阿笠「できたぞい元太君!うな重味のガムじゃ」元太「えー」 (12)

阿笠「えー、とはなんじゃ、えー、とは」

元太「だってよ博士、色物ガムなんてまずいのばっかじゃねえか、コーヒーとかプリンとか」

元太「この前の塩トマトなんか吐いちまったんだぜ、オレ」

博士「大丈夫じゃよ元太君、とりあえず食べてみるんじゃ」

元太「まあ食べるけどよ・・・・・・、なんだこれうめえ!!!!!!!!!!」くっちゃくっちゃ

博士「くれぐれも口を閉じて食べるんじゃぞ~」

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元太「噛めば噛むほどかば焼きのジューシーな油とコク深いタレが噴き出すぜ!」

博士「ほっほ、元太君がうな重を食べすぎないように開発したんだぞい」

コナン「すっげぇよ博士!」

灰原「これはすごい発明ね」

歩美「ねえ博士、うな重以外に味は無いの!?」

博士「そういうと思ってコナン君にはレモンパイ味、歩美君にはハムサンド味、哀君にはブルーベリージャムのサンドイッチ味をつくってみたぞい!」

コナン「俺達の好物じゃねえか!」

歩美「わーい」

哀「あら、口当たりもサンドイッチみたいね」

博士「それとは別にヒレステーキ味、フカヒレ味、寿司味、色々な高級料理の味も用意したぞい」

光彦「博士!僕には?僕には何かないんですか!?」

博士「ほっほ、光彦君にもばっちり用意しておいたぞい、ほれ」

光彦「やったぁ、これはなんの味なんでしょうか、えーっと」

光彦「辛酸味ですか!」

光彦「えっ?」

光彦「えっ」

光彦「な、なんですかこれ!?」

博士「光彦君の好きな辛酸味じゃぞ^^」

コナン「よかったな光彦^^」

光彦「好きじゃないですよ!!!」

歩美「たぶん葉酸みたいなものだよ、きっと体にいいよ^^」

光彦「いいはずないじゃないですか!!!!!?」

灰原「うるさいわね[ピーーー]」

光彦「灰原さんはただのいじめじゃないですか!」

元太「おい、光彦、てめぇせっかく博士が光彦のためにつくってくれたってのにひでえじゃねえか」

博士「いいんじゃよ元太君、わしが辞書で出てきた単語で適当につくったのが悪かったんじゃ」

光彦「みんなには好物をつくったのになんで僕にはそんな適当なんですか!?」

コナン「ちっ空気読めよ光彦」

歩美「私さめちゃったよ、もう帰ろうよ」

灰原「[ピーーー]」

光彦「」

こうして光彦は少年探偵団でハブられるようになった、もともとクラスには探偵団以外に話し相手もいなかったので光彦が一人ぼっちになるのは確定的だったのだ。
そのうちに光彦は誰かに構ってほしくて問題行動ばかりを起こすようになり、遂にはあんなにもやさしかった担任の先生すらも匙を投げてしまうのだった。

今日も誰とも話さずに終わった学校の帰り道、ふと見てしまった今の少年探偵団にはコナン、歩美、元太に灰原、それに自分の代わりの新メンバーだろうか、一人の少年がいた。

どうしてこうなってしまったのだろうと呟いた、後悔と自責の念に駆られ今日も部屋でものに当たってた時、『辛酸味』とパッケージに書かれたガムを見つけた。

こうなってしまったのはこのガムのせいだ、光彦は力の限り地面にガムを叩きつけようとしたが、できなかった、彼にはこれすらも数少ない少年探偵団の思い出だったからだ。

どうしてこうなってしまったのだろう、また呟いた少年の脳裏にあるある思い付きが生まれてしまった。

「このガムさえ噛めば、あのころのようにみんなと笑いあえるかもしれない」

少年はパッケージを開けた、そしてゆっくりと包み紙を開け、震える手で口に含み・・・・・・












ーーーーーーーーーーーーーーこうして光彦は死んだーーーーーーーーーーーーーーーー

おわり、気分転換で光殺した、やっぱスイッチじゃないとマジキチ度が足りないね

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