岡部「危ない紅莉栖!」紅莉栖「ふえっ?」(442)

岡部「フゥーハハハ! 感謝するのだな助手よ!」

紅莉栖「うん……」

岡部「ちょ、お前そこはもっと高圧的でいても良いところだぞ」

紅莉栖「バカ。私のせいで怪我させちゃってそんな態度取れるわけないでしょ!」


~~~~


半日前

紅莉栖「これで買い出しは終わりね」

岡部「そうだな、しかしドクペが市場から減ってきているな……まさかこれも機関の妨害か!?」

紅莉栖「はいはいワロスワロス」

岡部「ふん、つまらん奴め。お前もドクペ愛飲家として思うことは無いのか」

紅莉栖「別に私は愛飲家ってほどじゃ無いわよ」

岡部「そんなことを言ってもお前ラボでは俺の買ってきたドクペしか飲んでおらんではないか。他にもまゆりやダルがストックしているジュースもあるのにだ」

紅莉栖「そ、それは……お、岡部が買ったのだったら気兼ねなく飲めるってだけで岡部と同じ物を飲みたいとかそういうのじゃないんだからな!」

紅莉栖「だいたい冷蔵庫内のドクペの比率が高すぎるから飲んでいるんであって……」

岡部「わぁーかった、わかったから助手よ、お前が素直ではないということがよぉーくわかった」

紅莉栖「私は助手じゃないと言っとろうが! あと全然分かってない!」

岡部「素直に、『ニコ厨でねらーな助手はドクペが大好きです』と言えばよかろうに」

紅莉栖「私はニコ厨でもねらーでもない! お、お、胸もうpしたことなんか無いからな!」

岡部「いや誰も今回はそこまで言っとら……!?」

紅莉栖「……何よ?」 プップー!

岡部「危ない紅莉栖!」

紅莉栖「ふえっ?」ドンッ


バギィッ!!

岡部「ぐああああああああああ!!!!」

紅莉栖「お、岡部!?」

紅莉栖(何今の車……! 岡部が押してくれなかったら私轢かれてた? ハッ、それよりも今は岡部だ!)

紅莉栖「岡部、大丈夫!?」

紅莉栖「あ、う、腕が変な方に曲がって……そんな……」

ピーポーピーポー


~~~~~~


岡部「まあ骨折だけで済んだのだ、気にするな」

紅莉栖「けど……」

岡部「しばらくは不自由だが治らぬ傷でもない。このくらい機関と戦っている俺には日常茶飯事だ、フゥーハハハ!」

紅莉栖「バカ……でもありがとう」

岡部「ふ、ふん……最初から素直にそう言っておればいいのだ」

紅莉栖「はいはいツンデレ乙。でも、そうね……私のせいで怪我させたんだから出来る限り私があんたの腕のフォローをするわ」

岡部「……まあそんなに気にしているなら俺が不自由な分紅莉栖にいろいろ働いてもらうとしよう」

紅莉栖「ええ、構わないわ」

岡部「精々こき使ってやろうではないか、フゥーハハハ!」

紅莉栖「全く……ほら、ラボについたわよ」ガチャ

まゆり「あ、オカリン! 大丈夫だった!?」

ダル「オカリン骨折とか大丈夫なん?」

岡部「フゥーハハハ! 心配かけたなラボメンの諸君、しかしその心配は無用だ! 何故なら俺は鳳凰院凶真! 不死鳥の如く何度でも蘇るのだ!」

ダル「前にもお腹刺されて生きてたオカリンが言うと冗談に聞こえない件について。でも良かったおオカリン」

まゆり「ほんとだよ~、紅莉栖ちゃんから連絡来た時はびっくりしちゃったのです。でも酷い運転手さんもいるんだね~、まゆしぃは怒っちゃいます!」

ダル「犯人はまだ捕まってないん?」

紅莉栖「ええ、警察には全部話して調べてもらってるけどまだ何とも……、でもあの時私がもっとしっかりしてれば……」

岡部「気にするなと言っただろう。あれは車が悪かったのだ」

紅莉栖「うん……」

岡部「さぁこの話は終わりだ、飯にしよう。俺は事故のせいで朝から何も食べてないのだ」

紅莉栖「あ、そうだった……はい」つコンビニ弁当

岡部「うむ……む?」

紅莉栖「どうした岡部……あ」

まゆり「オカリン利き腕骨折しちゃってるから箸持てないんだね~」

岡部「くっ! まさかこんなことでこの俺が……もしもし俺、あっ」ボトン

ダル「いつもの癖をやろうとしてケータイ落とすとか、まあ片手が不自由だから仕方がない罠」

岡部「……」ズーン

ダル「ちょ、何もそこまで落ち込まなくても……」

紅莉栖「ほら岡部、しょうがないからた、たべさせてあげるわよ!」

岡部「な、なん……」

ダル「だと……?」

紅莉栖「し、しょうがないでしょ! こうなったのは私の責任だし、腕が使えない間は私がフォローするって約束したし!」

岡部「し、しかし……」

ダル「ちょっと僕も骨折してくるお」

まゆり「もうダル君~? 冗談でも怪我しに行くなんて言っちゃダメなんだよ?」プンスカ

紅莉栖「そうよ橋田、縁起でもない。それにあんたが勝手に怪我したところで私は世話しないわよ。こ、今回は岡部が私のせいで怪我したからやるんであって……」

ダル「つまりリア充爆発しろということですかそうですか、オカリン爆発しろお!」

岡部「何故そうなる!?」

紅莉栖「い、いいからさっさと食べなさいよ! ほら、口開けて」プルプル

ダル「そこは『あ~ん』だろ常考」

紅莉栖「うっさいHENTAI!」

岡部「……っ」アー

紅莉栖「……///」

岡部「~~っ! 無理だ! まゆり! スプーンを持て!」

紅莉栖「ちょっ!?」

まゆり「は~い」

岡部「利き手じゃなくともスプーンなら食べられる筈だ!」

紅莉栖「……何よ、人がせっかく……」

岡部「はむっ、もぐもぐ……っ!」ポロポロ

まゆり「あ~、オカリン零しちゃってだらしがないのです」

岡部「こ、こんにゃひゃじゅでは……」アセアセ

紅莉栖「……ほら、スプーン貸しなさいよ。恥ずかしいとか言ってる場合じゃないでしょ」

岡部「く、くぅ……やむをえん。クリスティーナよ、俺の食事を……手伝ってくれ」

紅莉栖「はいはい、最初からこっちはそのつもりだって」フフフ♪

ダル「なんか牧瀬氏が嬉しそうな件について」

まゆり「ほんとだね~」

ダル「オカリン骨折でおにゃのこから世話されるとかどんだけ役得なんだお、しかもそれを僕の前で見せるとか……ちょっとメイクイーンに行ってこの荒んだ心をフェイリスたんに癒してもらってくるお」

まゆり「あ~じゃあまゆしぃも行きます、バイトがあるんだ~」

岡部「……行ってしまったな」

紅莉栖「そ、そうね……」

岡部「その、助手、すまないが、頼む。食わせてくれ。地味に腹ぺこなのだ」

紅莉栖「あ、う、うん……」///

岡部「ま、待つのだ助手よ!ソレはグリーンピースではないか! 俺はグリーンピースは嫌いなのだ」

紅莉栖「へ? そうなの? でも好き嫌いは良くないわよ岡部。ほら口開けて」

岡部「ぐぅ……!」

紅莉栖「ほら、早くしなさいって」

岡部「く、くそ……覚えていろよ……」パクッモグモグ

紅莉栖「はいよくできました~」

岡部「さ、さっきからその子供相手にしてるような話し方はやめろ!」

紅莉栖「はいはい、次これね~」

岡部「人の話を聞け!」

岡部「ふぅ、やっと食事が終わったな」

紅莉栖「あんたって好き嫌い多いのねぇ、だから大きく……はあるか。背は高いもんね、ふむん……好き嫌いと背丈の関係性は実際どうなのかしら」

岡部「そんなもの俺が知るか。それより俺はさっさとシャワーを浴びて寝……」ハッ

紅莉栖「何よ、どうしたの?」

岡部「……俺はシャワーを浴びたい」

紅莉栖「浴びればいいじゃない」

岡部「片手では無理だ。いやがんばればなんとかなるかもしれんが包帯を濡らすわけにはいかん。それに医者からも今日は身体を拭くくらいにしておけと言われている」

紅莉栖「ふーん……ん?」

岡部「……片手では身体を拭けん」

紅莉栖「う……うん」

岡部「つ、つまり、だ……」

紅莉栖(私に拭けってこと……?)

