・まさか!?にん、人間・・・」

男は刺激されるまま ガレージに向かった

男は電柱から隠れながらガレージの方を見ると
どうやら中年の男性と、若い女性が逃げ出そうとしていた

中年「まさか、核攻撃になるとはな」

若い女性「パパ、一体どうなるの?ここに隠れて過ごすことはできないの?」

二人の会話から、男は二人が親子であると推測する
そして、会話の内容からして、核攻撃の知らせを聞いて、隠れていたが
男と同じでここから逃げようとしているらしい。

男「渡りに船だ、一緒に逃げさせてもらえないか頼んでみよう」

男が近づいた時

娘「きゃああああああ!ゾンビよ!!」

男は、自分は悪いゾンビじゃないよ!と言おうとしたが、どうも女の向いてる方向が違った
そして、今度は中年の叫び声が聞こえた

パパ「ぎゃあああああああああああ」

娘「パパ!!!」


男は悲鳴の方に向かうと、中年の男に覆いかぶさるように ゾンビが乗っかっていた

ゾンビ「げへへへwwwひさしぶりに人間じゃんwwww」

男はその光景を目にした時、そのゾンビを押しのけて自分が中年を喰らいつきたいという衝動に駆られた
中年の叫び声はやがて小さくなっていき、筋肉は痙攣しているが 眼の色は光を失っていった
ゾンビは口の周りを真っ赤にし、テレビのリポーターがグルメ特集をしているかのような表情で
中年を貪り食っていた

なんてうまそうなんだ・・・ 男は足を前に一歩踏み出した時、娘のほうが家の中に逃げ込んでいった

ゾンビ「あっ!まちやがれ!!」ゾンビは娘を追いかけていった そして、反射的に男も娘を追いかけた

ゾンビ「くそう・・・どこに行った??」

ゾンビは家の中に逃げた娘を探していた、男は反射的に入ってしまったが
リビングで呆然と立ち尽くしていた

男は先程の自分の状況に恐怖した
目の前で人が襲われているというのに、自分はただ見ているだけだなんて
そして、その光景を、あまつさえ、うまそうだなんて・・・。


ゾンビ「おい!お前何つったってるんだよ!上を探せ!」

男「えっ・・・あ、ああ・・・」

男はとりあえず階段を登り二階に上がった
そして、男は再び自分の鼻に刺激が来るの感じた

男「いっ・・・いる」 男は下のゾンビに気づかれないようにそっとつぶやいた

男「そこに、いるの?」 男はちいさな声で問いかけた

男の声に、ベットが少しだけ動いた

男「居るんだね・・・」 男は屈んでベットの下を覗き込むと

涙を流しながら、必死に声を押し殺している女性を見つけた

男「そこで待ってて」


男は一階に向かって叫んだ

男「おい!!窓を伝って隣の家に逃げたぞ!!」

ゾンビ「マジか!?よっしゃあああああああ!!」

ゾンビは急いで家を飛び出した

ゾンビが出ていったのを確認すると、男は家のドアの鍵をかけた
男は二階に上がり、ベットの方に向かった

男「もう大丈夫だ、アイツはでていった うわっぶ!!」
男の頭を衝撃が襲う


娘「この人殺し!!!」

先ほど襲われた中年の娘が、部屋においてあった花瓶で男を攻撃し

男「まってくれ!まってくれ!!俺は君を襲ったりはしない!!」

娘「この!この!!さっきからウーウー!言いやがって!!!死ね!死ね!!!」

男は若い女性の言葉を聞いて、どうやら自分の言葉が伝わっていないということを理解した
この娘の耳には、どうやら生前自分が聞いていた、ゾンビの唸り声として自分の声が聞こえているらしい
そいえば、隣のババアは喉が食いちぎられてたのに会話できてたよな・・・と男は思い出した

男は、女を押しのけると、すぐさま部屋に机にあったボールペンを手にとった
そして、紙を見つけるとボールペンで字を書いた

俺は君をおそわない!

殴り書きであったが、ちゃんと文字としてそれは機能していた

娘「なっ・・・何よあんた、言葉わかるの?」

男はすぐにその返答を書いた

娘「う、うそつき!あんたゾンビでしょ!!ゾンビは人を殺すのよ!!」

男 俺は殺さない

しばし、娘との筆談が行われた
そして、男は娘に自分がこの街から逃げたいという趣旨を伝えると
娘はしばらく考えこんだ 部屋の時計が10時を指したときに 娘は決断した

男の口にはマスクが装着され、その周りにはマフラーでグルグル巻にされた
とりあえずこれで人を噛むことはないだろうという応急処置になった

娘「これでよし、もしおかしな事をしたら殺す!絶対に殺す!!」

男は、もう死んでますと言いたかったが マフラーでグルグル巻にされてるので言えなかった
代わりに文字で伝えようと思ったが、寒いのでやめた

娘「あんた、車の運転できる?」

男はコクンと頷いた

娘「じゃあ、あんた運転しなさい」

男は頷こうとしたが、道が車が通れるような状態じゃないことを思い出した
男は道は車では通れないと伝えると、娘は部屋のクローゼットからヘルメットを渡した

娘「あんたバイクは運転できる?」

ガレージには一台のバイクが停まっていた

GSX250Eカタナ その奇抜なデザインは見るものを圧倒し、その走る姿は見る者を虜にした
このカタナはまさしく妖刀 人の心を釘付けにする!

男はカタナにキーを指しエンジンをかける キックではなくセルだったので
ボディに積んだホコリからエンジンが掛かるか少し不安だったが
エンジンはすぐに掛かった 男はアクセルを回し マフラーからフオオオオンという音が聞こえると
このバイクに跨がれるということに興奮した。


男(なんてカッコイイバイクなんだ・・・これに乗って逃げれるなんて、俺は幸せものだ)

娘「さあ、はやくいくわ・・・きゃああああああああ」

娘の叫び声に振り向くと、ガレージで襲われたパパさんが娘の腕に噛み付いていた

パパ「初めてはやっぱ、パパがいいよなぁwww」

男「こんにゃろおおおおおおお!!!」

パパ「あべしっ!!!!」

男はすぐにパパさんを娘から離すと娘のキズを見た
どうやら直接噛まれてしまったようだ、歯型が残ってる、そしてすこし赤く滲んでいる

娘「痛い・・・そんな・・・パパ、パパっ!!」

娘の耳にはゾンビのウーーーという唸り声が聞こえているが
男の耳には下品な中年の娘への異常な愛情 いや肉欲がまじった言葉が聞こえていた

男「この腐れ外道がああああああああ!!!」

パパ「グゲエエエエ!!もう腐ってますからあああああ・・・」
男のケリが首に入ったらしく、ゴギっと音がすると パパさんは力なく倒れこんだ

パパ「あれ・・・たてないぞ」

どうやら、首が折れると、力が入らなくなるようだ
男は娘の手を引っ張り自分のマフラーを娘の手に巻いた
そしてヘルメットをかぶり 乗れと 手で合図を送った

二人乗りのカタナは大通りを走っていく、路駐された車の間をすり抜け
大渋滞も何のそのといった感じで街の外を目指し走っていく

時計の針はもうすぐ23時を指そうとしている時だった

男「見えた!」

街を塞ぐバリケード その前には軍隊によって射殺された大量の死体が転がっていた
中には生きてる(?)ものもいるらしく「おう かっこいいバイクだな げへへへ」と声をかけてくる死体もいた

バリケードの前でバイクを止める
軍隊の人間が銃を向け拡声器で話しかけてくる

軍人「貴様は何をしている!!」
娘「もうすぐ核攻撃がくるんでしょ!!お願い!!死にたくないの!!」
軍人は腕時計を見ると核攻撃が迫っていることを思い出す

軍人「よし、潮時だな、いいだろうここの通行を許可する」

バリケードがガガガガガと音を立てて横に開くとバイク一台が通れるスペースができた
再びバイクを動かしバイクを発進させる

バリケードを超えるとそこは戦車や装甲車が並んだどこかの基地みたいな感じだった
しかし、戦車がとまっている場所はファミレスの駐車場やコンビニの駐車場だった
どうやらこのあたりの街の人は皆避難し、そこを軍隊が占領しているようだ

バイクのスピードを上げようとしたその時だった

パラララララララ 乾いたい銃声が何発も聞こえた

男と娘はバイクから放り出されていた

地面に投げ出された男は、這い蹲りながら娘のほうを見ると、出血しているのに気づいた
そして、バリケードのほうを見ると、先程通してくれた軍人が銃を構えているのに気づいた

