古泉「『小泉』じゃないんですが」(126)

ガチャッ

古泉「皆さんこんにちは」

古泉「おや、まだ誰も来ていないようですね」

古泉「暇ですね……んふっ。
VIPにでも行きましょうか」

古泉「おや、これはSSスレですか」

古泉「なになに……」

小泉『僕も同意見です』

古泉「……」

古泉「んっふ……まあしょうがないですね」

古泉「皆さんが興味あるのは女性キャラの方でしょうし」

古泉「まあ名前くらいは間違えないでほしいというのが本音ですが」

ガチャッ

みくる「あれ? 古泉くん、こんにちは」

古泉「おや朝比奈さん、こんにちは。
既にメイド服ということは僕より先にいたんですか」

みくる「はい。ヤカンのお水を汲みに行ってたんです」

みくる「皆はまだ来てないみたい。
あ、すぐにお茶入れますね」

古泉「んふ、どうもありがとうございます」

古泉(彼女とは特に会話することもありませんね)

古泉(暇です……、んっふ。
もう一度VIPにでも行きましょう)

古泉(おや、久々のハルヒスレですか)

小泉wwww

古泉「……」

みくる「~♪」

みくる「あ、そうだ。
鶴屋さんにメールしとかなきゃ」

つるっ

みくる「あっ、うっかり手がすべって
あたしの携帯が古泉くんの頭に乗っちゃいましたぁ」

みくる「すいません」

古泉「いえ、お気になさらずに。
はい、どうぞ。朝比奈さ……」

古泉(……ちょっと確かめてみたいですね)

