さやか(20)「まどかがダイエットぉ?」 (32)

SS投稿は初めてです
最後の一部は百合要素があるので注意

書き終わってるのでひたすら書き込みます

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12月某日 マミ宅―


マミ「いらっしゃい。あがって」

まどか「おじゃまします~」

マミ「本当に久しぶりね。何年ぶりかしら」トテトテ

まどか「最後に集まったのって私が高2の時だから……」

マミ「約3年ぶりね。まったく時が経つのって早いわ……」

まどか「そうですね~」

マミ「本当に、見ないうちに」

まどか「へっ?」

マミ「変わってしまったわね……」チラチラ

まどか「やめてください! 恥ずかしいです……」カァァ

マミ「最近忙しいの?」

まどか「そうなんですよ~レポートは書いても書いても終わらないし!」

まどか「ゼミの集まりの飲み会とか続いて……こんな情けない姿に……」シクシク

マミ「あるある。わかるわぁ」

まどか「マミさんもそんな経験あるんですか?」

マミ「私も入学したての頃、仲良くなった友達と一緒に遊びすぎて一時期激太りしちゃったなんてことがあって……」

まどか「えっ」

マミ「あの時は大変だったわ……。あれ? 鹿目さんどうかしたの?」

まどか「い、いえ、なんでもないです!」

マミ「それで良いダイエット方法だっけ?」

まどか「はい!よろしくお願いします!」ペコリ

マミ「まぁこれといった特別なやり方をするわけじゃないんだけど」

まどか「そうなんですか?」

マミ「規則正しい生活とちゃんとした食事」ビシッ

まどか「うっ」グザッ

マミ「そして無理の無い運動。やっぱりダイエットはこれが一番ね」

まどか「ですよねぇ。なんとなくそんな気はしてました……」

マミ「鹿目さんの場合はちょっとお尻が大きくなりすぎちゃってるから」

マミ「軽いランニングに加えて、スクワットもやってみたらどうかしら」

まどか「えぇ~↓ スクワットですか?」

マミ「もちろん最初からいきなりドンと多めにやるんじゃなくて、少しずつ少しずつ増やしていくことが大事」

マミ「じゃないとやる気が削がれるし、達成感もなくなってしまうわ。ランニングも同じよ」

マミ「あとダイエットを意識しすぎてはダメよ。絶対続かないから」

まどか「ほへぇ~」

マミ「これで大体のダイエットは成功するわ。ランニングは30分、スクワットは20回から始めてみたらどうかしら」

まどか「わかりました! マミさんありがとうございます~」

マミ「最後になにか質問とかあるかしら」

まどか「はいマミさん!」

マミ「はい鹿目さんどうぞ」

まどか「あの……お話が妙にリアルなんですけど、それってやっぱり体験談だったりするんですか……?」

マミ「ぐっ」グサリ

まどか「あっ……いえ! 余計なこと訊きました。すみません」

マミ「いいのよ。自分への戒めだと思えば」

マミ「もう二度とリバウンドしないためにもね。私も何としてでも総計三桁だけはならないように頑張らないと!!」グッ

まどか「三桁……」

マミ「鹿目さん! 無理の無いように頑張ってね!!」ガシッ

まどか「アッハイ」

ピンポーン

まどか「あっさやかちゃんかな?」

マミ「私出るわね」トテトテ

ガチャリ

さやか「わぁマミさんおひさー」

ほむら「お久しぶりです」

マミ「美樹さん、暁美さんいらっしゃい。どうぞあがって」

さやか「おじゃましまーす」

ほむら「お邪魔します」

マミ(あら……?)

さやか「どうかしたんですか?」

マミ「ううん、なんでもないわ。しかし意外な組み合わせね……」

さやか「そうですか?」

ほむら「偶然一緒になっただけです」

ガチャ
まどか「さやかちゃんほむらちゃん久しぶりー!」

さやか「まどか久しぶ……えぇー!?」

ほむら「!!!!????」

まどか「えぇーっ やっぱりそういう反応!?」

さやか「ずいぶんと……ご立派に、なられましたね……マドカサン」

ほむら「悩み事があるならいくらでも相談するわ!! 私に出来ることなら」

まどか「ちょっとちょーっと二人とも落ち着いて!」

まどか「大げさすぎるよ……。私そんなに太ってないよ!」プンスカ

マミ「」ジー

さやか「」ジー

ほむら「」チラチラ

まどか「えっ」

さやか「まどかさんさすがに説得力ないっすよ……」

まどか「うそ……そんなに?」

マミ「鏡、用意する……?」

まどか「いえ、結構です!」

マさほ(あ、逃げた)

