ほむら「この中で苦い実を食べたら」さやか「勝ち」杏子「はぁ?」 (29)

さやか「ここにあるのはなーんだ、はい馬鹿あんこ」

杏子「しばくぞてめぇ」

マミ「5つのりんごね?」

ほむら「4つはとっても甘い普通のりんごよ」

ほむら「でも一つだけ半端じゃないくらいの苦い実が入ってるの」

まどか「それを食べたら?」

さやほむ「勝ち」ドヤ

杏子(こいつらうぜぇ)

まどか「えーっと、良くわかんないんだけど要するに5個のうち一つを当てられたらいいの?」

ほむら「いいことを聞いてくれたわね、まどか」

さやか「そこがこのゲームの味噌なんだよ」

さやか「勝利条件は苦い実を食べるだけじゃない」

さやか「それを隠し通せたら勝ちなんだ」

マミ「つまり誰が苦い実を食べたかはわからないってこと?」

ほむら「そうよ、そして五人で話し合ってその苦い実を食べた人を当てるの」

杏子「人狼ゲームみたいな感じか?」

さやか「うんうん、それに近いね」

杏子「でもそれってさ、誰かが嘘をつき通せばいいんじゃね?」

さやか「そこはほら、QBが」

QB「正直なんで呼ばれたのか分からないけどね」

QB「嘘はつかないよ、僕らは」

QB「君らは分からないだろうけど僕はその苦いりんごがどれなのか分かっている」

さやか「隠し通せたら苦い味を食べた人の勝ち」

ほむら「隠し通せなかったらその他四人の」

さやほむ「負け」ドヤ

杏子「その顔うるせぇ」

マミ「なるほどね、つまり苦くてもリアクションを取らない事と、嘘をつくことが大事ってことね」

ほむら「そうね」

杏子「冗談じゃねぇ、あたしはやらねえぞ」

杏子「なんでそんなしょうもないことをしなきゃならねぇんだ」

杏子「しかも食いもんで遊ぶなんてよ」

さやか「大丈夫だよ」

杏子「あん?」

さやか「杏子も参加するならりんごは無駄にならないよ」

杏子「てめ、この…足元見やがって…」

まどか「商品とかは出るの?」

さやか「そーだねぇ、考えてはいないけど」

さやか「じゃあ取り敢えず一人が勝った場合は四人になんでも命令」

さやか「四人が勝った場合はその一人に次のお茶会の用意」

マミ「いいわね、それ」

杏子「ちっ、しゃーねーけど乗ってやるよ」

まどか「…ううん、自信ないなぁ」

ほむら「…じゃあ、いいわね?」

さやか「私これー」

ほむら「私はこれかしら」

まどか「じ、じゃあ、これ」

マミ「これね」

杏子「ちょっと待てこらぁ!」

さやか「なんだよー」

杏子「あたしだけ売れ残りじゃねぇか!」

ほむら「うるさいわね」

杏子「大体なぁ!あんたら二人怪しいからな!」

杏子「シャッフルだ!シャッフル!」

さやか「しゃーないなー、もお」

グルグルグルグル

さやか「よし、オーケー?」

さやか「ちなみに言っとくけど半端じゃなく苦いからね」

ほむら「見た目に騙されてはダメよ、私とさやかはそれで二日間ほど舌がしびれたままだったわ」

杏子「なんだよそれ…つーか仲いいなお前ら」

まどか「よ、よーし!」

マミ「ふふ、頑張っちゃおうかしら」

さやか「はい、せーの!」

カシュ!

