まどか「もーさやかちゃんったら可笑しー!ティヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッヒ!!!」(324)

さやか「そんでさーそのときの仁美の瞳が億千万で」

まどか「ティッヒィイイーー! もーあんまり笑わせないでよさやかちゃん!ティヒッ!ティヒヒヒヒッ!!」

さやか「………」

まどか「ティヒッ!! ティヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッヒッッ!っえおっ!げほっ!おほっ!!」

さやか「ねえまどか」

まどか「なあにさやかちゃん」

さやか「そのティヒヒってのやめてくんない?」

まどか「え? 何が?」

さやか「ティヒヒって笑うのなんかイラッとくるからやめて欲しいんだけど」

まどか「ええーそんな事言ってる私?」

さやか「うん言ってるよ。え? 気づいてないの?」

まどか「気づいてないも何も、言ってないと思うよ」

さやか「いや言ってるよ」

まどか「言ってないってば」

さやか「そうかなあ……」

まどか「もー、おかしなさやかちゃん!ティヒヒ!」

さやか「あっ!今! 今言った!」

まどか「え? なんか言った?」

さやか「今まどかティヒヒって言ったよ!」

まどか「言ってないんですけど」

さやか「言ったよティヒヒって!」

まどか「なに?もう一回言って?」

さやか「言ったよティヒヒって!!」

まどか「さやかちゃんが言ってるじゃん」

さやか「は? そうじゃねーよ!」

さやか「馬鹿にしてんのかよまどか!」

まどか「そんな馬鹿になんて……ところで私なんて言ったんだっけ?」

さやか「ティヒヒ」

まどか「やっぱりさやかちゃんが言ってるじゃん」

さやか「なめてんのか!」

まどか「ごめんごめん、冗談だよティヒヒ」

さやか「あっ、おいてめっ!今言ったぞ!」

まどか「なにが?」

さやか「いい加減にしろよまどか!」

まどか「大声出さないでよ」

さやか「認めろよ!ティヒヒって言ったの認めろよ!」

まどか「言ってなくない?」

さやか「絶対言ったって!!」

まどか「なんでそんなに必死なの?」

さやか「あああああああああ!!?」

さやか「てめーいい加減にしろよ」

まどか「さ、さやかちゃん?」

さやか「これ以上シラばっくれるとくらわすぞ? おおコラ?」

まどか「なんか怖いよう、さやかちゃん」

さやか「あ……ごめん。つい熱くなっちゃって……」

まどか「もー怒るとシワが増えちゃうぞ!ティヒヒ!」

さやか「ブチギレたぞ!!!!」

さやか「その減らず口を黙らせてやる!」

まどか「きゃー!なにするのさやかちゃん!」

ぼかっ!

まどか「ギャッ!」

さやか「ひひ、どうだ……思い知ったか!」

まどか「ギギギ……」

マミ「ちょっと!何してるのさやかさん!」

さやか「あ、マミさん!」

マミ「鹿目さんを叩くなんて酷いじゃない!」

まどか「痛いー、頭が割れそうに痛いよー」

さやか「う……こ、これには事情があるんです!」

マミ「何よその事情って」

さやか「まどかが『ティヒヒ』って言うのやめないから!」

マミ「そんな下らない理由で!」

まどか「うわーん、さやかちゃんに叩かれたよー、痛いよー」

マミ「よしよし、痛いの痛いのとんでけー」

まどか「えへえへ」

さやか「ぐ……う、嘘泣きだ!」

マミ「美樹さん! 鹿目さんに謝りなさい!」

まどか「そーだそーだ」

さやか「ぐぬぬ…」

さやか「まどか、叩いてごめんね」

まどか「しょうがないなあ、許してあげるよ。ティヒヒ!」

さやか「こ、このお! また言ったなああ!」

マミ「やめなさい!」

パシンッ!

さやか「ぶえぇええ!マミさんがぶった!」

マミ「まったく、何なの一体……」

まどか「ティヒ!叩かれてやんの!ティヒヒッ!ざまあ!ティヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッッッ!!!」