軍人「最後くらいは人間も撃ちたいよなwwww」

戦車や装甲車が走りだしていく、戦車の速度ってあんなに速いんだぁと男は思った
軍人たちは、男と娘のことを道路にこびりついたガムのように踏んづけながらそれぞれ歩いていた
軍隊が完全に撤退したのを確認して 男はケータイを取り出すと 23時30分と表示されていた

男はバイクを起こし、エンジンが掛かるか確かめた
すると、奇跡的にエンジンは3回の始動でかかることに成功した

男はここを去ろうとバイクにまたがった時娘に呼び止められた

娘「まちなさいよ・・・私を置いていくつもり・・・」

背中から腹から、血を流していた娘が起き上がった、普通なら死んでいるハズなのだが
だが、男は特に気にせず

男「はやく乗れよ」と告げた

娘「言われなくても分かってるわよ・・・」

初めて、男と娘は 会話 をした

男「お父さんに感謝するんだな」

娘「えっ?なんで?」

男「君の生命を結果的に救ってくれた」

娘「ははっ そうね」

男「まあ、俺たちは」

娘「もう死んでるんだけどねwww」


バイクは走っていく、深夜0時を 誰もいない街を走り
真っ暗な道路を走っていく

この道路を照らすのは、カタナのヘッドライトと 自分たちが逃げてきた街のきのこ雲だけだった

FIN

少し横になる

またあとで 書く  月曜日がある奴は寝てくれ~~ おやすみ

痛いたいたい
やっぱヘルニアは辛いのう

一時前くらいに再開します
この続きとか他のショートショートみたいなのダラダラ書いてくよ

まだまだ短い夜だが
暇つぶして行ってくれ

ああ、一応
>>79は俺の携帯のやつね ごめんえ、トリ付け忘れた

よし やるぜ~あたた

男と娘が逃げる少し前の話

ラジオ「・・・ですので、近くに居る方は至急避難してください。」

ゾンビ「なんか、こんな事言ってるんだけど」

一人のゾンビがラジオを指さし周りのゾンビ尋ねた
周りのゾンビたちはそんなことしったこっちゃねーよwwwと大笑いしていた
しかし、どうもそのゾンビは府に落ちなかった


ゾンビ「やっぱ、おまえらおかしいだろ?さすがに俺たち核は耐えられないぞ?」

ゾンビ「もういい!俺は一人でも逃げるね!!」

そう言うとゾンビは仲間たちのグループから飛び出し、路地裏の方へと走っていった
途中コケて仲間たちがその事を笑っているが
今に笑えなくなるのはお前らの方だ、と自分を言い聞かせて路地裏に走っていった

しかし、如何せん逃げ出す手段が無い
ゾンビは免許が無い というか、運動音痴ということもあり、自転車にも乗れない
なので公共の交通機関が無いと遠出することが出来なかったのだ

うーん・・・どうしたものか・・・

考えに考えを巡らせていたところ
一か八かの賭けに出ることにした

ゾンビは地下鉄の駅に向かった
もし、ゾンビの運が良ければ・・・

残念ながら地下鉄は停まってなかった

ゾンビが諦めかけたその時、ふと地下駅の蛍光灯が点いたり消えたりしていることに気がついた

ゾンビ「おお!まだ電気は生きとる!じゃあまだ希望はあるな!」

ゾンビは何処かの駅に地下鉄が停まってないかと思い 地下鉄を探そうと決意した
ゾンビは一途の望みに期待をかけて軌道へと降り立った

残念 希望は絶たれた

地下鉄の軌道は、電気が走っており その電流で列車が動く仕組みになっていた

ゾンビは 感電してしまった

ゾンビが感電する少し前の事
ゾンビが路地裏に消えたのを見た別のゾンビが、やっぱり核が怖いと言い出した

ゾンビ「そりゃよう、さっきはアイツのことを笑ってしまったが、やっぱりいざ核が飛んで来ると思うと こええよ」

その言葉にさっきまで笑っていたゾンビたちも それぞれをの顔を見ながら
己の状況がなんとなく分かってきた

たしかにそのとおりだ、今は大丈夫だが、核に耐えられる保証もないし
一度は死んだ命とはいえ、ここでこうして喋っていられるのは ある意味生きてる時と変わっていない
むしろ、あの時はヘルニアが痛かったが、今はヘルニアの痛みを感じずに済む

ゾンビ達は「そうだよな・・・」と深刻な顔になり これからどうするべきかを考えた

そして一人が提案した 

「どうせ逃げ場なんて無いから、核に耐えれそうな場所を探そう」

色々と避難場所を提案した 最初は学校なんてどうだ?という話になったが
流石に核の炎を学校が耐えれそうにはないという意見になった
市民ホール、図書館 色々と意見が出たが
結局、地表に出ている建物はどれも危ないという結論になった

ではどうするか?

そうだ!地下に潜ろう!!


かくしてゾンビたちは地下を目指して移動しだした

ゾンビ「あびぶべべびえべべべびおぼぼぼぼおぼぼお」

地下鉄の駅にゾンビの悲鳴がこだまする
感電したゾンビの間抜けな悲鳴は地下鉄駅の入り口まで届いた

ゾンビA「おい?なんか聞こえないか?」

ゾンビたちは声のする方に向かうと軌道の上で感電しているゾンビを見つけた
とりあえず、今助けに行くと自分たちも感電するので
どうするかを考えた

とりあえずゴムタイヤを持ってきてそれを投げそこの上に避難するように指示した

ゾンビ「なんとかたすかったぜぜぜ」 まだ体に電気が少し残っているようだ

ゾンビを助けることに成功したゾンビーズ達はこれからのことをどうするか話し合った
最初は地下鉄の奥のほうに逃げようとしたが、電流が走っており逃げることが出来なさそうだった
うーんと至高を凝らしていると

ゾンビ「なななな なあ おお、おれをたた助けたみたいに タイヤヤヤのあるもものでで 移動するのはどどどうよ?」

そのアイディアは名案だと思い
早速、使えそうな車を街中から探しだした

核弾頭が到着するまであと1時間の事

ゾンビ「オーライ!オーライ!!」

バスの誘導をするゾンビ、バスの運転をするゾンビ
狭い駅の階段をなんとか通ることに成功したバスはさっそく駅のホームに降りた

バスには総勢20名のゾンビが載っていた
観光気分のゾンビも居れば、これからどうなるんだろうと不安のゾンビもいた
ゾンビを載せたバスは一路街を出るべく発進した

軌道の上は ガゴンガゴンと揺れる
バスが上下に振動すると ゾンビたちはそれぞれに反応した
揺れを楽しむもの 生前の記憶を思い出し、バス酔いするもの バス酔いした奴のゲロを見て笑うもの
釣られてゲロをするもの

異臭と笑いに満ちたバスは地下を走り続ける
目的地はなくただ ガゴンガゴンと走り続ける


そして まもなく地下を大きな揺れが襲う

核弾頭が到達したのだ

ゾンビを載せたバスは激しい揺れに襲われた
地下鉄のトンネルはミシミシと音を立てて揺れた だが
落盤には至らなかった


ゾンビ「おっ?揺れが収まったな」

ゾンビたちは歓喜した。俺たちは助かったのだと。
バスはひた走るだが、今度は目的地はある
次の駅でバスを止め 一度外に出ようとゾンビたちは言う

ゾンビ「よーし!俺が一番のりだ!!あばばばばばば」

勢い良く飛び出たゾンビは再び軌道の上に乗っかってしまい感電してしまった
他のゾンビたちはそれを見て バスの窓から駅のホームに飛び出た

再び感電したゾンビも助けて ゾンビーズは駅の階段を登った
ちょうど全員が外に出た辺りで駅の方からズドンと何かが落ちる音が聞こえた
タイミングはバッチシだったようだ


外の景色を見てゾンビ達は驚いた
今まで見たこともないようなデカイ雲が自分たちの街から立ち上っていた
その雲に ヒャッホーイと歓声を上げるもの
助かったと安堵するもの
ゲロを吐くもの