紅莉栖(ど、どうしよう……? 岡部の裸をここで見ちゃうの……?)ソワソワ

岡部「頼む紅莉栖、俺はどうしても身体を拭いておきたい……!」

紅莉栖(し、しょうがないわね……そう、これはしょうがないのよ)

岡部「だから……」

紅莉栖「う、うん」

紅莉栖(お、岡部の裸……)///

岡部「ダルを呼んでくれ! いやこの際ルカ子でもかまわん! むしろルカ子の方がいいのか……?」

紅莉栖「うん!……え? は、はぁ!? ちょっと何よそれ!?」

岡部「? な、何を怒っているのだ……?」

紅莉栖「ここで橋田か漆原さんを呼ぶって……バカなの? ホモなの?」

岡部「い、いやしかしだな……お前に頼むわけにも……」

紅莉栖「へ、変な気を使わなくてもいいわよ! 私がフォローするって言ったでしょ!」

岡部「い、良いのか……」

紅莉栖「い、いいわよ! 岡部の貧相な身体なんて見ても何とも思わないし!」

岡部「……」

紅莉栖「ちょっ、黙らないでよ! 悪かったわよ!」

岡部「……」

紅莉栖「わ、私のせいなんだから、ちゃんとやるし、やらせてよ」

岡部「……はぁ」ヌギ

紅莉栖「ちょっ、いきなりぬぐな!」

岡部「……紅莉栖、頼む」クルリ

紅莉栖「あ……うん」

~~~~

紅莉栖「岡部、思ったより体つきはガッチリしてんのね……岡部もやっぱり男ってことか」フキフキ

岡部「やっぱりってなんだ、俺が女に見えるか?」

紅莉栖「そういう意味じゃないわよ。ただ、なんていうか男らしさというか……」

岡部「ふん……狂気のマッドサイエンティストにそんなものはいらん。必要なのは混沌なのだ」

紅莉栖「はいはい……でも岡部」

岡部「……ん?」

紅莉栖「今日の岡部、凄く格好良かったよ、男らしかった」

岡部「……っ」///

紅莉栖「……っ、はい、おしまい」///

岡部「あ、ああすまん、助かった」

紅莉栖「いいって……私こそ助かったし」

岡部「……」///

紅莉栖「わ、私それじゃそろそろ帰るね!」

岡部「あ、ああ気を付けて帰れよ、特に車だ」

紅莉栖「わ、わかってるわよ、私は子供か!」

岡部「フッ……今日轢かれそうになったのは何処のどいつだ」

紅莉栖「も、もう! 大丈夫よ! それじゃね!」

紅莉栖「ほら岡部」

岡部「む、すまんな」

ダル「なんか最近牧瀬氏オカリンの世話が板についてきたんじゃね?」

まゆり「そうだね~、何だか新婚さんみたいだよ~」

紅莉栖「なっ!? ななななな……」

岡部「おい、あまりからかうな、こいつの手元が狂うと俺が困るんだ」

ダル「だってさオカリン、毎日おにゃのこに世話されてる男を見るとなんかこう、イラッ☆とくるんだお」

岡部「何がイラッ☆だ、気持ち悪い言い方はよせ。お前も不自由になってみればそれどころではないことがわかる」

ダル「やっぱり今からでも骨折して……」

まゆり「ダ~ル~君~? そんなことを言ってるとまゆしぃはフェリスちゃんに言いつけちゃうのです」

ダル「フェイリスたんに!? ごめんお! もう言わないお!」

岡部「凄い変わり身の速さだな……」

紅莉栖「さて、と。こんなものかしら」

岡部「そうだな」

紅莉栖「でも岡部って結構律儀だったのね。わざわざその腕で買い物に付き合うなんて」

岡部「片手でも荷物は持てるしな、ラボの管理は本来俺の仕事だ」

紅莉栖「……へぇ」キュン

紅莉栖(たまにこういうところがあるのよね岡部って)

ワーワーギャーギャー

岡部「? 何だ喧嘩か?」

紅莉栖「何か騒がしいわね……?」

男「うおおおおお!」ブンッ

紅莉栖「きゃっ!?」

岡部「! 何をする! 金属バットなど振り回すな!」

男2「うるせえ邪魔だ!」ブンッ

岡部「っく!」

男「でやああああああ!!」

紅莉栖「きゃあああああああ!?」

岡部「紅莉栖!?」バッ

ガンッ!

紅莉栖「お、岡部! あ、頭から血が……岡部? 岡部ーーーーーーー!!」

まゆり「……紅莉栖ちゃんのせいじゃないよ」

紅莉栖「……」

ダル「そうだお、今回はちゃんと警察にも捕まったんだし」

紅莉栖「……」

医者「……処置は終わりました」

紅莉栖「! 先生、岡部は、岡部は大丈夫なんですか!?」

医者「……相当に強く頭を打っています。幸い命に別状はありませんが……」

まゆり「良かったね紅莉栖ちゃん! オカリン無事だって!」

医者「ただ……」

紅莉栖「……?」

医者「酷く脳内、とりわけ右脳の大脳皮質が傷ついていて、何らかの障害が発生する可能性があります」

紅莉栖「そ、そんな……」

紅莉栖「ごめん岡部……ごめん! 私を庇ったばかりに……」

岡部「気にするな、俺はこの通り無事だったのだしな」

紅莉栖「本当に? 本当になんともない? お医者様の話ではもしかしたら障害が出るかもって……」

岡部「何も問題ないぞ」

紅莉栖「嘘、ついてない?」

岡部「嘘などついてどうする」

紅莉栖「うん……良かった」

岡部「気にしすぎだぞ紅莉栖」

紅莉栖「そんなこと言ったって……」

岡部「全く……あ、すまんがそこのペットボトルの水を取ってくれ」

紅莉栖「あ、うん、はい」

岡部「すまんな」ゴクゴク

紅莉栖「いいわよそれくらい。言ったでしょ? 直るまでは私がフォローするって」

岡部「そういえばそうだったな」

紅莉栖「でも何か安心した、本当に良かった、なんともなくて……明日には退院しても良いんでしょう?」

岡部「ああ、大丈夫なんだし早く退院したいくらいだ。病院の飯は味気が無さすぎる」

紅莉栖「病院なんだから当たり前じゃない」

岡部「しかしだな、こうも何も味がしないような飯だとパーッと美味いものが食いたくなるぞ」

紅莉栖「そっか、うん、わかった! 明日は退院祝いに私が美味しいものをご馳走するわ!」

岡部「……で、この有様というわけか」

ルカ子「ま、牧瀬さんも頑張ってはいたんです」

ダル「でもいくらなんでもこれは僕でも食欲無くすお」

紅莉栖「……」シュン

岡部「紅莉栖が張り切って朝から料理をしたは良いが出来上がったのはテーブルにあるこの謎の物体達か……随分量もあるな」

まゆり「あのね、紅莉栖ちゃんがどうせならってラボメンみんなの分を作ってくれたんだよ」

岡部「ま、まあ食べてみようではないか」

ダル「すげえなオカリン。これを食べるとか、でもおにゃのこの手料理と来たら食べないなんて紳士じゃないお。僕も頂きます!」

紅莉栖「岡部、橋田……ありがとう」グスッ

ダル「……う、しかしこれは……予想以上だお……」モグモグウゲー

岡部「……? ……! ……」モグモグ モグ……

紅莉栖「う……不味かったら残してもいいわよ、流石に私も無いわって思ったし」

ダル「う~ごめんお、流石に食べきる自信……ないお」オエッ

岡部「……」ムシャムシャモグモグ

ダル「申し訳ないけど残すお」バタン

岡部「……ごちそうさま」

紅莉栖「えっ!?」

ダル「嘘ッ!?オカリン全部食べたん!? し、信じられん!」

紅莉栖「そ、そんなに無理しなくても良かったのに……」

ダル「嫁の飯は不味くても残さず食べるんですねわかります」

紅莉栖「ちょっ!? 誰が嫁だ!」

岡部「……」

紅莉栖「~♪」

紅莉栖(岡部が全部食べてくれた)

紅莉栖(失敗したのに文句も言わずに……)

紅莉栖(何か、食べてもらえるのって、嬉しいな)

紅莉栖(それに、最近助けてもらってばかり……)

紅莉栖(岡部……///)

岡部「ちょっと出かけてくる」

紅莉栖「あ、いってらっしゃい……」

紅莉栖(なんか今の、夫婦のやり取りみたい……)

公園のベンチ

岡部(……俺は)

岡部(俺は、どうなってしまったのだ?)

岡部(ダルが残すほどの料理……)

岡部(なのに俺は、何の味も感じなかった……)

岡部(病院の時はただ病院食が味気ないだけだと思っていた)

岡部(だが、これはまさか……)

?「岡部? 岡部! 良かった岡部!!」

岡部「む……誰、だ……って、え?」

?「良かった岡部、無事なのね? どうやって会おうか悩んでたらこんなところで会えるなんて! ああでも腕は怪我して……頭も包帯巻いてる!? まさかもう!?」

岡部「な、お前……」

?「もしかしてもう味覚が無いの? ねぇそうなの!?」

岡部「何故それを……いやそんなことよりお前は……!」

?「私? あ、そっか。ごめん説明し忘れてた」

岡部「お前、紅莉栖、なのか……?」

紅莉栖?「そうよ、といっても私はもう四十のオバサンだけどね」

岡部「なっ!? それにしては若く見えるな」

未来紅莉栖「ふえっ!? な、なななに言ってるのよもう! バカ!」///

岡部「で、何故お前はここに来たのだ? いやそもそもどうやってきた?」

未来紅莉栖「……私はおよそ二十年後の未来から私がSERNで作ったタイムマシンで来たの」

岡部「SERNだと!?」

未来紅莉栖「……うん。あのね、聞いて岡部、最近今の私にどんどん不幸っていうかトラブルが寄ってくるでしょう?」

岡部「? まあそう言えなくも無いが」

未来紅莉栖「それは全部SERNの差し金だったの。研究者として私を確保するために」

岡部「なんだと!?」

未来紅莉栖「車の運転手が捕まらなかったのはそういうこと。多分喧嘩で金属バット振ってた人たちも今頃釈放されてるわ」

岡部「馬鹿な……しかし仮にそれが本当だとしてSERNは何のために……」

未来紅莉栖「奴らの狙いは私にタイムマシンを作らせることよ」

岡部「なっ!?」

未来紅莉栖「どこから嗅ぎ付けたのかわからないけど、私のタイムマシンに関する論文のことを知ったSERNが私を捕まえようと考えた」

岡部「そ、そんな……! だがお前ならたとえ捕まっても作らないという選択肢だってありえたはずだ」

未来紅莉栖「確かにあった。事実、岡部は当初私を止めたわ」

岡部「ならば何故!?」

未来紅莉栖「貴方が、岡部が私のせいでSERNにどんどん襲われ、最終的に脊髄を傷つけられて寝たきりになって……その治療をSERNが保障すると条件を付けてきたから……」

未来紅莉栖「自分達でやっておいて何を、とも思ったけど、私はどうしても貴方に死んで欲しくなかった。だから条件を飲んで貴方を治療しつつ守ることにしたの」

岡部「なんて無茶を……!」

一時間半くらい出かけなければならなくなりました。
そんな予定無かったのに……ちくしょう、これが機関のやり方か……。
もし落ちてたらまた立てるかこの話は流しちゃいます、すいません。

ここ最近で一番おもしろいかも
保守!( `・ω・´)

すいません予定より遅くなりました!
続きいきます!

未来紅莉栖「無茶したのは岡部の方よ! でなけりゃ脊髄損傷なんて……! 今だってそこまでは行ってなくとももう味覚は無いんでしょう?」

岡部「あ、ああ……先ほどその事実に気付いたばかりだ」

未来紅莉栖「ごめんなさい。きっと岡部の大脳皮質の味覚を司る部分が損傷してしまったんだわ。私の時もそうだったもの。本当なら、もっと早い時間軸に来たかったのに……」

岡部「どういうことだ?」

未来紅莉栖「実は……マシンが完成間近になった時、貴方を処分するって話を偶然聞いて、そんなことをさせないために何か出来ないかと思って慌ててマシンを無理矢理起動させたの」

岡部「お、お前……」

未来紅莉栖「SERNからしたらマシンが出来たら私達は用済みってことなんでしょうね。でも幸いほとんど出来上がってはいたから上手くここにこれた。少しずれちゃったけど」

岡部「大変、だったんだな……」ダキッ

未来紅莉栖「ふえっ!?」アワアワ

岡部「すまない、俺のせいで……」

未来紅莉栖「ち、ちがっ! わ、私のせいで岡部が……だから!」

岡部「いいんだ、もういい、ありがとう紅莉栖」ナデナデ

未来紅莉栖「ふ、ふえっ!? う、うぅぅぅぅ」グスッウワーン