まどか「帰って今日からダイエットします!」

さやか「まどかがダイエットぉ? 続くかなぁ」

まどか「少なくともさやかちゃんより続けられる自信はあるよ」フンス

さやか「なんだとぉー!」

ガチャリ
あんこ「悪ィ悪ィ遅くなっちまったー」

さやか「あれっ杏子?」

マミ「杏子! お客さんいるんだからせめてチャイム鳴らして!」

あんこ「癖だったんだよ仕方ないだろ。うるさいなぁ」

さやか「癖……?」

マミ「たまにご飯目当てでウチにくることがあるのよ。まったくもう」

さやか「ふーん」

まどか「そ、それより杏子ちゃんその箱なに?」

あんこ「よくぞ訊いてくれた! これはなぁ」ガサゴソ

あんこ「じゃーん! 風見野に先週オープンした超人気の洋菓子店のケーキセットだ!!」

まどか「ヒィッ」

マミ「あっ……」

あんこ「朝早くから並ばないとすぐに売り切れちゃうぐらい人気でさー」

さやか「う、うまそう……」

あんこ「最近やっと色々落ち着いて時間ができたからバイト始めたんだよ。そんでこれはあたしの初給料で買ったってわけ」

ほむら「まずいわね……」

あんこ「だから遠慮なく食っても……いいん」

あんこ「あんたらなんでそんなに顔真っ青なんだよ。せっかく買ってきたのに」

まどか「ごめん杏子ちゃん! そういうわけじゃないんだけど……」

さやか「タイミングがちょっと」

ほむら「悪すぎたわね……」

マミ「杏子、今鹿目さんはダイエット中で……」

あんこ「あーなるほど。そういうことかー」

まどか「まぁ食べないと勿体無いし……? 杏子ちゃんにも悪いし……」ウェヒ

さやか「落ちるの早ッ」

まどか「ダイエットなんて明日から頑張ればいいよ(虚目」

マミ「早くも雲行きが怪しくなってきたわね……」

ほむら「今日は大雨かしら」

さやか「ってかスルーしかけたけど、あんたバイト始めたの!?」

あんこ「なんだよ、悪ィかよ」

さやか「いや悪いっていうか、すごく意外」

あんこ「あたしはやるときゃやるんだよ」

マミ「なんのバイトを始めたの?」

あんこ「もち、ラーメン屋さ!」

まさほマ「あー……」

あんこ「あんだよ、そろってその反応は……」

さやか「納得というか、あんたらしいというか」

ほむら「ピッタリ、という意味よ」

あんこ「あーもうそんなことどうでもいいから早くケーキ食おうぜ~ マミ紅茶」

マミ「はいはい」

ほむら(まるで姉妹……いや、親子ね)