マミ「大丈夫、鹿目さん?」

まどか「ありがとうマミさん!マミさん優しいから大好き!」

マミ「あらあら、ウフフ」

さやか「ちくしょぉ……ぢぐじょぉぉ……」

まどか「ところでマミさん、今日は何の御用ですか?」

マミ「あ……えーとね、これ、来月分のお金です」

まどか「ああ……はいはいどうも。じゃあ来月も契約更新ということで^^」

マミ「う、うん。お願いね」

さやか「なんだなんだ、目の前で謎のお金のやり取りが行われたぞ」

さやか「マミさん、まどかに何のお金を渡したんですか」

マミ「えっ……そ、それは……」

まどか「お友達料金だよ」

さやか「お、おおおお友達料金!?」

まどか「月額8千円でね」

マミ「……鹿目さんには良くしてもらってるから、これくらいはね……」

さやか「マミさん!あ、あんたって子はあ!」

まどか「まあまあさやかちゃん。マミさんは好きでお金払ってるわけだから……ねえ?」

マミ「え、ええ……だから気にしなくていいのよ、美樹さん」

さやか「何よそれ!そんなの、あたしが許さない!!」

まどか「うるさいなあ。唾とばさないでよ」

さやか「何やってるんですかマミさん!お金で友達作るなんて!」

マミ「だ、だって、私にはお友達の作り方なんてわからないし……」

マミ「私だって本当はこんなのおかしいってわかってるわよ……」

マミ「けど一人は寂しいの! 一人は嫌なの!」

マミ「だったらお金を払うしかないじゃない!!」

さやか「そんなの絶対おかしいよ!!!」

まどか「全然おかしくないよ!!!」

さやか「な!?」

まどか「さやかちゃんにマミさんの何が分かるっていうの!」

まどか「マミさんはね、ずっと一人ぼっちだったんだよ!」

まどか「友達もいなくて、家族もいなくて、ずっと一人ぼっちで魔女と戦ってきたんだよ!」

まどか「頼る人がいない苦しみをさやかちゃんはわかるの!?」

まどか「ずっと一人ぼっちで……ずっと孤独に魔女と戦ってきたんだよ!!」

マミ「鹿目さん……」

さやか「まどか……」

まどか「そんなマミさんの苦しみを、私が少しでも和らげてあげられたらなって……」

まどか「私ができることなんてほんの小さな事だけれど……」

まどか「私がマミさんのお友達になってあげられたら……」

まどか「それはとても素敵だなって」

まどか「ついでにお金も素敵だなって」

さやか「このクズが!!!」

まどか「なんだと!」

さやか「マミさん!こんなやつと一緒にいちゃ駄目だ!」

マミ「で、でも私には鹿目さんしか……」

さやか「マミさんのばかっ!あたしがいるじゃないですか!」

マミ「!?」

さやか「あたしならお金なんていらない! ずっとずっと友達でいます!」

マミ「ほ、ほんとなの…? 私とお友達になってくれるの……?」

さやか「勿論です!」

マミ「あとからお友達料金とは別に交際費や更新料を請求してきたりしない……?」

さやか「どんだけまどかからボラれてんですか!そんなことしませんよ!!」

マミ「う、嬉しい!」

まどか「騙されるな!!!」

まどか「そんな都合のいい話あるわけないよ! マミさん騙されちゃ駄目だよ!」

さやか「何を言ってるんだこいつは」

まどか「ね、マミさんは私のことが好きだよね? だから私の味方するよね?」

マミ「………」

まどか「マ、マミさん……?」

マミ「ごめんなさい鹿目さん……」

まどか「!?」

マミ「私、もう限界なの。もうあなたとは一緒にいられないわ……」

マミ「ごめんなさい……そして今までありがとう鹿目さん」

まどか「マ、マミィイイイイイイイイイ!!!」

まどか「そ、そんな……マミさんが……人間ATMが……私の手から離れていく……」

マミ「これからよろしくね美樹さん!」

さやか「こちらこそ!」

まどか「グググ……ちくしょう……ぢぐじょう……」

さやか「ふふん。これに懲りたら、人との接し方はよく考えることだねまどか」

マミ「美樹さん……カッコイイ!」

杏子「おーいさやか~」

さやか「げっ、杏子……」

マミ「あら、佐倉さんお久しぶりね」

杏子「さやか、頼まれてたもの持ってきたぞ!」

さやか「え? ああ、うん。そうね、そうね」

マミ「あら? 何かしらそのヴァイオリン」

杏子「さやかがどうしても欲しいって言うからプレゼントだ!」

マミ「え、でも佐倉さん。あなたお金持ってないわよね……」

杏子「だったらなんだよ!さやかが欲しいって言ったんだ!文句あんのかてめえ!」

マミ「え…それって……」

さやか「いや違うんスよマミさん。これは違うんス」

まどか「なに焦ってるの?」

杏子「なあさやか、これ欲しがってたヴァイオリンだぞ。嬉しいか? あたし偉いか?」

マミ「ちょっと…どういうこと? 説明して頂戴」

さやか「違うんだマミさん。これは杏子が勝手にやったことで」

杏子「え、さやかがあたしに『欲しい物があるからちょっと取って来てくれ』って……」

さやか「シャラァァアアアアーーッ!! べらべら喋るなッ!!」

杏子「な、なんだよさやか……怒鳴んないでくれよ……」

マミ「美樹さん、あなた佐倉さんになんてことを……!」

まどか「さやかちゃん……最低だよ!!!」

まどか「杏子ちゃんを都合よく使って泥棒させるだなんて……」

まどか「そんなの絶対おかしいよ!!」

さやか「全然おかしくなんかないッッ!!」

まどか「!?」

マミ「!?」

さやか「まどかに杏子の何が分かるっていうの!」

さやか「杏子はね、ずっと一人ぼっちだったんだよ!」

さやか「友達もいなくて、家族もいなくて、ずっと一人ぼっちで魔女と戦ってきたんだよ!」

さやか「頼る人がいない苦しみをまどかはわかるの!?」

さやか「ずっと一人ぼっちで……ずっと孤独に魔女と戦ってきたんだよ!!」

杏子「さやか……」

マミ「どっかで聞いたことのあるセリフね……」

まどか「少しは捻ろよ」

さやか「だ、黙れ!!」

さやか「そんな杏子の苦しみを、あたしが少しでも和らげてあげられたらなって思って!」

さやか「それで友達になったついでに色々貢がせたんじゃい~~~!!なんか文句あっか!!」

まどか「開き直りやがった!」

マミ「美樹さん酷いわ!」

さやか「やかましい!」

まどか「通報だ!ブタ箱にぶち込んでやる!」

杏子「や、やめろ!さやかを責めるな!」

杏子「さやかは悪くない!さやかが喜ぶと思ってあたしが勝手にやっただけなんだ!!」

杏子「泥棒が悪いことだってわかってる……でも止められなかったんだ……」

杏子「不器用ってのは言い訳にならないよな……でも、あたしにはさやかの気を引くにはどうすればいいかわからなくって……」

杏子「友達ができたのがうれしかったんだ……さやかの喜ぶ顔が見たくて……つい…それで……」

杏子「だからあたしが全部悪いんだ。さやかを責めないでくれ……」

マミ「佐倉さん……」

まどか「杏子ちゃん……」

さやか「杏子……」

マミ「そこまで言われたら、もう何も言えないわね……」

まどか「うん……でももうこんなことしちゃ駄目だよ」

さやか「そうだね。みんな、杏子の言うとおり泥棒した杏子が100%悪いんだけれども、ここは一つ寛大な心で」

まどか「このクズが」

さやか「なんだと!!」

まどか「やっぱりこいつ許せないよ!」

まどか「杏子ちゃん!さやかちゃんと一緒にいたらダメになっちゃうよ!」

杏子「あ、あたしは……」

さやか「なにおう!杏子はあたしと一緒に居たいよな? 杏子はあたしのこと好きだもんな!?」

まどか「ダメ!私と一緒の方が絶対いいよ!最初の月は1万2千円だけど、翌月から月々8千円で私とお友達になれるよ!」

マミ「何なのこいつら……二人ともイカレてるわ……!」

さやか「ええい!マミさんは黙ってて! くるくるパーな頭してるくせに!」

まどか「そうだよ!でかい胸が邪魔なんだよ!どっか行っててよ!」

マミ「な、なんですって!」

マミ「変身!」パァアアア!!