~~~~~

岡部「よしよし」

未来紅莉栖「子供扱いするなバカ、私の方が一回り以上年上だぞ」

岡部「フゥーハハハ、お前が年上だろうと年下だろうと俺にとってはそんなの関係ない! お前はいつでも俺の助手だ」

未来紅莉栖「う……岡部」

岡部「ほら、もう泣き止め、その年になっても泣き虫とは成長が感じられんぞメリケン処女」

未来紅莉栖「う、うるさい! それに処女じゃない!」

岡部「え……?」

未来紅莉栖「あ……」

岡部「なん、だと……?」

岡部(未来クリスティーナが非処女? 馬鹿な、今の話では俺は寝たきりだったと聞く。なら相手はSERN研究者か何かか!?)

未来紅莉栖「あう……」///

岡部(まさか無理矢理慰み者に!? それともSERN内で別な男と恋愛したのか!?)

未来紅莉栖「あ、あのね岡部? そ、その……」

岡部「……」ブツブツ

未来紅莉栖「えっと、って聞いてるの岡部!?」

岡部「うわっ!? なんだクリスティーナよ!」

未来紅莉栖「クリスティーナでもないといっとろうが! 話くらい聞きなさいよ!」

oh・・・

昏睡レイプ!野獣と化した助手

岡部「な、なんだというのだ? まさか貴様の初体験の話でもする気か? このビィィィィッチが!」

未来紅莉栖「な、なんですって!? 誰がビッチよ! 私はその、あ、あんたがその、気にしてるみたいだから……」

岡部「他人の初体験の話を嬉々として聞きたい奴がどこにいる!」

未来紅莉栖「他人じゃない!」

岡部「……は?」

未来紅莉栖「わ、私の、相手は、あ、あんたよ岡部!」

岡部「……はい? いやだって貴様、先ほど俺は寝たきりだと……」

未来紅莉栖「そ、そうよ、だから私が一人で全部動いて……って言わせんな恥ずかしい!」

岡部(勝手に自爆したのではないか……というか俺は動けぬまま童貞を喪失したのか!? もしそれが事実ならそんな未来は収束しないでくれよ)セツジツ

>>116がガチになった件www

未来紅莉栖「と、とにかく! これから先もしばらくこの時代の私にSERNからの攻撃があるけど岡部は無理しないで!」

岡部「い、いやしかしだな……」

未来紅莉栖「私にもまだプランがあるわけじゃないけど岡部がもっと酷い目にあうくらいなら自分がなる。狙われているのは私なんだから。この時代の私もそう思ってるはず」

未来紅莉栖「岡部を犠牲にしてまで助かりたくはないって」

岡部「お前はどうするつもりなのだ? これから」

未来紅莉栖「SERNからの攻撃については私も少し守るのに協力できると思うから、しばらくは影ながら見守りつつこれからのプランを立てるつもり」

未来紅莉栖「私は過去の私と会った記憶が無いから会うわけにはいかないしね」

岡部「そうか……」

未来紅莉栖「ええ、だから……」



紅莉栖「岡部……? 誰と話してるの?」

いやまあそうだけど・・・

岡部「!?」ダキッ

未来紅莉栖「!?」

紅莉栖「ねぇ、中々帰ってこないから心配して見に来て見れば……その人知り合い? 女の人?」

岡部(やばい、どうする!? とっさに今の紅莉栖から隠すのに未来紅莉栖を抱きしめて紅莉栖の視界に映らないようにしたはいいが……)

未来紅莉栖(あわわわ……やばい岡部の匂……じゃなくて今の私に見つかっちゃう!?)

紅莉栖「ねえ? 聞いてるの岡部?」テクテク

岡部(くっ……! 仕方無い、俺が時間を稼ぐ! 未来紅莉栖よ、お前は隙を見て走って逃げろ!)

未来紅莉栖(スーハースーハークンカクンカ……え?)

岡部(何こんな時にHENTAI行為を働いているのだ!? さっさと行けっ!)

紅莉栖「岡部ってば」テクテク

気になって飯食う気が起きませぬ(´・ω・`) つ④

岡部「どぉーしたのだぁーじょしゅよぉー」サッ

紅莉栖「いや、だからアンタが遅いから一応見に来たんだって。その、私のせいでいろいろ怪我させちゃったわけだし」

岡部「心配は無用だ、俺を誰だと思っている? 狂気のマッドサイエティスト、鳳凰院凶真だぞ!」

紅莉栖「はいはい、あらっ?」

未来紅莉栖「」スタタタタタ!

岡部「む!? 逃げたか機関のスパイめ」

紅莉栖「はぁ? 知り合いじゃないの? あ、行っちゃった」

岡部「あ、いやあの人は偶々会っただけの人だ。体調が悪そうだったので声をかけたのだが、人見知りするみたいでな」

紅莉栖「……ふぅーん」

岡部「俺も最初避けられたのだが、先ほど転びそうになったので手を貸していたのだ」

紅莉栖「そう、ならいいけど。でもあんた骨折中でよくそんなことしようと思えたわね」

岡部「む……」

紅莉栖「ま、そこが岡部の良いところか」

紅莉栖(でも、あれは助けたってより抱き合ってたって感じだった気がするけど)

紅莉栖「じゃ帰りましょ、その状態でうろつかれてまた怪我増やされても嫌だし……ん?」

岡部「どうした? ぬおっ何だ助手よ!?」

紅莉栖「……」クンクン

紅莉栖「……私が使ってる香水と同じ匂いがする……」

岡部「!? あ、ああそうだな言われて見れば少しそんな香りがするな、悪くない匂いだ」

紅莉栖「……へぇ、私にはそういうこと言わないのに、ふぅん……」

岡部「ど、どうしたのだ助手よ?」

紅莉栖「別にー? ほらさっさと行くわよ」ギュッ

岡部「な、何故空いてる手を繋ぐ必要がある!?」

紅莉栖「私は岡部が転ばないように気を使ってあげてるだけよ、他意はないわ」

岡部「そ、そうか……しかしそんなことなどせずとも大丈夫だぞ?」

紅莉栖「いいから黙ってなさいよ、それと夕飯も私が作るからね!」

岡部「あ、ああ……」

紅莉栖(なんだろう私)

紅莉栖(少し、意地張っちゃってる)

紅莉栖(岡部が他の女の人と抱き合ってたから?)

紅莉栖(岡部がその人のことを隠してるみたいだから?)

紅莉栖(岡部がその人のことを庇ってるみたいだから?)