みくる「古泉くん?」

古泉「朝比奈さん、ちょっと頼み事があるんです」

みくる「ふぇぇ、どうしたんですかぁ」

古泉「すみませんが携帯を見せていただいてもよろしいですか」

みくる「へ?」

古泉「いえ、ちょっと確かめたいことがありまして」

みくる「でも」

古泉「電話帳のか行だけで構いません」

みくる「うーん、ならいいですよぉ」

古泉「んふ、ありがとうございます」

みくる「でも確かめたいことって??」

古泉「……」ピッ

小泉くん

古泉「……」

みくる「終わりましたか?」

古泉「……」

みくる「あの」

古泉「……だ」

みくる「だ?」

古泉「だれが『小泉』じゃおらああああああああああああ!!!!」

みくる「ふぇぇ」

みくる「古泉くんってこいずみって名前じゃなかったんですかぁ?」

古泉「朝比奈ァアアあああああああ!!!!
胸に頭の栄養全部いってもたんかごらああああ!!!!!!」

みくる「ひ、ひどいですぅ」

古泉「俺の苗字は古い泉で『古泉』じゃあああああああ!!!!」

みくる「え」





みくる「あ」

みくる「す、すいません古泉く」

古泉「謝ってすんだら警察いらんのじゃごらああああああ!!!!!」

みくる「ふぇぇ、怖いですぅ」

古泉「ああああああああああん!!?」



バターン

ハルヒ「やっほーみんな! おっまたせー!」

古泉「おや涼宮さん、こんにちは」

ハルヒ「みくるちゃんお茶お願い!
ってなんか泣いてるけどどうしたの?」

古泉「さっき永沢くんごっこをやっていたんですよ」

ハルヒ「ああ、あれは泣いちゃうわよね」

ハルヒ「遅れてごめんねー。
今日掃除当番だったのよ」

古泉「気にしないでください。
僕たちも今来たところですから」

みくる「ふぇぇ、お茶ですぅ」

ハルヒ「ありがと。あ、そういえば」

ハルヒ「ねえ、さっきここから変な声しなかった?」

古泉「さあ? 知りませんね」

古泉「どんな声だったんですか?」

ハルヒ「そうね……言葉にするのは難しいけれど
赤いスーパーボールの破裂音みたいな」

古泉「すくなくとも僕と朝比奈さんは
そんな奇っ怪な声は聞いてません」

みくる「ふぇぇ」

ハルヒ「んー? まあそうよね」

ハルヒ「古泉くんやみくるちゃんがあんな声出すわけないし
なんか変な奴がいたら一発で分かるわよね」

古泉「んっふ。そうですよ」

みくる「ふぇ」

古泉「んふ」

ハルヒ「あ、そうそう有希は
コンピ研に寄るからちょっと遅れるんだって」

みくる「キョンくんは?」

ハルヒ「キョンも掃除当番」

ハルヒ「といってもあたしが終わってんだから
そろそろ来ていいはずなんだけど」

ハルヒ「まったくどこで道草くってるのかしら。電話してやるわ」

つるっ

ハルヒ「あっ、うっかり手がすべって
あたしの携帯が古泉くんの頭に乗っちゃったわ」

ハルヒ「ごめんね古泉くん」

古泉「いえ、お気になさらずに。
はい、どうぞ。涼宮さ……ん!?」

小泉くん

古泉「……」

ハルヒ「古泉くん?」

古泉「……」

ハルヒ「ちょっとどうしたのよ」

古泉「……だ」

ハルヒ「だ?」

古泉「だれが『小泉』じゃおらああああああああああああ!!!!」

ハルヒ「ひっ」

ハルヒ「ご、ごめんね古泉く」

古泉「謝ってすんだら警察いらんのじゃごらああああああ!!!!!」

ハルヒ「こ、怖いわよ」

古泉「ああああああああああん!!?」



バターン

キョン「よう、遅れてすまん」

古泉「だらあああああああああ!!!!」

キョン「!?」

古泉「おいごら涼宮ァァあああああああああ!!!」

ハルヒ「なによ! そんな恐ろしい顔で
怒らなくてもいいじゃない!!」

古泉「これ怒らずになに怒るんじゃ
おらぁああああああ!!!!」

ハルヒ「ひん」

ハルヒ「あ、キョン!
古泉くんがいじめるの助けて!」

がばあっ

キョン「ハ、ハルヒ!?」

ハルヒ「怖いよぅ怖いよぅ」

古泉「あああああああああ!!?
泣けばすむと思ってんのかごらぁぁぁああああああ!!!!」

ハルヒ「ひぃぃいいいいいいいん!!キョーン!!」

キョン「あんまりひっつくなよ……」

キョン「一体何があったんです、朝比奈さん」

みくる「ふぇぇ、あたしと涼宮さんがこいずみじゃなくて
こいずみにしてたことにこいずみくんが怒ってるんですぅ」

キョン(だめだこいつ)