それぞれがリアクションをとるとバイクが近づいてくる音が聞こえた

ゾンビ「おーーい!止まれや!!wwww人間食わせろやwww」

ゾンビがバイクを止めると 20人が取り囲みだした
しかし、すぐにゾンビたちはバイク乗りが人間でないことに気づいた

男「どうもゾンビってのは何処にでも居るみたいだな、わざわざ街を封鎖する必要はあったのか?」

娘「さあ?どうせ軍隊は人間が撃ちたかったみたいだし、ゾンビには興味ないのかも」

男と娘の会話を聞いたゾンビは
せっかく街の外に出たのに人間じゃなくてゾンビがバイクに乗っていたことに落胆した

ゾンビ「なんだよ!街から出たのに人間じゃなくてゾンビがバイクに乗るのかよ!!」

ゾンビたちはとりあえず、閑散とした外の街を散策した

ここは人が避難しただけのようで
封鎖されていた街とは違い、ゾンビが闊歩したり
荒らされているような雰囲気ではなかった

ただ、人が居ない そんな感じの街だった

とりあえず思い思いに窓を割侵入するゾンビ達

男「こいつらってとりあえず窓を割るのが好きなんだな・・・」

娘「だから街があんなにガラス片だらけなのね」

ゾンビ「おーい見ろよ!!ここは食い物があるぜ!」

その言葉にゾンビたちは反応し、一斉にその場所に群がった
だが、あったのは人間が食べる食べ物であってゾンビが食べる食べ物ではなかった
ふざけんじゃねえよ!とそれぞれが怒りながらさっき割った窓ガラスの場所に戻っていく

娘「・・・」

男「どうかした?」
娘「ねえ、どうしてゾンビは普通の肉や野菜を食べないの?」
男「わからん、ただ・・・食いたくはなくなるし、たぶんだが、喉を通らないよ。水さえも。」

娘「水さえも・・・」

男のその言葉に、娘は落ち込んだ
実際娘は街を出る寸前までは、食料が少なく空腹でいたのだが
ゾンビになってからというもの、そういった感覚がなくなっているのだ

試しに娘は食べ物を手に取り口に運んでみた
魚肉ソーセージを口のなでモグモグとしてみた
なんの味もしなかった。食感もおいしいとは感じないし
なんだかよく分からない感じがした。

今度はソーセージを鼻に当てた
何の臭いもしない
味がしないのだから臭いもしない

娘は口の中でモグモグしたものを床に吐き捨てた

娘「そうだわ、どうせだからあそこに行きましょうよ!」

男は娘に連れられるまま洋服店のシャッターを壊した

血だらけの服を脱ぎ捨て 娘は次々と服を試着していく
鏡の前でポーズを取り 次の服 また次の服と着替えていく
娘はご満悦のようだが、男はボーッとするだけの退屈な時間だった

娘「ちょっとなにつまんなそうな顔してるのよ!」
男「えっ!?あ、ああ、いや・・・すんません」

娘は男の謝罪など気にせず、再び試着室に戻っていった
男はなんとなく、外を見ると、ぼんやりと外が明るくなってるのに気づいた
もうすぐ夜明けだ

男はなんとなくマネキンが被ってる女物の帽子を被ってみた

娘「ププっwwなにしてるのよwwwダサwww」

男「ちょっ!ちょっと見ないでよ!」

男「あのーー・・・そろそろ夜明けなんですが・・・」

男は恐る恐る尋ねると

娘「何よ。ゾンビは陽の光を浴びると灰になるとでも言うの?」
娘は気にもとめず服を選んでいる

男「ですよねー・・・」
朝焼けに道路が照らされるのを見ると なんとなくあくびのようなものが出た
ゾンビになってからというもの、特に眠くなるわけではないのだが
どうも生前からの反射なのか、あくびなどの生理現象がたまにでるようだ
もうこの体では意味のない行為なのだが

娘「まあいいわ、この服にしてあげる」

男「お決まりになって大変うれしゅうございます。」

娘「じゃあ、支払いは頼んだわよ」

男「えっ?」
一瞬男はキョトンとする

娘「プププっwwwあんた本当にダサイわねwwwあたし達強盗まがいのことしてるんだから支払いなんていいじゃないww」

娘の言葉に男はハっと我に返る
全くそのとおりだ、強盗まがいではなく完全に強盗なのだが
娘にからかわれた男は レジの方に向かい自分の財布からカードを取り出し

男「支払いはカードで さあ!好きな物を買え!!俺が何でもおごってやるぞ!!!」

なかばヤケ気味に言い放つ
その男の行動に娘は再び笑い出した

そんな二人のやりとりを遠巻きに見ていた一人のゾンビは「死ねばいいのに」と呟いたそうだが
もちろん彼等は死んでいる

娘「ねえ、これからどうする?」

男の提案で公園のベンチで休むことにした二人
娘の問に男はノープランだったなと想い出す

娘「あんた街を出たのはいいけど、何も考えてないのね」

男「まあ、死ぬよりはいいかなって・・・って!君はどうなのさ、逃げ出してからのこと」

娘「人間だったら、どこかの避難所で避難生活だったでしょうけど。こんな状態じゃね」

娘は自分の腕を見つめる
そこには自分の父親の歯型がついた傷跡が残っていた

男「その・・・お父さんは、あの・・・」

娘「いいのよ、気にしてないわ・・・」 娘の言葉にそれ以上何も言えなくなってしまった

公園で休んでいる二人を呼びにゾンビがやってきた
「おーい、これからのことを会議するらしいぞ」
二人は後をついていくことにした。

着いて行った先には蝶ネクタイとタキシードを着たゾンビがステッキを持って立っていた

「えーー諸君!これからのことについてなのだが!我々はゾンビだ!」

夜が明けるまで街を探して人がいるかを探していたが
どうもこの街には居ない、彼等が戻ってくるかもしれないという意見もあるが
あの大きな核爆発だ、当面は戻ってこないだろう そこで我々は人間を求めて旅に出ようと思う

と、意気揚々と語るゾンビのリーダーだが
中には、もうここでのんびり暮らしたいと言うゾンビも3人ほどいた

ゾンB「別に俺等ってさあ、人間は食うけど、人間食わなくても生きて行けるわけだしさ。ここでテキトーに生きてもいいと思うわけよ」

ゾンビA「ふーむ、それもありっちゃありだな」

ゾンビの意見は2つに別れた、人間を食うものと、テキトーに生きるもの
両者の意見は対立することはなかった
好きな方をやればいい

ゾンビA「じゃあここでお別れだな、達者で暮らせよ」

ゾンB「おまえもな、体には気を付けろよ」

それぞれが握手を交わすとゾンビたちはそれぞれの目的のため歩き出した。

娘「ねえ、私たちはどうするの?」
男「うーん・・・そうさねぇ・・・」

娘「ふふんのこりたい♪崖っぷちでいい♪ふふんを愛してる♪」

娘はご満悦に服を試着している

男「ああっ!くそううううう!!なんでゾンビなんて出るんだよ!!最終回前だってのに23話で終わりかよ!!」

男はインターネットで動画サイトに上げられていたアニメを見て
続きが今後出ないだろうということに落胆した


男と娘はテキトーに生きることを選択した
男と娘はテキトーな家を占拠し そこでテキトーに娯楽たのししんで行こうと決めたのだ

しかし、インターネットはもうしばらくしたら切れてしまうのだが
それはまた別の話。

FIN   

よし!横になる!!!
気が向いたら また書く!!!  いったん横になるぞ!!

こしいてええええええええええええええええ

さて、まだ眠くないし、どうしようかのう
ゾンビものでいくか 別路線でいくか

おk ゾンビね!

西暦20XX年 世界は核の炎に包まれた

いたるところでゾンビが多発 そりゃもうドッカンドッカン核が落とされた
もう福島原発なんて目じゃないような状態が続いた
しかし、最近は核が落とされなくなった
理由は、完全に地球環境がおかしくなってしまったことと
人類は本当にヤバイところまで来てしまったという事である

どうしてここまでの事になったかというと
これはフロンティア精神溢れるゾンビたちの弛まない努力の成果でもある

話は、男と娘達と別れたゾンビたちに戻る

ゾンビA「じゃあここでお別れだな、達者で暮らせよ」

彼等17名のゾンビ達は人間を求めて旅に出た
そして旅を続けて2日目にバリケードを発見したのだ
どうやら、あのバリケードの先に人間が暮らしているに違いない
そう踏んだゾンビたち17名は試行錯誤の上 バリケード内に侵入
するとそこは イケメンパラダイス もとい 人間パラダイスだった