紅莉栖(岡部の、バカ……)

岡部「むぅ……」

岡部(あの日からやけに紅莉栖が甲斐甲斐しい)

岡部(だが甲斐甲斐し過ぎてなんだか申し訳ない気がしてくる)

岡部(それに中々一人になれん……)

岡部(紅莉栖は何処に行くにも付いてきて一人にさせまいとしてくる)

岡部(オマケに時々紅莉栖にふりかかる災い……)

岡部(幸いあれから大きな怪我は俺もしていないが……)

岡部「なあ紅莉栖」

紅莉栖「何? 何かして欲しい事でもある?」

岡部「いや、最近迷惑かけてばかりだからな。俺だって片手が不自由なくらいだから全く生活できないわけじゃないしもうそこまで気を使わなくても良いのだぞ?」

紅莉栖「何よ岡部、狂気のマッドサイエンティスト様がそんなことを気にしてたの?」

岡部「しかしだな……最近のお前を縛りすぎていてどうにも居心地が悪いというか……」

紅莉栖「何よ? 私だって責任感じてるんだし、何もしないで大変そうなあんた見てると居心地が悪いのよ」

岡部「むぅ……」

紅莉栖「私がそういたいんだから気にしないでって。ほら、あんたの洗濯物ランドリーに持ってってあげるわ」

岡部「あ、ああすまん」

紅莉栖「こんでなければ多分一時間くらいで戻るから」

岡部「あ、ああ……」

岡部「行ったか……しかし、なんというかこう、むずがゆいな」

岡部「ここまで世話になってはまるで夫婦みたいではないか」

岡部「ダルが爆発しろと言いたくなるのも頷ける」

岡部「しかし、期せずとはいえようやく一人になれたな」

岡部「未来紅莉栖は今どうしてるだろうか。少し外に出て探してみようか……」

キィ

岡部「む……助手か? 随分早かったな、忘れ物……っ!?」

未来紅莉栖「は、はろー?」

岡部「く、紅莉栖!? 紅莉栖フォーティではないかっ!」

未来紅莉栖「ちょ、何よその呼び方失礼ね!」

岡部「仕方がなかろう、こっちの紅莉栖との呼びわけをしないとこんがらがってしまう」

未来紅莉栖「でもその呼び方は却下」

岡部「全く、我が侭なやつだ。これでも俺はお前を心配していたのだぞ?」

未来紅莉栖「ふぇ?」

岡部「お前との連絡手段を決めていなかったからな。連絡をしようにも出来ないし、最近こちらの紅莉栖が妙に甲斐甲斐しくて一人にもなれずお前を探す事も出来なかった」

未来紅莉栖「そ、そうなんだ。何か自分の事を甲斐甲斐しいって言われると照れるわね」

岡部「ハッ? しまった、いや違うのだ今のは! 忘れろ紅莉栖フォーティ!」

未来紅莉栖「だからその呼び方やめろ! 実際そうだけど若いあんたに言われるとダメージがでかいんだ!」

岡部「フゥーハハハ! 気にするな、お前は全然変わってないぞ!」

未来紅莉栖「」えっ? ほ、ほんと!?

岡部「ああ、今のお前からもちゃんと論破厨でニコ厨でねらーでおっぱいうpするような女のオーラが漂っている!」

未来紅莉栖「……」

岡部「……あれ?」

未来紅莉栖「……言いたいことはそれだけかしら? 岡部」

岡部「お、落ち着け助手よ! 冗談だ! お、お前は四十とは思えんほど若々しく美しい! 本当だ、心の底からそう思う!」

未来紅莉栖「……そ、そう」///

岡部(た、助かったのか?)

岡部(恐るべし四十紅莉栖。あれだけの負のオーラを一瞬で溜め込むとは……奴は能力者に違いない)

岡部「そ、それで今日はどうしたのだ?」

未来紅莉栖「あ、うん……そのことなんだけど……これからの対策にとプランについて話し合いに来たの。一人じゃ煮詰まっちゃって」

未来紅莉栖「本当はもっと早く来たかったんだけど岡部が中々一人にならないっていうか、今の私が張り付いていて……」

岡部「お前、もしかして傍にいたのか?」

未来紅莉栖「言ったでしょ? 私もSERNの奴らの攻撃からはある程度協力できるかも、って。何せ一度経験してるし」

岡部「そうか、じゃあ最近は被害が少なかったのも」

未来紅莉栖「私がいろいろやったからね。まあたいしたことはしてないんだけど」

岡部「そうか……それで話し合いの内容とは?」

未来紅莉栖「それなんだけど……」


?「その話し合いをする必要は無いよ」キィ

未来紅莉栖「えっ?」

岡部「っ!? ま、まさかお前は……!?」

?「久しぶり、と言ったほうがいいのかな、岡部倫太郎」

岡部「鈴羽!? 何故お前がここにいる!?」

鈴羽「あ、やっぱり知ってるんだ」

岡部「? どういうことだ? お前は今久しぶりって……」

鈴羽「今のは未来の岡部倫太郎がそう言えば通じるって言ってたから」

岡部「なるほどな……それでお前は一体何をしに過去へ?」

鈴羽「それは……」スチャ

岡部「!?」

未来紅莉栖「!?」

未来紅莉栖「え、ちょっ……?」

岡部「どういうつもりだ鈴羽!? 何故紅莉栖に銃を向ける!?」

鈴羽「私がここに来た目的……任務は牧瀬紅莉栖の死を見届けることだよ」

岡部「なんだと!? 何故だ!?」

鈴羽「さあ? そんなの命令した人に聞いてよ」

岡部「くっ。お前はレジスタンスなんだな?」

鈴羽「そうだよ」

岡部「タイムマシンを作った紅莉栖が憎いのか?」

未来紅莉栖「……」

鈴羽「それもあるけど……でも最大の理由はこれが命令だから、かな」

岡部「一体どこのどいつの命令だ? 未来レジスタンスの上司か?」

鈴羽「何言ってるのさ岡部倫太郎」

鈴羽「命令した人は君も良く知ってる人だよ」

岡部「なんだと? 誰だ!?」

鈴羽「岡部倫太郎」

岡部「何だ?」

鈴羽「いやだから岡部倫太郎」

岡部「だから何だ?」

鈴羽「そうじゃなくて岡部倫太郎、君さ」

岡部「どういう、ことだ?」

鈴羽「そんなの知らないよ、私は未来の君に言われて今こうしているんだから」

未来紅莉栖「そ、そんな……」

岡部「馬鹿な! 俺が紅莉栖を殺せなどと命じるわけがない!」

鈴羽「ま、今の君はそういうかもしれないって言ってたよ、未来の岡部倫太郎は」

鈴羽「でもこれを聞けば気も変わると思う」ポイ

岡部「ケータイ……?」

鈴羽「未来の岡部倫太郎と繋がるケータイだよ」

岡部「な、何だと!?」prrrr!

鈴羽「ほら、出なよ、未来の君からメッセージさ」

岡部「くっ……良いだろう」ピッ

未来紅莉栖「お、岡部……?」ブルブル

岡部「もしも……し?」

未来紅莉栖「岡部? どうしたの? 何て言われたの!?」

岡部「……」

未来紅莉栖「ね、ねえ岡部ってば!」

岡部「……すまない」

未来紅莉栖「……え?」

岡部「鈴羽」

鈴羽「はいよ」

岡部「……やってくれ“時間が無い”」

鈴羽「りょーかい」パァン

未来紅莉栖「っ!? そ、そん、な……お、かべ……」バタッ

岡部「すまない、紅莉栖……」

超 展 開

未来紅莉栖「ん……ん?」

未来紅莉栖(あれ……? 何で私、生きてるんだろう?)

鈴羽「あ、目が覚めた? 牧瀬紅莉栖」

未来紅莉栖「なっ!?」バッ

鈴羽「あはは、凄い後ずさり方だね、ま、無理も無いか」

未来紅莉栖「わ、私を殺すの?」

鈴羽「もう君は殺したよ」

未来紅莉栖「何を言ってるの? 私はまだ生きているわ」

未来紅莉栖(ここは……私が乗ってきたのとは違うタイムマシンの中?)

鈴羽「安心しなよ、もう君には何もしない。私がそこの彼から受けた命令は先ほど完遂したところなんだ」

未来紅莉栖「そこの彼……っ!? お、岡部!? なんでここに車椅子に座った岡部が!?」

未来岡部「……」

未来紅莉栖「ちょっとどういうつもりなの岡部!……岡部?」

鈴羽「……」

未来紅莉栖「う、そ……いや、何で? まさか……岡部が、死んでる!?」

鈴羽「彼から受けたもう一つの命令、岡部倫太郎の死を見届ける、ミッションコンプリート」

未来紅莉栖「なっ!? これはあんたが!?」

鈴羽「ま、そうと言えなくもないかな」

未来紅莉栖「なんで……なんでこんなことを!」

先が読めないのです・・・

鈴羽「だから岡部倫太郎の命令がそうだったんだってば。君本当に天才って言われたあの牧瀬紅莉栖?」

未来紅莉栖「だからって! なんで岡部を、岡部を……!」ポロポロ

鈴羽「ちょ、何泣いてるのさ」

未来紅莉栖「岡部は……岡部は! いい奴だった……今まで私が知り合った仲で最高の人だったのよ!」

未来紅莉栖「その岡部が目の前で死んでて、悲しくないわけが無いでしょう!」

未来紅莉栖「うぅ……」グスグス

鈴羽「はぁ……いや、なんだかすごく言いづらいんだけどさ」

未来紅莉栖「……何よ」ギロッ

鈴羽(うっわぁ……凄い顔。こりゃ何も聞いてくれそうにないや。ま、いっか。そろそろだろうし)

