代理
霧切「ちゃんと名前くらい言いなさいよ」
苗木「ごめん、霧切さん」
霧切「……もう」
苗木(……)
霧切「なえきくん」
苗木「なに、霧切さん」
霧切「なんで反応が無いの?」
苗木「えっ」
霧切「もういい、なんでもないわ」
霧切「……」
苗木(霧切さん、どうしたんだろう、怒ってるのかな?)
苗木「あ、もうこんな時間か」
霧切「どうしたの?」
苗木「ちょっと食堂に行ってくるよ」
霧切「どうして?」
苗木「ちょっと、朝日奈さんに呼ばれてて」
霧切「なにをするの?」
苗木「な、なんでもいいじゃない、そんなこと」
霧切「……怪しいわ」
苗木「ちょ、ちょっと霧切さん!」
霧切「なによ」
苗木「顔、近いって」
霧切「……そうね」
霧切「苗木くん、あなたは朝日奈さんとなにをするのかはっきり言いなさい」
苗木「いや、それは言えないよ」
霧切「どうして?」
苗木「いや、ちょっと……」
霧切「なるほどね、二人の秘密……ということ?」
苗木「そ、そうじゃなくて……!」
霧切「じゃあなに?」
苗木「えっと……その……」
霧切「いいわよ、苗木くん」
苗木「え?」
霧切「あなたが言わないのなら……ついていくまでよ」
苗木「ど、どうして来るのさ!?」
霧切「あなたが言わないからでしょう」
苗木「言わなくてもいいだろ!?」
霧切「だから、どうして言えない理由があるの?」
苗木「逆に、どうして霧切さんに教えないと行けないの?」
霧切「……わかったわよ」
苗木「そ、そっか、ならいいんだけど」
霧切「……」
苗木「じゃ、じゃあね」
霧切「……」
舞園「あ、ここにいましたか、苗木くん!」
苗木「!」
舞園「早く行きましょう? みんなも待ってますから」
霧切「!」
苗木「う、うん……」
舞園「あ……」
霧切「……」
苗木「は、早く行こう、舞園さん」
舞園「……は、はい」
霧切「……」
ガチャ バタン
霧切「……なによ」
霧切「……なんで舞園さんは『まいその』じゃないのよ……」
霧切「私は『きりきり』なのに、なんで言い間違えないのよ」
霧切「それより、みんなって?」
霧切「……捜査が必要だわ」
霧切「捜査、調査、監査よ」
ピンポーン
霧切「……」
ガチャ
腐川「……誰よ?」
霧切「腐川さん」
腐川「!」
霧切「ちょっといいかしら?」
腐川「わ、悪いけど私は暇じゃないのよ!」
霧切「どうしたの?」
腐川「あんたと話してる暇なんて……さらに無いわ!」
バタン
霧切「……次、次行きましょう」
ピンポーン
ガチャ
霧切「……十神くん」
十神「……なんだ?」
霧切「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかしら?」
十神「無理だ」
バタン
霧切「……まあ、想定の範囲内ね」
霧切「あら、石丸くん」
石丸「!!」
霧切「あの……」
石丸「無視、無視!」
霧切「……」
霧切(おかしい、明らかにおかしいわ)
霧切(腐川さんと十神くんの反応はまだわかる、けど……)
霧切「さっきの石丸くんの反応は?」
霧切「石丸くんに悪いことなんて、したかしら?」
霧切「超高校級の風紀委員が、『無視』するなんて……」
霧切「いじめじゃない……」
霧切「……超高校級のいじめよ」
霧切「他の人……葉隠くんとかは?」
・ ・ ・
葉隠「~♪」
霧切「葉隠くん」
葉隠「うおああああ!?」
霧切「どうしたの、驚いて?」
葉隠「うわあ、こっち見るなって!」
霧切「……ごめんなさい、気分を害したみたいね……」
葉隠(さすがに更衣室に入ってきたらそうなるべ……)
大和田「お、おう……」
霧切「大和田くん」
大和田「あん?」
霧切「最近、みんなの様子がおかしいのよ」
大和田「そ、そうなのか?」
桑田「おーい、大和田! げっ、霧切……」
大和田「く、桑田……」
桑田「早く行くぞ、バカ!」
大和田「……じゃあな」
霧切「……」
霧切「なによ……」
霧切「超高校級のいじめ被害者になってしまったわ」
霧切「……きっと他の人もこんな感じなんだわ」
霧切「苗木くんまで、私を除け者にするなんて……」
霧切「……やっぱり、すこしきつく接しすぎたかしら」
霧切「いいえ、きっと何か理由があるはず……」
霧切「でも」
霧切(わからない……)
霧切(殺人事件なんかはとても得意なのに)
霧切(推理ゲームやなぞなぞになるとまったくわからなくなってしまう……)
霧切(ダンガンロンパなんて、苗木くんのおかげでクリアできたようなものだし)
霧切(本当の事件以外はできないなんて……どうかしてるわ)
霧切「……食堂」
霧切「そうよ、食堂に行けばいいじゃない」
霧切「こっそり入ればバレないはず……」
大神「……」
霧切「……」
大神「……」
霧切(どうして大神さんが食堂の前に?)
霧切「あの……」
大神「ならぬ」
霧切「え……」
大神「入ってはならぬ」
霧切「ど、どうして?」
大神「霧切よ」
霧切「……?」
大神「お前がどうしても入りたいと言うのならば」
大神「我が力づくでも止める」
霧切「っ……」
大神「刺し違えても、な」
霧切(……無理、だわ)
霧切(しかたないわ)
霧切(苗木くん以外とは、あんまりちゃんと話をしたことなかったし)
霧切(いじめとかじゃなくて、これは……)
霧切(ぼっちだったと言うべきなのね)
霧切(苗木くんだって、ぼっちと遊ぶよりも、アイドルとかと遊びたいわよね)
霧切「……帰ろう」
霧切(もう、どうでもいい)
戦刃「……」
霧切「戦刃さん……」
戦刃「……」
霧切「どこに行くの?」
戦刃「……食堂」
霧切「! ……そう」
戦刃「……」
霧切(ちょっと、同類だと思ってた私がバカだった)
霧切「……」
ドサリッ
霧切(……おかしいわ)
霧切(人とあまり関わらないようにしていたのに)
霧切(どうしてこんな気持ちになっているのかしら)
霧切「寂しい」
霧切「……」
霧切「……苗木くん」
霧切(……なんで苗木くんのことを呼んでるのかしら)
霧切(……そういえば、苗木くんこの前……)
霧切「……ふふっ」
霧切(思い出し笑いなんて、らしくない)
内容の予想行ったらだめかな?