欲望のままに貪り食うゾンビ達 喰うもの 食われるもの くうものに転身するもの
そうこうしている間に 人間のパラダイスは ゾンビのパラダイスへと姿を変えた

しかし、これでくすぶっているような俺達じゃない
今度は大勢の仲間を引き連れて 再び楽園をめざして行軍を続けたのだ

最初17名だったゾンビーズは ねずみ算式に増えていき
ついには自分たちが居た街の人口をはるかに超える数まで膨れ上がった

このゾンビたちを駆除するべく取られた対策は
再び核を使おうだった

しかし、時既に遅し。
ゾンビたちは分散していた 一つの場所に留まるということはせずに
色々な場所の人間を求めて徘徊していたのだ

あるものは 少数精鋭で避難所を襲い
あるものは武器を手に取り戦い 戦車や航空機まで使い出した

ゾンビたちが飛行機を手に入れた時 人間に彼等を止めるすべはなかった

グオオオオオオオオオオン

飛行機のジェットエンジンが鳴り響く、人々は恐怖した
ジェット機が落としていくのは爆弾ではなく パラシュートを背負ったゾンビだった

空を飛ぶ 街が飛ぶ 雲を突き抜け星になる

血を吹いて 肉を裂き

スーパーシティが舞い上がる

そんなこんなで、人間側は劣勢に追い込まれてしまった
これはもう戦争である。
高射砲から放たれる銃弾にゾンビたちは次々に打たれていった
パラシュートがゆっくりと地表に降りるとゾンビたちは起き上がり
近くの人間を手当り次第襲った

そしてゾンビ側優勢のまま人間たちの住処は徐々に限られていった



そして、舞台は核攻撃によって滅んだK市から少し離れた街に移る。

男「うーーーん、今日も暇だな」

男はゾンビである。核攻撃から逃れるために道中であった若い女性とバイクで逃げ出し
女性と共に生きることを選択した 男である。

娘「もうこの本も全部見てしまったからまた新しい本でも探しましょ」

娘は男が街から逃げるときに襲われていた中年男性の娘である。けして男の娘ではない
娘は男と共に暮らすことを選択した 若い女性である。

電気が止まった

あの日から、男たちの生活は変わった
家電製品は使えなくなりというか音楽プレイヤーとPCくらいしか使うものは無いが
照明がつかなくなり夜は再び闇へと逆戻りになった

ゾンビなので寝ることはない
なので一日中起きていられる

ゾンビなので、性欲はない することないから///しよっか///みたいな
男女のとりあえず的な行為や過ちはなくなっていた
ので 夜はとことん暇だった

まあ、一回くらいは試そうとしたが 血液の量が足りないのか、ギャラティンさんがスタンドアップすることはなかった

どうしようもないくらいの暇が彼等を襲った
男と娘はゾンビとして人間を襲うことを放棄したテキトーゾンビである
他のゾンビは戦争ごっこ(人間側は本気)や人間を食べることに生きがいを見出してるので
夜中だろうがなんだろうが楽しんでいられるが
そういうことを放棄したゾンビにとっては暇で暇でしょうがなかった


そして、ある日事件は起こった


キキィィィィィ!!! 車のブレーキ音が聞こえた

朝方の出来事だった
男は何事かと家の外に出ると 見慣れない車が止まっていた

恐る恐る車に近づく 車にはキーが付いたままだ
エンジンはかけっぱなし

男「だ、誰が乗ってきたんだ?」

車が走ることは珍しくはない、ゾンビの中にはドライブが趣味のゾンビも居る
たまーにだが、夜中車が走る時がある
なので本来は珍しくはないが

車がこの場所に停まっているということが珍しいのだ
ふと車が止まってる家の方を見ると 玄関が開いているのが分かった

男「ぶ、無用心すぎる・・・」

家のドアの方に近づくと勢い良く誰かが出てきた
男はその人物とぶつかってしまった

男「おい!危ないんじゃないか?」

声をかけた相手を見て男はびっくりした
どのくらいびっくりしたかというと、今まで立ち上がらなかった
股間のヴァンガードが嵐の中を駆け上るイメージ くらいおっきしてしまった

男「に、人間!!」

おっさん「いててて・・・うわっ!やっぱり出たなゾンビ!!」

久しぶりの人間とのご対面に驚いたことと
すっかりごぶさただったのに反応してしまったバベルの塔と
そしてオッサン相手に立ち上がってしまったこととが複雑に頭の中をかけめぐる

娘「きゃああああああああああ!!!変態!!!」

男「はっ!? こ、これは、誤解なんだ!!」

娘「最低!最低!!最低!!!なんで、なんであろうことか、あんなおっさんなのよ!!」

男「違う!!違う!!!そうじゃないのおおお!!そうじゃないんです!!!」

男は娘に土下座からの足にすがりつきで誤解を解こうとしたが
娘は軽いパニックと嫉妬心から男を蹴り飛ばした
男も男で、弁明に必死になり。普段絶対に使わないエセ関西弁を使い出す始末
「ちゃうねん!ちゃうねんて!!!誤解やん!!」

おっさん「なんだか仲間割れしてるみたいだ・・・今のうちに逃げよう」

おっさんは車に乗り込むとアクセルべた踏みで走りだした

ゾンビ「運ぶ運ぶ働く車~~~♪」

鼻歌交じりでトラックを運転するゾンビ
トラックの中には遠くの街で手に入れた本や服などの嗜好品が詰まっている
電気が止まってるので信号は機能していない そしてそこにアクセルべた踏みの車が
トラックの横っ腹に突っ込んでいった

おっさん「うわああああああああああああ」

ガシャーーーーン 凄まじい衝突音とクラクションの音が鳴り響いた

男「おい!さっきの車が事故ったぞ!行ってみよう!」

娘「一人で行けば」

男はとりあえず事故現場に行ってみた
トラックの運ちゃんのゾンビは「ええーーどうしよう車が・・・でも人間くいてーーー」という
2つの考えで立ち尽くしていた

おっさんの車はフロントがペシャンコになり運転席がものすごく圧迫されていた
男はとりあえあず運転席のおっさんに大丈夫かと話しかけた

おっさんは頭から出血しており すごくおいし・・・じゃなくてすごく痛そうだった

おっさん「ううう・・・この薬を届けたかったのに・・・」

おっさんはそう、うわ言をつぶやくと息を引き取った。

男「おい!おっさん!!おっさあああああああああん!!」
男はおっさんの死体を運びだすとおっさんの身元がわかるものがないかを探した
最初はトラックの運ちゃんがおっさんを食おうとしたが、死んでから時間が経つに連れ
食欲は失せていった ゾンビは生きた人間にしか興味を示さないようだ

とりあえず、おっさんがもっていた薬とおっさんの免許証をみつけた
おっさんの名前とおっさんの持っていたクスリは小児用の喘息のクスリであることが分かった

男「そうか・・・おっさん、子供でもいて、このクスリを届けようとしてたんだな」


男はその薬をポケットに入れ おっさんの死体を邪魔にならないように道路の端に寄せた

娘「それで?私におっさんの死体を処理しろっていうの?」

家に帰ると男は娘に先ほどのことを伝えた
男は娘におっさんを弔って欲しいと頼んだ

男「お願いだよ、俺はちょっと行く所があるからさ」

娘「はぁ!?何言ってるのよ!!馬鹿じゃないの!!!人間のところに行くなんて!」

男はおっさんが届けようとしていたクスリを届けたいと思っていた
もちろん、誰に届けるのかは分からないが、おっさんの身元は分かった
あとはこのおっさんの身内にクスリを渡せば大丈夫なはずだ
男はそう思った

娘「馬鹿よ!!馬鹿!!アンタは本当に馬鹿!救いようがないくらいの大馬鹿よ!!」

男「なんだよ、そこまで言わなくても・・・」

娘「バカは死ななきゃ治らないのよ!!いい機会だから死んでくればいいのよ!!人間のところに行ったらどうなるかわかるでしょ!」

娘は目元を抑えながら大声で叫んだ、涙は枯れ果てたハズなのになぜか目元を抑えてしまう
娘は自分の心の叫びを男にぶつけた 男は娘の自分を思う気持ちを理解した
そして娘を抱き寄せた

男「大丈夫・・・大丈夫だから」  男は娘に口付けをするとそのまま娘の下半身に、手をもっていき
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お別れの儀式を済ませると 男はすぐにバイクのエンジンをかけた
ここしばらく乗ってはいないが、手入れはちゃんとしておいた

GSX250Eカタナ 男と娘が街を脱出する際に乗っていたバイクだ

男がヘルメットをかぶると まるでゾンビではなく普通の人間が乗っているみたいだった

男「それじゃあ行ってくるよ!」

娘「絶対戻ってきなさいよ!!」

娘は男にぎゅっと抱きつくとヘルメットごしにキスをした
男は娘の頭を撫でると アクセルをふかし、ギアを1足に落としてクラッチをゆっくり繋いだ
カタナはフオオオオンとマフラーから音を出し走り去っていった 娘は男の背中を見ながら