?「フゥーハハハ! 今戻ったぞ!」

未来紅莉栖「……は?」

?「む、目が覚めたか紅莉栖」

鈴羽「遅いよ、おかげで牧瀬紅莉栖に随分と酷い目で見られた」

?「それはすまなかったな」

未来紅莉栖「な、な、なんで……?」

?「む? どうした?」

未来紅莉栖「なんで若い岡部がここに平然としているのよぉーーーー!?」

岡部「俺だけではないぞ? お前も自分をよく見ろ」

未来紅莉栖「へっ? なっ!?」

岡部「お前もこの時代の肉体だ」

未来紅莉栖改め紅莉栖「なんぞこれーーーーーー!?」

紅莉栖「どういうことどういうこと!? 説明してよ!」

岡部「大事な事だから二回聞いたのか?その前にほれ」 つドクペ

紅莉栖「あ、ありがとう」

岡部「うむ、久しぶりの身体を動かすという感覚だ。しかしよく考えればドクペを買ったところで今の俺は味がわからないんだったな」

紅莉栖「身体……? まさか貴方……!」

岡部「そうだ、俺はそこで死んでいる俺だ」

紅莉栖「な、なんでこんなことを!?」

岡部「言っておくがこうなったのはお前のせいでもあったのだぞ?」

紅莉栖「どういうこと……? わかるように最初から説明して」

岡部「ああ、まず俺は動けなくなってからも極秘裏に調査を進めていた。もっともそれは鈴羽のおかげだが」

鈴羽「えっへん」

紅莉栖「調査?」

岡部「ああ、SERNの俺のところへ二年くらい前に鈴羽が現れた。目的は俺の保護と奪取だったらしいが俺はそれを断わり代わりにダルとの受け橋になって動いてもらっていた」

紅莉栖「そ、そんなこと一言も聞いてない……!」

岡部「言えない事情があった。それが今回このようになった理由でもある」

紅莉栖「事情?」

そうですなぁ

岡部「ああ、俺も当初から疑ってはいたが鈴羽の調査で確定的になった。俺達はSERNに収容された時身体にチップを埋め込まれていたんだ」

紅莉栖「なんですって……?」

岡部「万一不穏な事をチップが掴んだら最悪消されていただろう。まあ俺は動けないからな、おれ自身には監視もチップもたいしたものは付いていなかったのが幸いして鈴羽と協力関係になれた」

岡部「俺がやろうとしたのは過去のデータの改ざんだ」

紅莉栖「……?」

岡部「ヴィクトル・コンドリア大学に限らないが、大きな大学は結構裏で全てのPCの内容を把握している」

紅莉栖「え……?」

岡部「ずっと気になっていて調べたんだ。お前が狙われた理由……ヴィクトル・コンドリア大学も裏で全てのデータを握って専用の機関にデータを売り渡していた」

紅莉栖「な……!」

なんと・・・
気になるけど風呂入らないと・・・

岡部「SERNはそこから買ったデータで紅莉栖の事を知り手を出してきたようだ」

岡部「まあ調べたのは殆どダルだが。なんでもヴィクトル・コンドリア大学のデータサーバにはバックドアを作ってあってそこを調べてわかったらしい。本当あいつ何者なんだと思ったよ」

岡部「すぐにでもそのシステムを壊したかったが、それに気付いても既に過ぎたことだ。過去のデータを改ざん出来るようにでもならないとそれは難しい」

岡部「そこでお前のタイムマシンが出来る頃合にお前にも相談してSERNを出し抜こうと思っていたのだが……」

紅莉栖「……私が過去へ飛んだ」

岡部「そうだ、焦ったぞ。お前にはチップがある」

岡部「このチップがやっかいでな、定期的にSERNの中枢コンピュータに信号を送っていて、それがしばらく途切れると……ドン! だ」

紅莉栖「な……じゃ、じゃあまさか私は……」

岡部「……ギリギリ間に合った」

紅莉栖「……そういうこと」

岡部「まあ、過去に来ているからその辺どうなるのか少し自信は無かったからな、嫌な話だが……先に自分で実験はしたよ」

紅莉栖「実験……?」

岡部「お前が過去にいってから数日後に俺も鈴羽と共に過去へと跳んだ。お前が着いた時間より半日くらい早い時間だったかな」

岡部「鈴羽が調べてくれたチップの時間が過ぎる前に俺はタイムリープしておく必要があった。何せ死んでからではタイムリープできない」

岡部「つまりは俺という未来の人間と今の人間がが一緒の場所にいながらタイムリープしたんだ。気付けば目の前に自分がいるのは中々不思議な感覚だった」

紅莉栖「岡部……」

岡部「そこで間違いなくチップが作動するのを確認した俺は紅莉栖もタイムリープさせた。鈴羽に死を見届けてくれと頼んだのはつまりそういうことだ」

鈴羽「まあ、私は最初牧瀬紅莉栖を放っておいて過去の改ざんだけやっても結果は同じって言ったんだけど……」ジロ

紅莉栖「ああ、そっか。イキナリ消されないよう私も入念にデータにはプロテクトをかけたからね。音声認証まであるからデータは私じゃないと扱えない」

岡部「そうだ。それでますますお前には死なれては困ることになった」

鈴羽「ま、岡部倫太郎は最初から牧瀬紅莉栖が死ぬのは反対してたけど。最後までチップはどうにかできないのかって言ってたし」

岡部「す、鈴羽! それは今は良いだろう!」

紅莉栖「……今思えばあの時電話に出た岡部は、そこでタイムリープしてきた岡部になったのね」

岡部「まあ、そういうことだ」

紅莉栖「で、私はどうすればいい?」

岡部「ああ、データ改ざんへのプログラムはほぼ出来ている。ダル製だがな。後はお前のタイムマシン理論のデータを応用したい」

紅莉栖「わかった。でも貴方達も過去に来れるならそのまま私が論文作る頃に言って当時のPCにプログラムを流せば良かったんじゃない?」

岡部「それも考えたが、調べによると情報を大学などから入手して売っている機関はなかなかやっかいでな。大学で保存されたデータは数分後にはそっちのデータベースに行ってしまう」

岡部「一旦そっちに行ったら終わりだ。追いつけない速度でどんどん多岐に流されてしまう」

岡部「正確な近い時間を割り出さなければ結局無意味になる。その意味でもお前は必要だった。……それに鈴羽も言ったが、お前が死ぬのは……看過できない」

鈴羽「ほんとだよね~、さっきまで未来の牧瀬紅莉栖の身体を抱きしめて泣きながら許してくれ~って酷かったんだから」

紅莉栖「お、岡部……」///

岡部「う、うるさいぞ鈴羽! 余計な事は言うな!」

鈴羽「はいはい、やることは決まったんだしさっさとやろうよ」

岡部「そ、そうだな、紅莉栖、頼む」

紅莉栖「う、うんわかった」

岡部「このタイムマシン内の端末があれば恐らくできるはずだ。ダルの話では紅莉栖が過去への時間指定さえちゃんとできればすぐ使えるらしい」

紅莉栖「待って、今見てみるから」

紅莉栖「なるほど……」カタカタ

岡部「どうだ……?」

紅莉栖「理論的には可能……実際に私達が飛ばなくてもデータだけ飛ばせば問題なさそう。さすが橋田製プログラムかしら」

岡部「フッ、マイフェイバリットライトアームだからな、ダルは」ファサッ

紅莉栖「ちょっ!? 急に人の髪触るな!」

岡部「ダメか? 本当に久しぶりなんだ。物に自分で触るのも、感触も、歩く事だって……」

紅莉栖「あ、そっか……うん、そうよね。いいわよ、岡部。好きなだけ触って」

鈴羽「さっき四十歳の牧瀬紅莉栖の身体抱きしめてたじゃん。というか私がいる目の前でイチャつくとか……これが父さんが言ってた爆発しろ、って状態?」

岡部「ダルは一体どんな教育をしたのだ!」

紅莉栖「……これならここで数時間作業すれば多分準備できる」カタカタ

岡部「そうか、では頼む栗栖」

紅莉栖「わかった」

鈴羽「じゃあ私はちょっと出かけてくる。無駄になっちゃうとは思うけど父さんに頼まれたお土産もあるし」

岡部「……気を使わせたか」

紅莉栖「そうかもね」クスッ

岡部「……すまない紅莉栖、お前を完全な形では助けられなかった」

紅莉栖「何言ってるのよ岡部、今私はここにいる。それが全てよ。オマケに若返ったんだからラッキーくらいに思っておくわ」

岡部「……」

ああああ!? 紅莉栖が栗栖になってるっぅぅぅぅぅ!?

脳内変換ヨロ!