あ、やべミスった

>>54>>56の間にこれを

ハルヒ「えっ古泉くんってこいずみって名前じゃないの?」

古泉「涼宮ァアアあああああああ!!!!
お前も朝比奈と一緒かごらああああ!!!!!!」

ハルヒ「な、なにがよ」

古泉「俺の苗字は古い泉で『古泉』じゃあああああああ!!!!」

ハルヒ「え」





ハルヒ「あ」

>>63
つづき

みくる「ふぇぇ、なんか今キョンくんに馬鹿にされた気がしますー」

キョン「し、してませんよ!」

ハルヒ「キョキョキョキョーン!!!」

古泉「があああああああ!!!」

キョン「ああもう、うるせえ! ハルヒ、落ち着け。
お前古泉になにやったんだよ」

ハルヒ「ひっく……ぐすっ……」

ハルヒ「怒らない?」

キョン「ああ、怒らないでちゃんと聞いてやる」

ハルヒ「……携帯」

キョン「携帯?」

ハルヒ「携帯に、古泉くんの字を間違えて登録してたの……」

キョン「どれどれ」

かぱっ

か行
キョン
小泉くん

キョン「お、お前」

ハルヒ「たしかに間違えたのは悪かったわよ!
でも別にあそこまで怒ることじゃ」

キョン「か行に俺と古泉の二人だけしかいないのか……」

ハルヒ「!!」

ハルヒ「……ぁ」

ハルヒ「あああああああああ!!?」

みくる「す、涼宮さん!」

ハルヒ「う゛おおおおおおおおおおんおんおんおん!!」

みくる「大丈夫ですか!?」

ハルヒ「あばばばばばばば」

キョン「お、おいハルヒ?」

ハルヒ「」

キョン「どうしたんだ?」

ハルヒ「」

古泉「ごらぁああああ」

ハルヒ「」

みくる「……」

みくる「キョンくん最低ですっ!!」

キョン「え!?」

みくる「今涼宮さんの携帯の電話帳のか行に
何人いるかなんてどうでもいいことでしょう!?」

キョン「そ、そうですけど」

古泉「お前らああああああ」

みくる「涼宮さんを慰めるのを忘れて
おまけに傷口に塩を塗り込むなんて」

みくる「信じられません!
男としてはミジンコレベルです!」

ミジンコ「あ、朝比奈さん……」

古泉「無視するなあああああああ!!!」

ミジンコ「ナチュラルに存在を忘れてた」

古泉「そうだあああ!! そこのミジンコおおおおお!!!
てめえもだせやごらぁぁああああ!!!!」

ミジンコ「お、俺か?」

古泉「はやく出せおらああああああああああ!!!!」

ミジンコ「わ、わかった。今出す」

ミジンコ「ほれ」

古泉「……」

パカッ

小泉

古泉「だらっしゃあああああああああ!!!!!」

ミジンコ「ひい」

ハルヒ「」

みくる「ふぇぇ涼宮さんお気をたしかにー」

古泉「ふぉおおおおおおおおお!!!」

ミジンコ「も、もうダメだ……」






「任せて」

ミジンコ「! その声はまさか……」

ミジンコ「長門!」

長門「そう」

長門「事件解決率100%、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド
インターフェース(しかも超かわいい)長門有希とはこの私のこと」

ミジンコ「実は今な……」

長門「大丈夫、事情はすべて把握している」

ミジンコ「おお……」

長門(隣の部屋まで丸聞こえだったから)

長門「まずはあなた」

みくる「ひょえっ」

長門「あなたはなにか重要なことを忘れている」

みくる「えっ」

みくる「えっとぉ……?
あ! 鶴屋さんにメール!」

長門「そう」

長門「あなたは慰めることを忘れていた彼を責めた」

長門「しかしあなたも大切な友人にメールを送るのを忘れていた」

みくる「!!」

みくる「ご、ごめんなさいキョンくん……!
あたし、自分のこと棚に上げて……」

キョン「い、いえいえ。別にいいんですよ」

キョン(あ、直った)

長門「次に、あなた」

ハルヒ「」

長門「少しの間あなたの携帯電話を借りる」

ピッポッパッ

ハルヒ「」

長門「これを見て」

ハルヒ「ん……?」

か行
キョン
小泉くん
コンピ研部長

ハルヒ「!!」

ハルヒ「……ぁ」

ぱあぁ

ハルヒ「やったああああああ!!!」

ハルヒ「ねえ見てキョン!」

ハルヒ「か行は二人じゃないわ三人よ三人!!」

キョン「あ、ああ。良かったな」

ハルヒ「いやっほーーーい!!」

キョン(泣けてきた)

長門「そして最後に、あなた」

古泉「なんじゃわれえええええ!!!!」

長門「私の携帯電話を見て」

古泉「あああん?」





古泉一樹

古泉「……」

古泉「な、」

古泉「なんですか今さら!」

キョン(敬語になった)

古泉「長門さんはいつも僕のことを
くっ空気扱いしているくせに」

古泉「ぜっ全然嬉しくなんかないですよ!」

キョン(満面の笑みになってるぞ古泉)

長門「……古泉一樹」

長門「ひとつ、あなたに伝えたいことがある」

古泉「なっなんでしょう!」

長門「空気は、無いと生きていけない」

古泉「!!」

長門「それを決して忘れないで」



古泉「……」

古泉「……うっ」

古泉「う゛わあああああああああん!!!」

みくる「あれ? 古泉くんは?」

キョン「タクシーで帰らせました」

キョン「あんだけ叫んでたんだからさぞかし疲れたことでしょう」

みくる「そっかあ。ゆっくり休んでほしいです」

ハルヒ「今日はこれで落ち着いたけど、
あたしたち明日もう一度古泉くんに謝らないとね」

みくる「そうですね」

キョン「だな」

みくる「元はといえばあたしが古泉くんの
字を間違えて登録してたからあんなことに……」

みくる「皆さんほんとにすみませんでした」

キョン「朝比奈さん、そんな謝らないでくださいよ」

ハルヒ「そうよ。みくるちゃんのおかげで
あたしたちも間違いに気付けたんだから」

ハルヒ「あっ有希。今日はほんとにありがとね」

キョン「ああ。長門がいてくれたおかげで助かったぞ」

みくる「長門さん、ほんとにありがとうございました」

ハルヒ「有希は名誉団員ね!」

長門「……」

長門(実は私も小泉一樹と登録してたなんて言えない……)

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