霧切(……今考えてみたら)
霧切(苗木くんって、私と一緒にいたときに笑ったことあったかしら)
霧切(苦笑い……してたかも)
霧切(人の感情すら読めないなんて、皮肉なものね)
霧切(やっぱり、ダメだわ)
江ノ島「ぼっちー」
霧切「!」
江ノ島「こっち向いたってことはぼっちってことでいいのー?」
霧切「……なにをしにきたの?」
江ノ島「なんにもしないですけど、なにか?」
霧切「いきなり人のことをぼっちというのは感心しないわ」
江ノ島「だってぇ、ぼっちにぼっちって言って何が悪いのぉみたいなぁ」
霧切「……」
江ノ島「うぷぷ……怒ってる?」
霧切「……出て行って」
江ノ島「そのつもりだぜ、ぼっち野郎」
霧切「どうせ、あなたも食堂に行くんでしょう?」
江ノ島「うぷぷ、だいせーいかーい!」
霧切「……」
江ノ島「じゃあねぇ~♪」
霧切「……」
霧切「ドアくらい、閉めなさいよ……」
不二咲「楽しみだねぇ」
山田「そうですなぁ~」
霧切「……」
不二咲「あっ」
山田「むむむぅ? 霧切響子殿、なにを見てるでございまするか?」
霧切「別に……」
山田「おっとっと……決してボク達はそういう関係ではないですぞぉ?」
不二咲「や、山田くん!」
山田「おっと、そうでしたな、行きましょ行きましょー」
霧切(……食堂、ね)
霧切(……もう、どうでもいいんだから)
霧切(3年間を過ごして、卒業すればもう……)
霧切(シャワーでも、浴びようかしら)
霧切(スッキリすれば、気分も晴れるかもしれないし)
霧切(それにしても……)
霧切(山田くんも、同じだと思ってたのに)
シャアー……
霧切(……)
霧切(なんだか、アニメみたいだわ)
霧切(シャワー浴びながら、こんな気持ちになるなんて)
霧切(……もしかして、この手のことを?)
霧切(誰にも見せてないもの。そんなはずないわ)
霧切(……手袋なんて、変だものね……)
霧切「……はぁ、スッキリした」
霧切「……」
霧切(声に出しても、ダメよね)
霧切(……声に出しても)
霧切「……苗木……くん」
霧切(声に――出しても――)
苗木「なに、霧切さん?」
霧切「……」
苗木「……」
霧切「苗木……くん?」
苗木「ど、どうしたの?」
霧切「!!」
苗木「うわ、ビックリした」
霧切「全部、聞いてた?」
苗木「いや、ボクの名前を呼んでたのは聞いたけど」
霧切「……」
苗木「な、なに?」
霧切「の、ノックくらいして」
苗木「ごめん、霧切さんだから、いいかと思って」
霧切「……どういうこと?」
苗木「霧切さんとの仲なら……ってことだったんだけど、ダメだったかな?」
霧切「……別に、いいわ」
苗木「あのさ、霧切さん」
霧切「なによ?」
苗木「今日は、ちょっとさ、真面目な話してもいいかな?」
霧切「……」コクリ
苗木「今までずっと思ってたんだけどさ……」
霧切「……なに?」
苗木「ボクもしかしたら、霧切さんのことが……」
霧切「待って」
苗木「な、なにかな?」
霧切「今から、何をいうつもりなの?」
苗木「そ、それを霧切さんに言わないとダメかな」
霧切「待って、準備ができてない」
苗木「あのさ……ボクは」
霧切「待って、ダメ。頭が回らなくなってきた」
苗木「きりきりさん!」
霧切「き・り・ぎ・り」
苗木「……頭回ってるよ、平気だって」
霧切「……」
苗木「霧切さん、ボクは君のことが好きなんだ」
霧切「……舞園さんは?」
苗木「な、なんで舞園さんが出てくるの?」
霧切「……仲良くしてるから」
苗木「ボクは霧切さんと仲良くしてたつもりだったんだけどな……」
続きマダー?
霧切「仲良くしてるって言うくせに、きりきりなんて呼ぶのね」
苗木「怒ってる霧切さんが、結構可愛くて」
霧切「……怒ってなかったら、可愛くないの?」
苗木「そ、そうじゃなくてさ……いつも可愛いんだけど」
霧切「目の前でよく言えるわね……恥ずかしいわ」
苗木「ぼ、ボクも不思議だよ……」
霧切「……でも、本当に私なの?」
苗木「え?」
霧切「いつも、私といるあなたは苦笑していたわ。あれは一体……?」
苗木「霧切さんに嫌われたくないから、色々考えてたのかも」
霧切「……」
苗木「霧切さんだって、いっつも無表情じゃないか」
霧切「……そんなこと、ない」
苗木「それは違うよ。霧切さんはいつもボクの話は大概スルーだったはずだよ」
霧切「いきなり論破しないで」
苗木「ご、ごめん……」
_,... ------- 、__
_, イ//r‐‐<テ三三三`ヽ、
,∠,rこ二二二、 ̄\:ヽ二二:.:.:ミト、 ニ_|_
/://(Tト、:.:.:.:.:. ̄≧、ヽヽ \ミト、ミト、 ニ !