紅莉栖「……黙らないでよ、分かってる。多分このプログラムを作動させたら、世界線が変わる」

岡部「……」

紅莉栖「そうしたら、私はSERNに狙われない世界になって、きっと今の私はいなくなる。また、岡部だけが記憶に取り残される」

岡部「……」

紅莉栖「ごめんね、覚えていてあげられなくて。また、一人にさせて」

岡部「俺は……」

紅莉栖「また、私の事覚えていてくれる?」

岡部「当たり前だ! 俺はお前を、絶対に忘れない……!」

紅莉栖「……嬉しいけど、複雑だなあ、こんなことになるなら動けない岡部とSEXするんじゃなかった、そこだけ都合よく忘れてくれない?」

岡部「……お前は何を言ってるんだ」プッ……ハハハ

紅莉栖「だってさ……」エヘヘ

岡部「あの時のお前には正直驚きを通り越して恐怖を覚えたぞ」

紅莉栖「しょうがないじゃない。それでも、私はあなたとしたかったんだから」

岡部「……紅莉栖」

紅莉栖「……あれ? なんだろ? 視界がぼやけて……」ヒック

紅莉栖「今、岡部は動けて、前に比べたら全然良いことのはずなのに、嬉しいはずなのに……」

紅莉栖「これで、これで良いはずなのに……涙が、止まらないよ……」

岡部「紅莉栖……!」ダキッ

紅莉栖「嫌だよ、本当は嫌だよ! 今の私がいなくなるのも……無理矢理でも、岡部が動けなくても、一緒になったことだって無かったことになる」

紅莉栖「これからまたそういう関係になれるかもわからないし、なったとしてもそれは私だけど私じゃない」

紅莉栖「そうしたら岡部は私だけど私じゃない誰かを抱くことになる……岡部にそんなことされるのもさせるもイヤ!」

さるよけ支援

紅莉栖「でも、でも本当にこれしかない……上手く行けば今の岡部の障害すら全部無かった事に出来る……」

岡部「紅莉栖……」

紅莉栖「……ごめん、取り乱した。作業に戻る」

岡部「……」ダキッ

紅莉栖「……岡部、離してくれないと作業しづらいよ」

岡部「時間が少しくらいかかったっていい。俺は今のお前を、忘れない……」

岡部「確かに俺はきっと……世界線の変わった何も知らないお前でも、好きになってしまうだろう……何せお前だからな」

紅莉栖「……」

岡部「だが、お前の事は忘れない。お前風に言うなら、初体験の相手など忘れたくとも忘れられるか。とっくに精緻化リハーサル済みだ」

紅莉栖「……ふふ、それじゃまるで私とのその行為しか覚えてないみたいじゃない」

岡部「あ、いやそういうつもりでは……」

紅莉栖「いいわよ、しっかり今、私のこと、その身体に刻んで忘れないでいて」ギュッ

紅莉栖「変わった世界線の私とも、仲良くやって」

岡部「……ああ」


壁│・)コソーリ ←鈴羽


鈴羽(やれやれ、中身はいい年したオジサンとオバサンなんだけど……邪魔はしないでおいてあげるよ)

鈴羽(世界線が変わったら、きっと父さんが頼んだこのふぃぎゅあってのも無くなっちゃうんだろうな……ごめんね、父さん)

数時間後

紅莉栖「……出来た」カタカタ……カタッ!

岡部「む……それでは」

鈴羽「いよいよ、だね」

岡部「二人とも、協力感謝する」

鈴羽「タイムマシンが出来ずに、SERNによるディストピアが無くなるなら私はなんだってやるつもりだった。それこそ本当に人殺しとかね」

鈴羽「岡部倫太郎はそんな私の、一方向だけに特化し始めた心を救ってくれたんだ、ありがとう。だから、元気で。そてディストピアの無い平和な未来を作ってよ」

岡部「ああ……」

紅莉栖「岡部……」グス

岡部「紅莉栖……」

紅莉栖「わ、私から言う事は特にない、でも、そうね……」

岡部「何だ? 何でも言ってみろ、できる限り今のお前の頼みは聞く」

紅莉栖「じゃあ、世界線が変わって私会ったら、抱きしめて」

岡部「な、なんだと?」

紅莉栖「さっきはああ言ったけど、でも岡部を他の人に取られるのはもっといやだし。そうすればきっと私も早く素直になれると思う」

岡部「……わかった」

紅莉栖「いい? 愛のあるハグじゃないとダメなんだからね!」

岡部「ああ、こうやるさ」ダキッ

紅莉栖「……岡部」ギュッ

鈴羽(完全に二人世界だよ、私がいるってこと忘れてない?)コホン

岡部「っ」///

紅莉栖「っ」///

岡部「……では、始めよう。紅莉栖、良ければエンターキーを、一緒に押してくれないか」

紅莉栖「……うん」


二人の手が重なり、ボタンが……押された。

岡部「っ……ここは、ラボ?」

ダル「オカリンどうしたん?」

岡部「ダル……今日はいつだ? いや……」

岡部(俺に骨折の包帯がない、ということは成功したのか)

ダル「じゃ僕ももうでかけるお、今日は前もって言ってたバイトだから」

岡部「あ、ああ」

岡部(そういやダルはなんだか怪しいバイトをしてたな)

岡部「そういえば紅莉栖とまゆりは?」

ダル「はぁ? 何言ってるんオカリン? まゆ氏はさっきバイト行ったじゃん。それに牧瀬氏なら……」

紅莉栖「……呼んだ?」

            , ・ ´  ̄ ̄` ヽ
             /: : : : : : : : : : : : : \
          /,::'/i : : : : : : : : : : 、: :ヽ
         i : {_{从: : : i }人 i| l: :|: :i|

         |::小● \,リ'● 从: :|、i|

          | :|l   、_,、_,  * : :|ノ│ <このスレは栗ご飯とかめはめ波に監視されています
        /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !
      \ /〃|: :l>,、 __, イァ/  /::|
.        /〃/|:リ  v只v´ {ヘ、__∧ |
       `ヾ< ´   j j 「 ̄ヾ、三シ:|


>>280
栗悟飯とカメハメ波だ

ダル「後ろにいるだろ条考、さっきまでPC弄ってたのオカリンボーッと見てたじゃん。体調悪いなら休んだ方がいいおオカリン。じゃ行って来るお。くれぐれもバイト中は連絡よこさないよーに」

岡部「あ、ああいってこい」

紅莉栖「で? 何か私に用だった?」

岡部「紅莉栖……」ダキッ

紅莉栖「わ……? ちょっ? 急に何すんの!?」

岡部「すまない……少し、こうさせてくれ……」ギュウ

紅莉栖「わ、わわ……」///

岡部「俺は、お前を、絶対に忘れない……!」





END

>>282

              トイ
              トイ
              トイ
             i三i

            〃   ヾ、
           〃      ヾ、
          〃        ヾ、

         〃 '´  ̄  ̄ ` ヽ、 ヾ、
         〃 / : : : : : )ノ: :ヾ: : :\ ヾ、
       〃 7: (: : : : : : : : : : : : :} :)ヽヾ
       || {: : ト/;ハ,リノ;\川 } : ノ: : i||
       || i::小●    ● ノリル: ; j ||   ごめんなさい
       || 从l⊃  、_,、_, ⊂⊃从ッ》 ||
         ヾ、(y;)   ゝ._)    (y;)///
        (⌒) >、 ____, イ(y;)(⌒)
         l ly;)ー======一l l
         ヽ_ノゞ::::::((:::::::::::::ルリゞノ

栗栖のタイムリープってどうやってやったの

紅莉栖「お、岡部、今日は買い物付き合いなさいよっ!」

岡部「わかったよ紅莉栖」

岡部(あれから俺は紅莉栖と付き合いだした)

岡部(二十年も一緒にいたんだ、こいつのことは何となくわかってる)

岡部(俺はお前の事を絶対に忘れない、だが今の紅莉栖のお前を重ねることもしない。あるがままの紅莉栖を受け入れて、愛していくつもりだ)

ダル「最近二人の仲が以上にアツアツな件について」

岡部「そういうなダル、お前もそのうち可愛い彼女ができるさ」

ダル「ムキーッ! “も”って言ったお!それってつまり牧瀬氏が可愛いって自慢してるのかお!」

紅莉栖「ちょ……!」///

岡部「そう聞こえなかったか?」

ダル「くそう、最近オカリン動じなくなってきたお。牧瀬氏は真っ赤なのに。なんだか急にオカリンが大人びたような気がするお」

紅莉栖「……」///

岡部「彼女が出来ると変わるものあるさ。ほら、なにやってるか知らないが今日もバイトなんだろ?」

ダル「そうなんだお。早くメイクイーン行きたいのにあんな仕事引き受けるんじゃなかったお」

岡部「さっさとすませてメイクイーンでもいってこい」

ダル「そうするお」

岡部「ほら、紅莉栖もいつまでも照れていないで買い物、行くんだろ?」

紅莉栖「う、うん……」///


俺は、こんな幸せがいつまでも続くと、そう思っていた。
そう思って、疑ってなど、いなかった。


TO BE NEXT NIGHT?

あと50分か

>>312-313
???
どう言うことでしょう、あと50分で落ちるとか…?




紅莉栖「ウェ……えーっと……まっ、まぁ、そうなるの……かな」

鈴羽「最近の岡部倫子、可愛いもんねー?w」ニヤニヤ

フェイリス「魅力がはんぱじゃないニャ」

紅莉栖「ちょっと、フェイリスさん。男同士の時はニャを外してよ」

フェイリス「おっと、失礼」

萌郁「守って……あげたい」

ルカ子「はい、守ってあげたいです」

鈴羽「守るって話しなら、私に任せるべきでしょ」

紅莉栖「Why?」

ぎゃあああああああああああ

ごめんなさい…・・・
読んでます応援してます

一応書いておくと、明日の夜にでもちょっとした続きを書きます。
なんぼかは書いてあるんだけど、明日早起きしなきゃまずいんでノッってきて朝になっちまうとマズイ。
FAKEを見破った人、そして味覚を見破った人、俺は忘れない!
今度こそ、今度こそ騙してやるぞーーー!
あ、今度ってのはこれの続きじゃなく完全次回作ね。
これの続きはそんなにたいしたものにはならない、とは思う。
予想しやすいかな。多分。だからこのスレは落としてもらってもいいです。

と思ってたけどやってやるよチクショォォォォォ!
期待されたらつい応えたい、そんな厨二病の私です。
でも投下は少し待ってね、いろいろ纏めたいから。

>>317
俺もあんたの方リアルタイムで読んでるよ応援してるよ!