さやか「うおっ! 変身しやがった!」

マミ「私のおしゃれパーマを馬鹿にする人は許せない……」

マミ「消し炭にしてやるわ!」

さやか「ひいいっ! 目が本気だ!」

まどか「こいつです! こいつがマミさんのおしゃれパーマの悪口言いました!!」

マミ「美樹さやか……ティロっティロにフィナーレしてやるわ……覚悟なさい」

さやか「ま、待って! まどかだってマミさんの胸を馬鹿にしましたよ!」

マミ「鹿目さんには罰として、あとで私と同じ髪型にしてあげるわ」

まどか「い、いやぁああ……円環の理パーマにされちゃうう……学校行けなくなっちゃうう……」

杏子「や、やめろぉ!!」

杏子「さやかには手を出すな! あたしが相手だ!!」

さやか「杏子!」

マミ「あら、私とやろうって言うの? 手加減しないわよ」

杏子「上等だ! かかってこいよ!」

さやか「やれ! 殺すんだ杏子!!」

まどか「脇腹だよ! あのでかい胸の死角をつけば勝てるよ!!」

さやか「的確に急所を狙っていけ! 躊躇する必要はないぞ!!」

まどか「コ・ロ・セ! コ・ロ・セ!!」

マミ「………」

杏子「………」

マミ「……やっぱりやめましょう。こんな戦い馬鹿げているわ」

マミ「私たちが戦ったところで、この二人が喜ぶだけのようだしね」

さやか「おお!? なんか敵さん日和りやがったぜ!」

まどか「敵さんビビッてる! ヘイヘイヘイ!!」

杏子「……そうだな。やめるか……」

マミ「じゃあね。私はどこか遠くへ行くわ。きっともう会うこともないでしょう」

杏子「……じゃあな」

さやか「いヨォし! よくやったぞ杏子! マミさんビビって逃げてったな!」

まどか「やったね杏子ちゃん! ご褒美に3ヶ月お友達料金無料券進呈だよ!!」

杏子「なあさやか」

さやか「おお、なんだ杏子」

杏子「あたしたち、しばらく距離を置こうぜ……」

さやか「!?」

杏子「なんか今のやり取り見ててさ……目が覚めたっていうか……」

杏子「あたしの知ってる優しいさやかは、もういないんだなって、気づいちまったよ……」

さやか「な……」

杏子「だからしばらく距離を置いて、お互い頭を冷やそうぜ……」

杏子「じゃあなさやか……」

さやか「きょ、杏子っぉおおおおおおお!!!」

まどか「っしゃああ!!勝った!!作戦通り!! ティヒィーーーハァーーーーーーッ!!!」

さやか「まどかァ! おまえ!」

まどか「ええー私何も悪いことしてないよ。さやかちゃんが悪いんだよ。さやかちゃんが私のマミさんを取るからいけないんだよ」

さやか「変身!!」パァアア!!

まどか「!?」

さやか「ククク……まどか、てめえあたしが魔法少女だってこと忘れてねえか……?」

まどか「な、なにを……」

さやか「その気になれば、まどかをくびり殺すことだって容易いんだよ」

まどか「しまった……調子に乗りすぎた…! 一難去ってまた一難とはこのこと……!」

さやか「けどあたしは慈悲深いから、これくらいでまどかを殺したりしないよ」

さやか「でもこれに懲りたら、あまりあたしを怒らないようにすることだね」

まどか「う……こ、怖くないよ。さやかちゃんは腑抜けのヘタレだもん。私を殺すなんてそんな……」

さやか「ちぇぇええええええっっ!!!」


スパスパスパパァアアアアッッッ!!!!


まどか「ぎょ、ぎょぇえええ! 私の髪がボブカットに!!」

さやか「言葉遣いには気をつけるんだな。次はその首飛ばすぞ」

まどか「ひぃいい」

さやか「じゃああたしはもう行くけど、今度舐めた口きいたら五体満足でいられないと覚えときな」

まどか「は、はひ」

さやか「あ、最後に一つ確認するけどよ」

さやか「お前『ティヒヒ』って言ってるよな?」

まどか「はい、言ってます。すんませんでした」

さやか「最初からそうやって素直に言っときゃ良かったんだよ。次会うときまでにその口癖直しとけよ」

まどか「へい、わかりましたださやか様」

さやか「じゃあな」

まどか「へい、へい、どうか気をつけてお帰りなさるだ。へへーー」

まどか「………」

まどか「う、うぐぅ……負けた……さやかちゃんに屈してしまった……!悔しい……!」

まどか「ううう……マミさん……私負けちゃったよ……さやかちゃんに……う……ぐず……」

まどか「あ、マミさんいないんだった……私一人だった……」

まどか「くううう!! マミさんに見捨てられた! さやかちゃんには逆らえない! もう私は駄目だ!」

まどか「憎い! 私の無力さが憎い! 私も力が欲しいよ!」

QB「呼んだ?」

まどか「キュゥべえ!」

QB「力が欲しいかいまどか……ぼくならキミの願いを叶えてやれる」

まどか「!」

まどか「ねえキュゥべえ……もし私が魔法少女になったら、さやかちゃんを倒せるかな……?」

QB「できると思うよ」

まどか「さやかちゃんを圧倒的なパワーで……こう……キュッとすることができるかな!?」

QB「できると思うよ」

まどか「そしたらマミさんも私を見なおして、戻ってきてくれるかな!?」

QB「それはどうかな……」

まどか「なる! なるよキュゥべえ! 私、魔法少女になる!」

QB「聞いてねえなこいつ」

QB「まあいいや、まどかなら史上最強の魔法少女になれるよ」

QB「さやかなんて比べものにならないほどの力を持てるから、安心していい」

まどか「よっしゃこい! バッチコーーーイ!!」

QB「契約成立だね。それじゃあいっちょ魔法少女に……」


ズドォォオオオン!!!!


QB「ぐぅおあ!」

まどか「きゅ、キュゥべえぇええええええ!?」

ほむら「そこまでよ」

まどかのテンションがおかしい

ほむら「一部始終を見ていたわ。まどかを魔法少女にはさせない」

まどか「ほむらちゃん!なんてことを! キュゥべえが粉々になっちゃったよ!」

ほむら「そんなこと、とるに足らないことね」

まどか「ごめんねキュゥべえ。お墓作ってあげるから成仏してね」

ほむら「安心して。キュゥべえは死んでも死なないわ」

まどか「じゃあどうでもいいや」

ほむら「まどか、あなた友達を皆失ったわね」

まどか「う……そうなんだよほむらちゃん。私悲しくって」

ほむら「私、この時を待っていたの。何度も何度もやり直しているうちに、少しずつ何かがズレていって、こんな世界になったけど」

ほむら「きっとこの世界こそが私の望んだ世界なのね」

まどか「?」

ほむら「でも安心していいわ、私が……私が……」

ほむら「私があなたの本当のお友達になってあげるから!」

まどか「!!」

まどか「ほむらちゃんが、私のお友達に……?」

ほむら「ええ。あなたには私一人で十分。他の女と仲良くならなくってもいいの……」

ほむら「私がずっとお友達でいてあげるわ」

まどか「ありがとうほむらちゃん……ところどころ意味不明な電波発言が癇に障ってうっとおしいけど……」

まどか「私、とってもうれしいよ!」

ほむら「よかったわ、あなたが喜んでくれて。これからはずっと一緒よ」

まどか「ほむらちゃん……優しいんだね」

まどか「じゃあほむらちゃん、早速だけどコロッケパン買ってきてくれない?」

ほむら「………」

このスレのまどかはこれだろ

            ∧  ,ィ  _,. ー 、_
            ∥ V/|l. ::':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:::..∧ ∧、
        ,.ヘ∥ У´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:....V/_.}}
      ,ィ:.:.:,;.{{〉´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.ヽ∥ヽ
.   //:.:.//´  .:.:!:.:/|/j∧:.:.:.:.:.:j:.:.:.jヽ:.:.j.:.:.:.:!:.:.';:.:.:.:..