/://:.:./ハヘ:.ヽTト、:.:.:..:ヽ¬Eヘこヘ:.ヽ:ミト、 □ |
_////:.:.:.:l:.!:.:.ヾ:.:..:.:ヽ:.「:.ヽ:.:.ヽ:.ヽ:.:.「カレヘ、:.:.:.ト、 ―┬―
,....''´::::://,イ7!:.:.:.:.:!:l:.:.!:.:ト、:.:.:.:l:ト、:.:.ヽ:.:ヽ:.ヽヽ:.⌒!ヽ、:!厂! | |二|二| |
l:::::::::::::l l:':.:ハi:.:.:.:.:.N:.:.!:.:.い:.:.:.:!ト、:.、:.:.\:ヽ:.:',:',:.:.:.ト、 V /´\ | |_|_| |
l:::::::::::::l l:.:.l:.:/!:.:.:.:.:.!:!:.:l:.:.:.:い:.:.l:!:.:.ヽヽ:.:.:.ヽヽ:V!:.:.:.!:.:ト{ l:::::::::::ヽ  ̄ ̄ ̄
l:::::::::::::l |:.:.!:ハ!:i:.:.:.:!:ヽ:!:.:.:.:ヽヽ!ト、:.:.ヽヽ:.:.:.:',:!:い:.:.:!:.:!リ !:::::::::::::::! ヽ マ
l:::::::::::::l |:.:.!个ハト、:.:.!:.:.:ヽ:.:.:.:.:ヽリ:.:.ヽ:.:.ヽヽ:.:.l:!:!:.:l:.:.:!:.|:! l::::::::::::::::| フ |二|二|
l:::::::::::::l |:.:.!:.l:.!:.:い:.:l:ト、:.:ヽ:.:.:.:.:\:.:.:ヽ:.:.',:.',:.:九:.:!:.:.l:.:!:! !::::::::::::::::! ) !‐‐!‐┤
l:::::::::::::!ハ:ヽト!:.:.ト、:ヽ:.:.ト、::三ト、:.\:.:.ヽ:.!:.!:l:.ハ:!:.:.l:.:!:! !:::::::::::::::' '^ー―――
l:::::::::::::l:.:.:ヽ:.!:.!:.:.!ハト、:.ヽ:.tト、三__:.:.:>、:l!:.V:.:.:l:!:.:ハ:/l {:::::::::::::;' | / ̄ヽ
\::::::::ヽ:.:.:い:l:.:.「`tふト、:ヽヽ「ヽ,ィ,さ:ァー示::!:.:.:l:レ':.:l:.ノ ト、::::::/r、 レ' |
\:::::::ヽ:.:い:.:.ト--- '`~ヽヽ`く `ー '´ l |:l:.!:.l:!/:/!「こ_ノ::,ノ;;;.く ノ
ヽ:::::::ヽヽト{ト、 `ーヘ l:lノ!:./:/:./_____/;;;;;;/  ̄
/ ̄`トい ` リ l//!レ'ヽ /;;;;;;;/
/:::::::::::l:.トい /イ!:::::::ヽン;..<_
!:::::::::::::ヽ:::::ヾ. (_ ヽ ノ´ ,イ!T!:::::::/,イ `ー‐‐、_____
,、__,ノ⌒l::::::::::::::::::::::::::::ト、 Tニー‐‐‐,‐'' //l|:://::::「 ̄`ー~ーr‐‐ 、こヽ、
l:::::::::::::::::::::::::::::l ヽ、 `二二´ / !」」イ//:::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Y ヽ
r-‐‐‐‐┤:::::::::::::::::::::::::::' , ヽ __ ,∠ィオエ「二ソ´::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::{ ヽ
:ヽ::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::', /::::ヽイ_,==ン7T7::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::ヽ:::::::::::::L |
::::::ヽ:::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ !::::: ル '´ ,' / !:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::!:::::::::::::::! !
::::::::::ヽ::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽー‐< ノ⊥ノ:, ---、:::::::::::::::::::r:ゝ::::::::::::::::::::::::::::} |
霧切「スルーなんて、してないわよ」
苗木「え?」
霧切「するはず、ないじゃない」
苗木「……だから、きりきりって言っても、ちゃんと怒ってくれたんだね」
霧切「……」
苗木「そうだったんだね」
霧切「……」
苗木「……霧切さん」
霧切「……」
苗木「霧切さん……」
霧切「な、なに……?」
苗木「返事、欲しいんだけど……」
霧切「……今さら?」
苗木「ご、ごめん……でも、はっきりさせとかないと」
寝る……もうしわけない
八九寺「おや、キリギリスさん」
霧切「人の名前を怠け者の昆虫みたいに呼ばないでくれる?私の名前は霧切よ」
八九寺「失礼、噛みました」
霧切「違う。わざとよ」
八九寺「かみまみた」
霧切「わざとじゃない…!?」
八九寺「神麻美太(1929~1975)」
霧切「誰よそれ…」
霧切「いつも一つの真実を追求してきたけれど」
霧切「ここまで解きたくない真実も初めてだわ」
苗木「ってことは……ダメ、かな」
霧切「……」
苗木「ご、ごめん、ボク大分思いあがってたよ」
霧切「待って」
苗木「え?」
霧切「目をつぶりなさい」
苗木「う、うん」
霧切「そして、体を後ろに向けなさい」
苗木「……」
霧切「……えっと、苗木くん」
苗木「うん」
霧切「あなたは、どんくさくて、ちょっとおまぬけで、お人好しだけど」
霧切「私にいつも優しくしてくれたわよね」
苗木「そ、そんなこと、ないよ」
霧切「私はみんなに避けられて、ようやく気付いたわ」
苗木「えっ」
霧切「私には苗木くんしかいないのかもね」
苗木「な、何言ってるんだよ!」クルッ
霧切「あっ……」
苗木「き、霧切さん……?」
苗木(な、泣いてる?)
霧切「……恥ずかしいから、後ろ向いてって言ったのに」
苗木「ご、ごめん」
霧切「……いいわよ」
苗木「霧切さん」
霧切「……なに」
苗木「みんな、霧切さんのこと、嫌いなんかじゃないよ」
霧切「え?」
苗木「ボク含めて、みんな霧切さんのことが大好きなんだよ」
霧切「……」
苗木「まあ、ボクの感情は、他の人とちょっと違うけどさ」
霧切「……」
苗木「霧切さん」
霧切 クルッ
苗木「霧切さん?」
霧切「ちょっと待って」
苗木「……」
ギュッ
霧切「ちょ、ちょっと苗木くん!?」
苗木「霧切さん、可愛い」
lヽ _゛__ミヘ
l \ ,,. ..,, _,,,,,-‐二;;;;;~;;;;;\.゛'ヽ..