マミ「紅茶ない人いないよね」

さやか「準備万端っすよ!」

あんこ「はやく食おうぜー」

ほむら「まどか大丈夫……?」

まどか「うん大丈夫……ありがとほむらちゃん。明日から頑張るからホント……ハハッ」

マミ「それじゃ頂きましょうか」

みんな「いただきまーす!」モグ

さやか「うはーっなにこれめちゃウマー!」パクパク

マミ「あらほんと、おいしいわ」

まどか「オイシイオイシイ……」シクシク

あんこ「だろぉ? 朝早くから並んだ甲斐があったわー」ヘヘッ

マミ「でもいいの? これ高かったんじゃないの?」

あんこ「いいんだよ。さやかとかマミにはいつも世話になってるしな」

ほむら「……それじゃ、私とまどかはついでというわけね」ボソッ

あんこ「べつに食わなくてもいいんだぜ? かわりにあたしが食っちゃる」

ほむら「有難く頂くわ」

あんこ「あ、そ」

あんこ「そういやみんなで集まるの結構ひさしぶりだよなー」ムグムグ

さやか「そーいえばそうだね。2年くらい?」

マミ「約3年よ」

さやか「ひゃーっ。もうそんなに経ってたか」

マミ「私とあなたたちが入れ替わりで大学受験だったりとかで色々忙しかったものね」

あんこ「受験かーなつかしいなー」

さやか「思い出す度に腹立ってくる……。あん時はストレスと疲労しかなかった」

あんこ「悪かったよ……だから今日ケーキ差し入れたんじゃねぇかよ……」

さやか「中3の夏に杏子が急に高校入るとか言い出した時は本当にびっくりしたわ」

マミ「ほんとほんと」クス

さやか「そんで勉強教えてくれーってあたしん家に押しかけるとか頭おかしいでしょ!」

さやか「こっちの受験勉強だってあるのに!」

マミ「でも本当に良かったわ。みんな無事に志望校に入れて」

さやか「もう受験勉強はコリゴリ。二度とあんたと勉強なんかするもんですか」

あんこ「えーなんでだよー ちょうどいいからついでにこのあと今苦戦してるレポート手伝ってもらおうと思ってたのにー」ブー

さやか「苦戦してるんだったらバイトなんかしないで勉強しろー!!」ムキー

ほむら「でもなんだかんだ手伝うのよね、あなた」

さやか「ほ、ほむら!!」カァァ

マミ「ふふっ、本当に仲良しね。羨ましいわ」

さやか「マミさんまで~」

あんこ「いやぁ食った食った~」ケフ

ほむら「ご馳走様でした」フキフキ

マミ「意外に結構ボリュームあったわね」

さやか「こりゃお昼パスかなー」

まどか「はあぁ……シアワセだった……」

ほむら(心なしか……いえ、考えるのはやめにしましょう)

まどか「マミさん、あそこに置いてあるクッキー食べてもいいですか?」

マミ「えっ」

さやか「えっ」

ほむら「えっ」

あんこ「えっ」

まどか「すっごく美味しそうなんですよね~」

マミ「えぇ、まぁいいけれど……ダイエtt」

さやか「マミさん!」

マミ「は、はい!」

カタポン
さやか「……」フルフル

まどか「?」モグモグ

ほむら(大雨じゃなくて猛吹雪だったわ……)