.     !:.j:.:.:.:|:.j .:.:.:.:.:レ' ⌒_ヽ V、:.:.:.!ヽ⌒ヽ:.}:.l:.:.|.::.:l:.:.:.:.:.ト
     j/!:.:.;.:j:.:!:.:/:|:/ y     \j     V.:.:.!:.:i:.:::j:.:.:. : |
.    ' !:.:.!:.|/!/!:.j' 〃 (●) ,    、(●)|ヽY:.:.:|.:::'::::.......'   ティヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッヒ!!!
      |:.:j!;.:.:j':(|:.i '    ノ(、_,)、      ' l:.:.:.ly' :::;::!:::..j
      レ' !j.:::|:::j::l、/////  ト==イ //// l 八:.j':::::::j::l::::人
.       i::/ V!.:{ >   `ニ´_,   . イj/! ∧/!/レ'

.       j'   !∧   _,.≧ー チ,.._   j/ j/   /
          ,: ー -r:r`   ||   ケr- ー 、
            /  , ィ - ー:::-y^Y:::ー:-: ェ._  }
           イ  :jヽ:::::::::::::>::L::l::<::::::::::::::ノ:j  ヽ

ほむら「まどかはそんなこと言わない」

まどか「え?」

パシーーン!!!

まどか「あたっ! なんで叩くの!?」

パシーーーン!!!

まどか「ぐえっっ!」

ほむら「口答えは許さないわ」

まどか「な、なによ!!!」

パシーーーーン!!!

まどか「ぎゃふっっ!!」

まどか「こ、こにょやろおお!! やんのかコラぁあ!!」

ほむら「汚い言葉使いはやめなさい」

パシーーーーーン!!!

まどか「うぐぐ……こ、この……」

ほむら「反抗的な態度も許さない」

パシーーーーーーン!!!

まどか「ま、負けるかぁ……」

パシーーーーーーーン!!!

まどか「や、やめて……」

パシーーーーーーーーン!!!

まどか「ご、ごめんなひゃい……」

ほむら「はい」

まどか「ううう……」

ほむら「かわいそうなまどか。そうやって人を小間使いのように扱わないと、関係が築けないのね」

ほむら「でも安心して。私がその歪んだ性格を矯正してあげるわ」

まどか「あ、あの……やっぱり私、友達にならなくてもいいかなー、なんて……」

ほむら「………」

まどか「ひぃいい! もうぶたないで!!」

ほむら「……これから私が、あなたを真人間になるために教育してあげる」

ほむら「ただし私好みのまどかに仕上げるけどね……フフフ……たっぷり調教してあげるわ」

まどか「ど、ドヒーーーー! 変な女とお友達になっちゃったよーーーー!!」



その後、まどかは、ただしくて、かわいい女の子になりました


~まどか編おわり~

一方その頃

さやか「やっほやっほー! この杏子から貢がせたヴァイオリンをチラつかせて恭介ゲットだぜー!」

さやか「まさか杏子のやつ、マジでヴァイオリン盗んでくるとはな!」

さやか「これだから友達いないやつは使えるぜ! プププ、ちょろ~~~!」

さやか「このヴァイオリンがあれば、恭介は絶対あたしになびくはず!」

さやか「そしてあたしに惚れ直した恭介は夜の街にあたしと二人……ウ、ウヒッ!」

さやか「グヘヘ、ニヤケが止まらん。おっと、よだれが……」

さやか「そうこう言ううちに恭介はっけーーーん! これは運命だな? コクるしかねえ!」

            ,__ ___
        ,. ':´|: :`: : :`:ヽ、

       /: : : : |: : : 、:ヽ: ヽ:\
      /: i: : l: :A i:ヽ: :l: :l: : l i:、:ヽ
     l: : l: : l:/! |゙、:i、: |ヾi.: | l: i: :|

     |: i: l: |/ノ⌒'"  `'ー-|;:|: :l: |  +
     |: i:.ヽ  (●),、(●)|: :;:|: :l: ||
     !: i: : :i  ,. (,、_,、)、_ : i: ||: :l: : +

     i: l: : ヽ {,`ト===イ ,}  i: |       +

      !!l i v\  ヾニノ  . // /   「グヘヘ、ニヤケが止まらん。おっと、よだれが……
        ヾi  rノ--r-゙-,´
       __ ,..-'―-rr―'--.、

      /  |  r'´,.AL  、/` ヽ
     /   ヽ _,.イ.liii l`i、__/   !
    r'´  .V L__/ |!!!-i L_」 ,|  `ヽ
    ヽ`ヽ /   / l   l .i  .ヽ_, r'::/
     >.-、{ ........ー...........ー......... }::,.ィ'
     i  ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  |
     |  i |ー   ´ ̄`ー '/i   .|

さやか「おーーーい、きょうす……」

仁美「あーーん、恭介待ったぁ~~~ん?」

さやか「な……?」

恭介「もー遅いぞこいつぅ」ツン

仁美「えへへ、ごめんね恭介☆」

恭介「お仕置きだぞこのぉ」

仁美「アハーン乳首ダブルクリックらめえ」

さやか「な、なななななな!?」

さやか「何やってるんだよ二人とも!!」

恭介「げえっ!さやか!?」

仁美「さやかさん!?」

さやか「見損なったよ恭介! そ、そんな乳首ダダダダブルクリックなんて!」

恭介「いやあ、でも僕ら付き合ってますし」

仁美「そうですわ、とやかく言われる筋合いありませんことよ」

さやか「黙ぁああれえぇえ! この泥棒猫!」

仁美「なによ!! あなたがさっさと告白しないからでしょ!!」

さやか「うるさいうるさいうるさい!!」

恭介「いやお前がうるさい」

さやか「恭介見てよ! ほらこれ!」

恭介「それは……ヴァイオリン?」

さやか「そうだよ! 恭介が欲しがってたヴァイオリンだよ! どう?欲しいでしょ!?」

恭介「え? いや別に……」

さやか「え? ガビーーーン!!」

仁美「何一人で相撲とってるの。もうあっちいってくださらない?」

さやか「グググ……おのれ……おのれえ……」

恭介「まあそのなんだ、なんていうか、僕ら2人のこと」

仁美「生やさしく見守っていて欲しいですわ」

恭介「二人の幸せを願って的な?」

仁美「大人しく身を引く的な?」

恭介「ワハハハハ」

仁美「ウフフフフ」

さやか「………………………そ、そんな……」

さやか「そんな綺麗事!!!」

さやか「言えるかああああああああああああああああああああああああ!!!!」

さやか「変身!!!!」パアアア!!