\ \ ヽ ゛ヘ ~~~ "~\;;;;;;;;;;;;;;;゛゛ミ、、
\__l ノ / ,,_\;;;;;;;;;;;;;;;゛゛ヽゝミ
/\__ ∥ \ ノ;;;;;;;;~~;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ゛゛‐\、
ヘ---- " \ / /ヽ \ ..〆;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;; ..........ヽ ヘミ 、
\______// / \ \ "~"~フ ;;;;;;;;;;;;;;; 、;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;\ ;;;;゛ミミ
,,,,,, ノヘ,, / / \ \ /;;;;;;;;;;;; ;;;;ト- /、,;;;;;;;\;;;;;ヽミ ;;;;; ””<ヘ
( ~~~ / / / \ \__ /;;;;;;;;;;; ;;;;;;|;;;;;;| /,,,,-‐ヽ;".ヘ;;\ 》;;;;;;;;ヽ
゛-=---- / //ヘ----へ/ \ /;;;;;;;;; ヽ;;;;;;lヽ;;| / \ │ \ヘ; ヘl;;;;;;;;;;;ヽ
ノ――⌒l\ /ヽ--...... \ //;;;;;;;;; ;;;;lヽ;;;l v/l _j) / \ '\l ;;;;;;;;;;ヽ
\ノ゛"-┘ /~゛―― "~" ~l //;;;;入 ;;;;;;;;;|ヽ ;;;| / ヽヽ-' | / ;;;;;;;;;;;;ヽ
ノ~~ ニ"~\ ヽ7 口 υ |、 / l;;/ l ヽ;;;;;;;| __ "l lτ;;;;;;;;ヽ--
\ ヽ ヽ │. ~_ │~゛~/ レ-"|;;;;ヽ‐τ ヾ j ヽ;;;;ト;;;;;l /
ヽ 丶 l lヽ ll 7 l_l │ / /l - |;;;;ヽ;;〈\)) 、 /⌒ヽ、 / |;;;;/\;Y
\゛" ││ヽl、j__/ l │/ / ‐// l;;\个 " / / _ l / l /゛y \l
~"~" ヽ-' │ l \〆 / , |;;l \ ヽ " / | /l " / /,
ヽ_ゝ \_/ v_/ \、゛ヽl_ ,/ノ // / //
,,,___,,,,,,,,,,_ ゛ヽ゛丶" /---- └──
\ ` ーヘ〈 \ ヽ ノⅥ 厂 ///∠二二.\ヽ\ \ 、__\\ \
ヽ \ ∧〉 \ ∨イ| ′////´ ̄ ̄`ヾ、\ヽ\_\二ヽ \ヽ \_,
 ̄`\ ヽ ヽ ∨l| /〃// ∠二:、 Ⅵトハ丶 ⌒\⌒ハ Ⅵト、⌒
⌒ヽ ヽ、 ヽ从/〃|从 仁ニ=-; ,リ厂l l ヽ,ノ | l⌒\
> 、__ `ヽ _\ 〃 |ト-Ⅵト、 `¨¨´ イ/ / / \_ノ八__
 ̄ ̄` ー==ヽ\ノl 儿ニ乂仆=‐- _,.:彡'′ \(\_>
三二ニ= ‐=‐- 八__冫 ヾ<ニ リ ` ̄ ̄´ \ ー-
⌒ヽ_∠三二ニ='⌒ ´ \\_ _,.. \ \ヽ、
仄 ̄ノ≦⌒ __ ` 二ニ=  ̄ ___ ヽ >
ノ/ ∧ 八  ̄,≧=≧=‐- ..、 / 仄三≧ 、 八_
〃/〉 乂ノハ ///' ̄,_ _、 `「ト、 _ / /仁三二ニヽ 仁ニ=
′ ( ∨八Ⅵト 、ヽニノ ノノ |ト ,∠二/ ノ //三三三Ⅳハ l二ニ=
ヽト、 \三≧=≠彡 └==ニ三ノ/ _,∠二二ニ厂Ⅳ ,リ l三二ニ
\ 厂⌒ヽ、三二ニ=‐- .._'⌒ ー'⌒  ̄`ヾ〈 '′/ |二ニニ
八 ` ー==ニ二三三三二ニ=‐- 、 ` ̄′ 厂二二
「……アポ?」
霧切「わ、私なんて全然」
苗木「可愛いよ」
霧切「耳元で、言わないで……」
苗木(ボクより身長が低いはずの霧切さんが、とっても小さく見える)
霧切「苗木くん、もっと……」
苗木「な、なに?」
霧切「もっと強く、抱いてくれるかしら」
苗木「うん」
霧切(……苗木くん)
霧切(やっぱり苗木くんは男の子なんだ)
霧切(力だって強いし、なんでかしら)
霧切(私がすっごくドキドキしてる)
苗木「霧切さん……」
霧切「な、なに苗木くん」
エンディングが…見えた!
苗木「霧切さん、すっごく良い匂いするんだね」
霧切「……エッチ」
苗木「ご、ごめん、でも、凄く良い匂いだから……」
霧切(どうしよう)
霧切(こんなに心臓って、強く鼓動するものなのかしら)
スマブラの人?
苗木(霧切さんの体……とっても華奢だ)
苗木(ボクが言うのもなんだけど)
苗木(とっても、女の子な感じだ)
苗木「霧切さん……」
ガチャ
朝日奈「苗木ー、あとすこしだから……あひゃ!?」
苗木「!」
霧切「!」
朝日奈「ご、ごめん……す、凄いところに出くわしちゃった……えっとね」
朝日奈「ご、ごゆっくり?」
バタン
霧切「……どうしてくれるの?」
苗木「え?」
霧切「このままじゃみんなにバレちゃうじゃない」
苗木「あ、ご、ごめん」
霧切「責任取りなさいよ」
苗木「え?」
霧切「だから……」
ギシッ
苗木(押し倒……!?)
霧切「……」
苗木「え、え!?」
霧切「ねえ、苗木くん」
苗木「な、なに、きききききさん」
霧切「どうして焦ってるの?」
苗木「そそそ、そんなことないよ……」
苗木「それより、霧切さんなんで、いきなり……」
霧切「……どうしてかしら」
苗木(く、首に鼻が当たって……鼻息まで!)
霧切「吹っ切れたのかもね」
苗木「で、でも……いくらなんでも……!」
霧切「ダメ?」
苗木「だ、ダメって言うか……なんていうか……」
霧切「だったらいいじゃない」
苗木「で、でも……」
霧切「……」
苗木(霧切さん、無理してる……)
苗木(顔真っ赤だし)
苗木「霧切さん」
霧切「なに、苗木くん」
苗木「ボクは霧切さんのこと、大好きだよ」
霧切「い、いきなりどうしたの」
苗木「霧切さんは、どう思ってるの?」
霧切「ここまでさせといて……言わせるつもり?」
苗木「ただの挑発かもしれないし、ボクにはわからないよ」
霧切「……き」
苗木「え?」
霧切「……す……」
苗木「え?」
霧切「す…………き……」(ちゃんと、言わなきゃ)
苗木「え……えっと」
霧切「キス! しなさい!」
泣いた
ちょっと待って下さい…
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1471609.jpg
__
/::::::::::ヾ
__,,,,∠::::::::::::::::::ソ、
/" ̄`V´ ヽ:::::::::::::::::::: /l::::ヽ
i ヽ:::::::::ヘノ |::::::::ヽ
ヽ ヽ:::/へ/⌒::::::::::::ヘ うぷぷぷ
冫 ● ゝ::::丶:::::∠l:::::::::| 僕が持ってる
! /´ ▼ `へ/::::::::::| 最高の画像だよ
| l___ 入__イレ′:::::::〈
ハ r⌒゙ヽヽ_レ´ノ::::::::::::::::::::ヽ
ゝ / ,入-イ:::::::::::::::::::::::::::::∨
/〆 / i:::::::::::::::::::::::::::::::::∨
/ / i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨
! / i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
个-イ , ─ 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
まあ正直記憶喪失とか2年間立ってたとか
ちょっと設定に無理があったな
ふつう気づくよな2年もたってたら・・・
まだスレが残ってて驚愕した
>>181
14時間もたってるんだぜ?俺もビビった
苗木「えっ…霧切さ」
霧切「わ、忘れて」
苗木「……」
霧切「……」
苗木「ボクは、いいけど」
霧切「……え?」
苗木「キス……するの」
霧切「そ、そんなこと」
苗木「だって、霧切さんが言ったんだよ?」
霧切「そうだけど……」
苗木「だから、しよう」
霧切「……」
霧切「でもね、苗木くん」
苗木「なに?」
霧切「私、したことないの」
苗木「……」
霧切「だから、ファーストキスだし、どうすればわからないの」
苗木「霧切さん……」
霧切「あなたを傷つけてしまいかもしれないわ」
うぷぷ
苗木「ボクだって、霧切さんと同じだよ」
苗木「キスなんて、したことないよ」
霧切「本当?」
苗木「うん。彼女ができたこともないし、抱きしめたのも、さっきの霧切さんが初めてだったし……」
霧切「……そうなんだ」
苗木「霧切さん……」
霧切「……待って」
苗木「……」
霧切「恥ずかしいから、明日、きっと伝えるから」
霧切「キスも、明日にしてくれない?」
いいね
苗木「……」
霧切「……」
苗木「とりあえず、霧切さん」
霧切「な、なに?」
苗木「……どいてくれるかな?」
霧切「あっ」
苗木「はは……」
霧切(私、押し倒したんだわ……)
苗木「霧切さん!?」
霧切(恥ずかしい、恥ずかしい)
苗木「霧切さん、どうしたの!」
/. ノ、i.|i 、、 ヽ
i | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ |
| i 、ヽ_ヽ、_i , / `__,;―'彡-i |
i ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' / .|
iイ | |' ;'(( ,;/ '~ ゛  ̄`;)" c ミ i.