娘「私におっさんを穴に埋めろとか、アイツ結構ひどい事言う奴よね」とつぶやいていた

す、少し休憩する

みんな見てくれてありがとう
とりあえず45分くらいには再開するね

おっしゃ さいかいする

なんとか完結させるよー  

バイクで走りだすこと1時間、大体どこからおっさんが来たのかを予想したが
はたして、この先に人間たちの砦があるのだろうか。男は不安になった。
人間達はバリケードと高射砲などで武装された砦と呼ばれる場所に集まって暮らしている。
だいたい砦は高い塔のような建物だったりするのだが、そのような建物は見えない
おっさんが来た方向から推測して走ってきたもののそのような塔は見当たらない

しかし、ある一定の場所から、砦の場所がぼんやりだが確認することができた。

クレーター地帯

核弾頭が落とされた場所はどこもクレーターのように地面がエグられており
その周辺の建物はどれも消滅していた。

かつてはここが人間たちの街であり、ゾンビ達の楽園でもあったが 今は地平線を観測する場所みたいになってしまった。
そして地平線の先に塔のようなものが確認できた
男はかろうじて残ってる道をバイクで走り続けることにした

砦に近づくに連れて砦周辺の城下町も見えてきた
城下町なんて言ってもここにはゾンビしかいない
砦を襲撃しようと集まってきたゾンビたちがところ狭しと砦周辺を囲んでいるのだ

なにせ、ゾンビたちにとっての最高のお楽しみでもあるこの砦を落とすこそが
彼等が夜でもずっと退屈しないで起きていられる存在でもある

しかし、人間側の最後の希望でもあるこの砦も一枚岩では行かない
なにせ、今残ってる砦は多くのゾンビたちが襲撃を繰り返し、ゾンビたちの失敗の元
立ち続けてる勝利の証なのだ。ゾンビたちにとっては屈辱の塔でもある。

ではここで、砦の防御能力を紹介しよう。
砦周辺にはバリケードが張り巡らされており、バリケード内部には高射砲が設置されており
ミサイル発射基地や戦闘機の空港までが存在する。なにより、巡航ミサイルや無人偵察機が城下町周辺ないしは
クレーター地帯を飛び交っている。これはヘタに飛行機の操縦を覚えて突撃ばっかしていたゾンビたちに対する
絶対的な対空防御システムである。

対空防御はもはやゾンビ達には手がつけられないものとなっていた
では、対地防御はどうかというと、これも完璧である周辺は監視カメラと自動機銃
そして人間による監視も行われている。

難攻不落の要塞 まさしく人間側最後の砦である。


とりあえず、男は城下町を囲むゾンビ達のリーダーに会いに行くことにした
ゾンビ達の軍団は自らをゾンビトロニアンと名乗り、多くのゾンビ達と共に数多くの街を襲撃してきた
歴戦の勇士であり、世界をこんなふうに変えた大馬鹿野郎でもある

そして、そのリーダーがかつて袂を分かった17人のゾンビの一人 ゾンビAである


ゾンビA「おお!久しぶりじゃんwwww」

男はゾンビトロニアンのリーダーに会いたいと申し出たが、側近に断られた
しかし、リーダーのゾンビAとは知り合いだと告げると、とりあえずゾンビAに男というものを知ってるかと尋ねたら
ゾンビA「知ってるよwwww以前会ったことあるよwww」と軽く答えられたので謁見が許された

ゾンビトロニアンの基地は地下にある、上空から関しもされており
時たま城下町に迫撃砲が飛んで来る時もあるため 重要人物を守るには地下が最適だという判断に行ったった

薄暗い地下の中、ランプの明かりだけで 城下町の模型と印をつけた地図などが並ぶ会議室に男は通された

ゾンビA「おお!久しぶりじゃんwwwww元気してた?www」

男「相変わらず、元気そうだなwww」

久々の再開に男も少しテンションが上がった しかし、ゾンビAはと過ごした時間は わずか半日くらいなもんだったんだがなあ

男は、砦の中に入りたい趣旨を伝えた

ゾンビA「おまえ、そりゃあ娘も怒るに決まってるだろ」

ゾンビAの軽いテンションもこの時ばかりは真顔の、たぶん部下の前で見せる厳しい表情になっていた
イスにもたれ掛かりながらゾンビAは砦の状況を語りだした

まず、この砦を攻略するために今までどのくらいのゾンビが死んでいったか
そしてあの砦の中に入り込めた奴は誰一人居ないということをゾンビAは男に伝えた

ゾンビA「それでもお前はあの砦に入りたいの?」

男はコクリと頷いた

ゾンビA「馬鹿は死ななきゃ治らないみたいだな」

ゾンビAはイスから立ち上がると砦の模型と地図で
周辺の状況を教えてくれた

ゾンビA「いいかよく聞けよ」

この砦はさっき言ったよう厳重に守られてる鉄壁の砦だ
何人たりとも入ることはできない。しかしだ
じゃあいったい中の奴らはどうやって暮らしてるのか?
そこが問題だ。

奴らは補給物資を別の砦から調達している
この砦は工場の役割もあるから、ここで作ったものを他の砦にも
配給してるんだ。つまり!付け入る隙はそこにある!!

基本的に空輸が主だが、たまに大型重機の出し入れや
トレーラーなんかも出入りする。んでだ、この給油やらがなんと
今日の夜ぐらいから行われそうな訳だ

そこで、もしあの中に潜入するなら
そのトレーラーに潜り込んで中に入る方法がある
しかし、正直言って中がどうなってるのかは俺でも分からん
内部構造はまったくの不明こんな中に入ろうとしようとしてるのは
お前くらいなもんだぜ?

ゾンビA「どうするよ?潜りこんでみるか?」

運転手「走る~走る~働く車~~♪」

月夜の道を武装したトラックが走る
牽引したトレーラーにはタンク積んでおり
その中には砦で使う燃料が詰まっている

チャンスは一度きり
ちょうどこの上をトラックが通る
そしたらトラックの下に張り付いて砦の中まで入り込めばいい
男はカモフラージュされた道路の真中でトラックが来るのを待っていた

そして トラックは音を立てて男が寝そべる道路を走ってきた
男「今だ!!」

遠くのほうで双眼鏡をのぞくゾンビA
ゾンビA「よし!うまく行ったようだな」

男がトラックの下に張り付くことに成功したのを確認し
ゾンビAは部下に双眼鏡を渡す

部下「しかし、あの男はわかりませんね、なんでガキのクスリのためにあそこまでするんでしょうか?」

ゾンビA「さあな、ただ、ガキの喘息のクスリなんざあの砦が作ってるように見えるか?」

ゾンビA「まあ、だとしてもそこまでする価値も意味もねえ」

部下「じゃあなんであの男を行かせたんですか?」

ゾンビA「馬鹿wwwゾンビに意味なんてあるかよwwww」

すまない マジ腰が限界だ

今まで寝転がりながら キーボードを叩いてたんだがもうそれすらも限界だ
すまん、このスレは落ちても構わん そのかわり絶対にスレを立て直す

今日の夜9時か明日の夜9時には必ず立てる あと書きためておく


ごめんな ごめんな皆、ここまで付きあわせておいて本当ゴメンな

ごめんなさいいいいいい
もう 最悪折れがまとめて何処かにでもうpするからここまで付き合ってくれた人マジでありがとう
ごめんな 本当にごめんなさい

俺は横になる!!!!ごめんなさいいいいいいい

よかった 残ってた
現在書きため中  もうちょっとしたら投下するね

一応 19時から始めるね それまでに書きためて
トイレ行ったりしておく

男が張り付いたトラックは徐々に砦へと近づいていく
厳重に武装されたバリケードの前でトラックは一度停車した
監視カメラがトラックを確認すると、バリケードはゴゴゴゴとゆっくりと開いていった。

この先は前人未踏、もとい、ゾンビ未踏の領域
トラックの下からはどうなっているのかは確認できないが
少なくともここが城下町とは違う道路を使っているということだけは
分かった。しかし、男はどうやってこのトラックから降りればいいかを考えてなかった
このまま、トラックと共にどこかの集積所または倉庫にでも行ってそこで降りれば
いいと思ったが。人間に見つかる可能性が多く、自分の安全が確保できない。
今はまだ、人に見みられることは回避すべきだと男は思っていた。