皆「…」

まどか「…げほぉ!げほぉ!」

さやあんまみほむ「!!」

まどか「あ、あはは、甘かったんだけど喉に引っ掛けちゃった」

さやか「ふふふ、まどかぁ、それ本当?」

まどか「えっ?」

杏子「確かになぁ、リアクション取らざるを得ない苦さだったら咳き込むかもなぁ」

まどか「ええ!?ち、違うよぉ!」

さやか「ふふふ、まぁ、まだ分からないしね」

マミ「…」

ほむら「…」

さやか「さーて、質問タイムだ」

さやか「まどか、あんたのりんご…」

まどか「あ、甘かったよぉ!」

さやか「おお、怖い怖い」

まどか「ほ、ほんとだもん!」

さやか「にしし、そーかい」

杏子「マミ、あんたは?」

マミ「とっても甘かったわよ?」

マミ「あなたはどう?」

杏子「おう、すげーうめーぞ」シャクシャク

さやか「ほむら、あんたは?」

ほむら「…」

ほむら「とっても美味しかったわ」

さやか「それは甘かったってこと?」

ほむら「ええ」

さやか「ふーむ、当然ちゃあ当然だけどね」

さやか「皆、甘いかぁ」

杏子「さー、こっからどうやってボロを出すかだな」

ほむら「…」

ほむら「まだ大切なことを聞いてないわ」

まどか「え?」

ほむら「まだ大切なことを聞いてないわ」

まどか「え?」

ほむら「さやか、あなたは甘かったの?」

さやか「やだなぁほむら、私が苦い実を食べてたらわざわざ聞いて回ることはしな言って」

ほむら「それでも、口に出すことは大切よ」

ほむら「あなたのりんごはどうだった?」

さやか「甘かったよ、すっごくね」

ほむら「…そう」

ほむら「さやか、あなたは甘かったの?」

さやか「やだなぁほむら、私が苦い実を食べてたらわざわざ聞いて回ることはしな言って」

ほむら「それでも、口に出すことは大切よ」

ほむら「あなたのりんごはどうだった?」

さやか「甘かったよ、すっごくね」

ほむら「…そう」

杏子「なぁ、これ埒があかなくねぇか?」

さやか「やっぱそう思う?」

マミ「まぁ、確かに質問が限られてくるわよね」

ほむら「そこで、もう一つのルールよ」

まどか「ルール?」

さやか「一人ずつ、QBに質問できるんだ」

さやか「誰が白か誰が黒かをね」

ほむら「自分を除く4人から任意でひとり選んでね」

杏子「ほほー」

さやか「じゃ、まず私から」

さやか「…ふんふん、なるほどね」

さやか「…なるほど」

ほむら「次は私ね」

QB「ダメだよ、ほむら、選べるのは任意の一人だけだ」

ほむら「チッ」

ほむら「…じゃあ」

ほむら「…なるほど」

まどか「…えっとね」

まどか「…うんうん、分かった」

杏子「…へー」

杏子「オーケー」

マミ「…」

マミ「…」

マミ「ええ、わかったわ」

さやか「じゃ、あたしから」

さやか「マミさんは白だよ」

マミ「あら、嬉しいわ」

マミ「ふふ、鹿目さんも白よ」  

杏子「お、あたしもまどかは白だな」

まどか「えっとね、さやかちゃんは違うよ」

ほむら「…」

ほむら「…」

さやか「…あれ?次ほむらだぞ」

ほむら「…言わないわ」

皆「へ?」

ほむら「聞こえなかった?言わないと言ったの」

杏子「ど、どーいうことだよ」

ほむら「そうね…」

さやか「…なるほどね」

まどか「…ど、どういうこと?」

さやか「ふふ、まぁ自分で考えなさいな」

まどか「ええー!」

マミ「…」

さやか「ふーん、それにしてもまどかが白かぁ」

さやか「っていうかさ、このゲームって誰かのことを白って言った奴は白の確率が高いんだよね」

まどか「どうして?」   

さやか「だってさ、仮にまどかが黒とするじゃん」

さやか「そしたらまどかにとって一番いい方法ってなんだと思う?」
 
まどか「…えっーと、他人に疑いを向ける、かな」

さやか「そう」

さやか「だから普通に考えて他人の潔白を証言する奴は白の確率が高いんだ」

さやか「ま、状況にもよるし、例外もあるけどね」

さやか「他人のことを黒って言う奴はその証言が本当の時か」

さやか「そいつ自身が黒の時、だけだよ」

マミ「…なるほどねぇ」

杏子「じゃあさやかは疑いから外れるんじゃねぇのか?」

杏子「そんなヒントをベラベラ話すなんて黒だったら絶対にしないだろ」

ほむら「あら、そうとも限らないわよ」
 
ほむら「結局のところこのゲームって運も関わってくるし」

ほむら「彼女が賭けに出る可能性も無くはないわ」

さやか「おー、言うねぇ」

マミ「取り敢えずアンケートをとりましょう」

さやか「私は今のところほむらかなー」

杏子「あたしもだな」

まどか「…うーん、私は…さやかちゃん、かな」

さやか「おおう、伏兵」

マミ「私も暁美さんかしら」

ほむら「私もさやかね」

さやか「ちなみにまどか、なんで私?」

まどか「うーん、なんか妙に親切だったところが疑われたくないのかなぁって」

まどか「直感と言われればそれまでだけど」

さやか「うんうん、直感は悪くないよ」

さやか「杏子は?」

杏子「聞く必要あるか?」

杏子「ほむらが言わなかったからだよ」

マミ「私もね」

ほむら「…」

ほむら「…まどか」

まどか「え?」

ほむら「さやかは白じゃないの?」

まどか「…」

まどか「…えっ!!あ、そうだった!」

さやか「あー、なんで言うのさ、ほむら!」

マミ「手助けはずるいわよ」

杏子「あはは、まどかはおっちょこちょいだな」

さやか「…」

さやか「さて、ばかなめまどばかちゃんのためにそろそろ決めましょうか」

まどか「ひ、ひどいよぉ!」

杏子「決めるも何も、もうほむらしかいねーだろ」

マミ「そうねえ」

さやか「ふんふん、じゃあ仮にほむらが黒とするよ」

さやか「そうしたらおかしいことが出てくるんだよね」

ほむら「…」

さやか「覚えてる?あの時のQBの言葉」

マミ「選べるのは一人だけっていう?」


さやか「隠し通せたら苦い味を食べた人の勝ち」

ほむら「隠し通せなかったらその他四人の」

さやほむ「負け」ドヤ

4人絶対負けじゃね

あれ

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