.i i.| ' ,|| i| ._ _-i ||:i | r-、 ヽ、 / / / | _|_ ― // ̄7l l _|_
丿 `| (( _゛_i__`' (( ; ノ// i |ヽi. _/| _/| / | | ― / \/ | ―――
/ i || i` - -、` i ノノ 'i /ヽ | ヽ | | / | 丿 _/ / 丿
'ノ .. i )) '--、_`7 (( , 'i ノノ ヽ
ノ Y `-- " )) ノ ""i ヽ
ノヽ、 ノノ _/ i \
/ヽ ヽヽ、___,;//--'";;" ,/ヽ、 ヾヽ
舞園「苗木くん」
苗木「ま、舞園さん」
舞園「なに……してるんですか?」
苗木「えっと……」
霧切「……」
舞園「様子を見に行くだけじゃなかったんですか?」
修羅場突入
苗木「え、えっと」
舞園「苗木くんが帰ってくるのずっと待ってたのに……ひどいです」
苗木「ご、ごめん舞園さん!」
霧切「……」(気にしないでいいわ。苗木くんはお人よしだもの)
舞園「……苗木くん、私、もういいですか?」
苗木「だ、ダメだよ、舞園さん!」
舞園「だって苗木くん……」
苗木「舞園さんがいないと……こ、困るよ」
舞園「本当ですか?」
苗木「うん」
霧切「ちょっと、舞園さん」
舞園「なんですか?」
霧切「弱みにつけこむようなこと、しないほうがいいわよ」
舞園「え、してないですよ?」
霧切「してるわよ、ね、苗木くん」
苗木「……霧切さん」
舞園「してないですよね、苗木くん?」
どうなるか
苗木「……」
霧切「苗木くん?」
苗木「舞園さん!」
舞園「はい?」
ギュッ
霧切(え……?)
霧切(舞園さんの手をつかんで、出ていった……?)
霧切(……)
霧切「苗木くん……」
霧切(舞園さんは超高校級のアイドルだもの……)
霧切(優しいし、私よりももっと可愛いもの)
霧切(私と比べることすら、おこがましいくらいに、可愛いもの)
私怨
霧切「食堂に包丁があったわね……」
霧切「……ダメよ」
霧切(苗木くんを信じないと)
霧切(私が、信じないと)
霧切(苗木くんだって、信じてくれたんだから)
少々お待ちを……
ちーたん…
ほ
む
もち
どん
さめたちんげんさい
くくく
ふしゅー
それにしてもここまでセレスティア・ルーデンベルクさんが一切登場してない…
解せぬ
もうすこししたら書きます、ごめんなさい
霧切「……」
霧切「明日……」
霧切(明日、ちゃんと苗木くんに気持ちを伝える)
霧切(でも、舞園さんの方がいいかもしれないじゃない)
霧切(私にはなにがあるというの?)
霧切(舞園さんに勝っているところ……あるの?)
霧切「……ない」
霧切(私にはなにもない)
霧切(料理も、胸も、容姿も……)
霧切「勝ってるところなんて、ないじゃない」
霧切(あるとしても、ただの事件を解決することしかできない)
霧切(日常で使うスキルじゃないもの……)
霧切「……でも」
霧切(私は――)
霧切(苗木くんが好き)
霧切(……誰よりも苗木くんが好き)
霧切(これだけは、負けない、負けたくない)
霧切「食堂に行きましょう」
霧切「苗木くんに、今からでも、伝えに行く……」
霧切(好きということを)
霧切「絶対に……」
・ ・ ・
大神「ならぬ」
霧切「……」
セレス「いけませんわ、霧切さん……」
霧切「そこをどいて」
大神「我は入れるつもりはない」
セレス「わたくしも、止めろと言われていますわ」
霧切「……中で、なにをしているの?」
セレス「さあ、なんでしょう?」
大神「……」
霧切「……くっ」
霧切(大神さんがいたら、中に入れない……!)
霧切「……わかったわ」ハァ
大神「悪く思わないでくれ、霧切」
霧切「気にしてないわ」
セレス「……霧切さん」
霧切「な、なによ」
セレス「明日が楽しみですわね?」
霧切「!」
大神「セレス!」
セレス「うふふ……」
霧切(告白が……もうバレてる?)
霧切(……苗木くん、言っちゃったのかしら)
霧切(恥ずかしい)
霧切 ダッ
・ ・ ・
霧切「今日はもう、寝よう」
霧切(色々、疲れちゃった……)
霧切(明日よ、明日……)
霧切(明日、ちゃんと伝えれば……)
・ ・ ・
苗木『霧切さん』
霧切『苗木くん……』
苗木『聞いてくれ、霧切さん……ボク……』
霧切『!!』
舞園『えへへ……』
苗木『舞園さんと付き合うことになったんだ』
霧切『!!!』
舞園『早く行きましょう、誠くん!』
苗木『うん、そうだね、さやか……』
霧切『待って……いや……』
・ ・ ・
ガバッ
霧切「いや!」
霧切(ゆ、夢……?)