男「しかし・・・どうすればいいんだよ・・・」

男がしがみついているトラックが左に曲がった
結構スピードが出てるにもかかわらず、ブレーキを少しかけた状態で
ハンドルを切ったので、ものすごいGが男を襲った

結果、男は振り落とされて地面に落下。幸いトラックのタイヤは
男の体を引くことはなかった。

男「危なかった!!!!マジで間一髪だった!!」

汗は出ることはない男の体だが、男は条件反射で汗を拭う仕草をした。
しかし、今道の真中に寝てる状態はマズイ。すぐに身を隠そうと
起き上がって辺りを見ると。男は驚愕した。

難攻不落の砦の内部はゾンビ達には一切不明だったが
バリケードの奥は、谷とでもいうべき巨大な堀が掘られていた
夜の闇も手伝ってか深さがまるで分からない。この下がどうなっているのだろうか
男には皆目見当もつかなかった。

この深い谷の上に、トラックが走っていた道路が引かれていた
正確には、橋が掛けられていた。
もし、男が運悪く投げ出されていたら。この奈落に飲み込まれていただろう。

男のいる場所は砦の入口付近 そびえ立つ塔を真下から見下ろせる位置だった
その光景はまさに圧巻。頂上を見ようとすれば首がポキっと折れてしまうのではないかといった
そのくらい塔は高く、暗闇の中でも存在感を表していた。
やがて、道路に設置された監視カメラが、男の姿を捉えた。

けたたましいサイレンが鳴ると。照明が点灯し砦内は慌ただしくなった。
監視カメラの映像を確認した兵士達は、砦始まって以来の侵入者に驚いていた

兵士「一体何者だ!?ゾンビか!?」

監視カメラの映像を見るに人の姿は確認できるが、ゾンビかどうかは分かっていない。
男は顔に覆面をかぶっていた。中に侵入して素性がバレないように
変装をして侵入していた。

兵士「なんであれ侵入者は排除する。」

兵士たちは緊急に招集され車に乗り込み男の居る道路に向かって走りだした。
5分もかからず車は到着し、武装した兵士達が一斉に車から降りた。
バリケード側から来た兵士と塔側から来た兵士たちにより、道路は完全に封鎖
さっきまであんなに暗かった道路は、嘘みたいに明るく照らされていた。
隠れることも逃げることも不可能な状態で男は挟み撃ちになっている

しかし、男の姿は誰にも見つからなかった
監視カメラを見ていた兵士からの通信によると、侵入者は
橋の下に身を投げたという。

兵士の一人が橋の下を覗き込む
深淵は兵士がもつライトの光すら吸収し、谷底が照らされることはなかった
この高さから落ちたのなら。誰であれ助かるはずはない。
兵士たちに退却命令が下った。

兵士たちを乗せた車が去っていっても、しばらくは橋に明かりがともされ
監視カメラは橋の周辺を映していた。厳重な警戒は日が昇っても続けられた。

朝日が昇り、橋を照らし出した頃 ようやく男は橋の先端まで来ることができた
夜中ずっと橋の下につかまり 雲梯の要領でゆっくり移動していた
途中休みながら、谷底を眺めたりなどをして。

男は崖にぶち当たった、しかし、男はその絶壁のような所を
ゆっくりと降りようと決めていた。陽の光は谷底を照らしてくれた
かなり深い谷であるが、底なしというわけではない。落ちたらただじゃすまないが
落ちても大丈夫なところまではゆっくり降りて行けばいいと自分に言い聞かせ
ゆっくりと崖を降りていった。

橋の方には監視カメラは沢山つけてあるものの
橋の下や、崖、谷底などにはカメラはなく、男が降りている崖は
ちょうど、橋が重なり、男の姿をうまく隠していた。

あと少し、あと少しと 慎重に岩をつかみ
ゆっくり、ゆっくり、ナマケモノのように降りていく
普通の人間なら疲れて落ちて行きそうなものだが、男に疲労感はない
肉体は限界でも、決して苦痛にはならい だが、やがて限界は来る

男「あっ!」

力が腕に入らなくなった。岩を掴もうとした手はすっと空をつかみ
男は体勢を崩し 崖から転落した。幸いなことに、ずいぶんと崖を降り切っていたらしく
落下の衝撃では致命傷にはならなかった。

男は起き上がり、この深い谷底は何処まで続いているのかを
歩いて散策することにした。

岩肌はゴツゴツとしていて歩き難いが、男は歩き続けた
やがて、日は陰り、谷を暗闇が支配しだす。夜が訪れた。
空を見上げればバリケードと塔の明かりがチラチラみえるくらいだ
星空には遠く及ばない景色だった。

男の鼻がヒクっと動く。臭いを感じる。
この感覚は人間の臭い。ゾンビの嗅覚は男に暗闇でも何処に向かえばいいかを
教えてくれる、ナビゲートの役割を果たした。

暗い谷底の臭がする方を目指すと
男は岩肌に鉄の扉の感触を感じた。手探りで扉を触ると
扉は男の方に引くと ギイイイイイと音を立てて開いた
扉の奥からは人間の臭いが漂っていた。

男「は、腹減った・・・じゃなくて、いよいよ中に侵入できるな」

男は扉の奥に進んでいく、この自分の胸を高鳴らせる臭いに引き寄せられるように

やがて明かりが見えてくる。暗い通路は
ぼんやりと、暖かい明かりに照らされてくる。
男の足は次第に早くなり明かりの方に走っていた。夢中で走り
その先で男は多くの人間たちを目にした。

通路の先には広い空間があり、そこに大勢の人間が暮らしていた
しかし、どの人間も、服は薄汚く、住んでる家は城下町の瓦礫で作る
テントとほったて小屋のようなものばかり、電気は通っているはずなのに
住民たちはランプの明かりで生活していた。なんだろうか
ホームレスの収容所か、それとも世界一劣悪な刑務所のような
とても人が暮らすには不便極まりなだろうというようなところに、集まって暮らしていた。

男は、自分の鼻を刺激する人間の臭いにウズウズしたが
それを抑えて、このコミニティの様子を観察することにした。

住んでいる住人は、老若男女あわせて、かなりの数だ
広い空間とはいえ、通路とボロ家でギュウギュウ状態で、より人の数が
多いように感じさせられる。

どうして、砦の住民なのにこんな谷底で暮らしているのだろうか
男は疑問に思った。そもそも、上のそびえ建つあの塔には誰が住んでいるのか?
この砦の中はまったくの謎だらけだ

男はボロ家の方に向かい、人に見つからないようにこっそりと中を覗いたりしてみた
そうこうしているうちに男は呼び止められた

「あんた見ない顔だな?上から来たのか?」

ヒゲの汚いおっさんだった

テスト

ヒゲさん「おうおう、くだらねえマスクなんてしちゃってよ」

おっさんは少し酔っ払ってるみたいだ

ヒゲさん「どうよ?上での暮らしから一変、この最下層での暮らしはよ?」

このおっさんの話から推測するに、どうも階層によって住んでいる人間が
違うようだ。だとすれば、ここの暮らしも納得だ。

ヒゲさん「こんな薄汚ねえとこでくらしてりゃあ、ゾンビと変わんねえわな」

おっさんは男に悪態をつくと、臭い息を吐いてどっかに行ってしまった
お世辞にもここは清潔とは言えない、男の鼻には人間のうまそうな臭いしか感じないが
この場所は相当クサイところなのかもしれない。
幸い、その臭いが、男の腐臭をカモフラージュしてくれていた。

男は外から持ってきた、この砦から来たであろうおっさんの免許証と
小児用の喘息のクスリを取り出した。当初の目的はこれを、この免許証の男の知り合いに
渡しておくことである。 

だが、推測するに、あの死んだ男は、ここの住民のような出で立ちではなかった
もしかすると上の層の住民なのかもしれない。
とにかく情報が必要だ。

まず、男は若い男女一人ずつに、缶詰を1個渡し筆談で情報収集に出ることにした
男「この写真の男のことが知りたい」そう紙に書き男女に見せる
すると、すぐにこの男についての情報が手に入った