恭介「うわ、さやかなんだその格好! コスプレ!?」

仁美「その年で魔法少女って……やだ、恥ずかしいですわ……」

恭介「しかも魔法少女!? 最高じゃん!!!」

仁美「え? きょ、恭介……」

さやか「恭介があたしの物にならないなら……いっそ…いっそ……」

さやか「殺す!!!!」

恭介「へ?」

さやか「うおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッ!!!!」


ざしゅっっっっっ!!!


恭介「ぎゃーーー!!」

仁美「きゃーーー!!」

仁美「きょ、恭介さん? 恭介さん!?」

恭介「………」ドクドクドク

仁美「し、死んでる……」

さやか「ハァハァ……ヤッちまった……殺しちまった……」

仁美「この人殺しーーー!」

さやか「当て身!」


ごすっっ!!


仁美「あフゥう」

さやか「ああ、恭介を殺してしまうなんて……あたしって、ほんとバカ」

さやか「でももうこの町にはいられない……人を殺してしまったから……」

さやか「どこか遠くへ行こう……あたしのことを知る人が誰もいない町へ……」

さやか「この町と、恭介のことを忘れて……新しい人生を歩もう……」

さやか「さらば見滝原……あたしが生まれ育った町よ。きっと好きだった」



こうしてさやかは心に傷を負い、遠く旅へ出たのであった


~さやか編おわり~

一方その頃

杏子「なんか最近忙しいなあ」

杏子「マミはこの町からいなくなったし、ほむらは最近まどかにべったりだし」

杏子「もしかしてこの町の魔女狩ってるのあたしだけじゃね?」

杏子「まあ別にグリーフシード稼げるからいいんだけどね……」

杏子「はあ、さやかに会いてえなあ」

杏子「さやか何してんのかなあ、会いに行こっかなあ」

杏子「でも会いづらいなあ……どうしよっかなあ……」

杏子「ていうかさやか、何処にいるんだろ。最近見ないけど……」

杏子「おーいほむら」

ほむら「あら佐倉杏子、珍しいわねあなたから来るなんて」

杏子「ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ、さやか知らないか? 最近見ないんだけどさ」

ほむら「知らないわね。用が済んだのならあっち行って頂戴」

杏子「お前最近なにしてんだ? 魔女狩ってないだろ。まどかと二人で何してんだ」

ほむら「ふふ……秘密よ」

杏子「怪しいなあ」

まどか「あ、杏子ちゃんだ」

杏子「ようまどか、久しぶりだな」

まどか「えへへ、杏子ちゃんに会えてうれしいな」

ほむら「……まどか」

まどか「あっ違いますほむらちゃん」

まどか「杏子ちゃんに会えて嬉しいと言ったのは、久しぶりだったからです」

まどか「私はほむらちゃんが一番です。だから変な意味じゃないです」

ほむら「ならいいのよ、可愛いわねまどかは。撫でてあげる」

まどか「えへえへ。撫でられるのうれしいです。ほむらちゃん優しくて大好きです」

杏子「なんだこいつら」

杏子「まどか、なんか変わったなお前」

まどか「うん、私いい子になったんだよ。ほむらちゃんはいい子が好きだから、私頑張っていい子になったの」

まどか「ほむらちゃんが私を正しい道に導いてくれたの。ほむらちゃんはとっても優しくて聖母様みたいなの」

まどか「正しいこと教えてくれたほむらちゃん大好き。一生一緒にいてくれや」

ほむら「ふふふ……三木道三なんて渋いわね……ベリーグッドよまどか。ご褒美に角砂糖あげるわ」

まどか「わーい!甘いの好き! 大好き!!」

ほむら「あら……私と甘いの、どっちが好きなのかしら」

まどか「ほむらちゃん! 一番好きなのはほむらちゃん!! 二番目もほむらちゃん! 三番目もほむらちゃんで、四番目が甘いの!」

ほむら「うふふ……そんな嬉しいこと言ってくれちゃって。3つ欲しいのね? このいやしんぼうさん」

まどか「欲しい! 3つ欲しい! うほっうほっ!」

杏子「大丈夫かこいつ……」

杏子「おいまどか。お前さやかと仲良かったよな?さやか何処にいるか知らねえか?」

まどか「知らないよ。それに私、さやかちゃんと仲良くないよ」

杏子「お、喧嘩したのか。まあ結構罵り合ってたからな。当然か」

まどか「ううん、違うの。私が仲良いのは、ほむらちゃんだけなの」

杏子「は?」

まどか「ほむらちゃん以外とは、仲良くしちゃ駄目なの」

まどか「本当はさやかちゃんとも仲良くしたいけど、ほむらちゃんが嫌がるから駄目なの」

杏子「……?」

ほむら「へえ……まどか、まだ美樹さやかと仲良くなりたかったのね」

まどか「あっ違います。違います。私にはほむらちゃん一人いればいいのです。それで十分なの、本当だよ」

ほむら「いけない子……お仕置きが必要ね」

まどか「あっ、あっ、お仕置きやめてほむらちゃん。ちがうの。ちょっとお口が間違ったの」

ほむら「間違ったのなら、正しく直さなきゃね。こっちに来なさい」

まどか「あひい、お仕置きいや、いやいや」

杏子「ま、まあいいや。さやかのこと知らないんならもう行くよ。じゃあな二人とも」

ほむら「さようなら佐倉杏子。ほら行くわよまどか」

まどか「お仕置きらめえ……でもちょっと気持ちいいの……あへあへ」


杏子「うーーん、まどかが知らないとなると、さやかは何処にいるのかなあ」

杏子「他にさやかの知り合いって誰だっけ……」

杏子「確かあの……上条恭介ってやつのとこ行ってみるか」

杏子「さやかが好きな男だからな……きっと何か知ってるだろ」

恭介「アハハ、待ってよ仁美~~☆」

仁美「ウフフ、捕まえてごらんなさ~~い☆」

恭介「つっかまーーえたっ」

仁美「きゃっ、捕まっちゃった!」

恭介「フフフ、もう離さないよ」

仁美「離さないで! ずっと抱きしめていて!」

恭介「ひっ、仁美ぃいいいいいいいいいい!!」ガバッ

仁美「いやあああああん! オオカミさんに襲われちゃうううううう」

杏子「………」

杏子「おいそこのきめえやり取りしてるカップル二人」

恭介「うおおっ!!? な、なんだねチミは!?」

仁美「覗き見なんて最低! 非常識な女ね!」

杏子「往来で変なことしてるお前らがおかしいんだよ!」

杏子「おい、お前! 上条恭介だな!」

恭介「え、僕? なんで知ってるの」

仁美「だ、だれよこの女! さては恭介!浮気ね!」

恭介「ち、違う!知らないぞこんな女!」

杏子「話聞けよ」

恭介「やれやれ、困るんだよね。いきなり話かけてきて。浮気だと思われたじゃないか」

杏子「あぁ?」

恭介「キミ、僕のファンだろ? 悪いが今デート中なんでね。サインはまた今度にしてくれるかい」

杏子「………」


ドッゴォオ!!!