>>318
明日のスレタイだけでもいいから次回予告をしておくんだ!!

二回目で悪いけど質問させてくだしい
未来クリス撃つ→タイムリープさせる てことでおk?

>>320
新スレ立てずにこのまま行きます。もうちょっと待って。

>>322
そう、でも実は最初に鈴羽が撃ったのはただの麻酔銃w
寝かせて、その間にオカリンが自分で実験、チップの効能を確かめてから紅莉栖をタイムリープ。
寝てても脳をスキャンして、現代紅莉栖にそれをケータイあてて送るのは可能、だと思ってやった。

ほすすればいい

>>323
アンサーキテタ - .∵・(゚∀゚)・∵. - ッ!!
どうもです!これですっきり寝れる・・・
次も楽しみに待ってます!

岡部「っ!?」ズギィ!

それは突然来た。
紅莉栖と買い物をしてしばらくしていた頃だ。

岡部「今のは……リーディングシュタイナー!?」

紅莉栖「どうしたの?」

岡部「あ、いやなんでも……!?!?!?!?!?」

岡部「何故、俺は包帯を巻いて……うっ!?」

紅莉栖「ああ、大丈夫!? 骨折してるんだから無理しない方が良いわよ」

岡部(骨折、だと……? 馬鹿な……、どういうことだ!?)

紅莉栖「何か様子がおかしいわよ岡部? 大丈夫?」

岡部「だ、大丈夫だ」

紅莉栖「そう? まあもうこ、恋人なんだし、気を使うことないんだからね」

岡部「あ、ああ……」

岡部(紅莉栖と恋人ということは……世界線は戻った、わけではないのか?)

紅莉栖「ほら、手伝ってあげるから」

岡部「あ、ああすまない」

岡部(まあ深くは考えまい。紅莉栖が無事にそこにいる。それでいいではないか)

それからは一瞬危惧したSERNからの攻撃も無く、俺は紅莉栖と幸せな生活を送れた。
そう、幸せすぎて、考えるという事を放棄してしまった。
考えて、疑っておけばよかったのだと、気付くのが遅すぎた!
忘れてはいけなかったのだ。
迂闊なことをしてはいけないと
軽率な事をしてはいけないと。
見て見ぬフリをしてはいけないと。
もっと注意をはらわなくてはいけないと。
陰謀の魔の手は思った以上にずっと身近にあっていつでも俺を陥れようと手ぐすね引いているのだと!

二十年後、それは唐突に、しかしくるべくして来た。

(`・ω・´)ゞ 乙であります!
明日家に帰ってきたら全力で保守するよ!

岡部「紅莉栖……!? 紅莉栖っ!? し、死んで……何故っ!?」

岡部(ハッあれから二十年……まさかこの世界線は、SERNのチップで死んだ年……?)

岡部(だとしたら、俺もすぐに……!?)

岡部(俺の方が死んだのは時期的には早いがそれは紅莉栖より前にタイムトラベルしたからで、実際に肉体的寿命は紅莉栖よりやや長い……しかしそれも時間の問題……!)

岡部(くっ、こんなこともあろうかと作って封印したタイムリープマシンを作る日が来るなんて……!)

岡部「待っていろ紅莉栖! 必ず助ける!」

岡部「とべよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

ID変わってたか。1です

紅莉栖「かべ……岡部!?」

岡部「む……」

紅莉栖「ちょっと大丈夫?」

岡部「あ、ああ……」

岡部(成功、したのか?)

岡部(世界線変動より少し前にタイムリープしたのだが……って)

岡部「痛っ」

岡部(忘れていた、俺は骨折してるんだった)

紅莉栖「もう……大丈夫?」

岡部「ああ……痛っ」

紅莉栖「何か様子がおかしいわよ岡部? 大丈夫?」

岡部「だ、大丈夫だ」

紅莉栖「そう? まあもうこ、恋人なんだし、気を使うことないんだからね」

岡部(この会話には覚えがある……おかしい、世界線は越えてるのか……ってそうか!)

岡部(なんて事だ! 世界線を越えた後でタイムリープしたって、変わった世界線の歴史を戻るだけじゃないか!)

岡部(タイムリープでは世界線を越えられない……! まさかそれが裏目に出るとは……!)

タイムリープで世界線越えられない・・・よね?

と思ってたらもう来てたか (´・ω・)スマソ

紅莉栖「岡部……? やっぱりおかしいわ、何かあったんじゃないの?」

岡部「紅莉栖……」

岡部(どうする? 正直に言うか?)

紅莉栖「言って、岡部。あんたがタイムリープしてきたのはわかってる」

岡部「な!? 何故わかった!?」

紅莉栖「やっぱり」

岡部「サイズ・ハングか……こしゃくな真似を……!」

紅莉栖「全く……でいつからタイムリープしてきたのよ」

岡部「二十年後だ」

紅莉栖「……は?」

岡部「だから二十年後だ」

紅莉栖「……えっと何? じゃああんた今40歳?」

岡部「む……?いや一度40になって20になってまた40になったから……精神的には60、か……?」

紅莉栖「はぁ!? おじいちゃんじゃん」

岡部「き、貴様その言い方はやめろ!」

岡部(なんだか紅莉栖に紅莉栖フォーティと言ってた自分を見てるようだ。多分こんな気持ちだったのだろうな。許せ40クリスティーナ……)