免許証の男はやはり上の層の人間で、この男に詳しい奴が居ることを教えてくれた
免許証の男を知る人物のところまで案内されると そこにはヨボヨボの爺さんが居た

男女が道案内を済ますと、謝礼をよこせと要求してきた
男は、缶詰をもう1個ずつ渡すことにした。男女は喜んで去っていった

ヨボヨボの爺さんに近づくと
爺さんは男がゾンビであることを見ぬいた

爺さん「オヌシ、そうとうの物好きじゃ、ゾンビでわざわざここに来るとは」

男「!?」

正体がバレてしまった
どうする、逃げるか。などと考えたが爺さんは男がゾンビであることに
動じることなく話を続けた。

爺さん「なんの用じゃ?」

男は、自分の要件を紙に書き爺さんに渡した
爺さんは目を細めながら文字を見る。

爺さん「この男の身内を探しているのか、フォフォフォ」

爺さんはこの男について語った
この男は、ここに住む人間たちを上層から追い出し
この下層部へと落とした張本人だという、あの男女もこの男をしっているのは
それが理由だ

そして、上層で普通に暮らしていると誰もが思っていたそうだが
まさか、小児用のクスリ探しに外に出ていったとは、爺さんも驚いたようだ
男の家族構成などは分からないが。男が住んでた場所はわかるとのこと

爺さんの話によれば、上に通じる通路があるがこの層の人間は上に通してはくれないらしい
まあそうだろう、なんのために階級を分けているのかという話になる
爺さんは男に頼みごとをした

爺さん「オヌシ、こんな老いぼれのために願いをひとつ聞いてくれんかの。」
爺さん「わしはもう長くはない、そこでだ、お前さんにワシを噛んでもらうことはできんかの。」

爺さんの願いは自分をゾンビにしてほしいとのことだ
しかし、男は断った。自分は人間にクスリを届けに来た
それなのに、自分がゾンビを増やしに来ては本末転倒である。

男はそそくさと去っていった

爺さんに教えられたところに行くと。ここに侵入した時のバリケードほどではないが
歩哨が立っており監視カメラが置いてあるゲートが設置されていた。
様子を伺いどうやってあそこを突破しようか考えた

考えに、考えた、しかし
いい案は出なかった  諦めて戻ろうかと思った時
一人の兵士がこちらに近づいてきた。
兵士は男に気づいて近寄ってきたわけではないようだ
どうやら、立ちションをするためにこちらに来たようだ。

男は兵士が物陰に隠れてチャックを降ろしたときに
兵士を後ろから殴った。兵士の叫び声が響いた。

兵士A「どうした!?何があった!!?」
男「しまった、やっちゃった・・・」

男が殴った兵士は気絶したが、もう一人の兵士が近づいてきた。

兵士A「大丈夫か!?何があった!?」

兵士が近づいてきたときに、男はマスクを脱ぎ気絶した兵士の帽子と上着を羽織
兵士の前に飛び出した

男「うううう・・・」

兵士A「どうした!?ひどい傷じゃないか?誰にやられた!?」

男は片手で顔を抑えて
別の方向を指さした、あっちに行ったと指で示した

兵士A「向こうに行ったんだな!」

兵士が無線で応援を呼びながら男が示した方に走っていった
どうやら男の醜く腐った顔を、負傷したと勘違いしたようだ
応援が来る前にここを抜けよう ゲートへと男は走りだした

男はマスクを再び被り兵士に変装しながら階段を登っていく
本来はエレベーターがあるのだが、人目につきやすく、銃も持たないマスクの兵士は怪しまれる
そこで階段を登ることにしたのだった

どのくらい階段を登ったのかは分からないが
最初男が居た場所は見えなくなるくらいの高さにまで来ていた
爺さんの言っていたフロアを目指し登り続けていたら、どうやら最上階付近まで登ることになった

疲れはないが、足がガクンとした
ここまで動きっぱなしだったからなと、自分の膝を撫でた

このドアを開けたら、爺さんの言ってた居住区らしい
男は恐る恐るドアを開けて様子を見た

男の目に映ったのは、今まで自分が見ていた汚いフロアと違い
清潔感溢れる、フローリングのタイルと観葉植物が置かれた綺麗な通路だった
男はキョロキョロとあたりを見渡し、だれもいないのを確認すると
男の住んでる部屋を探した

男「ここだ!」

部屋の番号を見ると爺さんの言っていたのと同じ番号があった
そして、その部屋のドアは、他のドアと違い少し豪華だった
どうやらよほどの特権階級の部屋なのだろう

男はドアをコンコンとノックした

ドアの向こうから子供の声が聞こえた
まだ幼い少女の声が近づいてくる

男は興奮した。
それは性的な意味ではなく、このドアを挟んで向こう側に
まだ若くて新鮮な柔らかい肉の御馳走がいるのだということに
体がムズムズとしだした

理性が飛びそうだ もう全てを投げ捨ててもいい!
くらいまで思ったが、何のためにここまで来たんだよ!!!と奥歯をかみしめた

ドアの向こうから少女の咳混じりの声が聞こえる

少女「お父さん?コホッコホッ お父さんなの?」

男はポケットからクスリを取り出し部屋の前においた
そしてその場から離れて少女がドアを開けてクスリを確認するのを見届けると
男は元きた道を戻ろうとした

少女「きゃああああああああああ!!」

少女の悲鳴が聞こえた
男は何事かと思い少女の部屋の方に戻った
こっそりと様子を伺うと、少女の部屋の前には数人の兵士と
胸に勲章をつけた偉そうな男が立っていた

兵士「貴様の父親は我々の掟に背いてここを出ていった、そして帰ってこなかった」

兵士は少女の髪を掴み部屋から引っ張り出してくる
少女は痛い痛いと咳をしながら訴えた

兵士「この部屋は特別階級のものしか住むことは許されない、お前のような子供が住んでいい場所じゃない!」

兵士は強引に少女を壁に投げつけた
ガハッ!という咳だけが廊下に響いた

兵士と偉そうな軍人は、少女の部屋に入っていった

軍人「フフフ、なかなか蓄えているじゃないかwお前たちも好きなのを選ぶがいい」

兵士「ははっ!ありがとうございます!」

どうやら部屋を物色中のようだ
少女は壁に叩きつけられ気絶しているようだ
兵士たちが空き巣をしているのに夢中な隙に男は少女を抱えて
元きた道を走っていた

男「クソっ!クソっ!!どうして、軍人てのはクズみたいなのしか居ないんだ!」

男は、核攻撃から逃げるときに軍人に撃たれたことを思い出した

長い階段を降りていく 結構な急ぎ足で少女を抱えながら階段を降りていく
のぼりに比べてペースは早いが、それでも自分が来た場所ははるか下である
急いで降りているときに、男の足が縺れた

さっきまで階段を登りっぱなしで
今度は、少女を抱えて急に階段を下って行くのだから
足がガクンとなってしまったのだ。

男は転んだ、少女は放り出されて、階段から落ちて、踊り場に打ち付けられた

男「しまったああああ!!」

男は立ち上がろうとしたが、足が思うように動かない
這いずりなりながら少女へと近づいた

男「大丈夫か・・・?おーい?」

男は少女に近寄った、すると少女は全身を二度も強く打ち付けたことと
喘息が重なり、ひどく呼吸が乱れていた

過呼吸でゼェーゼェーと顔を真赤にして涙を流しながら息をしていた
そして、全身を打ち付けた痛みで少女は今にも死にそうだった
男はただ、少女の手を握ることしか出来なかった

少女「ゼェーゼェーゼェーゼェーだじげて・・・ゼェーゼェー」

男「ごめん!ごめん!!!ごめん!!!」

自分のせいで少女をここまで苦しめた
男は必死に謝った。そして、男は自分の鼻にくる刺激が徐々に弱まっていくのを感じた
人間のいい匂いがしなくなるにつれ、少女の呼吸が弱々しくなっていった

男は必死になって頭をフル回転させた どうすればいい?
この少女を救うにはどうすればいい?
どうすればこの少女を・・・ 男は葛藤した

この少女を人間として死なせてあげるべきか
それとも苦しみから解放させるために、忌まわしい屍人に還るべきか

男の中の善と悪が互いの尻尾を噛み付きながらグルグルグルグルと回りだした
そして、少女の人間としての臭いが小さくなると

少女はただ一言「くるしい」とだけ呟いた


男は少女の腕に噛み付いていた

少女の腕に噛み付くと 男は全神経を集中させ少女の血を吸い上げた
口の中に広がる人間の香り、暖かい血液が、何も感じさせなかった男の舌を潤した
水を口に含んでも決して喉を通ることはなかった