霧切(あんな夢を見てしまうなんて……)
霧切(……苗木くん)
霧切(もう朝だけれど、食堂は空いてないのかしら……)
霧切「……行くしかないわね」
ピンポーン
霧切「?」
霧切(誰……かしら)
ガチャ
霧切「はい……」
苗木「えっと……霧切さん」
霧切「苗木くん……」
苗木「おはよう」
霧切「おはよう」
苗木「あのさ、霧切さん」
霧切「なに?」
苗木「昨日はごめん、いきなり出て行って……」
霧切「いいのよ、なにか舞園さんとしないといけないことがあったのでしょう?」
霧切「全然気にしてないから」
苗木「でも……」
霧切「どうして?」
苗木「昨日、みんなに避けられてるって言ってたから、心配したんだ」
霧切「……」
苗木「……霧切さん?」
霧切「……」グスッ
苗木「霧切さん!?」
霧切「ご、ごめんなさい……」
苗木「こ、こっちこそごめん! な、泣かせちゃった……?」
霧切「違うわ……嬉しくて涙が出たの……」
苗木「霧切さん……」
霧切「心配してくれて、ありがとう。それはつまり、あなたが私のことを信じて、ずっと考えていてくれたってことよね」
苗木「霧切さんのことを考えてない時なんて、ないくらいだよ」
霧切「な、苗木くんっ...」
苗木「霧切さん、食堂に行こう」
霧切「え?」
苗木「食堂だよ、食堂」
霧切「いいの? 私が行って……」
苗木「うん、当り前じゃないか」
霧切(当たり前……なの?)
トコトコ
苗木「霧切さん」
霧切「なに?」
苗木「なにか、心当たりはない?」
霧切「……え?」
苗木「い、いや……なんでもないよ」
霧切「?」
苗木「……」
苗木「ついたよ、霧切さん」
霧切「わ、わかってるわよ……」
苗木「そうだね、はは……」
霧切(大神さんとセレスさんがいなくなってる……)
苗木「……」
霧切「開けないの?」
苗木「霧切さん、開けてくれない?」
霧切「? わかったわ」
ガチャ……
パンッ パンッ
霧切「!」
「「「誕生日、おめでとーーーーーーーーーー!!!!」」」
霧切「え? え……?」
苗木「おめでとう、霧切さん」
霧切(……あ)
霧切(今日って、私の……)
今日は私のお父さんの命日(´;ω;`)ぶわっ
ってなったらいいなと思う
ちょっと宇宙旅行行ってくる
苗木「ほら、みんな霧切さんのこと、避けてないよ」
霧切「……そうなのね」
大神「すまぬ、霧切……」
霧切「大神さん……」
大神「我には馳走を作ることすらできぬから、自ら食堂を守る門番をやっていたのだ……」
霧切「い、いいのよ、とってもうれしいから」
セレス「うふふ、よかったですわね、霧切さん」
霧切「セレスさん……」
セレス「今日は思う存分、お楽しみ下さいませ」
霧切「ありがとう」(明日っていうのは、このことだったのね……)
朝日奈「え、えっと、霧切さん……」
霧切「朝日奈さん」
朝日奈「これ、ドーナツ!」
霧切「ありがとう」
朝日奈「あのさぁ……」
霧切「なに?」
朝日奈「昨日のことなんだけど……」
霧切「……ああ、気にしないで」
朝日奈「でも、はっきりさせた方が良いよ!」
霧切「わかってるわ」
朝日奈「じゃあ、今日言うの?」
霧切「……」コクリ
霧切「待って、朝日奈さん」
朝日奈「なに?」
霧切「なんで、あなたが知ってるの?」
朝日奈「えへへ……ちょっと、苗木に相談されちゃってさ」
霧切「……」
朝日奈「あんまり私も経験無いのに、戸惑ったんだけど、想いをぶつけた方が良いって言ったんだ」
霧切「そう……ありがとう」
朝日奈「え? あ、うん」
朝日奈「じゃあ、頑張ってね!」
霧切「ええ……」
腐川「……ちょっと、あんた……」
霧切「腐川さん」
腐川「あ、あんたのために……こ、ここここここ……」
霧切「……?」
苗木「えっと、腐川さんには小説を書いてもらったんだ」
腐川「つまんなかったらすぐに破くでもトイレットペーパーにでも使えばいいわ!」
苗木「腐川さんが書いた小説だから、きっと面白いよ」
腐川「……苗木のくせに、良いこと言うじゃない、気持ち悪い!」
山田「霧切響子殿ー!拙者の秘蔵コレクションの中から好きなものひと」
霧切「それはいらないわ」
ちーちゃんの変わり果てた姿ちゅっちゅ
苗木「きききりんさん」
霧切「舐めてるの?」
マダー
もうちょっとお待ち下さいませ……
シャイニングメッセージだべ!
霧切(だから、暇じゃないって……)
霧切「ありがたくいただくわ」
葉隠「霧切っち! 誕生日おめでとだべ!」
霧切「葉隠くん」
葉隠「わりぃな、俺からは残念ながら何もねえんだ」
霧切「いいわよ、祝ってくれるだけで」
葉隠「いんや、それはダメだ。だから、俺が占ってやるべ!」
霧切「い、いいわよ」
葉隠「俺の占いは三割当たる! 大丈夫だべ!」
霧切(葉隠くんが本当に超高校級の占い師なのかをまず、私は疑ってるのに……)
葉隠「ふむふむ……霧切っち! わかったべ!」
霧切「はいはい……なに?」
葉隠「霧切っちが今、しようと思ってることは、成功する!」
霧切「えっ」
葉隠「へへ、当たるといいな!」
霧切(今、しようと思ってること……まさか……)
苗木「? どうしたの、霧切さん?」
霧切「こ、来ないで」
苗木「えっ、わ、わかったよ」
霧切(聞かれてなかった……わよね?)