恭介「オふゥう! は、腹パンはやめて……腹筋ないから僕……」

杏子「うっぜーこと言ってんじゃねーよハゲ。殺すぞ」

恭介「こわっ!この女こわっ!」

仁美「さてはヒットマンね! 恭介の才能を潰しに来たのね!」

杏子「話が進まねーよ! ちょっと黙ってろや!!」

杏子「おいお前、さやかが何処にいるか知らねーか?」

恭介「さやか……だと……」

仁美「忌々しい! その名前を口にしないでくださる!?」

杏子「おいおい……なんだよ穏やかじゃないな。何があったんだ?」

恭介「あの女! 僕のこと殺しやがったんだ!」

仁美「恭介の右肩から左脇腹に向かってバッサリ斬りつけたの!刀で! 銃刀法違反よ! 非常識だわー!!」

恭介「袈裟懸けってヤツだね! いやーマジで内蔵飛び出てグロかった」

仁美「あら、恭介即死だったじゃない」

恭介「HAHAHAHA!!! バレた? 本当は見てないんだよね内蔵出たとこ」

仁美「私はバッチシ見たけどね!恭介の中という中を!!」

恭介「やめろよぉ、恥ずかしいだろお(照)」

杏子「おいコラ」

杏子「お前生きてんじゃん」

恭介「うん」

杏子「そうか、ウソか。歯ぁ食いしばれ」

恭介「おっとタンマだ! 僕は確かに一回死んだんだ!」

仁美「私が生き返しましたの」

杏子「は?」

仁美「魔法少女になってね!」

杏子「!?」

恭介「僕の彼女、魔法少女なんだぜ!すげえだろ!!」

仁美「でも残念! 私の変身シーンを見ていいのは恭介だけなの! おととい来やがれ!」

杏子「どういうことだ?」

仁美「恭介がバッサリ斬りつけられた後、私はさやかのアホに当て身を受けましたんですけど」

仁美「インドネシアの伝統武術シラットを習得している私には効きませんでしたわ。私、格闘技にも精通してますの」

恭介「仁美すげえ! マジかっけえ!」

仁美「あれはそう、さやかのクソがその場を去った後、恭介の飛び出た内蔵をかき集めてお腹に詰め戻していた時のことでしたわ」

恭介「え、そんなことしてたの……引く……」

仁美「白いウーパールーパーが私の前に現れましてこう言いましたの」

仁美「『その男を生き返らせてあげる代わりに、僕と契約して魔法少女になってよ!』ってね」

杏子「キュゥべえか……」

仁美「それで恭介を生き返して、魔法少女になった私! 恭介、魔法少女好きですから一石二鳥でしたわ」

恭介「おうよ! 実は僕はヴァイオリンより魔法少女が好きなんだぜ!」

杏子「そ、そうか……」

杏子「そんでよ、さやか何処に行ったか知らないか?」

仁美「さやか……あの女、私を気絶させたと思っていたようでしたけど、私バッチシ意識ありましたわ」

仁美「あの場を去る際に言ってましたわ……『さらば見滝原……あたしが生まれ育った町よ。きっと好きだった』」

仁美「『ゴーウエスト』とね」

恭介「そんな事言ってたの? だっさー」

杏子「西に向かったってことか……」

杏子「わかった。教えてくれてありがとな」

恭介「なあに構わないよ、なんならサインいるかい?」

杏子「要らねえよ。じゃ、末永くお幸せにな」

恭介「ああ、さやかに会ったらシク☆ヨロ言っといてくれな!」

杏子「お、おう……」

杏子(それにしてもまさか、さやかが人を殺すなんてな……)

杏子(根は優しいやつだ。変な気を起こしてなけりゃいいが……急いで探そう!)