しかし、少女の血液は喉を勢い良く通って行った
その喉越しは格別だ・・・殺人的な旨さだ・・・

だが、男は少女の腕を離し 自分の腕に噛み付いた
男が噛み付いた腕は、かつて自分がゾンビに噛まれた腕。
あの時の歯型に自分の歯型を合わせると、ただ、ただ


耐えぬいた そしてて口の周りを血だらけにしながら男は叫んだ

男「いきろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

側近「リーダー!!大変でさあ!!!」

ゾンビA「どうした?空爆か?」

ゾンビトロにアンの基地に駆け込んだ兵士達は砦の様子がおかしいことを知らせた
どうも砦の方から煙が上がってるそうだ
ゾンビAはさっそく外に出て砦の方を双眼鏡で見た

ゾンビA「おい、おい、どういうことだ、あの煙の出方は尋常じゃないぞ!!」

側近「見てください!!無人偵察機が!!」

側近が指さした無人偵察機が次々とヘルファイアを放ってた
しかし、それは城下町ではなく、砦の方に向かって

ゾンビ「マジかよwwwwwwおいおいwwwwwこれってまさかよwwwwwww」

軍人「どういうことだ・・・お、お前たち!!金目の物はなんでもやる!欲しいものは全部くれてやる!だから!」

軍人「助けてくれ!!!!」

兵士「オオオオオオオオオオwwwwwwオオオオオッwww」

軍人「ぎゃああああああ・・・」

兵士「うんめぇwwwうんめえwwww」

兵士はゾンビになっていた、軍人の胸に付けられていた勲章ごと
兵士は軍人を貪り食っていた。

砦の中は大混乱に陥っていた
上層エリアからゾンビが発生し、あっという間に砦の上層部を制圧してしまった
砦の至る所で銃声音と爆発音、そして人間の悲鳴が響く、煙はたちどころに上がり
やがて銃声は聞こえなくなっていった

ガツガツと音を立てて少女は食事をしていた
人間の腸を、むさぼっていた

男「おい、満足したか?そろそろ行くぞ」

少女「あなた変な人ね、こんなに美味しいのになんで人間を食べないのよ?」

男「別に食わなくて平気だからだよ」

少女「本当変わってるわね」

ゾンビ「あのー・・・そろそろどいてくれませんか?ww俺も腹減っちゃってwww」

少女が食べていた人間はゾンビになっていた

少女「もう!アンタが止めるから食べそこねたじゃない!!」

男「もういいだろ、復讐も済んだんだし、ここから出ようぜ」

少女「嫌よ!私に酷い事した連中を懲らしめるんだから!!」

男「だが、その連中はもう痛みも苦痛も感じず、悪びれることは絶対にしないぞ」

男が廊下を指さすと、このフロアの連中は皆ゾンビになっていた
少女は、じゃあ次の階の人間を襲いましょうと提案するが
男は少女を抱えて階段を降りていった

少女「ちょっと放しなさいよ!また転んで私を叩きつける気!?」

男「今は非常事態だから、エレベーターは使っちゃダメなんだぜ?」

階段を降りていく最中男はヘリポートという文字を目にした

ゾンビA「うひょおおおおおお!!!あの難攻不落の砦が火を吹いてらあwwwww」

ゾンビAは大いにはしゃいだ
自分の部下や仲間を、あの砦で大勢失ったのだ
ゾンビAは殺れ!殺れ!とムチを振って飛び跳ねていた

ゾンビA「今日はまさにゾンビによる歴史的記念日になるぞ!!!wwww」

ゾンビAが喜んでいると、砦の方からヘリの音が聞こえてきた

ゾンビA「やべぇ・・・この音はペイブロウだ!!!」

砦の方からはシコルスキー社のペイブ・ロウが飛んできた
なんどもあのヘリには苦い思いをさせられてるだけに
ゾンビAはすぐさま隠れるように支持を出す

ペイ・ブロウの音がどんどん近づいてくる
それはまるで着陸するかのようにどんどん近づいてくる
そして、ついには着陸してしまった

ゾンビAは白兵戦にそなえて物陰に隠れるように指示を出す
そしてペイブロウのハッチが開いたと同時に突撃するように合図を出した

ゾンビA「よし!やれ!!!!!!」

勢い良くゾンビトロニアンがペイ・ブロウに突き進んでいく

少女「ちょっと!!何よ!!アンタ達!!」

ゾンビトロニアン「ありゃ!?親方!!空から女の子が!!!」

ヘリパイロットゾンビ「へへへへwwwwどうですかwww俺のうでまえwwww」

男「上出来だ!!」

朝露が滴る芝生、スズキのバーディー50の走る音が
朝の住宅街に反響する。バーディー50の止まる音が聞こえたら
玄関を開けて新聞を取ってくるのが少女の日課だ

新聞受けから新聞を取ると、庭にこんもりもられた土の山を見て
自分の父親にあいさつする。


新聞をもって家に戻ると
少女は一面見て、テレビ欄を確認する

リビングで新聞を読んでいると 二階から男と娘が降りてくる
昨日の晩は二人でお楽しみだったのだろうか
妙に二人の距離が近い

あれから数ヶ月
少女を最初連れてきたときは

娘「アンタ!!いつの間に子供作って来たのよ!!!!!!」

娘はすごく怒ったが
女同士気があったらしく、すぐに打ち解けた
今では、少女と娘と男の三人家族で暮らしている
少女の父親は、庭に埋まっており、少女はここで暮らすことには問題はないみたいだ

男はテレビのスイッチを入れる

テレビにはZNBなる朝の番組が流れていた

原田泰ゾン「おはようございます!いやーー今日は人間側最後の砦攻略の日で、もうワクワクして寝れませんでしたよ」
関根マゾ「泰ゾンさんwwwゾンビは寝ませんよwww」

あの日以来、ゾンビAはやる気を出し、砦攻略に全力を出していた
そして、多くのゾンビ達はその光景を見たいがため
発電所などを復活させてテレビ放送を再開させていた

そりゃあ、ヘリのパイロットもできるんだから
テレビ局や発電所を動かすことくらいなんともない ハズ

そして数ヶ月で、テレビ放送や新聞社などを復活さていた


男「いよいよこれで、人間が消えちゃうのか・・・」
娘「一体これからどうなるのかしらね、地球は」

男「さあ?ゾンビが現れたんだから今度はエイリアンとかが攻めて来たりしてなwww」

少女「なにそれwwww」

月曜の朝は3人家族笑い声に始まった  END

おつかれちゃああああああああああああああああああああああん


あああ、イテエエ
こしいてえええええええ
なんとか書き終えた・・・

さて、老兵は猿のみ なんだが

あのー・・・もしね、まとめサイト様がこのスレを紹介していただけるのでしたらね
ちょっとばかし宣伝させていただいてもいいでしょうか?

実はお友達が 同人誌を作ってまして
俺は関わってないんだけど、そいつが、俺と同じくらいアホで・・・

前回80部すって売れたのが20行かないとか言う酷い有様で
メンバー全員が80冊の薄い本を束で持ってかえるハメになってね

そんで、今回もなんの宣伝もしてないのに 50部すったのよ
たぶんなんだが、また売れ無いと思うの

なので、もしよかったら、9月11日の例大祭SPってイベントにとりあえず行くって人いたら

きー20b 

ってとこのサークルの本を、立ち読みくらいでいいので見て行ってもらえませんでしょうか?
中身はゾンビとは全く関係ないんですが
たぶんこのままだと、また皆薄い本を厚い束にして持って帰ると思うので、300円くらいならいいかって人は
もしよかったら かってやってください お願いします!!

>>466
いきなり現実に引き戻される宣伝で吹いたwww
でも、こんなとこで宣伝することを、その友人は知ってるのか?

はい!宣伝終わりwwww

ごめんね関係なくてwwww

俺はたぶんそのイベント行くかは腰の調子しだいだからwww
もし、サークルに来て ゾンビの臭い人居ますか?って聞いてくれたら
嬉しいですww

以上宣伝終わり  ごめんねごめんね

>>470
知らないと思うけど、前回はどこにも宣伝してないで大惨敗だから
今回はこのぐらい宣伝できるのであればたぶん、俺のかばんにタウンページみたいなのを入れずに済むと思うんだ
カタログだけでも死んじゃうwwww

まあ、あの
皆さん、オススメのゾンビ話や映画など色々あると思いますが
このスレで教えていただいたゾンビの話など非常に興味深いものが多く
すごく見てみたいというものが多くありました。なので今後はそういうのを参考に
ベッドの上で妄想をして 暇なときに2ちゃんに書きこんでいきたいと思います。

最後に、オススメのゾンビ映画なんですが
やっぱり マイケルジャクソンのスリラーのプロモーションビデオ あれには痺れました

それではこれで失礼します。 おやすみなさい!
ありがとうございました。

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