紅莉栖「にしてもその年までこの厨二病は治らないのね……」

岡部「お、お前俺のこんな話方も含めて好きになったというのは嘘だったのか!?」ショボーン

紅莉栖「ふえっ!? わ、私そんな本当のこと言ったの!?」

岡部「ほ、本当だったか」ホッ

( `・ω・´) つ④

紅莉栖「で? どうしてタイムリープしたのよ」

岡部「……」

俺は悩んだが全て紅莉栖に話すことにした。

紅莉栖「……ふむん」

岡部「今の俺には想像がつかん」

紅莉栖「恐らく……そのデータってのが鍵ね。私が作ったデータが回らない用にするかしないかで世界線が変わってると思う」

岡部「と、なると……」

紅莉栖「多分、一度データが消えたことで世界線は変わったけど、そのデータを誰かが何らかの方法で手に入れるか復元してしまいまた逆戻りした」

紅莉栖「今回は幸いERNとかは関係していなさそうだけど……それが逆に原因を突き止めにくくしているわね」

ERNってなんだorz
SERNです……

そういえば実際のセルンがCERNだってことを最近知ったよ・・・

岡部「くそ……もしそうなら俺はどうすれば……」

紅莉栖「とりあえず橋田に相談しましょう、橋田がその破壊プログラムを作ったのなら、今の橋田でも何かできるかもしれない」

岡部「そうだな……あ、しかしあいつは今日バイトでは……いや、この世界線では違うんだったか?」

紅莉栖「あ、そういや今朝バイトって言ってたわね、橋田って何のバイトしてるの?」

岡部「実は俺も知らんのだ、あいつはバイト内容を話したがらなくてな。しかもバイト中は絶対に連絡をしてくるなと念を押して来る始末だ」

~~~~

ダル「もうなんだお!? あれほどバイト中は電話すんなって言ったのに!」

岡部「すまんダル、しかし重要な話なんだ」

紅莉栖「ごめんね橋田、でも……私達の将来がかかってるの」

ダル「牧瀬氏たちの将来とか……もう結婚展望ですかそうですか」

岡部「ダル、俺は真面目な話をしている! 俺はタイムリープしてきた!」

ダル「え……?」

紅莉栖「詳しく聞いて橋田、貴方にもまんざら無関係ってわけじゃないはず」

セルンじゃなくて欧州なんたらかんたらって名前で知ってた

ダル「マジ? それっていつものオカリンの妄想や設定じゃなくて」

岡部「マジだ」

紅莉栖「悲しいことに本当みたい」

ダル「牧瀬氏いいん? こんなこと言っちゃうとあれだけど、オカリンの中身60歳ってことっしょ?」

岡部「……そうだな、紅莉栖がイヤなら俺は別れても」

紅莉栖「ハァ? 何でそうなるわけ?」

岡部「いや、だってお前もおじいちゃんとか言ったじゃないか」

紅莉栖「あれはびっくりして言っただけよ。今の私から見たらあんたは私の知る岡部以外の誰でもない」

岡部「俺で、いいのか?」

紅莉栖「あんたしか、いないわよ」

ダル「もしもーし? おいてかないでおー?」

漫画の父ダルかっこよかったw

ダル「で、話を戻すと、僕が作ったプログラムでそのデータを壊した、と」

岡部「そうだ、過去の紅莉栖がPCに保存した瞬間に消えるような悪辣な奴だ」

ダル「多分出来なくはないお……それが本当だとしたら未来の僕は“今”の技術でそのプログラムを作ってるはず」

岡部「というと?」

ダル「未来に行けば行くほど高スペックなPCになるけど、ハイスペクすぎて前時代のPCじゃ動かないものはザラだお」

ダル「よっぽど未来で革新的なものが作られない限り、今の技術にあわせるはず。そしてその技術自体は既に僕にもあるお。となるとオカリンの話は信憑性が出てくる」

岡部「おお、信じてくれるか!」

ダル「まあ信じてもいいけど……結局それって過去に手出しできなくちゃ意味を成さなくね? 聞いただけだけど、どうにかするには過去にいくか何かしないと……」

紅莉栖「そうね……それは悩みどころよ、あまりタイムマシンやタイムリープマシンには手を出したくなかったのだけど……やるしかないのかしら」

ダル「まあとりあえず牧瀬氏の大学にハックしかけてみるお、どんな状態なのか見るだけでも違うかもしれないし」

岡部「おおさすがはマイフェイバリットライトアーム!」

紅莉栖「……なんか、岡部って結構橋田は素直に褒めるわよね」

ダル「牧瀬氏、オカリンと同姓である僕にまで嫉妬は流石にやり過ぎだお」

紅莉栖「なっ、そんなんじゃない!」

ダル「ツンデレ乙、お、きたきた……っ! なんだおこれは!」

岡部「どうしたダル?」

ダル「許せないお……絶対にだ!」

岡部「ダル……?」

ダル「この大学から外部に出る経路を作るプログラム……僕がバイトで作った奴だお! まさかこんな事につかわれているなんて……!」

岡部「な、なんだと!?」

紅莉栖「う、嘘っ!?」

ダル「僕はこんなことの為にプログラムを組んだじゃないお! くっそぉ、潰してやるお!」
 
岡部「お、落ち着けダル! 今はまずい!」

紅莉栖「そ、そうよ、気持ちはわかるけど落ち着いて橋田!」

ダル「でも……多分僕のせいだお……」

岡部「どういうことだ?」

ダル「少し前から急にバイトが忙しくなったんだ。ハックされたから対処をって。それで対処しちゃったんだお……」

岡部「ということは……!」

紅莉栖「なるほど、謎が解けたわ。岡部がやったことについて一度世界線は変わったけど、橋田の対処によって結局データは流れ、世界線が戻された。時間差ってやつね……これも収束、とは思いたくないわ」

岡部「ダル、それをやったのはいつだ?」

ダル「今日だお……こういうのはスピード勝負だから」

岡部「そうか……」

ダル「失敗したお……本当に失敗したお……まさかこのせいで友達の未来を奪うなんて……!」

紅莉栖「橋田……」

ダル「あの時の自分に言ってやりたいお! そのプログラムを打つなって、そのプログラムを流すなって! そうしなければ全体のシステムに防御・復元システムが組まれなかったのに!」

岡部(今のダルはあの時の俺と同じだ……ん? 待てよ……?)

岡部「ダル! 今なんて言った!?」

ダル「え? 失敗したって……」

岡部「そうじゃない、その後だ!」

ダル「自分に言ってやりたい?」

岡部「もう一声!」

ダル「プログラムを打つな?」

岡部「もうちょっと!」

ダル「プログラムを流すな?」

岡部「そ れ だ ! お前は今言ったな? 全体のシステムに組み込まれると!」

ダル「そうだけど……」

岡部「なら、今からすぐにでも未来のお前からの攻撃に弱くなり、かつ感染力が高くデータ破壊力が強いウイルスをそこに送るんだ!」

ダル「あっ!?」

岡部「早ければ早いほどいい! お前が全システムに影響を与えられらるなら、いくら多岐にデータが飛ぼうと“データの場所がわからなくても根こそぎ破壊できる”可能性がある!」

ダル「や、やってみるお! ありがとうオカリン!」

岡部「頼んだぞダル!」

紅莉栖「よく思いついたわね……」

岡部「まぁな、これも年の功、かもな」

紅莉栖「そのことだけど岡部……」

岡部「なんだ?」

紅莉栖「いい? もう何が起きてもタイムリープはしないで」

岡部「どうしたんだ急に」

紅莉栖「聞いて岡部、脳の容量ってのは無限じゃない」

岡部「あ、ああ……」

紅莉栖「それに変な言い方だけど対応年数……賞味期限……? 寿命がある」

紅莉栖「脳にも限界はあるの。岡部は今20歳なのに60歳分生きてる。これがどういうことだかわかる?」

岡部「……」

紅莉栖「つまり、岡部は普通の人より40年分も脳を使ってる計算になる。人の脳は百数十年は耐えられるっていう理論値はあるけどそれは飽くまでも理論値であって絶対値じゃない」

紅莉栖「岡部は今、普通に生きても脳が持つかどうかのギリギリにいる可能性がある。ヘタしたら手遅れよ」

岡部「……」

紅莉栖「だから、これ以上無理、しないで……」

岡部「すまない紅莉栖……心配させて」

紅莉栖「私はあんたが20歳だろうと40歳だろうと60歳だろうと構わない、でも無茶だけはやめて欲しい……」

岡部「わかった……」

岡部(が、約束はできん。また、必要に迫られれば俺はきっと……)

紅莉栖「ほんとね? 約束したからね!」

岡部「あ、ああ……」

紅莉栖「嘘つき、あんた今、必要があればタイムリープするって顔してる」

岡部「なっ!?」

紅莉栖「そんなものよ、あんたが60年生きようと、あんたっていうパーソナリティは変わらない。けどこれ以上繰り返せば脳が追いつかずにあんたらしさが消える可能性もある」

紅莉栖「そうなったら、岡部倫太郎は死ぬのよ。生命活動を行っていたとしても、あんたじゃなきゃ、岡部倫太郎じゃないんだから……」

岡部「紅莉栖……」

紅莉栖「だから、岡部が岡部じゃなくなるくらいなら、無理はしないで」

岡部「ああ、ありがとう」

紅莉栖「……ま、まあ私は彼女として当然の忠告をしたまでだけど」

岡部「そうか、そうだな、俺は良い彼女を持った」

紅莉栖「そ、そういえば気になってたんだけど……」

岡部「ん? 何だ?っとダルから電話だ少し待ってくれ」

ダル『もしもしオカリン! なんとかなりそうだお!』

岡部「そうか! やってくれ!」

ダル『わかったお! すぐにやってみる!』

紅莉栖「あ……」

岡部「どうした?」

紅莉栖「バカね……上手くいったら世界線は変わるのよ?」

岡部「あっ!?」

紅莉栖「ふふっ、やっぱり岡部は岡部ね」

岡部「……」

紅莉栖「こら、そんな顔すんな」

岡部「しかし……」

紅莉栖「これでいいのよ……」

岡部「……そうだ、さっきは何を聞こうとしたんだ?」

紅莉栖「あ、あれは……あはは、やっぱいいや」

岡部「何だ気になるだろう? 世界線が変わればこの会話も無かったことになるかもしれん、話しておいてくれ。少しでもお前を覚えておきたい」

紅莉栖「うぅ~、じゃあ聞くけどさ」

岡部「ああ」

紅莉栖「お、岡部の初体験ってわ、私? だったら、その、どんなだったのかなって」///

岡部「なっ」

紅莉栖「ほ、ほら! だからやっぱ聞きたくなかったのよ!」

岡部「俺の初体験か……相手は確かにお前だった」

紅莉栖「そ、そう……」///

岡部「お前に急に襲われたな」

紅莉栖「は、はぁ? 嘘つくなHENTAI!」

岡部「本当だ、動けない俺に跨ってお前は……」

紅莉栖「あーあーあー! 聞こえなーい! 橋田早くしなさいよー!」

岡部「ふっ、やれやれ」

紅莉栖「……岡部」

岡部「……ん?」

紅莉栖「……私と、幸せになってよね」

岡部「……まかせろ、俺を誰だ思っている?」

狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真だぞ?

世界線が、変わる。また、未知の世界線が俺を待っている。
だが、変わらないものもある。
この気持ちだけは、何年、何十年経とうとどれだけ世界線を越えようとずっと変わらない。
何故なら、それが運命石の扉の選択だからだ。

エル・プサイ・コングルゥ。

END

Trueキタ――(゚∀゚)――!!
乙でした!ここ最近で一番おもしろかった!

これで今度こそ本当に終わりです。
このような蛇足にまで付き合っていただきありがとうございました!
保守や支援もありがとう!

まじかよまだ寝れねえな~チラッ

サーセンwww
ともかく乙!

紅莉栖「ほら岡部しゃきしゃき歩きなさいよー!」

岡部「俺は、はぁ、肉体派では、はぁ、無いのだぁ、はぁ」

紅莉栖「そんなこと言ってまだ若いんだからへばるには早いって」

岡部「俺の精神年齢は老いているのだ」

紅莉栖「またわけわかんないこと言って……」

岡部「だが事実だ」

紅莉栖「はいはいワロスワロス、そんなこと言ってこの前の初めてヤった時だって……」///

紅莉栖「岡部自分から全然動かないんだもん、私が動くハメになったじゃない」///

岡部「あ、あれは何故か動きたくとも動けなかったのだ!」

岡部(まさか本当に世界線が収束しているのか!? くそぅ、これもまた運命石の扉の選択だというのか……!)

紅莉栖「ほら」 つ

岡部「あ、ああ」つ



紅莉栖「この手、離さないからね♪」

間違ったおまえじゃない、オマケだ。
もう寝よう、今度こそ寝よう。
それではエル・プサイ・コングルゥ。

こんどこそ乙!

ちょwww鬼畜www

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