恭介「フフ……邪魔者もいなくなることだし、仁美、家に帰って魔法少女プレイでもどうかね」

仁美「んもう、恭介ってばエッチですわ!」

恭介「いいぃぃいいやっふううううう!!!!! 魔法少女最高ー! 死んで良かったーーーー!!!」



こうして杏子は、さやかを探しに西へ向かったのであった


~杏子編おわり~

一方その頃

マミ「見滝原市を出て隣町に来たはいいけど……」

マミ「ここは魔女が少ないのね……」

マミ「それに知り合いもいないし……一人ぼっちはやっぱり寂しいな……」

マミ「見滝原市に戻ろうかな……でも大見得切って町を出ちゃったからな……戻りづらいな……」

マミ「みんなに会いたいな……」

マミ「みんなちょっと変で、いじわるなこと言うけど……」

マミ「それでも一人でいるより、みんなと一緒の方がよかったな……」

マミ「………ん? あそこにいるのは……」

???「チリーーン…」

マミ「虚無僧……? いや、あれは……」

さやか「チリーーン…」

マミ「み、美樹さん!?」

さやか「………」

マミ「美樹さん、ちょっと!」

さやか「ん……その声……マミさんですか?」

マミ「そうよ!どうしたのその格好!」

さやか「ふ……色々ありましてね……今では流浪の身ですよ」

マミ「ま、まさか私を追いかけてここに!?」

さやか「あ、いえそれは違います」

マミ「ああそう、そうなの……」

さやか「マミさん……私は罪を犯しました……」

マミ「?」

マミ「どういうこと? なにがあったの?」

さやか「最初は、高飛びするつもりだった……とにかく逃げきってやろうって思って」

さやか「どこか遠くに逃げてやろうって思ってたけど……」

さやか「あたしは忘れることが出来なかった……あの町のことを……恭介のことを……」

さやか「あたしの犯した罪を……」

さやか「夜になると現れる恭介の亡霊……あたしの枕元に立ってこう囁くんです……」

さやか「『さやかぁあああ……魔法少女になってパンチラ見せろぉおおお』」

さやか「おお、ゴッドよ!……あたしを許しておくれ!!」

マミ「美樹さん、病んでるわね……」

さやか「マミさん……あたしは、人を殺してしまいました……!」

マミ「!!」

さやか「どうしよう……あたし、こんなつもりじゃなかったのに……」

さやか「たとえ振られたとしても、殺すつもりなんて無かったのに……!」

さやか「仁美だったら、恭介のこと諦められるって思ってたのに……!!」

さやか「なのに! あの乳首ダブルクリックを見た瞬間!! 憎悪の炎が私の心を飲み込んでしまったんですうううううああああああ!!!!!」

マミ「ち、乳首ダブルクリック!!?」

さやか「あたしに見せつけやがって!! クソ!糞ォが! 許せねえ!ちくしょう!!」

マミ「お、落ち着いて美樹さん!」

さやか「う……マミさぁん……」

マミ「美樹さん……」

さやか「うわあああああああああん!!! あたしどうしよう! マミさん助けてぇ!!」

マミ「!!」

マミ「わ、私……頼られてる……?」

さやか「あ、あたしには……あたしにはもうマミさんしかいないんですうう!!」

マミ「『わ た し し か い な い』!!?」

マミ「安心して美樹さん。私がついてるわ」

さやか「うぅ……マミさぁん……」

マミ「私があなたを守ってあげる! あなたを養ってあげる!!」

さやか「ま、マミさん……」

マミ「さあ! 私の胸に飛び込んでおいで!!」

さやか「マミざぁあああああああん!!! はぁーーっ!クンカクンカ!!」

マミ「ちょ、ちょっと!」

さやか「はぁああああ、マミさんいい匂いだぁ」

マミ「も、もう。甘えん坊さんね」

マミ「でもいいわ。好きなだけ私に甘えて頂戴」

マミ「美樹さん、私と一緒にこの町で暮らしましょう」

さやか「え……?」

マミ「魔女も一緒に二人で倒しましょう……二人なら怖いものなんてないわ」

マミ「ここでずっと一緒に……私たちならきっと幸せになれるわ!」

さやか「う、うん! あたしマミさんと一緒にこの町で暮らすよ!」

マミ「美樹さん!!」

さやか「マミさん!!」

杏子「ちょっとタンマぁあああああ!!!」

マミ「さ、佐倉さん!?」

さやか「杏子!?」

杏子「見つけたぜ……すげえ速さでな……へへ……マッハ超えちまったよ」

マミ「佐倉さん、もしかして私を探しに……!?」

杏子「いや、さやかを探してた」

マミ「あ、そうですか」

杏子「おいさやか! 黙って町を出るなんて酷いじゃねえか!」

さやか「ひいい!やめて! あたしのことは忘れておくれ!」

杏子「お前、恭介ってやつ、殺したそうじゃねえか」

さやか「やめてーー! 言わないで! あたしはこの町で暮らすの! マミさんとずっと!永遠に!」

杏子「バカ言ってんじゃねえ! 帰るぞ!」

マミ「佐倉さん」

杏子「なんだよ!」

マミ「残念だけど、そういうことだから」

杏子「あぁ!?」

マミ「美樹さんは、この町で私と暮らすの」

マミ「だから美樹さんは渡せない」

マミ「美樹さんにくさい飯は食べさせない!!」

マミ「どうしてもと言うのなら!私を倒してからにしなさい!!!」

さやか「マミさん……! あたしのために……!」

マミ「さあ佐倉杏子! どこからでもかかってこォおおおおおおおおい!!!」

杏子「おいさやか。恭介、生きてるぞ」

さやか「え?」

マミ「え?」

杏子「仁美って女が魔法少女になってな、恭介を生き返らせたそうだ」

さやか「……へぇー……?」

マミ「で、でも! きっとその人達怒っているでしょう!? きっと美樹さんに復讐するに違いないわ!!」

杏子「そいつら喜んでたぞ」

マミ「え?」

杏子「『魔法少女最高!』だってよ」

マミ「………」

杏子「さやかに『シク☆ヨロ』だって」

さやか「………」

マミ「………」

杏子「………」

さやか「………」

マミ「………」

さやか「………じゃあ」

さやか「帰ろっかな!!!」

杏子「おう!」

マミ「そ、そんなーーーーーーー!?」



こうしてマミさん一行は、仲良く見滝原市に帰りましたとさ


~マミ編おわり~

杏子「見滝原に戻ってきたな!」

さやか「うーん、懐かしのわが町」

マミ「うぅ……美樹さんと一緒に暮らすって決めてたのに……私の城……私の愛の巣……」

杏子「しつけえなあ。みんな仲良く帰ってこれたんだからいいだろ」

マミ「うん……そうね。これでいいのよね……」

さやか「けど、やっぱ怖いなあ。恭介たちに会ったら何て謝ろう……」

杏子「別に謝らなくてもいいと思うけどな」

???「アハハハ……」

???「ウフフフ……」

杏子「う、このイラッと来る笑い声は……」

仁美「待ってよぅ、きょうすけ~~☆」

恭介「アハハハ、捕まえてごらん!」

仁美「つっかまーーえたっ!」

恭介「うわぁ! 魔法少女に捕まっちゃったよぉ!(困惑)」

仁美「ウフフ。私から逃げる悪い子には、月に代わってお仕置きよ!」

恭介「ひゃあああ! お仕置きされちゃうぅ! 魔法少女に!(歓喜)」

仁美「クロウカード! ペニスパンド!」

恭介「え? なにそれ、ちょ……マジ……?」

仁美「フフフ…」

恭介「ぎゃああああ! 本気の目だ!! だれか助けて!!!掘られちゃう!!」

杏子「おいてめえら、往来で何してやがる」

恭介「た、助けてくれ! ヤツは本気だ! 全力を持ってして僕の処女を散らしてくる!」

仁美「なによ!!! 魔法少女プレイする代わりに何でも言うこと聞くって言ったじゃない!!」

恭介「いやだーーー!! 内股でしか歩けない体になるのはいやだぁあああ!!!」

杏子「きめえやり取りしてんじゃねえよ!」