◆ ◆ ◆

午後六時過ぎ―


マミ「あらやだもうこんな時間」

さやか「うわほんとだ。時間経つの早いなぁ」

ほむら「長居するのも悪いので、巴さんそろそろ」

あんこ「えー」

マミ「そうね……。時間も丁度いいし、お開きにしましょうか」

さやか「んーっ……つっかれたー」ノビー

まどか「マミさん、片付け手伝いましょうか?」

マミ「ああいいの。手伝いは杏子にやってもらうから」

あんこ「えぇーっ なんでだよマミー」ブー

マミ「別に手伝いぐらいいいでしょ。そんなに時間かからないから」

あんこ「ちぇー」

まどか「お邪魔しました~」

さやか「また集まりましょうねー!」

ほむら「お邪魔しました」

バタン
あんこ「なんであたしだけ……」ブツブツ

マミ「文句言わないの。それと一つ教えてほしいことがあるんだけど……」カチャカチャ

あんこ「あんだよ。そっちが本命かよ」

マミ「今日買ってきた洋菓子屋さんのお店の場所教えてくれない?」

あんこ「えーどうしよっかなぁ」

マミ「えー教えてくれたっていいでしょ。ケチ」

あんこ「後片付け手伝わせるんだもんなー」チラ

マミ「んもう……。一つ貸しってことでいい?」

あんこ「よし今度の晩飯な!」

マミ「仕方ないわね……」

あんこ「やった!」ガッツポ

マミ「そんなに喜ぶこと?」

あんこ「だってマミが作る料理うめぇんだもーん」

マミ「……」カチャカチャ

マミ「……杏子、もういいわ。あとは全部私がやるから」

あんこ「えっでも」

マミ「いいじゃない。あなたは早く帰れるんだから」

あんこ「まぁ、マミが言うなら……」フキフキ

マミ「それとお店の場所ね!」

――


マミ「それじゃあね」

あんこ「じゃまた今度な!」

マミ「ええ」

バタン
マミ「また甘やかしちゃったわ……。まったく」

マミ「でも美味しいケーキのお店教えてもらったし、明日から楽しみだわ~」ウフフ

――



まどか「お邪魔しました~」

さやか「また集まりましょうねー!」

ほむら「お邪魔しました」

バタン
さやか「いやぁ~楽しかったねー」

まどか「また集まりたいね!」ウェヒヒ

ほむら「?」

まどか「ほむらちゃんどうかしたの?」

ほむら「誰かの携帯鳴ってないかしら」

まどか「あっ、私だ。ちょっとごめんね」ピッ

さやか「どうぞん」

『もしもし、あーパパ。いきなりどうしたの?』

『うんうん』

さやか「パパかぁ……ぷぷっ 外見は変わっても中身は中学の時から変わってないなぁまどかは」

ほむら「……」

さやか「顔がにやけてるぞぉ」クスクス

ほむら「!」

『え!! ママが倒れた!?』

『うん……。そっか、よかったぁ』

さやか「ありゃー大変」

ほむら「とりあえず大事に至ってなさそうで良かったわ」

さやか「バリキャリのスーパーまどかママでも流石に勝てなかったかー……」

『わかった、すぐ行くね!』ピッ

まどか「ごめんお待たせ! で悪いんだけど……」

さやか「お母さんでしょ? すぐに言ってあげなよ」

ほむら「気をつけてね、まどか」

まどか「二人ともごめんね。ありがと! また今度ね~」タッタッ

――


さやか「フラれちゃったね」

ほむら「うるさい」

さやか「あー怖い怖い」

トコトコ

さやか「……」

ほむら「……」

ほむら「どうするの?」

さやか「どうするって?」

ほむら「私こっちなんだけれど」

さやか「……」ジー

ほむら「……なによ」

さやか「寂しいのかなぁって」ニヤニヤ

ほむら「ち、違っ……!」

さやか「図星かぁ~そうだもんねー」

ほむら「あなただってさっき帰りに―」

さやか「え? 今日は結構喋れたし楽しかったよ」フフン

ほむら「ぐ……」

さやか「まぁ落ち込むなって! まだ機会はたくさんあるさきっと」パンパン

ほむら「……」ギリリ

さやか「……」

ほむら「……」

さやか「そろそろさ、やめない?」

ほむら「あなたがズルズル引きずってるからでしょ?」

さやか「ちょっあんたも人の事言えないでしょーが!」

ほむら「……お互い様ね」ファサッ

さやか「そうね。お互い様……」

ほむら「……」

さやか「……」

さやか「いつまで続くんだろうね」

ほむら「ずっとよ。おそらく」

ほむら「私たちは変われないわ。お互いずっと同じところをグルグル回ってるからかしら」

さやか「そう、だね。ホント」

さやか「うぉぉ……さぶ」

ほむら「結局どうするの? ここから家まで結構遠いんでしょ?」

さやか「まったく、この寂しがり屋さんめ。顔に書いてあるぞー」

ほむら「……」

さやか「……」

さやか「あのさー」

ほむら「黙りなさい」

さやか「へいへい……」


さやか「あーあ、今日に限ってなんでこんなに寒いんだチクショー! 息も白いし」

ほむら「ええ、本当に。今日は寒いわ――」

後日――


まどか「さやかちゃん久しぶりー!」

さやか「まどか久しぶ……えぇー!?」

まどか「えぇーっ またその反応!? 酷いよさやかちゃん!」

さやか「またえらくスリムに、なられましたね……マドカサン」

まどか「えっそう??」

さやか「だから態度変わるの早すぎ」

さやか「じゃあ今日はダイエットの成功の秘訣からお聞きしましょうかなぁ~」

まどか「それが私、あれから大したダイエットらしいことをしてないというか……」

さやか「へ? じゃあどうして?」

まどか「この前集まった日の夜、病院に行ったでしょ?」

さやか「うんうん、お母さん大丈夫だった?」

まどか「あぁうん大丈夫。ただの過労だったってお医者さんが言ってた」

さやか「よかった~。それで?」

まどか「うんそれで、少しの間だけ家でマm……お母さんを看病してたんだけど」

さやか(聞こえてたか……)

まどか「その看病とか家事とかでいっぱい動いて、ご飯も結構しっかりしてたから自然と……」

さやか「こうなったと」

まどか「うん。私もちょっと意外……」

さやか「それじゃ今日はがっつり遊べますな!」

まどか「うん! でも残念だなぁ」

さやか「仕方ないよ。みんな忙しいのさー」

さやか「ほむらと杏子は大学で……あれっマミさんは?」

まどか「なんか急用が出来ちゃったんだって」

さやか「そっかー」

――


マミ「あぁーっ もうなんでこんな日に限ってリバウンドしちゃうのぉ……」シクシク

マミ「こんな姿みんなに見せられないわ……」

マミ「この前のケーキがまずったかー」

マミ「でも杏子から教えてもらったあの洋菓子屋さんのケーキ美味しかったわぁ」ジュルリ

マミ「いけないいけない……もうケーキからは卒業よ!」

マミ「今日から甘いもの我慢して、これからランニングに行こうかしら!!」グッ

タッタッ

マミ「はっはっ……」

マミ「あらっこんなところにシュークリーム屋さん? いい匂い……」



END

いざ投稿すると案外少ないもんですね。

ありがとうございます

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