十神「霧切」
霧切「十神くん」
十神「……」
霧切「わかってるわ、ありがとう」
十神「ふんっ」
苗木「はは、十神くんらしいね」
霧切「まったくね」
苗木「支配者のTバックとはね」
霧切「まったくね」
不二咲「あの、霧切さん……」
霧切「不二咲さん」
不二咲「お誕生日おめでとう! えっと、これ……」
霧切「これは……?」
不二咲「超小型パソコンだよ。色んなことが片手でできちゃうすぐれものなんだ」
霧切「ありがとう、でもこれ高かったんじゃ……」
山田「ふっふっふっ……拙者と不二咲千尋殿の二人で考え尽されたスンバラフィー手作りですぞ!」
不二咲「山田くんに案をもらって、完成させたんだ」
霧切「ありがとう、二人とも」
不二咲「えへへ」
山田「むっふん」
大和田「おう」
霧切「大和田くん」
石丸「僕たちからはこれだ!」
霧切「懐中時計?」
石丸「クールな霧切くんにとても似合うと思ってね、二人で買ったんだ!」
大和田「感謝は兄弟に言ってくれ。こいつが選んだからな」
石丸「なにを言う兄弟! 二人のお金で買ったんだからな!」
アハハハハ……
霧切「と、とにかくありがとう」
セレス「どうぞ」
霧切「これは……?」
セレス「餃子です」
霧切「ぎょ、餃子……?」
セレス「食べたこと、ありませんの?」
霧切「あ、あるけれど……」
セレス「ならば、一口どうぞ」
霧切「……お、美味しい」
セレス「うふふ、その言葉をいただけて嬉しいですわ」
桑田「霧切! ほれ!」
霧切「え? これは……?」
桑田「ベース! なんか、お前にはベースが似合いそうだからな」
霧切「これ、高かったんじゃ?」
桑田「俺の家のだからよぉ、別に構わねえよ!」
霧切「そう……ありがとう」
山田「ふふふ、桑田怜恩殿、よくわかってらっしゃる……」
霧切「……?」
舞園「霧切さん」
霧切「舞園さん……」
舞園「誕生日、おめでとうございます!」
霧切「ありがとう」
舞園「今回は、戦刃さんとご飯を作ったので、食べてください!」
戦刃 テレテレ
霧切「重ねてありがとう、舞園さん、戦刃さん」
江ノ島「……」
江ノ島(なにこの慣れ合い、超やな感じ)
江ノ島「ぬぇぬぇ、お姉ちゃぁん」
戦刃「盾子……」
江ノ島「この誕生日パーティーを……絶望に落としてもいいかなぁ?」
戦刃「!」
江ノ島「だってつまんないじゃん、この展開!」
江ノ島「あんなゲロみたいな笑顔みたくなっていうの? 気持ち悪いって!」
江ノ島「わたしはぁ……もっと醜く歪んだ悲壮な顔がみたいのぉ」
江ノ島「ここまで言えばわかりますね? 私は今、とても退屈なのです」
江ノ島「だから、この私がぶっつぶす!」
戦刃「ダメ……」
江ノ島「え?」
戦刃「そんなこと、ダメ」
江ノ島「あのさぁ、お姉ちゃん?」
江ノ島「あんたはこの温い生活が楽しいわけ?」
江ノ島「正直つまんないでしょ? 男やらとむさ苦しく戦場にいたほうがよっぽど面白いでしょ?」
江ノ島「なのにこんなところに適応しちゃって、恥ずかしくない?」
戦刃「……みんな、良い人だから」
戦刃「私は構わない」
江ノ島「……姉ちゃん」
戦刃「……」
江ノ島「きっしょ」
戦刃「……」
江ノ島「はいはい、わかりましたよ……」
戦刃「盾子……」
江ノ島「……」
戦刃「ありがとう」
江ノ島「っは、なんの感謝だか……」
ごめんなさい、もう限界が……寝ます。
明日の朝、完結いたします。
苗木「最後はボクだね」
霧切「苗木くん」
苗木「……こんなのしかあげられないけど、いいかな」
霧切「それは?」
苗木「イン・ビトロ・ローズって言うんだ」
霧切「……綺麗」
苗木「喜んでくれたかな?」
霧切「ありがとう……こういう時、どんな顔すればいいか……」
苗木「笑えばいいと思うよ」
山田(ふむふむ、霧切響子殿、素晴らしい!)
霧切「あの……苗木、くん」
苗木「なに、霧切さん?」
霧切「誕生日を祝ってくれて、改めてお礼を言うわ」
苗木「うん」
霧切「それと……」
霧切「……」モジモジ
苗木「……霧切さん?」
霧切「パーティーが終わった後……」
苗木「う、うん」
霧切「私の部屋に来て」
苗木「うん、わかった」
舞園「苗木くん、ちょっと……」
苗木「あ、うん」
霧切「……」
苗木「それじゃあ、霧切さん、後で」
霧切「ええ……」
戦刃「……」ズズッ
江ノ島「なにお茶啜ってんのよ、ババァ?」
戦刃「……酷い」
ガヤガヤ
霧切「……」
霧切(おかしい)
霧切(苗木くんと舞園さんが一向に戻ってこない……)
霧切(料理を運ぶ手伝いだと思っていたけれど、何をしているのかしら?)
霧切(ちょっと、覗いて見れば……)
舞園「――好きです」
霧切「……」
霧切(え?)
苗木「ま、舞園さん?」
舞園「あなたのことが、好きです」
霧切(……)
霧切(……私は)
霧切(苗木くんを、信じてる)
霧切「私にはそれしかできない……ふふっ」
大和田「おい! 早く食わねえと無くなるぞ!」
桑田「つーかさ、お前の誕生日なのに、一番遠慮してねぇか!?」
霧切「ごめんなさい」ニコッ
大和田「お、おう……」
桑田「わ、わかりゃあいいんだよ」
石丸「うむ、霧切くん、良い笑顔だ!」
霧切「え?」
朝日奈「霧切ちゃんはとっても素敵な笑顔だよね!」
霧切(……苗木くんと一緒にいたからかもしれない)
霧切(自分の感情を、表に出してるみたい)
霧切「……」
山田「君の笑顔は月より美しい……」
霧切「言い過ぎよ、山田くん」
山田「そうだ、霧切さんに僕の秘密をこっそり教えてあげましょう!」
霧切「なに?」
山田「なんと僕は、水をかぶると女になるのです!」
苗木「ははは、そんなことあるわけないよ」
霧切「! 苗木くん」
苗木「どうしたの、霧切さん?」
霧切「な、なんでもないわ……」
苗木「?」
舞園「……」
苗木「あ、舞園さん」
霧切「……」
舞園「……苗木くん」
苗木「?」
チュッ
霧切「……!」
全員「!?」
舞園「みなさん、私と苗木くんは付き合うことにしました♪」
苗木「ま、舞園さんっ!?」
霧切「……!」ダッ
苗木「き、霧切さん!?」
大和田「くぅぅ……苗木、お前ってやつは……」
桑田「羨ましい、超絶羨ましいぞバカ!」
山田「舞園さんマジ天使! まあ、三次元だからどうでもいいんですけどね」
苗木「ちょ、ちょっと、みんなどいて……!」
大和田「ゆるさねぇ! ヘッドロックさせろ!」