さやか「きょ、恭介!!」

恭介「え? キミは……さやか!!?」

仁美「さやかですって!? キィイイイ!!こうなりゃさやかでもいいわ! シリコンペニスで処女散らせい!!」

さやか「ごめん!!!恭介! 仁美!」

恭介「え……」

仁美「あら……」

さやか「あたし、ずっと後悔してた!」

さやか「恭介を殺して……ずっと!!」

さやか「仁美が魔法少女になったって聞いてあたし取り返しの付かないことしちゃったって思った!」

さやか「魔法少女になるなんて、すごく大変なことなのに……」

さやか「謝って許してもらえるとは思ってないけど……それでも謝っておきたくて……」

さやか「わがままでごめん!! でも本当にごめんなさい!!!」

恭介「さやか……」

恭介「いいんだよ、さやか」

さやか「恭介……?」

仁美「うん、許してあげるわ」

さやか「仁美……」

恭介「仁美から聞いたよ。僕の方こそキミの気持ちに気づいてあげられなくてごめんね……」

仁美「恭介は鈍いからね」

さやか「恭介……仁美……ありがとう……ありがとう……」

さやか「仁美……あたし、仁美になら恭介諦められるよ」

仁美「ありがとうさやか。私たち幸せになるからね!」

杏子「うんうん、ええ話や」

マミ「このペニスバンドってどうやって使うの?」

恭介「フフフ……それに僕、魔法少女大好きだしね」

仁美「私が魔法少女になってから、彼ったら激しいんだから……ウフフ」

さやか「………」

杏子「ほら、こういう奴なんだよこいつら」

さやか「うん……まあ、もういいよ」

さやか「ていうかもしかして、あたしが魔法少女だって言ってたら、あたし勝ってた?」

杏子「気にするな!」

マミ「ひぃいいいっ! このペニスバンド動いた!!」ウィンウィンウィン

ほむら「あら、あなた達こんなところで何してるの」

杏子「おう、ほむら」

さやか「あ、転校生久しぶり」

まどか「えへへ、さやかちゃん久しぶり!」

さやか「まどかじゃん、お前口癖直ったか?」

まどか「うん! もうさやかちゃんが嫌がることはしないよ!」

さやか「お……? そ、そうか? ならいいけど」

杏子「実はまどかの様子が変なんだ」

さやか「なんかすっごい気持ち悪い」

マミ「これっ!止めかたわかんない!ひぃいい!」ウィンウイィンウイィン

まどか「えへへ、さやかちゃんに気持ち悪いって言われちゃった」

まどか「でもいいの。私にはほむらちゃんがいるから。さやかちゃんに嫌われても気にしないの」

ほむら「うんうん、良い子ねまどか」

まどか「えへえへ……ほむらちゃん大好き」

さやか「なんだあ……? まどかおかしくなっちまったか?」

杏子「でも幸せそうだ」

さやか「まあ、前よりマシだから、別にこれでいいか」

杏子「そうだな」

マミ「あの、これ止め方わかんないの……」ウィンウイィンウイィン

仁美「いいえ、止める必要なんてないですわ。なぜなら今から使うから!」

恭介「ひっ! こっちに来るなッ!」

ほむら「それにしても、珍しいわね」

杏子「なにがだ?」

ほむら「こんなに生き残ってるなんて。普通なら大抵死んでるのに、本当に珍しいわ」

杏子「何の話だ?」

さやか「転校生は電波だからなー」

まどか「さやかぁッッ!!!口を慎め!!!」

さやか「ひいっ!? す、すんません!!」

ほむら「あら、そこの子……魔法少女?」

仁美「え、私? そうですけど、あなたも?」

恭介「ほっ、助かった」

ほむら「私だけじゃないわ。ここにいる人はまどかを除いて、全員が魔法少女よ」

仁美「ええっ!? そうなの!?」

恭介「ええっ!? てことは僕も!? マジかよ……僕も変身してえ!」

杏子「こいつは馬鹿なのか?」

仁美「さやかさんも魔法少女でしたの?」

さやか「ああ、そうなんだ。隠しててごめんよ」

恭介「マジで!? さやかも魔法少女!!? やったああああああああ!!!! 幼馴染みで魔法少女うわあああああ!!!」

ほむら「これならもしかしたら……勝てるかもしれないわね」

杏子「おいほむら、さっきから何の話をしてんだよ」

ほむら「実は今夜、この町にワルプルギスの夜がやってくるわ」

杏子「な、なんだって!」

マミ「なんですって!」

さやか「なにそれ」

まどか「知らない」

ほむら「絶対勝てないから、今からまどかと一緒にどこか遠くへ逃げようと思ってたけれど」

ほむら「ここにいる魔法少女は五人……これならいけるかもしれないわ」

ほむら「本来ならこんなこと有り得ない、大抵は多くが死んで私一人で戦うことになるのだけれど」

ほむら「ここにいる私たち五人の魔法少女が力を合わせれば……」

ほむら「まどかを魔法少女にしないで、ワルプルギスの夜を倒せるかもしれないわ」

マミ「そう……この町にワルプルギスの夜が来るのね……」

さやか「そのワルプルギスっての、強いの?」

杏子「強いも何も、最強の魔女だ。メチャ強だ」

仁美「ふぅん、つまりそいつをぶっとばせばいいわけですね?」

杏子「なんでこいつが一番ヤル気満々なんだ?」

仁美「だって私、プレイ以外でまだ一度も能力を使ったことがないんですもの! 力をぶっぱなしたくてウズウズしてますわ!」

杏子「プレイっていうな……」

ほむら「……どうやらその子はやる気らしいわね。他の皆、戦う気はあるかしら?」

マミ「新人さんがやる気なのに、逃げるわけにはいかないわね」

杏子「あたしは勿論やるぜ!」

さやか「あたしもやるよ! この町を守ってみせる!」

恭介「おお……なんか知らんけど、少女たちがこの町のために、ひいては僕のために闘おうとしている!」

まどか「私はお留守番かあ」

ほむら「安心してまどか。私たちは必ず勝つわ。そして無事帰ってきたら……あなたのお仕置きの続きをしましょう」

まどか「はい、お仕置き、待ってます。ほむらちゃん、絶対帰ってきてね!」

仁美「安心して恭介。私も絶対帰ってきますわ。そして無事帰ってきたら……あなたのお仕置きの続きをしましょう」

恭介「い、いやだ! 帰ってこなくていい! 死んでくれえ!」

杏子「あたしたちもやるぞ! さやかのために!」

マミ「美樹さんのために!!」

さやか「おーーー!! あたしの……え? あたし?」

ほむら「やるわよ皆! 決戦は今夜!!見滝原にあり!! まどかのためにーーーーーーー!!!」

杏子「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!! さやかのためにーーーーー!!!」

マミ「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!! 美樹さんのためにーーーー!!!」

さやか「おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!! あたしのためにーーーーー!!!」

仁美「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!! 恭介の純血のためにーーー!!!」

まどか「頑張ってねみんな!!! 私、みんなの帰りを待ってるから!!!!!」

恭介(頼む!!! 世界、滅んでくれぇえええええええ!!!!!!!)





五人の魔法少女たちの勇気が、世界を救うと信じて――


~fin~

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年08月02日 (火) 09:20:00   ID: ijC0sx2v

これは名作

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