桑田「俺の祝いの歌きけえ!」
霧切「……まったく」
霧切(人を信じた瞬間に、裏切られるだなんて)
霧切(やっぱり私は……)
霧切「……一人が合っているのかもしれない」
霧切(そうなんだろう)
霧切(きっと、そうなんだわ)
苗木「霧切さん!」
霧切「……苗木くん」
苗木「はぁはぁ……」
霧切「苗木……くん?」
苗木「霧切さん、ごめん! ボクも、正直なにがなんだか……」
霧切「いいのよ……全然」
苗木「それは違うよ! 霧切さんに告白したのに、舞園さんと付き合うわけ、ないじゃないか!」
ピンポーンピンポーンピンポーン
苗木「!」
ドンドンドンドンドンッ
霧切「な、なに……?」
苗木「舞園さん……!」
霧切「え?」
ドンドンドンドンドンッ
苗木「ボクが霧切さんのところに行くって言ったら、包丁を取り出して……!」
霧切「舞園さんが……?」
ドンドンドッ……
苗木「? 止まった……」
霧切「誰かが止めたのかもしれないわ」
苗木「そ、そうかも……」
霧切(完全防音が、ある意味災いしてるわ……)
石丸「やめたまえ、舞園くん!」
舞園「放して!」
大和田「今放したら取り返しのつかないことになるだろうが!」
江ノ島「最高最高最高! なにこの展開、素晴らしい!」
ジェノ「嫉妬に狂った女……あはぁ、マジ素敵なんですけど!」
戦刃「……」
十神「なんとかしろ、このままじゃ俺達にまで危害が加わるぞ……」
ジェノ「了解しやっしたー♪ 今すぐ気絶させにいきまーす!」
霧切「……苗木くん」
苗木「なに、霧切さん……?」
霧切「……近いわ」
苗木「ご、ごめん!」
霧切「……私のこと、心配してくれた?」
苗木「当たり前だよ……。包丁を取り出した時、ここに来ない方がいいと思ったし」
霧切「どうして?」
苗木「霧切さんまで狙われるかもしれなかったから」
霧切「……苗木くん」
苗木「霧切さん……」
霧切「……?」
苗木「今からドアを開けるけど、ボクは絶対に君を守るから」
霧切「……」
苗木「だから、安心して」
霧切「苗木くん……」
苗木「……」
霧切「好きよ、苗木くん」
苗木「ありがとう、霧切さん」
ガチャ
苗木「……あれ?」
大和田「おう、苗木」
苗木「……ど、どうなって?」
山田「ジェノサイダー翔……恐るべし!」
セレス「綺麗な手刀……見事でしたわ」
山田「確かに、首藤さんの脚本は素晴らしかったですなぁ」
葉隠「誰だよそりゃ……」
苗木「え、えっと……?」
ジェノ「この私が、手刀、シュトン! やっちゃったわけ! ゲラゲラゲラ!」
霧切「……なんと、今は無事……みたいね」
石丸「とりあえずこの包丁を処置しておかないと!」
桑田「普通に戻しとけばいいんじゃねえの?」
石丸「そ、そうだな……!」
セレス「なにはともあれ……一件落着ですか」
大神「ぬぅ……止めることすらできなかった」
朝日奈「さくらちゃんは女の子だからいいんだよ」
大神「されど、超高校級の格闘家という肩書を持ちながら……」
朝日奈「気にしない気にしない!」
苗木「えっと……」
霧切「つまり……」
苗木「は、はは……た、助かったね」
霧切「そうね」
苗木「このままずっと二人きりかと思ったよ」
霧切「私はそれでもいいけれど?」
苗木「えっ」
霧切「ふふっ……」
苗木(霧切さんと二人きりなんて……)
苗木(想像しただけで……!)
霧切(舞園さんが起きた後、どうすればいいのかしら……)
次の日
舞園「おはようございます、みなさん」
朝日奈「あ、舞園ちゃん……」
舞園「どうしたんです? 朝日奈さん」
朝日奈「昨日のこと……覚えてないの?」
舞園「? なんのことです?」
朝日奈「え、だって……」
舞園「私、なにかしましたか?」
苗木「舞園さん、本当に覚えてないの?」
舞園「? まったく」
霧切(……?)
舞園「ど、どうしたんですか? みなさん、暗い雰囲気……」
十神「……こいつ、嘘はついてないんだろうな?」
舞園「え? え?」
戦刃「……嘘、ついてない」
舞園「ひ、酷いです……私、置いてけぼりじゃないですか……」
戦刃「……」
十神「……まあいい、目的以外に危害を加えるなよ」
舞園「えっと……目的?」
霧切「私と苗木くんを見ても、思い出せない?」
舞園「……?」
苗木「霧切さん、これは……」
霧切「……わからないわ。でも、覚えてないふりをしているようには思えないわ」
苗木「そう……だよね」
江ノ島「あのさぁ、お姉……」
戦刃「……」
江ノ島「記憶消したら全然面白くないじゃん!?」
江ノ島「こんな糞展開なわけ!?」
戦刃「……これでいいの」
戦刃「……みんなが、笑顔なら」
江ノ島「……あーあ。超高校級の軍人がおままごとに精出しちゃってるわ」
戦刃「……」
江ノ島「つっまんね」
江ノ島(……超高校級のギャルって肩書すら、私は飽きてるって言うのに)
江ノ島「……やっちゃおうかな」
大神「少しの間、我が舞園の傍にいよう」
朝日奈「そ、そんなの危険だよ!」
ジェノ「私も女なのにー注意なし!?」
朝日奈「あんたは殺人鬼なんだから全然いいじゃん!」
ジェノ「えこひいき! エロひいき! ゲラゲラゲラ」
そして……
苗木「霧切さん」
霧切「なに?」
苗木「寄りかかられるとその……」
霧切「重い?」
苗木「そ、そうじゃなくて……」
霧切「じゃあ、なに?」
苗木「ドキドキするっていうか……」
霧切「私だってしてるわ」
苗木「……そ、そうだよね」
霧切「……胸の高鳴り、聞いてみる?」
苗木「えっ」
霧切「……冗談よ、苗木くん」
苗木「そ、そっか……」
霧切「苗木くん、好きよ」
苗木「僕もだよ、霧切さん」
苗木「……」
霧切「……」
苗木「きりきりさん」
霧切「き・り・ぎ・り」
苗木「……ぷっ」
霧切「ふふふ……」
霧切「ねぇ、苗木くん」
苗木「なに?」
霧切「キス、しましょうか?」
END
最初、舞園さんが一番好きだったのにいきなり死んで、もう俺ダメだと落ち込んだが、朝日奈さんの可愛さと霧切さんの援助のおかげでなんとか立ち直った。
そしてその二人が生き残ってくれたおかげで俺は……このSSを書く気になりました。
舞園さんは最初からずっとヤンデレだと妄想してました。
このSSまとめへのコメント
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